説明

造影剤

本発明は、式I(V−L−Z)で表される造影剤に関する。式中、VはアンジオテンシンII受容体に親和性を有する非ペプチド系ベクターであり、Lは結合、スペーサー又はリンカー成分であり、Zはヒト又は動物の身体のインビボイメージング法で検出可能な成分を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造影剤を用いて病状を撮像し得る画像診断法に適した診断用造影剤に関する。さらに具体的には、本発明は、ターゲティングベクターがアンジオテンシンII受容体に結合する造影剤に関する。
【背景技術】
【0002】
オクタペプチド(Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Phe)であるアンジオテンシンII(AngII)は、2種類の異なる受容体:AngIIタイプ1(AT)及びタイプ2(AT)受容体に結合する多面的な血管作用性ペプチドである。レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系(RAAS)の活性化は、血管肥厚、血管収縮、塩分・水分の保持及び高血圧を生じる。これらの作用は主にAT受容体によって媒介される。逆に、細胞死、血管拡張及びナトリウム利尿を始めとするその他のAngII媒介作用はAT受容体の活性化によって媒介される。AngII情報伝達メカニズムは未だ充分に理解されていない。AT受容体の活性化は、チロシンキナーゼ誘導タンパク質リン酸化、アラキドン酸代謝物の産生、反応性酸化性種の活性変化及び細胞内Ca2+の流動など様々な細胞内系を引き起こす。AT受容体の活性化はブラジキニンの刺激、一酸化窒素産生及びプロスタグランジン代謝を促進するが、これらの大部分はAT受容体の作用とは逆である(Berry C, Touyz R, Dominiczak AF, Webb RC, Johns DG.: Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2001 Dec;281(6):H2337−65. Angiotensin receptors: signalling, vascular pathophysiology, and interactions with ceramide参照)。
【0003】
AngIIはレニン−アンジオテンシン−アルドステロン系(RAAS)の活性成分であり、血圧、血漿量、交感神経系及び口渇反応の調節に重要な生理学的役割を果たす。AngIIは、心肥大、心筋梗塞、高血圧、慢性閉塞性肺疾患、肝線維症及びアテローム性動脈硬化症における病態生理学的役割も有する。AngIIは、体系的には古典的RAASを介して産生され、局所的には組織RAASを介して産生される。古典的RAASでは、循環系中の腎由来のレニンが肝由来のアンジオテンシノーゲンを切断してデカペプチドであるアンジオテンシンI(AngI)を生ずる。AngIは肺でアンジオテンシン変換酵素(ACE)によって活性型AngIIへと変換される。AngIは組織エンドペプチダーゼによってヘプタペプチドAng−(1−7)へと分解されることもある。RAAS系を本明細書の図1でに図解するが、この図はFoote他の報文Ann. Pharmacother. 27: 1495−1503 (1993)の図1に基づくものである。
【0004】
RAASが正常な心血管ホメオスタシスに重要な役割を果たすことに加えて、RAASの過剰活性は高血圧、鬱血性心不全、冠動脈虚血及び腎不全などの様々な循環器疾患の発症に関与している。心筋梗塞(MI)後、RAASは活性化される。具体的には、MI後及び左心室機能障害においてAT受容体の発現が増大するので、AT受容体は心筋梗塞後のリモデリングに重要な役割を果たしているらしい。したがって、ACE阻害剤やAT受容体拮抗剤のようなRAASを阻害する薬剤は、かかる循環器疾患の処置に多大な治療効果をもつことが示されている。
【0005】
心臓、腎臓、肺及び肝臓などでは、線維症がそれらの臓器不全に共通した経路である。そこで、臓器の線維症に関与する病態生理学的メカニズムを理解することは、特に予防的薬理戦略の可能性を前提とすると、極めて重要である。組織修復には、組織修復の開始に不可欠な単球/マクロファージ系の細胞、コラーゲン代謝及び線維組織形成を担う筋線維芽細胞、表現型形質転換間質性線維芽細胞を始めとする炎症細胞が関与する。修復の微小環境下でのこれらの細胞での各事象は、アンジオテンシンII(AngII)の新規産生を促す分子事象を伴う。このペプチドは、自己分泌/傍分泌により、アンジオテンシン(AT)受容体−リガンド結合を介してTGF−β1の発現を調節する。線維芽細胞から筋線維芽細胞(myoFb)への表現型の変化に寄与し、筋線維芽細胞でのコラーゲン代謝を調節するのはこのサイトカインである。アンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害又はAT受容体拮抗作用は各々、線維症を生ずるこれらの分子及び細胞応答の多くを阻害し、予防処置となることが判明している(Weber KT. Fibrosis, a common pathway to organ failure: angiotensin II and tissue repair. Semin Nephrol. 1997 Sep;17(5):467−91及びその引用文献参照)。
【0006】
AngIIは、間葉細胞の活性化により組織線維症を制御し得る。例えば、AngIIは、ATの活性化を介してインビトロで心線維芽細胞の増殖を刺激する。AT受容体の存在はインビトロで心線維芽細胞でも示されている。AngIIの線維化促進作用の多くはこの受容体で媒介されると思われるが、心線維芽細胞でのATの発現増大がヒトの肥大心臓で検出されており、これらの2つのサブタイプの発現のバランスがAngIIに対する応答を決定する上で重要となろう(Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 161, Number 6, June 2000, 1999−2004: Angiotensin II Is Mitogenic for Human Lung Fibroblasts via Activation of the Type 1 Receptor Richard P. Marshall, Robin J. McAnulty, and Geoffrey J. Laurent及びその引用文献参照)。
【0007】
AngII受容体は、特異的な拮抗剤による阻害によって識別することができる。AT受容体は、ロサルタンなどのビフェニルイミダゾールによる選択的に拮抗作用を受けるのに対して、テトラヒドロイミダゾピリジンはAT受容体を特異的に阻害する。また、AT受容体はCGP−42112Aによって選択的に活性化し得る。これはAngIIのヘキサペプチドアナログであり、濃度に応じてAT受容体を阻害し得る。その他AT及びATサブタイプという2種類のアンジオテンシン受容体が報告されている。
【0008】
齧歯類では、AT受容体には機能的に異なる2つのサブタイプAT1A及びAT1Bがあり、これらは95%を超えるアミノ酸配列相同性を有する。
【0009】
アンジオテンシン受容体の第2の主要なアイソフォームはAT受容体である。これはAT1A及びAT1B受容体とのアミノ酸配列相同性が低い(約34%)。AT受容体の正確な情報伝達経路及び機能的役割は不明であるが、これらの受容体は生理的条件下で、細胞増殖を阻害し、アポトーシス及び血管拡張を誘発することによってAT媒介作用と拮抗し得る。循環器疾患におけるAT受容体の正確な役割については、未だ解明されていない。AT及びAT以外にも、AngIIの受容体が知られており、一般にATatypicalと呼ばれる(Kang et al., Am. Heart J. 127: 1388−1401 (1994))。
