説明

カーナビゲーション装置

【課題】カーナビゲーション装置において、気圧の低い場所を走行する場合に、ハードディスクの磁気ヘッドと磁気ディスクが接触することを防止する。
【解決手段】現在位置を検出し、地図データから現在位置の高度を取得すると共に、温度センサ5によりハードディスク4内の温度を取得する。そして、高度と温度とから、現在位置の気圧(推定)を演算により求め、その気圧が予め設定された気圧未満のとき、磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がった状態を保持できないとしてハードディスク4へのアクセスを禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードディスクを備えたカーナビゲーション装置に係り、特に、ハードディスクへのアクセス時に磁気ヘッドが磁気ディスクへ接触する事故が発生しないようにしたものに関する。
【背景技術】
【0002】
最近のカーナビゲーション装置では、二次元地図だけでなく、現在位置をより把握し易いように鳥瞰地図も用いられるようになってきている。また、ユーザの好みの音楽を記録できるようにするなどの機能拡大のためにも、地図情報を記憶する記憶媒体として、CD−ROMやDVD−ROMから、より記憶容量の大きいハードディスク(HDD)が用いられる傾向にある。
【0003】
ハードディスクは、周知のように、磁気ディスクと、この磁気ディスクへの情報の書き込みおよび読み取りのための磁気ヘッドを備えている。制御装置からのアクセスがあった場合には、磁気ディスクが回転し、その回転により生ずる空気流の風力によって磁気ヘッドは磁気ディスクから微小間隔(0.1μm程度)離される。そして、この磁気ヘッドは、この磁気ディスクから微小間隔離れた浮き上がり状態で書き込み或いは読み取り処理を行うようになっている。
【0004】
このようにハードディスクは、磁気ディスクの回転によって生ずる風力によって磁気ヘッドを微小間隔を保って浮き上がらせる構造であるので、制御装置からのアクセスにより情報の書き込みや読み取りが行われているときに、振動や衝撃が加えられると、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触することで磁気ディスクを傷付け、データを破壊させてしまう恐れがある。
【0005】
そこで、特許文献1では、地図データに、車両の通過時に振動や衝撃が発生する場所の情報を記録しておき、その場所を通過する際には、ハードディスクへのアクセスを禁止するようにしている。
【特許文献1】特開2004−264115号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された技術は、振動や衝撃が発生する場所を通過するときにハードディスクへのアクセスを禁止する構成である。しかしながら、ハードディスクは、磁気ディスクの回転によって生ずる空気流の風力により、磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がらせる構造であるため、磁気ディスクの回転によって生ずる風力が小さければ、磁気ヘッドを浮き上がらせることができず、磁気ヘッドは磁気ディスクに接触したままの状態になる。
【0007】
磁気ディスクの回転によって生ずる空気流の風力は、空気の密度によって異なる。つまり、同じ速度の空気流でも、空気の密度が高い場合には、空気流から受ける風力は大きく、空気の密度が低い場合には、空気流から受ける風力は小さいのである。空気の密度は、気圧によって左右され、気圧は基本的には高度による影響を大きく受ける。例えば、海外では、海抜数千メートルという高地に道路が走っていることがある。そのような高地では、気圧が低く、従って空気の密度が低いため、磁気ディスクの回転によって生ずる空気流の風力は小さく、磁気ヘッドを浮き上がり状態に保持することができなくなる場合がある。このような状況下では、振動や衝撃がなくても、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触し勝ちで、磁気ディスクを傷付けてしまう。つまり、気圧の低い高地を走行するような場合には、特許文献1の技術では対処できない。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、車両が気圧の低い場所を走行する場合であっても、ハードディスクの磁気ヘッドと磁気ディスクが接触することを防止できるカーナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明では、現在位置の気圧を取得し、その取得した気圧が所定値未満のとき、ハードディスクへのアクセスを禁止する。このため、気圧が低く、磁気ディスクが回転しても、磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がらせることができない小さな風力しか発生させ得ないような場合には、ハードディスクへのアクセスは禁止されるので、磁気ヘッドと磁気ディスクが接触する事態を発生する恐れはない。
