説明

運転装置の制御装置及び制御方法

【課題】誤作動に基づく運転性の悪化を防止する運転装置の制御装置及び制御方法を提供する。
【解決手段】運転装置の制御装置は、車両に走行指示を与えるレバーを有する運転装置を制御するための制御装置において、操作レバー12及び/又はハンドル60が握られているかどうかを検出する検出手段54と、検出手段の検出結果に基づき、操作レバー及び/又はハンドルを握られていないときは、操作レバー12による車両への走行制御を禁止する駆動制御手段52とを備えている。これにより、誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者により手動で操作されて車両に走行指示を与えるレバーを有する運転装置を制御するための制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下肢が不自由な身体障害者による車両の運転を補助するための装置としては、運転者により手動で操作されて車両の制動系及び加速系の動作を選択的に指示するための操作レバーを含む操作部、ブレーキペダルを駆動するブレーキ駆動系、アクセルペダルを駆動するアクセル駆動系、操作レバーの操作量に応じてブレーキ駆動系及びアクセル駆動系を制御する制御装置等から構成された運転装置が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−216737号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のような運転装置を備えた車両では、ハンドルの近くに操作レバーが設置されているため、ハンドルを操作しているときに運転者のひじが操作レバーに接触し、操作レバーが誤作動する場合がある。また、ハンドルを握っていないときに、操作レバーが容易に動いてしまうと、車両の舵角を制御でない状態まま、車両が加速してしまう場合もある。更に、通常操作レバーに隣接してシフトレバーが設置されているので、操作レバーを操作しているときに、誤ってシフトレバーに運転者のひじなどが接触し、シフトレバーが誤作動してしまう場合もある。シフトレバーを操作しているときも、同様に操作レバーが誤作動する場合もある。このような操作レバーの誤作動によって、運転性が損なわれるおそれがある。
【0004】
そこで、上記の問題に鑑み本発明は、誤作動に基づく運転性の悪化を防止する運転装置の制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、車両に走行指示を与えるレバーを有する運転装置を制御するための制御装置において、前記レバー及び/又はハンドルが握られているかどうかを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づき、前記レバー及び/又はハンドルを握られていないときは、前記レバーによる前記車両への走行制御を禁止する駆動制御手段とを備えた運転装置の制御装置によって達成できる。
この構成により、レバー及び/又はハンドルを握っていない状態でのレバーの誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0006】
また、前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記レバーの位置を固定することにより前記車両への走行制御を禁止する又は前記レバーによる指示によらずに前記車両への走行制御を禁止する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0007】
また、前記レバーへの操作力を検出する操作力検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記車両への走行制御を禁止している場合に、前記操作力検出手段により前記レバーが所定の力以上の力で所定の方向に操作されたことが検出された場合には、前記走行制御の禁止を解除する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、車両への走行制御が禁止されている場合であっても、レバーを握ることなく走行制御の禁止を解除することができる。
【0008】
また、前記レバーの位置を検出する位置検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記レバーによる車両への走行制御を禁止している場合に、前記検出手段により前記運転者が前記レバーを握っていないことが検出され、前記検出手段により前記レバーが所定の範囲以上に移動したことが検出された場合には、ブレーキが駆動するように制御する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、レバーを握ることができない状況であっても、ブレーキを駆動させることができる。
【0009】
また、車両のアクセル及び/又はブレーキを制御するための操作レバーと、前記車両のトランスミッションを制御するためのシフトレバーとを有する運転装置を制御するための制御装置において、運転者が前記シフトレバーを握っているかどうかを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づき、前記シフトレバーを握っていると検出された場合は、前記操作レバーによる前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する駆動制御手段とを備えた運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、シフトレバーを握っている状態での操作レバーの誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0010】
