説明

EGRバルブ

【課題】EGRバルブの弁軸上に設けたシール部材のシール不良を防止すること。
【解決手段】リップシール15は、ハウジング2と弁軸6との間で弁軸6の軸受11に隣接して設けられる。デポガードプラグ16は、ハウジング2と弁軸6との間でリップシール15に隣接して設けられる。軸受11の一端11aにリップシール15の一端15aが隣接して配置され、リップシール15の他端15b及びリップ部15dにデポガードプラグ16の一端16aが隣接し配置され、デポガードプラグ16の他端16bが流路3に面して配置される。軸受11の一端11aからリップシール15のリップ部15dの先端15eまでの第1の距離L1と、デポガードプラグ16の他端16bからリップシール15のリップ部15dの先端15eまでの第2の距離L2とのそれぞれを、弁軸6のストローク運動における最大ストロークSTよりも大きく設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、排気ガス再循環装置(EGR装置)のEGR通路に設けられ、アクチュエータにより駆動されるEGRバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1〜3に記載の技術が知られている。特に、特許文献1に記載のEGRバルブのハウジングには、弁体を弁座に対して開閉させるためにアクチュエータにより往復運動(ストローク運動)される弁軸が、軸受を介して設けられる。そして、この弁軸とハウジングとの間にはシール部材が設けられ、弁軸と軸受との隙間から、ガスや異物、水分などがアクチュエータの側へ漏洩するのを防止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2010/18650
【特許文献2】特開2005−120932号公報
【特許文献3】特開2006−90200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載のEGRバルブでは、シール部材のリップ部(シール部材が弁軸と接触する部位)が弁軸のストローク運動に対し、適正な位置に配置されていない場合に、次のような問題が考えられる。すなわち、EGRバルブがEGR装置において実際に使用されると、軸受における弁軸との摺動面や弁軸上にデポジットが付着したり堆積したりすることがある。この場合、異物やデポジットがシール部材のリップ部に乗り上げて噛み込まれることでシール部材にシール不良を生じさせるおそれがあった。
【0005】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、弁軸上に設けられたシール部材につき異物やデポジットの噛み込みによるシール不良を防止できるEGRバルブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、EGRガスの流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁座に着座可能に設けられた弁体と、弁体を弁座に対して移動させるために弁体と一体的に設けられた弁軸と、弁体と共に弁軸を軸方向へストローク運動させるための駆動手段と、ハウジングと弁軸との間に設けられ、軸方向に一端と他端を有し、弁軸をストローク運動可能に支持するための軸受と、ハウジングと弁軸との間にて軸受に隣接して設けられ、軸方向に一端と他端を有し、他端の側にて弁軸と接触するシール部を有し、ハウジングと弁軸との間をシールするためのシール部材と、ハウジングと弁軸との間にてシール部材に隣接して設けられ、軸方向に一端と他端を有し、ハウジングと弁軸との間をデポジットからガードするためのデポガード部材と、軸受の一端にシール部材の一端が隣接して配置され、シール部材の他端及びシール部にデポガード部材の一端が隣接して配置され、デポガード部材の他端が流路に面して配置されることとを備えたEGRバルブにおいて、シール部材の一端に隣接する軸受の一端からシール部材のシール部の先端までの距離を第1の距離とし、流路に面するデポガード部材の他端からシール部材のシール部の先端までの距離を第2の距離とすると、第1の距離及び第2の距離を弁軸のストローク運動における最大ストロークよりも大きく設定したことを趣旨とする。
【0007】
