説明

電気光学装置および電子機器

【課題】 多重マトリクス方式を採用した電気光学装置において極性の相違に起因した表
示ムラを抑制する。
【解決手段】 基板のうち液晶と対向する表面上には、複数の走査線25と、これらの走
査線25に交差する第1データ線261および第2データ線262と、各走査線25に対
してY方向の負側に配置されて当該走査線25に接続された第1画素電極31と、各走査
線25に対してY方向の正側に配置されて当該走査線25に接続された第2画素電極32
と、第1画素電極31に隣接する位置に配置されて第1データ線261に接続された第1
信号電極41と、第2画素電極32に隣接する位置に配置されて第2データ線262に接
続された第2信号電極42とが形成される。第2信号電極42は、これに隣接する第2画
素電極32と、当該第2画素電極32に対してY方向の正側に位置する第1画素電極31
との間隙に位置するライン間電極部45を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶などの電気光学物質を駆動する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶装置などの電気光学装置においては、マトリクス状に配列された多数の画素が各行
ごとに時分割にて選択されて各々に画像信号が供給される。このような構成においては、
特に画素の総数を増加させて高精細化を図ろうとした場合にデューティ比(走査線の総本
数の逆数)が低下し、この結果として各画素に画像信号を供給する時間を充分に確保する
ことができないという問題が生じ得る。この問題を解決するための技術として多重マトリ
クス方式と呼ばれる技術が従来から提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この多重マトリクス方式を採用した電気光学装置(ここでは液晶装置)は、各々の間隙
に液晶が封止された第1基板と第2基板とを有する。図9に示されるように、第1基板の
表面にはX方向に延在する複数の走査線91が形成され、第2基板の表面にはY方向に延
在する複数の第1データ線921および複数の第2データ線922が形成される。また、
第2基板上には多数の画素電極93がマトリクス状に配列される。奇数行目の各画素電極
93はこれに隣接する第1データ線921に接続され、偶数行目の各画素電極93はこれ
に隣接する第2データ線922に接続される。図9に示されるように、Y方向に隣接する
2個の画素電極93は共通の走査線91に対向する。したがって、1本の走査線ごとに2
行分の画素が構成されることになる。この構成によれば、走査線とデータ線との各交差に
ひとつの画素のみが形成される電気光学装置と比較して、画素の総数が同じであればデュ
ーティ比を約2倍に増大させることができる。
【特許文献1】特開2002−90765号公報(図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特に液晶などの電気光学物質は、光学的な特性が電圧の直流成分の印加によ
って劣化することが知られている。このような劣化を抑制するためには交流駆動が必要と
なる。交流駆動とは、所定の電圧を基準として正極性の電圧と負極性の電圧とを例えば各
行ごとに交互に切り替えながら各画素に印加する方法である。しかしながら、この交流駆
動を多重マトリクス方式の電気光学装置に採用した場合、1本の走査線91に対応する2
行分の画素を単位としてX方向にスジ状の表示ムラが発生するという問題がある。この問
題について詳述すると以下の通りである。
【0005】
多重マトリクス方式の電気光学装置に交流駆動を採用した場合、1本の走査線91に対
応する2行を単位として各画素の電圧は逆極性となる。すなわち、図9に示されるように
、第k(kは自然数)番目の走査線91に対応する2行分の画素に正極性(+)の電圧が
印加されると、第(k+1)番目の走査線91に対応する2行分の各画素には負極性(−
)の電圧が印加される。この極性の関係は、例えば垂直走査期間ごとに切り替えられる。
【0006】
いま、正極性の電圧が印加される第i(iは自然数)行目の各画素に着目する。この行
に属する各画素は、負極性の電圧が印加される第(i+1)行目の各画素にY方向の正側
において隣接する一方、正極性の電圧が印加される第(i−1)行目の各画素にY方向の
負側において隣接する。第i行目の各画素と第(i−1)行目の各画素とには同極性(正
極性)の電圧が印加されるから、これらの画素間に水平方向(すなわち画素が配列される
面内の方向)の電界はほとんど発生しない。これに対し、第i行目の各画素と第(i+1
)行目の各画素とに対しては逆極性の電圧が印加されるから、これらの画素間(特に他方
の画素に近い部分)には水平方向の電界が発生する。このため、第i行目の各画素のうち
第(i+1)行目の各画素に近接する部分の液晶は所期の方向とは異なる方向に配向し、
この結果として図9の部分C1の階調が、第(i−1)行目の各画素に近接する部分C2の
階調とは相違するという現象が生じる。この階調差が利用者によって表示ムラとして知覚
されるのである。
【0007】
なお、走査線とデータ線との各交差にひとつの画素のみが形成される電気光学装置にお
いてもY方向に隣接する各画素間にて水平方向の電界は生じ得るが、この構成のもとでは
