説明

透過および反射型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)測定

透過および反射型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)測定のシステムおよび方法が記載される。方法は、第1の基準ビームおよび対象ビームを用いて、第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録し、第2の基準ビームおよび対象ビームを用いて、第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録する。また方法は、第1の解析されるイメージを規定するために、デジタル記録された第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析し、第2の解析されるイメージを規定するために、デジタル記録された第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析し、第1の結果を規定するために第1の解析されたイメージをデジタルフィルターし、第2の結果を規定するために第2の解析されたイメージをデジタルフィルターし、そして第1の結果に第1の逆フーリエ変換を施し、第2の結果に第2の逆フーリエ変換を施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(連邦政府の後援による研究または開発の下の発明の権利についての記載)
本発明は、エネルギー部門によってUT−Battelle,L.L.C.へ与えられたプライムコントラクト番号第DE−AC05−00OR22725の下においてアメリカ合衆国政府の後援とともに行われた。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般的に空間ヘテロダイン干渉法(spatial−heterodyne interferometry)(SHI)の分野に関する。特に、本発明は、透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)測定、および、反射と透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)測定を提供する方法および装置(machinery)に関する。
【背景技術】
【0003】
米国特許第6,078,392号、および同第6,525,821号は、ディレクト・ツー・ディレクトホログラフィ(DDH)に関する。DDHにおいて、反射された対象波面は、デジタル映像化装置の表面上にて小さな角度において基準波面と組み合わされる。小さな角度は、反射された対象波面を空間的にヘテロダイン化する線形干渉縞のセットを形成する。そして、フーリエ解析がヘテロダイン周波数においてイメージを隔離するために用いられ、複合波面を再生する、Voelkl(1999年)。
【0004】
DDHは、対象物の表面において反射した複合波面を捕獲するためのフーリエ再構成を用いた空間ヘテロダイン干渉法の実施である。波面が対象物の表面に当たるとき、表面の形は波面の位相の中に組み込まれ、表面の反射率は、反射波の強度に含まれる。この反射波は、基準波と干渉し、線形干渉縞セットを形成するように、デジタル映像化装置において組み合わせられる。そして、これらの線形干渉縞は、対象波の位相および振幅の情報を含む。フーリエ空間において、この対象波情報は、干渉縞の空間周波数の中心部あたりに現れる。ゼロでない周波数における波の位相および振幅の情報の記録は、「ヘテロダイン化(heterodyning)」として知られる。しかし、DDHは、対象物の内部に関する情報を提供せず、対象物の表面に関する情報のみを提供する。
【0005】
一方、位相差顕微鏡(PCM)は、生物学的試料を映像化するために通常用いられる周知の技術である。PCMは、生物学的サンプルが同様の透過率を有する位相差別可能特徴を含む場合に特に有用である。しかしながら、PCMの限界は、複合波面情報が提供されないこと、すなわち、振幅のみによって表されるPCMからの位相情報の提供にある。
【0006】
先ごろ、Jacob(2002年)は、透過型位相シフト干渉法がフォトリソグラフィマスク上の2点間の位相差を測定するために用いられる技術を報告した。この技術は位相変化を測定可能である一方、それぞれの高さの測定毎に30秒が必要であり、従って、低速の走査が対象物の内部を介す位相変化を測定するために必要になり得、非常に長い走査が全マスクの位相変化を測定するために必要になり得る。従って、必要とされるものは、対象物の内部に関する複合波面情報を素早く提供することができるアプローチである。
【0007】
以前は、対象物の内部に関する複合波面情報を提供し、且つ、その情報を素早く提供する両方の要求が満たされていなかった。必要な事は、これら両方の問題点を同時に解決する解決法である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の後述の局面の必要が存在する。勿論、本発明はこれらの局面に限定されない。
【0009】
本発明の一局面に従うと、処理は、基準ビームおよび対象ビームを用いたフーリエ解析のために、空間ヘテロダイン干渉縞を含む空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録すること、解析されるイメージを規定するために、基準ビームと対象ビームとの間の角度によって規定される空間テロダインキャリア周波数の上にデジタル記録された空間的にヘテロダイン化されたホログラムの元の原点を重ねるためにホログラムの元の原点を移動することによって、デジタル記録された空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析すること、元の原点周辺の信号を切り離し、結果を規定するために、解析されたイメージをデジタルフィルターすること、および、結果に逆フーリエ変換を施すこととを含み、対象ビームが、少なくとも部分的に半透明である対象物を透過する。本発明の他の局面に従うと、装置(machine)は、コヒーレント光エネルギー供給源と、該コヒーレント光供給源と光学的に結合される基準ビームサブアセンブリと、コヒーレント光供給源と光学的に結合される対象ビームサブアセンブリと、基準ビームサブアセンブリと対象ビームサブアセンブリとの両方と光学的に結合されるビームスプリッタと、および、ビームスプリッタと光学的に結合する画素化検出装置とを備え、対象ビームサブアセンブリが、少なくとも部分的に半透明である対象物を含み、透過的に対象物が、コヒーレント光エネルギー供給源とビームスプリッタとの間において光学的に結合される。
【0010】
本発明の他の局面に従うと、処理は、第1の基準ビームおよび第1の対象ビームを用いてフーリエ解析のために、空間ヘテロダイン干渉縞を含む第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録すること、第2の基準ビームおよび第2の対象ビームを用いてフーリエ解析のために、空間ヘテロダイン干渉縞を含む第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録すること、第1の解析されるイメージを規定するために、第1の基準ビームと第1の対象ビームとの間の第1の角度によって規定される第1の空間テロダインキャリア周波数の上にデジタル記録された第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの第1の元の原点を重ねるために第1のホログラムの第1の元の原点を移動することによって、デジタル記録された第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析すること、第2の解析されるイメージを規定するために、第2の基準ビームと第2の対象ビームとの間の第2の角度によって規定される第2の空間テロダインキャリア周波数の上にデジタル記録された第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの第2の元の原点を重ねるために第2のホログラムの第2の元の原点を移動することによって、デジタル記録された第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析すること、第1の元の原点周辺の信号を切り離し、第1の結果を規定するために、第1の解析されたイメージをデジタルフィルターすること、第2の元の原点周辺の信号を切り離し、第2の結果を規定するために、第2の解析されたイメージをデジタルフィルターすること、第1の結果に第1の逆フーリエ変換を施すこと、および、第2の結果に第2の逆フーリエ変換を施すことを含み、第1の対象ビームが少なくとも部分的に半透明である対象物を透過し、第2の対象ビームが対象物において反射される。本発明の他の局面に従うと、装置は、コヒーレント光エネルギー供給源と、コヒーレント光供給源と光学的に結合される透過基準ビームサブアセンブリと、コヒーレント光供給源と光学的に結合される反射透過基準ビームサブアセンブリと、コヒーレント光供給源と光学的に結合される対象ビームサブアセンブリであって、対象ビームサブアセンブリが透過対象ビーム路および反射対象ビーム路を含み、対象ビームサブアセンブリと、透過基準ビームサブアセンブリと対象ビームサブアセンブリとの両方と光学的に結合される透過ビームスプリッタと、反射基準ビームサブアセンブリと対象ビームサブアセンブリとの両方と光学的に結合される反射ビームスプリッタと、透過ビームスプリッタおよび反射ビームスプリッタから構成されるグループから選択される少なくとも一要素と光学的に結合する画素化検出装置とを備え、対象ビームサブアセンブリが、少なくとも部分的に半透明である対象物を含み、対象物が、i)透過的に、コヒーレント光エネルギー供給源と透過ビームスプリッタとの間において光学的に結合され、ii)反射的に、コヒーレント光エネルギー供給源と反射ビームスプリッタとの間において光学的に結合される。
【0011】
本発明のこれら、または他の局面は、後述の記載および添付の図面とともに、より理解され認識されるであろう。本発明の多様な実施形態およびそれらの多数の特定の詳細が示される中、後述の記載は例示的に提供されるのであって、限定はしない。多数の代替、修正、追加および/または再配置が、本発明の精神を逸脱することなく、本発明の範囲において行われ得、本発明は、そのような全ての代替、修正、追加および/または再配置を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書の一部を形成し、添付される図面は、本発明の特定の局面を描写するために含まれる。本発明の明確な概念、構成要素の明確な概念、および本発明とともに提供されるシステムのオペレーションは、図面に示される例示的な、従って非限定的な実施形態の参照によって、容易により明確になるであろう。図面において、(1つ以上の図においてあるならば)同じ参照番号は同等の構成要素を示す。本発明は、ここにおいて提供される記載とそれら1つ以上の図面の組み合わせの参照とともにより理解され得る。図面に示される特徴は、正しい縮尺において縮小された必要がないことを留意されたい。
【0013】
本発明および本発明の多様な特徴、有利な点の詳細は、添付の図面において示される、後述の記載において詳細に示される非限定的な実施形態の参照をもってより完全に説明される。本発明が不必要に不明瞭にならないために周知のスタート材料、処理技術、構成要素、および機器の記載は省略される。しかし、本発明の最良の形態を示す間において与えられる詳細な記載または特定な実施例は、例証的なものであり、それらに限定されないということは、理解される。根本的な本発明のコンセプトの精神、および/または範囲内における多様な置換、修正、追加および/または再配列は、本開示から当業者には明確である。
【0014】
本出願において、複数の刊行物を参照しており、それらの参照は括弧内において主な著者の名前およびそれに続き発行年によって示される。それらの全記載、および他の発行物は、特許請求の範囲の直前かつ参考文献の下に本発明を実施するための最良の形態の最後に示される。全てそれら発行物の全体の開示は、本発明の背景および現在の技術水準を示す目的のためにここにおいて援用される。
【0015】
以下の米国特許および米国特許出願は、意図される目的のために使用される実施形態を開示する。2000年6月20日に公布された米国特許番号第6,078,392号、Clarence E.Thomas,Larry R.Baylor,Gregory R.Hanson,David A.Rasmussen,Edgar Voelkl,James Castracane,Michele SumkuletおよびLawrence Clowによる「Direct−to−Digital Holography,Holographic Interferometry,and Holovision」の全容は、実際上、援用される。2003年2月25日に公布された米国特許番号第6,525,821号、Clarence E.ThomasおよびGregory R.Hansonによる「Acquisition and Replay Systems for Direct−to−Digital Holography and Holovision」の全容は、実際上、援用される。米国出願番号第10/234,042号、同第10/234,043号、同第10/234,044号、同第10/349,579号、同第10/421,444号、同第10/607,824号、および同第10/607,840号の全容は、実際上、援用される。本出願は、本出願と同日に出願された同時係属の米国出願番号第10/649,474号(代理人整理番号UBAT1520)にも含まれる開示を含み、その全容は、実際上、援用される。
【0016】
(概要)
空間ヘテロダインホログラムイメージ形成処理は、スカラー回析論理を用いて十分に説明することが可能である。スカラー回析論理において、基準波面U(x,y)および対象波面U(x,y)は、以下のように表される。
【0017】
【数4】