また、前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記操作レバーの位置を固定することにより前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する又は前記操作レバーによる指示によらずに前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0011】
また、前記操作レバーの操作力を検出する操作力検出手段を備え、前記駆動制御手段は、前記操作レバーを固定することにより前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止している場合に、前記操作力検出手段により前記操作レバーが所定の力以上の力で所定の方向に操作されたことが検出された場合には、前記操作レバーの固定を解除する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、アクセル及び/又はブレーキの制御が禁止されている場合であっても、運転者の意思に基づいて禁止を解除することができる。
【0012】
また、車両のアクセル及び/又はブレーキを制御するための操作レバーと、前記車両のトランスミッションを制御するためのシフトレバーとを有する運転装置を制御するための制御装置において、運転者が前記操作レバーを握っているかどうかを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づき、前記操作レバーを握っていると検出された場合は、前記シフトレバーによるを前記車両のトランスミッションの制御を禁止する駆動制御手段とを備えた運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、シフトレバーの誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0013】
前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記シフトレバーの位置を固定することにより前記車両のトランスミッションの制御を禁止する運転装置の制御装置によっても達成できる。
この構成により、誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0014】
また、前記駆動制御手段は、乗員に前記制御を禁止していることを報知手段により知らせる処理を行う運転装置の制御装置によっても達成できる。
また、前記駆動制御手段は、乗員に前記ブレーキが駆動するように制御していることを報知手段により知らせる処理を行う運転装置の制御装置によっても達成できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、誤作動に基づく運転性の悪化を防止する運転装置の制御装置及び制御方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明に係る複数の実施形態について説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は実施例1に係る制御装置50を含む運転装置100のブロック図である。運転装置100は、操作装置10と、制御装置50(FM−ECU)、ブレーキペダル29を制御するブレーキ駆動系20、アクセルペダル39を制御するアクセル駆動系30と、オートマチックトランスミッションのシフトレバー部40と、障害者の運転モードと健常者の運転モードを切り換えるモードスイッチ56と、ハンドル60とを備えている。
【0018】
操作装置10は、運転者により手動で操作されてアクセル駆動系30またはブレーキ駆動系20の動作を指示するための操作レバー12を有し、操作レバー12の操作位置(操作量)を制御装置50に出力する。
【0019】
操作レバー12は、ブレーキ領域側及びアクセル領域側へ図示しない支持機構により揺動自在に案内されている。また、操作レバー12は、図示しないばね等の付勢手段によりブレーキ領域側及びアクセル領域側の双方から付勢されて、非操作時にはブレーキ領域とアクセル領域との間のニュートラル領域に保持される。
【0020】
操作レバー位置センサ14は、制御装置50とケーブルにより電気的に接続されており、操作レバー12の操作位置を検出してディジタル信号からなる検出信号として制御装置50へ出力する。操作レバー位置センサ14は、例えば、ロータリエンコーダやレゾルバ等を用いて構成できるが、特に、これらに限定されず、操作レバー12の操作位置を検出できる構造であればよい。
【0021】
ブレーキ駆動系20はブレーキペダル29を駆動する。ブレーキ駆動系29は、モータ22、モータ22の回転量を検出するブレーキ位置センサ24、モータ22を駆動する駆動回路26、モータ22の出力軸とブレーキペダル29とを連結する連結部材28等を備えている。モータ22は連結部材28を回動しブレーキペダル29を駆動し、車両に備わるブレーキを動作させる。駆動回路26は、駆動制御手段52から指示された目標動作量を目標量、ブレーキ位置センサ24が検知した動作量を制御量、モータ22に出力する指示を操作量とし、フィードバック制御を行う。ブレーキ駆動系20が動作していないときは、ばね等(図示せず)によりブレーキペダル29は踏み込まない状態に戻るように設定されている。
【0022】
