説明

ガラス搬送装置およびその使用方法

ガラス搬送装置および方法であって、ガラスシートがガラス製造設備内のある地点から別の地点へと移動される際に、ガラスシートの振動を最小限に抑えるようにガラスシートと係合しそれを保持するための強化ロボットが使用される、ガラス搬送装置および方法が本明細書に記載されている。強化ロボットは、1つ以上の吸着カップおよび1つ以上の空気力学式装置を使用することによって、ガラスシートと係合しそれを保持する。吸着カップは、ガラスシートが移動される際に、ガラスシートの外側縁部または非品質領域と接触してそれを支持する。また、空気力学式装置は、ガラスシートが移動される際に、ガラスシートと接触せずに空気力学式装置がガラスシートの品質領域を支持および保持できるように、ガラスシートの中央部分または品質領域に向かってガスを放出する。該装置はまた、空気力学式装置から放出されるガスの温度がガラスシートの温度と実質的に一致するように、空気力学式装置からガラスシートに向かって放出されるガスの温度を調節するための温度制御装置を使用してもよい。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、2004年8月27日に出願された米国特許出願第10/928,041号の優先権の利益を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に援用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、ガラスシートと係合してそれを移動させるためのガラス搬送装置およびその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在では、ガラスシート(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)ガラスシート)を製造する際、ガラス製造設備内のある地点から別の地点へとガラスシートを移動させるのにロボットを使用することが多い。ロボットは典型的には、ガラスシートの外側縁部または非品質領域と係合してそれを保持するための吸着カップを使用するエンドエフェクタを有する。吸着カップは、ガラスシートの外側縁部と係合する必要があるが、その理由は、吸着カップが品質領域の中央部分でガラスシートと接触すると、ガラスシートに許容できない欠陥または汚染が生じるおそれがあるためである。
【0004】
しかし、顧客がより大きなガラスシートを求めるに従い、ロボットが、ガラスシートの中央部分に振動を生じさせずにガラスシートと係合しそれを移動させることはますます難しくなっている。ガラスシートの中央部分の振動は、移動中のロボットの吸着カップによって支持されるガラスシートの中央の支持されていない区間が長いために起こされる。当然ながら、ロボットがガラスシートに過度の振動を生じさせると、ガラスシートは場合によっては破損するかまたは吸着カップから落ちることさえあり得る。ガラスシートの振動を最小限に抑える一方法は、ロボットの速度を制限することである。この手法の欠点は、ロボットが、ガラス製造設備内のある地点から別の地点へとガラスシートを移動させるのに必要とするサイクル時間が長いことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ガラスシートがガラス製造設備内のある地点から別の地点へと移動される際に、ガラスシートの振動を最小限に抑えるようにガラスシートと係合しそれを保持することが可能な強化ロボットを有するガラス搬送装置が必要とされている。この要求やその他の要求は、本発明のガラス搬送装置および方法によって満たされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ガラスシートがガラス製造設備内のある地点から別の地点へと移動される際に、ガラスシートの振動を最小限に抑えるようにガラスシートと係合しそれを保持するための強化ロボットを使用するガラス搬送装置および方法を含む。強化ロボットは、1つ以上の吸着カップおよび1つ以上の空気力学式(aero−mechanical)装置を使用することによって、ガラスシートと係合しそれを保持する。吸着カップは、ガラスシートが移動される際に、ガラスシートの外側縁部または非品質領域と接触してそれを支持する。また、空気力学式装置は、ガラスシートが移動される際に、ガラスシートと接触せずに空気力学式装置がガラスシートの品質領域を支持および保持できるように、ガラスシートの中央部分または品質領域に向かってガスを放出する。該装置はまた、空気力学式装置から放出されるガスの温度がガラスシートの温度と実質的に一致するように、空気力学式装置からガラスシートに向かって放出されるガスの温度を調節するための温度制御装置を使用してもよい。さらに、この搬送装置はまた、空気力学式装置がガラスシートと係合したりガラスシートから離脱したりするのを助けるために、空気力学式装置から放出されるガスの流量を制御するための流量制御装置を使用してもよい。さらに、その搬送装置はまた、空気力学式装置に対するガラスシートの位置を制御するために、空気力学式装置から放出されるガスの流量および/または温度を制御するためのシート位置制御装置を使用してもよい。
【0007】
