説明

車両用後部荷室構造

【課題】収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、荷物の盗難防止性とを確保し、外観的にもシンプルとなるうえ、低床位置において荷室とアクセスでき、使い勝手がよい車両用後部荷室構造を提供する。
【解決手段】フロアパネル1の上方に後席シート18が設けられ、後席シート18の後方の荷室フロア5上に後部荷室20が形成され、後部荷室20の後方に形成された後部荷室開口をリヤゲート22によって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造であって、荷室フロア5上には収納ボックス40が設けられ、収納ボックス40は、荷室フロア5面高さにおいて後部荷室開口に臨むボックス開口41を備え、ボックス開口41は、リヤゲート22の閉鎖時にリヤゲート22によって覆われるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フロアパネルの上方に後席シートが設けられ、該後席シートの後方の荷室フロア上に後部荷室が形成され、該後部荷室の後方に形成された後部荷室開口をリヤゲートによって開閉可能に覆うような車両用後部荷室構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上述例の後部荷室開口をリヤゲートで開閉可能に覆った車両用後部荷室構造としては特許文献1および特許文献2に開示された構造がある。
上記特許文献1に開示された構造は、リヤフロアの一部を下方に凹設することにより荷室を設け、この荷室には、リヤバンパの下方において車外とのアクセスが可能な引き出しタイプの後部荷室用の荷室ボックス(ロアトランク)を設けると共に、該ロアトランクの上部にサブトランクケースを配設し、このサブトランクケース上方の後部荷室の開口をリヤゲートで開閉可能に覆ったものである。
【0003】
この従来構造においては、リヤバンパ下方にロアトランクが位置するので、リヤバンパに見切り線が形成されることになり、外観上望ましくなく、また上述のロアトランクの配設により、排気管レイアウトに制約を受けると共に、スペアタイヤの格納が困難となり、加えて、掃き出し構造の低床荷室ではないため、荷物の出し入れ性が悪い問題点があった。
【0004】
また、特許文献2に開示された構造は、リヤバンパの構造において、該リヤバンパは後部荷室の開口部に沿って車幅方向に延びるリヤバンパ中央部と、車体後部の側面に沿って車両のほぼ前後方向に延びるリヤバンパ側面部とを備え、リヤバンパ中央部の上端が荷室開口部の下端よりも上方に位置して荷室の下部を覆う閉止状態と、リヤバンパ中央部の上端が該閉止状態と比較して下方に位置し荷室の下部を開放する開放状態とを選択すべく構成し、上述の後部荷室の開口部をリヤゲートで開閉可能に覆ったものである。
【0005】
この従来構造においては、リヤバンパを上下移動可能にロックするものであるから、該リヤバンパの可動構造が複雑化するだけでなく、リヤバンパの強度上の問題点が発生し、加えて該特許文献2には荷室フロア上に収納ボックスを設けるという技術思想は開示されていない。
【0006】
ところで、上述のような後部荷室開口をリヤゲートによって開閉可能に覆う車両においては、収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、荷物の盗難防止性とを確保することが要請されるものである。
【特許文献1】特開2001−322501号公報
【特許文献2】特開2003−104141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、この発明は、荷室フロア上に収納ボックスを設け、該収納ボックスが荷室フロア面の高さにおいて後部荷室開口に臨むボックス開口を備え、このボックス開口をリヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートで覆うように構成することで、収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、荷物の盗難防止性とを確保し、外観的にもシンプルとなるうえ、低床位置において荷室とアクセスでき、使い勝手がよい車両用後部荷室構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明による車両用後部荷室構造は、フロアパネルの上方に後席シートが設けられ、該後席シートの後方の荷室フロア上に後部荷室が形成され、該後部荷室の後方に形成された後部荷室開口をリヤゲートによって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造であって、上記荷室フロア上には収納ボックスが設けられ、該収納ボックスは、上記荷室フロア面高さにおいて上記後部荷室開口に臨むボックス開口を備え、該ボックス開口は、上記リヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートによって覆われるものである。
【0009】
上記構成によれば、荷室フロア上に収納ボックスを設けるので、収納ボックスの収容性を確保することができ、また該収納ボックスは荷室フロア面高さにおいて後部荷室開口に臨むボックス開口を備えているので、荷物の出し入れ性を確保することができ、さらに、上記ボックス開口がリヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートで覆われるので、荷物の盗難防止性を確保することができる。
