説明

近距離場位置測定システムおよび方法

ヌル軸が垂直であり、かつ、水平面などの対象となる平面内にヌル軸が位置するように配置された、2つの磁気アンテナを利用することによって位置を特定するために、近距離場信号特性が使用される。2つのアンテナは、送信アンテナまたは受信アンテナとして使用されてもよい。アンテナを直交方式で駆動することによって、対象となる平面内で全方向性パターンの均等物を生成するように、アンテナは駆動されてもよい。直交駆動は、時間直交または位相直交であってもよい。位置は、伝搬特性を含んでもよい近距離場応答に基づいて特定され、伝搬特性は、振幅、位相、相対的な振幅、または位相、あるいはその他の特性を含んでもよい。一実施形態では、1つの受信機の位置を特定するために、複数の送信機が利用される。別の実施形態では、1つの送信機の位置を特定するために、複数の受信機が利用される。空間効率的な磁気アンテナが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国特許法119条(e)に基づいて、Schantzによる2004年12月21日出願の「近距離場振幅測位システムおよび方法(Near Field Amplitude Positioning System and Method)」と題された米国仮特許出願第60/637,779号明細書の優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0002】
近距離場電磁レンジングが最初に完全に記載されたのは、本出願人による、「近距離場電磁レンジングシステムおよび方法(System and Method for Near−Field Electromagnetic Ranging)」(2003年1月31日出願の米国特許出願第10/355,612号明細書、現在では、2005年11月8日発行の米国特許第6,963,301号明細書)においてであり、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0003】
電磁レンジングおよび測位に関するさらなる詳細は、Schantzらによる2004年10月4日出願の「近距離場電磁測位システムおよび方法(Near Field Electromagnetic Positioning System and Method)」と題された米国特許出願第10/958,165号明細書、およびSchantzらによる2005年8月30日出願の「Low Frequency Asset Tag Tracking System and Method」と題された米国特許出願第11/215,699号明細書で開示されている。上記の米国特許および米国特許出願のすべては、それらの全体が、参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0004】
背景
発明の分野
本発明は、一般に、電磁信号方式による位置または場所の測定に関し、特に、複数の送信機(「ビーコン」とも呼ばれる)を基準にして、受信機(「トラッカー」とも呼ばれる)の位置を評価するためのシステムおよび方法に関する。あるいは、本発明は、複数の受信機(または「トラッカー」)を基準にして、送信機(または「ビーコン」)の位置を特定する手段について記載している。本発明は、位置(レンジ(range)および方位(bearing))を特定するための、または、トラッキング(ほぼリアルタイムでの位置の特定)のための、より一般的なシステムの一部として有利に使用されてもよい。より具体的には、本発明は、オフィス、倉庫、工業、家庭、または居住環境において見出されるような、複雑な伝搬環境において、位置または場所を測定しようと努めるものである。
【背景技術】
【0005】
発明の背景
磁気アンテナ、特に、ループスティックアンテナは、低周波信号の受信にしばしば使用される。図1は、先行技術のループスティックアンテナ104を示す回路図である。先行技術のループスティックアンテナ104は、一次コイル131と、フェライトロッド135と、二次コイル133と、同調手段132とを具備する。代替実施形態では、フェライトロッド135は、一次コイル131を支えるための、鉄、他の何らかの強磁性材料、または非強磁性材料でさえあってもよい。フェライトロッド135は、さらに、一次コイル131を支えるのに適した、棒、円筒、角柱、またはその他の幾何学的形であってもよい。代替実施形態では、一次コイル131が適切な機械的形状を維持するために十分に固い場合、フェライトロッドは全体的に省略されてもよい。二次コイル133は、一次コイル131への結合と、先行技術のループスティックアンテナ104をRF装置にさらに連結させるための手段とを提供する。
【0006】
図2は、先行技術のループスティックアンテナ104を示す概略図である。一次コイル131は、一般に、ループスティック軸205と同じ場所に配置された法線を有するターンを具備する。ループスティック軸205は、フェライトロッド135の軸であるだけでなく、先行技術のループスティックアンテナ104のヌル軸でもある。先行技術のループスティックアンテナ104のパターンは、パターン軸207に、概して沿って位置する。パターン軸207は、ループスティック軸205と実質的に直交する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
さまざまな先行技術では、信号振幅、すなわち信号強度を使用して、位置を特定しようと努める。それらの努力は、代表的な信号強度レンジング手法を非常に不正確にするような方法で建設的および破壊的に信号を組み合わせるように働く、典型的な、マルチパスの重い環境の影響によって混乱させられる。そのような影響は、さまざまな建物タイプによって異なる。さまざまな建物タイプは、電磁信号のためのさまざまな伝搬環境をもたらし、信号強度レンジングシステムにさまざまな方法で影響を及ぼす。
【0008】
さらに、既存の振幅または信号強度測位手法では、性能に深刻な影響を与える、最適状態に及ばないアンテナ装置を使用する傾向がある。既存のアンテナ装置は、大きくてかさばるか、または小さくて非能率である。その他の既存のアンテナ装置では、トラッキングされている移動する資産または人への、望ましくない結合が発生しやすい。
【0009】
以上の点から、多くのさまざまなマルチパスの重い環境において、正確に動作することが可能な、位置測定システムに対する大きな必要性が存在する。さらに、位置測定システムの携帯型の移動動作を可能にする、小型のアンテナシステムに対する必要性も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の概要
したがって、本発明の一目的は、位置測定機能を、空間効率的なアンテナ、すなわち、位置測定されている輸送手段または人との最小の相互作用で、構成および/またはマルチパス環境とは無関係に好都合に動作する、容易に持ち運べてもよいアンテナを利用することによって提供することである。
【0011】
これらの目的およびさらなる目的は、レンジ決定リンクの少なくとも一方の端において2つの磁気アンテナを利用する、近距離場レンジングシステムを提供することによって達成される。磁気アンテナの、対角線状の搭載、または対角線状の巻線によって、さらなるサイズの縮小が達成される。
【0012】
ヌル軸が垂直であり、かつ、水平面などの対象となる平面内にヌル軸が位置するように配置された、2つの磁気アンテナを利用することによって位置を特定するために、近距離場信号特性が使用される。2つのアンテナは、送信アンテナまたは受信アンテナとして使用されてもよい。アンテナを直交方式で駆動することによって、対象となる平面内で全方向性パターンの均等物を生成するように、アンテナは駆動されてもよい。直交駆動は、時間直交または位相直交であってもよい。位置は、伝搬特性を含んでもよい近距離場応答に基づいて特定され、伝搬特性は、振幅、位相、相対的な振幅、または位相、あるいはその他の特性を含んでもよい。一実施形態では、1つの受信機の位置を特定するために、複数の送信機が利用される。別の実施形態では、1つの送信機の位置を特定するために、複数の受信機が利用される。空間効率的な磁気アンテナが開示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
好ましい実施形態の詳細な説明
発明の要旨
本発明は、近距離場位置測定システムおよび方法に関する。ここで、本発明の好ましい実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、本明細書に記載した実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、本明細書に記載した実施形態は、本開示が完全かつ完璧なものであるようにするために、そして、本開示が本発明の範囲を当業者に完全に伝えるようにするために提供されている。同じ番号は、全体を通して同じ要素を示す。
【0014】
近距離場伝搬
近距離場位置測定システムは、近距離場電磁信号の特定の性質に依拠してもよい。図3Aは、小さな電気送信アンテナからの電気および磁気信号の、自由空間内でのレンジ(range)に対する経路利得を、電気および磁気信号が近距離場から遠距離場に移行するに従ってプロットしたものである。波長の約6分の1にほぼ等しいレンジ(λ/2π)において、自由空間内における電気的小アンテナからの電磁信号は、近距離場挙動と遠距離場挙動との間で移行する。λ/2π以内の近距離場ゾーン内では、「ライク」信号は、線301に示すように、レンジのデケード(10倍)の増加ごとに振幅が60dB減少する。「ライク」信号は、同じタイプの設計のアンテナによって受信される信号、例えば、ダイポールアンテナまたはホイップアンテナなどの電場アンテナによって受信される電場、あるいは、ループまたはループスティックアンテナなどの磁気アンテナによって受信される磁場である。さらに、近距離場ゾーン内では、「アンライク」信号(磁気アンテナからの電気信号または電気アンテナからの磁気信号)は、線302に示すように、レンジのデケードの増加ごとに振幅が40dB減少する。λ/2πの周囲の移行領域において、ライク信号およびアンライク信号の両方は、線303に示すように、レンジのデケードの増加ごとに信号の振幅が20dB減少する、遠距離場挙動に移行する。この移行は、信号が1波長(1λ)伝搬すると本質的に完了する。したがって、信号強度測位システムは、1λのオーダーまたはそれ未満のレンジで動作させることが有利である。逆に、信号強度測位システムは、対応する波長が、関連する伝搬環境の典型的なレンジよりも長くなるように選択された周波数において動作させることが有利である。
【0015】
典型的なオフィスまたは工業環境では、床および天井内の、補強ロッド構造、金属製パン、または金属製被服などの導電面によって信号は制約される。この「平行板」環境においては、垂直に偏光した信号が、水平に偏光した信号よりも良好に伝搬する傾向がある。代替実施形態では、いくらかのエネルギーを一方の偏光から他方の偏光にシフトさせる伝搬環境の能力を利用してもよい。例えば、水平に偏光した送信信号は、垂直偏光受信システムによって適切な垂直偏光エネルギーが検出されるという結果をもたらす伝搬環境と結び付けられてもよい。
【0016】
図3Bは、自由空間内の理想的な電気的小ループについての、レンジの関数としての、電場および磁場の位相関係のグラフ図である。図3Bは、磁気またはHフィールド位相曲線397、電気またはEフィールド位相曲線398、および曲線397、398の間の差を表す、位相差またはΔφ曲線399を含む。曲線397、398、399は、考慮中の電磁信号の、波長単位で(好ましくは、メートルなどの、キログラム−メートル−秒単位で)第2軸396上に表されたレンジの関数として、位相(好ましくは度単位)を表す第1軸395に対してプロットされている。Hフィールド位相曲線397は、Eフィールド位相398を基準にした90°の位相外れから開始される。レンジが約0.05λから約0.50λまで増加するに従って、Hフィールド位相曲線397は、最初は減少し、次に増加する。同様に、レンジが約0.05λから約0.50λまで増加するに従って、Eフィールド位相曲線398は、最初は少しずつ増加し、レンジが増加するに従って、より大きな割合で増加する。Eフィールド位相曲線398とHフィールド位相曲線397との間の差は、Δφ曲線399によって表される。Δφ曲線399は、約0.05λのレンジ以内の近距離場内において約90°(すなわち、直角位相)で開始され、約0.50λのレンジを通過して、遠距離場に近付くにつれて0°(すなわち、位相同期)に向かう。Δφ曲線399の、約0.05λと約0.50λとの間での、直角位相から位相同期への移行は、実質的に連続的かつ予測可能であり、本発明によってうまく使用される。より正確な測定により、0.05λの内側、および0.50λの外側から1.0λまたはそれ以上までのレンジにおいて、この位相の移行は有益に使用されてもよい。近距離場位置測定システム内での、位相の使用に関するさらなる詳細は、Schantzらによる2003年1月31日出願の「近距離場電磁レンジングシステムおよび方法(System and Method for Near−Field Electromagnetic Ranging)」と題された米国特許出願第10/355,612号明細書(現在では、2005年11月8日発行の米国特許第6,963,301号明細書)に見出すことができ、その記載内容は参照により本明細書に組み入れられている。したがって、本発明によれば、例えば振幅または位相または相対振幅または相対位相またはその他の特徴によって明らかにされる、近距離場信号伝搬特性が、位置を特定するために使用されてもよい。位置測定システムのレンジを拡張するために、近距離場特性は、遠距離場特性と組み合わせて使用されてもよい。
