説明

H3アンタゴニスト/逆アゴニストと食欲抑制剤との組み合わせ

本発明は、一つまたは一つより多いHアンタゴニスト/逆アゴニスト;CBアンタゴニスト/逆アゴニスト、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤;および任意の一つまたは一つより多いHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を含む治療用の組み合わせを含んでいる薬学的組成物に関する。本発明はまた、本発明の薬学的組成物を含んでいる薬剤およびキット、および本発明の薬学的組成物を用いた、肥満、肥満関連障害、および糖尿病の治療方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、一つまたは一つより多いHアンタゴニスト/逆アゴニスト;CBアンタゴニスト/逆アゴニスト、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤;および場合により一つまたは一つより多いHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を含んでいる治療組み合わせを含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、本発明の薬学的組成物を含んでいる薬剤およびキット、および本発明の薬学的組成物を用いた、肥満、肥満関連障害、および糖尿病を治療する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ヒスタミン受容体H、H、H、およびHは、それらの薬理学的挙動によって特徴付けられてきた。H受容体は、従来の抗ヒスタミンによって拮抗された応答を媒介する受容体である。H受容体は、例えば、ヒトおよび他の哺乳動物の回腸、皮膚、および気管支平滑筋に存在する。最も顕著なH受容体媒介性応答は、哺乳動物における胃酸の分泌、および単離された哺乳動物の心房における変時作用である。H受容体は、主として好酸球およびマスト細胞上で発現され、両方の細胞型の走化性に関与することが証明されている。
【0003】
末梢において、H受容体部位は、交感神経上に見られ、これらは、交感神経伝達を調節し、交感神経系の制御下で多様な末端器官応答を減衰する。具体的には、ヒスタミンによるH受容体活性化は、抵抗血管および容量血管へのノルエピネフリンの流出を減衰し、血管拡張を引起こす。これに加えて、齧歯動物において、末梢H受容体は褐色脂肪組織において発現されるが、このことは、これらが熱発生調整に関与しうることを示唆している。
【0004】
受容体はまた、中枢神経系にも存在する。H受容体発現は、大脳皮質、海馬形成、視床下部、およびヒトおよび動物の大脳の他の部分において観察される。H受容体は、それらが自己受容体として機能するヒスタミン感作性ニューロン上で、およびそれらがヘテロ受容体として機能する他の神経伝達物質系に関わるニューロン上で発現される。どちらの場合も、H受容体活性化は、神経伝達物質放出のシナプス前阻害を結果として生じる。ヒスタミン感作性ニューロンの特定の場合には、H受容体は、視床下部ヒスタミンの正常状態の調整に関与している。このことは、睡眠、摂食、およびヒトの大脳における認識プロセスの調節と関連している(例えば、Leursら、Nature Reviews,Drug Discovery,4,(2005),107参照)。
【0005】
ヒスタミンは、ヒトの大脳における認知および記憶プロセスの調整に関わることも公知であり、文献に記載されている(例えば、Life Sciences,72,(2002),409−414参照)。その結果、中枢H受容体を通したヒスタミン感作性大脳機能の間接的調節は、これらのプロセスを調節する手段でありうる。様々な種類のH受容体リガンドが記載されており、神経病および精神病のためのこれらの使用が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。H受容体アンタゴニストは、種々の神経精神病的状態の処置において有用であり得、ここで、認知欠損は、その疾患(特に、ADHD、統合失調症、およびアルツハイマー病)の不可欠な部分である。
【0006】
イミダゾールH受容体アンタゴニストは、当分野において周知である。さらに最近になって、非イミダゾールH受容体アンタゴニストが、特許文献4および特許文献5、および特許文献6、特許文献7、および特許文献8において開示されている。
【0007】
特許文献9は、少なくとも1つのヒスタミンH受容体アンタゴニストと少なくとも1つのヒスタミンH受容体アンタゴニストとの組み合わせを用いた、アレルギー性鼻炎の症状の治療用の組成物を開示している。
【0008】
特許文献10は、イミダゾール型のH受容体アンタゴニストを開示している。
【0009】
特許文献11は、イミダゾール型のH受容体リガンドを開示している。
【0010】
特許文献9は、少なくとも1つのヒスタミンH受容体アンタゴニストと少なくとも1つのヒスタミンH受容体アンタゴニストとの組み合わせを用いた、アレルギー性鼻炎の症状の治療用の組成物を開示している。
【0011】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、例えばスタチン(例えばロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、およびレスバスタチン)は、冠状動脈および頚動脈におけるアテローム硬化性障害の進行を遅らせる。シンバスタチン、アトルバスタチン、およびプラバスタチンはまた、高コレステロール血症患者および/またはアテローム硬化性冠状動脈性心臓病(CHD)患者における冠状動脈性心臓病事象のリスクを減少させることも証明されている。
【0012】
シンバスタチンは、世界中で市販されており、米国においては商品名ZOCOR(登録商標)として販売されている。これの製造方法は、他の特許および文献刊行物の中でもとりわけ、特許文献12、特許文献13;特許文献14に記載されている。
【0013】
CB受容体は、脳において最も豊富な神経調節受容体の1つであり、海馬、皮質、小脳、および基底核において高レベルで発現される(例えば、Wilsonら、Science,2002,vol.296,678−682参照)。選択的CB受容体アンタゴニスト、例えばピラゾール誘導体、例えばリモナバントは、様々な状態、例えば肥満および代謝症候群(例えば、Bensaidら、Molecular Pharmacology,2003,vol.63,no.4,pp.908−914;Trillouら、Am.J.Physiol.Regul.Integr.Comp.Physiol.2002.vol.284,R345−R353;Kirkham,Am.J.Physiol.Regul.Integr.Comp.Physiol.2002.vol.284,R343−R344;Sanofi−Aventis Publication,Bear Stearns Conference,New York,September 14,2004;Nicole CranoisおよびJean−Marc Podvin,Sanofi−Synthelabo,RIO−LIPIDSおよびSTRATUS−US調査の結果の記者発表報告の結果、American College of Cardiology Annual Meeting,New Orleans,March 9,2004)、神経炎症障害(例えば、Adamら、Expert Opin.Ther.Patents,2002,vol.12,no.10,1475−1489)、認知障害、精神病、依存症、胃腸障害(例えば、Langeら、J.Med.Chem.2004,vol.47,627−643)、および心臓血管状態(例えば、Porterら、Pharmacology and Therapeutics,2001,vol.90,45−60)を治療するために用いることができる。
【0014】
最近、CB受容体アンタゴニスト(例えばリモナバント)での被験体の治療が、患者において、血清高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)レベルを増加させ、トリグリセリドレベルを減少させ、ウエスト周りを減少させうることが証明されている(Sanofi−Aventis Publication,Bear Stearns Conference,New York,September 14,2004,ページ19−24)。
【0015】
シブトラミンは、食物摂取を減少させ(例えば、Halfordら、British Journal of Pharmacology 1994,114:Proc Suppl(387P);Stricker−Krongradら、International Journal of Obesity 1995,19:Suppl 2(145))、酸素消費および身体核温度を増加させる(Connoleyら、British Journal of Pharmacology 1994,114:Proc Suppl(388P)ことが証明されている。
【0016】
フェンテルミンは、肥満を治療するために用いられている食欲抑制剤である(例えば、D.Craddock,Drugs 1976;11:378)。
【0017】
特許文献15は、抗肥満薬と抗高血圧薬との組み合わせを含んでいる、高血圧の治療のための組み合わせ療法について記載している。
【0018】
特許文献16は、抗肥満薬と抗脂質代謝異常薬との組み合わせの投与を含む、脂質代謝異常の治療のための組み合わせ療法について記載している。
【0019】
特許文献17は、抗肥満薬と抗糖尿病薬との組み合わせの投与を含む、糖尿病の治療のための組み合わせ療法について記載している。
【0020】
特許文献18は、食欲抑制剤および/または代謝率増強剤および/または栄養素吸収阻害剤の組み合わせの投与を含む、肥満の治療のための組み合わせ療法について記載している。特許文献19は、ニコチン酸または他のニコチン酸受容体アゴニストとDP受容体アンタゴニストとの組み合わせの投与を含む、アテローム性動脈硬化症の治療のための組み合わせ療法について記載している。
【0021】
しかしながら、上記特許、公開特許出願、または論文のいずれも、Hアンタゴニスト/逆アゴニストと、CBアンタゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された食欲抑制剤との組み合わせについて明確に記載していない。
【0022】
特許文献20、特許文献21、および特許文献22は、H受容体に結合するイミダゾへテロ環式化合物と、シブトラミン、フェンテルミン、トピラメート、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチンを含む抗肥満薬または食欲調整剤との組み合わせについて記載している。しかしながら、H受容体に結合する特許文献20、特許文献21、および特許文献22の化合物は、本発明の式(I)〜(VI)のHアンタゴニスト/逆アゴニストとは異なる。
【0023】
特許文献23および特許文献24は、H受容体に結合するアミノアゼチジン、ピロリジン、およびピペリジン誘導体と、シブトラミン、フェンテルミン、トピラメート、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチンを含む抗肥満薬または食欲調整剤との組み合わせについて記載している。しかしながら、H受容体に結合する、特許文献23および特許文献24の化合物は、本発明の式(I)〜(VI)のHアンタゴニスト/逆アゴニストとは異なる。
【0024】
特許文献25および特許文献26は、H受容体に結合するイミダゾール化合物と、シブトラミン、フェンテルミン、トピラメート、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチンを含む抗肥満薬または食欲調整剤との組み合わせについて記載している。しかしながら、H受容体に結合する特許文献25および特許文献26の化合物は、本発明の式(I)〜(VI)のHアンタゴニスト/逆アゴニストとは異なる。
【0025】
特許文献27および特許文献28は、H受容体に結合する置換ピペリジンと、シブトラミン、フェンテルミン、トピラメート、ロバスタチン、プラバスタチン、およびシンバスタチンを含む抗肥満薬または食欲調整剤との組み合わせについて記載している。しかしながら、H受容体に結合する特許文献27および特許文献28の化合物は、本発明の式(I)〜(VI)のHアンタゴニスト/逆アゴニストとは異なる。
【特許文献1】米国特許出願公開第2004/0224953号明細書
【特許文献2】国際公開第2004/089373号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2004/101546号パンフレット
【特許文献4】米国特許第6,720,328号明細書
【特許文献5】米国特許第6,849,621号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2004/0097483号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2004/0048843号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2004/0019099号明細書
【特許文献9】米国特許第5,869,479号明細書
【特許文献10】国際公開第95/14007号パンフレット
【特許文献11】国際公開第99/24405号パンフレット
【特許文献12】米国特許第4,444,784号明細書
【特許文献13】米国特許第4,916,239号明細書
【特許文献14】米国特許第4,820,850号明細書
【特許文献15】国際公開第2004/110368号パンフレット
【特許文献16】国際公開第2005/000217号パンフレット
【特許文献17】国際公開第2004/110375号パンフレット
【特許文献18】米国特許出願公開第2004/0122033号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2004/0229844号明細書
【特許文献20】米国特許第6,437,147号明細書
【特許文献21】米国特許第6,756,384号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2003/0135056号明細書
【特許文献23】米国特許第6,673,829号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2003/0130253号明細書
【特許文献25】米国特許第6,417,218号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2002/0058659号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2004/0248938号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2003/0186963号
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0026】
(発明の要旨)
1つの実施形態において、本発明は、CBアンタゴニスト/逆アゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤を、(本明細書において規定されているとおりの)式(I)〜(VIII)のHアンタゴニスト/逆アゴニストを含んでいる一つまたは一つより多い代謝率増強剤と組み合わせて含んでいる組成物に関する。
【0027】
別の実施形態において、本発明は、CBアンタゴニスト/逆アゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤を、(本明細書において規定されているとおりの)式(I)〜(VIII)のHアンタゴニスト/逆アゴニストを含んでいる一つまたは一つより多い代謝率増強剤、および少なくとも1つの薬学的に許容しうる担体と組み合わせて含んでいる薬学的組成物に関する。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、CBアンタゴニスト/逆アゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤を、Hアンタゴニスト/逆アゴニストを含んでいる一つまたは一つより多い代謝率増強剤、および一つまたは一つより多いHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と組み合わせて含んでいる薬学的組成物に関する。
【0029】
別の実施形態において、本発明は、肥満または肥満関連障害を治療する方法に関する。この方法は、CBアンタゴニスト/逆アゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤を、(本明細書において規定されているとおりの)式(I)〜(VIII)のHアンタゴニスト/逆アゴニストを含んでいる一つまたは一つより多い代謝率増強剤と組み合わせて含んでいる有効量の組成物を患者へ投与することを含む。
【0030】
別の実施形態において、本発明は、肥満または肥満関連障害を治療する方法に関する。この方法は、Hアンタゴニスト/逆アゴニストを含んでいる一つまたは一つより多い代謝率増強剤、および一つまたは一つより多いHMG−CoAレダクターゼ阻害剤と組み合わせた、CBアンタゴニスト/逆アゴニスト(例えばリモナバント)、シブトラミン、フェンテルミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い有効量の食欲抑制剤を患者へ投与することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
(発明の詳細な説明)
上記でおよびこの開示の全体で用いられているように、次の用語は、別途記載しない限り、以下の意味を有すると理解するものとする。
【0032】
「患者」とは、ヒトまたは非ヒト哺乳動物である。1つの実施形態において、患者はヒトである。別の実施形態において、患者は、非ヒト哺乳動物であり、これは、サル、イヌ、ヒヒ、アカゲザル、マウス、ラット、ウマ、ネコ、またはウサギを含むが、これらに限定されない。別の実施形態において、患者は、限定されないが、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマ、またはフェレットを含むコンパニオンアニマルである。1つの実施形態において、患者はイヌである。別の実施形態において、患者はネコである。
【0033】
「アルキル」とは、直鎖または分枝鎖であってもよく、かつ鎖中に約1〜約20個の炭素原子を含んでいる脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル基は、鎖中に約1〜約12個の炭素原子を含有してよく、別の実施形態において、アルキル基は、鎖中に約1〜約6個の炭素原子を含有してよい。分枝鎖とは、一つまたは一つより多い低級アルキル基、例えばメチル、エチル、またはプロピルが、直鎖アルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」とは、直鎖または分枝鎖であってよい鎖中に約1〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。「置換アルキル」という用語は、アルキル基が、同一または異なっていてよい一つまたは一つより多い置換基によって置換されていてよいことを意味し、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシ、および−C(O)O−アルキルからなる群から独立して選択される。適切なアルキル基の非限定例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、およびt−ブチルを含む。
【0034】
「アルキレン」とは、先に規定されたアルキル基からの水素原子の除去によって得られた二官能基を意味する。アルキレンの非限定例は、メチレン(すなわち、−CH−)、エチレン(すなわち、−CHCH−またはCH(CH)−)、プロピレン(すなわち、−CHCHCH−、−CHCH(CH)−、−CH(CH)CH−、または−CH(CHCH)−)、ブチレン(すなわち、−CHCHCHCH−、−CHCHCH(CH)−、−CHCH(CH)CH−、−CH(CHCHCH)−など)を含む。「低級アルキレン」とは、直鎖または分枝鎖であってよい鎖中に約1〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。
【0035】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有し、かつ直鎖または分枝鎖であってよく、そして鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含んでいる炭化水素基を意味する。アルケニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子、別の実施形態において、鎖中に約2〜約6個の炭素原子を有してよい。分枝鎖とは、一つまたは一つより多い低級アルキル基、例えばメチル、エチル、またはプロピルが、直鎖アルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」とは、直鎖または分枝鎖であってよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。「置換アルケニル」という用語は、アルケニル基が、同一または異なっていてよい一つまたは一つより多い置換基によって置換されていてよいことを意味し、各置換基は、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、アルコキシ、および−S(アルキル)からなる群から独立して選択される。適切なアルケニル基の非限定例は、エテニル、プロペニル(すなわちアリル)、n−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニル、およびデセニルを含む。
【0036】
「アルケニレン」とは、先に規定されたアルケニル基からの水素の除去によって得られた二官能基を意味する。アルケニレンの非限定例は、−CH=CH−、−C(CH)=CH−、および−CH=CHCH−を含む。
【0037】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有し、かつ直鎖または分枝鎖であってよく、そして鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含んでいる炭化水素基を意味する。アルキニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を有してよく、別の実施形態において、鎖中に約2〜約4個の炭素原子を有してもよい。分枝鎖とは、一つまたは一つより多い低級アルキル基、例えばメチル、エチル、またはプロピルが、直鎖アルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」とは、直鎖または分枝鎖であってよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の非限定例は、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、および3−メチルブチニルを含む。「置換アルキニル」という用語は、アルキニル基が、同一または異なっていてよい一つまたは一つより多い置換基によって置換されていてよいことを意味し、各置換基は、アルキル、アリール、およびシクロアルキルからなる群から独立して選択される。
【0038】
「アルキニレン」とは、先に規定されたアルキニル基からの水素の除去によって得られた二官能基を意味する。アルキニレンの非限定例は、−C≡C−、および−CHC≡C−を含む。
【0039】
「アリール」とは、約6〜約14個の炭素原子、別の実施形態において約6〜約10個の炭素原子を含む芳香族単環式または多環式環系を意味する。アリール基は、同一または異なっていてよく、かつ本明細書において規定されているとおりの一つまたは一つより多い「環系置換基」で場合により置換されていてよい。適切なアリール基の非限定例は、フェニルおよびナフチルを含む。
【0040】
「ヘテロアリール」とは、約5〜約14個の環原子、別の実施形態において約5〜約10個の環原子を含む芳香族単環式または多環式の環系を意味し、一つまたは一つより多いこれらの環原子は、炭素以外の元素、例えば単独の窒素、酸素、もしくは硫黄、またはこれらの組み合わせである。ヘテロアリールは、約5〜約6個の環原子を含有しうる。「ヘテロアリール」は、同一または異なっていてよく、かつ本明細書において規定されているとおりの一つまたは一つより多い「環系置換基」によって場合により置換されていてよい。ヘテロアリール根名の前の接頭辞アザ、オキサ、またはチアは、それぞれ少なくとも1つの窒素、酸素、または硫黄原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は場合により、対応するN−オキシドへ酸化されうる。適切なヘテロアリールの非限定例は、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、ピリドン(N−置換ピリドンを含む)、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、オキシインドリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−a]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジニル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどを含む。「ヘテロアリール」という用語はまた、部分飽和ヘテロアリール部分、例えば少なくとも1つの芳香族環が存在する、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、インダゾリルなどのことも言う。
【0041】
「アルキレン−アリール」(またはアリール−アルキレン−)とは、アリールおよびアルキレンが既に説明されているとおりの基を意味する。親部分への結合は、アルキレンを通してである。アルキレン部分は、一つまたは一つより多いアリール部分に結合されていてよい。アルキレン−アリールは、低級アルキレン基を含んでいてよい。適切なアルキレン−アリール基の非限定例は、ベンジル、2−フェネチル、2,2−ジフェニルエチレン、およびナフタレニルメチルを含む。
【0042】
「アルキルアリール」とは、アルキルおよびアリールが既に説明されているとおりのアルキル−アリール−基を意味する。アルキルアリールは、低級アルキル基を含んでいてよい。適切なアルキルアリール基の非限定例は、トリルおよびキシリルを含む。親部分への結合は、アリールを通してである。
【0043】
「アルキルヘテロアリール」とは、アルキルおよびヘテロアリールが既に説明されているとおりのアルキル−ヘテロアリール−基を意味する。アルキルヘテロアリールは、低級アルキル基を含んでいてよい。適切なアルキルヘテロアリール基の非限定例は、2−メチルピリジンを含む。親部分への結合は、ヘテロアリールを通してである。
【0044】
「シクロアルキル」とは、約3〜約10個の炭素原子、別の実施形態において約5〜約10個の炭素原子を含む非芳香族単環式または多環式の環系を意味する。シクロアルキル環は、約5〜約7個の環原子を含有してよい。シクロアルキルは、同一または異なっていてよく、かつ先に規定されているとおりの一つまたは一つより多い「環系置換基」で場合により置換されていてよい。適切な単環式シクロアルキルの非限定例は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを含む。適切な多環式シクロアルキルの非限定例は、1−デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなど、ならびに部分飽和種、例えばインダニル、テトラヒドロナフチルなどを含む。
【0045】
「シクロアルケニル」とは、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有し、かつ約3〜約10個の炭素原子、別の実施形態において、約5〜約10個の炭素原子を含む、不飽和非芳香族単環式または多環式の環系を意味する。シクロアルケニル環は、約5〜約7個の環原子を含有してよい。シクロアルケニルは、同一または異なっていてよく、かつ先に規定されているとおりの一つまたは一つより多い「環系置換基」で場合により置換されていてよい。適切な単環式シクロアルケニルの非限定例は、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルなどを含む。適切な多環式シクロアルキルの非限定例は、ノルボルネニル、アダマンテニルなどを含む。
【0046】
「シクロアルキレン」とは、先に規定されたシクロアルキル基からの水素原子の除去によって得られた二官能基を意味する。シクロアルキレンの非限定例は、
【0047】
【化48】

