説明

電子部品実装用基体およびこれを用いた電子装置

【課題】 放熱性が高い電子部品実装用基体を得る
【解決手段】 アルミナを主成分とする基体11と、基体11に設けられている金属層12と、一端部が基体11内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13とを備え、棒状体13は、他端部が金属層12内に位置するので、放熱性が高い電子部品実装用基体1を得ることができる。また、放熱性が高く、基体11と金属層12との密着強度が高い電子部品実装用基体1に電子部品15を接合してなり、接合部と対応する位置に棒状体13が存在しているので、信頼性の高い電子装置111とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品実装用基体およびこの電子部品実装用基体に電子部品が実装された電子装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子、発熱素子、ペルチェ素子等の各種電子部品が電子部品実装用基体上に実装された電子装置が用いられている。
【0003】
このような電子装置においては、実装される電子部品が高温の熱を発するため、電子部品実装用基体には放熱性が高いセラミック基体が用いられている。
【0004】
従来の電子部品実装用基体としては、例えば、特許文献1に、セラミック焼結体に凹部が設けられており、その凹部に金属層が形成された電子部品実装用基体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−5252公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、近年、電子装置の小型化、薄型化および電子部品の高集積化に伴い、電子部品実装用基体は、体積あたりに加わる熱量が大きくなっており、さらに高い放熱性が求められている。
【0007】
本発明は、上記課題を解決すべく案出されたものであり、放熱性が高い電子部品実装用基体およびこれを用いた信頼性の高い電子装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電子部品実装用基体は、アルミナを主成分とする基体と、該基体に設けられている金属層と、一端部が前記基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、前記棒状体は、他端部が前記金属層内に位置することを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の電子部品実装用基体は、アルミナを主成分とする基体と、該基体に設けられている金属層と、前記基体と前記金属層との間に介在されガラスを主成分とする中間層と、一端部が前記基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、該棒状体は、他端部が前記中間層内に位置することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の電子装置は、上記構成の本発明の電子部品実装用基体に電子部品を接合してなり、該接合部と対応する位置に前記棒状体が存在していることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電子部品実装用基体は、アルミナを主成分とする基体と、基体に設けられている金属層と、一端部が基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、棒状体は、他端部が金属層内に位置するので、放熱性が高い電子部品実装用基体とすることができる。
【0012】
また、本発明の電子部品実装用基体は、アルミナを主成分とする基体と、基体に設けられている金属層と、基体と金属層との間に介在されガラスを主成分とする中間層と、一端部が基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、棒状体は、他端部が中間層内に位置するので、放熱性が高い電子部品実装用基体とすることができる。
【0013】
また、本発明の電子装置によれば、本発明の電子部品実装用基体に電子部品を接合してなり、接合部と対応する位置に棒状体が存在していることから、信頼性の高い電子装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の電子部品実装用基体の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図2】本実施形態の電子部品実装用基体の他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図3】本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図4】本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図5】本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【図6】図1に示す電子部品実装用基体の製造方法を示す概略断面図である。
【図7】図3に示す電子部品実装用基体の製造方法を示す概略断面図である。
