説明

カリウムチャンネル阻害剤

本発明は、心不整脈などを治療するためのカリウムチャンネルとして有用な構造を有する化合物に関する。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、広範に、カリウムチャンネル阻害剤として有用である化合物に関する。このクラスの化合物は、心不整脈などを治療及び予防するためのKv1.5アンタゴニストとして有用であり得る。
【0002】
心房性細動(AF)は、臨床業務において最も一般的な持続的心不整脈であり、集団の加齢とともに有病率が増加する傾向がある。AFが致命的であることは稀であるが、心機能を損ない、うっ血性心不全、血栓塞栓症又は心室性細動の発症などの合併症をもたらし得る。
【0003】
現在入手可能な抗不整脈薬が、心室性及び心房性/上心室性不整脈の治療のために開発されている。悪性の心室性不整脈は、直ちに命に危険を及ぼすので、緊急の治療が必要である。心室性不整脈のための薬物治療には、クラスIa(例えば、プロカインアミド、キニジン)、クラスIc(例えば、フレカイニド(flecainide)、プロパフェノン)及びクラスIII(アミオダロン)剤が含まれ、これらは、催不整脈の著しいリスクを呈する。これらのクラスI及びIII薬物は、AFを洞律動へ変換し、AFの再発を予防することが示されているが(Mounsey,JP,DiMarco,JP,Circulation,102:2665−2670)、致死的な心室性催不整脈を引き起こし得る許容できないリスクを呈するため、死亡率を増加させ得る(Pratt,CM,Moye,LA,Am J. Cardiol,65:20B−29B,1990;Waldo et al,Lancet,348:7−12,1996;Torp−Pedersen et al,Expert Opin. Invest. Drugs,9:2695−2704,2000)。これらの観察は、心房性不整脈を治療するための、より安全且つより効果的な薬物の開発に対する明瞭で、未だ満たされていない医学的要求があることを示している。クラスIII抗不整脈薬は、心臓の伝導又は収縮機能を著しく低下させることなく、APDの選択的な延長を引き起こす。心房性細動での臨床的使用について承認されている唯一の選択的クラスIII薬は、ドフェチリドであり、Ikr(ヒトでは、心房と心室の両方に見られるIの迅速に活性化される成分)を遮断することによって、その抗不整脈効果を媒介する(Mounsey,JP,DiMarco,JP,Circulation,102:2665−2670)。Ikr遮断薬は、伝導そのものに影響を与えずに、心房と心室の両方で、APD及び不応状態を増加するので、理論的には、AFのような不整脈を治療するための有用な薬剤となり得る可能性を秘めている(Torp−Pedersen,et al,Expert Opin. Invest. Drugs,9:2695−2704,2000)。しかしながら、これらの薬剤は、遅い心拍数で催不整脈を亢進するリスクが増大する大きな傾向を有している。
【0004】
超迅速な遅延した整流K電流(IKur)は、ヒトの心房に特異的に観察され、心室では観察されない。ヒト心房でのIKurの分子的相関物は、Kv1.5と表記されるカリウムチャンネルである。IKurは、ヒト心房での再分極に著しく寄与していると考えられている。その結果、Kv1.5を遮断する化合物であるIKurの特異的遮断薬は、脱分極後の不整脈の発生及び現行のクラスIII薬物を用いた治療中に観察される後天的QT延長症候群の原因となる心室の再分極の遅延を引き起こさずに、ヒト心房での再分極を遅延させることを通じて不応状態を延長することによって、他の化合物の欠点を克服する。これらの特性を示すKv1.5遮断薬が記載されている(Peukert et al,J. Med. Chem.,46:486−498,2003;Knobloch et al,Naunyn−Schmedieberg’s Arch. Pharmacol. 366:482−287,2002;Merck & Co.,Inc. WO0224655,2002)。
【0005】
本発明に記載されている化合物は、Kv1.5アンタゴニストの新規構造的クラスに相当する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、Kv1.5カリウムチャンネルを拮抗する式Iの化合物に関する。
【0007】
【化6】

【0008】
本発明の化合物は、心不整脈などの治療及び予防において有用である。式Iの化合物及び薬学的担体を含む薬学的製剤も、本発明の範囲に属する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
Kv1.5カリウムチャンネルを拮抗する式Iの化合物。
【0010】
【化7】

(式中:
A、B及びCは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環からなる群から選択される。)
からなる群から独立に選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
但し、置換基A、B及びCの少なくとも1つはヘテロアリール環であり;
Dは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びに
ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
3)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環、からなる群から選択され、複素環への結合点は炭素原子であり、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在する。)
からなる群から選択され;
X及びYは、H、OR、NR、F、CN、−NHS(O)R、S(O)0−2、C(O)OR及びC(O)N(Rからなる群から独立に選択され;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)C−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)アリール、
5)ヘテロシクリル、
6)C−C10シクロアルキル、及び
7)OR
からなる群から独立に選択され、
前記アルキル、アリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルは非置換であるか、又はRから選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)ハロゲン、
3)NO
4)CN、
5)CR=C(R
6)C≡CR
7)(CROR
8)(CRN(R
9)(CRC(O)R
10)(CRC(O)OR
11)(CR
12)(CRS(O)
13)(CRS(O)N(R
14)OS(O)
15)N(R)C(O)R
16)N(R)S(O)
17)(CRN(R)R
18)(CRN(R)(CRC(O)N(R
19)(CRN(R)(CRC(O)OR
20)N(R)(CR
21)N(R)(CRN(R
22)(CRC(O)N(R
23)N、及び
22)=O、
からなる群から独立に選択され;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
4)置換されていない又は置換されたアリール、
5)置換されていない又は置換された複素環、
6)CF
7)置換されていない又は置換されたC−Cアルケニル、及び、
又はRがRで二置換された窒素原子に結合している場合には、各Rは、C−Cアルキルから独立に選択され、及び窒素原子は、各Rと一緒に環を形成し、
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)OR
5)CF
6)置換されていない又は置換されたアリール、
7)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
8)置換されていない又は置換された複素環、
9)S(O)N(R
10)C(O)OR
11)C(O)R
12)CN、
13)C(O)N(R
14)N(R)C(O)R
15)N(R)C(O)OR
16)N(R)C(O)N(R
17)OC(O)N(R
18)S(O)
19)OS(O)
20)NO、及び
21)N(R
からなる群から独立に選択され;
mは、独立に、0、1又は2であり;及び
nは、独立に、0、1、2、3、4、5又は6である。)
「但し、置換基A、B及びCの少なくとも1つはヘテロアリール環である。」という用語は、本発明が、A、B及びCが同時にアリールである化合物を含まないことを意味する。本発明の化合物には、A、B及びCの何れか1つがヘテロアリール環である化合物、A、B及びCの2つがヘテロアリール環である化合物、並びにA、B及びCの3つ全てがヘテロアリール環である化合物が含まれる。
【0011】
本発明の一実施形態は、
Aが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Bが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、及びヘテロアリール環が、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)
からなる群から独立に選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Cが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環が、N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Dが、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環が、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環
からなる群から選択される。)、並びに
3)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する5員の飽和複素環(複素環への結合点は炭素原子である。)
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、並びに
X及びYが、H、OR及び−NHS(O)Rからなる群から独立に選択される、化合物である。
【0012】
本発明の好ましい実施形態は、
Aが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、1又は2個のN環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Bが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環が、
a)1又は2個のN環原子及び0又は1個のO原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)1又は2個のN原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、
前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Cが、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、1個の原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、並びに
Dが、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びに、ヘテロアリール環は、
a)4個のN環原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)1又は2個のN環原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)及び
3)1個のN環原子を有する5員の飽和複素環(複素環への結合点は炭素原子である。)、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環が非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子が、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換が1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在する、化合物である。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施形態は、
Xが、水素及び−OHからなる群から選択され;
Yが、水素、−OH及び−NHS(O)C(CHからなる群から選択され;
Aが、
【0014】
【化8】

からなる群から選択され;
Bが、
【0015】
【化9】

からなる群から選択され;
Cが、
【0016】
【化10】


からなる群から選択され;
Dが、
【0017】
【化11】



からなる群から選択される、化合物である。
【0018】
本発明の別のさらに好ましい実施形態は、
Xが、水素及び−OHからなる群から選択され;
Yが、水素、−OH及び−NHS(O)C(CHからなる群から選択され;
Aが、
【0019】
【化12】

