説明

銀及びニッケル、もしくは、銀及びニッケル合金からなる厚膜導電体形成、及びそれから作られる太陽電池

本発明は、太陽電池及び太陽電池コンタクトの処方及び製造方法を開示するものである。概して、本発明は、焼成に先立って、ニッケルと銀とを含む金属部からなる混合物から作られる太陽電池コンタクトを提供するものである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペースト組成物及びコンタクト型太陽電池の製造方法、並びに、光電池の製造に用いられる他の関連部品に関する。特に、本発明は、太陽電池コンタクト及びその他用途で用いられる、ニッケルもしくはニッケル合金、及び銀からなる厚膜ペーストに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、通常、太陽光を有用な電気エネルギーに変換するシリコン(Si)のような半導体から製造される。太陽電池は一般的にSiの薄ウェハから作られ、このウェハでは、リン(P)を好適なリン源からP型Siウェハへと拡散させることによって、必要とされるPN接合を形成する。通常、入射する太陽光の反射損失を防ぐため、シリコンウェハの太陽光が入射する側は、反射防止膜(ARC)で覆われており、このようにして太陽電池の効率を増大させる。前面コンタクト(front contact)として知られる二次元の電極グリッドパターンは、シリコンのN側に接続され、もう一方の側(裏面コンタクト;back contact)は、アルミニウム(Al)コーティングによってシリコンのP側へと接続される。これらのコンタクトは、PN接合部から外部へと出力するための電気的な出力路である。
【0003】
シリコン太陽電池の前面コンタクトは、厚膜ペーストをスクリーン印刷することによって形成される。そのペーストは、通常、約75〜80重量%の銀微粒子、約1〜5重量%のガラス、及び、約15〜20重量%の有機物を含有している。スクリーン印刷の後、ウェハとペーストは、通常、約650〜約1000℃に温度設定された炉中において、数秒間大気雰囲気下で焼成される。高密度固体を形成するために、有機物を除去、ガラスを軟化/融解、及び、銀粒子を溶解/焼結するように適切な焼成プロファイルが選択され、それによって高導電性の銀トレースが形成される。この段階において、ガラスは軟化して、反射防止膜と融解反応し、シリコン表面をエッチングして、緊密なシリコン−銀コンタクトの形成を促進する。銀は、島状構造(islands)としてシリコン上に堆積する。シリコン−銀島状構造の形状、大きさ、及び数によって、シリコンから外部回路への電子移動効率が決定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、太陽電池コンタクトの製造用の厚膜ペーストを提供するものである。本発明のペーストは、銀(Ag)及びニッケル(Ni)もしくはニッケル合金の混合物を含む金属部を有する。特に、ある実施形態において、厚膜ペーストは、ビヒクル、ガラス部、及び導電性金属部を含むものであり、前記導電性金属部は、(a)約10〜約99重量%の銀と、(b)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金とを含む。
【0005】
本発明の別の実施形態は、前面コンタクトを含む太陽電池であり、前記前面コンタクトが、ガラス部及び導電性金属部を含むペースト組成物を焼成することによって形成され、前記導電性金属部が、銀と、少なくとも約1重量%のニッケルとを含むものである。
【0006】
本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、(a)約2ミクロン以下の粒径を有するフリット粒子を含むガラス部であり、部分的に結晶化した少なくとも1種のガラスフリットを含むガラス部と、(b)導電性金属部であり、(i)約10〜約99重量%の銀と、(ii)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.05〜約90重量%のニッケル合金とを含む導電性金属部とを含むものである。
【0007】
また、本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、約5〜約85重量%のニッケル、約10〜約80重量%の銀、及び、アルミニウム、クロム、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.1〜約10重量%の金属を含む金属部を含むものである。
【0008】
本発明の別の実施形態は、コンタクトを含む太陽電池であり、該コンタクトが、焼成に先立って、約5〜約85重量%のニッケル、約10〜約80重量%の銀、及び、アルミニウム、クロム、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.1〜約10重量%の金属を含む金属部を含むものである。
【0009】
本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストがガラス部と導電性金属部とを含み、前記導電性金属部が、約10〜約99重量%の銀と、ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金とを含み、前記ガラス部が、部分的に結晶化したガラスフリットを含むものである。
【0010】
また、本発明の別の実施形態は、前面コンタクトを含む太陽電池であり、前記前面コンタクトが、ガラス部及び導電性金属部を含むペースト組成物を焼成して形成され、前記導電性金属部が、銀と、少なくとも約8重量%のニッケルとを含むものである。
【0011】
本発明の別の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法に関し、該方法は、(a)ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、(i)ガラス部と、(ii)導電性金属部とを含み、前記導電性金属部が、(1)約10〜約99重量%の銀と、(2)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金とを含むことを特徴とする塗布工程と、(b)前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程とを含むものである。
【0012】
また、本発明の別の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、該方法は、(a)ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、(i)ガラス部と、(ii)導電性金属部とを含み、前記導電性金属部が、(1)銀と、(2)少なくとも約1重量%のニッケルとを含むことを特徴とする塗布工程と、(b)前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程とを含むものである。
【0013】
ガラス部の形成に用いられるガラスフリットは重要でなく、本発明のペースト組成物では、様々な鉛含有ガラス及び、鉛フリーガラスを使用することができる。前記ガラスは、部分的に結晶化されたものであってもよい。また、本発明のペーストは大気中で焼成することができ、特別な雰囲気は必要としない。
【0014】
