説明

金属/有機誘電体界面でのクラックの低減

有機誘電体材料(110)中に埋め込まれた第2構造(91)への金属相互接続(181)を提供する方法であって、有機誘電体材料(110)中に埋め込まれた、例えば金属ピラー(91)のような第2構造を有する第1構造を得る工程と、少なくとも第1構造のいくつかの位置で、有機誘電体材料(110)の上に硬い層(130)を提供する工程であって、硬い層(130)は有機誘電体材料(110)の剛性より高い剛性を有する工程とを含む方法。この方法は、第1構造(91)と有機誘電体材料(110)との間の界面でクラックの無い相互接続構造を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体プロセスの分野に関し、特に半導体デバイスと半導体デバイスの製造方法に関する。特に本発明は埋め込み構造と有機誘電体との間の界面でのクラックの低減に関する。
【背景技術】
【0002】
高集積および高密度の半導体デバイス等にとって、多層相互接続の形成は有利である。
【0003】
多くの応用(例えば、埋め込み、インテグレイテッドパッシブ等)では、金属(例えば銅)ピラーのような埋め込み構造、シリコンダイ、または他の完全に埋め込まれた硬い構造(stiff structure)が、層間絶縁層として機能するポリマ(例えばBCB;ベンゾシクロブテン)中に埋め込まれる。例えば金属ピラーのような埋め込み構造が、インテグレイテッドパッシブ(integrated passives)やダイエンベッディング(die embedding)(UTCS;超薄チップスタッキングのようなアプローチ)のような応用で相互接続として使用される。一般的な銅ピラーは、数マイクロメータから20マイクロメータまたはそれ以上の範囲の高さを有する円形形状を有する。厚い埋め込み構造(15μmより高い)を用いた場合、埋め込みポリマと埋め込み構造との間の界面に、非常に高い応力が発生することがわかる。これは、(サンプルのJEDEC試験のような)標準信頼性試験を行った場合に信頼性の問題となる。
【0004】
ポリマ(例えばBCB)と金属(例えばCu)との間の界面11に現れる典型的なクラック10は、図1に示すFIB(focused ion beam:収束イオンビーム)断面図に示される。そのようなクラック10は、熱サイクル中に現れて成長する。図1の写真では、クラック10は約1μmに延びた。クラック10はいつも金属ピラーの上面の端部で発生し、これは、図3で提案されたFEM(finite element method:有限要素法)シミュレーションの結果と一致する。
【0005】
そのようなクラック10は、更なるクラックの進行の優先的なサイトとして知られるため、製品作製プロセスにおいて許容できない。発明者は、熱サイクル中に埋め込み構造の上面の端部でクラック10が始まることを熱機械的シミュレーションから学んだ。
【0006】
US2007/0194412では、樹脂層と半導体基板との間の熱膨張係数の違いを小さくするために、第1層がフィラーを含む2層樹脂層の使用が提案されている。この解決法は、このように、ポリマエンジニアリング、即ち粒子を有する充填ポリマに基づく。完全に材料を交換するため、この方法はいくつかの半導体の方法フローでは困難なことが立証される。複合材料では、フォトリソグラフィを行うことがいつも可能とは思わない。
【発明の概要】
【0007】
本発明の具体例の目的は、界面を含むデバイスの熱サイクル中および熱サイクル後においても、クラックの無い、埋め込み構造と有機材料との間の界面を提供することである。
【0008】
本発明の具体例の目的は、埋め込み構造と有機材料との間で、そのようなクラックの無い界面を得る方法を提供することである。
【0009】
上記目的は、本発明にかかる方法およびデバイスにより達成される。
【0010】
第1の形態では、本発明は、例えばポリマまたはシリコーンのような有機誘電体材料中に埋め込まれた埋め込み構造への金属相互接続を提供する方法を提供する。本発明の具体例にかかる方法は、有機誘電体材料中に埋め込まれた第2構造を有する第1構造を得る工程と、少なくとも第1構造のいくつかの位置で、有機誘電体材料の上に硬い層を提供する工程であって、硬い層は有機誘電体材料の剛性より高い剛性を有する工程とを含む。
【0011】
本発明の具体例にかかる方法では、少なくとも第1構造のいくつかの位置で、有機誘電体材料の上に硬い層を形成する工程は、例えば金属ピラー、シリコンダイのような第2構造の、例えば露出した上面の端部のような、端部の隣に硬い層を提供する工程を含んでも良い。本発明の具体例では、有機誘電体材料の上に硬い層を提供する工程は、有機誘電体材料と第2構造に接続する金属相互接続層との間に硬い層を提供する工程を含んでも良い。代わりの具体例では、有機誘電体材料の上に硬い層を提供する工程は、第2構造に接続する金属相互接続層の部分の間に硬い層を提供する工程を含んでも良い。
【0012】
本発明の具体例では、硬い層を提供する工程は、無機材料を含む誘電体層を提供する工程を含んでも良い。誘電体層は、無機材料からなっても良い。代わりに、誘電体層は、例えば無機粒子のような無機材料を、有機マトリックス中に含んでも良い。
【0013】
