説明

車載表示装置

【課題】視認性を確保しつつ2つの画面を1つの表示部に同時に表示できるようにする。
【解決手段】液晶ディスプレイ20と、液晶ディスプレイ20の前面に配置された透過性を有するELディスプレイ21を備え、液晶ディスプレイ20に第1の画面を表示させるとともにELディスプレイ21に第1の画面と異なる第2の画面を表示させて、第1の画面の前面に第2の画面を透過的に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載表示装置に関するもので、例えば、カーナビゲーションシステムに適用して好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、弾球遊技機において、液晶表示装置の左右両側に透明表示器を配置し、キャラクタが液晶表示装置と透明表示器とを行き交うように、液晶表示装置と透明表示器の表示を連動させて、表示上の演出効果を高めるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、車両の計器を表示する表示装置において、第1の表示器と第2の表示器との間に透過性と反射性を有する透過反射部材を重ねて配置し、透過反射部材の透過性と反射性により立体的な表示を行うようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
また、液晶パネルと発光ダイオードからの光を拡散反射して液晶パネルを照射する拡散板との間に、光透過部材である第1、第2の透過シートを両者間に隙間を隔てて配置し、第1の透過シートと第2の透過シートのそれぞれに、運転者から視認されるようにずらして輪郭線を配置して、立体的な表示を行うようにしたものがある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2005−218762号公報
【特許文献2】特開2005−49203号公報
【特許文献3】特開2005−258208号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、カーナビゲーションシステムでは、ユーザの操作に応じて経路探索が実施されると、探索された案内経路が地図上に重ねて表示されるようになっている。このようなカーナビゲーションシステムでは、案内経路線が道路を表す線よりも太い線を用いて上書きされたように塗りつぶして表示されるため、地図上の案内経路沿いに存在する交差点や脇道等が見えなくなってしまい、視認性が良くないといった問題がある。
【0006】
また、カーナビゲーションシステムには、オーディオ操作画面を表示装置に表示させてオーディオ機能を操作できるものや、エアコン操作画面を表示装置に表示させてエアコンを操作できるものがある。しかし、このようなカーナビゲーションシステムは、地図表示画面を表示させたまま、オーディオ操作画面やエアコン操作画面を表示させることができない。すなわち、オーディオやエアコンを操作したい場合には、オーディオ操作画面やエアコン操作画面の表示に切り替えて操作を行う必要があるため、地図表示画面が表示されなくなってしまう。
【0007】
そこで、例えば、地図画面とオーディオ操作画面、地図画面とエアコン操作画面といったように、2つの画面をそれぞれ縮小して並べて表示すれば、2つの画面を同時に表示することは可能であるが、カーナビゲーションシステムの表示装置のような表示画面の比較的小さな車載表示装置では、画面を縮小表示すると視認性が低下してしまうといった問題がある。
【0008】
なお、特許文献1に記載の装置は、異なる2つの画面を1つの表示部に同時に表示するものではなく、また、特許文献2、3に記載の装置は、立体的な表示を行うためのもので、異なる2つの画面を同時に表示するためのものではない。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みたもので、視認性を確保しつつ2つの画面を1つの表示部に同時に表示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の特徴は、第1の表示器と、第1の表示器の前面に配置された透過性を有する第2の表示器と、第1の表示器に第1の画面を表示させるとともに第2の表示器に第1の画面と異なる第2の画面を表示させる表示制御手段と、を備え、表示制御手段によって第1の表示器に第1の画面が表示され、第2の表示器に第2の画面を表示されたときに、第1の画面の前面に第2の画面が透過的に表示されることである。
【0011】
このような構成では、第1の画面の前面に第1の画面と異なる第2の画面が透過的に表示されるので、視認性を確保しつつ2つの画面を1つの表示部に同時に表示することができる。
【0012】
なお、第2の表示器は、例えば、透明ELディスプレイを用いて構成することができる。
【0013】
また、本発明の第2の特徴は、表示制御手段が、第1の表示器に地図表示画面を表示させ、かつ、地図上に案内経路線が重なるように第2の表示器に案内経路線を表す画面を表示させることである。
【0014】