【0010】
要するに、収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、盗難防止性とを達成することができ、外観的にもシンプルとなり、また掃き出し構造の低床位置において荷室とアクセスすることができて、使い勝手が良好となる。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記収納ボックスは、ボックス開口により上記後部荷室の外部に移動可能に設けられた引出し部を備えたものである。
上記構成によれば、後部荷室の外部に移動可能な引出し部により、荷物の出し入れ性向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記収納ボックス後端は、上記リヤゲートと平面視で重なる位置まで配設され、該リヤゲート下部には収納ボックスとの干渉を回避する凹部が設けられたものである。
【0012】
上記構成によれば、収納ボックス後端をリヤゲートとオーバラップする後方位置まで延ばして、収納ボックスを大きくすることができ、また該収納ボックスが後方まで延びることで、使い勝手の向上を図ることができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記後席シートは前方に倒伏可能に形成されたシートバックを備え、該シートバックの倒伏時にその背面と収納ボックスの上面とが連続する荷室面を形成すべく構成したものである。
【0014】
上記構成によれば、シートバックの倒伏時に該シートバックの背面と収納ボックス上面とが連続するので、収納ボックスと後席シートとの間でフラットで、かつ広い荷室を形成することができ、大きい荷物や長尺の荷物の搭載が可能となる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記収納ボックスは、上記後部荷室開口に臨むボックス開口を備えた下部収納ボックスと、該下部収納ボックスの上方に形成され上記後部荷室内に上方に向けて開口した上部開口を有する上部収納ボックスとを備えたものである。
【0016】
上記構成によれば、上述の収納ボックスは下部収納ボックスと上部収納ボックスとを備えているので、荷物の種類によって選択的に上下の収納ボックスを使用することができ、使用上有効であり、荷物を上下に分けて収納することができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記収納ボックスは取外し可能に構成されたものである。
【0018】
上記構成によれば、収納ボックスの取外し時に、上下寸法が大きく、底が深く、広い荷室が形成できると共に、収納ボックスごと荷物を運ぶことができる。
この発明の一実施態様においては、上記上部収納ボックスを覆うリッド部材を設け、該リッド部材はその前端部を支点として後方が開閉可能に構成されたものである。
【0019】
上記構成によれば、使い勝手の向上を図ることができ、またリッド部材により上部収納ボックスのシークレットボックス化を図ることができ、さらには、リッド部材上面への荷物の搭載性向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、荷室フロア上に収納ボックスを設け、該収納ボックスが荷室フロア面の高さにおいて後部荷室開口に臨むボックス開口を備え、このボックス開口をリヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートで覆うように構成したので、収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、荷物の盗難防止性とを確保し、外観的にもシンプルとなるうえ、低床位置において荷室とアクセスでき、使い勝手がよい効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、荷物の盗難防止性とを確保するという目的を、フロアパネルの上方に後席シートが設けられ、該後席シートの後方の荷室フロア上に後部荷室が形成され、該後部荷室の後方に形成された後部荷室開口をリヤゲートによって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造において、
上記荷室フロア上に収納ボックスを設け、該収納ボックスが、上記荷室フロア面高さにおいて上記後部荷室開口に臨むボックス開口を備え、該ボックス開口を、上記リヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートによって覆うという構成にて実現した。
【実施例】
【0022】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
(第1実施例)
図1〜図5は本発明の第1実施例を示し、車両用後部荷室構造を側面図で示す図1、図2において、フロアパネル1の上方には該フロアパネル1と平行な床面2を離間形成し、この床面2の後部にはキックアアップ部の縦壁部3およびキックアップフロア部4を形成している。
【0023】