本発明のより完全な理解は、添付の図面とともに理解する際に以下の詳細な説明を参照することによって得られるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
コーニング社(Corning,Inc.)は、フラットパネルディスプレイのような様々な装置に使用可能な高品質の薄型のガラスシートを形成するフュージョンプロセス(例えばダウンドロープロセス)として公知のプロセスを開発した。このフュージョンプロセスは、フラットパネルディスプレイに使用されるガラスシートを製造するために現在使用されている好ましい技術であるが、その理由は、これらのガラスシートが、他の方法によって製造されるガラスシートと比較した際に平坦性および平滑性に優れた表面を有するからである。ガラスシートを製造するためのフュージョンプロセスを使用するガラス製造装置100を以下に簡単に記載するが、フュージョンプロセスに関するより詳細な説明については、米国特許第3,338,696号明細書および同第3,682,609号明細書に言及されている。これらの2つの特許の内容を参照により本明細書に援用する。
【0009】
図1を参照すると、ガラスシート106を製造するために、本発明のフュージョンプロセスおよびガラス搬送装置102を使用する例示的なガラス製造装置100の線図が示されている。図示されるように、ガラス製造装置100は、溶解槽110、清澄槽115、混合槽120(例えば攪拌チャンバ120)、送出槽125(ボウル125)、フュージョンドロー装置(FDM)140a、移動アンビル装置(traveling anvil machine)(TAM)150、コンベア160およびガラス搬送装置102を含む。溶解槽110は、ガラスバッチ材料が矢印112によって示されるように投入され溶解されて、溶融ガラス126が形成されるところである。清澄槽115(例えば清澄管115)は、溶解槽110からの溶融ガラス126(この時点では図示されていない)を受け取る高温処理領域を有し、そこで溶融ガラス126から気泡が取り除かれる。清澄槽115は、清澄器−攪拌チャンバ連結管122によって混合槽120(例えば攪拌チャンバ120)に連結される。また、混合槽120は、攪拌チャンバ−ボウル連結管127によって送出槽125に連結される。送出槽125は、溶融ガラス126を、下降管130を通してFDM140a内へと送出し、このFDMは、入口132、成形槽135(例えばアイソパイプ135)および引張ロールアセンブリ140を含む。図示されるように、溶融ガラス126は、下降管130から成形槽135(例えばアイソパイプ135)につながる入口132に流れ込む。成形槽135は、溶融ガラス126を受け入れる開口部136を含み、その溶融ガラスはトラフ137に流れ込み、そしてオーバーフローして2つの側面138aおよび138bを下方に流れてから、ルート139として知られているところで融合する。ルート139は、2つの側面138aおよび138bが一緒になるところであり、溶融ガラス126の2つのオーバーフロー壁が再合流(例えば再融合)した後、引張ロールアセンブリ140によって下方に延伸されて、ガラスシート105が形成されるところである。TAM150は、延伸されたガラスシート105を切断して個別片のガラスシート106にする。この時点で、ガラスシート106は熱く、室温よりかなり高い温度である。そこで、ガラス搬送装置102、特に強化ロボット104が、切断されたガラスシート106と係合し、TAM150から、延伸ボトム(Bottom of the Draw)(BOD)領域に配置されたコンベア160へとガラスシート106を移動させる。この領域は、ガラスシート106がまだ熱いので、高温BOD(HBOD)と呼ばれる。その際、コンベア160はガラスシート106を移送し、そのガラスシートは、いくつかのプロセス工程を経る途中で冷える。「低温端(Cold End)」と呼ばれるコンベア160の末端では、顧客に送ることができるように、ガラスシート106は他のガラスシート106と共に包装される。ガラス搬送装置102および強化ロボット104の動作および様々な構成要素についての詳細な説明が、図2〜6に関して以下に記載される。
【0010】
図2Aおよび2Bを参照すると、それぞれ、図1に示されたガラス製造装置100の一部の側面図および正面図が示されており、これらの図を用いて、強化ロボット104が切断されたガラスシート106と係合し、それをTAM150からコンベア160へと移動させる様子を説明するのを助ける。図示されるように、強化ロボット104は、4つの吸着カップ204(例えば)を使用するエンドエフェクタ202と、ガラスシート106を把持および保持し、そしてガラスシート106をTAM150からコンベア160へと移動させるための1つの空気力学式装置206(例えば)とを有する。吸着カップ204は、ガラスシート106の外側縁部または非品質領域と接触しそれを支持する。また、空気力学式装置206(例えばフロートチャック206)は、ガス供給ユニット412(図4を参照のこと)からガスを受け取り、ガラスシート106の中央部分または品質領域に向かってガスを放出するが、これは、空気力学式装置206が、ガラスシート106がTAM150からコンベア160へと移動される際にガラスシート106の品質領域と接触せずにガラスシート106の中央部分を支持および保持することが可能になるようになされる。空気力学式装置206がガラスシート106の品質領域と接触せずにガラスシート106の品質領域といかに係合しそれを保持し得るかについての説明が、図3Aおよび3Bに関して以下に記載される。