本発明の具体例では、硬い層は、例えばSiまたはSiOまたはTaNのようなCVD材料、ポリマ、金属、有機マトリックス中の無機粒子の層のような単層でも良い。代わりの具体例では、硬い層は、例えば上記材料の複数の層からなる多層構造でも良い。多層構造の場合、その層の少なくとも1つは、無機層または無機材料を含む層でも良い。
【0014】
本発明の具体例では、硬い層を提供する工程は、有機誘電体材料の熱膨張係数より小さい熱膨張係数を有する誘電体層を提供する工程を含んでも良い。熱膨張係数はできるだけ低くても良い。例えば、有機埋め込み材料が高いポリマのキュア温度が必要とされるポリマの場合に、熱膨張係数は特に重要になるであろう。
【0015】
第1構造が熱膨張係数を有する基板を含む場合、本発明に具体例にかかる方法は、基板(80)の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する誘電体層を、硬い層として提供する工程を含んでも良い。本発明の特別な具体例では、熱膨張係数の違いが、互いに10%より大きく違わない。
【0016】
本発明の具体例にかかる方法では、有機誘電体材料のヤング率より大きなヤング率を有する誘電体層を提供する工程を含む。硬い層のヤング率は、可能な限り高くても良い。
【0017】
本発明の具体例にかかる方法は、硬い層の適用後に、埋め込み構造の上端部を露出するための、有機誘電体材料に窪み(リセス)を作る工程を含んでも良い。埋め込み構造の上端部のそのような露出工程は、例えばCMPまたはフライカッティングにより、有機誘電体層に窪みを作る工程を含んでも良い。
【0018】
第2の形態では、本発明は、有機誘電体材料中に埋め込まれた、例えば金属ピラーまたはシリコンダイのような第2構造と、
第2構造への金属相互接続と、
少なくとも第1構造のいくつかの位置における、有機誘電体材料の上の硬い層であって、有機誘電体材料の剛性より高い剛性を有する硬い層と、を含む第1構造を提供する。
【0019】
本発明の具体例にかかる第1構造では、硬い層は、第2構造の端部の隣に存在しても良い。本発明の具体例では、硬い層は、有機誘電体材料と、第2構造に接続する金属相互接続層との間に存在しても良い。代わりの具体例では、硬い層は、第2構造に接続する金属相互接続層の部分の間に存在しても良い。
【0020】
本発明の具体例では、硬い層は誘電体層でも良い。そのような誘電体層は、絶縁目的に使用しても良い。
【0021】
本発明の具体例の第1構造では、硬い層は有機材料を含んでもよい。硬い層は、例えば有機マトリックス中の無機粒子のような、複合材料からなっても良い。代わりに、硬い層は、無機材料からなっても良い。
【0022】
本発明の具体例では、硬い層は、例えばSiまたはSiOまたはTaNのようなCVD材料、ポリマ、金属、有機マトリックス中の無機粒子の層のような単層でも良い。本発明の具体例では、硬い層は、例えば上記材料の複数の層からなる多層構造でも良い。多層構造の場合、その層の少なくとも1つは、無機層または無機材料を含む層でも良い。
【0023】
硬い層は、有機誘電体材料の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有しても良い。
【0024】
本発明の具体例にかかる第1構造では、第1構造は熱膨張係数を有する基板を含み、硬い層の熱膨張係数はこれに近く、例えば基板の熱膨張係数から10%よりは大きく違わなくても良い。
【0025】
硬い層は、有機誘電材料のヤング率より高いヤング率を有しても良い。
【0026】
本発明の具体例にかかる第1構造では、硬い層は、他の材料特性を考慮して、所望の硬さを与えるような膜厚を有しても良い。特別な具体例では、硬い層は2μmと10μmとの間の膜厚を有する。膜厚は、外部力の影響下でのその変形中に、硬い層の上でのクラックやバックリング(buckling)のような欠陥を硬い層が避けるものでも良い。
【0027】
標準材料と標準プロセス工程を用いることができることは、本発明の具体例の長所である。
【0028】
本発明の特別で好適な形態は、添付の独立請求項及び従属請求項に示される。従属請求項の特徴は、必要に応じて、独立請求項の特徴、および他の独立請求項の特徴と組み合わせても良く、単に請求項に明示的に記載された通りでなくても良い。
【0029】
本発明と従来技術を超えて達成される長所をまとめる目的で、本発明の所定の目的や長所が上で記載された。もちろん、それらの目的または長所の全てが、本発明の特別な具体例で達成される必要は無いことが理解される。このように、例えば、当業者は、ここで教示される一の長所や長所のグループを達成するが、ここで教示または示唆される他の目的や長所を達成する必要なしに、本発明が具体化または実施されることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)は125℃から−55℃までの熱サイクル後の、BCB−Cu界面でのクラックを示すFIB断面を示す。(b)は(a)の拡大した細部を示す。
【図2】ポリマに囲まれた銅ピラーを備えた構造を考慮した、FEMシミュレーションに使用される構造を示す。
【図3】BCBで囲まれたCuピラー(直径17.5μm)で−55℃での主応力のシミュレーション結果を示す。
【図4】シリコーンで囲まれたCuピラー(直径17.5μm)で−55℃での主応力のシミュレーション結果を示す。
