説明

カーナビゲーション端末装置及び広告情報表示方法

【課題】放送型メディアからの広告情報を表示させることができ、有効に利用することができるカーナビゲーション端末装置及び広告情報の表示方法/利用方法を提供すること。
【解決手段】カーナビ5が、識別情報を持つトルカを含むワンセグ放送データや3セグ放送データを受信し、前記データからトルカを抽出し、このトルカの識別情報に基づいて、トルカの提供元を表示する。あるいは、カーナビ5が、識別情報を持つトルカを非接触通信で携帯端末1が受信し、このトルカの識別情報に基づいて、トルカの提供元を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信端末向け映像/データ放送、いわゆるワンセグ放送や3セグ放送対応のカーナビゲーション端末装置及び広告情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送型メディアから移動通信端末に対して広告情報を配信する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、携帯端末である走行車両に対して、放送型メディアによる“プッシュ型”の広告情報を提供する広告情報提供システムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−215639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近、移動通信端末向け映像/データ放送、いわゆるワンセグ放送や3セグ放送が開始され、放送型メディアから映像やデータが送信されるようになってきている。そして、このワンセグ放送や3セグ放送対応の移動体端末が開発されてきている。移動体端末の中でカーナビゲーションシステムにおける端末装置についても、ワンセグ放送や3セグ放送対応のものが開発されてきている。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、放送型メディアから広告情報がプッシュ型で配信して提供するだけで、その広告情報をどのようにカーナビゲーション端末装置に表示させるか、あるいはその広告情報をどのように利用するかについては、具体的に検討されていないのが現状である。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、放送型メディアからの広告情報や店舗から取得した広告情報を表示させることができ、有効に利用することができるカーナビゲーション端末装置及び広告情報の表示方法/利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカーナビゲーション端末装置は、識別情報を持つ広告情報を含む移動通信端末向け映像/データ放送サービス用のデータを受信する通信制御手段と、前記データから前記広告情報を抽出する抽出手段と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する表示手段と、前記広告情報を非接触通信で送受信可能な非接触通信手段と、を具備することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、取得した広告情報に識別情報が含まれているので、これを読み取ることにより、広告情報の対応店舗についての関連表示を地図上に表示することができる。これにより、放送型メディアからの広告情報を表示させることができ、有効に利用することができる。
【0008】
本発明のカーナビゲーション端末装置は、識別情報を持つ広告情報を非接触通信で送受信可能な非接触通信手段と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する表示手段と、を具備することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、取得した広告情報に識別情報が含まれているので、これを読み取ることにより、広告情報の対応店舗についての関連表示を地図上に表示することができる。これにより、店舗から取得した広告情報を表示させることができ、有効に利用することができる。
【0010】
本発明のカーナビゲーション端末装置においては、前記広告情報の前記識別情報を読み取る読み取り手段を具備し、前記表示手段は、前記識別情報に基づいて、前記表示手段に表示する地図上に前記提供元を重畳することが好ましい。
【0011】
本発明のカーナビゲーション端末装置においては、前記識別情報は、電話番号情報、キーワード、又は所在地情報であることが好ましい。
【0012】
本発明の広告情報表示方法は、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を含む移動通信端末向け映像/データ放送サービス用のデータを受信する工程と、前記データから前記広告情報を抽出する工程と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する工程と、を具備することを特徴とする。
【0013】