このような構成では、地図表示画面の前面に案内経路線が重なるように透過的に案内経路線が表示されるので、道路を表す線よりも太い線を用いて案内経路線が表示されても、案内経路線によって地図上の案内経路沿いに存在する交差点や脇道等が見えなくなってしまうようなことをなくすことができる。
【0015】
また、本発明の第3の特徴は、表示制御手段が、第1の表示器に地図表示画面を表示させ、かつ、第2の表示部にエアコン操作のための画面とオーディオ操作のための画面のいずれか1つを表示させることである。
【0016】
このような構成では、地図表示画面の前面にエアコン操作のための画面またはオーディオ操作のための画面が透過的に表示されるので、例えば、地図画面とオーディオ操作画面、地図画面とエアコン操作画面といったように、2つの画面をそれぞれ縮小して並べて表示したり、オーディオ操作画面やエアコン操作画面の表示に切り替えたりすることなく、2つの画面を1つの表示部に同時に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施形態に係る車載表示装置の構成を図1に示す。本車載表示装置は、カーナビゲーションシステム1として構成されている。カーナビゲーションシステム1は、位置検出器10、地図データ入力器15、外部メモリ16、TVチューナ17、描画部18、表示装置19、操作スイッチ群22および制御回路23を備えている。
【0018】
位置検出器10は、いずれも周辺の地磁気センサ11、ジャイロスコープ12、距離センサ13、GPS受信機14等のセンサを有しており、これらのセンサによって検出された現在位置を特定するための信号を制御回路16へ出力する。
【0019】
地図データ入力器15は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ及び目印データを含む各種データを入力するための装置である。記憶媒体としては、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等を用いるのが一般的であるが、メモリカード等を用いてもよい。
【0020】
外部メモリ16は、制御回路23の内部とは別に設けられる記憶部で、ROMあるいはRAMなどから構成され、各種のデータやプログラムなどが記憶されるようになっている。
【0021】
TVチューナ17は、制御回路23からの制御信号に応じてTV放送局からの電波を受信し、画像信号を描画部18へ出力するとともに音声信号を制御回路23へ出力する。なお、制御回路23は、TVチューナ17から入力される音声信号に応じた音声をスピーカ(図示せず)から出力させる。
【0022】
描画部18は、表示装置19の液晶ディスプレイ20とELディスプレイ21に表示させるための表示用データを生成するためのもので、液晶ディスプレイ20に表示させるための画像を描画する第1描画メモリ、ELディスプレイ21に表示させるための画像を描画する第2描画メモリ、TVチューナ17から入力される画像信号に応じた画像を描画する第3描画メモリ(いずれも図示せず)を備えている。
【0023】
また、描画部18は、第1〜第3描画メモリに記憶された表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20またはELディスプレイ21へ出力する表示コントローラ(図示せず)を備えている。この表示コントローラは、制御回路23からの制御信号に応じて第1、第3描画メモリに記憶された表示用データを選択的に読み出して液晶ディスプレイ20へ出力するとともに、第2描画メモリに記憶された表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力する。
【0024】
表示装置19は、液晶ディスプレイ20とこの液晶ディスプレイ20の前面に配置されたELディスプレイ21によって構成されている。
【0025】
液晶ディスプレイ20は、パッシブマトリクス方式またはアクティブマトリクス方式によって駆動されるもので、描画部18から入力される表示用データに応じた画像を表示する。
【0026】
ELディスプレイ21は、透明なELディスプレイにより構成されており、液晶ディスプレイ20の前面に配置されている。なお、ELディスプレイ21は、透明基板上に電極、絶縁膜、発光層等が順次薄膜として積層して形成された周知のものである。
【0027】
ELディスプレイ21についても、液晶ディスプレイ20と同様に、パッシブマトリクス方式またはアクティブマトリクス方式によって駆動されるもので、描画部18から入力される表示用データに応じた画像を表示する。
【0028】
操作スイッチ群22は、表示装置19のELディスプレイ21の前面に重ねて設けられたタッチスイッチ23および表示装置19のELディスプレイ21の周囲等に設けられたメカニカルスイッチ24等によって構成され、ユーザのスイッチ23、24への操作に応じた信号を制御回路23へ出力する。
【0029】
制御回路23、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えたコンピュータとして構成されており、CPUは、ROMに記憶されたプログラムに従って各種処理を実施する。制御回路23のCPUの処理としては、位置検出器10から入力される信号に基づいて自車位置を算出する自車位置算出処理、自車位置周辺に自車位置マークを重ねて表示する地図表示処理、ユーザの操作に応じて目的地に至る案内経路を探索し、案内経路(経路案内線、案内交差点等が含まれる)を外部メモリ16に記憶する経路探索処理、外部メモリ16に記憶された案内経路に従って経路案内を行う経路案内処理、ユーザの操作によって特定された放送局からの電波をTVチューナ17に受信させるTV受信処理等がある。
