説明

電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法

【課題】簡単に設定を切り替えられる電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法を提供する。
【解決手段】あらかじめ複数の登録被写体を設定し、各登録被写体に対して、切り替える動作の設定内容を規定する。カメラの設定を切り替える場合は、カメラのモードを設定切替モードに移行させ、切り替えたい設定に対応する被写体を撮像する。電子カメラは、撮像された被写体を認識し、対応する設定を読み出して、カメラの設定を自動的に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法に係り、特に撮像機能と画像再生機能を有する電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に電子機器には、さまざまな機能が搭載されており、ユーザは、各種設定を施すことにより、状況に適した機能の提供が受けられるようにされている。
【0003】
たとえば、電子カメラの場合、測光方式だけでも「平均測光」、「中央重点測光」、「スポット測光」、「マルチパターン測光」等、複数の測光方式が用意されており、ユーザは撮像状況に適した測光方式を選択できるようにされている。
【0004】
ところで、このような電子機器における各種の設定は、通常、機器に備えられたモニタを利用して行われる。すなわち、モニタにメニュー画面を呼び出し、そこに表示される各種設定項目を適宜選択して、各種の設定が行われるようにされている。
【0005】
しかしながら、このようなモニタを利用した設定方法は、電子機器に搭載される機能が増えれば増えるほど、目的とする設定項目が探し出しにくくなり、また、操作の回数も増えて、迅速に所望の設定にできないという問題がある。特に、手袋をした状態で操作しなければならない状況(たとえば、ダイビング時における水中撮像時やゲレンデでの撮像時等)においては、操作ボタンをうまく操作できなくなるため、設定に多大な時間を要するという問題があった。
【0006】
そこで、特許文献1では、電子機器の取扱説明書の各ページに、そのページで説明されている設定項目に関する情報が記録された無線タグを設け、その無線タグを電子機器に搭載された無線タグリーダで読み取ることにより、その項目の設定画面を自動的にモニタに呼び出す方法が提案されている。
【特許文献1】特開2005−148156号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の設定切替方法は、電子機器に別途無線タグリーダを搭載しなければならず、コストアップになるという欠点がある。また、常に取扱説明書を携帯していなければならず、使い勝手が悪いという欠点もある。
【0008】
ユーザがあらかじめ登録した設定にワンタッチで切り替えられるようにするボタンを機器本体に設ける方法もあるが、機器本体に搭載できるボタン数には限度があり、また、コストアップにもなるという欠点がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単に設定を切り替えられる電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、設定の切り替えを指示する設定切替指示手段と、検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の設定情報が格納された設定情報格納手段と、前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する機器の設定情報を前記設定情報格納手段から取得して、機器の設定を切り替える設定切替制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器。
【0011】
請求項1に係る発明によれば、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、機器の設定が自動的に切り替えられる。すなわち、あらかじめ複数の被写体が検出対象として規定されており、そのそれぞれに機器の設定内容が定められている。ユーザは、設定の切り替えを行う場合、設定切替指示手段で設定切替を指示し、設定したい内容に対応する被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、対応する機器の設定情報を取得し、機器の設定を切り替える。これにより、所望の設定に簡単に切り替えることができる。また、操作回数も少ないので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器を提供する。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、たとえば、グー、チョキ、パーなど、特定の形にした人物の手が検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に機器の設定を切り替えることができる。また、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0014】
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、設定の切り替えを指示する設定切替指示手段と、検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の設定情報が格納された設定情報格納手段と、前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する機器の設定情報を前記設定情報格納手段から取得して、機器の設定を切り替える設定切替制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、特定の被写体の動きを撮像手段で撮像することにより、機器の設定が自動的に切り替えられる。すなわち、あらかじめ特定の被写体の複数の動きが検出対象として規定されており、そのそれぞれに機器の設定内容が定められている。ユーザは、設定の切り替えを行う場合、設定したい内容に対応する動きの被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体の動きを認識し、対応する機器の設定情報を取得し、機器の設定を切り替える。これにより、所望の設定に簡単に切り替えることができる。また、操作回数も少ないので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0016】
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項3に記載の電子機器を提供する。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、たとえば、開いた手を上下、左右に振る等、特定の形にした人物の手の動きが検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に機器の設定を切り替えることができる。また、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記設定切替指示手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、機器の設定切替を指示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、撮像手段で撮像される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、設定切替指示手段によって機器の設定切替が指示される。この操作は、たとえば、撮像手段を手で覆うなどして、一定時間、撮像手段への光の入射を遮ることにより行うことができる。これにより、撮像操作だけで簡単かつ迅速に設定切替の指示を行うことができ、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0020】
請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、前記設定切替制御手段は、機器の設定を切り替える前、切り替える機器の設定情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、機器の設定が切り替えられる前、切り替える機器の設定情報が表示手段に表示される。これにより、設定切替の成否を簡単に確認することができる。
【0022】
請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出手段による検出開始を指示する検出開始指示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0023】
請求項7に係る発明によれば、検出開始指示手段が備えられており、この検出開始指示手段による検出開始の指示に応じて認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、切り替える機器の設定が特定される。これにより、簡単かつ確実に機器の設定を所望の設定に切り替えることができる。検出開始指示手段は、たとえば、シャッタボタンなどの押下ボタンで構成することができる。
【0024】
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで設定切替の実行を指示することを特徴とする請求項7に記載の電子機器を提供する。
【0025】
請求項8に係る発明によれば、検出開始指示手段が、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで設定切替の実行が指示される。したがって、設定切替指示手段による設定切替の指示後、この検出開始指示手段を半押しすると、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、切り替える機器の設定が特定される。そして、検出開始指示手段を全押しすると、設定切替が実行される。これにより、簡単かつ確実に機器の設定を所望の設定に切り替えることができる。また、一つのボタン操作で撮像と切替実行の指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0026】
請求項9に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で設定切替の取り消し、全押しで設定切替の実行を指示することを特徴とする請求項7に記載の電子機器を提供する。
【0027】
請求項9に係る発明によれば、検出開始指示手段が半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、設定切替時、半押しで検出開始指示、全押しで設定切替の実行指示、半押し解除で設定切替の取り消しの指示が行われる。したがって、設定切替指示手段による設定切替の指示後、この検出開始指示手段を半押しすると、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、切り替える機器の設定が特定される。ユーザは、設定切替の実行を指示する場合は、検出開始指示手段を全押しし、設定切替の取り消しを指示する場合は、半押しを解除する。これにより、簡単かつ確実に機器の設定を所望の設定に切り替えることができる。また、一つのボタン操作で撮像と切替実行の指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0028】
請求項10に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で設定切替の取り消し、全押しで設定切替の実行を指示し、前記設定切替制御手段は、機器の設定を切り替える前、切り替える機器の設定情報を前記表示手段に表示させる一方、前記検出開始指示手段の半押しが解除されると、機器の設定切替を取り消し、全押しされると、機器の設定を切り替えることを特徴とする請求項7に記載の電子機器を提供する。
【0029】
請求項10に係る発明によれば、検出開始指示手段が半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、設定切替時、半押しで検出開始指示、全押しで設定切替の実行指示が行われる。すなわち、設定切替指示手段による設定切替の指示後、検出開始指示手段の半押しによって、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識され、切り替える機器の設定が特定される。そして、その特定した設定の情報が表示手段に表示される。ユーザは、表示手段の表示を確認して、望みどおりの設定になっている場合は、検出開始指示手段を全押しし、設定切替の実行を指示する。一方、望みどおりの設定になっていない場合は、検出開始指示手段の半押しを解除し、設定切替の取り消しを指示する。これにより、簡単かつ確実に機器の設定を所望の設定に切り替えることができる。また、一つのボタン操作で撮像と切替実行の指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0030】
請求項11に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた再生処理を実行する再生制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0031】
請求項11に係る発明によれば、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、コマ送り/コマ戻し、拡大/縮小等の種々の再生制御が行われる。すなわち、あらかじめ複数の被写体が検出対象として規定されており、そのそれぞれに画像の再生制御の内容(再生操作情報)が定められている。ユーザは、再生操作を行う場合、操作したい内容に対応する被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、対応する画像の再生操作情報を取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に再生操作を行うことができる。
【0032】
請求項12に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体が検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の検出回数に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0033】
請求項12に係る発明によれば、一定時間内における特定の被写体の認識回数(検出回数)に応じて種々の再生制御が行われる。具体的には、一定時間内に特定の被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、種々の再生制御が行われる。再生制御の内容は、各被写体の認識回数(検出回数)ごとに規定されている(たとえば、特定の方向に向けて人指し指を立てた手の認識回数ごとに規定されている。)。ユーザは、再生操作を行う場合、操作したい内容に対応する被写体を一定時間内に規定回数撮像する(規定回数認識させる)。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、一定時間内に認識された被写体の認識回数に対応する画像の再生操作情報を取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に再生操作を行うことができる。
【0034】
請求項13に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項11又は12に記載の電子機器を提供する。
【0035】
請求項13に係る発明によれば、たとえば、グー、チョキ、パーなど、特定の形にした人物の手が検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に機器の設定を切り替えることができる。また、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。なお、請求項12においては、このようにグー、チョキ、パーなど、特定の形にした人物の手の検出回数(認識回数)ごとに再生操作情報が規定される。
【0036】
請求項14に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0037】
請求項14に係る発明によれば、特定の被写体の動きを撮像手段で撮像することにより、コマ送り/コマ戻し、拡大/縮小等の種々の再生制御が行われる。すなわち、あらかじめ特定の被写体の複数の動きが検出対象として規定されており、そのそれぞれに画像の再生制御の内容(再生操作情報)が定められている。ユーザは、再生操作を行う場合、操作したい内容に対応した動きの被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、対応する画像の再生操作情報を取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に種々の再生操作を行うことができる。
【0038】
請求項15に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体の動きが検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の動きの検出回数に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0039】
請求項15に係る発明によれば、一定時間内における特定の被写体の動きの認識回数(検出回数)に応じて種々の再生制御が行われる。具体的には、一定時間内に特定の動きの被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、種々の再生制御が行われる。再生制御の内容は、各被写体の動きの認識回数ごとに規定されている(たとえば、特定の方向に向けて人指し指を立てた手の往復動の認識回数ごとに規定されている。)。ユーザは、再生操作を行う場合、操作したい内容に対応する動きの被写体を一定時間内に規定回数撮像する(規定回数認識させる)。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体の動きを認識し、一定時間内に認識された被写体の動きの認識回数に対応する画像の再生操作情報を取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に種々の再生操作を行うことができる。
【0040】
請求項16に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項14又は15に記載の電子機器を提供する。
【0041】
請求項16に係る発明によれば、たとえば、開いた手を上下、左右に振る等、特定の形にした人物の手の動きが検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に画像の再生操作を行うことができる。また、手袋をした状態でも簡単に再生操作を行うことができる。なお、請求項15においては、このように特定の形にした人物の手の動きの認識回数ごとに再生操作情報が規定される。