単純化するために、基準波面は位相が0の平面状にあり、光強度は一定である。従ってU(x,y)=Aになる。空間ヘテロダインホログラフィー(SHH)の生成において、基準波面は対象波面に対してx(θ)とy(θ)の角度に傾けられる。2つの波面が強度測定装置(例えば、フィルム画素化検出装置、電荷結合素子(CCD)カメラ、相補型金属酸化シリコン(CMOS)撮像装置等)の表面において組み合わされる場合、結果的な強度は、
【0018】
【数5】

となり、λは照射波長を表す。従って、記録されるイメージは2つの波の強度のみを含むのではなく、2つの波の間の相対位相をも含む。2つの波の間の角度は、システムのキャリア周波数を設定(規定)し、以下に記載されるフーリエ周波数解析方法を用いて振幅A(x,y)と位相φ(x,y)の回復を助ける。
【0019】
図1Aおよび図1Bは、クロム・オン・ガラス(chrome−on−glass)ターゲットに記録された空間ヘテロダインホログラムの一実施例を示す。挿入図である図1Bは、(θ/λ,θ/λ)で表される線形サイン波状パターンの干渉縞を示す。その干渉縞は、位相φ(x,y)の関数であり、表面構造によって変化する。
【0020】
一旦、空間ヘテロダインホログラムがCCDの表面上に形成され、スカラー値のデータマトリクスとしてコンピュータに転送されると、スカラー値のこのデータマトリクスから対象波の振幅および位相を回復することがゴールになる。これは、ホログラムにフーリエ変換を施し、複合スペクトラムのサイドバンド構造の一つを分離することによってコンピュータ計算により達成され得る。局在するサイドバンド構造は、イメージの大半の線形干渉縞およびホログラムのコサイン関数の結果によるものである。ホログラムの変換は、フーリエ領域における周波数位置(θ/λ,θ/λ)の離散点についての複合波面情報の位置づけ(positioning of the complex wavefront information)と結果的になる。この位置は周波数領域の原点へシフトされ、下に表される関数U(u,ν)を与えるために低域フィルタを用いて選択される。
【0021】
【数6】

(u,ν)は低域フィルタであり、(u,ν)は周波数変数であり、指数関数は(θ/λ,θ/λ)からのサイドバンド構造の原点(0,0)へのシフトを行う。
【0022】
これは図2Aおよび図2Bにおいて示される。図2Aはホログラムの全周波数スペクトラムの大きさを表し、図2BはA(x,y)とφ(x,y)を決定するために必要な複合波面推測を含み、中央に位置する低域フィルタされたサイドバンド構造を示す。
【0023】
シフトおよびフィルタリング作業の結果は、本来の複合波面の近似決定である。つまり、
【0024】
【数7】

