カラー画像形成装置
【課題】 主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えてなる。
【解決手段】 少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式などを適用したプリンタ、複写機、及びファクシミリ、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機等のカラー画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2001−146335号公報
【0003】
一般に、電子写真方式を採用したカラー画像形成装置としては、少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置が知られている。
【0004】
例えば、図21に示すように、中間転写ベルトを搭載したカラー画像形成装置100があり、このカラー画像形成装置100においては、エンドレスベルトからなる中間転写ベルトに複数の感光体ドラムのトナー画像を一次転写した後、中間転写ベルトから転写材に二次転写する。
【0005】
また、図22に示すように、転写材搬送ベルトを搭載したカラー画像形成装置200があり、このカラー画像形成装置200においては、転写材を静電吸着して担持搬送するエンドレスベルトからなる転写材搬送ベルト上の転写材に複数の感光体ドラムのトナー像を転写する。
【0006】
また、感光体ベルトを搭載したカラー画像形成装置もある。
【0007】
上記のように、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトを採用した場合、ベルト機構に特有の欠点である駆動時のエンドレスベルトの基準軌道に対する片寄り又は蛇行の発生を抑制する手段が必要不可欠である。
【0008】
図23は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト寄り規制部材300を示す図である。本ベルト寄り規制部材300は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトにおける内周の幅方向の両端部に突出して設けられている(特許文献1参照)。
【0009】
中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトは、ベルト寄り規制部材に沿って回転するため片寄り又は蛇行はベルト寄り規制部材の真直度に依存する。真直度は、主にベルト寄り規制部材をベルトに接着する際の製造精度で決定され0.5mm程度となる。ベルト寄り規制部材はウレタンゴム等の弾性部材で形成されているため、ベルトの蛇行はベルト寄り規制部材に沿って回転するが、ベルト寄り規制部材の真直度誤差を2〜5割程度に吸収することが可能である。従って、ベルトの蛇行は、0.1〜0.2mm程度となる。
【0010】
図24は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト1周におけるベルト蛇行の一例を示すグラフである。ベルトの蛇行は、画像形成時に主走査方向のカラーレジストレーションずれを生じさせる。カラーレジストレーンずれもベルトの蛇行に応じた量(0.1〜0.2mm程度)となり、画質を劣化させる大きな要因となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
一般的に、カラーレジストレーションずれは、0.1mm程度で問題となる。カラーレジストレーションずれは様々な要因で発生するため、ベルトの蛇行だけで決まるものではない。従って、蛇行は、0.05mm以下とするのが必要である。
【0012】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
即ち、本発明は、少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えることを特徴とするカラー画像形成装置である。
【0014】
本発明において、転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトが周回する間におけるベルト幅方向の変位量を検知する変位検知手段により測定されるのが好適である。
【0015】
また、本発明において、変位検知手段は、転写ベルトのベルト幅方向の変位量を、ある単色トナー画像を基準とする他の単色トナー画像の相対位置ズレ量として検知するのが好適である。
【0016】
また、本発明において、転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトをベルト幅方向に案内する案内部材の形状に関する情報であるのが好適である。
【0017】
また、本発明において、案内部材の形状に関する情報は、転写ベルトを回転させて測定されるのが好適である。
【0018】
また、本発明において、画像位置補正手段は、画像情報の各頁単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正するのが好適である。
【0019】
また、本発明において、画像位置補正手段は、ベルト周回方向に沿って複数に分画された頁内の各区画単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正するのが好適である。
【0020】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込み位置を補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0021】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込みタイミングを補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0022】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の画像情報を補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0023】
また、本発明において、転写ベルトがベルト1周分だけ周回するタイミングと画像形成のタイミングとが所定の関係で同期しているのが好適である。
【0024】
また、本発明において、転写ベルトが、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトであるのが好適である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図13は、本発明に係るカラー画像形成装置おける第1の実施形態を示す図である。
【0027】
図1は、本実施形態におけるレジコンパターン10を示す図である。レジコンパターン10は、画像形成部により中間転写ベルトAの端面と平行に山型のパターンが所定の間隔で形成されているものである。
【0028】
図2は、本実施形態におけるレジコンパターン10を検出する検出センサ12を示す図である。レジコンパターン10は、変位検知手段である検出センサ12(レジコンセンサ)12で検出される。レジコンセンサ12で検出される各レジコンパターンの時間間隔の差分を検出し、演算することで、中間転写ベルトA上の各色のカラーレジストレーションずれ量を算出することができる。
【0029】
図3は、レジコンセンサ12の詳細を示す図である。レジコンセンサ12は、発光素子であるLED14と受光素子であるPhoto Detector16から構成されている。レジコンセンサ12では、LED14から発光された光が、中間転写ベルトAで反射してその光をPhoto Detector16が受光する。
【0030】
図4は、レジコンセンサ12でレジコンパターン10を検出する状況を示した図である。レジコンセンサ12には、SIDE AとSIDE Bがあって、それぞれレジコンパターン10の左側及び右側を検出する。これによって、レジコンセンサ12を通過するレジコンパターン10の左側及び右側の時間間隔を測定することができる。
【0031】