【0011】
図3Aおよび3Bを参照すると、それぞれ、ソーラーリサーチ研究所(Solar Research Labs.)によって製造および販売されているフロートチャックとして公知の装置と同様の例示的な空気力学式装置206の斜視図および側面図がある。空気力学式装置206は、ガス供給ユニット412(図4を参照のこと)からのガスがそれを通って流れて、ガラスシート106の一側面にガス膜を生成するように構成され、ガラスシート106が空気力学式装置206の面207から離れ過ぎて移動した場合、空気力学式装置206から放出されるガスによって生じる吸着力(ベルヌーイ(Bernoulli)吸着力)が、ガラスシート106を空気力学式装置206へと引き戻すようになっている。また、ガラスシート106が空気力学式装置206の面207に近付き過ぎて移動した場合、空気力学式装置206から放出されるガスによって生じる反発力が、ガラスシート106を空気力学式装置206から離すように押しやる。空気力学式装置206が、ガラスシート106に接触する必要なく、所与の位置で単一の側からガラスシート106を保持することを可能にするのは、吸着力と反発力との間のバランスである。
【0012】
図示されるように、空気力学式装置206は、ガスが供給される孔208と、ガスが排出される2つの孔210aおよび210bとを有する。空気力学式装置206は、ランド部分212、中央部分212bおよびキャビティ部分214も有する。特に、空気力学式装置206は、ガラスシート106と、ランド部分212における空気力学式装置206の面207との間の小さな間隙を通ってガスが流れる際に、ガスが動圧ρU(式中、ρはガス密度であり、Uはガス速度である)を増すにつれて、より速く流れるように構成される。動圧ρUの増大は、P+ρU=0で表されるベルヌーイ式に従って静圧Pが減少されることを意味する。負圧または真空を発生させ、それによって空気力学式装置206がガラスシート106を実際に把持および保持するのを可能にするのはこの静圧Pの減少である。中央部分212bは、孔208を通って導入される所定の容量の加圧ガスを保持する。この中央部分212bは、ガラスシート106を撥ね返す圧力パッドとして働く。ランド部分212によって生成される吸着力と、中央部分212bによって生成される反発力との間のバランスは、ガラスシート106にかかる正味の力となる。空気力学式装置206が図3Aおよび3Bに示される形態の他に有し得る他の形態があることを認識されたい。空気力学式装置206の様々な形態のうちのいくつかの詳細な説明については、特開2001−353683号公報および米国特許第5,067,762号明細書に言及されている。これらの特許の内容は参照により本明細書に援用される。
【0013】
ガラスシート106を搬送する際に、強化ロボット104、特に空気力学式装置206を補助するために、空気力学式装置206から出るガスは、ガラスシート106に一時的な反りが形成されるのを防ぐために、TAM150からコンベア160へと移動される際に冷えるガラスシート106の温度に一致させるように加熱されなければならない。このことは、フュージョンドロー装置140aによって典型的に製造されるような垂直縁部に沿ってビードを有するガラスシートなどの厚さの不均一なガラスシート106に特に当てはまる。空気力学式装置206から出るガスの温度がガラスシート106の温度に一致しないと、ガラスシート106におけるかなりの量の反りが熱的に誘発され得ることが実験によって示されている。この一時的な反りは、空気力学式装置206の有効性を著しく低減し得る。また、ガラスシート106における熱的に誘発される反りは、吸着カップ204とガラスシート106との間の相互作用を変化させることもある。さらに、ガラスシート106における熱的に誘発される反りは、切断されたガラスシート106内に伝播する亀裂を生じさせ得る応力を発生させ得る。この亀裂は、ガラスシート106の縁部のうちの1つに沿った傷から生じるか、またはガラスシート106の本体内のいかなる傷からも生じ得る。さらに、ガラスシート106内の温度差による熱的に誘発される応力は、切断されたガラスシート106に伝播する亀裂を生じさせ得る。
【0014】
この問題に対処するために、ガラス搬送装置102は、空気力学式装置206から放出されるガスの温度がガラスシート106の現在温度と実質的に一致するように、空気力学式装置206からガラスシート106に向かって放出されるガスの温度を調節可能な温度制御装置402を含む。ここでもまた、ガラスシート106は、TAM150からコンベア160へと強化ロボット104によって移動される際に絶えず冷えていくことに留意されたい。したがって、温度制御装置402は、移動中のガラスシート106の温度と一致させるために、空気力学式装置206から放出されるガスの温度を絶えず下げる必要がある。温度制御装置402が空気力学式装置206から放出されるガスの温度をいかに調節し得るかについての詳細な説明が、図4に関して以下に記載される。
【0015】