【0017】
図4は、無線周波数(RF)トラッキング装置400の向きおよびアンテナパターンを説明する概略図である。RFトラッキング装置400は、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408と、RFモジュール412とを具備する。RFモジュール412は、送信機、受信器、または送受信機であってもよい。RFモジュール412は、RFトラッキング装置400のために有用な追加のモジュールをさらに含んでもよい。第1の磁気アンテナ404は、第1のパターン軸407に沿って概して整列された第1のパターン406を有し、さらに、第1のヌル軸405に沿って概して整列されたヌルを有する。第2の磁気アンテナ408は、第2のパターン軸411に沿って概して整列された第2のパターン410を有し、さらに、第2のヌル軸409に沿って概して整列されたヌルを有する。第1のパターン軸407は、第2のパターン軸411と実質的に直交する。同様に、第1のヌル軸405は、第2のヌル軸409と実質的に直交する。第1のパターン軸407と、第2のパターン軸411と、第1のヌル軸405と、第2のヌル軸409とは、実質的に方位角面または水平面内にあり、方位角面または水平面を定義する。第1のパターン406および第2のパターン410は両方とも、方位角面の付近において、実質的に、垂直に偏光したパターンである。したがって、第1のパターン406と第2のパターン410とは、合同で、方位角面の完全な垂直偏光カバレージを提供する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ404および第2の磁気アンテナ408は、ループスティックアンテナである。代替実施形態では、第1の磁気アンテナ404および第2の磁気アンテナ208は、ループアンテナまたはその他の磁気アンテナであってもよい。第1の磁気アンテナ404と第2の磁気アンテナ408とは、それらの対応するヌル軸(第1のヌル軸405および第2のヌル軸409)が実質的に相互に直交するという点で、「直交」配置される。
【0018】
図5は、平行かつ垂直な磁気アンテナを利用した、RFトラッキング装置500の第1の実施形態を説明する概略図である。図5は、図4の要素の一構成を示す。RFモジュール412は、特徴的物理寸法の長さ、幅、および高さと、関連する軸とを有する矩形として概略的に示されている。矩形が示されているが、商業上の外観のために所望される可能性がある、または、その他の理由のために必要とされる、任意の形状が使用されてもよい。RFトラッキング装置500の第1の実施形態は、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408と、RFモジュール412とを具備する。第1の磁気アンテナ404は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ408は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405と第2のヌル軸409とは、相互に実質的に直交する。第1のヌル軸405は、さらに、RFモジュール412の法線505と実質的に平行である。第1のヌル軸405と第2のヌル軸409とは、法線が垂直軸507である方位角面内に実質的に位置する。したがって、本明細書中でさらに開示されるように、第1の磁気アンテナ404と第2の磁気アンテナ408とは、共働して、方位角面の付近において実質的な垂直偏光パターンをもたらすことが可能である。全体を通して、垂直などの用語は、限定することではなく、説明することを目的とするものであり、RFトラッキング装置500について説明される全体構成は、さまざまな向きで使用されてもよいということが理解されるべきである。
【0019】
図6は、対角線状に向けられた磁気アンテナを利用した、RFトラッキング装置600の第2の実施形態を示す概略図である。図6は、図4の要素の代替構成を示す。RFトラッキング装置600の第2の実施形態は、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408と、RFモジュール412とを具備する。第1の磁気アンテナ404は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ408は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405と第2のヌル軸409とは、相互に実質的に直交する。第1のヌル軸405は、さらに、RFモジュール412の法線505に対して約45度の対角線角度に向けられる。そのような向きは、RFトラッキング装置600の小型の形状をもたらす。示されている45度の角度は、例示的なものである。他の角度が使用されてもよく、選択される特定の角度は、さまざまな要因の中でも特に、RFモジュール412の実際の形状に依存してもよい。ここでも再び、第1の磁気アンテナ404と第2の磁気アンテナ408とは、共働して、方位角面の付近において実質的な垂直偏光パターンをもたらすことが可能である。
【0020】
図7Aは、複数の対角磁気アンテナ要素を利用した、好ましい実施形態のRFトラッキング装置700を説明する概略図である。対角アンテナを使用することにより、パッケージサイズが減少する。複数の対角アンテナ要素を使用することにより、パッケージの最大寸法が減少し、突起がなくなって、パッケージサイズと形状とがさらに改良される。代替実施形態では、複数のアンテナ要素は、図5の非対角配置内で使用されてもよい。図7Aを参照すると、好ましい実施形態のRFトラッキング装置700は、第1の磁気アンテナシステム704と、第2の磁気アンテナシステム708と、RFモジュール412とを具備する。図7Aのシステムは、図4のシステムに対応しており、その中で、代替アンテナシステム704は、図4のアンテナ404に対応し、アンテナシステム708は、図4のアンテナ408に対応している。第1の磁気アンテナシステム704は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナシステム708は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405と第2のヌル軸409とは、相互に実質的に直交する。第1のヌル軸405は、さらに、RFモジュール412の法線505に対して約45度に向けられる。
【0021】
第1の磁気アンテナシステム704は、さらに、第1の磁気アンテナ構成要素713と、第2の磁気アンテナ構成要素714と、第3の磁気アンテナ構成要素715と、第4の磁気アンテナ構成要素716と(一括して、「磁気アンテナ構成要素の第1の組」)を具備する。磁気アンテナ構成要素の第1の組はすべて、第1のヌル軸405に、ヌルを概して沿わせるように、そして、第1のパターン軸407に、建設的に加算されたパターンを概して沿わせるように、概して整列される。第1の磁気アンテナシステム704は、限定するためではなく、説明の目的のために、4つの構成要素を有するとして図示されている。代替実施形態では、第1の磁気アンテナシステム704は、さらに、4つよりも多くの構成要素を、または4つよりも少ない構成要素を具備してもよい。
【0022】
第2の磁気アンテナシステム708は、さらに、第5の磁気アンテナ構成要素717と、第6の磁気アンテナ構成要素718と、第7の磁気アンテナ構成要素719と、第8の磁気アンテナ構成要素720と(一括して、「磁気アンテナ構成要素の第2の組」)を具備する。磁気アンテナ構成要素の第2の組はすべて、第2のヌル軸409に、ヌルを概して沿わせるように、そして、第2のパターン軸411に、建設的に加算されたパターンを概して沿わせるように、概して整列される。第2の磁気アンテナシステム708は、限定するためではなく、説明の目的のために、4つの構成要素を有するとして図示されている。代替実施形態では、第2の磁気アンテナシステム708は、さらに、4つよりも多くの構成要素を、または4つよりも少ない構成要素を具備してもよい。第1の磁気アンテナシステム704と第2の磁気アンテナシステム708とは、RFトラッキング装置700の小型の形状をもたらす。
【0023】
図7Bは、好ましい実施形態のRFトラッキング装置700のための、磁気アンテナの第1の可能な回路実装を説明する回路図である。第1の磁気アンテナシステム704は、第1の磁気アンテナ構成要素713と、第2の磁気アンテナ構成要素714と、第3の磁気アンテナ構成要素715と、第4の磁気アンテナ構成要素716と、二次結合コイル733と、同調手段732とをさらに具備する。同調手段732は、可変コンデンサ、バラクタ、スイッチドキャパシタンスバンク、または、第1の磁気アンテナシステム704を同調させることが可能なその他の任意の手段であってもよい。二次結合コイル733は、磁気アンテナ構成要素714などの、磁気アンテナ構成要素のうちの1つと共働して、第1の磁気アンテナシステム704とRFモジュール412との間で信号を結合させる。結合コイル端子734は、RFモジュール412と二次結合コイル733との中間に介在して信号を結合させることが可能な手段を提供する。
【0024】
第1の磁気アンテナ構成要素713と、第2の磁気アンテナ構成要素714と、第3の磁気アンテナ構成要素715と、第4の磁気アンテナ構成要素716とはすべて、第1のパターン軸407に、建設的に加算されたパターンを概して沿わせるように、概して整列される。磁気アンテナ構成要素が、他の磁気アンテナ構成要素に対して逆にされた場合、パターンの望ましくない破壊的な組み合わせが実現される可能性がある。電気的な観点からは、第1の磁気アンテナシステム704は、第1の磁気アンテナ構成要素713と、第2の磁気アンテナ構成要素714と、第3の磁気アンテナ構成要素715と、第4の磁気アンテナ構成要素716との直列の組み合わせと考えられてもよい。代替実施形態では、並列またはその他のより複雑な組み合わせが可能である。
【0025】
図7Cは、好ましい実施形態のRFトラッキング装置700のための、磁気アンテナの第2の可能な回路実装を説明する回路図である。この第2の可能な回路実装では、第1の磁気アンテナシステム704は、同様に、第1の磁気アンテナ構成要素713と、第2の磁気アンテナ構成要素714と、第3の磁気アンテナ構成要素715と、第4の磁気アンテナ構成要素716と、二次結合コイル733と、同調手段732とをさらに具備する。
【0026】
図7Cでは、第2の磁気アンテナ構成要素714および第4の磁気アンテナ構成要素716の向きは、第1の磁気アンテナ構成要素713および第3の磁気アンテナ構成要素715の向きに対して逆にされている。しかし、図7Cに示す代替回路装置を使用することにより、望ましい建設的に重畳されたパターンが回復される。
【0027】
図8は、傾斜ループスティックアンテナ804を示す概略図である。傾斜ループスティックアンテナ804は、傾斜一次コイル831と、二次結合コイル833と、同調手段832とを具備する。傾斜一次コイル831は、ループスティック軸805に、概して整列される。ループスティック軸805は、傾斜一次コイル831を形成するために使用されてもよい、巻型の回転軸である。(巻型自体は、任意選択であるか、または、コイルを形成した後に除去されてもよい。)傾斜一次コイル831は、ループスティック軸805を実質的に中心とし、しかしターン法線836がループスティック軸805に対してφの角度で整列されるように向けられた、ターンを具備する。「ターン法線836」は、ターンを実質的に含む平面に対して垂直な軸を意味する。ターン法線836を、ループスティック軸805に対してφの角度に向けると、ヌル軸409を、ループスティック軸805に対してφの角度のターン法線836と平行になるように向けるように、ヌル軸409はシフトされる。同様に、パターン軸407は、ヌル軸409と直交したままになる。したがって、傾斜ループスティック804は、ループスティック軸805に、もはや実質的に直交しないパターン軸407を有する。
【0028】
代替実施形態では、傾斜ループスティックアンテナは、フェライトロッド(図示せず)をさらに具備してもよく、ただし、ループスティック軸805と同一線上のフェライトロッドは、パターン軸407の、ループスティック軸805に向けての、望ましくない可能性があるシフトを引き起こす傾向がある。フェライトロッドは、インダクタンスを増加し、近くの物体などへの望ましくない結合に対する脆弱性を減らすという、有利な可能性がある効果を有する。
【0029】
