説明

車両

【課題】高速走行時の直進安定性を高め、乗り心地の向上を図ることが可能な車両を提供する。
【解決手段】軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両に、左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、前記車両の進行方向に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関し、特に新交通システムで用いられる車両に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、新交通システムとは、人口の比較的密集した都市空間において鉄道とバスとの中間の輸送力を持つ公共交通機関として開発されたものであり、近年では大規模空港内における旅客移動手段としても利用されている。このような新交通システムは、専用の軌道をゴムタイヤで支持された車両が案内軌条(ガイドレール)にガイドされて走行する方式を採用しているため、快適性・低公害性・安全性に優れた輸送システムとして注目されている。
【0003】
従来の新交通システムで用いられる車両は、一般の自動車と異なり前方及び後方のどちらの方向に対しても同様に自動走行する必要があるため、前進・後進の概念が無く、左右のタイヤにトーイン角度をつけていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−55203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来の新交通システムで用いられる車両は、左右のタイヤにトーイン角度をつけていなかったため、高速走行時の直進安定性が低下し、横揺れの発生によって乗り心地が悪化するという問題があった。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、高速走行時の直進安定性を高め、乗り心地の向上を図ることが可能な車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る車両は、軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両であって、左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、前記車両の進行方向に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車両は、軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両であって、左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、前記車両の進行方向及び走行速度に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車両において、前記アクチュエータは、前記左右の車両のステアリング角度をリンクさせるために設けられたステアリングバーの長さを調節することで前記トーイン角度の調節を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る車両によれば、軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両において、左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、前記車両の進行方向に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置とを設けたため、車両の進行方向に適したトーイン角度を左右の車輪につけることができ、その結果、高速走行時の直進安定性を高め、横揺れの発生を抑制して乗り心地の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係る新交通システムの構成概略図である。
【図2】本実施形態の新交通システムで使用される車両1の構成概略図である。
【図3】車両1の機能ブロック構成図である。
【図4】車両1のトーイン制御に関する詳細説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る新交通システムの構成概略図である。この図1に示すように、本実施形態に係る新交通システムは、例えば大規模空港内或いは市街地等に敷設された軌道W上を自動走行する車両1、2と、各駅A、Bに設置された駅装置3と、駅間の軌道W上に沿って設定された複数の閉塞区間毎に設置された位置検出用地上子4、地上無線アンテナ5及び地上無線機6と、駅間に設置された地上ATP(Automatic Train Protection)装置7と、中央司令所Cに設置された運行管理装置8とから構成されている。
【0011】
駅装置3は、駅軌道上の車両定点域停止位置に配置された駅地上子3aと、駅ATO(Automatic Train Operation)装置3b及び駅管理装置3cとから構成されている。また、運行管理装置8は、手動操作盤8a、運行表示盤8b及びATS(Automatic Train Supervision)装置8cから構成されている。上記の駅ATO装置3b、駅管理装置3c、地上無線機6及び地上ATP装置7などのウェイサイド装置と、センター装置であるATS装置8cとは光ファイバを用いて構築された光ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。
