説明

シリコーンペースト組成物

シリコーン有機エラストマーゲルを水または親水性溶媒と混合することによって製造したシリコーンペースト組成物を開示する。シリコーンペースト組成物はパーソナルまたはヘルスケア活性成分をさらに含有してもよい。シリコーン有機エラストマーは、キャリア流体中でオルガノ水素シロキサンを二種のポリオキシアルキレン、すなわち各両分子末端に脂肪族不飽和を有する第1のポリオキシアルキレンと、脂肪族不飽和を一方の分子末端に有する第2のポリオキシアルキレンと反応させることにより作製される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年1月7日に出願した米国特許出願第61/142,984号の特典を主張する。
【0002】
本発明は、シリコーン有機エラストマーゲルを水または親水性溶媒と混合することによるシリコーンペースト組成物に関する。シリコーンペースト組成物は、パーソナルまたはヘルスケア活性成分を更に含有することができる。シリコーン有機エラストマーゲルは、キャリア流体中でオルガノ水素シロキサンを2種のポリオキシアルキレン、両分子末端それぞれに脂肪族不飽和を有する第1のポリオキシアルキレン、および一方の分子末端に脂肪族不飽和を有する第2のポリオキシアルキレンと反応させることにより調製される。
【背景技術】
【0003】
シリコーンエラストマーゲルおよびペーストは様々な製剤に望ましい特性を付与する。これらをレオロジー変性剤または増粘剤として用いることができる。パーソナルケア製剤において、これらは皮膚感触のような所望の感覚的美観を製剤に与えるためにしばしば有用である。これらを用いて活性成分を表面に送達することもできる。シリコーンエラストマーゲルは、通常オルガノポリシロキサンを架橋して膨潤溶媒の存在下でシリコーンエラストマーを形成することにより調製される。架橋ステップ中および/または架橋ステップ後に、膨張したシリコーンエラストマーを剪断してペーストを形成する。該ペーストに、さらなる溶剤、阻害剤、または活性物質の添加のような更なる処理を施し、また追加の剪断を加えて均一なペーストを付与することができる。最も一般的には、シリコーンエラストマーを揮発性シリコーンキャリア流体に分散させてゲル化組成物を形成する。このようなシリコーンエラストマーの代表的な例が、特許文献1および特許文献2に教示されている。
【0004】
特許文献3は、シリコーンエラストマーを疎水性のポリアルキレンオキシドで架橋することによりパーソナルケア中の興味ある有機キャリアー流体および有機活性成分とより大きな親和性を有するシリコーンエラストマーゲルを開示する。
【0005】
特許文献3は有機キャリア流体および活性成分とより大きな相溶性を有するシリコーンエラストマーゲルを提供するが、追加の界面活性剤または乳化剤を使用する必要性を低減または排除しながら、シリコーンエラストマーゲルに水または親水性成分を混和するためのさらなる必要性がまだある。界面活性剤および乳化剤の添加は、製剤の自由度を制限し、また美観を減ずる場合がある。従って、パーソナルまたはヘルスケア製品として処方される場合に安定である相溶化組成物を同定する必要性がある。その上、シリコーンエラストマーゲルと関連する美観的品質を有する組成物を同定する必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,880,210号
【特許文献2】米国特許第5,760,116号
【特許文献3】WO2009/006091(PCT/US2008/67989)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、有機流体および活性成分を水または親水性ベースの物質と相溶化し得る特定のシリコーンペースト組成物を見出した。該シリコーンペーストは、ペンダントポリオキシアルキレン基を有するポリオキシアルキレン架橋シリコーンエラストマーを含有するシリコーン有機エラストマーゲルから得られ、シリコーンエラストマーに混和するポリオキシアルキレン基の選択および量は、2〜25重量%エチレンオキシド基を有するシリコーンエラストマーを付与するようなものである。本発明のペースト組成物は、様々なパーソナルおよびヘルスケア活性成分に水および親水性物質を混和することができる。本発明のペースト組成は、スキンケア組成物として適用する際に望ましい美観を付与するレオロジー特性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のペースト組成物は、a)シリコーン有機エラストマーゲルおよびb)水または親水性溶媒を含む。シリコーン有機エラストマーゲルは、i)シリコーン有機エラストマーおよびii)疎水性キャリア流体を含む。シリコーン有機エラストマーゲルに用いるシリコーン有機エラストマーおよび疎水性キャリア流体の量は、シリコーン有機エラストマーが2〜95重量%、また疎水性キャリア流体が5〜98重量%であり、それぞれの合計が100重量%となる。成分i)およびii)に加えて、追加の成分をシリコーン有機エラストマーゲルに加えることができ、この場合使用するすべての成分の量が合計で100重量%とすべきである。
【0009】
本発明のゲルに用いるシリコーン有機エラストマーは、
A)平均式:(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)
(式中のRは水素またはRであり、Rは一価ヒドロカルビルであり、v≧2、x≧0、y≧2である)のシロキシ単位を含むオルガノ水素シロキサンと、
B)平均式:RO‐[(CO)(CO)(CO)]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、cは0〜50、dは0〜100、eは0〜100で、ただし(d+e)/(c+d+e)の比が0.5よりも大きい)を有する第1のポリオキシアルキレンと、
C)ヒドロシリル化触媒と、
D)平均式:RO‐[(CO)c´(CO)d´(CO)]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、c´は4よりも大きく、d´およびeは0〜100であり、Rは水素、アシル基または1〜8炭素を含む一価炭化水素基である)を有する第2のポリオキシアルキレンとを疎水性キャリア流体の存在下で反応させることにより得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】活性成分であるナイアシンアミドの経時的な放出割合を示す
【図2】活性成分であるリドカインHClの経時的な放出割合を示す
【図3】活性成分であるクリンダマイシンホスフェートの経時的な放出割合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
A)オルガノ水素シロキサン
成分A)は、平均式:(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)
(式中のRは水素またはRであり、Rは一価炭化水素であり、v≧2、
x≧0、あるいはx=1から500、あるいはx=1から200であり、
y≧2、あるいはy=2から200、あるいはy=2から100である)を有する直鎖または分岐鎖オルガノ水素シロキサンである。
【0012】
は、置換または未置換の脂肪族または芳香族ヒドロカルビルであってもよい。一価の未置換脂肪族ヒドロカルビルを例示すれば、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシルおよびオクタデシルのようなアルキル基、ならびにシクロヘキシルのようなシクロアルキル基があるが、これらに限定されない。一価の置換脂肪族ヒドロカルビルを例示すれば、クロロメチル、3−クロロプロピルおよび3,3,3‐トリフルオロプロピルのようなハロゲン化アルキル基があるが、これらに限定されない。芳香族炭化水素基を例示すれば、限定しないが、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、スチリル、および2‐フェニルエチルがある。
【0013】
一つの実施形態において、オルガノ水素シロキサンは、追加のシロキシ単位を含むことができ、平均式:
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(RSiO1.5
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(SiO
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(SiO2)(RSiO1.5
またはその任意の混合物を有し、ここでRは水素またはRであり、Rは一価ヒドロカルビルであり、v≧2、w≧0、x≧0、y≧2、かつz≧0である。
【0014】
一実施形態において、オルガノ水素シロキサンは、平均式;
(CHSiO[(CHSiO][(CH)HSiO]Si(CH
(式中のx≧0、あるいはx=1から500、あるいはx=1から200であり、
かつ、y≧2、あるいはy=2から200、あるいはy=2から100である)
を有するジメチル・メチル水素ポリシロキサンから選ばれる。
【0015】
オルガノ水素シロキサンの製造方法は周知であり、多くのものが市販されている。
【0016】
B)第1のポリオキシアルキレン
成分B)は、平均式:
O‐[(CHO)(CO)(CO)]‐R
(式中のRは2から12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、cは0から50、あるいは0から10、あるいはまた2未満であり、dは0から100、あるいは1から100、あるいはまた5から50であり、eは0から100、あるいは0から50、あるいはまた0から30であり、ただし(d+e)/(c+d+e)の比が0.5よりも大、あるいは0.8より大、あるいはまた0.95より大である)を有するポリオキシアルキレンである。
【0017】
成分B)として有用なポリオキシアルキレンは、各分子鎖末端(すなわち、アルファおよびオメガ位)で2から12個の炭素原子を有する不飽和脂肪族炭化水素基で終端されたポリオキシアルキレンである。ポリオキシアルキレンは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1,2‐エポキシヘキサン、1,2‐エポキシオクタン、シクロヘキセンオキシドまたはエキソ‐2,3‐エポキシノルボルナンのような環状エポキシドの重合に由来するものであってよい。ポリオキシアルキレン基は、オキシエチレン単位(CO)、オキシプロピレン単位(CO)、オキシブチレン単位(CO)、またはその混合物を含むことができる。典型的には、ポリオキシアルキレン基は、モルベースで定義され、上記式中の下付き文字c、dおよびeで表示されるように大部分オキシプロピレンまたはオキシブチレン単位を含む。不飽和脂肪族炭化水素基は、アルケニルまたはアルキニル基とすることができる。アルケニル基の代表的で、限定されない例は、次の構造:HC=CH‐、HC=CHCH‐、HC=C(CH)CH‐、HC=CHCHCH‐、HC=CHCHCHCH‐およびHC=CHCHCHCHCH‐により示される。アルキニル基の代表的で、限定されない例は、次の構造:HC≡C‐、HC≡CCH‐、HC≡CC(CH)‐、HC≡CC(CH‐、HC≡CC(CHCH‐により示される。
【0018】
一実施形態において、ポリオキシアルキレンは、
C=CHCHO[CO]CHCH=CH
C=C(CH)CHO[CO]CHC(CH)=CH
HC≡CCHO[CO]CHC≡CH、または、
HC≡CC(CHO[CO]C(CHC≡CH
(式中のdは上述したとおりである)から選ばれる。
【0019】
各分子末端に不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリオキシアルキレンは、当業界で既知であり、多くのものが市販されている。各分子末端に不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリオキシアルキレンは、NOF(日本油脂、日本国東京)およびClariant社(米国ノースカロライナ州シャーロッツビル)から市販されている。
【0020】
(C)ヒドロシリル化触媒