【図5】Cuピラーと周囲のポリマとの間に発生する応力へのCuピラーの直径の影響を示すシミュレーション結果を示す。
【図6】「硬い層」を有するポリマ中に埋め込まれたCu相互接続のシミュレーションのために使用される構造を示す。
【図7】従来技術の相互接続構造を示す。
【図8】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図9】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図10】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図11】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図12】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図13】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図14】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図15】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図16】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図17】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図18】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第1フローの方法工程を示す。
【図19】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第2フローの方法工程を示す。
【図20】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第2フローの方法工程を示す。
【図21】埋め込み構造と周囲の有機誘電体材料との間にクラックの無い界面を作製するための、本発明の具体例にかかる第2フローの方法工程を示す。
【図22】硬い層が多層構造からなる、本発明の具体例にかかる構造を示す。
【0031】
図面は模式的であり、限定的ではない。図面において、図示目的で、いくつかの要素の大きさは拡大され、縮尺どおりには記載されていない。
【0032】
図面を参照する請求項中の参照符号は、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
【0033】
異なる図面において、同一の参照符号は、同一または類似の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の具体例にかかる問題と解決をよりよく評価するために、従来技術のデバイス発生クラックがシミュレーションされた。そのようなクラックは、デバイスが動作することを妨げないが、例えばデバイスの上面まで伝播して、湿気がデバイスに入ってデバイスを劣化させる。更に、空気や真空がクラック中に存在するため、キャパシタンスの減少が観察されるかもしれない。そのようなキャパシタンスの減少は全く制御できない。クラックを有するデバイスの性能は低い。間接的に、クラックは他の故障モードを加速させる。
【0035】
シミュレーション条件
シミュレーションは、基板22上に、有機誘電体21により囲まれた、第2構造とも呼ばれる金属ピラーを考慮して、第1構造で行われる。図2は、シミュレーションに使用される標準の第1構造を示す。シミュレーションは、本シミュレーションで応力無しの状態であるBCBのキュア温度(250℃)から始まり、続いて、この構造は(実際のサンプルで行われる熱サイクルと同様の)−55℃まで冷却され、その後に温度は125℃まで(模擬的な実際のサイクル条件まで)加熱される熱機械的シミュレーションである。
【0036】
以下の表1は、このシミュレーションで考慮された異なる材料に使用される機械的特性を示す。
【0037】
【表1】

【0038】
シミュレーション結果
第1シミュレーションは、金属ピラー20として、有機誘電体21としてBCBで囲まれた、直径が17.5μmのCuピラー考慮した。熱サイクル(250℃から−55℃)のシミュレーションで得られた結果は、250℃(BCBキュア温度)から−55℃に変化した場合、BCB−銅界面において、高い引っ張り応力を示した。主応力が図3に示される。
【0039】
第1のシミュレーションで得られた結果は、熱サイクル後の実際のサンプルで得られた観察と一致する。最大応力が、Cuピラー20の上部表面の端部で検察され、この場所は、図1で示されたFIB断面で、クラック伝播の原因と思えあれるものが見られる。BCBの引っ張り応力が80MPaと90MPaとの間において、119MPaの応力が計算された。
【0040】
BCBがシリコーン(例えばWL−5150)で置き換えられた、同様のシミュレーションが行われて、同様の結論が得られた。Cuピラー20の上面の端部での応力は非常に高く、シリコーンの亀裂につながった。結果を図4に示す。262MPaの応力が計算されて、これはBCBで得られる値よりも高い。これは、BCBについての50×10−6/℃に対して、シリコーンの236×10−6/℃の、非常に大きなCTE(熱膨張係数)値により説明できる。