この方法によれば、取得した広告情報に識別情報が含まれているので、これを読み取ることにより、広告情報の対応店舗についての関連表示を地図上に表示することができる。これにより、放送型メディアからの広告情報を表示させることができ、有効に利用することができる。
【0014】
本発明の広告情報表示方法は、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を非接触通信で携帯端末装置が受信する工程と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する工程と、を具備することを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、取得した広告情報に識別情報が含まれているので、これを読み取ることにより、広告情報の対応店舗についての関連表示を地図上に表示することができる。これにより、店舗から取得した広告情報を表示させることができ、有効に利用することができる。
【0016】
本発明の広告情報表示方法においては、前記広告情報の提供元を表示する工程において、前記広告情報の前記識別情報を読み取り、前記識別情報に基づいて、前記表示手段に表示する地図上に前記提供元を重畳することが好ましい。
【0017】
本発明の広告情報表示方法においては、前記識別情報は、電話番号情報、キーワード、又は所在地情報であることが好ましい。
【0018】
本発明の広告情報利用方法は、上記広告情報表示方法により、前記表示手段に表示された前記提供元に対応する前記広告情報を非接触通信で携帯端末装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を含む移動通信端末向け映像/データ放送サービス用のデータを受信し、前記データから前記広告情報を抽出した後に、あるいは、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を非接触通信で携帯端末装置が受信した後に、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示するので、放送型メディアからの広告情報や店舗から取得した広告情報を表示させることができ、有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、広告情報が非接触ICカード機能用広告情報(トルカ(登録商標)データ)である場合について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係るカーナビゲーション端末装置を用いた非接触ICカード機能用広告情報の表示方法/利用方法を説明するための概略構成を示す図である。図1に示すシステムは、携帯端末1と、この携帯端末1と移動通信網2を介して接続された移動通信センター3と、移動通信センター3とインターネット4のようなネットワークを介して接続されたカーナビゲーション端末装置(カーナビ)5及びトルカコンテンツサーバ6と、携帯端末1と非接触通信を行うリーダライタ(R/W)71を有する店舗側端末7と、テレビ放送データを放送するテレビ放送局8と、ラジオ放送データを放送するラジオ放送局9とから主に構成されている。
【0022】
携帯端末1は、移動通信網2及びインターネット4を介してトルカコンテンツサーバ6との間で情報の送受信を行うことができる。また、携帯端末1は、カーナビ5のR/Wとの間で非接触通信によるトルカの送受信を行うことができる。また、携帯端末1は、店舗側端末7のR/W71との間で非接触通信によるトルカの送受信を行うことができる。また、携帯端末1は、他の携帯端末との間で赤外線通信、Bluetooth通信、光通信のような近距離通信を行うことができる。また、携帯端末1は、オペレーティングシステム(移動機OS)を有しており、移動機OS上でブラウザ機能、ビューワ機能、JAM(Java(登録商標) Application Manager)その他の機能が動作する。
【0023】
カーナビ5は、移動通信端末向け映像/データ放送サービス(ワンセグサービス、3セグサービス)対応の端末であり、テレビ放送局8から放送されたワンセグ放送用のデータやラジオ放送局9から放送された3セグ放送用のデータを受信することができる。また、カーナビ5は、携帯端末1との間で非接触通信によるトルカの送受信を行うことができる。
【0024】
移動通信網2は、携帯端末1と移動通信センター3との間のネットワークである。この移動通信網2には、通常の移動通信網に加えて移動パケット通信網も含まれる。移動通信センター3は、例えばiモード(登録商標)サーバなどを有すると共に、移動通信網2とインターネット4とを結ぶゲートウェイ機能を担っており、具体的には、情報配信機能、メール送受信機能、メール蓄積機能、契約顧客管理機能、情報提供者(Information Provider)管理機能、及び情報料課金機能を有する。ネットワークには、インターネット4をはじめその他のネットワーク、例えばLANやWANなども含まれる。
【0025】
