説明

集積回路メモリ装置

【課題】一対の第1ビットラインとビットラインプリチャージ/選択回路に電気的に接続される第1カラムメモリセルを有する集積回路メモリ装置を開示する。
【解決手段】ビットラインプリチャージ/選択回路は、薄膜トランジスタからなる少なくとも一つの積層構造を有する。このような薄膜トランジスタは第1PMOSプルアップ薄膜トランジスタ及び第1NMOSパス薄膜トランジスタを有する。また、薄膜トランジスタは、一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続される。1カラムメモリセルは薄膜トランジスタSRAMセルを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路装置及びその動作方法に関するもので、さらに詳しく説明すると集積回路メモリ装置及びそれを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、従来のSRAM(static random access memory)装置100は半導体基板上に並んで配置された複数のカラムユニット101を含む。それぞれのカラムユニット101は、一カラム107のSRAMセル、ビットラインプリチャージ/イコーライズ回路109及びビットライン選択回路111を有する。ビットラインプリチャージ/イコーライズ回路109は、ローレベルに活性化されるビットラインプリチャージ信号/PBLに応答し、ビットライン選択回路111は、一対のカラム選択信号Y及び/Yに応答する。一カラム107のSRAMセルは、これに対応する一対のビットラインBL及び/BLに電気的に接続されて、カラム107内のそれぞれのSRAMセルは、対応するワードライン信号SWL1−SWLnに応答する。ビットラインプリチャージ/イコーライズ回路109は、PMOSトランジスタP1−P3を有し、ビットライン選択回路111は、転送ゲートTG1及びTG2を有する。
【0003】
当業者がよく理解しているように、プリチャージ期間の間にビットラインプリチャージ信号/PBLがローレベルに設定されると、ビットラインBL及び/BLが論理「1」の電圧レベルVddでイコーライズされる。また、ビットラインプリチャージ信号/PBLがハイレベルに設定されて、カラム選択信号Yがハイレベル(すなわち、カラム選択信号/Yはローレベル)に設定されると、一対のビットラインBL及び/BLが一対のデータラインDL及び/DLに電気的に接続される。
【0004】
読出し動作期間においては、データラインDL及び/DLは、読出しデータをメモリ装置の読出し経路上に配置された感知増幅器103及びデータ出力バッファ113に伝達する。
【0005】
書込み動作期間においては、データラインDL及び/DLは、データドライバ105から書込みデータを受信する。データドライバ105はデータ入力バッファ115に電気的に接続される。
【0006】
図2のタイミング図に示されているように、同期型SRAMではクロック信号CLKの先行エッジ、非同期型SRAMではアドレス信号ADDの先行エッジで、ワードライン、カラム選択信号及びビットラインプリチャージ信号のスイッチング動作が発生する。特に、クロック信号CLKまたはアドレス信号ADDの先行エッジの以前にビットラインプリチャージ信号/PBLはローレベルに設定されて、一対のビットラインBL及び/BLは論理「1」の電圧レベルであるハイレベルに設定される。続いて、先行エッジでビットラインプリチャージ信号/PBLは非活性化レベルであるハイレベルにスイッチングされ、選択されたワードラインSWL1はSRAMセルを活性化させるためにハイレベルにスイッチングされる。また、カラム選択信号Yはハイレベルに設定され、他のカラム選択信号/Yはローレベルに設定される。よって、一対のビットラインBL及び/BLは、対応する一対のデータラインDL及び/DLに電気的に接続される。上述したスイッチング動作によって選択されたメモリセルから対応するビットラインBL及び/BLに差動読出しデータが伝達される。ビットラインBL及び/BL上のデータは、データラインDL及び/DLに伝達される。差動読出しデータは、感知増幅器103によって感知されて増幅される。増幅されたデータは、データ出力バッファ113に出力される。
【0007】
図1に示されたSRAM装置のレイアウトの一例が図3に示されている。図3は、16K×16Kビットの容量を有するSRAM装置を示している。このSRAM装置は、複数のサブブロックを有する。それぞれのサブブロックは、1K×2Kの構造として、水平なワードライン方向に伸張された2048個のSRAMセルの行を有し、垂直なビットライン方向に伸張された1024個のSRAMセルの列を有する。また、それぞれのサブブロックには、ビットライン制御回路と周辺回路が隣接して配置される。
【0008】