ブレーキペダル29の動作により、車両が制動される機構は通常の車両と同様である。すなわち、ブレーキペダル29がブレーキ駆動系20により駆動されると、その動作は、ブレーキシリンダに伝わる。ブレーキシリンダで発生した油圧によりブレーキパッドが駆動され、ブレーキペダル29の動作量により、ブレーキディスクに制動力が作用する。
【0023】
アクセル駆動系30はアクセルペダル39を駆動する。アクセル駆動系30は、モータ32、モータ32の回転量を検出するアクセル位置センサ34、モータ32を駆動する駆動回路36、モータ32の出力軸とアクセルペダル39とを連結する連結部材38等を備えている。モータ32は連結部材38を回動しアクセルペダル39を駆動し、車両に備わるアクセルを動作させる。駆動回路36は、駆動制御手段52から指示された目標動作量を目標量、アクセル位置センサ34が検知した動作量を制御量、モータ32に出力する指示を操作量とし、フィードバック制御を行う。アクセル駆動系30が動作していないときは、バネ等(図示せず)によりアクセルペダル39は踏み込まない状態に戻るように設定されている。
【0024】
アクセルペダル39の動作により、車両が加速する構成は通常の車両と同様である。すなわち、アクセルペダル39がアクセル駆動系30により駆動されるとその動作は、アクセル開度センサにより検出され、検出された制御量はエンジンECU(不図示)へ出力される。エンジンECUはアクセルペダル39の動作量に応じてスロットル駆動系を駆動して吸気量を調整する。これにより、エンジンの出力がアクセルペダル39の動作量に応じて制御される。
【0025】
制御装置50は、駆動制御手段52と、位置・操作力検出手段53と、検出手段54から構成されており、これらはROM(Read Only Memory)、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等のハードウェア、所要のソフトウェアにより実現され、運転装置100全体を制御するものである。駆動制御手段52は、操作レバー12の操作量に応じて、指示されたアクセル駆動系30またはブレーキ駆動系20を制御する。また、位置・操作力検出手段53は、操作レバー12の位置を検出する操作レバー位置センサ14からの情報に基づいて、操作レバー12の角度を検出する。
【0026】
また、駆動制御手段52は、検出手段54の判断に基づき、車両の走行状態を制御する。具体的には、駆動制御手段52は、検出手段54の判断に基づき、操作レバー12による前記車両への走行制御を禁止する。詳しくは後述する。
【0027】
検出手段54は、レバー及び/又はハンドル60を握っているかどうかを判断する。具体的には、検出手段54は、操作レバー12に設けられた接触センサ16、シフトレバー42に設けられた接触センサ46、ハンドル60の周部に設けられた接触センサ66からの信号に基づいて、操作レバー12、シフトレバー42、ハンドル60が運転手によって握られているかどうかを判断する。詳しくは後述する。
【0028】
図2は操作装置10の構成と動作を説明するための図である。図2(a)は操作装置10の正面図、図2(b)は操作装置10の側面図である。
操作装置10は、運転者により操作レバー12が手動で操作される。アクセル駆動系30を動作させる場合は、操作レバー12を後に倒し、ブレーキ駆動系20を動作させる場合は、操作レバー12を前に倒す。アクセル駆動系30を動作させる操作レバー12の位置がアクセル領域であり、ブレーキ動作系20を動作させる操作レバー12の位置がブレーキ領域である。図2(b)の左側が「前」に、右側が「後ろ」に相当する。アクセル駆動系30およびブレーキ駆動系20とも動作させない場合は、操作レバー12の位置を、アクセル領域とブレーキ領域の間のニュートラル領域にする。操作レバー12の位置は操作レバー位置センサ14で角度を検知することにより検出される。検出された操作レバー12の位置は、アクセル駆動系30またはブレーキ駆動系20に動作量を指示する操作量として制御装置50に出力される。
【0029】
制御装置50の駆動制御手段52は、操作装置10の操作量を対応する目標動作量に変換する。より詳細には、操作レバー12の位置(操作量)がアクセル領域の場合、操作レバー12の位置が後にあるほど、アクセル駆動系30の目標動作量は大きく設定される。ブレーキ領域の場合、操作レバー12の位置が前にあるほど、ブレーキ駆動系20の目標動作量は大きく設定される。ニュートラル領域の場合、目標動作量は0に設定される。
【0030】
図3は、図2(b)のA−A断面の拡大図である。
図2及び図3に示すように、操作装置10は更に、ばね15、接触センサ16、鉄製の金属板17、電磁石18、ゴム板18a、シャフト19を備える。電磁石18は、操作レバー12にシャフト19を介し固定されている。金属板17には、操作レバー12の動作によってシャフト19が通る孔部17aが設けられている。また、金属板17には、鉄板等の強磁性物質を含んでいる。
また、ばね15は、シャフト19の周囲に巻かれており、ばね15の端部が電磁石18と接続され、他方の端部が操作レバー12と接続されている。通常は、ばね15の付勢力により、電磁石18と金属板17は接触しない。従って、電磁石18と金属板17は、図3の(a)のような状態にある。
【0031】
運転者が運転中に操作レバー12を握っていない場合、即ち操作レバー12に設けられた接触センサ16からの情報に基づいて、検出手段54により操作レバー12を握っていないと判断された場合、駆動制御手段52は、電磁石18に電流を流す。電磁石18に電流が流れることにより、電磁石18の周囲に磁界が発生し、電磁石18の側面に設けられたゴム18aを介して、電磁石18は金属板17と接触する。以上により、操作レバー12の位置は固定される。