上述のキックアップフロア部4のさらに後方には、後方に向けて水平に延びる荷室フロア5を形成し、この荷室フロア5の車幅方向の中間部には、スペアタイヤを格納する凹状のスペアタイヤパン6を段下げ形成すると共に、このスペアタイヤパン6の後端開放部には車幅方向に延びるリヤエンドパネル7を取付けている。
【0024】
また、上述のリヤエンドパネル7のリヤ側の面には車幅方向に延びるリヤエンドメンバ8を接合固定し、このリヤエンドメンバ8とリヤエンドパネル7との間には車幅方向に延びるリヤエンド閉断面9を形成して、後部車体構造の剛性を確保すると共に、上述のリヤエンドメンバ8の後方にはリヤバンパ10を配設している。
【0025】
上述のフロアパネル1と平行な床面2の上方には、シートクッション11と、シートバック12と、ヘッドレスト13とを備えた前席シート14(ドライバーズシートとパッセンジャーズシートとから成る前席シートであって、以下、フロントシートと略記する)を配設し、このフロントシート14の後方で、かつ上述のキックアップフロア部4の上方には、シートクッション15と、シートバック16と、ヘッドレスト17とを備えた後席シート18(以下、リヤシートと略記する)を配設している。
【0026】
上述のリヤシート18のシートバック16は回動支点19を中心として図1、図2に仮想線で示すように前方に倒伏可能に形成されている。
ここで、上述のフロントシート14およびリヤシート18は左右一対のシート14,14、18,18を車幅方向に並設したもので、上述のリヤシート18の後方の荷室フロア5の上部には後部荷室20が形成されており、掃き出し構造の低床荷室としての該後部荷室20の後方に形成された後部荷室開口21(図2参照)をリヤゲート22によって開閉可能に覆うように構成している。
【0027】
このリヤゲート22は、リヤゲートインナパネル23と、リヤゲートアウタパネル24と、リヤウインドガラス25とを備え、後部荷室20と対向する車室側の所定部がリヤゲートトリム26で覆われている。
【0028】
一方、ルーフパネル27の後端部には車幅方向に延びるリヤヘッダ28を接合固定し、ルーフパネル27後端部とリヤヘッダ28との間には車幅方向に延びる閉断面29を形成して、車体剛性を確保すると共に、この閉断面29の直後に設けられた図示しないヒンジ部材を介して、上述のリヤゲート22の上端部を開閉可能に支持し、さらに、リヤヘッダ28およびルーフパネル27の車室側をトップシーリング30で覆っている。
【0029】
なお、図1、図2において、31はキックアップ部の車外側に設けられた大型車両補機としての燃料タンク、32はリヤドアである。
図3は図1の要部拡大断面図、図4は図3のA−A線矢視断面図であって、掃き出し構造の低床荷室を構成する上述の荷室フロア5上には、該荷室フロア5に対して取外し可能に構成された収納ボックス40が設けられている。
【0030】
この収納ボックス40は、上述の後部荷室開口21(図2参照)に臨むボックス開口41を備えた下部収納ボックス40Bと、この下部収納ボックス40Bの上方に形成され、かつ上記後部荷室20内に上方に向けて開口した上部開口42を有する上部収納ボックス40Aとを備え、荷物を上下に分けて収納することができるように構成している。
【0031】
この収納ボックス40の構造について、さらに詳述すると、図3、図4に示すように、該収納ボックス40は上下の前片部40a,40bと、左右の側片部40c,40dと、上側の前片部40aに対向する後片部40eと、収納ボックス40を上下に仕切る水平状の仕切り片40fとを収納ボックス本体43で一体形成したもので、上側の前片部40aと、後片部40eと、仕切片40fと、側片部40c,40dの上側とで上部収納ボックス40Aを構成し、下側の前片部40bと、仕切片40fと、側片部40c,40dの下側とで下部収納ボックス40Bを構成したものである。
【0032】
また、上述の下部収納ボックス40B内には、リヤゲート22の開放時に、ボックス開口41より後部荷室20の外部(つまり車外側)に移動可能に構成された引出し部44を配設し、荷物の出し入れ性向上を図るように構成している。
【0033】
この引出し部44は、前片部44aと、後片部44bと、左右の側片部44c,44dと、底片部44eとを一体に形成し、上方が開放した有底箱形に構成されたもので、後片部44bには取手45が設けられている。
【0034】
さらに、上部収納ボックス40Aの上部開口42を開閉可能に覆うリッド部材46を設け、このリッド部材46はその前端部に設けられたヒンジ部材47を支点として後方が開閉可能に構成されたもので、該リッド部材46で上部開口42を閉塞した時、収納ボックス40の上端部とリッド部材46の上面とが面一状になるように構成されており、リッド部材46上面への荷物の搭載性向上を図るように構成している。
【0035】
また上述の上部収納ボックス40Aを形成する各片部40a,40c,40d,40eには、リッド部材46を支持する段差部48が形成されており、これらの段差部48でリッド部材46および該リッド部材46上に搭載される荷物の荷重を受け止めるように構成している。
【0036】
上述の荷室フロア5は掃き出し構造の低床荷室を構成するもので、収納ボックス40のボックス開口41はこの荷室フロア5面の高さにおいて後部荷室開口21(図2参照)に臨むように形成されると共に、該ボックス開口41はリヤゲート22の閉鎖時に、該リヤゲート22によって覆われるように形成し、盗難防止性を確保すべく構成している。