しかしながら、2048個のSRAMセルの行まで拡張されるそれぞれの一対のビットラインBL及び/BLと係わるビットラインのキャパシタンスは過度な値を有するようになり消耗電力も増加するようになる。また、書込み及び読出し動作の際に必要とするアクセス時間が増加する短所がある。
【0009】
メモリ装置は、過度な電力消耗及びアクセス時間の問題を解決するためにビットラインのキャパシタンスを減少できる階層的ビットライン選択回路を用いる。このように適用された例の一つでは、二つ以上のSRAMセルが二つ以上のサブビットラインに分離されたビットラインと結合される。サブビットラインは、二つ以上の階層的レベルを形成するために用いられる。上述のメモリ装置は、非特許文献1に開示されている。特に、前記A.Karandikar等の論文は、四つ以上の要素からビットラインに接続されるアクセストランジスタの数を減少させることによって、ビットライン上にデータをローディングするドレインキャパシタンスが減少されることを開示している。しかしながら、上述のビットラインのキャパシタンスを減少させることはレイアウト面積に短所をもたらす事になる。すなわち、複数のレベルを有する階層的構造に追加的なアクセストランジスタを制御するために更なるカラムデコーディング回路及びこれに係わる回路などが要求される。Asakuraに付与された米国特許(特許文献1)は、階層的ビットライン配置を有するメモリ装置を開示している。
【0010】
SRAMメモリ装置のレイアウト面積を減少させる技術は、非特許文献2に開示されている。非特許文献2は、SRAMセルが下部領域に形成された2個のNMOSプルダウントランジスタ上に積層された2個の薄膜PMOSロードトランジスタ及び2個のNMOSパストランジスタを具備して、セルの面積を減少させることを開示している。特に、非特許文献2の図3では、6個のトランジスタで構成されたSRAMセルが一対のNMOSバルクトランジスタ、層間絶縁膜(ILD1)上に形成された一対のPMOSロードトランジスタ及び他の層間絶縁膜(ILD2)上に形成された一対のNMOSアクセストランジスタを有する。
【特許文献1】米国特許第5、715、189号明細書
【非特許文献1】A.Karandikarなどの論文として1998年10月号の『ICCD』の82ないし88ページに掲載された「Low Power SRAM Sesigh Using Hierarchical Divided Bit−Line Approach」
【非特許文献2】2004年6月号の『VLSI Technology』シンポジウム論文の228ページないし229ページに掲載されたS.M.Jungなどの「The Revolutionary and Truly 3−Dimensional 25F2SRAM Technology with the Smallest S3(Stacked Single−crystal Thin Film Transistor)for Ultra High Density SRAM」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述のような問題点を解決するための本発明の目的は、例えば、チップの面積を最小化し、ビットラインキャパシタンスの減少により消耗電力が減少した階層的ビットライン構造を有する半導体メモリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を果たすための本発明は、階層的ビットライン選択回路を用いてビットラインのキャパシタンスを減少させる。それによって、動作に要求される消耗電力を節減することができる。また、本発明によるメモリ装置は積層された薄膜トランジスタを有する。積層された薄膜トランジスタによってビットラインプリチャージ/選択回路の構成に要求されるレイアウトの面積が減少しうる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、メモリ装置は一対の第1ビットラインに電気的に接続された第1カラムメモリセルを有する。また、前記メモリ装置はビットラインプリチャージ/選択回路を有する。前記ビットラインプリチャージ/選択回路は、前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続され、積層された構造を有する第1PMOSプルアップトランジスタ及び第1NMOSパストランジスタを含む。上述したトランジスタの積層構造は、半導体基板上のメモリコア領域の上部に配置されうる。よって、メモリコア領域内にPタイプとNタイプの導電性領域が繰り替えて形成することを避けてレイアウト面積を減少させることができる。このようなPタイプとNタイプの導電性領域の形成において、レイアウト面積の減少は寄生成分により電圧が非正常的に上昇して基板に電流が流れるラッチアップ現象を防止することができる。
【0014】