尚、運転者が運転中にハンドル60に設けられた接触センサ66からの情報に基づいて、検出手段54によりハンドル60を握っていないと判断された場合、又は、運転者が運転中にシフトレバー42に設けられた接触センサ46からの情報に基づいて、検出手段54によりシフトレバー42を握っていると判断された場合も、駆動制御手段52は、電磁石18に電流を流して、操作レバー12の位置は固定する。従って、電磁石18と金属板17は、図3の(b)のような状態になる。詳しくは後述する。
【0032】
尚、接触センサ16、46、66は、運転者が触れることにより押下されるスイッチ式のものであってもよいし、赤外線方式、又は圧力式のものであってもよい。
【0033】
図4はシフトレバー部40を説明するための図である。シフトレバー42は手動で操作される。シフトレバー42の位置はシフトレバー位置センサ44により検知され、制御装置50の駆動制御手段52に出力される。シフトレバー位置がパーキング(P)の場合は、車両は停止状態である。ニュートラル(N)の場合は、エンジンの駆動は車輪に伝達されない。ドライブ(D)の場合は、エンジンの駆動は車両が前進するように車輪に伝達される。リア(R)の場合は、エンジンの駆動は車両が後退するように車輪に伝達される。駆動制御手段52は、シフトレバー位置センサ44から出力されたシフトレバー42の位置により、シフトレバー42の位置を認識する。
【0034】
シフトレバー42にも、操作レバー12と同様の構成で、電磁石48と金属板47が接触することにより固定される。但し、シフトレバー42が固定される場合は、運転者が運転中に操作レバー12を握っている場合、即ち操作レバー12に設けられた接触センサ16からの情報に基づいて検出手段54により、操作レバー12を握っていると判断された場合である。
【0035】
図5の(a)(b)は、操作レバー12が固定された場合の解除機構の説明図である。電磁石18に設けられた孔部18bの形状は、操作レバー12の移動方向に余分に空間が設けられている長円形である。孔部18bの余分に空間が設けられている部分の内側面と、シャフト19の側面との間にばね15aが設置されている。このばね15aにより、シャフト19が孔部18bの中心に配置される。これにより、操作レバー12が固定された場合でも、孔部18bの余分に空間が設けられた部分だけ、操作レバー12を動かすことが可能となる。
【0036】
操作レバー12が固定されているときに、位置・操作力検出手段53により操作レバー12が所定の力以上の力で所定の方向に操作されたことが検出された場合には、駆動制御手段52は、走行制御の禁止を解除する。即ち、運転者は操作レバー12を、ブレーキ側に移動させることにより操作レバー12の固定が解除される。尚、運転者は操作レバー12を握らなくても、肘などでブレーキ側に移動させることにより操作レバー12の固定が解除される。
【0037】
図5の(c)は、解除機構の変形例の説明図である。図5の(c)に示すように、孔部18bの余分に空間が設けられている部分のブレーキ側の内側面と、シャフト19の側面とを繋ぐように、ばね15aが設けられている。このばね15aにより、シャフト19は、孔部18bのばね15aが設けられていない側に接触した状態で配置される。これにより、操作レバー12が固定された場合でも、孔部18bの余分に空間が設けられた部分だけ、ブレーキ側に操作レバー12を動かすことが可能となる。このような機構であっても、操作レバー12をブレーキ側に移動させることにより、操作レバー12の固定が解除される。詳しくは後述する。
尚、このときの操作レバー12を操作するのに必要な力は、ばね15aのばね定数の大きさに比例し、ばね定数が異なるばねに交換することにより、操作レバー12を操作するのに必要な力を設定することができる。また、シフトレバー42にはこのような解除機構は設けられていない。
【0038】
次に、ハンドル60の状態に基づき操作レバー12の作動禁止の状態になるまでの制御装置50の処理を説明する。図6は、ハンドル60の状態に基づき操作レバー12の作動禁止の状態になるまでの制御装置50の処理のフローチャートである。尚、この処理は車両が駆動している間は一定周期で繰り返される。
【0039】
検出手段54は、接触センサ16により、運転者が操作レバー12を握っているかどうかを検出する(ステップS101)。
運転者が操作レバー12を握っている場合は(ステップS101でYes)、検出手段54は、接触センサ66により、運転者がハンドル60を握っているかどうかを検出する(ステップS102)。運転者がハンドル60を握っている場合は(ステップS102でYes)、検出手段54は、操作レバー12が作動禁止中かどうかを判断する(ステップS103)。操作レバー12が作動禁止中である場合は(ステップS103でYes)、禁止を解除する(ステップS104)。操作レバー12が作動禁止中ではない場合は(ステップS103でNo)、この処理を終了する。
このように、運転手が操作レバー12とハンドル60とを握っている場合には、駆動制御手段52は、操作レバー12を固定しない。従って、操作レバー12は通常どおりに操作することが可能な状態にある。
【0040】
運転者が操作レバー12を握っていない場合(ステップS101でNo)、又はハンドル60を握っていない場合は(ステップS102でNo)、駆動制御手段52は、操作レバー12が作動禁止中かどうかを判断する(ステップS105)。操作レバー12が作動禁止中ではない場合は(ステップS105でNo)、操作レバー12の作動を禁止する(ステップS106)。具体的には、駆動制御手段52は、電磁石18に電流を流すことにより、操作レバー12の位置は固定される。