図9は、傾斜ループスティックRFトラッキング装置900を説明する概略図である。傾斜ループスティックRFトラッキング装置900は、第1の傾斜ループスティック804と、第2の傾斜ループスティック908と、RFモジュール412とを具備する。第1の傾斜ループスティック804は、第1のパターン軸407を、RFモジュール412の法線905に対して、90−φの角度で整列させるように構成される。角度φは、例えば、45度であってもよい。第1のパターン軸407と第1のパターンヌル836とは、第1の方位角面内に実質的に位置する。第2の傾斜ループスティック908は、第2のパターン軸911を、法線905に対して、φの角度で整列させるように構成される。第2のパターン軸911と第2のパターンヌル936とは、第1の方位角面に平行な第2の方位角面内に実質的に位置する。2つの方位角面およびそれぞれのループスティックアンテナ804、908は、使用中の装置900の典型的なレンジング距離に比べて小さな距離だけ隔てられるため、2つのアンテナ804、908は、本質的に、同一平面上のアンテナとして応答する。したがって、第1の傾斜ループスティック804と第2の傾斜ループスティック908とは、概して直交するパターンを有し、それらの組み合わせは、いずれの方位角面の近くの物体に対しても、完全な垂直偏光カバレージを提供することが可能である。
【0030】
図10Aは、身体装着型電場アンテナの第1の構成を示す概略図である。測位システムのアンテナは、近くの物体への望ましくない結合の影響を受け、その結果として、望ましくない振幅および/または位相の信号測定がもたらされ、さらにその結果として、位置測定エラーがもたらされる場合がある。人をトラッキングするための身体装着型システムでは、身体結合が重大なエラーをもたらす可能性がある。本発明によるアンテナを含めることによって、身体結合を最小にすることが可能である。
【0031】
身体装着型電場アンテナの第1の構成は、ヘルメットカウンターポイズ1021に対して駆動されるモノポール要素1022を具備する。あるいは、この配置は、モノポール要素1022を1つの要素として含み、ヘルメットカウンターポイズ1021を別の要素として含む、ダイポールとして考えられてもよい。身体装着型電場アンテナの第1の構成は、モノポール要素1022とヘルメットカウンターポイズ1021とを人体1023から比較的遠くに配置することによって、人体1023への望ましくない結合を回避する。RFモジュール412は、人体1023上の好都合な任意の場所に保持されてもよい。
【0032】
図10Bは、身体装着型電場アンテナの第2の構成を示す概略図である。身体装着型電場アンテナの第2の構成は、第2のダイポール要素1025に対して駆動される第1のダイポール要素1024を含む。身体装着型電場アンテナの第2の構成は、第1のダイポール要素1024および第2のダイポール要素1025の実質的に内部に人体1023を囲むことによって、人体1023への望ましくない結合を回避する。RFモジュール412は、人体1023上の好都合な任意の場所に保持されてもよい。第1のダイポール要素1024および第2のダイポール要素1025は、シャツまたはコートなどの衣類の中に組み込まれてもよい。代替実施形態では、第1のダイポール要素1024はズボンの中に組み込まれてもよく、第2のダイポール要素1025はシャツまたはコートの中に組み込まれてもよい。
【0033】
図10Cは、身体装着型磁場アンテナシステムの可能な構成を示す概略図である。身体装着型磁場アンテナシステムは、第1の磁気アンテナ1004と第2の磁気アンテナ1008とを具備する。第1の磁気アンテナ1004は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ1008は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405は、第2のヌル軸409と実質的に直交する。第1のヌル軸405と第2のヌル軸409とは、共通の方位角面内に実質的に位置する。身体装着型磁場アンテナシステムは、方位角面全体にわたる全方向性垂直偏光カバレージを提供する。磁場アンテナの利点は、磁場アンテナは、望ましくない身体結合を有する可能性がより小さいということである。身体装着型磁場アンテナの好ましい位置は、装着者の肩の近くの、あらゆる強磁性材料(消防士または危険物作業員によって一般に装着されるエアータンクのような、鋼鉄製タンクなど)から実際的な限り離れた位置である。
【0034】
垂直に偏光した信号を受け入れるように配置された単一の磁場アンテナは、水平面内で全方向性とはならない。全方向性カバレージは、本発明による複数の垂直偏光磁気アンテナを利用することによって達成されてもよい。RFモジュール412は、人体1023上の好都合な任意の場所に保持されてもよい。
【0035】
図11は、イヌ磁場アンテナシステム1100の可能な構成を説明する概略図である。イヌ磁場アンテナシステム1100は、第1の磁気アンテナ404と、首輪1127の中に組み込まれた第2の磁気アンテナ408とを具備する。代替実施形態では、首輪1127は、イヌ1126またはその他の動物に固定される、装着帯またはその他の構造であってもよい。第1の磁気アンテナ404は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ408は、第2のヌル軸409に沿ったヌルと概して整列される。第1のヌル軸405は、第2のヌル軸409と実質的に直交する。さらなる実施形態では、イヌ磁場アンテナシステム1100は、ヌルを第3のヌル軸1129と整列させるように概して向けられた、第3の磁気アンテナ1128によって補完されてもよい。第3のヌル軸1129は、第1のヌル軸405および第2のヌル軸409の両方と相互に直交するように、概して整列される。RFモジュール412と連携して、イヌ磁場アンテナシステム1100は、イヌ1126の居場所をトラッキングおよび監視するためのシステムに寄与する。好ましい実施形態では、イヌ磁場アンテナシステム1100はイヌ1126に装着されるが、代替実施形態では、イヌ磁場アンテナシステムは、居場所が関心を持たれる、猫、馬、牛、あるいはその他の家畜または野生動物とともに使用されてもよい。イヌ磁場アンテナシステム1100は、動物の位置を監視して、動物が、定められた安全区域を離れようとした場合、または定められた禁止区域に入ろうとした場合に、引き止めるものとして、ノイズまたは電気ショックを発するシステムの一部であってもよい。一実施形態では、禁止区域は、別の移動トラッキングユニットを使用して定められてもよい。したがって、禁止区域は、動的に変化していてもよい。例えば、第1のイヌにとっての禁止区域は、人からの、事前定義された2メートルの半径であるとして、または、第2のイヌからの1メートルの半径であるとして定義されてもよい。実施の際、第1のイヌは、人または第2のイヌが動きまわっているとしても、その人または第2のイヌから、事前定義された半径よりも近くに来ることを禁止されてもよい。イヌ磁場アンテナシステム1100の3アンテナ構成は、タグの向きが任意であってもよい任意の状況において、有利に利用されてもよい。
【0036】
図12は、フォークリフトを含む測位システムの一実施形態を示す。フォークリフト測位システム1200は、第1の磁気アンテナ404、第2の磁気408、および/または電気アンテナ1222のうちの、1つまたは複数を含んでもよい。第1の磁気アンテナ404は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ408は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405は、第2のヌル軸409と実質的に直交する。電気アンテナ1222は、ダイポールであってもよいが、好ましくは、図示されているように、フォークリフト1227の最上部であってもよいカウンターポイズ1221に対して駆動される、モノポール要素である。RFモジュール412は、好都合な任意の場所に搭載されてもよい。一実施形態では、フォークリフト測位システム1200は、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408とを具備してもよい。別の実施形態では、フォークリフトアンテナシステム1200は、電気アンテナ1222を具備してもよい。さらなる実施形態では、フォークリフトアンテナシステム1200は、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408と、電気アンテナ1222とを具備してもよい。
【0037】
図13は、パレット磁場アンテナシステム1300の可能な構成を示す概略図である。パレット磁場アンテナシステム1300は、パレット1327内に組み込まれた、第1の磁気アンテナ404と、第2の磁気アンテナ408とを具備する。代替実施形態では、パレット1327は、位置が関心を持たれる、資産1326などの資産の、ボックス、ビン、カートン、またはその他のコンテナであってもよい。第1の磁気アンテナ404は、第1のヌル軸405に沿ったヌルと概して整列され、第2の磁気アンテナ408は、第2のヌル軸409に沿って概して整列される。第1のヌル軸405は、第2のヌル軸409と実質的に直交する。
【0038】
図14は、本発明によるデュアル磁気送信アンテナ構成を使用した測位システムの、プロセスフロー図である。磁気アンテナシステムの送信プロセス1400は、「開始」位置1437において開始される。
【0039】
デュアル磁気送信アンテナ測位プロセス1400は、(1)ブロック1441に示す、第1の送信機が第1の信号を生成するステップと、ブロック1439に示す、第1の磁気アンテナが第1の信号を放射するステップ、および(2)ブロック1442に示す、第2の送信機が第2の信号を生成するステップと、ブロック1440に示す、第2の磁気アンテナが第2の信号を放射するステップに、順不同で継続される。
【0040】
好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナと第2の磁気とは、実質的に直交するパターンを有するように位置を調節される。さらに、好ましい実施形態では、第1の信号(I)と第2の信号(Q)とは、直角位相(すなわち、相互に90度の位相シフト)になっている。代替実施形態では、第1の信号と第2の信号は、所定の速度で、または所定のパターンに従って、一度に1つずつ、交互に送信される。第1の信号と第2の信号が、受信機の応答時間スケールを基準にして短い時間スケールで交替するならば(すなわち、受信機が複数の送信を平均するならば)、磁気アンテナシステムの送信プロセス1400は、実効的に全方向性の垂直偏光放射パターンを実現できる、すなわち、システム応答は、任意の方位角について実質的に同じになる。したがって、デュアル磁気アンテナ構成は、本発明に従って駆動される場合、実質的に全方向性の応答パターンの均等物をもたらすことが可能である。
【0041】
デュアル送信アンテナ測位プロセス1400は、ブロック1443に示す、受信機が少なくとも1つの信号特性を測定するステップに継続される。少なくとも1つの信号特性は、信号の振幅または信号の位相を含んでもよい。代替実施形態では、少なくとも1つの信号特性は、電気信号または磁気信号の、振幅または位相を含んでもよい。電気信号は、モノポール、ダイポール、またはホイップのような電気アンテナによって受信される信号であるのに対して、磁気信号は、ループまたはループスティックのような磁気アンテナによって受信される信号である。
【0042】
デュアル送信アンテナ測位プロセス1400は、ブロック1446に示す、マイクロプロセッサが少なくとも1つの信号特性を使用して送信機の位置を特定するステップに継続される。デュアル送信アンテナ測位プロセス1400は、「終了」位置1447において終了する。
【0043】
図15は、デュアル受信アンテナ測位プロセスの、プロセスフロー図である。プロセス1500は、「開始」位置1537において開始され、ブロック1538に示す、送信機が送信信号を送信するステップに継続される。
【0044】
プロセス1500は、(1)ブロック1539に示す、第1の磁気アンテナが送信信号を受信して、第1の受信信号を生成するステップ、および(2)ブロック1540に示す、第2の磁気アンテナが送信信号を受信して、第2の受信信号を生成するステップに、順不同で継続される。プロセス1500は、ブロック1543に示す、受信機が少なくとも1つの信号特性を、第1および第2の受信信号から判定するステップに継続される。
【0045】
デュアル受信アンテナ測位プロセス1500は、マイクロプロセッサが信号特性を使用して送信機の位置を特定するステップに継続される。信号特性は、信号の振幅または信号の位相を含んでもよい。代替実施形態では、信号特性は、電気信号または磁気信号の、振幅または位相を含んでもよい。電気信号は、モノポール、ダイポール、またはホイップのような電気アンテナによって受信される信号であるのに対して、磁気信号は、ループまたはループスティックのような磁気アンテナによって受信される信号である。プロセス1500は、「終了」位置1547において終了する。
【0046】
