シート状接続端子およびこれを使用したFPC基板の接続方法
【課題】FPC基板がマイクロコネクタによって接続できるシート状接続端子を提供するとともに、シート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法を提供する。
【解決手段】 プリント基板5の接続部に設けられたマイクロコネクタ15によって接続されるプリント基板5の接続端子6とFPC基板7の接続端子6との間に挿入されて接続されるシート状接続端子10であって、絶縁シート9と、絶縁シート9の上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子8a,8bと、絶縁シート9の下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子8a,8bとを有し、スパイラル状接続端子8の基端部8cから巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とする。
【解決手段】 プリント基板5の接続部に設けられたマイクロコネクタ15によって接続されるプリント基板5の接続端子6とFPC基板7の接続端子6との間に挿入されて接続されるシート状接続端子10であって、絶縁シート9と、絶縁シート9の上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子8a,8bと、絶縁シート9の下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子8a,8bとを有し、スパイラル状接続端子8の基端部8cから巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、マイクロコネクタを使用してプリント基板にFPC基板を接続する際、FPC基板の接続端子とプリント基板の間に装着するシート状接続端子およびシート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、「より薄く」、「より軽く」のニーズをコンセプトとして開発が行われ、実装密度の高度化に向っている。この技術の1つに「柔軟性(フレキシブル)」という特徴を備えたFPC(Flexible Printed Circuit)基板がある。
このFPC基板を用いたFPC接続用コネクタは、より薄くより軽くというニーズを満足しているとともに、リボン状の配線、曲線的な配線を可能にしている。そして、その応用例として軽さ、薄さが売り物である携帯電話のような商品に採用されていることが知られている(例えば、特許文献1参照)
【0003】
図16(a)は、従来のFPC接続用マイクロコネクタ1にFPC基板27を挿入し、レバー3によってクランプした状態を示す断面図であり、図16(b)は、(a)に示すK−K線の拡大断面図である。
図16(a)に示すように、FPC接続用マイクロコネクタ(以下、マイクロコネクタという)1は、インシュレータ2、レバー3およびストッパ4から構成されている。
インシュレータ2は、絶縁物で成形されており、縦は6mm、横は12mm、高さh1は1.2mm程という極小のマイクロコネクタ1の本体である。インシュレータ2の先端の軸支部2aは、円柱状の凸型に形成され、レバー3の凹状部3aに枢着しレバー3が回動自在であり、この時のレバー3の最下端部は、偏心カムの外周形状を有し、FPC基板27が挿入されても干渉しないようになっている。また、インシュレータ2の後端下部のフランジ部2bは、プリント基板25の上面に、例えば接着剤等によって固着され、弾性部2eが単独で上下に撓み、付勢できるようになっている。また、インシュレータ2には、FPC基板27の両サイドの位置決めと、ストッパ4にFPC基板27の先端が当接するように差込量が決められている。
【0004】
レバー3は、全長が4mm、幅が11mm程の極小部品であり、インシュレータ2の先端の軸支部2aに嵌入されて回動自在に動くことができるようになっており、レバー3を爪で引き起す。回動範囲は、例えば、0°〜110°である。
プリント基板25の上面には、インシュレータ2が固着され、FPC基板27の接続部に電気的接続する接続端子26、26…が帯状に露出した形で配置されている。
FPC基板27のプランチック板27aは補強であり、押圧される際の補強板となっている。FPC基板27をマイクロコネクタ1の所定位置に挿入し、レバー3が矢印方向に回動されて押圧されると、プリント基板25の接続端子26にFPC基板27の接続端子28が当接して固定される。
プリント基板25の接続部は、上方が開口した形状を有し、その両側(図では片側のみ記載)に側壁部が設けられ、その後方から帯状の接続端子が櫛歯状に配設されている。一方、FPC基板27の端部には同じピッチPで多数の接続端子28が配設されており、回動自在に軸支されたレバー3に押圧されて、電気的に接触することができるようになっている。
【0005】
また、図16(b)は、(a)に示すK−K線の拡大断面図である。図16(b)に示すように、FPC基板27にはピッチPが0.3mmの間隔で帯状の接続端子28、28…が配設されており、その接続端子28、28…にプリント基板25の接続端子26、26…が同じピッチPの間隔で当接するように配設されている。これらの製造には、精密プレス加工、エッチング等によるパターン加工が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−210349号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、たとえば、カメラ付き携帯電話、プラウザ付き携帯電話やモバイルサービス、インターネット接続による各種検索や送信、画像の送受信等の高機能化に伴う配線本数の増加によって、隣接する接続端子との間隔を微小にせざるを得ないため、信頼性に問題があった。また、接続端子間の電気的絶縁を確保して信頼性が高く、しかも携帯電話の高機能化、高速化に対応できるFPC接続用コネクタが要望されていた。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、多機能化、高機能化で進化する電子機器に対応できる極小のFPC基板がマイクロコネクタによって接続できるシート状接続端子を提供するとともに、シート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため請求項1に係るシート状接続端子の発明は、プリント基板の接続部に設けられたマイクロコネクタによって接続される前記プリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入されて接続されるシート状接続端子であって、絶縁シートと、前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2係る発明は、請求項1に記載されたシート状接続端子であって、前記上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、前記下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させていることを特徴する。