【0030】
また、本カーナビゲーションシステム1は、オーディオ制御装置30およびエアコン制御装置31に接続されており、オーディオ操作画面を表示装置に表示させてオーディオを操作したり、エアコン操作画面を表示装置に表示させてエアコンを操作したりする機能を備えている。
【0031】
次に、図2に従って、制御回路23の処理について説明する。ユーザの操作に応じてイグニッションスイッチがオンすると、本カーナビゲーションシステム1は動作状態となり、制御回路23は、自車位置算出処理、地図表示処理等とともに図2に示す処理を開始する。
【0032】
まず、案内経路があるか否かを判定する(S100)。具体的には、経路探索処理が実施され、探索された案内経路が外部メモリ16に記憶されているか否かに基づいて案内経路があるか否かを判定する。
【0033】
案内経路が外部メモリ16に記憶されている場合、S100の判定はYESとなり、液晶ディスプレイ20への表示を「地図画」とし、ELディスプレイ21への表示を「経路案内線」とする(S102)。具体的には、第1描画メモリに、地図表示処理によって生成された「地図画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第1描画メモリから表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20へ出力するように指示する。また、第2描画メモリに、経路探索処理によって生成された案内経路を地図上に重なるようにした「経路案内線を表す画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第2描画メモリから表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力するように指示する。
【0034】
これにより、液晶ディスプレイ20には、図3(a)に示すような「地図画像」が表示され、ELディスプレイ21には、図3(b)に示すような「経路案内線」が予め定められた色(例えば、橙色)で表示される。したがって、図3(c)に示すような、地図画像の前面に経路案内線の画像が透過的に表示され、運転者は、地図画像と経路案内線が重ね合わせられた画像を視認することができる。なお、ELディスプレイ21は透過性を有しており経路案内線は半透明となるため、案内経路沿いの施設や交差点、脇道等を視認することもできる。
【0035】
また、案内経路が外部メモリ16に記憶されていない場合、S100の判定はNOとなり、液晶ディスプレイ20への表示を「地図画」とし、ELディスプレイ21への表示を「表示なし」とする(S104)。具体的には、第1描画メモリに対しては、S102と同様に、地図表示処理によって生成された地図画像を記憶させるとともに、表示コントローラに、第1描画メモリから表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20へ出力するように指示する。また、表示コントローラに対して、第2描画メモリから表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力しないように指示する。
【0036】
これにより、液晶ディスプレイ20には、図3(a)に示すような「地図画像」が表示されるが、ELディスプレイ21は、表示のない透明な状態となる。したがって、運転者側からは、図3(a)に示したような「地図画像」を視認することができる。
【0037】
S106では、機能切替スイッチ操作の判定を行う(S106)。具体的には、ユーザのメカニカルスイッチ24への操作に基づいて、「操作なし」、「オーディオ操作」、「エアコン操作」、「画面消し」のいずれかの操作が行われたか否かを判定する。S106にて「操作なし」と判定された場合、S100へ戻る。
【0038】
また、S106にて「オーディオ操作」と判定された場合、液晶ディスプレイ20への表示を「地図画」とし、ELディスプレイ21への表示を「オーディオ操作面」とする(S108)。具体的には、第1描画メモリに、地図表示処理によって生成された「地図画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第1描画メモリから表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20へ出力するように指示する。また、第2描画メモリに、予め定められた「オーディオ操作画面を表す画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第2描画メモリから表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力するように指示する。
【0039】