【0012】
なお、新交通システムには、車両1、2や各種の地上装置に電力を供給するための電力設備も含まれるが、図1では省略している。また、図1では紙面の都合上、軌道W上に2台の車両1、2が存在している状況を図示しているが、編成数はこれに限定されるものではない。また、1編成中の車両数も1台に限定されるものではなく、複数台の車両を連結して1編成としても良い。駅数も2つに限らない。
【0013】
車両1、2は、駅停車中においては駅地上子3aを介して駅ATO装置3bと通信可能であり、駅ATO装置3bからの指示に応じて車両ドアの開閉動作や出発動作を自動で行う。また、これら車両1、2は、走行中に位置検出用地上子4から受信した位置信号を基に絶対位置を認識し、以降は車体に設置されたエンコーダを用いて絶対位置を起点とする走行距離を積算することで現在位置を算出する位置決め機能を備えている。
【0014】
また、これら車両1、2は、走行中においては地上無線アンテナ5及び地上無線機6を介して地上ATP装置7と通信可能であり、上述した現在位置の算出結果を地上ATP装置7に報告(送信)する一方、地上ATP装置7から現在位置の算出結果を基に閉塞区間毎に指示される制限速度を超過しないように自動運転を行う。
【0015】
また、これら車両1、2は、地上無線アンテナ5及び地上無線機6を介して中央司令所CのATS装置8cとも通信可能であり、車両情報(現在位置や走行速度、異常発生履歴など)をATS装置8cに報告する一方、緊急時にはATS装置8cからの遠隔操作指令に従って走行する。なお、このような車両1、2の詳細な構成については後述する。
【0016】
駅装置3において、駅地上子3aは、駅停車中の車両1、2と通信するために駅軌道上の車両定点域停止位置に配置された有電源地上子であり、例えば誘導ループコイルなどによって構成されている。駅ATO装置3bは、駅地上子3aを介して車両1、2と通信可能であると共に、光ネットワークNWを介して中央司令所CのATS装置8cと通信可能であり、ATS装置8cからの指示に応じて車両1、2の車両ドア及び駅ホームドアの連動開閉制御、車両1、2の出発制御など駅内における車両1、2の自動運転に必要な制御を行う一方、車両1、2のブレーキ状態や車両ドア及び駅ホームドアの開閉状態などをATS装置8cに報告する。
【0017】
駅管理装置3cは、光ネットワークNWを介して中央司令所CのATS装置8cと通信可能であり、ATS装置8cからの指示に応じて駅ホーム及び駅構内の放送装置や案内表示装置、監視カメラ等の制御、自動発券機や自動改札機の管理など駅業務に必要な各種装置の制御・管理を行う装置であり、これら各種装置の状況や監視カメラによる監視映像などを駅情報としてATS装置8cに報告する。
【0018】
位置検出用地上子4は、車両1、2の絶対位置を検出するために、駅間の軌道W上における閉塞区間毎に設置された無電源地上子であり、例えば誘導ループコイルなどによって構成されている。この位置検出用地上子4は、車両1、2がその上を走行する際に誘導方式による通信によって絶対位置を示す位置信号を車両1、2に送信する。
【0019】
地上無線アンテナ5は、走行中の車両1、2と通信を行うために、閉塞区間毎に設置されたアンテナである。地上無線機6は、地上無線アンテナ5を介して車両1、2から受信した無線信号に周波数変換処理、復調処理及び復号化処理を施すことにより地上ATP装置7及びATS装置8cで処理可能な受信データを生成し、この受信データを光ネットワークNWを介して地上ATP装置7またはATS装置8cに送信する。つまり、この受信データが現在位置を示すデータであれば地上ATP装置7に送信され、車両情報を示すデータであればATS装置8cに送信される。
【0020】
また、この地上無線機6は、光ネットワークNWを介して地上ATP装置7またはATS装置8cから入力される送信データ(地上ATP装置7であれば制限速度、ATS装置8cであれば遠隔操作指令)に符号化処理、変調処理及び周波数変換処理を施すことで送信用の無線信号を生成し、この無線信号を地上無線アンテナ5を介して車両1、2に送信する。
【0021】
地上ATP装置7は、地上無線アンテナ5、地上無線機6及び光ネットワークNWを介して車両1、2と通信可能であり、車両1、2から報告される現在位置と、先行車両の位置情報及び各閉塞区間の軌道情報(カーブや勾配の状態など)に基づいて現在位置に対応する閉塞区間における制限速度を決定し、その決定した制限速度を地上無線機6を介して車両1、2に送信する。
【0022】
運行管理装置8において、手動操作盤8aは、緊急時に車両1、2を手動によって遠隔操作するための操作盤であり、管理者による操作に応じた操作信号をATS装置8cに出力する。運行表示盤8bは、ATS装置8cの制御によって各車両1、2の運行状況や各駅A、Bの状況を表示する表示装置である。
【0023】
ATS装置8cは、予め設定された運行ダイヤに基づいて各車両1、2の運行及び各駅A、Bの業務を統括的に管理・監視する装置であり、光ネットワークNWを介して得られる各車両1、2の車両情報や各駅A、Bの駅情報を基に各車両1、2の運行状況や各駅A、Bの状況を運行表示盤8bに表示させる一方、緊急時には必要に応じて手動操作盤8aから入力される操作信号を遠隔操作指令として車両1、2に送信する。
【0024】
続いて、図2及び図3を参照して車両1、2の構成について詳細に説明する。なお、車両1、2の構成は同一なので、以下では車両1を代表的に用いて説明する。図2は、車両1の概略構成図であり、図2(a)は軌道W上を走行する車両1の正面図、図2(b)は車両1の台車の構造を説明するための概略平面図である。