【0011】
請求項3係る発明は、プリント基板に設けられたマイクロコネクタによって接続され、シート状接続端子を使用するFPC基板の接続方法であって、前記シート状接続端子は、絶縁シートと、前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形に形成された凸型に形成されており、前記プリント基板の接続端子に前記シート状接続端子を載置するステップ1と、前記マイクロコネクタのレバーに前記FPC基板を装着するステップ2と、
前記マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3と、を含むことを特徴する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された本発明によれば、シート状接続端子をプリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入した後、挟持することによって、電気的接続の信頼性を向上させることができる。また、プリント基板とFPC基板の接続端子をフラット状の接続端子にすることができるほか、シート状接続端子が両者間の緩衝材の機能をも有する。
【0013】
請求項2に記載された本発明によれば、上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させたことにより、弾性変形量の劣化の恐れもないため、長期に亘る弾性変形による電気的接続を行うことができる。
【0014】
請求項3に記載された本発明によれば、シート状接続端子をプリント基板の接続端子の上に載置するステップ1と、FPC基板の接続端子をレバーの装着溝に挿入し載置するステップ2と、マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3の工程を含む手順で行えば、プリント基板の接続端子とシート状接続端子とFPC基板の接続端子との間で、複数個の接続端子間の電気的接続が同時にできる。また、シート状接続端子に配設された接続端子は、一対のスパイラル状接続端子から構成されているため、接点部は2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(a)は、FPC基板がマイクロコネクタによって接続された様子を示す拡大斜視図、(b)は、マイクロコネクタを取り外した状態を示す拡大斜視図、(c)は、FPC基板を取り外した状態を示し、プリント基板の接続部を示す拡大斜視図である。
【図2】(a)は図1(c)に示すプリント基板の接続部の拡大平面図、(b)は(a)に示すL−L線の断面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、FPC基板の3面図であり、(a)はFPC基板の左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は(a)に示すD部拡大図、(e)は(b)に示すE部拡大図である。さらに、(f)は接続端子を両端に設けたFPC基板の平面図、(g)はその正面図である。
【図4】(a)はFPC基板に配設したスパイラル状接続端子を拡大した平面図、(b)は(a)に示すB−B線の断面図、(c)は(a)に示すC−C線の断面図である。
【図5】図1(a)に示すマイクロコネクタのA−A線の断面図であり、(a)はマイクロコネクタにFPC基板を挿入する状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタにFPC基板を挿入した状態を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図6】(a)は図5(b)に示すFPC基板を挿入した後のD−D線の拡大断面図、(b)はクランプした状態のE−E線の拡大断面図である。
【図7】第2実施の形態を示し、プリント基板の接続端子を千鳥格子状にした場合で、(a)は接続部を多列配置にした拡大平面図、(b)はL−L線の断面図である。
【図8】(a)、(b)、(c)は、第2実施の形態を示し、(a)は左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は、(a)に示すG部拡大図であり、(e)は(d)に示すM−M線の断面図である。
【図9】第3実施の形態を示し、プリント基板の接続端子を格子状配置にした場合で、(a)は接続端子を多列配置にした接続部の拡大平面図、(b)はN−N線の断面図である。
【図10】(a)、(b)、(c)は、第3実施の形態を示し、(a)はFPC基板の左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は(b)に示すJ部拡大図、(e)は(b)に示すK−K線の断面図である。
【図11】本発明の第4実施の形態を示し、(a)は接続端子のシートの拡大平面図、(b)はM−M線の断面図、(c)は(b)の下面図である。
【図12】本発明のマイクロコネクタの断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した後、レバーにFPC基板を装着する状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図13】図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が装着されたレバーによりFPC基板の接続端子が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図14】本発明の第5実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図15】本発明の第6実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を挿入し、FPC基板7を接近した状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図16】(a)は従来のマイクロコネクタの断面図であり、(b)は(a)に示すK−K線の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施の形態>
以下、第1実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、FPC基板7がマイクロコネクタ1によって接続された様子を示す拡大斜視図、図1(b)は、マイクロコネクタ1を取り外した状態を示す拡大斜視図、図1(c)は、FPC基板7を取り外した状態を示し、プリント基板5の接続部5aを示す拡大斜視図である。
図1(a)に示すように、マイクロコネクタ(以下、コネクタ)1は、インシュレータ2と、レバー3、コネクタ1を接続部5aに保持するプリント基板5と、端部の裏面に微細な接続端子を有するFPC基板7とから構成されている(図5(a)参照)。