これにより、液晶ディスプレイ20には、図4(a)に示すような「地図画像」が表示され、ELディスプレイ21には、図4(b)に示すような「オーディオ操作画面」が予め定められた色(例えば、橙色)で表示される。したがって、図4(c)に示すような、地図画面の前面にオーディオ操作画面が透過的に表示され、運転者は、地図画面とオーディオ操作画面が重ね合わせられた画像を視認することができる。なお、ELディスプレイ21は透過性を有しているためオーディオ操作画面は半透明となり、地図画面の視認性は確保される。
【0040】
次に、オーディオ制御処理を行う(S110)。このオーディオ制御処理は、ユーザの操作スイッチ群22への操作に応じて、オーディオ制御装置30との間で各種データの送受信を行い、オーディオ機能の制御を行うための処理である。ユーザは、階層化された表示画面に従って、オーディオソース(AM、FM、CD、MD)の切替、音量調整等の操作等を行う。
【0041】
次に、操作が終了したか否かを判定する(S112)。具体的には、ユーザの操作スイッチ群22への操作により、オーディオ機能の操作の終了を指示する操作が実施されたか否かに基づいて操作が終了したか否かを判定する。
【0042】
オーディオ機能の操作の終了を指示する操作が実施されない場合、S112の判定はNOとなり、S108へ戻る。
【0043】
また、オーディオ機能の操作の終了を指示する操作が実施されると、S112の判定はYESとなり、S100へ戻る。
【0044】
また、S106にて「エアコン操作」と判定された場合、液晶ディスプレイ20への表示を「地図画」とし、ELディスプレイ21への表示を「エアコン操作面」とする(S114)。具体的には、第1描画メモリに、地図表示処理によって生成された「地図画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第1描画メモリから表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20へ出力するように指示する。また、第2描画メモリに、予め定められた「エアコン操作画面を表す画像」を記憶させるとともに、表示コントローラに、第2描画メモリから表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力するように指示する。
【0045】
これにより、液晶ディスプレイ20には「地図画像」が表示され、ELディスプレイ21には「エアコン操作画面」が予め定められた色(例えば、橙色)で表示される。したがって、地図画面の前面にエアコン操作画面が透過的に表示され、運転者は、地図画面とエアコン操作画面が重ね合わせられた画像を視認することができる。なお、ELディスプレイ21は透過性を有しているためエアコン操作画面は半透明となり、地図画面の視認性は確保される。
【0046】
次に、エアコン制御処理を行う(S116)。このオーディオ制御処理は、ユーザの操作スイッチ群22への操作に応じて、エアコン制御装置31との間で各種データの送受信を行い、エアコン機能の制御を行うための処理である。ユーザは、階層化された表示画面に従って、各種エアコン操作を行う。
【0047】
次に、操作が終了したか否かを判定する(S118)。具体的には、ユーザの操作スイッチ群22への操作により、エアコン機能の操作の終了を指示する操作が実施されたか否かに基づいて操作が終了したか否かを判定する。
【0048】
エアコン機能の操作の終了を指示する操作が実施されない場合、S118の判定はNOとなり、S114へ戻る。
【0049】
また、オーディオ機能の操作の終了を指示する操作が実施されると、S114の判定はYESとなり、S100へ戻る。
【0050】
また、S106にて「画面消し」と判定された場合、液晶ディスプレイ20への表示を「画面消し」とし、ELディスプレイ21への表示を「表示なし」とする(S120)。具体的には、表示コントローラに、第1描画メモリから表示用データを読み出して液晶ディスプレイ20へ出力しないように指示するとともに、第2描画メモリから表示用データを読み出してELディスプレイ21へ出力しないように指示する。
【0051】
これにより、液晶ディスプレイ20は、黒色表示となり、ELディスプレイ21は、表示のない透明な状態となる。したがって、運転者は、黒色表示となった画像を視認することができる。
【0052】
次に、操作が終了したか否かを判定する(S122)。具体的には、ユーザの操作スイッチ群22への操作により、画面消しの状態の終了を指示する操作が実施されたか否かに基づいて操作が終了したか否かを判定する。
【0053】
画面消しの状態の終了を指示する操作が実施されない場合、S122の判定はNOとなり、S120へ戻る。
【0054】
また、画面消しの状態の終了を指示する操作が実施されると、S122の判定はYESとなり、S100へ戻る。
【0055】
上記した構成によれば、液晶ディスプレイ20に第1の画面が表示され、この液晶ディスプレイ20の前面に配置された透過性を有するELディスプレイ21に第1の画面と異なる第2の画面が表示されたときに、第1の画面の前面に第2の画面が透過的に表示されるので、視認性を確保しつつ2つの画面を1つの表示部に同時に表示することができる。
【0056】