【0010】
関連する従来技術
国際公開第98/18496号(Nycomed Imaging AS)には、インビボイメージング用の標識AngII受容体拮抗剤を含む造影剤が開示されている。
【0011】
米国特許第5138069号には、AngII受容体遮断薬として用いられる置換イミダゾールが開示されている。さらに、米国特許第5264581号(Cariani)には、放射性ヨウ化イミダゾール系AngII拮抗剤が開示されている。
【特許文献1】国際公開第98/18496号パンフレット
【特許文献2】米国特許第5138069号明細書
【特許文献3】米国特許第5264581号明細書
【非特許文献1】Berry C, Touyz R, Dominiczak AF, Webb RC, Johns DG., Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2001 Dec;281(6):H2337−65
【非特許文献2】Foote et al., Ann. Pharmacother. 27: 1495−1503 (1993)
【非特許文献3】Weber KT. “Fibrosis, a common pathway to organ failure: angiotensin II and tissue repair.” Semin Nephrol. 1997 Sep;17(5):467−91
【非特許文献4】Marshall R.P., McAnulty R.J., Laurent G.J., “Angiotensin II Is Mitogenic for Human Lung Fibroblasts via Activation of the Type 1 Receptor” Am. J. Respir. Crit. Care Med., Volume 161, Number 6, June 2000, 1999−2004
【非特許文献5】Kang et al., Am. Heart J. 127: 1388−1401 (1994)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
今回、インビボで検出可能な1以上の成分で標識したAngII受容体拮抗剤(例えばロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタン及びこれらの誘導体)が、ヒト又は動物の身体のインビボイメージングに有用な診断用造影剤であることが判明した。
【0013】
本発明の造影剤はAngII受容体部位のインビボでのイメージングに有用であり、つまり、ターゲティングベクターがAngII受容体部位に親和性を有する標的指向化造影剤を用いたイメージングに有用である。AngII受容体は心血管系に広く存在しており、血流中に投与した造影剤にアクセス可能である。したがって、かかる標的指向化造影剤を用いると、心不全、アテローム性動脈硬化症及び血流障害、その他の循環器疾患及び障害並びに線維症の顕著な疾患を検出することができ、かかる疾患及び障害の治療の進展をモニターすることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
第1の態様では、本発明は、次の式Iで規定される造影剤を提供する。
【0015】
V−L−Z 式I
式中、VはアンジオテンシンII受容体に親和性を有する非ペプチド系ベクターであり、Lは結合、スペーサー又はリンカーであり、Zはヒト又は動物の身体のインビボイメージング法で検出可能な成分を表す。
【0016】
ベクターVはAngII受容体に親和性をもつ非ペプチド系ターゲティング成分である。Vはさらに、ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタン及びそれらの誘導体のようなイミダゾール系AngII拮抗剤を表す。
【0017】
リンカーLの役割はベクターをイメージング成分に連結することであり、Lがスペーサー部分である場合には、Lの役割はベクターVの活性部位から比較的嵩高いイメージング成分を離隔させることである。
【0018】
リンカー部分は1個のベクターを1個のイメージング成分に連結させるのに役立ててもよいし、2以上のベクター及び/又は2以上のイメージング成分を連結させてもよい。同様に、イメージング成分又はベクターを2以上のリンカーに連結させてもよい。このように複数のイメージング成分を使用すると(例えば、1個のベクターに数個のリンカー−イメージング成分が結合している場合、又は1個のベクターに1個のリンカーが結合し、そのリンカーに数個のイメージング成分が結合している場合)、造影剤の検出性を(例えば放射線不透過性、エコー反射性又は緩和の増大によって)高めたり、或いは2以上の画像モダリティで検出できるようになる。このように複数のベクターを使用すると、例えば造影剤のターゲティング効率を高めたり、或いは造影剤/治療薬を2以上の部位(例えば受容体に異種性をもつ薬剤に対する各種受容体)にターゲティングできるようになる。
【0019】
リンカー部分Lは単結合、グルタル酸、ジグリコール酸、PEG単位又はPEG様リンカーのいずれでもよいし、或いは例えば国際公開第01/77145号第23〜27頁に記載の当技術分野で公知の他のリンカーであってもよく、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。Lはリンカー単位の組合せであってもよい。
【0020】
本発明の化合物のイメージング成分(Z)はインビボ画像診断で直接又は間接的に検出できる成分であれば、どのようなものでもよい。
【0021】
診断、特に生体内診断に有用な医薬については、成分Zは、Mで表すイメージング可能成分を担持できるものでなければならない。担持とは、化学結合(例えば共有結合、電気原子価結合つまりイオン結合)又は吸着その他の種類の会合など、成分ZとMとのあらゆる形態の結合を意味する。
【0022】
以下に示す式(II)及び(e)のキレート剤が特に好ましい。
【0023】
Mはどのようなイメージング成分であってもよい。Mの性状は、診断に利用される画像モダリティに依存する。Mはインビボ画像診断で直接又は間接的に検出できるものでなければならず、例えば、検出可能な放射線を放射もしくは(放射性崩壊、蛍光励起、スピン共鳴励起などによって)放射し得る成分、局所的電磁場に影響を与える成分(例えば、常磁性、超常磁性、フェリ磁性もしくは強磁性種)、放射線エネルギーを吸収又は散乱する成分(例えば、発色団、粒子(気体又は液体含有ベシクルを含む)、重元素及びその化合物など)、並びに検出可能な物質を生成する成分(例えば、気体マイクロバブル発生剤)などである。
【0024】
多種多様な適当なイメージング成分が知られており、例えば国際公開第98/18496号に記載されており、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0025】
以下、画像モダリティ及びイメージング成分Mに関してさらに詳しく説明する。
【0026】
第1の実施形態では、式(I)の化合物は、Radio及びSPECT画像モダリティに有用な1以上のイメージング成分Mを担持した成分Zを含む。好ましくは、Mは、α線及びβ線をほとんど或いは全く放射しない半減期1時間以上のγ放射体である。好ましいM基は、放射性核種67Ga、111In、123I、125I、131I、81mKr、99Mo、99mTc、201TI及び133Xeである。最も好ましいのは99mTcである。
【0027】
Mが金属放射性核種を表す場合、Zは、Mとの安定なキレートの形成に適したキレート剤を含む。かかるキレート剤は当技術分野で周知であり、その典型例は国際公開第01/77145号の表Iに記載されている。
【0028】
特に好ましいのは、次の式IIのキレート剤である。
【0029】
【化1】