【0017】
図1(c)に示すように、FPC基板7の接続端子の相手となる接続端子は、実装基板であるプリント基板5の接続部5aに配置された接続端子6、6…である。この接続部5aには、微細加工が施された接続端子6、6…が、一列に整然と配置されている。
図2(a)は図1(c)に示す接続部5aの拡大平面図であり、図2(b)は(a)に示すL−L線の断面図である。図2(a)に示すように、プリント基板5の接続端子6、6…は、整然と一列に均等間隔に並び、上面には段差はなくフラットな面になっている。
【0018】
図3(a)、(b)、(c)は、図1(b)に示すFPC基板7を裏返して表にした3面図であり、図3(a)はFPC基板7の左側面図、図3(b)はその平面図、図3(c)はその正面図である。また、図3(d)は、(a)に示すD部拡大図であり、図3(e)は(b)に示すE部拡大図である。さらに、図3(f)は接続端子8を両端に設けたFPC基板7′の平面図、(g)はその正面図である。
FPC基板7の端部には、スパイラル状接続端子8a,8bが、一列に配置されており、接続端子6、6…と電気的接続がされる。
図3(e)に示すように、FPC基板7の左端部には、スパイラル状接続端子8a,8bが縦一列に配列されているのが判る。
また、図3(f)に示すように、FPC基板7′の両端にスパイラル状接続端子8a,8bが縦一列に配列されているのが判る。
【0019】
図4(a)は、図3(e)に示すFPC基板7に配設した接続端子8を拡大した平面図、(b)は(a)に示すB−B線の断面図、(c)は(a)に示すC−C線の断面図である。
図4(a)に示すように、スパイラル状接続端子8は、スパイラル状接続端子8aとスパイラル状接続端子8bとから構成され、スパイラル状接続端子8aは、平面視して時計回転方向に9時から9時まで一周する螺旋体であり、スパイラル状接続端子8bは180°位置を変えて平面視して時計回転方向に3時から3時まで一周する螺旋体である。螺旋体の渦巻き部は、基端部8cから先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つスパイラル状接続端子8a,8b同士が干渉することなく隙間が確保されて形成されている。また、この例では、180°の違いでダブル(2個)のスパイラル状接続端子8a、8bから構成されているが、120°の違いでトリプルである3個のスパイラル状接続端子8aから構成してよいし、90°の違いで4個、それ以上の複数個から構成しても構わない。
【0020】
図4(a)、(b)に示すように、ベース8dはフラット形状であり、ベース8dにはスパイラル状接続端子8a、8bがACP(異方性導電接着剤)により接続されている。なお、この他に電気溶接、超音波接合、加圧接合、金パンプ接合等の何れかの接合方法であっても構わない。正面視してスパイラル状接続端子8a、8bの基端部8cから次第に螺旋形に立ち上がり、凸型を形成している。このスパイラル状接続端子8a、8bの渦巻き部は、基端部8cから先端に進むにしたがって幅が狭くなっており、耐久性、信頼性に好都合となっている。また、それぞれのフラット形状である基端部8cがベース8dに接続され、多層化にしたその層間に配線8eが形成されている。
プリント基板5の接続端子6、6…との接続の際には、上部より押圧されると変形可能に弾性変形して板状になり、電気的接続を行う。
なお、ここでのサイズは、図4(a)に示すように、縦寸法hは、0.20mmであるが、さらに縮小しても構わない。
【0021】
ここで、図3を参照して、FPC基板7を詳細に説明する。図3(b)に示すように、FPC基板7は、幅が5〜12mmの薄膜リボン状の基板であって、厚みが0.05〜0.20mmと薄く、しかも軽くて柔軟性があり、折り曲げ自在となっている。また、図3(c)に示すように、貼付されたプラスチック板7aは、挿入し易くし、押圧し易くしている。
図3(d)に示すように、FPC基板7の右端部には、10mm幅のFPC基板7にピッチP0.24mmで約40個のスパイラル状接続端子8a,8bからなる接続端子8、8…が等間隔に配設されている。これは従来のFPC基板(ピッチP0.3mmの場合は30個、図16(b)参照)と比較すると、面積比較では、従来の6倍の集積度に改善されている。したがって、接続端子8を同数とすれば、従来の16%にコネクタの面積を狭めることができることから、より軽量化が可能である。
【0022】
ここで、FPC基板7の接続方法について、図5を参照して詳細に説明する。
図5は、図1(a)に示すコネクタ1のA−A線の断面図であり、図5(a)はコネクタ1にFPC基板7を挿入する状態を示す断面図、図5(b)はコネクタ1にFPC基板7を挿入した状態を示す断面図、図5(c)はコネクタ1のレバー3によってクランプした状態を示す断面図である。
図5に示すように、インシュレータ2は、絶縁物で成形されており、縦は6mm、横は12mm、高さは1.2mm程の極小のコネクタ(以下、マイクロコネクタという)1の本体である。
マイクロコネクタ1のレバー3を、回動限度(110°)まで図中右から左へ引き立てる。この時のレバー3の最下端部は、偏心カムの外周形状を有しており、FPC基板7が挿入されても干渉がないようになっている。
また、プリント基板5の接続端子6は、出っ張りのないフラットなフェース面となっているため、接続端子8の凸部が引っかからず、スムーズな挿入ができる(請求項5の作用効果)。
つぎに、図5(b)に示すように、FPC基板7を挿入してストッパ4に突き当った後、レバー3を倒しFPC基板7をセットする。この時、凸型の接続端子8、8…の先端部が接触するが、付勢力により隙間が確保されている(図6(a)参照)。
つぎに、図5(c)に示すように、FPC基板7を水平位置にセットした状態で、レバー3を最後まで傾けることにより、弾性部2eの付勢力がレバー3を押圧し、レバー3がFPC基板7を押圧し、FPC基板7の接続端子8の凸型が板状になって付勢し、プリント基板5の接続端子6に対して確実に接続させる(図6(b)参照)。
【0023】
図6(a)は、図5(b)に示すD−D線の拡大断面図、(b)はクランプした状態のE−E線の拡大断面図である。
図6(a)に示すように、FPC基板7が挿入された後、FPC基板7の裏面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成される接続端子8、8…は、略円錐状の凸型に形成されている。ピッチpは0.24mmである。
図6(b)に示すように、一度FPC基板7がレバー3(図示せず)によって押圧されると、接続端子8、8…は、プリント基板5の接続部に設けられた接続端子6、6…を付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、FPC基板7の裏面に配設された接続端子8、8…は、スパイラル状接続端子8a、8bから構成された微細部品であるが、接点部は2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【0024】