からなる群から選択され;
Bが、
【0020】
【化13】

からなる群から選択され;
Cが、
【0021】
【化14】


からなる群から選択され;
Dが、
【0022】
【化15】


からなる群から選択される、化合物である。
【0023】
本発明の化合物の例は、
(R)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(S)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−フルオロ−5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−ピリジン−4−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−フルオロ−5−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−Ν,Ν−ジメチルピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エタノール、
(±)−N−エチル−N’−[2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]尿素、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−カルボキサミド、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンジルカルバミン酸メチル、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンジルカルバミン酸メチル、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾアミド、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)安息香酸、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−({3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エタノール、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルアセトアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]メタンスルホンアミド、
(±)−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−5−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}グリシン、
(±)−3−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]アセトアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N’−メチル尿素、
(±)−N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N’−メチル尿素、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}グリシン酸tert−ブチル
(±)−N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−カルボニトリル、
(±)−N−[6−(l−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
(±)−6−(l−ピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−N−({6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メチル)メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−フェニル−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−フェニル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−ピリジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−6−(2−フェニル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−N−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−2−メトキシ−3−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン、
(±)−2−メトキシ−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
3−(1,2−ジピリジン−3−イル−2−ピリミジン−2−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(2−エトキシピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−{l−[2−(メチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−2−[(6−{l−[6−(2−ヒドロキシエチル)アミノピリジン−2−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ピリジン−2−イル)アミノ]エタノール、
(±)−6−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−3−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−2−イル]−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)イソニコチノニトリル、
(±)−3−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−(4−アミノピリミジン−2−イル)−1−(6−アンモニオピリジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)エチル]ピリジン、
2,2’,2’’,2’’’−エタン−1,1,2,2−テトライルテトラピリジン、
(±)−4−クロロ−2−(1,2,2−トリピリジン−2−イルエチル)ピリジン、
(±)−1,2,2−トリピリジン−3−イル−1−ピリミジン−4−イルエタノール、
(±)−1−フェニル−2,2−−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエタノール、
(±)−1,2,2−トリピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエタノール、
L,1−ジフェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
(±)−2−(4−フルオロフェニル)−2−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−l,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−(メチルチオ)ピリミジン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビ(5−メトキシピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−N−{6−[2,2−ビス(6−クロロピリジン−3−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−3−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−4−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]−2−アミノピリミジン、
N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[(1S)−2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[(lR)−2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
2−[2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン、
2−[2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン
6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
N−[6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
2−メトキシ−3−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−ピペリジン−1−イルピリジン、
3−{l−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
3−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−5−イルエチル)ベンゾニトリル、
N−{6−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
3−[2−(1H−イミダゾール−2−イル)−2−フェニル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
2−ヒドロキシ−n−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルアセトアミド、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジ−(6−メトキシピリジン−2−イル)−エチル]ピリジン−2−アミン、
2−クロロ−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
3−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
N−{4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
N−{4−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l−オキシドピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
5−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジゾール−2−アミン、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−ピリジン−3−イルピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル−2−(4−クロロフェニル)エチル]ピリジン−2−アミン、
4−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
4−[1,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ベンゾニトリル、
4−[2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
N−{6−[2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1,2−ビ(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−4−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]−2−アミノピリミジン、
6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸エチル、
N−フェニル−N’−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]尿素、
6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルホルムアミド、
{[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニルカルバミン酸エチル、
N−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキサミド、
N−({6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メチル)アセトアミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−[2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ピリジン−2−アミン、
4−[1,2,2−トリス(6−アミノピリジン−2−イル)エチル]フルオロベンゼン、
3−[1,2,2−トリス(6−アミノピリジン−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
N−2−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N1,N1−ジメチルグリシンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(6−メトキシピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(6−メトキシピリミジン−2−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−(6−メチルカルボニルアミノピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(6−アミノピリジン−3−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
2−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[6−(ピロリジン−1−イルカルボニル)ピリジン−2−イル]エチル}−6−メトキシピリジン、
N−2−{4−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}−N1,N1−ジメチルグリシンアミド、
4−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{6−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジ−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−(6−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ピリジン−2−イル)メタンスルホンアミド、
4−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミンビス(トリフルオロアセタート)、
N−{6−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−n−メチルピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(6−クロロピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン、
4−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリミジン、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
5−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−4−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
4−[l−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
6−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
6−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{2−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−4−イル}メタンスルホンアミド、
N−{4−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
2−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−(メチルチオ)ピリミジン、
2−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−4−アミン、
3−[1−(4−アミノピリミジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
3−[1−(4−クロロピリミジン−2−イル)−2−ピラジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
2−[2−(4−アンモニオピリミジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)−1−ピリジニウム−3−イルエチル]ピラジン−1−イウムトリス(トリフルオロアセタート)及び
2−[2−(4−アンモニオピリミジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)−1−ピリジニウム−3−イルエチル]ピラジン−1−イウムトリス(トリフルオロアセタート)
からなる群から選択される化合物である。
【0024】
本発明の化合物の具体例は、
(R)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、及び
(S)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
からなる群から選択される化合物である。
【0025】
上掲されている化合物は、以下に記載されているKv1.5に対するアッセイの1つ以上において活性を示す。
【0026】
本発明の別の実施形態は、Kv1.5を阻害するのに有効である式Iの化合物の量を投与することを含む、Kv1.5の阻害によって治療又は予防が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を治療又は予防する方法である。
【0027】
好ましい実施形態は、式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む、哺乳動物中の心不整脈(例えば、心房性細動、心房性粗動、心房性不整脈及び上室性頻脈症)を治療又は予防する方法である。
【0028】
別の好ましい実施形態は、発作などの血栓塞栓性事象を予防する方法である。
【0029】
別の好ましい実施形態は、うっ血性心不全を予防する方法である。
【0030】
別の好ましい実施形態は、免疫低下又はAIDSなどの免疫低下を伴う疾患、癌、老年性認知症、外傷(創傷治癒、手術及びショックを含む。)慢性細菌感染、ある種の中枢神経系疾患及び臓器又は組織の移植による耐性、骨髄の移植によってもたらされる移植片対宿主病を含む症状などを治療又は予防する方法である。本実施例に属するのは、免疫抑制化合物とともに本発明の化合物を投与することによって免疫低下を治療又は予防する方法である。
【0031】
別の好ましい実施形態は、より低い及びより高い悪性度の神経膠腫を含む神経膠腫、好ましくは、より高い悪性度の神経膠腫を治療又は予防する方法である。
【0032】
別の好ましい実施形態は、本発明の化合物で患者を治療することを含む、心房性細動を有する患者に正常な洞律動の状態を誘導する方法(誘導される律動は、患者と同様の大きさ及び年齢特性を有する個体に対して正常と考えられる律動に対応する。)である。
【0033】
別の好ましい実施形態は、請求項1の化合物と組み合わせて抗頻脈装置(例えば、除細動器又はペースメーカー)を用いて患者を治療することを含む、患者の頻脈(すなわち、速い心拍数、例えば、100拍/秒)を治療する方法である。
【0034】
本発明は、薬学的に許容される担体と式Iの化合物又は薬学的に許容されるその結晶形態若しくは水和物を含む薬学的製剤も包含する。好ましい実施形態は、さらに第二の薬剤を含む、式Iの化合物の薬学的組成物である。
【0035】
本発明の化合物は、キラル中心、例えば1つのキラル中心(2つの立体異性体(R)及び(S)を与える。)又は2つのキラル中心(最大4つの立体異性体(R,R)、(S,S)、(R,S)及び(S,R)を与える。)を有し得る。本発明は、光学異性体及びこれらの混合物の全てを含む。明示的に別段の記載がなければ、1つの異性体に対する記載は、可能な異性体の全てに当てはまる。異性体組成物が特定されていない場合には常に、想定可能な全ての異性体が含まれる。
【0036】
式Iに定義されている化合物の互変異性体も、本発明の範囲に含まれる。例えば、カルボニル−CHC(O)−基(ケト形態)を含む化合物は、互変異性を生じて、ヒドロキシル−CH=C(OH)−基(エノール形態)を形成し得る。ケト及びエノール形態の両方が、本発明の範囲に含まれる。
【0037】
さらに、炭素−炭素二重結合を有する化合物は、Z及びE型で存在する場合があり得、化合物の全ての異性体形態が本発明に含まれる。
【0038】
略号のリスト:
AAS 原子吸光分光法
AIDS 後天性免疫不全症候群
AF 心房性細動
ACE アンギオテンシン変換酵素
APD 活動電位持続時間
Ar アルゴン
Boc ブトキシカルボニル
BocO:二炭酸ジ−tert−ブチル
CHO チャイニーズハムスター卵巣
dba ジベンジリデンアセトン
DEA ジエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDTA エチレンジアミン四酢酸
EGTA エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)四酢酸
ESI 電子スプレーイオン化
EtN トリエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
EtO ジエチルエーテル
EtOBF トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート
EtOH エタノール
FAAS 炎光原子吸光分光法
FBS ウシ胎児血清
HBSS Hankのバランス塩溶液
HEPES N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
HRMS 高分解質量スペクトル
i−PrMgCl イソプロピル塩化マグネシウム
i−PrOH イソプロパノール
INH 阻害
LDA ジイソプロピルアミドリチウム
LiHMDS ヘキサメチルジシラジドリチウム
LRMS 低分解質量スペクトル
LYS 溶解液
MeOH メタノール
MS 質量スペクトル
n−BuLi
n−ブチルリチウム
NMR 核磁気共鳴
NSAID 非ステロイド抗炎症薬
PBS リン酸緩衝化生理的食塩水
SUP 上清
TAFI トロンビン活性化可能な繊維素溶解阻害剤
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TsOH p−トルエンスルホン酸
本明細書において使用される「アルキル」は、炭素原子の指定された数を有する、分岐及び直鎖の飽和脂肪族炭化水素基(全ての異性体を含む。)の両方を含むものとする。アルキル基に対して一般的に使用される略号が、本明細書を通じて使用され、例えば、メチルは、「Me」又はCHによって表すことができ、エチルは、「Et」又はCHCHによって表すことができ、プロピルは、「Pr」又はCHCHCHによって表すことができ、ブチルは、「Bu」又はCHCHCHCHによって表すことができるなど。「C1−6アルキル」(又は「C−Cアルキル」)は、例えば、炭素原子の指定された数を有する、直鎖又は分岐鎖のアルキル基(全ての異性体を含む。)を意味する。C1−6アルキルには、ヘキシルアルキル及びペンチルアルキル異性体の全て並びにn−、イソ−、sec−及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル及びメチルが含まれる。C1−4アルキルは、n−、イソ−、sec−及びt−ブチル、n−及びイソプロピル、エチル及びメチルを意味する。「アルコキシ」という用語は、酸素架橋を通じて結合された、炭素原子の表記の数を有する直鎖又は分岐アルキル基を表す。
【0039】
「アルケニル」という用語には、二重結合によって結合された少なくとも2つの炭素原子を含有する分岐及び直鎖不飽和炭化水素基の両方が含まれる。アルケンであるエチレンは、例えば、「CHCH」によって、あるいは「HC=CH」によって表される。「C2−5アルケニル」(又は「C−Cアルケニル」)は、例えば、2から5個までの炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルケニル基を意味し、ペンテニル異性体の全て並びに1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−プロペニル、2−プロペニル及びエテニル(又はエチレニル)が含まれる。「C2−3アルケニル」などの類似の用語は、類似の意味を有する。
【0040】
「アルキニル」という用語には、三重結合によって結合された少なくとも2つの炭素原子を含有する分岐及び直鎖不飽和炭化水素基が含まれる。アルキンであるアセチレンは、例えば、「CHCH」、あるいは「HC≡CH」によって表される。「C2−5アルキニル」(又は「C−Cアルキニル」)は、例えば、2から5個までの炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキニル基を意味し、ペンチニル異性体の全て並びに1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−プロピニル、2−プロピニル及びエチニル(又はアセチレニル)が含まれる。「C2−3アルキニル」などの類似の用語は、類似の意味を有する。
【0041】
具体的に「置換されていない」という記載のみ、又は「置換されている」という記載のみが表記されている場合を除いて、アルキル、アルケニル及びアルキニル基は、置換されていないか、又は、各炭素原子上の1ないし3個の置換基で、ハロ、C−C20アルキル、CF、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−,−O(C−Cアルキル)CF、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、−NH(C−Cアルキル)NHC(O)NH(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)NHSO(C−Cアルキル)、−(C−Cアルキル)NHSO(C−Cアルキル)、アリール、アラルキル、複素環、ヘテロシクリルアルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−複素環、ハロ−ヘテロシクリルアルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−複素環及びシアノ−ヘテロシクリルアルキルで置換されている。
【0042】
「C0−6アルキル」などの表現で使用される「C」という用語は、直接の共有結合を意味する。同様に、基の中の原子の一定数の存在を規定する整数が0に等しい場合には、これに隣接する原子が、結合によって直接接続されていることを意味する。例えば、構造
【0043】
【化16】

において、sは、0、1又は2に等しい整数であり、この構造は、sがゼロである場合、
【0044】
【化17】

である。
【0045】
「C3−8シクロアルキル」(又は「C−Cシクロアルキル」)という用語は、合計3ないし8個の炭素原子を有するアルカンの環状環(すなわち、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル)を意味する。「C3−7シクロアルキル」、「C3−6シクロアルキル」、「C5−7シクロアルキル」などの用語は、類似の意味を有する。
【0046】
「ハロゲン」(又は「ハロ」)という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を表す(あるいは、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(br)及びヨード(I)と称される。)。
【0047】
「C1−6ハロアルキル」(「C−Cハロアルキル」又は「ハロゲン化されたC−Cアルキル」とも称され得る。)は、1又は複数のハロゲン置換基を有する、上記定義のC−C直鎖又は分岐アルキル基を意味する。「C1−4ハロアルキル」という用語は、類似の意味を有する。「C1−6フルオロアルキル」という用語は、ハロゲン置換基がフルオロに限定されることを除き、類似の意味を有する。適切なフルオロアルキルには、系列(CH0−4CF(すなわち、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピルなど)が含まれる。
【0048】
本明細書において使用される「炭素環」という用語(及び「炭素環式」又は「カルボシクリル」などのその変形)は、別段の記載がなければ、(i)CないしC単環式飽和若しくは不飽和環又は(ii)CないしC12二環式飽和若しくは不飽和環系を表す。(ii)中の各環は、独立しているか、又は他の環に縮合されており、各環は飽和又は不飽和である。炭素環は、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子において、分子の残りに結合され得る。縮合二環式炭素環は、炭素環のサブセットである;すなわち、「縮合二環式炭素環」という用語は、一般的には、各環が飽和又は不飽和であり、2つの隣接する炭素原子が環系中の環のそれぞれによって共有されているCないしC10二環式環系を表す。一方の環が飽和であり、且つ他方が飽和である縮合二環式炭素環が、飽和二環式環系である。一方の環がベンゼンであり、且つ他方が飽和である縮合二環式炭素環が、不飽和二環式環系である。一方の環がベンゼンであり、且つ他方が不飽和である縮合二環式炭素環が、不飽和環系である。飽和炭素環式環は、シクロアルキル環、例えば、シクロアルキル、シクロブチルなどとしても表される。別段の記載がなければ、炭素環は、置換されていないか、又はC1−6アルキル、C1−6アルケニル、C1−6アルキニル、アリール、ハロゲン、NH若しくはOHで置換されている。縮合二環式不飽和炭素環の亜群は、安定な化合物をもたらす任意の炭素原子を介した結合を有し、一方の環がベンゼン環であり、他方の環が飽和又は不飽和である二環式炭素環である。
【0049】
この亜群の代表的な例には、以下のものが含まれる。
【0050】
【化18】