【0042】
請求項17に係る発明は、前記目的を達成するために、前記再生操作情報には、少なくとも静止画像のコマ送りとコマ戻しが含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた数コマ送り、コマ戻しされることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器を提供する。
【0043】
請求項17に係る発明によれば、再生操作情報の少なくとも一つに静止画像のコマ送りとコマ戻しが含まれる。たとえば、画面右方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じて静止画のコマ送りを行い、画面左方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じて静止画のコマ戻しを行う。これにより、手袋をした状態でも簡単にコマ送り、コマ戻しの操作を行うことができる。
【0044】
請求項18に係る発明は、前記目的を達成するために、前記再生操作情報には、少なくとも静止画像の拡大表示と縮小表示が含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた倍率で拡大、縮小されることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器を提供する。
【0045】
請求項18に係る発明によれば、再生操作情報の少なくとも一つに静止画像の拡大と縮小が含まれる。たとえば、画面上方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じた倍率で画像を拡大表示し、画面下方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じた倍率で画像を縮小表示する。これにより、手袋をした状態でも簡単に画像の拡大、縮小の再生操作を行うことができる。
【0046】
請求項19に係る発明は、前記目的を達成するために、前記再生操作情報には、少なくとも動画の早送りと早戻しが含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた倍率で早送り、早戻しされることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器を提供する。
【0047】
請求項19に係る発明によれば、再生操作情報の少なくとも一つに動画の早送りと早戻しが含まれる。たとえば、画面右方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じた倍率で早送りし、画面左方向に向けて人指し指を立てた人物の手の認識回数(検出回数)に応じた倍率で動画の早戻しを行う。これにより、手袋をした状態でも簡単に動画の早送り、早戻しの操作を行うことができる。
【0048】
請求項20に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記モード切替手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、画像認識操作モードに設定することを特徴とする請求項11〜19のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0049】
請求項20に係る発明によれば、撮像手段で撮像される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、モード切替手段によって画像認識操作モードに設定される。この操作は、たとえば、撮像手段を手で覆うなどして、一定時間、撮像手段への光の入射を遮ることにより行うことができる。これにより、手袋をしたような状態であっても簡単に画像認識操作モードに切り替えることができる。
【0050】
請求項21に係る発明は、前記目的を達成するために、前記再生制御手段は、取得した再生操作情報の内容を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項11〜20のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0051】
請求項21に係る発明によれば、再生操作情報が表示手段に表示される。これにより、画像認識の成否を簡単に確認することができる。
【0052】
請求項22に係る発明は、前記目的を達成するために、前記再生制御手段は、前記表示手段に再生表示される画像の一部に前記撮像手段で撮像された画像を表示させることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0053】
請求項22に係る発明によれば、表示手段に再生表示中の画像の一部に撮像手段で撮像中の画像(いわゆるスルー画像)が表示される。これにより、撮影対象とする被写体が画角に収まっているか否かを簡単に確認することができ、操作性をより向上させることができる。
【0054】
請求項23に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮像手段で撮像された画像の表示を指示する撮像画像表示指示手段を備え、前記再生制御手段は、該撮像画像表示指示手段による撮像画像の表示指示に応じて前記表示手段に再生表示される画像の一部に前記撮像手段で撮像された画像を表示させることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0055】
請求項23に係る発明によれば、撮像画像表示指示手段による表示指示に応じて、表示手段に再生表示中の画像の一部に撮像手段で撮像中の画像(いわゆるスルー画像)が表示される。すなわち、本発明では、必要に応じて再生画像中にスルー画像を表示させることができる。認識用の画像は、認識可能か否か、すなわち、被写体が画角内に収まっているか否かを確認できればよいので常に表示させる必要はない。したがって、本発明では、ユーザによる表示指示に応じて生成画像中にスルー画像が表示できるようにしている。これにより、更に使い勝手を向上させることができる。
【0056】
請求項24に係る発明は、前記目的を達成するために、前記表示手段の表示の切り替えを指示する表示切替指示手段を有し、前記再生制御手段は、前記表示切替指示手段による表示切替の指示に応じて前記表示手段の表示を再生画像から前記撮像手段で撮像された画像に切り替えることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0057】
請求項24に係る発明によれば、表示切替指示手段による表示切替の指示に応じて表示手段の表示を再生画像から撮像手段で撮像中の画像(いわゆるスルー画像)に切り替えられる。これにより、撮影対象とする被写体が画角に収まっているか否かを簡単に確認することができ、操作性をより向上させることができる。
【0058】
請求項25に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する機器の動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する動作制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0059】
請求項25に係る発明によれば、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、機器に種々の動作(機器の設定、再生動作を含む)をさせる。すなわち、あらかじめ複数の被写体が検出対象として規定されており、そのそれぞれに機器の動作内容(動作情報)が定められている。ユーザは、機器に特定の動作をさせる場合、動作させたい内容に対応する被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、対応する動作情報を取得し、取得した動作情報に応じた処理を実行する。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0060】
請求項26に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体が検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の検出回数に対応する動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する動作制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0061】
請求項26に係る発明によれば、一定時間内における特定の被写体の認識回数(検出回数)に応じて機器に種々の動作をさせる。具体的には、一定時間内に特定の被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、種々の動作をさせる。機器の動作内容は、各被写体の認識回数(検出回数)ごとに規定されている。ユーザは、機器に特定の動作をさせる場合、動作させたい内容に対応する被写体を一定時間内に規定回数撮像する(規定回数認識させる)。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、一定時間内に認識された被写体の認識回数に対応する機器の動作情報を取得し、取得した動作情報に応じた処理を実行する。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0062】
請求項27に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項25又は26に記載の電子機器を提供する。
【0063】
請求項27に係る発明によれば、たとえば、グー、チョキ、パーなど、特定の形にした人物の手が検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。また、手袋をした状態でも簡単に機器を所望の動作にさせることができる。なお、請求項26においては、このようにグー、チョキ、パーなど、特定の形にした人物の手の検出回数(認識回数)ごとに機器の動作情報が規定される。
【0064】
請求項28に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納された設定情報格納手段と、前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する機器の動作情報を前記設定情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた動作処理を実行する動作制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0065】
請求項28に係る発明によれば、特定の被写体の動きを撮像手段で撮像することにより、機器に特定の動作を行わせる。すなわち、あらかじめ特定の被写体の複数の動きが検出対象として規定されており、そのそれぞれに機器の動作内容(動作情報)が定められている。ユーザは、機器に特定の動作をさせる場合、動作させたい内容に対応した動きの被写体を撮像する。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体を認識し、対応する機器の動作情報を取得し、取得した動作情報に応じた処理を実行する。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0066】
請求項29に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体の動きが検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の動きの検出回数に対応する機器の動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0067】
請求項29に係る発明によれば、一定時間内における特定の被写体の動きの認識回数(検出回数)に応じて種々の動作制御が行われる。具体的には、一定時間内に特定の動きの被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、機器に所望の動作をさせる。動作させる内容は、各被写体の動きの認識回数ごとに規定されている。ユーザは、機器に特定の動作を行わせる場合、動作させたい内容に対応する動きの被写体を一定時間内に規定回数撮像する(規定回数認識させる)。電子機器側は、いわゆる画像認識により撮像された被写体の動きを認識し、一定時間内に認識された被写体の動きの認識回数に対応する動作情報を取得し、取得した動作情報に応じた処理を実行する。これにより、たとえば、手袋をしたような状態であっても簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0068】
請求項30に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項28又は29に記載の電子機器を提供する。
【0069】
請求項30に係る発明によれば、たとえば、開いた手を上下、左右に振る等、特定の形にした人物の手の動きが検出対象として規定される。これにより、被写体を別途用意しなくても、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。また、手袋をした状態でも簡単に機器に所望の動作をさせることができる。なお、請求項29においては、このように特定の形にした人物の手の動きの認識回数ごとに動作情報が規定される。
【0070】
請求項31に係る発明は、前記目的を達成するために、前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記モード切替手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、画像認識操作モードに切り替えることを特徴とする請求項25〜30のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0071】
請求項31に係る発明によれば、撮像手段で撮像される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、モード切替手段によって画像認識操作モードに設定される。この操作は、たとえば、撮像手段を手で覆うなどして、一定時間、撮像手段への光の入射を遮ることにより行うことができる。これにより、手袋をしたような状態であっても簡単に画像認識操作モードに切り替えることができる。
【0072】
請求項32に係る発明は、前記目的を達成するために、前記動作制御手段は、動作処理を実行する前、実行する動作情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項25〜31のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0073】
請求項32に係る発明によれば、画像認識の結果、処理が実行される前に実行する機器の動作情報が表示手段に表示される。これにより、画像認識の成否を簡単に確認することができる。
【0074】
請求項33に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出手段による検出開始を指示する検出開始指示手段を備えたことを特徴とする請求項25〜32のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0075】
請求項33に係る発明によれば、検出開始指示手段が備えられており、この検出開始指示手段による検出開始の指示に応じて認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、実行する機器の動作が特定される。これにより、簡単かつ確実に機器に所望の動作を行わせることができる。検出開始指示手段は、たとえば、シャッタボタンなどの押下ボタンで構成することができる。
【0076】
請求項34に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで動作処理の実行を指示することを特徴とする請求項33に記載の電子機器を提供する。
【0077】
請求項34に係る発明によれば、検出開始指示手段が、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで設定切替の実行が指示される。したがって、画像認識操作モードに設定後、この検出開始指示手段を半押しすると、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、実行する機器の動作が特定される。そして、検出開始指示手段を全押しすると、特定された動作に応じた処理が実行される。これにより、簡単かつ確実に機器に所望の動作を行わせることができる。また、一つのボタン操作で撮像と処理実行の指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0078】
請求項35に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で動作処理実行の取り消し、全押しで動作処理の実行を指示することを特徴とする請求項33に記載の電子機器を提供する。
【0079】
請求項35に係る発明によれば、検出開始指示手段が半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始指示、全押しで動作処理の実行指示、半押し解除で動作実行の取消指示が行われる。したがって、画像認識操作モードに設定後、この検出開始指示手段を半押しすると、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識されて、実行する動作が特定される。ユーザは、特定された動作の実行を指示する場合は、検出開始指示手段を全押しする。一方、処理実行の取り消しを指示する場合は、半押しを解除する。これにより、簡単かつ確実に機器に所望の動作を行わせることができる。また、一つのボタン操作で撮像と処理実行の指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0080】
請求項36に係る発明は、前記目的を達成するために、前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で動作処理実行の取り消し、全押しで動作処理の実行を指示し、前記動作制御手段は、動作処理を実行する前、実行する動作情報を前記表示手段に表示させる一方、前記検出開始指示手段の半押しが解除されると、動作処理実行を取り消し、全押しされると、動作処理を実行することを特徴とする請求項33に記載の電子機器を提供する。
【0081】