トルカコンテンツサーバ6は、携帯端末1との間でトルカアプリケーションを起動させて、期限切れなどのトルカの更新情報やトルカを補充する情報をカーナビ5や携帯端末1の要求に応じて送信する。店舗側端末7は、そのR/W71と携帯端末1との間で非接触通信による送受信によりトルカを提供する。また、テレビ放送局8は、カーナビ5に対してワンセグ放送データを送信する。ラジオ放送局9は、カーナビ5に対して3セグ放送データを送信する。
【0026】
図2は、図1に示す携帯端末1の概略構成を示すブロック図である。なお、図2に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の携帯端末に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0027】
携帯端末1は、装置全体を制御する制御部11と、移動通信センター3を介してトルカコンテンツサーバ6との間で通信を行う通信制御部12と、種々のデータや情報を表示する表示部13と、トルカやその他のデータを格納する格納部14と、店舗側端末7のR/W71との間やカーナビ5のR/W59との間で非接触通信を行う非接触通信部15と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部16とから主に構成されている。
【0028】
通信制御部12は、移動通信センター3を介して他の携帯端末に対して通信を行うと共に、移動通信センター3及びインターネット4を介してトルカコンテンツサーバ6や他のサーバ、コンピュータとの間で通信を行う。
【0029】
非接触通信部15は、非接触通信機能、例えばFeliCa(登録商標)機能を備えており、FeliCaチップ、アンテナとを有しており、店舗側端末7のR/W71やカーナビ5のR/W59にかざすことにより、情報の読み書きを行う。すなわち、店舗側端末7のR/W71やカーナビ5のR/W59に非接触通信部15をかざすと、FeliCaアプリケーションが起動して、FeliCaチップの特定の領域にトルカを書き込み、特定の領域からトルカを読み出す。
【0030】
アプリ制御部16は、装置に搭載され、あるいはダウンロードされたFeliCaアプリケーション、トルカアプリケーションを起動させる。FeliCaアプリケーションは、後述する非接触通信部15のFeliCaチップに対してサービスの登録や削除を行うアプリケーション、FeliCaチップからバリューや履歴を読み書きするアプリケーション、及びR/Wにかざされた際に通信を行うために直接起動するアプリケーションである。
【0031】
図3は、図1に示すカーナビ5の概略構成を示すブロック図である。なお、図3に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常のカーナビゲーション端末に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0032】
カーナビ5は、装置全体を制御する制御部51と、移動通信センター3を介してトルカコンテンツサーバ6との間で通信を行うと共に、テレビ放送局8からのワンセグ放送データやラジオ放送局9からの3セグ放送データを受信する通信制御部52と、地図情報やトルカ関連表示をディスプレイ54に表示させる表示制御部53と、トルカやその他のデータを格納する格納部55と、ワンセグ放送データや3セグ放送データからトルカを抽出するトルカ抽出部56と、トルカに含まれる識別情報を読み取る識別情報読み取り部57と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部58と、携帯端末1の非接触通信部15との間で非接触通信を行うR/W59とから主に構成されている。
【0033】
通信制御部52は、通信機能と放送受信機能とを備えており、移動通信センター3及びインターネット4を介してトルカコンテンツサーバ6との間で通信を行うと共に、ワンセグ放送用アプリケーションや3セグ放送用アプリケーションが起動している際に、テレビ放送局8からのワンセグ放送データやラジオ放送局9からの3セグ放送データを受信する。なお、本明細書においては、通信には放送が含まれるものとし、放送局からの放送データの受信と、無線通信におけるデータの送受信とを通信制御部52で行うものとするが、これに限定されず、放送データの受信を行う処理部と、無線通信のデータを送受信する処理部とを個々に設けても良い。
【0034】
表示制御部53は、ディスプレイ54上に地図を表示させると共に、その地図上に自装置を示す表示やその他の表示を重畳する。また、表示制御部53は、その地図上に、トルカの提供元やトルカに含まれるサービスを提供する場所(トルカ対応店舗など)を示すトルカ関連表示を重畳する。したがって、ディスプレイ54には、図7(b)に示すように、地図上にトルカ関連表示22が表示される。
【0035】
格納部55は、トルカやその他のデータが格納される。格納部55は、放送局8,9からのディジタル放送データに含まれるトルカを格納すると共に、携帯端末1が店舗側端末7から取得して、非接触通信により携帯端末1からコピーされたトルカを格納する。また、格納部55は、地図情報を格納する。この地図情報には、後述する電話番号情報、所在地情報、店舗や建物などに関するキーワード、施設のカテゴリ(例えば、ゴルフ情報)、アイコンなどなどが含まれる。所在地情報としては、緯度経度のような位置情報、マップコード、地域情報、住所、路線・道路名、駅名、施設名などの店舗や建物などの所在地を示す情報が含まれる。