を含む。
【0048】
「ハロゲン」または「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。好ましくは、フッ素、塩素、および臭素である。
【0049】
「環系置換基」は、芳香族または非芳香族環系に結合する置換基を意味し、例えば上記環系上で利用可能な水素を置換する。環系置換基は、同一または異なっていてよく、各々は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルキレン−アリール、アルキルアリール、アルキレン−ヘテロアリール、ヘテロアリール−アルケニレン−ヘテロアリール−アルキニレン−、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アリールアルコキシ−、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アリールアルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アリール−アルキルチオ、ヘテロアリール−アルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、−C(=N−CN)−NH、−C(=NH)−NH、−C(=NH)−NH(アルキル)、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−、YNSO−、および−SONY(式中、YおよびYは、同一または異なっていてよく、水素、アルキル、アリール、シクロアルキル、およびアリール−アルキレン−からなる群から独立して選択される)からなる群から独立して選択される。「環系置換基」とはまた、環系上の2つの隣接炭素原子上の2つの利用可能な水素(各炭素上の1つのH)を同時に置換する単一部分も意味しうる。このような部分の例は、部分、例えば:
【0050】
【化49】

を形成するメチレンジオキシ、エチレンジオキシ、−C(CH−などである。
【0051】
「ヘテロシクリル」または「ヘテロ環式」とは、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む単環式または多環式の環系を意味し、一つまたは一つより多いこれらの環原子は、炭素以外の元素、例えば単独の窒素、酸素、もしくは硫黄、またはこれらの組み合わせである。この環系中に存在する隣接酸素および/または硫黄原子はない。ヘテロシクリルは、完全飽和、部分不飽和、または芳香族であってよい。芳香族ヘテロシクリルは、先に規定されているように「ヘテロアリール」と呼ばれる。好ましいヘテロシクリルは、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクリル語幹名の前の接頭辞アザ、オキサ、またはチアは、それぞれ少なくとも1つの窒素、酸素、または硫黄原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリル環中の任意の−NHは、保護されて、例えば−N(Boc)、−N(CBn)、−N(Tos)基などとして存在してよい。このような保護もまた、この発明の一部と考えられる。ヘテロシクリルは、同一または異なっていてよく、かつ本明細書において規定されているとおりの一つまたは一つより多い「環系置換基」によって場合によって置換されていてよい。ヘテロシクリルの窒素または硫黄原子は場合により、対応するN−オキシド、S−オキシド、またはS,S−ジオキシドへ酸化されうる。適切な単環式ヘテロシクリル環の非限定例は、飽和ヘテロシクリル、例えばピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ラクタム、ラクトンなどを含む。部分不飽和単環式ヘテロシクリル環の非限定例は、例えばチアゾリニルなどを含む。
【0052】
本発明のヘテロ原子を含有する環系において、N、O、またはSに隣接する炭素原子上にヒドロキシル基は存在せず、ならびに、別のヘテロ原子に隣接する炭素上にNまたはS基は存在しないことに注意すべきである。したがって、例えばこの環:
【0053】
【化50】