【0030】
式中、
、R、R及びRは各々独立にR基であり、
各R基は独立にH又はC1−10アルキル、C3−10アルキルアリール、C2−10アルコキシアルキル、C1−10ヒドロキシアルキル、C1−10アルキルアミン、C1−10フルオロアルキルであるか、或いは2以上のR基がそれらに結合した原子と共に炭素環、複素環、飽和又は不飽和環を形成するものである。。
【0031】
さらに好ましいのは、以下の式a、b、c及びdで表されるキレート剤である。
【0032】
【化2】

【0033】
さらに一段と好ましいキレート剤の例は次の式eで表され、本明細書では「cPn216」という。Zについて最も好ましいのは、キレート剤がcPn216で、イメージング成分が99mTcである場合である。
【0034】
【化3】

【0035】
式IIのキレート剤を含むコンジュゲートは、中性pH付近の水性条件下室温で放射性標識することができ、良好な放射化学的純度(「RCP」)のものが得られる。コンジュゲートを室温で放射性標識することの利点は病院薬局での操作が簡単なことである。式IIのキレート剤の合成に関しては、国際公開第03/006070号に記載されており、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0036】
123I、125I及び131Iのような非金属放射性核種は、当技術分野で周知の置換又は付加反応によって成分Zに共有結合させることができる。
【0037】
第2の実施形態では、式(I)の化合物は、PET画像モダリティに有用な1以上のイメージング成分Mを担持した成分Zを含む。この場合、Mは陽電子放出性をもつ放射体を表す。好ましいM基は、放射性核種11C、13F、68Ga、13N、15O及び82Rbである。18Fが特に好ましい。
【0038】
Mが金属放射性核種を表す場合、Zは、Mとの安定キレートの形成に適したキレート剤を含む。かかるキレート剤は当技術分野で周知であり、かかるキレート剤の典型例は国際公開第01/77145号の表I、さらに上述のRadio及びSPECTイメージングに関する説明に記載されている。
【0039】
別の好ましい実施形態では、ZはDOTAキレート剤であり、Mは68Gaであってマイクロ波化学で容易にキレート剤に導入し得る。
【0040】
13Fのような非金属放射性核種は、当技術分野で周知の置換又は付加反応によって成分Zに共有結合させることができ、例えば国際公開第03/080544にも記載されており、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0041】
第3の実施形態では、式(I)の化合物は、MR画像モダリティに有用な1以上のイメージング成分Mを担持した成分Zを含む。この場合、Mは米国特許第4647447号に記載されているような常磁性金属を表し、Gd3+、Dy3+、Fe3+及びMn2+が特に好ましい。Zはキレート剤、特に米国特許第4647447号及び国際公開第86/02841号に記載されているような非環式又は環式ポリアミノカルボキシレートなどのキレート剤(例えば、DTPA、DTPA−BMA、DOTA及びDO3A)を含む。また、Mは、超常磁性種、フェリ磁性種又は強磁性種のような金属酸化物であってもよく、これらは例えばZが金属酸化物のコーティングとして機能するようにZに吸収される。MR造影剤として用いられる金属酸化物は、例えば米国特許第6230777号に記載されており、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0042】
第4の実施形態では、式(I)の化合物は、X線画像モダリティに有用な1以上のイメージング成分Mを担持した成分Zを含む。ここでのMはW、Au及びBiのような重金属であり、好ましくは酸化物の形態であって、Zに吸着し得るものである。ヨウ化アリール誘導体がX線造影剤として特に知られており、例えば、Iopamiron(商標)及びOmnipaque(商標)などがある。
【0043】
ガス充填微小胞の形態の超音波造影剤は、例えば国際公開第98/18500号などの先行文献に記載のベクターVに結合するように官能化すると、受容体のイメージングに利用できる。
【0044】
イメージング成分Zは光イメージング法に用いられる発色団を表すものでもよい。発色団とは、組成物中の光を吸収及び/又は放射する基、例えば有機又は無機基をいう。光とは、波長300〜1300nmの電磁放射をいう。可視域乃至遠赤外域に吸収及び/又は発光極大を有する発色団が特に適している。生物学的ターゲットに親和性をもつ光学イメージング用造影剤も、例えば国際公開第96/17628号などの先行文献記載の方法に従って使用することができ、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
【0045】
ロサルタン誘導体で本発明を例示することができ、イミダゾールの5位にリンカー(L)及びイメージング成分(Z)が結合している。この原理は、構造類似性を有する他の化合物、例えばロサルタンのイミダゾール環に対応する分子部分に適切なアンカー部位をもつバルサルタン、カンデサルタン及びエプロサルタンにも適用される。
【0046】
【化4】

