説明

電動式小型車両

【課題】 電動モータを片持ち支持構造としながら、走行輪の支持剛性を確保できる電動式小型車両を提供する。
【解決手段】 フレーム2と、該フレーム2の車輪支持部5cに支持された左,右一対の走行輪4,4´と、該走行輪4,4´のハブ4c内に配置され、該走行輪4,4´に駆動力を供給する電動モータ9,9´とを備えた電動式小型車両1であって、上記電動モータ9,9´は、上記走行輪4,4´と共に回転するように車軸と同軸配置されたロータ19と、該ロータ19と軸方向に対向するようにフレーム側に固定されたステータ18とを備えたアキシャルギャップ型のものであり、かつ上記走行輪の車幅方向中心線より車幅方向内側に位置するように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動式車椅子等の電動式小型車両に関し、より詳細には、電動モータの配置構造の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電動式車椅子では、電動モータと遊星歯車式減速機構とを一体化したパワーユニットを走行輪のハブ内に備えたものがある(例えば特許文献1参照)。この従来のパワーユニットでは、直流電動モータ65が伝動装置38を含めて突出部なしに車輪のハブ10内に配置されている。
【特許文献1】特公平7−53169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来のパワーユニットでは、ハウジング20から突出する差し込み軸13を車体側のアダプタスリーブ15に挿入することより走行輪を車体フレームで支持するいわゆる片持ち支持構造が採用されている。一方、電動モータ65は、走行輪の車幅方向中心線に略一致するように配置されている。そのため重量の大きい電動モータ65の車体フレームからのオーバーハング量が大きくなり、走行輪の支持剛性を確保しにくいといった問題がある。
【0004】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたもので、電動モータを片持ち支持構造としながら、走行輪の支持剛性を確保できる電動式小型車両を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、フレームと、該フレームの車輪支持部に支持された左,右一対の走行輪と、該走行輪のハブ内に配置され、該走行輪に駆動力を供給する電動モータとを備えた電動式小型車両であって、上記電動モータは、上記走行輪と共に回転するように車軸と同軸配置されたロータと、該ロータと軸方向に対向するようにフレーム側に固定されたステータとを備えたアキシャルギャップ型のものであり、かつ上記走行輪の車幅方向中心線より車幅方向内側に位置するように配置されていることを特徴としている。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1において、上記電動モータは、上記車幅方向中心線と上記フレームの車輪支持部との間に位置するように配置されていることを特徴としている。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2において、上記ロータは、円板状の保持プレートと、該保持プレートの外周部に、かつ上記ステータと軸方向に対向するように配置固定された磁石とを備え、上記保持プレートは、その中心部に上記ステータの内周側に位置するように凹設された凹部を有し、径方向に見たとき上記凹部とステータの少なくとも一部が重なっていることを特徴としている。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3において、上記電動モータは、固定ケース内に収容配置され、該固定ケースが取付ロッドを介してフレームの車輪支持部に固定されており、該取付ロッドの固定ケースへの取付ボス部の端部が、上記保持プレートの凹部内に位置していることを特徴としている。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1において、上記電動モータの回転を減速して上記走行輪に伝達する遊星歯車機構を備え、該遊星歯車機構は、その大部分が上記ハブ内でかつ上記車幅方向中心線より車幅方向外側に位置するように配置されていることを特徴としている。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1において、上記電動モータの回転を制御するモータ制御用コントローラは、上記ハブ内で、かつ上記電動モータより車幅方向外側に位置するよう配置されていることを特徴としている。
【0011】
請求項7の発明は、請求項1において、上記電動モータの駆動力を上記走行輪に伝達する駆動力伝達系に配置され、上記駆動力の伝達をオン・オフするクラッチ機構と、該クラッチ機構をオン・オフ状態に切り換えるクラッチレバーとを備え、該クラッチレバーは、上記走行輪とフレームの車輪支持部との間に位置するように配置されていることを特徴としている。
【0012】