本発明の組成物及び方法は、ガラス媒体を通じて、コンタクト成分(典型的にはニッケル、銀、及びシリコン)間における相互作用、結合、及びコンタクト形成の最適化を促進することで、従来技術の欠点を克服するものである。ガラス、銀、及びニッケル含有の導電性ペーストをシリコンウェハ上に印刷し、焼成して、ペースト中のガラスを融解、及び金属を焼結させる。焼成後、導電性の島状構造が形成され、バルクペーストとシリコンウェハの間に導電性のブリッジが作られる。有鉛ガラスは、比較的低温での優れたフロー特性により、低い焼成温度を可能にする。しかしながら、鉛に関する環境問題を回避しつつ、低い焼成温度を可能にするため、適当な鉛フリーガラスを使用してもよい。カドミウムフリーガラスも、同様の理由で使用され得る。
【0015】
また、本願に含まれるあらゆるペースト組成物を用いた太陽電池の製造方法も想定される。本発明のペーストは、太陽電池の他、様々な回路装置の製造に用いることもできる。
【0016】
以下、本発明の前記及びその他の特徴をより詳細に説明し、特に請求の範囲に挙げる。下記の説明では、本発明の実例となる複数の実施態様を詳細に記載するが、これらは本発明の原理が使用される様々な方法の一部を示しているにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1A〜1Eは、例えば、太陽電池における、半導体装置の製造を概略的に図示したプロセスフロー図である。図1A〜1E中の符号を下記に説明する。
【発明の詳細な説明】
【0018】
本発明のニッケル/銀含有、及びガラス含有の厚膜ペーストは、光照射によって発生する電流を集電するためのシリコンベース太陽電池用の前面コンタクト、もしくは、電子を外部へ伝導させるための裏面コンタクトの製造に用いられる。セル効率(η)及び曲線因子(FF)によって計測される電池の電気的性能は、ニッケル/銀/シリコン界面の微細構造及び電気的特性によって大きく影響を受ける。また、太陽電池の電気的特性は、直列抵抗(R)及びシャント抵抗(RSh)によっても特徴付けられる。前面コンタクト界面の組成及び微細構造によって、Rがほぼ決定される。ぺーストは一般的にスクリーン印刷によって塗布されるが、押し出し、パッド印刷、及びホットメルト印刷のような方法を使用してもよい。スクリーン印刷された前面コンタクトを有する太陽電池は、比較的低温(ウェハ温度550℃〜850℃、炉設定温度650℃〜1000℃)で焼成され、リンをドープしたシリコンウェハのN側と、ニッケル/銀ベースのペーストとの間に低抵抗コンタクトを形成する。前面コンタクトペーストは、焼成に先立って、1種以上の物理的及び化学的形状(粉末、フレーク、コロイド、酸化物、塩、合金)の銀及びニッケル金属を含む金属部を含む。ペーストは、通常、ガラス成分、ビヒクル、及び/又はその他添加剤を含む。
【0019】
温度の作用として起こる反応の順序及び速度は、銀/ニッケルペースト、もしくは銀/ニッケル合金ペーストとシリコンウェハ間における低抵抗のコンタクトを形成する要因となる。界面構造は、基板シリコン、導電性島状構造、絶縁ガラス層内の導電性金属の沈殿物、及びバルク銀/ニッケルペースト又は銀/ニッケル合金ペーストといった複数の相からなる。ガラスは、シリコン界面と、バルク銀/ニッケルペースト又は銀/ニッケル合金ペーストとの間に、ほぼ連続した層を形成する。
【0020】
本発明の一実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、ビヒクル、ガラス部、及び導電性金属部を含み、前記導電性金属部が、(a)約10〜約99重量%の銀と、(b)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金とを含むものである。
【0021】
ニッケル合金を用いる場合、厚膜ペーストには、約10重量%程度の銀が含まれていてもよい。ニッケルの値段は銀の半分に満たないため、ペーストにおけるニッケルの使用には明らかな利点がある。大部分(金属部の85重量%を超える)にニッケル合金を含み、ごく一部に銀を含む本願記載のペーストは、90重量%を超える銀を含む金属部をもつ通常のペーストを用いた従来技術の電池と同様、もしくは実質的に同様に機能する太陽電池の製造に用いられる。
【0022】
本発明のさらなる実施形態は、前面コンタクトを含む太陽電池であり、前面コンタクトが、ガラス部と導電性金属部とを含むペースト組成物を焼成して形成されるものである。前記の導電性金属部は、銀と、少なくとも約1重量%のニッケルとを含む。
【0023】
また、本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、約5〜約85重量%のニッケル、約10〜約80重量%の銀、及び、アルミニウム、クロム、及びそれらの組合せからなる群から選択される、約0.1〜約10重量%の金属を含む金属部を含むものである。
【0024】
本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、(a)約2ミクロン以下の粒径を有するフリット粒子を含み、部分的に結晶化した少なくとも1種のガラスフリットを含むガラス部と、(b)(i)約10〜約99重量%の銀、及び(ii)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.05〜約90重量%のニッケル合金を含む導電性金属部とを含むものである。
【0025】
また、本発明の別の実施形態は、コンタクトを含む太陽電池であり、該コンタクトが、焼成に先立って、約5〜約85重量%のニッケル、約10〜約80重量%の銀、及び、アルミニウム、クロム、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.1〜約10重量%の金属を含む金属部を含むものである。
【0026】
また、本発明の別の実施形態は、銀、ニッケル合金、及び、アルミニウムを含む太陽電池前面コンタクトである。
【0027】
本発明のさらなる実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法に関し、該方法は、(a)ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、(i)ガラス部と、(ii)導電性金属部とを含み、前記導電性金属部が、(1)約10〜約99重量%の銀と、(2)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金とを含むことを特徴とする塗布工程と、(b)前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程とを含むものである。
【0028】
また、本発明の別の実施形態は、太陽電池コンタクトの製造方法であり、該方法が、(a)ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、(i)ガラス部と、(ii)導電性金属部とを含み、前記導電性金属部が、(1)銀と、(2)少なくとも約1重量%のニッケルとを含むことを特徴とする塗布工程と、(b)前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程とを含むものである。
【0029】
太陽電池は、構成要素の混合物を含むペーストから作られた前面コンタクトを備えている。これらの混合物は、焼成に先立って、金属部、ガラス部(すなわち、1種以上のガラスフリット)及びビヒクル、すなわち有機部分を含む。必要に応じて、その他(すなわち無機物の)添加物を約30重量%まで、好適には約25重量%まで、より好適には約10重量%まで含有することができる。本発明にかかるペースト組成物の金属部は、銀及びニッケルもしくは銀及びニッケル合金か、又は、十分な加熱により銀及びニッケルもしくは銀及びニッケル合金を生じ得るその他の化合物(例えば、酸化物、塩、及び、有機金属化合物等)を含む。また、バインダ、ビヒクル、湿潤剤、及びチキソトロープの役目をする有機物も本発明のペースト組成物に含まれる。以下、各種主要成分(金属、ガラス、有機物、及び添加剤)について詳説する。
