説明

ウェーハ、半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法、半導体発光素子基板の製造方法、半導体発光素子用テンプレート基板、半導体発光素子基板及びレジスト塗布方法

【課題】ウェーハの表面に凹凸を形成する際、パターニングの精度の低下を防止する。
【解決手段】半導体発光素子基板として用いるウェーハ10であって、円弧状の外周部11と、前記外周部11の一部に形成された直線状の第1のフラット部12と、前記第1のフラット部12の端部と接合する直線状の第2のフラット部13と、を有することを特徴とするウェーハ10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハ、半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法、半導体発光素子基板の製造方法、半導体発光素子用テンプレート基板、半導体発光素子基板及びレジスト塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体発光素子の光取り出し効率を向上させる方法として、基板の表面に凹凸を形成し、その上に半導体層を成長させる方法が提案されている(特許文献1参照)。基板の表面に複数の凹凸を形成する方法としては、通常、基板に塗布した感光材料(レジスト)を露光後、未露光の部分のレジストを除去してパターンを形成するフォトリソグラフィ法が採用され、そして必要に応じてエッチングされ、基板(ウェーハ)全面に微細なパターンが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−280611号公報
【特許文献2】特開平03−055821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ウェーハ全面に均一な凹凸パターンが形成されないと、ウェーハあたりの半導体チップの収得率の低下を招いてしまう恐れがある。
例えば、図3は、従来のウェーハ100の形状を説明する図である。図3に示すように、ウェーハ100には、円形(直径φ)の外周部110の一部を直線状に切り取ったフラット部(オリエンテーションフラット;以下、「オリフラ」と称する。)120(長さL)が形成されている。この場合、ウェーハ100の平面形状は、中心線Xに対し対称である。ウェーハ100の表面には、スピンコート法によりレジストが塗布される。
従来の形状のウェーハ100の表面にスピンコート法によりレジストを塗布する場合、フラット部120と外周部110との接合部130の周辺部140に、他の部分と比較してレジストが溜まりやすい傾向がある。このため、ウェーハ100の表面に塗布されたレジストの厚さがバラツキ、その後に行われるパターニングの精度が低下するという問題が生じる。
【0005】
また、半導体ウェーハの分野では、オリフラより後方のウェーハ周辺部の塗布膜厚みが他の部分に比べて厚く形成されることが知られ、これを解決する手段としてオリフラの一端部から所定の周辺長だけ曲率を連続的に変化させた周辺部形状を有する半導体ウェーハを使用することが知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、オリフラの一端部からこのような曲率を連続的に変化させながらインゴットを加工するのは容易ではない。即ち、オリフラの加工は、一般に引上げられた半導体単結晶のインゴットから外周面が円筒に研削されて直径が均一な円柱状に加工され、ついで一定の結晶方位を示すオリフラ部が砥石により研削加工され、この後オリフラ面を当て板に接着してワイヤーソー装置等でスライスされる。
【0006】
特許文献2の技術は、オリフラの一端部から曲率を連続的に変化させながらインゴットを研削加工する為に生産時間が長く、コストの大幅なアップとなる。さらに、半導体発光素子で用いられるサファイア等は、特に硬い材料であり、このような硬い材料の精密的な加工は特に難しいとされる。
一方、可視光に対して透明なウェーハは、表裏を同等な加工、例えば、両面を研磨し平坦化した場合、オリフラが1つでは表裏の判別が困難である。これに対して、2つ目のオリフラ部を独立して設ける方法もある。しかしながら、加工による基板面積の損失や、レジスト塗布膜厚の不均一箇所の増加により、さらにチップ収率の低下を招いてしまう。
【0007】
本発明の目的は、ウェーハ表面のパターニング精度の低下を防止し、ウェーハ表裏の判別が容易であり、基板面積損失の小さいウェーハや光取り出し効率に優れた半導体発光素子用テンプレート基板、半導体発光素子基板をウェーハあたり高い収率で得ることにあり、そのような基板の製造方法やレジスト塗布方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明によれば、以下の[1]〜[12]が提供される。
[1]半導体発光素子基板として用いるウェーハであって、円弧状の外周部と、前記外周部の一部に形成され、一定の結晶方位を示す直線状の第1のフラット部と、前記第1のフラット部の端部と接合する直線状の第2のフラット部と、を有することを特徴とするウェーハ。