このように、検出手段54の検出結果に基づき、操作レバー12の位置を固定することにより車両への走行制御を禁止する。これにより、操作レバー12又はハンドル60を握っていない状態での操作レバー12の誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
【0041】
操作レバー12を作動禁止の状態とすると、駆動制御手段52は、報知手段70に警告信号を出力して、操作レバー12が作動禁止の状態になっていることを乗員に通知する(ステップS107)。また、操作レバー12が作動禁止中の場合も(ステップS105でYes)、操作レバー12が作動禁止の状態になっていることを乗員に通知する(ステップS107)。
このように、駆動制御手段52は、乗員に車両の走行指示を禁止していることを報知手段70により知らせる処理を行うことにより、乗員に車両の走行状態を制御していることを知らせることができる。
尚、報知手段70は、ランプを点灯させる又はブザーにより警告音を出力することにより乗員に、操作レバー12が作動禁止の状態であることを通知する。また、報知手段70は、車両に設置されたカーナビゲーションの液晶ディスプレイ部に警告マークを点滅させることによって、乗員に通知させるようにしてもよい。また、図6のフローチャートにおいては、シフトレバー42についていも同様に作動禁止とすることができる。
【0042】
次に、操作レバー12の作動禁止の状態が解除される場合の制御装置50の処理を説明する。図7は、操作レバー12の作動禁止の状態が解除される場合の制御装置50の処理のフローチャートである。尚、この処理は車両が駆動している間は一定周期で繰り返される。
【0043】
検出手段54は、操作レバー12が作動禁止中であるかどうかを判断する(ステップS201)。操作レバー12が作動禁止中ではない場合は(ステップS201でNo)、この処理を終了する。
検出手段54は、操作レバー12が作動禁止中の場合は(ステップS201でYes)、操作レバー12を握っているかどうかを検出する(ステップS202)。
操作レバー12を握っている場合は(ステップS202でYes)、操作レバー12の作動の禁止を解除する(ステップS205)。このように運転者が操作レバー12を握っている場合には、誤作動が生じる恐れも少ないため操作レバー12の作動の禁止を解除する。従って、運転者は操作レバー12を通常どおり操作することができる。
操作レバー12を握っていない場合は(ステップS202でNo)、位置・操作力検出手段53は、操作レバー12の操作量を検出し、運転者の操作量が所定量以上かどうかを判断する(ステップS203)。操作量が所定以上の場合は(ステップS203でYes)、位置・操作力検出手段53は、操作レバー12がブレーキ側に操作されたかどうかを判断する(ステップS204)。ブレーキ側に操作された場合は(ステップS204でYes)、操作レバー12の作動の禁止を解除する(ステップS205)。
このように車両への走行制御が禁止されている場合であっても、レバーを握ることなく走行制御の禁止を解除することができる。従って、運転者が操作レバー12を握ることができない状況下においても、肘や膝などにより操作レバー12を押し倒すことにより走行制御の禁止を解除することができ、咄嗟の場合に対応することができる。
【0044】
尚、運転者の操作レバー12の操作量が、所定量未満の場合は(ステップS203でNo)、ブレーキ側に操作されていな場合は(ステップS204でNo)、操作レバー12の作動の禁止は解除する処理は行われずにこの処理を終了する。
【0045】
次に、操作レバー12とシフトレバー42との作動禁止及びその解除につていの制御装置50の処理を説明する。図8は、操作レバー12とシフトレバー42との作動禁止及びその解除につていの制御装置50の処理のフローチャートである。尚、この処理は車両が駆動している間は一定周期で繰り返される。
【0046】
検出手段54は、運転者が操作レバー12を握っているかどうかを検出する(ステップS301)。運転者が操作レバー12を握っている場合は(ステップS301でYes)、駆動制御手段52は、操作レバー12の作動が禁止中かどうか判断する(ステップS302)。操作レバー12の作動が禁止中の場合は(ステップS302はYes)、操作レバー12の作動の禁止を解除し(ステップS303)、
シフトレバー42の作動を禁止する(ステップS304)。操作レバー12の作動が禁止中ではない場合も(ステップS302でNo)、シフトレバー42の作動を禁止する(ステップS304)。
具体的には、駆動制御手段52は、シフトレバー42の位置を固定することにより車両のトランスミッションの制御を禁止する。このように操作レバー12を握っているときにシフトレバー42の作動を禁止することにより、運転者が操作レバー12を握っているときのシフトレバー42の誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
尚、駆動制御手段52は、シフトレバー42の作動が禁止されていることを報知手段70により乗員に通知する(ステップS305)。これにより、乗員はシフトレバー42の作動が禁止状態にあることを知ることができる。
【0047】
検出手段54は、運転者が操作レバー12を握っていない場合は(ステップS301でNo)、シフトレバー42を握っているかどうかを判断する(ステップS306)。シフトレバー42を握っている場合は(ステップS306でYes)、駆動制御手段52は、シフトレバー42の作動が禁止中かどうか判断する(ステップS307)。シフトレバー42の作動が禁止中の場合は(ステップS307はYes)、シフトレバー42の作動の禁止を解除し(ステップS308)、操作レバー12の作動を禁止する(ステップS309)。シフトレバー42の作動が禁止中ではない場合も(ステップS307でNo)、操作レバー12の作動を禁止する(ステップS309)。