【0041】
第2構造とも呼ばれる埋め込み構造のジオメトリの応力に対する影響
例えば金属ピラー20のような埋め込み構造のジオメトリの、応力分布および最大応力値への影響をより良く理解するために、異なる直径のCuピラー20を用いてシミュレーションが行われた。研究した直径の範囲(17.5μmから10μmまでの直径の範囲)内では、ピラー直径の減少は、応力の小さな低減につながるが、例えばポリマのような有機誘電体の、例えば銅のような金属の端部での破壊を避けるには十分ではない。シミュレーション結果は、図5に示される。
【0042】
更に、クラックの影響は、例えばピラーのような、より高い埋め込み構造で悪くなった。これは、例えばピラーのような埋め込み構造の高さに沿って応力が大きくなることで説明される。
【0043】
本発明の具体例にかかる解決法
本発明の具体例では、上述の問題が、有機誘電体材料の上部の、第1構造の少なくともいくつかの位置に硬い層を加えることにより解決される。本発明の特別な具体例では、これは、有機誘電体と、埋め込み構造に接続する金属相互接続層の下方の、第2構造とも呼ばれる埋め込み構造との間の界面の上のレベルにおいて、有機誘電体材料と金属相互接続層との間に硬い層を加えることを含む。本発明の他の具体例では、これは、金属相互接続層の部分の間に硬い層を加えることを含んでも良い。
【0044】
有機誘電体/埋め込み構造は、例えばBCB−Cu構造であるが、本発明はこれに限定されない。他の例は、例えばシリコーン、Rohm and Hass(8023−10)等のようなポリマに埋め込まれたダイを含む。
【0045】
硬い層の所望の特性は以下のとおりである。
熱膨張係数(CTE)は可能な限り低く、少なくとも金属ピラーを埋め込むのに使用される、例えばポリマのような有機誘電体より低く、および/または
ヤング率は可能な限り高く、少なくとも金属ピラーを埋め込むのに使用される、例えばポリマのような有機誘電体より高い。このように、硬い層に要求される剛性は、下の有機誘電体材料の剛性に依存する。
【0046】
このように硬い層は、ECTE値及び硬い層のジオメトリに依存する剛性、即ち与えられた力による変形に対する抵抗を有する。硬い層の剛性は、下の有機誘電体層の剛性より高くなるべきである。
【0047】
本発明の具体例では、硬い層の剛性は、基板の剛性に近い。例えば硬い層の剛性は、基板の剛性から10%より小さく偏位する。硬い層が、下の有機誘電体に対して硬いことが、本発明の具体例の長所である。硬い層が、例えば金属のような埋め込み構造の材料に対して温度不整合(temperature mismatch)を有することが、本発明の具体例の長所であり、この不整合は、有機誘電体と、埋め込み構造の例えば金属のような材料との間の温度不整合より小さい。
【0048】
硬い層は、無機材料を含んでも良い。本発明の特別の具体例では、硬い層は、完全に無機材料からなる。本発明の代わりの具体例では、硬い層は無機粒子を含む有機材料のような複合材料から形成されても良い。本発明の具体例では、硬い層は有機材料を含んでも良い。硬い層は、有機材料からなっても良い。有機材料は、殆どの場合、無機材料より柔らかい。その場合、無機材料の硬い層は、殆どの場合同じ直径を有する有機の硬い層より硬いため、殆どの場合好ましい。
【0049】
本発明の具体例では、硬い層は単層でも良い。単層は、単一材料からなる層でもよい。代わりの具体例では、単層は複合材料の層でも良い。本発明の代わりの具体例では、硬い層は、例えばポリマ層および/または誘電体CVD層および/または有機材料含有層および/または無機材料含有層の組み合わせのような、複数の好ましい層や材料を含んでも良い。本発明の具体例では、材料は、誘電体層の間に選択的に挟まれても良い。
【0050】
1つの材料のみ、または1つの層のみが、硬い層に使用された場合、下の層/デバイス中の短絡を避けるために、非導電性または絶縁性であるべきである。一般に、例えば、硬い層が、ウエハまたはデバイスに接触して複数の材料または層を含む場合、硬い層は、下の層/デバイス中の短絡を避けるために、少なくとも非導電性または絶縁性の層を有するべきである。導電性の上部層または中間層が使用されても良い。更に、底部またはスタック中の層が、接着、応力解放等の特定の理由のために用いられても良い。
【0051】
硬い層130のような多層構造を有する第1構造の例が、図22に示され、これは、基板80、シード層81の一部、有機誘電体材料110に埋め込まれた金属ピラー91、例えば埋め込み材料110と同じ有機材料からなる層のような第1絶縁層111と、硬い層130に要求される硬い特徴を与える第2層を含む多層である硬い層130、および金属相互接続181を示す。
【0052】
有機誘電体/金属構造の上の硬い層として導電性材料(例えば金属)が使用された場合、硬い層の上に形成される相互接続上に設けられたデバイスの電気的機能が短絡するため、硬い層のための誘電体の選択は、応用に関連する。硬い層が1つの材料のみからなる場合、下の層/デバイスの短絡を避けるために、材料は非導電性または絶縁性であるべきである。硬い層が例えば多層構造のような異なる材料を含む場合、デバイスウエハと接続する少なくとも下層は、下の層/デバイスの短絡を避けるために、非導電性または絶縁性であるべきである。導電性の上部層および/または中間層が用いられても良い。