図5は、レジコンパターン10のラテラル方向(主走査方向)及びプロセス方向(副走査方向)におけるカラーレジストレーションずれ量を測定するための説明図である。シアン(C)基準でイエロー(Y)のカラーレジストレーションずれ量は、ラテラル方向において、Xyc=(PA1−PB2)/2、及びプロセス方向において、Yyc=(PB2−PA2)−Xycである。その他の色も同様にして算出できる。ここでプロセス方向とは、画像形成が進行する(用紙搬送)方向であり、ラテラル方向とは、その直角方向である。このようにしてベルト搬送方向上の任意の点で基準色Cに対するYMK各色のカラーレジストレーションずれ量が算出できる。このパターンの組み合わせをベルト搬送方向に等間隔に設ければ、ベルト搬送方向に一定間間隔でカラーレジストレーションずれ量を検出することができる。この間隔は、10〜100mm程度に設定するのが好ましい。このパターンをベルト幅方向IN側、OUT側、中央の3箇所に設けることで、ベルト幅方向の傾きや、歪み、倍率によるカラーレジストレーションずれ量も検出することができる。このようにベルト全面で各色のカラーレジストレーションずれ量の値を検出し、プロセス方向、ラテラル方向、傾き、倍率、歪みに関して平均することで、頁内均一のカラーレジストレーションずれ量を算出することができる。このように頁均一のずれをDCカラーレジストレーションずれと言う。このように算出したDCカラーレジストレーションずれは、CPUで計算され、画像出力回路に補正量を指示して、画像出力回路が、DCカラーレジストレーションずれを補正する。
【0032】
図6は、中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動は、各色の画像形成部間の距離に応じてずれた値となっている。このようにベルト幅方向の変動はベルト1周内で変動しているため、これによるカラーレジストレーションずれは、頁間、頁内で変動し、前述のDCカラーレジストレーションずれの補正では補正することができない。
【0033】
図7は、転写材上における各色のカラーレジストレーションずれを示す図である。上記のように、中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動は、各色の画像形成部間の距離に応じてずれた値となっているため、各転写材上でカラーレジストレーションずれが生ずる。時間tのときに発生しているベルトの蛇行をW(t)、各色の画像形成部間の距離をベルトが移動する時間をp、ベルト上の第一画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をY(t)、第二画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をM(t)、第三画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をC(t)、第四画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をK(t)、及び第一画像形成部で画像形成を開始する時間をt=0とすると、Y(t)、M(t)、C(t)及びK(t)は、下記の(1)〜(4)式のようになる。
Y(t)=W(t) …(1)
M(t)=W(t+p) …(2)
C(t)=W(t+2p) …(3)
K(t)=W(t+3p) …(4)
【0034】
図8は、K(黒)を基準とした場合のベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。K(黒)を基準とした場合の各色の相対的であるカラーレジストレーションずれをKY、KM及びKCとすると、上記の(1)〜(4)からKY、KM及びKCは下記の(5)〜(7)式のようになる。
KY(t)=Y(t)−K(t)=W(t)−W(t+3p) …(5)
KM(t)=M(t)−K(t)=W(t+p)−W(t+3p) …(6)
KC(t)=C(t)−K(t)=W(t+2p)−W(t+3p) …(7)
上記カラーレジストレーションずれは、中間転写ベルトAのベルト搬送方向の同位置で再現するため、ベルトの1箇所又は複数箇所にマークを設けてそれをベルトホームセンサ等で検出しで同期させることができる。
【0035】
前述のレジコンパターン10とレジコンセンサ12によってこのように時間tにおける各色カラーレジストレーションずれを検出することが可能となる。時間tは、ベルトが一定速度で回転しているため、時間tはベルトの回転位置と対応がとれる。時間tは、ベルトホーム信号を基準に作成することで、ベルト位置と対応ができる。ベルト蛇行によるカラーレジストレーションずれは、ベルトの回転位置に応じで決まる。従って、ベルト位置に対応したカラーレジストレーションずれをメモリに記憶しておき、画像形成時にベルト上の画像位置に対応したカラーレジストレーションずれを呼び出して、これに応じた補正をすることでカラーレジストレーションずれを改善することができる。実際の検出は一定時間間隔で離散的に検出を行う。その間隔は10mm程度であればベルト蛇行による位置変動は充分検出することができる。画像形成の速度(プロセス速度)を200mm/sの場合は、10mmは時間間隔0.05秒になる。この間隔は、100mm程度まで大きくしても効果はある。実際の検出では、さらに短い時間間隔でセンサによって検出して(例えば、0.005秒間隔)それを平均して使用してもよい(ノイズが減る)。また、メモリに記憶する間隔を10mm間隔にし、補正は50mmや100mm間隔で行うことで補正の処理を容易にすることが可能になる。また、ベルト蛇行のようにベルト軸方向で変化のないものは、IN側、OUT側、中央の3箇所のデータを平均化することで精度を向上することもできる。
【0036】
図9は、カラーレジストレーションずれを補正する補正回路60を示す図である。補正回路60は、中間転写ベルトAに設けられているレジコンパターンを検出するレジコンセンサ61及びカラーレジストレーション検出回路62、ベルトの所定のマークを検出するベルトホームセンサ63、カラーレジストレーション検出回路62及びベルトホームセンサ63からの信号が入力されてカラーレジストレーションずれを演算するCPU64、CPU64で演算されたカラーレジストレーションずれの信号及びレジパターン回路65から信号が入力されて画像形成部を制御する画像出力回路66、及びCPU64からカラーレジストレーションずれの信号が入力されて記憶すると共にCPU64に信号を出力するメモリ回路67から構成されている。
【0037】
画像形成をする場合は、各色の画像情報と各色の書込み開始信号がCPUに入力されると、CPUは各色のオフセット量をメモリから呼び出して、オフセットに応じてカラーレジストレーションずれを補正する。
【0038】
図10は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路60のメモリ回路67を示す図である。メモリ回路67には、M1〜M15のメモリが設けられている。画像形成時には、中間転写ベルトA上の画像位置に応じてM1〜M15のメモリを読み出して基準色に対しての補正量を決定する。図示する場合においては、転写材がA3の場合には、1枚目がM1〜M6を平均した値、2枚目がM9〜M14を平均した値、転写材がA4の場合には、1枚目がM1〜M3、2枚目がM5〜M6…のように補正する。補正は、画像書き込み装置の主走査方向の書き込み開始タイミングを制御することで行われる。又は、LEDのような書き込み装置では書き込み開始位置を制御するようにもできる。また、機械的に主走査方向に書込み装置の位置を制御するようにもできる。また、画像データを補正する(画像全体のデータ位置をオフセットする。)ことも可能である。
【0039】
レーザー露光装置では、主走査方向の画像領域外に設置されたセンサ(SOSセンサ)がポリゴンミラーで走査されたタイミングで発生する主走査書き込み開始信号から実際のデータを書き込むタイミングまでのディレイタイムを変更することで主走査方向の書込み位置を変更することができる。また、LEDによる露光装置では、発光素子が主走査方向に並んでいるので、主走査方向の露光位置は、発光させる発光素子の位置で決まる。位置精度は、発光素子のピッチで決まるので、分解能が600dpiの場合だと42ミクロンピッチでしか調整できない。1200dpiだと21ミクロンピッチで調整ができる。その場合にはLEDそのものの位置を主走査方向に動かすことで高精度に主走査方向の位置を補正することもできる。また、レーザー露光装置でもミラーを機械的に動かすことで主走査方向の露光位置を補正することも可能である。メモリはYK、MK、CKの各色でメモリM1〜…を持つことになって、色毎に上記補正を行う。
【0040】
図11は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ量をメモリ回路67に格納するフローを示すフローチャートである。最初に、カラーレジストレーションずれ検知パターンを形成する(S80)。次いで、カラーレジストレーションずれ検知パターンを検出する(S81)。そして、カラーレジストレーションずれ量を算出する(S82)。その後、メモリに格納する(S83)。
【0041】