図4を参照すると、強化ロボット104と温度制御装置402とを含むガラス搬送装置102の第1の実施形態の基本構成要素を示すブロック図がある。図示されるように、温度制御装置402は、温度制御器404と、ガス加熱器406と、2つの温度測定装置408および410とを含む。第1の温度測定装置408は、ガラスシート106の温度を測定する。また、第2の温度測定装置410は、空気力学式装置206から放出されるガスが当たる領域と実質的に同一の箇所におけるガラスシート106の温度を測定する。あるいは、第2の温度測定装置410は、空気力学式装置206から放出されるガスの温度を測定可能である。温度制御器404は、温度測定装置408および410の両方から測定された温度を受信し、次いでガス加熱器406の設定値を制御し、ガス供給ユニット412から受け取ったガスを加熱して、空気力学式装置206から放出されるガスの温度が、ガラスシート106の現在温度と同じか、またはそれよりわずかに高いかもしくはわずかに低くなる程度に実質的に一致するようにする。実際には、空気力学式装置206から放出されるガスの温度は、ガラスシート106の残りの部分に対する自然対流によってもたらされる冷却と釣り合いを取るように、ガラスシート106の現在温度よりいくらか低くてもよい。温度制御装置402の別の目的は、強化ロボット104との係合期間中にガラスシート106の振動を抑えるのを助けることであって差し支えない(図7および8を参照のこと)。
【0016】
好ましい実施形態では、第1および第2の温度測定装置408および410は、ガラスシート106の、空気力学式装置206と同じ側に配置される。第1の温度測定装置408はガラスシート106と接触してはならず、空気力学式装置206から放出されるガスによって影響されない領域に配置されなければならない。また、第2の温度測定装置410はガラスシート106と接触してはならず、空気力学式装置206から放出されるガスによって影響される領域に配置されなければならない。当然ながら、空気力学式装置206の熱的影響(空気装置から出るガスの温度またはガラスの温度)の温度測定は正確であるべきである。ガス放出温度がフィードバック測定値として使用されるとすれば、ガス放出温度は、温度制御器104を適切にプログラムするためにガラスシート106の温度に対して「較正」される必要があるであろう。
【0017】
さらに、好ましい実施形態では、ガス加熱器406は、ガラスシート106の現在温度とほとんど瞬時に一致させるように空気力学式装置206から出るガスの温度を変更できるものでなければならない。このことは、ガラスシート106の温度が非常に急速に下がることがあるため、ガス加熱器406は小さい熱慣性および比較的短い反応時間を有さなければならないことを意味する。当然ながら、ガス加熱器406は、ガラスシート106の表面に粒子状物質または他の汚染物質を発生させたりまたは運んだりしてはならない。
【0018】
また、中央コンピュータ414(任意)が図4に示され、この中央コンピュータは温度制御器404の制御を助けるのに使用可能であり、任意の三方弁416の動作の制御を助けるのに使用可能でもある。三方弁416は、ガス加熱器406から放出されるガスを空気力学式装置206に入れさせるかまたは迂回させるように制御可能である。三方弁416は、ガラスシート106が製造されていない場合、ガスを迂回させるかまたはガスが空気力学式装置206に入るのを防ぐように構成され、TAM150の近くの環境に対する影響を低減するようになっている。また、三方弁416は、装置206がTAM150の下方で延伸されたガラスシート105と接近した場合、ならびに装置206が切断されたガラスシート106をコンベアへと脱離した場合に、ガスを迂回させるかまたはガスが空気力学式装置206に入るのを防ぐように構成され得る。あるいは、三方弁416は手動で動作させることが可能である。
【0019】
図5を参照すると、強化ロボット104および温度制御装置402に加えて流量制御装置502を含むガラス搬送装置102の第2の実施形態の基本構成要素を示すブロック図がある。図示されるように、流量制御装置502は、流量制御器504および流量センサ506を含み、これらは共に空気力学式装置206から放出されるガスの流量を制御する働きをする。流量制御装置502はいくつかの点で役立つ。まず、流量制御装置502は、強化ロボット104がガラスシート106と係合した際、および強化ロボット104がガラスシート106から脱離された際に利用可能である。係合プロセスの際に、流量制御器504は、ガラスシート106を空気力学式装置206に向かってスムースに移動させるために、空気力学式装置206へのガスの流量を徐々に増大させることが可能である。また、脱離プロセスの際に、流量制御器504は、ガラスシート106を空気力学式装置206から離してスムースに移動させるために、空気力学式装置206へのガスの流量を徐々に減少させることが可能である。この種の流量制御は、空気力学式装置206へのガスのオン/オフを繰り返すだけで、ガラスシート106を空気力学式装置206に向かって迅速に移動させて接触損傷を形成するため、好ましい。また、第2に、ガスの流量の制御を用いて、空気力学式装置206に対するガラスシート106の位置を微調整することが可能である。中央コンピュータ414は、流量制御器504の動作を制御するのに使用可能である。
【0020】