【0053】
基板がSiの場合、硬い層として使用できる材料の例は、これらに限定されるものではないが、シリコン酸化物(SiO)およびシリコン窒化物(Si)である。もし、十分に厚い層が堆積できる場合、例えばTaO、TaN、ダイアモンド、Alのような他の好適な材料が使用できる。硬い層の膜厚は、十分な剛性値に達する材料の特性に依存する。特別な具体例では、硬い層の膜厚は、例えば2μmと10μmとの間、例えば5μmのような、数ミクロンの範囲内でも良い。硬い層の膜厚は、内部応力の影響下で、変形中の硬い層の破壊、例えばクラックおよび/またはバックリング(buckling)を避けるのに十分に大きくなければならない。硬い層の選択は、クラックが発生する位置の正確なジオメトリに依存する。更に、硬い層がより厚くなると、使用できる材料に要求される剛性は低くなる。薄い硬い層の場合、(より厚い硬い層と比較した場合)クラックを避けるために、より高い剛性が使用される。
【0054】
本発明の具体例では、硬い材料、即ち有機誘電体の剛性より高い剛性を有する材料が、クラックが通常始まる位置に、構造を部分的に硬くするために適用される。基板に近い特性を有する硬い材料の適用は、ピラーの高さを低減することと機械的に等価であり、それゆえに、埋め込み構造に垂直な方向に沿ったクラックの形成を低減する。
【0055】
層の剛性の選択は、クラックが発生する位置の正確なジオメトリに依存する。更に、硬い層は厚くなるほど、使用される材料に必要とされる剛性は低くなる。薄い硬い層の場合、薄い硬い層に比較して、クラックを避けるためにより高い剛性が必要となる。
【0056】
図1のFEMシミュレーションから得られた情報に関して、これは、本発明の具体例により適用された硬い材料は、例えばCuピラーのような埋め込み構造の上端部と接続されなければならないことを意味する。本発明の具体例では、例えばCu−BCB構造のような、埋め込み構造と有機誘電体とを含む構造のリセスは、本発明の具体例により硬い層がその上に堆積およびパターニングされる、例えば平坦なBCB−Cu構造のような、平坦な埋め込み構造/有機誘電体表面を形成するために行われる。
【0057】
本発明の具体例にかかる「硬い層」の使用の効果と影響についてより多くの情報を得るために、上述の硬い層を有する構造を模倣して、シミュレーションが行われた。図6は、シリコン基板のような基板22、例えばBCB層のような有機誘電体層21中に、例えばCuピラーのような金属ピラー20が埋め込まれた埋め込み構造を含み、上部に、例えばSiO層やSi層からなる硬い層60を有する、シミュレーションされる構造の概略を提案する。埋め込み構造20の上の硬い層60中の孔は、金属相互接続を形成するために第2金属61で埋め込まれる。
【0058】
それらのシミュレーションから、Cu−BCB層20、21の上に、5μm膜厚のSi層60を加えることにより、ピーク応力値を130MPa(硬い層の存在無し)から86MPa(本発明の具体例にかかる硬い層が存在)に低減できることが見出された。5μm膜厚のSiOの使用は、同じピーク応力値(86MPa)につながる。一般に、材料の剛性は、その膜厚とヤング率に関連し、CTEは、異なる温度での変形を与える。硬い層が厚くなるほど、層は硬くなり、これはより良い。
【0059】
2つの異なるプロセスフローが、本発明の具体例にかかる、そのような硬い相互接続構造を作製するために特定された。2つのアプローチは互いに非常に近接し、一方または他方の選択は、作製されたデバイスの最終的な応用に依存する。従来技術の硬い層の無い構造が、図7に示される。これは、例えばBCBのようなポリマのような有機誘電体72中に埋め込まれた、例えばCuのような金属1ピラー71のような埋め込み構造を有する基板70を示す。有機誘電体72は、金属1ピラー71の上面を露出させるように、上側が開口され、金属2相互接続構造73は、露出した金属1ピラー71の上面に接続するために、必要に応じて適用される。そのような構造は、図1に示すように、例えば金属1ピラー71のような埋め込み構造の上端部でクラック10を現す。
【0060】
本発明の具体例にかかる第1プロセスフローが、図8から図18に示される。
【0061】
本発明の具体例にかかる硬い層を用いて硬くされた、有機誘電体/埋め込み回路の界面の作製は、基板80の提供(図8)から始まる。本発明の具体例では、「基板(substrate)」の用語は、使用されるまたはその上にデバイスが形成される下層の材料や材料を含む。この基板80は、シリコン、ガリウムアーセナイド(GaAs)、ガリウムアーセナイドフォスファイド(GaAsP)、インジウムフォスファイド(InP)、ゲルマニウム(Ge)、またはシリコンゲルマニウム(SiGe)基板のような半導体基板を含む。基板80は、半導体基板の部分に加えて、例えばSiO層やSi層のような絶縁層を含んでも良い。このように、基板の用語はまた、例えばシリコン−オン−ガラスやシリコン−オン−サファイア基板を含む。「基板」の用語は、このように、特に多くの金属ピラー91のような、層や興味ある部分の下に横たわる層の要素を一般に規定するために使用される。
