説明

電気研磨および/または電気めっき装置および方法

【課題】化学的機械的研磨(CMP)を用いずに半導体ウエーハ表面を電気研磨する装置および方法、および電気めっきする装置、方法を提供する。
【解決手段】電気研磨の場合、a)ウェーハ上の金属薄膜の所望の厚さを決定すること、b)ウェーハ上の金属薄膜の一部分を除去すること、c)金属薄膜の厚さを反射率によって測定すること、d)金属薄膜の厚さが所望の厚さよりも大きい場合に、所望の厚さが測定されるまで、b)、c)、d)を繰り返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、半導体加工処理装置および方法に関し、および、さらに特に、半導体デバイス上の導電層を電気研磨および/または電気めっきする電気研磨および/または電気めっき装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは、トランジスタと相互接続要素とを形成するための幾つかの異なる加工処理段階を使用して半導体ウェーハ上に製造され、すなわち、組み立てられる。半導体ウェーハに関連付けられているトランジスタ端子を電気的に接続するために、導電性の(例えば、金属の)溝、vias等が半導体デバイスの一部分としての誘電性材料内に形成される。このトレンチとviasは、トランジスタと、半導体デバイスの内側回路と、半導体デバイスの外側の回路との間で、電気信号と電力とを結合する。
【0003】
この相互接続要素を形成する際には、半導体ウェーハに対して、例えば、半導体デバイスの所望の電子回路系を形成するためのマスキングプロセス、エッチングプロセス、および、溶着プロセスが行われることが可能である。特に、複数のマスキング段階およびエッチング段階が、相互配線(interconnection)のためのトレンチとviasとして働く半導体ウェーハ上の誘電層内の凹み区域のパターンを形成するために行われることが可能である。その次に、溶着プロセスが、トレンチ内およびvias内の両方と半導体ウェーハの非凹み区域上とに金属を溶着させるように、半導体ウェーハの上に金属層が溶着させるために行われるだろう。パターン化されたトレンチおよびviasのような相互配線を絶縁するために、半導体ウェーハの非凹み区域上に溶着した金属が取り除かれる。
【0004】
半導体ウェーハ上の誘電層の非凹み区域上に溶着させられている金属薄膜を取り除く従来の方法が、例えば化学的機械的研磨(CMP)を含む。CMP法は広く知られており、トレンチおよびvias内の金属層を研磨して、相互接続線を形成するように誘電層の非凹み区域と同じ高さに平面化するために半導体産業で使用されている。
【0005】
しかし、CMP法は、必要とされる比較的強い機械的力のせいで、下にある半導体構造に対して有害な作用を与える可能性がある。例えば、相互配線の形状が0.13ミクロン以下に移動すると、典型的なダマスカス製法で使用される例えば銅と低k薄膜のような、導電性材料の機械的属性の間に大きな差異が存在する可能性がある。例えば、低k誘電薄膜のヤング弾性率は銅のヤング弾性率の大きさ10分の1未満であることがある。したがって、CMPプロセスにおいて誘電薄膜と銅との上に加えられる比較的強い機械的力は、特に、薄い層に裂けること、凹み、腐食、薄膜の持ち上がり、引っ掻き傷等を含む半導体構造上のストレス関連の欠陥の原因となる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、新たな加工処理の装置と方法とが金属層を溶着させて研磨するために必要とされている。例えば、金属層は、電気研磨または電気めっきプロセスを使用してウェーハから取り除かれるかまたはウェーハに溶着させられてよい。一般的に、電気研磨または電気めっきプロセスでは、研磨またはめっきされるべきウェーハの一部分が電解質流体溶液中に浸けられ、電荷がそのウェーハに印加される。この条件は、ウェーハに印加される相対電荷に応じて銅がウェーハに溶着させられるかまたはウェーハから取り除かれることを結果的に生じさせる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面が、ウェーハ上において導電薄膜を電気研磨および/または電気めっきするための例示的な装置および方法に関する。この例示的な装置は、クリーニングモジュール、加工処理モジュール、位置合せモジュールのような様々な加工処理モジュールと、ロボット工学、エンドエフェクタ(end effector)、液体配送システム等のような異なるモジュールのプロセスを行うための様々な装置とを含む。
【0008】
本発明の別の側面が様々な装置と加工処理方法とを含む。1つの例示的な装置が、ウェーハの主表面の斜面部分すなわち外側部分上の金属残留物を取り除くためのウェーハ縁部クリーニングアセンブリを有するクリーニングモジュールを含む。この縁部クリーニング装置は、ウェーハの主表面に液体と気体とを供給するように構成されているノズルヘッドを含む。このノズルは、ウェーハの主表面の外側縁部に隣接した領域内で液体を供給し、および、その液体が供給される場所に関して半径方向に内方に気体を供給する。液体が供給される場所の半径方向に内方の場所においてウェーハの主表面に気体を送ることが、液体がウェーハ上を半径方向に内方に流れてそのウェーハ上に形成されている金属層に達する可能性を低減させるだろう。
【0009】
本発明は、添付図面および特許請求項と共に以下の詳細な説明を考察することによって、より適切に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のより完全な理解を実現するために、以下の説明が、具体的な材料、パラメータ等のような様々な具体的な詳細を明らかにする。しかし、この説明が本発明の範囲に対する限定を意図されてはおらず、その代わりに例示的な実施形態のより適切な説明を可能にするために示されているということが認識されなければならない。
【0011】
I.例示的な電気研磨および/または電気めっきアセンブリ
本発明の第1の側面が、半導体ウェーハを加工処理するための例示的な電気研磨および/または電気めっきアセンブリを含む。一実施形態では、1つまたは複数の半導体ウェーハを加工処理するための装置が、ウェーハを貯蔵するためのモジュールと、ウェーハを電気研磨するか電気めっきするための2つ以上の垂直に積み重ねられた加工処理モジュールと、クリーニングモジュールと、ウェーハを移動させるための(エンドエフェクタ等を有する)ロボットとを含むことができる。この装置は、別々のフレームによって特徴付けられている2つ以上のセクションに分割されてもよい。一般的には、このロボットは、ウェーハ上で所望の加工処理を行うために、ウェーハを貯蔵するためのモジュールと、加工処理モジュールと、クリーニングモジュールとの間でウェーハを移動させる。さらに、様々な他のモジュールと特徴とが、後述するように半導体ウェーハの加工処理のために含まれてもよい。
【0012】
図1は、例示的な電気研磨および/または電気めっきアセンブリ100の分解図を示す。この例では、アセンブリ100は、メインフレーム(バックエンド、「BE」)108と、フロントフレーム(ファクトリインタフェース、「FI」)132とを含む。しかし、アセンブリ100は、より少ないセクションまたはより多いセクションに分割されてもよい。
【0013】
BE 108は、電気シャーシアセンブリ102と、クリーニングドレイン/プロセス排出口104と、クリーニングモジュールアセンブリ106と、AC制御アセンブリ110と、液体配送システム(liquid delivery system)(LDS)112と、気体制御システム(gas control system)(GCS)114と、プロセスドレイン116と、ポンプおよびサージサプレッサ118と、キャビネット排出口120と、プロセスタンク122と、液体フィルタ124と、液体閉じ込めトレイ126と、二重閉じ込め区域128と、プロセスモジュールアセンブリ130とを含んでもよい。
【0014】
FI 132は、ウェーハプリアライナ(wafer pre−aligner)134と、フロントパネル136と、ライトタワー(light tower)138と、ロボットフレームアセンブリ140と、ロボットコントローラ142と、緊急機械停止(emergency machine off)(EMO)ボタン144と、フロント開口結合ポッド(front opening unified pod)(FOUP)146と、ファンフィルタユニット(fan filter unit)152とを含んでもよい。
【0015】
アセンブリ100は、2つのセクション、すなわち、FI 132とBE 108とに分離されてもよく、このことが、これら2つのセクションが別々に搬送されることと、これらのセクションが現場で単一のユニットに再び組み立てられることとを可能にする。さらに、ロボットアセンブリ147と、ドライエンドエフェクタ(dry end effector)148とウェットエンドエフェクタ(wet end effector)149とロボットコントローラ142とを含むことが可能であるロボットフレームアセンブリ140は、例えば移動中にまたはメンテナンスのためにFI 132から分離して転がって外に出ることが可能である。したがって、アセンブリ100は、輸送とクリーニングとメンテナンス等とを補助するために様々なセクションの形にモジュール化または分割されてもよい。
【0016】
図1に示されているように、FOUP 146は、ウェーハを貯蔵するための1つまたは複数のポッドを含んでよい。ドライエンドエフェクタ148はウェーハ150をそのポッドのどれか1つからウェーハプリアライナ134に移動させる。ウェーハプリアライナ134は、ウェットエンドエフェクタ149がウェーハを取り出してプロセスモジュールアセンブリ130に移動させる前に、ウェーハ150を位置合せする。ウェーハ150が他の方法および装置によってモジュール間を移動させられてもよいということが理解されなければならない。
【0017】
プロセスモジュールアセンブリ130は、ウェーハを研磨するための電気研磨アセンブリまたはウェーハにめっきするための電気めっきアセンブリ131の1つまたは複数のラックを含むことができる。電気研磨アセンブリまたは電気めっきアセンブリ131は、プロセスモジュールアセンブリ130のフットプリントを小さくするために垂直に積み重ねられてもよい。クリーニングモジュールアセンブリ106は、ウェーハをクリーニングするためのクリーニングチャンバモジュール107のラックを含むことができる。同様に、クリーニングチャンバモジュール107は垂直に積み重ねられてもよい。ウェーハ150が電気研磨または電気めっきのために加工処理され終わった後に、ウェットエンドエフェクタ149はウェーハ150をクリーニングチャンバモジュール107に移動させる。ドライエンドエフェクタ148はクリーニングチャンバモ107からウェーハ150を取り出して、ウェーハ150をFOUP 146内のそのポッドに戻す。一般的に、「ドライ」エンドエフェクタ148は、ウェーハ150をFOUP 146内のポッドから取り出してそのポッドに戻す時に、または、クリーニングチャンバモジュール107から取り出す時に使用される。「ウェット」エンドエフェクタ149は、一般的に、ウェーハ150が加工処理からの残留物を含む可能性があるので、加工処理後にウェーハ150を取り出すために使用される。ウェットエンドエフェクタ149による加工処理済みのウェーハの取り出しに限定することは、ドライエンドエフェクタ148と、ウェットエンドエフェクタ149と、これらがアセンブリ140内で操作し移動させるウェーハとの間の相互汚染の可能性を低減させるだろう。
【0018】
アセンブリ100と組み合わせて使用できる例示的な電気研磨アセンブリは、2002年11月13日付で出願された標題「導電層を電気研磨するための電気研磨アセンブリおよび方法(ELECTROPOLISHING ASSEMBLY AND METHOD FOR ELECTROPOLISHING CONDUCTIVE LAYERS)」のPCT特許出願番号PCT/US02/36567に開示されており、この出願はその全体において本明細書に組み入れられている。
【0019】
図1に示されているように、電気機器の多くは、BE 108内に、特に電気シャーシアセンブリ102とAC制御アセンブリ110との中に収容されている。LDS 112とGCS 114もBE 108内に配置されている。
【0020】
LDS 112は、DI水と様々な化学薬品および/または電解質流体とのための供給管路を含むことが可能であり、この化学薬品液よび/または電解質流体の組成は、特定の用途と、アセンブリ100内に含まれている加工処理モジュールとに応じて様々であってよい。GCS 114は、さらに、様々な化学薬品と流体の配送を制御し監視するための様々な制御弁とセンサと供給管路とを含んでもよい。
【0021】
ポンプおよびサージサプレッサ118は、プロセスタンク122からプロセスモジュールアセンブリ130にプロセス液を送り出す。液体フィルタ124が、プロセス液がプロセスモジュールアセンブリ130に達する前にプロセス液をろ過するために供給管路内に含まれていてもよい。ウェーハ150が加工処理された後に、プロセス液は、プロセスドレイン116を通してプロセスタンク122の中に排出されてもよい。プロセスモジュールアセンブリ130とクリーニングモジュールアセンブリ106とからの例えば潜在的に有害な気体のようなあらゆる気体がプロセス排気口104から排出されることが可能である。クリーニングドレイン/プロセス排出口104は、さらに、クリーニングモジュールアセンブリ106からDI水または気体を放出するために使用されることも可能である。キャビネット排出口120が、一般的にBE 108の内側に存在する気体を放出するために使用されることが可能である。FI 132は、FI 132内にろ過された清浄な空気を供給するために使用されるファンフィルタユニット152を含むことが可能である。
【0022】
BE 108は、さらに、液体閉じ込めトレイ126と二重閉じ込め区域128とを含んでもよい。液体閉じ込めトレイ126は、プロセスタンク122からのオーバーフロー、または、供給管路内における漏洩の場合に有効であることが可能である。液体閉じ込めトレイ126は、さらに、漏洩を検出するための漏洩センサを含んでもよい。二重閉じ込め区域128は、外側管材料によってすでに隔離されている供給管路からの漏洩を収容することが可能である。