総ての画素について均等に表示ムラが発生するから視認上は特に問題とならない。これに
対し、多重マトリクス方式の電気光学装置においては、各画素に一方の側にて隣接する画
素(つまり逆極性の電圧が印加される画素)との間には水平方向の電界が生じるのに対し
、他方の側にて隣接する画素(つまり同極性の電圧が印加される画素)との間には水平方
向の電界が生じないという不均一性があるために表示ムラが顕在化するのである。本発明
は、このような事情に鑑みてなされたものであり、多重マトリクス方式を採用した電気光
学装置において極性の相違に起因した表示ムラを抑制することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明の第1の特徴は、電気光学物質に対向する基板と、
前記基板のうち前記電気光学物質に対向する電極形成面上に形成された複数の走査線と、
前記電極形成面上に形成されて前記複数の走査線と交差する第1データ線および第2デー
タ線と、前記各走査線を挟んで一方の側に形成されて当該走査線に接続された第1画素電
極と、前記各走査線を挟んで他方の側に形成されて当該走査線に接続された第2画素電極
と、前記電極形成面上にて前記第1画素電極と隣接する位置に形成されて前記第1データ
線に接続された第1信号電極と、前記電極形成面上にて前記第2画素電極と隣接する位置
に形成されて前記第2データ線に接続された電極であって、前記第2画素電極と当該第2
画素電極に対して前記他方の側に位置する第1画素電極との間隙に形成されたライン間電
極部を有する第2信号電極とを具備することにある。この構成の具体例は第1実施形態(
図2)として後述される。
この構成においては、第1画素電極とこれに隣接する第1信号電極との間に発生する横
電界、および、第2画素電極とこれに隣接する第2信号電極との間に発生する横電界によ
って電気光学物質が駆動される。そして、1本の走査線に接続された第2画素電極と、こ
れに隣接する走査線に接続された第1画素電極との間隙にライン間電極部が介在するから
、互いに隣接する走査線ごとに極性が反転するように各走査線に電圧を印加した場合であ
っても、各々が別個の走査線に接続された第1画素電極と第2画素電極との間における電
界の発生は抑制される。したがって、各画素電極の極性の相違に起因した表示ムラは低減
される。なお、本発明において信号電極(第1信号電極または第2信号電極)と画素電極
(第1画素電極または第2画素電極)とが「隣接する」とは、電気光学物質を駆動し得る
電界が信号電極と画素電極とに対する電圧の印加によって両電極間に発生する程度に信号
電極と画素電極とが近いことを意味する。
【0009】
本発明の望ましい態様において、前記第1信号電極は、前記第1画素電極と当該第1画
素電極に対して前記一方の側に位置する第2画素電極との間隙に形成されたライン間電極
部を有する。この態様によれば、第2信号電極のみがライン間電極部を備えた構成と比較
して、第1画素電極と第2画素電極との間における電界の発生をさらに確実に抑制するこ
とができる。より具体的には、前記第1画素電極および前記第2画素電極の各々は、前記
走査線と略平行な方向に延在して当該走査線に接続された基部と、前記基部に連結されて
当該走査線とは反対側に延在する電極部とを有し、前記第1信号電極および前記第2信号
電極の各々は、前記データ線と略垂直な方向に延在して当該データ線に接続された前記ラ
イン間電極部と、当該ライン間電極部に連結されて前記走査線側に延在する電極部とを有
する(図2参照)。
【0010】
第1画素電極および第2画素電極の各々が直接的に走査線に接続された構成としてもよ
いが、より望ましい態様において、前記第1画素電極および前記第2画素電極の各々は、
二端子型の非線形素子を介して前記走査線に接続される。このような二端子型の非線形素
子(スイッチング素子)を利用すれば、薄膜トランジスタなどの三端子型の非線形素子を
用いた構成と比較して、製造プロセスが簡略化されるという利点がある。本態様において
、前記非線形素子は、前記電極形成面に形成された第1金属層と、前記第1金属層の表面
に形成された絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成されて前記走査線と導通する走査線側第
2金属層と、前記絶縁層の表面上に形成されて前記第1画素電極または前記第2画素電極
に接続された電極側第2金属層とを有する。なお、ここでは第1画素電極および第2画素
電極の各々が二端子型の非線形素子を介して走査線に接続された構成を例示したが、この
構成に代えて、前記第1信号電極および前記第2信号電極の各々が非線形素子を介して前
記データ線に接続される構成も採用される。
【0011】
また、本発明に係る電気光学装置の第2の特徴は、電気光学物質に対向する基板と、前
記基板のうち前記電気光学物質に対向する電極形成面上に形成された複数の走査線と、前
記電極形成面上に形成されて前記複数の走査線と交差する第1データ線および第2データ
線と、前記各走査線を挟んで一方の側に形成され、前記第1データ線と当該走査線との交
差に対応して配置されたトランジスタに接続された第1画素電極と、前記各走査線を挟ん
で他方の側に形成され、前記第2データ線と当該走査線との交差に対応して配置されたト