図16は、測位システム内で使用するための、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600を示すブロック図である。磁気アンテナ送信システム1600は、発振器1649と、2分周器1650と、XORゲート1651と、第1の電力増幅器1652と、第2の電力増幅器1653と、第1の磁気アンテナ1604と、第2の磁気アンテナ1608とを具備する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ1604と第2の磁気アンテナ1608とは直交配置される。送信機システム1648は、発振器1649と、2分周器1650と、XORゲート1651と、第1の電力増幅器1652と、第2の電力増幅器1653とを具備する。送信機システム1648は、RFモジュール412などの、RFモジュールの一例である。
【0047】
発振器1649は、所望の周波数fの2倍で動作して、クロック信号Cをもたらす。2分周期1650は、周波数2fのクロック信号Cを取り込み、それを2分周して、周波数fの同相信号Iをもたらす。XORゲート1651は、第1の入力としてクロック信号Cを、第2の入力として同相信号Iを受け入れる。XORゲート1651は、直角位相出力信号Qをもたらす。直角位相出力信号Qは、同相信号Iに対して90度シフトされている。第1の電力増幅器1652は、同相信号Iを増幅して、第1の磁気アンテナ1604に伝える。第2の電力増幅器1653は、直角位相信号Qを増幅して、第2の磁気アンテナ1608に伝える。第1の同相信号Iを第1の磁気アンテナ1604に供給し、第2の直角位相信号Qを第2の磁気アンテナ1608に供給することによって、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600は、実質的に全方向性の垂直偏光電磁波を放射することが可能になる。
【0048】
第1の電力増幅器1652および第2の電力増幅器1653は、フィルタ手段、整合手段、または電力制御手段をさらに含んでもよい。フィルタ手段は、RF分野の当業者によって一般に理解されるような、ハイパス、ローパス、バンドパス、またはバンドノッチフィルタを含む。フィルタ手段は、第1の電力増幅器1652および第2の電力増幅器1653が、適切な周波数成分を、第1の磁気アンテナ1604および第2の磁気アンテナ1608に送り出すことを可能にする。整合手段は、インピーダンス変換およびバラン変成を含む。電力制御手段は、第1の電力増幅器1652および第2の電力増幅器1653の出力電力が、規制限度によって課されるものなどの、所望の電力仕様を満たすように調整されることを可能にする。
【0049】
好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600は、2MHz未満などの比較的低い周波数で動作する測位システムのために、特に有用である。比較的低い周波数においては、目的の周波数の2倍のクロック信号を生成することは比較的容易である。本発明者らは、直接デジタル合成を使用して成功が得られた。その他のデジタル技術、水晶発振器、マルチバイブレータ、シンセサイザ、LC発振器、およびその他の発振器を含む、さまざまなその他の技術が可能である。より高い周波数においては、目的の周波数の2倍のクロック信号を生成することは、より困難になる。そのようなより高い周波数については、目的の周波数において動作するクロックまたは発振器を使用する代替実施形態が、より魅力的になる。
【0050】
図17Aは、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム内の代表的なクロック信号1654を示すタイミング図である。周波数fにおける送信が所望される磁気アンテナ送信システム1600の場合、クロック信号1654は周波数2fでトグルする。例示的システムでは、2分周器1650が、立ち下がり1655などの、立ち下がりエッジにおいてトリガされる。
【0051】
図17Bは、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600内の代表的な同相(I)信号1656を示すタイミング図である。同相(I)信号1656は、周波数fでトグルする。
【0052】
図17Cは、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600内の代表的な直角位相(Q)信号1657を示すタイミング図である。直角位相(Q)信号1657は、周波数fでトグルし、同相(I)信号1656を基準にして4分の1周期だけ時間がシフトされている。
【0053】
図18は、測位システム内で使用するための、第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800を示すブロック図である。第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800は、発振器1849と、直角位相スプリッタ1858と、第1の電力増幅器1852と、第2の電力増幅器1853と、第1の磁気アンテナ1804と、第2の磁気アンテナ1808とを具備する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ1804と第2の磁気アンテナ1808とは直交配置される。送信機システム1848は、発振器1849と、直角位相スプリッタ1858と、第1の電力増幅器1852と、第2の電力増幅器1853とを具備する。送信機システム1848は、RFモジュール412などの、RFモジュールの一例である。
【0054】
発振器1849は、周波数fの正弦波信号を生成し、正弦波信号を直角位相スプリッタ1858に伝える。直角位相スプリッタ1858は、第1の同相信号Iと第2の直角位相信号Qとをもたらす。第1の電力増幅器1852は、第1の同相信号Iを増幅し、第1の同相信号Iを第1の磁気アンテナ1804に送り出す。第2の電力増幅器1853は、第2の直角位相信号Qを増幅し、第2の直角位相信号Qを第2の磁気アンテナ1808に送り出す。第1の同相信号Iを第1の磁気アンテナ1804に供給し、第2の直角位相信号Qを第2の磁気アンテナ1808に供給することによって、第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800は、実質的に全方向性の垂直偏光電磁波を放射することが可能になる。
【0055】
第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800の主な利点は、好ましい周波数fよりも高い周波数におけるいかなる動作も必要としないということである。これにより、第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800は、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600のデジタルアプローチを実装することがより困難となる、13.56MHzなどのより高い周波数における使用のために適切なものとなる。
【0056】
図19は、測位システム内で使用するための、第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1900を示すブロック図である。第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1900は、発振器1949と、スイッチ1959と、第1の電力増幅器1952と、第2の電力増幅器1953と、第1の磁気アンテナ1904と、第2の磁気アンテナ1908とを具備する。送信機システム1948は、発振器1949と、スイッチ1959と、第1の電力増幅器1952と、第2の電力増幅器1953とを具備する。送信機システム1948は、RFモジュール412などの、RFモジュールの一例である。
【0057】
スイッチ1959は、受信機の平均応答時間スケールを基準にして短い時間スケールで、交互にトグルする。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ1904と第2の磁気アンテナ1908とは直交配置される。したがって、第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1900は、実効的に全方向性の垂直偏光放射パターンを実現できる。したがって、第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1900は、実効的に全方向性の垂直偏光電磁波を放射する。代替実施形態では、スイッチ1959は、受信機の平均応答時間スケールよりも長い速度などの、別の所定の速度またはパターンで切り換えてもよい。
【0058】
したがって、2つの磁気アンテナは、アンテナを直交方式で駆動することによって、全方向性パターンの均等物を送信するために使用されてもよい。直交駆動は、例えば、スイッチドアンテナの例に示した時間直交、または直角位相の例に示した位相直交であってもよい。その他の直交スイッチングパターンまたは信号が使用されてもよい。直交信号方式の1つの目的は、一方のアンテナのヌル内のカバレージを提供することなので、厳密な直交性は必要とされなくてもよく、一方のアンテナの深いヌルを克服するための、直交性の適切な構成部分で十分な可能性がある。
【0059】
直交駆動は、2つのアンテナのヌルパターンの直交配置に追加されてもよい。駆動についてと同様に、アンテナヌルパターンの厳密な直交性は、すべての適用例について必要とはされなくてもよい。パッケージングの制約またはその他の考慮事項により、不完全な実装が必要とされる場合がある。したがって、さらなる実施形態では、ヌル軸は60度分離して配置される。さらなる実施形態では、0度、60度、および120度のヌルを有する3つのアンテナが配置されて、時間直交信号を使用して、または実質的に0度、120度、および240度の位相角における3相信号を使用して駆動されてもよい。複数のアンテナの追加のアレイが、この教示から推定されてもよい。
【0060】
図20は、測位システム内で使用するための、好ましい実施形態の磁気アンテナ受信システム2000を示すブロック図である。磁気アンテナ受信システム2000は、第1の磁気アンテナ2004と、第2の磁気アンテナ2008と、第1の受信機2061と、第2の受信機2062と、第1の信号強度検出器2063と、第2の信号強度検出器2065と、マイクロプロセッサ2066とを具備し、一部の実施形態では、位相比較器2064をさらに具備する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ2004と第2の磁気アンテナ2008とは直交配置される。受信機システム2012は、第1の受信機2061と、第2の受信機2062と、第1の信号強度検出器2063と、第2の信号強度検出器2065とを具備し、一部の実施形態では、位相比較器2064をさらに具備する。受信機システム2012は、RFモジュール412などの、RFモジュールの一例である。
【0061】
マイクロプロセッサ2066は、一般に、第1の磁気アンテナ2004および第2の磁気アンテナ2008からの受信電力情報を組み合わせることによって、受信電力を判定する。一実施形態では、2つのアンテナ2004、2008で検出された電力レベルが合計される。別の実施形態では、アンテナ受信パターンに基づく電力乗数を決定するために、電力レベルの比が使用される。電力乗数は、次に、2つのうちのより大きな電力に適用されて、実際の受信電力が決定される。
【0062】
図21は、測位システム内で使用するための、移動ロケータタグ2180を示すブロック図である。移動ロケータタグ2180は、第1の磁気アンテナ2104と、第2の磁気アンテナ2108と、RFモジュール2112と、電気アンテナ2167と、送受信機2170と、マイクロプロセッサ2166と、代替トラッキングインタフェース2172と、ユーザインタフェース2171と、センサインタフェース2173と、第1のセンサ2176と、第2のセンサ2177と、第3のセンサ2178と、第nのセンサ2179と、通信インタフェース2174とを具備する。センサ2173、2176、2177、および2179は、一括して、センサネットと呼ばれてもよい。移動ロケータタグ2180は、固定ビーコン送信機2281のような固定ビーコン送信機からの信号を受信し、ローカルデータセンター2175と通信する。
【0063】
RFモジュール2112は、第1の受信機2169と第2の受信機2168とを具備する、近距離場受信機である。第1の受信機2169は、第1の磁気アンテナ2104からの信号を検出し、第2の受信機2168は、第2の磁気アンテナ2108からの信号を検出する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ2104と第2の磁気アンテナ2108とは直交配置される。第1の受信機2169と第2の受信機2168とは、RSSIなどの信号特性を判定するために、アナログまたはデジタル技術を使用してもよい。例えば、第1の受信機2169と第2の受信機2168とは、さまざまな周波数における複数の近距離場信号の振幅および位相特性を同時に識別するために、受信時間領域波形に対して、FFTのようなフーリエ変換操作を実行してもよい。RFモジュール2112は、信号特性をマイクロプロセッサ2166に通信する。マイクロプロセッサ2166は、コマンドおよび制御信号をRFモジュール2112に伝える。