中に、2および5という記号が付けられた炭素へ直接結合する−OHは存在しない。
【0054】
「アルキニルアルキル」とは、アルキニルおよびアルキルが既に説明されているとおりであるアルキニル−アルキル−基を意味する。アルキニルアルキルは、低級アルキニルおよび低級アルキル基を含有しうる。親部分への結合は、アルキルを通してである。適切なアルキニルアルキル基の非限定例は、プロパルギルメチルを含む。
【0055】
「ヘテロアリールアルキル」とは、ヘテロアリールおよびアルキルが既に説明されているとおりであるヘテロアリール−アルキル−基を意味する。ヘテロアラルキルは、低級アルキル基を含有しうる。適切なアラルキル基の非限定例は、ピリジルメチル、およびキノリン−3−イルメチルを含む。親部分への結合は、アルキルを通してである。
【0056】
「ヒドロキシアルキル」とは、アルキルが既に規定されている、HO−アルキル−基を意味する。ヒドロキシアルキルは低級アルキルを含有しうる。適切なヒドロキシアルキル基の非限定例は、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルを含む。
【0057】
「アシル」とは、様々な基が既に説明されているとおりであるH−C(O)−、アルキル−C(O)−、またはシクロアルキル−C(O)−基を意味する。親部分への結合は、カルボニルを通してである。アシルは、低級アルキルを含有しうる。適切なアシル基の非限定例は、ホルミル、アセチル、およびプロパノイルを含む。
【0058】
「アロイル」とは、アリール基が既に説明されているとおりであるアリール−C(O)−基を意味する。親部分への結合は、カルボニルを通してである。適切な基の非限定例は、ベンゾイルおよび1−ナフトイルを含む。
【0059】
「アルコキシ」とは、アルキルが既に説明されているとおりであるアルキル−O−基を意味する。適切なアルコキシ基の非限定例は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、およびn−ブトキシを含む。親部分への結合は、エーテル酸素を通してである。
【0060】
「アリールオキシ」とは、アリール基が既に説明されているとおりであるアリール−O−基を意味する。適切なアリールオキシ基の非限定例は、フェノキシおよびナフトキシを含む。親部分への結合は、エーテル酸素を通してである。
【0061】
「アリール−アルキルオキシ」(またはアリールアルコキシ)とは、アリール−アルキル基が既に説明されているとおりであるアリール−アルキル−O−基を意味する。適切なアリール−アルキルオキシ基の非限定例は、ベンジルオキシおよび1−または2−ナフタレンメトキシを含む。親部分への結合は、エーテル酸素を通してである。
【0062】
「アルキルチオ」とは、アルキル基が既に説明されているとおりであるアルキル−S−基を意味する。適切なアルキルチオ基の非限定例は、メチルチオおよびエチルチオを含む。親部分への結合は、硫黄を通してである。
【0063】
「アリールチオ」とは、アリール基が既に説明されているとおりであるアリール−S−基を意味する。適切なアリールチオ基の非限定例は、フェニルチオおよびナフチルチオを含む。親部分への結合は、硫黄を通してである。
【0064】
「アリール−アルキルチオ」(またはアリールアルキルチオ)とは、アリール−アルキル基が既に説明されているとおりであるアリール−アルキル−S−基を意味する。適切なアリール−アルキルチオ基の非限定例は、ベンジルチオである。親部分への結合は、硫黄を通してである。
【0065】
「アルコキシカルボニル」とは、アルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアルコキシカルボニル基の非限定例は、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルを含む。親部分への結合は、カルボニルを通してである。
【0066】
「アリールオキシカルボニル」とは、アリール−O−C(O)−基を意味する。適切なアリールオキシカルボニル基の非限定例は、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルを含む。親部分への結合は、カルボニルを通してである。
【0067】
「アリールアルコキシカルボニル」とは、アリール−アルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアラルコキシカルボニル基の非限定例は、ベンジルオキシカルボニルである。親部分への結合は、カルボニルを通してである。
【0068】
「アルキルスルホニル」とは、アルキル−S(O)−基を意味する。好ましい基は、アルキル基が低級アルキルである基である。親部分への結合は、スルホニルを通してである。
【0069】
「アリールスルホニル」とは、アリール−S(O)−基を意味する。親部分への結合は、スルホニルを通してである。
【0070】
「置換された」という用語は、指示された原子上の一つまたは一つより多い水素が、指示された基から選択されたもので置き換えられていることを意味するが、ただし、現存環境下の指定された原子の通常の原子価を超えず、そしてこの置換は、安定な化合物をもたらすことを意味する。置換基および/または変数の組み合わせは、このような組み合わせの結果として、安定な化合物がもたらされる場合のみ許される。「安定な化合物」または「安定構造」とは、反応混合物からの有用な程度の純度への単離および効果的な治療薬中への配合に耐えるほど十分に頑丈である化合物を意味する。
【0071】
「場合により置換された」という用語は、特定の基、ラジカル、または部分での任意置換を意味する。場合により置換された部分は、非置換であっても、または一つもしくは一つより多い置換基で置換されていてもよい。
【0072】
1つの化合物についての「精製された」、「精製形態」、または「単離および精製形態」という用語は、合成プロセス、または天然源、またはこれらの組み合わせから単離された後の上記化合物の物理的状態のことを言う。したがって、1つの化合物についての「精製された」、「精製形態」、または「単離および精製形態」という用語は、本明細書に記載されているか、または当業者に周知の標準的な分析技術によって性質決定されるのに十分な純度の、本明細書に記載されているか、または当業者に周知の精製プロセスから得られた後の上記化合物の物理的状態のことを言う。
【0073】
「代謝率増強剤」という用語は、エネルギー消費を改善する化合物のことを言う。
【0074】
本明細書における本文、図式、実施例、および表中の不飽和の子価を有するあらゆる炭素ならびにヘテロ原子は、これらの原子価を満たすのに十分な数の1または複数の水素原子を有するとみなされることにも注意すべきである。
【0075】
1つの化合物中の官能基が「保護されている」と言われる時、このことは、この化合物が反応へ付される時に、この基が、保護部位において望まれない副反応を不可能にするために修飾形態にあることを意味する。適切な保護基は、当業者によって、ならびに標準的な教科書、例えばT.W.Greeneら、Protective Groups in Organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkを参照して認識されるであろう。
【0076】
いずれかの変数(例えばアリール、ヘテロ環、Rなど)が、任意の構成成分において、または式Iにおいて1回より多く出現する場合、各出現時のその定義は、全ての他の出現時のその定義から独立している。
【0077】
本明細書において用いられているように、「組成物」という用語は、特定の成分を特定の量において含む生成物、ならびに特定の量における特定の成分の組み合わせから直接または間接的に結果として生じるあらゆる生成物を含むものとする。
【0078】
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もまた、本発明において意図される。プロドラッグの考察は、T.HiguchiおよびV.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)、A.C.S.シンポジウムシリーズの第14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche,ed.,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに示されている。「プロドラッグ」という用語は、インビボで変換されて、式(I)の化合物、またはこの化合物の薬学的に許容しうる塩、水和物、または溶媒和物を生じる化合物(例えば薬品先駆体)を意味する。変換は、様々なメカニズム(例えば代謝プロセスまたは化学的プロセスによって)、例えば血中の加水分解を通して発生しうる。プロドラッグの使用の考察は、T.HiguchiおよびW.Stella,“Pro−drugs as Novel Delivery Systems”,A.C.S.シンポジウムシリーズの第14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design,Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987によって示されている。
【0079】
例えば食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、カルボン酸官能基を含有するならば、プロドラッグは、基、例えば(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニルオキシ)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニルオキシ)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(例えばβ−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ−(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキル、およびピペリジノ−、ピロリジノ−、またはモルホリノ(C−C)アルキルなどとの上記酸基の水素原子の置換によって形成されたエステルを含みうる。
【0080】
同様に、上記食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、アルコール官能基を含有するならば、プロドラッグは、基、例えば(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカニル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルとの、上記アルコール基の水素原子の置換によって形成することができ、ここで、各α−アミノアシル基は、天然に存在するL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)、またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去の結果として生じた基)などから独立して選択される。
【0081】
上記食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、アミン官能基を組み込んでいるならば、プロドラッグは、基、例えばR−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(式中、RおよびR’は各々独立して、(C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ベンジルであるか、またはR−カルボニルは、天然α−アミノアシルまたは天然α−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(式中、Yは、H、(C−C)アルキル、またはベンジルである)、−C(OY)Y(式中、Yは、(C−C)アルキルであり、Yは、(C−C)アルキル、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキル、またはモノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(式中、Yは、Hまたはメチルであり、Yは、モノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノモルホリノである)、ピペリジン−1−イル、またはピロリジン−1−イルなどとの上記アミン基中の水素原子の置換によって形成することができる。
【0082】
本発明の一つまたは一つより多い化合物は、非溶媒和形態、ならびに薬学的に許容しうる溶媒、例えば水、エタノールなどとの溶媒和形態で存在してもよく、本発明は、溶媒和および非溶媒和形態の両方を包含するものとする。「溶媒和物」とは、本発明の化合物と一つまたは一つより多い溶媒分子(水素結合を含む)との物理的会合を意味する。この物理的会合は、様々な程度のイオン結合および共有結合をともなう。特定の場合、この溶媒和物は、例えば一つまたは一つより多い溶媒分子が結晶質固体の結晶格子中に組み込まれた時、単離能である。「溶媒和物」は、溶液相溶媒和物および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定例は、エタノレート、メタノレートなどを含む。「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
【0083】
本発明の一つまたは一つより多い化合物は場合により、溶媒和物へ変換されてよい。溶媒和物の調製は、一般に公知である。したがって、例えば、M.Cairaら、J.Pharmaceutical Sci.,93(3),601−611(2004)は、エチルアセテート中での、ならびに水からの抗真菌フルコナゾールの溶媒和物の調製について記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様な調製が、E.C.van Tonderら、AAPS PharmScitech.,5(1),article 12(2004);およびA.L.Binghamら、Chem.Commun.,603−604(2001)によって記載されている。典型的な非限定的方法は、本発明の化合物を、所望量の所望溶媒(有機溶媒または水またはこれらの混合物)中に、周囲温度よりも高い温度で溶解する工程、およびこの溶液を、結晶を形成するのに十分な速度で冷却し、これらの結晶がついで標準的方法によって単離する工程を伴う。分析技術、例えばI.R.分光法は、溶媒和物(または水和物)としての結晶中の溶媒(または水)の存在を証明する。
【0084】
本明細書において用いられているような「肥満」という用語は、過体重であり、かつ25以上の肥満度指数(BMI)を有する患者のことをいう。1つの実施形態において、肥満患者は、25以上のBMIを有する。別の実施形態において、肥満患者は、25〜30のBMIを有する。別の実施形態において、肥満患者は、30超のBMIを有する。さらに別の実施形態において、肥満患者は、40超のBMIを有する。
【0085】
本明細書において用いられているような「肥満関連障害」という用語は、25以上のBMIを有する患者から結果として生じる任意の障害のことを言う。肥満関連障害の非限定例は、浮腫、息切れ、睡眠時無呼吸、皮膚障害、および高血圧を含む。
【0086】
「有効量」または「治療的有効量」とは、以下に記載の病気または状態を阻害する(したがって所望の治療的、改善的、阻害的、または予防的効果を生じる)ことにおいて効果的な本発明の化合物または組成物の量を説明することが意図されている。
【0087】
本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、同様に本発明の範囲内にある塩を形成しうる。本明細書における本発明の食欲抑制剤または代謝率増強剤への言及は、別途記載しない限り、その塩への言及を含むと理解される。本明細書において用いられる「塩」という用語は、無機および/または有機酸を用いて形成された酸性塩、ならびに無機および/または有機塩基を用いて形成された塩基性塩を示す。これに加えて、本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、塩基性部分(例えば非限定的にピリジンまたはイミダゾール)、および酸性部分(例えば非限定的にカルボン酸)の両方を含有するとき、両性イオン(「内部塩」)が形成されてよく、本明細書において用いられる「塩」という用語の中に含まれる。薬学的に許容しうる(すなわち、非毒性で生理学的に許容しうる)塩が好ましい。ただし、他の塩も有用である。本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の塩は、例えば、本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤と、ある量(例えば当量)の酸または塩基とを、媒体、例えば塩がその中で沈殿する媒体、または水性媒質中で反応させ、次に凍結乾燥することによって形成することができる。
【0088】
例示的な酸付加塩としては、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアネート、トルエンスルホン酸塩(またトシレートとして公知である)などが挙げられる。これに加えて、塩基性薬学的化合物からの薬学的に有用な塩の形成に適していると一般に考えられている酸は、例えばP.Stahlら、Camille G.(eds.)Handbook of Pharmaceutical Salts.Properties,Selection and Use.(2002)Zurich:Wiley−VCH;S.Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry(1996)、Academic Press,New Yorkによって;およびThe Orange Book(ウェブサイトでのFood & Drug Administration,Washington,D.C.)において考察されている。これらの開示は、本明細書への参考として、本明細書中に援用される。
【0089】
例示的塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウム、リチウム、およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)、有機塩基(例えば有機アミン)との塩、例えばジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミン、およびアミノ酸との塩、例えばアルギニン、リシンなどを含む。塩基性窒素含有基は、例えば低級アルキルハライド(例えば、例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、およびヨウ化ブチル)、ジアルキル硫酸塩(例えば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、および硫酸ジブチル)、長鎖ハライド(例えば、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ステアリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ステアリル)、アラルキルハライド((例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)のような物質で四級化されてもよい。
【0090】
全てのこのような酸塩および塩基塩は、本発明の範囲内の薬学的に許容しうる塩であるものとし、全ての酸および塩基塩は、本発明の目的のために対応する化合物の遊離形態と同等であると考えられる。
【0091】
本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の薬学的に許容しうるエステルエステルとしては、以下の群:(1)ヒドロキシ基のエステル化により得られるカルボン酸エステル、ここでそのエステル群のカルボン酸部分の非カルボニル部分は、直鎖または分枝鎖のアルキル(例えば、アセチル、n−プロピル、t−ブチル、またはn−ブチル)、アルコキシアルキル(例えば、メトキシメチル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、アリールオキシアルキル(例えば、フェノキシメチル)、アリール(例えば、(例えば、ハロゲン、(C〜C)アルキル、もしくは(C〜C)アルコキシ、またはアミノで、必要に応じて置換された)フェニル)から選択される;(2)アルキルスルホニルまたはアラルキルスルホニルのような、スルホン酸エステル(例えば、メタンスルホニル);(3)アミノ酸エステル(例えば、L−バリル、またはL−イソロイシル);(4)ホスホン酸エステル、および(5)一リン酸エステル、二リン酸エステル、または三リン酸エステル、が挙げられる。リン酸エステルは、例えば、(C〜C20)アルコール、もしくはその反応性誘導体により、または2,3−ジ−(C〜C24)アシルグリセロールにより、さらにエステル化されていてよい。
【0092】
本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤は、不斉またはキラル中心を含有してよく、したがって異なる立体異性体形態で存在しうる。本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の全ての立体異性体形態、ならびにラセミ混合物を含むこれらの混合物、(およびこれらの化合物の塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグ、ならびにこれらのプロドラッグの塩、溶媒和物、およびエステルを含む)は、本発明に含まれるものとする。これに加えて、本発明は、全ての幾何異性体および位置異性体、ならびに鏡像異性体形態(これらは、不斉炭素の非存在下においてさえ存在しうる)、回転異性体形態、アトロプ異性体(例えば置換ビアリール)、およびジアステレオマー形態を包含する。例えば、本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、二重結合または縮合環を組み込むならば、シス−およびトランス−形態、ならびに混合物は、本発明の範囲内に包含される。
【0093】
本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、実質的に他の異性体を有さないか、あるいは、例えばラセミ化合物として混合され得るか、または他のすべての、もしくは他の選択された立体異性体と混合され得る。本発明のキラル中心は、IUPAC 1974 Recommendationsによって規定されているようなSまたはR立体配置を有しうる。用語「塩」、「溶媒和物」、「エステル」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、位置異性体、ラセミ化合物、またはプロドラッグの塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグへ等しく適用されるものとする。
【0094】
ジアステレオマー混合物は、当業者に周知の方法、例えばクロマトグラフィおよび/または分別結晶化によって、これらの物理化学的差異に基づき、これらの個々のジアステレオマーに分離されうる。鏡像異性体は、光学的に活性な適切な化合物(例えば、キラル補助体、例えばキラルアルコール、またはモッシャーの酸塩化物)との反応によって、この鏡像異性体混合物をジアステレオマー混合物へ変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを、対応する純粋鏡像異性体へ変換する(例えば加水分解する)ことによって分離することができる。鏡像異性体はまた、キラルHPLCカラムの使用によっても分離することができる。
【0095】
本発明はまた、本発明の同位体標識された化合物を包含し、その化合物は、一つ以上の原子が、通常天然で見出される原子量または質量数と異なる原子量または質量数を有する原子で置換されることを別にすれば、本明細書中で引用される化合物と同一である。本発明の化合物中に組み込むことができるアイソトープの例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素のアイソトープ、例えばそれぞれH、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、および36Clを含む。
【0096】
本発明の特定のアイソトープ標識された化合物(例えば、Hおよび14Hで標識されたもの)は、化合物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(すなわちH)および炭素−14(すなわち14C)アイソトープが、これらの調製および検出性の容易さのために特に好ましい。さらには、より重いアイソトープ、例えば重水素(すなわちH)との置換は、より大きい代謝安定性の結果生じるあるいくつかの治療上の利点(例えば増加したインビボ半減期または減少した投薬量要件)をもたらすことができ、したがって特定の環境において好ましいことがある。本発明の同位体標識された化合物は一般に、以下の図式および/または実施例に開示する手順と類似の以下の手順によって(同位体標識された適切な試薬を非同位体標識試薬と代えることによって)調製することができる。
【0097】
本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、および本発明の食欲抑制剤または代謝率増強剤の塩、溶媒和物、エステル、およびプロドラッグの多形形態は、本発明に含まれるものとする。
【0098】
用語「薬学的組成物」はまた、バルク組成物および個体投与単位の双方を包含し、任意の薬学的に不活性な賦形剤とともに、例えば、本発明の化合物、ならびに本明細書中に記述されるさらなる物質の一覧から選択されるさらなる物質のような、一種より多い(例えば、二種)の薬学的に活性な物質を含む。バルク組成物および各個体投与単位は、一定量の上記の「一種より多い薬学的に活性な物質」を含み得る。バルク組成物および各個体の投与単位は、上記の「一種より多い薬学的に活性な物質」の一定量を含み得る。バルク組成は、個体投与単位へいまだ形成されない物質である。投与単位例は、錠剤、丸剤などのような経口投与単位である。同様に、本発明の薬学的化合物を投与することにより患者を治療する、本明細書中に記載の方法はまた、上記のバルク組成物および個体投与単位の投与を包含することが意図される。
【0099】
本発明の化合物、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、またはエステルは、肥満または肥満関連障害の治療において有用である。
【0100】
本発明の食欲抑制剤、代謝率増強剤、またはHMG−CoAレダクターゼ阻害剤、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、またはエステルは、標準的な薬学的実施にしたがって、任意の適切な形態で、例えば単独で、または薬学的組成物中の薬学的に許容しうる担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて投与することができる。本発明の化合物、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、またはエステルは、経口で投与されるか、または非経口で投与される(静脈内投与経路、筋肉内投与経路、腹腔内投与経路、皮下投与経路、直腸投与経路、もしくは局所的投与経路が挙げられる)。
【0101】
本発明の食欲抑制剤または代謝率増強剤を含んでいる薬学的組成物、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、または互変異性体は、経口投与のために適切な形態(例えば、錠剤、トローチ剤、カプセル剤、ロゼンジ、水性もしくは油性の懸濁剤、分散し得る散剤もしくは顆粒剤、エマルジョン、シロップまたはエリキシル)であり得る。経口組成物は、任意の従来の薬学的方法で調製され得、それは甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤および保存剤もまた含んでもよい。
【0102】
患者へ投与される本発明の食欲抑制剤または代謝率増強剤、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、または互変異性体の量は、年齢、体重、および患者の応答に基づいて、ならびに治療される状態の重症度によって医師によって決定されうる。例えば、患者へ投与される本発明の食欲抑制剤または代謝率増強剤、またはこれらの薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、または互変異性体の量は、約0.1mg/kg体重/日〜約60mg/kg体重/日、好ましくは約0.5mg/kg体重/日〜約40mg/kg体重/日の範囲であってよい。
【0103】
本発明のニコチン酸受容体アゴニストと組み合わせて有用なHMG−CoAレダクターゼ阻害剤の非限定例は、ロバスタチン(例えば、Merck & Co.から入手可能なMEVACOR(登録商標))、シンバスタチン(例えば、Merck & Co.から入手可能なZOCOR(登録商標))、プラバスタチン(例えば、Bristol Meyers Squibbから入手可能なPRAVACHOL(登録商標))、アトルバスタチン(例えば、Pfizerから入手可能なLIPITOR(登録商標))、アトルバスタチン、フルバスタチン(例えば、Novartisから入手可能なLESCOL(登録商標))、セリバスタチン、Cl−981、リバスタチン(ナトリウム7−(4−フルオロフェニル)−2,6−ジイソプロピル−5−メトキシメチルピリジン−3−イル)−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプタノエート)、ロスバスタチンカルシウム(AstraZeneca PharmaceuticalsからのCRESTOR(登録商標))、ピタバスタチン(例えば日本国のNegma KowaのNK−104)である。
【0104】
受容体は、齧歯類における熱発生調整およびヒトにおける摂食挙動に関与している。様々なH受容体アンタゴニスト/逆アゴニストが、ヒスタミン感作性機能の調節に有用であると開示されており、したがって、肥満および肥満関連状態の治療に有用であり得る。H受容体アンタゴニスト/逆アゴニストは、
【0105】
【数1】