【0010】
請求項2の発明では、現在位置の気圧を基にして磁気ヘッドの浮き上がりを保持できる振動の大きさの限界を求め、走行により発生する振動の大きさが前記限界振動の大きさを超えるとき、ハードディスクへのアクセスを禁止するので、走行によって振動が発生するような場合でも、磁気ヘッドと磁気ディスクの接触を防止できる。
請求項3の発明では、振動の大きさが車両の走行により発生する振動の大きさとしたとき、磁気ヘッドを浮き上がり状態に保持できる気圧の限界を求め、取得した現在位置の気圧が前記限界気圧未満のとき、ハードディスクへのアクセスを禁止するので、走行によって振動が発生するような場合でも、磁気ヘッドと磁気ディスクの接触を防止できる。
請求項4の発明では、少なくとも地図情報に含まれる高さ情報を用いて気圧を判定するので、現在位置の気圧を推定する場合のパラメータとしては、得易いものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施形態により具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図1および図2は、本発明の第1の実施形態を示す。図1はオーディオ一体型のカーナビゲーション装置1の電気的構成を示すブロック図である。この図1に示すように、カーナビゲーション装置1は、制御手段としての制御装置2、現在位置検出手段としての現在位置検出装置3、地図データ記憶手段としてのハードディスク4、このハードディスク4の内部の温度を検出する温度センサ5、オーディオ装置としてのCDプレーヤ6、音楽再生装置7、表示手段としての表示装置8、スイッチ装置9などを備えている。
【0012】
制御装置2は、カーナビゲーション装置1の動作全般を制御する機能を有しており、マイクロコンピュータを主体として構成されている。即ち、制御装置2は、CPU、ROM、RAM、I/Oおよびこれらを接続するバスなど(いずれも図示せず)を備えて構成されている。このうち、ROMにはカーナビゲーション装置1を動作させるための実行プログラムが格納され、RAMにはプログラム実行時のデータやハードディスク4から取得した地図データなどが一時的に格納されるようになっている。
【0013】
現在位置検出装置3は、ジヤイロスコープ10、距離センサ11およびGPS受信機12などから構成されている。これらのセンサ10〜12はそれぞれ性質の異なる検出誤差を有するので、これらのセンサ10〜12を組み合わせることにより、互いに検出誤差を補正しながら精度の高い位置検出を行ない得るようにしている。なお、要求される検出精度レベルによっては、すべてのセンサ10〜12を備える必要はなく、適宜選択して設ける構成とすることができる。更に、ステアリングの回転センサや各タイヤの回転を検出する車輪センサなどを組み合わせて現在位置検出装置3を構成しても良い。
【0014】
ハードディスク4は、内部に磁気ディスクと、この磁気ディスクに対する情報の書き込みおよび読み取りを行うための磁気ヘッド(いずれも図示せず)を備えている。磁気ヘッドは、磁気ディスクの径方向に移動可能となっており、磁気ディスクの回転停止状態においては磁気ディスク面の情報記録範囲外の位置に密着している。制御装置2からのアクセスによって磁気ディスクに情報を書き込み或いは磁気ディスクから情報の読み取りを行う場合に、磁気ディスクが回転すると、その回転に伴って磁気ディスク面に空気流が生じ、その空気流の風力によって磁気ヘッドが磁気ディスク面から僅かに浮き上がる。この状態で、磁気ヘッドを磁気ディスクの情報記録範囲外から情報記録範囲の所望の位置に径方向に移動させることで情報の書き込み或いは読み取りを行う。
【0015】
このハードディスク4の磁気ディスクには、表示装置8への地図表示に必要な地図データ、マップマッチング用データ、ユーザが所望する目的地を検索するための位置検索データ、経路を音声で案内するためのデータなどが書き込まれている。地図データ中には、各地点の高度(海抜)情報が含まれている。また、磁気ディスクには、ユーザの所望の音楽を書き込むことができるようになっている。この音楽データの書き込みは、CDプレーヤ6に音楽用CDディスクを挿入してスイッチ装置9により記録モードを選択し、そのCDディスクに収納されている曲目からユーザの所望する曲目を選択することによって行う。