【0047】
スキーム1は、Tcキレート用のロサルタン誘導体分子を得るため、式eのキレート剤と結合させるためイミダゾールの5位をどのように利用するかの具体例を示す。親ロサルタン分子をアジド誘導体に変換した後、対応アミンに還元する。アミンをジグリコール酸と反応させ、次いで式eのキレート剤の適当な誘導体で活性化及び反応させる。
【0048】
【化5】

【0049】
スキーム2に、ロサルタンリンカーキレート剤コンジュゲートの固相合成の例を示す。
【0050】
【化6】

【0051】
その他の関連構造の例を以下に示す。
【0052】
【化7】

【0053】
式(I)の造影剤は、好ましくは、式(I)の化合物をヒトなどの哺乳類への投与に適した形態で含む医薬製剤として投与される。投与は好適には水溶液のような製剤の注射又は輸液によって行われる。製剤は、薬学的に許容される1種以上の添加物質及び/又は賦形剤、例えば緩衝剤、シクロデキストリンのような可溶化剤、又はPluronic、Tween、リン脂質のような界面活性剤を含んでいてもよい。さらに、アスコルビン酸、ゲンチシン酸、パラアミノ安息香酸のような安定剤又は抗酸化剤、及び塩化ナトリウムやマンニトールのような凍結乾燥用構造形成剤を含んでいてもよい。
【0054】
さらに、本発明は、有効量(例えば、インビボイメージング法での画像コントラスト強調に有効な量)の一般式(I)の化合物又はその塩を、薬学的に許容される1種以上の補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物を提供する。
【0055】
別の態様では、本発明は、 造影剤をヒト又は動物の身体に投与して身体の少なくとも一部分の画像を生成させる診断法に用いられる造影剤の製造における式Iの組成の使用を提供する。
【0056】
さらに別の態様では、本発明は、式Iに規定する化合物を含む造影剤組成物を予め投与しておいたヒト又は動物の身体の強調画像を生成させる方法であって、当該方法が身体の少なくとも一部分の画像を生成させることを含む方法を提供する。
【0057】
本発明はさらに、心不全その他AT受容体の上方制御に伴う疾患の治療効果をモニターする方法を提供する。
【0058】
その他の態様では、本発明は、リガンド−キレートコンジュゲートと還元剤とを含む式(I)の放射活性医薬化合物の調製用キットを提供する。好ましくは、還元剤は第一スズ塩である。キットは、1以上の安定剤、抗酸化剤、凍結乾燥用構造形成剤及び可溶化剤を含んでいてもよい。
【0059】
本明細書中で用いた略語の意味は以下の通りである。
DOTA 1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸
PEG ポリエチレングリコール
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DPPA ジフェニルホスホリルアジド
DBU 1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデカ−7−エン
DMF ジメチルホルムアミド
MDP メチレンジホスホネート
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
HATU N−[(ジメチルアミノ)−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]
ピリジノ−1−イルメチレン]−N−メチルメタンアミニウム ヘキサフル
オロホスホネート N−オキシド
Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル
Boc t−ブトキシカルボニル
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメ
チルウロニウム テトラフルオロホウ酸塩
HOBt N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
TIS トリイソプロピルシラン
NMP N−メチルピロリドン
MDP メチレンジホスホネート。
【0060】
以下の非限定的な実施例で本発明をさらに例示する。
【実施例】
【0061】
実施例1 ビオチンで誘導体化したロサルタン
【0062】
【化8】

【0063】
a)ロサルタンヒドロキシル基のアジドによる置換
【0064】
【化9】

【0065】
テトラヒドロフラン(8ml)中のロサルタン(MSD社製、0.423g、1.00mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(Aldrich社製、0.259ml、1.20mmol)の攪拌懸濁液に、DBU(0.329ml、2.20mmol)を添加した。一晩攪拌した後、水/アセトニトリル(1:1、4.8ml)を加え、混合物を濾過した。純TFAを(pH2に至るまで)添加した後、混合物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの35〜45%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)に数回流して精製し、凍結乾燥後99mg(22%)の白色結晶として生成物を得た。LC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)による分析で、上記構造に対応する7.3分、m/z 448.1(MH)のピークが得られた。
【0066】
b)アジド基のアミノ基への還元
【0067】
【化10】