ランジスタに接続された第2画素電極と、前記電極形成面にて前記第1画素電極および前
記第2画素電極と隣接するように形成された電極であって、前記第1画素電極と当該第1
画素電極に対して前記一方の側に位置する第2画素電極との間隙に形成されたライン間電
極部、および、前記第2画素電極と当該第2画素電極に対して前記他方の側に位置する第
1画素電極との間隙に形成されたライン間電極部を有する共通電極とを具備することにあ
る。この構成の具体例は第2実施形態(図6)として後述される。
この構成においては、走査線に対する電圧の印加によってトランジスタ(例えば薄膜ト
ランジスタ)がオン状態になると、第1データ線の電圧が第1画素電極に印加されるとと
もに第2データ線の電圧が第2画素電極に印加される。この状態においては、第1画素電
極とこれに隣接する共通電極との間に発生する横電界、および、第2画素電極とこれに隣
接する共通電極との間に発生する横電界によって電気光学物質が駆動される。そして、1
本の走査線に接続された第2画素電極と、これに隣接する走査線に接続された第1画素電
極との間隙には共通電極のライン間電極部が介在するから、第2画素電極と第1画素電極
とで極性が反転するように各画素電極に電圧を印加した場合であっても、これらの画素電
極間における電界の発生は抑制される。したがって、第1の特徴に係る電気光学装置と同
様に、各画素に印加される電圧の極性の相違に起因した表示ムラは低減される。
【0012】
本発明の第1および第2の特徴に係る電気光学装置は、典型的には各種の電子機器の表
示装置として利用される。このような電子機器としては、例えばパーソナルコンピュータ
や携帯電話機、あるいは投射型表示装置が考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<A:第1実施形態>
まず、電気光学物質として液晶を利用した電気光学装置に本発明を適用した形態につい
て説明する。図1は、本実施形態に係る電気光学装置の構成を示す断面図である。この電
気光学装置Dは、いわゆるIPS(In-Plane Switching)方式を採用した多重マトリクス
方式の表示装置であり、同図に示されるように、互いに対向した状態にてシール材5を介
して貼り合わされた第1基板10および第2基板20を有する。第1基板10および第2
基板20とシール材5とによって囲まれた空間には液晶6が封止される。なお、第1基板
10および第2基板20の各々のうち液晶6とは反対側の表面には偏光板や位相差板が貼
着されるが、図1においてはこれらの要素の図示が省略されている。
【0014】
第1基板10のうち液晶6と対向する表面には着色層11が形成される。この着色層1
1は、各画素に割り当てられた色に着色されたカラーフィルタと、各画素の間隙を遮光す
る遮光層とを有する。着色層11の表面は配向膜12によって覆われている。この配向膜
12には、液晶6の初期的な配向方向を規定するためのラビング処理が施される。一方、
第2基板20のうち液晶6と対向する表面(以下「電極形成面」という)20Aには液晶
6を駆動するための電極や配線といった要素21が形成される。これらの要素21は、配
向膜12と同様にラビング処理が施された配向膜22によって覆われる。
【0015】
図2は、電極形成面20A上の要素21の構成を示す平面図(第2基板20を第1基板
10側からみた平面図)である。同図に示されるように、電極形成面20Aには、X方向
に延在する複数の走査線25が形成される。さらに、各走査線25に対してY方向の負側
(図面の上方)には第1画素電極31が形成され、各走査線25に対してY方向の正側(
図面の下方)には第2画素電極32が形成される。電極形成面20A上には多数の第1画
素電極31と多数の第2画素電極32とがマトリクス状に配列する。第1画素電極31お
よび第2画素電極32の各々は、走査線25に近接する位置にてX方向に延在する基部3
5と、この基部35の両端部に連結されて走査線25とは反対側に延在する2本の電極部
36(361および362)とを有する。
【0016】
1本の走査線25を挟んで隣接する第1画素電極31および第2画素電極32の各々は
非線形素子28を介して当該走査線25に接続される。ここで、図3は、図2におけるII
I−III線からみた断面図である。図3に示されるように、非線形素子28は、電極形成面
20Aに形成された第1金属層281と、この第1金属層281の表面に形成された絶縁
層282と、絶縁層282の表面に形成された走査線側第2金属層251と、同じく絶縁
層282の表面に形成された電極側第2金属層311および321とを有する。第1金属
層281は、例えばタンタル(Ta)などの導電性材料からなる膜体であり、図2に示さ
れるようにY方向に延在して走査線25と交差する。絶縁層282は、この第1金属層2
81を陽極酸化することによって形成された層である。また、走査線側第2金属層251
と電極側第2金属層311および321とはクロム(Cr)などの導電性材料からなる。
図2および図3に示されるように、走査線25は、第1金属層281を覆う絶縁層282
の表面上を通ってX方向に延在する。この走査線25のうち絶縁層282を挟んで第1金
属層281と対向する部分が走査線側第2金属層251に相当する。同様に、第1画素電