である。
【0025】
一旦、本来の複合波面U(x,y)の推測が決定すると、振幅および位相は、
【0026】
【数8】

として決定される。Re{・}はU(x,y)の実数要素であり、Im{・}はU(x,y)の虚数要素である。
【0027】
図3Aは結果的な振幅A(x,y)を示し、図3Bは、図1Aおよび1Bを得るために用いられたクロム・オン・グラスターゲットのSHHからの位相φ(x,y)を示す。
【0028】
ここまでの記載の概要として、2つの波面である基準波面および対象波面は、撮像装置の表面上に空間ヘテロダインホログラムを生成するために組合わせられ、記録され、記憶され、そして対象波面の振幅および位相を回復するためにフーリエ解析された。対象波面は、単に対象物の表面において反射された波面だけではなく、対象物を介して透過した波面の結果でもあり得ることを留意することは大切である。これら2つの各ケースにおいて、回復された対象波面の振幅および位相に含まれる情報は、有用な、そしてそれぞれ異なった、対象物の情報を提供する。
【0029】
後述の記載は、透過した対象波面を強調する。対象物を通過した波は、通過した全ての表面の反射率および物質の吸収によって変化する振幅を有する。この記載において、吸収が無視できるような透明の物質を仮定する。フレネル等式を用いて、一媒体から他へ通過する際の通常の照射における反射率は、
【0030】
【数9】

として計算され得、Rは反射率、NとNは物質の各サイドの表面の屈折率である。角度を有する照射の場合は、
【0031】
【数10】

θ=垂直入射からの角度、θ´=第2の媒体における垂直入射からの角度、そして、μ、μは物質の各サイドの透磁率である。反射率から透過率が、T=1−Rとして計算され得る。
【0032】
このように透過した対象波面の振幅が対象物の情報を提供し得る一方、振幅は干渉法を利用せずに決定され得る。さらに重要に、(対応するSHHの解析を介して)このように透過した対象波面によって提供され得る興味深い情報は、対象波面の位相である。透過した対象波面の位相が、対象物が有する物質および透過した対象波面が通過した物質の厚みと屈折率の情報を含むことを留意することは重要である。屈折率は、N=c/νに与えられるように、真空中における光の速度(c)と物質中における光の速度(ν)の比率である。対象物の幅(d)を波が通過するのに必要な時間(t)は、t=d/νである。従って、波面が物質に入射する時と出射する時との位相差(Δθ)は、
【0033】
【数11】

として計算され得、λは照射波面の波長である。よって、対象波面の位相部分は、対象物の厚さおよび屈折率の情報を含むことは理解され得る。
【0034】
図4A〜4Cは、透過SHHから再構成された位相情報を用いて得られる3つの特定の測定を示す。勿論、本発明は図4A〜4Cにおいて描写される例示的な測定に限られるものではない。
【0035】
図4Aは、2つの異なった厚みの位置において対象物を通過する波面を示す。図4Aの下にある等式は、対象物および周辺物質の屈折率が既知の場合、この厚みの差を位相差から計算できることを示す。周辺物質は、物質層、または、少なくとも部分的に半透明(例えば重合フォトレジスト)、部分真空(例えば、超高真空)または空気である周囲の物質(母体物質)であり得る。特に、本発明は、対象物の第1の通過するセクションと対象物の第2の通過するセクションとの間の厚みの差(δ)を計算することを含み得、その計算は、
【0036】
【数12】

である。Δθは位相差であり、λはコヒーレント光エネルギーの供給源の波長であり、Nは周辺の屈折率であり、Nは対象物の屈折率である。
【0037】
図4Bは、位相の変化が同じ厚みの2つの物質を区別するために用いられ得る一実施例を示す。図4Bの下にある等式は、位相イメージにおける2つの物質の予測される対照を決定するのに役立つために、2つの物質の予測される位相差を計算することを可能にする。特に、本発明は、対象物の第1の部分と対象物の第2の部分との位相差(Δθ)を計算することを含み得、その計算は、
【0038】
【数13】

である。dは対象物の第1の部分と対象物の第2の部分の両方の厚みであり、λはコヒーレント光エネルギーの供給源の波長であり、Nは対象物の第1の部分の屈折率であり、Nは対象物の第2の部分の屈折率である。
【0039】
図4Cは、既知の厚さのサンプルを用いて物質の屈折率を決定することが可能なことをグラフィックに示す。図4Cの下にある等式は、屈折率を計算することを可能にする。特に、本発明は、対象物の一部を特徴付ける屈折率(N)を計算することを含み得、その計算は、
【0040】
【数14】