【0037】
また、リヤシート18のシートバック16を図1、図3に仮想線で示すようにシートクッション15上に倒伏させた時、シートバック16の背面(倒伏状態下における上面)と収納ボックス40の上面(リッド部材46の上面)とが前後に連続する広い荷室面を形成するように成している。
【0038】
上述の引出し部44を備えた収納ボックス40の後端は、図3に示すように、リヤゲート22と平面視において重なる位置まで配設されており、収納ボックス40の収納スペース拡大を図る一方、リヤゲート22の下部におけるリヤゲートインナパネル23には該収納ボックス40後端および引出し部44との干渉を回避する凹部23aが設けられている。
【0039】
しかも、上述の凹部23aと対応する後部荷室開口21(図2参照)には車幅方向に延びる閉断面構造の荷室リヤメンバ50が設けられており、この荷室リヤメンバ50で後部車体剛性を確保するように構成している。この荷室リヤメンバ50は収納ボックス40の上部より下方位置に配設されたものである。
【0040】
ここで、上述の荷室リヤメンバ50はその車幅方向両サイドを車体に対して固定してもよく、また車体に対して着脱可能に固定してもよく、さらに該荷室リヤメンバ50の車幅方向両サイドを車体に対して着脱可能に固定する場合には、該荷室リヤメンバ50が引出し部44と一体的に引き出されるように構成してもよく、あるいは、引出し部44の引出し時には後部荷室20側に荷室リヤメンバ50が残り、収納ボックス40の取外し時に、該収納ボックス40と一体的に車体から取外されるように構成してもよい。
【0041】
そして、この荷室リヤメンバ50の下方には後部荷室20内とアクセス可能な開口部51が形成されている。この開口部51は後部荷室開口21の一部分を兼ねるものであって、該開口部51は上述のボックス開口41とほぼ一致するものである。
【0042】
また、上述の収納ボックス40は荷室リヤメンバ50の前方において荷室フロア5上に着脱可能に配設されたもので、収納ボックス40のボックス開口41は、荷室リヤメンバ50の下方において開口部51を介して後部荷室開口21に臨むように形成されている。
【0043】
さらに、上述の荷室リヤメンバ50の車幅方向中間部、望ましくは車幅方向中央部には、リヤゲート22側のラッチ部材(図示せず)と係合するロック機構としてのストライカ52が取付けられており、リヤゲート22の閉鎖時には該リヤゲート22側のラッチ部材が、荷室リヤメンバ50のストライカ52と係合して、該リヤゲート22をロックし、リヤゲートロック時における車体剛性を確保すると共に、このリヤゲート22の閉鎖時には、図5に車両の背面図を示すように、該リヤゲート22により上述の開口部51およびボックス開口41が同時に覆われるように構成している。なお、図5において、53は後輪である。
【0044】
ところで、上述のリッド部材46は図1〜図4で示した一枚物の部材に代えて、図6に示すように構成してもよい。
すなわち、図6に示すリッド部材46は、前部リッド部材46Aと、中間リッド部材46Bと、後部リッド部材46Cとの複数の部材から成り、各リッド部材46A,46B間およびリッド部材46B,46C間をヒンジ部材54,55で屈曲可能に連結したものである。
【0045】
このように構成すると、シートクッション15上に前倒しさせたシートバック16の背面または/および前部リッド部材46A上に荷物Xを搭載した場合、中間リッド部材46Bおよび後部リッド部材46Cを図6に仮想線で示すように折畳んで上部収納ボックス40Aの上部開口42の後側一部を開放すると、荷物Xを上載した状態のままで、上部収納ボックス40Aに対するアクセスが可能となるので、利便性の向上を図ることができる。
【0046】
このように、図1〜図6で示した第1実施例の車両用後部荷室構造は、フロアパネル1の上方にリヤシート18が設けられ、該リヤシート18の後方の荷室フロア5上に後部荷室20が形成され、該後部荷室20の後方に形成された後部荷室開口21(図2参照)をリヤゲート22によって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造であって、上記荷室フロア5上には収納ボックス40が設けられ、該収納ボックス40は、上記荷室フロア5面高さにおいて上記後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備え、該ボックス開口41は、上記リヤゲート22の閉鎖時に該リヤゲート22によって覆われるものである。
【0047】
この構成によれば、荷室フロア5上に収納ボックス40を設けるので、収納ボックス40の収容性を確保することができ、また該収納ボックス40は荷室フロア5面高さにおいて後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備えているので、荷物の出し入れ性を確保することができ、さらに、上記ボックス開口41がリヤゲート22の閉鎖時に該リヤゲート22で覆われるので、荷物の盗難防止性を確保することができる。また、上述のスペアタイヤパン6にスペアタイヤを格納することができるのは勿論である。
【0048】
要するに、収納ボックスの収容性と、荷物の出し入れ性と、盗難防止性とを達成することができ、外観的にもシンプルとなり、また掃き出し構造の低床位置において荷室とアクセスすることができて、使い勝手が良好となる。
