CDR回路
【課題】入力データに含まれているジッタを削除した再生データを得る。
【解決手段】入力データのデータレート周波数と同じ周波数の参照クロックを入力データにより位相合わせして再生クロックを作成し、該再生クロックにより前記入力データをFIFO101に書き込む。該FIFO101からの読み出しには、前記再生クロックと同期関係にない前記参照クロック又は別のクロックを使用し、前記FIFO101から再生データを出力させる。
【解決手段】入力データのデータレート周波数と同じ周波数の参照クロックを入力データにより位相合わせして再生クロックを作成し、該再生クロックにより前記入力データをFIFO101に書き込む。該FIFO101からの読み出しには、前記再生クロックと同期関係にない前記参照クロック又は別のクロックを使用し、前記FIFO101から再生データを出力させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は入力データに対して位相の合ったクロックを抽出して該クロックにより入力データのリタイミングを行うCDR回路に関する。
【背景技術】
【0002】
FTTHを実現する手法として開発が進められているPON(Passive Optica1 Network)方式等では、バーストデータを扱う必要がある。これらのシステムにおいては、非同期に受け取るバーストデータに対し瞬時に位相同期を確立してクロックを抽出し、そのバーストデータに対して位相同期を確立したクロックを抽出し、このクロックに同期してデータをリタイミングして送り出すCDR(Clock Data Recovery)回路が必須である。この種の回路は、たとえば特許文献1において参照できる。
【0003】
図13はこのような用途に用いられるCDR回路200の構成例を示している。201はフリップフロップ、202はメインVCO(電圧制御発振器、以下同じ)、203はサブVCO、204は位相比較器である。位相比較器204は入力データのデータレート周波数f1と同じ周波数の参照クロックとサブVCO203の発振出力の位相を比較し、両者の位相が合致するような制御信号S4を出力する。この制御信号S4はメインVCO202にも同時に入力し、メインVCO202の周波数もサブVCO203の発振周波数と同じになる。つまり、メインVCO202から出力する再生クロックの周波数は参照クロックと同じ周波数となる。メインVCO202にはバーストデータが入力され、データの電圧値遷移点をトリガとしてその再生クロックの位相がデータの位相と合うように調整される。データとの位相が合つた再生クロックは、フリップフロップ201においてデータのリタイミング等に使用されるクロックとして後投に送られる。なお、フリップフロップ201に入力されるデータは、クロックが確実に打ち抜けるよう固定の遅延回路(図示せず)を用いて調整される。
【特許文献1】Yusuke Ota,etal.,”High-Speed,Burst-Mode,Packet-Capable Optical Receiver and Instantaneous Clock Recovery for Optical Bus Operation”,Journal of Lightwave Technology,Vol.12,No.2.Feb.(1994)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成では、再生クロックは入力データの位相に合わせるので、入力データにジッタ(位相ノイズ)があると、再生クロックおよび再生データもジッタをもってしまうという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、データのリタイミングに先入先出回路を使用し、その読み出しを書き込みクロックから独立したクロックで行うようにして、上記したジッタの問題を解決したCDR回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的のために、請求項1にかかる発明のCDR回路は、入力データのデータレート周波数と同じ周波数の第1の参照クロックを入力して前記入力データの位相に合わせた再生クロックを生成する再生クロック生成回路と、該再生クロックを書き込みクロックとして前記入力データを書き込む先入先出回路とを備え、該先入先出回路の読み出しクロックとして前記再生クロックと同じ周波数でかつ前記再生クロックと非同期のクロックを使用することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のCDR回路において、前記再生クロック生成回路は、周波数比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOを備え、前記周波数比較回路は前記第1の参照クロックの周波数と前記第1のVCOの前記再生クロックの周波数を比較し、前記第1のVCOは前記周波数比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにしたことを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載のCDR回路において、前記再生クロック生成回路は、第2の位相比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOと第3のVCOを備え、前記第2の位相比較回路は前記第1の参照クロックの位相と前記第3のVCOの出力クロックの位相を比較し、前記第1のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにし、前記第3のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御されるようにしたことを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項2に記載のCDR回路において、前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記周波数比較回路の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項3に記載のCDR回路において、前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記第2の位相比較器の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載のCDR回路において、前記入力データが所定ビット数又は所定時間を超えて同符号が連続するとこれを検出して前記先入先出回路をリセットするリセット信号生成回路を備えることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