【0051】
「アリール」という用語は、多環系中の各炭素環式環が縮合されているか、又は単一の結合を介して、互いに結合されている、芳香族一及び多炭素環式環系を表す。適切なアリール基には、フェニル、ナフチルおよびビフェニレニルが含まれる。
【0052】
「複素環」という用語(及び「複素環式」又は「ヘテロシクリル」など、その変形語)は広く、(i)安定な4ないし8員の飽和若しくは不飽和単環式環、又は(ii)安定な7ないし12員の二環式環系を表し、(ii)中の各環は、独立しているか、又は、一若しくは複数の他の環に縮合されており、各環は飽和又は不飽和であり、単環式環又は二環式環系は、N、O及びSから選択される1又は複数の複素原子(例えば、1から6個までの複素原子、又は1から4個までの複素原子)並びに炭素原子の残りを含有し(単環式環は、典型的には、少なくとも1個の炭素原子とを含有し、環系は、典型的には、少なくとも2個の炭素原子を含有する。)、窒素及び硫黄複素原子の何れか1又は複数は必要に応じて酸化されており、窒素複素原子の何れか1又は複数は、必要に応じて、四級化されている。別段の記載がなければ、複素環式環は、結合が安定な構造の生成をもたらす限り、あらゆる複素原子又は炭素原子に結合され得る。別段の記載がなければ、複素環式環が置換基を有する場合、安定な化学構造をもたらす限り、置換基は、複素原子又は炭素原子であると否とを問わず、環中のあらゆる原子に結合され得ることが理解される。
【0053】
具体的に「置換されていない」という記載のみ、又は「置換されている」という記載のみが表記されている場合を除いて、シクロアルキル、アリール及び複素環基は置換されていない、又は置換されている。本明細書において使用される「置換されたC−C10シクロアルキル」、「置換されたアリール」及び「置換された複素環」という用語には、化合物の残りへの結合点に加えて、1から3個までの置換基を含有する環状基が含まれるものとする。好ましくは、置換基は、ハロ、C−C20アルキル、CF、NH、N(C−Cアルキル)、NO、オキソ、CN、N、−OH、−O(C−Cアルキル)、C−C10シクロアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、(C−Cアルキル)S(O)0−2−、アリール−S(O)0−2−、(C−Cアルキル)S(O)0−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)NH−、HN−C(NH)−、−O(C−Cアルキル)CF、(C−Cアルキル)C(O)−、(C−Cアルキル)OC(O)−、(C−Cアルキル)O(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)C(O)1−2(C−Cアルキル)−、(C−Cアルキル)OC(O)NH−、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルアルキル、ハロ−アリール、ハロ−アラルキル、ハロ−複素環、ハロ−ヘテロシクリルアルキル、シアノ−アリール、シアノ−アラルキル、シアノ−複素環及びシアノ−ヘテロシクリルアルキルを含む(これらに限定されない。)群から選択される。
【0054】
飽和複素環は、複素環の亜群を形成する。すなわち、「飽和複素環式」という用語は、一般的に、全体の環系(単環式又は多環式であるかどうかを問わない。)が飽和である上記定義の複素環を表す。「飽和複素環式環」という用語は、炭素原子並びにN、O及びSから選択される1又は複数の複素原子からなる4ないし8員の飽和単環式環又は安定な7ないし12員の二環式環系を表す。代表的な例には、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼパニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル及びテトラヒドロフリル(又はテトラヒドロフラニル)が含まれる。
【0055】
複素芳香族は、複素環の別の亜群を形成する。すなわち、「複素芳香族」(あるいは、ヘテロアリール)という用語は、一般的に、全体の環系(単環式又は多環式であるかどうかを問わない。)が芳香環系である上記定義の複素環を表す。「複素芳香環」という用語は、炭素原子並びにN、O及びSから選択される1又は複数の複素原子からなる5ないし6員の単環式芳香環又は7ないし12員二環を表す。少なくとも1つの窒素原子を含有する置換されたヘテロアリール環(例えば、ピリジン)の場合には、このような置換は、Nオキシド形成をもたらす置換とすることが可能である。複素芳香環の代表的な例には、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル(又はチオフェニル)、チアゾリル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル及びチアジアゾリルが含まれる。
【0056】
二環式複素環の代表的な例には、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、イソインドリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、クロマニル、イソクロマニル、テトラヒドロキノリニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジオキシニル(すなわち、
【0057】
【化19】

)、イミダゾ(2,1−b)(1,3)チアゾール、(すなわち、
【0058】
【化20】

)及びベンゾ−1,3−ジオキソリル(すなわち、
【0059】
【化21】

)が含まれる。本明細書のある文脈において、
【0060】
【化22】

は、置換基として、隣接する2つの炭素原子に結合されたメチレンジオキシを有するフェニルと表記される。
【0061】
明示的に反対の旨の記載がある場合を除き、「不飽和」環は、部分的に又は完全に不飽和な環である。例えば、「不飽和単環式C炭素環」は、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン及びベンゼンを表す。
【0062】
明示的に反対の旨の記載がある場合を除き、本明細書に引用されている全ての範囲は、両端を含む。例えば、「1から4個までの複素原子」を含有すると記載されている複素環は、1、2、3又は4個の複素原子を含有することが可能であることを意味する。
【0063】
何れかの基が、本発明の化合物を図示及び記載する何れかの構成要素中又は何れかの式に2回以上出現する場合には、各出現に対するその定義は、他の全ての出現におけるその定義とは独立している。また、置換基及び/又は基の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物を与える場合にのみ許容される。
【0064】
「置換された」という用語(例えば、「1又は複数の置換基で必要に応じて置換されたアリール」など)には、このような単一及び複数の置換(同一部位への複数の置換を含む。)が化学的に許容される限度までの、表記置換基による一置換及び多置換が含まれる。
【0065】
ピリジル−N−オキシド部分を有する本発明の化合物では、ピリジル−N−オキシド部分は、
【0066】
【化23】

などの慣用の表記を用いて、構造的に図示され、これらは、等価な意味を有する。
【0067】
反復される用語を有する用語を含有する基の定義の場合、例えば、(CRでは、rは整数2であり、Rは規定された基であり、Rは規定された基であり、Rは、それが出現する各事例において異なることができ、Rは、それが出現する各事例において異なることができる。例えば、R及びRは、独立に、メチル、エチル、プロピル及びブチルからなる群から独立に選択され、(CRは、
【0068】
【化24】

であることが可能である。
【0069】
薬学的に許容される塩には、金属(無機)塩及び有機塩の両方が含まれ、そのリストは、「Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th Edition,pg. 1418 (1985)」に掲載されている。適切な塩形態は、物理的及び化学的な安定性、流動性、含水性(hydroscopicity)及び溶解度に基づいて選択されることは、当業者に周知である。当業者であれば自明であるように、薬学的に許容される塩には、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化水素酸塩及び硝酸塩などの無機酸の塩又はリンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩若しくはパモ酸塩(palmoate)、サリチル酸塩及びステアリン酸塩などの有機酸の塩が含まれるが、これらに限定されない。同様に、薬学的に許容される陽イオンには、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム及びアンモニウム(特に、二級アミンとのアンモニウム塩)が含まれるがこれらに限定されるものではない。上記理由のため、本発明の好ましい塩には、カリウム、ナトリウム、カルシウム及びアンモニウム塩が含まれる。同じく本発明の範囲に含まれるのは、式Iの化合物の結晶形態、水和物及び溶媒和物である。
【0070】
本発明の化合物を調製するための方法は、以下のスキームに例示されている。他の合成プロトコールは、当業者に自明であろう。実施例は、式Iの化合物の調製を例示するものであり、このため、本明細書に添付されている特許請求の範囲に記されている本発明を限定するものと解釈してはならない。
【0071】
【化25】

【0072】
スキーム中の基A、B、C及びDは、「式I」に定義されているとおりである。
【0073】
(実施例1−1)
(R及びS)N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド
【0074】
【化26】

【0075】
段階A
下、−78℃の無水THF(150mL)中の6−ブロモ−2−ピリジンカルボキサルデヒド(6.12g、32.90mmol)の混合物に、4−フルオロフェニル臭化マグネシウム(ジエチルエーテル中2M、17.27mL)を滴加した。反応を0℃まで加温し、1.5時間撹拌した。飽和NHCl水溶液で反応を停止した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮して、(6−ブロモピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)メタノールを得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ7.50(t,1H,J=7.7),7.40(d,1H,J=7.8),7.38−7.32(m,2H),7.10(d,1H,J=7.6),7.03(t,2H,J=8.7),5.73(d,1H,J=4.2),4.43(d,1H,J=4.4),LRMS m/z(M+H)計算値:282.0,実測値:282.0。
【0076】
段階B
0℃のCHCl(120mL)中の(6−ブロモピリジン−2−イル)(4−フルオロフェニル)メタノールの混合物に、SOCl(5.870g、49.34mmol)を添加した。混合物を室温までゆっくり加温し、16時間撹拌した。混合物を、再度0℃まで冷却し、飽和NaHCO水溶液で反応を停止した。得られた混合物を、CHClで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20−30% CHCl)によって精製して、2−ブロモ−6−[クロロ(4−フルオロフェニル)メチル]ピリジンを得た。 1H NMR(500MHz,CDCl)δ7.58(t,1H,J=7.7),7.51(d,1H,J=7.6),7.47−7.39(m,3H),7.04(t,2H,J=8.7),6.08(s,1H,),LRMS m/z(M+H)計算値:300.0,実測値:300.0。
【0077】
段階C
下の無水THF(75mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(2.5g、14.69mmol)の溶液に。混合物を−78℃まで冷却し、LDA(12.24mL、1.8M)を滴加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、2−ブロモ−6−[クロロ(4−フルオロフェニル)メチル]ピリジン(4.64g、15.42mmol)を添加した。混合物を0℃まで加温し、2時間撹拌した。飽和NHCl水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−3% MeOH)によって精製して、2−ブロモ−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンを得た。 H NMR(500MHz,CDCl)δ8.55(d,1H,J=2.0),8.45(d,1H,J=2.0),8.35−8.29(m,2H),7.60(dt,1H,J=7.9,1.9),7.49(dt,1H,J=7.9,1.9),7.35−7.24(m,3H),7.17(d,1H,J=7.8),7.14−7.07(m,2H),7.05(d,1H,J=7.6),6.86(t,2H,J=8.7),5.13(d,1H,J=12.2),4.78(d,1H,J=12.0)LRMS m/z(M+H)計算値:434.0、実測値:434.0。ChiralPak AD(ヘキサン中30 % iPrOH+DEA 1mL/L)によって、ラセミ混合物を分割した。最初のピークは、2−ブロモ−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Aであった;HRMS m/z(M+H)計算値: 434.0663、実測値:434.0648。2番目のピークは、2−ブロモ−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Bであった;HRMS m/z(M+H)計算値:434.0633、実測値: 434.0646。
【0078】
段階D
2−ブロモ−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル](鏡像異性体A)(0.550g、1.266mmol)、メタンスルホンアミド(0.144g、1.518mmol)、CsCO(0.578g、1.774mmol)、Pd(dba)(23mg、0.025mmol)及びキサントホス(44mg、0.076mmol)の混合物を、無水ジオキサン(5mL)中で撹拌した。混合物を脱気(3×ポンプ/N)し、100℃まで、16時間、N下で加熱した。混合物を室温まで冷却し、CHClで希釈し、セライトのパッドを通してろ過した。CHCl及びEtOACでセライトを洗浄した。ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−5% MeOH)によって精製して、N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドの鏡像異性体Aを得た。H NMR(500MHz,dDMSO)δ10.51(s,1H,),8.64(d,1H,J=2.0),8.59(d,1H,J=2.0),8.23(dd,2H,J=4.6,1.5),7.90(dt,1H,J=8.0,1.9),7.87(d,1H,J=7.8),7.60−7.52(m,2H),7.47(t,1H,J=7.8),7.24−7.15(m,2H),7.01(d,1H,J=7.3),6.96(t,2H,J=8.9),6.54(d,1H,J=8.0),5.37(d,1H,J=12.2),5.13(d,1H,J=12.5),3.43(s,3H),HRMS m/z(M+H)計算値:449.1442、実測値:449.1450。2−ブロモ−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Bを用いたことを除き、上記方法を用いて、N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドの鏡像異性体B(HRMS m/z(M+H)計算値:449.1442、実測値:449.1459)を合成した。
【0079】
(実施例1−2)
(R及びS)N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド
【0080】
【化27】

【0081】
段階A
下、−78℃の無水THF(150mL)中の2,6−ジブロモピリジン(6g、25.33mmol)の混合物に、n−BuLi(10.13mL、2.5M)を滴加した。混合物を−78℃で15分間撹拌し、無水THF(10mL、5mLで濯ぎ)中の3−シアノベンゾアルデヒド(3.32g、25.33mmol)を添加したした。混合物を、−78℃で20分間撹拌した後、0℃まで加温し、1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液で混合物を反応停止し、得られた混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中15−30% EtOAc)によって精製して、3−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリルを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:289.0、実測値289.1。
【0082】
段階B
下、0℃のCHCl(60mL)中の3−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリル(4.88g、16.88mmol)の混合物に、SOCl(2.01mL、16.88mmol)を添加した。混合物を室温まで加温し、48時間撹拌した。混合物を0℃まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止し、CHClで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)。ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中25−50% CHCl)によって精製して、3−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(クロロ)メチル]ベンゾニトリルを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:307.0、実測値307.0。
【0083】
段階C
下、−78℃の無水THF(20mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(0.700g、4.11mmol)の混合物に、LDA(3.43mL、1.8M)を滴加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、3−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(クロロ)メチル]ベンゾニトリルを添加した。反応を0℃まで加温し、2時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NHCl水溶液で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)。ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−4% MeOH)によって精製して、ラセミの3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:441.0、実測値441.0。ChiralPak AD(ヘキサン中40%iPrOH+1mL/L DEAを、45分にわたって、ヘキサン中80%iPrOH+1mL/L DEA)によって、ラセミ混合物を分割した。最初のピークは、3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルの鏡像異性体Aであり、第2のピークは、3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルの鏡像異性体Bであった。
【0084】
段階D
3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルの鏡像異性体A(0.318g、0.721mmol)、メタンスルホンアミド(0.082g、0.865mmol)、CsCO(0.329g、1.01mmol)、Pd(dba)(13mg、0.014mmol)及びキサントホス(25mg、0.043mmol)の混合物を、無水ジオキサン(5mL)中で撹拌した。混合物を脱気(3×ポンプ/N)し、100℃まで、16時間、N下で加熱した。反応を室温まで冷却し、CHClで希釈し、セライトのパッドを通してろ過した。不純物を除去するためにCHCl及びEtOACでセライトを洗浄した。次いで、MeOHでセライトを洗浄した。ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−5% MeOH)によって精製して、N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドの鏡像異性体Aを得た。H NMR(500MHz,d DMSO)δ10.57(s,1H,),8.63(dd,2H,J=5.6,2.0),8.29−8.20(m,2H),8.04(s,1H,),7.90(d,2H,J=8.1),7.84(d,1H,J=7.8),7.55−7.45(m,2H),7.35(t,1H,J=7.8),7.20(dd,2H,J=7.9,4.8),7.03(d,1H,J=7.3),6.57(d,1H,J=8.0),5.47(d,1H,J=12.5),5.15(d,1H,J=12.2),3.46(s,3H),HRMS m/z(M+H)計算値:456.1489,実測値:456.1460。3−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルの鏡像異性体Bを用いたことを除き、上述の方法を用いて、N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドの鏡像異性体B(HRMS m/z(M+H)計算値:456.1489、実測値456.1469)を合成した。
【0085】
(実施例1−3)
(R及びS)N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド
【0086】
【化28】