【0023】
供給管路、ポンプおよびサージサプレッサ118、液体フィルタ124、液体閉じ込めトレイ126、および、二重閉じ込め区域128は、一般的に、酸と腐食とに対して耐久性がある材料を含んでよい。
【0024】
BE 108、FI 132、および、ロボットフレームアセンブリ140は、ステンレス鋼、好ましくは316グレードのステンレス鋼で作られることが可能である。ロボットアセンブリ147は、アルミニウム、ステンレス鋼等で作られることが可能である。ロボットアセンブリ147が腐食を受けやすいアルミニウムまたは他の材料を含む場合には、そのアルミニウム部分の表面が、そのアルミニウム部分を腐食から保護するために、陽極酸化処理されてテフロン(登録商標)等で被覆されてもよい。クリーニングモジュールアセンブリ106は、ステンレス鋼、プラスチック、PVC,PVDF、ポリウレタン、テフロン(登録商標)等、好ましくは316グレードのステンレス鋼で作られることが可能である。GCS 114と液体閉じ込めトレイ126は、プラスチック材料、好ましくは不燃性プラスチックで作られることが可能である。プロセスタンク122は、PVC、PVDF、テフロン(登録商標)等のようなプラスチック、好ましくはPVDFで作られることが可能である。しかし、BE 108および/またはFI 132で使用するための他の適した材料または被覆が予想されているということが認識されなければならない。
【0025】
半導体ウェーハを電気研磨または電気めっきするための例示的なプロセスが、FOUP
146内に置かれているウェーハを収容するポッドから開始する。このポッド、すなわち、ポッドのドアが、エンドエフェクタ148によってウェーハを拾い上げるためにロボットアセンブリ147がそのポッド内に到達することを可能にするように開かれる。ロボットアセンブリ147とドライエンドエフェクタ148は、加工処理のためにウェーハ150を位置合せするために、ウェーハ150をウェーハプリアライナ134に移動させる。ウェーハプリアライナ134がウェーハ150を位置合せした後に、ロボットアセンブリ147はウェットエンドエフェクタ149を使用してウェーハプリアライナ134からウェーハ150を拾い上げ、加工処理のために電気研磨または電気めっきアセンブリ131にウェーハ150を移動させる。
【0026】
電気研磨または電気めっきプロセスが完了した後に、ロボットアセンブリ147は、ウェットエンドエフェクタ149を使用してウェーハ150を拾い上げ、そのウェーハをクリーニングチャンバモジュール107内に移動させる。クリーニングプロセスが完了した後に、ドライエンドエフェクタ148がウェーハ150を拾い上げて、取り出しのためにFOUP 146内のポッドにウェーハ150を戻す。
【0027】
複数のウェーハと複数の電気研磨または電気めっきアセンブリとを含む別の例示的なプロセスでは、上述の例示的なプロセスが、類似の段階が第2のウェーハ、第3のウェーハ等に行われるのと同時に第1のウェーハに対して行われることが可能である。
【0028】
アセンブリ100の様々な構成要素をより詳細に後述する。この例示的な電気研磨および/または電気めっき装置を特定の実施形態と具体例と用途とに関して説明してきたが、本発明からの逸脱なしに様々な変形と変更とが行われてもよいということが当業者には明らかだろう。
【0029】
II.エンドエフェクタシール
半導体アセンブリの一側面では、例示的なエンドエフェクタ装置および方法が説明されている。エンドエフェクタは、例えばさらに別の加工処理とクリーニングと貯蔵等のためにウェーハを1つの加工処理モジュールから別の加工処理モジュールに移動させるために、ウェーハ製造プロセスにおいて一般的に使用されている。一実施形態による例示的なエンドエフェクタは、半導体ウェーハを確実に保持して移動させるために真空カップシールを含む。この例示的なエンドエフェクタは半導体加工処理モジュール内に含まれていてよく、さらに明確に述べると、半導体アセンブリのロボットアセンブリ内に含まれていてよい。この例示的なエンドエフェクタは、半導体ウェーハ表面のより確実な保持を可能にすることができ、および、一方では、ウェーハをより正確かつ確実にその行先に移動させることができる。
【0030】
図2は、加工処理アセンブリ内で半導体ウェーハを移動させるための例示的なロボットアセンブリを示す。ロボットアセンブリは、ウェーハ216を拾い上げて移動させるためのロボットに組み合わされている例示的なエンドエフェクタ206を含む。エンドエフェクタ206は、1つのモジュールから別のモジュールにウェーハを移動させるためにウェーハ216をエンドエフェクタ206に固定するように、エンドエフェクタ206の下面に真空を生じさせる。エンドエフェクタ206は、重力がシールに打ち勝ってウェーハ216がエンドエフェクタ206から解放されるように真空状態を取り除くことまたは圧力を増大させることによって、ウェーハ216を下に置くことができ、すなわち、ウェーハ216を解放することができる。さらに、エンドエフェクタ206は、振動、移動中の加速度等に抵抗してウェーハ216をそのエンドエフェクタに対して押し付けて保持するために、環境よりも相対的に小さい圧力でウェーハ216の下面を保持してもよい。
【0031】
図3は、例示的なエンドエフェクタ306の一側面をさらに詳細に示す。図3に示されているように、エンドエフェクタ306は、真空弁322によって制御されている真空源と、窒素弁320によって制御されている加圧窒素源とに連結されている。真空弁322がオンにされると、真空源がエンドエフェクタ306に連結され、および、ウェーハ216をエンドエフェクタ306に押し付けて保持するように、真空カップ302内の圧力を低下させる。真空弁322がオフにされ、かつ、窒素弁320がオンにされると、エンドエフェクタ306は、カップ302内で圧力が増大させられるので、真空カップ302からウェーハ216を解放するだろう。
【0032】
絶対真空または近絶対真空が必要とされているわけではないということが理解されなければならない。むしろ、重力、振動、移動中の加速度等に対抗してウェーハ216を保持して固定するのに十分なだけの、加工処理環境よりも低い圧力で十分である。さらに、窒素以外の気体、例えば空気等が、ウェーハを解放する時に気体を導入して圧力を増大させるために使用されてもよい。
【0033】
真空カップ302内において周囲環境圧力に近いかまたはこの周囲環境圧力よりも高い圧力を維持することによって、粒子を取り除くために、および/または、真空カップ302またはエンドエフェクタ306内の真空通路に酸などが入るのを防止するために、ウェーハが保持されていない時または移動させられていない時に窒素弁320がオン状態のままにされることが可能である。
【0034】
図4Aと図4Bは、真空カップ402と、マッシュルームキャップ(mushroom
cap)404と、溝405と、(エンドエフェクタの重量を低減させるための)切り抜き部分408と、真空通路412と、(ロボット等への取り付けのための)ねじ416とを含む、1つの例示的なエンドエフェクタ406の平面図と断面図とを示す。エンドエフェクタ406は、ステンレス鋼、アルミニウム、様々な合金または金属、セラミックス、プラスチック等のような任意の適切な材料をその構造に含むことができる。
【0035】
図3と図4Aとに示されているように、真空源は、真空通路412を通して、および、エンドエフェクタ406の主側面上にその遠位端部の付近に位置している穴414を通して、気体を取り除く。真空通路412は、エンドエフェクタ406と一体状に形成されても、または、(図示されているように)エンドエフェクタ406の内側に形成されてもよく、または、例えばエンドエフェクタ406の反対側の表面上に、エンドエフェクタ406に隣接して位置している別の通路によって形成されてもよい。
【0036】
真空通路412内に生じさせられた真空または減圧によって、エンドエフェクタ406に隣接して配置されたウェーハは、真空カップ402に対して応従する形で引っ張られすなわち押し付けられ、その結果として、ウェーハの対向する主表面とエンドエフェクタ406の真空カップ402との間の一時的なシールが生じさせられる。真空カップ402は、楕円形、長円形、正方形等のような任意の適切な形状を有してよい。真空カップ402はマッシュルームキャップ404の縁の上に嵌合し、エンドエフェクタ406の表面の上方に広がる。真空カップ402は、引っ掻き傷や亀裂のようなウェーハに対する損傷を生じさせることなしにウェーハと共に一時的なシールを生じさせるように一般的に柔軟性または可とう性であるエラストマー、シリコンゴム、または、他の適した材料を含んでよい。
【0037】
図4Aと図4Bとに示されているように、浅い溝405が、例えばウェーハ416が穴414の中に詰まることを防止するために、真空の保持力を増大させるためにマッシュルームキャップ404を横断して形成されている。溝405は、マッシュルームキャップ404の上部平面を2つの半円に分割する。浅い溝405は、さらに、エンドエフェクタ406の吸引と真空とを改善すると共に穴414が塞がれる可能性を低減させるために、十字線形、正方形、円形、または、他の適切な形状として形成されてもよい。マッシュルームキャップ404は、金属またはプラスチックのようなエンドエフェクタ406と同様の材料で作られてよい。一例では、マッシュルームキャップ404は、ウェーハが真空カップ402によって引っ張られる時にそのウェーハがエンドエフェクタ406の遠位端部とマッシュルームキャップ404とに押し当たるように引っ張られるように、エンドエフェクタ406の遠位端部と同じ高さにある(図4Bを参照されたい)。
【0038】
図8は、例示的なエンドエフェクタの中に含まれることが可能な真空カップの断面図を示す。図8に示されているように、真空カップは、一般的に、底部分818と、一般的に角度αに傾斜している側壁820とを含むことができるエンドエフェクタの片方の表面の上に形成されている空洞である。角度αは個々の用途に応じて0度から180度まで様々であってよく、好ましくは5度から50度まで様々であってよく、より好ましくは約30度であってよい。側壁820は、可とう性でありかつウェーハと共にシールを形成するようにエンドエフェクタの表面の上方の高さHに延びるだろう。図4A、図4B、および、図8をさらに参照すると、エンドエフェクタ406は、気体が真空通路410を通して穴414から抜き出される時にウェーハ416が側壁820の縁部と接触するように配置されるだろう。真空カップ402は、真空カップ402の空洞内に生じさせられる真空によってウェーハ416を引っ張って保持するだろう。圧力差が、ウェーハ上の重力の力よりも大きいウェーハ416に対する保持力を維持するのに十分な力を生じさせるだろう。エンドエフェクタ406の保持からウェーハ1016を解放するために、気体(例えば窒素等)が、重力が保持力を超越するように穴414内の圧力を増大させるために真空通路410と穴414とを通して導入されることが可能である。
【0039】
図5は、別の例示的なエンドエフェクタ506の平面図を示す。図5に示されているエンドエフェクタ506は、そのエンドエフェクタ506が3つの穴514と3つの真空カップ502とを含むということを除いて、図3、図4A、および、図4Bのエンドエフェクタに類似している。穴514と真空カップ502は、エンドエフェクタ506の設計と特定の用途とに応じて、エンドエフェクタ506上の様々な位置に配置されてよい。さらに、エンドエフェクタの形状は、馬蹄形、長方形、円形、1つまたは複数の尖端を含む幾つかに枝分かれした形状等のような任意の適した形状を含んでよい。
【0040】
図6は、別の例示的なエンドエフェクタ606の平面図を示す。エンドエフェクタ606は、そのエンドエフェクタ606が複数の真空カップ602を有するということを除いて図4Aと図4Bのエンドエフェクタに類似しており、この例では、エンドエフェクタ606は、細長い(すなわち、非円形の)マッシュルームキャップ604を各々が含む5つの真空カップ602を有する。さらに、エンドエフェクタ606は、別々の穴514の各々のための分岐して分かれている真空通路を含む図5の場合とは反対に、穴614に隣接して位置している共通の真空通路を含む。
【0041】
図7は、別の例示的なエンドエフェクタ706の平面図を示す。このエンドエフェクタ706は、1つの真空カップ702が複数の穴714を中に含むということを除いて、図3Aと図3Bのエンドエフェクタに類似している。この例の真空カップ702は馬蹄形に形成されているが、真空カップ402に類似した機能性を有し、および、マッシュルームキャップ604に類似している幾つかの細長いマッシュルームキャップ704を含む。
【0042】
例示的なエンドエフェクタシールを特定の具体例と用途とに関して説明してきたが、様々な変形と変更とが本発明から逸脱することなしに行われてもよいということが、当業者には明らかだろう。例えば、真空カップ内に真空を生じさせる様々な方法が、ウェーハを拾い上げて移動させる時にシールを形成するために真空カップとマッシュルームキャップとの様々な他の形状と構成と同様に予想されている。
【0043】
III.ウェーハクリーニングの方法および装置
半導体アセンブリの1つの例示的側面では、例示的なウェーハクリーニングの方法および装置が説明される。この例示的なウェーハクリーニングの方法および装置は、電気研磨または電気めっき処理プロセスの前にウェーハからゴミまたは粒子をクリーニングし、および、電気研磨または電気めっき加工処理段階の後にウェーハから加工処理液をクリーニングすることができる。例えば、電気研磨プロセスの後に、ウェーハの主表面の縁部すなわち外側領域(「斜面領域」と呼ばれることが多い)が銅残留物を含むことがある。その外側領域からこの銅残留物をエッチングで取り除き、および、ウェーハの内側領域内の薄い金属層に損傷を与えることなくウェーハをクリーニングすることが望ましい。したがって、一側面では、クリーニングモジュールが、ウェーハの外側部分すなわち縁部部分上の金属残留物を取り除くための縁部クリーニングアセンブリを含む。この縁部クリーニング装置は、ウェーハの主表面に対して液体と気体を供給するように形状構成されているノズルヘッドを含む。このノズルは、液体がウェーハ上を半径方向に内方に金属薄膜へと流れる可能性を低減させるために、縁部領域内において液体を供給し、かつ、縁部の内側縁部で気体を供給する。