項3又は5に記載のCDR回路において、前記第3のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7のいずれか1つに記載のCDR回路において、第1の位相比較器と第2のVCOと第3および第4の分周回路を備え、前記第1の位相比較器は前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第3の参照クロックの入力部から前記第3の分周器を介して入力するクロックと前記第2のVCOから前記第4の分周器を介して入力するクロックの位相を比較し、前記第2のVCOは前記第1の位相比較器の比較結果の信号を周波数制御信号とし、前記第2のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入力データに位相を合わせた再生クロックにより先入先出回路に入力データを書き込み、その先入先出回路からのデータの読み出しは再生クロックとは非同期の別のクロックを用いて行うので、先入先出回路から出力する再生データが入力データのジッタの影響を受けることは無い。また、周波数比較器や位相比較器の両入力部に分周器をそれぞれ挿入することにより、その周波数比較器や位相比較器の動作速度を低下させることができ省電力を図ることができるばかりか、その分周器の分周比を適宜設定することにより、周波数比較器や位相比較器に入力する参照クロックの周波数の選択の自由度が向上する。
【発明の実施の形態】
【0008】
[第1の実施例]
図1は本発明の第1の実施例のCDR回路100Aの構成を示すブロック図である。図1において、101はFIFO(先入先出回路、以下同じ)、102は第1のVCO、103は周波数比較器、f1は第1の参照クロックである。第1のVCO102と周波数比較器103はPLL回路を構成し、請求項に記載の再生クロック生成回路を構成する。第1の参照クロックf1の周波数は入力データのデータレート周波数と同じである。周波数比較器103は、第1の参照クロックf1の周波数と第1のVCO102の出力クロック(再生クロック)の周波数を比較するもので、例えば、第1の参照クロックf1のクロック数と第1のVCO102の再生クロックのクロック数の所定時間当りのカウント数を比較して、カウント差(周波数差)に相当する制御信号S1を出力する。
【0009】
データ入力端子より入力されたデータは、FIFO101および第1のVCO102に入力される。第1のVCO102から出力する再生クロックは第1の参照クロックf1と周波数比較器103において周波数が比較され、その周波数差に応じた制御信号S1が第1のVCO102の周波数制御端子に入力されるので、第1のVCO102から出力する再生クロックの周波数は第1の参照クロックf1の周波数と等しくなる。さらに、この第1のVCO102においては、入力するバーストデータが位相制御端子に入力され、そのデータの電圧値遷移点をトリガとしてその再生クロックの位相がデータの位相と合うように調整される。データとの位相が合つた再生クロックは、FIFO101においてデータの書き込みに使用されるクロックとなる。一方、第1の参照クロックf1は位相調整なしでそのまま読み出しクロックとしてFIFO101に入力している。よって、このFIFO101では、再生クロックを用いて入力データを記憶し、第1の参照クロックf1を用いて、記憶した入力データを入力された順に出力する。以上から、FIFO101から出力する再生データは、入力データに含まれるジッタの影響を受けることはない。
【0010】
[第2の実施例]
図2は本発明の第2の実施例のCDR回路100Bの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、周波数比較器103の両入力側に分周器104,105を挿入し、さらにPLL回路を構成する第1の位相比較器106と第2のVCO107を新たに追加して、第1の位相比較器106の両入力側に分周器108,109を挿入した。f2,f3は第2、第3の参照クロックである。
【0011】
ここでは、FIFO101の書き込み用の再生クロックの生成には、第2の参照クロックf2を使用する。第2の参照クロックf2の周波数をf2、FIFO101の書き込みクロックの周波数をf1、分周器104の分周比をn1、分周器105の分周比をn2とすると、
f2/n1=f1/n2
のように分周比n1,n2を設定する。
【0012】
この結果、第2の参照クロックf2の周波数を入力データのデータレート周波数f1と異ならせたときでも、第1のVCO102の再生クロックの周波数をその周波数f1に合わせることができる。すなわち、使用する第2の参照クロックf2の周波数に応じて分周比n1,n2を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、周波数比較器103で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。
【0013】
一方、FIFO101の読み出し用のクロックの生成には、第3の参照クロックf3を使用する。位相比較器106は、両入力クロックの位相差に応じた制御信号S2を出力する。ここでは、第3の参照クロックf3の周波数をf3、FIFO101の読み出しクロックの周波数をf1、分周器108の分周比をn4、分周器109の分周比をn4とすると、
f3/n3=f1/n4
のように分周比n3,n4を設定する。
【0014】
この結果、第3の参照クロックf3の周波数を入力データのデータレート周波数f1と異ならせたときでも、第2のVCO107の出力クロックの周波数をその周波数f1に合わせることができる。すなわち、ここでも、使用する第3の参照クロックf3の周波数に応じて分周比n3,n4を設定することで、第3の参照クロックf3の選定の自由度が高くなる。また、第1の位相比較器106で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。
【0015】
FIFO101では、第1のVCO102の再生クロックを用いて入力データを記憶し、第2のVCO107の再生クロックを用いて、記憶した入力データを入力された順に出力する。よって、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0016】
なお、第2および第3の参照クロックf2,f3の周波数を同一の周波数にすればクロック源を共通化できる。また第1の参照クロックf1の周波数と同じにしたときは、分周器104,105の分周比を同じに設定し、分周器108,109の分周比を同じに設定する。この場合は、周波数比較器103と第1の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。また、この場合、分周器108,109を不要にしてもよい。
