説明

SR蛋白質のリン酸化制御方法、および、SR蛋白質の活性制御剤を有効成分とする抗ウイルス剤

【課題】SR蛋白質の活性を制御するSR活性制御剤を有効成分として含有する抗ウイルス剤、および該SR蛋白質の活性を制御する化合物の提供。
【解決手段】SR蛋白質の活性を制御するSR活性制御剤が、HIVの遺伝子、アデノウイルスの遺伝子、ワクシニアの遺伝子を載せた遺伝子治療用の発現ベクター、及び、下式で示される新規アニリン誘導体化合物である抗ウイルス剤。


(式Rは、水素原子、C1−6アルキル基等、Rは、水素原子、C1−6アルキル基等、Rは、C1−6アルキル基、C6−10アリール基、含窒素複素環等、Rは、水素原子又はハロゲン原子、Qは、−C(O)−、−C(S)−等、Wは、水素原子、C1−6アルキル基、C6−10アリール基、含窒素複素環等である。)


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
SR蛋白質の活性を制御するSR活性制御剤を有効成分として含有する抗ウイルス剤。
【請求項2】
SR蛋白質が、SF2/ASF/SRp30a, SC35/PR264/SRp30b, SRp30c, HRS/SRp40, SRp46, 又はSRp75のいずれかである請求項1記載の抗ウイルス剤。
【請求項3】
SR活性制御剤がSR蛋白質の脱リン酸化を促進する物質又は組成物である請求項1又は2項記載の抗ウイルス剤。
【請求項4】
フォスファターゼ2A(Phosphatase 2A)を活性化する活性化剤である請求項3項記載の抗ウイルス剤。
【請求項5】
HIVのtat遺伝子又はアデノウイルスのE4-ORF4遺伝子又はワクシニアウイルスのVH1遺伝子を載せた遺伝子治療用の発現ベクターである請求項4記載の抗ウイルス剤。
【請求項6】
SR活性制御剤がSRPKを阻害する物質である請求項1又は2記載の抗ウイルス剤。
【請求項7】
SRPKがSRPK1またはSRPK2である請求項6記載の抗ウイルス剤。
【請求項8】
SR活性制御剤がSRPK遺伝子の発現阻害剤である請求項1又は2記載の抗ウイルス剤。
【請求項9】
SRPK遺伝子の発現阻害剤が、SRPKに対するmiRNA又はsiRNA又はモルフォリノオリゴ、あるいは該miRNAまたはsiRNAの発現ベクターである請求項8記載の抗ウイルス剤。
【請求項10】
SR活性制御剤がSR蛋白質の活性と逆の活性を有する物質である請求項1又は2記載の抗ウイルス剤。
【請求項11】
SR蛋白質の活性と逆の活性を有する物質がhnRNPA1発現ベクターである請求項10記載の抗ウイルス剤。
【請求項12】
ウイルスが、(1)ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、ポリオウイルス、ヒトライノウイルス、成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)、A型、C型、D型又はE型肝炎ウイルス、ワクシニアウイルス、日本脳炎ウイルス、デング熱ウイルス、ヒトコロナウイルス、エボラ出血熱ウイルス、インフルエンザウイルス、若しくはシンドビスウイルスのいずれかのRNA型ウイルス、又は(2)単純ヘルペスウイルス、ヒトアデノウイルスを含め、B型肝炎ウイルス、サイトメガロウイルス、EBウイルス、ヘルペスウイルス、ヒトヘルペスウイルス、天然痘ウイルス、ポリオーマウイルス、若しくはヒトパピローマウイルスのいずれかのDNA型ウイルスである、請求項1〜11いずれか1項記載の抗ウイルス剤。
【請求項13】
試験化合物をSRPKに作用させる工程、及びSRPKのSR蛋白質をリン酸化する能力を検定する工程、および該能力を阻害する化合物を選抜することを含む、抗ウイルス剤のスクリーニング方法。
【請求項14】
SR タンパク質又はArg-Ser(RS)若しくはSer-Arg(SR)の2回以上連続するペプチドをSRPKの基質としてSR蛋白質をリン酸化する能力を検定する工程を含む、請求項13のスクリーニング方法。
【請求項15】
請求項13又は請求項14の方法により得られた化合物を製剤化する工程を含む、抗ウイルス剤の製造方法。
【請求項16】
下記一般式(I)

(I)
(式中、R1は、水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC2-6アルケニル基、置換基を有していてもよいC2-6アルキニル基、置換基を有していてもよいC6-10アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アジド基、ヒドロキシ基、置換基を有していてもよいC1-6アルコキシ基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルチオ基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルスルホニル基、カルボキシル基、ホルミル基、置換基を有していてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、またはスルファモイル基を示し;
2は、水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を示し;
3は、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC2-6アルケニル基、置換基を有していてもよいC6-10アリール基、置換基を有していてもよい含窒素複素環、または置換基を有していてもよい縮合芳香族複素環を示し;
4は、水素原子又はハロゲン原子を示し;
Qは、−C(O)−、−C(S)−、−SO2−、−C(S)NHC(O)−、−C(O)NHC(O)−、または−C(O)NHC(S)−を示し;
Wは、水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいC6-10アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基を有していてもよいC1-6アルコキシ基、置換基を有していてもよいC1-6アルキルチオ基、置換基を有していてもよい含窒素複素環、置換基を有していてもよい縮合芳香族複素環、または下記一般式(II)

(II)
(式中、R5およびR6は、互いに同一又は異なって、水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよい含窒素複素環、置換基を有していてもよい縮合芳香族複素環、アシル基、もしくはアシルアミノ基を示し;または、
前記R5およびR6は、隣接する窒素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい複素環を形成していてもよく、該複素環は、置換基を有していてもよい縮合芳香族複素環であってもよく;
前記R5およびR6は、置換基を有していてもよいシクロアルキリデンアミノ基または置換基を有していてもよい芳香族環縮合シクロアルキリデン基であってもよい。)で表されるアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項17】
前記R1が、水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、またはハロゲン原子である、請求項16に記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項18】
前記R2が、水素原子またはC1-6アルキル基である、請求項16または17に記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項19】
前記R3が、置換基を有していてもよいC6-10アリール基、または置換基を有していてもよい5〜10員含窒素ヘテロアリール基である、請求項16〜18のいずれかに記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項20】
前記R4が、水素原子である、請求項16〜19のいずれかに記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項21】
前記Wが、水素原子、ハロゲン原子、または下記一般式(II)

(II)
(式中、R5およびR6は、互いに同一又は異なって、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を示し;または、
前記R5およびR6は、隣接する窒素原子と一緒になって、置換基を有していてもよいヘテロ環式基を形成していてもよく、該ヘテロ環式基は、置換基を有していてもよい縮合芳香族ヘテロ環式基であってもよい。)で表される、請求項16〜20のいずれかに記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物。
【請求項22】
請求項16〜21のいずれかに記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物を有効成分として含有する、SRPK阻害剤。
【請求項23】
請求項16〜21のいずれかに記載のアニリン誘導体、もしくはその医薬上許容される塩、またはこれらの水和物を有効成分として含有する、抗ウイルス剤。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6B】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−121948(P2011−121948A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−276982(P2010−276982)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【分割の表示】特願2005−516655(P2005−516655)の分割
【原出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(506180969)
【Fターム(参考)】