図12は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正するフローを示す図である。最初に、画像書き込み信号を受信する(S91)。次いで、中間転写ベルトAの位置情報を算出する(S92)。位置情報はベルトホームセンサの信号を基準としてベルト上の画像位置を算出し、それに応じてメモリ上のカラーレジストレーションずれの情報を呼び出して、そして、主走査オフセット量(書き込みタイミング)を算出する(S93)。その後、画像走査を実行する(S94)。次いで、画像走査が終了した(画像形成終了)か否かを判断する(S95)。画像走査が終了していない場合には、S92に戻る。ここでは画像の主走査ごとに主走査オフセットを変更する方法を説明したが、補正間隔が異なる場合でも同様のフローで補正が可能である。
【0042】
図13は、カラーレジストレーションずれを頁内の各区画単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。本実施形態においては、頁内のカラーレジストレーションずれ量の平均値で頁内の画像を一様にオフセット補正してカラーレジストレーションずれを小さくしている。ベルト周期で発生するカラーレジストレーションずれは低周波の成分が大きいので頁内でも変化は比較的小さく、上記補正方向は効果的であって制御も容易である。しかし、ベルト周長が画像サイズに対して相対的に大きい場合はよいが、小さくなると頁内での変化の量が大きく、上記補正だけでは不十分な場合がある。また、高周波成分が含まれている場合も同様である。そこで、頁毎の補正ではなく、更に細かくした各区画単位で補正するようにする。
【0043】
以上、本第1の実施形態によれば、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することができる。
【0044】
[第2の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第2の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0045】
図14は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路10のメモリ回路11を示す図である。本実施形態は、第1の実施形態における補正回路のメモリ回路67をメモリ回路10としたものである。メモリ回路11には、M1〜M15、M−11、M−12、M―21〜M−24のメモリが設けられている。M―11には、M1〜M6の平均値が記憶されている。M―12には、M8〜M13の平均値が記憶されている。M−21には、M1〜M3の平均値が記憶されている。画像形成時には、中間転写ベルトA上の画像位置に応じてメモリを読み出して基準色に対しての補正量を決定する。図示する場合においては、転写材がA3の場合には、1枚目がM−11の値、2枚目がM−12の値、転写材がA4の場合には、1枚目がM―21の値…のように補正する。
【0046】
図15は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ補正するフローを示す図である。最初に、画像書き込み信号を受信する(S111)。次いで、中間転写ベルトAの位置情報を算出する(S112)。そして、主走査オフセット量(書き込みタイミング)を算出する(S113)。その後、画像形成を実行する(S114)。
【0047】
以上、本第2の実施形態によれば、第1の実施形態では、中間転写ベルトA上の任意の位置に画像が形成されても画像位置に応じてカラーレジストレーションずれの位置情報をメモリ回路67から呼び出して補正量の算出をして補正を実行しているので画像形成毎に本処理が必要で処理が複雑であるが、本実施の形態では、カラーレジストレーションずれの位置情報をメモリM−11、M−12、M−21〜M24に予め演算して格納しているので、各画像位置に応じてメモリからカラーレジストレーションずれの位置情報を呼び出して、各頁全体のオフセット量を補正するため、複雑な演算処理が不要となって処理が速くなる。また、頁内の補正を可能にする第1の実施形態でも、補正間隔ごとに位置情報を予め演算して格納し、テーブル化し参照し、補正することでも同様の効果を得られる。
【0048】
[第3の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第3の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0049】
図16は、中間転写ベルトA(図では、単にベルト)のベルト寄り規制部材120の真直度を検出するセンサを示す図である。第1及び第2の実施形態では、カラーレジストレーションずれをレジコンで検出してこの検出値をもとに補正を行っている。この方式では、レジコンセンサが必要であり、中間転写ベルトA上にレジコンパターンを形成する必要がある。主走査方向のカラーレジストレーションずれ量は、中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度でほぼ決定される。従って、中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度を測定してメモリ回路に記憶すれば、カラーレジストレーションずれ量の補正量を算出することができる。中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度は、一般に、製造時に決まるので製造時に測定してメモリ回路に記憶するようにする。中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度は、中間転写ベルトAを停止した状態で3次元測定機にて測定することができる。また、図16(A)、(B)のように、中間転写ベルトAを回転させて寄り規制部材の位置を、接触型変位計又は非接触型変位計で測定することもできる。また、図16(C)のように、寄り規制部材が接触するガイド部材に圧力センサを設けてガイドに加わる応力を検出することで真直度を測定することもできる。
【0050】
このような真直度の測定は、画像形成装置内で行ってもよいが、中間転写ベルトA製造時に行い、真直度情報を画像形成装置に転送して使用してもよい。中間転写ベルトA交換の際にもこの情報が更新されるように中間転写ベルトAにこの情報を書き込んだり、中間転写ベルトAをモジュール化して、IC等に情報を保持させて画像形成装置と通信させてもよい。この真直度のデータをメモリに格納し、画像形成時に、ベルト位置に対応する位置のベルト真直度データから各色のカラーレジストレーション補正量を算出して、補正することが可能である。補正方法は第1及び第2の実施形態と同様である。この方式では、カラーレジストレーションずれの情報のようにベルト位置に応じた各色の情報をもつ必要がなく、ベルト位置に対応した真直度情報をもつことで補正が可能なので、演算、補正を簡素化することができる。また、第1及び第2の実施形態のようにカラーレジストレーションずれの情報は、基準の色に対する相対的なずれとなるため、画像全体(各色共通)の主走査方向のずれを補正することができないが、ベルト真直度情報からは、このずれを補正することができる。
【0051】
また、ここで中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材は、ベルト裏面に貼り付けた寄り規制部材の内側にガイド部材を沿わせて蛇行制御する場合の例を述べたが、寄り規制部材の外側であってもよく、また、ガイド部材は溝を持ち、その溝で寄り規制部材をガイドしてもよい。寄り規制部材はベルト表面で設けてもよいし、中間転写ベルトAの端部を直接ガイド部材でガイドしてもよい。また、ロールにクラウンをつけ、ベルトに直接ガイド部材がないようなベルトで搬送する装置でもベルト1回転周期の蛇行があるベルト搬送装置では同様に適用できる。
【0052】
[第4の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第4の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0053】
図17は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
図18、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各頁を示す図である。
基準色K(黒)に対してカラーレジストレーションずれを補正すると、画像毎に全体の画像位置が基準の位置に対してずれてしまう。
【0054】
図19は、絶対位置に対する各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
図20は、絶対位置補正をした場合の各頁内における各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