<第2実施の形態>
図7、図8は、第2実施の形態を示し、プリント基板5の接続端子6を千鳥格子状にした場合で、図7(a)は、接続部5aを多列配置にした拡大平面図であり、図7(b)はL−L線の断面図である。
図7(a)に示すように、接続端子6、6…を交互に配置した千鳥格子状にし、かつ多列化しており、例えば、10列にすることにより、10mm幅に300個の接続端子の配列が可能である。この個数は、図4(b)に示す一列配置の7.5倍に相当する。
【0025】
図8(a)、(b)、(c)は、FPC基板7を裏返して表にした3面図であり、図8(a)はFPC基板7の左側面図、図8(b)はその平面図、図8(c)はその正面図である。また、図8(d)は、(a)に示すG部拡大図であり、図8(e)は(d)に示すM−M線の断面図である。
図8(d)に示すように、高密度配置を可能にするため、ここでは千鳥格子状配置としたが、格子状配置であってもよい。縦列ごと交互に接続端子8,8…のパターンは反時計方向となっている。これは、図7(a)に示すプリント基板5の接続端子6,6…の配置に一致させた多列配置にすることにより、単位面積当たりの個数を複数倍可能にする。
【0026】
<第3実施の形態>
図9、図10は、第3実施の形態を示し、プリント基板5の接続部5aの接続端子6、6…を格子状配置にした場合で、図9(a)は、接続端子6、6…を多列配置にした接続部の拡大平面図、図9(b)は、N−N線の断面図である。
ここでもプリント基板5の接続端子6,6…は多列に並び、上面は突出しておらず、フラット形状のフェース面になっている。例えば、5列配置にすれば200個、7列配置にすれば280個の接続端子6,6…の配列が可能である。プリント基板5の接続部5aは、スパイラル状接続端子8a,8bが複数列の格子状に配置されたFPC基板7の接続端子8に合せて配列され、配線8e,8fは多層化にしてその層間に導線6d、6e、6f…を通している。
【0027】
図10(a)、(b)、(c)は、FPC基板7を裏返した3面図であり、図10(a)はFPC基板7の左側面図、図10(b)はその平面図、図10(c)はその正面図である。また、図10(d)は、(b)に示すJ部拡大図であり、図10(e)は(d)に示すK−K線の断面図である。これは、図9(a)と同様に多列配置になっている。
図10(e)に示すように、基端部8c、8cが接着されたベース8dの裏面から配線8e,8f,8g…が多層化による層間を通って配列されている。その結果、図6(a)に示す0.24mmのピッチpは、例えば、4列配置にすることによって1/4であるピッチpが0.06mmにした場合に相当し、7列配置にすることによって1/7であるピッチpが0.034mmにした場合に相当する。したがって、10mmの幅には、160個の接続端子6,8が収容できる。7列配置では、280個を収容することができるため、高密度に配列された接続端子8を有するFPC基板7を提供することができる。
なお、高密度とは、接続端子6,8の所有スペースが0.20mm2以下で配列されたものをいい、マイクロコネクタ1とは、高密度に配列された接続端子8を有するFPC基板7を接続するコネクタをいう。
【0028】
<第4実施の形態>
図11は、本発明の第4実施の形態を示し、図11(a)は、シート状接続端子10の拡大平面図であり、図11(b)は、(a)に示すM−M線の断面図、図11(c)は(b)の下面図である。
図11(b)に示すように、シート状接続端子10は、上面が上シート状接続端子10a、下面が下シート状接続端子10bで構成されている。
図11(a)に示すように、上面の上シート状接続端子10aには、請求項1に記載されたスパイラル状接続端子8、8…が絶縁シート9、9に貼付され、千鳥格子状に配置されており、さらに、縦列ごと交互に接続端子8,8…のパターンは反時計方向となっている。上シート状接続端子10aは、高密度配置を可能にするために、ここでは千鳥格子状配置としたが、格子状配置であってもよい。図11(c)に示すように、下面の下シート状接続端子10bは、上シート状接続端子10aと表面、裏面の関係であり、平面視でパターンを同じくして貼付されている。
また、それぞれのスパイラル状接続端子8,8の渦巻き部は、基端部から先端に進むにしたがって幅が狭くなり、スパイラル状接続端子8,8同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、且つ正面視して円錐形の凸型に形成されている。
シート状接続端子10は、下シート状接続端子10bの上面に上シート状接続端子10aが貼付されている。また、スパイラル状接続端子8,8が絶縁シート9,9の上面と下面にダブルで貼付され、配列されている。
【0029】
ここで、シート状接続端子10を使用した接続方法について説明する。
図12は、マイクロコネクタ15の断面図であり、(a)はシート状接続端子10を載置し、レバー13にFPC基板7を装着した様子を示す断面図、(b)は、レバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
図12(a)に示すように、シート状接続端子10を載置した後、90°に引き上げられたレバー13に上方からFPC基板7を挿入し、FPC基板7をレバー13に装着する。レバー13の端部には、図示しない切り欠きがあり、レバー13の中央部には、図示しない装着溝14aが設けられた装着溝台14が配設され、脱落しないようになっている。
そして、FPC基板7を装着されたレバー13を倒すと、先端部13aがフック16に係合し、クランプするように構成されている。
【0030】
図12(a)に示すように、ステップ1は、プリント基板5の接続端子6にシート状接続端子10を載置する。
ステップ2は、図12(a)に示すように、90°に引き上げたレバー13の端部からFPC基板7を挿入溝に挿入してレバー13に装着する。
ステップ3は、図12(c)に示すように、マイクロコネクタ15のレバー13を倒す。
このように、シート状接続端子10を使用した場合であっても、プリント基板5の接続端子6と、FPC基板7の接続端子6とを密着させることができるので、簡単に多くの接続端子6の接続を同時に行うことができる接続方法である。
【0031】
図13は、図12(a)に示すマイクロコネクタ1のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が装着されたレバーによりFPC基板の接続端子が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