【0044】
図9Aから図9Cは、ウェーハをクリーニングするための例示的なクリーニングチャンバモジュールの様々な図を示す。図9Aから図9Cに示されているように、この例示的なクリーニングチャンバモジュールは、ドームカバー902と、クリーニングチャンバ窓904と、シリンダカバー906と、漏洩センサ908と、ドリップパンドレインライン(drip pan drain line)910と、ベースブロック(base block)912と、ドリップパンクランプ(drip pan clamp)914と、ドリップパン(drip pan)916と、底部チャンバ918と、チャックモータアセンブリ配線のための切り抜き920と、2つのDI水ノズル922(裏側)および926(上部)と、2つの窒素ノズル924(裏側)および928(上部)と、縁部クリーニングアセンブリ930と、光センサ932と、ウェーハ表側化学薬品のためのノズル934と、チャック936と、ドレインプレート938と、上部チャンバ940と、排出およびドレイン管942と、窒素管路944と、縁部クリーニングカバー946と、ウェーハ裏側化学薬品のためのノズル948と、チャックモータアセンブリ950とを含んでよい。化学薬品のための1つのノズル934に加えて、クリーニングチャンバモジュールは、化学薬品のための1つまたは複数のノズルを含むことが可能である。
【0045】
ウェーハ901が、エンドエフェクタ903等によってクリーニングチャンバ内に置かれることが可能である。ウェーハ901がクリーニングプロセスのためにチャック936上の許容可能な位置にあると判定されると、チャックモータアセンブリ950がウェーハの主表面に対して垂直な軸線を中心としてチャック936とウェーハ901を回転させることが可能である。チャック936とウェーハ901が約30rpmの回転速度で回転している時に、DI水ノズル922、926がウェーハ901の上部表面と裏側表面とにDI水の流れを供給することが可能である。DI水はウェーハ901の縁部を通過してクリーニングチャンバの壁に向かって流れ、ドレインプレート938を通過して、排出およびドレイン管942の中に流れ出ることが可能である。ウェーハ901からDI水を取り除いて乾燥させるために、チャックモータアセンブリ950は回転速度を2,000rpm、±1,000rpmに増大させてもよい。その次に、窒素ノズル924、928が、ウェーハ901の上部表面と裏側表面とからさらにDI水を取り除くために、ウェーハ901の上部表面と裏側表面に対して窒素(または、他の適した気体)の流れを供給することが可能である。
【0046】
ウェーハ901が洗浄されて乾燥され、および、チャックモータアセンブリ950が停止された後に、縁部クリーニングアセンブリ930が縁部クリーニングのための位置にスライドして移動する。図10Aから図10Bは例示的なウェーハ縁部クリーニングアセンブリ930を示し、この縁部クリーニングアセンブリ930は、DI水管1006と、棒1010と、アダプタ棒1008と、ブラケット1012と、ねじ1014と、エアテーブルシリンダ(air table cylinder)1016と、調整可能ねじ1018と、フローレギュレータ(flow regulator)1020と、圧縮空気管1022と、棒クランプ1024と、酸管(acid tube)1026と、窒素管1028と、ノズルヘッド1030と、棒ワイパ1032と、窒素ノズル1034と、液体ノズル1036とを含んでよい。縁部クリーニングアセンブリ930の長さは、アダプタ棒1008を追加または除去することによって、200mmウェーハ、300mmウェーハ、または、他のサイズのウェーハと共に使用するために調整されることが可能である。ウェーハ901の上部と窒素ノズル1034との間の間隙が0.1mmから10mmの範囲内であることが可能であり、および、液体ノズル1036は縁部区域1004の上方に位置していることが可能である。
【0047】
図11Aから図11Cは、縁部クリーニングアセンブリと共に含まれている例示的なノズルヘッド1030の平面図と側面図と正面図とをそれぞれに示す。図11Aから図11Cに示されているように、窒素ノズル1034はウェーハ901の縁部の付近に窒素の窒素カーテン1102を生じさせる。例示的な縁部クリーニングプロセスでは、ウェーハ901は、約50−500rpm、好ましくは200rpmの回転速度で回転してよい。液体ノズル1036は、ウェーハ901の外側主表面または縁部区域1004上に約10mmの幅の薄い層を形成するように化学薬品の流れを供給する。この化学薬品は金属層または金属残留物を取り除くが、偶発的にウェーハ901の中心に向かって広がる可能性があり、このことは、金属層に有害な作用を与えることがある。様々な化学薬品が縁部区域1004内の金属残留物をエッチングするために使用されることが可能である。例えば、濃度10%のH4SO4と、濃度20%のH22が、縁部区域1004から銅金属をエッチングするために使用されることが可能である。さらに、エッチング速度を増大させるために、その化学薬品溶液が25℃から80℃の範囲に加熱されることも可能である。
【0048】
化学薬品が縁部から内方に広がる可能性を低減させるために、ウェーハ901の中心に向かって化学薬品が広がる可能性を防止するかまたは少なくとも低減させるように、縁部区域1004の内側縁部に窒素カーテン1102を生じさせるために、窒素ノズル1034が例えば窒素のような気体の流れを供給または送出する。縁部区域1004がクリーニングされた後に、液体ノズル1036は、縁部区域1004においてウェーハ901から化学薬品を希釈および/または洗浄するために、DI水の液体噴流1104を供給することが可能である。さらに、一実施形態では、縁部クリーニングプロセスの後に、追加のDI水による洗浄が、ウェーハ901の上部表面と裏側表面とをクリーニングするためにDI水ノズル922、926を使用することによって行われてもよい。
【0049】
縁部クリーニングプロセスが完了すると、チャックモータアセンブリ950は、チャック936とウェーハ901を回転させることを停止し、縁部クリーニングアセンブリ930は縁部クリーニング位置から休止位置にスライドして戻ることが可能である。
【0050】
図11Dから図11Eは別の例示的なノズルヘッド1030の様々な図を示す。図11Dから図11Eの具体例は、窒素ノズル1034がそのノズルから延びる水平スパン1034hを持つことを除いて、図11Aから図11Cの具体例に類似している。水平スパン1034hは、縁部ノズル1036からの化学薬品がウェーハ901の中心に向かって広がることをより効果的に防止する窒素カーテン3002を生じさせることができる。水平スパン1034hとウェーハ901の表面との間の距離は、好ましくは約0.1mmから約3.0mmの範囲内であり、より好ましくは約1.5mmである。
【0051】
図11Fから図11Gは、別の例示的なノズルヘッド1030の様々な図を示す。図11Fから図11Gにおける具体例は、水平スパン1034hがノズルの下側部分の両側から延びているということを除いて、図11Dから図11Eの具体例に類似している。
【0052】
図11Hは別の例示的なノズルヘッド1030を示す。図11Hの具体例は、一方が化学薬品用であり他方がDI水用である2つの液体ノズル1036を有することを除いて図11Aから図11Cの具体例に類似している。別々のノズルが、例えば、DI水洗浄の際の性能の改善を実現するだろう。
【0053】
図12は、ウェーハクリーニング装置内に含まれることが可能な例示的なチャックモータアセンブリ950を示す。この具体例では、チャックモータアセンブリ950は、チャック936と、上部モータプレート1202と、光センサ1204と、シャフトスリーブ(shaft sleeve)1206と、モータ1208と、フラグ(flag)1210と、スペーサ1212と、遠心ブロック軸1214と、遠心ブロック1216と、栓1218とを含む。
【0054】
再び図9Aと図9Bと図10Aとを参照すると、ウェーハ901をチャック936上に置くために、エンドエフェクタ903は、ウェーハ901をプロセスチャンバまたはプリアライナ(図1を参照されたい)から取り出し、クリーニングのためにそのウェーハをクリーニングチャンバ窓904の中を通してクリーニングチャンバモジュールに移動させる。図13は、内側プレート1302と、外側プレート1304と、ブラケット1306と、フローコントローラ1308と、シリンダ1310と、シリンダカバー906と、リミットセンサ(limit sensor)1312とを含む例示的なクリーニングチャンバ窓904を示す。エンドエフェクタ903はウェーハ901をチャック936内に装填する。シリンダ1310は、ウェーハクリーニングプロセスを開始させるために、外側プレート1304を上昇させて、クリーニングチャンバ窓904を閉じることができる。
【0055】
図12に示されているように、例示的なチャック936は、基部1220と3つのポジショナ(positioner)1222とを含む。チャック936は、200mmウェーハ、300mmウェーハ、または、他のあらゆるウェーハサイズに適合するように変更されてもよい。エンドエフェクタ903がウェーハ901をチャック936内に装填すると、ウェーハ901は3つのポジショナ1222によってチャック936内で位置出しされる。再び図9Aから図9Cを参照すると、光センサ932がチャック936内のウェーハ901の位置を検出することが可能である。ウェーハ位置出しの誤りを検査するために、光センサ932は、図15に示されているように、ウェーハ901の上部表面にビームを送る。エンドエフェクタ903がウェーハをポジショナ1222の上部表面上に位置させる場合には、そのビームは完全には反射センサ932に反射して戻らないだろう。チャック936が回転するにつれて、これに応じて反射率が変化するだろう。さらに、ウェーハ901と反射センサ932との間の距離が変化するので、反射率の差すなわち相違が、ウェーハ901がチャック936と3つのポジショナ1222との上に正確に置かれているか否かを確かめるために使用されることが可能である。一例では、ウェーハ901が3つのポジショナ1222によってチャック936上に正確に位置出しされている時には、チャックが回転している最中に反射率が約70%から75%の間で読み取られる。しかし、ウェーハ901が正確に位置出しされていない時には、反射率が約30%から約60%の間で読み取られる。誤った位置に置かれているウェーハは、チャック936が高速度で回転させられている時に、チャック936の外に出るだろうし、このことがクリーニングチャンバモジュールの内側でウェーハ901が割れることを引き起こす可能性がある。
【0056】
例示的な光センサ932が図14に示されており、および、この光センサは、継手管(fitting tube)1402と、継手Oリング1404と、反射センサ1406と、ホルダ1408と、ビトンOリング(viton o−ring)1410と、ホルダフランジ1412とを含んでもよい。他の適した光センサがチャック936に対するウェーハの適正な位置出しを判定するために使用されてもよいということが認識されなければならない。他の例では、光センサ932は、近接センサ、渦電流センサ、音響センサ等のような、ウェーハの表面を測定するための非光学的なセンサによって置き換えられてもよい。
【0057】
乾燥サイクル等のような様々なクリーニングプロセス中に比較的高い遠心力の作用によってチャック936の外にウェーハ901が回転して出ることを防止するために、チャックポジショナ1222は遠心ブロック1216を含んでもよい。遠心ブロック1216は、上部部分よりも重たい下部要素(すなわち、ウェイト)を含むことが可能であり、この下部部分は遠心ブロック軸1214に近接している。チャック936が約1,000rpm以上の回転速度で回転している時には、遠心力は、遠心ブロック1216内のウェイトが外方に回転することを引き起こすだろう。したがって、遠心ブロック1216の上部部分は内方に移動して、ウェーハ901をチャック936に固定して保持する。ポジショナ1222と遠心ブロック1216との重さ、長さ等は、ウェーハを固定するためにポジショナ1222が移動する速度を変化させるために変化させられることが可能である。チャックモータアセンブリ950が減速または停止すると、遠心ブロック1216は、減少した遠心力またはゼロの遠心力のせいでその直立位置に戻るだろう。ウェーハを固定するために、チャック回転速度が約200rpmから約3,000rpmの範囲内に設定され、好ましくは2,000rpmに設定される。
【0058】
図16Aから図16Cは、ポジショナ1222とウェーハ裏側化学薬品(wafer backside chemical)948との関係において、例示的な裏側ウェーハクリーニングプロセスとウェーハとを示す。例示的なウェーハ裏側クリーニングプロセスでは、モータ1208が、ウェーハ裏側化学薬品が3つのウェーハポジショナ1222上に飛び散って付着することなしにウェーハ901の裏側に送られることが可能であるように、ウェーハ裏側化学薬品948のためのノズルに面するようにチャック936を振動させる。ウェーハポジショナ1222に接触する化学薬品は、ウェーハ901の上部表面上に飛び散ってその上部表面を化学エッチングする恐れがあり、このことがウェーハ901上に形成されている構造とデバイスとにおける欠陥の原因となる可能性がある。裏側化学薬品948は、2つのポジショナ1222の間に位置させられて、角度βと角度−βの間で振動させられてもよい。裏側化学薬品は、図16Aから図16Cに示されているように、角度−γと角度γとの間を裏側化学薬品948を動かすことによって裏側化学薬品948を中心から外れた位置に方向付けることによって、角度βと角度−βとを超えてウェーハ901の区域を覆ってもよい。
【0059】
化学薬品948によって配送される化学薬品がウェーハ901の裏側に到達し、および、クリーニング時間は5秒から100秒の範囲内であり、好ましくは10秒であることが可能である。その次にクリーニングプロセスがウェーハ901の裏側の各々の3分の1に対して繰り返される。
【0060】