[2]前記第1のフラット部と前記外周部との交点における接線となす角αと、前記第2のフラット部と前記外周部との交点における接線となす角αと、当該第1のフラット部と当該第2のフラット部のなす角αとが、α<α≦αの関係を有することを特徴とする前項1に記載のウェーハ。
[3]前記角αと前記角αとが、α=αの関係を有することを特徴とする前項2に記載のウェーハ。
[4]前記ウェーハは、発光波長に対して透明であることを特徴とする前項1乃至3のいずれか1項に記載のウェーハ。
[5]前記ウェーハは、両面が研磨されていることを特徴とする前項4に記載のウェーハ。
[6]前記ウェーハは、サファイアであることを特徴とする前項4または5に記載のウェーハ。
【0009】
[7]前項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハの表面に複数の凸部を形成する基板加工工程を有することを特徴とする半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法。
【0010】
[8]前項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハの表面に複数の凸部を形成する基板加工工程と、前記凸部が形成された前記ウェーハの表面にスパッタ法及びMOCVD法(有機金属気相成長法)の少なくとも1つの手段によりIII族窒化物半導体からなる半導体層を形成する半導体層形成工程と、を有することを特徴とする半導体発光素子基板の製造方法。
【0011】
[9]前項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハ上に、発光層を含む積層半導体層を形成する工程と、前記積層半導体層の一部を切り欠いて半導体層露出面を形成する工程と、前記積層半導体層の上面および前記半導体層露出面に一方の電極および他方の電極を形成する電極形成工程と、を有することを特徴とする半導体発光素子基板の製造方法。
【0012】
[10]前項7に記載の半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体発光素子用テンプレート基板。
【0013】
[11]前項8に記載の半導体発光素子基板の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体発光素子基板。
【0014】
[12]前項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハを基板として用い、当該基板にスピンコート法でレジストを塗布する工程を含むことを特徴とするレジスト塗布方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ウェーハ表面のパターニングの精度の低下が防止される。即ち、ウェーハ基板上に凸部を加工形成する場合や、半導体を成膜したウェーハ基板(半導体基板とも言う。)上に正極及び負極を形成する場合に、当該ウェーハや当該半導体基板の表面にレジストパターンを形成する際、ウェーハ外周部の一部に形成された直線状の第1のフラット部と、第1のフラット部の端部と接合する直線状の第2のフラット部とを有するウェーハを用いることにより、ウェーハ当たりのパターニング精度の低下が防止される。
このようなウェーハは、半導体形成用基板ウェーハだけでなく、半導体発光素子形成用基板ウェーハとして特に有用である。
また、半導体や半導体発光素子が表面に形成された当該基板上に正極や負極を形成する際に特に有用である。このようなウェーハを用いて半導体発光素子を製造することにより、光取り出し効率に優れた半導体発光素子を高収率で得ることができる。
また、ウェーハの表裏の判断も容易となり、判別ミスによる生産性低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態が適用されるウェーハの形状の一例を説明する図である。
【図2】ウェーハの第2のフラット部の形状を説明する図である。
【図3】従来のウェーハの形状を説明する図である。
【図4】半導体発光素子形成用半導体基板(テンプレート基板)の製造工程の一部を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
【0018】
図1は、本実施の形態が適用されるウェーハ10の形状の一例を説明する図である。図1に示すように、ウェーハ10は、全体として円形(中心C、直径φ)を成す円弧状の外周部11を有し、その外周部11の一部を切り取るように形成された直線状の第1のフラット部12(長さL)と、第1のフラット部12の片側の端部と接合する直線状の第2のフラット部13(長さL)と、を有している。
本実施の形態では、第2のフラット部13は、第1のフラット部12の片側の端部の位置に設けられる。この位置は、スピンコート法において回転するウェーハ10の回転方向Aに対し逆方向の側となる位置である。このため、本実施の形態では、ウェーハ10の平面形状は、中心線Xに対し非対称の形状となる。