具体的には、シフトレバー42を握っていると検出された場合は、操作レバー12の位置を固定することにより、操作レバー12による車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する。このようにシフトレバー42を握っているときに操作レバー12の作動を禁止することにより、運転者がシフトレバー42を握っているときの操作レバー12の誤作動に基づく運転性の悪化を防止することができる。
尚、駆動制御手段52は、操作レバー12の作動が禁止されていることを報知手段70により乗員に通知する(ステップS310)。これにより、乗員は操作レバー12の作動が禁止状態にあることを知ることができる。
【0048】
運転者が操作レバー12及びシフトレバー42を握っていない場合は(ステップS301でNo、ステップS306でNo)、操作レバー12の作動が禁止中かどうかを判断する(ステップS311)。駆動制御手段52は、操作レバー12の作動が禁止中の場合は(ステップS311でYes)、操作レバー12の作動の禁止を解除する(ステップS312)。操作レバー12の作動が禁止中ではない場合(ステップS311でNo)、又は操作レバー12の作動の禁止を解除した後は、駆動制御手段52は、シフトレバー42の作動が禁止中かどうかを判断する(ステップS313)。駆動制御手段52は、シフトレバー42の作動が禁止中の場合は(ステップS313でYes)、シフトレバー42の作動の禁止を解除する(ステップS314)。シフトレバー42の作動が禁止中ではない場合は(ステップS313でNo)、この処理を終了する。
以上のように、運転者が操作レバー12及びシフトレバー42を握っていない場合には、操作レバー12の作動の禁止及びシフトレバー42の作動の禁止を解除する。
【0049】
尚、モードスイッチ56が障害者モードの場合(障害者モードが選択された場合)のみ、制御装置50は上記の処理を行う。これにより、障害者が運転する場合にのみ、上記の方法で誤作動を防止できる。障害者モードと運転者モードの選択は実施例1のようなモードスイッチ56に限られず、例えば、ユーザIDによる選択や、指紋や静脈認証により運転者を認証し、モードを選択する方法であっても良い。
【実施例2】
【0050】
次に、実施例2に係る運転装置の制御装置について説明する。この運転装置の制御装置の基本構成は、実施例1に係る運転装置の制御装置と同様である。但し、実施例1に係る制御装置が、操作レバー12を電磁石18に通電することにより、操作レバー12の位置を固定するのに対し、実施例2に係る制御装置は、操作レバーの指示によらずに前記車両の走行状態を制御する。即ち、実施例1に係る制御装置は、操作レバー12を機械的に固定するのに対し、実施例2に係る制御装置は、ソフト的に制御することにより所定の条件下で操作レバー12が誤作動することを防止する。
尚、操作レバー12が作動禁止の状態になるまでの制御装置の処理については、実施例1の場合と同様である。詳しくは以下で説明する。
【0051】
制御装置50は、操作レバー12をソフト的に作動禁止の状態にする。具体的には、駆動制御手段52は、操作レバー12による指示によらずに車両への走行制御を禁止する。従って、操作レバー12が上記の処理により作動禁止の状態である場合には、運転者は、所定の範囲以内で操作レバー12を移動させても、その移動に基づくアクセルペダル39及び/又はブレーキペダル29の駆動量の指示は、車両に反映されない。
【0052】
次に、実施例に2に係る操作レバー12の作動の禁止を解除する方法について図9を参照にして説明する。
図9は、実施例2に係る操作装置10Aを説明するための図である。尚、操作装置10Aの基本構成は実施例1に係る操作装置10と同様である。よって、操作装置10と同一の部分には同じ符号を付することで重複する説明を省略する。
【0053】
図9(a)は、操作装置10Aの側面図である。操作装置10Aは、鉄製の金属板17Aが、ブレーキエンドスイッチ18Aを備える。ブレーキエンドスイッチ18Aは、金属板17Aのブレーキ領域側に固定されている。また、ブレーキエンドスイッチ18Aは、操作レバー12をブレーキ領域側に最大限に移動させた場合に、スイッチが押されるように形成されている。ブレーキエンドスイッチ18Aが押されることにより、制御装置50はその信号を検知して操作レバー12の作動の禁止を解除する。
また、操作レバー12の作動の禁止が解除されるときには、操作レバー12はブレーキ領域側に最大限に移動させた位置にある。従って、操作レバー12の作動の禁止が解除されるとともに、ブレーキが最大限で駆動される。
【0054】
図9(b)は、ブレーキエンドスイッチ18Aの拡大図である。ブレーキエンドスイッチ18Aは、ばね19A、ボタン部191Aを備える。ボタン部191Aは、ばね19Aにより押上げるように付勢されている。従って、操作レバー12とボタン部191Aとが接触した場合であっても、操作レバー12への操作力が所定の力より小さい場合には、ばね20Aの付勢力によりボタン部191Aは押し下げられない。一方、操作レバー12への操作力が所定の力以上の力である場合には、ボタン部191Aは押し下げられる。
このように、操作レバー12が所定の範囲以上に移動したことが検出された場合には、ブレーキが駆動するように制御される。これにより、誤って運転者の肘などが操作レバー12に接触してしまい、操作レバー12がブレーキ側に移動したような場合であっても、ブレーキエンドスイッチ18AはONにならず、不用意に走行制御の禁止が解除されることを防止できる。
【0055】