である。Δθは位相差であり、λはコヒーレント光エネルギーの供給源の波長であり、Nは周辺の屈折率である。
【0041】
本発明は、対象物の高速な透過型の空間ヘテロダイン干渉測定を得る方法を含み得る。その対象物は、平面断面に対して少なくとも部分的に半透明である。本発明は、平面断面に対して少なくとも部分的に半透明である対象物の高速な透過型の空間ヘテロダイン干渉測定をもたらす装置を含み得る。本発明のこの実施形態は、以下の実施例セット1として詳細に記載される。
【0042】
本発明は、平面断面に対して少なくとも部分的に半透明である対象物の完全な検査/計測のために、空間ヘテロダイン干渉法を用いて、高速透過測定を得る方法および高速反射測定を得る方法の組み合わされた方法を含み得る。本発明は、平面断面に対して少なくとも部分的に半透明である対象物の検査/計測を完了するために、空間ヘテロダイン干渉法を用いて、高速透過測定および高速反射測定をもたらす装置を含む。それら測定は任意的に同時である。本発明のこの実施形態は、以下の実施例セット2として詳細に記載される。
【実施例】
【0043】
本発明の具体的な実施形態が、後述のいくつかの詳細で多様な特徴を示す限定されない実施例によってこれよりさらに記載される。後述の実施例は、本発明が実践され得る方法の理解を促すために含められる。続く実施例は、本発明の実践において適切に機能することが発見された実施形態を表し、従って、本発明の実践において最良のモードを構成すると考慮され得ることは理解されるべきである。しかしながら、多数の変化が開示される例示的な実施形態において用いられ得、それによって本発明の精神および範囲から逸脱することなく均等または同等な結果を得られることは理解されるべきである。従って、実施例は、本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【0044】
(実施例セット1)
本発明は、電磁波の複合波面が少なくとも部分的に不透明な物質を通過した後に、その波面を(単一高速デジタルイメージキャプチャにおいて)空間ヘテロダイン干渉法(SHI)を用いて測定する方法を含む。複合波面を測定することは、対象物質を通過する際に電磁波が受けた吸収および位相シフトを提供する。透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)測定は、透過した波面に空間ヘテロダイン効果を起こす線形干渉縞のセットを発生するために、対象ビームと基準との間の小さな角度を使用する。発明者は、半透明の物質、リソグラフィマスクおよび生物学的サンプルのような対象物を透過した複合波面の測定の重要性を理解している。従来の位相シフト干渉法とは対照的に、透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)測定は、単一デジタルイメージの全複合波面をキャプチャすることによって測定された波面の再構成の高速化を可能にする。SHIFTは、単一高速デジタルイメージキャプチャにおいて何百万もの位相測定(一領域を画素に分解する)および再構成を可能にする。また、SHIFTは、位相データのみではなく振幅データを提供する全複合波面を測定する。この再構成は、瞬時にデスクトップ型コンピュータ上において実施可能であり、ハードウェアアルゴリズム実施として組み入れられる場合よりも随分早い可能性がある。生物学上のミクロな世界において、多数の生物学的試料は低反射率を有するが、それらの屈折率は、試料の主な要素間において著しく変化する。これらの試料を介して透過する場合、多数の屈折率が、透過した波面に異なった位相変化をもたらす。SHIFTによる位相の直接測定の故に、生物学的サンプルに最適である。対象物を備える物質が、照射波長にとって半透明または透過性である場合、その物質の透過率は透過した波の強度に含まれ、物質の厚みと屈折率の組み合わせは、透過した波の位相に含まれる。透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)は、透過した複合波面を捕獲するために発展してきた。基準および対象波は、複合波の空間ヘテロダインホログラム(SHH)イメージを形成するために撮像機器の表面において小さな角度にて組み合わされる。この単一イメージは、複合波面の位相と強度を再構成するためにフーリエ解析 Voelkl(1999)を用いて処理される。
【0045】
図5A〜5Dは、透過した対象物波面に対する物質の厚みと屈折率の影響の幾つかの実施例を描写し、従って、一部の特性はSHIFTによって検査され、または測定され得る。明確性のため、全物質は、透過されたイメージの強度が照射強度と同じであるように完全に透過性である。
【0046】
図5Aは、表面のトポロジー516を有する単一屈折率Nの対象物514を介しての照射波510から透過波512への変形を示す。図5Aは、透過波面が厚みの変化の大きさを提供することを示す。図5Bは、層になった対象物524を介しての照射波520から透過波522への変形を示す。層になった対象物524は同一の幅を有する2つの層526、528を備え、それら2つの層は異なった2つの屈折率N、Nを有する。図5Bは、任意の表面スキャン測定にはアクセスすることが可能でない2つの物質の境界が、透過した波面を用いて測定および/または検査可能であることを示す。図5Cは、区分された対象物534を介しての(照射波の一般的な形式を表す等式とともに)照射波530から(透過波の一般的な形式を表す等式とともに)透過波532への変形を示す。その区分された対象物534は、屈折率Nを有する2つの領域536、538および屈折率Nを有する1つの領域539を含む。図5Cは、異なった屈折率を有する2つの物質が位相イメージにおいて明らかであることを示す。図5Dは、混合対象物544を介しての照射波540から透過波542への変形を示す。その混合対象物544は、第2の屈折率Nを有する母体538に埋め込まれた第1の屈折率Nを有する部分546を含む。図5Dは、イメージされた対象物の内部の物質変化が単一透過位相イメージにおいて明らかであることを示す。この内部の物質変化が純位相物体(pure phase object)である場合では、その物質変化は、強度イメージには現れない。このことは、顕微鏡用生物学的サンプルでは多く見られる。
【0047】
図6および7は、透過型の空間ヘテロダイン干渉法の基本的な2つの光学的設計を示す。勿論、本発明はこれら2つの実施形態に限定されない。図6を参照し、空間ヘテロダイン干渉法を用いた透過測定システムの第1の実施が示される。レーザ610は、第1のビームスプリッタ620と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ620は第1の照射レンズ625と光学的に結合される。第1の照射レンズ625は検査下にある対象物630と光学的に結合される。検査下にある対象物630は第1のイメージングレンズ635と光学的に結合される。第1のイメージングレンズ635は第1の鏡640と光学的に結合される。第1の鏡640は第2のビームスプリッタ650と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ620は、第2の照射レンズ626とも光学的に結合される。第2の照射レンズ626は第2のイメージングレンズ636と光学的に結合される。第2のイメージングレンズ636は第2の鏡641と光学的に結合される。第2の鏡641は第2のビームスプリッタ650と光学的に結合される。電荷結合素子カメラ660は、第2のビームスプリッタ650と光学的に結合される。対象辺と基準辺の波面がCCDにおいて一致するように、対象辺光学は、基準辺において再現されることを留意されたい。
【0048】
図6は、対象ビームと基準ビームが一致する総称的なSHIFTの配置を示す。レーザビームは、第1のビームスプリッタによって2つに分けられる。どちらのビームも照射レンズを通過する。対象ビームは検査下にある対象物を通過する一方、基準ビームは対象物に遭遇することなく進み続ける。この状況において、検査下にある対象物は、自由空間と比較されるが、基準は、検査下にある対象物と比較される任意の対象物または物質であり得る。イメージングレンズは対象および基準ビームを収集し、そして、CCDカメラに向かってそれらレンズを通過する。CCDの正面に位置するビームスプリッタは、対象および基準ビームを組み合わせ、空間ヘテロダイン干渉縞を形成するためにそれら2つのビーム間に小さな角度差を与える。
【0049】