【0017】
[第3の実施例]
図3は本発明の第3の実施例のCDR回路100Cの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。110は第2の位相比較器、111は第3のVCOである。第1のVCO102、第2の位相比較器110および第3のVCO111は、請求項に記載の再生クロック生成回路を構成する。
【0018】
ここでは、第3のVCO111の出力クロックと第1の参照クロックf1の位相を第2の位相比較器110で比較して、その比較結果の信号S3を第3のVCO111に対する周波数制御信号とすると共に、第1のVCO102に対する周波数制御信号としている。
【0019】
本実施例では、第3のVCO111を使用することで、図1のCDR回路100Aの周波数比較器102に代えて通常の位相比較器110を使用することができる。動作は図1のCDR回路と同じであり、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0020】
[第4の実施例]
図4は本発明の第4の実施例のCDR回路100Dの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、第2の位相比較器110の両入力側に分周器104,105を挿入し、さらにPLL回路を構成する第1の位相比較器106と第2のVCO107を新たに追加して、第1の位相比較器106の両入力側に分周器108,109を挿入した。f2,f3は第2、第3の参照クロックである。
【0021】
本実施例では、図2のCDR回路100Bと同様に、第2の参照クロックf3の周波数に応じて分周器104,105の分周比n1,n2を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、第2の位相比較器110で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。同様に、第3の参照クロックf3の周波数に応じて分周比n3,n4を設定することで、第3の参照クロックf3の選定の自由度が高くなる。また、第1の位相比較器106で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。また、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0022】
なお、第2および第3の参照クロックf2,f3の周波数を同一の周波数にすればクロック源を共通化できる。また第1の参照クロックf1の周波数と同じにしたときは、分周器104,105の分周比を同じに設定し、分周器108,109の分周比を同じに設定する。この場合は、周波数比較器103と第1の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。また、この場合、分周器108,109を不要にしてもよい。
【0023】
[第5の実施例]
図5は本発明の第5の実施例のCDR回路100Eの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、FIFO101の読み出しクロックとして、第1の参照クロックf1ではなく、第3のVCO111の出力クロックを使用するようにした。第1のVCOの再生クロックは入力データに含まれるジッタの影響を受けるが、第3のVCOの出力クロックはその影響を受けないので、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0024】
[第6の実施例]
図6は本発明の第6の実施例のCDR回路100Fの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Fに対して、第2の位相比較器110の両入力側に分周器104,105を挿入し、分周器104に第2の参照クロックf2を入力するようにした。
【0025】
本実施例では、第2の参照クロックf2の周波数に応じて分周比n1,n1を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、第2の位相比較器110で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。また、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0026】
なお、第2の参照クロックf2の周波数を第1の参照クロックf1の周波数と同じにしてもよい。この場合は、分周器104,105の分周比を同じに設定する。このようすると、第2の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。
【0027】
[第7の実施例]
図7は本発明の第7の実施例のCDR回路100Gの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、CR時定数回路からなるリセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は、予め設定した時間以上の同符号連続入力又は予め設定したビット数以上の同符号連続入力を検出すると、FIFO101をリセットする。これにより、FIFO101にデータが到来しなくなったときに、FIFO101をリセットできるので、FIFO101が溢れたり足りなくなったりすることを回避できる。
【0028】
[第8の実施例]
図8は本発明の第8の実施例のCDR回路100Hの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、リセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は図7で説明したものと同じであり、図7のCDR回路100Gの場合と同様に動作する。
【0029】
[第9の実施例]
図9は本発明の第9の実施例のCDR回路100Iの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Eに対して、リセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は図7で説明したものと同じであり、図7のCDR回路100Gの場合と同様に動作する。
【0030】
[第10の実施例]
図10は本発明の第10の実施例のCDR回路100Jの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、カウンタからなるリセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は、予め設定した時間以上の同符号連続入力又は予め設定したビット数以上の同符号連続入力を検出すると、FIFO101をリセットする。これにより、FIFO101にデータが到来しなくなったときに、FIFO101をリセットできる。このリセット信号生成回路113は、FIFO101の書き込み用のクロックをクロックとして、同符号を所定数だけ連続カウントするとリセット信号を生成する。