また、本発明の実施形態によれば、前記第1PMOSプルアップトランジスタはPMOS薄膜トランジスタであり、第1NMOSパストランジスタはNMOS薄膜トランジスタである。前記PMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極はNMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極と一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続される。前記PMOS薄膜トランジスタのゲート端子は前記NMOS薄膜トランジスタのゲート端子に電気的に接続される。前記PMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極は電源供給ラインVddに電気的に接続され、前記NMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極はグローバルビットラインに電気的に接続される。
【0015】
また、本発明の実施形態による集積回路メモリ装置は、第1カラムメモリセル及び第2カラムメモリセルを有する。前記第1カラムメモリセル及び第2カラムメモリセルは、一対の第1ビットライン及び一対の第2ビットラインにそれぞれ接続されて、第1ビットラインプリチャージ/選択回路に接続される。前記第1ビットラインプリチャージ/選択回路は、前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第1PMOS薄膜トランジスタと第1NMOS薄膜トランジスタの積層構造を有しており、前記一対の第1ビットラインの他の一つのラインに電気的に接続された第2PMOS薄膜トランジスタ及び第2NMOS薄膜トランジスタの積層構造を有する。一対のグローバルビットラインは、第1NMOS薄膜トランジスタ及び第2NMOS薄膜トランジスタに電気的に接続される。また、メモリ装置は、一対のグローバルビットラインに電気的に接続された一対のデータライン及びプリチャージ/イコーライズ回路を有する。また、メモリ装置は、前記プリチャージ/イコーライズ回路及び一対のデータラインに電気的に接続されたグローバルビットライン選択回路を有する。
【0016】
本発明の実施形態によるメモリ装置は、一対の第1ビットラインに電気的に接続された第1カラム薄膜トランジスタSRAMセルを有する。前記薄膜トランジスタSRAMセルは、2個の下部NMOSプルダウントランジスタ上に積層された2個のPMOSロード薄膜トランジスタ及び2個のNMOSパス/アクセス薄膜トランジスタを有することができる。前記2個の下部NMOSプルダウントランジスタは、半導体基板の所定領域に形成される。また、ビットラインプリチャージ/選択回路が提供される。前記ビットラインプリチャージ/選択回路は、前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第1PMOS薄膜トランジスタと第1NMOS薄膜トランジスタの積層された構造を有する。前記PMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極(すなわち、ドレイン端子)は、前記NMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極、及び一対の第1ビットラインの一つのラインと電気的に接続される。前記PMOS薄膜トランジスタのゲート端子は、前記NMOS薄膜トランジスタのゲート端子と電気的に接続される。前記PMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極(すなわち、ソース端子)は、電源供給ラインと電気的に接続され、前記NMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極は、グローバルビットラインと電気的に接続される。
【0017】
図面において、層(layer)または膜(film)の厚さ及び領域(region)は明確性をあたえるために誇張されたものである。また、一つの層や膜が他の層や基板上にあると記述される場合、これは直接に他の層や基板上に形成されるものでもあってもよいし、別の層がその間に介在されてもよい。また、信号の名称に与えられる「/」は相補的なデータ、相補的な信号またはローレベルで活性化される制御信号を示す。
【発明の効果】
【0018】