図7を参照し、空間ヘテロダイン干渉法を用いる透過測定システムの第2の実施が示される。レーザ710は第1のビームスプリッタ720と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ720は検査下にある対象物730と光学的に結合される。検査下にある対象物730はイメージングレンズ735と光学的に結合される。イメージングレンズ735は第1の鏡740と光学的に結合される。第1の鏡740はリレーレンズ745と光学的に結合される。リレーレンズ745は第2のビームスプリッタ750と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ720は、第2の鏡741とも光学的に結合される。第2の鏡741は照射レンズ746と光学的に結合される。照射レンズ746は第2のビームスプリッタ750と光学的に結合される。電荷結合素子カメラ760は第2のビームスプリッタ750と光学的に結合される。この実施において、単純化された光学路が使用されることを留意したい。基準辺における対象辺の光学を一致させるのではなく、基準辺において照射レンズが、CCDにおいて波面を対象辺と一致させるように選択される。
【0050】
図7は、単純化された透過の配置を示す。その配置において、対象および基準ビームは一致する光学路を有さないが、基準辺における照射レンズが、CCDにおいての対象ビームと基準ビームを一致するために用いられる。これら2つの波面におけるいかなる不一致は一定である。この不一致が、イメージを周波数域の要求される領域に含むことが可能なように、小さく維持される限り、その不一致はイメージ処理を介して除去され得る。
【0051】
(実施例セット2)
本発明は、空間ヘテロダイン干渉法(SHI)を用いて完全な物質の検査/計測のために、半透明の物質に入射する電磁波の反射複合波面および透過複合波面の両方を獲得する方法と装置を含む。透過した複合波面と反射した複合波面を同時に測定し、組み合わせる方法と装置をも含む。(レーザからの)電磁波が半透明の対象表面に入射する場合、波エネルギーの一部は物質に移行され、一部は物質表面において反射される。透過波と反射波の両方の複合波面を獲得可能なシステムが、両方の複合波面を解析し、検査するために使用され得る。
【0052】
反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)測定は、干渉パターンを形成するために小さな角度の干渉を用いるが、その方法および装置は、イメージ化される対象物を通過した後の透過波面と反射波面との両方を捕獲するために修正されている。2つ同時のデジタルイメージにおける(または、たとえ1つのイメージですらも、それにおける)両方の波面の捕獲は、半透明の対象物の表面および容積検査の高速化を可能にする。半透明対象物を完全に特徴付けるための透過と反射との両方の組み合わせと測定は、(不透明の)表面特徴と厚みまたは物質バリエーションとの両方が存在するリソグラフィマスクの検査にとって、非常に価値のあるものである。他のアプリケーションは、波面に提供される情報が屈折率のバリエーションに起因するもののみである生物学的サンプルの検査である。透過波の位相シフトと反射波の位相シフト(反射は、異なった屈折率を有する2つの物質間の表面毎に起こる)との両方の測定は、そのサンプルの特徴をイメージ化および特徴付けをするアビリティを強化する。
【0053】
波の情報をヘテロダイン化するために空間周波数の干渉縞を利用している故、これを「空間ヘテロダイン化(spatial−heterodyning)」と呼ぶ。イメージ化された複合波面は「ホログラム」と呼ばれ、従って記録された波面は「空間的にヘテロダイン化されたホログラム」すなわちSHHである。イメージ化された物質が照射する波長にとって不透明または透過性である場合、物質の透過率は透過波の強度に含まれ、物質の厚さと屈折率の組み合わせは透過波の位相に含まれる。反射波は、物質内にて(異なった屈折率の物質間の境界において)起こった反射からの情報のみではなく、物質の表面トポロジーの情報をも含む。従って、反射された複合波と透過した複合波との両方を捕獲することは、検査される対象物のより完全な特徴を提供し、反射波と透過波との両方の複合波面を捕獲する方法と装置が必要である。反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)は、反射された複合波面と透過した複合波面との両方を同時に捕獲し得る。
【0054】
図8Aおよび8Bは、透過した対象物からの透過波面および反射波面に対する物質の表面特徴、厚みおよび屈折率の影響の幾つかの実施例を描写し、従って、一部の特性はSHIRTによって検査され、または測定され得る。図8Aは、表面のトポロジー818を有する単一屈折率Nの対象物816を介しての照射波810から透過波512への変形、および照射波810から反射波814への変形を示す。図8Bは、層になった対象物825を介しての照射波520から透過波822への変形、および照射波520から反射波824への変形を示す。層になった対象物825は、2つの不透明な表面特徴826、827、および、同一の幅を有する2つの層828、829を備え、それら2つの層は異なった2つの屈折率N、Nを有する。
【0055】
一旦、透過した信号および反射した信号が半透明の対象物に対して得られると、対象物のより完全な表示を用いるこの方法は、アプリケーションにより変化する。例えば、生物学的サンプルにおいて、試料のいくつかの部分はよく反射し得、反射された波面の強度において見え易くなり得、また、他の部分は、屈折率のバリエーション故に透過された波面の位相においてよく見え得る。これら2つのイメージを規格化し、それらを合わせる(足し算、掛算等)ことによって、試料のより詳細なイメージが作られ得る。フォトリソグラフィマスクの計測にとって、反射した波面は表面の特徴、特に不透明(クロム)の領域の高さ情報を提供する一方、透過イメージは、高解像度マスクにとってきわめて重要なマスクを介しての位相シフトの直接測定を提供する。マスク上の位相シフトが表面のエッチングによって発生し、マスクの材料が既知の場合、反射は、マスクによって発生した位相シフトの間接的な測定も提供する。この場合、透過と反射との両方は、位相シフトの測定を提供し、この冗長性は測定ノイズを減らし、改善された信頼性を提供する。透明なフィルムの計測にとって、反射波面は物質の表面のバリエーションおよびたわみを測定するために用いられ得る一方、透過は物質の厚みおよび/または屈折率の測定を提供する。測定シナリオに関らず、反射と透過の組み合わされた方法は、テスト下にある対象物の表面および内部の特徴の一連の描写を保証する連続方法を保証する。
【0056】
図9および10は、反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法の基本的な2つの光学的設計を示す。勿論、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
【0057】
図9を参照し、空間ヘテロダイン干渉法を用いての透過/反射型測定システムの第1の実施が示される。レーザ910は第1のビームスプリッタ915と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ915は第2のビームスプリッタ920と光学的に結合される。第2のビームスプリッタ920は第1の照射レンズ925と光学的に結合される。第1の照射レンズ925は第3のビームスプリッタ930と光学的に結合される。第3のビームスプリッタ930は第1のイメージングレンズ935と光学的に結合される。第1のイメージングレンズ935は検査下にある対象物940と光学的に結合される。第2のビームスプリッタ920は、第2の照射レンズ926とも光学的に結合される。第2の照射レンズ926は第4のビームスプリッタ950と光学的に結合される。第4のビームスプリッタ950は第2のイメージングレンズ955と光学的に結合される。第2のイメージングレンズ955は基準鏡960と光学的に結合される。第4のビームスプリッタ950は、第5のビームスプリッタ970とも光学的に結合される。電荷結合素子カメラ980は第5のビームスプリッタ970と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ915は、第3の照射レンズ927とも光学的に結合される。第3の照射レンズ927は鏡945と光学的に結合される。鏡945は第4の照射レンズ928と光学的に結合される。第4の照射レンズ928は第5の照射レンズ929と光学的に結合される。第5の照射レンズ929は第6のビームスプリッタ975と光学的に結合される。検査下にある対象物940は第2のイメージングレンズ936と光学的に結合される。第2のイメージングレンズ936は第6のビームスプリッタ975と光学的に結合される。もう1つの電荷結合素子カメラ990は第6のビームスプリッタ975と光学的に結合される。対象辺および基準辺の波面がCCDにおいて一致するように、対象辺の光学は基準辺において形成されるということに留意されたい。