【0087】
段階A
下、−78℃の無水THF(100mL)中の2−ブロモ−6−メトキシ−ピリジン(5.00g、26.59mmol)の混合物に、n−BuLi(11.701mL、2.5M)を滴加した。混合物を20分間撹拌し、6−ブロモ−2−ピリジンカルボキサルデヒド(4.95g、26.93mmol)を添加した。混合物を0℃まで加温し、1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NHCl水溶液で反応停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中15% EtOAc)によって精製して、(6−ブロモピリジン−2−イル)(6−メトキシピリジン−2−イル)メタノールを得た。 H NMR(500MHz,CDCl)δ7.60−7.49(m,3H),7.37(dd,1H,J=7.1,1.5),7.12(d,1H,J=7.3),6.64(d,1H,J=8.3),5.78(d,1H,J=5.4),5.27(d,1H,J=5.4),3.97(s,3H),LRMS m/z(M+H)計算値:295.0、実測値295.1。
【0088】
段階B
下、0℃のCHCl(56mL)中の(6−ブロモピリジン−2−イル)(6−メトキシピリジン−2−イル)メタノール(5.11g、17.31mmol)の混合物に、SOCl(3.09g、25.97mmol)を添加した。次いで、混合物を室温まで加温し、3時間撹拌した。次いで、混合物を0℃まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。得られた混合物を、CHClで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(NaSO)、ろ過し、濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中25−35% CHCl)によって精製して、2−ブロモ−6−[クロロ(6−メトキシピリジン−2−イル)メチル]ピリジンを得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ7.76(d,1H,J=7.8),7.61−7.54(m,2H),7.41(d,1H,J=7.8),7.12(d,1H,J=7.1),6.66(d,1H,J=8.3),6.02(s,1H,),3.86(s,3H),LRMS m/z(M+H)計算値:313.0,実測値:312.9。
【0089】
段階C
下、−78℃の無水THF(40mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(2g、11.75mmol)の混合物に、LDA(9.79mL、1.8M)を滴加した。混合物を−78℃で1時間撹拌し、2−ブロモ−6−[クロロ(6−メトキシピリジン−2−イル)メチル]ピリジンを添加した。混合物を0℃まで加温し、2時間撹拌した。飽和NHCl水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−5% MeOH)によって精製して、2−ブロモ−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンを得た。H NMR(500MHz,CDCl)δ8.51(t,2H,J=2.7),8.36−8.28(m,2H),7.69(dt,1H,J=8.1,2.0),7.58(dt,1H,J=8.0,1.9)7.50(d,1H,J=7.6),7.38−7.30(m,2H),7.18(d,1H,J=7.8),7.13(dd,1H,J=7.9,4.8),7.09(dd,1H,J=7.8,4.9),6.86(d,1H,3J=7.3),6.45(d,1H,J=8.1),5.27(d,1H,J=12.2),5.06(d,1H,J=12.5),3.95(s,3H),LRMS m/z(M+H)計算値:447.1,実測値:447.1。ChiralPak AD(ヘキサン中40% EtOH+DEA 1mL/L)によって、ラセミ混合物を分割した。第一のピークは、2−ブロモ−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Aであり、第二のピークは、2−ブロモ−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Bであった。
【0090】
段階D
下にある、無水ジオキサン(10mL)中の、2−ブロモ−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体A(1.00g、2.235g)、メタンスルホンアミド(0.255g、2.683mmol)、CsCO(1.02g、3.13mmol)、Pd(dba)(41mg、0.045mmol)及びキサントホス(78mg、0.134mmol)の混合物を脱気し(3×ポンプ/N)、100℃まで16時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、CHClで希釈した。セライトのパッドを通して混合物をろ過し、CHCl及びEtOAcで洗浄した。ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中1−5%MeOH)によって精製した。次いで、酸性逆相HPLC(95% HO:5%CHCNを、100%CHCN+0.1%TFAに)によって混合物を精製した。混合物を濃縮し、次いで、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止し、EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物を乾燥し(無水NaSO)、ろ過し、濃縮して、N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドを得た。H NMR(500MHz,dDMSO)δ10.43(s,1H,),8.64(d,2H,J=8.3),8.22(t,2H,J=5.2),7.91(td,2H,J=6.2,1.8,7.55−7.40(m,2H),7.25−7.10(m,3H)7.06(d,1H,J=7.3),6.55(d,1H,J=7.6),6.44(d,1H,J=8.1),5.43(d,1H,J=12.2),5.39(d,1H,J=12.2),3.82(s,3H),3.45(s,3H),LRMS m/z(M+H)計算値:462.1595,実測値462.1597。2−ブロモ−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジンの鏡像異性体Bを用いたことを除き、上述の方法を用いて、N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミドの鏡像異性体B(LRMS m/z(M+H)計算値:462.1595、実測値462.1597)を合成した。
【0091】
(実施例1−4)
(R及びS)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル
【0092】
【化29】

【0093】
段階A
0℃のTHF(50mL)中の4−ヨード−2−(メチルチオ)ピリミジン(2.52g、10mmol)の溶液に、i−PrMgCl(5mL、2.0M、10mmol)を添加し、1時間撹拌した。3−シアノベンゾアルデヒド(1.31g、10mmol)を添加した。混合物を、0℃で2時間撹拌した。飽和NHCl水溶液で反応を停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20−50% EtOAc)によって精製して、3−{ヒドロキシ[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]メチル}ベンゾニトリルを得た。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.46(d,1H,5J=5.1),7.72(s,1H,),7.65(d,1H,J=7.9),7.61(d,1H,J=7.8),7.48(t,1H,J=7.6),6.84(d,1H,J=5.1),5.69(d,1H,J=3.7),4.58(d,1H,J=4.1),2.60(s,3H).LRMS m/z(M+H)計算値:258.3,実測値:258.1。
【0094】
段階B
CCl(10mL)及びCHCl(10mL)中の3−{ヒドロキシ[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]メチル}ベンゾニトリルの溶液(1.65g、6.41mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(2.36g、8.98mmol)を添加し、4時間撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中20% EtOAc)によって残留物を精製して、3−{クロロ[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]メチル}ベンゾニトリルを得た。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.58(d,1H,J=5.1),7.79(s,1H,),7.70(d,1H,J=8.1),7.62(d,1H,J=7.8),7.49(t,1H,J=7.8),7.25(d,1H,J=4.9),5.92(s,1H,),2.51(s,3H).LRMS m/z(M+H)計算値:276.8,実測値:276.0。
【0095】
段階C
−78℃のTHF(32mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(1.24g、7.26mmol)の溶液に、LDA(4.4mL、1.8M)を添加し、1時間撹拌した。THF(5mL)中の3−{クロロ[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]メチル}ベンゾニトリル(2.0g、7.25mmol)を添加した。混合物を、0℃で2時間撹拌した。氷で反応を停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮して固体を得た。固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中3% MeOH)によって精製して、(±)3−{1−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリルを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:410.5、実測値410.1。
【0096】
段階D
0℃のCHCl(15mL)中の3−{1−[2−(メチルチオ)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル(1.2g、2.93mmol)の溶液に、m−クロロ過酸化安息香酸(0.657g、77%、2.93mmol)を添加し、1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中6% MeOH)によって精製して、(±)−3−{1−[2−(メチルスルフィニル)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリルのジアステレオマー混合物を得た。LRMS m/z(M+H)計算値:426.6,実測値:426.1。
【0097】
段階E
NH飽和DMSO(2mL)中の(±)−3−{1−[2−(メチルスルフィニル)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリルのジアステレオマー混合物(0.11g、0.25mmol)の溶液を、マイクロ波中で2時間、100℃まで加熱した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中5% MeOH)によって残留物を精製して、(±)−3−{1−[2−(アミノピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリルを得た。H−NMR(500MHz,DMSO−d)δ8.68(d,1H,J=1.5),8.60(d,1H,J=1.5),8.29(d,1H,J=4.6),8.23(d,1H,J=4.6),8.00(d,1H,J=4.8),7.95(s,1H,),7.90(t,2H,J=9.4),7.80(d,1H,J=8.0),7.55(d,1H,J=7.6),7.40(t,1H,J=7.8),7.25(dd,1H,J=7.8,4.6),7.19(dd,1H,J=8.0,4.6),6.67(d,1H,J=5.1),6.54(s,2H),5.25(d,1H,J=12.5),5.20(d,1H,J=12.4)。LRMS m/z(M+H)計算値:379.4、実測値:379.2.。Chiralcel OD(ヘキサン中50% iPrOH)によって、ラセミ混合物を分割した。最初のピークは、(−)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルであった。2番目のピークは、(+)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリルであった。
【0098】
(実施例1−5)
6−[1−(6−アミノピリミジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン
【0099】
【化30】

【0100】
段階A
−78℃のTHF(100mL)中の2,6−ジブロモピリジン(4.72g、19.93mmol)の溶液に、n−BuLi(8.8mL、2.5M、22mmol)を添加し、20分間撹拌した。6−ブロモ−2−ピリジンカルボキサルデヒド(3.71g、19.93mmol)を添加した。混合物を、0℃で2時間撹拌した。氷で反応を停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮して固体を得た。固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中15% EtOAc)によって精製して、ビス(6−ブロモピリジン−2−イル)メタノールを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:345.0、実測値344.9。
【0101】
段階B
CCl(15mL)及びCHCl(15mL)中のビス(6−ブロモピリジン−2−イル]メタノール(1.07g、3.11mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(1.14g、4.36mmol)を添加し、一晩撹拌した。混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5−10% EtOAc)によって残留物を精製して、2−ブロモ−6−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(クロロ)メチル]ピリジンを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:362.5.、実測値362.8。
【0102】
段階C
−78℃のTHF(5mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(0.085g、0.5mmol)の溶液に、LDA(0.3mL、1.8M)を添加し、1時間撹拌した。THF(2mL)中の2−ブロモ−6−[(6−ブロモピリジン−2−イル)(クロロ)メチル]ピリジン(0.181g、0.5mmol)を添加した。混合物を、0℃で1時間撹拌した。氷で反応を停止し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮して固体を得た。固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中50% EtOAc)によって精製して、2−ブロモ−6−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジンを得た。H−NMR(500MHz,CDCl)δ8.58(d,1H,J=1.9),8.47(d,1H,J=4.9),8.30(dd,1H,J=4.7,1.5),7.95(d,1H,J=8.1),7.44(td,1H,J=7.6,1.7),7.39(t,2H,J=7.7),7.28−7.33(m,2H),7.20(d,1H,J=7.6),7.15(dd,2H5,J=7.7,4.7),7.10(dd,1H,J=7.9,4.8),6.97(dd,1H,J=7.4,4.8),5.45(d,1H,J=12.0),5.29(d,1H,J=12.0)。LRMS m/z(M+H)計算値:497.2.、実測値496.9。
【0103】
段階D
ジオキサン(5mL)中の、2−ブロモ−6−[1−(6−ブロモピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン(0.180g、0.363mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(0.102g、0.871mmol)、Pd(dba)(0.017g、0.018mmol)、キサントホス(0.031g、0.054mmol)、CsCO(0.331g、1.016mmol)の混合物を脱気し、100℃まで14時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、CHClで抽出した。合わせた有機層を乾燥し、ろ過し、濃縮して固体を得た。固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中2−4% MeOH)によって精製して、6−(1−{6−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−2−イル}−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチルを得た。LRMS m/z(M+H)計算値:569.7、実測値569.2。
【0104】
段階E
CHCl(2mL)中の6−(1−{6−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−2−イル}−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル(0.12g、0.211mmol)の溶液に、CFCOOH(2mL)を添加し、1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をMeOH(3mL)中に溶かした。炭酸カリウム(200mg)を添加し、0.5時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中10%MeOH)によって精製して、表題化合物を得た。 H−NMR(500MHz,DMSO−d)δ8.60(s,2H),8.32(d,2H,J=4.6),7.92(d,2H,J=7.8),7.41(s,2H),7.28(dd,2H,J=7.7,4.7),7.15(ブロード,4H),6.60(d,2H,J=7.4),6.46(s,2H),5.25(d,1H,J=10.3),4.98(ブロード,1H)。LRMS m/z(M+H)計算値:369.4、実測値369.1。
【0105】
スキームIに従って、以下の化合物を作製した。スキーム中の中間体は、文献の方法に従って修飾した。実施例1−130−I−135は、適切なアリールリチウム試薬を4−クロロ−6−カルボメトキシ−ピリジンに添加することによって調製した。各事例において、得られたケトンを還元(NaBH)して、アルコールを取得し、スキームIに従って合成した。
【0106】
実施例I−6−I−250
【0107】
【表1】










