上記発明の構成によれば、シール部材の一端に隣接する軸受の一端からシール部材のシール部の先端まで第1の距離を、弁軸の最大ストロークよりも大きく設定している。従って、弁体が弁座に対して全閉又は全開となった状態から弁軸を駆動手段により最大ストロークだけストローク運動させる。これにより、弁軸が軸受の側からシール部材の側へ向けて移動する場合には、弁軸の軸受との摺動部分が、シール部材のシール部の先端に達することがない。また、流路に面するデポガード部材の他端からシール部材のシール部の先端までの第2の距離を、弁軸の最大ストロークよりも大きく設定している。従って、弁体が弁座に対して全開又は全閉となった状態から弁軸を駆動手段により最大ストロークだけストローク運動させる。これにより、弁軸がデポガード部材の側からシール部材の側へ向けて移動する場合には、弁軸の流路に露出していた部分がシール部材のシール部の先端に達することがない。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、デポガード部材は、略筒形をなし、流路に面する他端の側が流路に対して凸形状をなすように形成され、デポガード部材の中心を弁軸が貫通することを趣旨とする。
【0009】
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、デポガード部材の流路に面する他端の側が流路に対して凸形状をなすので、流路を流れるデポジットがデポガード部材と弁軸との間に入り込み難い。また、デポガード部材の他端の側を凸形状にすることで、その凸形状の分だけデポガード部材の軸線方向の長さが拡張される。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、シール部材は、略筒形をなし、ハウジングに形成された孔に直接圧入され、シール部材の中心を弁軸が貫通することを趣旨とする。
【0011】
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、ハウジングに形成された孔にシール部材が直接圧入され、そのシール部材の中心を弁軸が貫通するので、ハウジングとシール部材との間のシール性が保たれ、弁軸とシール部材との同軸度が保たれる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、EGRバルブの弁軸上に設けられたシール部材につき異物やデポジットの噛み込みによるシール不良を防止することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、弁軸とシール部材との間へのデポジットの侵入を更に抑制することができ、凸形状を工夫することで第2の距離を調整することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、シール部材によるシール性を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】一実施形態に係り、全閉時のEGRバルブを示す正断面図。
【図2】同実施形態に係り、全開時のEGRバルブを示す正断面図。
【図3】同実施形態に係り、図1,2の主要部を示す拡大断面図。
【図4】同実施形態に係り、リップシールを弁軸の一部と共に示す断面図。
【図5】同実施形態に係り、デポガードプラグを示す正面図。
【図6】別の実施形態に係り、リップシールを弁軸の一部と共に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明におけるEGRバルブを具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1に、全閉時のEGRバルブ1を正断面図により示す。図2に、全開時のEGRバルブ1を正断面図により示す。EGRバルブ1は、エンジンから排出される排気ガスの一部(EGRガス)を吸気通路へ戻すEGR通路に設けられ、EGRガス流量を制御するために使用される。EGRバルブ1は、ハウジング2と、ハウジング2に形成されたEGRガスの流路3と、流路3の途中に設けられた弁座4と、弁座4に着座可能に設けられた弁体5と、弁体5を弁座4に対して移動させるために弁体5と一体的に設けられた弁軸6と、弁体5と共に弁軸6を軸方向へ往復運動(ストローク運動)させるために出力軸7を回転させる駆動手段としてのアクチュエータ8とを備える。
【0018】
ハウジング2に形成された流路3の両端は、EGRガスが導入される入口3aと、EGRガスが導出される出口3bとなっている。弁座4は、流路3の途中に設けられ、流路3に連通する弁孔4aを有する。
【0019】