図17Aから図17Cは、別の例示的な裏側ウェーハクリーニングプロセスを示す。このプロセスは、チャック936が連続回転させられ、および、裏側化学薬品948が、ポジショナ1222の間で「オン」であるようにパルス化すなわちタイミング調整され、ポジショナ1222に方向付けられている時に「オフ」であるようにパルス化すなわちタイミング調整されるということを除いて、図16Aから図16Cを参照して説明されたプロセスに類似している。図16Aから図16Cと同様に、ノズル裏側化学薬品(nozzle backside chemical)948は、そのプロセス中に±γに振動してもよい。図17Bと図17Cとに示されているように、チャック936が反時計回りに回転するにつれて、裏側化学薬品948が、それがオフにされる角度a1までウェーハに液体を送る。液体は角度a2でウェーハの裏側に再び送られる。
【0061】
別の例では、ポジショナ1222に接触しているウェーハ901の裏側の部分をクリーニングするために、モータ1208が、ウェーハ901がその当初の位置から移動するのに十分なレベルの回転加速度で回転運動を生じさせるだろう。したがって、ウェーハ裏側化学薬品948のためのノズルによって送出される化学薬品は、回転運動の前にポジショナ1222と接触していたウェーハ901の裏側の部分に到達することが可能である。ウェーハ901の裏側の全表面をクリーニングした後に、DI水ノズル922が、ウェーハ901の裏側上の化学薬品を洗浄するためにDI水の流れを供給するだろう。
【0062】
ウェーハ901は1つの最終クリーニングサイクルを通過することが可能である。チャック936とウェーハ901が約30rpmの回転速度で回転している時に、DI水ノズル922、926はウェーハ901の上面と裏側とに同時にDI水の流れを供給することが可能である。ウェーハ901からDI水を取り除いてウェーハ901を乾燥させるために、チャック回転速度が2,000rpm±1,000rpmに増大させられることが可能である。窒素ノズル924、928は、その次に、ウェーハ901の上面と裏側とからDI水薄膜を取り除くためにウェーハ901の上面と裏側とに対して窒素の流れを供給することが可能である。
【0063】
例示的な装置と方法との上記説明を考慮して、例示的なクリーニングの方法すなわちシーケンスは次のように進行することができる。
【0064】
クリーニングの開始
a.チャックを初期位置に戻す。
b.外側プレート1302を開く。
c.ウェーハ901をチャック936上に置く。
d.外側プレート1302を閉じる。
【0065】
前側クリーニング
e.10−100rpm、好ましくは50rpmの速度でチャック936を回転させる。
f.DI水ノズル(上部)926からウェーハ901の前面にDI水を送る。
g.DI水ノズル(上部)926からのDI水を止めて、その次に、チャック回転速度を1,000−2,000rpm、好ましくは2,000rpmに増大させる。
h.ウェーハ901の上部表面を乾燥させるために、窒素ノズル(上部)928から窒素を送出する。
i.窒素流を止めて、チャック回転を停止させる。
【0066】
縁部クリーニング
j.空気管シリンダ1016に動力供給することによって縁部クリーニングアセンブリ930をその休止位置から縁部クリーニング位置に移動させる。
k.100−500rpm、好ましくは350rpmの回転速度でウェーハ901を回転させ、窒素管1028を通して窒素ノズル1034から窒素を送出する。
l.酸管1026を通して液体ノズル1036から縁部クリーニング化学薬品を送出する。
m.縁部区域1004上の金属がエッチングによって除去された後に、縁部クリーニング化学薬品の送出を停止する。
n.DI水管2006を通して液体ノズル1036からDI水を送る。
o.縁部区域1004上の化学薬品が洗浄によって取り除かれた後に、DI水の流れを止める。
p.窒素管1028を通して窒素ノズル1034から窒素を供給する。
q.チャックの回転を停止させて、縁部クリーニングアセンブリ930を休止位置に戻す。
【0067】
裏側クリーニング
r.チャック936を、裏側クリーニング位置に、すなわち、ウェーハ裏側化学薬品948のためのノズルと2つの隣接するポジショナ1222との間の距離が等しい位置に移動させる。モータ1208が、ウェーハ裏側化学薬品948のためのノズルの周りでチャック936を振動させることを開始する。振動角度は45°±5°未満であるべきである。その次に、ウェーハ裏側化学薬品948のためのノズルは、ウェーハ901の裏側に化学薬品を送る。
s.ウェーハ901の第2および第3のセクションのために段階rを繰り返す。あるいは、ウェーハ901は1つの方向に連続的に回転させられてもよく、および、裏側化学薬品948はパルス状に送り出されてポジショナ1222を回避する。
【0068】
シフトターンクリーニング(shift turn cleaning)
t.素早い方向転換の最中に高い加速度を使用することによってウェーハ901をその位置から移動させる。
u.段階sを繰り返す。
v.ウェーハ901の第2の3分の1に対して段階sから段階uまでを繰り返す。
w.ウェーハ901の最後の3分の1に対して段階sから段階uまでを繰り返す。
x.ウェーハ901が約50rpmの回転速度で回転している最中に、DI水をDI水ノズル(裏側)922を通してウェーハ901の裏側に送り、および、DI水ノズル(上部)926を通してウェーハ901の前側に送る。
y.DI水の送出を停止する。約1,000−3,000rpm、好ましくは2,000rpmの回転速度でチャック936を回転させ、その次に窒素をウェーハ901の前側と裏側の両方に配送する。
z.窒素流の送出を停止し、チャック936を停止させる。シリンダ1310で外側プレート1304を下降させることによってクリーニングチャンバ窓904を開く。その次に、エンドエフェク903がウェーハ901を拾い上げ、および、前記ウェーハを貯蔵ポッド(図示されていない)に移動させる。
【0069】
上記のシーケンスはウェーハクリーニングのための1つの例示的な方法を説明するが、限定的であることは意図されていない。本発明の他の様々な側面にしたがって、ウェーハ901をクリーニングするための様々な代案の方法が存在する。例えば、第2の例示的な方法は、クリーニングプロセスを開始するための上述の通りの段階aから段階dと、それに続く縁部クリーニングのための段階jから段階qとを行い、および、DI水と窒素ガスとを使用して前側をクリーニングして乾燥させるための段階eから段階iで終わることを含む。
【0070】
別の例示的な方法は、クリーニングプロセスを開始するための上述の通りの段階aから段階dと、それに続く縁部クリーニングのための段階jから段階qとを行い、さらに続けて、化学薬品で裏側をクリーニングするための段階rと段階sと、DI水と窒素ガスとを使用して前側をクリーニングして乾燥させるための段階eから段階iと、DI水と窒素ガスとを使用して裏側をクリーニングして乾燥させるための段階tから段階zとを行うことを含む。さらに、裏側クリーニングプロセス中に、DI水が、裏側エッチング中に使用されるあらゆる化学薬品から上部表面を保護するためにウェーハの上部表面に供給されてもよい。したがって、例示的な装置および方法を使用して半導体ウェーハをクリーニングするための様々なプロセスが予想されているということが、当業者には明らかであるはずである。
【0071】
ウェーハをクリーニングするための装置および方法を特定の実施形態と具体例と用途とに関して説明してきたが、様々な変更と変形とが本発明から逸脱することなしに行われることが可能であるということが当業者には明らかだろう。
【0072】
IV.プロセスチャンバ
半導体アセンブリの別の側面には、半導体ウェーハを電気研磨および/または電気めっきするための加工処理チャンバが含まれている。この例示的な加工処理チャンバは、電気研磨装置および電気めっき装置と互換性がある。
【0073】
1つの例示的なプロセスでは、プロセス流体の流れがウェーハの主表面の比較的小さい部分に送られている最中に、そのウェーハが回転させられる。流体の流れを方向付けるノズル等が、ウェーハの主表面に対して平行な直線方向に沿って、例えばウェーハの内側半径から外側半径へと平行移動させられる。ウェーハ上の金属のめっきまたは研磨の均一性を増大させるために、ウェーハの回転が、流体の付随する流れに関してウェーハ表面の一定不変な線速度を生じさせるために変化させられてよい。さらに、薄層プロファイルと電気研磨または電気めっきプロセスとを決定するための様々な例示的な方法を説明する。
【0074】
図18は、一実施形態による例示的なプロセスチャンバアセンブリの分解図を含む。例示的なプロセスチャンバアセンブリは、動的シュラウド(dynamic shroud)1802と、磁気連結器(magnetic coupler)1804と、軸1806と、軸を装着するためのブラケット1808と、スプラッシュガード(splashguard)1810と、管1812と、チャンバトレイ(chamber tray)1814と、底部チャンバ1816と、光センサのためのフィードスルー(feed through)1818と、栓1820と、プロセスチャンバ1822と、マニホルド1824と、ノズルプレート1826と、エンドポイント検出器(end point detector)1828と、ノズルブロック1830と、サイドプレート1832と、チャンバ窓1834と、半月形チャンバ(half moon chamber)1836と、ゲートチャック(gate chuck)1838と、窓シリンダ1840とを含むことが可能である。
【0075】
例示的なチャンバは、電気研磨および/または電気めっきで等しく適切に使用されることが可能であるが、一般的に電気研磨プロセスに関して説明される。電気めっきのために本発明を使用する時に、ノズルブロック1830と、ノズルプレート1826と、マニホルド1824と、動的シュラウド1802とが、電気研磨プロセスにおいても使用されてもよい。あるいは、これらは同心円電気めっき装置(concentric circle electroplating apparatus)で置き換えられてもよい。例示的な同心円電気めっき装置が、1999年7月2日付で出願された標題「半導体デバイス上の金属相互配線を電気研磨する方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR ELECTROPOLISHING METAL INTERCONNECTIONS ON SEMICONDUCTOR DEVICES)」の米国特許第6,395,152号と、2000年2月4日付で出願された標題「半導体デバイス上の金属相互配線を電気研磨する方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR ELECTROPOLISHING METAL INTERCONNECTIONS ON SEMICONDUCTOR DEVICES)」の米国特許第6,440,295号とに説明されており、これらの特許文献は全体において両方とも本明細書に引例として組み入れられている。さらに、例示的な電気研磨および電気めっきプロセスが、2002年11月13日付で出願された標題「導電層を電気研磨する電気研磨アセンブリおよび方法(ELECTROPOLISHING ASSEMBLY AND METHODS FOR ELECTROPOLISHING CONDUCTIVE LAYERS)」のPCT特許出願番号PCT/US02/36567と、1999年1月15日付で出願された標題「めっき装置および方法(PLATING APPARATUS AND METHOD)」の米国特許第6,391,166号と、1999年8月7日付で出願された標題「半導体デバイス上の金属相互配線を電気研磨する方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR ELECTROPOLISHING METAL INTERCONNECTIONS ON SEMICONDEUCTOR DEVICES)」のPCT特許出願番号PCT/US99/15506とに説明されており、これらの文献すべてはその全体において本明細書に引例として組み入れられている。
【0076】
さらに、例示的なエンドポイント検出器と方法とが、2002年9月10日付で出願された標題「エンドポイント検出のための方法および装置(METHODS AND APPARATUS FOR END−POINT DETECTION)」の米国特許第6,447,668号に説明されており、この特許はその全体において本明細書に引例として組み入れられている。
【0077】
図19に示されているように、プロセスチャンバアセンブリ内に含まれることが可能な電力駆動システムが、x軸フラグ1902と、x軸駆動アセンブリ1904と、継手1906と、モータ1908と、z軸マウントのためのブラケット1910と、テータドライブベルトおよびプーリー(theta drive belt and pulley)1912と、テータy軸反射センサ(theta y−axis reflective
sensor)1914と、x軸センサ1916と、テータマウント(theta mount)1918と、z軸自在ボール管継手1920と、zドライブテーブルアセンブリ(z−drive table assembly)1922と、zモーションマウントのためのブラケット(bracket for z−motion mount)1924と、テータモータ(theta motor)1926と、テータドライブプーリ(theta drive pulley)1928と、チャックアセンブリ1930と、蓋バックカバーアセンブリ(lid back cover assembly)1932と、x軸リニアベアリング1934と、y軸調整つまみねじ1936と、z軸プレート1938と、上蓋1940と、z軸リニアベアリング1942と、軸1944と、x軸磁石1946と、磁気分離プレート(magnetic disconnect plate)1948と、y軸ステージ1950と、磁石1952と、磁石マウントのためのブラケット1954とを含むことが可能である。
【0078】