極31および第2画素電極32の各々の基部35は、絶縁層282の表面上を通ってX方
向に延在する。第1画素電極31の基部35のうち絶縁層282を挟んで第1金属層28
1と対向する部分が電極側第2金属層311であり、第2画素電極32の基部35のうち
絶縁層282を挟んで第1金属層281と対向する部分が電極側第2金属層321である

【0017】
ひとつの非線形素子28は電気的にみると3個の非線形抵抗素子S(S0、S1、S2)
を含む。このうち中央の素子(以下「共通素子」という)S0は、走査線側第2金属層2
51と絶縁層282と第1金属層281とを走査線25側からみてこの順番に積層してな
る非線形抵抗素子(TFD(Thin Film Diode)素子)である。また、共通素子S0からみ
て第1画素電極31側に位置する第1素子S1は、第1金属層281と絶縁層282と電
極側第2金属層311とを第2基板20側からこの順番に積層した非線形抵抗素子である
。同様に、共通素子S0からみて第2画素電極32側に位置する第2素子S2は、第1金属
層281と絶縁層282と電極側第2金属層321とを第2基板20側からこの順番に積
層した非線形抵抗素子である。これらの素子は、金属/絶縁体/金属のサンドイッチ構造
となっているため、正負双方向のダイオードスイッチング特性を呈する。そして、走査線
25から第1画素電極31に至る経路には、互いに逆向きとなるように直列に接続された
共通素子S0と第1素子S1とが介挿され、走査線25から第2画素電極32に至る経路に
は、互いに逆向きとなるように直列に接続された共通素子S0と第2素子S2とが介挿され
ることになる。この構成によれば、第1画素電極31および第2画素電極32の各々がひ
とつの非線形抵抗素子を介して走査線25に接続される構成と比較して、電流−電圧の非
線形特性を正負双方向にわたって対称化することができる。
【0018】
図2に示されるように、電極形成面20Aには、Y方向に延在する第1データ線261
と第2データ線262との対が、Y方向に並ぶ第1画素電極31および第2画素電極32
の列(以下「画素電極列」という)ごとに形成される。なお、図2においては、第1デー
タ線261および第2データ線262(さらには後述する第1信号電極41および第2信
号電極42)に対して便宜的にハッチングが施されている。
【0019】
各第1データ線261は、画素電極列にX方向の負側にて隣接し、各第2データ線26
2は、画素電極列にX方向の正側にて隣接する。したがって、ひとつの画素電極列は、互
いに対をなす第1データ線261と第2データ線262とによって挟まれる。図4は、図
2におけるIV−IV線からみた断面図である。第1データ線261および第2データ線26
2は、非線形素子28の第1金属層281と共通の導電性材料(例えばタンタル)からな
り、その表面には絶縁層264が形成される。図2に示されるように第1データ線261
および第2データ線262の各々と走査線25とは交差するが、走査線25は絶縁層26
4によって第1データ線261および第2データ線262から電気的に絶縁される。
【0020】
図2に示されるように、各第1データ線261には複数の第1信号電極41が接続され
、各第2データ線262には複数の第2信号電極42が接続される。本実施形態において
は、第1データ線261および第2データ線262から分岐した部分がそれぞれ第1信号
電極41および第2信号電極42に相当する。このうち第1信号電極41は、各第1画素
電極31と隣接するように形成された電極であり、第2信号電極42は、第2画素電極3
2と隣接するように形成された電極である。したがって、第1信号電極41と第2信号電
極42とはY方向に沿って交互に配置されることになる。第1信号電極41および第2信
号電極42の各々は、ライン間電極部45と電極部46(461および462)とを有す
る。より具体的な構成は以下の通りである。
【0021】
第1信号電極41のライン間電極部45は、第1画素電極31に対して走査線25とは
反対側(Y方向の負側)の位置にて第1データ線261からX方向の正側に延在する部分
である。換言すると、第1信号電極41のライン間電極部45は、当該第1信号電極41
に隣接する第1画素電極31と、この第1画素電極31に対してY方向の負側に位置する
第2画素電極32との間隙にてX方向に延在する。第1信号電極41の電極部46はライ
ン間電極部45に連結された部分である。図2に示されるように、電極部461は、第1
画素電極31の電極部361と第2データ線262との間隙においてY方向に延在する。
また、電極部462は、第1画素電極31の電極部361と電極部362との間隙におい
てY方向に延在する。
【0022】
一方、第2信号電極42のライン間電極部45は、第2画素電極32に対して走査線2
5とは反対側(Y方向の正側)の位置にて第2データ線262からX方向の負側に延在す
る部分である。換言すると、第2信号電極42のライン間電極部45は、当該第2信号電
極42に隣接する第2画素電極32と、この第2画素電極32に対してY方向の正側に隣
接する第1画素電極31との間隙にてX方向に延在する。第2信号電極42の電極部46
1は、第2画素電極32の電極部361と第1データ線261との間隙においてY方向に
延在し、その電極部462は、第2画素電極32の電極部361と電極部362との間隙