【0030】
ニッケル成分。ニッケル金属は、粉末もしくはフレーク状の形態で、本発明ペーストへ供される。通常、ニッケル金属が使用される場合、ニッケル粒子径は、おおよそ銀粒子径に沿っている。ニッケルの合金を使用する場合、この粒径の均等性は必須ではなく、時として望ましくないこともある。ニッケルは、純ニッケル粉末、酸化ニッケル、有機ニッケル、コロイド状ニッケル(colloidal nickel)、もしくは、アルミニウム、クロム、シリコン、鉄、モリブデン、アンチモン、バナジウム、及びニオブ/タンタルのいずれか又は全てを含む1種以上の他の金属と合金されたニッケルの形で供してもよい。当技術分野で周知のように、ニオブとタンタルは、よく合金する/混ざる傾向があり、それぞれを精製することが難しい。そのため、両金属の割合は、あわせて記載する。
【0031】
ニッケルの使用は、前面及び裏面両方の太陽電池コンタクトに、驚くべき結果をもたらす。前面及び裏面の両コンタクトについては、300℃を超える大気中で加熱されると、Ni粉末が酸化してNiOを形成することが知られている。NiOの電気抵抗率が数キロオーム・cm(すなわち、絶縁体)であるのに対し、高密度化したNiの電気抵抗率は、数マイクロオーム・cm(すなわち、良導体)である。したがって、当業者は、銀の代わりにニッケル又はニッケル合金を使うことにより、銀の他にニッケル又はニッケル合金を用いた太陽電池の電気特性は低下すると予測するであろう。しかし、それどころか、銀の大部分をニッケルに置き換えるような(例えば表8の番号4のような)相当の配分とした場合でも、非常に優れた電気特性が確認された。
【0032】
同様に、前面コンタクトについては、前面コンタクト銀処方中のアルミニウムが電気特性を著しく悪化させることがよく知られている。しかし本出願人は、驚くべきことに、Ni−Al合金の形態におけるAlの存在が、電気的性能を低下させず、場合によっては向上させることを見出した。
【0033】
また、本発明の一実施形態は、厚膜ペーストであり、該厚膜ペーストが、約1〜約25重量%、好適には約4〜約20重量%のアルミニウム、約0〜約30重量%のクロム、及びニッケルを含むニッケル合金を含むものである。本発明の別の実施形態において、ペーストは、約1〜約60重量%のクロムを含むニッケル−クロム合金を含んでいてよい。また、ニッケル−アルミニウム合金は、約75〜約99重量%のニッケルと約1〜約25重量%のアルミニウム、好適には約80〜約99重量%のニッケルと約1〜約20重量%のアルミニウム、より好適には約80〜約96重量%のニッケルと約4〜約20重量%のアルミニウムを含んでいてよい。
【0034】
ニッケル−アルミニウム合金の代わり、又はニッケル−アルミニウム合金に追加して、ニッケル−クロム合金がペースト中に存在していてもよく、前記ニッケルークロム合金は、約48〜約81重量%のニッケルと約19〜約52重量%のクロムとを含む。
【0035】
本発明の別の実施形態は、厚膜ペーストであり、その導電性金属部が、約20〜約90重量%の銀と、(b)ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約10〜約80重量%のニッケル合金とを含むものである。
【0036】
ニッケル−アルミニウム合金を使用する場合、約1〜約30重量%のアルミニウムと約70〜約99重量%のニッケルとを含み得る。また、別の実施形態では、本発明のペーストにおいて、導電性金属部が、(a)約37.5〜約75重量%の銀と、(b)約25〜約62.5重量%のニッケル合金とを含む。また、別の実施形態においては、導電性金属部が、(a)約13.8〜約87.5重量%の銀と、(b)ニッケル−アルミニウム、ニッケル−クロム、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム、及びそれらの組合せからなる群から選択される約12.5〜約86.2重量%のニッケル合金とを含む。別の実施形態においては、ニッケル含有量が、金属部の少なくとも約5重量%を占める。また、別の実施形態においては、金属部が、少なくとも約7重量%、少なくとも約8重量%、少なくとも約10重量%、もしくは少なくとも約15重量%のニッケルを含む。
【0037】
本願記載のニッケル合金は、さらに、コバルト、鉄、シリコン、モリブデン、ニオブ、タンタル、マンガン、バナジウム、アンチモン、及びそれらの組合せからなる群から選択される成分を含んでもよい。例えば、ある実施例は、次のうちの少なくとも1つを含み得る:約1〜約30重量%、好適には約5〜約25重量%、より好適には約10〜約20重量%のクロム;約0.1〜約10重量%、好適には約0.3〜約8重量%、より好適には約1〜約5重量%の鉄;約0.1〜約5重量%、好適には約1〜約4重量%、より好適には約1.5〜約3重量%のシリコン;約1〜約10重量%、好適には約2〜約8重量%、より好適には約3〜約7重量%のモリブデン;約0.1〜約5重量%、好適には約0.25〜約4重量%のマンガン;約0.1〜約10重量%、好適には約0.3〜約8重量%、より好適には約1〜約5重量%のニオブ+タンタル;約0.5〜約8重量%、好適には約1〜約7重量%、より好適には約2〜約6重量%のバナジウム;及び、0.5〜約9重量%、好適には約1〜約8重量%、より好適には約2〜約6重量%のアンチモン。
【0038】
銀成分。銀成分における銀原料は、1種以上の銀金属又は銀合金の微粉末とすることができる。一部の銀を、酸化銀(AgO)、もしくはAgNOあるいはAgOOCCH(酢酸銀)などの銀塩として加えることができる。さらに、銀は、リンなどの様々な物質で被覆されていてもよい。または、銀は、ガラス上に被覆されていてもよい。また、酸化銀は、ガラス融解/製造工程中に、ガラス中へ溶解させることができる。ペーストに使用される銀粒子は、球状、フレーク状であっても、コロイド懸濁液中に供給されていてもよく、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。市販されている銀粒子の適当な例として、球状銀粉であるAg3000−1、銀フレークであるSFCGED及びSF−23、及びコロイダルシルバー懸濁液であるRDAGCOLBが挙げられ、これらはすべてFerro Corporation(オハイオ州クリーブランド)から市販されている。
【0039】
銀粉末。本願記載のペーストの導電性金属部は、概して、約10〜約99重量%の銀粉末を含有する。他の実施形態においては、導電性金属部は、約13.8〜約87.5重量%、約20〜約90重量%、約20〜約80重量%、もしくは約37.5〜約75重量%の銀を含有する。
【0040】
本願において使用される金属及び合金は、粉末、フレーク、及びコロイドなどの様々な形状で供給され得る。銀、ニッケル、アルミニウム(Alのみ裏面コンタクトだけでの使用)といった金属と、銀、アルミニウム、ニッケル及びニッケル合金の組合せを含有する合金の粒子は、約10ミクロン未満、好適には約5ミクロン未満、より好適には約1ミクロン未満の平均粒径を有する。他の実施形態では、約750nm未満、約500nm未満、もしくは約250nm未満の平均粒径を有する金属もしくは合金粒子を含有することができる。
【0041】
本願において有用な金属粉末及びフレークの例を表1に示す。下記実施例で用いられる銀及びニッケルの平均粒径は、約1ミクロンである。合金としては、325メッシュ級として販売される、最も微細な市販材料が本願試験例に使用された。成分のパーセンテージ量の記載のない項目は、処方の残余がその成分による(最大100重量%まで)ことを示している。
【0042】
【表1】