成分C)は、ヒドロシリル化反応に通常用いる任意の触媒を含む。白金族金属含有触媒を用いるのが好ましい。白金族とは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金ならびにその複合体を意味する。本発明の組成物の製造に有用な白金族金属含有触媒は、米国特許第3,419,593号および米国特許第5,175,325号に記載されたように製造した白金錯体であり、これらの特許の内容をかかる錯体およびその製法を示すために、ここに参照して援用する。有用な白金族金属含有触媒の他の例は、米国特許第3,989,668号;米国特許第5,036,117号;米国特許第3,159,601号;米国特許第3,220,972号;米国特許第3,296,291号;米国特許第3,516,946号;米国特許第3,814,730号;および米国特許第3,928,629号に見出すことができ、これらすべてを有用な白金族金属含有触媒およびその製造方法を示すためにここに参照して援用する。白金族含有触媒は、白金族金属、シリカゲルもしくは粉末木炭のような担体に堆積させた白金族金属、または白金族金属の化合物もしくは錯体とすることができる。好ましい白金含有触媒としては、六水和物もしくは無水物形態のいずれかのクロロ白金酸、および/または、クロロ白金酸をジビニルテトラメチルジシロキサンのような脂肪族不飽和有機ケイ素化合物と反応させることを備える方法によって得た白金含有触媒、または2001年12月7日出願米国特許出願第10/017229号に記載された(COD)Pt(SiMeCl(式中のCODは1,5‐シクロオクタジエン、Meはメチルである)のようなアルケン‐白金‐シリル錯体が挙げられる。アルケン‐白金‐シリル錯体は、例えば0.015モルの(COD)PtClを0.045モルのCODおよび0.0612モルのHMeSiClと混合することによって製造することができる。
【0021】
触媒の適正量は、用いる個々の触媒によって決まる。白金触媒は、組成物中の固形分(非溶媒成分すべて)の全重量パーセントに対し少なくとも百万部当たり2部(ppm)、あるいは4〜200ppmの白金を付与するのに十分な量で存在させるべきである。通常、白金は、同じ基準で4から150重量ppmの白金を付与するのに十分な量で存在する。触媒は、単一種として、あるいは二つ以上の異なる種の混合物として添加することができる。
【0022】
D)第2のポリオキシアルキレン
シリコーン有機エラストマーは、ペンダントで、非架橋性のポリオキシアルキレン基を含む。かかる基は、成分D)、すなわち平均式:
O‐[(CHO)c´(CO)d´(CO)e´]‐R
(式中のRは2〜12の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基であり、c´は4より大、d´およびe´は0から100であり、Rは水素、アシル基または1〜8個の炭素を含有する一価の炭化水素基である)を有する第2のポリオキシアルキレンの添加によるヒドロシリル化反応でシリコーン有機エラストマー上に形成される。
【0023】
D中の不飽和脂肪族炭化水素基は、アルケニルまたはアルキニル基とすることができる。アルケニル基の代表的で、限定されない例は、次の構造:HC=CH‐、HC=CHCH‐、HC=C(CH)CH‐、HC=CHCHCH‐、HC=CHCHCHCH‐およびHC=CHCHCHCHCH‐により示される。アルキニル基の代表的で、限定されない例は、次の構造:HC≡C‐、HC≡CCH‐、HC≡CC(CH)‐、HC≡CC(CH‐、HC≡CC(CHCH‐により示される。
【0024】
成分D)として有用なポリオキシアルキレンの代表的で、限定されない例としては、
C=CHCHO(CO)c’H、
C=CHCHO(CO)c’CH
C=CHCHO(CO)c’C(O)CH
C=CHCHO(CO)c’(CO)d’H、
C=CHCHO(CO)c’(CO)d’CH
C=CHCHO(CO)c’C(O)CH
C=C(CH)CHO(CO)c’H、
C=CC(CHO(CO)c’H、
C=C(CH)CHO(CO)c’CH
C=C(CH)CHO(CO)c’C(O)CH
C=C(CH)CHO(CO)c’(CO)d’H、
C=C(CH)CHO(CO)c’(CO)d’CH
C=C(CH)CHO(CO)c’C(O)CH
HC≡CCHO(CO)c’H、
HC≡CCHO(CO)c’CH
HC≡CCHO(CO)c’C(O)CH
HC≡CCHO(CO)c’(CO)d’H、
HC≡CCHO(CO)c’(CO)d’CH
HC≡CCHO(CO)c’C(O)CH
(式中のc’およびd’は上で定義したとおりである)が挙げられる。
【0025】
ポリエーテルは、米国特許第6,987,157号に記載されたようなものから選ぶこともでき、その内容をポリエーテルの教示のためここに参照して援用する。
【0026】
成分Dは、シリコーン有機エラストマーにその形成(すなわち、成分A)、B)、C)およびD)を同時に反応)中か、C)およびD)との第一の反応(〔例えば、成分A)のSiH基の一部の量を反応させる)、引き続いてさらにB)との反応かのいずれかで添加するか、若しくはSiH含量(例えば、シリコーン有機エラストマーに存在する未反応SiH単位に由来する)を有する生成したシリコーン有機エラストマーに後で加えることができる。
【0027】
ヒドロシリル化反応に用いる成分A、BおよびDの量は、成分B)およびD)の脂肪族不飽和基に対する成分A)のSiH単位のモル比が10/1から1/10までの範囲になるように反応物中に存在する成分B)およびD)からの全脂肪族不飽和基のモル量を供給する限り変えることができる。しかしながら、B)およびD)中の不飽和脂肪族炭化水素基と、A)中のSiH単位とのモル比が通常SiHの完全な消費を確実にするのに1より大きい。
【0028】
ヒロドシリル化に用いるB)およびD)の量および構造もさまざまであってよい。しかしながら、B)およびD)の使用量および構造は、2〜25重量%、あるいは3〜20重量%、あるいは4〜18重量%のエチレンオキシド含量を有するシリコーン有機エラストマーを提供するようなものである。ここで用いるエチレンオキシド含量は、シリコーン有機エラストマー構造上に存在する「EO」基(−CHCHO−)の平均量を指す。
【0029】
一実施形態において、シリコーン有機エラストマーをポリオキシプロピレン鎖で架橋するので、シリコーン有機エラストマーはさらにペンダントポリオキシエチレン単位を含む。この実施形態において、成分Bはポリオキシアルキレン基としてプロピレンオキシドのみ含むように選択され、成分Dはポリオキシアルキレン基としてエチレンオキシドのみを含む。従って、この実施形態において、成分Bは式R−[(CO)d´]−R(式中のRは上記に定めるとおりであり、d´は0より大、あるいはd´は4〜50、あるいは10から30であってよい)を有する。成分Bの十分な量を用いて、5〜50重量%のプロピレンオキシド含量のシリコーンエラストマーをもたらす。この実施形態において、成分Bは式RO−[(CO)c´]−R(式中のRおよびRは上記に定めるとおりであり、c´は4より大、あるいはc´は4から50、あるいはまた10から30であってよい)を有する。成分Dの十分な量を用いて、2〜25重量%のエチレンオキシド含有シリコーンエラストマーをもたらす。
【0030】
成分A)、B)、C)およびD)の添加順序はさまざまであってよい。しかしながら、一実施形態において、シリコーンエラストマーを製造する反応は2ステップで進む。第1は、成分A)、C)およびD)を反応させてオルガノ水素シロキサンポリオキシエチレン共重合体を形成し、第2は、オルガノ水素シロキサンポリオキシエチレン共重合体を成分B)および追加量のC)と反応させる。
【0031】
(ii)キャリア流体
シリコーン有機エラストマー(i)をキャリア流体(ii)に含めて、シリコーン−有機ゲル組成物を付与する。一般に、キャリア流体は、ヒドロシリル化反応を行ってシリコーン有機エラストマーを形成するのに用いる溶媒である。適当なキャリア流体として、有機液体(オイルおよび溶媒)、シリコーンおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0032】
典型的に、キャリア流体は有機液体である。有機液体は、オイルまたは溶媒と認識されているものを含む。有機液体の例としては、限定しないが、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、6個以上の炭素原子を有するアルコール、アルデヒド、ケトン、アミン、エステル、エーテル、グリコール、グリコールエーテル、ハロゲン化アルキルおよび芳香族ハライドが挙げられる。炭化水素は、イソドデカン、イソヘキサデカン、Isopar L(C11〜C13)、Isopar H(C11〜C12)、水素化ポリデセンを含む。エーテルおよびエステルとしては、イソデシルネオペンタノエート、ネオペンチルグリコールヘプタノエート、グリコールジステアレート、炭酸ジカプリリル、炭酸ジエチルヘキシル、プロピレングリコールn‐ブチルエーテル、エチル3‐エトキシプロピオネート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、トリデシルネオペンタノエート、プロピレングリコールメチルエーテルアセタテート(PGMEA)、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、オクチルドデシルネオペンタノエート、ジイソブチルアジペート、ジイソプロピルアジペート、プロピレングリコールジカプリレート/ジカプレートおよびオクチルパルミテートが挙げられる。独立型の化合物として、あるいはキャリア流体への成分として適した追加の有機キャリア流体としては、脂肪、油、脂肪酸、脂肪アルコールが挙げられる。
【0033】
キャリア流体はまた、低粘度オルガノポリシロキサン、揮発性メチルシロキサン、揮発性エチルシロキサン、または25℃で1〜1,000mm/秒の粘度を有する揮発性メチルエチルシロキサン、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ヘキサデカメチルへプタシロキサン、へプタメチル‐3‐[(トリメチルシリル)オキシ]トリシロキサン、ヘキサメチル‐3,3‐ビス[(トリメチルシリル)オキシ]トリシロキサン、ペンタメチル[(トリメチルシリル)オキシ]シクロトリシロキサン、加えて、ポリジメチルシロキサン、ポリエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン、およびその任意の混合物であってもよい。
【0034】
i)シリコーン有機エラストマーおよびii)キャリア流体の量は、組成物が、2〜95重量%、あるいは5から95重量%、あるいは10から90重量%のi)シリコーン有機エラストマーと、
98〜5重量%、あるいは95から5重量%、あるいは90から10重量%のii)キャリア流体とを含むようなものであり、但し成分i)およびii)、および任意他の成分または組成物中の成分の合計が100重量%になる。
【0035】
上述したようなシリコーン有機エラストマーゲルを水(もしくは任意の水性溶液)または親水性溶媒と混合してペースト組成物を形成する。通常、ゲルおよび水を単純な混合技術で混合してもよい。シリコーン有機エラストマーゲルに添加する水または親水性溶媒の量は、シリコーン有機エラストマーゲル100部毎につき、水または親水性溶媒1から600部とすることができる。
【0036】
一実施形態において、生成したペースト組成物は油中水型エマルジョンである。
【0037】
あるいはまた、親水性溶媒を用いて無水ペーストを作製することができる。説明の目的のために、親水性溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールのような低分子量アルコール;およびプロピレングリコール、ジプロピレングリコールのようなグリコールを包含する。
【0038】
パーソナルまたはヘルスケア活性成分
パーソナルまたはヘルスケア活性成分を本組成物に加えることができる。本明細書で用いる「パーソナルケア活性成分」は、毛髪または皮膚を手当てして化粧上および/または美容上の利益をもたらす目的のために通常加えるパーソナルケア製剤の添加剤として当業界で既知のあらゆる化合物または化合物の混合物を意味する。「ヘルスケア活性成分」は、医薬上または医療上の利点を与えるのに当業界で既知のあらゆる化合物または化合物の混合物を意味する。従って、「ヘルスケア活性成分」は、一般に使用されかつ米国保健福祉省食品医薬局(連邦規制基準タイトル21(21巻)、第1章Parts200−299およびParts300−499に含まれる)により定義されるような活性成分または活性薬物成分として認められる物質を含む。
【0039】
シリコーンペースト組成物中に存在するパーソナルまたはヘルスケア活性成分の量は変え得るが、通常シリコーンペースト組成物の合計量に対し0.02から50重量%、あるいは1から25重量%、あるいは1から10重量%である。極めて強力な薬剤では、1ppmぐらいの低いレベルを用いることができる。
【0040】