【0058】
図9は、対象および基準ビームが一致する一般的なSHIRTの配置を示す。第1のビームスプリッタ915は、透過波基準ビームを生成するためにレーザビームの一部を分割する。第2のビームスプリッタ920は、反射波基準ビームを生成するためにレーザビームの一部を分割する。第3のビームスプリッタ930は、イメージングレンズを介して対象物に向かって対象照射ビームを向ける。照射波の反射した部分は、反射された対象ビームになり、第3のビームスプリッタ930および第5のビームスプリッタ970を介してCCDカメラ980に伝わる。反射波基準ビームは、第4のビームスプリッタ950を介して基準鏡に入射し、そして、第5のビームスプリッタ970によって、小さな角度差をつけて、反射された対象ビームと組み合わされる。この小さな角度差は、第5のビームスプリッタ970の配置によって形成される。反射された対象ビームと基準ビームは、反射波SHHを形成するためにCCDカメラ980において干渉する。対象物を通過する照射波の一部は、透過した対象ビームになり、第2のイメージングレンズによって収集され、第6のビームスプリッタ975によってCCDカメラ990に伝わる。第1のビームスプリッタ915によって生成された基準ビームは、透過した対象ビームと同様の光学路を介して、第6のビームスプリッタ975によって、透過した対象波と組み合わされる。これら2つのビームがCCDカメラ990において干渉するときにおいてSHHが生成されるように、第6のビームスプリッタ975の配置によってこれら2つのビームに小さな角度さが提供される。基準対象物が空気、または「真空」でない場合、基準対象物が基準辺における2つの照射レンズ間に挿入され得る。
【0059】
図10は、空間ヘテロダイン干渉法を用いての透過/反射型測定システムの第2の実施を示す。レーザ1010は第1のビームスプリッタ1020と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ1020は第2のビームスプリッタ1025と光学的に結合される。第2のビームスプリッタ1025は第1の照射レンズ1030と光学的に結合される。第1の照射レンズ1030は第3のビームスプリッタ1035と光学的に結合される。第3のビームスプリッタ1035は第1のイメージングレンズ1040と光学的に結合される。第1のイメージングレンズ1040は検査下にある対象物1045と光学的に結合される。検査下にある対象物1045は第2のイメージングレンズ1050と光学的に結合される。第2のビームスプリッタ1025は第1の鏡1055と光学的に結合される。第1の鏡1055は第2の照射レンズ1060と光学的に結合される。第2の照射レンズ1060は第4のビームスプリッタ1065と光学的に結合される。第4のビームスプリッタ1065は第1の電荷結合素子カメラ1070と光学的に結合される。第1のビームスプリッタ1020は、第3の照射レンズ1031とも光学的に結合される。第3の照射レンズ1031は第2の鏡1056と光学的に結合される。第2の鏡1056は第4の照射レンズ1058と光学的に結合される。第4の照射レンズ1058および第2のイメージングレンズ1050は、ともに第5のビームスプリッタ1080と光学的に結合される。第5のビームスプリッタ1080は第2の電荷結合素子カメラ1090と光学的に結合される。この実施において、単純化された光学路が使用されることを留意したい。光学路を一致させるのではない。基準辺における対象辺の光学を一致させるのではなく、基準辺において照射レンズが、CCDにおいて波面を対象辺と一致させるように選択される。
【0060】
図10は、対象および基準ビームが一致しない光学路を有するが、CCDカメラ1070および1090においてビーム波面を一致させるために基準辺において照射レンズ1031、1058および1060が使用される単純化された透過配置を示す。2つの波面におけるいかなる不一致は一定である。この不一致が、イメージを周波数域の要求される領域に含むことが可能なように、小さく維持される限り、その不一致はイメージ処理を介して除去され得る。
【0061】
上記に記載の方法および装置の可能性のある代替は、反射波面および透過波面ホログラムのそれぞれを対象および基準ビームの2つの対応するセット間の2つの異なった小さな角度によって規定される異なった空間ヘテロダイン周波数において記録することによって、1つのCCDイメージ上に反射波面および透過波面ホログラムの両方を記録することである。光学システムは、反射波面および透過波面を同じCCDに運ぶことを可能にするように設計され得る。さらに、これら各自の基準ビームは、それぞれの対象ビームとその基準ビームとの間にできる入射角を変化できるようにCCDへ運ばれ得る。例えば、組み合わせ器として機能する2つのビームスプリッタは、それら2つのビームの組が同じCCDにルート作りするもう1つの追加的なビームスプリッタに結合されてもよい。そして、2つの空間ヘテロダインホログラムは、異なった空間ヘテロダイン周波数において同じCCDにて同時に記録されてもよい。反射基準ビームと反射対象ビームとの間の角度を規定する反射基準ビームおよび反射対象ビームが、透過基準ビームと透過対象ビームとの間の角度を規定する透過基準ビームおよび透過対象ビームとコヒーレントでないことは有用である。いずれにせよ、この単一CCD代替法は、2つのホログラムを解析するためのコンピュータによる必要事項の大幅な削減という有利性を有する。1つのデジタルイメージにおける複数の空間ヘテロダインホログラムの記録技術は、より詳細に米国出願番号第10/421,444号、同第10/607,824号および/または同第10/607,840号において記載される。
【0062】
(本発明の実用的なアプリケーション)
透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)の実用的なアプリケーションは、フォトリソグラフィマスクの計測および検査、生物学上の顕微鏡による検査、屈折率の測定、および透過された対象物の厚み測定を含む。反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)の実用的なアプリケーションは、フォトリソグラフィマスクの計測および検査、生物学上の顕微鏡による検査、および透過された対象物の屈折率と厚みと表面特徴の同時測定を含む。実質的には多数の本発明の使用が存在し、その全てをここにおいて詳細する必要はない。
【0063】
(本発明の有用性)
本発明の実施形態を表わす透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIFT)は、少なくとも後述の理由により有用性があり、経済的であり得る。透過型の空間ヘテロダイン干渉法は、対象物を透過した複合波面の捕獲を可能にする。透過型の空間ヘテロダイン干渉法は、単一のイメージのみが必要であるという事実故に、複合透過波面の収集の高速化を可能にする。透過型の空間ヘテロダイン干渉法は、物質を介した位相変化(不均一性、混合物、物質変化等)の測定を可能にする。
【0064】
本発明の実施形態を表わす反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法(SHIRT)には、少なくとも後述の理由により有用性があり、経済的であり得る。反射および透過型の空間ヘテロダイン干渉法は、対象物を透過した複合波面とその対象物の表面において反射された複合波面との同時捕獲を可能にする。本発明は以前のアプローチと比較して、質の上で改善され、および/または費用を削減する。
【0065】