請求項8の発明は、請求項1において、上記走行輪にはブレーキ装置が装着されており、該ブレーキ装置は、上記ハブに固定された円筒状のブレーキドラムと、該ブレーキドラムの内周面及び外周面を径方向に挟持可能に配置された内側,外側ブレーキシューとを備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、電動モータを、ロータとステータとを軸方向に対向するよう配置してなるアキシャルギャップ型のものとしたので、ロータとステータとを径方向に対向させる従来の電動モータに比較して、電動モータひいてはパワーユニットの径方向寸法をコンパクトにできる。
【0014】
上記電動モータを、走行輪の車幅方向中心線より車幅方向内側に位置するように配置したので、重量の大きい電動モータのフレームからのオーバーハング量を小さくすることができる。また特に、請求項2の発明のうように、上記車幅方向中心線と上記フレームの車輪支持部との間に位置するように配置した場合は、より一層上記オーバーハング量を小さくでき、その結果、片持ち支持構造を採用しながら走行輪の支持剛性を高めることができる。
【0015】
請求項3の発明では、上記ロータを、円板状の保持プレートに磁石をステータと軸方向に対向するように配置固定したものとするとともに、該保持プレートの中心部に凹部を形成有し、径方向に見たとき上記凹部とステータの少なくとも一部が重なるように構成した。そのため電動モータの軸方向長さをさらに短縮でき、電動モータのフレームからのオーバーハング量をより一層小さくでき、走行輪の支持剛性を高めることができる。
【0016】
請求項4の発明では、固定ケースをフレーム側に固定する取付ロッドの固定ケースへの取付ボス部の端部を、上記保持プレートの凹部内に位置させたので、電動モータのオーバーハング量をさらに小さくでき、走行輪の支持剛性をさらに高めることができる。
【0017】
請求項5の発明では、遊星歯車機構を、その大部分が上記ハブ内でかつ上記車幅方向中心線より車幅方向外側に位置するように配置したので、電動モータと遊星歯車機構が上記車幅方向中心線の両側に位置することとなり、走行輪全体で見たときの車幅方向における重量バランスを良好にすることができる。
【0018】
請求項6の発明では、モータ制御用コントローラを、上記電動モータより車幅方向外側に位置するよう配置したので、メンテナンス性を改善できる。すなわち、ハブ,リム及びタイヤからなる走行輪ユニットをパワーユニットから取り外すことにより、上記コントローラを外方から点検,整備でき、メンテナンス性を向上できる。
【0019】
請求項7の発明では、クラッチ機構をオン・オフ状態に切り換えるクラッチレバーを走行輪とフレームの車輪支持部との間に位置するように配置したので、障害を持つ使用者であっても着座状態で上記クラッチレバーを容易に操作でき、クラッチ機構をオフした場合の手動走行とオンした場合の電動走行を自由に選択できる。
【0020】
請求項8の発明では、ブレーキ装置を、ハブに固定されたブレーキドラムと、該ブレーキドラムの内周面及び外周面を径方向に挟持可能に配置された内側,外側ブレーキシューとを備えた構成としたので、ブレーキ装置を後付けにより追加することが可能となり、汎用性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
図1ないし図15は、本発明の一実施形態による電動式車椅子を説明するための図である。なお、本実施形態でいう前後,左右とは車椅子に着座した状態で見た場合の前後,左右を意味する。
【0023】
上記車椅子の構造を示す各図において、1は本実施形態に係る電動式車椅子である。この車椅子1は、車体フレーム2と、該車体フレーム2の前部に配設された小径の左,右前輪3,3′と、後部に配置された大径の左,右走行輪4,4′とを備えている。上記車体フレーム2は、左,右のサイドフレーム5,5′同士を複数のクロスフレームで接続した概略構造のものである。上記サイドフレーム5は、前後に延びる上,下パイプ5a,5bを複数の縦パイプ5cで接続した概略構造を有する。左右のサイドフレームの前端部にはボード支持パイプ5dが下方に延長形成され、該ボード支持パイプ5dによりフートボード6が支持されている。またサイドフレーム5の後端部にはハンドルパイプ5eが上方に延長形成されている。このハンドルパイプ5eには操向ハンドル5fが取り付けられ、該ハンドル5fには介助者が操作する操作ボックス60が配設されている。
【0024】
また上記右側のサイドフレーム5′の前端部には支柱7が上方に起立するように配置されている。この支柱7の上端部には操作ボックス8が搭載されており、該操作ボックス8には後述する電動モータ9,9′に入力回転指令値を与える入力手段として機能するジョイスティック8aが配置されている。このジョイスティック8aを前方に倒すと前進し、後方に倒すと後退し、さらに左,右に倒すと左,右に旋回する。
【0025】
上記操作ボックス8は、以下の構造により、その上下方向位置、前後方向位置、及び車幅方向位置を調整可能となっている。この調整により上記ジョイスティック8aの位置を使用者の操作し易い位置に調整可能となっている。
【0026】