【0043】
粉末/フレーク製造販売元情報:Ferro Electronic Materials(ニュージャージー州サウスプレインフィールド、及びカリフォルニア州ビスタ)、Ecka−Granules of America(ケンタッキー州ルーイビル)、Umicore Canada Inc.(カナダ アルバート州フォート サスカチュワン)、Sandvik Osprey Ltd.(イギリス ニース)、Praxair Surface Technologies(インディアナ州インディアナポリス)、Ultrafine Powder Technology Inc.(ロードアイランド州ウーンソケット)。
【0044】
ペーストガラス。本願において使用されるガラスフリットは重要ではない。本願のペーストに使用するガラスフリットは、初期物質として、鉛及び/又はカドミウムを意図的に含有していてもよく、鉛及び/又はカドミウムが意図的に添加されなくてもよい。ガラスは、部分的に結晶化したものでも、非結晶化のものでもよい。部分的に結晶化したガラスが好ましい。以下の表は、本発明の実施における有用なガラスフリット組成物を示している。Y+Ybのような記載は、Y又はYb又はこれら2つの組合せが特定量で存在していることを意味する。以下の表は、様々な有用なガラス組成物を示したものである。
【0045】
【表2】

【0046】
【表3】

【0047】
【表4】

【0048】
【表5】

【0049】
特定の実施形態では、表5記載のフリット成分を全て含有する必要はなく、様々な組合せが可能である。他の特定の実施形態では、表6に示されるモル%において、様々な量の前記成分を含有することができる。ある実施形態における酸化物成分の量は、IIやVやVIIIといった単一の列における量に制限される必要はない。同じ表の異なる列の酸化物範囲も、その範囲の合計が100モル%となる限りは、組み合わせることができる。同様に、表5の付加的な酸化物成分も、表2、3もしくは4の酸化物とあわせて100モル%まで添加できる限り、異なる列の量を組み合わせて添加してもよい。
【0050】
【表6】

【0051】
また、商品番号LF256、EG2964、及びIP530(全てFerro Corporation製)である市販ガラスも使用に適している。これらを含む、その他の適したガラス組成物を表7に挙げる。
【0052】
【表7】