次に、操作レバー12をソフト的に作動禁止した場合及びその解除についての制御装置の処理を説明する。
図10は、実施例2に係る制御装置が、操作レバー12をソフト的に作動禁止した場合及びその解除についての制御装置の処理を示すフローチャートである。
【0056】
検出手段54は、運転者により操作レバー12が握られているかどうかを検出する(ステップS401)。操作レバー12が握られている場合(ステップS401でYes)、検出手段54は、ハンドル60が握られているかどうかを検出する(ステップS402)。ハンドル60が握られていない場合(ステップS402でNo)、駆動制御手段52は、報知手段70に警告信号を出力して、操作レバー12が作動禁止の状態にあることを乗員に通知する(ステップS403)。
ハンドル60が握られている場合(ステップS402でYes)、操作レバー12の作動が禁止中であるかどうかを判断する(ステップS404)。操作レバー12の作動が禁止中ではない場合は(ステップS404でNo)、この処理を終了する。
操作レバー12の作動が禁止中の場合は(ステップS404でYes)、駆動制御手段52は、操作レバー12の作動の禁止を解除する(ステップS405)。即ち、運転者が操作レバー12及びハンドル60を握っている場合には、操作レバー12の作動の禁止が解除される。
【0057】
ステップS401において、運転者により操作レバー12を握られている場合、位置・操作力検出手段53は、操作レバー12の操作量を検出し、運転者の操作量が所定量以上かどうかを判断する(ステップS406)。所定値未満の場合は(ステップS406でYes)、駆動制御手段52は、報知手段70に警告信号を出力して、操作レバー12が作動禁止の状態にあることを乗員に通知する(ステップS407)。
運転者の操作量が所定量以上の場合は(ステップS406でYes)、駆動制御手段52は、報知手段70に警告信号を出力して操作レバー12が誤作動していることを運転者に通知し(ステップS408)、ブレーキを最大限に駆動させる(ステップS409)。これにより、操作レバーを握ることができない状況であっても、ブレーキを駆動させることができる。
【0058】
以上のように、駆動制御手段52は、操作レバー12の走行指示によらずに車両への走行制御を禁止している場合に、検出手段54により運転者が操作レバー12を握っていないことが検出され、位置・操作力検出手段53により操作レバー12が所定の範囲以上に移動したことが検出された場合には、操作レバー12の移動に基づく走行指示によらずに、ブレーキが駆動するように制御する。
【0059】
また、駆動制御手段52は、乗員に操作レバー12の移動に基づく走行指示によらずに、ブレーキが駆動するように制御していることを報知手段70により知らせる処理を行うことにより、乗員にブレーキが駆動するように制御していることを知らせることができる。また、操作レバー12が誤作動していることを乗員に知らせることができる。
【0060】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上記実施例においては、通常の車両に搭載することができる運転補助装置を前提として説明したが、通常の車両にも本発明を適用でき、はじめからブレーキペダルが設けられていない障害者用に作られた車両についても適用できる。
また、操作レバー12などを手以外の体の部分を使って操作している場合であっても、操作レバー12を握っていると判断して上記の処理を行うようにしてもよい。例えば、口などにより操作レバー12を操作しているような場合である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】制御装置を含む運転装置の構成図である。
【図2】図2(a)は、操作装置の正面図である。図2(b)は、操作装置の側面図である。
【図3】図3(a)は、図2(b)のA−A断面の拡大図である。図3(b)は、操作レバーが固定された場合の図2(b)のA−A断面の拡大図である。
【図4】シフトレバー部の模式図である。
【図5】図5(a)は、操作レバーの作動禁止の状態を解除する機構の模式図である。図5(b)は、作動禁止の状態が解除される場合の操作レバーの模式図である。図5(c)は、操作レバーの作動禁止の状態を解除する機構の変形例を示した図である。
【図6】ハンドルの状態に基づき操作レバーが作動禁止の状態になるまでの制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【図7】操作レバーの作動禁止の状態が解除される場合の制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【図8】操作レバーとシフトレバーとの作動禁止及びその解除につていの制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【図9】実施例2に係る操作装置を説明するための図である。
【図10】操作レバーをソフト的に作動禁止した場合及びその解除についての制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0062】
10 操作部
12 操作レバー
14 操作レバー位置センサ
15、15a、 ばね
16 接触センサ
17 金属板
18 電磁石
18A ブレーキエンドスイッチ
18a ゴム
19 シャフト
19A ばね
191A ボタン部
20 ブレーキ駆動系
22 モータ
24 ブレーキ位置センサ
26 駆動回路
28 連結部材
29 ブレーキペダル
30 アクセル駆動系
32 モータ
34 アクセル位置センサ
36 駆動回路
38 連結部材
39 アクセルパッド
40 シフトレバー部
42 シフトレバー
44 シフトレバー位置センサ