においてY方向に延在する。
【0023】
以上の構成において、第1画素電極31とこれに隣接する第1信号電極41とに電圧が
印加され、または、第2画素電極32とこれに隣接する第2信号電極42に電圧が印加さ
れると、これらの電極間には、図4に示されるように電極形成面20Aと平行な方向の電
界(いわゆる横電界)Eが発生して液晶6の配向方向が変化する。すなわち、図2に破線
にて示されるように、第1画素電極31と第1信号電極41とが互いに隣接する領域、お
よび、第2画素電極32と第2信号電極42とが互いに隣接する領域が画素Pとして機能
する。各画素Pの駆動について詳述すると以下の通りである。
【0024】
各走査線25には走査線駆動回路(図示略)から走査信号が供給される。第k番目の走
査線25に供給される走査信号は、各垂直走査期間のうち第k番目の水平走査期間にて選
択電圧となり、その他の期間にて非選択電圧となる信号である。選択電圧とは、第1デー
タ線261や第2データ線262に印加される電圧に拘わらず非線形素子28をオン状態
とする電圧であり、非選択電圧とは、第1データ線261や第2データ線262に印加さ
れる電圧に拘わらず非線形素子28をオフ状態とする電圧である。そして、互いに隣接す
る各走査線25に供給される走査信号の選択電圧は逆極性となる。例えば、水平走査期間
において第k番目の走査線25に供給される走査信号が正極性の選択電圧になると、その
次の水平走査期間において第(k+1)番目の走査線25に供給される走査信号は負極性
の選択電圧になる。さらに、時間的に相前後する垂直走査期間において1本の走査線25
に印加される選択電圧の極性は逆転する。一方、各走査線25が選択される(すなわち走
査線25に供給される走査信号が選択電圧となる)水平走査期間において、第1データ線
261および第2データ線262には、各データ線とその時点で選択されている走査線2
5との交差に対応する画素Pの階調に応じたデータ信号(例えば水平走査期間において各
画素Pの階調に応じた時間密度となる信号)が図示しないデータ線駆動回路から供給され
る。したがって、第1画素電極31と第1信号電極41との間、および第2画素電極32
と第2信号電極42との間には、選択電圧とデータ信号の電圧との差分値に相当する電圧
が印加され、液晶6の配向方向はこの電圧に応じて画素Pごとに制御される。
【0025】
このような駆動が実行される結果、各画素Pの液晶6に印加される電圧は、図5に示さ
れるように、1本の走査線25に対応する2行を単位として逆極性となる。すなわち、第
k番目の走査線25に接続された2行分の画素Pに正極性(+)の電圧が印加されると、
第(k+1)番目の走査線25に接続された2行分の各画素Pには負極性(−)の電圧が
印加される。したがって、例えば第k番目の走査線25に接続された第2画素電極32と
第2信号電極42とから構成される第i行目の画素Pは、負極性の電圧が印加される第(
i+1)行目の各画素PにY方向の負側において隣接する。本実施形態においては、第i
行目の各画素Pと第(i+1)行目の各画素Pとの間隙に第2信号電極42のライン間電
極部45が介在しているから、このようにY方向に隣接する各画素Pに逆極性の電圧が印
加される場合であっても、第i行目の各画素Pとこれに隣接する第(i+1)行目の各画
素Pとの間に発生し得る電界はライン間電極部45によって遮断される。したがって、第
i行目の画素Pのうち第(i+1)行目の画素Pに近接する部分C1の階調を、同極性の
電圧が印加される第(i−1)行目の画素Pに近接する部分C2の階調に近づけることが
できる。すなわち、本実施形態によれば、各画素Pに印加される電圧の極性の相違に起因
した表示ムラを抑制することができる。
【0026】
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る電気光学装置の構成を説明する。
第1実施形態においては、液晶6に印加される電圧を制御するための非線形素子として
二端子型の非線形素子が採用された構成を例示した。これに対し、本実施形態においては
、この非線形素子に代えて三端子型の非線形素子たるトランジスタが採用された構成とな
っている。なお、本実施形態に係る電気光学装置のうち第1実施形態と同様の要素につい
ては共通の符号を付してその説明を適宜に省略する。
【0027】
図6は、本実施形態に係る電気光学装置Dのうち第2基板20の電極形成面20Aに配
置された要素21の構成を示す平面図である。同図に示されるように、第2基板20の電
極形成面20A上には、第1実施形態と同様に、X方向に延在する複数の走査線25と、
各走査線25をY方向に挟んで隣接する第1画素電極31および第2画素電極32と、第
1画素電極31および第2画素電極32をX方向に挟む位置にてY方向に延在する第1デ
ータ線261および第2データ線262とが形成される。第1画素電極31と第1データ
線261との間には、走査線25に対してY方向の負側に配置された薄膜トランジスタ(
以下「TFT素子」という)51が介在する。同様に、第2画素電極32と第2データ線
262との間には、走査線25に対してY方向の正側に配置されたTFT素子51が介在
する。各TFT素子51は、チャネル領域(G)を挟んでドレイン領域(D)とソース領