【0016】
音楽再生装置7は、ハードディスク4やCDプレーヤ6が読み取った音楽情報(データ)を再生してスピーカ14から出力する。また、音楽再生装置7は、経路案内時に経路案内のための音声をスピーカ14から出力するようになっている。表示装置8は、地図データや文字或いは記号などを表示するための液晶ディスプレイから構成されている。スイッチ装置9、表示装置8の表示画面上に設けられたタッチパネルや表示画面の周辺に設けられたメカニカルスイッチなどから構成されている。
【0017】
上記構成のカーナビゲーション装置1では、制御装置2は、現在位置検出装置3から現在位置を取得し、そして、ハードディスク4にアクセスして現在位置周辺の地図データ取得し当該地図データを表示装置8に表示する、という動作を繰り返し実行している。また、スイッチ装置9の操作によって、ハードディスク4の音楽情報再生モードやCDプレーヤ6の再生モードにセットされると、ハードディスク4に書き込まれた音楽情報やCDに記録された音楽情報が再生されてスピーカ14から出力される。
【0018】
ところで、本実施形態では、ハードディスク4の磁気ヘッドが回転している磁気ディスクに接触することを避けるために、現在位置の気圧の高さによっては、ハードディスク4へのアクセルが禁止されるようになっている。即ち、磁気ヘッドと磁気ディスクとの接触は、磁気ディスクの回転により生ずる空気流の風力不足によって起きる。磁気ディスクの回転速度は一定であるので、風力は、空気の密度に依存し、空気の密度は、気圧に依存する。このため、気圧が低い場合には、磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がらせた状態に保持することが困難になるとして、ハードディスク4へのアクセスを禁止するようにしたのである。
【0019】
本実施形態では、現在位置の気圧を求める場合、直接気圧を測定するのではなく、気圧判定情報(判定パラメータ)を用いて推定するようにしている。判定パラメータとしては、高度(海抜)とハードディスク4内部の温度の2つを用い、これらの判定パラメータを所定の式に代入して演算により気圧を求めるようにしている。高度を判定パラメータとした理由は、気圧は、基本的に高度により変化するからである。また、気圧は、同じ高度でも、温度の影響を受けて変化するので、ハードディスク4の内部温度をも考慮して気圧を求めることとした。
【0020】
さて、ハードディスク4のアクセス禁止のための制御は、制御装置2によって図2に示すフローチャートに従って実行される。即ち、図2のフローチャートの実行に入ると、制御装置2は、まず、現在位置検出装置3の計測データから自車両の現在位置を検出する(ステップS1)。次に、制御装置2は、気圧の判定パラメータである現在位置の高度およびハードディスク4内の温度を検出する(ステップS2;判定情報取得手段)。そして、制御装置2は、高度と温度の判定パラメータを用いて現在位置の気圧を演算する(ステップS3;気圧取得手段)。
【0021】
現在位置の気圧を演算した後、制御装置2は、演算により求めた気圧Pが予め設定されてROM(記憶手段)に記憶された所定値P0未満であるか否かを判断する(ステップS4;判断手段)。所定値P0は、磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がらせておくことができる最低の気圧を実験により、或いは演算により求めた値を使用している。そして、現在位置の気圧Pが予め設定された所定値P0以上である場合、磁気ヘッドを浮き上がり状態に維持する風力が得られると判断し(ステップS4で「NO」)、リターンとなる。このような場合、ハードディスク4へのアクセスは、制御装置2が必要とするとき、自由に行うことができる。
【0022】
また、現在位置の気圧Pが予め設定された所定値P0未満である場合、制御装置2は、磁気ヘッドの浮き上がりを維持するに足る風力が得られないと判断する(ステップS4で「YES」)。そして、制御装置2は、ハードディスク4へのアクセスを必要とする機能、例えば、表示装置8への地図表示、磁気ディスクへの音楽情報の書き込み、磁気ディスクに書き込まれた音楽情報の再生などを停止させる(ステップS5)。これにより、ハードディスク4の磁気ヘッドは、磁気ディスクの情報記録範囲外に移動し、そして磁気ディスクは、回転停止する。その上で、制御装置2は、ハードディスク4へのアクセスを禁止する(ステップS6;制御手段)。
【0023】