【0019】
本実施の形態では、図1に示すウェーハ10において、直径φは、50mm以上(実質的に2インチ以上)の範囲で適用される。更に、直径が大きい方が本発明の効果が顕著であり、さらに好ましくは100mm以上(実質的に4インチ以上)、さらに望ましくは150mm以上(実質的に6インチ以上)の範囲が良い。
第1のフラット部12の直線部と外周部11との接合部(交点)における接線と当該第1のフラット部12の直線部のなす角度αは、158度〜168度の範囲が好ましい。第2のフラット部13の直線部と外周部11との接合部13b(交点)における接線と当該第2のフラット部13の直線部のなす角度αは、165度〜180度の範囲が好ましい。
第2のフラット部13の直線部と第1のフラット部12の直線部との接合部13aにおける角度αは、165〜180度の範囲が好ましい。ここで、α、α及びαの関係は、α<α≦αが望ましい。レジスト塗布膜の膜厚に影響をもたらすαの角度は、大きいほど好ましく、円周状態に近づくのが望ましい。上記範囲を逸脱する場合は、ウェーハ基板当たりのパターニングの精度の低下が防止できなくなる。
【0020】
また、第1のフラット部12の長さLは、ウェーハ10の直径φに応じて適宜選択される。例えば、ウェーハ10の直径φが、100mm(実質的に4インチ相当)の場合、長さLは16〜32mmの範囲が好ましい。また、直径φが150mm(実質的に6インチ相当)の場合、長さLは20〜60mmの範囲が好ましい。
また、第2のフラット部13の長さLは、ウェーハ10の直径φに応じて適宜選択される。例えば、ウェーハ10の直径φが、100mmの場合、長さLは1mm〜24mmの範囲が好ましい。また、直径φ、150mmの場合は、長さLは1mm〜40mmの範囲が好ましい。
本実施の形態では、図1に示すウェーハ10において、第1のフラット部12の長さLと第2のフラット部13の長さLとの関係は、L>Lであり、さらに、LはLの2/3以下の長さ〜1/8以上の長さの範囲になるように形成されるのが好ましい。Lが過度に短いと、第2のフラット部13の形状が円弧状から遠くなり、第2のフラット部13のレジスト溜まりを防ぐ効果が低下する。
【0021】
図2は、ウェーハ10の第2のフラット部13の形状を説明する図である。図2に示すように、第2のフラット部13は、第1のフラット部12の片側の端部とその端部に接合する外周部11の一部とを、二等辺三角形の形状に近似した扇状部14を切り取るように形成されている。ここで、扇状部14の頂点13cは、第1のフラット部12の直線部分の延長線(破線)と円弧状の外周部11の延長線(破線)との接合点である。すなわち、本実施の形態では、扇状部14の頂点13cは、第2のフラット部13の両側の接合部13a,13bを結ぶ直線部分を底辺とする略二等辺三角形(13c13a13b)の頂点の位置と重なることが好ましい。この場合、図1に示すαとαの角度は略等しくなる(α=α)。
【0022】
また、二等辺の長さの差は20%以内が望ましく、さらには10%以内が望ましい。この形状により、レジスト塗布膜の膜厚の均一性が向上するだけでなく、オリフラの加工が容易であり、安価に製造できる。
本実施の形態においては、オリフラの加工として、例えば、CZ法で引上げられた半導体単結晶のインゴットから外周面が円筒に研削されて直径が均一な円柱状に加工され、そして一定の結晶方位を示すオリフラ(第1のフラット部12)と、このオリフラ(第1のフラット部12)の端部と接合する直線状の第2のフラット部13とが砥石により研削加工され、この後に前記インゴットはオリフラ面を当て板に接着してワイヤーソー装置等でウェーハ10の形状にスライスされる。本実施の形態においては、ウェーハ10の材料として、特にサファイアやSiC等硬い材料にも好適に用いられる。
【0023】
本実施の形態では、図1に示すように、ウェーハ10は、第1のフラット部12に加え、直線状の第2のフラット部13を設けることにより、従来の形状のウェーハ100(図3参照)と比較して、スピンコート法によりレジストを塗布する場合、レジスト溜まりが生じ難く、レジストの膜厚の均一性が高まる。このため、ウェーハ10の表面のパターニングの精度が向上する。また、本実施の形態のウェーハ10の形状が非対称であるため、表裏の判別が容易となり、判別ミスによる生産性低下を防止することができる。
【0024】
(半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法)
テンプレート基板とは、ウェーハ基板上に少なくとも一層の半導体層を積層した半導体基板(発光層を含まない基板を称する。)を指し、またウェーハ基板の主面上に複数の凸部を形成した後に少なくとも一層の半導体層を積層して平坦化した基板も含めて呼ぶものとする。
また、テンプレート基板は、半導体発光素子を製造する際に用いられ、前記テンプレート基板上にさらにN層、発光層及びP層の半導体を順次成長させることができる。そして、その上にn電極、p電極を形成して発光素子を製造することができる。
【0025】