パーソナルまたはヘルスケア活性成分をシリコーン有機ペースト組成物に、シリコーン有機エラストマーの製造中に添加する(前配合法)か、またはシリコーン有機エラストマーゲルの形成後に添加する(後配合法)かのいずれであってもよい。一般に、パーソナルまたはヘルスケア活性成分が疎水性であれば、これをキャリア流体とともに添加する。パーソナルまたはヘルスケア活性成分が親水性であれば、これをシリコーンペーストの製造中に水または親水性溶媒に加えて添加する。
【0041】
本組成物の使用に有用な活性成分として、「プロビタミン」を含むビタミンおよびその誘導体が挙げられる。ここで有用なビタミンとしては、限定しないが、ビタミンA、レチノール、レチノールのC‐C18エステル、ビタミンE、トコフェロール、ビタミンEのエステル、およびこれらの混合物が挙げられる。レチノールとしては、トランス‐レチノール、1,3‐シス‐レチノール、11‐シス‐レチノール、9‐シス‐レチノールおよび3,4‐ジデヒドロレチノール、ビタミンCおよびその誘導体、ビタミンB、ビタミンB、プロビタミンB、パンテノール、ビタミンB、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、ビオチンおよびパントテン酸が挙げられる。他の適当なビタミンおよびここに含まれると考えられるビタミンのINCI名称としては、アスコルビルジパルミテート、アスコルビルメチルシラノールペクチン、アスコルビルパルミテート、アスコルビルステアレート、アスコルビルグルコシド、アスコルビルリン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビル硫酸二ナトリウム、リン酸(アスコルビル/トコフェリル)カリウムがある。
【0042】
注目すべきレチノールは、ビタミンAの化粧品工業会(CTFA、米国ワシントンDC地区)が指定する化粧品原料の国際命名法(INCI)の名称である。他の適当なビタミンおよびここで含まれると考えられるINCI名称として、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチニルプロピオネート、α‐トコフェロール、トコフェルソラン、トコフェリルアセテート、トコフェリルリノレレート、トコフェリルニコチネート、およびトコフェリルスクシネートがある。
【0043】
ここでの使用に適する市販品のいくつかの例には、Fluka Chemie AG社(スイス国)の製品であるビタミンAアセテートおよびビタミンC;ヘンケルコーポレーション(米国イリノイ州ラ・グランジ)のビタミンE製品であるCOVI−OX T−50;ヘンケルコーポレーションの他のビタミンE製品であるCOVI−OX T−70;およびRocheビタミン&ファインケミカル社(米国ニュージャージー州ナトリー)の製品であるビタミンEアセテートがある。
【0044】
活性成分は、酵素のようなタンパク質とすることができる。これらの組成物において酵素を内部に含ませることは、酵素が不活性化されることを避け、酵素の生物活性効果をより長い時間維持するために有利である。酵素は、限定しないが、商業的に入手可能な種類のもの、改良型、組換え型、野生型、天然には存在しない変種、およびこれらの混合物を含む。例えば、好適な酵素としては、ヒドロラーゼ、クチナーゼ、オキシダーゼ、トランスフェラーゼ、還元酵素、ヘミセルラーゼ、エステラーゼ、イソメラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、カタラーゼおよびこれらの混合物が挙げられる。ヒドロラーゼは、限定しないが、プロテアーゼ(バクテリア、菌類、酸、中性、あるいはアルカリ性)、アミラーゼ(アルファまたはベータ)、リパーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ、コラゲナーゼ、リゾチーム、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、およびこれらの混合物を含む。プロテアーゼは、限定しないが、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パンクレアチンおよび他の哺乳動物酵素類;パパイン、ブロメラインおよび他の植物酵素;サブチリシン、エピデルミン、ナイシン、ナリンギナーゼ(L−ラムノシダーセー)ウロキナーゼおよび他の細菌酵素を含む。リパーゼは、限定しないが、トリアシルグリセロールリパーゼ、モノアシル−グリセリンリパーゼ、リポタンパク質リパーゼ、例えばステアプシン、エレプシン、ペプシン、他の哺乳類、植物、バクテリアのリパーゼおよび精製されたリパーゼなどを含む。天然のパパインは、酵素として好ましい。さらに、刺激ホルモン、例えばインシュリンをこれら酵素と一緒に用いて、その有効性を高めることができる。
【0045】
活性成分は、芳香剤または香料であってもよい。香料は、香料業界で通常用いるいかなる香料または芳香活性成分であってもよい。これらの組成物は、一般にさまざまな化学種に属し、その種類は、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アセテート類、亜硝酸塩類、テルペンの炭化水素類、ヘテロ環式窒素あるいは硫黄含有化合物、ならびに天然または合成由来のエッセンシャルオイルにわたる。これら香料成分の多くは、標準的な参考文献、例えば、Perfume and Flavour Chemicals, 1969, S. Arctander,Montclair, New Jerseyなどに詳細に記載されている。
【0046】
芳香剤の例としては、限定しないが、香料ケトンおよび香料アルデヒドを挙げることができる。香料ケトンの例としては、ブッコキシム;イソジャスモン;メチルベータナフチルケトン;ムスクインダノン;トナリド/ムスクプラス;アルファ−ダマスコン、ベータ−ダマスコン、デルタ−ダマスコン、イソ−ダマスコン、ダマスセノン、ダマローズ、メチルジヒドロジャスモネート、メントン、カルボン、カンファー、フェンコン、アルファ−ロノン、ベータ−ロノン、ガンマ−メチルロノン、フラモン、ジヒドロジャスモン、シスジャスモン、イソ−E−スーパー、メチルセドレニルケトンまたはメチルセドリロン、アセトフェノン、メチルアセトフェノン、パラ−メトキシアセトフェノン、メチル−ベータ−ナフチルケトン、ベンジルアセトン、ベンゾフェノン、パラ−ヒドロキシフェニルブタノン、セレリケトンもしくはリブスコン、6−イソプロピルデカヒドロ−2−ナフトン、ジメチルオクテノン、フレスコメント、4−(1−エトキシビニル)−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノン、メチルヘプテノン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)−シクロペンタノン、1−(p−メンテン−6(2)−イル)−1−プロパノン、4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−ブタノン、2−アセチル−3,3−ジメチルノルボマン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン、4−ダマスコル、ダルシニルもしくはカシオン、ゲルソン、ヘキサロン、イソシクレモンE、メチルシクロシトロン、メチルラベンダーケトン、オリボン、パラ−第三級ブチルシクロヘキサノン、ベルドン、デルフォン、ムスコン、ネオブテノン、プリカトン、ベロウトン、2,4,4,7−テトラメチル−オクト−6−エン−3−オン、およびテトラメランがある。
【0047】
より好ましくは、香料ケトンは、その芳香特性に関してアルファダマスコン、デルタダマスコン、イソダマスコン、カルボン、ガンマ−メチルロノン、イソ−e−スーパー、2,4,4,7−テトラメチル−オクト−6−エン−3−オン、ベンジルアセトン、ベータダマスコン、ダマスセノン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルセドリロンおよびこれらの混合物から選択される。
【0048】
香料アルデヒドは、その芳香特性に関してアドキサール;アニスアルデヒド;シマール;エチルバニリン;フロルヒドラル;ヘリオナール;ヘリオトロピン;ヒドロキシシトロネラール;コアボン;ラウリン酸アルデヒド;リラール;メチルノニルアセトアルデヒド;P.T.ブシナル;フェニルアセトアルデヒド;ウンデシレン酸アルデヒド;バニリン;2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール、3−ドデセン−1−アール、アルファ−n−アミル桂皮酸アルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、3−(4−tert−ブチルフェニル)−プロパナール、2−メチル−3−(パラ−メトキシフェニル)プロパナール、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2(1)−シクロヘキセン−1−イル)ブタナール、3−フェニル−2−プロペナール、シス/トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−アール、[(3,7−ジメチル−6−オクテニル)オキシ]アセトアルデヒド、4−イソプロピルベンズアルデヒド、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド、2−メチル−3−(イソプロピルフェニル)プロパナール、1−デカナール;デシルアルデヒド、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、4−(トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]−デシリデン−8)−ブタナール、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンカルボキサルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、パラ−エチル−アルファ,アルファ−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、アルファ−メチル−3,4−(メチレンジオキシ)−ヒドロシンナムアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、アルファ−n−ヘキシル桂皮酸アルデヒド、m−シメン−7−カルボキサルデヒド、アルファ−メチルフェニルアセトアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、ウンデセナール、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド、4−(3)(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−カルボキサルデヒド、1−ドデカナール、2,4−ジメチル−シクロヘキセン−3−カルボキサルデヒド、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド、7−メトキシ−3,7−ジメチルオクタン−1−アール、2−メチルウンデカナール、2−メチルデカナール、1−ノナナール、1−オクタナール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、2−メチル−3−(4−tert−ブチル)プロパナール、ジヒドロ桂皮酸アルデヒド、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド、5−または6−メトキシ−10−ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1−もしくは2−カルボキサルデヒド、3,7−ジメチルオクタン−1−アール、1−ウンデカナール、10−ウンデセン−1−アール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、1−メチル−3−(4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルボキサルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、トランス−4−デセナール、2,6−ノナジエナール、パラトリルアセトアルデヒド;4−メチルフェニルアセトアルデヒド、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテナール、オルトメトキシ桂皮酸アルデヒド、3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセンカルボキサルデヒド、3,7−ジメチル−2−メチレン−6−オクテナール、フェノキシアセトアルデヒド、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、シャクヤクのアルデヒド(6,10−ジメチル−3−オキサ−5,9−ウンデカジエン−1−アール)、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1−カルボキサルデヒド、2−メチルオクタナール、アルファ−メチル−4−(1−メチルエチル)ベンゼンアセトアルデヒド、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−プロピオンアルデヒド、パラメチルフェノキシアセトアルデヒド、2−メチル−3−フェニル−2−プロペン−1−アール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、ヘキサヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、3−プロピル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプテ−5−エン−2−カルバルデヒド、9−デセナール、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ヘキサナール、トランス−2−ヘキセナール、1−p−メンテン−q−カルボキサルデヒドおよびこれらの混合物から選択されるのが好ましい。