ここにおいて用いられる用語「a」または「an」は、1つ以上のものとして規定される。ここにおいて用いられる用語「複数の」は、2つ以上のものとして規定される。ここにおいて用いられる用語「他の」は、少なくとも第2の、またはそれ以上のものとして規定される。ここにおいて用いられる用語「備えている(comprising)」(備える、備えられる)、「含んでいる(including)」(含む、含まれる)、および/または、「有している(having)」(有する、有される)は、オープンランゲージ(つまり、その言葉の後に挙げられるものを必要とするが、特定されない手順、構成、および/または構成要素の包含、たとえそれが主要部分であっても、それらの包含に対して規制がない(open))として規定される。ここにおいて用いられる「構成している(consisting)」(構成する、構成される)、および/または、「組み立てている(composing)」(組み立つ、組み立てられる)は、説明される方法、装置または構成を、一般的に説明した手順、構成、および/または構成要素に関連する付随物、付属品および/または不純物を除いた手順、構成、および/または構成要素の包括に対して閉じる。用語「構成している」または「組み立てている」と共に用いられる用語「本質的には(essentially)」は、説明される方法、装置、および/または構成要素が、構成の基本的な新しい特徴に大きくは影響しない不特定の手順、構成、および/または構成要素にのみ規制されないことをさす。ここにおいて用いられる結合されるという用語は、接続されるというように規定されるが、直接的または機械的に接続されるという必要はない。ここにおいて用いられる用語の約は、所定の値に少なくとも近い(例えば、好ましくは10%内、より好ましくは1%内、さらに好ましくは0.1%内)ものとして規定される。ここにおいて用いられる用語の実質的に(substantially)は、それが特定されている全てという必要性はないが、大部分(largely)として規定される。ここにおいて用いられる用語の一般的に(generally)は、所定の状態に少なくとも近づいているものとして規定される。ここにおいて用いられる用語の配置している(deploying)は、設計している、建てている、発送している、インストールしている、および/または作業しているとして規定される。ここにおいて用いられる用語の手段(means)は、結果を達成するためのハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアとして規定される。ここにおいて用いられる用語のプログラムまたはコンピュータプログラムは、コンピュータシステムにおける施行のために設計される一連の命令として規定される。プログラムまたはコンピュータプログラムは、コンピュータまたはコンピュータシステムにおける施行のために設計されるサブルーチン、ファンクション、手順、目的方法、目的実施、施行可能アプリケーション、アプレット、サーブレット、ソースコード、目的コード、共有ライブラリー/ダイナミックロードライブラリー、および/または他の一連の命令として規定される。
【0066】
ここにおいて開示される本発明の開示した全ての実施形態は、本開示を考慮して不適当な実験なしに製作され、使用され得る。本発明は、ここにおいて説明された論理的なステートメントによって限定されない。発明者によって意図された本発明の最良のモードの実行が開示されるが、本発明の実用はそれに限定されない。従って、当業者は、本発明がここにおいて特に記載されたものだけではなく、それ以外において実用されることを理解する。
【0067】
本発明の特徴の多様な変化、修正、追加、および/または再配置は、基本的な本発明の発想の精神および/または範囲から逸脱することなくなされ得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲およびその均等物によって規定される基本的な本発明の発想の精神、および/または範囲は、全てのそのような代替、修正、追加および/または再配置をカバーするものと判断される。それぞれの開示された実施形態の全開示要素および特徴は、他の全ての開示された実施形態における開示された要素または特徴が互いに矛盾する場合を除き、それらを組み合わせてもよく、またはそれらの代わりとして用いてもよい。変化は、ここに記載の方法を構成するステップ、または一連のステップにおいて作成され得る。
【0068】
ここに記載の干渉計は独立したモジュールであってもよいが、干渉計が関連するシステム(フォトリソグラフィック検査器等)に一体化されてもよいことは明らかである。それぞれの構成要素は、開示される形を形成する必要はなく、または開示される構成において組み合わされる必要はなく、実質上、任意の形において提供され得、および/または実質上全ての構成において組み合わされ得る。
【0069】
添付の特許請求の範囲は、所定の請求項において「のための手段」および/または「のためのステップ」という表現と共に明確に説明されない限り、ミーンズ・プラス・ファンクションの規制を含むものとして解釈されない。本発明のある程度一般的な実施形態は、添付の独立請求項およびその均等物によって叙述される。本発明の特定の実施形態は、添付の従属請求項およびその均等物によって区別される。
【0070】
(参考文献)
E.Voelklら、「Introduction to Electron Holography」Kluwer Academics/Plenum出版社 1999年、133ff
J.Jacob,T.LitvinとA.Merriam High−Resolution Photomask Transmission and Phase Measurement Tool, Inspection,and Process Control for Microlithography XVI,SPIEカンファレンスにて、Santa Clara,California,March 4,2002,Session2(SPIE会報 Vol.#4689−10)
C.E.Thomasら、「Direct to Digital Holography for Semiconductor Wafer Defect Detection and Review」 SPIE会報 Vol.4692,ページ180〜194,2002年
2000年6月20日公布、米国特許番号第6,078,392号、Clarence E.Thomas,Larry R.Baylor,Gregory R.Hanson,David A.Rasmussen,Edgar Voelkl,James Castracane,Michele SumkuletおよびLawrence Clow、「Direct−to−Digital Holography,Holographic Interferometry,and Holovision」
2003年2月25日公布、米国特許番号第6,525,821号、Clarence E.ThomasとGregory R.Hansonによる「Acquisition and Replay Systems for Direct−to−Digital Holography and Holovision」
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1A〜1Bは、本発明の一実施形態を示し、クロム・オン・ガラスターゲットからCCD(電荷結合素子)センサにおいて形成された強度ホログラムの一実施例であり、図1Bは表面トポロジーおよび物質の特性によって変化された線形サイン干渉縞パターンを表す拡大領域である。
【図2】図2A〜2Bは本発明の一実施形態を示し、図2Aはホログラムの全周波数スペクトラムの大きさを示し、図2Bはホログラムの中央に位置する低域フィルタされたサイドバンドを示す。
【図3】図3Aおよび3Bは本発明の一実施形態を示し、図3Aはクロム・オン・グラスターゲットの一部分の結果的な振幅を示し、図3Bはクロム・オン・グラスターゲットの一部分の位相再構成を示す。
【図4】図4A〜4Cは本発明の一実施形態を示す3つの透過型の実施例の概略図を示し、図4Aは屈折率を与えられる場合の厚みの計算を示し、図4Bは同じ厚みの異なった物質間の位相差を示し、図4Cは既知の厚みの物質の屈折率を計算する術を示す。
【図5】図5A〜5Dは、本発明の実施形態を示す、照射波から4つの異なった対象物によって影響を受けた透過した波への変形の概略図を示す。
【図6】図6は、本発明の一実施形態を示す、透過型の空間ヘテロダイン干渉法の第1の基本的な光学設計の概略図を示す。
【図7】図7は、本発明の一実施形態を示す、透過型の空間ヘテロダイン干渉法の第2の基本的な光学設計の概略図を示す。
【図8】図8A〜8Bは本発明の実施形態を示し、照射波から2つの異なった対象物の透過波と反射波の両方への変形の概略図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態を示す、透過および反射型の空間ヘテロダイン干渉法の第1の基本的な光学設計の概略図を示す。
【図10】図10は、本発明の一実施形態を示す、透過および反射型の空間ヘテロダイン干渉法の第2の基本的な光学設計の概略図を示す。
【図1A】