域(S)とが形成された半導体層52を有する。走査線25からY方向の正側および負側
に分岐した部分は、各半導体層52を覆うゲート絶縁層(図示略)を挟んでチャネル領域
(G)に対向してゲート電極として機能する。一方、第1画素電極31および第2画素電
極32の各々は、半導体層52や走査線25を覆う層間絶縁層(図示略)とゲート絶縁層
とに形成されたコンタクトホールCHを介して半導体層52のソース領域(S)に導通す
る。また、第1データ線261および第2データ線262の各々は、層間絶縁層とゲート
絶縁層とに形成されたコンタクトホールCHを介して半導体層52のドレイン領域(D)
に導通する。
【0028】
一方、電極形成面20Aには、各走査線25の間にてX方向に延在する複数の共通電極
55が形成される。なお、図6においては、共通電極55に対して便宜的にハッチングが
施されている。各共通電極55は、ライン間電極部56と複数の電極部57(571、5
72、573)とを有する。このうちライン間電極部56は、各走査線25に接続された
第1画素電極31とその走査線25に隣接する他の走査線25に接続された第2画素電極
32との間隙にてX方向に延在する部分である。すなわち、ライン間電極部56は、1本
の走査線25に接続された2行分の画素Pの配列の各間隙に位置する。一方、各電極部5
7は、ライン間電極部56から第1画素電極31および第2画素電極32に向かってY方
向に延在する部分である。具体的には、電極部571は第1データ線261と第1画素電
極31または第2画素電極32との間隙に形成され、電極部572は第1画素電極31ま
たは第2画素電極32の電極部361と電極部362との間隙に形成され、電極部573
は第1画素電極31または第2画素電極32と第2データ線262との間隙に形成される
。総ての共通電極55には略等しい電位(コモン電位)が供給される。このコモン電位は
、例えばデータ信号の電圧振幅の中心電位である。
【0029】
以上の構成のもと、何れかの走査線25に対して走査線駆動回路によって選択電圧(T
FT素子51をオン状態とする電圧)が印加されると、この走査線25に接続された2行
分のTFT素子51がオン状態となる。そして、このときに第1データ線261に供給さ
れているデータ信号が当該TFT素子51を介して第1画素電極31に供給されるととも
に、第2データ線262に供給されているデータ信号が第2画素電極32に供給される。
本実施形態におけるデータ信号は、各画素Pの階調を指定する電圧信号であり、所定の電
圧を基準としたときの極性が水平走査期間ごとに反転するようにデータ線駆動回路にて生
成される。以上の駆動の結果、第1画素電極31とこれに隣接する共通電極55とに電圧
が印加されるとともに、第2画素電極32とこれに隣接する共通電極55とに電圧が印加
される。したがって、これらの電極間には、第1実施形態と同様に、電極形成面20Aと
平行な方向の横電界Eが発生して液晶6の配向方向が変化する。すなわち、図6に破線に
て示されるように、第1画素電極31および第2画素電極32と共通電極55とが互いに
隣接する領域が画素Pとして機能する。
【0030】
本実施形態においても、1本の走査線25に対応する2行を単位として各画素Pへの印
加電圧は逆極性となるが、ある走査線25に接続された第1画素電極31とこれに隣接す
る走査線25に接続された第2画素電極32との間隙には共通電極55のライン間電極部
56が介在しているから、これらの画素P間に発生し得る電界は抑制される。したがって
、本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0031】
<C:変形例>
各実施形態に対しては種々の変形が加えられる。具体的な変形の態様を例示すれば以下
の通りである。なお、以下に示す各態様を適宜に組み合わせてもよい。
【0032】
(1)第1実施形態においては、第1信号電極41と第2信号電極42の双方がライン間
電極部45を有する構成を例示したが、このうちの一方のみがライン間電極部45を備え
る構成も採用される。この構成においても、ある走査線25に接続された第1画素電極3
1とこれに隣接する走査線25に接続された第2画素電極32との間隙には、第1信号電
極41および第2信号電極42のうち一方のライン間電極部45が介在することになるか
ら、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0033】
(2)各実施形態においては、非線形素子を備えたアクティブマトリクス方式の電気光学
装置を例示したが、非線形素子を備えないパッシブマトリクス方式の電気光学装置にも本
発明は適用される。例えば、図2に示した第1実施形態の構成において、第1画素電極3
1および第2画素電極32の双方を直接的に(すなわち非線形素子28を介在させること
なく)走査線25に接続した構成も採用される。また、第1実施形態においては、走査線
25と第1画素電極31および第2画素電極32との間に非線形素子28を介在させた構
成を例示したが、この構成に代えて、第1データ線261と第1信号電極41との間、お
よび、第2データ線262と第2信号電極42との間に非線形素子28を介在させた構成
も採用される。
【0034】
(3)各実施形態においては、1本の走査線25ごとに2行分の画素Pが配列される構成