【0049】
より好ましいアルデヒドは、その芳香特性に関して1−デカナール、ベンズアルデヒド、フロルヒドラール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド;シス/トランス−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール;ヘリオトロピン;2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド;2,6−ノナジエナール;アルファ−n−アミル桂皮酸アルデヒド、アルファ−n−ヘキシル桂皮酸アルデヒド、P.T.ブシナール、リーラル、シマール、メチルノニルアセトアルデヒド、ヘキサナール、トランス−2−ヘキセナールおよびこれらの混合物から選択される。
【0050】
上記香料成分のリストにおいて、一部は当業者に従来知られている商品名であり、異性体をも含む。このような異性体も本発明の使用に適している
【0051】
活性成分はまた、1種以上の植物抽出物であってもよい。これらの成分の例は、以下のとおりである:アシタバ抽出物、アボカド抽出物、アジサイ抽出物、ムクゲ抽出物、アルニカ抽出物、アロエ抽出物、アプリコット抽出物、キョウニン抽出物、イチョウの抽出物、ウイキョウ抽出物、ウコン[クルクマ]抽出物、ウーロン茶抽出物、バラの実抽出物、エキナシア抽出物、オウゴン抽出物、コルク皮層抽出物、日本のオウレン抽出物、大麦抽出物、Hyperium抽出物、白イラクサ抽出物、オランダガラシ抽出物、オレンジ抽出物、乾燥させた海水、海藻抽出物、加水分解エラスチン、加水分解小麦パウダー、加水分解シルク、カミツレ抽出物、ニンジン抽出物、ヨモギ抽出物、カンゾウ抽出物、ハイビスカス茶抽出物、Pyracantha Fortuneanaの実抽出物、キーウィ抽出物、キナ皮抽出物、キュウリ抽出物、グアノシン、クチナシ抽出物、クマザサ抽出物、クジン抽出物、クルミ抽出物、グレープフルーツ抽出物、クレマチス抽出物、クロレラエキス、クワ抽出物、ゲンチアナエキス、紅茶抽出物、酵母エキス、ゴボウ抽出物、米糠酵母抽出物、コメ胚芽油、コンフリー抽出物、コラーゲン、コケモモ抽出物、クチナシ抽出物、サイシン抽出物、ミシマサイコ族の抽出物、臍帯抽出物、サルビア抽出物、サボンソウ抽出物、竹エキス、サンザシの実抽出物、サンショウの実抽出物、椎茸抽出物、ジオウ抽出物、ムラサキ抽出物、シソ抽出物、シナノキ抽出物、フィリペンデュラ抽出物、シャクヤク抽出物、ショウブ根抽出物、シラカバ抽出物、トクサ抽出物、ヘデラヘリックス(ツタ)抽出物、サンザシ抽出物、ニワトコ黒質抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、セイヨウハッカ抽出物、セージ抽出物、ゼニアオイ抽出物、センキュウの根抽出物、日本の緑のゲンチアナ抽出物、大豆抽出物、タイソウ抽出物、タイムエキス、茶エキス、ショウコウ抽出物、イネ科白茅抽出物、チンピの抽出物、日本のアンゼリカ根抽出物、キンセンカ抽出物、トウニン抽出物、トウヒ抽出物、ドクダミ抽出物、トマト抽出物、納豆抽出物、チョウセンニンジン抽出物、緑茶抽出物(camelliea sinesis)、ニンニクエキス、野バラ抽出物、ハイビスカスエキス、バクモンドウ抽出物、ハス抽出物、パセリ抽出物、ハチミツ、マンサク抽出物、パリエタリア抽出物、エンメイソウ抽出物、ビサボロール抽出物、ビワ抽出物、カントウ抽出物、フキ抽出物、ブクリョウ抽出物、肉屋ほうき抽出物、ブドウ抽出物、プロポリスエキス、ヘチマ抽出物、紅花抽出物、ペパーミント抽出物、リンデン抽出物、パエオニア抽出物、ホップ抽出物、松の木抽出物、マロニエ抽出物、ミズバショウ[Lysichiton camtschatcese]抽出物、ムクロジ皮抽出物、メリッサ抽出物、桃抽出物、ヤグルマギク抽出物、ユーカリ抽出物、雪の下抽出物、シトロン抽出物、ヨクイニン抽出物、ヨモギ抽出物、ラベンダー抽出物、りんご抽出物、レタス抽出物、レモンエキス、中国のレンゲ抽出物、バラ抽出物、ローズマリー抽出物、ローマンカミツレ抽出物、およびローヤルゼリー抽出物。
【0052】
一実施形態において、パーソナルケア活性成分は、日焼け防止剤である。日焼け防止剤は、太陽光への暴露の弊害から皮膚を保護するために当業界で既知のあらゆる日焼け防止剤から選択することができる。日焼け防止化合物は、通常紫外線(UV)光を吸収する有機化合物、無機化合物またはこれらの混合物から選択される。したがって、日焼け防止剤として使用可能な代表的で、制限されない例としては、アミノ安息香酸、シノキサート、ジエタノールアミンメトキシシンナメート、ジガロイルトリオレエート、ジオキシベンゾン、エチル4‐[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノベンゾエート、グリセリルアミノベンゾエート、ホモサレート、ジヒドロキシアセトンを有するLawsone、メンチルアントラニレート、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリシレート、オキシベンゾン、パジメートO、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、レッドペトロラタム、スリソベンゾン、二酸化チタン、トロラミンサリチレート、セタミノサロール、アラトインPABA、ベンザルフタリド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン1−12,3‐ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー加水分解コラーゲンスルホンアミド、ベンジリデンカンファースルホン酸、ベンジルサリチレート、ボルネロン、ブメトリゾール、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ブチルPABA、セリア/シリカ、セリア/シリカタルク、シノキサート、DEA‐メトキシシンナメート、ジベンゾオキサゾールナフタレン、ジ‐t‐ブチルヒドロキシベンジリデンカンファー、ジガロイルトリオレート、ジイソプロピルメチルシンナメート、ジメチルPABAエチルセテアリールジモニウムトシレート、ジオクチルブタミドトリアゾン、ジフェニルカルボメトキシアセトキシナフトピラン、ビスエチルフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルジスルホン酸二ナトリウム、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルジイソプロピルシンナメート、エチルメトキシシンナメート、エチルPABA、エチルウロカネート、エトロクリレンフェルラ酸、グリセリルオクタノエートジメトキシシンナメート、グリセリルPABA、グリコールサリチレート、ホモサレート、イソアミルp‐メトキシシンナメート、イソプロピルベンジルサリチシレート、イソプロピルジベンゾリルメタン、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メンチルアントラニレート、メンチルサリチレート、4−メチルベンジリデン、カンファー、オクトクリレン、オクトリゾール、オクチルジメチルPABA、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オクチルトリアゾン、PABAPEG−25PABA、ペンチルジメチルPABA、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、メトキシケイ皮酸カリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸カリウム、レッドペトロラタム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸ナトリウム、ウロカニン酸ナトリウム、TEA‐フェニルベンズイミダゾールスルホネート、TEA‐サリチレート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、二酸化チタン、二酸化亜鉛、二酸化セリウム、トリPABAパンテノール、ウロカニン酸およびVA/クロトネート/メタクリロキシベンゾフェノン‐1コポリマーが挙げられる。
【0053】
日焼け防止剤は、一種類または2つ以上の混合物とすることができる。あるいは、日焼け防止剤は桂皮酸塩をベースとする有機化合物であるか、または日焼け防止剤は、パラ‐メトキシ桂皮酸と2‐エチルヘキサノールとのエステルであるUvinul(登録商標)MC80のようなオクチルメトキシシンナメートである。
【0054】
本組成物に有用なヘルスケア活性成分の代表的で、非限定的な例を下記のように列挙する。
【0055】
抗寄生虫剤:
本発明の組成物に治療効果量で含まれる生物学的に活性な物質は、限定しないが、ヘキサクロロベンゼン、カルバミン酸塩、天然素材のピレスロイド、ペルメトリン、アレスリン、マラチオン、ピペロニルブトキシドまたはこれら薬剤の混合物のような抗寄生虫剤であってもよい。
【0056】
抗菌剤:
抗菌剤は、殺菌剤とも呼ばれ、本発明の組成物に使用し得るものとしてはクレゾールおよびレソルシノールを含むフェノールが挙げられる。本発明に係る抗菌組成物を用いて皮膚の感染を治療することができる。非常に一般的な皮膚感染の例はにきびであり、それは皮脂腺のp.acnes並びにStaphylococus aurusまたはPseudomonasでの感染によって起こる。さまざまな抗菌性薬剤を用いてにきびを治療してきたが、その効力は皮脂腺の疎水性環境への低い浸透により制限される。本発明の組成物は本来疎水性であり、増強した浸透率を容易にするであろう。有効な抗にきび活性成分の例は、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、5−オクタノイルサリチル酸のようなサリチル酸誘導体、レゾルシノールのような角質溶解剤;レチノイン酸およびその誘導体(例えばシスおよびトランス)のようなレチノイド;含硫黄DおよびLアミノ酸およびその誘導体および塩類、特にそのN−アセチル誘導体、好ましい例としてN−アセチル−L−システイン;リポ酸;ベンゾイルペルオキシド、オクトピロックス(octopirox)、テトラサイクリン、2,4,4´−トリクロロ−2´−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4´−トリクロロバニライド、アゼライン酸およびその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシンおよびメクロサイクリンのような抗生物質および抗菌物質;フラボノイドのようなセボスタット(sebostats);およびシムノール硫酸塩およびその誘導体、デオキシコール酸塩およびコール酸塩のような胆汁酸塩を含む。
他の例は抗菌剤であるパラクロロメタキシレノールであり、本発明に記載した組成物の使用に適している。