【0031】
[第11の実施例]
図11は本発明の第11の実施例のCDR回路100Kの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、リセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は図10で説明したものと同じであり、図10のCDR回路100Jの場合と同様に動作する。
【0032】
[第12の実施例]
図12は本発明の第12の実施例のCDR回路100Lの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Eに対して、リセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は図10で説明したものと同じであり、図10のCDR回路100Jの場合と同様に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図2】第2の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図3】第3の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図4】第4の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図5】第5の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図6】第6の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図7】第7の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図8】第8の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図9】第9の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図10】第10の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図11】第11の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図12】第12の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図13】従来のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0034】
100A〜100L:CDR回路、101:FIFO(先入先出回路)、102:第1のVCO(電圧制御発振器)、103:周波数比較器、104,105:分周器、106:第1の位相比較器、107:第2のVCO、108,109:分周器、110:第2の位相比較器、111:第3のVCO、112,113:リセット信号生成回路
200:CDR回路、201:フリップフロップ、202:メインVCO、203:サブVCO、204:位相比較器
【技術分野】
【0001】
本発明は入力データに対して位相の合ったクロックを抽出して該クロックにより入力データのリタイミングを行うCDR回路に関する。
【背景技術】
【0002】
FTTHを実現する手法として開発が進められているPON(Passive Optica1 Network)方式等では、バーストデータを扱う必要がある。これらのシステムにおいては、非同期に受け取るバーストデータに対し瞬時に位相同期を確立してクロックを抽出し、そのバーストデータに対して位相同期を確立したクロックを抽出し、このクロックに同期してデータをリタイミングして送り出すCDR(Clock Data Recovery)回路が必須である。この種の回路は、たとえば特許文献1において参照できる。
【0003】
図13はこのような用途に用いられるCDR回路200の構成例を示している。201はフリップフロップ、202はメインVCO(電圧制御発振器、以下同じ)、203はサブVCO、204は位相比較器である。位相比較器204は入力データのデータレート周波数f1と同じ周波数の参照クロックとサブVCO203の発振出力の位相を比較し、両者の位相が合致するような制御信号S4を出力する。この制御信号S4はメインVCO202にも同時に入力し、メインVCO202の周波数もサブVCO203の発振周波数と同じになる。つまり、メインVCO202から出力する再生クロックの周波数は参照クロックと同じ周波数となる。メインVCO202にはバーストデータが入力され、データの電圧値遷移点をトリガとしてその再生クロックの位相がデータの位相と合うように調整される。データとの位相が合つた再生クロックは、フリップフロップ201においてデータのリタイミング等に使用されるクロックとして後投に送られる。なお、フリップフロップ201に入力されるデータは、クロックが確実に打ち抜けるよう固定の遅延回路(図示せず)を用いて調整される。
【特許文献1】Yusuke Ota,etal.,”High-Speed,Burst-Mode,Packet-Capable Optical Receiver and Instantaneous Clock Recovery for Optical Bus Operation”,Journal of Lightwave Technology,Vol.12,No.2.Feb.(1994)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成では、再生クロックは入力データの位相に合わせるので、入力データにジッタ(位相ノイズ)があると、再生クロックおよび再生データもジッタをもってしまうという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、データのリタイミングに先入先出回路を使用し、その読み出しを書き込みクロックから独立したクロックで行うようにして、上記したジッタの問題を解決したCDR回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的のために、請求項1にかかる発明のCDR回路は、入力データのデータレート周波数と同じ周波数の第1の参照クロックを入力して前記入力データの位相に合わせた再生クロックを生成する再生クロック生成回路と、該再生クロックを書き込みクロックとして前記入力データを書き込む先入先出回路とを備え、該先入先出回路の読み出しクロックとして前記再生クロックと同じ周