【0062】
基板80の上に、例えば金属ピラー91のような埋め込み構造が提供される。金属ピラー91は、一般には、例えば、5μmから30μmの範囲の高さを有する銅の電気メッキのような、金属電気メッキにより形成される。これに対して、最初にシード層81が、例えばスパッタにより堆積される。シード層81は、導電性材料を含んでも良く、例えばTi−CuまたはTi−Cu−Tiスタック中のTiとCuを含み、これは交互に基板80の完全な主表面の実質的に上に、連続してスパッタされるTi層とCu層からなる。
【0063】
シード層81の上に、厚いレジスト層82が適用される。レジスト層82は、少なくとも形成されるピラー91の高さと等しい膜厚を有し、それゆえに検討される具体例では、少なくとも5μmである。レジスト層82は、例えばスピンコーティングで、シード層81の前面上に提供される。レジスト層は、例えばノボラック(Novolac)またはSU−8のようなフォトレジストでも良い。
【0064】
フォトレジスト層82は、例えばフォトリソグラフィやフォトエングレービングによりパターニングされて、シード層81の上にパターニングされたコーティング90を形成する(図9)。フォトリソグラフィやフォトエングレービングの工程により、レジスト層82の中に孔91が形成され、パターニングされたコーティング90が形成される。
【0065】
続いて、例えばシード層81をカソードに、メッキ金属をアノードに用いて電気メッキ工程が行われる。この方法で、パターニングされたコーティング90中の孔は、少なくとも部分的に金属で埋められ、例えば金属ピラー91のような埋め込まれる構造が形成される。例えば金属ピラー91のような埋め込まれる構造の高さは、例えば5μmと30μmとの間である。
【0066】
電気メッキ工程の後に、パターニングされたレジスト90が、例えばレジストストリップにより除去される(図10)。そのようなレジストストリップは、(溶液に手段による)ウエットストリップ工程またはドライスプリット工程(プラズマエッチング)を含んでも良い。
【0067】
一旦、パターニングされたレジスト90が除去するや否や、シード層81として使用される金属スタックの酸溶液系エッチングからなるシード層のエッチングが行われ、パターニングされたレジスト90の除去により露出したシード層81の部分を除去する。
【0068】
それらの工程の後に、構造は、図10に示された構造のように見える。
【0069】
次の工程は、有機誘電体材料110中に、金属ピラー91のような形成された構造を埋め込む工程を含む。有機誘電体材料110は、例えばBCBのようなポリマまたはシリコーンでも良い。本発明の具体例では、そのような有機誘電体材料110は、スピンコーティングで適用されても良く、適用後にキュアを必要としても良い。代わりの具体例では、ラミネーションのような他の技術が、有機誘電体材料110を適用するために使用されても良い。例えばBCBおよびシリコーンの場合、キュア温度は約200℃である。そこそこの時間(〜1時間)でポリマをキュアするために、一般的な温度は150℃より高い。より低い温度の使用も可能であるが、通常はより長い時間を必要とする。好適な具体例では、有機誘電体材料110は、例えば金属ピラー91のような埋め込まれる構造を完全に覆い、これは例えばピラー91のような構造の高さより大きな膜厚を有することを意味する。この有機誘電体材料110中へのこの埋め込み後に、構造は図11に示されたように見える。
【0070】
この工程の後に、本発明の具体例により、構造が平坦化される。これは、ダイアモンドビットカッティング(フライカッティング)やグラインディング、研磨(CMP)のようなリセス技術の使用を必要とする。そのような技術は、平坦な構造をもたらし、クラック発生のための位置として特定された金属ピラー91のような埋め込み構造の上端部を露出させることを可能にする。それで、例えば金属ピラー91のような埋め込み構造まで下がる、図11の構造のリセス工程が行われる。このリセス工程の後に、構造は、図12のように模式的に示される。
【0071】
この段階において、構造は、図13に示すような、本発明の具体例にかかる硬い層130の堆積の準備ができる。硬い層130は、形成された構造の剛性を改良する層である。それは、例えば金属ピラー91のような埋め込み構造を囲む有機誘電体材料110の剛性より高い剛性を有する層である。本発明の具体例では、硬い層130は、例えば金属ピラー91のような埋め込み構造を囲む有機誘電体材料110のヤング率より高いヤング率を有する。本発明の具体例では、硬い層130は、例えば金属ピラー91のような埋め込み構造を囲む有機誘電体材料110の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する。本発明の特別な具体例では、硬い層130の熱膨張係数は、例えば10%より小さい偏差を有するように、基板80の熱膨張係数と近くてもよい。硬い層130は好適な膜厚を有する。使用される特別の材料のために所望の剛性が得られるならば、硬い層130の膜厚は適切である。特に、デバイスのプロセス中の熱サイクル中に、硬い層130の、例えばクラックおよび/またはバックリングのような破壊を避けることができれば、硬い層130の膜厚は適切である。適切な膜厚は、例えば2μmと10μmとの間、例えば5μmである。硬い層は、例えばCVD(化学気相堆積)のような適当な方法で形成される。硬い層130は、無機誘電体材料から形成されても良い。硬い層130に適した特定のタイプの材料はSiOまたはSiである。