【0049】
また、上記収納ボックス40は、ボックス開口41により上記後部荷室20の外部に移動可能に設けられた引出し部44を備えたものである。
この構成によれば、リヤゲート22の開放時に、後部荷室20の外部に移動可能な引出し部41により、荷物の出し入れ性向上を図ることができる。
【0050】
さらに、上記収納ボックス40後端は、上記リヤゲート22と平面視で重なる位置まで配設され、該リヤゲート22下部には収納ボックス40との干渉を回避する凹部23aが設けられたものである。
【0051】
この構成によれば、収納ボックス40後端をリヤゲート22とオーバラップする後方位置まで延ばして、収納ボックス40を大きくすることができ、また該収納ボックス40が後方まで延びることで、使い勝手の向上を図ることができる。
【0052】
しかも、上記リヤシート18は前方に倒伏可能に形成されたシートバック16を備え、該シートバック16の倒伏時にその背面と収納ボックス40の上面とが連続する荷室面を形成すべく構成したものである。
【0053】
この構成によれば、シートバック16の倒伏時に該シートバック16の背面と収納ボックス40上面とが連続するので、収納ボックス40とリヤシート18との間でフラットで、かつ広い荷室を形成することができ、大きい荷物や長尺の荷物の搭載が可能となる。
【0054】
また、上記収納ボックス40は、上記後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備えた下部収納ボックス40Bと、該下部収納ボックス40Bの上方に形成され上記後部荷室20内に上方に向けて開口した上部開口42を有する上部収納ボックス40Aとを備えたものである。
【0055】
この構成によれば、上述の収納ボックス40は下部収納ボックス40Bと上部収納ボックス40Aとを備えているので、荷物の種類によって選択的に上下の収納ボックス40A,40Bを使用することができ、使用上有効であり、荷物を上下に分けて収納することができる。
【0056】
さらに、上記収納ボックス40は、荷室フロア5に対して、取外し可能に構成されたものである。
この構成によれば、収納ボックス40の取外し時に、上下寸法が大きく、底が深く、広い荷室が形成できると共に、収納ボックス40ごと荷物を運ぶことができる。
【0057】
加えて、上記上部収納ボックス40Aを覆うリッド部材46を設け、該リッド部材46はその前端部(ヒンジ部材47参照)を支点として後方が開閉可能に構成されたものである。
【0058】
この構成によれば、使い勝手の向上を図ることができ、またリッド部材46により上部収納ボックス40Aのシークレットボックス化を図ることができ、さらには、リッド部材46上面への荷物の搭載性向上を図ることができる。
(第2実施例)
図7〜図14は車両用後部荷室構造の第2実施例を示すものである。但し、図7〜図14において前図と同一の部分には同一符号を付している。
この第2実施例においては先の第1実施例に対してリヤゲート22のリヤゲートインナパネル23における凹部23aを省略すると共に、車幅方向に延びる荷室リヤメンバ50を省略したもので、この第2実施例においては、リヤエンドメンバ8にストライカ52を取付け、リヤゲート22の閉鎖時(図7、図9参照)に該リヤゲート22側のラッチ部材(図示せず)が、リヤエンドメンバ8のストライカ52と係合して、該リヤゲート22をロックし、リヤゲートロック時の車体剛性を確保すると共に、このリヤゲート22の閉鎖時には、図5に車両の背面図を示したように、該リヤゲート22によりボックス開口41を覆うように構成している。
【0059】
また、この第2実施例においては、荷室フロア5の後端部上面にスペーサ60を設け、図8に示すようにリヤゲート22を開放した後に、引出し部44を引き出す時(図12参照)、この引出し部44がストライカ52と干渉しないように構成している。
【0060】
さらに、この第2実施例においては、図7〜図10、図12、図13に示すように、リッド部材46を前高後低状に若干の傾斜角度をもたせて支持し、図13に示す如く、リヤシート18のシートバック16をシートクッション15上に倒伏させた時、このシートバック16の傾斜角度とリッド部材46の傾斜角度とが略一致して、シートバック16の倒伏時の背面と収納ボックス40上面としてのリッド部材46とが前高後低状に連続して、広い荷室面を形成するように構成している。
【0061】
なお、引出し部44およびリッド部材46を含む収納ボックス40の構造は、図9に拡大側面図で示す構成に代えて、図14に示すように、リッド部材46の閉成時に、該リッド部材46の上面がほぼ水平になる構造を採用してもよく、図14の構造を採用した場合には、図9の構造に対して、上部収納ボックス40Aの収納スペースの拡大を図ることができる。
【0062】
図10はリッド部材46を閉成すると共に、引出し部44を下部収納ボックス40Bに格納した通常時の状態を示し、図11はリッド部材46を、その前端部のヒンジ部材47を支点として、後方を上方に持ち上げた状態を示し、図12は後部荷室開口21に臨むボックス開口41から引出し部44を、後部荷室20の外部に引出した状態を示し、図13はリヤシート18のシートバック16をシートクッション15上に倒伏させて、シートバック16の背面とリッド部材46の上面とで前後に連続する広い荷室面を形成した状態を示している。
【0063】