に開示されている(これらの各々は、本明細書に参考として組み込まれる)。
【0106】
1つの実施形態において、本発明は、一般的に記載されている(すなわち、本明細書に記載されているような式(I)〜(VIII)による化合物)か、またはU.S.6,720,328、6,849,621、2004/0019099、2004/0097483、2004/0048843、または2005/0113383(これらの各々は、本明細書に参考として組み込まれる)において具体的に例示されているH受容体アンタゴニスト/逆アゴニストである、一つまたは一つより多い代謝率増強剤;およびCBアンタゴニスト(例えばリモナバント)、フェンテルミン、シブトラミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤を含んでいる組成物に関する。
【0107】
別の実施形態において、本発明は、一つまたは一つより多いH受容体アンタゴニスト/逆アゴニスト;CBアンタゴニスト(例えばリモナバント)、フェンテルミン、シブトラミン、およびトピラメートからなる群から選択された一つまたは一つより多い食欲抑制剤;および一つまたは一つより多いHMG−CoAレダクターゼ阻害剤を含んでいる組成物に関する。
【0108】
別の実施形態において、本発明は、一つまたは一つより多いH受容体アンタゴニスト/逆アゴニストおよび一つまたは一つより多い抗糖尿病薬を含んでいる組成物に関する。これらの組成物は、糖尿病の治療または予防に有用である。
【0109】
糖尿病の2つの主な形態がある:すなわちI型糖尿病(インスリン依存性糖尿病またはIDDMとも呼ばれる)およびII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病またはNIDDMとも呼ばれる)である。1つの実施形態において、これらの組成物は、I型糖尿病の治療に有用である。別の実施形態において、これらの組成物は、II型糖尿病の治療に有用である。
【0110】
糖尿病の治療のための本発明の方法において有用な抗糖尿病薬の例は、スルホニルウレア、インスリン感作剤(例えばPPARアゴニスト、DPPIV阻害剤、PTP−1B阻害剤、およびグルコキナーゼ活性化剤)、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進薬、肝グルコース産出低減化化合物、抗肥満薬、抗高血圧薬、メグリチニド、インスリン、およびインスリン含有組成物を含む。
【0111】
1つの実施形態において、上記抗糖尿病薬は、インスリン感作剤またはスルホニルウレアである。
【0112】
スルホニルウレアの非限定例は、グリピジド、トルブタミド、グリブリド、グリメピリド、クロルプロパミド、アセトヘキサミド、グリアミリド、グリクラジド、グリベンクラミド、およびトラザミドを含む。インスリン感作剤は、先に詳細に記載されているPPAR−γアゴニスト、好ましくはトログリタゾン、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、およびエングリタソン;ビグアニジン、例えばメトホルミンおよびフェンホルミン;DPPIV阻害剤、例えばシタグリプチン、サキサグリプチン、デナグリプチン、およびビルダグリプチン;PTP−1B阻害剤;およびグルコキナーゼ活性化剤を含む。II型糖尿病の治療において有用でありうるα−グルコシダーゼ阻害剤は、ミグリトール、アカルボース、およびボグリボースを含む。肝グルコース産出低減化薬は、グルコファージ(Glucophage)およびグルコファージXRを含む。インスリン分泌促進薬は、スルホニルウレアおよび非スルホニルウレア薬剤、例えばGLP−1、エキセンジン、GIP、セクレチン、グリピジド、クロルプロパミド、ナテグリニド、メグリチニド、グリベンクラミド、レパグリニド、およびグリメピリドを含む。インスリンは、インスリンの長時間作用形態および短時間作用形態を含む、インスリンの全ての配合物を含む。
【0113】
糖尿病を治療するための本発明の方法において有用な抗肥満薬の非限定例は、CBアンタゴニストまたは逆アゴニスト(例えばリモナバント)、ニューロペプチドYアンタゴニスト、MCR4アゴニスト、MCH受容体アンタゴニスト、ヒスタムニンH受容体アンタゴニストまたは逆アゴニスト、レプチン、食欲抑制剤(例えばシブトラミン)、およびリパーゼ阻害剤(例えばキセニカル)を含む。
【0114】
糖尿病を治療するための本発明の方法において有用な抗高血圧薬の非限定例は、β遮断薬およびカルシウムチャネル遮断薬(例えばジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピン、アムロピジン、およびミベフラジル)、ACE阻害剤(例えばカプトプリル、リシノプリル、エナラプリル、スピラプリル、セラノプリル、ゼフェノプリル、フォシノプリル、クリアゾプリル、およびキナプリル)、AT−1受容体アンタゴニスト(例えばロサルタン、イルベサルタン、およびバルサルタン)、レニン阻害剤、およびエンドセリン受容体アンタゴニスト(例えばシタックスセンタン(sitaxsentan))を含む。
【0115】
糖尿病を治療するための本発明の方法において有用なメグリチニドの非限定例は、レパグリニドおよびナテグリニドを含む。
【0116】
インスリン感作剤の非限定例は、ビグアニド、例えばメトホルミンおよびチアゾリジンジオンを含む。
【0117】
1つの実施形態において、上記インスリン感作剤は、チアゾリジンジオンである。
【0118】
デンプンおよび特定の糖の崩壊を遅らせるか、または遮断し、かつこれらの組成物および本発明の方法における使用に適した抗糖尿病薬の非限定例は、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤、およびインスリン産生の増加のための特定のペプチドを含む。アルファ−グルコシダーゼ阻害剤は、摂取された炭水化物の消化を遅延することによって、体が血糖を低下させるのを助け、これによって、食後の血液グルコース濃度のより小さな上昇をもたらす。適切なアルファ−グルコシダーゼ阻害剤の非限定例は、アカルボース;ミグリトール;カミグリボース;WO01/47528号(本明細書中に参考として組み込まれる)に開示されているような特定のポリアミン;ボグリボースを含む。インスリン産生を増加させるのに適したペプチドの非限定例は、アムリンチド(AmylinからのCAS登録番号第122384−88−7号)、プラムリンチド、エキセンジン、WO00/07617号(本明細書中に参考として組み込まれる)に開示されているようなグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)アゴニスト活性を有する特定の化合物を含む。
【0119】
経口投与可能なインスリンおよびインスリン含有組成物の非限定例は、AutoImmuneからのAL−401、および米国特許第4,579,730号;第4,849,405号;第4,963,526号;第5,642,868号;第5,763,396号;第5,824,638号;第5,843,866号;第6,153,632号;第6,191,105号;および国際公開WO85/05029号に開示されている組成物を含む。これらの特許の各々は、本明細書中に参考として組み込まれる。
【0120】
別の実施形態において、一つまたは一つより多いH受容体アンタゴニスト/逆アゴニストおよび一つまたは一つより多い抗糖尿病薬を含んでいる組成物は、肥満または肥満関連障害の治療または予防に有用である。
【0121】
肥満または肥満関連障害の治療のための本発明の方法において有用な抗糖尿病薬は、本明細書において上に列挙された抗糖尿病薬を含むが、これらに限定されない。
【0122】
本発明の組み合わせ療法において、一つまたは一つより多いH受容体アンタゴニスト/逆アゴニストおよび一つまたは一つより多い追加の治療薬は、同時に(単一投薬形態で、または別個の投薬形態で同じ時間に)、または任意の順序で連続的に(ある時間にわたってまず一つ、続いて別のもの、など)投与することができる。
【0123】
1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、米国特許第6,720,328号に記載されているような、式(I):
【0124】
【化51】

による構造を有しうる。この特許は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(I)の化合物の非限定例は、次のものを含む:
【0125】
【化52】

【0126】
【化53】

【0127】
【化54】

【0128】
【化55】

【0129】
【化56】

【0130】
【化57】

【0131】
【化58】

【0132】
【化59】

【0133】
【化60】

【0134】
【化61】

【0135】
【化62】

【0136】
【化63】

【0137】
【化64】

【0138】
【化65】

【0139】
【化66】

【0140】
【化67】

【0141】
【化68】

1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、U.S.6,849,621号およびU.S.2005/0113383号に記載されているような、式(II):
【0142】
【化69】

による構造を有しうる。これらの特許の両方とも、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(II)の化合物の非限定例は、以下を含む:
【0143】
【化70】

【0144】
【化71】

【0145】
【化72】

【0146】
【化73】

【0147】
【化74】

【0148】
【化75】

【0149】
【化76】

【0150】
【化77】

【0151】
【化78】

【0152】
【化79】

【0153】
【化80】

【0154】
【化81】

【0155】
【化82】

【0156】
【化83】

【0157】
【化84】

【0158】
【化85】

【0159】
【化86】

【0160】
【化87】

【0161】
【化88】

【0162】
【化89】

【0163】
【化90】

【0164】
【化91】

【0165】
【化92】

【0166】
【化93】

【0167】
【化94】

1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、米国特許出願公開第2004/0097483号に記載されているような、式(III):
【0168】
【化95】