【0108】
【化31】

【0109】
上記スキームII及び下記段階A−Cに従って、3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリルを調製し、スキームIに従って、このアルコール中間体を実施例II−1ないしII−3に変換した。段階Bにおける2,4−ジクロロピリミジンを2−クロロピリミジンに置き換え、同様にして実施例II−4及びII−5を調製した。
【0110】
段階A
3−シアノベンズアルデヒド(8.0g、61.0mmol)を添加し、モルホリン(10.63g、122.0mmol)、p−トルエンスルホン酸(12.18g、64.05mmol)、次いで、12mLの水中のシアン化カリウム(3.97g、61.0mmol)の溶液を添加した。混合物を75分間還流した後、室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム及び塩化メチレンの間に分配した。塩化メチレン(1×)で水性部分を抽出し、得られた有機部分を飽和重亜硫酸ナトリウム(1×)で洗浄した。有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。熱いエタノールからの結晶化によって、3−[シアノ(モルホリン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(11.83g、85%)が得られた。LRMS m/z(M+H)計算値:228.3、実測値228.1。
【0111】
段階B
3−[シアノ(モルホリン−4−イル)メチル]ベンゾニトリル(5g、22.0mmol)を175mLの無水DMF中に溶解し、0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(Aldrich、0.58g、24.2mmol)を一度に添加し、0℃で25分間撹拌する。2,4−ジクロロピリミジン(Aldrich,9.83g、66,0mmol)を一度に添加する。10分後、さらなる水素化ナトリウム(1.16g、48.4mmol)を一度に添加し、槽を室温まで加温する。15時間後、水で反応を停止し、酢酸エチルと飽和炭酸水素ナトリウムの間に分配した。酢酸エチル(2×)を用いて水性部分を抽出した。合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。70%(v/v)の酢酸/水175mL中に未精製物質を採取し、45分間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した後、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機部分を飽和炭酸水素ナトリウム(1×)上で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮した。未精製物質を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中3−35% 酢酸エチル)によって精製し、産物を含有する画分を真空中で濃縮して、3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]ベンゾニトリル(3.0g、56%)を得た。LRMS m/z(M+H)計算値:244.7、実測値244.0。
【0112】
段階C
3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)カルボニル]ベンゾニトリル(3g,12.31mmol)を、90mLの無水メタノール中に溶解し、0℃まで冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(Acros,0.512g、13.54mmol)を、30mLの無水メタノール中に溶解し、注射器を用いてゆっくり添加し、反応混合物を0℃で100分間撹拌した。15mLの無水メタノール中に、さらなる水素化ホウ素ナトリウム(0.256g、6.77mmol)を溶解し、注射器を用いて添加した。20分後、塩化メチレンで反応混合物を希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムを用いて反応を停止した。得られた混合物を、塩化メチレンと飽和炭酸水素ナトリウムの間に分配した。塩化メチレン(3×)を用いて水性部分を抽出し、合わせた有機部分を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、3−[(2−クロロピリミジン−4−イル)(ヒドロキシ)メチル]ベンゾニトリル(2.9g、96%)を得た。LRMS m/z(M+H)計算値:246.7、実測値246.0。
【0113】
実施例II−1−II−13
【0114】
【表2】



【0115】
【化32】

【0116】
スキーム中の基A及びBは、「式I」に定義されているとおりである。
【0117】
(実施例III−1)
2,2’,2’’,2’’’−エタン−1,1,2,2−テトライルテトラピリジン
【0118】
【化33】

【0119】
段階A
5mLのTHF中のビス(3−フェニル)メタン(128mg)の溶液を−78℃まで冷却する。LiHMDS(THF中の1M溶液0.753mL)を添加し、−78℃で1.25時間撹拌する。カニューラを介して、2mLのTHF中の4−クロロ−2−[クロロ(ピリジン)−2−イル]メチル]ピリジン(150mg、スキーム1参照)の溶液を添加する。−78℃で3分撹拌した後、0℃まで加温し、1時間撹拌する。氷槽を取り除き、周囲温度で20時間撹拌する。飽和NHClで反応を停止し、CHClと炭酸水素ナトリウムの間に分配し、CHClを用いて、水溶液をもう一度抽出する。合わせた有機溶液をNaSO上で乾燥し、濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(0−8% MeOH−NH/CHCl)によって黄褐色の油が得られ、この油を、逆相HPLCによってさらに精製して、図示されたオレフィン異性体の2:1混合物109mgを得た。
【0120】
段階B
オレフィン異性体(40mg)の上記混合物を、95%EtOH約1mL中の10%Pd−C(10mg)の懸濁液と混合した。混合物にArを吹き付けた後、Hを短時間吹き付け、Hバルーン下、8時間、室温で撹拌した。バルーンを取り除き、反応物にアルゴンを吹き付けた。セライトを通したろ過、EtOHによる濯ぎ及び濃縮によって残留物が得られ、この残留物を逆相HPLCによって精製して、表題化合物を得た。HRMS[M+H]C2218、実測値339.1614。
【0121】
スキームIIIに従って、以下の化合物を作製し、上記段階Bの産物として単離した。
【0122】
実施例III−2−III−3
【0123】
【表3】

【0124】
【化34】

【0125】
(実施例IV−1)
(±)−1,2,2−トリピリジン−3−イル−1−ピリミジン−4−イルエタノール
【0126】
【化35】

【0127】
炎で乾燥された、N下にあるフラスコ中で、THF(1mL)中にジイソプロピルアミン(0.079mL、0.56mmol)を溶解した。溶液を0℃まで冷却した。n−ブチル−リチウム(ヘキサン中2.5M溶液、0.215mL、0.54mmol)をゆっくり添加し、反応を0℃で15分間撹拌した。THF(1mL)中の3−(ピリジン−3−イルメチル)ピリジン(0.087g、0.51mmol)の溶液を、ゆっくり滴加した。反応は、暗赤色になった。10分後、THF(1mL)中のピリジン−3−イル(ピリミジン−4−イル)メタノン(0.099g、0.54mmol, J. Heterocyclic Chem., 34, 17 (1997))の溶液を、ゆっくり滴加した。反応を0℃で3時間撹拌した後、氷槽を取り除いた。飽和NHCl(20mL)水溶液を添加し、反応を激しく撹拌した。生成物を、EtOAc(4×50mL)で抽出した。合わせた有機物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮して油を得、逆相HPLC(5−95%CHCN/HO+0.05%NHOH)によってこの油を精製した。画分を合わせて、真空中で濃縮して、表題化合物を白色固体として得た。H NMR(CDCl)δ9.01(d,1H,J=1.22Hz),8.85(d,1H,J=1.95Hz),8.70(d,1H,J=5.37Hz),8.58(d,1H,J=2.19Hz),8.42(dd,1H,J=1.46Hz),8.38−8.33(m,3H),7.94−7.87(m,2H),7.70−7.67(m,1H,),7.07(dd,1H,J=1.22Hz),7.19−7.14(m,1H,),7.13−7.08(m,2H),5.98(s,1H,),5.12(s,1H,)。HRMS m/z(M+H)計算値:356.1506,実測値:356.1519。
【0128】
スキームIVに従って、以下の化合物を作製した。スキーム中の中間体は、文献の方法に従って修飾した。
【0129】
実施例IV−2−IV−4
【0130】
【表4】

【0131】
【化36】

【0132】
(実施例V−1)
(S)−N−(1,1−ジフェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
【0133】
【化37】

【0134】
段階A
炎で乾燥された、N下にあるフラスコ中で、無水ジオキサン(5mL)中にベンゾフェノン(0.514g、2.82mmol)を溶解した。Ti(IV)エトキシド(1.479mL、7.05mmol)を添加した後、(S)−(−)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(0.376g,3.10mmol)を添加した。反応を105℃まで加熱した。4.5時間後、反応を室温まで冷却し、塩水(15mL)を添加した。沈殿が形成され、10分間、反応物を素早く撹拌した。セライトを通して懸濁液をろ過し、塩水及び酢酸エチルでろ過ケーキを洗浄した。ろ液の層を分離した。有機層をNaSO上で乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮して、黄色の油を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(90:10ヘキサン/酢酸エチル)によって、油を精製した。画分を合わせて、真空中で濃縮して、(S)−N−(ジフェニルメチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを、淡黄色の油として得た。H NMR(CDCl)δ7.51−7.43(ブロードm,10H),1.30(s,9H)。[M+H]+=286.1。
【0135】
段階B
炎で乾燥された、N下にあるフラスコ中で、THF(3mL)中の3−(ピリジン)−3−イルメチル)ピリジン(0.072g、0.42mmol)を溶解した。溶液を0℃まで冷却した。リチウムビス(トリメチルシリル)−アミド(THF中1M溶液、0.465mL、0.47mmol)をゆっくり添加し、反応を0℃で15分間撹拌した。反応は、暗赤色になった。THF(1mL)中のN−(ジフェニルメチレン)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.121g、0.42mmol)の溶液を、ゆっくり滴加した。反応を0℃で1時間撹拌した後、氷槽を取り除いた。飽和NHCl(20mL)水溶液を添加し、反応を激しく撹拌した。生成物を、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機物を、NaSO上で乾燥し、ろ過し、濃縮して油を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0−5%MeOH/CHCl)によってこの油を精製した。画分を合わせて、真空中で濃縮して、表題化合物を白色固体として得た。硫黄における(S)鏡像異性体:H NMR(CDOD)δ8.49(d,1H,J=2.20Hz),8.46(dd,1H,J=1.46Hz),8.36(dd,1H,J=5.37Hz),8.30(d,1H,J=2.20Hz),7.49−7.33(m,11H,),7.25−7.23(m,3H),5.78(s,1H,),1.08(s,1H,)。HRMS m/z(M+H)実測値:478.1920(M+Na)。
【0136】
【化38】

【0137】
スキーム中の基A及びCは、「式I」に定義されているとおりである。
【0138】
(実施例VI−1)
(±)2−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(ジアステレオマーA
【0139】
【化39】