弁軸6は、アクチュエータ8と弁体5との間に設けられ、図1,2において、ハウジング2を垂直に貫通して配置される。弁体5は、弁軸6の下端に固定され、円錐形状をなし、その円錐面が弁座4に対して当接又は離間するようになっている。弁軸6の上端部には、スプリング受9が一体に設けられる。ハウジング2と弁軸6との間には、弁軸6をストローク運動可能に支持するために直列に配置された第1のスラスト軸受10と第2のスラスト軸受11が設けられる。各スラスト軸受10,11は、略筒形をなし、ハウジング2の中心に形成された組付孔2aに嵌合されて固定される。第2のスラスト軸受11は、軸方向に一端11aと他端11bを有する。一端11aは、図1,2において下側に配置され、他端11bは、図1,2において上側に配置され、第1のスラスト軸受10に隣接する。
【0020】
アクチュエータ8は、コイル21を含むステータ22と、ステータ22の内側に設けられたマグネットロータ23と、マグネットロータ23の中心に設けられた出力軸7とを含む。これらの部材7,21〜23等が樹脂製のケーシング24によりモールドされて覆われる。ケーシング24には、横へ突出したコネクタ25が一体に形成される。コネクタ25には、コイル21から延びる端子26が設けられる。
【0021】
出力軸7は、外周に雄ネジ7aを有する。出力軸7の下端部は、弁軸6の先端部に設けられたスプリング受9に連結される。マグネットロータ23は、ロータ本体27と、ロータ本体27の外周に一体的に設けられた円筒状のプラスチックマグネット28とを含む。ロータ本体27の上端部外周には、ケーシング24との間に第1のラジアル軸受29が設けられる。プラスチックマグネット28の下端部内周には、第1のスラスト軸受10との間に第2のラジアル軸受30が設けられる。これら上下のラジアル軸受29,30によりマグネットロータ23がステータ22の内側にて回転可能に支持される。ロータ本体27の中心には、出力軸7の雄ネジ7aに螺合する雌ネジ27aが形成される。マグネットロータ23と、下側の第2のラジアル軸受30との間には、第1の圧縮スプリング31が設けられる。弁軸6の上端部のスプリング受9と、第2のラジアル軸受30との間には、弁軸6をマグネットロータ23へ向けて付勢する第2の圧縮スプリング32が設けられる。
【0022】
図1に実線で示すように、弁体5が弁座4に着座した全閉状態において、マグネットロータ23が一方向へ回転することにより、出力軸7の雄ネジ7aとロータ本体27の雌ネジ27aとの螺合関係により、第2の圧縮スプリング32の付勢力に抗して、出力軸7が一方向へ回転しながらスラスト方向である図1の下方向へストローク運動する。この出力軸7のストローク運動により、弁軸6と共に弁体5が図1の下方向へストローク運動し、弁体5が弁座4から離れて開弁する。
【0023】
一方、図2に示すように、弁体5が弁座4から最大限に離れた全開状態において、マグネットロータ23が反対方向へ回転することにより、出力軸7の雄ネジ7aとロータ本体27の雌ネジ27aとの螺合関係と、第2の圧縮スプリング32の付勢力により、出力軸7が反対方向へ回転しながらスラスト方向である図2の上方向へストローク運動する。この出力軸7のストローク運動により、弁軸6と共に弁体5が図2の上方向へストローク運動し、弁体5が弁座4に近付いて閉弁する。
【0024】
図3に、図1,2の主要部を拡大断面図により示す。図1〜3に示すように、ハウジング2と弁軸6との間には、ハウジング2と弁軸6との間をシールするためのシール部材としてのリップシール15が第2のスラスト軸受11に隣接して設けられる。このリップシール15は、略円筒形をなし、軸方向に一端15aと他端15bを有する。図4に、リップシール15を弁軸6の一部と共に断面図により示す。図1〜3に示すように、リップシール15は、ハウジング2に形成された組付孔2aに直接圧入され、リップシール15の中心を弁軸6が貫通するようになっている。図4に示すように、この実施形態のリップシール15は、二重筒構造をなし、外側の筒部15cと内側のシール部としてのリップ部15dを有する。この実施形態で、リップシール15の一端15a及び他端15bは、筒部15cの一端15a及び他端15bでもある。これに対し、リップ部15dの先端15eは、外側の筒部15cの他端15bの側に隣接して配置される。ここで、リップ部15dの先端15eは、リップ部15dが弁軸6の外周と接触し始める先端を意味する。この実施形態では、一例として、リップ部15dの先端15eをリップシール15の他端15bよりもリップシール15の内側に配置し、リップ部15dの先端15eを、リップシール15の他端15bの位置と一致させていない。
【0025】