請求項36に係る発明によれば、検出開始指示手段が半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始指示、全押しで処理の実行指示が行われる。すなわち、画像認識操作モードに設定後、検出開始指示手段の半押しによって、認識用の画像が撮像され、撮像された画像から被写体又は被写体の動きが認識され、実行する動作が特定される。そして、その特定した動作の情報が表示手段に表示される。ユーザは、表示手段の表示を確認して、望みどおりの動作の場合は、検出開始指示手段を全押しし、処理の実行を指示する。一方、望みどおりの設定になっていない場合は、検出開始指示手段の半押しを解除し、処理実行の取り消しを指示する。これにより、簡単かつ確実に機器に所望の動作をさせることができる。また、一つのボタン操作で撮像と処理実行指示が行われるので、手袋をした状態でも簡単に所望の動作をさせることができる。
【0082】
請求項37に係る発明は、前記目的を達成するために、前記電子機器は、電子カメラであることを特徴とする請求項1〜36のいずれか一に記載の電子機器を提供する。
【0083】
電子カメラは、種々の動作(設定、再生動作を含む)ができるように構成されているので、請求項1〜36に係る発明を電子カメラで実現することにより、各動作を簡単かつ迅速に行わせることができるようになる。特に、電子カメラの場合、ユーザによっては、水中やゲレンデ等、手袋をした状況で使う場合も多いので、手袋をしたままでも簡単に所望の動作を行わせることができる点で有効に作用する。
【0084】
請求項38に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の設定切替方法において、設定の切り替えを指示する工程と、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の設定情報が規定されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する機器の設定情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した設定情報に基づいて機器の設定を切り替える工程と、からなることを特徴とする電子機器の設定切替方法を提供する。
【0085】
請求項38に係る発明によれば、請求項1に係る発明と同様に、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、機器の設定を簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0086】
請求項39に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の設定切替方法において、設定の切り替えを指示する工程と、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の設定情報が規定されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する機器の設定情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した設定情報に基づいて機器の設定を切り替える工程と、からなることを特徴とする電子機器の設定切替方法を提供する。
【0087】
請求項39に係る発明によれば、請求項3に係る発明と同様に、特定の動きの被写体を撮像手段で撮像することにより、機器の設定を簡単に所望の設定に切り替えることができる。
【0088】
請求項40に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する再生操作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法を提供する。
【0089】
請求項40に係る発明によれば、請求項11に係る発明と同様に、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、簡単に所望の画像の再生操作を行うことできる。
【0090】
請求項41に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された被写体の検出回数に対応する再生操作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法を提供する。
【0091】
請求項41に係る発明によれば、請求項12に係る発明と同様に、一定時間内に特定の被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、簡単に所望の画像の再生操作を行うことできる。
【0092】
請求項42に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する再生操作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法を提供する。
【0093】
請求項42に係る発明によれば、請求項14に係る発明と同様に、特定の動きの被写体を撮像手段で撮像することにより、簡単に所望の画像の再生操作を行うことできる。
【0094】
請求項43に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された特定の被写体の動きの検出回数に対応する再生操作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法を提供する。
【0095】
請求項43に係る発明によれば、請求項15に係る発明と同様に、一定時間内に特定の動きの被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、簡単に所望の画像の再生操作を行うことできる。
【0096】
請求項44に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する機器の動作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法を提供する。
【0097】
請求項44に係る発明によれば、請求項25に係る発明と同様に、特定の被写体を撮像手段で撮像することにより、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0098】
請求項45に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された被写体の検出回数に対応する機器の動作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法を提供する。
【0099】
請求項45に係る発明によれば、請求項26に係る発明と同様に、一定時間内に特定の被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0100】
請求項46に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する機器の動作報を取得する工程と、前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法を提供する。
【0101】
請求項46に係る発明によれば、請求項28に係る発明と同様に、特定の動きの被写体を撮像手段で撮像することにより、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【0102】
請求項47に係る発明は、前記目的を達成するために、画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、前記撮像手段で画像を撮像する工程と、あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された特定の被写体の動きの検出回数に対応する機器の動作情報を取得する工程と、前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法を提供する。
【0103】
請求項47に係る発明によれば、請求項29に係る発明と同様に、一定時間内に特定の動きの被写体を撮像手段で規定回数撮像することにより、簡単に機器に所望の動作をさせることができる。
【発明の効果】
【0104】
本発明によれば、電子機器の設定を所望の設定に簡単に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0105】
以下、添付図面を参照して本発明に係る電子機器及びその設定切替方法、画像再生方法、動作制御方法を実施するための最良の形態について説明する。
【0106】
[第1の実施の形態]
図1、図2は、それぞれ本発明が適用された電子カメラの一実施形態の外観構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
【0107】
この電子カメラ10は、後述する防水パック200に収容することにより、水中での撮像が可能な電子カメラであって、そのカメラボディ12は、薄く四角い箱状に形成されている。
【0108】
カメラボディ12の正面には、図1に示すように、撮像レンズ14、ストロボ16、セルフタイマランプ18、AF補助光ランプ20等が設けられており、上面には、シャッタボタン22、電源ボタン26等が設けられている。
【0109】
一方、カメラボディ12の背面には、図2に示すように、モニタ28、ズームボタン30、再生ボタン32、DISP/BACKボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、設定切替ボタン40等が設けられている。
【0110】
また、図示されていないが、カメラボディ12の底面には、三脚ネジ穴及び開閉自在なバッテリカバーが設けられており、バッテリカバーの内側には、バッテリを収納するためのバッテリ収納室及びメモリカードを装着するためのメモリカードスロットが設けられている。
【0111】
撮像レンズ14は、沈胴式のズームレンズで構成されており、電子カメラ10の電源をONすると、カメラボディ12から繰り出される。なお、撮像レンズ14のズーム機構や沈胴機構については、公知の技術なので、ここではその構成についての具体的な説明は省略する。
【0112】
ストロボ16は、たとえばキセノン管で構成されており、撮像時に必要に応じて発光される。
【0113】
セルフタイマランプ18は、たとえばLEDで構成されており、セルフタイマ撮像時に所定の態様で発光、点滅して撮像タイミングを被写体に告知する。
【0114】
AF補助光ランプ20は、たとえば高輝度LED構成されており、AF時に必要に応じて発光される。
【0115】
シャッタボタン22は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる二段ストローク式のスイッチで構成されている。撮像モード時、電子カメラ10は、このシャッタボタン22を半押しすると撮像準備、すなわち、AE(Automatic Exposure:自動露出調整)、AF(Auto Focus:自動焦点調整)を行い、全押すると本撮像、すなわち、画像の撮像、記録を行う。
【0116】
電源ボタン26は、電子カメラ10の電源をON/OFFするのに用いられ、一定時間(たとえば、2秒)押下(いわゆる長押し)されることにより、電子カメラ10の電源がON/OFFされる。
【0117】
モニタ28は、カラーLCDで構成されている。このモニタ28は、撮像済み画像を表示するための画像表示部として利用されるとともに、各種設定時にGUIとして利用される。また、撮像時には、撮像素子で捉えた画像がスルー表示されて、電子ファインダとして利用される。
【0118】
ズームボタン30は、撮像レンズ14のズーム操作に用いられ、望遠側へのズームを指示するズームテレボタン30Tと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタン30Wとで構成されている。
【0119】
再生ボタン32は、再生モードへの切り替え指示に用いられる。すなわち、電子カメラ10は、撮像中、この再生ボタン32が押されると、再生モードに切り替えられる。また、電源OFFの状態でこの再生ボタン32が一定時間押されると(いわゆる長押し)、再生モードの状態で電子カメラ10が起動する。
【0120】
十字ボタン36は、上下左右4方向に押下操作可能に設けられており、各方向のボタンには、カメラの設定状態に応じた機能が割り当てられる。すなわち、たとえば、撮像時には、左ボタンにマクロ機能のON/OFFを切り替える機能が割り当てられ、右ボタンにストロボモードを切り替える機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンにセルフタイマのON/OFFを切り替える機能が割り当てられる。また、再生時には、左ボタンにコマ送りの機能が割り当てられ、右ボタンにコマ戻しの機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ28の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンに再生中の画像を削除する機能が割り当てられる。また、各種設定時には、モニタ28に表示されたカーソルを各ボタンの方向に移動させる機能が割り当てられる。
【0121】
MENU/OKボタン38は、メニュー画面の呼び出し(MENU機能)に用いられるとともに、選択内容の確定、処理の実行指示等(OK機能)に用いられ、電子カメラ10の状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0122】
なお、本実施の形態の電子カメラ10では、原則として、このMENU/OKボタン38の押下によってモニタ上に呼び出されるメニュー画面でカメラの各種設定が行われる。たとえば、撮像に関する設定として、画像サイズ(記録画素数)の設定や撮像感度の設定、測光方式の設定(スポット測光、中央重点測光、マルチパターン測光等)、彩度の設定(強/中/弱)、シャープネスの設定(強/中/弱)、ホワイトバランスモードの設定(オート、マニュアル、日陰、晴れ、曇り、白熱灯、蛍光灯等)、AF方式の設定(シングルAF、コンティニュアスAF等)、連写の設定(ON/OFF)、AEモードの設定(オート、プログラムAE、絞り優先AE(A)、シャッタスピード優先AE(S)、マニュアルAE(M)、シーンプログラムAE(SP)等)、シーンプログラムAEの設定(人物撮像を行う「人物モード」、風景撮像を行う「風景モード」、スポーツ撮像を行う「スポーツモード」、夜景撮像を行う「夜景モード」、水中撮像を行う「水中モード」等)等が行われ、再生に関する設定として、画像の消去(表示画像の一コマ消去、全コマ消去等)、メモリカードのフォーマット、DPOFの設定等が行われる。また、カメラの基本的な設定項目として、日時の設定、シャッタ音の設定(ON/OF)、シャッタ音量の設定(大/中/小/OFF)、操作音量の設定(大/中/小/OFF)、モニタの明るさの設定等が行われる。
【0123】
このように、カメラの各種設定は、原則として、MENU/OKボタン38を押下し、モニタ28にメニュー画面を呼び出すことにより行われるが、後述するように、本実施の形態の電子カメラ10では、カメラのモードを所定の設定切替モードに設定し、あらかじめ決められた被写体を撮像することにより、その被写体に対応して登録された設定に自動的に切り替えられるようにされている。すなわち、カメラの設定ごとに被写体が定められており、切り替えたい設定に対応した被写体を撮像することにより、その設定に一回で切り替えられるようにされている。
【0124】
設定切替ボタン40は、押下式のボタンで構成されており、設定切替モードへの移行の指示、又は、設定切替モードから元のモード(設定切替モードに移行する前のモード)への復帰の指示を行うボタンとして機能する。
【0125】
DISP/BACKボタン34は、モニタ28の表示内容の切り替え指示(DISP機能)に用いられるとともに、入力操作のキャンセル等の指示(BACK機能)に用いられ、電子カメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
【0126】
図3は、本実施の形態の電子カメラ10の電気的構成を示すブロック図である。
【0127】
同図に示すように、電子カメラ10は、CPU110、操作部(シャッタボタン22、モードレバー24、電源ボタン26、ズームボタン30、再生ボタン32、DISP/BACKボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、設定切替ボタン40等)112、ROM114、RAM116、EEPROM118、VRAM120、撮像光学系124、撮像光学系駆動制御部126、撮像素子128、タイミングジェネレータ130、アナログ信号処理部132、A/Dコンバータ134、画像入力コントローラ136、画像信号処理部138、圧縮/伸張処理部140、メディアコントローラ144、メモリカード146、表示制御部148、AE検出部152、AF検出部154、ストロボ制御部156、AF補助光ランプ制御部158、電源制御部160、バッテリ162、認識処理部164等で構成されている。
【0128】
CPU110は、電子カメラ10の全体の動作を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って電子カメラ10の各部を制御することにより、所定の処理を実行する。
【0129】
ROM114には、このCPU110が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、EEPROM118には、ユーザ設定情報等の各種設定情報等が格納されている。
【0130】
RAM116は、CPU110の作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用され、VRAM120は、表示用の画像データ専用の一時記憶領域として利用される。
【0131】
撮像光学系124は、撮像レンズ14、絞り、メカシャッタを含み、モータ等のアクチュエータで構成される撮像光学系駆動部124Aに駆動されて動作する。
【0132】
撮像光学系駆動制御部126は、CPU110からの指令に応じて撮像光学系駆動部124Aの駆動を制御し、撮像レンズ14、絞り、メカシャッタの動作を制御する。すなわち、撮像レンズ14のズーミング及びフォーカシングを制御するとともに、絞りの開口量(F値)、メカシャッタの開閉を制御する。
【0133】
撮像素子128は、たとえば所定のカラーフィルタ配列のカラーCCDで構成されている。この撮像素子128には、CPU110によって制御されるタイミングジェネレータ(TG)130が接続されており、このTG130から入力されるタイミング信号(クロックパルス)により、電子シャッタのシャッタスピードが決定される。
【0134】
アナログ信号処理部132は、撮像素子128から出力された画像信号に対して相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)を行い、増幅して出力する。
【0135】
A/Dコンバータ134は、アナログ信号処理部132から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
【0136】
画像入力コントローラ136は、所定容量のラインバッファを内蔵しており、CPU110からの指令に従い、A/Dコンバータ134から出力された1コマ分の画像信号を蓄積して、RAM116に格納する。
【0137】