また、地図表示画面の前面に案内経路線が重なるように透過的に案内経路線が表示されるので、道路を表す線よりも太い線を用いて案内経路線が表示されても、案内経路線によって地図上の案内経路沿いに存在する交差点や脇道等が見えなくなってしまうようなことをなくすことができる。
【0057】
また、地図表示画面の前面にエアコン操作のための画面またはオーディオ操作のための画面が透過的に表示されるので、例えば、地図画面とオーディオ操作画面、地図画面とエアコン操作画面といったように、2つの画面をそれぞれ縮小して並べて表示したり、オーディオ操作画面やエアコン操作画面の表示に切り替えたりすることなく、2つの画面を1つの表示部に同時に表示することができる。
【0058】
なお、上記実施形態における構成と特許請求の範囲の構成との対応関係について説明すると、第1の表示器が液晶ディスプレイ20に相当し、第2の表示器がELディスプレイ21に相当し、S102、S104、S108、S114、S120が表示制御手段に相当する。
【0059】
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。
【0060】
例えば、上記実施形態では、液晶ディスプレイにより第1の表示器を構成した例を示したが、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、例えば、ELディスプレイやプラズマディスプレイ等によって第1の表示器を構成してもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、ELディスプレイによって第2の表示器を構成した例を示したが、ELディスプレイに限定されるものではなく、他のディスプレイを用いて構成してもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、液晶ディスプレイ20とELディスプレイ21に、「地図画」と「経路案内線」、「地図画」と「オーディオ操作面」、「地図画」と「エアコン操作面」を重ねて表示する例を示したが、このような組合せに限定されるものではなく、例えば、TVチューナ17によって受信された「TV画面」と「オーディオ操作面」を重ねて表示してもよく、また、「TV画面」と「エアコン操作面」を重ねて表示するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施形態に係る車載表示装置の構成を示す図である。
【図2】制御回路の処理を示すフローチャートである。
【図3】表示装置の表示について説明するための図である。
【図4】表示装置の表示について説明するための図である。
【符号の説明】
【0064】
1…カーナビゲーションシステム、10…位置検出器、11…地磁気センサ、
12…ジャイロスコープ、13…距離センサ、14…GPS受信機、
15…地図データ入力器、16…外部メモリ、17…TVチューナ、18…描画部、
19…表示装置、20…液晶ディスプレイ、21…ELディスプレイ、
22…操作スイッチ群、23…制御回路、30…オーディオ制御装置、
31…エアコン制御装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示器と、
前記第1の表示器の前面に配置された透過性を有する第2の表示器と、
前記第1の表示器に第1の画面を表示させるとともに前記第2の表示器に前記第1の画面と異なる第2の画面を表示させる表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段によって前記第1の表示器に第1の画面が表示され、前記第2の表示器に前記第2の画面を表示されたときに、前記第1の画面の前面に前記第2の画面が透過的に表示されることを特徴とする車載表示装置。
【請求項2】
前記第2の表示器は、透明ELディスプレイを用いて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車載表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第1の表示器に地図表示画面を表示させ、かつ、前記地図上に案内経路線が重なるように前記第2の表示器に前記案内経路線を表す画面を表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の車載表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1の表示器に地図表示画面を表示させ、かつ、前記第2の表示部にエアコン操作のための画面とオーディオ操作のための画面のいずれか1つを表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の車載表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−70430(P2008−70430A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246586(P2006−246586)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】