【0036】
トルカ抽出部56は、テレビ放送局8からのワンセグ放送データやラジオ放送局9からの3セグ放送データからトルカやその他のデータを抽出する。このトルカは格納部55に格納される。格納部55に格納されたトルカは、通信制御部52でトルカコンテンツサーバ6から送られた補充情報(取得したトルカを補充する情報)や更新情報(期限切れなどの場合に更新するための情報)により適宜更新される。
【0037】
識別情報読み取り部57は、トルカやその他のデータに含まれる識別情報を読み取ると共にこの識別情報と地図情報とを照合してトルカ関連表示を表示する位置を特定する。この識別情報は、トルカ関連表示を行うための照合に必要となる被照合情報であり、電話番号情報、キーワード、又は所在地情報などが含まれる。所在地情報としては、緯度経度のような位置情報、マップコード、地域情報、住所、路線・道路名、駅名、施設名などの店舗や建物などの所在地を示す情報が含まれる。また、識別情報には、店舗や建物などに関するキーワード、施設のカテゴリ(例えば、ゴルフ情報)、アイコン(例えば、図4に示すようなトルカカテゴリアイコン)などの情報も含まれる。
【0038】
識別情報は、例えば、図7(a)に示すような住所タグ21や緯度経度情報などで構成される。この識別情報は、表示制御部53により地図上にトルカ関連表示を表示する際の位置情報として使用される。このように、取得したトルカに含まれる位置情報を、識別情報読み取り部57で読み取ることにより、トルカの対応店舗についての関連表示を地図上に表示することができる。
【0039】
これらの識別情報は、簡易的なトルカデータ(スニップデータ(URL、データ、カテゴリ))には含まれず、スニップデータと共に送付されても良く、スニップデータに含まれていても良い。例えば、電話番号、キーワード、住所、地域、郵便番号、マップコード、緯度・経度、路線・道路名、駅名などの識別情報は、スニップデータには含まれず、スニップデータと共に送付される。また、店舗名・施設名・駐車場、施設ジャンル、アイコンなどの識別情報は、スニップデータに含まれる。
【0040】
識別情報読み取り部57で識別情報と地図情報とを照合する場合において、複数の識別情報があるときには、予め識別情報に優先順位をつけておき、その優先順位にしたがって照合を行うことが好ましい。このように優先順位をつけておくことにより、効率良く識別情報と格納部55に格納された地図情報とを照合することができる。なお、識別情報と格納部55に格納された情報とが照合できなかった場合には、通信機器が接続されていれば通信により情報を取得し、通信機器が接続されていなければ携帯端末の機能(非接触通信やバーコード接続)を用いて携帯端末より識別情報に対応する情報を取得する。
【0041】
例えば、電話番号を1番目、キーワードを2番目、住所を3番目として優先順位が決まっており、受信データ[TEL;090-0000-0001、KW;株式会社○○○、ADD;東京都千代田区永田町×××]であるとき、まず、電話番号を照合する。このとき、識別情報読み取り部57が格納部55にその電話番号が登録されているか照合を行い、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがあれば表示制御部53に対して地図上にトルカ関連表示を重畳する旨の制御信号を送る。一方、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがなければ、次の優先順位の識別情報で照合を行う。
【0042】
次に、キーワードを照合する。このとき、識別情報読み取り部57が格納部55にそのキーワードが登録されているか照合を行い、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがあれば表示制御部53に対して地図上にトルカ関連表示を重畳する旨の制御信号を送る。一方、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがなければ、次の優先順位の識別情報で照合を行う。
【0043】
次に住所を照合する。このとき、識別情報読み取り部57が格納部55にその住所が登録されているか照合を行い、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがあれば表示制御部53に対して地図上にトルカ関連表示を重畳する旨の制御信号を送る。一方、格納部55に一致する又は一致するとみなされるデータがなければ、カーナビ5に通信機器(通信機又は携帯端末)が接続されているかどうかを判断する。
【0044】
そして、カーナビ5に通信機器が接続されていれば、通信機器を用いて通信を行って識別情報に対応する情報を取得して地図上に表示する。通信を行って識別情報に対応する情報を取得する場合には、例えば、インターネットに接続して検索エンジンを利用したり、地図情報を格納した専用サーバに対して情報の要求を行う。