【0053】
無機物/その他添加剤。前面コンタクトの抵抗を減少するため、様々な方法でリンをペーストに添加することができる。例えば、ある特定のガラスを、粉末状もしくは酸化物フリット状のPで修飾したり、リンを、リン酸エステル及びその他の有機リン化合物としてペーストへ添加することができる。より簡単には、ペーストの調製に先立って、リンを、銀、及び/又はニッケル、及び/又は銀/ニッケル合金の粒子へのコーティングとして添加できる。このような場合、ペースト化する前に、銀、及び/又はニッケル、及び/又は銀/ニッケル合金の粒子は、液状リン及び溶媒とともに混合される。例えば、約85〜約95重量%の銀、及び/又はニッケル、及び/又は銀/ニッケル合金の粒子、約5〜約15重量%の溶媒、及び約0.5〜約10重量%の液状リンを混合し、溶媒を蒸発させる。リンで被覆した銀、及び/又はニッケル、及び/又は銀/ニッケル合金の粒子の使用により、ペーストにおけるリンと、銀、及び/又はニッケル、及び/又は銀/ニッケル合金との緊密な混合が確実になされる。
【0054】
微粒子シリコン又は炭素粉、もしくはその両方のような他の添加剤は、銀の還元及び沈殿反応を抑えるために、ペーストへ添加することができる。界面又はバルクガラス中での銀の沈殿は、焼成雰囲気(例えば、N又はN/H/HO混合物流動下での焼成)の調整によっても抑えることができる。しかし、特別な雰囲気は必要ではない。Pb、Bi、In、Ga、Sn、Ni、及びZn、もしくは各金属と少なくとも1種の他の金属との合金のような、優れた低融点の金属添加物(すなわち、金属酸化物とは異なる元素金属添加物)は、低焼成温度でコンタクトをもたらす、もしくは焼成条件を拡大するために添加することができる。通常、そのような金属添加物は、本願記載のペーストの導電性金属部の約1重量%未満の割合で存在する。アルミニウム、バリウム、ビスマス、マグネシウム、亜鉛、ストロンチウム、及びカリウムをもたらす有機金属化合物は、例えば、それら金属の酢酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、ネオデカン酸塩、メトキシド、エトキシド、メトキシエトキシド、及びステアリン酸塩として用いてもよい。ケイ酸カリウムもまた、カリウムの適した原料である。
【0055】
(a)ガラスの混合物、もしくは(b)ガラス及び結晶性添加剤の混合物、もしくは(c)1種以上の結晶性添加剤の混合物を、所望の組成範囲においてガラス成分を処方するために用いることができる。その目的は、コンタクトの抵抗を減少し、太陽電池の電気的性能を向上することにある。例えば、Bi、Sb、Sb、In、Ga、SnO、MgO、ZnO、Cr、Fe、Pb、PbO、SiO、ZrO、V、Al、B、及びTaのような結晶性材料を、コンタクト特性を調整するために、ガラス成分に添加してもよい。前述の酸化物は、ガラス質(すなわち非結晶)状で添加してもよい。上記酸化物の組合せ及び反応生産物もまた、所望の特徴を有するガラス組成物を構成するのに適している。例えば、4PbO・SiO、3PbO・SiO、2PbO・SiO、3PbO・2SiO、及びPbO・SiOなどの、PbOとSiOの反応によって形成された、結晶性もしくはガラス質の低融点ケイ酸鉛を、単独もしくは混合して、ガラス成分の処方のために用いることができる。また、ZnO・SiOやZrO・SiOなど、上記酸化物のその他の反応生産物を用いてもよい。しかしながら、上記酸化物の総量は、本願各所に開示される実施形態で特定された範囲内としなければならない。
【0056】
また、本発明者等は、ハフニウムの酸化物(HfO)、インジウムの酸化物(In)、及び/またはガリウムの酸化物(Ga)を含有する特定のガラスが、導電性金属の島状構造の大きさ及び質をともに増加させることを見出した。したがって、15mol%までのHfO、及び/又はIn、及び/又はGaをガラス成分中に含んでいてもよい。
【0057】
タンタル及びモリブデンの酸化物は、焼成中のガラス粘性及び表面張力を減少させ、溶融したガラスによるウエハのより良い湿潤を促進する。したがって、約10mol%までのTa、及び約3mol%までのMoOをガラス成分中に含有することができる。
【0058】
ガラス組成物からの銀の溶解及び沈殿の反応速度は、アルカリ金属酸化物の存在によって変化する。この点から、本願の組成物は、例えば、NaO、KO、及びLiO、及びそれらの組み合わせのようなアルカリ金属酸化物をさらに含んでいてもよい。特に、本願のある実施例のガラス成分は、約0.1〜約15mol%、より好適には約0.1〜約5mol%のNaO+KO+LiOを含んでいてもよい。
【0059】
有機ビヒクル。多くの導電性組成物用のビヒクル又はキャリアは、一般的には溶媒に溶解した樹脂の溶液であり、その多くは樹脂とチキソトロープ剤の両者を含む溶媒溶液である。溶媒の沸点は、通常、約130℃〜約350℃である。この目的のために最も頻繁に使用される樹脂は、エチルセルロースである。しかし、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂の混合物、低級アルコールのポリメタクリル酸エステル、及びエチレングリコールモノアセテートのモノブチルエーテルのような樹脂も使用可能である。
【0060】
厚膜塗布に最も広く使用されている溶媒は、α又はβテルピネオールのようなテルペン類、もしくは、Dowanol(登録商標;ジエチレングリコールモノエチルエーテル)のような高沸点アルコール類、もしくは、それらと、butyl Carbitol(登録商標;ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、dibutyl Carbitol(登録商標;ジエチレングリコールジブチルエーテル)、butyl Carbitol acetate(登録商標;ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ヘキシレングリコール、Texanol(登録商標;2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート)のような他の溶媒との混合物、並びにその他のアルコールエステル類、ケロシン、及びフタル酸ジブチルである。ビヒクルは、コンタクトを修飾するために、例えば、ニッケル、リンもしくは銀をベースとする有機金属化合物を含有できる。各用途で必要とされる所望の粘度や揮発性を得るため、これらと他の溶媒との様々な組合せが処方可能である。厚膜ペーストの処方で通常使用される他の分散剤、界面活性剤、及び流動性改質剤を含んでもよい。
【0061】
有機キャリアーにおいて有用な製品は、以下の商標として市販で得ることができる:Texanol(登録商標;Eastman Chemical Company,テネシー州キングスポート);Dowanol及びCarbitol(登録商標;Dow Chemical Co.,ミシシッピ州ミッドランド);Triton(登録商標;Union Carbide Division of Dow Chemical Co.,ミシシッピ州ミッドランド)、Thixatrol(登録商標;Elementis Company,ニュージャージー州ハイツタウン)、及びDiffusol(登録商標;Transene Co. Inc.,マサチューセッツ州ダンバー)、Ethyl Cellulose(Dow Chemical Company、ミシシッピ州ミッドランド)、Terpineol(Hercules Inc.、デラウェア州ウィルミントン)。N−DIFFUSOL(登録商標)は、リン元素と同程度の拡散係数を持つn型拡散剤を含有する安定な液体製剤である。