前述のような本発明によると、階層的ビットライン選択回路を用いてビットラインのキャパシタンスを減少させることができる。よって、動作に要求される消耗電力を節減することができる。また、本発明によるメモリ装置は、積層された薄膜トランジスタを有する。積層された薄膜トランジスタによってビットラインプリチャージ/選択回路の構成に要求されるレイアウトの面積は減少できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図4を参照すると、本発明の実施形態による集積回路メモリ装置1000は、一対の差動データラインDL及び/DLに接続された等価的な複数のグローバルカラムユニット500−500mを有する。読出し動作の間、データラインDL及び/DLに供給されるデータは、感知増幅器402によって感知されて増幅されて、データ出力バッファ404に伝達される。書込み動作の間、書込みデータは、データ入力バッファ408によって受信され、書込み駆動部406に伝達される。書込み駆動部406は、データラインDL及び/DLを駆動する。それぞれのグローバルカラムユニットは、一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLに接続された複数の部分カラムユニット410−410nを有する。第1部分カラムユニット410は、メモリセルカラム部412を有する。メモリセルカラム部412は、一対の部分ビットラインPBL及び/PBLに接続された複数のSRAMメモリセル4121を有する。メモリセルカラム部412は、n個の行を構成するようにSRAMメモリセル4121を有する。また、それぞれのSRAMメモリセルは、それぞれのワードラインSWL1−SWLnに電気的に接続される。
【0020】
SRAMメモリセル4121は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)で構成され、下部に形成されたトランジスタの上部に薄膜トランジスタが形成される積層構造を有することができる。
【0021】
さらに、薄膜トランジスタで形成されるそれぞれのSRAMメモリセルは、6個のトランジスタで構成されうる。すなわち、SRAMメモリセルは、2個のPタイプの薄膜トランジスタ、2個のNタイプのアクセス薄膜トランジスタ及びそれらの4個の薄膜トランジスタの下部であって形成されて半導体基板上に形成される2個のトランジスタによって構成されうる。そのようなSRAMメモリセルは、トランジスタの上部領域に薄膜トランジスタが形成される積層構造をなす。6個の薄膜トランジスタで構成されたSRAMセルがS.M.Jungの論文に開示されている。
【0022】
複数のSRAMメモリセル4121を有するメモリセルカラム部412は、一対の部分ビットラインPBL及び/PBLによって部分ビットラインプリチャージ回路414と部分ビットライン選択回路416に電気的に接続される。部分ビットラインプリチャージ回路414は、一対のプルアップPMOSトランジスタP44及びP45を有し、部分ビットライン選択回路416は、一対のNMOSパストランジスタN41及びN42を有する。トランジスタN41、N42、P44及びP45のゲート端子は、部分カラム選択ラインPY1に接続される。
【0023】
部分カラム選択ラインPY1がプリチャージ期間中にハイレベルからローレベルに遷移されると、一対の部分ビットラインPBL及び/PBLは、論理「1」の電圧レベル(すなわち、Vddレベル)にプリチャージされる。一方、部分カラム選択ラインPY1がローレベルからハイレベルに変更されると、NMOSパストランジスタN41及びN42はターンオンされ、部分ビットラインPBL及び/PBLはグローバルビットラインGBL及び/GBLに電気的に接続される。
【0024】
部分カラム選択ラインPY1のローレベルからハイレベルへのスイッチング動作は、ブースティング電圧レベルVppを部分カラム選択ラインPY1に印加することで達成することができる。ブースティング電圧レベルVppの値は、電源電圧Vdd(約1.2V)とスレッショルド電圧Vth(約0.6V)とを加算した値と同じ値を有することが好ましい。スレッショルド電圧Vthは、NMOSパストランジスタN41及びN42のスレッショルド電圧を言う。
【0025】
部分カラム選択ラインPY1にブースティング電圧レベルVppを印加するによって、読出し動作期間中にそれぞれのグローバルビットラインGBL及び/GBLは、論理「1」の電圧レベルとしてVddレベルまで使用することができる。また、部分カラム選択ラインPY1にブースティング電圧レベルVppを印加することによって、書込み動作期間中それぞれの部分ビットラインPBL及び/PBLは、論理「1」の電圧レベルとしてVddレベルまで使用ことができる。
【0026】
グローバルカラムユニット500のデータ経路上には、グローバルビットラインプリチャージ/イコーライズ回路420及びグローバルビットライン選択回路430が配置される。グローバルビットラインプリチャージ/イコーライズ回路420は、PMOSプルアップトランジスタP41及びP42とPMOSイコーライズトランジスタP43を有する。PMOSプルアップトランジスタP41及びP42のソース端子は電源電圧Vddに電気的に接続され、PMOSプルアップトランジスタP41及びP42のドレイン端子はグローバルビットラインGBL及び/GBLに電気的に接続される。PMOSイコーライズトランジスタP43のソース端子及びドレイン端子は、PMOSプルアップトランジスタP41及びP42のドレイン端子に電気的に接続される。