つまり、一度FPC基板7がレバー3によって押圧されると、図13(c)に示すように、両面に配置されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成されるスパイラル状接続端子8は、プリント基板5の接続部6aとFPC基板7に設けられた接続端子8a、8bを付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、シート状接続端子10の上面、下面の両面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bの接点はそれぞれ2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【0032】
<第5実施の形態>
図14は、第5実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタ1のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を挿入した状態を示す断面図、(b)はFPC基板を接近させた状態を示す断面図、(c)はマイクロコネクタ15のレバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
図14(a)に示すように、シート状接続端子11は、2枚のスパイラル状接続端子8a、8bの接続端子8を貼り合わせであったシート状接続端子10とは異なり、1枚のスパイラル状接続端子8a、8bの接続端子8を上面と裏面とを交互に突出させていることに特徴がある。
その接続方法は、第4実施の形態と同様である。つまり、一度FPC基板7がレバー13によって押圧されると、図14(c)に示すように、上下面に突出されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成されるスパイラル状接続端子8は、プリント基板5の接続端子6とFPC基板7の接続端子6を付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、シート状接続端子11の上下面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bの接点により、電気的接続を行うことができる。
また、薄型のスパイラル状接続端子8a、8bからなるシート状接続端子11を提供することができる。
【0033】
<第6実施の形態>
図15は、第6実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタ15のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子12を挿入し、FPC基板7を接近した状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタ15のレバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
第6実施の形態は、図15に示すように、凸型のスパイラル状接続端子8、8の間にエラストマである弾性体のボール16を挟持させていることを特徴とする。このように、弾性体のボール16を挟持させたことにより、弾性変形量の劣化の恐れもないため、長期に亘る弾性変形による電気的接続を行うことができる。なお、凸型のスパイラル状接続端子8、8に限らず、フラット型のスパイラル状接続端子8、8の間に弾性体のボール16を挟持させてもよい。
【0034】
本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、多列化した場合、FPC基板7の表面とレバー3との間にプラスチック板を介在してもよいし、FPC基板7の表面にプラスチック板を貼付しても構わない。
【符号の説明】
【0035】
1、15 FPC接続用マイクロコネクタ
2、22 インシュレータ
3、13 レバー
4 ストッパ
5 プリント基板
5a 接続部
6、8、18 接続端子
7 FPC(フレキシブルプリント)基板
7a プラスチック板
8a、8b スパイラル状接続端子
8c 基端部
8d ベース
8e、8f、8g、8h 配線
9 絶縁シート
10、11、12 シート状接続端子
10a 上シート状接続端子
10b 下シート状接続端子
14 装着溝台
14a 装着溝
h、h1 縦寸法
【技術分野】
【0001】
この発明は、マイクロコネクタを使用してプリント基板にFPC基板を接続する際、FPC基板の接続端子とプリント基板の間に装着するシート状接続端子およびシート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、「より薄く」、「より軽く」のニーズをコンセプトとして開発が行われ、実装密度の高度化に向っている。この技術の1つに「柔軟性(フレキシブル)」という特徴を備えたFPC(Flexible Printed Circuit)基板がある。
このFPC基板を用いたFPC接続用コネクタは、より薄くより軽くというニーズを満足しているとともに、リボン状の配線、曲線的な配線を可能にしている。そして、その応用例として軽さ、薄さが売り物である携帯電話のような商品に採用されていることが知られている(例えば、特許文献1参照)
【0003】
図16(a)は、従来のFPC接続用マイクロコネクタ1にFPC基板27を挿入し、レバー3によってクランプした状態を示す断面図であり、図16(b)は、(a)に示すK−K線の拡大断面図である。
図16(a)に示すように、FPC接続用マイクロコネクタ(以下、マイクロコネクタという)1は、インシュレータ2、レバー3およびストッパ4から構成されている。
インシュレータ2は、絶縁物で成形されており、縦は6mm、横は12mm、高さh1は1.2mm程という極小のマイクロコネクタ1の本体である。インシュレータ2の先端の軸支部2aは、円柱状の凸型に形成され、レバー3の凹状部3aに枢着しレバー3が回動自在であり、この時のレバー3の最下端部は、偏心カムの外周形状を有し、FPC基板27が挿入されても干渉しないようになっている。また、インシュレータ2の後端下部のフランジ部2bは、プリント基板25の上面に、例えば接着剤等によって固着され、弾性部2eが単独で上下に撓み、付勢できるようになっている。また、インシュレータ2には、FPC基板27の両サイドの位置決めと、ストッパ4にFPC基板27の先端が当接するように差込量が決められている。
【0004】
レバー3は、全長が4mm、幅が11mm程の極小部品であり、インシュレータ2の先端の軸支部2aに嵌入されて回動自在に動くことができるようになっており、レバー3を爪で引き起す。回動範囲は、例えば、0°〜110°である。
プリント基板25の上面には、インシュレータ2が固着され、FPC基板27の接続部に電気的接続する接続端子26、26…が帯状に露出した形で配置されている。
FPC基板27のプランチック板27aは補強であり、押圧される際の補強板となっている。FPC基板27をマイクロコネクタ1の所定位置に挿入し、レバー3が矢印方向に回動されて押圧されると、プリント基板25の接続端子26にFPC基板27の接続端子28が当接して固定される。