波数でかつ前記再生クロックと非同期のクロックを使用することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載のCDR回路において、前記再生クロック生成回路は、周波数比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOを備え、前記周波数比較回路は前記第1の参照クロックの周波数と前記第1のVCOの前記再生クロックの周波数を比較し、前記第1のVCOは前記周波数比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにしたことを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1に記載のCDR回路において、前記再生クロック生成回路は、第2の位相比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOと第3のVCOを備え、前記第2の位相比較回路は前記第1の参照クロックの位相と前記第3のVCOの出力クロックの位相を比較し、前記第1のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにし、前記第3のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御されるようにしたことを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項2に記載のCDR回路において、前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記周波数比較回路の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項3に記載のCDR回路において、前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記第2の位相比較器の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載のCDR回路において、前記入力データが所定ビット数又は所定時間を超えて同符号が連続するとこれを検出して前記先入先出回路をリセットするリセット信号生成回路を備えることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項3又は5に記載のCDR回路において、前記第3のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7のいずれか1つに記載のCDR回路において、第1の位相比較器と第2のVCOと第3および第4の分周回路を備え、前記第1の位相比較器は前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第3の参照クロックの入力部から前記第3の分周器を介して入力するクロックと前記第2のVCOから前記第4の分周器を介して入力するクロックの位相を比較し、前記第2のVCOは前記第1の位相比較器の比較結果の信号を周波数制御信号とし、前記第2のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、入力データに位相を合わせた再生クロックにより先入先出回路に入力データを書き込み、その先入先出回路からのデータの読み出しは再生クロックとは非同期の別のクロックを用いて行うので、先入先出回路から出力する再生データが入力データのジッタの影響を受けることは無い。また、周波数比較器や位相比較器の両入力部に分周器をそれぞれ挿入することにより、その周波数比較器や位相比較器の動作速度を低下させることができ省電力を図ることができるばかりか、その分周器の分周比を適宜設定することにより、周波数比較器や位相比較器に入力する参照クロックの周波数の選択の自由度が向上する。
【発明の実施の形態】
【0008】
[第1の実施例]
図1は本発明の第1の実施例のCDR回路100Aの構成を示すブロック図である。図1において、101はFIFO(先入先出回路、以下同じ)、102は第1のVCO、103は周波数比較器、f1は第1の参照クロックである。第1のVCO102と周波数比較器103はPLL回路を構成し、請求項に記載の再生クロック生成回路を構成する。第1の参照クロックf1の周波数は入力データのデータレート周波数と同じである。周波数比較器103は、第1の参照クロックf1の周波数と第1のVCO102の出力クロック(再生クロック)の周波数を比較するもので、例えば、第1の参照クロックf1のクロック数と第1のVCO102の再生クロックのクロック数の所定時間当りのカウント数を比較して、カウント差(周波数差)に相当する制御信号S1を出力する。
【0009】
データ入力端子より入力されたデータは、FIFO101および第1のVCO102に入力される。第1のVCO102から出力する再生クロックは第1の参照クロックf1と周波数比較器103において周波数が比較され、その周波数差に応じた制御信号S1が第1のVCO102の周波数制御端子に入力されるので、第1のVCO102から出力する再生クロックの周波数は第1の参照クロックf1の周波数と等しくなる。さらに、この第1のVCO102においては、入力するバーストデータが位相制御端子に入力され、そのデータの電圧値遷移点をトリガとしてその再生クロックの位相がデータの位相と合うように調整される。データとの位相が合つた再生クロックは、FIFO101においてデータの書き込みに使用されるクロックとなる。一方、第1の参照クロックf1は位相調整なしでそのまま読み出しクロックとしてFIFO101に入力している。よって、このFIFO101では、再生クロックを用いて入力データを記憶し、第1の参照クロックf1を用いて、記憶した入力データを入力された順に出力する。以上から、FIFO101から出力する再生データは、入力データに含まれるジッタの影響を受けることはない。
【0010】
[第2の実施例]
図2は本発明の第2の実施例のCDR回路100Bの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、周波数比較器103の両入力側に分周器104,105を挿入し、さらにPLL回路を構成する第1の位相比較器106と第2のVCO107を新たに追加して、第1の位相比較器106の両入力側に分周器108,109を挿入した。f2,f3は第2、第3の参照クロックである。
【0011】
ここでは、FIFO101の書き込み用の再生クロックの生成には、第2の参照クロックf2を使用する。第2の参照クロックf2の周波数をf2、FIFO101の書き込みクロックの周波数をf1、分周器104の分周比をn1、分周器105の分周比をn2とすると、
f2/n1=f1/n2