本実施の形態が適用されるウェーハ10を用いた半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法について説明する。半導体発光素子用テンプレート基板は、前述したウェーハ10上に、少なくともバッファ層を含み、さらに、III族窒化物半導体層からなるIII族窒化物半導体層(下地層)及びn型半導体層から選ばれる少なくとも1層が成膜された構造を有し、発光機能を有さない半導体層積層基板を意味するものである。
前述したように、ウェーハ10は、円形を成す円弧状の外周部11と、その外周部11の一部を切り取るように形成された2個のフラット部(第1のフラット部12,第2のフラット部13)を有している。
【0026】
図4は、半導体発光素子用テンプレート基板の製造法の一例を説明する図である。
図4(a)に示すように、2個のフラット部(第1のフラット部12,第2のフラット部13)を有するウェーハ10を準備する。ウェーハ10の材料は特に限定されないが、透明基板では、例えば、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、窒化ガリウム、リン化ガリウム、ガラス等が挙げられる。これらの中でも、サファイア、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)が好ましく、本実施の形態ではサファイアを使用している。
【0027】
サファイア製のウェーハ10は、CZ法(チョクラルスキー法)により製造したサファイア単結晶のインゴットを所定の厚さに切断して準備する。ここで、サファイア単結晶のインゴットを製造するには、通常、坩堝に充填した酸化アルミニウムを溶融(アルミナ融液)し、種結晶をアルミナ融液表面に接触させ、種結晶を回転させながら上方に引き上げてサファイア単結晶(インゴット)を成長させる。
単結晶インゴットの加工工程において、外周面を円筒に研削し直径が均一な円柱状に加工し、次に、一定の結晶方位を示すオリフラ(第1のフラット部12)と、このオリフラ(第1のフラット部12)の端部と接合する直線状の第2のフラット部13とを砥石による研削加工によって形成する。この後、インゴットをワイヤーソー装置等でウェーハ10形状に切断する。
本実施の形態では、ウェーハ10の最大径は、50mm以上(実質的に2インチ以上)の範囲であり、厚さは、0.5mm〜2mmの範囲が好ましく用いられる。
【0028】
ところで、近年、半導体発光素子の光取り出し効率や気相成長した半導体層の結晶性を向上させる方法として、基板の表面に凹凸を形成し、その上に半導体層を成長させる方法が提案されている(特開2009−123717号公報)。複数の凹凸の形成には、通常、フォトリソグラフィ法が採用され、本実施の形態が適用されるウェーハ10を用いることにより、ウェーハ10当たりにパターニングの精度が向上する。本実施の形態は、このような基板の表面加工を効果的に行なうことができるウェーハ基板を提供する。
次に、図4(b)に示すように、ウェーハ10の表面101sに均一な形状を有する複数の凸部102が形成されたサファイア製の基板(半導体発光素子用基板)101の一面を加工する(基板加工工程)。この加工処理においては、基板101上における凸部102の平面配置を規定するマスクを形成するパターニング処理と、パターニング処理によって形成されたマスクを使って基板101の表面をエッチングして凸部102を形成するエッチング処理とを行なう。パターニング処理は、一般的なフォトリソグラフィ法で行うことができる。
【0029】
フォトリソグラフィ法を行う場合、ウェーハ10の表面101sにスピンコート法によりレジストを塗布する。使用するレジストとしては、公知の半導体用のフォトレジストを適用できる。スピンコートの条件は、レジストの種類にもよるが、一般的には1000rpm〜5000rpmの範囲の回転数から適宜選択される。回転時間やレジスト滴下量は、ウェーハサイズ等に応じて適宜選択される。レジストの膜厚は、レジスト塗布後に測定部位のレジストを溶出させて、溶出させていない部位との膜厚差を段差計で測定する方法や、光学的に膜厚を測定する方法等がある。本実施の形態では、前者の方法を用いている。ウェーハ面内でのフラット部とそれ以外の部分の平均膜厚の差で膜厚の不均一さを見積もっている。
【0030】
ここで、パターニング処理において、本実施の形態のウェーハ10は、従来の形状のウェーハ100(図3参照)と比較して、表面101sにスピンコーターでレジストを塗布した場合、第1のフラット部12(図1参照)の端部の近傍にレジスト溜まりが生じ難い。このため、後述するエッチング処理により形成する複数の凸部102の高さの均一性が向上する。エッチング処理は、ドライエッチング法やウェットエッチング法を用いることが好ましい。
【0031】
加えて、本実施の形態では、基板101上に複数の凸部102を規則的なパターンで形成することにより、基板101と後述するIII族窒化物半導体層(下地層)130との界面が凹凸形状となる(又は凸部102を有する構造)。そのため、このような基板構造を有する半導体発光素子は、基板と半導体層との界面における光の散乱により、光取り出し効率が増大する。さらに、規則的な基板凹凸構造を利用することで、その上に気相成長する半導体層の結晶性が格段と向上する。