プリント基板25の接続部は、上方が開口した形状を有し、その両側(図では片側のみ記載)に側壁部が設けられ、その後方から帯状の接続端子が櫛歯状に配設されている。一方、FPC基板27の端部には同じピッチPで多数の接続端子28が配設されており、回動自在に軸支されたレバー3に押圧されて、電気的に接触することができるようになっている。
【0005】
また、図16(b)は、(a)に示すK−K線の拡大断面図である。図16(b)に示すように、FPC基板27にはピッチPが0.3mmの間隔で帯状の接続端子28、28…が配設されており、その接続端子28、28…にプリント基板25の接続端子26、26…が同じピッチPの間隔で当接するように配設されている。これらの製造には、精密プレス加工、エッチング等によるパターン加工が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−210349号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、たとえば、カメラ付き携帯電話、プラウザ付き携帯電話やモバイルサービス、インターネット接続による各種検索や送信、画像の送受信等の高機能化に伴う配線本数の増加によって、隣接する接続端子との間隔を微小にせざるを得ないため、信頼性に問題があった。また、接続端子間の電気的絶縁を確保して信頼性が高く、しかも携帯電話の高機能化、高速化に対応できるFPC接続用コネクタが要望されていた。
【0008】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、多機能化、高機能化で進化する電子機器に対応できる極小のFPC基板がマイクロコネクタによって接続できるシート状接続端子を提供するとともに、シート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため請求項1に係るシート状接続端子の発明は、プリント基板の接続部に設けられたマイクロコネクタによって接続される前記プリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入されて接続されるシート状接続端子であって、絶縁シートと、前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2係る発明は、請求項1に記載されたシート状接続端子であって、前記上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、前記下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させていることを特徴する。
【0011】
請求項3係る発明は、プリント基板に設けられたマイクロコネクタによって接続され、シート状接続端子を使用するFPC基板の接続方法であって、前記シート状接続端子は、絶縁シートと、前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形に形成された凸型に形成されており、前記プリント基板の接続端子に前記シート状接続端子を載置するステップ1と、前記マイクロコネクタのレバーに前記FPC基板を装着するステップ2と、
前記マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3と、を含むことを特徴する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載された本発明によれば、シート状接続端子をプリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入した後、挟持することによって、電気的接続の信頼性を向上させることができる。また、プリント基板とFPC基板の接続端子をフラット状の接続端子にすることができるほか、シート状接続端子が両者間の緩衝材の機能をも有する。
【0013】
請求項2に記載された本発明によれば、上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させたことにより、弾性変形量の劣化の恐れもないため、長期に亘る弾性変形による電気的接続を行うことができる。
【0014】
請求項3に記載された本発明によれば、シート状接続端子をプリント基板の接続端子の上に載置するステップ1と、FPC基板の接続端子をレバーの装着溝に挿入し載置するステップ2と、マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3の工程を含む手順で行えば、プリント基板の接続端子とシート状接続端子とFPC基板の接続端子との間で、複数個の接続端子間の電気的接続が同時にできる。また、シート状接続端子に配設された接続端子は、一対のスパイラル状接続端子から構成されているため、接点部は2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(a)は、FPC基板がマイクロコネクタによって接続された様子を示す拡大斜視図、(b)は、マイクロコネクタを取り外した状態を示す拡大斜視図、(c)は、FPC基板を取り外した状態を示し、プリント基板の接続部を示す拡大斜視図である。
【図2】(a)は図1(c)に示すプリント基板の接続部の拡大平面図、(b)は(a)に示すL−L線の断面図である。
【図3】(a)、(b)、(c)は、FPC基板の3面図であり、(a)はFPC基板の左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は(a)に示すD部拡大図、(e)は(b)に示すE部拡大図である。さらに、(f)は接続端子を両端に設けたFPC基板の平面図、(g)はその正面図である。
【図4】(a)はFPC基板に配設したスパイラル状接続端子を拡大した平面図、(b)は(a)に示すB−B線の断面図、(c)は(a)に示すC−C線の断面図である。
【図5】図1(a)に示すマイクロコネクタのA−A線の断面図であり、(a)はマイクロコネクタにFPC基板を挿入する状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタにFPC基板を挿入した状態を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図6】(a)は図5(b)に示すFPC基板を挿入した後のD−D線の拡大断面図、(b)はクランプした状態のE−E線の拡大断面図である。
【図7】第2実施の形態を示し、プリント基板の接続端子を千鳥格子状にした場合で、(a)は接続部を多列配置にした拡大平面図、(b)はL−L線の断面図である。
【図8】(a)、(b)、(c)は、第2実施の形態を示し、(a)は左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は、(a)に示すG部拡大図であり、(e)は(d)に示すM−M線の断面図である。
【図9】第3実施の形態を示し、プリント基板の接続端子を格子状配置にした場合で、(a)は接続端子を多列配置にした接続部の拡大平面図、(b)はN−N線の断面図である。