なお、図10〜図13において、61はステアリングホイール、62はフロントドア、63はセンタシート、64はそのシートバック、65はリヤエンドトリム、66はホイールハウスである。
【0064】
このように、図7〜図14で示した第2実施例においても、フロアパネル1の上方にリヤシート18が設けられ、該リヤシート18の後方の荷室フロア5(掃き出し構造の低床荷室を形成する荷室フロア)上に後部荷室20が形成され、該後部荷室20の後方に形成された後部荷室開口21(図8参照)をリヤゲート22によって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造であって、上記荷室フロア5上には収納ボックス40が設けられ、該収納ボックス40は、上記荷室フロア5面高さにおいて上記後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備え、該ボックス開口41は、上記リヤゲート22の閉鎖時に該リヤゲート22によって覆われるものである。
【0065】
このように、荷室フロア5上に収納ボックス40を設けるので、収納ボックス40の収容性を確保することができ、また該収納ボックス40は荷室フロア5面高さにおいて後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備えているので、荷物の出し入れ性を確保することができ、さらに、上記ボックス開口41がリヤゲート22の閉鎖時に該リヤゲート22で覆われるので、荷物の盗難防止性を確保することができる。また、上述のスペアタイヤパン6にスペアタイヤを格納することができるのは勿論である。
【0066】
要するに、収納ボックス40の収容性と、荷物の出し入れ性と、盗難防止性とを達成することができ、外観的にもシンプルとなり、また掃き出し構造の低床位置において荷室とアクセスすることができて、使い勝手が良好となる。
【0067】
また、上記収納ボックス40は、ボックス開口41により上記後部荷室20の外部に移動可能に設けられた引出し部44を備えたものである。
このため、後部荷室20の外部に移動可能な引出し部44により、荷物の出し入れ性向上を図ることができる。
【0068】
さらに、上記リヤシート18は前方に倒伏可能に形成されたシートバック16を備え、該シートバック16の倒伏時にその背面と収納ボックス40の上面(リッド部材46参照)とが連続する荷室面を形成すべく構成したものである。
【0069】
このように、シートバック16の倒伏時に該シートバック16の背面と収納ボックス40上面とが連続するので、収納ボックス40とリヤシート18との間でフラットで、かつ広い荷室を形成することができ、大きい荷物や長尺の荷物の搭載が可能となる。
【0070】
加えて、上記収納ボックス40は、上記後部荷室開口21に臨むボックス開口41を備えた下部収納ボックス40Bと、該下部収納ボックス40Bの上方に形成され上記後部荷室20内に上方に向けて開口した上部開口42を有する上部収納ボックス40Aとを備えたものである。
【0071】
このように、上述の収納ボックス40は下部収納ボックス40Bと上部収納ボックス40Aとを備えているので、荷物の種類によって選択的に上下の収納ボックス40A,40Bを使用することができ、使用上有効であり、荷物を上下に分けて収納することができる。
【0072】
また、上記収納ボックス40は取外し可能に構成されたものであるから、収納ボックス40の取外し時に、上下寸法が大きく、底が深く、広い荷室が形成できると共に、収納ボックス40ごと荷物を運ぶことができる。
【0073】
さらに、上記上部収納ボックス40を覆うリッド部材46を設け、該リッド部材46はその前端部を支点として後方が開閉可能に構成されたものであるから、使い勝手の向上を図ることができ、またリッド部材46により上部収納ボックス40Aのシークレットボックス化を図ることができ、さらには、リッド部材46上面への荷物の搭載性向上を図ることができる。
【0074】
なお、この第2実施例においても、その他の構成、作用、効果については第1実施例とほぼ同様である。
(第3実施例)
図15〜図26は車両用後部荷室構造の第3実施例を示すものである。但し、図15〜図26において前図と同一の部分には同一符号を付している。
この第3実施例においては先の第1実施例と同様に、図16〜図18に示すように、後部荷室開口21(図17参照)には車幅方向に延びる荷室リヤメンバ50を設け、この荷室リヤメンバ50で後部車体剛性を確保すべく構成している。
【0075】
また、上述の荷室リヤメンバ50の下方には後部荷室20内とアクセス可能な開口部51を形成しており、上述の荷室リヤメンバ50の前方において荷室フロア5上には上述の収納ボックス40を取外し可能に配設している。
【0076】
さらに、上部収納ボックス40Aと、下部収納ボックス40Bとを備えた収納ボックス40において、その下部収納ボックス40Bには上述の荷室リヤメンバ50の下方において後部荷室開口21(図17参照)に臨むボックス開口41を形成している。このボックス開口41は高さ方向において上述の開口部51とほぼ一致する。
【0077】