また、図1〜3に示すように、ハウジング2と弁軸6との間には、ハウジング2と弁軸6との間をデポジットからガードするためのデポガード部材としてのデポガードプラグ16が、リップシール15に隣接して設けられる。このデポガードプラグ16は、略円筒形をなし、軸方向に一端16aと他端16bを有する。図5に、デポガードプラグ16を正面図により示す。図1〜3,5に示すように、デポガードプラグ16は、流路3に面する他端16bの側が流路3に対して凸形状をなすように形成され、その中心を弁軸6が貫通するようになっている。
【0026】
ここで、第2スラスト軸受11の一端11aには、リップシール15の一端15aが隣接して配置される。リップシール15の他端15b及びリップ部15dの先端15eには、デポガードプラグ16の一端16aが隣接して配置される。また、デポガードプラグ16の他端16bは、流路3に面して配置される。そして、図3に示すように、第2のスラスト軸受11、リップシール15及びデポガードプラグ16の配置と弁軸6との間には、以下のような関係が設定される。すなわち、リップシール15の一端15aに隣接する第2のスラスト軸受11の一端11aからリップシール15のリップ部15dの先端15eまでの距離を第1の距離L1とする。また、流路3に面するデポガードプラグ16の他端16bからリップシール15のリップ部15dの先端15eまでの距離を第2の距離L2とする。そして、これら第1の距離L1及び第2の距離L2を、弁軸6のストローク運動における最大ストロークST(図1参照)よりも大きくなるように設定している。すなわち、「L1>ST」かつ「L2>ST」の関係が成り立つように設定している。弁軸6の最大ストロークSTは、図1において、実線で示すように弁体5が全閉状態のときの弁軸6の下端の位置と、2点鎖線で示すように弁体5が全開状態のときの弁軸6の下端の位置との垂直方向の距離に相当する。この実施形態では、一例として、「L1=L2=6(mm)」及び「ST=5(mm)」に設定することができる。
【0027】
以上説明したこの実施形態のEGRバルブ1によれば、リップシール15の一端15aに隣接する第2のスラスト軸受11の一端11aからリップシール15のリップ部15dの先端15eまで第1の距離L1を、弁軸6の最大ストロークSTよりも大きく設定している。従って、図1に示すように、弁体5が弁座4に対して全閉となった状態から弁軸6を弁体5と共にアクチュエータ8により下方へ最大ストロークSTだけストローク運動させる。このとき、図1において、弁軸6が第2のスラスト軸受11の側からリップシール15の側へ向けて最大ストロークSTだけ移動するが、弁軸6の第2のスラスト軸受11との摺動部分(図1にメッシュで示す部分)6aが、リップシール15のリップ部15dの先端15eに達することがない。つまり、摺動部分6aが、リップシール15のリップ部15dの先端15eを通過することがない。このため、摺動部分6aに異物が付着していたとしても、その異物がリップシール15のリップ部15dに噛み込まれることがない。また、この実施形態では、流路3に面するデポガードプラグ16の他端16bからリップシール15のリップ部15dの先端15eまでの第2の距離L2を、弁軸6の最大ストロークSTよりも大きく設定している。従って、図2に示すように、弁体5が弁座4に対して全開となった状態から弁軸6を弁体5と共にアクチュエータ8により上方へ最大ストロークSTだけストローク運動させる。このとき、図2において、弁軸6がデポガードプラグ16の側からリップシール15の側へ向けて最大ストロークSTだけ移動するが、弁軸6の流路3に露出していた露出部分(図2にメッシュで示す部分)6bが、リップシール15のリップ部15dの先端15eに達することがない。つまり、露出部位6bが、リップシール15のリップ部15dの先端15eを通過することがない。このため、露出部分6bにデポジットが付着していたとしても、そのデポジットがリップシール15のリップ部15dに噛み込まれることがない。この結果、弁軸6上に設けられたリップシール15につき、異物やデポジットの噛み込みによるシール不良を防止することができる。また、異物やデポジットによるリップシール15の摩耗を低減することができるので、EGRバルブ1におけるリップシール15のロバスト性を向上させることができる。
【0028】
この実施形態では、デポガードプラグ16の流路3に面する他端16bの側が流路3に対して凸形状をなしている。従って、流路3を流れるデポジットがデポガードプラグ16と弁軸6との間に入り込み難い。このため、弁軸6とリップシール15との間へのデポジットの侵入を更に抑制することができる。また、デポガードプラグ16の他端16bの側を凸形状にすることで、その凸形状の分だけデポガードプラグ16の軸線方向の長さが拡張される。この結果、この凸形状を工夫することで上記した第2の距離L2を調整することができる。
【0029】