のように分周比n1,n2を設定する。
【0012】
この結果、第2の参照クロックf2の周波数を入力データのデータレート周波数f1と異ならせたときでも、第1のVCO102の再生クロックの周波数をその周波数f1に合わせることができる。すなわち、使用する第2の参照クロックf2の周波数に応じて分周比n1,n2を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、周波数比較器103で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。
【0013】
一方、FIFO101の読み出し用のクロックの生成には、第3の参照クロックf3を使用する。位相比較器106は、両入力クロックの位相差に応じた制御信号S2を出力する。ここでは、第3の参照クロックf3の周波数をf3、FIFO101の読み出しクロックの周波数をf1、分周器108の分周比をn4、分周器109の分周比をn4とすると、
f3/n3=f1/n4
のように分周比n3,n4を設定する。
【0014】
この結果、第3の参照クロックf3の周波数を入力データのデータレート周波数f1と異ならせたときでも、第2のVCO107の出力クロックの周波数をその周波数f1に合わせることができる。すなわち、ここでも、使用する第3の参照クロックf3の周波数に応じて分周比n3,n4を設定することで、第3の参照クロックf3の選定の自由度が高くなる。また、第1の位相比較器106で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。
【0015】
FIFO101では、第1のVCO102の再生クロックを用いて入力データを記憶し、第2のVCO107の再生クロックを用いて、記憶した入力データを入力された順に出力する。よって、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0016】
なお、第2および第3の参照クロックf2,f3の周波数を同一の周波数にすればクロック源を共通化できる。また第1の参照クロックf1の周波数と同じにしたときは、分周器104,105の分周比を同じに設定し、分周器108,109の分周比を同じに設定する。この場合は、周波数比較器103と第1の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。また、この場合、分周器108,109を不要にしてもよい。
【0017】
[第3の実施例]
図3は本発明の第3の実施例のCDR回路100Cの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。110は第2の位相比較器、111は第3のVCOである。第1のVCO102、第2の位相比較器110および第3のVCO111は、請求項に記載の再生クロック生成回路を構成する。
【0018】
ここでは、第3のVCO111の出力クロックと第1の参照クロックf1の位相を第2の位相比較器110で比較して、その比較結果の信号S3を第3のVCO111に対する周波数制御信号とすると共に、第1のVCO102に対する周波数制御信号としている。
【0019】
本実施例では、第3のVCO111を使用することで、図1のCDR回路100Aの周波数比較器102に代えて通常の位相比較器110を使用することができる。動作は図1のCDR回路と同じであり、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0020】
[第4の実施例]
図4は本発明の第4の実施例のCDR回路100Dの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、第2の位相比較器110の両入力側に分周器104,105を挿入し、さらにPLL回路を構成する第1の位相比較器106と第2のVCO107を新たに追加して、第1の位相比較器106の両入力側に分周器108,109を挿入した。f2,f3は第2、第3の参照クロックである。
【0021】
本実施例では、図2のCDR回路100Bと同様に、第2の参照クロックf3の周波数に応じて分周器104,105の分周比n1,n2を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、第2の位相比較器110で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。同様に、第3の参照クロックf3の周波数に応じて分周比n3,n4を設定することで、第3の参照クロックf3の選定の自由度が高くなる。また、第1の位相比較器106で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。また、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0022】
なお、第2および第3の参照クロックf2,f3の周波数を同一の周波数にすればクロック源を共通化できる。また第1の参照クロックf1の周波数と同じにしたときは、分周器104,105の分周比を同じに設定し、分周器108,109の分周比を同じに設定する。この場合は、周波数比較器103と第1の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。また、この場合、分周器108,109を不要にしてもよい。
【0023】
[第5の実施例]
図5は本発明の第5の実施例のCDR回路100Eの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、FIFO101の読み出しクロックとして、第1の参照クロックf1ではなく、第3のVCO111の出力クロックを使用するようにした。第1のVCOの再生クロックは入力データに含まれるジッタの影響を受けるが、第3のVCOの出力クロックはその影響を受けないので、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0024】
[第6の実施例]
図6は本発明の第6の実施例のCDR回路100Fの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Fに対して、第2の位相比較器110の両入力側に分周器104,105を挿入し、分周器104に第2の参照クロックf2を入力するようにした。
【0025】
本実施例では、第2の参照クロックf2の周波数に応じて分周比n1,n1を設定することで、第2の参照クロックf2の選定の自由度が高くなる。また、第2の位相比較器110で扱う周波数が低くなり、省電力化が可能となる。また、入力データにジッタがあっても、FIFO101から出力する再生データにはジッタは含まれない。
【0026】