【0045】
一方、カーナビ5が通信機器に接続されていない場合には、例えば、「一致するデータがありません」及び「携帯端末を利用して検索する場合はバーコード読み取りを行って下さい」などのメッセージを表示すると共にバーコードを表示する。バーコードについては、受信したデータにURLが含まれている場合には、これをバーコード化する。一方、受信したデータにURLが含まれていない場合には、予め設定した検索サイトURLに検索キーワード(この場合はKW;株式会社○○○)を含めたものをバーコード化する。そして、カーナビ5に表示されたバーコードを携帯端末で読み取ることにより、携帯端末で識別情報に対応する情報を取得し、その情報をカーナビ地図上に表示する。
【0046】
カーナビ5と携帯端末1との間の通信については、赤外線通信、Bluetooth通信及び光通信のような近距離通信、FeliCa及び2次元バーコードを用いた非接触通信、音声での伝達などを利用することができる。音声での伝達においては、例えば、音声認識機能を携帯端末側とサーバ側とに分散配置し、携帯端末側で音声の特徴情報を抽出してデータ網経由でサーバ側に送信し、サーバ側で音声認識処理を行う分散型音声認識機能などを用いることができる。これにより、携帯端末1が音声入力に基づいて検索等の処理を行うことが可能となる。
【0047】
このような技術を用いると、上記カーナビ5が通信機器に接続されていない場合において、次のような処理を行うことが可能となる。予めカーナビ5を音声読み上げモードに設定しておき、「一致するデータがありません」と音声読み上げを行い、これを音声認識した携帯端末1が対応アプリケーションを起動する。その後、インターネットに接続して検索を行うために必要な情報をカーナビ5が読み上げ、携帯端末1が自動で検索処理を行う。
【0048】
アプリ制御部58は、装置に搭載され、あるいはダウンロードされたワンセグ放送用アプリケーション、3セグ放送用アプリケーション、FeliCaアプリケーション、トルカアプリケーションを起動させる。ワンセグ放送用アプリケーションや3セグ放送用アプリケーションは、データ放送受信用のアプリケーションである。FeliCaアプリケーションは、携帯端末1の非接触通信部15がR/W59にかざされた際に通信を行うために直接起動するアプリケーションである。
【0049】
次に、本発明の実施の形態に係る非接触ICカード機能用広告情報の表示方法/利用方法について図5及び図6を用いて説明する。
【0050】
本発明の方法においては、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つトルカを含むワンセグ放送データや3セグ放送データを受信し、前記データからトルカやその他のデータ(トルカ等)を抽出し、このトルカ等の識別情報に基づいて、トルカの提供元を表示する。あるいは、本発明の方法においては、カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つトルカ等を非接触通信で携帯端末装置が受信し、このトルカ等の識別情報に基づいて、トルカの提供元を表示する。
【0051】
まず、ワンセグ放送データや3セグ放送データのようなディジタル放送データからトルカを取得する場合について説明する。ワンセグ放送データや3セグ放送データなどのディジタル放送データ(番組データ)がテレビ放送局8やラジオ放送局9から放送される(ST11)。このディジタル放送データは、カーナビ5で受信される。このディジタル放送データには、識別情報を持つトルカ等が含まれている。
【0052】
カーナビ5では、アプリ制御部58によりワンセグ放送用アプリケーションや3セグ放送用アプリケーションが起動して、トルカ等を含むディジタル放送データを受信すると、トルカ抽出部56がディジタル放送データからトルカ等を抽出する(ST12)。抽出されたトルカは、格納部55に格納される。格納部55に格納されたトルカは、カーナビ5からの要求により、あるいは定期的にトルカコンテンツサーバ6から送信された補充情報や更新情報により適宜更新される(ST13)。
【0053】
このトルカ等には、識別情報が含まれているので、識別情報読み取り部57がトルカ等に含まれる識別情報を読み取り(ST14)、表示制御部53に出力する。表示制御部53は、ディスプレイ54に地図を表示すると共に、トルカに含まれる識別情報に基づいて、その識別情報に基づいて照合される地図上の位置にトルカ関連表示を行う(ST15)。例えば、図7(b)に示すように、ディスプレイ54上に地図を表示させ、その地図上にトルカ関連表示22を表示する。
【0054】
カーナビ5に表示したトルカ関連表示22を見てトルカを利用する場合には、ユーザは携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざしてトルカを取得する(ST16)。すなわち、携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15とカーナビ5のR/W59との間で非接触通信によりトルカが送受信されて携帯端末1の格納部14にトルカが格納される。なお、携帯端末1に送信するトルカについては、カーナビ5のディスプレイ54上の所望のトルカ関連表示を選択しておく。