【0027】
PMOSプルアップトランジスタP41ないしP43のゲート端子は、グローバルカラム選択信号/GYに応答する。すなわち、PMOSプルアップトランジスタP41ないしP43は、グローバルカラム選択信号/GYがローレベルになることによってターンオンされる。グローバルビットライン選択回路430は、一対の転送ゲートTG41及びTG42を有する。一対の転送ゲートTG41及びTG42は、一対のデータラインDL及び/DLに電気的に接続される。転送ゲートはカラム選択信号Y及び/Yに応答する。
【0028】
図5を参照して説明すると、図4のグローバルカラムユニット500は、クロック信号CLKまたはアドレス信号ADDに同期して動作しうる。クロック信号CLKまたはアドレス信号ADDの先行エッジに先立って一対の部分ビットラインPBL及び/PBLと一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLは、論理「1」の電圧レベルにプリチャージできる。プリチャージ動作は、部分カラム選択ラインPY1をローレベルにスイッチングし、グローバルカラム選択信号/GYをローレベルにスイッチングすることによって達成される。
【0029】
続いて、クロック信号CLKまたはアドレス信号ADDの先行エッジに応答して部分カラム選択ラインPY1がブースティング電圧レベルVppにスイッチングされる。よって、一対の部分ビットラインPBL及び/PBLは、一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLに電気的に接続されて、プリチャージ動作は中断される。時間t1の経過の後、ワードラインSWL1はハイレベル(すなわち、1.5V)に変更される。したがって、ワードラインSWL1によって選択されたSRAMセル4121に保存されたデータが対応する一対の部分ビットラインPBL及び/PBLに伝達される。
【0030】
また、グローバルカラム選択信号ライン/GYとカラム選択信号Yは、ローレベルからハイレベルにスイッチングされる。よって、一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLのプリチャージ動作が中断され、一対の部分ビットラインPBL及び/PBL上のデータが一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLに伝達される。一対のグローバルビットラインGBL及び/GBLのデータは、一対のデータラインDL及び/DLに伝達される。上述の読出しデータは、感知増幅器402によって感知されて陽のレールと陰のレールのレベル範囲を有した信号に増幅される。
【0031】
所定の時間が経過した後、選択されたワードラインSWL1、カラム選択信号Y及びグローバルカラム選択信号ライン/GYがハイレベルからローレベルに変更される。よって、グローバルビットラインGBL及び/GBLはプリチャージされ、一対のデータラインDL及び/DLとの電気的連結は遮断される。
【0032】
続いて、t2の時間が経過した後、部分カラム選択信号ラインPY1はハイレベルからローレベルに変更され、再び部分ビットラインPBL及び/PBLがプリチャージされる。上述の読出し動作は他の行に配置されたメモリセル4121に対しても遂行できる。
【0033】
図4の16K×16Kで構成された1つのメモリ装置1000が図7Aに示されている。図7Aのメモリ装置1000’は、4個の8K×8Kブロックで構成される。それぞれのブロックは8個の1Kビットグローバルカラムユニットを有する。説明されたように、ワードラインSWLnとグローバルビットラインGBL及び/GBLは、互いに平行に配置できるが、部分ビットラインPBL及び/PBLに対しては垂直の方向に配置される。斜線入りの領域はグ、ローバルビットライン制御回路及び周辺回路を示す。
【0034】
図4に示されたように、グローバルビットライン制御回路は、グローバルビットラインプリチャージ/イコーライズ回路420及びグローバルビットライン選択回路430を有する。図4のメモリ装置1000を16K×16Kブロックで具現した他の例が図7Bに示されている。図7Bのメモリ装置1000”は、4個の8K×8Kブロックで構成される。それぞれのブロックは8個の1Kビットグローバルカラムユニットで構成される。また、ワードラインSWLnとグローバルビットラインGBL及び/GBLは互いに垂直に配置されて、グローバルビットラインと部分ビットラインPBL及び/PBLは互いに平行に配置される。斜線入りの領域はグローバルビットライン制御回路及び周辺回路を示す。図4に示すようにグローバルビットライン制御回路は、グローバルビットラインプリチャージ/イコーライズ回路420及びグローバルビットライン選択回路430を示す。
【0035】