画像信号処理部138は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、CPU110からの指令に従い、画像入力コントローラ136を介してRAM116に格納された画像信号を取り込み、所要の信号処理を施して輝度信号(Y)と色差信号(Cr,Cb)とからなる画像信号(Y/C信号)を生成する。生成された画像信号画像データはRAM116及びVRAM120に格納される。
【0138】
圧縮/伸張処理部140は、CPU110からの指令に従い、画像信号処理部138で生成されたY/C信号をRAM116から取り込み、所定の圧縮処理を施して、所定形式(たとえば、JPEG)の圧縮画像データを生成する。また、CPU110からの指令に従い、圧縮画像データを取り込み、所定の伸張処理を施して、非圧縮のY/C信号を生成する。
【0139】
メディアコントローラ144は、CPU110からの指令に従い、メディアスロットに装填されたメモリカード146に対してデータの読み/書きを制御する。たとえば、撮像により得られた画像データをメモリカード146に記録するとともに、メモリカード146に記録されている画像データを読み出す。
【0140】
表示制御部148は、CPU110からの指令に従い、モニタ28の表示を制御する。すなわち、CPU110からの指令に従い、VRAM120からY/C信号を取り込み、モニタ28に表示するための信号形式(たとえば、NTSC信号やPAL信号、SCAM信号)に変換して、モニタ28に出力する。また、CPU110からの指令に従い、所定の文字、記号、図形等の情報(所定の操作情報やメニュー画面、撮像時における撮像情報(絞り値、シャッタスピード、撮像感度、撮像可能枚数、電池残量、日時情報等)、フォーカスエリアを表すAFフレーム、水平垂直を表す撮像補助線、再生時における再生情報(コマ番号、総撮像枚数、撮像日時、電池残量等)、エラー発生時におけるエラーメッセージ等)を出力する。
【0141】
AE検出部152は、CPU110からの指令に従い、画像入力コントローラ136を介してRAM116に格納された画像信号を取り込み、AE制御に必要な積算値を算出する。すなわち、1画面を複数のエリア(たとえば8×8)に分割し、分割したエリアごとにR、G、Bごとの画像信号の積算値を算出する。CPU110は、AE制御時、このAE検出部152から得た積算値に基づいて被写体の明るさ求め、撮像に適した露出値(撮像EV値)を算出する。そして、所定のプログラム線図に従い、算出した撮像EV値から絞り値とシャッタスピードを決定する。
【0142】
AF検出部154は、CPU110の指令に従い、画像入力コントローラ136を介してRAM116に格納されたR、G、Bの画像信号を取り込み、AF制御に必要な焦点評価値を算出する。このAF検出部154は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面に設定された所定のフォーカス領域内の信号を切り出すフォーカス領域抽出部、及び、フォーカス領域内の絶対値データを積算する積算部を含み、この積算部で積算されたフォーカス領域内の絶対値データを焦点評価値としてCPU110に出力する。CPU110は、AF制御時、このAF検出部154から出力される焦点評価値が極大となる位置をサーチし、その位置にフォーカス用のレンズを移動させることにより、主要被写体へのピント合せを行う。
【0143】
ストロボ制御部156は、CPU110からの指令に従ってストロボ16の発光を制御する。
【0144】
AF補助光ランプ制御部158は、CPU110からの指令に従ってAF補助光ランプ20の発光を制御する。すなわち、CPU110は、AF時に被写体が暗いと判断すると、あるいは、被写体のコントラストが低いと判断すると、AF補助光ランプ制御部158を介してAF補助光ランプ20を発光させ、被写体にAF補助光を照射させてAF制御を実行する。
【0145】
電源制御部160は、CPU110からの指令に従い、バッテリ162から各部への電源の供給を制御する。
【0146】
認識処理部164は、CPU110からの指令に従い、画像信号処理部138で生成されたY/C信号をRAM116から取り込み、撮像された被写体の特徴量を抽出し、あらかじめ検出対象として登録された複数の被写体(以下、登録被写体という)の特徴量と順に比較し、その類似度を算出する。そして、その演算結果をCPU110に出力する。
【0147】
ここで、個々の登録被写体の特徴量は、あらかじめ求められており、図4(a)に示すように、対応する登録被写体に関連付けてテーブル(特徴量管理テーブル)に記録されている。この特徴量管理テーブルは、EEPROM118に格納されており、認識処理部164は、この特徴量管理テーブルを参照して、登録被写体ごとに類似度を算出する。
【0148】
CPU110は、認識処理部164から順に出力される登録被写体ごとの類似度の情報を取得し、登録被写体ごとに管理する(たとえば、図4(b)に示すように、テーブル(演算結果格納テーブル)で管理する。)。そして、全ての登録被写体に対する類似度の算出結果を取得すると、最も類似度の高い登録被写体を検出し、その類似度が、あらかじめ設定された類似度閾値以上か否かを判定する。そして、類似度閾値以上であると判定すると、その登録被写体を撮像された被写体と認定する。たとえば、図4に示す例において、登録被写体3の類似度が最も高かった場合において、その類似度が類似度閾値以上であれば、登録被写体3が撮像された被写体と認定する。一方、その類似度が類似度閾値未満であれば、認識不能又はエラーと判断する。
【0149】
この被写体の認識結果は、後述するように、設定切替モード時に電子カメラ10の設定を切り替える場合に使用する。すなわち、図4(c)に示すように、各登録被写体には、それぞれカメラの動作設定の設定内容が定められており(登録被写体ごとに動作設定の内容が記録されたテーブル(設定内容管理テーブル)がEEPROM118に格納されている。)、設定切替モード時、CPU110は、撮像された被写体の認識結果に応じて対応する動作設定にカメラの設定を切り替える。
【0150】
本実施の形態の電子カメラ10は、以上のように構成される。
【0151】
なお、上記のように、本実施の形態の電子カメラ10は、防水パックに収容することで、水中でも撮像できるように構成されている。
【0152】
図5は、防水パック200の一例を示す斜視図である。同図に示すように、この防水パック200は、裏面が開口した本体202と、その本体202の裏面を開閉する裏蓋204とからなり、裏蓋204で閉じることにより、電子カメラ10を水密状態で収容する。
【0153】
裏蓋204は、ヒンジ(図20参照)によって本体202の左側部に開閉自在に取り付けられており、本体202の右側部に設けられた開閉ノブ206によって本体202にロックされる。
【0154】
ここで、この裏蓋204によって閉じられる本体202の裏面には、その周縁に沿ってOリングが取り付けられており、裏蓋204は、このOリングに押し付けられながら開閉ノブ206によって本体202にロックされる。これにより、防水パック200の内部に電子カメラ10が水密状態で収容される。
【0155】
本体202の正面には、図5に示すように、レンズリング208、ディフューザ210、AF補助光窓212、シャッタレバー214が設けられており、上面には、電源ボタン218が設けられている。
【0156】
レンズリング208は、本体202の正面に筒状の突出部として形成されており、電子カメラ10から繰り出された撮像レンズ14を収容する。このレンズリング208の先端には、レンズ窓208Aが取り付けられており、被写体光は、このレンズ窓208Aを介して撮像レンズ14に入射される。
【0157】
ディフューザ210は、板状に形成されており、防水パック200に収容された電子カメラ10のストロボ16の手前に位置するように配置されている。防水パック200に収容された電子カメラ10のストロボ16から発光されたストロボ光は、このディフューザ210によって拡散される。
【0158】
AF補助光窓212は、防水パック200に収容された電子カメラ10のAF補助光ランプ20の手前に位置するように配置されている。AF補助光ランプ20から出射されるAF補助光は、このAF補助光窓212を透過して被写体に照射される。
【0159】
シャッタレバー214は、本体202の正面に水密状態で揺動自在に設けられている。防水パック200に収容された電子カメラ10のシャッタボタン22は、本体202の内部に設けられた図示しない連動機構によって、このシャッタレバー21の揺動動作に連動して動作するように構成されている。すなわち、このシャッタレバー214を揺動させることにより、防水パック200に収容された電子カメラ10のシャッタボタン22が押下されるように構成されている。
【0160】
電源ボタン218は、本体202の上面に水密状態で押下可能に設けられている。防水パック200に収容された電子カメラ10の電源ボタン26は、図示しない連動機構によって、この電源ボタン218の押下動作に連動して押下されるように構成されている。
【0161】
なお、図示されていないが、裏蓋204には、防水パック200に収容された電子カメラ10のズームボタン30、再生ボタン32、DISP/BACKボタン34、十字ボタン36、MENU/OKボタン38、設定切替ボタン40に対応してズームボタン、再生ボタン、DISP/BACKボタン、十字ボタン、MENU/OKボタン、設定切替ボタンが水密状態で押下可能に設けられており、各ボタンを押下操作することにより、対応するボタンが押下されるように構成されている。
【0162】
また、モニタ28の位置に対応してモニタ窓が設けられており、モニタ28の表示を観察できるように構成されている。
【0163】
次に、上記のように構成された本実施の形態の電子カメラ10の作用について説明する。
【0164】
まず、本実施の形態の電子カメラ10における一般的な撮像、記録の処理動作について説明する。
【0165】
電子カメラ10は、電源ボタン26を押下すると、撮像モードの下で起動する。
【0166】
まず、撮像光学系駆動制御部126を介して撮像光学系駆動部124Aが駆動され、撮像レンズ14が所定位置まで繰り出される。
【0167】
そして、撮像レンズ14が所定位置まで繰り出されると、モニタ28にスルー画像が表示される。すなわち、撮像素子128で連続的に画像が撮像され、その画像信号が連続的に処理されて、スルー出力用のY/C信号が連続的に生成される。生成されたY/C信号は、VRAM120を介して順次表示制御部148に加えられ、表示用の信号形式に変換されてモニタ28に出力される。これにより、撮像素子128で捉えた画像がモニタ28にスルー表示される。
【0168】
撮像者は、このモニタ28に表示されたスルー画像を見て構図を決定し、シャッタボタン22を半押しする。
【0169】
シャッタボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力される。CPU110は、このS1ON信号に応動して、撮像準備処理、すなわち、AE、AFの各処理を実行する。
【0170】
まず、撮像素子128から出力された画像信号をアナログ信号処理部132、A/Dコンバータ134、画像入力コントローラ136を介してRAM116に取り込み、AE検出部152及びAF検出部154に加える。
【0171】
AE検出部152は、入力された画像信号からAE制御に必要な積算値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE検出部152から得られた積算値から被写体の明るさを求め、撮像EVを算出する。そして、所定のプログラム線図に従って撮像EV値から本撮像時の絞り値とシャッタスピードを決定する。
【0172】
また、AF検出部154は、入力された画像信号からAF制御に必要な焦点評価値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出部154からの出力に基づき撮像光学系駆動制御部126を介して撮像光学系駆動部124Aの駆動を制御し、フォーカス用のレンズの移動を制御して、撮像レンズ14のピントを主要被写体に合わせる。
【0173】
撮像者は、モニタ28に表示されるスルー画像を確認し、撮像レンズ14のピント状態等を確認して本撮像の実行を指示する。すなわち、シャッタボタン22を全押しする。
【0174】
シャッタボタン22が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力される。CPU110は、このS2ON信号に応動して、撮像、記録処理を実行する。
【0175】
まず、上記のAE処理で求めた絞り値、シャッタスピードで撮像素子128を露光し、記録用の画像信号の取り込みを行う。
【0176】
撮像素子128から出力された一コマ分の画像信号は、アナログ信号処理部132、A/Dコンバータ134を介して画像入力コントローラ136に取り込まれ、RAM116に格納される。RAM116に格納された画像信号は、CPU110の制御の下、画像信号処理部138に加えられる。画像信号処理部138は、入力された画像信号に所定の信号処理を施して、輝度信号(Y)と色差信号(Cr、Cb)とからなる画像信号(Y/C信号)を生成する。
【0177】
画像信号処理部138で生成されたY/C信号は、一旦RAM116に格納されたのち、圧縮/伸張処理部140に加えられる。圧縮/伸張処理部140は、このY/C信号に対して所定の圧縮処理を施し、所定形式の圧縮画像データを生成する。
【0178】
圧縮/伸張処理部140で生成された圧縮画像データは、RAM116に格納される。CPU110は、このRAM116に格納された圧縮画像データに所定の付属情報(絞り値やシャッタスピード、撮像感度等の撮像条件や撮像日時等の撮像に関する種々の情報)を付加した所定フォーマットの静止画像ファイル(たとえば、Exif)を生成し、メディアコントローラ144を介してメモリカード146に記録する。
【0179】
以上が本実施の形態の電子カメラ10における撮像、記録の処理動作である。
【0180】
次に、本実施の形態の電子カメラ10における記録済み画像の再生処理の動作について説明する。
【0181】
メモリカード146に記録された画像は、電子カメラ10のモードを再生モードに設定することにより、モニタ28に再生表示することができる。再生モードへの移行は、再生ボタン32を押下することにより行われる。
【0182】
再生ボタン32が押下されると、CPU110は、メディアコントローラ144を介してメモリカード146に最後に記録された画像ファイルの圧縮画像データを読み出す。
【0183】
メモリカード146から読み出された圧縮画像データは、圧縮/伸張処理部140に加えられ、非圧縮の画像データとされたのちVRAM120に加えられる。そして、VRAM120から表示制御部148を介してモニタ28に出力される。これにより、メモリカード146に記録されている画像がモニタ28に再生表示される。
【0184】
画像のコマ送りは、十字ボタン36の左右のキー操作で行なわれ、右キーが操作されると、次の画像ファイルがメモリカード146から読み出され、モニタ28に再生表示される。また、十字ボタン36の左キーが操作されると、一つ前の画像ファイルがメモリカード146から読み出され、モニタ28に再生表示される。
【0185】
また、この画像再生中にズームテレボタン30Tが操作されると、再生中の画像が所定のステップで拡大表示(ズームアップ)され、ズームワイドボタン30Wが操作されると、所定のステップで縮小表示(ズームダウン)される。
【0186】
次に、設定切替モード時における本実施の形態の電子カメラ10の処理動作について説明する。
【0187】
上記のように、本実施の形態の電子カメラ10では、カメラのモードを設定切替モードに設定し、あらかじめ決められた登録被写体を撮像することにより、その登録被写体に対応して設定された動作設定に自動的に切り替えられる。
【0188】
図6は、設定切替モード時における本実施の形態の電子カメラ10の設定切替処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0189】
上記のように、設定切替モードへの移行は、設定切替ボタン40を押下することにより行われる。
【0190】
CPU110は、操作部112からの入力に基づいて設定切替ボタン40が押下されたか否か判定する(ステップS10)。そして、設定切替ボタン40が押下されたと判定すると、カメラのモードを設定切替モードに移行させ、所定の制御プログラムに従って画像認識による設定切替処理を開始する(ステップS11)。
【0191】
設定切替モードによるカメラの設定切替は、上記のように、切り替えたい設定に対応した登録被写体を撮像することにより行われる。
【0192】
ここで、本実施の形態の電子カメラ10では、図7に示すように、指の本数を換えた6つの人の手の形、すなわち、(1)すべての指を折り畳んだ形(いわゆる「グー」の形)、(2)人指し指1本を立てた形、(3)人指し指と中指の2本の指を立てた形(いわゆる「チョキ」の形)、(4)人指し指と中指と薬指の3本の指を立て形、(5)人指し指と中指と薬指と小指の4本の指を立てた形、(6)全ての指を立てた形(いわゆる「パー」の形)が登録被写体として規定されており、それぞれについて、その特徴量と、切り替えるべき設定内容とが定められている。
【0193】
上記のように、この登録被写体と、その特徴量及び設定内容の情報は、テーブルで管理されており、その情報がEEPROM118に格納されている(なお、図7に示す例では、各登録被写体の特徴量を規定した「特徴量管理テーブル」と、各登録被写体の設定内容を規定する「設定内容管理テーブル」とが一体となって表現されている。)。
【0194】
設定切替ボタン40を押下して、設定切替モードに移行させた後、ユーザは、設定したい内容に対応した登録被写体を撮像する。すなわち、撮像レンズ14を登録被写体に向け、シャッタボタン22を全押しする。たとえば、動作設定2の内容に切り替えたい場合は、人指し指を1本立てた手が登録被写体になるので、ユーザは、人指し指を1本立てた手を形作り、その画像を撮像する。同様に、動作設定3の内容に切り替えたい場合は、人指し指と中指の2本の指を立てた手が、登録被写体になるので、ユーザは人指し指と中指の2本を立てた手を形作り、撮像する。
【0195】
なお、この際、モニタ28に登録被写体の撮像を促すメッセージを表示させることが好ましい。
【0196】
CPU110は、操作部112からの入力に基づきシャッタボタン22が全押しされたか否かを判定する(ステップS12)。そして、全押しされたと判定すると、認識用の画像を撮像し(ステップS13)、画像認識の処理を実行する(ステップS14)。
【0197】
図8は、画像認識の処理の手順を示すフローチャートである。
【0198】
まず、撮像された被写体の特徴量の抽出が行われる(ステップS30)。
【0199】
ここで、撮像された被写体の特徴量の抽出は、認識処理部164で行われる。すなわち、シャッタボタン22が全押しされ、認識用の画像が撮像されると、その画像信号が撮像素子128からアナログ信号処理部132、A/Dコンバータ134、画像入力コントローラ136を介してRAM116に取り込まれる。そして、画像信号処理部138で所要の信号処理が施されたのち、認識処理部164に加えられる。認識処理部164は、入力された画像信号から被写体の特徴量を抽出する。
【0200】