上記支柱7の下端部に装着された保持具7aの後上部は、ボルト7cでパイプクランプ7bと共に右サイドフレーム5のボード支持パイプ5dに締め付け固定されている。また上記保持具7aの後下部はボルト7dで支持プレート7eの円弧状長孔7h部分に締め付け固定されている。さらにまた上記支持プレート7eの前部の傾斜長孔7i部分は、ボルト7fによりパイプクランプ7gと共にボード支持パイプ5dに締め付け固定されている。
【0027】
そして上記支柱7にはスイラドパイプ8bが挿入されている。このスイライドパイプ8bの上端に固定された支持具8cには支持具8eがボルト8dで締め付け固定されている。またこのボルト8dの下端には楔部材8fが螺着されており、該ボルト8dを緩めることにより該スライドパイプ8bは上下移動可能となり、任意の位置で締め付けることにより固定される。
【0028】
さらにまた上記支持具8eには上記操作ボックス8の下面に形成されたボール継手8gを保持するボール保持具8iがボルト8jで締め付け固定されている。また上記ボール継手8gはボルト8hを締め込むことによりボール保持具8iに固定支持される。
【0029】
上記操作ボックス8をそのまま少しだけ前後方向移動させるには、上記ボルト7c、7d,7fを緩めて上記支柱7をパイプクランプ7bと共に前後移動させ、その後上記ボルト7c,7d,7fを締め付け固定する。上記操作ボックス8を比較的大きく前後動させる場合にはボルト7c,7dを緩めて、支柱7をボルト7c廻りに前後に回動させ、その後、ボルト7c,7dを締め付ける。このとき、操作ボックス8が前後に傾くこととなるので、ボルト8hを緩めて操作ボックス8を水平状態となるようにボール継手8g廻りに回動させる。
【0030】
また上記操作ボックス8を上下移動させるには、ボルト8dを緩め、スライドパイプ8bを上下に伸縮させる。またこのとき操作ボックス8はスライドパイプ8bを中心に水平廻りに回動可能であり、これにより車幅方向位置を調整できる。
【0031】
また上記前端部の縦パイプ5cにより前輪ホルダ3aが該縦パイプ5cの軸回りに旋回可能に支持され、該前輪ホルダ3aにより前輪3が回転自在に支持されている。また上記左,右の走行輪4,4′は、後端部の左,右縦パイプ5c,5c′に、後述する構造により着脱可能に支持されている。
【0032】
上記左,右走行輪4,4′は車両中心線を挟んで対称形をなし、基本的に同一の構造を有する。なお、バッテリ30は右の走行輪4′の固定ケース14に固定されている。上記左,右走行輪4,4′は、タイヤ4aが装着されたリング状のリム4bと有底筒状のハブ4cとを多数のスポーク4dで連結した構造を備えている。本実施形態では、上記タイヤ4a及びリム4bの軸方向(車幅方向)中心を通る直線Aを左,右走行輪4,4′の幅方向中心線と呼ぶ。
【0033】
そして上記ハブ4cの内側に、上記左,右走行輪4,4′の回転駆動力を発生するパワーユニット31,31′が配設されている。この左,右のパワーユニット31,31′は、左,右電動モータ9,9′と、該電動モータ9,9′の回転駆動力を上記走行輪4,4′に伝達する駆動力伝達系として機能する左,右遊星歯車機構10,10′と、上記駆動力の伝達をオン・オフする左,右の機械式クラッチ機構として機能する左,右ドッグクラッチ11,11′とを備えている。
【0034】
また上記ハブ4c内には、上記ドッグラッチ11,11′のオン・オフ状態を検出するクラッチ検出手段として機能するクラッチ検出スイッチ12,12′と、該クラッチ検出スイッチ12,12′により検出された上記ドッグクラッチ11,11′のオン・オフ状態に応じて上記電動モータ9,9´の回転を制御する左,右モータドライバ13,13′とが配設されている。
【0035】
ここで上記電動モータ9,9′等の車幅方向位置についてより詳細に見ると、上記電動モータ9,9′は上記走行輪4,4′の幅方向中心線Aより車幅方向内側に配置され、遊星歯車機構10,10′の少なくともその第1,第2減速機構23,24部分は上記幅方向中心線Aより車幅方向外側に位置するように配置されている。
【0036】
上記電動モータ9及び遊星歯車機構10は、固定ケース14内に収納配置されている。この固定ケース14は、大略皿状のモータケース15と、フランジ部16aと有底筒状の筒部16bとを有する減速機ケース16とにモータ軸方向に2分割されている。また、上記モータケース15の外周縁部と上記減速機ケース16のフランジ部16aの外周縁部とは連結ボルト(図示せず)により分解可能に結合されている。
【0037】
ここで上記パワーユニット31ひいては走行輪4は以下の構造により車体フレーム2に、着脱自在に、かつその取り付け角度を調整可能に取り付けられている。
【0038】