図6に示すように、図4のPMOSプルアップトランジスタP44及びNMOSパストランジスタN41は薄膜トランジスタで構成されうる。薄膜トランジスタは、半導体基板600(Pタイプの基板)上に垂直方向に積層される。図示しなかったが、PMOSプルアップトランジスタP45及びNMOSトランジスタN42も積層された構造の薄膜トランジスタで構成できる。PMOSプルアップトランジスタP45及びNMOSトランジスタN42は、図6に示された積層されたトランジスタと並んで配置されることができる。よって、図4に示された部分ビットラインプリチャージ回路414及び部分ビットライン選択回路416のすべてのトランジスタは、二組の薄膜トランジスタが互いに接して積層された構造に形成することもある。よって、基板600上にこのような薄膜トランジスタを形成することは基板上にPタイプとNタイプの導電性領域を繰り返し形成することを回避することができ、寄生成分によって電圧が非正常的に上昇して基板600に電流が流れるラッチアップ現象を防止することができる。
【0036】
図6では、Pタイプウェル領域610が半導体基板600に形成される。また、複数の層間絶縁膜が基板600上に形成される。層間絶縁膜は、第1層間絶縁膜620、ILD1、第2層間絶縁膜630、ILD2、第3層間絶縁膜640、ILD3及び第4層間絶縁膜680、ILD4を有する。PMOSプルアップトランジスタP44は、アクティブ層622に形成される。すなわち、PMOSプルアップトランジスタP44は、アクティブ層622にソース、ドレイン及びチャンネル領域を有する。アクティブ層622は、シリコン単結晶からなっていて、第1層間絶縁膜620上に形成される。PMOSプルアップトランジスタP44のゲート電極は、ゲート絶縁膜624、ゲート層626及び側壁スペーサ628を含む。
【0037】
NMOSパストランジスタN41は単結晶シリコンからなるアクティブ層632に形成され、ソース、ドレイン及びチャンネル領域を有する。アクティブ層632は、第2層間絶縁膜上に形成されて、PMOSプルアップトランジスタの上部領域に積層される。NMOSパストランジスタN41のゲート電極はゲート絶縁膜634、ゲート層636及び側壁スペーサ638を含む。
【0038】
PMOSプルアップトランジスタP44のドレインとNMOSパストランジスタN41の第1チャンネル電極の電気的連結は、部分ビットラインビアコンタクト650によって達成できる。部分ビットラインビアコンタクト650は、部分ビットラインPBL(図6に示せず)に電気的に接続される。PMOSプルアップトランジスタP44のソースは、電源供給ラインビアコンタクトによって電源供給ラインVddと電気的に接続される。NMOSパストランジスタN41の第2チャンネル電極は、グローバルビットラインビアコンタクト660によってグローバルビットラインGBLと電気的に接続される。
【0039】
前述では、本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野の熟練された当業者は添付の特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び領域から脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来のSRAM装置を示す回路図である。
【図2】図1に示されたSRAM装置の動作を説明するためのタイミング図である。
【図3】従来の16K×16K SRAM装置を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態による集積回路メモリ装置を示す回路図である。
【図5】図4のメモリ装置の動作を説明するためのタイミング図である。
【図6】本発明の実施形態による積層構造の薄膜トランジスタの構造を示す断面図である。
【図7A】本発明の実施形態による16K×16Kメモリ装置のブロック図である。
【図7B】本発明の実施形態による他の16K×16Kメモリ装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0041】
100:SRAM装置
101:カラムユニット
103、402:感知増幅器
105:データドライバ
107:カラム
109:ビットラインプリチャージ/イコーライズ回路
111:ビットライン選択回路
113、404:データ出力バッファ
406:書込み駆動部
408:データ入力バッファ
410:第1部分カラムユニット
412:メモリセルカラム部
414:部分ビットラインプリチャージ回路
416:部分ビットライン選択回路
420:グローバルビットラインプリチャージ/イコーライズ回路
430:グローバルビットライン選択回路
500:グローバルカラムユニット
600:半導体基板
610:Pタイプウエル領域
620:第1層間絶縁膜
630:第2層間絶縁膜
640:第3層間絶縁膜
680:第4層間絶縁膜
650:部分ビットラインビアコンタクト
660:グローバルビットラインビアコンタクト
622、632:アクティブ層
624、634:ゲート絶縁膜