【0055】
携帯端末1で取得したトルカを利用する場合には、ユーザは携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざして非接触通信を行う(ST17)。すなわち、携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15と店舗側端末7のR/W71との間で非接触通信によりトルカが送受信される。
【0056】
このようにして、放送型メディアからの広告情報をカーナビ5で表示させることができ、ユーザがカーナビ5を見ることにより、トルカ対応店舗を認識することが可能となる。また、カーナビ5上でトルカ関連表示を表示しているので、トルカ関連表示場所まで行った際に、カーナビ5からトルカを携帯端末1で取得して利用することができるので、トルカを有効に利用することができる。
【0057】
次に、店舗側端末7からトルカ等を取得する場合について説明する。ユーザが携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざして非接触通信を行ってトルカ等を取得する(ST21)。すなわち、携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15と店舗側端末7のR/W71との間で非接触通信によりトルカ等が送受信される。このトルカ等には、識別情報が含まれている。
【0058】
次いで、ユーザは携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざしてトルカ等をカーナビ5にコピーする(ST22)。すなわち、携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15とカーナビ5のR/W59との間で非接触通信によりトルカ等が送受信されてカーナビ5の格納部55にトルカ等が格納される。
【0059】
カーナビ5において、格納部55に格納されたトルカは、カーナビ5からの要求により、あるいは定期的にトルカコンテンツサーバ6から送信された補充情報や更新情報により適宜更新される(ST23)。
【0060】
このトルカ等には、識別情報が含まれているので、識別情報読み取り部57がトルカ等に含まれる識別情報を読み取り(ST24)、表示制御部53に出力する。表示制御部53は、ディスプレイ54に地図を表示すると共に、トルカ等に含まれる識別情報に基づいて、その識別情報に基づいて特定された地図上の位置にトルカ関連表示を行う(ST25)。例えば、図7(b)に示すように、ディスプレイ54上に地図を表示させ、その地図上にトルカ関連表示22を表示する。
【0061】
カーナビ5に表示したトルカ関連表示22を見てトルカを利用する場合には、ユーザは携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざしてトルカを取得する(ST26)。すなわち、携帯端末1をカーナビ5のR/W59にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15とカーナビ5のR/W59との間で非接触通信によりトルカが送受信されて携帯端末1の格納部14にトルカが格納される。なお、携帯端末1に送信するトルカについては、カーナビ5のディスプレイ54上の所望のトルカ関連表示を選択しておく。
【0062】
携帯端末1で取得したトルカを利用する場合には、ユーザは携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざして非接触通信を行う(ST27)。すなわち、携帯端末1を店舗側端末7のR/W71にかざすことにより、FeliCaアプリケーションが起動して、携帯端末1の非接触通信部15と店舗側端末7のR/W71との間で非接触通信によりトルカが送受信される。
【0063】
なお、携帯端末1は、店舗側端末7から取得したトルカを格納部14で格納しているので、カーナビ5からトルカを取得せずに、携帯端末1で格納しているトルカを店舗側端末7で利用しても良い。
【0064】
このようにして、店舗側端末7から取得した広告情報をカーナビ5で表示させることができ、ユーザがカーナビ5を見ることにより、トルカ対応店舗を認識することが可能となる。また、カーナビ5上でトルカ関連表示を表示しているので、トルカ関連表示場所まで行った際に、カーナビ5からトルカを携帯端末1で取得して利用することができるので、トルカを有効に利用することができる。