【0025】
これら図2(a)及び(b)に示すように、車両1は、乗客を収容するための本体部である車体10と、4輪のゴムタイヤ11に支持された台車12とを備えている。台車12には集電装置13及び後述の走行装置34(駆動モータ34a、駆動インバータ34b、速度検出器34c、エンコーダ34d、ブレーキ装置34e:図2では駆動モータ34aのみ図示)が設置されており、車両1は、軌道Wの側壁に沿って設置された電車線14から電力(例えば3相交流電力)供給を受けて走行するようになっている。
【0026】
また、台車12には、ゴムタイヤ11の操舵手段として、前輪側及び後輪側には左右のゴムタイヤ11のステアリング角度をリンクさせるためのステアリングバー15によって連結された案内バー16が取り付けられている。案内バー16の両側には案内輪17が取り付けられており、軌道側壁に設けられたガイドレール18に案内輪17をガイドさせて走行することにより、軌道Wのカーブに追従して曲がることができるようになっている。
【0027】
また、ステアリングバー15には、後述するトーインコントローラ39の制御に応じてステアリングバー15の長さを調節することで左右のゴムタイヤ11のトーイン角度を調節可能なアクチュエータ19が設けられている。なお、このアクチュエータ19としては、油圧によってステアリングバー15の長さを調節する油圧シリンダや、電動によってステアリングバー15の長さを調節するサーボモータ等を用いることができる。
【0028】
また、案内バー16には、案内輪17の下方に分岐案内輪20が取り付けられている。この分岐案内輪20は、軌道Wの分岐部横に設置された電気転轍機の可動案内板(図示略)にフックして車両1を所望の方向に分岐させるものであり、直進するときには電気転轍機の直進側の可動案内板がせり出してきて車両1の進路を直進方向に維持し、分岐するときには分岐側の可動案内板がせり出してきて車両1の進路を分岐方向に変更するようになっている。なお、図2(a)に示すように、駅間の軌道W上の中央には位置検出用地上子4が配置されている。
【0029】
図3は、車両1の機能ブロック構成図である。この図3に示すように、車両1は、下部アンテナ30、トランスポンダ31、車上無線アンテナ32、車上無線機33、走行装置34、ドア制御装置35、ドア開閉装置36、案内表示装置37、録音放送装置38、トーインコントローラ(トーイン制御装置)39及び車両制御装置40を備えている。
【0030】
下部アンテナ30は、軌道W上に配置された各地上子(駅地上子3a、位置検出用地上子4)と誘導方式による通信を行うためのアンテナであり、車両1の前端下部に配置されている。トランスポンダ31は、下部アンテナ30を介して各地上子から受信した信号を車両制御装置40で処理可能な受信データに変換して車両制御装置40に出力する。また、このトランスポンダ31は、車両制御装置40から入力される送信データを地上子(この場合、駅地上子3aのみ)で受信可能な送信信号に変換し、この送信信号を下部アンテナ30を介して送信する。
【0031】
車上無線アンテナ32は、図1に示す地上無線アンテナ5を介して地上無線機6と無線通信を行うためのアンテナである。車上無線機33は、車上無線アンテナ32を介して受信した無線信号に周波数変換処理、復調処理及び復号化処理を施すことにより車両制御装置40で処理可能な受信データ(例えば制限速度や遠隔操作指令を示すデータ)を生成し、この受信データを車両制御装置40に出力する。また、この車上無線機33は、車両制御装置40から入力される送信データ(例えば現在位置や車両情報を示すデータ)に符号化処理、変調処理及び周波数変換処理を施すことで送信用の無線信号を生成し、この無線信号を車上無線アンテナ32を介して地上無線アンテナ5に送信する。
【0032】
走行装置34は、駆動モータ34a、駆動インバータ34b、速度検出器34c、エンコーダ34d及びブレーキ装置34eから概略構成されている。駆動モータ34aは、例えば3相交流誘導機であり、駆動インバータ34bから供給される3相交流電力によって回転することで後輪側のゴムタイヤ11を回転駆動する。駆動インバータ34bは、例えば回生ブレーキ機能を有するVVVFインバータであり、車両制御装置40の制御によって車両1を所定の速度で走行させるための3相交流電力を生成して駆動モータ34aに供給する。
【0033】
速度検出器34cは、車両1の走行速度を検出し、その検出結果を示す速度信号を車両制御装置40に出力する。エンコーダ34dは、駆動モータ34a或いはゴムタイヤ11の回転軸に取り付けられており、回転軸の回転に応じたパルス信号を車両制御装置40に出力する。ブレーキ装置34eは、例えば空気ブレーキであり、車両制御装置40の制御によってブレーキ動作を行う。
【0034】
ドア制御装置35は、車両制御装置40による制御に応じて、ドア開閉装置36によるドアの開閉、案内表示装置37による案内表示、及び録音放送装置38による車内放送の連動制御を行う。ドア開閉装置36は、ドア制御装置35の制御によってドアの開閉を行う。案内表示装置37は、ドア制御装置35の制御によってドア開閉時における案内用画面を表示する。録音放送装置38は、ドア制御装置35の制御によってドア開閉時における車内放送を行う。
【0035】
トーインコントローラ39は、車両制御装置40から入力される進行方向及び走行速度に応じたトーイン角度となるように上記アクチュエータ19を制御する。具体的には、図4に示すように、トーインコントローラ39は、アクチュエータ19を制御して、車両1の進行方向に対して左右のゴムタイヤ11にトーインが発生するように、且つ走行速度が遅い程トーイン角度が大きくなるようにステアリングバー15の長さを長くさせる(進行方向が逆方向の場合はステアリングバー15の長さを短くさせる)。