この実施形態では、ハウジング2に形成された組付孔2aにリップシール15が直接圧入され、そのリップシール15の中心を弁軸6が貫通している。従って、ハウジング2とリップシール15との間のシール性が保たれ、弁軸6とリップシール15との同軸度が保たれる。この意味からも、リップシール15によるシール性を更に向上させることができる。
【0030】
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
【0031】
(1)前記実施形態では、リップシール15を二重筒構造として、内側のリップ部15dの先端15eをリップシール15の他端15bよりもリップシール15の内側に配置し、リップ部15dの先端15eをリップシール15の他端15bの位置と一致させないように構成した。これに対し、図6に示すように、リップシール15を二重筒構造として、内側のリップ部15dの先端15eをリップシール15の他端15bの位置と一致させるように構成してもよい。
【0032】
(2)前記実施形態におけるリップシール15及びデポガードプラグ16の形状は、図1〜5に示す形状に限られるものではなく、適宜に変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
この発明は、例えば、自動車用エンジンのEGR装置に使用されるEGRバルブに利用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 EGRバルブ
2 ハウジング
2a 組付孔
3 流路
4 弁座
5 弁体
6 弁軸
8 アクチュエータ(駆動手段)
11 第2のスラスト軸受
11a 一端
15 リップシール(シール部材)
15a 一端
15b 他端
15d リップ部(シール部)
15e 先端
16 デポガードプラグ(デポガード部材)
16a 一端
16b 他端
L1 第1の距離
L2 第2の距離
ST 最大ストローク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
EGRガスの流路を有するハウジングと、
前記流路に設けられた弁座と、
前記弁座に着座可能に設けられた弁体と、
前記弁体を前記弁座に対して移動させるために前記弁体と一体的に設けられた弁軸と、
前記弁体と共に前記弁軸を軸方向へストローク運動させるための駆動手段と、
前記ハウジングと前記弁軸との間に設けられ、軸方向に一端と他端を有し、前記弁軸をストローク運動可能に支持するための軸受と、
前記ハウジングと前記弁軸との間にて前記軸受に隣接して設けられ、軸方向に一端と他端を有し、前記他端の側にて前記弁軸と接触するシール部を有し、前記ハウジングと前記弁軸との間をシールするためのシール部材と、
前記ハウジングと前記弁軸との間にて前記シール部材に隣接して設けられ、軸方向に一端と他端を有し、前記ハウジングと前記弁軸との間をデポジットからガードするためのデポガード部材と、
前記軸受の前記一端に前記シール部材の前記一端が隣接して配置され、前記シール部材の前記他端及び前記シール部に前記デポガード部材の前記一端が隣接して配置され、前記デポガード部材の前記他端が前記流路に面して配置されることと
を備えたEGRバルブにおいて、
前記シール部材の前記一端に隣接する前記軸受の前記一端から前記シール部材の前記シール部の先端までの距離を第1の距離とし、前記流路に面する前記デポガード部材の前記他端から前記シール部材の前記シール部の先端までの距離を第2の距離とすると、前記第1の距離及び前記第2の距離を前記弁軸の前記ストローク運動における最大ストロークよりも大きく設定したことを特徴とするEGRバルブ。
【請求項2】
前記デポガード部材は、略筒形をなし、前記流路に面する前記他端の側が前記流路に対して凸形状をなすように形成され、前記デポガード部材の中心を前記弁軸が貫通することを特徴とする請求項1に記載のEGRバルブ。
【請求項3】
前記シール部材は、略筒形をなし、前記ハウジングに形成された孔に直接圧入され、前記シール部材の中心を前記弁軸が貫通することを特徴とする請求項1又は2に記載のEGRバルブ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−7266(P2013−7266A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138355(P2011−138355)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000116574)愛三工業株式会社 (1,018)
【Fターム(参考)】