約0.2、1.0および1.3重量%の濃度のフェノールは静菌性、殺菌性、抗真菌性である。数種のフェノール誘導体はフェノール自体よりも強力であり、なかでもハロゲン化フェノールおよびビスフェノール、アルキル置換フェノール並びにレゾルシノールが最も重要である。
本発明に有用な疎水性抗菌性物質は、トリクロサン、トリクロカーボン、ユーカリプトール、メントール、サリチル酸メチル、チモールおよびこれらの混合物を包む。トリクロサンおよびトリクロカーボンが好ましい。
【0057】
抗真菌性薬剤
真菌感染は、本発明の組成物を用いる別の治療目的である。皮膚の表面性真菌感染は一般診療において最もよく見られる皮膚病のひとつである。皮膚糸状菌症はおそらく最も一般的な皮膚の表面性真菌感染である。これは、ヒトの表皮、爪または毛髪を代謝することができる真菌群により引き起こされる。皮膚糸状菌症を引き起こす3属の皮膚糸状菌、すなわちミクロスポルム属、トリコフィトン属およびエピデルモフィトン属がある。
カンジダ症は酵母様の真菌、カンジダ・アルビカンスまたは時折他のカンジダ属種によって引き起こされる感染症である。カンジダ症の臨床の症候群は(a)鵞口瘡(口腔カンジダ症)、(b)皮膚および性器粘膜のカンジダ症、および(c)爪に傷を与えるカンジダ爪周囲炎である。
本発明の組成物は、皮膚糸状菌およびカンジダに対して活性な抗真菌薬を含有することができる。薬剤は、アゾール、ジアゾール、トリアゾール、ミコナゾール、フルコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、イトラコナゾールグリセオフルビン、シクロピロックス、アモロルフィン、テルビナフィン、アンホテリシンB、ヨウ化カリウム、フルシトシン(5FC)およびその任意の組みあわせを治療上効果的な濃度で含むことができる。米国特許第4,352,808号は、抗真菌性および抗菌性の活性を有する3−アラルキルオキシ−2、3−ジヒドロ−2(1H−イミダゾリルメチル)ベンゾ[b]チオフェン化合物を開示する。
【0058】
ステロイド系の抗炎症薬剤
本発明の組成物に使用可能な好適なステロイド系抗炎症薬剤は、限定しないが、ヒドロコルチゾンのようなコルチコステロイド類、ヒドロキシルトリアムシノロンα−メチルデキサメサゾン、デキサメサゾンホスフェート、ベクロメタゾンジプロピオネート、クロベタゾールバレレート、デソニド、デスオキシメタゾン、デゾキシコルチコステロンアセテート、デキサメサゾン、ジクロリゾン、ジフロラゾンジアセテート、ジフルコルトロンバレレート、フルアドレノロン、フルクラロロンアセトニド、フルドロコルチゾン、フルメタゾンピバレート、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、フルプレドニデン(フルプレドニリデン)アセテート、フルランドレノロン、ハルシノニド、ヒドロコルチゾンアセテート、ヒドロコルチゾンブチレート、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、コーチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、ジフロラゾンジアセテート、フルラドレナロンアセトニド、メドリゾン、amc、アムシナファイド、ベタメタゾンおよびそのエステルバランス、クロロプレドニゾン、クロロプレドニゾンアセテート、クロコルテロン、クレスシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルニソリド、フルオロメトロン、フルペロロン、フルプレドニソロン、ヒドロコルチゾンバレレート、ヒドロコルチゾンシクロペンチルプロピオネート、ヒドロコルタメート、メプレドニゾン、パラメサゾン、プレドニソロン、プレドニゾン、ベクロメタゾンジプロピオネート、ジプロピオン酸ベタメタゾン、トリアムシノロンおよびこれらの混合物を使用することができる。本発明の使用に好適なステロイド系抗炎症薬剤は、ヒドロコルチゾンである。
【0059】
乾癬は、非常に一般的な慢性の炎症性皮膚病であり、本発明の組成物を用いた治療のターゲットでもある。乾癬は、白色の鱗屑表面により覆われた明瞭な赤い発疹の周期的な勃発を特徴とする。
少量の水を含むグリース状の製剤であるコルチコステロイド軟膏が、乾癬の治療に通常使用される。その主な欠点は、処置終了後に長時間残る粘着性にある。薬剤がステロイドである本発明の組成物により治療し得る他の炎症性疾患または障害の例としては、表面および体幹の脂漏性皮膚炎、脂漏眼瞼炎、接触性皮膚炎、うっ血性皮膚炎(重力性湿疹;静脈瘤性湿疹)、剥脱性皮膚炎(紅皮症)、ビダール苔癬、天疱瘡、結膜炎およびブドウ膜炎がある。
【0060】
現在入手し得る局所抗ヒスタミン製剤は、1%および2%ジフェンヒドラミン(ベナドリル(商標)、カラドリル(商標))、5%ドキセピン(ゾナロン(商標))クリーム、ピリラミンマレート、クロルフェニラミンおよびトリペレナミン、フェノチアジン、プロメタジン塩酸塩(フェネルガン(商標))並びにジメチンデンマレートを含む。これら薬剤並びにさらなる抗ヒスタミン類を本発明の組成物に含めることもできる。
【0061】
加えて、いわゆる「天然」の抗炎症薬剤が本発明の構成に有用である。例えば、キャンデリラ蝋、α−ビサボロール、アロエベラ、マニスタ(Manjistha)(アカネ属植物、特にRubia cordifoliaからの抽出物)およびグッガル(ミルラノキ属植物、特にCommiphora mukulからの抽出物)を、本発明の組成物における活性成分として使用できる。
【0062】
非ステロイド系抗炎症薬剤(NSAID)
本発明における他の実施形態は、本発明の組成物を使用した非ステロイド系抗炎症薬剤(ここではNSAID)の投与である。NSAIDは、近年慢性リウマチまたは関節炎疾患の治療および疼痛管理のために広範に使用されてきた。該化合物は、発症した関節または他の組織部位においてプロスタグランジンの生合成を抑制することにより軽減をもたらすと考えられている。サリチル酸、つまりアスピリン、およびイブプロフェンは、NSAID薬剤の周知の例である。NSAIDの例としては次のカテゴリーが挙げられる:プロピオン酸の誘導体;酢酸の誘導体;フェナム酸の誘導体:ビフェニルカルボン酸の誘導体;オキシカム(oxicam)。これらNSAIDのすべてが米国特許第4,985,459号に十分に開示されており、ここに参照して援用する。有用なNSAIDの例としては、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、mniroprofen、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェンおよびブクロキシ酸が挙げられる。
【0063】
抗酸化剤/遊離基捕捉剤
本発明の構成に適した有用な抗酸化剤/遊離基捕捉剤は、アスコルビン酸(ビタミンC)およびその塩、トコフェロール(ビタミンE)およびトコフェロールソルベート、トコフェロールの他のエステルのような誘導体、ブチル化ヒドロキシ安息香酸およびその塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(Trolox(商標)の商品名で市販されている)、没食子酸およびそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸およびその塩並びにアルキルエステル、ソルビン酸およびその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アミン(例えばN,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノグアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えばグルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸およびその塩を含み、これらをEDTA、BHT等と同様に使用することができる。
【0064】
抗生物質:
本発明の組成物に使用し得る抗生物質は、限定しないが、クロラムフェニコール、テトラサイクリン、合成および半合成ペニシリン、β−ラクタム、キノロン、フルオロキノロン、マクロライド抗生物質、ペプチド抗生物質、シクロスポリン、エリスロマイシンおよびクリンダマイシンが挙げられる。
【0065】
外用麻酔薬:
本発明の組成物の構成に有用な外用麻酔薬の例として、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノールおよびその薬学的に許容し得る塩類が挙げられる。
【0066】
レチノール:
本発明の組成物の構成に有用な薬剤の他の好適な群として、レチノ−ル、全てのトランスレチノイン酸およびその誘導体、異性体および類似体、まとめて「レチノイド」と呼ばれるものが挙げられる。活性成分としてレチノイドを含む本発明に係る組成物を発症部位に塗布することによりにきび、脂漏症、さまざまな皮膚病、皮膚、粘膜、眼、膣および直腸の炎症、乾癬および癌の治療に使用することができる。
【0067】
抗ウイルス剤
当業者に周知のあらゆる抗ウイルス剤を本発明の組成物および方法に使用できる。抗ウイルス剤の限定しない例として、ウイルスの受容体への付着、ウイルスの細胞への内在化、ウイルスの複製、またはウイルスの細胞からの放出を阻害または減少させるタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、融合タンパク質抗体、核酸分子、有機分子、無機分子および小分子が挙げられる。特に、抗ウイルス剤は、限定しないが、ヌクレオシド類似体(例えばジドブジン、アシクロビル、アシクロビルプロドラッグ、ファムシクロビル、ガンシクロビル、ビダラビン、イドクスウリジン、トリフルリジンおよびリバビリン)、n−ドコサノールフォスカーネット、アマンタジン、リマンタジン、サキナビル、インジナビル、リトナビル、イドクスウリジン、α−インターフェロンおよびその他インターフェロン並びにAZTが挙げられる。
【0068】
抗癌剤
抗癌剤の例として、限定しないが、アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール塩酸塩;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;アメタントロンアセテート;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;ビスナフィドジメシレート;ビスホスホネート(例えば、パミドロン酸塩(Aredria)、クロドロン酸ナトリウム(Bonefos)、ゾレドロン酸(Zometa)、アレンドロン酸塩(Fosamax)、エチドロネート、イバンドロネート、シマドロネート、リセドロネートおよびチルドロメート);ビセレシン;ブレオマイシン硫酸塩;ブレキナールナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン塩酸塩;カルゼルシン;セデフィンゴール;クロランブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;メシル酸クリスナトール;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシラート;ジアジクオン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;ドロロキシフェンクエン酸塩;ドロモスタノロンプロピオネート;デュアゾマイシン;エダトレキセート;エフロルニチン塩酸塩;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;リン酸エストラムスチン・ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;エトポシドホスフェート;エトプリン;ファドロゾール塩酸塩;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビンホスフェート;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;フォストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;ゲムシタビン塩酸塩;ヒドロキシ尿素;イダルビシン塩酸塩;イホスファミド;イルモホシン;インターロイキン2(組換え型インターロイキン2またはrlL2を含む)、インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−la;インターフェロンγ−lb;イプロプラチン;イリノテカン塩酸塩;ランレオチドアセテート;レトロゾール;ロイプロリドアセテート;リアロゾール塩酸塩;ロメテレキソールナトリウム;ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;メイタンシン;メクロレタミン塩酸塩;抗−CD2抗体;メゲストロールアセテート;メレンゲストロールアセテート;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトジリン;ミトマルシン;ミトマイシン;ミトスペル;ミトタン;ミトキサントロン塩酸塩;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカミシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニマスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;スパルホサートナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;トレストロンアセテート;トリシリビンホスフェート;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バブレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;ビングリシネートスルフェート;硫酸ビンロイコシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;およびゾルビシン塩酸塩が挙げられる。