【0032】
続いて、図4(c)に示すように、基板101の表面101s上に、III族窒化物層(バッファ層)120を形成する。本実施の形態においては、バッファ層120は、III族窒化物半導体を、例えば、スパッタリングすることにより形成する。また、バッファ層120は、公知な有機金属化学気相成長法(MOCVD)で成長させてもよい。
【0033】
バッファ層120は、半導体発光素子の発光構造(LED構造ともいう)を有する化合物半導体層を有機金属化学気相成長法(MOCVD)により成膜する際に、バッファ機能を発揮する薄膜層として基板101上に設けられる。バッファ層120を設けることにより、バッファ層120上に成膜されるIII族窒化物半導体層(下地層)130とさらにこの上に成膜されるLED構造を有する化合物半導体層は、良好な配向性及び結晶性を有する結晶膜となる。
【0034】
バッファ層120を構成するIII族窒化物半導体としては、Alを含有することが好ましく、III族窒化物であるAlNを含むことが特に好ましい。バッファ層120を構成する材料としては、一般式AlGaInNで表されるIII族窒化物半導体であれば特に限定されない。なお、本明細書中では、各元素の組成比を省略してAlGaN、GaInNと記述する場合がある。さらに、V族として、AsやPが含有されても良い。バッファ層120が、Alを含む組成の場合、GaAlNとすることが好ましく、Alの組成が50%以上であることが好ましい。バッファ層120の厚さは、通常、0.02μm〜0.1μmである。
【0035】
次に、本実施形態では、図4(d)に示すように、バッファ層形成工程の後、バッファ層120が形成された基板101の上面に、凸部102を埋めるようにして、MOCVD法によりIII族窒化物半導体層(下地層)130を成膜する。尚、本実施の形態では、III族窒化物半導体層(下地層)130の最大厚さHは、凸部102の高さの2倍以上であることが好ましい。III族窒化物半導体層(下地層)130の最大厚さHが過度に薄いと、III族窒化物半導体層(下地層)130の表面130aの平坦性が不十分となるこのため、III族窒化物半導体層(下地層)130上に積層されるLED構造を構成する結晶の結晶性が低下する傾向がある。
【0036】
III族窒化物半導体層(下地層)130に用いる材料としては、Gaを含むIII族窒化物(GaN系化合物半導体)が用いられ、特に、AlGaN、又はGaNを好適に用いることができる。半導体発光素子用テンプレート基板IにおけるIII族窒化物半導体層(下地層)130は、半導体発光素子のLED構造を有する化合物半導体層の下地層として機能するものである。
III族窒化物半導体層からなるIII族窒化物半導体層(下地層)130の厚さは、0.1μm以上、好ましく0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。但し、III族窒化物半導体層(下地層)130の厚さは、15μm以下が好ましい。
【0037】
III族窒化物半導体層(下地層)130をMOCVD法で積層する場合に使用するキャリアガスとしては、たとえば、水素(H)、窒素(N);III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)、トリエチルガリウム(TEG);Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)、トリエチルアルミニウム(TEA);In源としてトリメチルインジウム(TMI)、トリエチルインジウム(TEI);V族原料であるN源としてアンモニア(NH)、ヒドラジン(N)等が用いられる。また、ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH)、ジシラン(Si);Ge原料としてゲルマンガス(GeH)、テトラメチルゲルマニウム((CHGe)、テトラエチルゲルマニウム((CGe)等の有機ゲルマニウム化合物;p型にはMg原料としてシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を利用できる。
【0038】
本実施の形態において、基板101にIII族窒化物半導体層(下地層)130を形成することにより、この上に成膜されるIII族窒化物半導体からなるn型層、発光層、p型層からなる発光構造(LED構造:図示せず)の結晶の結晶性が良好となる。その結果、内部量子効率に優れ、漏れ電流の少なく高出力な半導体発光素子が得られる。
このように、一般的な基板加工やバッファ層120、下地層130、その上のn型層、発光層、p型層からなる発光構造(LED構造)を有する半導体発光素子に係る積層構造や発光素子の製造方法等については、例えば、WO/2009/154215号公報を参照して本発明を実施することができる。
【0039】
(発光構造を有する半導体基板に正極及び負極を形成する半導体発光素子の製造方法)