上述のリヤゲート22には荷室リヤメンバ50との干渉を回避する凹部23aを、そのリヤゲートインナパネル23の下部に形成し、この凹部23aと対応する荷室リヤメンバ50の上面車幅方向中央部には、リヤゲート22側のラッチ部材(図示せず)と係合するロック機構としてのストライカ52を取付け、リヤゲート22の閉鎖時に、該リヤゲート22側のラッチ部材が、荷室リヤメンバ50のストライカ52と係合して、該リヤゲート22をロックし、リヤゲートロック時の車体剛性を確保すべく構成している。
【0078】
ここで、上述の荷室リヤメンバ50は、収納ボックス40の前後方向への移動、位置ずれを防止すべく、該収納ボックス40の上部よりも下方位置に配設されたものである。
【0079】
また、この第3実施例においても先の実施例と同様に、収納ボックス40は上述のボックス開口41より後部荷室20の外部に移動可能に設けられた引出し部44を備えており、特に、この第3実施例では、該引出し部44の後端に取手を兼ねるカバー部材70(いわゆるダミーバンパ)を設け、図15に車両の背面図を示すように、該カバー部材70が車体外面を形成するように構成している。
【0080】
しかも、この第3実施例においては、図19、図20に示すように、上述の荷室リヤメンバ50は車体に対して着脱可能に構成されている。
すなわち、上述の荷室リヤメンバ50を図19に示すように2部材を接合して構成し、その接合フランジ部50a,50bにはシール部材71,72を嵌着する一方、ストライカ52の配設部を除いて該荷室リヤメンバ50をトリム部材73で囲繞している。
【0081】
また車体側のトリム部材74において、荷室リヤメンバ50と対向する部位には凹部75を形成し、リヤサイドインナパネル76に取付けたサイドストライカ77を、この凹部75内に臨設している。
【0082】
さらに、荷室リヤメンバ50側のトリム部材73にも凹部73aを形成し、この凹部73aと対応して荷室リヤメンバ50の端部には図示しないラッチ部材を取付けて、このラッチ部材と上述のサイドストライカ77との係合時に、荷室リヤメンバ50を車体に対してロック(図19参照)し、ラッチ部材とサイドストライカ77との係合解除時に、図20に示すように、荷室リヤメンバ50を車体から取外すことができるように構成し、荷室リヤメンバ50とその着脱構造により、車体剛性の確保と、荷室の使い勝手向上との両立を図るように構成している。
【0083】
ここで、上述の収納ボックス40と荷室リヤメンバ50とは図26に示すように一体的に移動可能に構成されている。
【0084】
また、図18、図23、図25に示すように、リヤゲート22で後部荷室開口21(図17参照)を閉鎖すると共に、引出し部44を格納した時には、上側のシール部材71により、荷室リヤメンバ50とリヤゲート22との間をシールし、下側のシール部材72により、荷室リヤメンバ50とカバー部材70との間をシールするように構成している。
【0085】
さらに、図19に示すように、前述のリヤエンドメンバ8も2部材を接合して構成されており、その接合フランジ部8aにはシール部材78が嵌着されている。そして、このシール部材78は引出し部44の格納時に、リヤエンドメンバ8とカバー部材70との間をシールするものであり、これらの各シール部材71,72,78により、シール性を確保すべく構成している。
【0086】
図21は、収納ボックス40、リッド部材46、引出し部44、荷室リヤメンバ50の分解斜視図で、上述のリッド部材46の遊端側つまり後端部には取手部80が凹設されている。また、収納ボックス本体43における上部収納ボックス40Aのリッド部材46の支持部には、該リッド部材46のヒンジ部材47を支持する凹部81,81が形成される一方、この収納ボックス本体43の下部4箇所にはローラ(所謂ころ)82…が設けられている。同様に引出し部44の側片部44c,44dにも合計4個のローラ(所謂ころ)83…が設けられている。そして、これらの各ローラ82,83により収納ボックス40または引出し部44の移動時の摺動抵抗低減を図るように構成している。
【0087】
なお、図21に示すように、リッド部材46の遊端側に取手部80を凹設する構造に代えて、図22に示すように、上部収納ボックス40Aの後片部40eにおける上部中央に、取手用の凹部84を形成してもよい。
【0088】
この第3実施例において、図18はリッド部材46を閉成すると共に、引出し部44を下部収納ボックス40Bに格納した通常時の状態を示し、図23はリッド部材46をその前端部のヒンジ部材47を支点として、後方を上方に持ち上げた状態を示し、図24は後部荷室開口21に臨むボックス開口41から引出し部44を、後部荷室20の外部に引出した状態を示し、図25はリヤシート18のシートバック16をシートクッション15上に倒伏させて、シートバック16の背面とリッド部材46の上面とで前後に連続する広い荷室面を形成した状態を示し、図26はリヤゲート22を開放した後に、後部荷室開口21から収納ボックス40を車外側へ取外す状態を示し、図26に示す収納ボックス40の移動時には、荷室リヤメンバ50が該収納ボックス40と一体的に移動するものである。
【0089】
この第3実施例の場合には、図24に示すように、リヤゲート22の閉鎖状態を維持したままで、引出し部44を出し入れ操作することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
【0090】
なお、図20において、85はセンタシート63のシートクッションであり、図19において矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示すものである。