カラーレジストレーションずれをレジコンセンサで測定する際に、基準色からのずれではなく絶対位置に対するカラーレジストレーションずれの測定を行うので、これをもとに補正をしても図18のように用紙に対する画像の絶対位置はずれてしまう。第4画像形成部とレジコンセンサの通過時間をrとすると、絶対位置で測定されるベルト位置RY(t)、RM(t)、RC(t)、RK(t)は、画像形成時とレジコンセンサで検出時の両方でベルトの蛇行の影響を受けるため、下記の(8)〜(11)式のようになる。
RY(t)=W(t)−W(t+3p+r) …(8)
RM(t)=W(t+p)−W(t+3p+r) …(9)
RC(t)=W(t+2p)−W(t+3p+r) …(10)
RK(t)=W(t+3p)−W(y+3p+r) …(11)
従って、レジコンセンサで測定される絶対位置は、レジコンセンサで測定時の蛇行の影響で正確な絶対値とはならない。
次に、ベルト1周に要する時間LをL=32d=32r/3になるようにベルトの周長及びrを設定する。
K(t)は、下記の式を計算することでK(t)を近似することができる(特開平10―186787号参照)
【0055】
【数1】
【0056】
上記数式で求めたK(t)でK(黒)の書き込み位置を補正すれば絶対位置精度で補正することができる。K(t)がもとめられれば、W(t)=K(t−3p)でW(t)を求めることができ、同様にして、Y(t)、M(t)、C(t)も求めることができて補正が可能となる。尚、本基準の位置はレジコンセンサの絶対位置、転写材搬送位置精度で変化するが、これらは一度設定しておけば変化することが小さいので、装置組立又は装置設置時に絶対位置を調整することで常に安定した画像位置を維持することができる。
【0057】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態において転写ベルトは、中間転写ベルトAとしているが、転写材搬送ベルト又は感光体ベルトとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本実施形態におけるレジコンパターンを示す図である。
【図2】図2は、本実施形態におけるレジコンパターンを検出する検出センサを示す図である。
【図3】図3は、レジコンセンサの詳細を示す図である。
【図4】図4は、レジコンセンサでレジコンパターンを検出する状況を示した図である。
【図5】図5は、レジコンパターンのラテラル方向(主走査方向)及びプロセス方向(副走査方向)における位置ずれ量を測定するための説明図である。
【図6】図6は、中間転写ベルトのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図7】図7は、転写材上における各色の色ずれを示す図である。
【図8】図8は、K(黒)を基準とした場合のベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図9】図9は、カラーレジストレーションずれを補正する補正回路を示す図である。
【図10】図10は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路のメモリ回路を示す図である。
【図11】図11は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ量をメモリ回路67に格納するフローを示すフローチャートである。
【図12】図12は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正するフローを示す図である。
【図13】図13は、カラーレジストレーションずれを頁内の各区画単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図14】図14は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路のメモリ回路を示す図である。
【図15】図15は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ補正するフローを示す図である。
【図16】図16は、中間転写ベルトのベルト寄り規制部材の真直度を検出するレジコンセンサを示す図である。
【図17】図17は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図18】図18は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各頁を示す図である。
【図19】図19は、絶対位置に対する各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
【図20】図20は、絶対位置補正をした場合の各頁内における各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
【図21】図21は、従来のカラー画像形成装置を示す図である。
【図22】図22は、従来のカラー画像形成装置を示す図である。
【図23】図23は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト寄り規制部材を示す図である。
【図24】図24は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト1周におけるベルト蛇行を示すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
10:レジコンパターン、12:レジコンセンサ、60:補正回路、120:寄り規制部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式などを適用したプリンタ、複写機、及びファクシミリ、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機等のカラー画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2001−146335号公報
【0003】
一般に、電子写真方式を採用したカラー画像形成装置としては、少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置が知られている。
【0004】
例えば、図21に示すように、中間転写ベルトを搭載したカラー画像形成装置100があり、このカラー画像形成装置100においては、エンドレスベルトからなる中間転写ベルトに複数の感光体ドラムのトナー画像を一次転写した後、中間転写ベルトから転写材に二次転写する。
【0005】
また、図22に示すように、転写材搬送ベルトを搭載したカラー画像形成装置200があり、このカラー画像形成装置200においては、転写材を静電吸着して担持搬送するエンドレスベルトからなる転写材搬送ベルト上の転写材に複数の感光体ドラムのトナー像を転写する。
【0006】
また、感光体ベルトを搭載したカラー画像形成装置もある。
【0007】
上記のように、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトを採用した場合、ベルト機構に特有の欠点である駆動時のエンドレスベルトの基準軌道に対する片寄り又は蛇行の発生を抑制する手段が必要不可欠である。
【0008】
図23は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト寄り規制部材300を示す図である。本ベルト寄り規制部材300は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトにおける内周の幅方向の両端部に突出して設けられている(特許文献1参照)。
【0009】
中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトは、ベルト寄り規制部材に沿って回転するため片寄り又は蛇行はベルト寄り規制部材の真直度に依存する。真直度は、主にベルト寄り規制部材をベルトに接着する際の製造精度で決定され0.5mm程度となる。ベルト寄り規制部材はウレタンゴム等の弾性部材で形成されているため、ベルトの蛇行はベルト寄り規制部材に沿って回転するが、ベルト寄り規制部材の真直度誤差を2〜5割程度に吸収することが可能である。従って、ベルトの蛇行は、0.1〜0.2mm程度となる。
【0010】
図24は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト1周におけるベルト蛇行の一例を示すグラフである。ベルトの蛇行は、画像形成時に主走査方向のカラーレジストレーションずれを生じさせる。カラーレジストレーンずれもベルトの蛇行に応じた量(0.1〜0.2mm程度)となり、画質を劣化させる大きな要因となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