626:ゲート層
628、638:側面スペーサ
1000、1000’、1000”:メモリ装置
4121:SRAMメモリセル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の第1ビットラインに電気的に接続された第1カラムメモリセルと、
前記一対の第1ビットラインの中から一つのビットラインに電気的に接続されて、積層して配列された第1PMOSプルアップトランジスタと第1NMOSパストランジスタを有するビットラインプリチャージ/選択回路を含むことを特徴とする集積回路メモリ装置。
【請求項2】
前記第1PMOSプルアップトランジスタと前記第1NMOSパストランジスタとの少なくとも一つは薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項3】
前記第1PMOSプルアップトランジスタはPMOS薄膜トランジスタであり、前記第1NMOSパストランジスタはNMOS薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項4】
前記PMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極は、前記NMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極と前記一対の第1ビットラインの一つに電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項5】
前記PMOS薄膜トランジスタのゲート端子は、前記NMOS薄膜トランジスタのゲート端子に電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項6】
前記PMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極は電源供給ラインに電気的に接続され、前記NMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極はグローバルビットラインに電気的に接続されることを特徴とする請求項5に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項7】
一対の第1ビットライン及び一対の第2ビットラインにそれぞれ電気的に接続される第1カラム及び第2カラムメモリセルと、
前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第1PMOS薄膜トランジスタと第1NMOS薄膜トランジスタとの積層構造、及び、前記一対の第1ビットラインの他のラインに電気的に接続された第2PMOS薄膜トランジスタと第2NMOS薄膜トランジスタの積層構造を有する第1ビットラインプリチャージ/選択回路と、
前記第1及び第2NMOS薄膜トランジスタに電気的に接続される一対のグローバルビットラインと、
を含むことを特徴とする集積回路メモリ装置。
【請求項8】
前記集積回路メモリ装置は、
一対のデータラインと、
前記一対のグローバルビットラインに電気的に接続されたプリチャージ/イコーライズ回路と、
前記プリチャージ/イコーライズ回路及び前記一対のデータラインに電気的に接続されたグローバルビットライン選択回路と、
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項9】
前記集積回路メモリ装置は、第2ビットラインプリチャージ/選択回路をさらに含み、
前記第2ビットラインプリチャージ/選択回路は、
前記一対の第2ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第3PMOS薄膜トランジスタ及び第3NMOS薄膜トランジスタの積層構造と、
前記一対の第2ビットラインの他のラインに電気的に接続された第4PMOS薄膜トランジスタ及び第4NMOS薄膜トランジスタの積層構造を有することを特徴とする請求項7に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項10】
前記一対のグローバルビットラインは第3及び第4NMOS薄膜トランジスタに電気的に接続されることを特徴とする請求項9に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項11】
前記集積回路メモリ装置は、
一対のデータラインと、
前記一対のグローバルビットラインに電気的に接続されたプリチャージ/イコーライズ回路と、
前記プリチャージ/イコーライズ回路及び前記一対のデータラインに電気的に接続されたグローバルビットライン選択回路と、
をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項12】
一対の第1ビットラインに電気的に接続されて、薄膜トランジスタを有する第1カラムSRAMセルと、