以上のように、気圧が所定値P0未満の場合には、ハードディスク4へのアクセスが禁止され、ハードディスク4の磁気ヘッドは、停止状態にある磁気ディスク面の記録範囲外の位置に保持されるので、磁気ディスク面を傷付けて書き込まれている情報が失われてしまうといった不具合の発生を効果的に回避することができる。
【0024】
(第2の実施形態)
図3および図4は、本発明の第2の実施形態を示す。この第2の実施形態が上記の第1の実施形態と異なるところは、走行によって車両に発生する振動の大きさも加味してハードディスク4へのアクセス禁止を行うところにある。即ち、この実施形態では、図3に示すように、車両の振動を計測する振動センサ15を制御装置2に接続している。制御装置2は、実際の走行時に、現在位置と振動センサ15の検出した振動の大きさ情報とを、振動情報としてハードディスク4に書き込んでゆくようになっている。
【0025】
そして、制御装置2は、図4に示すアクセス禁止のフローチャートの実行に入ると、第1の実施形態と同様に、現在位置検出(ステップA1)を行った後、ハードディスク4にアクセスして現在位置から進行方向に所定距離先の場所での振動情報を取得する(ステップA2;振動情報取得手段)。続いて、制御装置2は、第1の実施形態と同様に現在位置の高度と温度センサ5の検出温度を取得し(ステップA3)、演算により気圧を求める(ステップA4)。
【0026】
次に、制御装置2は、求めた気圧から磁気ディスクの回転によって生ずる空気流の風力を演算し、その風力によって磁気ヘッドを磁気ディスクから浮き上がった状態に保持できる限界の振動(限界振動レベル)を演算する(ステップA5;限界振動レベル取得手段)。上記風力は、空気の密度(気圧をパラメータとする。)、空気の粘性、回転ディスクの回転速度などによって求めることができ、限界振動レベルは、風力、磁気ヘッドの質量などから求めることができる。
【0027】
そして、制御装置2は、上記振動情報から所定距離先を走行する際に車両に発生する振動の大きさを取得し、その走行時に発生する振動が限界振動レベルを超えているか否かを判断する(ステップA6;判断手段)。走行時に発生する振動が限界振動レベルを超えていた場合には、第1の実施形態と同様に、ハードディスク4へのアクセスを必要とする機能を停止し(ステップA7)、ハードディスク4へのアクセスを禁止する(ステップA8)。
なお、走行時に発生する振動が限界振動レベル以下であった場合には、制御装置2は、リターンとなってハードディスク4へのアクセスを許容した状態のままとなる。
【0028】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態は、第2の実施形態と同様に、走行によって車両に発生する振動の大きさも加味してハードディスク4へのアクセス禁止を行うものである。第2の実施形態との相違は、走行場所の振動の大きさを基に、その振動の大きさで磁気ヘッドと磁気ディスクが接触しない限界の気圧(限界気圧レベル)を求め、気圧がその限界気圧レベル未満のとき、アクセス禁止を行うようにしたところにある。
【0029】
即ち、この実施形態では、第2の実施形態と同様に、車両の振動を計測する振動センサ15を制御装置2に接続している。制御装置2は、実際の走行時に、現在位置と振動センサ15の検出した振動の大きさ情報とを、振動情報としてハードディスク4に書き込んでゆくようになっている。図5のフローチャートの実行に入ると、制御装置2は、まず現在位置、現在位置から進行方向に所定距離先の振動情報を取得し(ステップB1,2)、次いで、振動情報から振動の大きさを取得し、限界気圧レベルを演算する(ステップB3;限界気圧レベル取得手段)。
【0030】
その後、制御装置2は、気圧の判定パラメータである現在位置の高度と温度センサ5の検出温度とを取得し(ステップB4)、現在位置の気圧を演算する(ステップB5)。そして、制御装置2は、現在位置の気圧が限界気圧レベル未満であるか否かを判断し(ステップB6;判断手段)、未満であったとき(ステップB6で「YES」)、ハードディスク4へのアクセスを必要とする機能を停止させ(ステップB7)、ハードディスク4へのアクセスを禁止する(ステップB8)。
【0031】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
気圧を推定するための判定パラメータ(判定情報)としては、高度とハードディスク4内の温度の2つに限られす、高度とハードディスク4内の温度に、天気、気温、湿度などのうちから1つ以上を加えても良い。
気圧を推定するための判定パラメータとしては、高度だけであっても良い。この場合には、図2のフローチャート中、ステップS3の気圧演算は行わず、ステップS4において所定値P0で示された気圧に相当する高度以上であるか否かを判断し、以上であれば、ステップS5に移行し、未満であれば、リターンとなるようにすれば良い。