上記モータケース15の車幅方向内側面の中心部15cには、取付ロッド28が該走行輪4の軸心に位置するように挿通され、内方に突出し、スナップリング28bで抜け止めして固定されている。この取付ロッド28は上記後端部の縦パイプ5cに形成された車輪保持部5c′部分を軸直角方向に貫通するようにに挿入され、その車内側突出部がナット28aで締め付け固定されている。上記車輪保持部5c′は横断面矩形状の部材であり、該車輪保持部5c′と上記モータケース15との間には位置決めプレート29が介在されている。この位置決めプレート29には、上記取付ロッド28が貫通する取付孔29aが形成され、2つの取付ピン15b,15b′が植設されている。これらの取付孔29a,取付ピン15b,15b′は三角形をなすように配置されている。また上記位置決めプレート29には2つの位置決めスリット29cが上記取付孔29aを中心とする放射状をなすように形成されている。この2つの位置決めスリット29cには、上記モータケース15の内側面に車軸を中心とする放射状をなすように突設された多数の凸条15cのうちの2つが嵌合している。
【0039】
上記一方の取付ピン15bは、上記縦パイプ5cに当接している。また上記他方の取付ピン15b′には、固定カム33が該取付ピン15b′を中心に回動可能に装着されている。この固定カム33には上記取付ピン15b′に対して偏心したカム面33aが形成されており、該固定カム33を時計廻りに回動させるほどカム面33aが縦パイプ5cを強く押圧する。また上記固定カム33の反カム面側にはボルト孔33bが上記取付ピン15b′を中心とする円弧状に形成されている。該ボルト孔33bには固定ボルト33cが挿入され、上記位置決めプレート29に固定されたボス部29bにねじ込まれている。そして上記固定カム33には外縁から上記円弧状のボルト孔33bに貫通する工具孔33dが形成されている。
【0040】
上記固定ボルト33cを緩めた状態で、上記工具孔33dにドライバー等を挿入して該固定カム33を図示時計廻りに回動させると、上記カム面33aと一方の取付ピン15bとにより上記縦パイプ5cが挟持される。この状態で上記固定ボルト33cを締め込むことにより、上記パワーユニット31は所望の角度位置に廻り止めした状態で固定される。
【0041】
上記電動モータ9,9′は上記モータケース15側に位置するように配置され、上記遊星歯車機構10,10′は上記減速機ケース16側に位置するように配置されている。
【0042】
上記電動モータ9,9′は、ステータ18とロータ19が該モータの軸方向に対向するように配置されたいわゆるアキシャルギャップ型のものである。上記ステータ18は、上記減速機ケース16のフランジ部16aの上記モータケース15に対面する側に固定されている。また上記ロータ19は、円板状の保持プレート19aと、該プレート19aの上記ステータ18に対面する側に固定された磁石19bとを備えている。
【0043】
上記保持プレート19aの中心部には凹部19dが凹設されている。軸直角方向に見るとこの凹部19dは上記ステータ18と重なっている。またこの凹部19d内に上記取付ロッド28の上記モータケース15に係止するボス部28cが位置しており、これにより固定ケース14の車幅方向寸法がコンパクトになっている。
【0044】
また上記凹部19dの軸心部19cは該電動モータ9′の軸心、すなわち該走行輪4′の軸心に配置された上記遊星歯車機構10′の入力軸22にスプライン嵌合し、さらに固定ナット22aにより固定されている。
【0045】
また上記コントローラ13は、上記フランジ部16aの反モータ側に形成されたリブ16c上に配置固定されている。このコントローラ13は、上記リブ16c上に放熱シート13bを介在させて固定された基板13a上にFET等の電子回路素子13dを搭載し、該電子回路素子13dを放熱シート13b,放熱板13cで覆った構造のものである。
【0046】
上記遊星歯車機構10は、入力側,出力側に配置された第1,第2減速機構23,24からなる2段減速式のものである。第1減速機構23は、上記入力軸22の外周に形成された第1サンギヤ23aと、該サンギヤ23aに噛み合う複数の第1遊星ギヤ23bと、これらの遊星ギヤ23bを囲むように配置されてその内周歯が各遊星ギヤ23bに噛み合う第1リングギヤ23cとを備えている。
【0047】
ここで上記第1リングギヤ23cの外周面は上記減速機ケース16の筒部16bとフランジ部16aとの境界部にボルト締め固定された保持部材23dの内周面にスプライン嵌合している。またこの保持部材23dは軸受25aを介して上記入力軸22の入力側端部を軸支している。なお、入力軸22の出力側端部は軸受25dを介して後述する第2 キャリア24dの内周面で支持されている。
【0048】
また上記第2減速機構24は上記第1遊星ギヤ23bを支持する第1キャリア23eの軸部の外周に形成された第2サンギヤ24aと、これに噛み合う複数の第2遊星ギヤ24bと、これらの遊星ギヤ24bに噛み合うように配置された第2リングギヤ24cとを備えている。また上記第2遊星ギヤ24bを軸支する第2キャリア24dの軸部の外周面に上記ハブ4cの軸心部4eの内周面がスプライン嵌合している。この第2キャリア24dが回転すると上記ハブ4c、つまり走行輪4が回転駆動されることとなる。
【0049】