【図10】(a)、(b)、(c)は、第3実施の形態を示し、(a)はFPC基板の左側面図、(b)はその平面図、(c)はその正面図である。また、(d)は(b)に示すJ部拡大図、(e)は(b)に示すK−K線の断面図である。
【図11】本発明の第4実施の形態を示し、(a)は接続端子のシートの拡大平面図、(b)はM−M線の断面図、(c)は(b)の下面図である。
【図12】本発明のマイクロコネクタの断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した後、レバーにFPC基板を装着する状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図13】図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が装着されたレバーによりFPC基板の接続端子が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図14】本発明の第5実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図15】本発明の第6実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタのO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を挿入し、FPC基板7を接近した状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
【図16】(a)は従来のマイクロコネクタの断面図であり、(b)は(a)に示すK−K線の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施の形態>
以下、第1実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1(a)は、FPC基板7がマイクロコネクタ1によって接続された様子を示す拡大斜視図、図1(b)は、マイクロコネクタ1を取り外した状態を示す拡大斜視図、図1(c)は、FPC基板7を取り外した状態を示し、プリント基板5の接続部5aを示す拡大斜視図である。
図1(a)に示すように、マイクロコネクタ(以下、コネクタ)1は、インシュレータ2と、レバー3、コネクタ1を接続部5aに保持するプリント基板5と、端部の裏面に微細な接続端子を有するFPC基板7とから構成されている(図5(a)参照)。
【0017】
図1(c)に示すように、FPC基板7の接続端子の相手となる接続端子は、実装基板であるプリント基板5の接続部5aに配置された接続端子6、6…である。この接続部5aには、微細加工が施された接続端子6、6…が、一列に整然と配置されている。
図2(a)は図1(c)に示す接続部5aの拡大平面図であり、図2(b)は(a)に示すL−L線の断面図である。図2(a)に示すように、プリント基板5の接続端子6、6…は、整然と一列に均等間隔に並び、上面には段差はなくフラットな面になっている。
【0018】
図3(a)、(b)、(c)は、図1(b)に示すFPC基板7を裏返して表にした3面図であり、図3(a)はFPC基板7の左側面図、図3(b)はその平面図、図3(c)はその正面図である。また、図3(d)は、(a)に示すD部拡大図であり、図3(e)は(b)に示すE部拡大図である。さらに、図3(f)は接続端子8を両端に設けたFPC基板7′の平面図、(g)はその正面図である。
FPC基板7の端部には、スパイラル状接続端子8a,8bが、一列に配置されており、接続端子6、6…と電気的接続がされる。
図3(e)に示すように、FPC基板7の左端部には、スパイラル状接続端子8a,8bが縦一列に配列されているのが判る。
また、図3(f)に示すように、FPC基板7′の両端にスパイラル状接続端子8a,8bが縦一列に配列されているのが判る。
【0019】
図4(a)は、図3(e)に示すFPC基板7に配設した接続端子8を拡大した平面図、(b)は(a)に示すB−B線の断面図、(c)は(a)に示すC−C線の断面図である。
図4(a)に示すように、スパイラル状接続端子8は、スパイラル状接続端子8aとスパイラル状接続端子8bとから構成され、スパイラル状接続端子8aは、平面視して時計回転方向に9時から9時まで一周する螺旋体であり、スパイラル状接続端子8bは180°位置を変えて平面視して時計回転方向に3時から3時まで一周する螺旋体である。螺旋体の渦巻き部は、基端部8cから先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つスパイラル状接続端子8a,8b同士が干渉することなく隙間が確保されて形成されている。また、この例では、180°の違いでダブル(2個)のスパイラル状接続端子8a、8bから構成されているが、120°の違いでトリプルである3個のスパイラル状接続端子8aから構成してよいし、90°の違いで4個、それ以上の複数個から構成しても構わない。
【0020】
図4(a)、(b)に示すように、ベース8dはフラット形状であり、ベース8dにはスパイラル状接続端子8a、8bがACP(異方性導電接着剤)により接続されている。なお、この他に電気溶接、超音波接合、加圧接合、金パンプ接合等の何れかの接合方法であっても構わない。正面視してスパイラル状接続端子8a、8bの基端部8cから次第に螺旋形に立ち上がり、凸型を形成している。このスパイラル状接続端子8a、8bの渦巻き部は、基端部8cから先端に進むにしたがって幅が狭くなっており、耐久性、信頼性に好都合となっている。また、それぞれのフラット形状である基端部8cがベース8dに接続され、多層化にしたその層間に配線8eが形成されている。
プリント基板5の接続端子6、6…との接続の際には、上部より押圧されると変形可能に弾性変形して板状になり、電気的接続を行う。
なお、ここでのサイズは、図4(a)に示すように、縦寸法hは、0.20mmであるが、さらに縮小しても構わない。
【0021】
ここで、図3を参照して、FPC基板7を詳細に説明する。図3(b)に示すように、FPC基板7は、幅が5〜12mmの薄膜リボン状の基板であって、厚みが0.05〜0.20mmと薄く、しかも軽くて柔軟性があり、折り曲げ自在となっている。また、図3(c)に示すように、貼付されたプラスチック板7aは、挿入し易くし、押圧し易くしている。
図3(d)に示すように、FPC基板7の右端部には、10mm幅のFPC基板7にピッチP0.24mmで約40個のスパイラル状接続端子8a,8bからなる接続端子8、8…が等間隔に配設されている。これは従来のFPC基板(ピッチP0.3mmの場合は30個、図16(b)参照)と比較すると、面積比較では、従来の6倍の集積度に改善されている。したがって、接続端子8を同数とすれば、従来の16%にコネクタの面積を狭めることができることから、より軽量化が可能である。
【0022】
ここで、FPC基板7の接続方法について、図5を参照して詳細に説明する。