【0068】
a)で得た化合物(5.0mg、0.011mmol)のメタノール(3ml)溶液に、Pd/C(Koch−Light、約10mg)を添加した。混合物を水素(1atm)下で10分間攪拌し、濾過し、濃縮した。残留物をそれ以上精製せずに次の工程に使用した。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、アミンに相当する1.9分、m/z 422.2(MH)のピークが得られた。
【0069】
c)ビオチンの結合
ビオチン(Fluka社製、3.0mg、0.011mmol)を、DMF(1ml)中のHATU(Applied Biosystems社製、4.0mg、0.011mmol)及びDIEA(NMP中2M、11μl、0.022mmol)で10分間活性化した。この混合物を、b)の化合物(0.011mmol)のDMF(0.5ml)溶液に加えた。45分間反応後に、生成物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後2.0mg(28%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記構造に対応する10.6分、m/z 648.6(MH)のピークが得られた。
【0070】
実施例2 フルオレセインで誘導体化したロサルタン
【0071】
【化11】

【0072】
NHS−フルオレセイン(Pierce社製、6.0mg、0.014mmol)及びDIEA(NMP中2M、14μl、0.028mmol)を、実施例1b)で得たアミノ官能化ロサルタン(0.014mmol)のDMF(1.5ml)溶液に加えた。反応混合物を一晩放置した。生成物をHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後4.0mg(37%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記構造に対応する10.4分、m/z 780.8(MH)のピークが得られた。
【0073】
実施例3 Tc−標識用のグルタル酸修飾cPn216で誘導体化したロサルタン
【0074】
【化12】

【0075】
a)cPn216−グルタル酸中間体の合成
【0076】
【化13】

【0077】
cPn216(100mg、0.29mmol)をDMF(10mL)に溶解し、グルタルアルデヒド(33mg、0.29mmol)を少しずつ攪拌しながら加えた。反応混合物を23時間攪拌して、所望生成物への変換を完了させた。RP−HPLC後に純粋な酸が良好な収率で得られた。
【0078】
b)cPn216−グルタル酸のテトラフルオロチオフェニルエステルの合成
【0079】
【化14】

【0080】
cPn216−グルタル酸(300mg、0.66mmol)のDMF(2mL)溶液にHATU(249mg、0.66mmol)及びNMM(132μL、1・32mmol)を加えた。混合物を5分間攪拌し、次いでテトラフルオロチオフェノール(0.66mmol、119mg)を添加した。溶液を10分間攪拌し、次いで反応混合物を20%アセトニトリル/水(8mL)で希釈し、生成物をRP−HPLCで精製して、凍結乾燥後に110mgの所望生成物を得た。
【0081】
c)cPn216−グルタル酸活性エステルとアミノ誘導体化ロサルタンとのカップリング
実施例1b)で得たアミノ誘導体化ロサルタン(10μmol)のDMF(1ml)溶液に、N−メチルモルホリン(3.3μl、30μmol)とb)で得たcPn216−グルタル酸テトラフルオロチオフェニルエステル(6.8mg、11μmol、常法でcPn216と無水グルタル酸から調製)を添加した。45分後、反応混合物を濃縮した。残留物をアセトニトリル/水で回収し、調製用HPLC(カラム:Vydac 218TP1022 C18 10μm、22×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後4.2mg(49%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm、ESI−MS)で、予想された6.2分、m/z 861.6(MH)のピークが得られた。構造確認のためNMR分光法でさらに特性決定を行った。
【0082】
実施例4 Tc−標識用のジグリコール酸修飾Pn216で誘導体化したロサルタン
【0083】
【化15】

【0084】
a)無水ジグリコール酸でのアシル化
【0085】
【化16】

【0086】
実施例1a)で得たアジド誘導体化ロサルタン(0.12mmol)を、実施例1b)に記載の通り、対応アミンへと還元した。触媒を濾過により除去し、無水ジグリコール酸(Acros社製、70mg、0.60mmol)をメタノール溶液に直接添加した。一晩攪拌した後に混合物を濃縮し、残留物をアセトニトリル/水で回収し、調製用HPLC(カラム:Vydac 218TP1022 C18 10μm、22×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長254nm)で精製し、凍結乾燥後30mg(46%、2ステップで)の白色綿毛状の物質を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm、ESI−MS)で、上記構造に合致する6.7分、m/z 538.0(MH)のピークが得られた。NMR分光法でさらに特性決定を行った。
【0087】
b)Pn216との結合
a)で得たロサルタン誘導体a)(5.4mg、0.010mmol)溶液及びHATU(3.8mg、0.010mmol)のDMF(1ml)溶液に、NMP中の2M DIEA溶液(15μl、0.030mmol)を添加した。反応混合物は黄色に変色し、15分間攪拌した。活性化カルボキシル酸に、Pn216(3.4mg、0.010mmol)のDMF(0.25ml)溶液を添加した。反応の進行度は分析用HPLC(カラム:Phenomenex LunaC18(2)、3μm、4.6×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速2.0ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)でモニターした。1時間反応後、新鮮なHATUのアリコート(3mg)を添加した。20分後、反応を完了した。混合物を調製用HPLC(カラム:Vydac 218TP1022 C18 10μm、22×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長254nm)で精製し、凍結乾燥後4.3mg(50%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm、ESI−MS)で、上記構造に対応する6.0分、m/z 864.3(MH)のピークが得られた。
【0088】
実施例5 Tc−標識用のジグリコール酸修飾cPn216で誘導体化したロサルタン
【0089】
【化17】