前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第1PMOS薄膜トランジスタと第1NMOS薄膜トランジスタとの積層構造を有するビットラインプリチャージ/選択回路と、
を含むことを特徴とする集積回路メモリ装置。
【請求項13】
前記第1PMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極は、前記第1NMOS薄膜トランジスタの第1チャンネル電極と前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続されていることを特徴とする請求項12に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項14】
前記第1PMOS薄膜トランジスタのゲート端子は、前記第1NMOS薄膜トランジスタのゲート端子に電気的に接続されていることを特徴とする請求項13に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項15】
前記第1PMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極は電源供給ラインに電気的に接続され、前記第1NMOS薄膜トランジスタの第2チャンネル電極はグローバルビットラインに電気的に接続されていることを特徴とする請求項14に記載の集積回路メモリ装置。
【請求項16】
一対の第1ビットライン及び一対の第2ビットラインにそれぞれ電気的に接続された第1カラム薄膜トランジスタセル及び第2カラム薄膜トランジスタセルと、
前記一対の第1ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第1PMOS薄膜トランジスタと第1NMOSの積層構造及び前記一対の第1ビットラインの他の一つのラインに電気的に接続された第2PMOS薄膜トランジスタと第2NMOS薄膜トランジスタの積層構造を有する第1ビットラインプリチャージ/選択回路と、
前記第1NMOS薄膜トランジスタと前記第2NMOS薄膜トランジスタに電気的に接続された一対のグローバルビットラインと、
を含むことを特徴とするSRAM装置。
【請求項17】
前記SRAM装置は、
一対のデータラインと、
前記一対のグローバルビットラインに電気的に接続されたプリチャージ/イコーライズ回路と、
前記プリチャージ/イコーライズ回路及び前記一対のデータラインに電気的に接続されたグローバルビットライン選択回路と、
をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載のSRAM装置。
【請求項18】
前記SRAM装置は、第2ビットラインプリチャージ/選択回路をさらに含み、
前記第2ビットラインプリチャージ/選択回路は、
前記一対の第2ビットラインの一つのラインに電気的に接続された第3PMOS薄膜トランジスタ及び第3NMOS薄膜トランジスタの積層構造と、
前記一対の第2ビットラインの他の一つのラインに電気的に接続された第4PMOS薄膜トランジスタ及び第4NMOS薄膜トランジスタの積層構造と、
を含むことを特徴とする請求項16に記載のSRAM装置。
【請求項19】
前記一対のグローバルビットラインは第3NMOS薄膜トランジスタ及び第4NMOS薄膜トランジスタに電気的に接続されていることを特徴とする請求項18に記載のSRAM装置。
【請求項20】
前記SRAM装置は、
一対のデータラインと、
前記一対のグローバルビットラインに電気的に接続されたプリチャージ/イコーライズ回路と、
前記プリチャージ/イコーライズ回路と前記一対のデータラインに電気的に接続されたグローバルビットライン選択回路と、
をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のSRAM装置。
【請求項21】
前記薄膜トランジスタSRAMセルのそれぞれは、半導体基板上に形成された2個の下部トランジスタ上に積層された4個の薄膜トランジスタを有する6個のトランジスタで構成されることを特徴とする請求項16に記載のSRAM装置。
【請求項22】
前記4個の薄膜トランジスタは、2個のPMOSプルアップ薄膜トランジスタと2個のNMOSアクセストランジスタを有し、前記2個の下部トランジスタは2個のNMOSプルダウントランジスタで構成されることを特徴とする請求項21に記載のSRAM装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【公開番号】特開2006−93696(P2006−93696A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−267439(P2005−267439)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】