【図8】本実施形態の電子装置の一例を示す断面図であり、(a)は図1に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図、(b)は図2に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図、(c)は図3に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図である。
【図9】電子部品実装用基体の金属層の接合強度の測定方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本実施形態の電子部品実装用基体の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【0017】
図1に示す電子部品実装用基体1は、アルミナを主成分とする基体11と、基体11に設けられている金属層12と、一端部が基体11内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13とを備え、棒状体13は、他端部が金属層12内に位置する棒状体である。なお、以降の説明において、同一の部材については同一の符号を用いて説明するものとする。
【0018】
図1に示す電子部品実装用基体1は、一端部が基体11内に位置し、かつ他端部が金属層12内に位置する炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13を備えているので、棒状体13を介して金属層12から基体11に熱が伝達されやすく、基体11と金属層12間の熱伝達が向上するので、電子部品実装用基体1の放熱性がより高くなる。
【0019】
また、棒状体13の一端部が基体11内に位置し、他端部が金属層12内に位置するため、棒状体13によるアンカー効果によって、基体11と金属層12とがより強固に接合される傾向がある。さらに、棒状体13は、放熱性の観点から考えると基体11に対して垂直に設けられていることが好ましいが、棒状体13は、基体11に対して傾斜して設けられているとより高いアンカー効果が得られ、基体11と金属層12とがさらに強固に接合される傾向がある。なお
、基体11と棒状体13との鋭角側のなす角が30°以上60°以下であれば、放熱性を高く維持し、かつ基体11と金属層12との接合強度を高くすることができる。
【0020】
なお、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13の一端部が基体11内に位置し、かつ他端部が金属層12内に位置するかどうかを確認するためには、例えば、基体11と金属層12との接合面が観察できるように電子部品実装用基体1を切断し、その断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察すれば、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13において、棒状体13の一端部が基体11内に位置し、かつ他端部が金属層12内に位置するかどうかを確認することができ、またX線回折法による分析やTEM(透過型電子顕微鏡)またはSEMによるEDS分析によって棒状体13を構成する物質を同定できる。
【0021】
ここで、複数の棒状体13は、金属層12が設けられた基体11の接合面における面積の10%以上50%以下を占めるように配置されていれば、放熱性が高く、かつ接合強度を高く維持できる傾向がある。
【0022】
金属層12が設けられる基体11の接合面における、棒状体13が占める面積割合は、公知のエッチング方法で電子部品実装用基体1の金属層12を取り除き、金属層12が設けられていた基体11の接合面をSEMにより拡大画像を撮影し、撮影した画像を用いて公知の画像解析法で、単位面積あたりに棒状体13が占める割合を算出して、その割合を棒状体13が基体11の接合面を占める面積割合とすればよい。なお、この拡大画像を用いて、基体11と棒状体13のなす角を測定することもできる。
【0023】
本実施形態において棒状体13とは、アスペクト比(棒状体13の長さを、棒状体13の直径で除算した値)が1.5以上であるものをいう。棒状体13のアスペクト比が1.5以上であると、高いアンカー効果が得られやすく、基体11と金属層12とが強固に接合される傾向がある。
【0024】
また、棒状体13のアスペクト比は、JIS R1670−2006に準拠して測定すればよい(但し、棒状体13の長さは長径、直径は短径として測定する)。
【0025】
また、金属層12内に位置する棒状体13の長さが、金属層12の厚さの1/30以上2/7以下であれれば、放熱性がより高く、かつ金属層12の導電性をより高く維持できる傾向がある。なお、金属層12の厚さは50μm以上が好ましく、それにより高い導電性を得ることができる。
【0026】
また、基体11内に位置する棒状体13は、その基体11内に位置する長さが基体11の厚さの1/500以上のとき、より高いアンカー効果が得られる傾向がある。
【0027】
図2は、本実施形態の電子部品実装用基体の他の一例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【0028】