【0064】
近距離場送受信機2170は、電場アンテナ2167から信号を受信する。電場アンテナは、固定ビーコン送信機2281からの電場信号を検出する。代替実施形態では、近距離場送受信機2170は、さらに、電場アンテナ2167を介して、固定ビーコン送信機2281にデータ信号を送信してもよい。マイクロプロセッサ2166は、コマンドと制御信号、およびデータ信号を、近距離場送受信機2170に伝える。
【0065】
任意選択の代替トラッキングインタフェース2172は、マイクロプロセッサと代替トラッキングシステムとの中間に介在してデータを伝える。例えば、UWB、IR、アコースティックなどのショートレンジ高精度トラッキングシステムが、あるいは、ショートレンジ近距離場電磁測位システムが、すぐ近くの他の移動ロケータ受信機の、補足的な、または補助的な測位およびトラッキングを実行するために使用されてもよい。マイクロプロセッサ2166は、コマンドおよび制御信号を代替トラッキングインタフェース2172に伝えて、場所および位置に関するデータを受信する。
【0066】
特に有用な代替トラッキングシステムは、波長(λ=22m)を使用して、13.56MHzの付近の周波数で動作する、近距離場振幅測位システムである。そのような周波数は、3〜10mのレンジまでの、高精度近距離場振幅測位に適している。13.56MHzにおける近距離場振幅測位システムは、小さな単位または集団の人々を監視するために、特に適している。13.56MHzの付近の周波数において動作する近距離場振幅測位システムは、さらに、居住環境またはオフィス環境内の人々の間の社会的相互作用および接触を監視するための、独立型システムとしても適している。そのような適用例では、移動ロケータ受信機タグと同じ場所に配置された移動送信機タグが、相互のレンジングおよび測位を容易にする。
【0067】
任意選択のユーザインタフェース2171は、移動ロケータタグ2180を制御し、移動ロケータタグ2180から情報を取得するための手段を提供する。ユーザインタフェース2171は、コマンドおよび制御信号をマイクロプロセッサ2166に伝え、さらに、マイクロプロセッサ2166内に記憶された情報にアクセスするための手段を提供する。任意選択のユーザインタフェース2171は、ユーザにデータを伝える、視覚、音声、または触覚による手段を使用してもよい。任意選択のユーザインタフェース2171は、ユーザが移動ロケータタグを制御するための手段、またはマイクロプロセッサに関連データを入力するための手段をさらに具備してもよい。
【0068】
マイクロプロセッサ2166は、入力/出力機能と、メモリおよび/またはデータ記憶機能と、処理機能とを含む。優先的には、マイクロプロセッサ2166は、センサインタフェース2173からのデータを監視し、規則を適用して、センサインタフェース2173からのデータに対応する機能をさらに含む。マイクロプロセッサ2166は、データ、警告、警報、またはステータス情報を、通信インタフェース2174を介して、ローカルデータセンター2175に伝えてもよい。一部の実施形態では、マイクロプロセッサ2166は、例えば、インボイス、積荷証券、製品安全データ、およびセンサログを含む、その他の情報を記憶して、それらの情報の検索を可能にしてもよい。
【0069】
センサインタフェース2173は、制御およびデータ信号を、センサネットと交換してもよい。センサインタフェース2173は、センサネットへの有線または無線リンクを含んでもよい。センサインタフェース2173は、優先的には、IEEE 1451.2、またはデータ交換のための類似したそのようなプロトコルと互換性がある。優先的には、センサインタフェース2173は、センサネット2173へのモジュール的接近法を可能にし、それにより、コンテナのセキュリティ、コンテナの監視、コンテナの完全性、およびコンテナの安全性を含む、さまざまな所望の任務を実行する広範なセンサが選択されてもよい。
【0070】
センサインタフェース2173は、さまざまなセンサに接続されてもよい。限定ではなく説明の目的のために示すと、第1のセンサ2176は、移動ロケータタグ2180に関連付けられた個人の、心拍数、体温、呼吸、またはその他の動態統計を検出してもよい。あるいは、第1のセンサ2176は、移動ロケータタグ2180に関連付けられた個人の、酸素タンクのレベル、バッテリの状態、または弾薬レベルの状態を検出してもよい。第2のセンサ2177は、動きを検出してもよく、したがって、移動ロケータタグ2180が移動し、最新情報を送信すべきである場合を判定することが可能であってもよい。そのような動作検出器は、正確な位置ソリューションに役立つ貴重な情報を提供することが可能な、より包括的な慣性トラッキングシステムの一部であってもよい。第3のセンサ2178は、移動ロケータタグ2180に関連付けられた人または資産にとって危険な環境災害を示す可能性がある、温度、湿度、危険な化学薬品または生物学的作用物質の存在、あるいは電離放射線の存在を検出してもよい。貴重な資産の付近における不正変更または望ましくない活動の存在を検出してもよい、第nのセンサ2179までの、所望される可能性がある任意の数の追加のセンサが、追加されてもよい。資産のための測位システムにおいては、センサインタフェース2173は、資産の完全性およびセキュリティが維持されることを可能にし、さらに、潜在的な危険またはその他の異常の早期検出も可能にする。人々または動物のための測位システムにおいては、センサインタフェース2173は、健康および安全が監視されることを可能にし、有害または危険な可能性がある状況の迅速な検出を提供する。特定のセンサについての議論は、限定ではなく説明を目的としている。
【0071】
ローカルデータセンター2175(LDC)は、移動受信機ロケータタグ2180のような、移動ロケータ受信機タグからのデータを受信して処理する。このデータは、信号強度(RSSI)、または、位相特性を含むその他の信号特性を含んでもよい。ローカルデータセンター2175は、移動ロケータタグ2180からのデータを使用して、移動ロケータタグ2180の位置を特定することが可能であり、そのためには、ユーザによって、またはその他の手法によって選択された、所与の伝搬環境についての複数の適切なレンジングパラメータとともに、レンジングアルゴリズムを使用する。あるいは、移動ロケータタグ2180は、特定の処理をローカルに実行して、レンジまたは計算された位置を、ローカルデータセンター2175に伝えてもよい。
【0072】
本明細書内のいかなる記載も、図21内に示されたすべての要素が必要とされるように解釈されるべきではない。例えば、代替実施形態では、移動ロケータ受信機タグ2180は、代替トラッキングインタフェース2172、ユーザインタフェース2171、センサインタフェース2173、第1のセンサ2176、第2のセンサ2177、第3のセンサ2178、第nのセンサ2179、または通信インタフェース2174を省略してもよい。移動ロケータ受信機タグ2180は、特定の適用例に必要とされる要素のみを必要とする。
【0073】
図22は、測位システム内で使用するための、固定ビーコン送信機2281を示すブロック図である。固定ビーコン送信機2281は、電場アンテナ2267と、近距離場送受信機2270と、ユーザインタフェース2271と、測位システム2282と、マイクロプロセッサ2266と、センサインタフェース2273と、第1のセンサ2276と、第2のセンサ2277と、第3のセンサ2278と、第nのセンサ2279と、通信インタフェース2274とを具備する。固定ビーコン送信機2281は、(移動受信機タグ2180のような)移動ロケータ受信機タグに信号を送信する。固定ビーコン送信機2281は、ローカルデータセンター2175と通信する。
【0074】
近距離場送受信機2270は、移動ロケータ受信機タグ2180のような、移動ロケータ受信機タグに、電場アンテナ2267を介して信号を送信する。代替実施形態では、近距離場送受信機2270は、さらに、電場アンテナ2267を介して、移動ロケータ受信機タグ2180のような、移動ロケータ受信機タグからデータ信号を受信してもよい。マイクロプロセッサ2266は、近距離場送受信機2270にコマンドと制御信号を伝え、さらに、近距離場送受信機2270からデータ信号を受信する可能性もある。
【0075】
代替実施形態では、近距離場送受信機2270は、レンジングアルゴリズム内で使用するための適切なレンジングパラメータを測定するために、既知の位置における他のビーコン送信機装置2270への伝搬環境を通して、近距離場信号を送信および受信するための手段を含んでもよい。
【0076】
任意選択の測位システム2282は、あらかじめ測量された地標、GPS、UWB、レーザー距離測定、または近距離場電磁レンジングの使用を、固定ビーコン送信機の位置を確定するために含んでもよい。マイクロプロセッサ2166は、任意選択の測位システム2282にコマンドと制御信号を伝え、場所と位置に関するデータを受信する。
【0077】
任意選択のユーザインタフェース2271は、固定ビーコン送信機2281を制御し、固定ビーコン送信機2281から情報を取得するための手段を提供する。ユーザインタフェース2271は、コマンドおよび制御信号をマイクロプロセッサ2266に伝え、さらに、マイクロプロセッサ2266内に記憶された情報にアクセスするための手段を提供する。任意選択のユーザインタフェース2271は、ユーザにデータを伝える、視覚、音声、または触覚による手段を使用してもよい。任意選択のユーザインタフェース2271は、ユーザが固定ビーコン送信機2281を制御するための手段、またはマイクロプロセッサ2266に関連データを入力するための手段をさらに具備してもよい。
【0078】
マイクロプロセッサ2266は、入力/出力機能と、メモリおよび/またはデータ記憶機能と、処理機能とを含む。優先的には、マイクロプロセッサ2266は、センサインタフェース2273からのデータを監視し、規則を適用して、センサインタフェース2273からのデータに対応する機能をさらに含む。マイクロプロセッサ2266は、データ、警告、警報、またはステータス情報を、通信インタフェース2274を介して、ローカルデータセンター2175に伝えてもよい。マイクロプロセッサ2266は、例えば、インボイス、積荷証券、製品安全データ、およびセンサログを含む、その他の情報を記憶して、それらの情報の検索を可能にしてもよい。
【0079】
センサインタフェース2273は、(センサ2276などの)センサとマイクロプロセッサ2266との中間に介在して、制御およびデータ信号を交換する。センサインタフェース2273は、センサネット(図示せず)への有線または無線リンクを含んでもよい。センサインタフェース2273は、優先的には、IEEE 1451.2、またはデータ交換のための類似したそのようなプロトコルと互換性がある。優先的には、センサインタフェース2273は、センサネットへのモジュール的接近法を可能にし、それにより、さまざまな所望の任務を実行する広範なセンサが選択されてもよい。
【0080】
センサネットは、さまざまなセンサに接続されてもよい。限定ではなく説明の目的のために示すと、第1のセンサ2276は、移動ロケータタグ2280に関連付けられた個人の、心拍数、体温、呼吸、またはその他の動態統計を検出してもよい。あるいは、第1のセンサ2276は、移動ロケータタグ2280に関連付けられた個人の、酸素タンクのレベル、バッテリの状態、または弾薬レベルの状態を検出してもよい。第2のセンサ2277は、動きを検出してもよく、したがって、移動ロケータタグ2280が移動し、最新情報を送信すべきである場合を判定することが可能であってもよい。そのような動作検出器は、正確な位置ソリューションに役立つ貴重な情報を提供することが可能な、より包括的な慣性トラッキングシステムの一部であってもよい。第3のセンサ2278は、移動ロケータタグ2280に関連付けられた人または資産にとって危険な環境災害を示す可能性がある、温度、湿度、危険な化学薬品または生物学的作用物質の存在、あるいは電離放射線の存在を検出してもよい。貴重な資産の付近における不正変更または望ましくない活動の存在を検出してもよい、第nのセンサ2279までの、所望される可能性がある任意の数の追加のセンサが、追加されてもよい。資産のための測位システムにおいては、センサインタフェース2273は、資産の完全性およびセキュリティが維持されることを可能にし、さらに、潜在的な危険またはその他の異常の早期検出も可能にする。人または動物のための測位システムにおいては、センサインタフェース2273は、健康および安全が監視されることを可能にし、有害または危険な可能性がある状況の迅速な検出を提供する。特定のセンサについての議論は、限定ではなく説明を目的としている。
【0081】
ローカルデータセンター2175(LDC)は、固定ビーコン送信機2281のような、固定ビーコン送信機からのデータを受信して処理する。ローカルデータセンター2175は、さらに、コマンドおよび制御信号を、固定ビーコン送信機2281に伝えてもよい。
【0082】