【0140】
段階A
エーテル25mL中のN−ベンジルピロリジノン(2.18g、12.4mmol)の溶液に、0℃で、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート(2.15g、11.3mmol)を添加した。反応を周囲温度まで加温し、30分間撹拌し、この間、反応から固体生成物が沈殿した。デカンテーションによってエーテルを除去し、残存した残留物をエーテルで3回洗浄した。残留溶媒を真空中で除去して、1−ベンジル−5−エトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ピロリウムテトラフルオロボラートを得た。
【0141】
段階B
リチウムヘキサメチルジシラジド溶液(テトラヒドロフラン中1Mの8.39mL、8.39mmol)を、無水THFに添加し、−78℃まで冷却した。フェニル酢酸メチル(1.15mL,7.99mL)を滴加し、反応を15分間撹拌した。テトラヒドロフラン5mL中の1−ベンジル−5−エトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ピロリウムテトラフルオロボラートの溶液を滴加し、1時間後、反応を室温まで加温した。飽和NaHCO溶液で混合物を急冷し、周囲温度まで加温し、水中に注いだ。EtOAcで水性層を抽出し、有機抽出物を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(25−30% EtOAc/ヘキサン)によって残留物を精製して、2−(1−ベンジルピロリジン−2−イリデン)(フェニル)酢酸メチルを得た。ESI+MS:308.3[M+H]+。
【0142】
段階C
メタノール5mL中の2−(1−ベンジルピロリジン−2−イリデン)(フェニル)酢酸メチル(0.505g、1.64mmol)の溶液に、水酸化パラジウム(II)(231mg、1.64mmol)を添加し、水素気体のバルーン下で、反応を撹拌した。3日後、セライトを通して混合物をろ過し、CHCl/MeOHでパッドを濯ぎ、真空中でろ液を濃縮して、2つのジアステレオマーの混合物として、フェニル(ピロリジン−2−イル)酢酸メチルを得た。ESI+MS:220.2[M+H]+。
【0143】
段階D
テトラヒドロフラン5mL中のフェニル(ピロリジン−2−イル)酢酸メチル(0.360g、1.64mmol)の溶液に、ジカルボナートジ−tert−ブチル(717mg、3.28mmol)を添加し、反応を一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィー(20% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、2−(2−メトキシ−2−オキソ−1−フェニルエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。ESI+MS:264.2[M+H−イソブチレン]
【0144】
段階E
3−ブロモピリジン(0.790mL、8.20mmol)を、無水EtO30mL中に溶解し、−78℃まで冷却した。10分にわたり、注射器を用いて、n−ブチルリチウム(3.28mL、ヘキサン中2.5M溶液、8.20mmol)を滴加した。15分間撹拌した後、エーテル5mL中の2−(2−メトキシ−2−オキソ−1−フェニルエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.524g、1.64mmol)の溶液を滴加した。反応物を、−78℃で45分間撹拌し、飽和NaHCO水溶液で反応を停止し、飽和NaHCO水溶液及びEtOAc中に注いだ。有機層を塩水で抽出し、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空中で濃縮した。調製用逆相HPLCによって残留物を精製し、合わせた純粋な画分を、CHCl及び飽和NaHCO水溶液の間に分配した。有機画分の濃縮によって、表題化合物の単一のジアステレオマーが得られた。H NMR(500MHz,CDCl):δ9.03(br s,1H,),8.56(br s,1H,),8.52(d,J=4.4Hz,1H),8.18(d,J=8.3Hz,1H),8.15(d,J=4.4Hz,1H),7.75(d,J=7.8Hz,1H),7.43(br s,1H),7.36(dd,J=7.8及び4.8Hz,1H),7.06−7.12(m,4H),7.02(dd,J=7.8及び4.8Hz,1H),5.1(br s,1H),4.28(d,J=6.6Hz,1H),3.93(s,1H),3.22(m,1H),2.25(m,1H),2.17(m,1H),1.96(m,1H),1.50(m,9H),1.30(m,1H)。HRMS [M+H]C2732計算値446.2438、実測値446.2424。
【0145】
スキームVIに従って、以下の化合物を作製した。スキーム中の中間体は、文献の方法に従って修飾した。カルバマートVI−1の酸脱保護によって実施例VI−2を調製した。無水酢酸を用いたVI−2のアセチル化によって、VI−3が得られた。Boc保護段階を省略し、スキームに従って、N−メチルピロリジノンから実施例VI−4およびVI−5を作製した。
【0146】
実施例VI−2−VI−5
【0147】
【表5】

【0148】
【化40】

【0149】
スキーム中の基A、B、C及びRは、「式I」に定義されているとおりである。Xは、ハロゲン化物などの脱離基である。
【0150】
(実施例VII−1)
(±)−2−(4−フルオロフェニル)−2−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−1,1−ジピリジン−3−イルエタノール
【0151】
【化41】

【0152】
段階A
トルエン100mL中の(4−フルオロフェニル)アセトニトリル(5.00g、37.0mmol)の溶液に、アジ化ナトリウム(7.22g、111mmol)、トリエチルアミン(15.5mL、111mmol)及び濃HCl水溶液(9.25mL、111mmol)を添加した。90℃で一晩、反応を加熱した。溶液を室温まで冷却し、水で及び1N NaOH溶液で抽出した。合わせた水層をエーテルで洗浄し(3×)、濃HCl水溶液で酸性にし、得られた沈殿をろ過によって集めて、0.1N HCl溶液で濯いだ。得られた固体をトルエンから共沸させて、5−(4−フルオロベンジル)−2H−テトラゾールを得た。ESI+MS:178.9[M+Η]+。
【0153】
段階B
アセトニトリル10mL中の5−(4−フルオロベンジル)−2H−テトラゾール(0.500g、2.81mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.8mL、56mmol)及びヨードメタン(0.227mL、3.65mmol)を添加した。60℃で2時間、溶液をマイクロ波照射にかけた後、室温まで冷却した。混合物を、水とEtOAcの間に分配し、1N NaOH溶液及び塩水で有機層を抽出した。有機層を乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空中で濃縮して、5−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−2H−テトラゾール及び5−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−テトラゾールの1:1混合物を得、次の反応で使用する前に、トルエンから共沸させた。両異性体について、ESI+ MS: 193.2[M+Η]
【0154】
段階C:
−78℃の1:1のエーテル:テトラヒドロフラン10mL中の、5−(4−フルオロベンジル)−2−メチル−2H−テトラゾール及び5−(4−フルオロベンジル)−1−メチル−1H−テトラゾールの1:1混合物(0.209g、1.09mmol)に、n−BuLi(ヘキサン中2.5Mの0.434mL、1.09mmol)を滴加した。1時間撹拌した後、テトラヒドロフラン3mL中のジピリジン−3−イルメタノン(200mg、1.09mmol)の溶液を滴加した。30分後、濃HCl水溶液1mLを含有するエーテル100mLの−78℃溶液に、カニューラを介して移すことによって、反応を停止させた。混合物を真空中で濃縮した後、EtOAc中に得られた残留物を採取し、10%NaCO水溶液及び塩水で抽出し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空中で濃縮した。調製用逆相HPLCによって残留物を精製して、位置異性体とともに表題化合物(実施例VII−4)を得た。H NMR(500MHz,d−DMSO):δ8.91(br s,1H),8.66(br s,1H),8.36(d,J=4.4Hz,1H),8.24(d,J=4.4Hz,1H),8.07(br d,J=8.3Hz,1H),7.82(br d,J=8.0Hz,1H),7.51(dd,J=8.7及び5.6Hz,2H),7.29(dd,J=8.3及び4.9Hz,1H),7.16(dd,J=8.0及び4.6Hz,1H),6.95(t,J=9.0Hz,2H),6.16(s,1H),6.05(s,1H),4.23(s,3H)。HRMS[M+H]C2018FNO計算値377.1521、実測値377.1527。
【0155】
スキームVIIに従って、以下の化合物を作製した。スキーム中の中間体は、文献の方法に従って修飾した。2−フェニル−1,1−ジピリジン−3−イル−2−(2−トリチル−2H−テトラゾール−5−イル)エタノールの酸脱保護によって、実施例VII−2を得た。
【0156】
実施例VII−2−VII−6
【0157】
【表6】