【0072】
続いて硬い層130は、例えば金属ピラー91のような下の埋め込み構造と金属相互接続するようにパターニングする必要がある。一般的なパターニング技術は、2つの工程を必要とする。レジストリソグラフィと、それに続く、ウエット化学エッチングまたはドライ化学エッチングに基づく材料エッチングである。
【0073】
図14は、硬い層130の上に、どのようにレジスト層140を形成するかを示す。レジスト層140は、電気的相互接続構造を作製するのに適した膜厚を有する。レジスト層140は、例えばスピンコーティングにより硬い層130の表面全体に形成される。レジスト層140は、例えばノボラックのようなフォトレジストでも良い。
【0074】
フォトレジスト層140は、例えばフォトリソグラフィやフォトエングレービングによりパターニングされて、硬い層130の上にパターニングされたコーティング150を形成する(図15)。フォトリソグラフィやフォトエングレービング工程により、レジスト層140の中に孔が形成され、パターニングされたコーティング150が形成される。
【0075】
レジストのパターニングの後、硬い層130の露出した部分を除去するために、材料のエッチングが行われる。これは図16に示される。この後に、パターニングされたレジスト層150が除去されて、これにより図17に示すような構造となる。
【0076】
硬い層130が大きな面積に提供できることは、本発明の具体例にかかる第1のフローの長所である。
【0077】
相互接続構造を完成させるために、第2の金属メッキが行われる。この金属プロセスは、例えばピラー91のような埋め込み構造の作製のために上述したのと同じ工程を含む。即ち、シード層180の堆積、リソグラフィレジストプロセス(図示せず)、第2金属181の堆積のための金属電気メッキ、レジストストリップ(図示せず)、およびシード層181の露出部分のエッチングである。それらの工程は、図には詳しくは示されていない。この電気メッキされた第2金属181の典型的な膜厚は、硬い層130の膜厚(数ミクロン)と等しいか、これより大きい。この金属プロセスの後に、構造形成が終わり、図18に模式的に示されたようになる。
【0078】
本発明の具体例にかかる第2のプロセスフローは、金属の堆積までは、第1のフローと非常に似ている。このように、第1のプロセスフローのための、図17に示された工程までで、この工程を含む工程は、第2のプロセスフローでも使用できる。相違点は、図15に示すレジストのパターニング工程と、それに続く硬い層の材料130の除去工程が少し違って見えて、第2のプロセスフローの開始構造が例えば図19のように見えることである。第2のプロセスフローでは、例えば電気メッキによる、構造全体の上への第2金属190の堆積が提案される。この具体例では、最初にシード層191が形成されても良く、金属メッキプロセスは、第2の金属190の堆積のために行われても良い(図20)。この後に、第2のプロセスフローにより、第2金属層190に、例えばCMPにより、硬い層130までの窪みが作られる。硬い層130の上のシード層191は、窪みの作製工程で除去され、硬い層130の上で停止する。これは、ダマシンプロセスに非常に似ている。これにより、例えば更なる構造の積み重ねが考えられた場合、いくつかの応用で好ましい平坦な構造の作製が可能になる。第2の金属層190のためのそのようなプロセスの後に、構造は図21に模式的に示されたようになる。
【0079】
硬い層130の堆積とパターニング後の、第2金属190を露出させるために使用される例えばグラインドのような窪み形成技術は、本発明の具体例にかかる第2プロセスの長所である。それゆえに、表面の平坦性は良好である。
【0080】
本発明は、図面と先の説明で詳細に記載し説明されたが、そのような記載や説明は例証または例示であり、限定的ではない。先の説明は本発明の所定の具体例について詳細に述べたが、これに限定されるものではない。テキスト中の先の表示がいかに詳しくても、本発明は多くの方法で実施できる。本発明の所定の特徴や形態を説明する場合の、特定の文言の使用は、その文言が関係する本発明の長所や形態の特定の特徴を含むように、その用語が限定するようにここで再定義されることを暗示するものではない。
【0081】
図面、説明および添付の請求項から、開示された具体例の変形が、当業者に理解され、行われる。請求項において、「含む(comprising)」の文言は他の要素や工程を排除するものではなく、不定冠詞の「a」または「an」は、複数を排除しない。単一の処理装置または他のユニットは、請求項で列挙される多くのアイテムの機能を満たしても良い。所定の方法が相互に異なる従属請求項で列挙されるという単なる事実は、それらの方法の組み合わせが有利に用いることができないことを意味するものではない。コンピュータプログラムは、共に提供された光記憶媒体または固体媒体のような、または他のハードウエアの一部のような好適な媒体に蓄積/分配されても良いが、インターネット経由や他のワイヤまたはワイヤレスの通信システムのような他の形態で分配されても良い。請求項の参照符号は、範囲の限定するものとして解釈すべきでない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機誘電体材料(110)中に埋め込まれた第2構造(91)への金属相互接続(181、190)を提供する方法であって、