一般的に、カラーレジストレーションずれは、0.1mm程度で問題となる。カラーレジストレーションずれは様々な要因で発生するため、ベルトの蛇行だけで決まるものではない。従って、蛇行は、0.05mm以下とするのが必要である。
【0012】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
即ち、本発明は、少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えることを特徴とするカラー画像形成装置である。
【0014】
本発明において、転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトが周回する間におけるベルト幅方向の変位量を検知する変位検知手段により測定されるのが好適である。
【0015】
また、本発明において、変位検知手段は、転写ベルトのベルト幅方向の変位量を、ある単色トナー画像を基準とする他の単色トナー画像の相対位置ズレ量として検知するのが好適である。
【0016】
また、本発明において、転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトをベルト幅方向に案内する案内部材の形状に関する情報であるのが好適である。
【0017】
また、本発明において、案内部材の形状に関する情報は、転写ベルトを回転させて測定されるのが好適である。
【0018】
また、本発明において、画像位置補正手段は、画像情報の各頁単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正するのが好適である。
【0019】
また、本発明において、画像位置補正手段は、ベルト周回方向に沿って複数に分画された頁内の各区画単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正するのが好適である。
【0020】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込み位置を補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0021】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込みタイミングを補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0022】
また、本発明において、画像位置補正手段は、各単色トナー画像の画像情報を補正することによりその画像位置を補正するのが好適である。
【0023】
また、本発明において、転写ベルトがベルト1周分だけ周回するタイミングと画像形成のタイミングとが所定の関係で同期しているのが好適である。
【0024】
また、本発明において、転写ベルトが、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトであるのが好適である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図13は、本発明に係るカラー画像形成装置おける第1の実施形態を示す図である。
【0027】
図1は、本実施形態におけるレジコンパターン10を示す図である。レジコンパターン10は、画像形成部により中間転写ベルトAの端面と平行に山型のパターンが所定の間隔で形成されているものである。
【0028】
図2は、本実施形態におけるレジコンパターン10を検出する検出センサ12を示す図である。レジコンパターン10は、変位検知手段である検出センサ12(レジコンセンサ)12で検出される。レジコンセンサ12で検出される各レジコンパターンの時間間隔の差分を検出し、演算することで、中間転写ベルトA上の各色のカラーレジストレーションずれ量を算出することができる。
【0029】
図3は、レジコンセンサ12の詳細を示す図である。レジコンセンサ12は、発光素子であるLED14と受光素子であるPhoto Detector16から構成されている。レジコンセンサ12では、LED14から発光された光が、中間転写ベルトAで反射してその光をPhoto Detector16が受光する。
【0030】
図4は、レジコンセンサ12でレジコンパターン10を検出する状況を示した図である。レジコンセンサ12には、SIDE AとSIDE Bがあって、それぞれレジコンパターン10の左側及び右側を検出する。これによって、レジコンセンサ12を通過するレジコンパターン10の左側及び右側の時間間隔を測定することができる。
【0031】
図5は、レジコンパターン10のラテラル方向(主走査方向)及びプロセス方向(副走査方向)におけるカラーレジストレーションずれ量を測定するための説明図である。シアン(C)基準でイエロー(Y)のカラーレジストレーションずれ量は、ラテラル方向において、Xyc=(PA1−PB2)/2、及びプロセス方向において、Yyc=(PB2−PA2)−Xycである。その他の色も同様にして算出できる。ここでプロセス方向とは、画像形成が進行する(用紙搬送)方向であり、ラテラル方向とは、その直角方向である。このようにしてベルト搬送方向上の任意の点で基準色Cに対するYMK各色のカラーレジストレーションずれ量が算出できる。このパターンの組み合わせをベルト搬送方向に等間隔に設ければ、ベルト搬送方向に一定間間隔でカラーレジストレーションずれ量を検出することができる。この間隔は、10〜100mm程度に設定するのが好ましい。このパターンをベルト幅方向IN側、OUT側、中央の3箇所に設けることで、ベルト幅方向の傾きや、歪み、倍率によるカラーレジストレーションずれ量も検出することができる。このようにベルト全面で各色のカラーレジストレーションずれ量の値を検出し、プロセス方向、ラテラル方向、傾き、倍率、歪みに関して平均することで、頁内均一のカラーレジストレーションずれ量を算出することができる。このように頁均一のずれをDCカラーレジストレーションずれと言う。このように算出したDCカラーレジストレーションずれは、CPUで計算され、画像出力回路に補正量を指示して、画像出力回路が、DCカラーレジストレーションずれを補正する。
【0032】
図6は、中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動は、各色の画像形成部間の距離に応じてずれた値となっている。このようにベルト幅方向の変動はベルト1周内で変動しているため、これによるカラーレジストレーションずれは、頁間、頁内で変動し、前述のDCカラーレジストレーションずれの補正では補正することができない。
【0033】
図7は、転写材上における各色のカラーレジストレーションずれを示す図である。上記のように、中間転写ベルトAのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動は、各色の画像形成部間の距離に応じてずれた値となっているため、各転写材上でカラーレジストレーションずれが生ずる。時間tのときに発生しているベルトの蛇行をW(t)、各色の画像形成部間の距離をベルトが移動する時間をp、ベルト上の第一画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をY(t)、第二画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をM(t)、第三画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をC(t)、第四画像形成部で作成された画像におけるベルトの軸方向の位置をK(t)、及び第一画像形成部で画像形成を開始する時間をt=0とすると、Y(t)、M(t)、C(t)及びK(t)は、下記の(1)〜(4)式のようになる。
Y(t)=W(t) …(1)
M(t)=W(t+p) …(2)
C(t)=W(t+2p) …(3)
K(t)=W(t+3p) …(4)
【0034】
図8は、K(黒)を基準とした場合のベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。K(黒)を基準とした場合の各色の相対的であるカラーレジストレーションずれをKY、KM及びKCとすると、上記の(1)〜(4)からKY、KM及びKCは下記の(5)〜(7)式のようになる。
KY(t)=Y(t)−K(t)=W(t)−W(t+3p) …(5)
KM(t)=M(t)−K(t)=W(t+p)−W(t+3p) …(6)
KC(t)=C(t)−K(t)=W(t+2p)−W(t+3p) …(7)
上記カラーレジストレーションずれは、中間転写ベルトAのベルト搬送方向の同位置で再現するため、ベルトの1箇所又は複数箇所にマークを設けてそれをベルトホームセンサ等で検出しで同期させることができる。
【0035】