ここで上記第2リングギヤ24cは、上記減速機ケース16の筒部16bの内周面により回転可能に支持されている。この第2リングギヤ24cを減速機ケース16ひいては車体フレーム2に対して固定すると、電動モータ9の回転が第1,第2減速機構23,24の減速比に応じた所定の減速比で減速されて走行輪4に伝達され、電動走行が可能となる。一方、上記固定を解除すると、上記電動モータ9の回転は伝達されず、走行輪4,4′はモータ側が抵抗となることなく軽く回転でき、介助者の力での手動走行が可能となる。この作用を利用して本実施形態では、上記第2リングギヤ24cと筒部16bとの間にクラッチ機構として機能するドッグクラッチ11,11′を構成している。
【0050】
上記右側のドッグクラッチ11′は、上記第2リングギヤ24cの外周面に所定の角度間隔(例えば30度)毎に形成された凹溝11aに、径方向に進退可能に配置されたストッパピン11bを係脱させることにより、該第2リングギヤ24cの回転を阻止し、または許容するようになっている。
【0051】
上記ストッパピン11bは、減速機ケース16の筒部16bから径方向外方に突出するよう形成された筒状のガイドボス部16dにより進退自在にガイドされている。またこのストッパピン11bの段部と蓋部材16eとの間には付勢ばね26が介在されている。この付勢ばね26によりストッパピン11bは上記凹溝11aに係合する(噛み合う)方向に付勢されている。また上記ストッパピン11bの外表面にはガイド溝11eが軸方向に延びるように凹設されており、該ガイド溝11e内にはガイドピン32dが挿入されている。このガイドピン32dは減速機ケース16に突設されている。これにより上記ストッパピン11bは廻り止めされている。
【0052】
また、上記ストッパピン11bの上端部には、クラッチ検出スイッチ12の一部を構成するシュープレート12bがボルト11cにより固定されている。このシュープレート12bは、プレートを横片部12cと縦片部12dを有する横断面L字形状に折り曲げたものである。上記横片部12cに上記ストッパピン11bの上端突部11dが嵌合し、ボルト11cでねじ止めされており、これにより該シュープレート12bはストッパピン11bと一体化されている。
【0053】
上記シュープレート12bの車幅方向内側には、伝達プレート27aが配置されている。この伝達プレート27aには一対の係止ピン27b,27cが植設されており、該伝達プレート27aの角度状態により何れかの係止ピンが上記シュープレート12bの横片部12cの下面に当接し、もって該ストッパピン11bを上昇させ、または下方への移動を許容するようになっている。
【0054】
上記伝達プレート27aは上記固定ケース14の上部に軸支されたクラッチ軸27dの車幅方向外側端部に固定されている。このクラッチ軸27dの車幅方向内側端部は、上記固定ケース14から車幅方向内側に突出しており、該突出部にクラッチレバー27が結合されており、該クラッチレバー27は前方に延びている。そしてこのクラッチレバー27の途中には、該レバー27を上記ドッグクラッチ11をオフにする手動側又はオンにする電動側に保持するための節度機構27eが配設されている。この節度機構27eは、ブラケット27fに支持されており、該ブラケット27fは上記モータケース15に固定されている。なお、27jは上記クラッチレバー27の回動角度を規制するストッパであり、これはモータケース15に突設されている。
【0055】
また上記クラッチ軸27dには連結プレート27gが装着されており、この連結プレート27gはボルト27iでクラッチレバー27に廻り止め固定されている。そして上記連結プレート27gは伝達ケーブル27hを介して左側のドッグクラッチに連結されている。従って、上記クラッチレバー27を操作すると左,右のドッグクラッチ11,11′が同時に作動することとなる。
【0056】
また上記クラッチ検出スイッチ12は、上記減速機ケース16側に固定されたスイッチ本体12aと、上記ストッパピン11bに固定されて該ピン11bと共に上下動する上述のシュープレート12bとを備えている。このシュープレート12bの一端部にはシュー12eが取り付けられており、該シュー12eがスイッチ本体12aの作動子12fを押圧するようになっている。
【0057】
また上記、減速機ケース16の反モータ側部分は、樹脂製で環状をなすカバー32で覆われている。該カバー32の内周縁32aは上記減速機ケース16の筒部16bの外周面に嵌合し、外周縁32bは上記フランジ部16aにボルト32cで締め付け固定されている。このカバー32と減速機ケース16とで形成された空間内に、上述のコントローラ13,及びドッグクラッチ11が配置されている。
【0058】
上記ストッパピン11bが上記凹溝11aに噛み合うと該ストッパピンと共に上記シュープレート12bが下降し、上記シュー12eが作動子12fから離れ、スイッチ本体12aがオンする。上記ピン11bと凹溝11aの噛み合いが解除されると、上記シュー12eが上記作動子12fを右方に回動させ、上記スイッチ本体12aはオフとなる。
【0059】