図6を参照すると、強化ロボット104、温度制御装置402および流量制御装置502に加えてシート位置制御装置602を含むガラス搬送装置102の第3の実施形態の基本構成要素を示すブロック図がある。図示されるように、シート位置制御装置602は、シート位置制御器604および位置センサ606を含み、これらは共に空気力学式装置206から放出されるガスの流量および/または温度を制御する働きをして、空気力学式装置206に対するガラスシート106の位置を制御するようになっている。動作中、シート位置制御器604は、ガラスシート106の位置を示す位置センサ606から信号を受信し、次いで、空気力学式装置206に対するガラスシート106の位置を制御および変更するために、1つ以上の制御信号を流量制御器502および/または温度制御器402に送信する。このようにして、シート位置制御器604は、ガラスシート106と空気力学式装置206との間の間隙の大きさを制御可能である。中央コンピュータ414は、シート位置制御器604の動作を制御するのに使用可能である。
【0021】
ガラスシート106の位置を制御するこの方法を使用して、強化ロボット104を使用してガラスシート106と係合しそれを移動させる元の用途を改良することが可能である。特に、シート位置制御器604を使用して、移動中のガラスシート106に対して垂直の方向の荷重の変化を考慮に入れながら、空気力学式装置206の面207に対して定位置にガラスシート106を保持するために空気力学式装置206によって生成される力を制御することが可能である。この荷重は、強化ロボット104が、様々な角度にガラスシート106を移動および傾斜させる際に発生される重力を含む。また、この荷重は、強化ロボット104が、可変速度で空気を通してガラスシート106を移動および傾斜させる際に発生される空力抵抗を含む。
【0022】
ガラスシート106の位置を制御するのに加えて、シート位置制御装置602は、ガラスシート106にわずかな程度の熱的に誘発される反りを意図的に加えるのに使用可能であり、外部影響によるガラスシート106の振動を低減するために強固になる構造を作り出すようになっている。例えば、平坦なガラスシート106は小さな力で容易に曲がり得るが、曲がったガラスシートはより有効な剛性を有する。したがって、誘発される反りの量が空気力学式装置206および吸着カップ204の限界を超えない限り、加えられる一時的な曲げは、外部影響によって生じるガラスシート106の振動を低減するのを助け得る。
【0023】
図7を参照すると、2つの例示的な空気力学式装置206(WA−3CおよびDP#2として識別される)から放出されるガスの流量と、例示的な空気力学式装置206の一方によって浮揚される例示的な鋼板の間の間隙との間の関係を示唆する実験の結果を示すグラフがある。WA−3Cとして識別される例示的な空気力学式装置206は、ソーラーリサーチ研究所によって製造されるフロートチャックのモデルである(図3Aおよび3Bを参照のこと)。また、DP#2として識別される例示的な空気力学式装置206は、WA−3Cと形状が非常に類似しているがより小さな直径の孔208を有する、ソーラーリサーチ研究所によって製造されるカスタムフロートチャックである(図3Aおよび3Bを参照のこと)。この実験では、鋼板およびフロートチャック206は、鋼板がフロートチャック206の上に配置された状態で、水平に配向される。実線は、400℃に加熱されるガスの様々な流量における間隙を示す。破線は加熱されていない窒素に関するものである。
【0024】
図8を参照すると、例示的な空気力学式装置206(WA−3Cとして識別される)から放出されるガスの温度(℃)と、例示的な空気力学式装置206によって浮揚される例示的な鋼板の間の間隙との間の関係を示唆する実験の結果を示すグラフがある。前述した実施形態と同様に、鋼板およびフロートチャック206は、鋼板がフロートチャック206の付近に配置された状態で、水平に配向される。グラフでは、下の線が、温度に応じた、鋼板とフロートチャック206との間の間隙を示す。また、上の線が、ガス加熱器によって送出されるガスの流量を示す。図から分かるように、(加熱していない温度において)等しい送出流量に関して、ガス温度が上がると、間隙が増大する。
【0025】
図9を参照すると、本発明による、ガラスシート106と係合しそれを移動させるための好ましい方法900の基本工程を示すフローチャートがある。工程902から開始し、強化ロボット104はまた、ガラスシート106の外側縁部または非品質領域と接触しそれを保持する少なくとも1つの吸着カップ204を使用することによって、ガラスシート106と係合しそれを移動させる。強化ロボット104は、空気力学式装置206がガラスシート106の品質領域と接触せずにガラスシート106の品質領域を支持および保持することが可能になるように、ガラスシート106の中央部分または品質領域に向かってガスを放出する少なくとも1つの空気力学式装置206を使用することによってガラスシート106と係合しそれを移動させる。
【0026】
工程904では、温度制御装置402は、空気力学式装置206から放出されるガスの温度がガラスシート106の温度と実質的に一致するように、空気力学式装置206からガラスシート106に向かって放出されるガスの温度を調節するのに使用可能である。例示的な温度制御装置402についての詳細な説明が、図4に関して以下に記載される。