前述のレジコンパターン10とレジコンセンサ12によってこのように時間tにおける各色カラーレジストレーションずれを検出することが可能となる。時間tは、ベルトが一定速度で回転しているため、時間tはベルトの回転位置と対応がとれる。時間tは、ベルトホーム信号を基準に作成することで、ベルト位置と対応ができる。ベルト蛇行によるカラーレジストレーションずれは、ベルトの回転位置に応じで決まる。従って、ベルト位置に対応したカラーレジストレーションずれをメモリに記憶しておき、画像形成時にベルト上の画像位置に対応したカラーレジストレーションずれを呼び出して、これに応じた補正をすることでカラーレジストレーションずれを改善することができる。実際の検出は一定時間間隔で離散的に検出を行う。その間隔は10mm程度であればベルト蛇行による位置変動は充分検出することができる。画像形成の速度(プロセス速度)を200mm/sの場合は、10mmは時間間隔0.05秒になる。この間隔は、100mm程度まで大きくしても効果はある。実際の検出では、さらに短い時間間隔でセンサによって検出して(例えば、0.005秒間隔)それを平均して使用してもよい(ノイズが減る)。また、メモリに記憶する間隔を10mm間隔にし、補正は50mmや100mm間隔で行うことで補正の処理を容易にすることが可能になる。また、ベルト蛇行のようにベルト軸方向で変化のないものは、IN側、OUT側、中央の3箇所のデータを平均化することで精度を向上することもできる。
【0036】
図9は、カラーレジストレーションずれを補正する補正回路60を示す図である。補正回路60は、中間転写ベルトAに設けられているレジコンパターンを検出するレジコンセンサ61及びカラーレジストレーション検出回路62、ベルトの所定のマークを検出するベルトホームセンサ63、カラーレジストレーション検出回路62及びベルトホームセンサ63からの信号が入力されてカラーレジストレーションずれを演算するCPU64、CPU64で演算されたカラーレジストレーションずれの信号及びレジパターン回路65から信号が入力されて画像形成部を制御する画像出力回路66、及びCPU64からカラーレジストレーションずれの信号が入力されて記憶すると共にCPU64に信号を出力するメモリ回路67から構成されている。
【0037】
画像形成をする場合は、各色の画像情報と各色の書込み開始信号がCPUに入力されると、CPUは各色のオフセット量をメモリから呼び出して、オフセットに応じてカラーレジストレーションずれを補正する。
【0038】
図10は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路60のメモリ回路67を示す図である。メモリ回路67には、M1〜M15のメモリが設けられている。画像形成時には、中間転写ベルトA上の画像位置に応じてM1〜M15のメモリを読み出して基準色に対しての補正量を決定する。図示する場合においては、転写材がA3の場合には、1枚目がM1〜M6を平均した値、2枚目がM9〜M14を平均した値、転写材がA4の場合には、1枚目がM1〜M3、2枚目がM5〜M6…のように補正する。補正は、画像書き込み装置の主走査方向の書き込み開始タイミングを制御することで行われる。又は、LEDのような書き込み装置では書き込み開始位置を制御するようにもできる。また、機械的に主走査方向に書込み装置の位置を制御するようにもできる。また、画像データを補正する(画像全体のデータ位置をオフセットする。)ことも可能である。
【0039】
レーザー露光装置では、主走査方向の画像領域外に設置されたセンサ(SOSセンサ)がポリゴンミラーで走査されたタイミングで発生する主走査書き込み開始信号から実際のデータを書き込むタイミングまでのディレイタイムを変更することで主走査方向の書込み位置を変更することができる。また、LEDによる露光装置では、発光素子が主走査方向に並んでいるので、主走査方向の露光位置は、発光させる発光素子の位置で決まる。位置精度は、発光素子のピッチで決まるので、分解能が600dpiの場合だと42ミクロンピッチでしか調整できない。1200dpiだと21ミクロンピッチで調整ができる。その場合にはLEDそのものの位置を主走査方向に動かすことで高精度に主走査方向の位置を補正することもできる。また、レーザー露光装置でもミラーを機械的に動かすことで主走査方向の露光位置を補正することも可能である。メモリはYK、MK、CKの各色でメモリM1〜…を持つことになって、色毎に上記補正を行う。
【0040】
図11は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ量をメモリ回路67に格納するフローを示すフローチャートである。最初に、カラーレジストレーションずれ検知パターンを形成する(S80)。次いで、カラーレジストレーションずれ検知パターンを検出する(S81)。そして、カラーレジストレーションずれ量を算出する(S82)。その後、メモリに格納する(S83)。
【0041】
図12は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正するフローを示す図である。最初に、画像書き込み信号を受信する(S91)。次いで、中間転写ベルトAの位置情報を算出する(S92)。位置情報はベルトホームセンサの信号を基準としてベルト上の画像位置を算出し、それに応じてメモリ上のカラーレジストレーションずれの情報を呼び出して、そして、主走査オフセット量(書き込みタイミング)を算出する(S93)。その後、画像走査を実行する(S94)。次いで、画像走査が終了した(画像形成終了)か否かを判断する(S95)。画像走査が終了していない場合には、S92に戻る。ここでは画像の主走査ごとに主走査オフセットを変更する方法を説明したが、補正間隔が異なる場合でも同様のフローで補正が可能である。
【0042】
図13は、カラーレジストレーションずれを頁内の各区画単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。本実施形態においては、頁内のカラーレジストレーションずれ量の平均値で頁内の画像を一様にオフセット補正してカラーレジストレーションずれを小さくしている。ベルト周期で発生するカラーレジストレーションずれは低周波の成分が大きいので頁内でも変化は比較的小さく、上記補正方向は効果的であって制御も容易である。しかし、ベルト周長が画像サイズに対して相対的に大きい場合はよいが、小さくなると頁内での変化の量が大きく、上記補正だけでは不十分な場合がある。また、高周波成分が含まれている場合も同様である。そこで、頁毎の補正ではなく、更に細かくした各区画単位で補正するようにする。
【0043】
以上、本第1の実施形態によれば、主走査方向のカラーレジストレーションずれを補正することができるカラー画像形成装置を提供することができる。
【0044】
[第2の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第2の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0045】
図14は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路10のメモリ回路11を示す図である。本実施形態は、第1の実施形態における補正回路のメモリ回路67をメモリ回路10としたものである。メモリ回路11には、M1〜M15、M−11、M−12、M―21〜M−24のメモリが設けられている。M―11には、M1〜M6の平均値が記憶されている。M―12には、M8〜M13の平均値が記憶されている。M−21には、M1〜M3の平均値が記憶されている。画像形成時には、中間転写ベルトA上の画像位置に応じてメモリを読み出して基準色に対しての補正量を決定する。図示する場合においては、転写材がA3の場合には、1枚目がM−11の値、2枚目がM−12の値、転写材がA4の場合には、1枚目がM―21の値…のように補正する。
【0046】
図15は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ補正するフローを示す図である。最初に、画像書き込み信号を受信する(S111)。次いで、中間転写ベルトAの位置情報を算出する(S112)。そして、主走査オフセット量(書き込みタイミング)を算出する(S113)。その後、画像形成を実行する(S114)。
【0047】
以上、本第2の実施形態によれば、第1の実施形態では、中間転写ベルトA上の任意の位置に画像が形成されても画像位置に応じてカラーレジストレーションずれの位置情報をメモリ回路67から呼び出して補正量の算出をして補正を実行しているので画像形成毎に本処理が必要で処理が複雑であるが、本実施の形態では、カラーレジストレーションずれの位置情報をメモリM−11、M−12、M−21〜M24に予め演算して格納しているので、各画像位置に応じてメモリからカラーレジストレーションずれの位置情報を呼び出して、各頁全体のオフセット量を補正するため、複雑な演算処理が不要となって処理が速くなる。また、頁内の補正を可能にする第1の実施形態でも、補正間隔ごとに位置情報を予め演算して格納し、テーブル化し参照し、補正することでも同様の効果を得られる。