【0062】
一般的に使用される有機チキソトロープ剤は、水素化ヒマシ油及びそれらの誘導体である。チキソトロープ剤は、懸濁液のずり流動化能を有する溶媒/樹脂特性においてのみ好適であるため、常に必要とされるものではない。さらに、湿潤剤として脂肪酸エステル、例えば、N−タロー−1,3−ジアミノプロパンジオレート;N−タロートリメチレンジアミンジアセテート;N−ココトリメチレンジアミン、ベータジアミン;N−オレイルトリメチレンジアミン;N−タロートリメチレンジアミン;及びN−タロートリメチレンジアミンジオレート、及びそれらの組み合わせが用いられる。
【0063】
以下の試験例において、有機ビヒクルは、のEthyl Cellulose Std.4を0.45%;Ethyl Cellulose Std.45を1.28%;Thixatrol ST(登録商標)を0.3%;Triton X−100(登録商標)を0.18%;N−Diffusol(登録商標)を0.5%;Dowanol DB(登録商標)を8.45%;及び、Terpineolを3.84%(以上、%は重量%を意味する)混合したものである。これらの重量%の合計は、表8及び9における有機ビヒクルの15重量%となる。15重量%を超える有機ビヒクルの記載については、量の追加分がDowanol DB(登録商標)の添加によって埋め合わされている。
【0064】
前述の組成範囲は好ましい領域のものであって、これらの範囲に限定されるものではないことに注意すべきであり、当業者は、最終的な製品の製造、形成のために、特定の用途、特定の組成物及び条件に応じて、本発明の教示をはじめとして、これらの組成範囲を変更し得ることを認識するであろう。
【0065】
ペーストの調製。本発明にかかるペーストは、3本ロールミルを用いて便宜的に調製することができる。使用されるキャリアーの量及びタイプは、主に、最終的に所望される処方粘性、ペーストの粉の細かさ、及び所望されるウェット印刷の厚さによって決定される。本発明にかかる組成物の調製においては、微粒子無機固体をキャリアーと混合し、3本ロールミルのような適当な装置によって分散し、懸濁液を生成する。この結果得られた組成物は、ブルックフィールドHTB型スピンドル14粘度計を用いた、25℃、せん断速度9.6sec−1での粘性範囲が、約100〜約500kcps、好適には約300〜約400kcpsとなる。
【0066】
ペーストの印刷及び焼成。上記ペースト組成物は、太陽電池コンタクトあるいはその他の太陽電池部品の製造工程で用いられ得る。本発明の太陽電池コンタクトの製造方法は、(1)銀及びニッケル含有ペーストをシリコン基板に塗布する段階、(2)ペーストを乾燥させる段階、及び、(3)ペーストを焼成して金属を焼結させ、シリコンへ接合する段階を含む。ペーストの印刷パターンは、炉設定温度約650〜約1000℃、又はウェハ温度約550〜約850℃といった適当な温度で焼成される。好適には、炉設定温度は約750〜約930℃であり、ペーストは空気中で焼成される。焼成中、反射防止SiN層がガラスによって酸化及び腐食されると考えられ、Si基板との反応によってAg/Siの島状構造が形成され、これがシリコンに対してエピタキシャルに結合している。焼成条件は、シリコン/ペースト界面におけるシリコンウエハ上の導電性金属/Siの島状構造を十分な密度とするために選択され、その結果として低い抵抗性が達成される。ゆえに、効率が良く、高い曲線因子を有する太陽電池をもたらすコンタクトが得られる。
【0067】
標準的なARCは、Si等の、総称してSiNと呼ばれる窒化ケイ素のようなシリコン化合物から作られる。この層は絶縁体として機能し、コンタクト抵抗を増加させる傾向にある。したがって、前面コンタクトの形成において、ガラス成分によるこのARC層の侵食は必要な工程である。本発明者らは、シリコンウェハとペースト間の抵抗の減少は、界面でのエピタキシャルな銀/シリコンの導電性島状構造の形成によって促進されることを見出した。すなわち、シリコン上の銀島状構造は、シリコン基板において見られるものと同様の結晶構造であると考えられる。このようなエピタキシャルな銀/シリコン界面が生じなければ、その界面での抵抗は、容認し難いほど高くなる。これまで、低抵抗のエピタキシャルな銀/シリコン界面を得るための加工条件は、非常に範囲が狭く、成し遂げ難かった。本願記載のペースト及び方法は、幅広い加工条件下、すなわち、最小焼成温度約650℃、最大850℃(ウエハ温度)まで焼成可能な焼成温度条件下で、(低抵抗のコンタクト形成につながる)エピタキシャルな銀/シリコン界面の形成を可能にする。本願記載のペーストは空気中で焼成することができる。
【0068】
コンタクトの製造方法。本発明に係る太陽電池コンタクトは、ここに開示された導電性ペーストを、例えば、スクリーン印刷によって、所望のウエット厚さ(例えば、約40〜約80ミクロン)で、基板に塗布することによって製造することができる。200〜280メッシュスクリーンを使用して自動スクリーン印刷技術を用いてもよい。印刷されたパターンは、その後、焼成に先立って、200℃以下、好適には約125〜約175℃で約5〜15分間乾燥される。乾燥した印刷パターンは、ベルトコンベヤー式の炉において、空気中で、わずか1秒から最大約30秒の間、ピーク温度で焼成することができる。焼成中、ガラスが融解され、金属が焼結される。
【0069】
本発明の実施形態は、前面コンタクトを含む太陽電池であり、前記前面コンタクトが、ガラス部と導電性金属部とを含むペースト組成物を焼成して形成され、前記導電性金属部が、銀と、少なくとも約1重量%のニッケルとを含むものである。
【0070】
図1A〜1Eを参照すると、太陽電池前面コンタクトは、通常、任意の銀ベースペーストをソーラーグレードのSiウェハへ塗布することによって製造され得る。特に、図1Aは、光反射を減少させるテクスチャー加工を典型的に施した表面を持つ単結晶シリコンもしくは多結晶シリコンの基板を用意する段階を概略的に示したものである。太陽電池の場合、基板は、延伸もしくは鋳造工程で形成されたインゴットをスライスしたものとしてよく使用される。スライシングに使用する線鋸のような手段による基板表面の損傷や、ウェハのスライシング段階における汚染は、通常、KOHもしくはNaOHのようなアルカリ性水溶液、もしくはHF及びHNOの混合物を用い、基板表面を約10〜20ミクロンエッチングすることによって除かれる。基板表面に付着している鉄などの重金属を除去するために、HCl及びHの混合物で基板を任意的に洗浄してもよい。その後、例えば、酸化カリウム水溶液もしくは水酸化ナトリウム水溶液のようなアルカリ性水溶液を用いて、反射防止テクスチャ構造を施した表面を形成する場合がある。この結果得られる基板は図中10で示され、誇張された厚さ寸法で描かれているが、典型的なシリコンウェハは、おおよそ200ミクロンの厚さである。
【0071】
図1Bは、p型基板を用い、n型層20を形成してpn接合を築いた場合を概略的に図示したものである。リン拡散層は、オキシ塩化リン(POCl)、有機リン酸化合物、及びその他ここに開示されているものを含む様々な適した形態のいずれかで提供される。リン源は、選択的に、シリコンウェハの片側のみに塗布してもよい。拡散層の深さは、拡散温度及び時間の制御によって変えることができ、一般的には約0.3〜0.5ミクロンである。また、約40〜約100オーム/スクエアの面積抵抗を有する。リン源としては、リンケイ酸ガラス(PSG)などのリン含有液状コーティング物質などがあり、スピンコーティングなどの工程によって基板の片面のみに塗布され、適当な条件下で焼きなましを行うことによって拡散が達成される。