を例示したが、走査線25が共通である画素Pの行数はこれ以上であってもよい。例えば
、1本の走査線25ごとに4行分の画素Pが配列される構成としてもよい。この構成にお
いては、各画素Pに対応する合計4本のデータ線が画素電極列ごとに形成される。
【0035】
(4)各画素Pの形状を相違させることによって視野角の依存性を補償することができる
。例えば、第1実施形態においては図7に示される構成を採用してもよい。同図の構成に
おいて、各走査線25に対してY方向の負側に位置する各画素PとY方向の正側に位置す
る各画素PとはX方向に対して互いに逆方向に傾いた形状となっている。より具体的には
、第1画素電極31の電極部361および362と、第1信号電極41の電極部461お
よび462と、第1データ線261のうち第1画素電極31に隣接する部分と、第2デー
タ線262のうち第1信号電極41に隣接する部分とは、X方向に対して角度+θ(θは
0°<θ<90°または90°<θ<180°を満たす角度)をなす方向に延在する。一
方、第2画素電極32の電極部361および362と、第2信号電極42の電極部461
および462と、第1データ線261のうち第2信号電極42に隣接する部分と、第2デ
ータ線262のうち第2画素電極32に隣接する部分とは、X方向に対して角度−θをな
す方向に延在する。この構成によれば、図7の紙面に対して手前側の斜め上方から電気光
学装置Dを視認したときに観察者に知覚される画像の特性と斜め下方から視認したときの
画像の特性とを同等とすることができる。なお、図7においては第1実施形態の構成を基
礎としたが、本変形例の構成は第2実施形態にも同様に適用される。
【0036】
(5)各実施形態においては電気光学物質として液晶6を利用した電気光学装置を例示し
たが、これ以外の電気光学物質を用いた装置にも本発明は適用される。例えば、有機EL
や発光ポリマーなどのOLED(Organic Light Emitting Diode)素子を電気光学物質と
して用いた表示装置や、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイ
クロカプセルを電気光学物質として用いた電気泳動表示装置、極性が相違する領域ごとに
異なる色に塗り分けられたツイストボールを電気光学物質として用いたツイストボールデ
ィスプレイ、黒色トナーを電気光学物質として用いたトナーディスプレイ、あるいはヘリ
ウムやネオンなどの高圧ガスを電気光学物質として用いたプラズマディスプレイパネルな
ど各種の電気光学装置に対しても各実施形態と同様に本発明が適用される。
【0037】
<D:電子機器>
次に、本発明に係る電気光学装置を表示装置として備える電子機器について説明する。
図8は、各実施形態に係る電気光学装置を有する携帯電話機の構成を示す斜視図である。
この図に示されるように、携帯電話機1200は、利用者により操作される複数の操作ボ
タン1202、他の端末装置から受信した音声を出力する受話口1204、および他の端
末装置に送信される音声を入力する送話口1206のほかに、各種の画像を表示する電気
光学装置Dを有する。
【0038】
なお、本発明に係る電気光学装置が利用され得る電子機器としては、図8に示される携
帯電話機のほかにも、ノート型のパーソナルコンピュータや、液晶テレビ、ビューファイ
ンダ型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダ、デジタルカメラ、カーナビゲーション
装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話
、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。何れの電子機器において
も、横クロストークを抑えた高品位の表示が簡易な構成によって実現される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気光学装置の構成を示す断面図である。
【図2】電極形成面に配置された各要素の構成を示す平面図である。
【図3】図2におけるIII−III線からみた断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線からみた断面図である。
【図5】各画素に印加される電圧の極性を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る電気光学装置において電極形成面に形成された各要素の構成を示す平面図である。
【図7】変形例に係る電極形成面に配置された各要素の構成を示す平面図である。
【図8】本発明に係る電気光学装置を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。
【図9】従来の電気光学装置の問題点を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0040】
D……電気光学装置、P……画素、20……第2基板、20A……電極形成面、25……
走査線、261……第1データ線、262……第2データ線、28……非線形素子、28
1……第1金属層、282……絶縁層、251……走査線側第2金属層、311……電極