本明細書内のいかなる記載も、図22内に示されたすべての要素が必要とされるように解釈されるべきではない。例えば、代替実施形態では、固定ビーコン送信機2281は、測位システム2282、センサインタフェース2273、第1のセンサ2276、第2のセンサ2277、第3のセンサ2278、第nのセンサ2279、または通信インタフェース2174を省略してもよい。固定ビーコン送信機2281は、特定の適用例に必要とされる要素のみを必要とする。
【0083】
図23は、測位システム内で使用するための、固定ロケータ受信機2383を説明するブロック図である。固定ロケータ受信機2383は、第1の磁気アンテナ2304と、第2の磁気アンテナ2308と、RFモジュール2312と、電気アンテナ2367と、送受信機2370と、マイクロプロセッサ2366と、代替トラッキングインタフェース2372と、ユーザインタフェース2371と、センサインタフェース2373と、第1のセンサ2376と、第2のセンサ2377と、第3のセンサ2378と、第nのセンサ2379と、通信インタフェース2374とを具備する。移動ロケータタグ2383は、移動送信機タグ2484のような移動送信機タグからの信号を受信し、ローカルデータセンター2375と通信する。
【0084】
RFモジュール2312は、第1の受信機2369と第2の受信機2368とを具備する、近距離場受信機である。第1の受信機2369は、第1の磁気アンテナ2304からの信号を検出し、第2の受信機2368は、第2の磁気アンテナ2308からの信号を検出する。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ2304と第2の磁気アンテナ2308とは直交配置される。第1の受信機2369と第2の受信機2368とは、信号強度(RSSI)などの信号特性を判定するために、アナログまたはデジタル技術を使用してもよい。例えば、第1の受信機2369と第2の受信機2368とは、さまざまな周波数における複数の近距離場信号の振幅および位相特性を同時に識別するために、受信時間領域波形に対して、FFTのようなフーリエ変換操作を実行してもよい。RFモジュール2312は、信号特性をマイクロプロセッサ2366に通信する。マイクロプロセッサ2366は、コマンドおよび制御信号をRFモジュール2312に伝える。
【0085】
近距離場送受信機2370は、電場アンテナ2367から信号を受信する。電場アンテナ2367は、移動送信機タグ2484からの電場信号を検出する。代替実施形態では、近距離場送受信機2370は、さらに、電場アンテナ2367を介して、移動送信機タグ2484にデータ信号を送信してもよい。マイクロプロセッサ2366は、コマンドと制御信号、およびデータ信号を、近距離場送受信機2370に伝える。
【0086】
任意選択の代替トラッキングインタフェース2372は、マイクロプロセッサと代替トラッキングシステムとの中間に介在してデータを伝える。例えば、UWB、IR、アコースティックなどのショートレンジ高精度トラッキングシステムが、あるいは、ショートレンジ近距離場電磁測位システムが、すぐ近くの他の移動ロケータ受信機の、補足的な、または補助的な測位およびトラッキングを実行するために使用されてもよい。マイクロプロセッサ2366は、コマンドおよび制御信号を、代替トラッキングインタフェース2372に伝えて、場所および位置に関するデータを受信する。
【0087】
任意選択のユーザインタフェース2371は、固定ロケータ受信機2383を制御し、固定ロケータ受信機2383から情報を取得するための手段を提供する。ユーザインタフェース2371は、コマンドおよび制御信号をマイクロプロセッサ2366に伝え、さらに、マイクロプロセッサ2366内に記憶された情報にアクセスするための手段を提供する。任意選択のユーザインタフェース2371は、ユーザにデータを伝える、視覚、音声、または触覚による手段を使用してもよい。任意選択のユーザインタフェース2371は、ユーザが固定ロケータ受信機2383を制御するための手段、またはマイクロプロセッサ2266に関連データを入力するための手段をさらに具備してもよい。
【0088】
マイクロプロセッサ2366は、入力/出力機能と、メモリおよび/またはデータ記憶機能と、処理機能とを含む。優先的には、マイクロプロセッサ2366は、センサインタフェース2373からのデータを監視し、規則を適用して、センサインタフェース2373からのデータに対応する機能をさらに含む。マイクロプロセッサ2366は、データ、警告、警報、またはステータス情報を、通信インタフェース2374を介して、ローカルデータセンター2375に伝えてもよい。マイクロプロセッサ2366は、例えば、インボイス、積荷証券、製品安全データ、およびセンサログを含む、その他の情報を記憶して、それらの情報の検索を可能にしてもよい。
【0089】
センサインタフェース2373は、(センサ2376などの)センサとマイクロプロセッサ2366との中間に介在して、制御およびデータ信号を交換する。センサインタフェース2373は、センサネット(図示せず)への有線または無線リンクを含んでもよい。センサインタフェース2373は、優先的には、IEEE 1451.2、またはデータ交換のための類似したそのようなプロトコルと互換性がある。優先的には、センサインタフェース2373は、センサネット2373へのモジュール的接近法を可能にし、それにより、さまざまな所望の任務を実行する広範なセンサが選択されてもよい。
【0090】
ローカルデータセンター2375は、固定ロケータ受信機2383のような、固定ロケータ受信機からのデータを受信して処理する。このデータは、信号強度(RSSI)、または、位相特性を含むその他の信号特性を含んでもよい。ローカルデータセンター2375は、固定ロケータ受信機2383からのデータを使用して、移動送信機タグ2484の位置を特定することが可能であり、そのためには、ユーザによって、またはその他の手法によって選択された、所与の伝搬環境についての複数の適切なレンジングパラメータとともに、レンジングアルゴリズムを使用する。あるいは、固定ロケータ受信機2383は、特定の処理をローカルに実行して、レンジまたは計算された位置を、ローカルデータセンター2375に伝えてもよい。
【0091】
本明細書内のいかなる記載も、図23内に示されたすべての要素が必要とされるように解釈されるべきではない。例えば、代替実施形態では、固定ロケータ受信機2383は、代替トラッキングインタフェース2372、ユーザインタフェース2371、センサインタフェース2373、第1のセンサ2376、第2のセンサ2377、第3のセンサ2378、第nのセンサ2379、または通信インタフェース2374を省略してもよい。移動ロケータ受信機タグ2380は、特定の適用例に必要とされる要素のみを必要とする。
【0092】
図24は、測位システム内で使用するための、移動送信機タグ2484の配置を示すブロック図である。移動送信機タグ2484は、第1の磁場アンテナ2404と、第2の磁場アンテナ2408と、RFモジュール2412と、ユーザインタフェース2471と、代替トラッキングインタフェース2472と、マイクロプロセッサ2466と、センサインタフェース2473と、第1のセンサ2476と、第2のセンサ2477と、第3のセンサ2478と、第nのセンサ2479と、通信インタフェース2474とを具備する。移動送信機タグ2484は、(固定ロケータ受信機2383のような)固定ロケータ受信機に信号を送信する。移動送信機タグ2484は、さらに、ローカルデータセンター2375と通信を行う。
【0093】
RFモジュール2412は、送信機2448と、第1の電力増幅器2452と、第2の電力増幅器2453とを具備する。好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム1600、第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1800、および第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システム1900は、RFモジュール2412の可能な実装である。RFモジュール2412は、第1の磁気アンテナ1804,および第2の磁気アンテナ1808に信号を伝える。好ましい実施形態では、第1の磁気アンテナ1804と第2の磁気アンテナ1808とは直交配置される。
【0094】
任意選択の代替トラッキングインタフェース2472は、マイクロプロセッサと代替トラッキングシステムとの中間に介在してデータを伝える。例えば、UWB、IR、アコースティックなどのショートレンジ高精度トラッキングシステムが、あるいは、ショートレンジ近距離場電磁測位システムが、すぐ近くの他の移動ロケータ受信機の、補足的な、または補助的な測位およびトラッキングを実行するために使用されてもよい。マイクロプロセッサ2466は、コマンドおよび制御信号を、代替トラッキングインタフェース2472に伝えて、場所および位置に関するデータを受信する。
【0095】
マイクロプロセッサ2466は、入力/出力機能と、メモリおよび/またはデータ記憶機能と、処理機能とを含む。優先的には、マイクロプロセッサ2466は、センサインタフェース2473からのデータを監視し、規則を適用して、センサインタフェース2473からのデータに対応する機能をさらに含む。マイクロプロセッサ2466は、データ、警告、警報、またはステータス情報を、通信インタフェース2474を介して、ローカルデータセンター2375に伝えてもよい。マイクロプロセッサ2466は、例えば、インボイス、積荷証券、製品安全データ、およびセンサログを含む、その他の情報を記憶して、それらの情報の検索を可能にしてもよい。
【0096】
センサインタフェース2473は、(センサ2476などの)センサとマイクロプロセッサ2466との中間に介在して、制御およびデータ信号を交換する。センサインタフェース2473は、センサネットへの有線または無線リンクを含んでもよい。センサインタフェース2473は、優先的には、IEEE 1451.2、またはデータ交換のための類似したそのようなプロトコルと互換性がある。優先的には、センサインタフェース2473は、センサネット2473へのモジュール的接近法を可能にし、それにより、さまざまな所望の任務を実行する広範なセンサが選択されてもよい。
【0097】
センサインタフェース2473は、さまざまなセンサに接続されてもよい。限定ではなく説明の目的のために示すと、第1のセンサ2476は、移動送信機タグ2484に関連付けられた個人の、心拍数、体温、呼吸、またはその他の動態統計を検出してもよい。あるいは、第1のセンサ2476は、移動送信機タグ2484に関連付けられた個人の、酸素タンクのレベル、バッテリの状態、または弾薬レベルの状態を検出してもよい。第2のセンサ2477は、動きを検出してもよく、したがって、移動送信機タグ2484が移動し、最新情報を送信すべきである場合を判定することが可能であってもよい。そのような動作検出器は、正確な位置ソリューションに役立つ貴重な情報を提供することが可能な、より包括的な慣性トラッキングシステムの一部であってもよい。第3のセンサ2478は、移動送信機タグ2484に関連付けられた人または資産にとって危険な環境災害を示す可能性がある、温度、湿度、危険な化学薬品または生物学的作用物質の存在、あるいは電離放射線の存在を検出してもよい。貴重な資産の付近における不正変更または望ましくない活動の存在を検出してもよい、第nのセンサ2479までの、所望される可能性がある任意の数の追加のセンサが、追加されてもよい。資産のための測位システムにおいては、センサインタフェース2473は、資産の完全性およびセキュリティが維持されることを可能にし、さらに、潜在的な危険またはその他の異常の早期検出も可能にする。人または動物のための測位システムにおいては、センサインタフェース2473は、健康および安全が監視されることを可能にし、有害または危険な可能性がある状況の迅速な検出を提供する。特定のセンサについての議論は、限定ではなく説明を目的としている。
【0098】
任意選択のユーザインタフェース2471は、移動送信機タグ2484を制御し、移動送信機タグ2484から情報を取得するための手段を提供する。ユーザインタフェース2471は、コマンドおよび制御信号をマイクロプロセッサ2366に伝え、さらに、マイクロプロセッサ2366内に記憶された情報にアクセスするための手段を提供する。任意選択のユーザインタフェース2471は、ユーザにデータを伝える、視覚、音声、または触覚による手段を使用してもよい。任意選択のユーザインタフェース2471は、ユーザが移動送信機タグ2484を制御するための手段、またはマイクロプロセッサ2266に関連データを入力するための手段をさらに具備してもよい。
【0099】
ローカルデータセンター2375は、任意選択で、移動送信機タグ2484のような、移動送信機タグからのデータを受信して処理する。ローカルデータセンター2375は、さらに、コマンドおよび制御信号を、移動送信機タグ2484に伝えてもよい。
【0100】