本実施の形態において、上述したLED構造を有する半導体基板を用い、以下に示す方法に準じて、半導体発光素子の一種である発光ダイオードを効率よく作製することができる。
例えば、公知のフォトリソグラフィ技術によって、前述のLED構造となる各層の形成された基板のpコンタクト層上に、ITO等からなる透明p電極と、透明p電極上にチタン、アルミニウム、金を順に積層した正極ボンディングパッド部を効果的に形成することができる。続いて、ドライエッチングを行い、負極ボンディングパッドを形成する部分のn型層を露出させ、露出したn型層上に公知のフォトリソグラフィ技術によって、Ni、Al、TiおよびAuの4層よりなる負極ボンディングパッドを効率よく作製することができる。
【実施例】
【0040】
次に、本発明を、実施例および比較例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0041】
(実施例1)
表1に記載の各パラメータ(直径φ=150mm(実質的に6インチ結晶)、第1のフラット部12の長さL=24mm、第2のフラット部13の長さL=16mm)、角度α=167.7°、角度α=173.8°、角度α=173.8°)を有するサファイア製のウェーハを、次のような手順で当該単結晶(インゴット)から準備した。先ず、予め結晶のA面に所定サイズのオリフラ(第1のフラット部12)と第2のフラット部13が形成された最大直径150mm(実質的に6インチ結晶)の単結晶(インゴット)から、基板厚さ1.5mmの主面断面がC面(0001)からなるようにウェーハをワイヤーソーで切断した。次に、切断したウェーハの主面をワックスにてセラミックブロックの表面に貼り付け、ウェーハを変形させないようにしながら、裏面を公知な砥粒条件にて片面ラッピング加工し、その後、ウェーハの裏表を返してセラミックブロックの表面に貼り付け、表面をラッピングし、続いてポリッシングした。その後、ウェーハをセラミックブロックから剥がしワックスを除去した後、熱処理(2時間、1500℃)した。
【0042】
そして、ウェーハ基板当たりのリソグラフにおけるパターニングの精度を簡略的に調べる為に、オリフラのフラット部周辺におけるレジスト膜厚の均一性について調べた。
表1に記載の各パラメータを有するサファイア製のウェーハ上に公知のフォトリソグラフィ技術によって、粘度が40mPaの所定のレジストをスピンコート法により塗布した。このときに、レジスト膜厚を2.5μmとなるよう回転数等を調整した。その後、第2のフラット部13周辺におけるレジストの膜厚分布を測定したところ、表1の結果を得た。尚、レジストの膜厚分布の測定は、以下の方法で1枚のウェーハ毎に実施した。
また、レジスト膜厚は、レジスト塗布後に測定部位のレジストを溶出させて、溶出させていない部位との膜厚差を段差計で測定することにより求めた。
【0043】
第2のフラット部13のレジスト膜厚は2.6μmであり、第2のフラット部13以外の膜厚の平均は2.5μmであった。第2のフラット部13のレジスト膜厚は、他の領域の平均値に対して4%厚かった。
尚、『第2のフラット部13の膜厚』測定は、ウェーハ回転から見て第2のフラット部13の後ろ側の接合部13b付近(図2参照)の膜厚の大きい外周部で行なった。また、『第2のフラット部13以外の膜厚』は、ウェーハ中心や第2のフラット部13以外のウェーハ外周3点(約90度毎に離れた領域)等を含め、4点測定しその平均値とした。
【0044】
(実施例2)
第1のフラット部12の長さL=43mm、第2のフラット部13の長さL=28mm、角度α=163.3°、角度α=171.7°、角度α=171.7°に変更した以外は、実施例1と同様に実施して、第2のフラット部13の周辺におけるレジスト膜厚の均一性について調べた。
その結果、第2のフラット部13のレジスト膜厚は2.5μmであって、第2のフラット部13以外の膜厚の平均は2.4μmであった。第2のフラット部13のレジスト膜厚は、他の領域の平均値に対して4.2%厚かった。結果を表1に示す。
【0045】
(実施例3)
直径φ=100mm(実質的に4インチ結晶)、第1のフラット部12の長さL=24mm、第2のフラット部13の長さL=16mm、角度α=166.1°、角度α=173.1°、角度α=173.1°に変更した以外は、実施例1と同様に実施し、第2のフラット部13周辺におけるレジスト膜厚の均一性について調べた。
その結果、第2のフラット部13のレジスト膜厚は2.4μmであって、第2のフラット部13の以外の膜厚の平均は2.3μmであった。第2のフラット部13のレジスト膜厚は、他の領域の平均値に対して4.3%厚かった。結果を表1に示す。
【0046】
(比較例1)
第1のフラット部12の長さL=58mm、第2のフラット部13の長さL=0mm(第2のフラット部13を形成しない)、角度α=157.5°、角度α=0°、角度α=157.5°に変更した以外は、実施例1と同様に実施して、第1のフラット部12の後方におけるレジスト膜厚の均一性について調べた。