特徴量の抽出が完了すると、認識処理部164は、テーブルを参照して、抽出した特徴量と各登録被写体の特徴量との類似度を順に算出する。そして、その演算結果をCPU110に出力する。CPU110は、この認識処理部164から順に出力される類似度の演算結果の情報を各登録被写体に関連付けて記録する。すなわち、得られた登録被被写体ごとの類似度の演算結果の情報を演算結果格納テーブルに格納する(ステップS31)(図4(b)参照)。
【0201】
すべての登録被写体に対する類似度の算出が完了すると、CPU110は、その演算結果に基づいて、最も類似度の高い登録被写体を検出する(ステップS32)。そして、検出された登録被写体の類似度を類似度閾値と比較し、類似度閾値以上であるか否かを判定する(ステップS33)。
【0202】
なお、この類似度閾値の情報は、あらかじめROM114又はEEPROM118に格納されているものとし、CPU114は、この情報をROM114又はEEPROM118から読み出して、検出された登録被写体の類似度と比較する。
【0203】
この判定の結果、検出した登録被写体の類似度が類似度閾値以上の場合、CPU110は、検出した登録被写体が、撮像された被写体と判定する(ステップS34)。
【0204】
一方、検出した登録被写体の類似度が類似度閾値未満の場合、CPU110は、認識不能と判定する(ステップS35)。
【0205】
図6に示すように、CPU110は、この判定結果に基づいて、画像認識の成否を判定する(ステップS15)。
【0206】
画像認識が成功している場合、すなわち、撮像した被写体が認識できた場合、CPU110は、設定内容管理テーブルを参照し、検出された登録被写体(撮像された被写体と判定された登録被写体)に対応する動作設定の内容を取得する(ステップS16)。そして、カメラの設定を取得した設定内容に切り替える(ステップS17)。
【0207】
一方、画像認識に失敗している場合、すなわち、画像認識の処理において、認識不能と判定された場合、CPU110は、モニタ28に所定のエラーメッセージ(たとえば、「認識できませんでした」をモニタ28に表示させる(ステップS18)。また、これと同時に再度画像認識の処理を行うか否か問い合わせるメッセージをモニタ28に表示させる。
【0208】
ユーザは、このモニタ28に表示されるメッセージに応じて画像認識の処理をやり直すか否か判断する。そして、やり直す場合は、シャッタボタン22を半押し又は全押しする。一方、画像認識の処理を中止する場合は、DISP/BACKボタン34を押下する。
【0209】
CPU110は、操作部112からの入力に基づいて画像認識の処理をやり直すか否か判定する(ステップS19)。そして、画像認識の処理をやり直すと判定すると、ステップS12の処理に戻り、上記一連の処理を繰り返し実行する。
【0210】
ステップS17において、カメラの設定切替が完了すると、あるいは、ステップS19において、画像認識の処理を中止すると判定すると、CPU110は、設定切替モードを切り替える(ステップS20)。これにより、カメラは設定前のモードに復帰し、処理は完了する。
【0211】
以上説明したように、本実施の形態の電子カメラ10によれば、あらかじめ検出対象として登録された登録被写体を撮像するだけで、簡単かつ確実にカメラの設定を所望の設定に切り替えることができる。また、設定切替ボタン40を押下して、シャッタボタン22を押下するだけで、所望の設定に切り替えられるので、手袋をした状態であっても簡単かつ確実に所望の設定に切り替えることができる。
【0212】
なお、上記実施の形態の電子カメラ10では、登録被写体として、さまざまに変形させた人の手を利用しているが、登録被写体として設定する内容は、これに限定されるものではない。ただし、本実施の形態の電子カメラ10のように、人体の一部を登録被写体に設定することにより、別途、登録被写体を持ち歩く必要がなくなるので、使い勝手を向上させることができる。特に、人の手を登録被写体に利用することにより、簡単に撮像できるようになり、更に使い勝手を向上させることができる。
【0213】
また、上記実施の形態の電子カメラ10では、登録被写体、及び、その設定内容が、既に定められているものとして説明したが、登録被写体、及び、その設定内容をユーザが任意に登録できるようにしてもよい。
【0214】
図9は、登録被写体、及び、その設定内容をユーザが設定する場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0215】
登録被写体、及び、その設定内容をユーザが設定する場合、カメラのモードを設定登録モードに設定する(ステップS40)。設定登録モードへの移行指示は、たとえば、メニュー画面で選択して行うようにする。
【0216】
設定登録モードに移行すると、CPU110は、モニタ28に設定画面を表示させ、登録する設定内容をユーザに設定させる(ステップS41)。
【0217】
登録内容の設定が完了すると、次いで、CPU110は、ユーザに登録被写体として登録する被写体を撮像させる(ステップS42)。
【0218】
登録被写体とする被写体の画像が撮像されると、CPU110は、撮像された画像を認識処理部164に加えて、特徴量を抽出させる(ステップS43)。
【0219】
そして、得られた特徴量、設定内容、登録被写体の各情報に基づいてテーブルを更新する(ステップS44)。すなわち、特徴量管理テーブル及び設定内容管理テーブルを更新する。
【0220】
これにより、ユーザの好みの設定に簡単に切り替えることができるようになる。
【0221】
なお、上記の例では、設定を新規に追加する場合について説明しているが、既存の登録内容を変更、修正できるようにしてもよい。すなわち、登録被写体は変えずに、設定内容のみ変更できるようにしてもよい。同様に設定内容は変えずに、登録被写体のみを変更できるようにしてもよい。
【0222】
また、上記実施の形態の電子カメラ10では、設定切替ボタン40を押下して、設定切替モードに移行させるようにしているが、設定切替モードへの移行指示の方法は、これに限定されるものではない。たとえば、上記実施の形態の電子カメラ10では、シャッタボタン22の半押しAEが行われ、被写体の明るさ(撮像画像の明るさ)が検出されるが、そのシャッタボタン22の半押しで検出される被写体の明るさが、一定時間継続して所定の明るさ(明るさ閾値)以下になると、設定切替モードに移行するようにしてもよい。一定時間継続して所定の明るさ以下の被写体を撮像するには、たとえば、撮像レンズ14の前面を手で覆った状態でシャッタボタン22を一定時間継続して半押しすればよい。なお、被写体が暗い場合には、AF補助光が発光されるが、AF補助光が発光されても、なお被写体の明るさが一定値以下の場合は、意図的に暗い被写体を撮像しようとしているのではないと判断することができるので、明確に撮影とモード切替とを判別することができる。
【0223】
図10は、シャッタボタン22の半押しで検出される被写体の明るさが、一定時間継続して所定の明るさ(明るさ閾値)以下になった場合に設定切替モードに移行させる場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0224】
まず、CPU110は、操作部112からの入力に基づいてシャッタボタン22が半押しされたか否かを判定する(ステップS50)。
【0225】
上記のように、シャッタボタン22が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力され、CPU110は、このS1ON信号に応動して、AE、AFの各処理を実行する。
【0226】
CPU110は、AE制御の過程で被写体の明るさを検出し(ステップS51)、得られた被写体の明るさと明るさ閾値とを比較する。なお、この明るさ閾値の情報は、あらかじめ設定されており、ROM114又はEEPROM118に格納されているものとする。
【0227】
そして、その比較の結果から得られた被写体の明るさが、明るさ閾値以下か否かを判定する(ステップS52)。
【0228】
ここで、得られた被写体の明るさが、明るさ閾値を超えていると判定すると、CPU110は、以後、通常の撮影処理を実行する。すなわち、シャッタボタン22の全押しに応動して、本撮影を実行する(シャッタボタン22の半押しが解除された場合は、ステップS50の処理に戻り、再度、シャッタボタン22の半押しの有無を判定する。)。
【0229】
一方、得られた被写体の明るさが、明るさ閾値以下と判定すると、CPU110は、カウントを開始し(ステップS53)、操作部112からの入力に基づいてシャッタボタン22の半押しが継続されているか否かを判定する(ステップS54)。
【0230】
この判定の結果、シャッタボタン22の半押しが解除されていると判定すると、CPU110は、ステップS50の処理に戻り、再度、シャッタボタン22の半押しの有無を判定する。なお、この場合、カウントはクリアされる。
【0231】
一方、シャッタボタン22の半押しが継続されていると判定すると、再度、AEの処理を行って、被写体の明るさを検出する(ステップS55)。
【0232】
このAEの結果、得られた被写体の明るさが、明るさ閾値を超えていると判定すると、CPU110は、以後、通常の撮影処理を実行する。
【0233】
一方、得られた被写体の明るさが、明るさ閾値以下と判定すると、CPU110は、カウント情報に基づいて、シャッタボタン22の半押し開始から一定時間が経過しているか否かを判定する(ステップS57)。
【0234】
一定時間が経過していない場合は、ステップS54の処理に戻り、シャッタボタン22の半押しが継続されているか否かを判定する(ステップS54)。そして、シャッタボタン22の半押しが継続されていると判定すると、再度、AEの処理を行って、被写体の明るさを検出する(ステップS55)。
【0235】
一方、被写体の明るさが明るさ閾値以下になってから一定時間経過していると判定すると、CPU110は、カメラのモードを設定切替モードに移行させる(ステップS58)。
【0236】
このように、シャッタボタン22を押して検出される被写体の明るさ(撮像画像の明るさ)が、一定時間継続して所定の明るさ(明るさ閾値)以下になると、自動的に設定切替モードに移行するようにしてもよい。
【0237】
これにより、面倒なボタン操作を行わずに簡単に設定切替モードに移行させることができる。特に手袋をした状態では、小さなボタンは操作しにくくなる傾向にあるので、本例のように、レリーズ操作を行うだけで簡単に設定切替モードに切り替えることができる方法は、特に有効に作用する。すなわち、一般にシャッタボタン22は、他の操作ボタンに比べて大きく、操作しやすいボタンで形成されるので、手袋をした状態でも簡単に操作することができる。したがって、レリーズ操作を行うだけで簡単に設定切替モードに切り替えることができる方法は、特に有効に作用する。特に防水パック200に収納した場合には、飛躍的に使い勝手を向上させることができる。
【0238】
また、本例の方法で設定切替モードに移行させることにより、画像認識の処理も含め、すべてシャッタボタン22の押下操作により行うことができるようになり、簡単かつ確実に設定切替の操作を行うことができるようになる。
【0239】
なお、本例のように、シャッタボタン22の半押しで検出される被写体の明るさが、一定時間継続して所定の明るさ以下になると、自動的に設定切替モードに移行するようにする場合、設定切替ボタン40の設置は不要になる。これにより、カメラの構成を簡素化することができる。なお、設定切替ボタン40と併用するようにしてもよい。
【0240】
また、上記の例では、シャッタボタン22の半押し中、常に被写体の明るさを検出するようにしているが、シャッタボタン22の半押し中、常に被写体の明るさを検出するのではなく、シャッタボタン22の半押しが一定時間継続されている場合において、シャッタボタン22の半押し時と、シャッタボタン22の半押し開始から一定時間経過時に被写体の明るさを検出し、検出された被写体の明るさが、共に明るさ閾値以下の場合(すなわち、シャッタボタン22の半押しに応じて検出される被写体の明るさが、明るさ閾値以下の場合において、その後、一定時間経過後に検出される被写体の明るさも明るさ閾値以下の場合)、一定時間継続して被写体の明るさが、明るさ閾値以下であるとみなして、設定切替モードに移行するようにしてもよい。
【0241】
また、上記方法で設定切替モードに移行した場合は、その旨を告知することが好ましい。たとえば、モニタ28に設定切替モードに移行した旨のメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0242】
さらに、上記方法で設定切替モードに移行する際、前もって、移行の有効/無効の有無をユーザに問い合わせ、その結果に応じて、設定切替モードに移行するようにしてもよい。たとえば、被写体の明るさが、一定時間継続して明るさ閾値になったことを確認後、設定切替モードに移行する前、設定切替モードに移行するか否かを問い合わせるメッセージをモニタに表示する。ユーザは、このモニタ28の表示内容を確認し、操作部112から移行の実行又はキャンセルを指示するようにする。そして、移行実行が指示された場合のみ設定切替モードに移行するようにする。これにより、誤って設定切替モードに移行するのを未然に防止することができる。
【0243】
なお、移行実行の指示は、たとえば、シャッタボタン22の全押しで行い、キャンセルの指示は、DISP/BACKボタン34の押下、又は、シャッタボタン22の半押しで行うようにする。
【0244】
また、上記実施の形態の電子カメラ10では、設定切替モードにおいて、登録被写体を認識すると、直ちに対応する設定内容にカメラの設定を切り替えるようにしているが、設定を切り替える前に設定切替の有効/無効をユーザに問い合わせ、その結果に応じて、設定切替を行うようにしてもよい。たとえば、登録被写体の認定後、設定を切り替える前に、切り替えようとする設定内容をモニタ28に表示し、設定を切り替えるか否かを問い合わせるメッセージをモニタ28に表示する。ユーザは、このモニタ28の表示内容を確認し、操作部112から切替の実行又はキャンセルを指示するようにする。これにより、意図しない設定への切り替えを未然に防止することができ、所望の設定に確実に切り替えられるようにすることができる。
【0245】
なお、設定切替実行の指示は、たとえば、シャッタボタン22の全押しで行い、キャンセルの指示は、DISP/BACKボタン34の押下、又は、シャッタボタン22の半押しで行うようにする。
【0246】
また、設定切替モードに移行した場合において、シャッタボタン22の半押しで特定被写体の検出開始、すなわち、画像認識の開始を指示し、その画像認識の結果、設定切替の実行指示をシャッタボタン22の全押しで、設定切替のキャンセルをシャッタボタン22の半押し解除で行うようにしてもよい。
【0247】
図11は、シャッタボタン22の半押しで画像認識を開始し、その画像認識の結果、設定切替の実行指示をシャッタボタン22の全押しで、設定切替のキャンセルをシャッタボタン22の半押し解除で行う場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0248】
設定切替モードに移行すると、CPU110は、操作部112からの入力に基づいて、シャッタボタン22が半押しされたか否かを判定する(ステップS60)。
【0249】
そして、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、CPU110は、認識用の画像を撮像し(ステップS61)、得られた画像に基づいて、認識の処理を実行する(ステップS62)。
【0250】
なお、シャッタボタン22を半押しするに際して、ユーザは、切り替えたい設定に対応した登録被写体に撮像レンズ14を向けてシャッタボタン22を半押しする。たとえば、図7に示すように、動作設定2の内容に切り替えたい場合は、人指し指を1本立てた手が登録被写体になるので、ユーザは人指し指を1本立てた手を形作り、その手に撮像レンズ14を向けて、シャッタボタン22を半押しする。
【0251】
なお、この際、操作説明として、モニタ28にシャッタボタン22を半押しして、登録被写体の撮像する旨のメッセージを表示させることが好ましい。
【0252】
この後、CPU110は、画像認識の結果から、画像認識の成否を判定する(ステップS63)。すなわち、シャッタボタン22の半押しで撮像された画像から登録被写体が検出されたか否かを判定する。
【0253】
画像認識に失敗した場合、すなわち、シャッタボタン22の半押しで撮像された画像から登録被写体が検出されなかった場合、CPU110は、シャッタボタン22の半押しが継続されているか否かを判定する(ステップS64)。そして、シャッタボタン22の半押しが継続されていると判定すると、ステップS61の処理に戻り、再度、認識用の画像を撮像し(ステップS61)、画像認識の処理を実行する(ステップS62)。一方、シャッタボタン22の半押しが解除されたと判定すると、CPU110は、ステップS60の処理に戻り、シャッタボタン22の半押しを待って、再度、画像認識の処理を実行する。
【0254】
ステップS63において、画像認識の処理が成功したと判定すると、CPU110は、設定内容管理テーブルを参照し、認識された登録被写体、すなわち、検出された登録被写体に対応する動作設定の内容を取得する(ステップS65)。そして、取得した設定内容をモニタ28に表示させる(ステップS66)。
【0255】
ユーザは、このモニタ28に表示される設定内容(切り替える設定の内容)を確認し、切替実行を指示する場合は、シャッタボタン22を全押しする。一方、設定の切り替えをキャンセルする場合は、シャッタボタン22の半押しを解除する。
【0256】
CPU110は、操作部112からの入力に基づいてシャッタボタン22の半押しが解除されたか否かを判定する(ステップS67)。そして、半押しが解除されたと判定すると、設定切替がキャンセルされたものと判定し、ステップS60の処理に戻り、シャッタボタン22の半押しを待って、再度、画像認識の処理を実行する。
【0257】
一方、シャッタボタン22の半押しが解除されていないと判定すると、CPU110は、シャッタボタン22が全押しされたか否かを判定する(ステップS68)。そして、シャッタボタン22が全押しされたと判定すると、設定切替の実行が指示されたものと判定し、取得した設定内容にカメラの設定を切り替える(ステップS69)。
【0258】
以上説明したように、画像認識を行うに際して、シャッタボタン22の半押しで画像認識を開始し、その画像認識の結果、設定切替の実行指示をシャッタボタン22の全押しで、設定切替のキャンセルをシャッタボタン22の半押し解除で行うことにより、一連の切り替え操作をシャッタボタン22の押下動作のみで行うことができるようになる。これにより、手袋をした状況であっても、所望の設定に簡単かつ確実に切り替えることができる。
【0259】
なお、上記例では、画像認識後、設定切替の実行指示をシャッタボタン22の全押しで行い、キャンセルの指示をシャッタボタン22の半押し解除で行うようにしているが、シャッタボタンの他のアクションで、切り替えの実行/キャンセルを指示するようにしてもよい。たとえば、画像認識後、シャッタボタン22を二回連続して全押しすると(いわゆるダブルクリック)、切り替えの実行が指示され、一回全押しすると、キャンセルが指示されるようにしてもよい。すなわち、切り替えの実行/キャンセルの指示をシャッタボタン22の操作のみで行えるようにすれば、他のシャッタボタン22のアクションで設定切替の実行/キャンセルを指示するようにしてもよい。