【0090】
実施例4a)で得たロサルタン誘導体a)(5.4mg、0.010mmol)溶液及びHATU(3.8mg、0.010mmol)のDMF(1ml)溶液に、NMP中の2M DIEA溶液(15μl、0.030mmol)を添加した。反応混合物は黄色に変色し、15分間攪拌した。活性化カルボキシル酸に、cPn216(3.4mg、0.010mmol)のDMF(0.25ml)溶液を添加した。反応の進行度は分析用HPLC(カラム:Phenomenex LunaC18(2)、3μm、4.6×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速2.0ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)でモニターした。HATUをさらに2アリコート分添加した後、出発物質は完全に変換された。混合物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex LunaC18(2)5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製して、凍結乾燥後3.7mg(43%)の生成物を得た。LC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm、及び254nm、ESI−MS)による分析で、上記構造に合致する6.1分、m/z 863.2(MH)のピークが得られた。NMR分光法でさらに特性決定を行った。
【0091】
実施例6 PEGリンカーを介してビオチンで誘導体化したロサルタン
【0092】
【化18】

【0093】
a)PEGの結合
【0094】
【化19】

【0095】
Boc−アミノPEG酸(Polypure、6.0mg、0.013mmol)を、DMF(1ml)中のHATU(5.0mg、0.013mmol)及びDIEA(NMP中2M、13μl、0.026mmol)で5分間活性化した。混合物を実施例1b)で得た化合物(0.013mmol)のDMF(0.5ml)溶液に加えた。1.5時間反応後、溶液を30%アセトニトリル水溶液(4ml)で希釈し、生成物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの30〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後5.5mg(47%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの30〜100%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記構造に対応する7.0分、m/z 900.9(MH)のピークが得られた。
【0096】
b)Boc保護基の除去
【0097】
【化20】

【0098】
化合物a)(5.5mg、6.1μmol)をジクロロメタン中の50%TFAジクロロメタン溶液(4ml)に溶解した。反応の進行度は分析用HPLC(カラム:Phenomenex LunaC18(2)、3μm、4.6×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速2.0ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)でモニターし、開裂が20分後に完了したことを確認した(t=6.1分)。MS直接注入(溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;2分間で溶媒B50%;流速0.3ml/分、ESI−MS)による分析で、アミンに相当するm/z 800.7(MH)が得られた。溶液を濃縮し、生成物をそれ以上精製せずに次の工程に使用した。
【0099】
c)ビオチンの結合
ビオチン(Fluka社製、1.0mg、4.0μmol)を、DMF(1ml)中のHATU(1.5mg、4.0μmol)及びDIEA(NMP中2M、4.5μl、9.0μmol)で10分間活性化し、b)の化合物(3.0μmol)のDMF(1.5ml)溶液に加えた。反応混合物を15分間攪拌し、20%アセトニトリル水溶液で希釈し、調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、2.4mg(81%)の生成物を得た。MS直接注入(溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;2分間で溶媒B50%;流速0.3ml/分、ESI−MS)による分析で、上記構造に対応するm/z 1026.8(MH)が得られた。
【0100】
実施例7 PEGリンカーを介してフルオレセインで誘導体化したロサルタン
【0101】
【化21】

【0102】
NHS−フルオレセイン(Pierce社製、2mg、4μmol)及びDIEA(NMP中2M、4.5μl、9.0μmol)を、実施例6b)で得た化合物(3μmol)のDMF(1.5ml)溶液に加えた。反応混合物を一晩放置した。30%アセトニトリル水溶液で希釈し、pHを2に調整した(TFA)後、生成物をHPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの30〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後2.5mg(72%)の生成物を得た。MS直接注入(溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;2分間で溶媒B50%;流速0.3ml/分、ESI−MS)による分析で、上記構造に対応するm/z 1158.5(MH)が得られた。
【0103】
実施例8 Tc−標識用のPEG−グルタル酸−cPn216で誘導体化したロサルタン
【0104】
【化22】

【0105】
DIEA(NMP中2M、8μl、16μmol)及び、実施例3b)で得たcPn216−コハク酸テトラフルオロチオフェニルエステル(5mg、8μmol)のDMF(0.5ml)溶液を、実施例6b)で得た化合物(4μmol)のDMF(1.5ml)溶液に加えた。一晩攪拌した後、反応混合物を水(3ml)で希釈し、TFA添加でpHを2に調整した。生成物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後2.0mg(40%)の生成物を得た。MS直接注入(溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;2分間で溶媒B50%;流速0.3ml/分、ESI−MS)による分析で、上記構造に対応するm/z 1239.8(MH)が得られた。
【0106】
実施例9 Tc−標識用のPEG−ジグリコール酸−cPn216で誘導体化したロサルタン
【0107】
【化23】

【0108】
a)無水ジグリコール酸でのアシル化
【0109】
【化24】

【0110】
実施例6b)で得た化合物(5.0μmol)をメタノール(2.5ml)に溶解し、DIEAの添加でpHを9に調整した。溶液に、無水ジグリコール酸(Acros社製、1.2mg、10μmol)を加えた。50分後に反応混合物を濃縮し、残留物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後4.5mg(98%)の生成物を得た。MS直接注入による分析(溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;2分間で溶媒B50%;流速0.3ml/分、ESI−MS;m/z 916.9(MH))は上記構造に合致していた。
【0111】
b)cPn216の結合
a)の化合物(5μmol)をDMF(2ml)に溶解し、HATU(2mg、5μmol)及びDIEA(NMP中2M、5μl、10μmol)で5分間活性化した。cPn216(3.4mg、10μmol)を添加し(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜60%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)、凍結乾燥後3.7mg(57%)の生成物を得た。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%ギ酸及びB=アセトニトリル/0.1%ギ酸;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記構造に対応する6.8分、m/z 1241.2(MH)のピークが得られた。
【0112】
実施例10 PEG−グルタル酸リンカーを介してcPn216で修飾したロサルタンの固相合成
【0113】
【化25】