その結果、第1のフラット部12の後方のレジスト膜厚は3.0μmであって、第1のフラット部12以外の膜厚の平均は2.2μmであった。第1のフラット部12後方の膜厚増加割合は、他の領域の平均値に対して36%と非常に厚かった。結果を表1に示す。
【0047】
(比較例2)
直径φ=100mm(実質的に4インチ結晶)、第1のフラット部12の長さL=32mm、角度α=161.3°、角度α=161.3°に変更した以外は、比較例1と同様に実施して、第1のフラット部12の後方におけるレジスト膜厚の均一性について調べた。
その結果、第1のフラット部12の後方のレジスト膜厚は3.3μmであって、第1のフラット部12以外の膜厚の平均は2.5μmであった。第1のフラット部12後方の膜厚増加割合は、他の領域の平均値に対して32%と非常に厚かった。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】
このように、実施例1〜実施例3で用いたウェーハでは、第2のフラット部13のレジスト膜厚は、他の領域の平均値より4%厚くなるレベルで均一性が保たれていた。
一方、比較例1〜比較例2で用いたウェーハは、SEMI規格(Semiconductor Equipment and Materials Institute(国際半導体製造装置材料協会))に準拠してオリフラが形成されたものであり、当該フラット部のレジスト膜厚は、他の領域の平均値より30%強厚いことが分かる。
【0050】
(実施例4)
次に、実施例1で用いたサファイア基板と同じパラメータ(φ、L、L、α、α、α)の特徴を有するサファイア基板を用意し、その(0001)C面上に、WO/2009/154215号公報に記載の内容を参照して、公知のフォトリソグラフィ法を用いてレジストパターン(マスク)を形成し、ドライエッチング法でサファイア基板をエッチングすることにより基板上に凸部を形成した。なお、凸部の設計上の特徴として、基部幅1.0μm、高さ1.0μm、隣接する凸部間の間隔1.8μmとし、露光法として、紫外光を用いたステッパー露光法、ドライエッチングにはBClとClの混合ガスを用いた。
加工されたサファイア基板は、実施例1において膜厚測定された第2のフラット部13周辺について、AFM(Atomic Force Microscope)で凸部のパターニング不良について調べたところ、不良箇所は見つからなかった。
【0051】
次に、WO/2009/154215号公報に記載の方法に従って、基板の主面に、AlNからなるバッファ層、次いでMOCVD法で順次、下地層、n型コンタクト層、n型クラッド層、発光層、p型クラッド層、p型コンタクト層を形成した。
次に、公知のフォトリソグラフィ技術によって、p型コンタクト層上に、ITOからなる透光性正極と、この透光性正極上にTi、Al及びAuを順に積層した構造を持つ正極ボンディングパッドを所定のチップサイズ毎に形成した。
続いて、正極ボンディングパッドの形成された基板にドライエッチングを行い、負極ボンディングパッドを形成する部分のn型半導体層を露出させ、露出したn型半導体層上にNi、Al、Ti及びAuの4層よりなる負極ボンディングパッドを形成した。
このように、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドが形成された半導体発光素子基板について、外観検査装置で電極パターンの精度を調べたところ、不良チップは見つからなかった。結果を表2に示す。
【0052】
(実施例5)
実施例2で用いたサファイア基板と同じパラメータ(φ、L、L、α、α、α)の特徴を有するサファイア基板を用いた以外は、実施例4と同様に実施して、サファイア基板の主面に凸部を形成し、半導体発光素子基板を製造した。なお、実施例2において膜厚測定された第2のフラット部13周辺について、AFMで凸部のパターニング不良について調べたところ、不良箇所は見つからなかった。また、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドが形成された半導体発光素子基板について、外観検査装置で電極パターンの精度を調べたところ、不良チップは見つからなかった。結果を表2に示す。
【0053】
(実施例6)
実施例3で用いたサファイア基板と同じパラメータ(φ、L、L、α、α、α)の特徴を有するサファイア基板を用いた以外は、実施例4と同様に実施して、サファイア基板の主面に凸部を形成し、半導体発光素子基板を製造した。なお、実施例3において膜厚測定された第2のフラット部13周辺について、AFMで凸部のパターニング不良について調べたところ、不良箇所は見つからなかった。また、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドが形成された半導体発光素子基板について、外観検査装置で電極パターンの精度を調べたところ、不良チップは見つからなかった。結果を表2に示す。
【0054】
(比較例3)