46 接触センサ
47 金属板
48 電磁石
50 制御装置
52 駆動制御手段
53 位置・操作力検出手段
54 検出手段
56 モードスイッチ
60 ハンドル
66 接触センサ
70 報知手段
100 運転装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に走行指示を与えるレバーを有する運転装置を制御するための制御装置において、
前記レバー及び/又はハンドルが握られているかどうかを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づき、前記レバー及び/又はハンドルを握られていないときは、前記レバーによる前記車両への走行制御を禁止する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする運転装置の制御装置。
【請求項2】
前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記レバーの位置を固定することにより前記車両への走行制御を禁止する又は前記レバーによる指示によらずに前記車両への走行制御を禁止することを特徴とする請求項1に記載の運転装置の制御装置。
【請求項3】
前記レバーへの操作力を検出する操作力検出手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記車両への走行制御を禁止している場合に、前記操作力検出手段により前記レバーが所定の力以上の力で所定の方向に操作されたことが検出された場合には、前記走行制御の禁止を解除することを特徴とする請求項2に記載の運転装置の制御装置。
【請求項4】
前記レバーの位置を検出する位置検出手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記レバーによる車両への走行制御を禁止している場合に、前記検出手段により前記運転者が前記レバーを握っていないことが検出され、前記検出手段により前記レバーが所定の範囲以上に移動したことが検出された場合には、ブレーキが駆動するように制御することを特徴とする請求項2に記載の運転装置の制御装置。
【請求項5】
車両のアクセル及び/又はブレーキを制御するための操作レバーと、前記車両のトランスミッションを制御するためのシフトレバーとを有する運転装置を制御するための制御装置において、
運転者が前記シフトレバーを握っているかどうかを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づき、前記シフトレバーを握っていると検出された場合は、前記操作レバーによる前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする運転装置の制御装置。
【請求項6】
前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記操作レバーの位置を固定することにより前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止する又は前記操作レバーによる指示によらずに前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止することを特徴とする請求項5に記載の運転装置の制御装置。
【請求項7】
前記操作レバーの操作力を検出する操作力検出手段を備え、
前記駆動制御手段は、前記操作レバーを固定することにより前記車両のアクセル及び/又はブレーキの制御を禁止している場合に、前記操作力検出手段により前記操作レバーが所定の力以上の力で所定の方向に操作されたことが検出された場合には、前記操作レバーの固定を解除することを特徴とする請求項6に記載の運転装置の制御装置。
【請求項8】
車両のアクセル及び/又はブレーキを制御するための操作レバーと、前記車両のトランスミッションを制御するためのシフトレバーとを有する運転装置を制御するための制御装置において、
運転者が前記操作レバーを握っているかどうかを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づき、前記操作レバーを握っていると検出された場合は、前記シフトレバーによるを前記車両のトランスミッションの制御を禁止する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする運転装置の制御装置。
【請求項9】
前記駆動制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づき、前記シフトレバーの位置を固定することにより前記車両のトランスミッションの制御を禁止することを特徴とする請求項8に記載の運転装置の制御装置。
【請求項10】
前記駆動制御手段は、乗員に前記制御を禁止していることを報知手段により知らせる処理を行うことを特徴とする請求項1、6又は9に記載の運転装置の制御装置。
【請求項11】
前記駆動制御手段は、乗員に前記ブレーキが駆動するように制御していることを報知手段により知らせる処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の運転装置の制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−112339(P2007−112339A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−307184(P2005−307184)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】