【0048】
[第3の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第3の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0049】
図16は、中間転写ベルトA(図では、単にベルト)のベルト寄り規制部材120の真直度を検出するセンサを示す図である。第1及び第2の実施形態では、カラーレジストレーションずれをレジコンで検出してこの検出値をもとに補正を行っている。この方式では、レジコンセンサが必要であり、中間転写ベルトA上にレジコンパターンを形成する必要がある。主走査方向のカラーレジストレーションずれ量は、中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度でほぼ決定される。従って、中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度を測定してメモリ回路に記憶すれば、カラーレジストレーションずれ量の補正量を算出することができる。中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度は、一般に、製造時に決まるので製造時に測定してメモリ回路に記憶するようにする。中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材120の真直度は、中間転写ベルトAを停止した状態で3次元測定機にて測定することができる。また、図16(A)、(B)のように、中間転写ベルトAを回転させて寄り規制部材の位置を、接触型変位計又は非接触型変位計で測定することもできる。また、図16(C)のように、寄り規制部材が接触するガイド部材に圧力センサを設けてガイドに加わる応力を検出することで真直度を測定することもできる。
【0050】
このような真直度の測定は、画像形成装置内で行ってもよいが、中間転写ベルトA製造時に行い、真直度情報を画像形成装置に転送して使用してもよい。中間転写ベルトA交換の際にもこの情報が更新されるように中間転写ベルトAにこの情報を書き込んだり、中間転写ベルトAをモジュール化して、IC等に情報を保持させて画像形成装置と通信させてもよい。この真直度のデータをメモリに格納し、画像形成時に、ベルト位置に対応する位置のベルト真直度データから各色のカラーレジストレーション補正量を算出して、補正することが可能である。補正方法は第1及び第2の実施形態と同様である。この方式では、カラーレジストレーションずれの情報のようにベルト位置に応じた各色の情報をもつ必要がなく、ベルト位置に対応した真直度情報をもつことで補正が可能なので、演算、補正を簡素化することができる。また、第1及び第2の実施形態のようにカラーレジストレーションずれの情報は、基準の色に対する相対的なずれとなるため、画像全体(各色共通)の主走査方向のずれを補正することができないが、ベルト真直度情報からは、このずれを補正することができる。
【0051】
また、ここで中間転写ベルトAのベルト寄り規制部材は、ベルト裏面に貼り付けた寄り規制部材の内側にガイド部材を沿わせて蛇行制御する場合の例を述べたが、寄り規制部材の外側であってもよく、また、ガイド部材は溝を持ち、その溝で寄り規制部材をガイドしてもよい。寄り規制部材はベルト表面で設けてもよいし、中間転写ベルトAの端部を直接ガイド部材でガイドしてもよい。また、ロールにクラウンをつけ、ベルトに直接ガイド部材がないようなベルトで搬送する装置でもベルト1回転周期の蛇行があるベルト搬送装置では同様に適用できる。
【0052】
[第4の実施形態]
次に、本発明に係るカラー画像形成成装置における第4の実施形態について説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0053】
図17は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
図18、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各頁を示す図である。
基準色K(黒)に対してカラーレジストレーションずれを補正すると、画像毎に全体の画像位置が基準の位置に対してずれてしまう。
【0054】
図19は、絶対位置に対する各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
図20は、絶対位置補正をした場合の各頁内における各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
カラーレジストレーションずれをレジコンセンサで測定する際に、基準色からのずれではなく絶対位置に対するカラーレジストレーションずれの測定を行うので、これをもとに補正をしても図18のように用紙に対する画像の絶対位置はずれてしまう。第4画像形成部とレジコンセンサの通過時間をrとすると、絶対位置で測定されるベルト位置RY(t)、RM(t)、RC(t)、RK(t)は、画像形成時とレジコンセンサで検出時の両方でベルトの蛇行の影響を受けるため、下記の(8)〜(11)式のようになる。
RY(t)=W(t)−W(t+3p+r) …(8)
RM(t)=W(t+p)−W(t+3p+r) …(9)
RC(t)=W(t+2p)−W(t+3p+r) …(10)
RK(t)=W(t+3p)−W(y+3p+r) …(11)
従って、レジコンセンサで測定される絶対位置は、レジコンセンサで測定時の蛇行の影響で正確な絶対値とはならない。
次に、ベルト1周に要する時間LをL=32d=32r/3になるようにベルトの周長及びrを設定する。
K(t)は、下記の式を計算することでK(t)を近似することができる(特開平10―186787号参照)
【0055】
【数1】
【0056】
上記数式で求めたK(t)でK(黒)の書き込み位置を補正すれば絶対位置精度で補正することができる。K(t)がもとめられれば、W(t)=K(t−3p)でW(t)を求めることができ、同様にして、Y(t)、M(t)、C(t)も求めることができて補正が可能となる。尚、本基準の位置はレジコンセンサの絶対位置、転写材搬送位置精度で変化するが、これらは一度設定しておけば変化することが小さいので、装置組立又は装置設置時に絶対位置を調整することで常に安定した画像位置を維持することができる。
【0057】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態において転写ベルトは、中間転写ベルトAとしているが、転写材搬送ベルト又は感光体ベルトとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は、本実施形態におけるレジコンパターンを示す図である。
【図2】図2は、本実施形態におけるレジコンパターンを検出する検出センサを示す図である。
【図3】図3は、レジコンセンサの詳細を示す図である。
【図4】図4は、レジコンセンサでレジコンパターンを検出する状況を示した図である。
【図5】図5は、レジコンパターンのラテラル方向(主走査方向)及びプロセス方向(副走査方向)における位置ずれ量を測定するための説明図である。
【図6】図6は、中間転写ベルトのベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図7】図7は、転写材上における各色の色ずれを示す図である。
【図8】図8は、K(黒)を基準とした場合のベルト1周における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図9】図9は、カラーレジストレーションずれを補正する補正回路を示す図である。
【図10】図10は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路のメモリ回路を示す図である。
【図11】図11は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ量をメモリ回路67に格納するフローを示すフローチャートである。
【図12】図12は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正するフローを示す図である。
【図13】図13は、カラーレジストレーションずれを頁内の各区画単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図14】図14は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれを補正する補正回路のメモリ回路を示す図である。