比較例1で用いたサファイア基板と同じパラメータ(φ、L、α、α)の特徴を有するサファイア基板を用いた以外は、実施例4と同様に実施して、サファイア基板の主面に凸部を形成し、半導体発光素子基板を製造した。なお、比較例1において膜厚測定された第1のフラット部12(第2のフラット部13なし)の後方部周辺について、AFMで凸部のパターニング不良について調べたところ、凸部形状に不良が見つかった。また、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドが形成された半導体発光素子基板について、外観検査装置で電極パターンの精度を調べたところ、1枚ウェーハ当たりで25個の不良チップが発生した。結果を表2に示す。
【0055】
(比較例4)
比較例2で用いたサファイア基板と同じパラメータ(φ、L、α、α)の特徴を有するサファイア基板を用いた以外は、実施例4と同様に実施して、サファイア基板の主面に凸部を形成し、半導体発光素子基板を製造した。なお、比較例2において膜厚測定された第1のフラット部12(第2のフラット部13なし)の後方部周辺について、AFMで凸部のパターニング不良について調べたところ、凸部形状に不良が見つかった。また、正極ボンディングパッド及び負極ボンディングパッドが形成された半導体発光素子基板について、外観検査装置で電極パターンの精度を調べたところ、1枚ウェーハ当たりで12個の不良チップが発生した。結果を表2に示す。
【0056】
【表2】

【符号の説明】
【0057】
10…ウェーハ、11…外周部、12…第1のフラット部、13…第2のフラット部、14…扇状部、101…基板、101s…表面、102…凸部、120…半導体層(バッファ層)、130…III族窒化物半導体層(下地層)、I…半導体発光素子用テンプレート基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子基板として用いるウェーハであって、
円弧状の外周部と、
前記外周部の一部に形成され、一定の結晶方位を示す直線状の第1のフラット部と、
前記第1のフラット部の端部と接合する直線状の第2のフラット部と、
を有することを特徴とするウェーハ。
【請求項2】
前記第1のフラット部と前記外周部との交点における接線となす角αと、前記第2のフラット部と前記外周部との交点における接線となす角αと、当該第1のフラット部と当該第2のフラット部のなす角αとが、α<α≦αの関係を有することを特徴とする請求項1に記載のウェーハ。
【請求項3】
前記角αと前記角αとが、α=αの関係を有することを特徴とする請求項2に記載のウェーハ。
【請求項4】
前記ウェーハは、発光波長に対して透明であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のウェーハ。
【請求項5】
前記ウェーハは、両面が研磨されていることを特徴とする請求項4に記載のウェーハ。
【請求項6】
前記ウェーハは、サファイアであることを特徴とする請求項4又は5に記載のウェーハ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハの表面に複数の凸部を形成する基板加工工程を有することを特徴とする半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハの表面に複数の凸部を形成する基板加工工程と、
前記凸部が形成された前記ウェーハの表面にスパッタ法及びMOCVD法(有機金属気相成長法)の少なくとも1つの手段によりIII族窒化物半導体からなる半導体層を形成する半導体層形成工程と、
を有することを特徴とする半導体発光素子基板の製造方法。
【請求項9】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハ上に、発光層を含む積層半導体層を形成する工程と、
前記積層半導体層の一部を切り欠いて半導体層露出面を形成する工程と、
前記積層半導体層の上面および前記半導体層露出面に一方の電極および他方の電極を形成する電極形成工程と、
を有することを特徴とする半導体発光素子基板の製造方法。
【請求項10】
請求項7に記載の半導体発光素子用テンプレート基板の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体発光素子用テンプレート基板。
【請求項11】
請求項8に記載の半導体発光素子基板の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体発光素子基板。
【請求項12】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のウェーハを基板として用い、当該基板にスピンコート法でレジストを塗布する工程を含むことを特徴とするレジスト塗布方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−51743(P2012−51743A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−193757(P2010−193757)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000002004)昭和電工株式会社 (3,251)
【Fターム(参考)】