【0032】
気圧は、気圧センサを設け、現在位置の気圧を直接計測する構成であっても良い。また、気圧としては、情報センターに問い合わせて取得するように構成しても良い。
振動情報は、予めハードディスク4に書き込んでおくようにしても良い。
高度情報は、GPSの測位情報から取得しても良い。
振動情報としては、図4のステップA2、図5のステップB2の振動情報は、現在位置のものを取得するようにしても良い。
振動情報は、予め地図データに書き込まれているものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるカーナビゲーション装置の電気的構成を示すブロック図
【図2】ハードディスクへのアクセス禁止のための制御を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図4】図2相当図
【図5】本発明の第3の実施形態を示す図2相当図
【符号の説明】
【0034】
図中、1はカーナビゲーション装置、2は制御装置(制御手段、気圧取得手段、気圧取得手段、振動情報取得手段、限界振動レベル取得手段、限界気圧レベル取得手段)、3は現在位置検出装置(現在位置検出手段)、4はハードディスク、5は温度センサ、7は音楽再生装置を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気ディスクおよび磁気ヘッドを備えたハードディスクに地図情報を記憶し、現在位置検出手段から取得した現在位置周辺の地図情報を前記ハードディスクから読み出して表示手段に表示するカーナビゲーション装置において、
現在位置の気圧を測定する気圧センサ、または気圧判定情報により現在位置の気圧を求める気圧取得手段と、
前記気圧センサにより測定され気圧、または前記気圧取得手段により求められた気圧が所定値未満のとき、前記ハードディスクへのアクセスを禁止する制御手段と
を備えていることを特徴とするカーナビゲーション装置。
【請求項2】
磁気ディスクおよび磁気ヘッドを備えたハードディスクに地図情報を記憶し、現在位置検出手段から取得した現在位置周辺の地図情報を前記ハードディスクから読み出して表示手段に表示するカーナビゲーション装置において、
現在位置の気圧を測定する気圧センサ、または気圧判定情報により現在位置の気圧を求める気圧取得手段と、
車両の走行により発生する振動の大きさ情報を取得する振動情報取得手段と、
気圧が前記気圧センサにより測定された気圧、または前記気圧取得手段により求められた気圧としたとき、前記磁気ディスクからの前記磁気ヘッドの浮き上がりを維持できる振動の大きさを限界振動として求める限界振動レベル取得手段と、
前記振動情報取得手段により取得された振動の大きさが前記限界振動レベル取得手段により求められた前記限界振動を超えるとき、前記ハードディスクへのアクセスを禁止する制御手段と
を備えていることを特徴とするカーナビゲーション装置。
【請求項3】
磁気ディスクおよび磁気ヘッドを備えたハードディスクに地図情報を記憶し、現在位置検出手段から取得した現在位置周辺の地図情報を前記ハードディスクから読み出して表示手段に表示するカーナビゲーション装置において、
現在位置の気圧を測定する気圧センサ、または気圧判定情報により現在位置の気圧を求める気圧取得手段と、
車両の走行により発生する振動の大きさ情報を取得する振動情報取得手段と、
車両の振動が前記振動情報取得手段により取得した前記振動の大きさとしたとき、前記磁気ディスクからの前記磁気ヘッドの浮き上がりを維持できる気圧の高さを限界気圧として求める限界気圧レベル取得手段と、
前記気圧センサにより測定された気圧、または前記気圧取得手段により求められた気圧が前記限界気圧レベル取得手段により求められた前記限界気圧未満のとき、前記ハードディスクへのアクセスを禁止する制御手段と
を備えていることを特徴とするカーナビゲーション装置。
【請求項4】
前記気圧判定情報は、少なくとも前記地図情報に含まれた高度情報からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のカーナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−226308(P2008−226308A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−60092(P2007−60092)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】