側第2金属層、321……電極側第2金属層、S0……共通素子、S1……第1素子、S2
……第2素子、31……第1画素電極、32……第2画素電極、35……基部、36(3
61,362)……電極部、41……第1信号電極、42……第2信号電極、45……ラ
イン間電極部、46(461,462)……電極部、51……TFT素子、52……半導
体層、55……共通電極、56……ライン間電極部、57(571,572,573)…
…電極部、5……シール材、6……液晶。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学物質に対向する基板と、
前記基板の前記電気光学物質に対向する電極形成面上に形成された複数の走査線と、
前記電極形成面上に形成されて前記複数の走査線と交差する第1データ線および第2デ
ータ線と、
前記各走査線を挟んで一方の側に形成されて当該走査線に接続された第1画素電極と、
前記各走査線を挟んで他方の側に形成されて当該走査線に接続された第2画素電極と、
前記電極形成面上にて前記第1画素電極と隣接する位置に形成されて前記第1データ線
に接続された第1信号電極と、
前記電極形成面上にて前記第2画素電極と隣接する位置に形成されて前記第2データ線
に接続された電極であって、前記第2画素電極と当該第2画素電極に対して前記他方の側
に位置する第1画素電極との間隙に形成されたライン間電極部を有する第2信号電極と
を具備する電気光学装置。
【請求項2】
前記第1信号電極は、前記第1画素電極と当該第1画素電極に対して前記一方の側に位
置する第2画素電極との間隙に形成されたライン間電極部を有する
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記第1画素電極および前記第2画素電極の各々は、前記走査線と略平行な方向に延在
して当該走査線に接続された基部と、前記基部に連結されて当該走査線とは反対側に延在
する電極部とを有し、
前記第1信号電極および前記第2信号電極の各々は、前記データ線と略垂直な方向に延
在して当該データ線に接続された前記ライン間電極部と、当該ライン間電極部に連結され
て前記走査線側に延在する電極部とを有する
請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記第1画素電極および前記第2画素電極の各々は、二端子型の非線形素子を介して前
記走査線に接続される
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記非線形素子は、前記電極形成面に形成された第1金属層と、前記第1金属層の表面
に形成された絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成されて前記走査線と導通する走査線側第
2金属層と、前記絶縁層の表面上に形成されて前記第1画素電極または前記第2画素電極
に接続された電極側第2金属層とを有する
請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記第1信号電極および前記第2信号電極の各々は、二端子型の非線形素子を介して前
記データ線に接続される
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
電気光学物質に対向する基板と、
前記基板の前記電気光学物質に対向する電極形成面上に形成された複数の走査線と、
前記電極形成面上に形成されて前記複数の走査線と交差する第1データ線および第2デ
ータ線と、
前記各走査線を挟んで一方の側に形成され、前記第1データ線と当該走査線との交差に
対応して配置されたトランジスタに接続された第1画素電極と、
前記各走査線を挟んで他方の側に形成され、前記第2データ線と当該走査線との交差に
対応して配置されたトランジスタに接続された第2画素電極と、
前記電極形成面にて前記第1画素電極および前記第2画素電極と隣接するように形成さ
れた電極であって、前記第1画素電極と当該第1画素電極に対して前記一方の側に位置す
る第2画素電極との間隙に形成されたライン間電極部、および、前記第2画素電極と当該
第2画素電極に対して前記他方の側に位置する第1画素電極との間隙に形成されたライン
間電極部を有する共通電極と
を具備する電気光学装置。
【請求項8】
前記第1画素電極および前記第2画素電極の各々は、前記走査線と略平行な方向に延在
して前記トランジスタに接続された基部と、前記基部に連結されて前記走査線とは反対側
に延在する電極部とを有し、
前記共通電極は、前記走査線と略平行な方向に延在する前記ライン間電極部と、前記ラ
イン間電極部に連結された電極部とを有する
請求項7に記載の電気光学装置。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れかに記載の電気光学装置を具備する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−154120(P2006−154120A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342757(P2004−342757)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】