【0260】
また、このようにシャッタボタン22の操作で設定切替の実行/キャンセルを指示する場合、設定切替モードへの移行も上記例のように、シャッタボタン22の操作で行うようにすることが好ましい。これにより、設定切替モードへの移行指示から設定切替の実行指示までの一連の操作を大きくて操作のしやすいシャッタボタン22のみで行うことができるようになり、使い勝手を飛躍的に向上させることができる。
【0261】
なお、上記実施の形態の電子カメラ10では、一つの動作設定に一つの登録被写体が設定されており、一つの登録被写体を認識すると、対応する設定に切り替わるように構成しているが、一つの動作設定に複数の登録被写体を設定し、そのうちの一つを認識(検出)すると、対応する設定に切り替わるように構成してもよい。
【0262】
また、一つの動作設定に複数の登録被写体を設定し、そのすべてを認識(検出)すると、対応する設定に切り替わるように構成してもよい。この場合において、認識(検出)する順番も規定し、規定された順番どおりに登録被写体が認識(検出)されると、対応する設定に切り替わるようにしてもよい。
【0263】
また、静止した被写体を検出対象とするのではなく、特定の被写体の動き(以下、登録動作という)を検出対象とし、その動きに対応して切り替える動作設定を規定し、特定の被写体の動きを認識して、対応する動作設定に切り替えるようにしてもよい。
【0264】
たとえば、図12に示すように、全ての指を開いた手の形(いわゆる「パー」の形)を特定の被写体とし、この手の動きを複数規定し、そのそれぞれに切り替える設定の内容を規定する。
【0265】
なお、同図に示す例では、(1)開いた手を横に振る動作、(2)開いた手を縦に振る動作、(3)開いた手を左上から右下に向けて斜めに振る動作、(4)開いた手を右上から左下に向けて斜めに振る動作、(5)開いた手でZの文字を書く動作、(6)開いた手でNの文字を書く動作が登録動作として規定されている。
【0266】
そして、各登録動作に対して、その特徴量と、切り替えるべき設定内容とが定められている。
【0267】
なお、各登録動作と、その特徴量及び切り替えるべき設定内容の情報は、上記同様、テーブルで管理され、その情報がEEPROM等に格納される。
【0268】
CPU110は、認識した動きに対応する設定内容の情報をテーブルから読み出し、認識した動きに対応する設定にカメラの設定を切り替える。
【0269】
なお、動きの認識(登録動作の検出)は、上記実施の形態で説明した登録被写体の認識と同様、撮像素子128から得られた動画像から被写体の動きの特徴量を抽出し、各登録動作の特徴量と順に比較して、その類似度を算出する。そして、最も類似度の高い登録動作を検出し、検出された登録動作の類似度と、あらかじめ設定された類似度閾値とを比較する。そして、検出された登録動作の類似度が、類似度閾値以上か否かを判定する。この判定の結果、検出された登録動作の類似度が、類似度閾値以上の場合は、その登録動作が、撮像された動作と認定する。
【0270】
図13は、この登録動作の認識処理の手順を示すフローチャートである。
【0271】
まず、撮像された動画から被写体の動きの特徴量の抽出が行われる(ステップS70)。
【0272】
なお、認識用の動画像の撮影は、シャッタボタン22の半押しでスタートするものとし、撮像された被写体の特徴量の抽出処理は、認識処理部164で行われるものとする。
【0273】
すなわち、シャッタボタン22が半押しされると、認識用の画像の撮像が開始され、所要の信号処理を施されて、連続的に認識処理部164に加えられる。認識処理部164は、入力された画像信号から被写体の動きの特徴量を抽出する(ステップS70)。
【0274】
特徴量の抽出が完了すると、認識処理部164は、テーブルを参照して、抽出した特徴量と各登録動作の特徴量との類似度を順に算出する。そして、その演算結果をCPU110に出力する。CPU110は、この認識処理部164から順に出力される類似度の演算結果の情報を各登録動作に関連付けて記録する。すなわち、得られた登録動作ごとの類似度の演算結果の情報を所定のテーブル(演算結果格納テーブル)に格納する(ステップS71)。
【0275】
すべての登録動作に対する類似度の算出が完了すると、CPU110は、その演算結果に基づいて、最も類似度の高い登録動作を検出する(ステップS72)。そして、検出された登録動作の類似度を類似度閾値と比較し、類似度閾値以上であるか否かを判定する(ステップS73)。なお、類似度閾値の情報は、あらかじめ規定されて、ROM114又はEEPROM118に格納されているものとする。
【0276】
この判定の結果、検出した登録動作の類似度が、類似度閾値以上の場合、CPU110は、検出した登録動作が、撮像された動作と判定する(ステップS74)。
【0277】
一方、登録動作の類似度が類似度閾値未満の場合、CPU110は、認識不能と判定する(ステップS75)。
【0278】
このように、動きの認識(登録動作の検出)は、得られた動画像から被写体の動きの特徴量を抽出し、抽出した特徴量と、あらかじめ求められた各登録動作の特徴量とを比較して、その類似度を求め、最も類似度の高い登録動作を検出し、その類似度が、類似度閾値以上か否かを判定して行う。
【0279】
なお、動き認識の処理には、上記以外にも種々の方法が存在するので、上記以外の方法を用いて、撮像された被写体の動きを認識するようにしてもよい。登録被写体の認識も同様であり、上述した実施の形態の方法以外の認識方法を用いて、登録被写体の認識を行うようにしてもよい。
【0280】
また、上記例では、認識用の動画像の撮像開始をシャッタボタン22の半押しで指示するようにしているが、全押しで撮像開始を指示するようにしてもよい。また、別途、専用の押下ボタンを用意し、このボタンの押下で撮像開始を指示するようにしてもよい。登録被写体の撮像を指示する場合も同様である。
【0281】
図14は、特定の被写体の動きで設定の切り替えを行う場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0282】
設定切替モードに移行すると、CPU110は、操作部112からの入力に基づいて、シャッタボタン22が半押しされたか否かを判定する(ステップS80)。
【0283】
そして、シャッタボタン22が半押しされたと判定すると、CPU110は、認識用の画像の撮像を開始する(ステップS81)。そして、得られた画像に基づいて、動きの認識の処理を実行する(ステップS82)。
【0284】
なお、シャッタボタン22を半押しするに際して、ユーザは、切り替えたい設定に対応した登録動作を行って、シャッタボタン22を半押しする。たとえば、図12に示すように、動作設定2の内容に切り替えたい場合は、手を開いて上下動させる動作が登録動作になるので、ユーザは、撮影レンズの前で手を開いて上下動させながら、シャッタボタン22を半押しする。
【0285】
この後、CPU110は、画像認識の結果から、画像認識の成否を判定する(ステップS83)。すなわち、シャッタボタン22の半押しで撮像された動画像から登録動作が検出されたか否かを判定する。
【0286】
画像認識に失敗した場合、すなわち、シャッタボタン22の半押しで撮像された動画像から登録動作が検出されなかった場合、CPU110は、シャッタボタン22の半押しが継続されているか否かを判定する(ステップS84)。そして、シャッタボタン22の半押しが継続されていると判定すると、ステップS61の処理に戻り、認識用の画像を撮像し(ステップS81)、動きの認識処理を実行する(ステップS82)。一方、シャッタボタン22の半押しが解除されたと判定すると、CPU110は、ステップS80の処理に戻り、シャッタボタン22の半押しを待って、再度、動きの認識処理を実行する。
【0287】
ステップS83において、動きの認識処理が成功したと判定すると、CPU110は、設定内容管理テーブルを参照し、認識された登録被写体、すなわち、検出された登録動作に対応する動作設定の内容を取得する(ステップS85)。そして、取得した設定内容をモニタ28に表示させる(ステップS86)。
【0288】
ユーザは、このモニタ28に表示される設定内容(切り替える設定の内容)を確認し、切替実行を指示する場合は、シャッタボタン22を全押しする。一方、設定の切り替えをキャンセルする場合は、シャッタボタン22の半押しを解除する。
【0289】
CPU110は、操作部112からの入力に基づいてシャッタボタン22の半押しが解除されたか否かを判定する(ステップS87)。そして、半押しが解除されたと判定すると、設定切替がキャンセルされたものと判定し、ステップS80の処理に戻り、シャッタボタン22の半押しを待って、再度、画像認識の処理を実行する。
【0290】
一方、シャッタボタン22の半押しが解除されていないと判定すると、CPU110は、シャッタボタン22が全押しされたか否かを判定する(ステップS88)。そして、シャッタボタン22が全押しされたと判定すると、設定切替の実行が指示されたものと判定し、取得した設定内容にカメラの設定を切り替える(ステップS89)。
【0291】
このように、特定の被写体の動作を認識して、カメラの設定を自動的に切り替えるようにしてもよい。
【0292】
なお、このように特定の被写体の動作を認識して、カメラの設定を切り替える場合も、上記特定被写体を認識して、カメラの設定を切り替える方法と同様に、登録動作、及び、その設定内容をユーザが任意に設定できるようにすることが好ましい。
【0293】
また、設定切替モードの移行もシャッタボタン22の操作のみで行うことができるようにすることが好ましい。
【0294】
なお、検出対象として規定する登録動作は、上記登録被写体と同様に、人体の一部を使った動作、特に手を使った動作にすることが好ましい。
【0295】
また、上記一連の実施の形態では、設定切替モードへの移行後、シャッタボタン22の押下によって認識用の画像を取り込んでいるが、設定切替モードへの移行後、シャッタボタン22の押下なしに認識用の画像を取り込むようにしてもよい。すなわち、設定切替モードへの移行後、順次認識用の画像を取り込み、認識できた段階で設定を切り替えるようにしてもよい。
【0296】
また、上記実施の形態では、各登録被写体又は登録動作に対して複数の設定内容を規定し、一度に複数の設定が切り替えられるようにしているが、一つの項目のみが切り替わるようにしてもよい。すなわち、各登録被写体又は登録動作に対して、一つの設定項目を規定し、その設定項目のみが切り替わるようにしてもよい。たとえば、登録被写体1には、AEモードを絞り優先AEに切り替える設定を登録し、登録被写体2には、AEモードをシャッタ速度優先AEに切り替える設定を登録する。そして、登録被写体1が認識されると、AEモードが絞り優先AEに切り替えられ、登録被写体2が認識されると、AEモードがシャッタ速度優先AEに切り替えられるようになる。このように単一の項目のみが切り替わるように構成してもよい。
【0297】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態では、画像認識の技術を利用して、カメラの設定切り替えを行ったが、同様に画像認識の技術を利用して、カメラの再生操作を行うこともできる。
【0298】
以下、画像認識の技術を利用して、カメラの再生操作を行う場合について説明する。なお、カメラ自体の構成は、上述した第1の実施の形態の電子カメラ10と基本的には同じなので、ここでは再生時におけるカメラの処理動作についてのみ説明する。
【0299】
上記第1の実施の形態の電子カメラ10では、記録済みの画像をモニタ28に再生表示する場合、カメラのモードを再生モードに設定し、各種操作ボタンを操作することにより、種々の再生操作を行うようにしていた。たとえば、画像のコマ送りをする場合は、十字ボタン36の右キーを押下し、コマ戻しをする場合は、十字ボタン36の左キーを押下して操作していた。また、画像をズームアップする場合は、ズームテレボタン30Tを操作し、ズームダウンする場合は、ズームワイドボタン30Wを操作していた。本実施の形態では、所定の被写体を撮像することにより、種々の再生操作を行う。
【0300】
図15は、画像認識を利用した画像再生処理動作の手順を示すフローチャートである。
【0301】
上記のように、再生ボタン32を押下し、再生モードに設定すると最後に記録された画像がモニタ28に再生表示される(ステップS101)。
【0302】
CPU110は、最後に記録された画像の再生処理が完了すると、カメラのモードが、画像認識操作モードに設定されているか否かを判定する(ステップS102)。
【0303】
ここで、画像認識操作モードとは、画像認識の技術を利用して再生操作を行うモードであり、この画像認識操作モードに設定されると、カメラは、画像認識の技術を利用した再生操作が可能になる。
【0304】
なお、画像認識操作モードへの移行は、たとえば、再生モード中にシャッタボタン22を全押しすることにより行われ、再度、シャッタボタン22を全押しすると、通常の操作モード(ボタン操作によって再生操作するモード)に復帰する。画像認識操作モードに設定されると、所定のフラグがON(1)となり、このフラグの状態を検出することにより、CPU110は、カメラが画像認識操作モードに設定されているか否かを判定する。この判定の結果、画像認識操作モードに設定されていないと判定すると(この場合、フラグはOFF(0))、CPU110は、通常のボタン操作による再生処理を実行する(ステップS109)。
【0305】
一方、カメラのモードが、画像認識操作モードに設定されていると判定すると、CPU110は、撮像素子128を駆動し、画像の取り込みを開始する(ステップS103)。そして、得られた画像に対して所定の画像認識処理を行って、あらかじめ規定された登録被写体を検出する(ステップS104)。
【0306】
ここで、本実施の形態の電子カメラ10では、図16に示すように、上下左右それぞれ異なる方向に向けて人指し指を立てた人の手の形が登録被写体として規定されており、そのそれぞれに特徴量と再生動作の内容が定められている。具体的には、人指し指を右方向に向けた登録被写体1に対しては、画像の1コマ送りが割り当てられ、人指し指を左方向に向けた登録被写体2に対しては、画像の1コマ戻しが割り当てられている。また、人指し指を上方向に向けた登録被写体3に対しては、画像のズームアップ(10%拡大)が割り当てられ、人指し指を下方向に向けた登録被写体4に対しては、画像のズームダウン(10%縮小)が割り当てられている。したがって、ユーザは、再生操作する場合、操作したい内容に合わせた手の形にして、その手を撮像レンズ14の前方にかざすこととなる。たとえば、画像の1コマ送りを行う場合は、人指し指を右方向に向けて立てて撮影レンズの前にかざすこととなる。
【0307】
この登録被写体と、その特徴量及び再生動作の情報は、テーブルで管理されており、その情報がEEPROM118に格納されている(なお、図16に示す例では、各登録被写体の特徴量を規定した「特徴量管理テーブル」と、各登録被写体の再生動作の内容を規定する「再生動作内容管理テーブル」とが一体となって表現されている。)。
【0308】
画像認識の処理は、このテーブルを参照して行われる。なお、処理手順については、基本的に上述した第1の実施の形態の電子カメラと同じである。すなわち、まず、撮像された被写体の特徴量を抽出する。次いで、テーブルを参照して、抽出した特徴量と各登録被写体の特徴量との類似度を算出する。そして、最も類似度の高い登録被写体を検出し、その類似度を類似度閾値と比較する。この結果、検出した登録被写体の類似度が類似度閾値以上の場合、その登録被写体が撮像された被写体と判定する。また、検出した登録被写体の類似度が類似度閾値未満の場合は、認識失敗と判定する(図8参照)。
【0309】
CPU110は、この判定結果に基づいて画像認識の成否を判定する(ステップS105)。そして、画像認識に成功していると判定すると、CPU110は、再生動作内容管理テーブルを参照し、検出された登録被写体(撮像された被写体と判定された登録被写体)に対応する再生動作の内容を取得する(ステップS106)。そして、その取得した動作内容に応じた再生処理を実行する(ステップS17)。たとえば、コマ送りの場合には、次の画像の再生処理を実行し、コマ戻しの場合は、一つ前の画像の再生処理を実行する。また、画像のズームアップの場合には、所定の拡大表示処理を実行し、ズームダウンの場合は、所定の縮小表示処理を実行する。
【0310】
この後、CPU110は、操作部112からの入力に基づいて再生モードの終了が指示されているか否かを判定し(ステップS108)、終了が指示されていると判定すると、再生処理を終了する。
【0311】
一方、再生モードの終了が指示されていないと判定すると、ステップS102に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0312】
なお、ステップS105において、画像認識の処理に失敗したと判定した場合もステップS108に進み、再生モードの終了が指示されているか否かを判定する。そして、指示されていないと判定すると、ステップS102に戻り、上記処理を繰り返し実行する。
【0313】
以上説明したように、本実施の形態の電子カメラによれば、あらかじめ検出対象として登録された登録被写体を撮像するだけで、簡単に画像の再生処理を行うことができる。
【0314】
なお、上記実施の形態では、登録被写体として、さまざまに変形させた人の手を利用しているが、上記第1の実施の形態と同様に、登録被写体として設定する内容は、これに限定されるものではない。ただし、人体の一部を登録被写体に設定することにより、別途、登録被写体を持ち歩く必要がなくなるので、使い勝手を向上させることができる。特に、人の手を登録被写体に利用することにより、更に使い勝手を向上させることができる。
【0315】
また、上記実施の形態では、登録被写体、及び、その設定内容が、既に定められているものとして説明したが、上記第1の実施の形態と同様に、登録被写体、及び、その設定内容をユーザが任意に登録できるようにしてもよい(図9参照)。
【0316】
さらに、上記実施の形態では、再生モードの下、シャッタボタン22を全押しすることにより、画像認識操作モードと通常の操作モードとの切り替えを行うようにしているが、このモード切り替えの方法は、これに限定されるものではない。たとえば、この他、専用の切替スイッチを設けて、通常の操作モードと画像認識操作モードへの切替を行うようにしてもよいし、メニュー画面によって切り替えを指示するようにしてもよい。また、上記第1の実施の形態と同様に、シャッタボタン22の半押しで被写体の明るさを検出し、その被写体の明るさが一定時間継続して所定の明るさ(明るさ閾値)以下になると、画像認識操作モードに移行するようにしてもよい。また、これを専用の切替スイッチと併用するようにしてもよい。また、操作モードが切り替わった場合には、その旨を告知することが好ましい(たとえば、モニタ28に移行したモードを表示させることが好ましい。)。
【0317】
また、上記実施の形態では、画像認識操作モードに移行すると、連続的に画像の取り込みを行って逐次画像認識の処理を行い、認識された段階で対応する再生動作の処理を行うようにしているが、上記第1の実施の形態と同様に、シャッタボタン22の全押し又は半押しで認識用の画像を取り込み、その画像に基づいて画像認識の処理を行い、対応する再生動作の処理を行うようにしてもよい。