図2に示す電子部品実装用基体2は、基体11と金属層12との間に介在され、ガラスを主成分とする中間層14が介在されており、中間層14を棒状体13が貫通している。
【0029】
基体11と金属層12との間に中間層14が設けられることにより、基体11と金属層12とを直接接合するよりも、基体11と金属層12との接合強度が高まる傾向にある。さらに、基体11内に一端部が位置する棒状体13の他端部が、中間層14を貫通して、金属層12内に位置するので、金属層12の熱が棒状体13を介して基体11に伝達されやすく、放熱性がより向上する傾向がある。さらに、棒状体13によるアンカー効果により金属層12と中間層14との接合強度がより高くなる傾向がある。
【0030】
なお、中間層14は、加工性の観点からSiO,Bi,SiO−Bi,B−SiO−Bi系またはZnO系のガラスにより構成されていることが望ましい。さらに、SiO−BiおよびB−SiO−Bi系のガラスは、熱伝導率がより高く、また基体11に対する濡れ性がよいので特に好ましい。
【0031】
また、中間層14の厚さは0.5μm以上5μm以下が好ましく、基体11と中間層14との接
合強度が高く、さらに放熱性を高く維持できる傾向がある。
【0032】
本実施形態の電子部品実装用基体1および2は、金属層12が、銅またはアルミニウムを主成分とすることが好ましく、特には銅を主成分とすることが好ましい。
【0033】
銅は熱伝導性が高いため、金属層12が銅を主成分とすると放熱性が高まる傾向がある。なお、ここでいう銅とは、銅単体のほか、銅の酸化物(CuOまたはCuO)であってもよい。また、金属層12の副成分として、パラジウム,ニッケル,ストロンチウム,カルシウム,ジルコニウム,チタン,モリブデン,スズまたは亜鉛を含有してもよい。なお、金属層12の主成分とは、金属層12を構成する成分のうち、質量比率が50%より多い成分を示す。
【0034】
また、金属層12の露出した表面上にめっき処理をおこなってもよい。めっき処理をおこなうことによって、半田接合やワイヤーボンディングなどの処理を行うことができ、さらに金属層12が酸化腐蝕するのを抑制することができる。めっきの種類としては公知のめっきであればよく、例えば、金めっき、銀めっきまたはニッケル−金めっきなどがあげられる。
【0035】
図3は、本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【0036】
電子部品実装用基体3は、基体11が板状体であって、板状体の主面に凸部11’を有し、凸部11’の両側面に金属層12が設けられているとともに、棒状体13の他端部が凸部11’の両側面を介して金属層12側へ延出している。
【0037】
電子部品実装用基体3は、基体11の主面に設けられた凸部11’の両側面に、金属層12が設けられているので、基体11と金属層12との接合面積が大きくなり、基体11と金属層12との接合強度および電子部品実装用基体3の放熱性がより高まる傾向がある。さらに、棒状体13の他端部が凸部11’の両側面を介して金属層12側へ延出しているので基体11と金属層12との接合強度および電子部品実装用基体3の放熱性がさらに高まる傾向がある。
【0038】
なお、図3には示していないが、金属層12の一部が凸部11’の上面と接するように設けることもできる。それにより、基体11と金属層12との接合面積がより大きくなるので、基体11と金属層12との接合強度および電子部品実装用基体の放熱性がより一層高まる傾向がある。なお、これら基体11と金属層12との接合において、図2と同様に中間層を介して接合することもできる。
【0039】
また、金属層12の一部を凸部11’の上面と接するように設けると、複数の金属層12をエッチング加工によって形成するとき、凸部11’によって金属層12の厚さが薄くなっている部位をエッチングすることで、隣接する金属層12間のピッチをより狭くすることができる。なお、電気の接続性を確保するために金属層12の厚さを50μm以上としたとしても、凸部11’の高さを適宜設定することで金属層12間のピッチを80μm以下と極めて狭いものとすることができ高密度な回路を形成することができる。
【0040】
図4は、本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【0041】
電子部品実装用基体4は、図2に示す電子部品実装用基体2と対比して、棒状体13の他端部が中間層14内に位置する点で異なる。
【0042】
電子部品実装用基体4は、一端部が基体11内に位置し、かつ他端部が中間層14内に位置する炭化ケイ素を主成分とする棒状体13を備えるので、棒状体13を介して中間層14から基体11に熱が伝達されやすく、基体11と金属層12または中間層14間の熱伝達が向上するので、電子部品実装用基体4の放熱性がより高くなる。
【0043】
なお、複数の棒状体13のうち、棒状体13の他端部が金属層12内に位置する棒状体が存在しいてもかまわない。
【0044】
ここで、一端部が基体11内に配置された棒状体13の他端部が中間層14内に位置すると、棒状体13によるアンカー効果によって、中間層14と基体11との接合強度をより高めることができ、基体11と金属層12との接合強度が高くなる傾向がある。
【0045】
なお、中間層14内に位置する棒状体13の長さは、0.5μm以上であると、放熱性が高く