【0065】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、広告情報が非接触ICカード機能用広告情報であるトルカである場合について説明しているが、本発明においては、広告情報がトルカ以外の非接触ICカード機能用広告情報や他の広告情報であっても同様に適用することができる。また、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、識別情報の種類、画面表示、処理部や処理手順については適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に係るカーナビゲーション端末装置を備えたシステムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示すシステムにおける携帯端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すシステムにおけるカーナビゲーション端末装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】トルカカテゴリアイコンの例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る非接触ICカード機能用広告情報表示方法を説明するためのシーケンス図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る非接触ICカード機能用広告情報表示方法を説明するためのシーケンス図である。
【図7】(a)は、非接触ICカード機能用広告情報の一例を示す図であり、(b)は、カーナビゲーション端末装置のディスプレイの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 携帯端末
2 移動通信網
3 移動通信センター
4 インターネット
5 カーナビ
6 トルカコンテンツサーバ
7 店舗側端末
8 テレビ放送局
9 ラジオ放送局
11,51 制御部
12,52 通信制御部
13 表示部
14,55 格納部
15 非接触通信部
16,58 アプリ制御部
53 表示制御部
54 ディスプレイ
56 トルカ抽出部
57 識別情報読み取り部
59,71 R/W

【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別情報を持つ広告情報を含む移動通信端末向け映像/データ放送サービス用のデータを受信する通信制御手段と、前記データから前記広告情報を抽出する抽出手段と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する表示手段と、前記広告情報を非接触通信で送受信可能な非接触通信手段と、を具備することを特徴とするカーナビゲーション端末装置。
【請求項2】
識別情報を持つ広告情報を非接触通信で送受信可能な非接触通信手段と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する表示手段と、を具備することを特徴とするカーナビゲーション端末装置。
【請求項3】
前記広告情報の前記識別情報を読み取る読み取り手段を具備し、前記表示手段は、前記識別情報に基づいて、前記表示手段に表示する地図上に前記提供元を重畳することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカーナビゲーション端末装置。
【請求項4】
前記識別情報は、電話番号情報、キーワード、又は所在地情報であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のカーナビゲーション端末装置。
【請求項5】
カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を含む移動通信端末向け映像/データ放送サービス用のデータを受信する工程と、前記データから前記広告情報を抽出する工程と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する工程と、を具備することを特徴とする広告情報表示方法。
【請求項6】
カーナビゲーション端末装置が、識別情報を持つ広告情報を非接触通信で携帯端末装置が受信する工程と、前記広告情報の前記識別情報に基づいて、前記広告情報の提供元を表示する工程と、を具備することを特徴とする広告情報表示方法。
【請求項7】
前記広告情報の提供元を表示する工程において、前記広告情報の前記識別情報を読み取り、前記識別情報に基づいて、前記表示手段に表示する地図上に前記提供元を重畳することを特徴とする請求項5又は請求項6記載の広告情報表示方法。
【請求項8】
前記識別情報は、電話番号情報、キーワード、又は所在地情報であることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の広告情報表示方法。
【請求項9】
請求項5から請求項8のいずれかに記載の広告情報表示方法により、前記表示手段に表示された前記提供元に対応する前記広告情報を非接触通信で携帯端末装置に送信することを特徴とする広告情報利用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−234614(P2008−234614A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−183253(P2007−183253)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】