【図1B】

【図2A】

【図2B】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】

【図4C】

【図5A】

【図5B】

【図5C】

【図5D】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基準ビームおよび第1の対象ビームを用いたフーリエ解析のために、空間ヘテロダイン干渉縞を含む第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録することと、
第2の基準ビームおよび第2の対象ビームを用いたフーリエ解析のために、空間ヘテロダイン干渉縞を含む第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録することと、
第1の解析されるイメージを規定するために、該第1の基準ビームと該第1の対象ビームとの間の第1の角度によって規定される第1の空間テロダインキャリア周波数の上に該デジタル記録された第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの元の原点を重ねるために該ホログラムの第1の元の原点を移動することによって、該デジタル記録された第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析することと、
第2の解析されるイメージを規定するために、該第2の基準ビームと該第2の対象ビームとの間の第2の角度によって規定される第2の空間テロダインキャリア周波数の上に該デジタル記録された第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの元の原点を重ねるために該ホログラムの第2の元の原点を移動することによって、該デジタル記録された第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをフーリエ解析することと、
該第1の元の原点周辺の信号を切り離し、第1の結果を規定するために、該第1の解析されたイメージをデジタルフィルターすることと、
該第2の元の原点周辺の信号を切り離し、第2の結果を規定するために、該第2の解析されたイメージをデジタルフィルターすることと、
該第1の結果に第1の逆フーリエ変換を施すことと、
該第2の結果に第2の逆フーリエ変換を施すこととを包含する方法であって、
該第1の対象ビームが、少なくとも部分的に半透明である対象物(940,1045)を透過し、該第2の対象ビームが該対象物において反射する、方法。
【請求項2】
第1のデジタルイメージが前記第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムを含み、第2のデジタルイメージが前記第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のデジタルイメージが第1の画素化検出デバイスによって生成され、前記第2のデジタルイメージが第2の画素化検出デバイスによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の角度が前記第2の角度と同等ではなく、単一のデジタルイメージが、前記第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムおよび前記第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの両方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムおよび前記第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの両方が、単一の画素化検出デバイスによってデジタル記録され、前記単一のデジタルイメージが該単一の画素化検出デバイスによって生成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の基準ビームおよび前記第2の対象ビームが、前記第2の基準ビームおよび該第2の対象ビームに対してコヒーレントではない、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの前記空間ヘテロダイン干渉縞が、前記第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの前記空間ヘテロダイン干渉縞に対して実質的に直交する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記対象物の第1の通過するセクションと該対象物の第2の通過するセクションとの間の厚みの差(δ)を
【数1】

(ここで、Δθは位相差であり、λはコヒーレント光エネルギー供給源の波長であり、Nは周辺の屈折率であり、Nは該対象物の屈折率である)として計算することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記対象物の第1の部分と該対象物の第2の部分との位相差(Δθ)を
【数2】

(ここで、dは該対象物の該第1の部分と該対象物の該第2の部分の両方の厚みであり、λはコヒーレント光エネルギー供給源の波長であり、Nは該対象物の該第1の部分の屈折率であり、Nは該対象物の該第2の部分の屈折率である)として計算することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記対象物の一部を特徴付ける屈折率(N)を
【数3】

(ここで、Δθは位相差であり、λはコヒーレント光エネルギー供給源の波長であり、Nは周辺の屈折率である)として計算することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の空間的にヘテロダイン化されたホログラム、および前記第2の空間的にヘテロダイン化されたホログラムをデジタル記録した後、前記第1の対象ビームによって規定される軸、および前記第2の対象ビームによって規定される軸の両軸に対して実質的に垂直である平面内において前記対象物を移動することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記平面内において前記対象物を移動した後、第3の空間的にヘテロダイン化されたホログラム、および第4の空間的にヘテロダイン化されたホログラムの両方をデジタル記録することをさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記基準ビームおよび前記対象ビームが、パルスモードにおいて動作するレーザによって生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法を備える、フォトリソグラフィックマスク検査処理。
【請求項15】
請求項1に記載の方法を備える、計測処理。
【請求項16】
コヒーレント光エネルギー供給源(910,1010)と、
該コヒーレント光供給源と光学的に結合される透過基準ビームサブアセンブリと、
該コヒーレント光供給源と光学的に結合される反射基準ビームサブアセンブリと、
該コヒーレント光供給源と光学的に結合される対象ビームサブアセンブリであって、該対象ビームサブアセンブリが、透過対象ビーム路および反射対象ビーム路を含む、対象ビームサブアセンブリと、
該透過基準ビームサブアセンブリと該対象ビームサブアセンブリとの両方と光学的に結合される透過ビームスプリッタ(975,1080)と、
該反射基準ビームサブアセンブリと該対象ビームサブアセンブリとの両方と光学的に結合される反射ビームスプリッタ(970,1065)と、
該透過ビームスプリッタおよび該反射ビームスプリッタから構成される群から選択される少なくとも1つの要素と光学的に結合する画素化検出装置(980,990,1070,1090)とを備える装置であって、
該対象ビームサブアセンブリが、少なくとも部分的に半透明である対象物(940,1045)を含み、i)該対象物が透過的に、該コヒーレント光エネルギー供給源と該透過ビームスプリッタとの間において光学的に結合され、かつ、ii)該対象物が反射的に、該コヒーレント光エネルギー供給源と該反射ビームスプリッタとの間において光学的に結合される、装置。
【請求項17】
i)前記コヒーレント光エネルギー供給源と前記透過基準ビームサブアセンブリとの間に結合され、ii)該コヒーレント光エネルギー供給源と前記対象ビームサブアセンブリとの間に結合される他の透過ビームスプリッタと、
ii)前記コヒーレント光エネルギー供給源と前記反射基準ビームサブアセンブリとの間に結合され、ii)該コヒーレント光エネルギー供給源と前記対象ビームサブアセンブリとの間に結合される他の反射ビームスプリッタとをさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記透過基準ビームサブアセンブリが照射レンズを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記反射基準ビームサブアセンブリが照射レンズを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記反射基準ビームサブアセンブリが基準鏡を含む、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記対象ビームサブアセンブリがイメージングレンズを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
前記対象ビームサブアセンブリが照射レンズを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項23】
前記透過ビームスプリッタおよび前記反射ビームスプリッタから構成される群から選択される少なくとも1つの要素と光学的に結合する他の画素化検出装置をさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項24】
前記コヒーレント光エネルギー供給源が、パルスモードにおいて動作するレーザを含む、請求項16に記載の装置。
【請求項25】
請求項16に記載の装置を備える、フォトリソグラフィックマスク検査機器。
【請求項26】
請求項16に記載の装置を備える、計測機器。

【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−504444(P2007−504444A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524853(P2006−524853)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/027766
【国際公開番号】WO2005/019945
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506062780)ユーティー−バテル, エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】