、かつ基体11と中間層14との接合強度を高くできる傾向があり、それ以外については上述した電子部品実装用基体1〜3の説明と同様である。
【0046】
図5は、本実施形態の電子部品実装用基体のさらに他の例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。
【0047】
電子部品実装用基体5は、基体11が板状体であって、板状体の主面に凸部11’を有し、基体11に設けられた凸部11’の両側面に、中間層14を介して、金属層12が設けられているとともに、棒状体13の他端部が凸部11’の両側面を介して金属層12側へ延出している。なお、凸部11’の両側面に設けられている複数の棒状体のうち、他端部が金属層12に位置するものがあってもかまわない。
【0048】
電子部品実装用基体5は、基体11に設けられた凸部11’の両側面に、中間層14を介して金属層12が設けられているので、基体11と金属層12との接合面積が大きくなり、基体11と金属層12との接合強度および電子部品実装用基体3の放熱性がより高まる傾向がある。
【0049】
なお、図5には示していないが、金属層12の一部が凸部11’の上面と接するように設けることもできる。それにより、基体11と金属層12との接合面積がより大きくなるので、基体11と金属層12との接合強度および電子部品実装用基体の放熱性がより一層高まる傾向がある。また、複数の金属層12をエッチング加工によって形成するとき、凸部11’によって金属層12の厚さが薄くなっている部位をエッチングすることで、隣接する金属層12間のピッチをより狭くすることができる。なお、電気の接続性を確保するために金属層12の厚さを50μm以上としたとしても、凸部11’の高さを適宜設定することで金属層12間のピッチを80μm以下と極めて狭いものとすることができ高密度な回路を形成することができる。
【0050】
以下、本実施形態の電子部品実装用基体の製造方法の一例について図を用いて説明する。
【0051】
図6は、図1に示す電子部品実装用基体1の製造方法を示す概略断面図である。
【0052】
図6(a−1)に示す基体11の作製方法について説明する。まず、例えば、平均粒径が1.4〜1.8μm程度の酸化アルミニウム(Al),酸化珪素(SiO)および酸化マグネシウム(MgO)の粉末を準備し、酸化アルミニウムの粉末を96質量%以上として、酸化珪素(SiO)および酸化マグネシウム(MgO)の粉末との合計含有量が100
質量%となるように秤量した混合粉末を水等の溶媒とともに回転ミルに投入して、混合する。なお、これらの粉末に加えて、酸化カルシウム(CaO)の粉末を準備し、各粉末の合計含有量が100質量%となるように秤量した混合粉末を水等の溶媒とともに回転ミルに
投入して、混合してもかまわない。
【0053】
次に、ポリビニルアルコール,ポリエチレングリコール,アクリル樹脂またはブチラール樹脂等のバインダの中から少なくとも一種を、混合粉末100質量%に対して4〜8質量
%添加し、高純度のアルミナボールを用いて、さらに回転ミルで混合してスラリーを得る。さらに、このスラリーを用いて、ドクターブレード法でシートを成形するか、ロールコンパクション法によってシートを成形する。また、作製したシートを金型による加工もしくはレーザ加工によって成形体を作製する。
【0054】
そして、得られた成形体を、大気(酸化)雰囲気の焼成炉(例えば、ローラー式トンネル炉,バッチ式雰囲気炉およびプッシャー式トンネル炉)を用いて、最高温度が1400〜1540℃となるように設定して焼成することによって、本実施形態の基体11を作製することができる。
【0055】
次に、アスペクト比が1.5以上の炭化ケイ素を主成分とする棒状体13を準備して、図6
(b−1)に示すように、マイクロブラストを用いて、炭化ケイ素を主成分とする棒状体13を基体11の表面に噴射して、棒状体13の一端部を基体11内に埋設させる。
【0056】
次に、図6(c−1)に示すように、棒状体13が埋設された基体11の表面に金属層12となる金属ペーストを被着させて焼成して金属層12を形成する。続いて、レジスト膜61を金属層12の上面に公知の方法で形成する。
【0057】
なお、金属層12の厚さを調整するために、上記の工程に加えて形成した金属層12の上面に、金属ペーストを重ねてスクリーン印刷し焼成する工程を複数回行ってもよい。
【0058】
ここで、金属ペーストは、銅またはアルミニウムを80質量%以上含有していることが望ましい。また、これらの金属粉末の平均粒径は、0.5μm以上10μm以下であればよい。
また、金属ペーストのバインダとしては、例えば、アクリル樹脂およびエチルセルロースを使用でき、溶剤としては、例えば、α−テルピネオール等が使用できる。なお、バインダは金属粉末の合計含有量を100質量%としたときに、2質量%以上10質量%以下添加す
ればよく、溶剤は金属粉末の合計含有量を100質量%としたときに、5質量%以上15質量
%以下添加すればよい。
【0059】
また、金属層12を形成するための焼成条件は、銅を主成分とする場合ならば、最高温度850〜1150℃、保持時間0.5〜2時間、アルミニウムを主成分とする場合ならば、最高温度500〜700℃、保持時間0.5〜2時間とすればよい。なお、焼成後の金属層12の厚さは50μ