なお、第2の参照クロックf2の周波数を第1の参照クロックf1の周波数と同じにしてもよい。この場合は、分周器104,105の分周比を同じに設定する。このようすると、第2の位相比較器106を低い周波数で動作させることが可能となり、省電力が可能となる。
【0027】
[第7の実施例]
図7は本発明の第7の実施例のCDR回路100Gの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、CR時定数回路からなるリセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は、予め設定した時間以上の同符号連続入力又は予め設定したビット数以上の同符号連続入力を検出すると、FIFO101をリセットする。これにより、FIFO101にデータが到来しなくなったときに、FIFO101をリセットできるので、FIFO101が溢れたり足りなくなったりすることを回避できる。
【0028】
[第8の実施例]
図8は本発明の第8の実施例のCDR回路100Hの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、リセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は図7で説明したものと同じであり、図7のCDR回路100Gの場合と同様に動作する。
【0029】
[第9の実施例]
図9は本発明の第9の実施例のCDR回路100Iの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Eに対して、リセット信号生成回路112を追加した。このリセット信号生成回路112は図7で説明したものと同じであり、図7のCDR回路100Gの場合と同様に動作する。
【0030】
[第10の実施例]
図10は本発明の第10の実施例のCDR回路100Jの構成を示すブロック図である。図1に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図1のCDR回路100Aに対して、カウンタからなるリセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は、予め設定した時間以上の同符号連続入力又は予め設定したビット数以上の同符号連続入力を検出すると、FIFO101をリセットする。これにより、FIFO101にデータが到来しなくなったときに、FIFO101をリセットできる。このリセット信号生成回路113は、FIFO101の書き込み用のクロックをクロックとして、同符号を所定数だけ連続カウントするとリセット信号を生成する。
【0031】
[第11の実施例]
図11は本発明の第11の実施例のCDR回路100Kの構成を示すブロック図である。図3に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図3のCDR回路100Cに対して、リセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は図10で説明したものと同じであり、図10のCDR回路100Jの場合と同様に動作する。
【0032】
[第12の実施例]
図12は本発明の第12の実施例のCDR回路100Lの構成を示すブロック図である。図5に示した構成要素と同じものには同じ符号を付けた。本実施例では、図5のCDR回路100Eに対して、リセット信号生成回路113を追加した。このリセット信号生成回路113は図10で説明したものと同じであり、図10のCDR回路100Jの場合と同様に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図2】第2の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図3】第3の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図4】第4の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図5】第5の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図6】第6の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図7】第7の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図8】第8の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図9】第9の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図10】第10の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図11】第11の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図12】第12の実施例のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【図13】従来のCDR回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0034】
100A〜100L:CDR回路、101:FIFO(先入先出回路)、102:第1のVCO(電圧制御発振器)、103:周波数比較器、104,105:分周器、106:第1の位相比較器、107:第2のVCO、108,109:分周器、110:第2の位相比較器、111:第3のVCO、112,113:リセット信号生成回路
200:CDR回路、201:フリップフロップ、202:メインVCO、203:サブVCO、204:位相比較器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データのデータレート周波数と同じ周波数の第1の参照クロックを入力して前記入力データの位相に合わせた再生クロックを生成する再生クロック生成回路と、該再生クロックを書き込みクロックとして前記入力データを書き込む先入先出回路とを備え、該先入先出回路の読み出しクロックとして前記再生クロックと同じ周波数でかつ前記再生クロックと非同期のクロックを使用することを特徴とするCDR回路。
【請求項2】
請求項1に記載のCDR回路において、
前記再生クロック生成回路は、周波数比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOを備え、前記周波数比較回路は前記第1の参照クロックの周波数と前記第1のVCOの前記再生クロックの周波数を比較し、前記第1のVCOは前記周波数比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項3】