例示的なチャックアセンブリが、例えば、1999年9月7日付で出願された標題「半導体加工物の電気研磨および/または電気めっきの最中に半導体加工物を保持および位置出しする方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR HOLDING AND POSITIONING SEMICONDUCTOR WORKPIECES DURING ELECTROPOLISHING AND/OR ELECTROPLATING OF THE WORKPIECES)」の米国特許第6,248,222 B1号と、2001年3月7日付で出願された標題「半導体加工物の電気研磨および/または電気めっきの最中に半導体加工物を保持および位置出しする方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR HOLDING AND
POSITIONING SEMICONDUCTOR WORKPIECES DURING ELECTROPOLISHING AND/OR ELECTROPLATING OF THE WORKPIECES)」の米国特許番号09/800,990と、2001年5月21日付で出願された標題「半導体加工物の電気研磨および/または電気めっきの最中に半導体加工物を保持および位置出しする方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR HOLDING AND POSITIONING SEMICONDUCTOR WORKPIECES DURING ELECTROPOLISHING AND/OR ELECTROPLATING OF THE WORKPIECES)」の米国特許番号09/856,855とに説明されており、これら3つの文献すべてがその全体において本明細書に引例として組み入れられている。
【0079】
図18に示されているように、プロセスチャンバ1822は、チャンバ区域内にプロセス液すなわち電解質流体を収容するために、チャックアセンブリ1930とスプラッシュガード1810と共に平行移動する動的シュラウド1802を含むことが可能である。光センサケーブルが、光センサおよびエンドポイント検出器1828、または、底部チャンバ1816またはチャンバトレイ1814内の漏洩を検出するためのセンサのような他の構成要素のために、フィードスルー1818の中を通して設置されることが可能である。追加の栓1820がさらに別のフィードスルーのために使用されてもよい。
【0080】
図18と図19の例示的な装置は、x軸駆動磁石マウントプレート1946に接続するための磁石1952を含む。チャックアセンブリ1930は、x軸リニアベアリング1934を介して軸1944上を滑動することによってx方向に沿って移動することが可能である。例えば加工処理装置の変更するために、または、メンテナンス中において、例示的な装置が動作していない時には、プロセス駆動システムはプロセスチャンバアセンブリからドッキング解除されることが可能である。モータ1908は、x方向に沿って前方に移動するためにx軸駆動アセンブリ1904内の内部ねじを反時計回りに回転させるだろう。同じまたは新たなプロセス駆動アセンブリが同じ仕方でプロセスチャンバアセンブリとドッキングしてもよい。一例が、プロセス駆動システムとプロセスチャンバとの間に物体が存在する場合、または、x軸駆動アセンブリ1904が前方または後方に移動することを妨害する何かが存在する場合には、磁石1952または磁石1946がx軸分離プレート1948から取り外されるように安全措置を含む。x軸駆動1904とモータ1908はチャックアセンブリと上蓋をさらに遠くに動かすことは不可能だろうし、この箇所では、x軸センサ1916が、プロセス駆動システムの残り部分からのx軸の離脱を認識し、および、モータ1908が電源切断されるだろう。
【0081】
この例示的な装置の設置または定期的メンテナンスの最中には、y軸調整つまみねじ1936が、y方向に沿って動的シュラウド1802とノズルプレート1826との上方におけるチャックアセンブリ1930の位置を調整することが可能である。
【0082】
図18と図19の両方を参照すると、この例示的なプロセスチャンバがプロセス用途で使用される時に、プロセス駆動システムは、プロセス駆動システム上の磁石1952をプロセスチャンバアセンブリ上の磁気連結器1804に連結することによって、プロセスチャンバアセンブリ内にドッキングされるだろう。窓シリンダ1840は、チャンバ窓1834内の開口を生じさせるために半月形チャンバ1836からゲートチャック1838を持ち上げる。ロボット(図1を参照されたい)が、チャンバ窓1834の中を通してプリアライナ(図1を参照されたい)からウェーハ1801を移動させることができる。ウェーハ1801は、電気研磨および/または電気めっきプロセスのためにチャックアセンブリ1930の中に装填される。
【0083】
チャックアセンブリ1930を装填位置すなわち初期位置から電気研磨または電気めっきのための位置に移動させるために、zドライブテーブルアセンブリ1922内のモータが、チャックアセンブリ1930とノズルブロック1830の最上部との間の間隙が約0.5mmから約10mmの範囲内、好ましくは5mmとなるまで、z軸プレート1938をz軸リニアベアリング1942の最上部から下降させるために、そのモータの内側軸アセンブリを回転させる。あるいは、例示的なプロセスチャンバが電気めっきのために使用される場合には、zドライブテーブルアセンブリ1922内のモータは、チャックアセンブリ1930上のウェーハ1801と同心円装置の最上部との間の間隙が約0.5mmから約20mmの範囲内、好ましくは5mmとなるまで、z軸プレート1938をz軸リニアベアリング1942の最上部から下降させることが可能である。第1の金属層がウェーハ1801上にめっきされた後に、z軸プレート1938は、追加のめっきのために、ウェーハ1801のためのプロセス方法にしたがって段階的に上昇することができる。
【0084】
ウェーハ1801を研磨するために、この例示的なプロセスチャンバは、ウェーハ1801上の異なる場所に対して異なる電流密度で電流を印加することによって、めっき銅ウェーハ1801から均一かつ段階的に銅を取り除く。電流とプロセス液の流れとに関する設定は、前記ウェーハのプロファイルと特定の用途に応じたユーザによって定義された他の要件とに基づいているだろう。ユーザによって定義された他の要件は、大規模な除去の実行の回数、より大きいかまたはより小さいノズルの使用、または、ウェーハ上に残るべき銅層の厚さを含むことができる。典型的には、ウェーハ測定ツール(wafer measurement metrology tool)が、ウェーハのサンプル上の銅めっきの厚さプロファイルを測定する。この測定値が、ウェーハ上の特定の設定箇所(set−point)において研磨プロセスで使用されるべき電流比率(current ratio)を含むことが可能な電流比率表を生じさせるのに役立つ。データとその結果として得られる電流比率表とが金属薄膜厚さプロファイルを生じさせ、この金属薄膜厚さプロファイルは、さらに、ウェーハの輪郭厚さ(profiled thickness)と、研磨プロセス中の電流密度と流量との設定とを策定するためにユーザによって定義された要件によってさらに変更されることが可能である。
【0085】
ウェーハ1801に印加される電流密度は、除去のタイプの応じて様々であってよい。例えば、ウェーハ1801上の厚い金属薄膜を除去するためには、より高い電流が一般的に使用されるだろう。薄い金属薄膜を除去するためには、より制御されておりかつより正確である除去プロセスを可能にするように、より小さい電流が一般的に使用されるだろう。
【0086】
次に、比較的厚い金属層を含むウェーハを電気研磨するための例示的なプロセスすなわち方法を説明する。この例示的な方法は、一般的に、4つ以上の加工処理段階を含む。第1に、例えば銅のような金属の厚い層の大部分の除去が行われる。第2に、エンドポイント検出器1828が、ウェーハ1801上の特定の場所において、さらに別の研磨のための設定箇所を決定するために、残留している銅層の反射率を測定する。このプロセスは、その反射率の示度に基づいて薄膜厚さプロファイルを再計算する。第3に、このプロセスは、新たな金属薄膜厚さプロファイルにしたがって銅の比較的薄い層を取り除く。第4に、エンドポイント検出器1828は、ウェーハ1801が所望の厚さおよび/またはプロファイルに研磨され終わっているかどうかを判定するために、銅層の反射率を測定する。第3と第4のプロセスは、ウェーハ1801が所望の厚さおよび/またはプロファイルに研磨されるまで反復されることが可能である。
【0087】
しかし、エンドポイント検出器1828が、例えば初期除去プロセスにおいて、過剰に多くの銅めっきがウェーハ1801から除去されたということを判定する場合に、本発明が、ウェーハの表面上の特定の区域が銅で再めっきされる電気めっきプロセスを含んでもよいということが理解されなければならない。この電気めっきプロセスは、CuSO4+H4SO4+H2O等のような適した電解質流体を使用して、ノズルブロック1830内のノズルのための電圧を逆にするという方法を含むことが可能である。例示的な電気めっきの装置および方法が、本明細書に組み入れられている上述の米国特許第6,391,166号で説明されている。
【0088】
例示的なプロセス方法
段階1
ウェーハ1801上の銅層を取り除くために、テータモータ1926が、チャックアセンブリ1930がx方向に沿って移動する時に、一定不変の線速度でチャックアセンブリ1930を回転させる。ノズルブロック1830内のノズルは、一定不変の流量でウェーハ1801に対してプロセス液を送ることができる。テータモータ1926の回転速度は、電流密度と回転するチャックアセンブリ1930の直線移動距離とに関係していることが可能である。ウェーハ1801に印加されている電流比率は、さらに、金属薄膜厚さプロファイルとユーザ定義要件とにも基づいていることが可能である。この例示的な方法は、回転するチャックアセンブリ1930の直線動程上の各データポイントの間の新たな電流密度とこれらのデータポイントにおける新たな線速度とを連続的に外挿によって推定することが可能である。この方法は、さらに、その新たな電流比率と線速度とを使用して再計算されることが可能である。プロセス駆動システムは、チャックアセンブリ1930をx方向に沿って開始位置に戻す。
段階2
エンドポイント検出器1828は、チャックアセンブリ1930がx方向に沿って前後に移動する際にテータモータ1926がそのチャックアセンブリ1930を再び一定不変の線速度で回転させる時に、ウェーハ1801の銅めっき表面の反射率を測定する。この例は、ユーザによって定義された時間間隔で、ウェーハ1801の反射率とチャックアセンブリの対応する直線距離とを記録する。この例は、その新しいデータを金属薄膜プロファイルの一部分の形に外挿によって推定する。
段階3
直線距離の特定のウェーハ位置におけるウェーハ1801に対するエンドポイント検出器1828の反射率に基づいて電流が調整されるということを除いて、段階1を繰り返す。ノズルブロック1830内のより小さいノズルが、銅めっき表面のより制御された研磨を実現するために使用されることが可能である。
段階4
段階2を繰り返す。エンドポイント検出器1828からの新たな反射率測定値が事前設定値よりも大きい場合には、段階3を繰り返す。
【0089】
例示的な研磨プロセスの最中に、チャックアセンブリ1930は次の3つのモードで回転させられてよい。
【0090】
1)定線速度モード
【数1】

前式中で、Rはノズルとウェーハ中心との間の水平距離であり、
1は定数であり、
【表1】

【0091】
実際の制御においては、R=0が無限大の回転速度を与える。したがって、式(1)は次のように表現されることが可能であり、
【数2】

前式中で、C2は特定の装置および用途による定数セットである。
【0092】
2)定回転速度モード
【数3】

前式中で、C3はプロセス方法によって設定される定数セットである。
【0093】
3)定遠心力モード
【数4】

前式中で、Vは線速度であり、Rはノズルとウェーハ中心との間の水平距離であり、および、C4は特定の装置と用途に応じた定数セットである。
【0094】
【表2】

【数5】

【表3】

【数6】

前式中で、C5は特定の装置と用途に応じた定数セットである。
【0095】
チャックの水平方向すなわちx方向の移動は次にように記述でき、
【数7】

【表4】

【数8】

前式中で、C7は特定の装置と用途に応じた定数セットである。
【0096】
図18と図19は、チャックアセンブリ1930がx方向に沿って移動するプロセス駆動システムを示すが、プロセス中に、ノズルプレート1826、または、チャックアセンブリ1930とノズルプレート1826の両方が、特定の用途に応じてx方向に移動することが可能であるということが認識されなければならない。
【0097】
図20は、例示的なプロセスチャンバアセンブリに含まれてもよい例示的なノズル2054を示す。この例示的なノズル2054は、そのノズル2054に取り付けられるか機械的に連結されることが可能な増強エネルギーユニット2080を含む。この増強エネルギーユニット2080は、より高い研磨速度と、より良好な表面仕上げと品質とを実現するために、金属薄膜2004の表面における電解質流体2081の攪拌を強化することができる。
【0098】
1つの例示的なノズル2054では、エネルギー補強エネルギーユニット2080は、超音波変換器すなわちマグナソニック(magnasonic)変換器を含む。電解質流体2081がノズル2054の側部入口5200から導入されてよい。超音波変換器の周波数は、その流体を攪拌するためには15KHzから100MHzの範囲内であってよい。超音波変換器は、チタン酸バリウム(LiTaO3)、チタン酸鉛、ジルコン酸鉛等のような強誘電性セラミックスで作られることが可能である。超音波変換器の出力は0.01W/cm2から1W/cm2の範囲内であってよい。
【0099】
別の例では、エネルギー増強エネルギーユニット2080はレーザを含んでもよい。上述の目的と同様の目的のために、レーザが電気研磨プロセス中に金属表面に照射されることが可能である。このレーザは、例えば、ルビーレーザやNd−ガラスレーザやNd:YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット、Y3Al512)レーザのような固体レーザであるか、He−NeレーザやCO2レーザやHFレーザ等のような気体レーザであってよい。このレーザの平均出力が1W/cm2から100W/cm2の範囲内であってよい。別の例では、このレーザはパルスモードで動作させられることが可能である。このパルスモードレーザの出力は、当業者には認識されるように、平均モード出力よりも著しく高いことが可能である。