上記クラッチレバー27を上方の手動位置に揺動させると、上記伝達プレート27aが図4で反時計廻りに回動し、係止ピン27bがシュープレート12bひいてはストッパピン11bを上昇させ、該ストッパピン11bの第2リングギヤ24cの凹溝11aとの噛み合いが解除され、ドッグクラッチ11はオフ状態となる(図4参照)。このときシュープレート12bのシュー12eがスイッチ本体12aの作動子12fを図示右廻りに回動させ、これによりスイッチ本体12aからオフ信号が出力される。上記第2リングギヤ24cが回動自在となることから、走行輪4の回転に対するパワーユニット31による抵抗が小さくなり、介助者が該車椅子1を軽く押し引きできる。
【0060】
一方、クラッチレバー27を下方の電動位置に揺動させたときに、図5(a)に示すように、上記ストッパピン11bが第2リングギヤ24cの凹溝11aと隣の凹溝11aとの間に位置している場合は、ストッパピン11b、ひいてはシュープレート12bは下降できず、クラッチはオフの状態のままとなる。この場合に、第2リングギヤ24cを僅かに回動させると、図5(b)に示すようにストッパピン11bは付勢ばね26の付勢力により凹溝11aに噛み合うこととなる。これよりシュープレート12bが下降し、シュー12eがスイッチ本体12aの作動子12fから離れ、該スイッチ本体12aからオン信号が出力される。
【0061】
また上記左,右の走行輪4,4′は、パワーユニット31には、手動式のブレーキ装置35,35′が装着されている。このブレーキ装置35は、上記ハブ4cの車幅方向内側縁にボルト締め固定されたブレーキドラム39と、該ブレーキドラム39をブレーキシューで挟持するシュー駆動機構40とを備えている。
【0062】
上記ブレーキドラム39は、筒状のドラム本体39aと、これの一端に一体形成された環状のフランジ部39bとを有し、該フランジ部39bがボルト39cにより上記ハブ4cの内側端面に固定されている。
【0063】
上記シュー駆動機構40は、上記モータケース15にボルト36a,36bで締め付け固定された支持ブラケット36と、該支持ブラケット36にピン36cを介して軸支された外側アーム37,内側アーム38と、該外側,内側アーム37,38に支持された外側,内側ブレーキシュー37a,38aとを備えている。
【0064】
上記内側アーム38にブレーキケーブル42のアウタ42aが螺挿されロックナット42cで固定されている。そしてこのブレーキケーブル42のインナ42bの先端のタイコ42dは外側アーム37に係止されている。上記左,右のブレーキ装置35,35′のブレーキケーブル42,42′は、ハンドルパイプ5eに沿ってハンドル5fまで延び、ブレーキレバー35bに連結されている。このブレーキレバー35を把持すると上記インナケーブル42bが引っ張られ、外側,内側ブレーキシュー37a,38aがドラム本体39aを挟持する。
【0065】
また上記支持ブラケット36にはプレート36dがボルト36fで締め固定されている。このプレート36dには調整ボルト36eが螺挿されている。この調整ボルト36eを締め込むことにより上記ブレーキシュー37a,38aと上記ドラム本体39aとの隙間を調整可能となっている。なお、図8において、35aは上記シュー駆動機構40を覆うカバーである。
【0066】
上記パワーユニット31は車体側に残して走行輪4のみを取り外す場合、キャップ4gを取り外し、ナット24eを取り外す。するとハブ4cと第2キャリア24dとのスプライン嵌合が解除可能となり、これにより走行輪4車体フレームから取り外すことができる。
【0067】
また走行輪4をパワーユニット31ごと取り外す場合には、上記固定カム33のボルト33cを緩め、上記取付けロッド28のナット28aを外す。これにより走行輪4をパワーユニット31ごと車体フレームから取り外すことができる。
【0068】
本実施形態では、電動モータ9を、ロータ19とステータ18とを軸方向に対向するよう配置してなるアキシャルギャップ型のものとしたので、ロータとステータとを径方向に対向させる従来の電動モータに比較して、電動モータ9ひいてはパワーユニット31の径方向寸法をコンパクトにできる。
【0069】
上記電動モータ9を、走行輪4の車幅方向中心線Aと縦パイプ5cとの間にに位置するように配置したので、重量の大きい電動モータ9の縦パイプ5cからのオーバーハング量を小さくすることができる。その結果、片持ち支持構造を採用しながら走行輪4の支持剛性を高めることができる。
【0070】
また上記ロータ19を、磁石19bを保持する保持プレート19aの中心部に凹部19dを形成し、径方向に見たとき上記凹部19dとステータ18の少なくとも一部が重なるように構成した。そのため電動モータ9の軸方向長さをさらに短縮でき、電動モータ9のフレームからのオーバーハング量をより一層小さくでき、走行輪の支持剛性を高めることができる。
【0071】
また、固定ケース14をフレーム側に固定する取付ロッド28の固定ケースへの取付ボス部28cを、上記保持プレート19aの凹部19d内に位置させたので、この点からも電動モータ9のオーバーハング量を小さくでき、走行輪の支持剛性をさらに高めることができる。
【0072】
また本実施形態では、遊星歯車機構10を、その大部分が上記ハブ4c内でかつ上記車幅方向中心線Aより車幅方向外側に位置するように配置したので、電動モータ9と遊星歯車機構10が上記車幅方向中心線Aの両側に位置することとなり、走行輪全体で見たときの車幅方向における重量バランスを良好にすることができる。