有機誘電体材料(110)中に埋め込まれた第2構造(91)を有する第1構造を得る工程と、
少なくとも第1構造のいくつかの位置で、有機誘電体材料(110)の上に硬い層(130)を提供する工程であって、硬い層(130)は有機誘電体材料(110)の剛性より高い剛性を有する工程と、を含む方法。
【請求項2】
少なくとも第1構造のいくつかの位置で、有機誘電体材料の上に硬い層を形成する工程は、第2構造の端部の隣に硬い層(130)を提供する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
有機誘電体材料(110)の上に硬い層(130)を提供する工程は、有機誘電体材料(110)と第2構造(91)に接続する金属相互接続層(181)との間に硬い層(130)を提供する工程を含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
有機誘電体材料(110)の上に硬い層を提供する工程は、第2構造(91)に接続する金属相互接続層(190)の部分の間に硬い層(130)を提供する工程を含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
硬い層(130)を提供する工程は、無機材料を含む誘電体層を提供する工程を含む請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
硬い層(130)を提供する工程は、有機誘電体材料(110)の熱膨張係数より小さい熱膨張係数を有する層を提供する工程を含む請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
構造は熱膨張係数を有する基板を含み、硬い層(130)を提供する工程は、基板(80)の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する層を提供する工程を含む請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
硬い層(130)を提供する工程は、有機誘電体材料(110)のヤング率より低いヤング率を有する層を提供する工程を含む請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
硬い層(130)の適用前に、第2構造(91)の上端部を露出させる工程を含む請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
第2構造(91)の上端部を露出させる工程は、CMPまたはフライカッティングにより、有機誘電体層に窪みを作る工程を含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
有機誘電体材料(110)中に埋め込まれた第2構造(91)と、
第2構造(91)に接続する金属相互接続(181、190)と、
少なくとも第1構造のいくつかの位置の、有機誘電体材料(110)の上の硬い層であって、有機誘電体材料(110)の剛性より高い剛性を有する硬い層(130)と、を含む第1構造。
【請求項12】
硬い層(130)は、第2構造(91)の端部の隣に存在する請求項11に記載の第1構造。
【請求項13】
硬い層(130)は、有機誘電体材料(110)と第2構造(91)に接続する金属相互接続層(181)との間に存在する請求項11または12に記載の第1構造。
【請求項14】
硬い層(130)は、第2構造(91)に接続する金属相互接続層(190)の部分の間に存在する請求項11または12に記載の第1構造。
【請求項15】
硬い層(130)は、誘電体層である請求項11〜14のいずれかに記載の第1構造。
【請求項16】
硬い層(130)は、無機材料である請求項11〜15のいずれかに記載の第1構造。
【請求項17】
硬い層(130)は、多層構造または複合材料の層である請求項11〜16のいずれかに記載の第1構造。
【請求項18】
硬い層(130)は、有機誘電体材料(110)の熱膨張係数より低い熱膨張係数を有する請求項11〜17のいずれかに記載の第1構造。
【請求項19】
硬い層(130)は、有機誘電体材料(110)のヤング率より高いヤング率を有する請求項11〜18のいずれかに記載の第1構造。

【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−530362(P2012−530362A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515362(P2012−515362)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057678
【国際公開番号】WO2010/145712
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】