による構造を有しうる。この特許は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(III)の化合物の非限定例は、以下:
【0169】
【化96】

以下の一般式:
【0170】
【化97】

(式中、R、R25、R、R13、Z、およびRは、次の表:
【0171】
【化98】

【0172】
【化99】

【0173】
【化100】

【0174】
【化101】

【0175】
【化102】

【0176】
【化103】

【0177】
【化104】

【0178】
【化105】

【0179】
【化106】

【0180】
【化107】

【0181】
【化108】

【0182】
【化109】

【0183】
【化110】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0184】
【化111】

(式中、R、R、Z、およびRは、次の表:
【0185】
【化112】

【0186】
【化113】

【0187】
【化114】

【0188】
【化115】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0189】
【化116】

(式中、Rは、次の表:
【0190】
【化117】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0191】
【化118】

(式中、R、R25、A、R、およびRは、次の表:
【0192】
【化119】

【0193】
【化120】

【0194】
【化121】

【0195】
【化122】

【0196】
【化123】

【0197】
【化124】

【0198】
【化125】

【0199】
【化126】

【0200】
【化127】

【0201】
【化128】

【0202】
【化129】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0203】
【化130】

(式中、RおよびRは、次の表:
【0204】
【化131】

【0205】
【化132】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0206】
【化133】

(式中、R−X−、R、およびRは、次の表:
【0207】
【化134】

【0208】
【化135】

【0209】
【化136】

に示されているように規定されている)の化合物;
以下の一般式:
【0210】
【化137】

(式中、R、M、Y、およびRは、次の表:
【0211】
【化138】

【0212】
【化139】

【0213】
【化140】

【0214】
【化141】

【0215】
【化142】

【0216】
【化143】

【0217】
【化144】

【0218】
【化145】

【0219】
【化146】

【0220】
【化147】

【0221】
【化148】

【0222】
【化149】

【0223】
【化150】

【0224】
【化151】

【0225】
【化152】

【0226】
【化153】

【0227】
【化154】

【0228】
【化155】

【0229】
【化156】

【0230】
【化157】

【0231】
【化158】

【0232】
【化159】

【0233】
【化160】

【0234】
【化161】

【0235】
【化162】

【0236】
【化163】

【0237】
【化164】

に示されているように規定されている)の化合物;
を含む。
【0238】
1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、米国特許第2004/0048843号に記載されているような、式(IV):
【0239】
【化165】

による構造を有しうる。この特許は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(IV)の化合物の非限定例は、以下:
【0240】
【化166】

【0241】
【化167】

【0242】
【化168】

【0243】
【化169】

【0244】
【化170】

【0245】
【化171】

【0246】
【化172】

【0247】
【化173】

【0248】
【化174】

【0249】
【化175】

【0250】
【化176】

【0251】
【化177】

以下の一般式:
【0252】
【化178】

(式中、R、(R26、Y、Z、およびRは、次の表:
【0253】
【化179】

【0254】
【化180】

【0255】
【化181】

【0256】
【化182】

【0257】
【化183】

【0258】
【化184】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0259】
【化185】

(式中、R、(R26、Y、Z、およびRは、次の表:
【0260】
【化186】

【0261】
【化187】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0262】
【化188】

(式中、R、(R26、Y、Z、およびRは、次の表:
【0263】
【化189】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0264】
【化190】

(式中、R、(R26、Y、Z、R、およびRは、次の表:
【0265】
【化191】

【0266】
【化192】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0267】
【化193】

(式中、R、(R26、Y、r、p、Z、およびRは、次の表:
【0268】
【化194】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0269】
【化195】

(式中、R、Z、およびRは、次の表:
【0270】
【化196】

のように規定されている)の化合物;
以下の一般式:
【0271】
【化197】

(式中、Rは、次の表:
【0272】
【化198】

に示されているように規定されている)の化合物;
以下の一般式:
【0273】
【化199】

(式中、R、R、およびRは、次の表:
【0274】
【化200】

【0275】
【化201】

【0276】
【化202】

【0277】
【化203】

に示されているように規定されている)の化合物;
以下の一般式:
【0278】
【化204】

(式中、RおよびRは、次の表:
【0279】
【化205】

【0280】
【化206】

に示されているように規定されている)の化合物;
以下の一般式:
【0281】
【化207】

(式中、R、R20、およびRは、次の表:
【0282】
【化208】

【0283】
【化209】

に示されているように規定されている)の化合物;
を含む。
【0284】
1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、U.S.2004/0019099号に記載されているような、式(V):
【0285】
【化210】

による構造を有しうる。この特許は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(V)の化合物の非限定例は、以下:
【0286】
【化211】

以下の一般式:
【0287】
【化212】

(式中、QおよびRは、次の表:
【0288】
【化213】

【0289】
【化214】

【0290】
【化215】

【0291】
【化216】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0292】
【化217】

(式中、Rは、次の表:
【0293】
【化218】

【0294】
【化219】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0295】
【化220】

(式中、Rは、次の表:
【0296】
【化221】

【0297】
【化222】

に規定されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0298】
【化223】

(式中、R、R、およびRは、次の表:
【0299】
【化224】

【0300】
【化225】

【0301】
【化226】

に規定されているとおりである)の化合物;
を含む。
【0302】
1つの実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、U.S.2004/0097483号に記載されているような、式(VI):
【0303】
【化227】

による構造を有しうる。この特許は、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる。式(VI)の化合物の非限定例は、以下:
【0304】
【化228】

以下の一般式:
【0305】
【化229】

(式中、R、R25、R、R13、Z、およびRは、次の表:
【0306】
【化230】

【0307】
【化231】

【0308】
【化232】

【0309】
【化233】

【0310】
【化234】

【0311】
【化235】

【0312】
【化236】

【0313】
【化237】

【0314】
【化238】

【0315】
【化239】

【0316】
【化240】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0317】
【化241】

(式中、R、R、Z、およびRは、次の表:
【0318】
【化242】

【0319】
【化243】

【0320】
【化244】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0321】
【化245】

(式中、Rは、次の表:
【0322】
【化246】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0323】
【化247】

(式中、R、R25、A、R、およびRは、次の表:
【0324】
【化248】

【0325】
【化249】

【0326】
【化250】

【0327】
【化251】

【0328】
【化252】

【0329】
【化253】

【0330】
【化254】

【0331】
【化255】

【0332】
【化256】

【0333】
【化257】

【0334】
【化258】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式:
【0335】
【化259】

(式中、RおよびRは、次の表:
【0336】
【化260】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式
【0337】
【化261】

(式中、R−X−、Z、R、およびRは、次の表:
【0338】
【化262】

【0339】
【化263】

【0340】
【化264】

【0341】
【化265】

に示されているとおりである)の化合物;
以下の一般式
【0342】
【化266】

(式中、R、M、Y、およびRは、次の表:
【0343】
【化267】

【0344】
【化268】

【0345】
【化269】

【0346】
【化270】

【0347】
【化271】

【0348】
【化272】

【0349】
【化273】

【0350】
【化274】

【0351】
【化275】

【0352】
【化276】

【0353】
【化277】

【0354】
【化278】

【0355】
【化279】

【0356】
【化280】

【0357】
【化281】

【0358】
【化282】

【0359】
【化283】

【0360】
【化284】

【0361】
【化285】

【0362】
【化286】

【0363】
【化287】

【0364】
【化288】

【0365】
【化289】

【0366】
【化290】

【0367】
【化291】

【0368】
【化292】

【0369】
【化293】

に示されているとおりである)の化合物;
を含む。
【0370】
別の実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、2005年9月20日に出願され、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる米国仮出願第60/718,673号に記載されているような、次の構造:
【0371】
【化294】

を有しうる。
【0372】
別の実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、2005年6月20日に出願され、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる米国仮出願第60/692,110号に記載されているような、次の式(VII):
【0373】
【化295】

を有しうる。式(VII)の化合物の非限定例は、以下:
【0374】
【化296】

【0375】
【化297】

【0376】
【化298】

【0377】
【化299】

【0378】
【化300】

【0379】
【化301】

【0380】
【化302】

【0381】
【化303】

【0382】
【化304】

【0383】
【化305】

【0384】
【化306】

【0385】
【化307】

【0386】
【化308】

【0387】
【化309】

【0388】
【化310】

【0389】
【化311】

【0390】
【化312】

【0391】
【化313】

【0392】
【化314】

【0393】
【化315】

【0394】
【化316】

【0395】
【化317】

【0396】
【化318】

【0397】
【化319】

【0398】
【化320】

【0399】
【化321】

を含む。
【0400】
別の実施形態において、本発明のHアンタゴニスト/逆アゴニストは、2005年6月20日に出願され、その全体が本明細書中に参考として組み込まれる米国仮出願第60/692,175号に記載されているような、次の式(VIII):
【0401】
【化322】

を有しうる。式(VIII)の化合物の非限定例は、以下:
【0402】
【化323】

【0403】
【化324】

【0404】
【化325】

【0405】
【化326】

【0406】
【化327】

【0407】
【化328】

【0408】
【化329】

【0409】
【化330】

【0410】
【化331】

【0411】
【化332】

を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つまたは一つより多い食欲抑制剤、および一つまたは一つより多い代謝率増強剤を含んでいる組成物であって、該食欲抑制剤が、CBアンタゴニスト、フェンテルミン、シブトラミン、およびトピラメートからなる群から選択され、そして該一つまたは一つより多い代謝率増強剤が、以下:
(i)式(I):
【化1】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
(1)Rは、
(a)アリール;
(b)ヘテロアリール;
(c)ヘテロシクロアルキル;
(d)アルキル;
(e)シクロアルキル;または
(f)アルキルアリール
から選択され、R基は、場合により、
(1)ハロゲン;
(2)ヒドロキシル;
(3)低級アルコキシ;
(4)−CF
(5)CFO−;
(6)−NR
(7)フェニル;
(8)−NO
(9)−CO
(10)−CON(R(式中、各Rは、同一または異なる);
(11)−S(O)N(R20(式中、各R20は、同一または異なるHまたはアルキル基である);
(12)−CN;または
(13)アルキル;
から独立して選択された1〜4つの置換基で置換され;または
(2)RおよびXは、一緒になって
【化2】

から選択された基を形成し;
(3)Xは、=C(O)、=C(NOR)、=C(NNR)、
【化3】

から選択され;
(4)Mは炭素であり;
(5)Mは、CまたはNから選択され;
(6)MおよびMは、CまたはNから独立して選択され;
(7)Yは、−CH−、=C(O)、=C(NOR20)(式中、R20は、上に規定されているとおりである)、または=C(S)から選択され;
(8)Zは、C−Cアルキル基であり;
(9)Rは、5または6員ヘテロアリール環であり、該6員ヘテロアリール環は、1または2窒素原子を含み、残りの環原子は炭素であり、該5員ヘテロアリール環は、窒素、酸素、または硫黄から選択された1または2つのへテロ原子を含有し、残りの環原子は炭素であり;該5または6員ヘテロアリール環は場合により、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルキル、低級アルコキシ、−CF、CFO−、−NR、フェニル、−NO、−CO、−CON(R(式中、各Rは同一または異なる)、−CHNR、−(N)C(NR、または−CNから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されており;
(10)Rは、
(a)水素;
(b)C−Cアルキル;
(c)アリール;
(d)ヘテロアリール;
(e)ヘテロシクロアルキル;
(f)アリールアルキル
(g)−(CH−C(O)N(R(式中、各Rは同一または異なる);
(h)−(CH−C(O)OR
(i)−(CH−C(O)R30(式中、各R30はヘテロシクロアルキル基である);
(j)−CF;または
(k)−CHCF
から選択され;式中、該アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、および該アリールアルキルのアリール部分は:ハロゲン、−OH、−OCF、−CF、−CN、−N(R45、−CO45、または−C(O)N(R45(式中、R45は:H、アルキル、アルキルアリール、または、アリール部分が−CF、−OH、ハロゲン、アルキル、−NO、または−CNから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されているアルキルアリールから独立して選択されている)から選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(11)Rは:水素、C−Cアルキル、アリール、アルキルアリールから選択され、該アリールおよびアルキルアリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF、−OH、−N(R45、−CO45、−C(O)N(R45、または−CNから選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;式中、R45は、先で規定されたとおりであり;
(12)Rは:水素、C−Cアルキル、−C(O)R、−C(O)、または−C(O)N(R(式中、各Rは独立して選択され、Rは先に規定されているとおりである)から選択されるか;
(13)またはRおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、5または6員ヘテロシクロアルキル環を形成し;
(14)Rは:アルキル、アリール、アルキルアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、低級アルコキシ、−CF、CFO−、−NR、フェニル、−NO、−CO、−CON(R(式中、各Rは同一または異なる)、または−CNから選択され;
(15)R12は:アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、またはフルオロから選択され;
(16)R13は:アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、またはフルオロから選択され;
(17)aは0〜2であり;
(18)bは0〜2であり;
(19)cは0〜2であり;
(20)eは0〜5であり;
(21)mは1または2であり;
(22)nは、1、2、または3であり;かつ
(23)pは、1、2、または3であるが、ただし、MおよびMがどちらも窒素であるとき、その場合にはpは2または3である);あるいは
(ii)式(II):
【化4】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
(A)Rは:
(1)アリール;
(2)ヘテロアリール;
(3)ヘテロシクロアルキル;
(4)アルキル;
(5)−C(O)N(R4B
(6)シクロアルキル;
(7)アリールアルキル;
(8)ヘテロアリールヘテロアリール;または
(9)以下:
【化5】