【0091】
このように、図15〜図26で示した第3実施例においては、フロアパネル1の上方にリヤシート18が設けられ、該リヤシート18の後方の荷室フロア5(掃き出し構造の低床荷室を形成する荷室フロア)上に後部荷室20が形成され、該後部荷室20の後方に形成された後部荷室開口21(図17参照)をリヤゲート22によって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造において、上述の後部荷室開口21には車幅方向に延びる着脱可能な荷室リヤメンバ50を設けたものであるから、車体剛性の確保と荷室の使い勝手との両立を図ることができる。そのうえ、スペアタイヤパン6にはスペアタイヤを格納することができる。
なお、この第3実施例においても、その他の構成、作用、効果については第1実施例とほぼ同様である。
【0092】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の後席シートは、実施例のリヤシート18に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記リヤシート18は実施例で示した第2列目のシート以外に、第3列目のシート(後席シート)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】車両用後部荷室構造の第1実施例を示す側面図
【図2】リヤゲート開放時の側面図
【図3】図1の要部拡大側面図
【図4】図3のA−A線矢視断面図
【図5】車両の背面図
【図6】リッド部材の他の構造を示す側面図
【図7】車両用後部荷室構造の第2実施例を示す側面図
【図8】リヤゲート開放時の側面図
【図9】図7の要部拡大側面図
【図10】通常時の状態を示す斜視図
【図11】リッド部材開放時の斜視図
【図12】引出し部の引出し状態を示す斜視図
【図13】荷室拡大時の斜視図
【図14】収納ボックスの他の構造を示す側面図
【図15】車両用後部荷室構造を備えた第3実施例を示す車両背面図
【図16】車両用後部荷室構造の第3実施例を示す側面図
【図17】リヤゲート開放時の側面図
【図18】図16の要部拡大側面図
【図19】荷室リヤメンバの着脱構造を示す斜視図
【図20】荷室リヤメンバおよび収納ボックスを取外した状態で示す斜視図
【図21】収納ボックス、引出し部、リッド部材および荷室リヤメンバの分解斜視図
【図22】収納ボックス、引出し部、リッド部材および荷室リヤメンバの分解斜視図
【図23】リッド部材開放時の側面図
【図24】引出し部の引出し状態を示す側面図
【図25】荷室拡大時の側面図
【図26】収納ボックス取外し時の側面図
【符号の説明】
【0094】
1…フロアパネル
5…荷室フロア
16…シートバック
18…リヤシート(後席シート)
20…後部荷室
21…後部荷室開口
22…リヤゲート
23a…凹部
40…収納ボックス
40A…上部収納ボックス
40B…下部収納ボックス
41…ボックス開口
42…上部開口
44…引出し部
46…リッド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロアパネルの上方に後席シートが設けられ、該後席シートの後方の荷室フロア上に後部荷室が形成され、該後部荷室の後方に形成された後部荷室開口をリヤゲートによって開閉可能に覆った車両用後部荷室構造であって、
上記荷室フロア上には収納ボックスが設けられ、
該収納ボックスは、上記荷室フロア面高さにおいて上記後部荷室開口に臨むボックス開口を備え、
該ボックス開口は、上記リヤゲートの閉鎖時に該リヤゲートによって覆われる
車両用後部荷室構造。
【請求項2】
上記収納ボックスは、ボックス開口より上記後部荷室の外部に移動可能に設けられた引出し部を備えた
請求項1記載の車両用後部荷室構造。
【請求項3】
上記収納ボックス後端は、上記リヤゲートと平面視で重なる位置まで配設され、
該リヤゲート下部には収納ボックスとの干渉を回避する凹部が設けられた
請求項1または2記載の車両用後部荷室構造。
【請求項4】
上記後席シートは前方に倒伏可能に形成されたシートバックを備え、
該シートバックの倒伏時にその背面と収納ボックスの上面とが連続する荷室面を形成すべく構成した
請求項1〜3の何れか1に記載の車両用後部荷室構造。
【請求項5】
上記収納ボックスは、上記後部荷室開口に臨むボックス開口を備えた下部収納ボックスと、
該下部収納ボックスの上方に形成され上記後部荷室内に上方に向けて開口した上部開口を有する上部収納ボックスとを備えた
請求項1〜4の何れか1に記載の車両用後部荷室構造。
【請求項6】
上記収納ボックスは取外し可能に構成された
請求項1〜5の何れか1に記載の車両用後部荷室構造。
【請求項7】
上記上部収納ボックスを覆うリッド部材を設け、該リッド部材はその前端部を支点として後方が開閉可能に構成された
請求項5または6記載の車両用後部荷室構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2007−210442(P2007−210442A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−32311(P2006−32311)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】