請求項1に記載のCDR回路において、
前記再生クロック生成回路は、第2の位相比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOと第3のVCOを備え、前記第2の位相比較回路は前記第1の参照クロックの位相と前記第3のVCOの出力クロックの位相を比較し、前記第1のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにし、前記第3のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御されるようにしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項4】
請求項2に記載のCDR回路において、
前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記周波数比較回路の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とするCDR回路。
【請求項5】
請求項3に記載のCDR回路において、
前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記第2の位相比較器の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とするCDR回路。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1つに記載のCDR回路において、
前記入力データが所定ビット数又は所定時間を超えて同符号が連続するとこれを検出して前記先入先出回路をリセットするリセット信号生成回路を備えることを特徴とするCDR回路。
【請求項7】
請求項3又は5に記載のCDR回路において、
前記第3のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1つに記載のCDR回路において、
第1の位相比較器と第2のVCOと第3および第4の分周回路を備え、前記第1の位相比較器は前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第3の参照クロックの入力部から前記第3の分周器を介して入力するクロックと前記第2のVCOから前記第4の分周器を介して入力するクロックの位相を比較し、前記第2のVCOは前記第1の位相比較器の比較結果の信号を周波数制御信号とし、前記第2のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項1】
入力データのデータレート周波数と同じ周波数の第1の参照クロックを入力して前記入力データの位相に合わせた再生クロックを生成する再生クロック生成回路と、該再生クロックを書き込みクロックとして前記入力データを書き込む先入先出回路とを備え、該先入先出回路の読み出しクロックとして前記再生クロックと同じ周波数でかつ前記再生クロックと非同期のクロックを使用することを特徴とするCDR回路。
【請求項2】
請求項1に記載のCDR回路において、
前記再生クロック生成回路は、周波数比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOを備え、前記周波数比較回路は前記第1の参照クロックの周波数と前記第1のVCOの前記再生クロックの周波数を比較し、前記第1のVCOは前記周波数比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項3】
請求項1に記載のCDR回路において、
前記再生クロック生成回路は、第2の位相比較回路と前記再生クロックを出力する第1のVCOと第3のVCOを備え、前記第2の位相比較回路は前記第1の参照クロックの位相と前記第3のVCOの出力クロックの位相を比較し、前記第1のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御され且つ前記入力データの電圧値変移点により発振位相が制御されるようにし、前記第3のVCOは前記第2の位相比較回路の比較結果の信号で発振周波数が制御されるようにしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項4】
請求項2に記載のCDR回路において、
前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記周波数比較回路の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とするCDR回路。
【請求項5】
請求項3に記載のCDR回路において、
前記第1の参照クロックを前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第2の参照クロックに置き換え、前記第2の位相比較器の両入力部にそれぞれ第1および第2の分周器を挿入したことを特徴とするCDR回路。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1つに記載のCDR回路において、
前記入力データが所定ビット数又は所定時間を超えて同符号が連続するとこれを検出して前記先入先出回路をリセットするリセット信号生成回路を備えることを特徴とするCDR回路。
【請求項7】
請求項3又は5に記載のCDR回路において、
前記第3のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とするCDR回路。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1つに記載のCDR回路において、
第1の位相比較器と第2のVCOと第3および第4の分周回路を備え、前記第1の位相比較器は前記第1の参照クロックと同一又は異なる周波数の第3の参照クロックの入力部から前記第3の分周器を介して入力するクロックと前記第2のVCOから前記第4の分周器を介して入力するクロックの位相を比較し、前記第2のVCOは前記第1の位相比較器の比較結果の信号を周波数制御信号とし、前記第2のVCOの出力クロックを前記先入先出回路の読み出しクロックとしたことを特徴とするCDR回路。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−11173(P2008−11173A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179533(P2006−179533)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
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