から選択された基であって、該アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルのアリール部分、式IIのフェニル環、式IIIのフェニル環、式IVBのフェニル環、または式IVDのフェニル環は:
(1)ハロゲン;
(2)ヒドロキシル;
(3)低級アルコキシ;
(4)−Oアリール;
(5)−SR22
(6)−CF
(7)−OCF
(8)−OCHF
(9)−NR
(10)フェニル;
(11)NO
(12)−CO
(13)−CON(R(式中、各Rは同一または異なる);
(14)−S(O)22
(15)−S(O)N(R20(式中、各R20は同一または異なる);
(16)−N(R24)S(O)22
(17)−CN;
(18)−CHOH;
(19)−OCHCHOR22
(20)アルキル;
(21)フェニルが、アルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−OCHF、−Oアルキルから独立して選択された1〜3つの置換基を有する置換フェニル;
(22)アリール基が、独立して選択された1〜3つのハロゲンで場合により置換されている−Oアルキルアリール;または
(23)フェニル;
から独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(C)Xは、アルキルまたは−S(O)−から選択され;
(D)Yは、
(1)単結合を表わすか;または
(2)Yは、−C(O)−、−C(S)−、−(CH−、または−NRC(O)−から選択されるが;ただし
(a)MがNであるとき、Yは、−NRC(O)−ではなく;かつ
(b)Yが結合であるとき、MおよびMはいずれも炭素であり;
(E)MおよびMは、CまたはNから独立して選択され;
(F)Zは、C−Cアルキル、−SO−、−C(O)−、または−C(O)NR−から選択され;
(G)Rは:
(1)NまたはN−Oから独立して選択された1または2つのへテロ原子を有する6員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;
(2)窒素、酸素、または硫黄から選択された1〜3つのヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;
(3)アルキル基;
(4)置換フェニルが、ハロゲン、−Oアルキル、−OCF−、−CF、−CN、−NO、−NHC(O)CH、または−O(CHN(R10Aから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されているアリール基;
(5)各R11Aが、H、アルキル、またはアリールから独立して選択された−N(R11A
(6)式:
【化6】

の基、または
(7)ヘテロアリールヘテロアリール基;
から選択され、
該5員ヘテロアリール環(上記(G)(2))または6員ヘテロアリール環(上記(G)(1))は、
(a)ハロゲン;
(b)ヒドロキシル;
(c)低級アルキル;
(d)低級アルコキシ;
(e)−CF
(f)−NR
(g)フェニル;
(h)−NO
(i)−C(O)N(R(式中、各Rは同一または異なる);
(j)−C(O);または
(k)ハロゲン、−Oアルキル、−OCF−、−CF、−CN、−NO、または−O(CHN(R10Aから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されているフェニル;
から選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(H)Rは:
(1)アリール;
(2)ヘテロアリール;
(3)ヘテロシクロアルキル;
(4)アルキル;または
(5)シクロアルキル;
から選択され、式中、該アリールまたはヘテロアリールR基は:
(a)ハロゲン;
(b)ヒドロキシル;
(c)低級アルコキシ;
(d)−Oアリール;
(e)−SR22
(f)−CF
(g)−OCF
(h)−OCHF
(i)−NR
(j)フェニル;
(k)−NO
(l)−CO
(m)−CON(R(式中、各Rは同一または異なる);
(n)−S(O)R22
(o)−S(O)N(R20(式中、各R20は、同一または異なる);
(p)−N(R24)S(O)R22
(q)−CN;
(r)−CHOH;
(s)−OCHCHOR22;または
(t)アルキル;
から独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(I)Rは、
(1)水素;
(2)C−Cアルキル;
(3)シクロアルキル;
(4)シクロアルキルアルキル;
(5)ヘテロシクロアルキルアルキル;
(6)架橋二環式シクロアルキル環;
(7)該アリール環に結合している縮合ヘテロシクロアルキル環を有するアリール;
(8)アリール;
(9)アリールアルキル;
(10)アルキルアリール;
(11)−(CHCH(R12A(式中、dは1〜3であり、各R12Aは、フェニルまたは置換フェニルから独立して選択され、該置換フェニルは:ハロゲン、−Oアルキル、−OCF−、−CF、−CN、または−NOから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されている)
(12)ヘテロシクロアルキルヘテロアリール;または
(13)−(C−C)アルキレン−O−R22
から選択され、式中、該アリールR基、該アリールアルキルR基のアリール部分、または該アルキルアリールR基のアリール部分は:
(a)ハロゲン;
(b)ヒドロキシル;
(c)低級アルキル;
(d)低級アルコキシ;
(e)−CF
(f)−N(R20)(R24);
(g)フェニル;
(h)−NO
(i)−C(O)N(R20(式中、各R20は同一または異なる);
(j)−C(O)R22
(i)−(CH−シクロアルキル;
(j)−(CH−アリール;または
(k)−(CH−OR22
から独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(J)各R4Bは、H、ヘテロアリール、アルキル、アルケニル、式
【化7】

の基、アリールアルキル、またはアリール部分がハロゲンから独立して選択された1〜3つの置換基で置換されているアリールアルキルから独立して選択され;
(K)Rは:水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20(式中、各R20は同一または異なる)から選択され;
(L)各R10Aは、HまたはC−Cアルキルから独立して選択されるか、または各R10Aは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4〜7員ヘテロシクロアルキル環を形成し;
(M)R12は、
(1)アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、またはフルオロから選択されるが、ただし、R12がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R12は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または
(2)R12は、1つの環炭素から別の環炭素へアルキル架橋を形成し;
(N)R13は、
(1)アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、またはフルオロから選択されるが、ただし、R13がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R13は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または
(2)R13は、1つの環炭素から別の環炭素へアルキル架橋を形成し;
(O)R20は、水素、アルキル、またはアリールから選択され、式中、該アリール基は:ハロゲン、−CF、−OCF−、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換されるか;または2つのR20基が存在するとき、該2つのR20基は、それらが結合されている窒素と一緒になって、5または6員へテロ環式環を形成し;
(P)R22は、ヘテロシクロアルキル、アルキル、またはアリールから選択され、式中、該アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF−、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換され;
(Q)R24は、水素、アルキル、−SO22、またはアリールから選択され、式中、該アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF−、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの基で場合により置換され;
(R)aは、0〜2であり;
(S)bは、0〜2であり;
(T)kは、1〜5であり;
(U)mは、2〜5であり;
(V)nは、1、2、または3であるが、ただしMがNであるとき、nは1ではなく;
(W)pは、1、2、または3であるが、ただしMがNであるとき、pは1ではなく;
(X)qは、1〜5であり;かつ
(Y)rは、1、2、または3であるが、ただしrが2または3であるとき、MはCであり、pは1である);あるいは
(iii)式(III):
【化8】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
点線は、任意の二重結合を表わし;
aは、0〜2であり;
bは、0〜2であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であり;
rは、0、1、2、または3であるが;
ただし、MがNであるとき、pは1ではなく;rが0であるとき、MはC(R)であり;pとrとの合計は1〜4であり;
は、C(R)またはNであり;
は、C(R)またはNであり;
Xは、結合またはC−Cアルキレンであり;
Yは、−C(O)−、−C(S)−、−(CH−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−C(O)CH−、−SO−、−N(R)−、−NH−C(=N−CN)−、または−C(=N−CN)−NH−であるが;ただし、MがNであるとき、Yは、−NRC(O)−でも−NH−C(=N−CN)−でもなく;MがNであるとき、Yは、−C(O)NR−でも−C(=N−CN)−NH−でもなく;Yが−N(R)−であるとき、MはCHであり、MはC(R)であり;
qは、1〜5であるが、ただし、MおよびMのどちらもNであるとき、qは2〜5であり;
Zは、結合、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、−C(O)−、−CH(CN)−、−SO−、または−CHC(O)NR−であり;
は、
【化9】

であり;
Qは、−N(R)−、−S−、または−O−であり;
kは、0、1、2、3、または4であり;
k1は、0、1、2、または3であり;
k2は、0、1、または2であり;
Rは、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、C−Cアルコキシ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−SO0−2、R32−アリール(C−C)アルコキシ−、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−アリールオキシ、R32−ヘテロアリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキル−オキシ−、R37−ヘテロシクロアルキル、R37−ヘテロシクロアルキル−オキシ−、R37−ヘテロシクロアルキル−(C−C)アルコキシ、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、−N(R30)(R31)、−NH−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル、−NHC(O)NH(R29);R29−S(O)0−2−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−2−、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−S(O)0−2−、またはベンゾイルであり;
は、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−ヘテロアリール、(C−C)シクロアルキル−、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、R37−ヘテロシクロアルキル、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、R29−S(O)−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)−、R29−S(O)0−1−(C−C)アルキル−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−1−(C−C)アルキル−であり;
は、NまたはN−Oから独立して選択された1または2つのへテロ原子を有する6員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;N、O、またはSから独立して選択された1、2、3、または4つのへテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;R32−キノリル;R32−アリール;ヘテロシクロアルキル;(C−C)シクロアルキル;C−Cアルキル;水素;チアナフテニル;
【化10】

であり、式中、該6員ヘテロアリール環または該5員ヘテロアリール環は、Rによって場合により置換され;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、−OH、(C−C)アルコキシ、または−NHSO−(C−C)アルキルであり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、(C−C)アルキル−SO−、または(C−C)アルキル−SO−NH−であるか:
またはRおよびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成し;
は、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル−、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、−CF、−NR、−CH−NR、−NHSO22、−N(SO22、フェニル、R33−フェニル、NO、−CO、−CON(R
【化11】

からなる群より独立して選択される1〜3つの置換基であるか;
は、−N(R29)−、−O−、または−S(O)0−2−であり;
12は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R12がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R12は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR12置換基は、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR12は=Oであり;
13は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から選択されるが、ただし、R13がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R13は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR13置換基は、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR13は=Oであり;
20は、水素、C−Cアルキル、またはアリールからなる群から選択され、式中、アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの基で場合により置換されるか;または2つのR20基が存在するとき、該2つのR20基は、これらに結合している窒素と一緒になって、5または6員へテロ環式環を形成してよく;
22は、C−Cアルキル、R34−アリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
24は、H、C−Cアルキル、−SO22、またはR34−アリールであり;
25は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−CF、−OH、C−Cアルコキシ、(C−C)アルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、−C(O)OR29、−N(R)(R)、N(R)(R)−C(O)−、N(R)(R)−S(O)1−2−、R22−S(O)0−2−、ハロ−(C−C)アルキル−、またはハロ−(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−からなる群から独立して選択され;
29は、H、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
30は、H、C−Cアルキル、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
31は、H、C−Cアルキル、R35−アリール、R35−アリール(C−C)アルキル−、R35−ヘテロアリール、(C−C)アルキル−C(O)−、R35−アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、(C−C)アルキル−S(O)−、またはR35−アリール−S(O)−であるか;
またはR30およびR31は一緒になって、−(CH4−5−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−N(R38)−(CH−であり、これらが結合している窒素とともに環を形成し;
32は、H、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、R35−アリール−O−、−SR22、−CF、−OCF、−OCHF、−NR3940、フェニル、R33−フェニル、NO、−CO39、−CON(R39、−S(O)22、−S(O)N(R20、−N(R24)S(O)22、−CN、ヒドロキシ−(C−C)アルキル−、−OCHCHOR22、およびR35−アリール(C−C)アルキル−O−からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であるか、または隣接炭素原子上の2つのR32基は一緒になって、−OCHO−または−O(CHO−基を形成し;
33は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−CF、−OCF、−OCHF、および−O−(C−C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
34は、H、ハロゲン、−CF、−OCF、−OH、および−OCHからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
35は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、および−NOから独立して選択された1〜3つの置換基であり;
36は、HおよびC−Cアルキルからなる群から独立して選択され;
37は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、−C(O)N(R29、および−NOから独立して選択された1〜3つの置換基であるか、またはR37は、1つまたは2つの=O基であり;
38は、H、C−Cアルキル、R35−アリール(C−C)アルキル−、(C−C)アルキル−SO、またはハロ(C−C)アルキル−SO−であり;
39は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールなる群から独立して選択され;
40は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、(C−C)アルキル−SO−、または(C−C)アルキル−SO−NH−であるか;
またはR39およびR40は、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成する);あるいは
(iv)式(IV):
【化12】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
点線は、任意の二重結合を表わし;
aは、0〜3であり;
bは、0〜3であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であるが、ただし、MがNであるとき、pは1ではなく;
rは、1、2、または3であるが;ただし、rが2または3であるとき、MはC(R)であり;pは2または3であり;
Aは、結合またはC−Cアルキレンであり;
はC(R)またはNであり;
はC(R)またはNであり;
Yは、−C(=O)−、−C(=S)−、−(CH−、−NRC(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)CH−、−CH(C=O)−、−SO1−2−、−NH−C(=N−CN)−、または−C(=N−CN)−NH−であるが;ただし、MがNであるとき、Yは、−NRC(=O)−でも−NH−C(=N−CN)−でもなく;MがNであるとき、Yは、−C(=O)NR−でも−C(=N−CN)−NH−でもなく;
qは、1〜5であるが、ただし、MおよびMのどちらもNであるとき、qは1でなく;
Zは、結合、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、−C(=O)−、−CH(CN)−、または−CHC(=O)NR−であり;
は、
【化13】

であり;
kは、0、1、2、3、または4であり;
k1は、0、1、2、または3であり;
k2は、0、1、または2であり;
Rは、H、C−Cアルキル、ヒドロキシ−(C−C)アルキル−、ハロ(C−C)アルキル−、ハロ(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、R29−O−C(O)−(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリールオキシ(C−C)アルキル−、R32−ヘテロアリール、R32−ヘテロアリール(C−C)アルキル−、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル−、N(R30)(R31)−C(O)−(C−C)アルキル−、またはヘテロシクロアルキル(C−C)アルキル−であり;
は、NまたはN−Oから独立して選択された1または2つのへテロ原子を有する6員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;N、O、またはSから独立して選択された1、2、3、または4つのヘテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;R32−キノリル;R32−アリール;ヘテロシクロアルキル;(C−C)シクロアルキル;(C−C)アルキル:水素;
【化14】