【0027】
工程906では、流量制御装置502は、空気力学式装置206が有効にガラスシート106と係合したりガラスシート106から脱離したりすることが可能なように、空気力学式装置206から放出されるガスの流量を制御するのに使用可能である。例示的な流量制御装置502についての詳細な説明が、図5に関して以下に記載される。
【0028】
工程908では、シート位置制御装置602は、空気力学式装置206に対するガラスシート106の位置を制御するために、空気力学式装置206から放出されるガスの流量および/または温度を制御するのに使用可能である。例示的なシート位置制御装置602についての詳細な説明が、図6に関して以下に記載される。
【0029】
上記から、ガラスシート106と係合しそれを移動させるための吸着カップ204および空気力学式装置206を使用する強化ロボット104を有するガラス搬送装置102が、ガラスシート106と係合しそれを移動させるために単に吸着カップが使用される従来のロボットに比べて大幅な改良であることは当業者であれば容易に認識可能である。この改良は、従来のロボットがガラスシート106の外側縁部のみと係合しそれを保持することが可能であるのに対し、該強化ロボット104は、ガラスシート106の外側縁部だけでなくガラスシート106の中央部分と係合しそれを保持することが可能であるために実現可能である。
【0030】
本発明のさらなる特徴、利点および使用のうちのいくつかは以下の通りである。
【0031】
・本発明の別の便益は、TAM150における折割プロセスに見られる。従来のロボットは、折割プロセスにおいて、切り線を入れたガラスシート106を把持しそれを回転させて、切り線において曲げ応力を発生させた。従来のロボットはガラスシート106の縁部のみを支持したため、ガラスシート106の曲げがそこに発生した。また、ガラスシート106の可撓性により、切り線に対するガラスシート106の中央における曲げ角の「ずれ」が発生した。切断されたガラスシート106を分離する応力が、切り線から離れた、ガラスシート106の縁部において発生するため、ガラスシート106の中央は、亀裂が伝播する前の限界角まで曲げられる必要があった。このため、ガラスシート106の縁部は、亀裂を発生させるのに必要な角度よりもさらに曲げられた。強化ロボット104は、折割プロセスの際に、切り線の近くにおいて、非接触装置206を用いてガラスシート106の中央を支持することによってこの問題に対処する。また、非接触装置206の使用により、折割プロセス中のガラスシート106の振動が低減される。このことはシートの清浄度にとって便益があるが、その理由は、切断されたシート106および延伸されたシート105の水平縁部が互いに対して擦れ合う(この際、シートは、シート同士が離されるまでに形状が変わる)可能性が減少するためである。
【0032】
・図3Aおよび3Bに示される空気力学式装置の他に、本発明に使用可能な多くの様々な種類の空気力学式装置206が存在することを認識されたい。例えば、空気力学式装置206は、ガラスシート106と接触せずにガラスシート106の振動を抑えることが可能なあらゆる空気装置であり得る。これには空気パッドが含まれ、該空気パッドは一方向(押し出し方向)でのみ動作するが、その中立位置の一側面に対する方向でガラスシート106の振動を抑えるように位置決め可能である。また、空気力学式装置206は任意のガスを使用可能であるが、その入手可能性およびコストの点から窒素および空気が好ましい。
【0033】
・強化ロボット104がガラスシート106をTAM150からコンベア160へと移動させるガラス製造装置100に使用される際の、ガラス搬送装置102を本明細書に記載したが、この種の装置は、ロボットが任意の種類のシート(例えばガラスシート、金属シート)を移動させる必要があるあらゆる用途に使用可能であることを認識されたい。また、空気力学式装置が使用され、プロセスガスの放出温度が搬送される片の温度と実質的に一致させるべき周囲条件と異なるあらゆる用途に本発明が使用可能であることを認識されたい。
【0034】
・本発明によれば、強化ロボット104が、ガラスシート106と係合するために任意の数の吸着カップ204および/または空気力学式装置206を使用するエンドエフェクタ202を有し得ることを認識されたい。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態を、添付の図面に示し、上記の詳細な説明に記載したが、本発明は開示した実施形態に限定されず、冒頭の特許請求の範囲に記載および規定された本発明の趣旨から逸脱することなく、多くの再構成、変更および置き換えが可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるための強化ロボットを使用するガラス搬送装置を組み込んだ例示的なガラス製造装置のブロック図である。
【図2A】本発明に従い、強化ロボットがいかに切断されたガラスシートと係合しそれを移動させ得るかを説明するのを助けるために使用される図1に示されるガラス製造装置の一部の側面図である。
【図2B】本発明に従い、強化ロボットがいかに切断されたガラスシートと係合しそれを移動させ得るかを説明するのを助けるために使用される図1に示されるガラス製造装置の一部の正面図である。