【0158】
以下に記載されている方法を用いて、本発明の代表的な化合物を評価し、Kv1.5アッセイで活性を示すことを見出し、これによって、Kv1.5阻害剤及び抗不整脈薬としての本発明の化合物の有用性を実証及び確認した。この種の化合物は、前向きの心拍数依存性を示し、より大きな程度で、又は、好ましくは、脱分極若しくは心拍数のより速い速度で外向きのK電流を遮断する場合があり得る。このような化合物は、以下に記載されているように、電気生理学的研究において同定することが可能である。例えば、1Hz及び3Hzの周波数で伝えられる一連の脱分極の間、3Hzで10秒の列の間に観察される遮断の量が、1Hzで観察される遮断の量より大きければ、遮断は「心拍数依存的」である。Kv1.5遮断薬は、使用依存性も示す場合があり、その間、外向きK+電流の遮断が使用とともに、又は心臓細胞の反復的脱分極の間に増加する。遮断の使用依存性は、ある拍数又は頻度での一連の又は一続きの拍動又は脱分極における、それぞれの連続的脱分極とともに、より大きな程度で起こる。例えば、1Hzの頻度での一連の10回の脱分極の間、遮断の量が、最初のパルス列より、10番目のパルス列の方が大きければ、遮断は「使用依存性」である。Kv1.5遮断薬は、使用依存性及び心拍数依存性をともに示し得る。
【0159】
Kv1.5遮断薬は、ヒト、ラット、マウス、イヌ、サル、フェレット、ウサギ、モルモット又はヤギを含む(これらに限定されない。)様々な種から得られる心筋細胞又はその他の組織を用いて、固有のIkurの電気生理学的研究を通じて同定することもできる。固有の組織では、Kv1.5は、ホモオリゴマーとして、又は他のKvファミリーの一員とのヘテロオリゴマーとして存在することができ、又はβサブユニットとの複合体中で存在し得る。本発明の化合物は、Kv1.5ホモオリゴマー若しくはヘテロオリゴマー又はβサブユニットとの複合体を形成するKv1.5を遮断し得る。
【0160】
Kv1.5アッセイ
高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイは、系統的な一次スクリーニングである。高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイは活性を確認し、Kv1.5カリウムチャンネルに特異的に影響を与える因子の効力の機能的指標を与える。Kissら(Assay and Drug Dev.Tech.,1(1−2):127−135,2003)及びSchroederら(J. of Biomol. Screen.,8(1);50−64,2003)は、Kv1.5及び他の電位開口型イオンチャンネルに対するこの装置の使用について記載している。
【0161】
ヒト心臓からクローニングされたKv1.5カリウムチャンネルαサブユニットを安定的に発現するチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を、90−100%の集密度になるまで、10%FBS、100U/mlペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、1000μg/mLG418サルファートが補充されたHamのF12培地中で増殖させる。Verseneでの処理によって、細胞を二次培養した後、リン酸緩衝化生理的食塩水(PBS)中に懸濁し、遠心する。PBS中に細胞ペレットを再懸濁し、得られた懸濁液を、IonWorks(登録商標)HT装置の細胞貯蔵槽中に入れる。
【0162】
pH7.3になるように調整された、グルコン酸カリウム100、KCl40、MgCl3.2、EGTA 3、N−2−ヒドロキシルエチルピペラジン−N−2−エタンスルホン酸(HEPES)5(mM)を含有する細胞内溶液を用いて、電気生理学的記録を行う。30mg/mLの原溶液としてアムホテリシン(Sigma)を調製し、内部緩衝液中で0.1mg/mlの最終実効濃度になるように希釈する。外部溶液は、DulbeccoのPBS(Invitrogen)であり、CaCl 0.90、KCl 2.67、KPO 1.47、MgCl 0.50、NaCl 138、NaPO 8.10(mM)を含有し、7.4のpHを有する。全ての化合物は、DMSO中の10mM原溶液として調製される。化合物を外部緩衝液中に希釈した後、実験の間(最終DMSO濃度<0.66%容量)、薬物プレートからPatchplateに移す。
【0163】
Kv1.5イオン電流を、室温で記録する。膜電流を増幅し(RMS約10pA)、10kHzでサンプリングを行う。漏出電気伝導度を測定するために、検査パルスの200m秒前に、160m秒の過分極(10mV)プレパルスを印加することによって、全ての実験で、漏出の差し引きを行う。
【0164】
パッチクランプ刺激プロトコールは、以下のとおりである。
【0165】
1.Patchplateのウェルに、外部緩衝液3.5μLを加える。
2.各ホールを横切って、10mV、160m秒の電位差を印加することによって、平面式マイクロピペットホール抵抗(Rp)を測定する(ホール試験)。
3.ピペットで、細胞をPatchplate中に入れ、各Patchplateウェルの底部に1ないし2μmの穴を有する高い抵抗のシールを形成する。どれだけ多くのPatchplateウェルがシールを形成した細胞を有するかを決定するために、シール試験スキャンを実施する。
4.細胞への電気的アクセスを得るために、Patchplateの底部上で、4分間、アムホテリシンを含有する細胞内溶液を循環させる。
5.化合物添加前試験パルスを、Patchplate上の各ウェルに印加する。プロトコール:−80mVの膜固定電位で、15秒間、細胞の電圧を固定する。この後、5Hzの刺激列(+40mVになるように、27×150m秒の脱分極)を与える。+40mVまでの膜電位段階は、外向き(正の)イオン電流を誘発する。
6.Patchplateの各ウェルに化合物を添加する。化合物を、5分間インキュベートする。
7.化合物添加後試験パルスプロトコールを適用する。プロトコール:−80mVの膜固定電位で、15秒間、細胞の電圧を固定する。この後、5Hzの刺激列(+40mVになるように、27×150m秒の脱分極)を与える。
【0166】
データ解析は、オフラインで行う。各化合物の阻害効果を測定するために、薬物添加前と薬物添加後の対にした比較を使用する。+40mVまでの27番目の脱分極(5Hzの列)の間、ピーク対照電流の阻害%を、アンタゴニスト濃度の関数としてプロットする。Hill方程式に濃度応答データをフィッティングすることによって、電流を50%阻害するために必要とされる薬物の濃度(IC50)を求める。対照の%=100×(1+[薬物]/IC50−1
各細胞に対して、4つの算術的計量が得られる。
【0167】
1)シールの抵抗
2)ベースラインの計量(+40mVまでの最初の脱分極から5ないし45ms前の、−70mVでの平均電流)
3)電流上昇計量(+40mVまでの最初の脱分極中の前化合物平均電流振幅−+40mVまでの27番目の脱分極中の前化合物平均電流振幅)
4)ピーク電流(5Hzの列の間、+40mVまでの27番目の脱分極中の最大電流振幅)
全ての計量は、化合物添加前追跡と化合物添加後追跡の両者の間に得られる。
【0168】
1)シール抵抗が50MΩ未満、
2)前化合物の間、ベースライン計量が±100pAより大きい、
3)電流上昇計量が、−0.2nAより大きい、
4)前読み取りピーク計数が400pAより小さければ、細胞をさらなる解析から除去する。
【0169】
上掲の化合物は、上記高処理Kv1.5平面式パッチクランプアッセイにおいて、33μM以下の濃度で20%以上の阻害を与える。
【0170】
原子吸光分光法のプロトコール:
本アッセイは、炎光原子原子吸光分光法(FAAS)を用いたRb外向き電流によって測定される、CHO細胞中で異種的に発現されたヒトKv1.5Kチャンネルを特異的に遮断する薬剤を同定する。イオンチャンネル活性の測定へのFAASの適用は、「Terstappen et al, Anal. Biochem,272:149−155,1999」から改変した。
【0171】
上述のように、ヒトKv1.5を発現するCHO細胞を培養した後、トリプシン−EDTAで採集し、培地で洗浄した。
【0172】
1.4000細胞/ウェルを、96ウェル細胞培養プレート(アッセイプレート)中に播種し、37℃で48時間、細胞を増殖させる。
2.溶媒を除去し、5%CO下、37℃で3時間、Rb Load Buffer(Aurora Biomed,Vancouver,BC)200μLを添加する。
3.Hankのバランス援用液(HBSS)200μLで細胞を5回洗浄した後、検査化合物又は0.5%DMSOを含有する100μLを添加した。
4.10分後、140mMKClを含有する、HEPESで緩衝化された生理的食塩水100μLを添加し、穏やかに振盪させながら、室温で5分間、プレートをインキュベートする。
5.その直後、新鮮な96ウェルプレートに上清150μLを移し、残りの上清を吸引する。
6.Cell Lysis Buffer(Aurora Biomed,Vancouver,BC)120μLをアッセイプレートに添加し、分析の前に10分間振盪する。
7.ICR−8000自動AAS装置(Aurora Biomed,Vancouver,BC)を用いて、上清(SUP)及び可溶化液(LYS)の試料中のRb含量を測定する。
【0173】
%FLUX=100%*(SUP/(LYS+SUP))。%INH=100%*(1−(A−B)/(C−B))(Aは、検査化合物存在下での%FLUXであり、Bは、10mM (6−メトキシ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1,2−ジヒドロイソキノリン−3−イル)−N,N−ジメチルメタンアミニウムクロリドの存在下での%FLUXであり、Cは、0.25%DMSO存在下での%FLUXである。)。
【0174】
上掲の化合物は、上記AASアッセイにおいて、25μM以下の濃度で25%以上の阻害を与える。
【0175】
本発明の化合物は、活性成分化合物の、温血動物の身体中の作用部位との接触に影響を与える任意の手段によって、本発明に従って、苦痛、疾病及び病気の治療又は予防のために投与することが可能である。例えば、投与は、経口、局所(経皮、眼内、口内、鼻内、吸入、膣内、直腸、腔内を含む。)及び非経口とすることができる。本明細書において使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内注射又は注入、胸骨内及び腹腔内を含む投与様式を表す。
【0176】
化合物は、個別の治療剤として、又は治療剤の組み合わせとして、医薬とともに使用するために利用できる任意の慣用手段によって投与することが可能である。化合物は、単独で投与することが可能であるが、一般的には、選択された投与経路及び標準的な薬学的慣行に基づいて選択された薬学的担体とともに投与される。
【0177】
本開示において、温血動物とは、恒常的な機構を有する動物界の一員であり、哺乳動物及び鳥類が含まれる。
【0178】
投与される投薬量は、投与を受ける者の年齢、健康及び体重、疾病の程度、同時に行われている治療の種類(存在する場合)、治療の頻度及び所望される効果の性質に依存する。通常、活性成分化合物の一日投薬量は、約1から500mg/日までである。通常、所望の結果を得るために、1又は複数の適用で10から100mg/日が有効である。これらの投薬量は、上記されている苦痛、疾病及び病気(例えば、心房性細動、心房性粗動、心房性不整脈及び上室性頻拍症などの心不整脈、発作及びうっ血性心不全などの血栓塞栓性事象並びに免疫低下)の治療及び予防に有効な量である。
【0179】
活性成分は、カプセル、錠剤、トローチ、糖衣錠、顆粒及び粉末などの固体剤形で、又はエリキシル、シロップ、エマルジョン、分散液及び懸濁液などの液体剤形で経口投与することが可能である。活性成分は、分散液、懸濁液又は溶液などの無菌液体剤形で、非経口的に投与することも可能である。局所投与用の、軟膏、クリーム、ドロップ、経皮パッチ若しくは粉末として、眼内投与のための、眼溶液又は懸濁液形成(すなわち、点眼薬)として、吸入若しくは鼻内投与のためのエアロゾルスプレー若しくは粉末組成物として、又は直腸若しくは膣投与のためのクリーム、軟膏、スプレー又は坐薬として活性成分を投与するために使用することも可能な他の剤形。
【0180】
ゼラチンカプセルは、活性成分と、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などの粉末化された担体とを含有する。圧縮された錠剤を作製するために、類似の希釈剤を使用することが可能である。錠剤及びカプセルは何れも、一定の時間(hour)にわたって、医薬の持続的な放出を与えるために、徐放性製品として製造することが可能である。圧縮された錠剤は、あらゆる不快な味を覆い隠し、周囲から錠剤を保護するために糖衣若しくはフィルムコートを施すことが可能であり、又は胃腸管内で選択的に崩壊させるために腸溶コートを施すことが可能である。
【0181】
経口投与用の液体剤形は、患者の受容を増大させるために、着色剤及び着香剤を含有することが可能である。
【0182】
一般に、水、適切な油、生理的食塩水、デキストロース(グルコース)水溶液及び関連糖溶液及びプロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどのグリコールが、非経口溶液のための適切な担体である。非経口投与用の溶液は、好ましくは、活性成分の水溶性塩、適切な安定化剤を含有し、必要であれば、緩衝物質を含有する。単独の又は組み合わされた、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸などの抗酸化剤が、適切な安定化剤である。クエン酸及びその塩並びにEDTAナトリウムも使用される。さらに、非経口溶液は、塩化ベンズアルコニウム、メチル又はプロピルパラベン及びクロロブタノールなどの防腐剤を含有することが可能である。
【0183】
適切な薬学的担体は、本分野における標準的な参考図書である「Remington’s Pharmaceutical Sciences,A. Osol」に記載されている。
【0184】
吸入による投与の場合、本発明の化合物は、加圧されたパック又は噴霧器からのエアロゾルスプレー付与の形態で便利に送達され得る。化合物は、製剤化され得る粉末として送達してもよく、粉末組成物は、通気粉末吸入装置の補助を得て吸入され得る。吸入のための好ましい送達系は、定量吸入(MDI;metered dose inhalation)エアロゾルであり、これは、フッ化炭素又は炭化水素などの適切な噴射剤中の式Iの化合物の懸濁液又は溶液として調合することができる。
【0185】
眼投与の場合、化合物が、十分な時間にわたって、眼表面と接触し続けて、化合物が眼の角膜及び内部領域に浸透できるように、適切な眼用ビヒクル中の、式Iの化合物の適切な重量%の溶液又は懸濁液を用いて、眼用調製物を調合することができる。
【0186】
本発明の化合物は、場合によっては、冠動脈ステントを患者内に配置することによって、Kv1.5の阻害を必要としている患者に投与され得る。ステントは、当業者に公知のあらゆる標準的な手段(例えば、コーティング若しくはステント表面に化合物を会合させるための他の手段、又はステント内への化合物の含浸)によって、化合物を含み得る。このようなステントは、カテーテル又は鼓動をモニターする他の装置によって、心膜内投与及び心臓内投与の両方で使用され得る。
【0187】
本発明の化合物を投与するための有用な薬学的剤形には、硬ゼラチンカプセル及び軟ゼラチンカプセル、錠剤、非経口注射剤及び経口懸濁液が含まれるが、これらに限定されない。
【0188】
粉末化された活性成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg及びステアリン酸マグネシウム6mgによって、2片の標準的な硬ゼラチンカプセルそれぞれを充填することによって、多数の単位カプセルが調製される。
【0189】
大豆油、綿実油又はオリーブオイルなどの消化可能な油中の活性成分の混合物が調製され、活性成分100mgを含有する軟ゼラチンカプセルを形成するために、容積式ポンプを用いて、ゼラチン中に注入される。カプセルは、洗浄及び乾燥される。
【0190】
投薬単位が、活性成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微晶質セルロース275mg、デンプン11mg及びラクトース98.8mgであるように、慣用の手順によって多数の錠剤が調製される。口当たりをよくするために、又は吸収を遅延させるために適切なコーティングを施してもよい。
【0191】
注射による投与に適した非経口組成物は、10容量%のプロピレングリコール中で活性成分1.5重量%を撹拌することによって調製される。注射用の水で溶液を所定の容量とし、滅菌する。
【0192】
水性懸濁液は、各5mLが、細かく分割された活性成分100mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム100mg、安息香酸ナトリウム5mg、ソルビトール溶液(米国薬局方)1.0g及びバニリン0.025mLを含有するように、経口投与用に調製される。
【0193】
本発明の化合物が段階的に投与され、又は別の治療剤とともに投与される場合には、一般に、同一の剤形を使用することが可能である。薬物が物理的な組み合わせで投与される場合には、組み合わされる薬物の適合性に応じて、剤形及び投与経路を選択すべきである。このように、同時投与という用語は、2つの薬剤を同時若しくは順次に投与すること、又は2つの成分の一定用量の組み合わせとして投与することが含むものと理解される。
【0194】
本発明の化合物は、単一の活性成分として投与することが可能であり、又は、キニジン、プロパフェノン、アムバシリド(ambasilide)、アミオダロン、フレカイニド、ソタロール、ブレチリウム、ドフェチリド、アルモカラント、ベプリジル、クロフィリウムなどのKv1.5遮断活性を有する他の抗不整脈薬、クロトリマゾール、ケトコナゾール、ブピバカイン(bupivacine)、エリスロマイシン、ベラパミル、ニフェジピン、ザテブラジン、ビスインドリルマレイミドなどのKv1.5遮断活性を有する他の化合物、又はACE阻害剤(ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリルエルブミン、キナプリル、ラミプリル及びトランドラプリルなど)、アンギオテンシンIIアンタゴニスト(カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン及びバルサルタンなど)、強心配糖体(ジゴキシンなど)、L型カルシウムチャンネル遮断薬、T型カルシウムチャンネル遮断薬、選択的および非選択的β遮断薬など(これらに限定されない。)のその他の心血管薬、免疫抑制化合物、エンドセリンアンタゴニスト、トロンビン阻害剤、アスピリン、ナプロキセンなどのアスピリン以外の非選択的NSAID、ワルファリン、第Xa因子阻害剤、低分子量ヘパリン、分画されていないヘパリン、クロピドグレル、チクロピジン、チロビファンなどのIIb/IIIa受容体アンタゴニスト、5HT受容体アンタゴニスト、インテグリン受容体アンタゴニスト、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、TAFI阻害剤及びP2T受容体アンタゴニストの第二の活性成分と組み合わせて投与することが可能である。本発明の化合物は、単一の活性成分として、又はペースメーカー若しくは除細動装置と組み合わせて投与することも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物又は式Iを有する薬学的に許容されるその塩。
【化1】