m以上とすればよい。また、金属ペーストを焼成して金属層12を形成した後、金属層12の上部を研削することによって、金属層12の高さを調整してもよい。
【0060】
なお、図2,図4および図5に示す電子部品実装用基体2,4,5のように、基体11と金属層12との間に中間層14を形成するには、金属ペーストにガラスフリットを添加するとよい。金属ペーストにガラスフリットを添加すると、金属ペースト中のガラス成分が溶融し、基体11の上面に中間層14を形成することができる。ガラスフリットは、SiO,B
,SiO−Bi,B−SiO−Bi系またはZnO系のガラスを用いればよい。特に、基体11との接合強度を高くする上で、SiO−BiまたはB−SiO−Bi系のガラスフリットを用いることが好ましい。なお、バインダは金属粉末の合計量を100質量%としたときに、2質量%以上10質量%
以下添加すればよく、溶剤は金属ペーストに含有する金属粉末の合計量を100質量%とし
たときに、5質量%以上15質量%以下添加すればよい。また、中間層14の厚さはガラスフリットの添加量で調整することができる。ガラスフリットは1質量%以上20質量%以下添加すればよく、この範囲ならば中間層14の厚さを0.5μm以上5μm以下とすることがで
きる。
【0061】
また、ガラスフリットを添加した金属ペーストを用いて金属層12を形成するための焼成条件は、銅を主成分とする場合ならば、最高温度850〜1050℃、保持時間0.5〜2時間、アルミニウムを主成分とする場合ならば、最高温度500〜600℃、保持時間0.5〜2時間とす
ればよい。
【0062】
なお、中間層14は、公知のガラス層の形成方法を用いてもよい。
【0063】
次に、レジスト膜61が上面に形成された金属層12を、塩化第二鉄、塩化第二銅またはアルカリからなるエッチング液等を用いてエッチング加工し、その後、水酸化ナトリウム水溶液等を用いてレジスト膜61を除去することで、図6(d−1)に示すように、複数の金属層12を形成することができる。また、エッチング加工はその他の公知の方法を用いてもよい。
【0064】
以上の手順により、アルミナを主成分とする基体11と、基体11に設けられている金属層12と、一端部が基体11内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13とを備え、棒状体13は、他端部が金属層12内に位置する電子部品実装用基体1を得ることができる。
【0065】
図7は、図3に示す電子部品実装用基体3の製造方法を示す概略断面図である。
【0066】
上述した電子部品実装用基体1と同様の方法で基体11を得る。
【0067】
そして図7(b−2)に示すように、レジスト膜71を、基体11の主面に形成する。なお、レジスト膜71の材料およびレジスト膜71を形成する方法は公知の材料および方法で行えばよい。
【0068】
次に、図7(b−2)のレジスト膜71が上面に形成された基体11を、マイクロブラストを用いて研削加工をおこない、基体11を所望の形状に加工することにより、凸部11’を形成し、水酸化ナトリウム水溶液等を用いてレジスト膜71を除去する。なお、凸部11’は、その他の公知の方法によって基体11を研削するほか、2つ以上のセラミックスを接合して作製してもよい。
【0069】
そして、アスペクト比が1.5以上の炭化ケイ素を主成分とする棒状体13を準備して、図
7(c−2)に示すように、棒状体13をマイクロブラストによって基体11の主面に噴射して、棒状体13の一端部を基体11内に埋設する。なお、マイクロブラストのノズルと基体11との距離を遠ざけることで噴射する棒状体13が水平方向に広がりやすくなり、凸部11’の側面に棒状体13を存在させやすくなる。また、凸部11’の側面にマイクロブラストのノズルの先端を向けて棒状体13を噴射してもかまわない。
【0070】
次に、図7(d−2)に示すように、金属層12となる金属ペーストを基体11に被着させて焼成し、金属層12を形成する。なお、金属層12となる金属ペーストの被着は公知のスク
リーン印刷法で行えばよい。
【0071】
以上の手順により、基体11に設けられた凸部11’の両側面に、金属層12がそれぞれ設けられているとともに、棒状体13の他端部が凸部11’の両側面を介して金属層12側へ延出している電子部品実装用基体3を得ることができる。
【0072】
ガラスを主成分とする中間層14を基体11と金属層12との間に介在させる場合は上記と同様にすればよく、また中間層14を凸部11’の側面に設ける場合は、公知のガラス層の形成方法を用いて凸部11’の側面にガラス層を設けて、上記と同様に金属層12を設ければよい。
【0073】
なお、電子部品実装用基体1〜5は、分割溝が形成された基体11を用いて、上述した方法で複数の金属層12,棒状体13および凸部11’を設けることで多数個取り基体を作製し、その多数個取り基体を分割して作製してもよい。
【0074】
図8は、本実施形態の電子装置の一例を示す概略断面図であり、(a)は図1に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図、(b)は図2に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図、(c)は図3に示す電子部品実装用基体を用いた電子装置の断面図である。