【0100】
このレーザは、さらに、ウェーハ1004上の金属薄膜の薄膜厚さを検出できる。この例では、金属薄膜に対して送られたレーザが金属薄膜上で超音波を生じさせる。金属薄膜2004の厚さが、電気研磨プロセス中に検出された超音波によって測定されることが可能である。金属薄膜2004の厚さは、電流、半径方向のノズル速度等を変化させることによって研磨速度を制御するために使用されてもよい。
【0101】
別の例では、エネルギー増強エネルギーユニット2080は、研磨プロセス中に金属薄膜2004をアニーリングするための赤外光源を含んでもよい。この赤外光源は、研磨中に金属薄膜の表面温度を制御するための追加のオプションを提供することが可能である。赤外光源の出力は1w/cm2から100w/cm2の範囲内であってよい。赤外光源は、さらに、研磨プロセス中に金属薄膜をアニーリングするために使用されてもよい。粒度と構造が、銅相互配線の電子移動性能と抵抗率とを決定するために非常に重要である。温度が金属層の粒度と構造との決定における因子であるので、さらに、赤外線センサが、研磨プロセス中の金属薄膜の表面温度を検出するために使用されることも可能である。
【0102】
赤外線センサは、さらに、金属薄膜2004の温度を測定するためにも使用できる。この温度を監視することが、赤外光源出力の変更や電流密度の変更等によって研磨プロセス中に温度の調整を行うことを可能にする。
【0103】
別の実施形態では、エネルギー増強エネルギーユニット2080は、研磨プロセス中に金属薄膜2004上に研磨電流を集束させるための磁界を含んでもよい。研磨電流を集束させることは、ノズルの研磨速度プロファイルの制御の増大を可能にし、このことは、比較的大きな直径のノズルの場合にますます重要である。この磁界は、電解液の流れの方向、すなわち、金属薄膜表面に対して垂直な方向に発生させられてよい。磁石と電磁石、超伝導体コイル駆動磁石等が、この磁界を生じさせて集束させるために使用されることが可能である。
【0104】
紫外線源、X線源、マイクロ波源等のような他のエネルギー源も、一般的に上述したように、電気研磨プロセスの性能を向上させるために使用されることが可能であるということが認識されなければならない。
【0105】
例示的なチャンバモジュールとプロセスを特定の実施形態と具体例と用途とに関して説明してきたが、様々な変更と変形とが本発明からの逸脱なしに行われてよいということが当業者には明らかだろう。
【0106】
V.電気めっき装置および方法
半導体アセンブリの別の側面では、電気めっき装置および方法が、半導体ウェーハを電気めっきするために含まれている。めっき装置およびプロセスでは、均一な厚さの金属薄膜をめっきするためにウェーハの表面全体にわたって均一にプロセス流体が分散させられることが一般的に望ましい。1つの例示的なプロセスでは、電解質流体の直接的な流れを妨げると共に、プロセス流体がシャワーヘッドから出てくる前にそのシャワーヘッドの流路を通してより均一にプロセス流体を分散させるフィルタブロックを含む、めっき装置のためのシャワーヘッドが説明されている。プロセス流体を流路を通してより均一に分散させることが、めっきプロセスの均一性を増大させるためにシャワーヘッドアセンブリの各オリフィスからの電解質流体の一様な流量またはほぼ一様な流量をもたらす。
【0107】
図21は、半導体ウェーハ2102をめっきするための例示的な電気めっき装置の分解図を示す。この電気めっき装置は、半月形チャンバ2104と、定置シュラウド106と、めっきシャワーヘッドアセンブリ2108と、排出口2110と、液体入口2112と、電解液フィットスルー(electrolyte fit through)2114と、液体フィットスルー2116と、チャンバトレイ2118と、底部チャンバ窓2120と、底部チャンバ2122と、プロセスチャンバ2124と、チャンバ窓2126と、上蓋アセンブリ2130と、液体入口管材料2132と、電極ケーブル2134と、軸2136とを含むことが可能である。上蓋アセンブリ2130は、見出し「プロセスチャンバ」において上述した例示的な上蓋アセンブリと機能的に類似していることが可能である。定置シュラウド2106は、例えば、電気めっき中とスピン乾燥プロセス中とに電解質がチャンバから飛び出すことを防止するために、ウェーハチャック(図示されていない)の上を覆う。
【0108】
図21に示されているように、ウェーハ2102は、半月形チャンバ2104を通して上蓋アセンブリ2130のウェーハチャックに電気めっき装置の中に装着される。銅をウェーハ2102上にめっきするために、上蓋アセンブリ2130はウェーハ2102を下降させて、めっきシャワーヘッドアセンブリ2108の最上部の上方にそのウェーハを位置させるだろう。1つの例示的なめっきプロセスでは、ウェーハ2102とめっきシャワーヘッドアセンブリ2108との間の間隙が約0.1mmから約10mmの範囲内であり、好ましくは約2mmである時に、第1の金属層部分溶着が行われる。上蓋アセンブリ2130はウェーハ2102を追加の2mmから5mmだけ上昇させ、および、より厚い銅層がウェーハ上に溶着させられる第2の層溶着が行われることが可能である。
【0109】
例示的な電気めっきプロセスおよびシーケンスが、1999年1月15日付で出願された標題「めっき装置および方法(PLATING APPARATUS AND METHOD)」の米国特許第6,391,166号と、2001年4月18日付で出願された標題「めっき装置および方法(PLATING APPARATUS AND METHOD)」の米国特許出願番号09/837,902と、2001年4月18日付で出願された標題「めっき装置および方法(PLATING APPARATUS AND METHOD)」の米国特許出願番号09/837,911とに説明されており、これらの文献の全体的内容が本明細書に引例として組み入れられている。
【0110】
図22は、めっきプロセスのための例示的なシャワーヘッドアセンブリ2108の分解図を示す。シャワーヘッドアセンブリ2108は、外側流路リング2202と、シャワーヘッド頭部2204と、シャワーヘッド2206とを含んでよい。図23と図24は、それぞれに300mmウェーハと200mmウェーハとを電気めっきするように構成されている例示的なシャワーヘッドの分解図を示す。200mmウェーハと共に使用するためには、単純に300mm外側流路リング2302を200mm外側流路リング2402と取り替え、および、300mmシャワーヘッド頭部2304を200mmシャワーヘッド頭部2404と取り替える。こうして、シャワーヘッド2006は、300mmウェーハと200mmウェーハとの両方に対して使用可能である。図24を参照すると、ウェーハのサイズが300mmから200mmに縮小するので、シャワーヘッド頭部2404はより少ないリングを含むだろうし、外側流路リング2402の直径はより小さいだろう。しかし、この例示的なシャワーヘッドがあらゆるサイズのウェーハのために構成されることが可能であるということが認識されなければならない。
【0111】
図25Aは、例示的なシャワーヘッドの分解図を示す。図25Aに示されているように、シャワーヘッド2206は、電極リング2502と、ナット2504と、電極コネクタ2506と、電極外側コネクタ2508と、小型入口フレア継手(small inlet flare fitting)2510と、入口フレア継手(inlet flare fitting)2512と、めっきフィルタブロック(plate filter
block)2514と、シャワーヘッド基部2516と、フィルタスペーサ2518と、めっきフィルタリング(plate filter ring)2520とを含むことができる。各々の電極リング2502は、整合するめっきフィルタリング2520の最上部に嵌合され、および、電極リング2502の電極をナット2504と電極コネクタ2506と電極外側コネクタ2508とによって締め付け固定することによってシャワーヘッド基部2516上の所定の位置に固着させられる。各電極は、図21に示されているように、電極外側コネクタ2508に対して電極ケーブル2134によって取り付けられている。電極リング2502は、白金、白金被覆チタン等のような防食性の金属または合金で作られることが可能である。シャワーヘッド基部2516は、入口フレア継手2512と小型入口フレア継手2510とからの電解質の流れのための流路を有するだろう。
【0112】
さらに図25Aに見てとれるように、入口フレア継手2512は、シャワーヘッド基部2516内の流路の幅よりも大きいことが可能であり、および、入口フレア継手は、すべての7リングまたは10リングに関して同一の位置に締め付け固定されることが不可能である。入口フレア継手をシャワーヘッド基部2516に締め付け固定するために、および、張力と重量を電極リングに均等に分散させるために、1つおきの小型入口フレア継手2510または入口フレア継手2512と、対向するフィルタブロック2514とが、円の反対側の半分部分上に配置される(フィルタブロック2514に関しては図示されていない)。入口フレア継手2512と同様に、電極リング2512は、その電極が1つおきの電極リングと共に円の他方の半分部分上に配置されるように、めっきフィルタリング2520の上に嵌合する。
【0113】
図25Bは、液体流ブロックアセンブリを形成するようにフィルタスペーサ2518によって互いに接合されているめっきフィルタリング2520とめっきフィルタブロック2514との分解図を示し、電極リング2502がその液体流ブロックアセンブリの上に嵌合されている。この例示的な液体流ブロックアセンブリは、Oリング2530(図示されていない)を有する各めっきフィルタブロック2514の下方かつ中心、入口フレア継手2512と共にシャワーヘッド基部2516の上方に配置されるだろう。各めっきフィルタリング2520は、各オリフィスの中心に狭い穴を有するオリフィス2522を有する。図25Aと図25Bの両方を参照すると、液体流ブロックアセンブリと電極リング2502とがシャワーヘッド基部2516に締め付け固定されるので、めっきフィルタリング2520とシャワーヘッド基部の底部との間に流路が形成される。電解質流体が入口フレア継手2512から流入する。電解質の流れは最初に入口の上方でめっきフィルタブロック2514の中心に衝突し、流路全体にわたって分散させられるだろう。電解質流体がその流路を上昇するにつれて、その電解質は均一にオリフィス2522から外に流れ出て、電極リング2502に到達するだろう。その電解質流体は電極リング2502を通過して、ノズルヘッド2004内の穴2524を通ってウェーハ2102の表面に均一に流れる。
【0114】
図25Cは、オリフィス2522と、シャワーヘッド2006の底部上のノズルヘッドの穴2524との間の関係を示す。図25Cと図22とに示されているように、シャワーヘッド頭部2004は、穴2524が2つのオリフィス2522の間に位置しているようにシャワーヘッド2006上に重ねられている。この食い違い配置が、上述の電解質の流れが液体ブロック流アセンブリ上の各凹みの中を通ってより均一に流れることを可能にする。図25Dのシャワーヘッドの平面図に示されているように、穴2524はシャワーヘッド頭部2204(または2304または2404)上の外側リングの周りに配置されている。これらの穴2524は、さらにシャワーヘッド頭部2204上の包囲リング(enclosing ring)の内側においても、特定の用途に応じて、円形、細長い形等のような任意の形に形成されてよい。図24を参照すると、穴2524は、3つの丸穴を形成することによって生じさせられる細長い円形の形状に形成されてもよい。
【0115】
めっきフィルタブロック2514なしで、入口フレア継手2512は、その入口フレア継手の付近の上方の1つまたは複数の穴を通して直接的に電解質を配送してもよいが、このことは流路全体にわたる電解質の不均衡な分散の原因となる。電解質が1つの入口から流れているので、電解質の液圧の制御が困難である可能性がある。液体流ブロックアセンブリを使用することによって、めっきフィルタブロック2514が電解質の直接の流れを妨げ、流路全体にわたって電解質を分散させるので、この例示的な装置は、銅のような金属の溶着のための電解質のより適切な制御を実現することができる。電解質を流路全体にわたって分散させることは、等しい体積または概ね等しい体積の電解質がめっきフィルタリング2520上の各オリフィス2522から外に流れ出すことを可能にする。図25Eに示されているように、電解質が電極外側コネクタ2508から外に出て、シャワーヘッド基部2516とめっきフィルタリング2520とを通り、その次に電極リング2502の側部の周りを通り、シャワーヘッド頭部2004上の穴2524の外に流れ出る。
【0116】
この例示的なシャワーヘッド装置を特定の実施形態と具体例と用途に関して説明してきたが、本発明からの逸脱なしに様々な変更と変形とが行われることが可能であるということが当業者には明らかだろう。
【0117】
VI.ウェーハをレベリングする方法および装置
別の側面では、電気研磨または電気めっき装置のような加工処理モジュールに対して半導体ウェーハをレベリングする方法および装置。一般的に、ウェーハを加工処理している間は、ウェーハの主表面が加工処理チャンバまたはツールの水平表面に対して概ね平行であるようにウェーハがレベリングされることが望ましい。例えば、加工処理装置内でウェーハを位置合せすることは、研磨またはめっきプロセスの均一性を増大させる。
【0118】
図26Aと図26Bは、例えば加工処理チャンバのような加工処理装置に対して±0.001インチの範囲内でウェーハ2602の平行度を測定するために使用できる例示的なレベリングツール2604を示す。図26Aと図26Bとに示されているように、このレベリング装置は、一般的に、レベリングツール2604と、接地線2610と、信号線1612と、制御システム2614と、チャック2616とを含む。