【0072】
次に、図1Cにおいて、SiN、TiOもしくはSiO等の反射防止膜(ARC)/保護膜30を上記n型拡散層20の上に形成する。水素による不動態化を強調するため、窒化ケイ素被膜をSiN:Hで表すことがある。ARC30は、入射光に対する太陽電池の表面反射率を減少させ、発生する電流を増加させる。ARC30の厚さはその屈折率によって決まるが、約700〜900オングストロームの厚さは、約1.9〜2.0の屈折率に適合する。ARCは、低圧CVD、プラズマCVD、もしくは熱CVDなどの様々な手段で形成し得る。熱CVDを用いてSiNコーティングを形成する場合、出発物質としてジクロロシラン(SiCl)とアンモニア(NH)ガスがよく用いられ、膜形成は少なくとも700℃の温度で行われる。熱CVDを用いる場合、高温で出発原料ガスを熱分解すると、窒化ケイ素被膜中には水素が実質的に存在せず、シリコン及び窒素間の実質的な化学量論的組成割合を示すSiが生じる。ARCを形成するその他方法も適している。
【0073】
図1Dに示すように、その後、裏面銀/アルミニウムペースト70を基板10の裏面にスクリーン印刷し、それらの間に間隙を設け、電極を形成する。ペースト70は、約125℃で約10分間乾燥させる。単なる溶媒の乾燥であって、ペーストビヒクルをこの段階で燃焼したり除去したりするものでない限りは、その他の乾燥時間及び温度も可能である。次に、アルミニウム/ニッケル又はアルミニウム/ニッケル合金ペースト80もウェハ10のp側に印刷し、上記と同様に乾燥させる。一つとして、より厚いp層40を形成させる必要があることから、裏面コンタクトは、アルミニウム/ニッケルペーストによって、約30〜50ミクロンのウェット厚さまでその大部分が覆われる。前面の銀もしくは銀/ニッケルもしくは銀/ニッケル合金ペースト500を、前面電極とするために、ARC上へ印刷する。その後、ペーストを乾燥させる。
【0074】
乾燥したペーストを有するウェハは、その後、約650℃〜約1000℃の炉設定温度にて、大気雰囲気を用いて、赤外線ベルト炉で約1〜数分間焼成する。焼成は、通常、約300℃〜約550℃で有機物質が完全燃焼される温度プロフィールで行なわれ、約650℃〜約1000℃の炉設定温度ピークは、わずか1秒間しか持続しない。しかしながら、低温で焼成した場合には、1、3、もしくは5分程度のより長い焼成時間が可能となる。焼成は、通常、大気雰囲気下で行われる。例えば、3ゾーン焼成プロファイルを、ベルト速度約1〜約4m(40〜160インチ)/min、好適には、3m/min(約120インチ/min)で使用してもよい。好適な例では、ゾーン1は約7インチ(18センチ)、ゾーン2は約16インチ(40センチ)、そしてゾーン3は約7インチ(18センチ)の長さである。それぞれの連続するゾーンの温度は、必ずしもということでなく一般的に、例えば、ゾーン1が700〜790℃、ゾーン2は800〜850℃、ゾーン3は800〜970℃といったように、前のゾーンよりも高くする。当然、4、5、6、又は7ゾーンもしくはそれ以上などの、3ゾーンより多い焼成配列も本発明により想定され、それぞれのゾーンの長さは約5〜約20インチ、焼成温度は650〜1000℃である。
【0075】
続いて、図1Eに概略図示されているように、焼成中に、ペースト80からアルミニウム/ニッケルもしくはアルミニウム/ニッケル合金を溶解し、シリコンウェハ10と反応させ、その後凝固させて、高濃度のAlもしくはAl/Niドーパントを含有する部分p層40を形成する。市販されている裏面アルミニウムペーストの例として、Ferro AL53−120スタンダードが挙げられる。この層は、通常、裏面電界(BSF)層と呼ばれ、太陽電池のエネルギー変換効率向上を促進する。
【0076】
同時に、裏面銀/ニッケルペーストもしくは銀/ニッケル合金ペースト70を焼成し、銀/ニッケルもしくは銀/ニッケル合金裏面コンタクト71とする。裏面銀ベースペーストの例として、Ferro PS 33−602が挙げられる。裏面銀/ニッケルもしくは銀/ニッケル合金ペースト領域は、モジュール製造の際に、タブ装着のために使用される。また、焼成中に、前面銀/ニッケルもしくは銀/ニッケル合金ペースト500をか焼して、窒化ケイ素層30に侵入させ(すなわち、窒化ケイ素層30を焼き貫き)、図1Eの電極501として示されているように、n型層20との電気接点をつくる。
【0077】
ここに開示されたペースト、太陽電池コンタクト、及び太陽電池の製造方法は、本発明の実施形態として想定されるものである。
【0078】
試験例:厚さ150〜300ミクロンの多結晶シリコンウェハ(10.0cm×10.0cm)を窒化ケイ素反射防止コーティングで被覆した。これらウェハの面積抵抗は、約30Ω/スクエアであった。下記表8及び9の処方にしたがって、表7のガラス組成物B及びDをペーストへと調製した。
【0079】
表8及び9のペースト組成物を用いた例を、280メッシュスクリーンを使用し、前面コンタクトフィンガーラインの幅(opening)を〜100ミクロン、ライン間のスペースを〜2.5mmとして印刷した。符号「〜」は、「おおよそ」を意味する。前面コンタクトを印刷した後、サンプルを約150℃で約10分間乾燥させた。印刷したウェハを、RTCの3ゾーン赤外線(IR)ベルト炉を使用し、ベルト速度約3m(120”)/min、3つすべてのゾーン設定温度830℃として共焼成した。ゾーンは、それぞれ長さ7”、16”、7”であった。ほとんどのサンプルの焼成後フィンガー幅は、約120〜約170ミクロンであり、焼成後の厚さは、約10〜15ミクロンであった。
【0080】
太陽電池の電気的性能を、NPC Incorporated(ニュージャージー州ジュモント所在)のソーラー試験器である、Model NCT−M−180Aを用い、AM1.5の太陽光条件で、ASTMG−173−03に準じて測定した。表8の銀粉の試験例、及び表9の銀フレークのサンプルに対する電気検査の結果を各表に示す。「Jsc」は、ゼロ出力電圧で測定された短路電流密度を意味し、「Voc」は、ゼロ出力電流で測定された開回路電圧を意味し、R及びRshは、既定の通りである。
【0081】
本願記載の例は、主に太陽電池コンタクトの形成における導電体ペーストの形成に使用される導電性組成物に関連するものであるが、当然のことながら、本発明は、抵抗器及び半導体ペースト、インク、テープ及びその類の形成のために、ここに開示された原理の使用もまた意図するものである。さらに、そのような組成物は、厚膜形成に使用される物質としてみなしてもよいし、みなされなくてもよい。したがって、本出願人の独自の導電性組成物は、基板における導電性、抵抗性、もしくは半導体的なパスもしくはパターンの形成のために利用され得る。前記導電性組成物には、インク、ペースト、テープ及びその類などの様々な形態が想定される。さらに、シリコン以外の基板を、本発明のペーストに関連して用いてもよい。ここに開示される組成物の使用は、様々な電気部品及び装置においてもまた想定される。
【0082】
当業者は、付加的な利点及び変更が容易に思いつくであろう。このため、本発明は、その広範な態様において、本明細書に示され、記載された特定の詳細又は具体的実施例に限定されるものではない。したがって、添付の請求項及びその均等物により定義される全般的な発明概念の精神あるいはその範囲から逸脱しない限りにおいて、多様な変更を行ってよい。
【0083】
【表8】