【0075】
図8(a),(b)および(c)に示す例の電子装置111,112および113は、実装用基
体1〜3に電子部品15を接合してなり、接合部と対応する位置に棒状体13が存在している
。電子部品実装用基体1〜3の金属層12の上に電極パッド16a,16bが設けられ、電極パッド16aの上に電子部品15が接合されている。そして、ボンディングワイヤ17によって電子部品15および電極パッド16bが電気的に接続される。
【0076】
ここで電子部品15は、例えば、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)素子,インテリジェント・パワー・モジュール(IPM)素子,金属酸化膜型電界効果トランジスタ(MOSFET)素子,発光ダイオード(LED)素子,フリーホイーリングダイオード(FWD)素子,ジャイアント・トランジスタ(GTR)素子,ショットキー・バリア・ダイオード(SBD)等の半導体素子、昇華型サーマルプリンタヘッド用またはサーマルインクジェットプリンタヘッド用の発熱素子、ペルチェ素子等を用いることができる。
【0077】
電子装置111〜113は、電子部品実装用基体1〜3に棒状体13が存在することによって、放熱性が高く、また基体11と金属層12との接合強度が高いので、長期的に使用できるという信頼性を向上することができる。
【0078】
なお、図8では図示しないが、電子部品実装用基体1〜3と同様に、電子部品実装用基
体4および5に電子部品15を接合してなり、接合部に対応する位置に棒状体13が存在している、電子装置は、放熱性が高く、また基体11と金属層12との接合強度が高いので、長期的に使用できるという信頼性を向上することができる。
【0079】
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0080】
まず、試料No.1〜13を以下のように作製した。
【0081】
各試料において縦の長さが120mm,横の長さが120mmおよび厚さが0.45mmで、アル
ミナを96質量%,酸化珪素を2.7質量%,酸化マグネシウムを1.3質量%含有する基体11を作製した。なお、基体11には、縦の長さが3.6mm,横の長さが3.6mmの個片に784個分
割できるように縦横に分割溝を29本ずつ形成して、電子部品実装用基体を多数個取れるようにした。
【0082】
そして、試料No.1〜11に用いる基体11には、表面にマイクロブラストにより、長さが5μm,アスペクト比が1.5の炭化ケイ素からなる棒状体を噴射して、棒状体13の一端
部を基体11内に埋設した。試料No.12,13は、棒状体13を設けなかった。そして、基体11を850℃で熱処理することによって、基体11の表面に付着した有機物や残留炭素を除去
した。
【0083】
次いで、試料No.1〜13において、基体11の主面に、表1に示す金属が金属層12の主成分となるように、金属粉末を89質量%、バインダとしてアクリル樹脂および溶剤としてα−テルピネオールを合計11質量%含有するペーストを、スクリーン印刷法により、図4(c−1)に示すように塗布した。そして、窒素雰囲気中において、試料No.1,12は焼成温度を660℃,焼成時間を1時間,試料No.2〜11,13は焼成温度を1050℃、焼成
時間を1時間とし、各個片につき、厚さが70μm,縦の長さが3mm,横の長さが3mmの金属層を形成した後、金属層の上にエッチング用のレジスト膜61を形成し、塩化第二鉄溶液を用いてエッチング加工して金属層12を形成した。なお、レジスト膜61は、各個片において、エッチング加工後の金属層12間の間隔が表1に示した値となるように設けた。そして、レジスト膜61を水酸化ナトリウム水溶液によって除去した後、基体11を分割して、基体11と、基体11に設けられている金属層12と、一端部が基体11内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体13とを備え、棒状体13は、他端部が金属層12内に位置する試料No.1〜11および棒状体13が存在しない試料No.12,13を得た。
【0084】
次に、試料No.14,15,22を以下のように作製した。
【0085】
まず、試料No.1〜13と同様の基体11を作製した。
【0086】
そして、試料No.14に用いる基体11には、表面にマイクロブラストにより、長さが2μm,アスペクト比が1.5の炭化ケイ素からなる棒状体を噴射して、棒状体13の一端部を
基体11内に埋設した。そして、試料No.15に用いる基体11には、表面にマイクロブラストにより、長さが5μm,アスペクト比が1.5の炭化ケイ素からなる棒状体を噴射して、
棒状体13の一端部を基体11内に埋設した。なお、試料No.22となる基体11は、棒状体13を埋設しなかった。
【0087】
また、試料No.14,15,22に用いる基体11を50℃で熱処理することによって、基体11の表面に付着した有機物や残留炭素を除去した。
【0088】