【図3A】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるのを助けるための図1および2に示される強化ロボットによって使用され得る例示的な空気力学式装置の斜視図である。
【図3B】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるのを助けるための図1および2に示される強化ロボットによって使用され得る例示的な空気力学式装置の側面図である。
【図4】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるのを助けるための強化ロボットに加えて温度制御装置を使用する図1および2に示されるガラス搬送装置の第1の実施形態の基本構成要素を示すブロック図である。
【図5】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるのを助けるための強化ロボットおよび温度制御装置に加えて流量制御装置を使用する図1および2に示される装置の第2の実施形態の基本構成要素を示すブロック図である。
【図6】本発明に従い、切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるのを助けるための強化ロボット、温度制御装置および流量制御装置に加えてシート位置制御装置を使用する図1および2に示されるガラス搬送装置の第3の実施形態の基本構成要素を示すブロック図である。
【図7】2つの例示的な空気力学式装置から放出されるガスの流量と、2つの例示的な空気力学式装置のうちの一方によって浮揚される例示的な鋼板の間の間隙との関係を示唆する実験の結果を示すグラフである。
【図8】例示的な空気力学式装置から放出されるガスの温度(℃)と、例示的な空気力学式装置によって浮揚される例示的な鋼板の間の間隙との関係を示唆する実験の結果を示すグラフである。
【図9】本発明に従い、ガラスシートと係合しそれをガラス製造設備内のある地点から別の地点へと移動させるための好ましい方法の基本工程を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスシートと係合しそれを移動させるための搬送装置であって、前記搬送装置がロボットを備え、該ロボットが、
前記ガラスシートの非品質領域と接触しそれを保持するための吸着カップと、
前記ガラスシートの品質領域に向かってガスを放出するための空気力学式装置であって、それにより、前記ガラスシートの品質領域と接触せずに前記ガラスシートの品質領域を支持および保持できる空気力学式装置と、
前記空気力学式装置から前記ガラスシートに向かって放出されるガスの温度を調節するための温度制御装置と、
を含むことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記温度制御装置が、
ガス加熱器と、
前記空気力学式装置によって影響されない区域の前記ガラスシートの温度を測定するための第1の温度測定装置と、
前記空気力学式装置によって影響される区域の前記ガラスシートの温度を測定するための第2の温度測定装置と、
前記第1および第2の温度測定装置から測定された温度を受信し、次いで前記ガス加熱器の設定値を制御し、ガス供給ユニットから受け取ったガスを加熱して、前記空気力学式装置から放出される加熱ガスの温度が、前記ガラスシートの温度と実質的に一致するようにするための、温度制御器と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記温度制御装置が、
ガス加熱器と、
前記空気力学式装置によって影響されない区域の前記ガラスシートの温度を測定するための第1の温度測定装置と、
前記空気力学式装置から放出されるガスの温度を測定するための第2の温度測定装置と、
前記第1および第2の温度測定装置から測定された温度を受信し、次いで前記ガス加熱器の設定値を制御し、ガス供給ユニットから受け取ったガスを加熱して、前記空気力学式装置から放出される加熱ガスの温度が、前記ガラスシートの温度と実質的に一致するようにするための、温度制御器と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記空気力学式装置が前記ガラスシートと係合したり前記ガラスシートから脱離したりすることが可能なように、前記空気力学式装置から放出されるガスの流量を制御するための流量制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記流量制御装置が、
ガス供給ユニットから放出されるガスの流量を測定するための流量測定装置と、
前記流量測定装置から測定された流量を受信し、次いで、前記空気力学式装置が前記ガラスシートと係合したり前記ガラスシートから脱離したりすることが可能なように、前記空気力学式装置から放出されるガスの流量を制御するための流量制御器と、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記空気力学式装置に対する前記ガラスシートの位置を制御するために、前記空気力学式装置から放出されるガスの流量および/または温度を制御するためのシート位置制御装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記シート位置制御装置が、