【0073】
さらにまたコントローラ13を、上記電動モータ9より車幅方向外側に位置するよう配置したので、メンテナンス性を改善できる。すなわち、ハブ4c,リム4b及びタイヤ4aからなる走行輪ユニットをパワーユニット31から取り外し、さらにカバー32を外すと、上記コントローラ13はを外方に露出する。従って該コントローラ13の点検,整備性を向上できる。
【0074】
また本実施形態では、ドッククラッチ11をオン・オフ状態に切り換えるクラッチレバー27を走行輪4と縦パイプ5cとの間に位置するように配置したので、障害を持つ使用者であっても着座状態で上記クラッチレバー27を容易に操作でき、手動走行と電動走行を自由に選択できる。
【0075】
また手動式のブレーキ装置35を設け、該装置35を、ハブ4cに固定されたブレーキドラム39と、該ブレーキドラム39の内周面及び外周面を径方向に挟持可能に配置された内側,外側ブレーキシュー37a,38aを備えた構成としたので、ブレーキ装置を後付けにより追加することが可能となり、汎用性を高めることができる。
【0076】
なお、上記シュー駆動機構40を車体フレーム側に取り付けた場合、上記車輪ユニットのみを取り外す場合及びパワーユニットごと取り外す場合の何れにおいても、これらの作業が容易である。
【0077】
図16,図17はパワーユニット31の車体フレームへの取付構造の変形例を示す。本変形例では、パワーユニット31及び走行輪4は以下の構造により車体フレームにワンタッチで着脱可能となっている。なお、図中、図3,図8と同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0078】
上記モータケース15の車幅方向内側面の中心部15cには、取付ロッド44が該走行輪4の軸心に位置するように植設されて、内方に突出している。また上記縦パイプ5cには外周に雄ねじを有する保持筒45が上記走行輪4と同軸をなすように配置され、ナット45aにより縦パイプ5cに締め付け固定されている。上記取付ロッド44は上記保持筒45内に挿入され、その左端部は、車内側に突出している。この突出部にはロックボール46が径方向に移動可能に配置されている。このロックボール46は径方向外側位置に押し出されると、上記保持筒45の端面に係止し、該取付ロッド44の軸方向移動を阻止するようになっている。
【0079】
また上記取付ロッド44の軸心にはプッシュロッド47が軸方向に移動可能に挿入配置されている。このプッシュロッド47の内側端部にはカム面47aが突設されており、該プッシュロッド47を右方に移動させると上記カム面47aが上記ロックボール46を上記係止位置に押し出し、また左方に移動させると上記ロックボール46の径方向内方への没入を許容するようになっている。そして上記プッシュロッド47は付勢スプリング48で右方に付勢されている。
【0080】
上記プッシュロッド47は上記入力軸22の軸心を通って上記キャップ4gの内面近傍まで延びており、その外側端部にはゴムカバー49が装着されている。上記キャップ4gを内側に押し込むと、上記プッシュロッド47が左方に移動し、上記ロックボール46の保持筒44への係止が解除され、該パワーユニット31及び走行輪4を取り外すことができる。
【0081】
上記保持筒45の頭部45bと上記縦パイプ5cとで位置決めプレート50の基端部50aが挟持されている。この位置決めプレート50は下方に延びており、その下端部50bには位置決めリング50cが固定されている。この位置決めリング50cには廻り止めピン51が挿入されている。この廻り止めピン51は上記モータケース15に螺挿固定されている。
【0082】
また上記位置決めプレート50の途中に形成された係止孔50dには固定プレート52の先端部に形成された突部52aが嵌合している。この固定プレート52の基端部にはナット部材52bが固定されており、該ナット部材52bに、上記縦パイプ5cの内側から挿入された固定ボルト53がねじ込まれている。
【0083】
上記走行輪4のみを取り外す場合は、上述の実施形態の場合と同様に、キャップ4gを取り外し、ナット24eを取り外す。
【0084】
一方、走行輪4をパワーユニット31ごと取り外す場合は、上記キャップ4gを押し込むことによりプッシュロッド47を内方に移動させる。するとカム面47aがロックボール46から外れ、該ロックボール36の径方向内方への没入が許容される。その結果、ロックボール46と保持筒45との係止が解除され、走行輪4及びパワーユニット31は車体フレームから取り外される。
【0085】
なお、上記実施形態では、電動式車椅子の場合を例にとって説明したが、本発明は、車椅子以外の電動式小型車両にも採用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動式車椅子の左側面図である。
【図2】上記車椅子の右走行輪の背面図である。
【図3】上記右走行輪のハブ内部分の断面背面図である。
【図4】上記右走行輪のクラッチ部分の内側から見た断面図である。