【0318】
また、上記実施の形態では、登録被写体を認識すると、直ちに対応する再生動作を行うようにしているが、処理を実行する前に実行するか否かをユーザに問い合わせ、その結果に応じて、処理を実行するようにしてもよい。たとえば、登録被写体の認定後、対応する再生処理動作を実行する前に、実行する処理内容をモニタ28に表示し、実行するか否かを問い合わせるメッセージをモニタ28に表示する。ユーザは、このモニタ28の表示内容を確認し、操作部112から処理実行又は取り消しを指示するようにする。これにより、ユーザが意図しない動作が実行されるのを未然に防止することができる。
【0319】
なお、この場合、処理実行の指示は、たとえば、シャッタボタン22の全押しで行い、キャンセルの指示は、DISP/BACKボタン34の押下、又は、シャッタボタン22の半押しで行うようにする。
【0320】
また、画像認識操作モードに移行した場合において、シャッタボタン22の半押しで特定被写体の検出開始、すなわち、画像認識の開始を指示し、その画像認識の結果、再生処理動作の実行指示をシャッタボタン22の全押しで行い、キャンセルをシャッタボタン22の半押し解除で行うようにしてもよい(図11参照)。また、画像認識後、シャッタボタン22を二回連続して全押しすると(いわゆるダブルクリック)、処理実行が指示され、一回全押しすると、キャンセルが指示されるようにしてもよい。
【0321】
また、上記実施の形態では、一つの再生動作設定に一つの登録被写体が設定されており、一つの登録被写体を認識すると、対応する再生動作が実行されるようにしているが、一つの再生動作設定に複数の登録被写体を設定し、そのうちの一つを認識(検出)すると、対応する再生動作が実行されるようにしてもよい。
【0322】
また、一つの再生動作設定に複数の登録被写体を設定し、そのすべてを認識(検出)すると、対応する再生動作を実行するようにしてもよい。この場合において、認識(検出)する順番も規定し、規定された順番どおりに登録被写体が認識(検出)されると、対応する再生動作が実行されるようにしてもよい。
【0323】
また、静止した被写体を検出対象とするのではなく、上記第1の実施の形態と同様に、特定の被写体の動き(登録動作)を検出対象とし、その動きに対応して再生処理動作を規定し、特定の被写体の動きを認識して、対応する再生処理動作を実行するようにしてもよい。たとえば、図17に示すように、人指し指と親指を立ててL字型にした手の形を特定の被写体とし、この手の動きを複数規定し、そのそれぞれに実行する再生処理動作の内容を規定する。
【0324】
なお、同図に示す例では、(1)人指し指を右方向に向けて左右に振る動作、(2)人指し指を左方向に向けて左右に振る動作、(3)人指し指を上に向けて上下に振る動作、(4)人指し指を下に向けて上下に振る動作が登録動作として規定されている。
【0325】
そして、各登録動作に対して、その特徴量と実行すべき再生処理動作の内容が定められている。図17に示す例では、(1)人指し指を右方向に向けて左右に振る動作に「1コマ送り」、(2)人指し指を左方向に向けて左右に振る動作に「1コマ戻し」、(3)人指し指を上に向けて上下に振る動作に再生中の画像の「10%拡大」、(4)人指し指を下に向けて上下に振る動作に再生中の画像の「10%縮小」が再生動作内容として規定されている。
【0326】
なお、各登録動作と、その特徴量及び実行すべき再生動作の処理内容の情報は、上記同様、テーブルで管理され、その情報がEEPROM等に格納される。
【0327】
CPU110は、認識した動きに対応する再生動作の処理内容の情報をテーブルから読み出し、対応する再生動作の処理を実行する。たとえば、人指し指を右方向に向けて左右に振る動作を認識(検出)した場合は、画像を1コマ送る処理を実行し、人指し指を左方向に向けて左右に振る動作を認識(検出)した場合は、画像を1コマ戻す処理を実行する。
【0328】
なお、動きの認識(登録動作の検出)は、上記第1の実施の形態と同じである。すなわち、撮像素子128から得られた動画像から被写体の動きの特徴量を抽出し、各登録動作の特徴量と順に比較して、その類似度を算出する。そして、最も類似度の高い登録動作を検出し、検出された登録動作の類似度と、あらかじめ設定された類似度閾値とを比較する。そして、検出された登録動作の類似度が、類似度閾値以上か否かを判定する。この判定の結果、検出された登録動作の類似度が、類似度閾値以上の場合は、その登録動作が、撮像された動作と認定する(図13参照)。もちろん、これ以外の方法を用いて、動きを認識することもできる。
【0329】
なお、このように特定の被写体の動作を認識して、カメラの設定を切り替える場合も、上記特定被写体を認識して、カメラの設定を切り替える方法と同様に、登録動作、及び、その設定内容をユーザが任意に設定できるようにすることが好ましい。
【0330】
また、検出対象として規定する登録動作は、人体の一部を使った動作、特に手を使った動作にすることが好ましい。
【0331】
なお、上記実施の形態では、特定の被写体の特定の動きが一度認識(検出)されると、直ちに対応する再生動作が実行されるようにしているが、たとえば、一定時間内における認識回数(認識頻度)に応じて再生処理の内容を変えるようにしてもよい。たとえば、一定時間内に人指し指を右方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を送る処理を実行し、一定時間内に人指し指を左方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を戻す処理を実行する。また、たとえば、一定時間内に人指し指を上に向けて上下に振る動作をN回認識(検出)した場合には、再生中の画像を(N×10)%拡大する処理を実行し、一定時間内に人指し指を下に向けて上下に振る動作をN回検出した場合には、再生中の画像を(N×10)%縮小する処理を実行する。これにより、更に操作性を向上させることができる。
【0332】
なお、この場合、最初に特定の被写体の動作を認識してから一定時間Tの計時を開始し、T時間以内に認識(検出)される特定の被写体の同一動作の認識回数(検出回数)を計測する。
【0333】
また、実行する動作内容については、図18に示すように、各登録動作について、認識回数ごとに規定し、テーブルで管理する。
【0334】
なお、上記例では、一定時間内における特定被写体の登録動作の認識回数に応じて再生処理動作の内容を変える場合について説明したが、一定時間内における特定被写体の認識回数に応じて再生処理動作の内容を変えるようにしてもよい。たとえば、一定時間内に人指し指を右方向に向けてた手をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を送る処理を実行し、一定時間内に人指し指を左方向に向けた手をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を戻す処理を実行する。また、たとえば、一定時間内に人指し指を上に向けた手をN回認識(検出)した場合には、再生中の画像を(N×10)%拡大する処理を実行し、一定時間内に人指し指を下に向けた手をN回検出した場合には、再生中の画像を(N×10)%縮小する処理を実行する。このように一定時間内における特定被写体の認識回数に応じて再生処理動作の内容を変える場合も同様に操作性を向上させることができる。
【0335】
また、一定時間内における認識回数に応じて再生処理動作の内容を変える場合において、上記のように、認識回数ごとに再生処理動作の内容を規定してもよいし、また、閾値を基準に再生処理動作の内容を変えるようにしてもよい。すなわち、一定時間内における認識回数が一定回数(閾値)以上の場合は、一の再生処理動作を実行し、一定回数(閾値)未満の場合は、他の一の再生処理動作を実行するようにする。たとえば、人指し指を右方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、10コマ画像を送る処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、1コマ画像を送る処理を実行するようにする。同様に人指し指を左方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、10コマ画像を戻す処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、1コマ画像を戻す処理を実行する。また、人指し指を上方向に向けて上下に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、再生中の画像を50%拡大する処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、10%拡大する処理を実行する。また、人指し指を下方向に向けて上下に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、再生中の画像を50%縮小する処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、10%縮小する処理を実行する。
【0336】
また、規定する再生処理動作の内容は、静止画と動画とで変えるようにしてもよい。たとえば、動画再生中に一定時間内に人指し指を右方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、N倍速で画像を早送り再生する処理を実行し、一定時間内に人指し指を左方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、N倍速で画像を早戻し再生する処理を実行する。一方、静止画再生中に一定時間内に人指し指を右方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を送る処理を実行し、一定時間内に人指し指を左方向に向けて左右に振る動作をN回認識(検出)した場合には、Nコマ画像を戻す処理を実行する。
【0337】
あるいは、動画再生中に人指し指を右方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、N倍速(たとえば3倍速)で画像を早送り再生する処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、n倍速(n<N、たとえば、2倍速)で画像を早送り再生する処理を実行する。また、人指し指を左方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、N倍速(たとえば3倍速)で画像を早戻し再生する処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、n倍速(n<N、たとえば2倍速)で画像を早戻し再生する処理を実行する。一方、静止画再生中に人指し指を右方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、Nコマ(たとえば、10コマ)画像を送る処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、nコマ(n<N、たとえば1コマ)画像を送る処理を実行する。また、人指し指を左方向に向けて左右に振る動作が一定時間内に一定回数(閾値)以上検出された場合は、Nコマ(たとえば、10コマ)画像を戻す処理を実行し、一定回数(閾値)未満検出された場合は、nコマ(n<N、たとえば1コマ)画像を戻す処理を実行する。
【0338】
このように、再生する画像の種類に応じて再生処理動作の内容を変えることにより、更に操作性を向上させることができる。
【0339】
なお、本実施の形態のように、画像認識により画像の再生操作を行うと、スルー画像をモニタ28に表示できなくなるため、検出対象とした被写体が画角内に収まっているか否かを直接確認できなくなる。
【0340】
そこで、図19に示すように、モニタ28に表示される再生画像の一部(たとえば、右下隅)にスルー画像を重ねて表示することが好ましい(いわゆる、スーパーインポーズによるピクチャー・イン・ピクチャー)。この場合、表示制御部148は、再生画像の右下隅にスルー画像が重ねて表示されるように合成処理を行い、モニタ28に出力する。これにより、更に操作性を向上させることができる。
【0341】
なお、スルー画像は、被写体が画角に収まっているか否かを確認できればよいので、必ずしも常に表示させておく必要はない。したがって、スルー画像は、必要に応じて表示できるようにすることが好ましい。すなわち、任意にスルー画像の表示をON/OFFできるようにすることが好ましい。この場合、たとえば、専用のON/OFF切替ボタンをカメラボディに設け(あるいは、既存の操作ボタン(たとえば、DISP/BACKボタン34)に切替の機能を割り当て)、当該ボタンが押下されると、スルー画像の表示がON/OFFされるように構成する。CPU110は、スルー画像のON指示が入力されると、図20(b)に示すように、スルー画像が再生画像に重ねて表示されるように表示制御し、OFF指示が入力されると、図20(a)に示すように、再生画像のみが表示されるように表示制御する。
【0342】
また、スルー画像を再生画像に重ねて表示するのではなく、表示切替の指示に応じてモニタ28の表示を再生画像とスルー画像とに切り替えるようにしてもよい。この場合も上記同様に、たとえば、専用の切替ボタンをカメラボディに設け(あるいは、既存の操作ボタン(たとえば、DISP/BACKボタン34)に表示切り替えの機能を割り当て)、当該ボタンが押下されるたびに、CPU110は、モニタ28の表示が、図21に示すように、再生画像(同図(a))とスルー画像(同図(b))とに切り替えられるように制御する。
【0343】
このように、必要に応じてモニタ28にスルー画像を表示することにより、操作性を向上させることができると同時に、モニタ28の視認性も向上させることができる。
【0344】
なお、モニタを複数備えた電子機器の場合には、そのうち一つにスルー画像を表示させるようにしてもよい。
【0345】
なお、上記実施の形態では、本発明を電子カメラに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、撮像機能を備えた電子機器すべてに適用することができる。たとえば、カメラつき携帯電話機等にも同様に適用することができる。
【0346】
また、上記実施の形態の電子カメラでは、認識処理をハードウェア回路で構成しているが、同様の機能をソフトウェアで実現することもできる。
【0347】
また、上記実施の形態では、画像認識の技術を用いてカメラの設定切替の操作、及び、再生操作を行う場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。これ以外の他の操作をする場合も画像認識の技術を用いて行うことができる。すなわち、設定切替や再生動作以外の動作であっても、各動作に対応づけて特定の被写体又は特定の被写体の動きを規定し、その被写体又は動作を撮影すると、その動作が実行されるように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0348】
【図1】本発明が適用された電子カメラの一実施形態の外観構成を示す正面斜視図
【図2】本発明が適用された電子カメラの一実施形態の外観構成を示す背面斜視図
【図3】本実施の形態の電子カメラの電気的構成を示すブロック図
【図4】特徴量管理テーブル(同図(a))、演算結果格納テーブル(同図(b))、及び、設定内容管理テーブル(同図(c))の一例を示す図
【図5】防水パックの一例を示す斜視図
【図6】設定切替モード時における本実施の形態の電子カメラの設定切替処理動作の手順を示すフローチャート
【図7】登録被写体と、その特徴量、及び、設定内容を規定したテーブルの一例を示す図
【図8】画像認識の処理の手順を示すフローチャート
【図9】登録被写体、及び、その設定内容をユーザが設定する場合の処理の手順を示すフローチャート
【図10】シャッタボタンの半押しで検出される被写体の明るさが、一定時間継続して所定の明るさ以下になった場合に設定切替モードに移行させる場合の処理の手順を示すフローチャート
【図11】シャッタボタンの半押しで画像認識を開始し、その画像認識の結果、設定切替の実行指示をシャッタボタンの全押しで、設定切替のキャンセルをシャッタボタンの半押し解除で行う場合の処理の手順を示すフローチャート
【図12】登録動作と、その特徴量、及び、設定内容を規定したテーブルの一例を示す図
【図13】登録動作の認識処理の手順を示すフローチャート
【図14】特定の被写体の動きで設定の切り替えを行う場合の処理の手順を示すフローチャート
【図15】画像認識を利用した画像再生処理動作の手順を示すフローチャート
【図16】登録被写体と、その特徴量、及び、再生動作の内容を規定したテーブルの一例を示す図
【図17】登録動作と、その特徴量、及び、再生動作の内容を規定したテーブルの一例を示す図
【図18】登録動作と、その特徴量、及び、再生動作の内容を規定したテーブルの一例を示す図
【図19】再生画像中にスルー画像を表示する場合の表示例を示す図
【図20】再生画像中にスルー画像をON/OFF表示する場合の表示例を示す図
【図21】再生画像とスルー画像を切り替えて表示する場合の表示例を示す図
【符号の説明】
【0349】
10…電子カメラ、12…カメラボディ、14…撮像レンズ、16…ストロボ、18…セルフタイマランプ、20…AF補助光ランプ、22…シャッタボタン、24…モードレバー、26…電源ボタン、28…モニタ、30…ズームボタン、32…再生ボタン、34…DISP/BACKボタン、36…十字ボタン、38…MENU/OKボタン、40…設定切替ボタン、110…CPU、112…操作部、114…ROM、116…RAM、118…EEPROM、120…VRAM、124…撮像光学系、126…撮像光学系駆動制御部、128…撮像素子、130…タイミングジェネレータ、132…アナログ信号処理部、134…A/Dコンバータ、136…画像入力コントローラ、138…画像信号処理部、140…圧縮/伸張処理部、144…メディアコントローラ、146…メモリカード、148…表示制御部、152…AE検出部、154…AF検出部、156…ストロボ制御部、158…AF補助光ランプ制御部、160…電源制御部、162…バッテリ、164…認識処理部、200…防水パック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
設定の切り替えを指示する設定切替指示手段と、
検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の設定情報が格納された設定情報格納手段と、
前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する機器の設定情報を前記設定情報格納手段から取得して、機器の設定を切り替える設定切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
設定の切り替えを指示する設定切替指示手段と、
検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の設定情報が格納された設定情報格納手段と、