【0069】
他の抗癌剤は、限定しないが、20−エピ−1,25−ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管形成抑制剤;拮抗剤D;拮抗剤G;アンタレリクス;抗背側化形態形成タンパク質−1;抗男性ホルモン(前立腺癌);抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシネート;アポトーシス遺伝子モジュレータ;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン 3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABL拮抗剤;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;β−アレチン;ベータクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF抑制剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビセレシン;ブレフラート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシイミン;カルシポトリオール;カルフォスチンC;カンプトセシン誘導体;カナリアポックスIL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノトリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRestM3;CARN700;軟骨由来抑制剤;カルゼルシン;カゼインキナーゼ抑制剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロルルンス;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似物;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似物;コナゲニン;クラムベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタントラキノン;シクロプラタム;サイペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;シトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメサゾン;デキシフォスファミド;デクスラゾキサン;デキスベラパミル;ジアジクオン;ディデムニンB;ジドクス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;ジヒドロタキソール−9;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノル;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフール;エピルビシン;エポチロンA;エポチロンB;エプリステリド;エストラムスチン類似物;エストロゲン拮抗剤;エストロゲン拮抗剤;エタニダゾール;エトポシドホスフェート;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;フォーフェニメックス;ホルメスタン;フォストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガラシタビン;ガニレリックス;ゼラチナーゼ抑制剤;ゲムシタビン;グルタチオン抑制剤;HMG CoAレダクターゼ抑制剤(例えばアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、レスコール、ルピトール、ロバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチン);ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモフォシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモド;免疫活性化ペプチド;インシュリン様増殖因子−1レセプタ抑制剤;インターフェロン拮抗剤;インターフェロン;インターロイキン;ヨーベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール−4;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病抑制因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;LFA−3TIP(ビオゲン、ケンブリッジ、マサチーセッツ;米国特許第6,162,432号);リアロゾール;直鎖ポリアミン類似物;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リッソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメテレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルートテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解ペプチド;メイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリジン抑制剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ抑制剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MWF抑制剤;ミフェプリストーン;ミルテフォシン;ミリモスチム;ミスマッチの二重鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;ミトマイシン類似物;ミトナフィド;ミトトキシン線維芽細胞成長因子−サポリン;ミトキサントロン;モファロテロン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン;モノホスホリル脂質A+ミコバクテリウム属細胞壁sk;モピダモール;多様な薬剤耐性遺伝子抑制剤;多様な腫瘍抑圧遺伝子1ベース治療;マスタード抗癌剤;マイカペルオキシドB;マイコバクテリウム細胞壁抽出物;マイリアポロン;N−アセチルジナリン;N−置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチプ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素モジュレータ;窒素酸化物抗酸化物;ニトルリン;06−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導物質;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセル類似物;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペグアスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリサルフェートナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニルアセタート;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニル;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲンアクチベータ抑制剤;白金錯体;白金化合物;白金トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム抑制剤;タンパク質Aベース免疫修飾因子;タンパク質キナーゼC阻害剤;タンパク質キナーゼC阻害剤、微細藻類;タンパク質チロシンホスファターゼ抑制剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ抑制剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;raf拮抗剤;ラルチトレキセド;ラモセトロン;ラスファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ラス抑制剤;ラス−GAP抑制剤;脱メチル化リテリプチン;レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;RIIレチンアミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi−1擬晶;セムスチン;老化由来抑制因子1;センスオリゴヌクレオチド;細胞情報伝達抑制因子;細胞情報伝達調節因子;単鎖抗原結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ナトリウムボロカプテート;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞抑制剤;幹細胞分裂抑制剤;スチピアミド;ストロメライシン抑制剤;スルフィノシン;超活発血管作用性小腸ペプチド拮抗剤;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;スラジスタ;5‐フルオロウラシル;ロイコボリン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ抑制剤;テモポルフィン;テモゾロマイド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣ペプチド;チマルファシン;サイモポイエチン受容体作用薬;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンすず;チラパザミン;チタノセン二塩化物;トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害因子;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ抑制因子チルフォスチン;UBC抑制剤;ウベニメクス;尿生殖洞由来増殖阻害因子;ウロキナーゼ受容体拮抗剤;バブレオチド;バリオリンB;ベクターシステム(赤血球遺伝子治療);サリドマイド;ベラレソール;ベラミン;アメリカツリスガラ;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;およびジノスタチンスチマラマーが挙げられる。
【0070】
他の薬剤