前記空気力学式装置に対する前記ガラスシートの位置を測定するための位置センサと、
前記位置センサから前記ガラスシートの測定された位置を受信し、次いで、前記空気力学式装置に対する前記ガラスシートの位置を制御するために、前記空気力学式装置から放出されるガスの流量および/または温度を制御するためのシート位置制御器と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記空気力学式装置が、前記ガラスシートの一側面にガス膜を生成するガスを放出し、前記ガラスシートが前記空気力学式装置の面から離れ過ぎて移動した場合、前記空気力学式装置から放出されるガスによって生じるベルヌーイ吸着力が、前記ガラスシートを前記空気力学式装置に近付けて引っ張り、そして、前記ガラスシートが前記空気力学式装置に近付き過ぎて移動した場合、前記空気力学式装置から放出されるガスによって生じる反発力が、前記ガラスシートを前記空気力学式装置から離すように押しやるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項9】
ガラスシートと係合しそれを移動させるための方法であって、
ロボットを使用する工程であって、該ロボットが、
前記ガラスシートの非品質領域と接触しそれを保持する吸着カップと、
前記ガラスシートの品質領域に向かってガスを放出する空気力学式装置であって、それにより、前記ガラスシートの品質領域と接触せずに前記ガラスシートの品質領域を支持および保持できる空気力学式装置とを含むものである工程と、
前記空気力学式装置から前記ガラスシートに向かって放出されるガスの温度を調節する温度制御装置を使用する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記温度制御装置が、
ガス加熱器と、
前記空気力学式装置に近接しているが、前記空気力学式装置によって影響されない領域の前記ガラスシートの温度を測定するための第1の温度測定装置と、
前記空気力学式装置によって直接影響される区域の前記ガラスシートの温度を測定するための第2の温度測定装置と、
前記第1および第2の温度測定装置から測定された温度を受信し、次いで前記ガス加熱器の設定値を制御し、ガス供給ユニットから受け取ったガスを加熱して、前記空気力学式装置から放出される加熱ガスの温度が、前記ガラスシートの温度と実質的に一致するようにするための、温度制御器と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記温度制御装置が、
ガス加熱器と、
前記空気力学式装置によって影響されない区域の前記ガラスシートの温度を測定するための第1の温度測定装置と、
前記空気力学式装置から放出されるガスの温度を測定するための第2の温度測定装置と、
前記第1および第2の温度測定装置から測定された温度を受信し、次いで前記ガス加熱器の設定値を制御し、ガス供給ユニットから受け取ったガスを加熱して、前記空気力学式装置から放出される加熱ガスの温度が、前記ガラスシートの温度と実質的に一致するようにするための、温度制御器と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記空気力学式装置に対する前記ガラスシートの位置を制御するために、前記空気力学式装置から放出されるガスの流量および/または温度を制御するためのシート位置制御装置を使用する工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
バッチ材料を溶解して、溶融ガラスを形成するための少なくとも1つの槽と、
前記溶融ガラスを受け入れ、ガラスシートを形成するためのアイソパイプと、
前記ガラスシートを延伸するための延伸機と、
前記延伸されたガラスシートを切断するための切断機と、
前記切断されたガラスシートと係合しそれを移動させるための搬送装置と、
を備えたガラス製造装置であって、
前記搬送装置が、
前記ガラスシートの非品質領域と接触しそれを保持するための吸着カップと、
前記ガラスシートの品質領域に向かってガスを放出するための空気力学式装置であって、それにより、前記ガラスシートの品質領域と接触せずに前記ガラスシートの品質領域を支持および保持できる空気力学式装置と、
を含むロボット、および
前記空気力学式装置から放出されるガスの温度が、前記ガラスシートの温度と実質的に一致するように、前記空気力学式装置から前記ガラスシートに向かって放出されるガスの温度を調節するための温度制御装置、
を含むことを特徴とするガラス製造装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−511522(P2008−511522A)
【公表日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529989(P2007−529989)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/029595
【国際公開番号】WO2006/026197
【国際公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【出願人】(397068274)コーニング インコーポレイテッド (1,222)
【Fターム(参考)】