【0114】
a)メトキシトリチル樹脂へのロサルタンの結合
【0115】
【化26】

【0116】
Novabiochem社から入手した4−メトキシトリチルクロリド樹脂(53mg、0.050mmol相当)のジクロロメタン(1ml)懸濁液に、ロサルタン(MSD社製、42mg、0.10mmol)のDMF(0.5ml)溶液及びDIEA(NMP中2M溶液、0.10ml、0.20mmol)を添加した。混合物を4日間回転台上に置いた。樹脂から液を除き、DMF及びジクロロメタンで数回洗浄した。樹脂のアリコートを切断し(ジクロロメタン中5%TFA及び5%TIS、15分間)、HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、4.6×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速2.0ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)で分析し、ロサルタンと同時に溶出されるピークを得た。
【0117】
b)アジド形成
【0118】
【化27】

【0119】
反応は手動式窒素バブラー装置で実施した。a)で得た樹脂のTHF(約1ml)懸濁液に、DBU(16μl、0.11mmol)及びジフェニルホスホリルアジド(Aldrich社製、13μl、0.060mmol)を加えた。約30分後、ジフェニルホスホリルアジド(7μl)及びDBU(8μl)の新鮮なアリコートを加えた。45分後、樹脂のアリコートを切断し(CHCl/TFA/TIS、97.5:5:2.5)、LC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)で分析したところ、アジドに相当する8.8分、m/z 447.9(MH)のピークが得られた。出発物質の痕跡は観察されなかった。
【0120】
c)アジドの対応アミンへの還元
【0121】
【化28】

【0122】
反応は手動式窒素バブラー装置で実施した。塩化スズ(II)二水和物(23mg、0.10mmol)のTHF溶液(0.5ml)に、チオフェノール(41μl、0.40mmol)及びトリメチルアミン(42μl、0.30mmol)を加えた。沈殿がほぼ溶解するまでTHFをさらに加えた。混合物を、THF(0.5ml)に表面が隠れるまで浸した上記b)で得た樹脂(式上0.05mmolのアジドに相当)のアリコートに移した。1時間後、試薬溶液を除き、樹脂をTHF、DMF及びメタノールで洗浄した。樹脂のアリコートを切断し(CHCl/TFA/TIS、97.5:5:2.5)、さらにLC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)で分析したところ、上記アミンに相当するm/z 421.7(MH)、4.6分で溶出する親水性の向上した生成物へと出発物質が完全に変換されたことが判明した。
【0123】
d)PEG−グルタリル−cPn216単位のカップリング
反応は手動式窒素バブラー装置で実施した。DMF(0.5ml)中のFmoc−アミノPEG−ジグリコール酸(Polypure AS、40mg、0.075mmol)、TBTU(24mg、0.075mmol)、HOBt(12mg、0.075mmol)及び2M DIEAのDMF溶液(75μl、0.15mmol)を樹脂に添加した。2時間後、樹脂から液を除き、DMFで洗浄した。Kaiserテストは陰性であった。DMF中の20%ピペリジン溶液での標準的な処理によって、Fmoc基を切断した。DMF(2ml)に懸濁した樹脂のアリコート(形式上0.02mmol)に、実施例3b)で得たcPn216−グルタル酸テトラフルオロチオフェニルエステル(25mg、0.040mmol)、HOBt(6mg、0.04mmol)及び2M DIEA(30μl、0.060mmol)を添加した。2時間反応後、生成物を樹脂から切断した(CHCl/TFA/TIS、97.5:5:2.5)。切断した溶液を濃縮し、残留物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの20〜30%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後0.1mgの生成物を得た。LC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜80%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm、ESI−MS)による分析で、正しい構造のMHに相当する4.3分、m/z 1151.4のピークを得た。
【0124】
実施例11 PEG−グルタル酸リンカーを介してcPn216で修飾したロサルタンの固相合成
【0125】
【化29】

【0126】
a)トリチル誘導体化固体支持体へのロサルタンの結合
【0127】
【化30】

【0128】
ロサルタン(MSD社製、0.236g、0.558mmol)及びトリエチルアミン(Fluka社製、0.233ml、1.67mmol)を、トリチルクロリド樹脂(Novabiochem社製、置換1.24mmol/g、0.300g)のDMF溶液(5ml)に添加した。4日後、樹脂から液を除き、洗浄した。樹脂のアリコートを切断した(ジクロロメタン/TFA/トリイソプロピルシラン、92.5:5.0:2.5、15分間)。HPLC分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、4.6×50mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速2.0ml/分、UV検出波長214nm及び254nm)で、ロサルタンに相当するt6.7分のピークを得た。樹脂をジクロロメタン/メタノール/ジイソプロピルエチルアミン溶液(17:2:1、20ml、1h)で処理し、ジクロロメタンで洗浄後、乾燥させた。
【0129】
b)アジドによるヒドロキシル基の置換
【0130】
【化31】

【0131】
ジフェニルホスホリルアジド(Aldrich社製、0.481ml、2.23mmol)及びDBU(0.611ml、4.09mmol)を、a)で得た樹脂結合ロサルタン(0.372mmol)のTHF(10ml)懸濁液に添加した。反応液を一晩放置した。樹脂のアリコートをa)に記載の方法で切断した。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記構造に対応するt7.3分、m/z 448.1(MH)のピークを得た。
【0132】
c)アジド基のアミンへの還元
【0133】
【化32】