広範な鎮痛剤を利用することができ、限定しないが、モルヒネ、コデイン、ヘロイン、メサドン、テバイン、オルピアリン、ブプレノルフィン、モルフィナン、ベンゾモルファン、アセトアミノフェン、ブトルファノール、ジフルニサル、フェノプロフェン、フェンタニル、クエン酸フェンタニル、ヒドロコドン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、イブプロフェン、オキシモルホン、ペンタキシシン、ナプロキセン、ナルブフィン、メフェナム酸、メペリジンおよびジヒドロエルゴタミンが挙げられる。
【0071】
典型的な麻薬拮抗薬は、ハロキソンである。鎮咳薬の一例は、限定しないが、ジフェンヒドラミン、グアイフェネシン、ヒドロモルホン、エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、テオフィリン、コデイン、ノスカピン、レボプロポキシフェン、カルベタペンタン、クロルフェンジアノールおよびベンゾナテートを含む。
【0072】
利用し得る鎮静薬として、限定しないが、抱水クロラール、ブタバルビタール、アルプラゾラム、アモバルビタール、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、メフォバルビタール、セコバルビタール、ジフェンヒドラミン、エチナメート、フルラゼパム、ハラゼパム、ハロペリドール、プロクロルペラジン、オキサゼパムおよびタルブタールが挙げられる。
【0073】
強心剤の例として、限定しないが、キニジン、プロプラノロール、ニフェジピン、プロカイン、ドブタミン、ジギトキシン、フェニトイン、ニトロフェリシアン化ナトリウム、ニトログリセリン、ベラパミルHCI、ジゴキシン、ニカルジピンHCIおよび硝酸イソソルビドが挙げられる。
【0074】
制吐薬の例として、限定しないが、チエチルペラジン、メトクロプラミド、シクリジン、メクリジン、プロクロルペラジン、琥珀酸ドキシラミン、プロメタジン、トリフルプロマジンおよびヒドロキシジンが挙げられる。
【0075】
典型的なドーパミン受容体作用薬はメシル酸ブロモクリプチンである。典型的なアミノ酸、ペプチドおよびタンパク質ホルモンは、限定しないが、サイロキシン、成長ホルモン(GH)、間質細胞刺激ホルモン(ICSH)、濾胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質ホルモン(ACTH)、酢酸ロイプロリドのようなゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、バソプレッシンおよびそれらの活性分解生成物が挙げられる。いくつかの生成物は、角質層または粘膜による吸収が困難になり得るほど十分に高い分子量を有する場合がある。従って、本発明は、皮膚を通じて通過できるで分子量および立体配置を有するホルモンにのみ適用できる。
【0076】
使用し得る女性ホルモンとしては、限定しないが、エストラジオール、ジエチルスチルベストロール、接合エストロゲン、エストロン、ノルエチンドロン、メドロキシプロゲステロン、プロゲステロンおよびノルゲストレルが挙げられる。
【0077】
使用し得る典型的な男性ホルモンとしては、限定しないが、テストステロン、メチルテストステロンおよびフルオキシメステロンが挙げられる。
【0078】
一実施形態において、ヘルスケア活性成分はナイアシンアミドとしても既知のニコチン酸アミド、リドカイン塩酸塩またはクリンダマイシンホスフェートから選択される。
【0079】
シリコーン有機エラストマーを含有する組成物のペーストの製造方法
本発明は、シリコーンペースト組成物を製造する方法をさらに提供するもので、
I)A)平均式:
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)
(式中のRは水素またはRであり、Rは一価ヒドロカルビルであり、v≧2、x≧0、y≧2である)のシロキシ単位を含むオルガノ水素シロキサンと、
B)平均式:
O‐[(CO)(CO)(CO)]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、cは0〜50、dは0〜100、eは0〜100であり、ただし(d+e)/(c+d+e)の比が0.5よりも大きい)を有するポリオキシアルキレンと、
C)ヒドロシリル化触媒と、
D)平均式:
O‐[(CO)c´(CO)d´(CO)]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、c´は4より大、d´およびeは0〜100、Rは水素、アシル基または1〜8個の炭素を含む一価炭化水素基である)を有するポリオキシアルキレンとを、シリコーン有機エラストマーが2〜25重量%のエチレンオキシド含量を有するように、疎水性のキャリア流体の存在下で反応させて、ゲルを形成するステップと、
II)前記ゲルをせん断するステップと、
III)せん断したゲルを追加量のキャリア流体と混合してゲルペースト組成物を形成するステップと、
IV)水または親水性の溶媒をゲルペースト組成物に混合するステップとを備える。
【0080】
本発明のシリコーン有機エラストマーゲルは、キャリア流体中に分散した個々の架橋したシリコーン有機エラストマーとして見なすことができる。シリコーン有機エラストマーゲル組成物はまた、多くの有機およびシリコーン流体にとって有効なレオロジー増粘剤である。
【0081】
かかるシリコーン有機エラストマーペーストを製造するために、上述した既知の初期エラストマー含量のシリコーン有機エラストマーゲルをせん断して小さい粒径のものを得、これを任意に最終エラストマー含量までさらに希釈することができる。ここで用いる「せん断する」は、ホモジナイジング、ソノレーティングから得られるようなあらゆるせん断混合処理、またはせん断混合として当業界で既知の他の混合処理を指す。シリコーン有機エラストマーゲル組成物をせん断混合すると、粒径が低減された組成物が得られる。次いで、粒径が低減された組成物を追加量のii)のキャリア流体とさらに混合する。通常、ゲルに添加してゲルペーストを形成するキャリア流体の量は、30重量%、あるいは20重量%、あるいは10重量%のシリコーン有機エラストマーを含有するゲルペースト組成物を提供するに十分な量である。キャリア流体は、上述したあらゆるキャリア流体であってもよい。一実施形態において、キャリア流体は、上述したもののような脂肪族炭化水素である。他の実施形態において、キャリア流体は25℃で1〜1,000mm/秒の粘性を有するオルガノポリシロキサンである。
【0082】
ステップIIIは、せん断したゲルを追加量のキャリア流体と混合することを含む。キャリア流体ii)をシリコーン有機エラストマー組成物と混合する技術は、一般に単純な攪拌または混合を含む。生成する組成物は、2.5rpmでスピンドルT−D(20.4mmクロスバー)を用いるブロックフィールドDVII+ヘリパス付属品付粘度計で測定して、少なくとも50Pa・秒、あるいは少なくとも100Pa・秒、あるいは200Pa・秒の粘度を有するペーストとして考えられ得る。
【0083】
ステップIVは、水または親水性の溶媒をゲルペーストに混合することを含む。簡単な混合技術を用いて、このステップにおける混合を行うことができる。
【実施例】
【0084】
これらの実施例は、本発明を当業者に例証することを意図するものであり、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。すべての測定および実験は、別段の指示がない限り23℃で行った。
【0085】
[原材料]
オルガノ水素シロキサン1=平均式:(CHSiO[(CHSiO][(CH)HSiO]Si(CHを有するジメチルメチル水素ポリシロキサン(式中のx〜59.7およびy〜7.3であって、0.146重量%のHをSiHとして含有する)
オルガノ水素シロキサン2=平均式:(CHSiO[(CHSiO][(CH)HSiO]Si(CHを有するジメチルメチル水素ポリシロキサン(式中のx〜91.0およびy〜5.97であって、0.0828重量%のHをSiHとして含有する)
ポリアルキルオキシレン1=平均構造:CH=CHCHO(CHCHO)10.9Hを有するモノアリル末端ポリ(エチレンオキシド)。
ポリアルキルオキシレン2=平均構造:CH=CHCHO(CHCH(CH)O)20.0CHCH=CHを有するジアリル末端ポリ(プロピレンオキシド)。
ポリアルキルオキシレン3=平均構造:CH=CHCHO(CHCH(CH)O)11.2CHCH=CHを有するジアリル末端ポリ(プロピレンオキシド)。
Pt触媒溶液1=カールシュテット触媒として炭酸ジカプリリル中1.25重量%白金
Pt触媒溶液2=カールシュテット触媒としてイソヘキサデカン中1.25重量%白金
Pt触媒溶液3=カールシュテット触媒としてイソデシルネオペンタノエート中1.25重量%白金
Pt触媒溶液4=カールシュテット触媒としてジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサンおよびテトラメチルジビニルジシロキサンの溶液中1.40重量%白金
Pt触媒溶液5=カールシュテット触媒として炭酸ジカプリリル中2.02重量%白金
【0086】
[実施例1]
親水性エラストマーペースト1の作製
最初に、20.86g(30.1mmolSiH)のオルガノ水素シロキサン1と、3.83g(7.12meq不飽和)のポリアルキルオキシレン1と、134.27gの炭酸ジカプリリルとをテフロン(登録商標)スティルバーとともに反応容器中に載置した。混合物は混合し、70℃に加熱し、99マイクロリットルの白金触媒溶液をその反応液に添加した。混合物を70℃で25分間攪拌し、そのとき17.33g(27.55meq不飽和)のポリアルキルオキシレン2と、44.50gの炭酸ヂカプリリルと、追加の99マイクロリッターのPt触媒溶液1とを加えた。反応容器を70℃でさらに3時間保持した。混合物がゲル化するまで攪拌を続けた。生成物は、炭酸ジカプリリル中に19.1重量%の親水性シリコーン有機エラストマーを含有するゲルであった。次いで、ブレンダーを用いてゲルをせん断してペーストを形成し、追加の炭酸ジカプリリルで希釈して17.0重量%のエラストマーを有するペーストを形成した。少量のビニル官能シロキサンおよびトリフェニルホスフィンをせん断ステップ中に加えて残留SiHを除去し、残渣の白金を抑制した。生成したペーストは、2.5RPMで回転するTDt−バースピンドルを外付けしたヘリパス付属品を有するブロックフィールドDVIIレオメーターを用いて測定して462,000cPの粘度を有した。
【0087】
[実施例2]
親水性エラストマーペースト2の作製
最初に、10.68g(8.77mmolSiH)のオルガノ水素シロキサン2と、1.83g(3.40meq不飽和)のポリアルキルオキシレン1と、51.25gのイソヘキサデカンはテフロン(登録商標)スティルバーとともに反応容器中に載置した。混合物を混合し、70℃に加熱し、42マイクロリットルの白金触媒溶液2をその反応液に添加した。混合物を70℃で25分間攪拌し、そのとき2.51g(6.70meq不飽和)のポリアルキルオキシレン3と、17.00gのイソヘキサデカンと、追加の42マイクロリッターの白金触媒溶液を加えた。反応容器を70℃でさらに3時間保持した。混合物がゲル化するまで攪拌を続けた。生成物はイソヘキサデカン中に18.1重量%の親水性シリコーン有機エラストマーを含有するゲルであった。次いで、ブレンダーを用いてゲルをせん断してペーストを形成し、ペーストの一部をハウスチャイルドDAC1500FVZスピードミキサーにおいて追加のイソヘキサデカンで希釈して16.5重量%のエラストマーを有するペーストを形成した。少量のビニル官能シロキサンおよびトリフェニルホスフィンをせん断ステップ中に加えて残留SiHを除去し、残渣の白金を抑制した。生成したペーストは、2.5RPMで回転するTDt−バースピンドルを外付けしたヘリパス付属品を有するブロックフィールドDVIIレオメーターを用いて測定して185,000cPの粘度を有した。
【0088】
[実施例3]
日焼け防止剤を含む油中水型ゲルエマルションの作製
マックス20スピードミキサー(商標)のカップに0.15gのオクチルメトキシシンナメートと、2.35gの親水性エラストマーペースト1とを加えた。これら物質を3540RPMで動作するハウスチャイルドDAC1500FVZスピードミキサーを用いて15分間混合した。次いで、2.50gの0.056MのMgSO溶液を加え、カップを3540RPMで合わせて〜2分間混合した。生成物は、皮膚に塗布する際に薄く容易にせん断される粘性の白色ペーストであった。
【0089】
[実施例4]
プロピレングリコールおよび日焼け防止剤を含む無水化粧品ペーストの作製