【図15】図15は、本実施形態におけるカラーレジストレーションずれ補正するフローを示す図である。
【図16】図16は、中間転写ベルトのベルト寄り規制部材の真直度を検出するレジコンセンサを示す図である。
【図17】図17は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各色のベルト幅方向の変動を示すグラフである。
【図18】図18は、カラーレジストレーションずれを各頁単位で補正した場合における各頁を示す図である。
【図19】図19は、絶対位置に対する各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
【図20】図20は、絶対位置補正をした場合の各頁内における各色のベルト幅方向のカラーレジストレーションずれを示すグラフである。
【図21】図21は、従来のカラー画像形成装置を示す図である。
【図22】図22は、従来のカラー画像形成装置を示す図である。
【図23】図23は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト寄り規制部材を示す図である。
【図24】図24は、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトのベルト1周におけるベルト蛇行を示すグラフである。
【符号の説明】
【0059】
10:レジコンパターン、12:レジコンセンサ、60:補正回路、120:寄り規制部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、
転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】
転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトが周回する間におけるベルト幅方向の変位量を検知する変位検知手段により測定される請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項3】
変位検知手段は、転写ベルトのベルト幅方向の変位量を、ある単色トナー画像を基準とする他の単色トナー画像の相対位置ズレ量として検知する請求項2に記載のカラー画像形成装置。
【請求項4】
転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトをベルト幅方向に案内する案内部材の形状に関する情報である請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項5】
案内部材の形状に関する情報は、転写ベルトを回転させて測定される請求項4に記載のカラー画像形成装置。
【請求項6】
画像位置補正手段は、画像情報の各頁単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正する請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項7】
画像位置補正手段は、ベルト周回方向に沿って複数に分画された頁内の各区画単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正する請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項8】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込み位置を補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項9】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込みタイミングを補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項10】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の画像情報を補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項11】
転写ベルトがベルト1周分だけ周回するタイミングと画像形成のタイミングとが所定の関係で同期している請求項1〜10のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項12】
転写ベルトが、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトである請求項1〜11のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項1】
少なくとも駆動ロールと従動ロールとに張架されて周回する無端状の転写ベルトを備え、この転写ベルト上で複数の単色トナー画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において、
転写ベルトが周回する間におけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化をベルト蛇行周期として記憶する蛇行周期記憶手段と、この蛇行周期記憶手段に記憶されたベルト蛇行周期に基づいて転写ベルト上で重ね合わせる各単色トナー画像の画像位置を補正する画像位置補正手段とを備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】
転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトが周回する間におけるベルト幅方向の変位量を検知する変位検知手段により測定される請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項3】
変位検知手段は、転写ベルトのベルト幅方向の変位量を、ある単色トナー画像を基準とする他の単色トナー画像の相対位置ズレ量として検知する請求項2に記載のカラー画像形成装置。
【請求項4】
転写ベルトにおけるベルト1周分のベルト幅方向変位量変化は、転写ベルトをベルト幅方向に案内する案内部材の形状に関する情報である請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項5】
案内部材の形状に関する情報は、転写ベルトを回転させて測定される請求項4に記載のカラー画像形成装置。
【請求項6】
画像位置補正手段は、画像情報の各頁単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正する請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項7】
画像位置補正手段は、ベルト周回方向に沿って複数に分画された頁内の各区画単位で、各単色トナー画像の画像位置を補正する請求項1〜5のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項8】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込み位置を補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項9】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の書き込みタイミングを補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項10】
画像位置補正手段は、各単色トナー画像の画像情報を補正することによりその画像位置を補正する請求項1〜7のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項11】
転写ベルトがベルト1周分だけ周回するタイミングと画像形成のタイミングとが所定の関係で同期している請求項1〜10のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【請求項12】
転写ベルトが、中間転写ベルト、転写材搬送ベルト、又は感光体ベルトである請求項1〜11のいずれかに記載のカラー画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2006−309106(P2006−309106A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−181881(P2005−181881)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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