であり、式中、該6員ヘテロアリール環または該5員ヘテロアリール環は、Rによって場合により置換されており;
Xは、CHまたはNであり;
Qは、結合またはC−Cアルキレンであり;
は、結合、C−Cアルキレン、または−N(R)−であり;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、−OH、または(C−C)アルコキシであり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、または(C−C)アルキル−SO−であるか;
またはRおよびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成し;
は、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル−、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、−CF、−NR、NO、−CO、−CON(R、−CH−NR、−CN、
【化15】

からなる群より独立して選択される1〜3つの置換基であるか;
または同じ炭素上の2つのR置換基は一緒になって、=Oであり;
12は、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R12がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R12は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR12置換基は一緒になって、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR12は=Oであり;
13は、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R13がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R13は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR13置換基は一緒になって、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR13は=Oであり;
20は、水素、C−Cアルキル、またはアリールからなる群から独立して選択され、式中、該アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF−、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの基で場合により置換されるか;または2つのR20基が存在するとき、該2つのR20基は、これらが結合している窒素と一緒になって、5または6員へテロ環式環を形成してよく;
22は、C−Cアルキル、R34−アリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
24は、H、C−Cアルキル、−SO22、またはR34−アリールであり;
25は、C−Cアルキル、−CN、−NO、ハロゲン、−CF、−OH、C−Cアルコキシ、(C−C)アルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、N(R)(R)−S(O)1−2−、ハロ−(C−C)アルキル−、またはハロ−(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−からなる群から独立して選択され;
29は、H、C−Cアルキル、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
30は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
31は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、R35−アリール(C−C)アルキル−、(C−C)アルキル−C(O)−、R35−アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、(C−C)アルキル−S(O)−、またはR35−アリール−S(O)−であるか;
またはR30およびR31は一緒になって、−(CH4−5−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−N(R29)−(CH−であり、これらが結合している窒素とともに環を形成し;
32は、H、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、−SR22−、−CF、−OCF、−OCHF、−NR3738、−NO、−CO37、−CO37、−CON(R37、−S(O)22、−S(O)N(R20、−N(R24)S(O)22、−CN、ヒドロキシ−(C−C)アルキル−、および−OCHCHOR22からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
33は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−OCHF、および−O−(C−C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
34は、H、ハロゲン、−CF、−OCF、−OH、および−OCHからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
35は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、および−NOから独立して選択された1〜3つの置換基であり;
36は、HおよびC−Cアルキルからなる群から独立して選択され;
37は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
38は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、または(C−C)アルキル−SOであるか;
またはR37およびR38は、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成する);あるいは
(v)式(V):
【化16】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
aは、0〜3であり;
bは、0〜3であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であり;
rは、0、1、2、または3であり;
Xは、結合またはC−Cアルキレンであり;
はCHまたはNであり;
はC(R)またはNであるが;
ただし、MがNであるとき、pは1ではなく;rが0であるとき、MはC(R)であり、pとrとの合計が1〜4であり;
Yは、−C(=O)−、−C(=S)−、−(CH−、−NRC(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)CH−、−SO1−2−、−C(=N−CN)−NH−、または−NH−C(=N−CN)−であるが;ただし、MがNであるとき、Yは、−NRC(=O)−でも−NH−C(=N−CN)−でもなく;MがNであるとき、Yは、−C(=O)NR−でも−C(=N−CN)−NH−でもなく;
qは、1〜5であるが、ただし、MおよびMのどちらもNであるとき、qは1でなく;
Zは、結合、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、−C(=O)−、−CH(CN)−、または−CHC(=O)NR−であり;
は、
【化17】

【化18】

であり;
Qは、−N(R)−、−S−、または−O−であり;
kは、0、1、2、3、または4であり;
k1は、0、1、2、または3であり;
k2は、0、1、または2であり;
点線は、任意の二重結合を表わし;
RおよびRは、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、C−Cアルコキシ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、(C−C)−アルコキシ−(C−C)アルコキシ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−SO0−2、R32−アリール(C−C)アルコキシ−、R32−アリール−(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−アリールオキシ、R32−ヘテロアリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキル−オキシ−、R37−ヘテロシクロ−アルキル、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、−N(R30)(R31)、−NH−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル、−NHC(O)NH(R29);R22−S(O)0−2−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−2−、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−S(O)0−2−、ベンゾイル、(C−C)アルコキシ−カルボニル、R37−ヘテロシクロアルキル−N(R29)−C(O)−、(C−C)アルキル−N(R29)−C(O)−、(C−C)アルキル−N(C−C)アルコキシ−C(O)−、−C(=NOR36)R36、および−NHC(O)R29からなる群から独立して選択され;任意の二重結合が存在しないとき、RはOHであってよく;
は、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−ヘテロアリール、R32−ヘテロアリール(C−C)アルキル−、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、R37−ヘテロシクロアルキル、R37−ヘテロシクロアルキル(C−C)アルキル、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、R22−S(O)−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)−、R22−S(O)0−1−(C−C)アルキル−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−1−(C−C)アルキル−、(C−C)アルキル−N(R29)−S(O)−、またはR32−ヘテロアリールSOであり;
は、NまたはN−Oから独立して選択された1または2つのへテロ原子を有する6員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;N、O、またはSから独立して選択された1、2、3、または4つのへテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;R32−キノリル;R32−アリール;
【化19】

;またはヘテロシクロアルキルであり;式中、該6員ヘテロアリール環または該5員ヘテロアリール環は、Rによって場合により置換されており;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、−OH、または(C−C)アルコキシであり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、R33−アリール(C−C)アルキル、または(C−C)アルキル−SO−であり:
は、OH、ハロゲン、C−Cアルキル−、C−Cアルコキシ、−CF、−NR、−(C−C)アルキル−NR、フェニル、R33−フェニル、NO、−CO、−CON(R、−NHC(O)N(R、R32−ヘテロアリール−SO−NH−、R32−アリール−(C−C)アルキル−NH−、R32−ヘテロアリール−(C−C)アルキル−NH−、R32−ヘテロアリール−NH−C(O)−NH−、R37−ヘテロシクロアルキル−N(R29)−C(O)−、およびR37−ヘテロシクロアルキル−N(R29)−C(O)−NH−からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
12は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R12がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R12は窒素に隣接する炭素に結合していないか;またはR12は、1つの環炭素から別の環炭素へC−Cアルキル架橋を形成し;
13は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R13がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R13は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または1つの環炭素から別の環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR13は=Oであり;
20は、水素、C−Cアルキル、またはアリールからなる群から独立して選択され、式中、該アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換されるか;または2つのR20基が存在するとき、該2つのR20基は、これらが結合している窒素と一緒になって、5または6員へテロ環式環を形成してよく;
22は、C−Cアルキル、R34−アリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
24は、H、C−Cアルキル、−SO22、またはR34−アリールであり;
25は、C−Cアルキル、ハロゲン、CN、−CF、−OH、C−Cアルコキシ、(C−C)アルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、N(R)(R)−S(O)1−2−、ハロ−(C−C)アルキル−、またはハロ−(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−からなる群から独立して選択され;
29は、H、C−Cアルキル、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
30は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
31は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、R35−アリール(C−C)アルキル−、(C−C)アルキル−C(O)−、R35−アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、(C−C)アルキル−S(O)−、またはR35−アリール−S(O)−であるか;
またはR30およびR31は一緒になって、−(CH4−5−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−N(R29)−(CH−であり、これらが結合している窒素とともに環を形成し;
32は、H、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、R35−アリール−O−、−SR22、−CF、−OCF、−OCHF、−NR、フェニル、R33−フェニル、−NO、−CO、−CON(R、−S(O)22、−S(O)N(R20、−N(R24)S(O)22、−CN、ヒドロキシ−(C−C)アルキル−、−OCHCHOR22、およびR35−アリール(C−C)アルキル−O−からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり、式中、該アリール基は、独立して選択された1〜3つのハロゲンで場合により置換されており;
33は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−OCHF、および−O−(C−C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
34は、H、ハロゲン、−CF、−OCF、−OH、および−OCHからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
35は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、および−NOからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
36は、HおよびC−Cアルキルからなる群から独立して選択され;
37は、H、C−Cアルキル、および(C−C)アルコキシカルボニルからなる群から独立して選択される);あるいは
(vi)式(VI):
【化20】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
点線は、任意の二重結合を表わし;
aは、0〜2であり;
bは、0〜2であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であり;
rは、0、1、2、または3であるが;
ただし、MがNであるとき、pは1ではなく;rが0であるとき、MはC(R)であり;pとrとの合計は1〜4であり;
は、C(R)またはNであり;
は、C(R)またはNであり;
Xは、結合またはC−Cアルキレンであり;
Yは、−C(O)−、−C(S)−、−(CH−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−C(O)CH−、−SO−、−N(R)−、−NH−C(=N−CN)−、または−C(=N−CN)−NH−であるが;ただし、MがNであるとき、Yは、−NRC(O)−でも−NH−C(=N−CN)−でもなく;MがNであるとき、Yは、−C(O)NR−でも−C(=N−CN)−NH−でもなく;Yが−N(R)−であるとき、MはCHであり、かつMはC(R)であり;
qは、1〜5であるが、ただし、MおよびMのどちらもNであるとき、qは2〜5であり;
Zは、結合、C−Cアルキレン、C−Cアルケニレン、−C(O)−、−CH(CN)−、−SO−、または−CHC(O)NR−であり;
は、
【化21】

であり;
Qは、−N(R)−、−S−、または−O−であり;
kは、0、1、2、3、または4であり;
k1は、0、1、2、または3であり;
k2は、0、1、または2であり;
Rは、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、C−Cアルコキシ、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルコキシ−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−SO0−2、R32−アリール(C−C)アルコキシ−、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−アリールオキシ、R32−ヘテロアリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルコキシ、(C−C)シクロアルキル−オキシ−、R37−ヘテロシクロアルキル、R37−ヘテロシクロアルキル−オキシ−、R37−ヘテロシクロアルキル−(C−C)アルコキシ、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、−N(R30)(R31)、−NH−(C−C)アルキル−O−(C−C)アルキル、−NHC(O)NH(R29);R29−S(O)0−2−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−2−、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−S(O)0−2−、またはベンゾイルであり;
は、H、C−Cアルキル、ハロ(C−C)アルキル−、(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−、R32−アリール(C−C)アルキル−、R32−アリール、R32−ヘテロアリール、(C−C)シクロアルキル、(C−C)シクロアルキル−(C−C)アルキル、R37−ヘテロシクロアルキル、N(R30)(R31)−(C−C)アルキル−、R29−S(O)−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)−、R29−S(O)0−1−(C−C)アルキル−、ハロ(C−C)アルキル−S(O)0−1−(C−C)アルキル−であり;
は、NまたはN−Oから独立して選択された1または2つのへテロ原子を有する6員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;N、O、またはSから独立して選択された1、2、3、または4つのへテロ原子を有する5員ヘテロアリール環であって、残りの環原子が炭素である、ヘテロアリール環;R32−キノリル;R32−アリール;ヘテロシクロアルキル;(C−C)シクロアルキル;C−Cアルキル;水素;チアナフテニル;
【化22】

であり、式中、該6員ヘテロアリール環または該5員ヘテロアリール環は、Rによって場合により置換されており;
は、H、ハロゲン、C−Cアルキル、−OH、(C−C)アルコキシ、または−NHSO−(C−C)アルキルであり;
は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールからなる群から独立して選択され;
は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、(C−C)アルキル−SO−、または(C−C)アルキル−SO−NH−であるか:
またはRおよびRは、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成し;
は、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル−、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、−CF、−NR、−CH−NR、−NHSO22、−N(SO22、フェニル、R33−フェニル、NO、−CO、−CON(R
【化23】

からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
は、−N(R29)−、−O−、または−S(O)0−2−であり;
12は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R12がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R12は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR12置換基は、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR12は=Oであり;
13は、C−Cアルキル、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、またはフルオロからなる群から独立して選択されるが、ただし、R13がヒドロキシまたはフルオロであるとき、R13は窒素に隣接する炭素に結合していないか;または2つのR13置換基は、1つの環炭素から別の非隣接環炭素へC−Cアルキル架橋を形成するか;またはR13は=Oであり;
20は、水素、C−Cアルキル、またはアリールからなる群から独立して選択され、式中、該アリール基は、ハロゲン、−CF、−OCF−、ヒドロキシル、またはメトキシから独立して選択された1〜3つの置換基で場合により置換されるか;または2つのR20基が存在するとき、該2つのR20基は、これらが結合している窒素と一緒になって、5または6員へテロ環式環を形成してよく;
22は、C−Cアルキル、R34−アリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
24は、H、C−Cアルキル、−SO22、またはR34―アリールであり;
25は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−CF、−OH、C−Cアルコキシ、(C−C)アルキル−C(O)−、アリール−C(O)−、−C(O)OR29、−N(R)(R)、N(R)(R)−C(O)−、N(R)(R)−S(O)1−2−、R22−S(O)0−2−、ハロ−(C−C)アルキル−、またはハロ−(C−C)アルコキシ−(C−C)アルキル−からなる群から独立して選択され;
29は、H、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
30は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、またはR35−アリール(C−C)アルキル−であり;
31は、H、C−Cアルキル−、R35−アリール、R35−アリール(C−C)アルキル−、R35−ヘテロアリール、(C−C)アルキル−C(O)−、R35−アリール−C(O)−、N(R)(R)−C(O)−、(C−C)アルキル−S(O)−、またはR35−アリール−S(O)−であるか;
またはR30およびR31は一緒になって、−(CH4−5−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−N(R38)−(CH−であり、これらが結合している窒素とともに環を形成し;
32は、H、−OH、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、R35−アリール−O−、−SR22、−CF、−OCF、−OCHF、−NR3940、フェニル、R33−フェニル、NO、−CO39、−CON(R39、−S(O)22、−S(O)N(R20、−N(R24)S(O)22、−CN、ヒドロキシ−(C−C)アルキル−、−OCHCHOR22、およびR35−アリール(C−C)アルキル−O−からなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であるか、または隣接炭素原子上の2つのR32基は一緒になって、−OCHO−または−O(CHO−基を形成し;
33は、C−Cアルキル、ハロゲン、−CN、−NO、−CF、−OCF、−OCHF、および−O−(C−C)アルキルからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
34は、H、ハロゲン、−CF、−OCF、−OH、および−OCHからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
35は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、および−NOから独立して選択された1〜3つの置換基であり;
36は、HおよびC−Cアルキルからなる群から独立して選択され;
37は、水素、ハロ、C−Cアルキル、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、フェノキシ、−CF、−N(R36、−COOR20、−C(O)N(R29、およびNOから独立して選択された1〜3つの置換基であるか、またはR37は、1または2つの=O基であり;
38は、H、C−Cアルキル、R35−アリール、R35−アリール(C−C)アルキル−、(C−C)アルキル−SO、またはハロ(C−C)アルキル−SO−であり;
39は、水素、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、(C−C)シクロアルキル(C−C)アルキル、R33−アリール、R33−アリール(C−C)アルキル、およびR32−ヘテロアリールなる群から独立して選択され;
40は、水素、C−Cアルキル、−C(O)R20、−C(O)20、−C(O)N(R20、(C−C)アルキル−SO−、または(C−C)アルキル−SO−NH−であるか;
またはR39およびR40は、これらが結合している窒素と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成する);または
(vii)式(VII):
【化24】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、プロドラッグ、またはエステル(式中、
aは、0、1、または2であり;
bは、0、1、または2であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であり;
は、CHまたはNであり;
は、CH、CF、またはNであり;
は、CHまたはNであるが、ただし、MおよびMが各々Nであるとき、pは2または3であり;
Yは、−C(=O)−、−C(=S)−、−(CH−、−C(=NOR)−、または−SO1−2−であり;
qは、1、2、3、4、または5であるが、ただし、MおよびMのどちらもNであるとき、qは2、3、4、または5であり;
Xは、
【化25】

であり;
rは、0、1、2、または3であり;
tは、0または1であり;
Zは、結合、R−アルキレン、−CH(R20)−CH(R20)−O−、−CH(R20)−CH(R20)−N−、−CH(R20)−(R23−C−Cアルキレン)、−CH(R20)−C(R20)=C(R20)−、−CH(R20)−C(R20)=C(R20)−(R23−C−Cアルキレン)、またはシクロアルキレンまたはヘテロシクロアルキレン基によって中断されたR−アルキレンであるが、ただし、MがNであり、Zが、環窒素を通して結合されたヘテロシクロアルキレン基によって中断されたR−アルキレンであるとき、Z基の該アルキレン部分は、Mと該窒素との間に2〜4個の炭素原子を有し;
は、H、R10−アルキル、R10−シクロアルキル、R10−アリール、R10−ヘテロアリール、またはR10−ヘテロシクロアルキルであり;
は、R16−アルキル、R16−アルケニル、R16−アリール、R16−ヘテロアリール、R16−シクロアルキル、またはR16−ヘテロシクロアルキルであり;
は、H、アルキル、R21−アリール、R22−シクロアルキル、R22−ヘテロシクロアルキル、R21−ヘテロアリール、または−C(O)NH−であり;
は、H、アルキル、ハロアルキル、R18−アリール、R18−ヘテロアリール、R18−アリールアルキル、−C(O)R12、または−SO13であり;
およびRは、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、−CF、および−CNからなる群から各々独立して選択されるか;または同じ炭素原子上の2つのR置換基、または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、=Oを形成し;
は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、H、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、および−CFからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基であり;
各Rは、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択され;
10は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールオキシ、−CF、−OCF、−NO、−C(O)−アルキル、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−CO11、−N(R11、−CON(R11、−NHC(O)R11、−NHC(O)−アルコキシアルキル、−NHC(O)−CH−NHC(O)CH、−NHSO11、−CH(=NOR19)、−SON(R11、−SOCF、および−CNからなる群から独立して選択された1、2、3、または4つの置換基であり;
各R11は、H、アルキル、ハロアルキル、R18−アリール、R18−ヘテロアリール、R18−アリールアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
12は、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルであり;
13は、アルキル、アリール、またはアルキルスルホニルアルキルであり;
16は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールオキシ、−CF、−OCF、−NO、−CO17、−N(R17、−アルキレン−N(R17、−CON(R17、−NHC(O)R17、−NHC(O)OR17、−NHSO17、−SON(R17、および−CNからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基であり;
各R17は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
18は、H、アルキル、ハロ、アルコキシ、−CF、および−アルキレン−N(R17からなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基であり;
19は、Hおよびアルキルなる群から独立して選択され;
20は、Hおよびアルキルなる群から独立して選択され;
21は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、−CF、−CHF、−OCF、−NO、−CN、−C(O)N(R19、および−N(R19からなる群から独立して選択された1、2、3、または4つの置換基であり;
22は、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、−CF、および−CNからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基であり;
23は、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−CF、ハロ、−CN、−OH、アルコキシ、−OCF、−NO、および−N(Rからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基である);あるいは
(viii)式(VIII):
【化26】

の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩、溶媒和物、エステル、またはプロドラッグ(式中、
aは、0、1、または2であり;
bは、0、1、または2であり;
dは、0または1であり;
eは、0または1であり;
nは、1、2、または3であり;
pは、1、2、または3であり;
は、CHまたはNであり;
は、CH、CF、またはNであり;
は、CHまたはNであるが、ただし、MおよびMが各々Nであるとき、pは2または3であり;
Yは、−C(=O)−、−C(=S)−、−(CH−、−C(=NOR)−、または−SO1−2−であり;
qは、1〜5であるが、ただし、MおよびMがどちらもNであるとき、qは2〜5であり;
Zは、結合、R−アルキレン、−CH(R20)−CH(R20)−O−、−CH(R20)−CH(R20)−N−、−CH(R20)−(R23−C−Cアルキレン)、−CH(R20)−C(R20)=C(R20)−、−CH(R20)−C(R20)=C(R20)−(R23−C−Cアルキレン)、またはシクロアルキレンまたはヘテロシクロアルキレン基によって中断されたR−アルキレンであるが、ただし、MがNであり、Zが、環窒素を通して結合されたヘテロシクロアルキレン基によって中断されたR−アルキレンであるとき、Z基の該アルキレン部分は、Mと該窒素との間に2〜4個の炭素原子を有し;
は、H、アルキル、アルケニル、R10−シクロアルキル、R10−アリール、R10−ピリジル、R10−キノリル、またはR10−ヘテロシクロアルキルであり;
およびRは、H、ハロ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルコキシ、アリール、アリールアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR12、−CN、−(CH−N(R12、−(CH−N(R19)−SO12、−(CH−N(R19)−C(O)R12、−(CH−NHC(O)NHR12、−(CH−NHC(O)OR12、−O−C(O)NHR12、−(CH−C(O)OR12、および−O−(CH−C(O)OR12からなる群から独立して選択されるが、ただし、RおよびRの一方がヘテロ原子連結置換基であるとき、他方はHであり;
fは、0、1、または2であるか;
またはRおよびRは、これらが結合している炭素と一緒になって、−C(=C(R15)(R18)−、R13によって置換されている3〜7員シクロアルキル環、R13によって置換されている3〜7員ヘテロシクロアルキル環、R13−フェニル環、またはR13によって置換されている5〜6員ヘテロアリール環を形成するか、またはdが1であるか、またはeが1であるか、またはdおよびeのどちらも1であるとき、RおよびRは、これらが結合している炭素とともに−C(O)−を形成するか;
またはR−(CH−C(R)(R)−(CH−は、
【化27】

を形成し;
は、R16−アルキル、R16−アルケニル、R16−アリール、R16−ヘテロアリール、R16−シクロアルキル、またはR16−ヘテロシクロアルキルであり;
およびRは、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、−CF、および−CNからなる群から各々独立して選択されるか;または同じ炭素原子上の2つのR置換基は、=Oを形成し;
は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
は、H、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、および−CFからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基であり;
各Rは、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択され;
10は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、−CF、−CHF、−OCF、−NO、−CO11、−N(R11、−CON(R11、−NHC(O)R11、−NHC(O)OR11、−NHSO11、−SON(R11、および−CNからなる群から独立して選択された1〜4つの置換基であり;
各R11は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
各R12は、H、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
13は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、−CO14、−C(O)N(R14、−CF、および−CNからなる群から独立して選択された1〜4つの置換基であるか;または同じ炭素原子上の2つのR13置換基は、=Oを形成し;
各R14は、Hおよびアルキルからなる群から独立して選択され;
15は、H、アルキル、ハロ、アリール、または−CFであり;
16は、H、ハロ、アルキル、−OH、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、−CF、−OCF、−NO、−CO17、−N(R17、−CON(R17、−NHC(O)R17、−NHC(O)OR17、−NHSO17、−SON(R17、および−CNからなる群から独立して選択された1〜3つの置換基であり;
各R17は、H、アルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルからなる群から独立して選択され;
18は、H、アルキル、ハロ、アリール、−CF、アルコキシ、ヘテロアリール、−O−C(O)R12、−C(O)N(R12、−C(O)OR12、または−C(O)−ヘテロシクロアルキルであり;
19は、H、アルキル、またはピリジルメチルであり;
20は、Hおよびアルキルなる群から独立して選択され;
21は、H、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−CF、ハロ、−CN、−OH、アルコキシ、−OCF、−NO、および−N(Rからなる群から独立して選択された1、2、または3つの置換基である)
から選択される、組成物。
【請求項2】
前記CBアゴニストがリモナバントである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、式(I)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、式(II)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、式(III)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、式(IV)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、式(V)の化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化28】

からなる群から選択された化合物である、請求項3に記載の組成物。
【請求項9】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化29】

【化30】

からなる群から選択された化合物である、請求項4に記載の組成物。
【請求項10】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

からなる群から選択された化合物である、請求項5に記載の組成物。
【請求項11】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化35】

【化36】

【化37】

からなる群から選択された化合物である、請求項6に記載の組成物。
【請求項12】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化38】

からなる群から選択された化合物である、請求項7に記載の組成物。
【請求項13】
前記Hアンタゴニスト/逆アゴニストが、
【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【化44】

【化45】

【化46】

【化47】

からなる群から選択された化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
前記食欲抑制剤がリモナバントである、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記食欲抑制剤がフェンテルミンである、請求項13に記載の組成物。
【請求項16】
前記食欲抑制剤がシブトラミンである、請求項13に記載の組成物。
【請求項17】
前記食欲抑制剤がトピラメートである、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項19】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、およびロスバスタチンである、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、シンバスタチンである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
HMG−CoAレダクターゼ阻害剤をさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項22】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、およびロスバスタチンである、請求項21に記載の組成物。
【請求項23】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、シンバスタチンである、請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
前記食欲抑制剤がリモナバントである、請求項22に記載の組成物。
【請求項25】
前記食欲抑制剤がフェンテルミンである、請求項22に記載の組成物。
【請求項26】
前記食欲抑制剤がシブトラミンである、請求項22に記載の組成物。
【請求項27】
前記食欲抑制剤がトピラメートである、請求項22に記載の組成物。
【請求項28】
抗糖尿病薬をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
抗糖尿病薬をさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項30】
抗糖尿病薬をさらに含む、請求項22に記載の組成物。
【請求項31】
前記抗糖尿病薬が、スルホニルウレア、インスリン感作剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進薬、抗肥満薬、メグリチニド、インスリン、またはインスリン含有組成物である、請求項28に記載の組成物。
【請求項32】
前記抗糖尿病薬が、インスリン感作剤またはスルホニルウレアである、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
前記インスリン感作剤がPPAR活性化剤である、請求項32に記載の組成物。
【請求項34】
前記PPAR活性化剤がチアゾリジンジオンである、請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
前記抗糖尿病薬が、スルホニルウレア、インスリン感作剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進薬、抗肥満薬、メグリチニド、インスリン、またはインスリン含有組成物である、請求項29に記載の組成物。
【請求項36】
前記抗糖尿病薬が、インスリン感作剤またはスルホニルウレアである、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
前記インスリン感作剤がPPAR活性化剤である、請求項36に記載の組成物。
【請求項38】
前記PPAR活性化剤が、チアゾリジンジオンである、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
前記抗糖尿病薬が、スルホニルウレア、インスリン感作剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン分泌促進薬、抗肥満薬、メグリチニド、インスリン、またはインスリン含有組成物である、請求項30に記載の組成物。
【請求項40】
前記抗糖尿病薬が、インスリン感作剤またはスルホニルウレアである、請求項39に記載の組成物。
【請求項41】
前記インスリン感作剤がPPAR活性化剤である、請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
前記PPAR活性化剤がチアゾリジンジオンである、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項1に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項44】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項13に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項45】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項22に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項46】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項28に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項47】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項29に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項48】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項30に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項49】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項1に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項50】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項13に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項51】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項22に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項52】
患者における肥満または肥満関連障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項30に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項53】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項28に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項54】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項29に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。
【請求項55】
患者における糖尿病を治療する方法であって、治療有効量の請求項30に記載の組成物を、該治療を必要としている患者へ投与することを含む、方法。

【公表番号】特表2009−521445(P2009−521445A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547391(P2008−547391)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/048223
【国際公開番号】WO2007/075555
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】