【0134】
b)で得た樹脂のTHF(4ml)懸濁液に、塩化スズ(II)(Acros社製、0.141g、0.744mmol)、チオフェノール(Fluka社製、0.304ml、2.976mmol)及びトリメチルアミン(Fluka社製、0.311ml、2.23mmol)を加えた。1.5時間後、樹脂のアリコートを上記a)記載の方法で切断した。LC−MS分析(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、50×4.60mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;10分間で溶媒Bの20〜80%濃度勾配;流速1ml/分、UV検出波長214nm、ESI−MS)で、上記アミンで予測される1.9分、m/z 422.2(MH)のピークを得た。
【0135】
d)PEG−グルタリル−cPn216単位のカップリング
反応は手動式窒素バブラー装置で実施した。Fmoc−PEG−プロピオン酸(Polypure AS、72mg、0.086mmol)、HATU(Applied Biosystems社製、33mg、0.086mmol)及びDIEA(Fluka社製、29μl、0.172mmol)のDMF溶液(2ml)をc)で得た樹脂(0.043mmol)に添加した。2.5時間後、樹脂から溶液を除き、DMFで洗浄した。Kaiserテストは陰性であった。20%ピペリジンのDMF溶液を用いた標準的処理でFmoc基を切断した。DMF(1.5ml)中の樹脂に、実施例3b)で得たcPn216−グルタル酸テトラフルオロチオフェニルエステル(53mg、0.086mmol)及びDIEA(15μl、0.086mmol)を添加した。反応を一晩実施し、カイザーテストは陰性であった。生成物を樹脂から切断した(CHCl/TFA/TIS、97.5:5:2.5)。切断した溶液を濃縮し、生成物を調製用HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 5μm、21.2×250mm、溶媒:A=水/0.1%TFA及びB=アセトニトリル/0.1%TFA;60分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速10.0ml/分、UV検出波長214nm)で精製し、凍結乾燥後3.8mgの生成物を得た。LC−MS(カラム:Phenomenex Luna C18(2) 3μm、2.0×50mm、溶媒:A=水/0.1%HCOOH及びB=アセトニトリル/0.1%HCOOH;10分間で溶媒Bの10〜40%濃度勾配;流速0.3ml/分、UV検出波長214nm及び254nm、ESI−MS)による分析で、正しい構造のMHに相当する7.2分、m/z 1460.6のピークを得た。NMR分光法でさらに特性決定を行った。
【0136】
一般的な99mTc−標識手順
調製は0.1mgの凍結乾燥cPn216由来化合物を0.2mlの水(酸素を含まない蒸留水)に溶解して実施する。溶液を10ml窒素充填バイアルに移す。0.5mlの炭酸緩衝液、0.5mlのNa99mTcO溶液及び0.1mlのSn−MDPを添加する。調製物を室温で20分間放置する。
【0137】
炭酸緩衝液:炭酸緩衝液はpH9.2であり、水1ml当たりり8.4mgのNaHCO及び、10.6mgのNaCOを含む。使用前に15分以上窒素ガスでパージする。
【0138】
Na99mTcO溶液:テクネチウム生成装置(例えばIfetec generator)の溶出液であり、2GBq/mlの放射活性濃度に希釈。酸素を含まない。
【0139】
Sn−MDP溶液:溶液は水1ml当たりり0.131mgのSnCl2HO及び0.925mgのMDP(メチレンジホスホネート)を含む。溶液は窒素ガスで連続的にパージしながら新鮮なものを使用前に調製する。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系(RAAS)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩。
V−L−Z 式I
式中、VはアンジオテンシンII受容体に親和性を有する非ペプチド系ベクターであり、Lは結合、スペーサー又はリンカー成分であり、Zはヒト又は動物の身体のインビボイメージング法で検出可能な成分を表す。
【請求項2】
Vがロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタン又はこれらの誘導体である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Zがイメージング成分Mを担持した式IIのキレート剤である、請求項1又は請求項2記載の化合物。
【化1】

式中、R、R、R及びRは各々独立にR基であり、
各R基は独立にH又はC1−10アルキル、C3−10アルキルアリール、C2−10アルコキシアルキル、C1−10ヒドロキシアルキル、C1−10アルキルアミン、C1−10フルオロアルキルであるか、或いは2以上のR基がそれらに結合した原子と共に炭素環、複素環、飽和又は不飽和環を形成するものである。
【請求項4】
Zが、イメージング成分Mを担持した次の式eのキレート剤である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の化合物。
【化2】

【請求項5】
Zがイメージング成分を含んでいて、該イメージング成分が金属放射性核種、常磁性金属イオン、蛍光性金属イオン、発色団、重金属イオン又はクラスターイオンを含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
前記イメージング成分が、90Y、99mTc、111In、47Sc、67Ga、51Cr、177mSn、67Cu、167Tm、97Ru、188Re、177Lu、199Au、203Pb、141Ce又は18Fを含む、請求項3乃至請求項5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
一般式(I)の化合物又はその塩の有効量を、インビボイメージングの画像コントラスト強調用又は疾患治療用の薬学的に許容される1種以上の補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物。
【請求項8】
造影剤をヒト又は動物の身体に投与して身体の少なくとも一部分の画像を生成させる診断法に用いられる造影剤の製造における請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項9】
造影剤をヒト又は動物の身体に投与して造影剤が分布した身体の少なくとも一部分の画像を生成させることを含むヒト又は動物の身体の画像を生成させる方法であって、造影剤が請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の化合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の化合物を含む造影剤組成物を予め投与しておいたヒト又は動物の身体の強調画像を生成させる方法であって、当該方法が身体の少なくとも一部分の画像を生成させることを含む方法。

【図1】
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【公表番号】特表2006−517539(P2006−517539A)
【公表日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500737(P2006−500737)
【出願日】平成16年1月9日(2004.1.9)
【国際出願番号】PCT/NO2004/000002
【国際公開番号】WO2004/062568
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(396019387)アメルシャム ヘルス アクスイェ セルスカプ (82)
【Fターム(参考)】