【0084】
【表9】

【符号の説明】
【0085】
10 p型シリコン基板
20 n型拡散層
30 前面保護層/反射防止膜
40 p層(裏面電界:BSF)
70 裏面に形成された、銀、もしくは銀/ニッケル、もしくは銀/アルミニウム/ニッケルペースト
71 ペースト70の焼成によって得られた、銀、もしくは銀/ニッケル、もしくは銀/アルミニウム/ニッケル裏面電極
80 裏面に形成された、アルミニウム、もしくはアルミニウム/ニッケルペースト
81 ペースト80の焼成によって形成された、アルミニウム、もしくはアルミニウム/ニッケル裏面電極
500 前面銀/ニッケルペースト
501 ARCを介してペースト500を焼成した後の銀/ニッケル前面電極
【図1A】


【図1B】


【図1C】


【図1D】


【図1E】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス部、及び導電性金属部を含む厚膜ペーストであって、前記導電性金属部が、
a.約10〜約99重量%の銀と、
b.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする厚膜ペースト。
【請求項2】
ニッケル合金が、約1〜約25重量%のアルミニウム、約0〜約30重量%のクロム、及びニッケルを含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項3】
ニッケル合金が、ニッケル−クロム合金であり、前記ニッケル−クロム合金が、約1〜約60重量%のクロムを含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項4】
前記ニッケル合金が、さらに、コバルト、鉄、シリコン、モリブデン、マンガン、及びそれらの組合せからなる群から選択される元素を含むことを特徴とする請求項2に記載の厚膜ペースト。
【請求項5】
前記ニッケル合金が、さらに、バナジウム、アンチモン、タンタル、ニオブ、及びそれらの組合せからなる群から選択される元素を含むことを特徴とする請求項2に記載の厚膜ペースト。
【請求項6】
ニッケル合金がニッケル−アルミニウム合金であり、前記ニッケル−アルミニウム合金が、約75〜約99重量%のニッケルと、約1〜約25重量%のアルミニウムとを含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項7】
導電性金属部が、
a.約20〜約90重量%の銀と、
b.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約10〜約80重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項8】
導電性金属部が、
a.約37.5〜約75重量%の銀と、
b.約25〜約62.5重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項9】
導電性金属部が、
a.約13.8〜約87.5重量%の銀と、
b.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約12.5〜約86.2重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の厚膜ペースト。
【請求項10】
ニッケル合金がニッケル−アルミニウム合金であり、前記ニッケル−アルミニウム合金が、約1〜約20重量%のアルミニウムと、約80〜約99重量%のニッケルとを含むことを特徴とする請求項9に記載の厚膜ペースト。
【請求項11】
ガラス部、及び導電性金属部を含む厚膜ペーストであって、前記導電性金属部が、
a.約10〜約99重量%の銀と、
b.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金と
を含み、
前記ガラス部が、部分的に結晶化したガラスを含むことを特徴とする厚膜ペースト。
【請求項12】
a.約2ミクロン以下の粒径を有するフリット粒子を含むガラス部であり、部分的に結晶化した少なくとも1種のガラスフリットを含むガラス部と、
b.導電性金属部であって、
i.約10〜約99重量%の銀と、
ii.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約0.05〜約90重量%のニッケル合金とを含む導電性金属部と
を含むことを特徴とする厚膜ペースト。
【請求項13】
前面コンタクトを含む太陽電池であって、前記前面コンタクトが、ガラス部及び導電性金属部を含むペースト組成物を焼成して形成され、前記導電性金属部が、銀と、少なくとも約1重量%のニッケルとを含むことを特徴とする太陽電池。
【請求項14】
前記導電性金属部が、ニッケルの合金を含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項15】
前記導電性金属部が、約10〜約99重量%の銀と、約2〜約90重量%のニッケルとを含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項16】
前記導電性金属部が、さらに、コバルト、鉄、シリコン、マンガン、マンガン、イットリウム、及びそれらの組合せからなる群から選択される元素を含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項17】
前記ニッケル合金が、さらに、バナジウム、アンチモン、タンタル、ニオブ、及びそれらの組合せからなる群から選択される元素を含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項18】
前記導電性金属部が、
約20〜約80重量%の銀と、
ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約20〜約80重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項19】
前記ニッケル合金がニッケル−アルミニウム合金であり、前記ニッケル−アルミニウム合金が、約80〜約99重量%のニッケルと、約1〜約20重量%のアルミニウムとを含むことを特徴とする請求項18に記載の太陽電池。
【請求項20】
導電性金属部が、銀と、少なくとも約8重量%のニッケルとを含むことを特徴とする請求項13に記載の太陽電池。
【請求項21】
ニッケル合金がニッケル−クロム合金であり、前記ニッケル−クロム合金が、約48〜約81重量%のニッケルと、約19〜約52重量%のクロムとを含むことを特徴とする請求項18に記載の太陽電池。
【請求項22】
太陽電池コンタクトの製造方法であり、該方法が、
a.ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、
i.ガラス部と、
ii.導電性金属部とを含み、該導電性金属部が、
1.約10〜約99重量%の銀と、
2.ニッケル−アルミニウム合金、ニッケル−クロム合金、及び、ニッケル−アルミニウム−クロム合金、及びそれらの組合せからなる群から選択される約1〜約90重量%のニッケル合金と
を含むことを特徴とする塗布工程と、
b.前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程と
を含むことを特徴とする太陽電池コンタクトの製造方法。
【請求項23】
ガラス部が、部分的に結晶化したガラスを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ガラス部が、焼成に先立って、約2ミクロン以下の平均粒径を有するフリット粒子を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項25】
太陽電池コンタクトの製造方法であり、該方法が、
a.ペーストをシリコンウェハに塗布する工程であり、該ペーストが、
i.ガラス部と、
ii.導電性金属部とを含み、該導電性金属部が、
1.銀と、
2.少なくとも約1重量%のニッケルと
を含むことを特徴とする塗布工程と、
b.前記金属部を焼結し、且つ前記ガラス部を融解させるのに十分な時間及び温度でシリコンウェハを焼成する工程と
を含むことを特徴とする太陽電池コンタクトの製造方法。
【請求項26】
前記導電性金属部が、ニッケルの合金を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記導電性金属部が、約10〜約99重量%の銀と、約2〜約90重量%のニッケルとを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。


【公表番号】特表2010−526414(P2010−526414A)
【公表日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506492(P2010−506492)
【出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際出願番号】PCT/US2008/061406
【国際公開番号】WO2008/134417
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(503468695)フエロ コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】