【0119】
例示的なチャックが、1999年9月7日付で出願された標題「半導体加工物の電気研磨および/または電気めっきの最中に半導体加工物を保持および位置出しする方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR HOLDING AND POSITIONING SEMICONDUCTOR WORKPIECES DURING ELECTROPOLISHING AND/OR ELECTROPLATING OF THE WORKPIECES)」の米国特許第6,248,222 B1号と、2001年3月7日付で出願された標題「半導体加工物の電気研磨および/または電気めっきの最中に半導体加工物を保持および位置出しする方法および装置(METHOD AND APPARATUS FOR HOLDING AND POSITIONING SEMICONDUCTOR WORKPIECES DURING ELECTROPOLISHING AND/OR ELECTROPLATING OF THE WORKPIECES)」の米国特許第6,495,007号とに説明されており、これらの文献はその全体において本明細書に引例として組み入れられている。
【0120】
図26Aと図26Bとを参照すると、チャック2616は、半導体電気研磨または電気めっきプロセス中にウェーハ2602を保持する。電気研磨および/または電気めっきプロセスのより均一なプロセスを実現するために、ウェーハ2602は加工処理チャンバ2630に対して平行または概ね平行に配置され、および、特に、加工処理装置のめっきヘッドまたは研磨ノズル(図示されていない)と平行または概ね平行に配置される。レベリングツール2604がウェーハ2602の位置合せの向上を実現するためにプロセスチャンバ2630内に配置されてもよい。
【0121】
レベリングツール2604は、3つのセンサ2606とこれに対応する信号線2612とを含むだろう。レベリングツール2604がチャック2626の下に置かれ、および、ウェーハ2602がレベリングツール2604へと降ろされると、信号線2612が(センサ2606を介して)ウェーハ2602の表面上に形成されている薄い金属層を通して制御システム2614に対する接続を実現する。制御システム2614からの接地線2610は、ウェーハ2602の金属層に接続されている。センサ2606がその薄い金属層に接触すると、制御システム2614によって測定されることが可能な回路がセンサ2606と接地線2610との間に完成させられる。
【0122】
さらに、図26Bに示されているように、レベリングツール2604は、チャック2616内のウェーハ2602の平行度を測定するのに使用するための支持体2608と、研磨ノズルとを含むと共に、ウェーハ2602の表面の付近にレベリングツール2604を位置させることができる。
【0123】
図26Cは例示的なセンサ2606の断面図を示す。センサ2606は、ホルダ2626と、止めねじ2618と、ピン調整(pin adjustment)2620と、接触ねじ(contact screw)2622と、ピン2624とを含むことが可能である。信号線2602は接触ねじ2622を介してセンサ2606に接続されている。ホルダ2626と、ピン調整2620と、ピン2624は、ステンレス鋼、チタン、タンタル、または、金のような金属または合金で作られることが可能である。
【0124】
プロセスツールに対するウェーハ2602の整合性または平行度を測定するための1つの例示的なプロセスでは、チャック2616は、1つのセンサ2606のピン2624がウェーハ2602の導電性表面に接触するまで、レベリングツール2604に向かって下降する。この接触は、信号線2612と接地線2610と制御システム2614とを含む電気回路を完成させ、および、信号を制御システム2614に供給する。制御システム2614は、この接触の瞬間におけるチャック2616の当初(初期)位置からピンの位置までの距離を測定する。
【0125】
チャック2616は、第2のセンサ2606と第3のセンサ2606とがウェーハ2602の表面上に接触するまで、その下降を続ける。両方のセンサ接触に関する対応する距離が得られ、その測定プロセスが終了する。
【0126】
図27に示されているように、この例示的なプロセスは、各センサ2606に関する接触の瞬間における測定された距離を表示するソフトウェアインタフェースを含んでもよい。このインタフェースはセンサ2606の位置を表示することも可能である。測定された距離の最大距離と最小距離の間の差異が小さければ小さいほど、ウェーハ2602がより近く位置合せされているかまたは平行関係にある。このデータは、チャック2616を調整するために、したがってウェーハ2602の位置を調整するために使用可能である。この調整が行われた後に、測定距離の最大値と最小値との間の差が、具体的な用途に対応する±0.001インチ等のような設計仕様の範囲内に収まるまで、この測定サイクルが繰り返されることが可能である。
【0127】
この例示的なウェーハ位置合せの方法およびシステムを特定の実施形態と具体例と用途とに関して説明してきたが、様々な変更と変形とが本発明の範囲からの逸脱なしに行われてよいということが当業者には明らかだろう。
【0128】
様々な装置と方法とシステムの上記の詳細な説明は、例示的な実施形態を示すために提供されているのであって、限定的であることを意図しているものではない。本発明の範囲内において様々な変更と変形とが可能であるということが当業者には明らかだろう。例えば、クリーニングチャンバ、光センサ、液体配送システム、エンドポイント検出器等のような異なる例示的な電気研磨および電気めっき装置が、単一のプロセスアセンブリにおいて組み合わせて使用されてもよく、または、電気研磨および/または電気めっきシステムおよび方法を強化するために別個に使用されてもよい。したがって、本発明は添付されている特許請求項によって定義されるのであって、本明細書の説明によって限定されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】図1は、半導体ウェーハを電気研磨および/または電気めっきするために使用できる例示的な半導体加工処理アセンブリを示す。
【図2】図2は、半導体ウェーハを移動させるための例示的なエンドエフェクタを含むロボットを示す。
【図3】図3は、例示的なエンドエフェクタの平面図を示す。
【図4A】図4Aは、例示的なエンドエフェクタの平面図を示す。
【図4B】図4Bは、例示的なエンドエフェクタの断面図を示す。
【図5】図5は、例示的なエンドエフェクタの平面図を示す。
【図6】図6は、例示的なエンドエフェクタの平面図を示す。
【図7】図7は、例示的なエンドエフェクタの平面図を示す。
【図8】図8は、例示的な真空カップの側面図を示す。
【図9A】図9Aは、ドームカバーを有する例示的なクリーニングチャンバモジュールを示す。
【図9B】図9Bは、クリーニングチャンバモジュールの部分内部図を示す。
【図9C】図9Cは、クリーニングノズルの詳細図を伴う、クリーニングチャンバモジュールの分解図を示す。
【図10A】図10Aは、例示的な縁部クリーニングアセンブリの平面図を示す。
【図10B】図10Bは、例示的な縁部クリーニングアセンブリの側面図を示す。
【図11A】図11Aは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11B】図11Bは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11C】図11Cは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11D】図11Dは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11E】図11Eは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11F】図11Fは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11G】図11Gは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図11H】図11Hは、斜面クリーニングアセンブリの一部分として含まれる例示的なノズルヘッドの図を示す。
【図12】図12は、クリーニングチャンバモジュールの一部分として含まれる例示的なチャックモータアセンブリの分解図を示す。
【図13】図13は、クリーニングチャンバモジュール内に含まれているクリーニングチャンバ窓の分解図を示す。
【図14】図14は、クリーニングチャンバモジュール内に含まれている例示的な光センサの分解図を示す。
【図15】図15は、チャック内のウェーハの適正な配置を判定するための例示的な方法を示す。
【図16A】図16Aは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図16B】図16Bは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図16C】図16Cは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図17A】図17Aは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図17B】図17Bは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図17C】図17Cは、例示的なウェーハクリーニングプロセスを示す。
【図18】図18は、例示的なプロセスチャンバアセンブリの分解図を示す。
【図19】図19は、図18に示されているプロセスチャンバアセンブリ内に含まれることが可能な例示的なプロセス駆動システムの分解図を示す。
【図20】図20は、エネルギー増強要素を有する例示的なノズルを示す。
【図21】図21は、例示的な電気めっき装置の分解図を示す。
【図22】図22は、図21に示されている例示的なめっきシャワーヘッドアセンブリの分解図を示す。
【図23】図23は、300mmウェーハ用の例示的なめっきシャワーヘッドの分解図を示す。
【図24】図24は、200mmウェーハ用の例示的なめっきシャワーヘッドの分解図を示す。
【図25A】図25Aは、図22−24に示されているシャワーヘッドの図を示す。
【図25B】図25Bは、図22−24に示されているシャワーヘッドの図を示す。
【図25C】図25Cは、図22−24に示されているシャワーヘッドの図を示す。
【図25D】図25Dは、図22−24に示されているシャワーヘッドの図を示す。
【図25E】図25Eは、図22−24に示されているシャワーヘッドの図を示す。
【図26A】図26Aは、例示的なレベリングツールとウェーハチャックの平面図を示す。
【図26B】図26Bは、例示的なレベリングツールとウェーハチャックの断面図を示す。
【図26C】図26Cは、図26Aと図26Bとに示されている例示的なセンサの断面図を示す。
【図27】図27は、レベリングツールのためのソフトウェアパネルの例示的な図を示す。
【符号の説明】
【0130】
100 アセンブリ
102 電気シャーシアセンブリ
106 クリーニングモジュールアセンブリ
108 メインフレーム
111 AC制御アセンブリ
112 液体配送システム
114 気体制御システム
132 フロントフレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャック上のウェーハの位置出しを決定する方法であって、
チャック上に置かれているウェーハを回転させることと、
前記ウェーハが回転させられる時にセンサによって前記ウェーハの主表面の特徴を測定することと、
前記ウェーハが適正に位置出しされているかどうかを、前記測定された特徴に基づいて判定すること
とを含む方法。
【請求項2】
前記センサは、前記ウェーハの前記表面からの光の反射率を測定する光センサである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反射率が閾値よりも低く変化する場合に、前記ウェーハが前記チャック上に適正に位置していないということを判定する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記センサは、前記センサと前記ウェーハ表面と間の距離を測定する近接センサである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記センサは音響センサである請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記センサは渦電流センサである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
半導体ウェーハの電気研磨プロセスまたは電気めっきプロセスのためのプロセスチャンバであって、
前記ウェーハの主表面に加工処理液体を供給するように構成されている加工処理ノズルの反対側にウェーハを位置させるためのチャックアセンブリであって、ウェーハを加工処理する時に前記加工処理ノズルに対して第1の方向に平行移動するチャックアセンブリと、
前記チャックアセンブリと共に平行移動するように前記チャックアセンブリに機械的に連結されているシュラウド
とを備えるプロセスチャンバ。
【請求項8】
前記シュラウドは前記チャックアセンブリに磁気的に連結されている請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項9】
前記チャックアセンブリは、前記液体が前記ウェーハ上に供給される場所を調整するために、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向に平行移動する請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項10】
電気研磨プロセス中に、前記チャックアセンブリは前記ノズルから約0.5mmから約10mmの距離に前記ウェーハの前記主表面を位置させる請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項11】