本明細書内のいかなる記載も、図24内に示されたすべての要素が必要とされるように解釈されるべきではない。例えば、代替実施形態では、移動送信機タグ2484は、ユーザインタフェース2471、代替トラッキングインタフェース2472、センサインタフェース2473、第1のセンサ2476、第2のセンサ2477、第3のセンサ2478、第nのセンサ2479、および通信インタフェース2474を省略してもよい。移動送信機タグ2484は、特定の適用例に必要とされる要素のみを必要とする。
【0101】
図16〜図24を参照して説明した磁気アンテナ、および本開示内で一般に説明されている磁気アンテナは、任意の適切な設計の磁気アンテナであってもよい。特に、図4〜図8の磁気アンテナは、図16〜図20の適用例によく適合される。
【0102】
図25は、固定ロケータ受信機と移動送信機タグとを含む測位システムの例示的屋内配備を示す。複数の移動ビーコン送信機2484が、人々623、固定資産2587、移動資産2588、または、位置が知られることが所望されるその他の物体に取り付けられる。固定ロケータ受信機2383は、建物2585内のさまざまな既知の位置に配置される。
【0103】
本発明によれば、レンジングは、図3に示す、自由空間の式を使用して決定されてもよい。式は、接地平面効果について調整されてもよく、また潜在的には、不完全な接地平面導電性について調整されてもよい。さらなる実施形態では、建物、市街地、森林地帯などの複雑な構造が、あるいは、木造枠組み、コンクリートブロック、スチールスタッドなどの特定の建物タイプ、またはその他の代表的な建物タイプさえもが、典型的な減衰または位相シフト特性を判定するために、経験的試験を通して評価されてもよい。平均特性を確定するために、同じタイプの建物にわたって特性が評価されてもよい。平均特性は、標準化された式または標準化されたアルゴリズムの形式で表されてもよく、それにより、特定の状況についてのレンジモデルを確立するために、指数関数的崩壊率などの少数のパラメータのみが指定される必要があるようにされてもよい。
【0104】
別の実施形態では、所定の位置において送信機および受信機を使用することによって、特定のロケールのマップが作成されてもよく、そのために、ロケール内の多数の位置において送信および受信が行われてもよい。マップは、次に、データベース内に記憶されてもよい。使用の際には、信号特性の読み取り値が取り込まれて、データベースマップと比較され、信号読み取り値によって示される正確な位置が、照合および/または補間によって決定される。信号マッピング技術のさらなる詳細は、Schantzらによる2004年10月4日出願の「近距離場電磁測位システムおよび方法(Near Field Electromagnetic Positioning System and Method)」と題された米国特許出願第10/958,165号明細書で開示されており、その全体が参照により本明細書に組み入れられるものとする。
【0105】
ローカルデータセンター(LDC)2375は、移動ビーコン送信機2484および固定ロケータ受信機2383からのデータを受信して処理する。このデータは、RSSI、または、位相特性を含むその他の信号特性を含んでもよい。ローカルデータセンター(LDC)2375は、固定ロケータ受信機2383からのデータを使用して、移動ビーコン送信機2484の位置を特定することが可能であり、そのためには、ユーザによって選択された、所与の伝搬環境についての複数の適切なレンジングパラメータとともに、レンジングアルゴリズムを使用する。あるいは、固定ロケータ受信機2383は、レンジおよび/または位置の処理をローカルに実行して、レンジまたは計算された位置を、ローカルデータセンター(LDC)2375に伝えてもよい。
【0106】
図26は、固定ビーコン送信機と移動ロケータ受信機タグとを含む測位システムの例示的屋内配備を示す。移動ロケータ受信機2180が、人々623、貴重な資産2587、移動資産2588、または、位置が知られることが所望されるその他の物体に取り付けられる。固定ビーコン送信機2281は、建物2585内のさまざまな既知の位置に配置される。ローカルデータセンター(LDC)2175は、信号特性またはレンジに関するデータを、移動ロケータ受信機2180から受信する。一実施形態では、ローカルデータセンター2175が、移動ロケータ受信機2180によって受信された信号特性データに基づいてレンジを計算する。代替実施形態では、移動ロケータ受信機2180が、レンジの計算を実行して、ローカルデータセンター2175にレンジ情報を渡す。
【0107】
図27は、軍事または緊急時対応要員によって使用されてもよい、固定ビーコン送信機と、事故現場における移動ロケータ受信機タグとを含む、例示的測位システムを示す。
【0108】
事故現場は、警察、火災、救急医療、救助、危険物、軍事などの緊急時対応要員、またはその他のそのような個人からの、緊急対応を必要とする、建物、施設、またはその他の環境である。ユーザは、ビーコン送信機22811〜22814を、事故現場の周囲に、または全域にわたって配備する。
【0109】
ユーザは、さらに、事故現場の性質に基づいて、伝搬アルゴリズムのための複数の適切なレンジングパラメータを選択する。例えば、事故現場が複数居住者住宅である場合、ユーザは、複数居住者住宅のための複数の適切なレンジングパラメータを選択してもよい。事故現場が倉庫である場合、ユーザは、倉庫のための複数の適切なレンジングパラメータを選択してもよい。事故現場がオフィスビルである場合、ユーザは、オフィスビルのための複数の適切なレンジングパラメータを選択してもよい。伝搬アルゴリズムのための、複数の任意選択のレンジングパラメータを選択することを可能にする、選択肢のメニューがユーザに提供されてもよい。複数のレンジングパラメータは、線形レンジ対RSSIの関係の勾配および切片を含んでもよいが、必ずしもそれに限定されない。
【0110】
図27は、説明の目的のために、4つのビーコン送信機22811〜22814を示す。追加のビーコン送信機が、より大きなカバレージ区域、および/または、より正確なソリューションをもたらしてもよい。より少ないビーコン送信機が、精度は劣るが、やはり有用な可能性がある位置ソリューションをもたらしてもよい。ビーコン送信機22811〜22814は、単独型ユニットであってもよく、または、輸送手段2789上に搭載されてもよい。ビーコン送信機22811〜22814は、それらの位置を、代替測位システムを介して確定するために、あらかじめ測量された地標、GPS、UWB、レーザー距離測定、または近距離場電磁レンジングのような、代替測位システム2282を使用してもよい。ビーコン送信機22811〜22814は、移動ロケータ受信機タグ2180とローカルデータセンター(LDC)2175との中間に介在してデータを伝えるための、送受信機機能をさらに含んでもよい。
【0111】
好ましくは、ビーコン送信機22811〜22814は、一定電力の近距離場信号を放射すべできある。調整送信電力制御(regulated transmit power control)手段が、一定の送信電力を保証するために役立つ可能性がある。電力レベルは、別法として、移動ユニットの向きの変動を含んでもよい、通路減衰の変動に対応して、一定の受信電力を維持するように調整されてもよい。
【0112】
別法として、受信電力RSSIの測定値は、バッテリレベルおよびその他の要因の関数として変動してもよい、送信電力の変動を補償するように調整されてもよい。
【0113】
システムの一実施形態の動作を、次に、図27を参照して詳細に説明する。ビーコン送信機22811〜22814の位置が、測量によって、またはGPSによって、または、建物の外部での使用に適していてもよいが、建物の内部での使用には適していなくてもよいその他の方法によって決定されてもよい。ビーコン送信機22811〜22814の位置が既知の場合、システムは動作を開始してもよい。移動ロケータ受信機タグ2180は、第1のビーコン送信機22811から第1の信号を受信して、第1のRSSIを判定する。移動ロケータ受信機タグ2180は、第2のビーコン送信機22812から第2の信号を受信して、第2のRSSIを判定する。移動ロケータ受信機タグ2180は、第3のビーコン送信機22813から第3の信号を受信して、第3のRSSIを判定する。移動ロケータ受信機タグ2180は、第4のビーコン送信機22814から第4の信号を受信して、第4のRSSIを判定する。事故現場に適した複数のレンジングパラメータを使用して、移動ロケータ受信機タグ2180は、各それぞれのビーコン送信機へのレンジ(R1〜R4)を判定する。レンジR1〜R4は、マルチラテレーションまたはその他の技術を使用して位置を特定するために、移動ロケータ受信機タグ2180によって使用されてもよい。あるいは、移動ロケータ受信機タグ2180は、レンジR1〜R4をローカルデータセンター2175に伝えてもよく、ローカルデータセンター2175で位置が特定されてもよい。
【0114】
ローカルデータセンター2175は、ビーコン送信機22811〜22814および移動ロケータ受信機タグ2180からのデータを受信して処理する。このデータは、RSSI、または、位相特性を含むその他の信号特性を含む。ローカルデータセンター2175は、移動ロケータ受信機タグ2180からのデータを使用して、移動ロケータ受信機タグ2180の位置を特定することが可能であり、そのためには、ユーザによって選択された、所与の伝搬環境についての複数の適切なレンジングパラメータとともに、レンジングアルゴリズムを使用する。あるいは、移動ロケータ受信機タグ2180は、レンジおよび/または位置計算の処理をローカルに実行して、レンジまたは計算された位置を、ローカルデータセンター2175に伝えてもよい。
【0115】
代替実施形態では、所与の伝搬環境についての適切なレンジングパラメータは、例えば他のビーコン送信機22811〜22814と同じ場所に配置された、既知の位置(図示せず)におけるロケータ受信機2180に、事故現場の伝搬環境を通して信号を送信している複数のビーコン送信機22811〜22814によって、特定の事故現場について決定されてもよい。
【0116】
各ビーコン送信機が受信機ロケータ機能2180(図示せず)をさらに含む、さらなる代替実施形態では、ビーコン送信機の位置は、利用可能な送受信機間のレンジR1〜R4の組を判定し、レンジR1〜R4の組から三角測量によって位置を判定することによって特定されてもよい。
【0117】
図28は、近距離場信号強度を使用する、固定ビーコン送信機と移動ロケータタグとを含む測位システムの、プロセスフロー図である。図28の測位システムは、軍事または緊急時対応要員の適用例を含むが、これに限定されない、さまざまな適用例に使用されてもよい。近距離場信号強度測位のための好ましい実施形態の方法は、開始ブロック2837において開始され、(以下のステップについては順不同で)(ブロック2890に示す)ユーザがレンジングノードを配備するステップと、(ブロック2886に示す)ユーザが建物タイプを選択するステップとに継続される。ユーザが選択する建物タイプは、ブロック2891に示すように、さまざまな建物について記憶されているレンジングパラメータ2892からの、レンジングアルゴリズムのための適切なレンジングパラメータ2892の選択に影響を及ぼす。あるいは、(ブロック2886に示す)ユーザが建物タイプを選択するステップにより、特定の建物タイプのために最適化されたレンジングアルゴリズムが選択されてもよく、それにより、ブロック2891に示すプロセスステップがもたらされてもよい。レンジングパラメータ2892は、特定の構造クラスに関係していてもよく、または、特定の構造に最適化されていてもよい。レンジングパラメータ2892または(ブロック2891に示す)レンジングアルゴリズムの選択は、データリンクを使用することによって、移動ロケータタグに伝えられてもよい。あるいは、レンジングパラメータ2892または(ブロック2891に示す)レンジングアルゴリズムの選択は、ローカルデータセンター(LDC)に伝えられてもよく、ローカルデータセンター(LDC)でレンジングの計算が実行されてもよい。
【0118】
代替実施形態では、所与の伝搬環境についての適切なレンジングパラメータ2892は、例えば他のビーコン送信機と同じ場所に配置された、既知の位置におけるロケータ受信機に、所与の伝搬環境を通して信号を送信している複数のビーコン送信機によって、特定の事故現場について決定されてもよい。
【0119】
近距離場信号強度測位のための、図28の好ましい実施形態の方法は、i=1から開始される第iのレンジング周波数に移動ロケータタグが同調する、プロセスブロック2893に継続される。本方法は、以下のステップについては順不同で、(ブロック2844に示す)第iのレンジング周波数で動作しているビーコン送信機からの信号強度を移動ロケータタグが測定するステップと、任意選択で、(ブロック2845に示す)第iのレンジング周波数で動作しているビーコン送信機からの信号の信号強度比または位相特性などのその他の信号パラメータを移動ロケータタグが測定するステップとに継続される。(ブロック2894に示すように)移動ロケータタグは、信号振幅またはRSSIを用い、ブロック2891で選択されたレンジングアルゴリズムを使用してレンジを計算する。(ブロック2895に示すように)移動ロケータタグは、さらに、信号強度比または信号の位相特性などのその他の信号特性を用いて、方位(bearing)またはその他の位置関連情報を判定する。