【図5】上記クラッチ部分の動作説明図である。
【図6】上記車椅子の操作ボックス部分の背面図である。
【図7】上記操作ボックス部分の側面図である。
【図8】上記右走行輪のパワーユニット部分の車幅方向内側からみた図である。
【図9】図8のIX-IX 線断面図である。
【図10】上記車椅子のブレーキ装置の側面図である。
【図11】上記ブレーキ装置の正面図である。
【図12】上記ブレーキ装置の平面図である。
【図13】図10のXIII-XIII 線断面図である。
【図14】上記車椅子のブレーキレバー部分の側面図である。
【図15】上記ブレーキレバー部分の底面図である。
【図16】上記パワーユニット着脱構造の変形例の側面である。
【図17】上記変形例の断面背面図である。
【符号の説明】
【0087】
1 車椅子(電動式小型車両)
2 フレーム
4,4′ 左,右の走行輪
4c ハブ
5c 縦パイプ(車輪支持部)
9,9′ 左,右の電動モータ
10,10′ 左,右の遊星歯車機構
11,11′ 左,右のドッグクラッチ(クラッチ機構)
13 コントローラ
14 固定ケース
18 ステータ
19 ロータ
19a 保持プレート
19b 磁石
19d 凹部
27 クラッチレバー
28,44 取付ロッド
28c 取付ボス部
35 ブレーキ装置
37a,38a ブレーキシュー
39 ブレーキドラム
A 走行輪の車幅方向中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、該フレームの車輪支持部に支持された左,右一対の走行輪と、該走行輪のハブ内に配置され、該走行輪に駆動力を供給する電動モータとを備えた電動式小型車両であって、
上記電動モータは、上記走行輪と共に回転するように車軸と同軸配置されたロータと、該ロータと軸方向に対向するようにフレーム側に固定されたステータとを備えたアキシャルギャップ型のものであり、かつ上記走行輪の車幅方向中心線より車幅方向内側に位置するように配置されていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項2】
請求項1において、上記電動モータは、上記車幅方向中心線と上記フレームの車輪支持部との間に位置するように配置されていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項3】
請求項2において、上記ロータは、円板状の保持プレートと、該保持プレートの外周部に、かつ上記ステータと軸方向に対向するように配置固定された磁石とを備え、上記保持プレートは、その中心部に上記ステータの内周側に位置するように凹設された凹部を有し、径方向に見たとき上記凹部とステータの少なくとも一部が重なっていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項4】
請求項3において、上記電動モータは、固定ケース内に収容配置され、該固定ケースが取付ロッドを介してフレームの車輪支持部に固定されており、該取付ロッドの固定ケースへの取付ボス部の端部が、上記保持プレートの凹部内に位置していることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項5】
請求項1において、上記電動モータの回転を減速して上記走行輪に伝達する遊星歯車機構を備え、該遊星歯車機構は、その大部分が上記ハブ内でかつ上記車幅方向中心線より車幅方向外側に位置するように配置されていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項6】
請求項1において、上記電動モータの回転を制御するモータ制御用コントローラは、上記ハブ内で、かつ上記電動モータより車幅方向外側に位置するよう配置されていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項7】
請求項1において、上記電動モータの駆動力を上記走行輪に伝達する駆動力伝達系に配置され、上記駆動力の伝達をオン・オフするクラッチ機構と、該クラッチ機構をオン・オフ状態に切り換えるクラッチレバーとを備え、
該クラッチレバーは、上記走行輪とフレームの車輪支持部との間に位置するように配置されていることを特徴とする電動式小型車両。
【請求項8】
請求項1において、上記走行輪にはブレーキ装置が装着されており、該ブレーキ装置は、上記ハブに固定された円筒状のブレーキドラムと、該ブレーキドラムの内周面及び外周面を径方向に挟持可能に配置された内側,外側ブレーキシューとを備えていることを特徴とする電動式小型車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−37884(P2007−37884A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−227582(P2005−227582)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000010076)ヤマハ発動機株式会社 (3,045)
【Fターム(参考)】