前記距離は約5mmである請求項10に記載のプロセスチャンバ。
【請求項12】
電気めっきプロセス中に、前記チャックアセンブリは前記ノズルから約0.5mmから約20mmの距離に前記ウェーハの前記主表面を位置させる請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項13】
前記距離は約5mmである請求項12に記載のプロセスチャンバ。
【請求項14】
光センサと、前記ウェーハの前記主表面上の金属層を測定するように構成されているエンドポイント検出器とをさらに含む請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項15】
前記チャックアセンブリは前記プロセスチャンバに磁気的に連結されている請求項7に記載のプロセスチャンバ。
【請求項16】
前記チャックアセンブリは前記プロセスチャンバから係合解除されることができる請求項15に記載のプロセスチャンバ。
【請求項17】
電気めっきまたは電気研磨装置であって、
加工処理液体の流れを方向付けるノズルと、
金属薄膜表面におけるプロセス流体の攪拌を強化するように構成されているエネルギー要素
とを含む装置。
【請求項18】
前記エネルギー要素は前記ノズルに機械的に連結されている請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記エネルギー要素は、超音波変換器、マグナソニック(magnasonic)変換器、レーザ源、赤外熱源、マイクロ波源、および、磁石源の少なくとも1つを含む請求項17に記載の装置。
【請求項20】
エネルギー要素は、15KHzから110MHzの範囲内で動作するように構成されている超音波変換器を含む請求項17に記載の装置。
【請求項21】
エネルギー要素は、1W/cm2から100W/cm2の範囲内で動作するように構成されているレーザを含み、前記レーザはウェーハ上の金属薄膜の表面に向けられている請求項17に記載の装置。
【請求項22】
レーザによって超音波を刺激することによって金属薄膜の厚さを測定することをさらに含む請求項17に記載の装置。
【請求項23】
エネルギー要素は、1W/cm2から100W/cm2の範囲内で動作するように構成されている赤外線源を含み、赤外線源はウェーハ上の金属薄膜の表面に向けられている請求項17に記載の装置。
【請求項24】
前記金属薄膜表面の表面温度を測定するための赤外線センサをさらに含む請求項17に記載の装置。
【請求項25】
エネルギー要素は、ウェーハ上の金属薄膜の表面において前記プロセス流体中に電流を集束させるように構成されている磁気源を含む請求項17に記載の装置。
【請求項26】
半導体ウェーハ上において金属層を電気研磨または電気めっきする方法であって、
ウェーハを保持するウェーハチャックを回転させる動作と、
ウェーハの表面上の金属層に加工処理流体の流れを送る動作と、
前記加工処理流体の流れに対して前記ウェーハを平行移動させる動作と、
前記ウェーハと共にシュラウドを平行移動させる動作
とを含み、
前記シュラウドとウェーハチャックは機械的に連結されている方法。
【請求項27】
前記シュラウドとウェーハチャックは磁気的に連結されており、および、分離することが可能である請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ウェーハは、前記ウェーハの前記主表面に平行な方向に平行移動させられ、および、一定不変の線速度で回転させられる請求項26に記載の方法。
【請求項29】
エンドポイント検出器によって前記金属層の反射率を測定することと、金属薄膜厚さプロファイルを生じさせることとをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項30】
決定された金属薄膜厚さプロファイルに基づいて前記電流の流れを調整することをさらに含む請求項26に記載の方法。
【請求項31】
電気研磨プロセスが、
a)前記ウェーハ上の金属薄膜の所望の厚さを決定することと、
b)前記ウェーハ上の前記金属薄膜の一部分を除去することと、
c)前記金属薄膜の厚さを測定することと、
d)前記金属薄膜厚さが前記所望の厚さよりも大きい場合に、前記所望の厚さが測定されるまで、b)とc)とd)を繰り返すこと
とを含む請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記金属薄膜厚さはエンドポイント検出器によって測定される請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記金属薄膜厚さは、前記金属薄膜の表面にレーザを送ることによって生じさせれる超音波を測定することによって測定される請求項31に記載の方法。
【請求項34】
c)において前記金属薄膜厚さが薄すぎると判定される場合に、前記ウェーハを電気めっきすることをさらに含む請求項31に記載の方法。
【請求項35】
電気研磨プロセスにおいて、前記チャックの回転速度が、前記ウェーハと前記ウェーハの前記主表面に平行なノズルとの間の直線移動距離に関係して変化させられる請求項26に記載の方法。
【請求項36】
電気研磨プロセスにおいて、前記チャックの回転速度が、電気研磨プロセス液体の電流密度との関係において変化させられる請求項26に記載の方法。
【請求項37】
電気研磨プロセスにおいて、前記チャックの回転速度が、前記測定された金属薄膜厚さプロファイルと、所望の厚さプロファイルと、研磨される前記ウェーハの位置ととの関係において変化させられる請求項26に記載の方法。
【請求項38】
前記チャックは定線速度モードで回転させられる請求項26に記載の方法。
【請求項39】
前記チャックは定回転モードで回転させられる請求項26に記載の方法。
【請求項40】
前記チャックは定遠心力モードで回転させられる請求項26に記載の方法。
【請求項41】
ウェーハを電気めっきする装置であって、
プロセス液を供給するシャワーヘッドを備え、前記シャワーヘッドは、
前記プロセス流体を受け入れる入口と、
前記入口に組み合わされており、かつ、前記入口と複数のオリフィスとの間に配置されている流路と、
フィルタ要素
とを含み、
前記フィルタ要素は、前記入口の中に入る前記プロセス流体を前記流路全体にわたって分散させるように、および、前記複数のオリフィスから均一に流れるように、前記流路内に配置されている
装置。
【請求項42】
複数の入口と複数のオリフィスとの間に配置されており、かつ、少なくとも1つの前記入口が各流路に関連付けられている複数の流路と、
各流路の全体にわたって前記加工処理流体を分散させる複数のフィルタ要素とをさらに含む請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記フィルタ要素は前記入口の反対側に配置されている請求項41に記載の装置。
【請求項44】
前記フィルタ要素は、前記入口の反対側に配置されているブロッカープレート(blocker plate)である請求項41に記載の装置。
【請求項45】
前記シャワーヘッドは、300mmウェーハまたは200mmウェーハのために構成されている請求項41に記載の装置。
【請求項46】
前記複数のオリフィスに隣接してかつ前記流路の外側に配置されている電極リングをさらに含む請求項41に記載の装置。
【請求項47】
前記電極リングは防食性の金属または合金を含む請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記シャワーヘッド電極リングの上方に配置されている、複数のノズル穴を有するノズルヘッドをさらに含む請求項46に記載の装置。
【請求項49】
前記複数のノズル穴は前記複数のオリフィスに対して片寄っている請求項47に記載の装置。
【請求項50】
半導体ウェーハを電気めっきする方法であって、
プロセス液を分散させるための複数の穴を含む流路内に、入口を通して前記プロセス液を受け入れる動作と、
前記プロセス液が前記複数のオリフィスを均一に通過するように、前記入口を通して受け入れられた前記プロセス液を前記流路の全体にわたって分散させる動作
とを含む方法。
【請求項51】
複数の入口と複数のオリフィスとの間に配置されておりかつ少なくとも1つの入口が各流路に関連付けられている複数の流路において、プロセス液を受け入れることと、
受け入れられた前記プロセス液を各流路の全体にわたって分散させること
とをさらに含む請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記プロセス液は電解質流体である請求項50に記載の方法。
【請求項53】
前記プロセス液は、前記入口の反対側に位置しているフィルタ要素によって分散させられる請求項50に記載の方法。
【請求項54】
前記フィルタ要素はブロッカープレートである請求項53に記載の方法。
【請求項55】
300mmウェーハまたは200mmウェーハを電気めっきすることをさらに含む請求項50に記載の方法。
【請求項56】
前記プロセス流体が前記複数のオリフィスから供給され終わった後に、前記プロセス流体を電極リングの上方を通過させることをさらに含む請求項50に記載の方法。
【請求項57】
前記電極リングは防食性の金属または合金を含む請求項56に記載の方法。
【請求項58】
複数のノズル穴を含むノズルヘッドの中を前記プロセス流体を通過させることをさらに含み、および、前記ノズルヘッドは前記電極リングの上方に位置している請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記複数のオリフィスに対して前記複数のノズル穴を片寄らせることをさらに含む請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記プロセス流体の流れは前記フィルタ要素によって流路内で分散させられ、前記複数のオリフィスから前記電極リングを通って均一に流れ、および、前記ノズル穴を通ってウェーハの前記表面に流れる請求項58に記載の方法。
【請求項61】
加工処理装置内において半導体ウェーハをレベリングする装置であって、
実質的に平面内に配置されている3つのセンサと、
前記3つのセンサの反対側の、ウェーハを保持するように構成されているチャック
とを備え、
前記3つのセンサは、前記センサに対する前記ウェーハ表面の距離を測定するように構成されている
装置。
【請求項62】
前記平面は前記加工処理装置の一部分と平行である請求項61に記載の装置。
【請求項63】
前記平面は加工処理ノズルに関連付けられている請求項61に記載の装置。
【請求項64】
前記センサは、前記センサに接続されている信号線と、前記ウェーハの表面上の金属層と、前記ウェーハに接続されている接地線と共に回路を完成する導電ピンを含む請求項61に記載の装置。
【請求項65】
前記回路が完成される時に生じさせられる信号に基づいて前記ウェーハの距離オフセットを測定する制御システムをさらに含む請求項64に記載の装置。
【請求項66】
前記制御システムは前記距離測定値に基づいて前記チャックを調整する請求項65に記載の装置。
【請求項67】
加工処理装置内においてウェーハをレベリングする方法であって、
ウェーハの所望の整合平面を決定することと、
前記ウェーハの前記所望の整合平面に関して3つの場所でウェーハの位置を測定することと、
前記ウェーハの前記決定された位置と所望の整合平面とに基づいて前記ウェーハを調整すること
とを含む方法。
【請求項68】
前記平面は前記加工処理装置の一部分と平行である請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記平面は加工処理ノズルに関連付けられている請求項67に記載の方法。
【請求項70】
前記ウェーハの位置を決定することは3つのセンサによって距離を測定することを含み、前記センサに接続されている信号線と、前記ウェーハの表面上の金属層と、前記ウェーハ金属層に接続されている接地線と共に回路を完成させる導電ピンを各々が有する請求項67に記載の方法。
【請求項71】
制御システムが、前記回路が完成される時に生じさせられる信号に基づいて前記平面からの距離オフセットを測定する請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記ウェーハを調整することは、前記ウェーハを保持するチャックを前記距離測定値に基づいて移動させることを含む請求項71に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図11F】
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【図11G】
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【図11H】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25A】
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【図25B】
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【図25C】
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【図25D】
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【図25E】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図27】
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【公開番号】特開2007−77501(P2007−77501A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−227700(P2006−227700)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【分割の表示】特願2006−189857(P2006−189857)の分割
【原出願日】平成15年4月8日(2003.4.8)
【出願人】(500379299)エーシーエム リサーチ,インコーポレイティド (13)
【Fターム(参考)】