【0120】
図28の方法は、第(i+1)のレンジング周波数に進むかどうかの決定ブロック2896に継続される。はいの場合、プロセスは、ブロック2893に示す、移動ロケータタグが第(i+1)のレンジング周波数に同調するステップに継続される。いいえの場合、プロセスは、ブロック2897に示す、移動タグがレンジおよびその他の有用な情報(方位を含むが、これに限定されない)をローカルデータセンター(LDC)に伝えるステップに継続される。ブロック2898に示すように、ローカルデータセンターは、レンジおよびその他の有用な情報(方位を含むが、これに限定されない)を用いて、位置を検出してもよい。代替実施形態では、移動ロケータタグが、レンジおよびその他の有用な情報(方位を含むが、これに限定されない)を用いて、位置を検出し、位置情報をローカルデータセンター(LDC)またはその他の場所に、データリンクを使用することによって伝えてもよい。さらに他の代替実施形態では、移動ロケータタグは、レンジングアルゴリズムを使用したレンジの計算のために、信号振幅またはRSSIをローカルデータセンター(LDC)またはその他の場所に伝えてもよい。移動ロケータタグは、さらに、方位またはその他の位置関連情報の判定のために、信号強度比または信号の位相特性などのその他の信号特性を、ローカルデータセンター(LDC)またはその他の場所に伝えてもよい。
【0121】
近距離場信号強度測位のための好ましい実施形態の方法は、ユーザ入力またはその他の情報に基づいてトラッキングを継続するかどうかを評価する、決定ブロック2899に継続される。はいの場合、プロセスは、ブロック2993に示す、i=1から開始される第iのレンジング周波数に移動ロケータタグが同調するステップに継続され、繰り返される。いいえの場合、プロセスは、終了ブロック2847において終了する。
【0122】
特定の適用例は、本発明が有用であることが判明する非常に多くの状況のうちのいくつかを理解する上で読者に役立つように、説明のみを目的として示されたものである。さらに、示された詳細な図面および特定の例は、本発明の好ましい実施形態を説明するものではあるが、それらは説明のみを目的とするものであるということと、本発明のシステムおよび方法は、開示された正確な詳細および条件に限定されるものではないということと、本発明の精神を逸脱することなく、その中でさまざまな変更が行われてもよいということとが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0123】
図面の簡単な説明
【図1】先行技術のループスティックアンテナの構成を示す回路図である。
【図2】先行技術のループスティックアンテナ装置を示す概略図である。
【図3A】小さな電気送信アンテナからの電気および磁気信号の、自由空間内でのレンジに対する経路利得を、電気および磁気信号が近距離場から遠距離場に移行するに従ってプロットしたものである。
【図3B】自由空間内の理想的な電気的小ループについての、レンジの関数としての、電場および磁場の位相関係のグラフ図である。
【図4】無線周波数(RF)トラッキング装置の向きおよびアンテナパターンを説明する概略図である。
【図5】RFトラッキング装置の第1の実施形態を説明する概略図である。
【図6】RFトラッキング装置の第2の実施形態を説明する概略図である。
【図7A】好ましい実施形態のRFトラッキング装置を説明する概略図である。
【図7B】好ましい実施形態のRFトラッキング装置のための、磁気アンテナの第1の可能な回路実装を説明する回路図である。
【図7C】好ましい実施形態のRFトラッキング装置のための、磁気アンテナの第2の可能な回路実装を説明する回路図である。
【図8】傾斜ループスティックアンテナを示す概略図である。
【図9】傾斜ループスティックRFトラッキング装置を説明する概略図である。
【図10A】身体装着型電場アンテナの第1の構成を示す概略図である。
【図10B】身体装着型電場アンテナの第2の構成を示す概略図である。
【図10C】身体装着型磁場アンテナシステムの可能な構成を示す概略図である。
【図11】イヌ磁場アンテナシステムの可能な構成を説明する概略図である。
【図12】フォークリフトを含む測位システムの一実施形態を示す。
【図13】パレット磁場アンテナシステムの可能な構成を示す概略図である。
【図14】本発明によるデュアル磁気送信アンテナ構成を使用した測位システムの、プロセスフロー図である。
【図15】本発明によるデュアル受信アンテナ測位プロセスの、プロセスフロー図である。
【図16】測位システム内で使用するための、好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システムを示すブロック図である。
【図17A】好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム内の代表的なクロック(C)信号を示すタイミング図である。
【図17B】好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム内の代表的な同相(I)信号を示すタイミング図である。
【図17C】好ましい実施形態の磁気アンテナ送信システム内の代表的な直角位相(Q)信号を示すタイミング図である。
【図18】測位システム内で使用するための、第1の代替実施形態の磁気アンテナ送信システムを示すブロック図である。
【図19】測位システム内で使用するための、第2の代替実施形態の磁気アンテナ送信システムを示すブロック図である。
【図20】測位システム内で使用するための、好ましい実施形態の磁気アンテナ受信システムを示すブロック図である。
【図21】測位システム内で使用するための、移動ロケータタグを示すブロック図である。
【図22】測位システム内で使用するための、固定ビーコン送信機を示すブロック図である。
【図23】測位システム内で使用するための、固定ロケータ受信機を説明するブロック図である。
【図24】測位システム内で使用するための、移動送信機タグの配置を示すブロック図である。
【図25】固定ロケータ受信機と移動送信機タグとを含む測位システムの例示的屋内配備を示す。
【図26】固定ビーコン送信機と移動ロケータ受信機タグとを含む測位システムの例示的屋内配備を示す。
【図27】固定ビーコン送信機と、事故現場における移動ロケータ受信機タグとを含む、例示的測位システムを示す。
【図28】近距離場信号強度を使用する、固定ビーコン送信機と移動ロケータタグとを含む測位システムの、プロセスフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置を特定するための近距離場方法であって、
所定の平面内で位置を調節されたヌル軸を有する、第1の磁気アンテナを提供し、
前記第1の磁気アンテナの前記ヌル軸に実質的に直交するように位置を調節され、前記所定の平面内でさらに位置を調節された、ヌル軸を有する、第2の磁気アンテナを提供し、
送信機から信号を送信し、
前記信号を受信機によって受信し、
ここで、前記信号は、前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとを利用するものであり、
前記信号の近距離場信号特性に基づいて前記位置を特定する、方法。
【請求項2】
前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナは、前記送信に使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナは、前記受信に使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記位置は、前記送信機の位置である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記位置は、前記受信機の位置である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記信号特性は、信号振幅である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記特定される位置は、前記送信機から、前記信号の1波長以内である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の磁気アンテナは、複数の相互接続された磁気アンテナ要素をさらに具備し、それぞれの前記磁気アンテナ要素は、前記第1の磁気アンテナの前記ヌル軸に実質的に平行なヌル軸を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つの特徴的物理寸法を有するRFモジュールをさらに含み、前記第1の磁気アンテナは、前記少なくとも1つの特徴的物理寸法を基準にして実質的に対角線角度で、電気的ヌル軸を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの特徴的物理寸法は、全長、全幅、および全高からなる群のうちの1つである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の磁気アンテナは、ループスティック軸の周囲に巻かれたコイルを具備し、前記コイルは、平面に平行に位置するターンを有し、前記平面は、前記ループスティック軸を基準にして実質的に対角線角度にある、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
動物の首輪をさらに含み、前記特定するステップの前記位置は、前記動物の首輪の位置である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の磁気アンテナおよび第2の磁気アンテナは、衣類の中に組み込まれ、前記第1の磁気アンテナの前記ヌル軸は、前記第2の磁気アンテナの前記ヌル軸に実質的に垂直であり、前記複数のヌル軸は方位角面内に実質的に位置する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとは、前記信号を送信するために交互に利用される、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとは、複数の切り換え周期にわたって交互に切り換えられ、前記切り換えは、前記複数の切り換え周期にわたって受信機の応答を平均するために、受信機の応答時間よりも速い速度で行われる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとは、直角位相で駆動される、請求項2に記載の方法。
【請求項17】
位置を特定するためのシステムであって、
所定の平面内で位置を調節されたヌル軸を有する、第1の磁気アンテナと、
前記第1の磁気アンテナの前記ヌル軸に実質的に直交するように位置を調節され、前記所定の平面内でさらに位置を調節された、ヌル軸を有する、第2の磁気アンテナと、
信号を送信する送信機と、
前記信号を受信する受信機と、
ここで、前記信号は、前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとを利用するものであり、
前記信号の近距離場信号特性に基づいて前記位置を特定するプロセッサと、
を具備するシステム。
【請求項18】
前記送信機に関連付けられた電場アンテナをさらに含み、前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとは前記受信機に関連付けられ、
前記信号は、前記電場アンテナを利用して送信され、前記信号は、前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとを利用して受信される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記送信機は、前記第1の磁気アンテナと前記第2の磁気アンテナとを利用して前記信号を送信する、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記第2の磁気アンテナは、前記第1の磁気アンテナに対して直角位相で駆動される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記受信機と前記プロセッサとの間の通信リンクをさらに含み、前記受信機は前記信号の受信特性を判定し、前記受信特性は前記通信リンクを介して前記プロセッサに通信され、前記受信特性は前記位置を特定するために利用される、請求項17に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2008−524588(P2008−524588A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546755(P2007−546755)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/044318
【国際公開番号】WO2006/080983
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(507203489)キュー−トラック,コーポレーション (1)
【Fターム(参考)】