次いで、試料No.14,15,22において、基体11の主面に、銅粉末を80質量%,アクリル樹脂および溶剤としてα−テルピネオールを合計8質量%およびB−SiO−Bi系ガラスフリットを12質量%含有する金属ペーストを、スクリーン印刷法により、図6(c−1)に示すように塗布した。そして、窒素雰囲気中において、焼成温度を1050℃、焼成時間を1時間として焼成し、各個片につき、厚さが65μm,縦の長さが3mm,横の長さが3mmの金属層と、基体11と金属層との間に厚さ3μmの中間層14を形成した後、金属層の上にエッチング用のレジスト膜61を形成し、塩化第二鉄溶液を用いてエッチング加工して金属層12を形成した。なお、レジスト膜61は、各個片において、エッチング加工後の金属層12間の間隔が表1に示した値となるように設けた。そして、レジスト膜61を水酸化ナトリウム水溶液によって除去した後、基体11を分割して、基体11と金属層12との間に介在され、ガラスを主成分とする中間層14を備え、一端部が基体11内に位置す
る棒状体13の他端部が、中間層14に位置する試料No.14,15を得た。なお、試料No.15は、棒状体13の他端部が中間層14を貫通して金属層12に位置しており、試料No.22は棒状体13が存在していない。
【0089】
次に、試料No.16〜21を以下のように作製した。
【0090】
まず、試料No.1〜15と同様の基体11を作製した。
【0091】
次に、試料No.16は、図5(b−2)に示すように、レジスト膜71を、基体11の主面に形成した後、マイクロブラストを用いて基体11を研削し、高さが70μm、幅が120μm
の凸部11’を基体11に形成した。さらに、基体11の表面にマイクロブラストにより、長さが5μm,アスペクト比が1.5の炭化ケイ素を主成分とする棒状体を噴射して、棒状体13
の一端部を基体11内および凸部11’の側面内に埋設した。なお、レジスト膜71は、水酸化ナトリウム水溶液を用いて剥離させた。
【0092】
そして、試料No.2〜11,13と同様の金属ペーストをスクリーン印刷法により図5(d−2)に示すように、凸部11’に被着させ、窒素雰囲気中において、焼成温度を950℃
、焼成時間を1時間とし、厚さ70μmの金属層12を形成した。
【0093】
また試料No.17〜21は、図5(b−2)に示すように、レジスト膜71を、作製した基体11の主面に形成した後、マイクロブラストを用いて基体11を研削し、高さが35μm、幅が120μmの凸部11’を基体11に形成した。さらに、基体11の表面にマイクロブラストに
より、長さが5μm,アスペクト比が1.5の炭化ケイ素からなる棒状体を噴射して、棒状
体13の一端部を基体11内および凸部11’の側面内に埋設した。なお、レジスト膜71は、水酸化ナトリウム水溶液を用いて剥離させた。
【0094】
そして、試料No.2〜11,13,16と同様の金属ペーストをスクリーン印刷法により、凸部11’の上面を被うように被着させ、窒素雰囲気中において、焼成温度を950℃、焼成
時間を1時間とし、厚さ70μmの金属層を形成した。
【0095】
次に、凸部11’の上面を被う金属層にエッチング用のレジスト膜61を形成した後、塩化第二鉄溶液を用いてエッチング加工して金属層12を形成した。なお、レジスト膜61は、各個片において、エッチング加工後の金属層12間の間隔が表1に示した値となるように設けた。そして、レジスト膜61を水酸化ナトリウム水溶液によって除去した後、基体11を分割した。
【0096】
以上のように、基体11に設けられた凸部11’の両側面に金属層12が接合されているとともに、棒状体13が凸部11’に設けられている試料No.16〜21を作製した。
【0097】
次に、放熱性試験用として、試料No.1〜22に、図6(a),(b),(c)に示すように、電子部品15として半導体素子を実装して電子装置を作製した後、その電子装置に30Aの電流を流した。電流を流してから5分間放置後にそれぞれの半導体素子の表面における温度をサーモグラフィー(日本電子株式会社製、型番:JTG−7200)で測定した。なお、測定距離は20cmとした。
【0098】
次に、各試料の金属層12の接合強度を測定するために、試料No.1〜22を各10個作製した。
【0099】
図9は、本実施形態の基体11の表面へ被着させた金属層12に対する接合強度の測定方法を示す断面図である。
【0100】
まず、接合強度を測定するための準備として、各試料の金属層12の表面に、Sn−Pb(6:4半田)系で全体に対してAgを2質量%とした半田19を用い、フラックスは、ロジン系合成樹脂にケトンとアルコール系溶剤とを混合したもので、タムラ化研株式会社製(商品名:XA−100)を用い、225±5℃の温度で径が0.6mmのメッキ導線20(銅線に
Snメッキ)を金属層12に半田付けした。
【0101】
次に、このメッキ導線20を7.62mm/分の速度で引っ張り、金属層12が基体11から剥離するときの強度を測定して基体11に対する金属層の接合強度とした。この試験装置は、ANZA TECH社製のダイ・シェアリング・テスタ(型番:520D)を使用した。また、測定数は各試料数10個について測定し、その平均値を求めた。なお、メッキ導線20が金属層12から剥離した場合はデータから除外し、金属層12が基体11から剥離したときのデータを金属層12の接合強度とした。
【0102】
また、棒状体13が基体11の表面を占める面積割合を測定するために、エッチング液を用いて各試料の金属層12を取り除き(試料No.14,15は中間層14もエッチング液により取り除いた。)、金属層12が形成されていた基体11の表面をSEMにより拡大画像を撮影し、撮影した画像を用いて、単位面積(120×120μm)あたりに棒状体13が占める割合を算出して、その割合を棒状体13が基体11の表面を占める面積割合として表1に示した。