マックス20スピードミキサー(商標)のカップに0.15gのオクチルメトキシシンナメートと、2.85gの親水性エラストマーペースト2とを加えた。これら物質を3540RPMで動作するハウスチャイルドDAC1500FVZスピードミキサーを用いて15分間混合した。次いで、2.01gのプロピレングリコールを加え、カップを3540RPMで合わせて〜2分間混合した。生成した混合物は、皮膚に塗布する際に薄く容易にせん断される粘性の半透明ペーストであった。
【0090】
[実施例5]
ナイアシンアミドを含む油中水型ペーストエマルションの作製および活性成分の放出
親水性エラストマーペースト3および4を、親水性エラストマーペースト1および2に関して記載したものと同様のプロセスで作製した。ゲルを表1に記載した組成物で作製した。せん断ステップ中に、追加の溶媒および少量のビニル官能シロキサンを加えた。親水性エラストマーペースト3用の最終ペーストは16.8%のエラストマー含量と、337,000cPの粘度を有した。親水性エラストマーペースト4用の最終ペーストは13.9%のエラストマー含量と、489,000cPの粘度を有した。
【0091】
【表1】

【0092】
ナイアシンアミドおよび脱イオン水を含有する溶液を、2%、10%および20%活性成分の濃度で作製した。ナイアシンアミド/水溶液および親水性エラストマーペーストをマックス10スピードミキサー(商標)のカップに表2に記載した割合で加えた。これら物質を一緒に最高速度で動作するハウスチャイルドDAC1500FVZスピードミキサーを用いて60秒間混合した。生成物質は白いペーストであった。
【0093】
【表2】

【0094】
薬剤放出試験用の試料を、約37ミル厚の層を透析膜上に1.9cmの面積で引き下ろすことにより作製した。それぞれの膜を、0.9%生理食塩水のレセプター媒体を有するフランツ型拡散セル中に配置した。温度を32℃に保った。レセプター媒体を1、2、3、4、および6時間で回収し、各採取間隔でレセプター媒体の全交換をした。レセプター媒体を、ウォータース社製のウルトラパフォーマンス液体クロマトグラフィー機器を用いてナイアシンアミド含有量について分析した。経時的な活性成分の放出を示すデータを図1に示した。
【0095】
[実施例6]
リドカインHClを含む油中水型ペーストエマルションの作製および活性成分の放出
親水性エラストマーペースト5および6を、親水性エラストマーペースト1および2に関して記載したものと同様のプロセスで作製した。ゲルの複数バッチを作成し、混合した。ゲルを、表3に記載した組成物で作製した。せん断ステップ中に、さらなる溶媒およびドデカメチルペンタシルキサンおよびトリメチル末端ジメチルシロキサンの混合物における少量のトリメチルフェニルホスフィンと、メチルビニル環状シロキサンを加えた。親水性エラストマーペースト5用の最終ペーストは17%のエラストマー含量と、488,500cPの粘度とを有した。親水性エラストマーペースト6用の最終ペーストは13%のエラストマー含量と、407,900cPの粘度とを有した。
【0096】
【表3】

【0097】
リドカインHClおよび脱イオン水を含有する溶液を、10%活性成分の濃度で作製した。リドカインHCl/水溶液および親水性エラストマーペーストをマックス10スピードミキサー(商標)のカップに表4に記載した割合で加えた。最初に、ハウスチャイルドAM501ミキサーを用いてせん断しながら、薬剤溶液を滴下した。その後、残存溶液を表4の総量に達するまで加え、これら物質を合計64秒間せん断した。生成した物質は白いペーストであった。
【0098】
【表4】

【0099】
薬剤放出試験用の試料を、ポリエーテルスルホン膜上に1.9cmの面積にわたって約47〜54mgを拡散することにより作製した。それぞれの膜を0.9%リン酸塩緩衝生理食塩水のレセプター媒体を有するフランツ型拡散セル中に配置した。温度を32℃に保った。レセプター媒体の試料を1、2、3、および4時間で回収し、各採取間隔でレセプター媒体の全交換をした。レセプター媒体をウォータース社製のウルトラパフォーマンス液体クロマトグラフィー機器を用いてリドカインHCl含有量につき分析した。経時的な活性成分の放出を示すデータを図2に示した。
【0100】
[実施例7]
クリンダマイシンホスフェートを含む油中水型ペーストエマルションの作製および活性成分の放出
親水性エラストマーペースト5および6を、実施例6に記載したとおりに作製した。クリンダマイシンホスフェートおよび脱イオン水を含有する溶液を10%活性成分の濃度で作製した。クリンダマイシンホスフェート/水溶液および親水性エラストマーペーストを表5に記載した割合でマックス10スピードミキサー(商標)のカップに加えた。最初に、ハウスチャイルドAM501ミキサーを用いてせん断しながら、薬剤溶液を滴下した。その後、残存する溶液を表5の総量に達するまで加え、これら物質を合計64秒間せん断した。生成した物質は白いペーストであった。
【0101】
【表5】

【0102】
薬剤放出試験用の試料を、ポリエーテルスルホン膜上に1.9cmの面積にわたって約45〜53mgを拡散することにより作製した。それぞれの膜を0.9%リン酸塩緩衝生理食塩水のレセプター媒体を有するフランツ型拡散セル中に配置した。温度を32℃に保った。レセプター媒体を1、2、3、および4時間で回収し、各採取間隔でレセプター媒体の全交換をした。レセプター媒体を、ウォータース社製のウルトラパフォーマンス液体クロマトグラフィー機器を用いてクリンダマイシンホスフェートについて分析した。経時的な活性成分の放出を示すデータを図3に示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)2〜95重量%のシリコーン有機エラストマー反応生成物で、
A)平均式:(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(式中のRは水素またはRであり、Rは一価ヒドロカルビルであり、v≧2、x≧0、y≧2である)のシロキシ単位を含むオルガノ水素シロキサンと、
B)平均式:RO‐[(CO)(CO)(CO)]‐R(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、cは0〜50、dは0〜100、eは0〜100であり、ただし(d+e)/(c+d+e)の比が0.5よりも大きい)を有するポリオキシアルキレンと、
C)ヒドロシリル化触媒と、
D)平均式:RO‐[(CHO)(CO)(CO)e´]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、c´は4より大、d´およびe´は0〜100であり、Rは1〜8個の炭素を有する水素、アシル基または一価炭化水素基である)を有するポリオキシアルキレンとを含有し、ここでシリコーン有機エラストマーが2〜25重量%のエチレンオキシドを有するような反応生成物と、
ii)5〜98重量%の疎水性のキャリア流体と
を含む100重量部のシリコーン有機エラストマーゲルと、
b)1〜600重量部の水または親水性溶媒と
とからなるペースト組成物。
【請求項2】
パーソナルケアまたはヘルスケア活性成分をさらに含む請求項1に記載のペースト組成物。
【請求項3】
前記ペースト組成物が水を含み、油中水型エマルションである請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項4】
前記ペースト組成物が親水性溶媒を含み、無水ペーストである請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項5】
前記親水性溶媒がプロピレングリコールである請求項4に記載のペースト組成物。
【請求項6】
前記A)オルガノ水素シロキサンが、平均式:
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(RSiO1.5
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(SiO
(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(SiO2)(RSiO1.5、またはその任意の混合物(式中のRは水素またはRであり、Rは一価ヒドロカルビルであり、v≧2、w≧0、x≧0、y≧2およびz≧0である)オルガノ水素シロキサンから選択される請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項7】
前記第1のポリオキシアルキレンが、平均式:
C=CHCHO[CO]CHCH=CH
C=C(CH)CHO[CO]CHC(CH)=CH
HC≡CCHO[CO]CHC≡CH、または、
HC≡CC(CHO[CO]C(CHC≡CH
(式中のdは1より大)から選ばれる請求項1に記載のペースト組成物。
【請求項8】
前記第2のポリオキシアルキレンが、平均式:
C=CHCHO[CO]c´H、
C=C(CH)CHO[CO]c´H、
HC≡CCHO[CO]c´H、または、
HC≡CC(CHO[CO]c´
(式中のcは4より大)から選ばれる請求項1に記載のペースト組成物。
【請求項9】
前記疎水性キャリア流体が炭酸ジカプリリル、イソヘキサデカン、イソデシルネオペンタノエート、イソドデカンまたはシクロペンタシロキサンである請求項1に記載のペースト組成物。
【請求項10】
I)A)平均式:(RSiO0.5(RSiO)(RHSiO)(式中のRは水素またはRであり、Rは、一価ヒドロカルビルであり、v≧2、x≧0、y≧2である)のシロキシ単位を含むオルガノ水素シロキサンと、
B)平均式:RO‐[(CO)(CO)(CO)]‐R(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、cは0〜50、dは0〜100、eは0〜100であり、ただし(d+e)/(c+d+e)の比が0.5よりも大きい)を有するポリオキシアルキレンと、
C)ヒドロシリル化触媒と、
D)平均式:RO‐[(CHO)(CO)(CO)e´]‐R
(式中のRは2〜12個の炭素原子を有する一価の不飽和脂肪族炭化水素基、c´は4より大、d´およびe´は0〜100でり、Rは1〜8個の炭素を有する水素、アシル基または一価炭化水素基である)を有するポリオキシアルキレンとをii)疎水性のキャリア流体の存在下で反応させてゲルを形成し、ここでシリコーン有機エラストマーが2〜25重量%のエチレンオキシドを有するようにしたステップと、
II)ゲルをせん断するステップと、
III)せん断したゲルを追加量のii)キャリア流体と混合してゲルペースト組成物を形成するステップと、
IV)水または親水性溶媒をゲルペースト組成物に混合するステップと
とを備えるペースト組成物の製造方法。
【請求項11】
前記ステップIが第1および第2反応で生起し、ステップIの第1反応が成分A)、C)およびD)を反応させてオルガノ水素シロキサンポリオキシエチレンコポリマーを形成し、ステップIの第2反応がオルガノ水素シロキサンポリオキシエチレンコポリマーを成分B)および追加量のC)と反応させる請求項10に記載の方法
【請求項12】
パーソナルケアまたはヘルスケア活性成分の添加をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記活性成分が日焼け防止剤である請求項2または12に記載の方法。
【請求項14】
前記日焼け防止剤がオクチルメトキシシンナメートである請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記活性成分が親水性薬剤である請求項2または12に記載の方法。
【請求項16】
前記親水性薬剤がナイアシンアミド、リドカインHClまたはクリンダマイシンホスフェートである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項10〜16のいずれかに記載の方法により製造したペースト。
【請求項18】
前記ペーストが少なくとも50Pa・sの粘度を有する請求項1または17に記載のペースト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−514665(P2012−514665A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544655(P2011−544655)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/020110
【国際公開番号】WO2010/080755
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(590001418)ダウ コーニング コーポレーション (166)
【氏名又は名称原語表記】DOW CORNING CORPORATION
【Fターム(参考)】