前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する機器の設定情報を前記設定情報格納手段から取得して、機器の設定を切り替える設定切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記設定切替指示手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、機器の設定切替を指示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項6】
前記設定切替制御手段は、機器の設定を切り替える前、切り替える機器の設定情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項7】
前記検出手段による検出開始を指示する検出開始指示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項8】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで設定切替の実行を指示することを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で設定切替の取り消し、全押しで設定切替の実行を指示することを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項10】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で設定切替の取り消し、全押しで設定切替の実行を指示し、前記設定切替制御手段は、機器の設定を切り替える前、切り替える機器の設定情報を前記表示手段に表示させる一方、前記検出開始指示手段の半押しが解除されると、機器の設定切替を取り消し、全押しされると、機器の設定を切り替えることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項11】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた再生処理を実行する再生制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項12】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、
一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、
前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体が検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の検出回数に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項11又は12に記載の電子機器。
【請求項14】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項15】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、
一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、
前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納された再生操作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体の動きが検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の動きの検出回数に対応する再生操作情報を前記再生操作情報格納手段から取得し、取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を実行する再生制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項16】
前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項14又は15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記再生操作情報には、少なくとも静止画像のコマ送りとコマ戻しが含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた数コマ送り、コマ戻しされることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器。
【請求項18】
前記再生操作情報には、少なくとも静止画像の拡大表示と縮小表示が含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた倍率で拡大、縮小されることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器。
【請求項19】
前記再生操作情報には、少なくとも動画の早送りと早戻しが含まれ、一定時間内に検出された回数に応じた倍率で早送り、早戻しされることを特徴とする請求項12又は15に記載の電子機器。
【請求項20】
前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記モード切替手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、画像認識操作モードに設定することを特徴とする請求項11〜19のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項21】
前記再生制御手段は、取得した再生操作情報の内容を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項11〜20のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項22】
前記再生制御手段は、前記表示手段に再生表示される画像の一部に前記撮像手段で撮像された画像を表示させることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項23】
前記撮像手段で撮像された画像の表示を指示する撮像画像表示指示手段を備え、前記再生制御手段は、該撮像画像表示指示手段による撮像画像の表示指示に応じて前記表示手段に再生表示される画像の一部に前記撮像手段で撮像された画像を表示させることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項24】
前記表示手段の表示の切り替えを指示する表示切替指示手段を有し、前記再生制御手段は、前記表示切替指示手段による表示切替の指示に応じて前記表示手段の表示を再生画像から前記撮像手段で撮像された画像に切り替えることを特徴とする請求項11〜21のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項25】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された被写体に対応する機器の動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項26】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする複数の被写体の情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた複数の被写体のうちの一つを検出する検出手段と、
一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、
前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体のうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体が検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の検出回数に対応する動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項27】
前記検出対象とされる複数の被写体は、それぞれ特定の形にした人物の手であることを特徴とする請求項25又は26に記載の電子機器。
【請求項28】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納された設定情報格納手段と、
前記設定切替指示手段による設定切替の指示後、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させ、該検出手段で検出された特定の被写体の動きに対応する機器の動作情報を前記設定情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた動作処理を実行する動作制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項29】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器において、
画像認識操作モードに設定するモード切替手段と、
検出対象とする特定の被写体の複数の動きの情報が格納された被写体情報格納手段と、
前記被写体情報格納手段に格納された情報に基づいて前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを検出する検出手段と、
一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する計測手段と、
前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納された動作情報格納手段と、
前記画像認識操作モードに設定されると、前記撮像手段で撮像された画像から前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記検出手段に検出させるとともに、一定時間内に同じ被写体の動きが検出される回数を前記計測手段に計測させ、該計測手段で計測された被写体の動きの検出回数に対応する機器の動作情報を前記動作情報格納手段から取得し、取得した動作情報に応じた機器の動作処理を実行する制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項30】
前記検出対象とされる特定の被写体の複数の動きは、それぞれ特定の形にした人物の手の動きであることを特徴とする請求項28又は29に記載の電子機器。
【請求項31】
前記撮像手段で撮像される画像の明るさを検出する明るさ検出手段を備え、前記モード切替手段は、該明るさ検出手段で検出される画像の明るさが、一定期間継続して一定値以下になると、画像認識操作モードに切り替えることを特徴とする請求項25〜30のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項32】
前記動作制御手段は、動作処理を実行する前、実行する動作情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項25〜31のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項33】
前記検出手段による検出開始を指示する検出開始指示手段を備えたことを特徴とする請求項25〜32のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項34】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、全押しで動作処理の実行を指示することを特徴とする請求項33に記載の電子機器。
【請求項35】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で動作処理実行の取り消し、全押しで動作処理の実行を指示することを特徴とする請求項33に記載の電子機器。
【請求項36】
前記検出開始指示手段は、半押しと全押しとからなる二段式の押下ボタンで構成され、半押しで検出開始、半押し解除で動作処理実行の取り消し、全押しで動作処理の実行を指示し、前記動作制御手段は、動作処理を実行する前、実行する動作情報を前記表示手段に表示させる一方、前記検出開始指示手段の半押しが解除されると、動作処理実行を取り消し、全押しされると、動作処理を実行することを特徴とする請求項33に記載の電子機器。
【請求項37】
前記電子機器は、電子カメラであることを特徴とする請求項1〜36のいずれか一に記載の電子機器。
【請求項38】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の設定切替方法において、
設定の切り替えを指示する工程と、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の設定情報が規定されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する機器の設定情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した設定情報に基づいて機器の設定を切り替える工程と、
からなることを特徴とする電子機器の設定切替方法。
【請求項39】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の設定切替方法において、
設定の切り替えを指示する工程と、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きのそれぞれに関連付けて機器の設定情報が規定されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する機器の設定情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した設定情報に基づいて機器の設定を切り替える工程と、
からなることを特徴とする電子機器の設定切替方法。
【請求項40】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する再生操作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法。
【請求項41】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、
前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された被写体の検出回数に対応する再生操作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法。
【請求項42】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きそれぞれに関連付けて再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する再生操作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法。
【請求項43】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の画像再生方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、
前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて画像の再生操作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された特定の被写体の動きの検出回数に対応する再生操作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した再生操作情報に応じた画像の再生処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の画像再生方法。
【請求項44】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた複数の被写体のそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体に対応する機器の動作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法。
【請求項45】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された複数の被写体のうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
一定時間内に同じ被写体が前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、
前記検出対象とされた被写体が一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された被写体の検出回数に対応する機器の動作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法。
【請求項46】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
前記検出対象とされた特定の被写体の複数の動きそれぞれに関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で検出された被写体の動きに対応する機器の動作報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法。
【請求項47】
画像を撮像する撮像手段と画像を再生表示する表示手段とを備えた電子機器の動作制御方法において、
前記撮像手段で画像を撮像する工程と、
あらかじめ検出対象として規定された特定の被写体の複数の動きのうちの一つを前記撮像工程で撮像された画像から検出する工程と、
一定時間内に同じ被写体の動きが前記検出手段で検出される回数を計測する工程と、
前記検出対象とされた特定の被写体の動きが一定時間内に検出された回数に関連付けて機器の動作情報が格納されたテーブルを参照し、前記検出工程で一定時間内に検出された特定の被写体の動きの検出回数に対応する機器の動作情報を取得する工程と、
前記取得工程で取得した動作情報に応じた機器の動作処理を行う工程と、
からなることを特徴とする電子機器の動作制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−236712(P2008−236712A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211044(P2007−211044)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】