【0103】
【表1】

【0104】
表1から、試料No.1〜11,14〜21は、炭化ケイ素を主成分とする棒状体13の一端部が基体11内に位置し、他端部が金属層12または中間層14に位置するので、棒状体13が存在しない試料No.12,13および22に比べて、表面温度が低くなっており、放熱性が高いことがわかった。また、試料No.1〜9,14〜21は、試料No.12,13および22に比べて
接合強度が高いことがわかった。
【0105】
また、試料No.2〜11において、棒状体13が基体11の接合面を占める面積割合が10%以上50%以下である試料No.4〜9は、棒状体13が基体11の接合面を占める面積割合が10%未満の試料No.2,3に比べ放熱性がより高く、また棒状体13が基体11の接合面を占める面積割合が50%を超える試料No.10,11に比べ接合強度がより高くなっており、棒状体13が基体11の接合面を占める面積割合が10%以上50%以下であると、放熱性が高く、かつ接合強度を高く維持できる傾向があることがわかった。
【0106】
また、試料No.2〜11,15において、基体11と金属層12との間に、中間層14が介在する試料No.15は、基体11と金属層12との間に、中間層14が介在しない試料No.2〜11に比べて接合強度がより高いことがわかった。
【0107】
また、試料No.2〜11,16〜21において、基体11の主面に設けられた凸部11’の両側面に、金属層12が接合されている試料No.16〜21は、凸部11’が設けられていない試料No.2〜11に比べて放熱性がより高く、かつ接合強度がより高いことがわかった。
【0108】
また、棒状体13の一端部が基体11内に位置し、他端部が中間層14内に位置する試料No.14は、棒状体13が存在しない試料No.22に比べて放熱性が高く、さらに接合強度がより高いことがわかった。
【0109】
なお、基体11と金属層12との間に中間層14が介在する試料No.14,15において、棒状体13の他端部が、中間層14を貫通して金属層12に位置する試料No.15のほうが、放熱性がより高いことがわかった。
【0110】
以上のことから、試料No.1〜11,15〜21は、棒状体13の一端部が基体11内に位置し、他端部が金属層12内に位置するので、放熱性が高いといえる。
【0111】
また、試料No.14は、棒状体13の一端部が基体11内に位置し、他端部が中間層14内に位置するので、放熱性が高いといえる。
【0112】
また、放熱性が高い試料No.1〜11,14〜21に電子部品15を接合してなり、接合部と対応する位置に棒状体13が存在している電子装置は信頼性が高いといえる。
【符号の説明】
【0113】
1,2,3,4,5:電子部品実装用基体
11:基体
11’:凸部
12:金属層
13:棒状体
14:中間層
15:電子部品
16a,16b:電極パッド
17:ボンディングワイヤ
18:半田
19:めっき導線
61,71:レジスト膜
111,112,113:電子装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミナを主成分とする基体と、該基体に設けられている金属層と、一端部が前記基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、前記棒状体は、他端部が前記金属層内に位置することを特徴とする電子部品実装用基体。
【請求項2】
前記基体と前記金属層との間に、ガラスを主成分とする中間層が介在されており、該中間層を前記棒状体が貫通していることを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装用基体。
【請求項3】
アルミナを主成分とする基体と、該基体に設けられている金属層と、前記基体と前記金属層との間に介在されガラスを主成分とする中間層と、一端部が前記基体内に位置し、炭化ケイ素を主成分とする複数の棒状体とを備え、該棒状体は、他端部が前記中間層内に位置することを特徴とする電子部品実装用基体。
【請求項4】
前記基体が板状体であって、該板状体の主面に凸部を有し、該凸部の両側面に前記金属層が設けられているとともに、前記棒状体の他端部が前記凸部の両側面を介して前記金属層側へ延出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子部品実装用基体。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品実装用基体に電子部品を接合してなり、該接合部と対応する位置に前記棒状体が存在していることを特徴とする電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−248748(P2012−248748A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120652(P2011−120652)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】