(式中:
A、B及びCは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環からなる群から選択される。)
からなる群から独立に選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
但し、置換基A、B及びCの少なくとも1つはヘテロアリール環であり;
Dは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びに
ヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、及び
c)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する8員、9員又は10員の不飽和二環式環、
3)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する4ないし6員の飽和複素環、からなる群から選択され、複素環への結合点は炭素原子であり、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在する。)
からなる群から選択され;
X及びYは、H、OR、NR、F、CN、−NHS(O)R、S(O)0−2、C(O)OR及びC(O)N(Rからなる群から独立に選択され;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)C−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)アリール、
5)ヘテロシクリル(heterocycly)、
6)C−C10シクロアルキル、及び
7)OR
からなる群から独立に選択され、
前記アルキル、アリール、ヘテロシクリル及びシクロアルキルは非置換であるか、又はRから選択される少なくとも1つの置換基で置換されており;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)ハロゲン、
3)NO
4)CN、
5)CR=C(R
6)C≡CR
7)(CROR
8)(CRN(R
9)(CRC(O)R
10)(CRC(O)OR
11)(CR
12)(CRS(O)
13)(CRS(O)N(R
14)OS(O)
15)N(R)C(O)R
16)N(R)S(O)
17)(CRN(R)R
18)(CRN(R)(CRC(O)N(R
19)(CRN(R)(CRC(O)OR
20)N(R)(CR
21)N(R)(CRN(R
22)(CRC(O)N(R
23)N、及び
22)=O、
からなる群から独立に選択され;
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
4)置換されていない又は置換されたアリール、
5)置換されていない又は置換された複素環、
6)CF
7)置換されていない又は置換されたC−Cアルケニル、及び、
8)置換されていない又は置換されたC−Cアルキニルからなる群から独立に選択され、
又はRがRで二置換された窒素原子に結合している場合には、各Rは、C−Cアルキルから独立に選択され、及び窒素原子は、各Rと一緒に環を形成し、
は、これが出現する各事例において、
1)水素、
2)置換されていない又は置換されたC−Cアルキル、
3)ハロゲン、
4)OR
5)CF
6)置換されていない又は置換されたアリール、
7)置換されていない又は置換されたC−C10シクロアルキル、
8)置換されていない又は置換された複素環、
9)S(O)N(R
10)C(O)OR
11)C(O)R
12)CN、
13)C(O)N(R
14)N(R)C(O)R
15)N(R)C(O)OR
16)N(R)C(O)N(R
17)OC(O)N(R
18)S(O)
19)OS(O)
20)NO、及び
21)N(R
からなる群から独立に選択され;
mは、独立に、0、1又は2であり;及び
nは、独立に、0、1、2、3、4、5又は6である。)
【請求項2】
請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Aは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Bは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、及びヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)
からなる群から独立に選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Cは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Dは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、
a)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)N、O又はSからなる群から選択される1、2、3又は4個の複素原子環原子を有する6員の不飽和単環式環
からなる群から選択される。)、並びに
3)N、O及びSからなる群から選択される1、2又は3個の複素原子環原子を有する5員の飽和複素環(複素環への結合点は炭素原子である。)
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なS又はNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、並びに
X及びYは、H、OR及び−NHS(O)Rからなる群から独立に選択される。))
【請求項3】
請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Aは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、1又は2個のN環原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Bは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びにヘテロアリール環は、
a)1又は2個のN環原子及び0又は1個のO原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)1又は2個のN原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、
前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、
Cは、
1)アリール環、及び
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、ヘテロアリール環は、1個の原子を有する6員の不飽和単環式環である。)
からなる群から選択され、
前記アリール及びヘテロアリール環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在し、並びに
Dは、
1)アリール環、
2)ヘテロアリール環(ヘテロアリール環への結合点は炭素原子であり、並びに、ヘテロアリール環は、
a)4個のN環原子を有する5員の不飽和単環式環、及び
b)1又は2個のN環原子を有する6員の不飽和単環式環、
からなる群から選択される。)及び
3)1個のN環原子を有する5員の飽和複素環(複素環への結合点は炭素原子である。)、
からなる群から選択され、
前記アリール、ヘテロアリール、飽和複素環は非置換であるか、Rで一置換されており、Rから独立に選択される基で二置換されており、Rから独立に選択される基で三置換されており、又はRから独立に選択される基で四置換されており、及び任意の安定なNヘテロアリール又は複素環原子は、非置換であるか、又はオキソで置換されており、前記ヘテロアリール環のR置換は1つ以上のヘテロアリール環炭素原子上に存在する。))
【請求項4】
請求項3に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(Xは、水素及び−OHからなる群から選択され;
Yは、水素、−OH及び−NHS(O)C(CHからなる群から選択され;
Aは、
【化2】

からなる群から選択され;
Bは、
【化3】

からなる群から選択され;
Cは、
【化4】


からなる群から選択され;
Dは、
【化5】



からなる群から選択される。)
【請求項5】
(R)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(S)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−フルオロ−5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−3−[2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イル−2−ピリジン−4−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−クロロ−3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−2−フルオロ−5−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−Ν,Ν−ジメチルピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エタノール、
(±)−N−エチル−N’−[2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]尿素、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−カルボキサミド、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンジルカルバミン酸メチル、
(±)−4−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンジルカルバミン酸メチル、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾアミド、
(±)−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)安息香酸、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−({3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エタノール、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルアセトアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]メタンスルホンアミド、
(±)−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−5−[2−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}グリシン、
(±)−3−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]アセトアミド、
(±)−N−[2−({6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アミノ)エチル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N’−メチル尿素、
(±)−N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N’−メチル尿素、
(±)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}グリシン酸tert−ブチル
(±)−N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
(±)−N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−カルボニトリル、
(±)−N−[6−(l−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
(±)−6−(l−ピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−N−({6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メチル)メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−フェニル−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−フェニル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−[6−(2−ピリジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−6−(2−フェニル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2(1H)−オン、
(±)−N−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸tert−ブチル、
(±)−6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
(±)−2−メトキシ−3−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン、
(±)−2−メトキシ−3−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ベンゾニトリル、
3−(1,2−ジピリジン−3−イル−2−ピリミジン−2−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[1−(2−エトキシピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−3−{l−[2−(メチルアミノ)ピリミジン−4−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
(±)−2−[(6−{l−[6−(2−ヒドロキシエチル)アミノピリジン−2−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ピリジン−2−イル)アミノ]エタノール、
(±)−6−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−3−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−ピリジン−2−イル]−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−フェニル−2−ピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−2−(1−ピリジン−2−イル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)イソニコチノニトリル、
(±)−3−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエチル)ベンゾニトリル、
(±)−3−[2−(4−アミノピリミジン−2−イル)−1−(6−アンモニオピリジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)エチル]ピリジン、
2,2’,2’’,2’’’−エタン−1,1,2,2−テトライルテトラピリジン、
(±)−4−クロロ−2−(1,2,2−トリピリジン−2−イルエチル)ピリジン、
(±)−1,2,2−トリピリジン−3−イル−1−ピリミジン−4−イルエタノール、
(±)−1−フェニル−2,2−−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエタノール、
(±)−1,2,2−トリピリジン−3−イル−1−ピリミジン−2−イルエタノール、
L,1−ジフェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−2−(2−ヒドロキシ−1−フェニル−2,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル、
(±)−2−(4−フルオロフェニル)−2−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)−l,1−ジピリジン−3−イルエタノール、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−(メチルチオ)ピリミジン、
(±)−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}尿素、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビ(5−メトキシピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−N−{6−[2,2−ビス(6−クロロピリジン−3−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−N−{6−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−3−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(±)−4−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]−2−アミノピリミジン、
N−{6−[2−(3−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[(1S)−2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[(lR)−2−(4−シアノフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−フルオロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
2−[2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン、
2−[2−(6−ブロモピリジン−2−イル)−1,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピラジン
6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
N−[6−(2−ピラジン−2−イル−1,2−ジピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アセトアミド、
2−メトキシ−3−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
3−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−2−ピペリジン−1−イルピリジン、
3−{l−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)ピリジン−3−イル]−2,2−ジピリジン−3−イルエチル}ベンゾニトリル、
3−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−5−イルエチル)ベンゾニトリル、
N−{6−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(2−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(l,3−オキサゾール−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
3−[2−(1H−イミダゾール−2−イル)−2−フェニル−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
2−ヒドロキシ−n−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルアセトアミド、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,2−ジ−(6−メトキシピリジン−2−イル)−エチル]ピリジン−2−アミン、
2−クロロ−4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−ピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
3−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(6−メトキシピリジン−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
N−{4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{4−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}尿素、
N−{4−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(l−オキシドピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{5−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}アセトアミド、
5−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−1,3,4−チアジゾール−2−アミン、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−ピリジン−3−イルピリジン−2−アミン、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル−2−(4−クロロフェニル)エチル]ピリジン−2−アミン、
4−[2,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ベンゾニトリル、
(±)−6−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
4−[1,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1,2−ビス(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]ベンゾニトリル、
4−[2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
N−{6−[2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−1−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[2−(6−アミノピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1,2−ビ(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
(±)−4−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)エチル]−2−アミノピリミジン、
6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルカルバミン酸エチル、
N−フェニル−N’−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]尿素、
6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イルホルムアミド、
{[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボニルカルバミン酸エチル、
N−[6−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−1−カルボキサミド、
N−({6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メチル)アセトアミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−[2−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エチル]ピリジン−2−アミン、
4−[1,2,2−トリス(6−アミノピリジン−2−イル)エチル]フルオロベンゼン、
3−[1,2,2−トリス(6−アミノピリジン−2−イル)エチル]ベンゾニトリル、
N−2−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}−N1,N1−ジメチルグリシンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ビス(6−メトキシピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(6−メトキシピリミジン−2−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2−(6−メチルカルボニルアミノピリジン−3−イル)エチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
(±)−6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(6−アミノピリジン−3−イル)−2−(6−メトキシピリジン−2−イルエチル]ピリジン−2−アミン、
2−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[6−(ピロリジン−1−イルカルボニル)ピリジン−2−イル]エチル}−6−メトキシピリジン、
N−2−{4−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}−N1,N1−ジメチルグリシンアミド、
4−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
6−[1−(4−フルオロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−N−ピリジン−2−イルピリジン−2−カルボキサミド、
6−[1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{6−[1−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジ−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−(6−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ピリジン−2−イル)メタンスルホンアミド、
4−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミンビス(トリフルオロアセタート)、
N−{6−[1−(4−クロロフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−1−(6−メトキシピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(4−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−n−メチルピリミジン−2−アミン、
N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
N−{6−[1−(4−シアノフェニル)−2−(2−フルオロピリジン−3−イル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
4−[1−(6−クロロピリジン−3−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン、
4−(1,2,2−トリピリジン−3−イルエチル)ピリミジン、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
4−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
5−(2,2−ジピリジン−3−イル−1−ピリミジン−4−イルエチル)ピリジン−2−アミン、
4−[l−(3,4−ジクロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−{2,2−ジピリジン−3−イル−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
4−[1−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−アミン、
6−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
6−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2−(4−クロロフェニル)−2−ピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イルカルバミン酸メチル、
N−{2−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−4−イル}メタンスルホンアミド、
N−{4−[1−(3−ブロモフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
2−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]−4−(メチルチオ)ピリミジン、
2−[1−(3−クロロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリミジン−4−アミン、
3−[1−(4−アミノピリミジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
3−[1−(4−クロロピリミジン−2−イル)−2−ピラジン−2−イル−2−ピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
2−[2−(4−アンモニオピリミジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)−1−ピリジニウム−3−イルエチル]ピラジン−1−イウムトリス(トリフルオロアセタート)及び
2−[2−(4−アンモニオピリミジン−2−イル)−2−(3−シアノフェニル)−1−ピリジニウム−3−イルエチル]ピラジン−1−イウムトリス(トリフルオロアセタート)
からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物又は薬学的に許容されるこれらの塩。
【請求項6】
(R)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(4−フルオロフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(3−シアノフェニル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(S)−N−{6−[1−(6−メトキシピリジン−2−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ピリジン−2−イル}メタンスルホンアミド、
(R)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、及び
(S)−3−[1−(2−アミノピリミジン−4−イル)−2,2−ジピリジン−3−イルエチル]ベンゾニトリル、
からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物又は薬学的に許容されるこれらの塩。
【請求項7】
Kv1.5を阻害するのに有効である量で、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、Kv1.5の阻害によってその治療が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を治療する方法。
【請求項8】
症状が心不整脈である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
心不整脈が心房性細動である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
Kv1.5を阻害するのに有効である量で、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、Kv1.5の阻害によってその予防が遂行又は促進される哺乳動物中の症状を予防する方法。
【請求項11】
症状が心不整脈である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
心不整脈が心房性細動である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
薬学的に許容される担体と請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその結晶形態若しくは水和物を含む薬学的製剤。
【請求項14】
請求項1の化合物と薬学的に許容される担体を組み合わせることによって作製される薬学的組成物。
【請求項15】
Kv1.5遮断活性を有する抗不整脈剤、ACE阻害剤、アンギオテンシンIIアンタゴニスト、強心配糖体、L型カルシウムチャンネル遮断薬、T型カルシウムチャンネル遮断薬、選択的及び非選択的β遮断薬、エンドセリンアンタゴニスト、トロンビン阻害剤、アスピリン、非選択的NSAID、ワルファリン、第Xa因子阻害剤、低分子量ヘパリン、分画されていないヘパリン、クロピドグレル、チクロピジン、IIb/IIIa受容体アンタゴニスト、5HT受容体アンタゴニスト、インテグリン受容体アンタゴニスト、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、TAFI阻害剤及びP2T受容体アンタゴニストからなる化合物のクラスの一つから選択される化合物とともに、請求項1に記載の化合物を投与することを含む、心不整脈を治療する方法。

【公表番号】特表2008−508285(P2008−508285A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523696(P2007−523696)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/026337
【国際公開番号】WO2006/014877
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】