【0036】
車両制御装置40は、トランスポンダ31及び車上無線機33から入力される受信データと、速度検出器34cから入力される速度信号と、エンコーダ34dから入力されるパルス信号とに基づいて車両1の走行、減速、停止、車両ドアの開閉など自動運転に必要な各種制御を行う装置であり、車上ATO装置40a及び車上ATP装置40bを備えている。
【0037】
車上ATO装置40aは、駅停車中においてはトランスポンダ31を介して駅ATO装置3bから受けた指示に応じてドア制御装置35を制御することで、車両ドアの開閉、案内表示及び車内放送を制御すると共に、走行装置34を制御することで車両1の出発制御を行う。また、この車上ATO装置40aは、走行中においては速度検出器34cから入力される速度信号から現在の走行速度を把握し、この走行速度が車上ATP装置40bから通知される制限速度を超過しないように走行装置34を制御することで自動運転を行う。
さらに、この車上ATO装置40aは、緊急時には車上無線機33を介してATS装置8cから受信した遠隔操作指令に従って走行装置34を制御する。
【0038】
また、この車上ATO装置40aは、走行中において位置検出用地上子4上を通過した際にトランスポンダ31を介して位置検出用地上子4から受信した位置信号を基に車両1の絶対位置を認識し、以降はエンコーダ34dから入力されるパルス信号を基に絶対位置を起点とする走行距離を積算することで現在位置を算出する位置決め機能を備えている。なお、この位置決め機能には、位置検出用地上子4を通過する毎に得られる絶対位置を基に現在位置を補正することで、エンコーダによる走行距離の積算誤差をリセットする機能もある。
【0039】
車上ATP装置40bは、現在位置の算出結果を車上無線機33を介して地上ATP装置7に送信する一方、地上ATP装置7からその現在位置に対応する閉塞区間毎に指示される制限速度を車上ATO装置40aに通知する。
また、このような車両制御装置40は、上記のトーインコントローラ39に現在の進行方向及び走行速度を出力する機能と、車上無線機33を介して車両情報(現在位置や走行速度、異常発生履歴など)をATS装置8cに送信する機能も有する。
【0040】
以上のような本実施形態によれば、車両1(2)の進行方向及び走行速度に適したトーイン角度を左右のゴムタイヤ11につけることができ、その結果、高速走行時の直進安定性を高め、横揺れの発生を抑制して乗り心地の向上を図ることが可能となる。また、ガイドレール18に対する案内輪17の接触が減り、案内輪17の摩耗を低減できる。
【0041】
なお、上記実施形態において、トーインコントローラ39は車両1(2)の進行方向及び走行速度に応じたトーイン角度となるようにアクチュエータ19を制御する機能を有していたが、進行方向の情報だけを車両制御装置40から得て、その進行方向に応じて所定のトーイン角度となるようにアクチュエータ19を制御するようにしても良い。この場合、走行速度に応じてトーイン角度を調節しないため、高速走行時の直進安定性が若干低下するが、従来と比較すれば大幅に直進安定性を高め、乗り心地の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0042】
1、2…車両、3…駅装置、3a…駅地上子、3b…駅ATO装置、3c…駅管理装置、4…位置検出用地上子、5…地上無線アンテナ、6…地上無線機、7…地上ATP装置、8…運行管理装置、8a…手動操作盤、8b…運行表示盤、8c…ATS装置、10…車体、11…ゴムタイヤ、12…台車、15…ステアリングバー、16…案内バー、18…ガイドレール、19…アクチュエータ、30…下部アンテナ、31…トランスポンダ、32…車上無線アンテナ、33…車上無線機、34…走行装置、35…ドア制御装置、36…ドア開閉装置、37…案内表示装置、38…録音放送装置、39…トーインコントローラ、40…車両制御装置、40a…車上ATO装置、40b…車上ATP装置、A、B…駅、C…中央司令所、NW…光ネットワーク、W…軌道

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両であって、
左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、
前記車両の進行方向に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置と、
を備えることを特徴とする車両。
【請求項2】
軌道に沿って設置されたガイドレールにガイドされて走行する車両であって、
左右の車輪のトーイン角度を調節可能なアクチュエータと、
前記車両の進行方向及び走行速度に応じたトーイン角度となるように前記アクチュエータを制御するトーイン制御装置と、
を備えることを特徴とする車両。
【請求項3】
前記アクチュエータは、前記左右の車両のステアリング角度をリンクさせるために設けられたステアリングバーの長さを調節することで前記トーイン角度の調節を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−247740(P2010−247740A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100906(P2009−100906)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】