図5は、図1(a)に示すコネクタ1のA−A線の断面図であり、図5(a)はコネクタ1にFPC基板7を挿入する状態を示す断面図、図5(b)はコネクタ1にFPC基板7を挿入した状態を示す断面図、図5(c)はコネクタ1のレバー3によってクランプした状態を示す断面図である。
図5に示すように、インシュレータ2は、絶縁物で成形されており、縦は6mm、横は12mm、高さは1.2mm程の極小のコネクタ(以下、マイクロコネクタという)1の本体である。
マイクロコネクタ1のレバー3を、回動限度(110°)まで図中右から左へ引き立てる。この時のレバー3の最下端部は、偏心カムの外周形状を有しており、FPC基板7が挿入されても干渉がないようになっている。
また、プリント基板5の接続端子6は、出っ張りのないフラットなフェース面となっているため、接続端子8の凸部が引っかからず、スムーズな挿入ができる(請求項5の作用効果)。
つぎに、図5(b)に示すように、FPC基板7を挿入してストッパ4に突き当った後、レバー3を倒しFPC基板7をセットする。この時、凸型の接続端子8、8…の先端部が接触するが、付勢力により隙間が確保されている(図6(a)参照)。
つぎに、図5(c)に示すように、FPC基板7を水平位置にセットした状態で、レバー3を最後まで傾けることにより、弾性部2eの付勢力がレバー3を押圧し、レバー3がFPC基板7を押圧し、FPC基板7の接続端子8の凸型が板状になって付勢し、プリント基板5の接続端子6に対して確実に接続させる(図6(b)参照)。
【0023】
図6(a)は、図5(b)に示すD−D線の拡大断面図、(b)はクランプした状態のE−E線の拡大断面図である。
図6(a)に示すように、FPC基板7が挿入された後、FPC基板7の裏面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成される接続端子8、8…は、略円錐状の凸型に形成されている。ピッチpは0.24mmである。
図6(b)に示すように、一度FPC基板7がレバー3(図示せず)によって押圧されると、接続端子8、8…は、プリント基板5の接続部に設けられた接続端子6、6…を付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、FPC基板7の裏面に配設された接続端子8、8…は、スパイラル状接続端子8a、8bから構成された微細部品であるが、接点部は2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【0024】
<第2実施の形態>
図7、図8は、第2実施の形態を示し、プリント基板5の接続端子6を千鳥格子状にした場合で、図7(a)は、接続部5aを多列配置にした拡大平面図であり、図7(b)はL−L線の断面図である。
図7(a)に示すように、接続端子6、6…を交互に配置した千鳥格子状にし、かつ多列化しており、例えば、10列にすることにより、10mm幅に300個の接続端子の配列が可能である。この個数は、図4(b)に示す一列配置の7.5倍に相当する。
【0025】
図8(a)、(b)、(c)は、FPC基板7を裏返して表にした3面図であり、図8(a)はFPC基板7の左側面図、図8(b)はその平面図、図8(c)はその正面図である。また、図8(d)は、(a)に示すG部拡大図であり、図8(e)は(d)に示すM−M線の断面図である。
図8(d)に示すように、高密度配置を可能にするため、ここでは千鳥格子状配置としたが、格子状配置であってもよい。縦列ごと交互に接続端子8,8…のパターンは反時計方向となっている。これは、図7(a)に示すプリント基板5の接続端子6,6…の配置に一致させた多列配置にすることにより、単位面積当たりの個数を複数倍可能にする。
【0026】
<第3実施の形態>
図9、図10は、第3実施の形態を示し、プリント基板5の接続部5aの接続端子6、6…を格子状配置にした場合で、図9(a)は、接続端子6、6…を多列配置にした接続部の拡大平面図、図9(b)は、N−N線の断面図である。
ここでもプリント基板5の接続端子6,6…は多列に並び、上面は突出しておらず、フラット形状のフェース面になっている。例えば、5列配置にすれば200個、7列配置にすれば280個の接続端子6,6…の配列が可能である。プリント基板5の接続部5aは、スパイラル状接続端子8a,8bが複数列の格子状に配置されたFPC基板7の接続端子8に合せて配列され、配線8e,8fは多層化にしてその層間に導線6d、6e、6f…を通している。
【0027】
図10(a)、(b)、(c)は、FPC基板7を裏返した3面図であり、図10(a)はFPC基板7の左側面図、図10(b)はその平面図、図10(c)はその正面図である。また、図10(d)は、(b)に示すJ部拡大図であり、図10(e)は(d)に示すK−K線の断面図である。これは、図9(a)と同様に多列配置になっている。
図10(e)に示すように、基端部8c、8cが接着されたベース8dの裏面から配線8e,8f,8g…が多層化による層間を通って配列されている。その結果、図6(a)に示す0.24mmのピッチpは、例えば、4列配置にすることによって1/4であるピッチpが0.06mmにした場合に相当し、7列配置にすることによって1/7であるピッチpが0.034mmにした場合に相当する。したがって、10mmの幅には、160個の接続端子6,8が収容できる。7列配置では、280個を収容することができるため、高密度に配列された接続端子8を有するFPC基板7を提供することができる。
なお、高密度とは、接続端子6,8の所有スペースが0.20mm2以下で配列されたものをいい、マイクロコネクタ1とは、高密度に配列された接続端子8を有するFPC基板7を接続するコネクタをいう。
【0028】
<第4実施の形態>
図11は、本発明の第4実施の形態を示し、図11(a)は、シート状接続端子10の拡大平面図であり、図11(b)は、(a)に示すM−M線の断面図、図11(c)は(b)の下面図である。
図11(b)に示すように、シート状接続端子10は、上面が上シート状接続端子10a、下面が下シート状接続端子10bで構成されている。
図11(a)に示すように、上面の上シート状接続端子10aには、請求項1に記載されたスパイラル状接続端子8、8…が絶縁シート9、9に貼付され、千鳥格子状に配置されており、さらに、縦列ごと交互に接続端子8,8…のパターンは反時計方向となっている。上シート状接続端子10aは、高密度配置を可能にするために、ここでは千鳥格子状配置としたが、格子状配置であってもよい。図11(c)に示すように、下面の下シート状接続端子10bは、上シート状接続端子10aと表面、裏面の関係であり、平面視でパターンを同じくして貼付されている。
また、それぞれのスパイラル状接続端子8,8の渦巻き部は、基端部から先端に進むにしたがって幅が狭くなり、スパイラル状接続端子8,8同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、且つ正面視して円錐形の凸型に形成されている。
シート状接続端子10は、下シート状接続端子10bの上面に上シート状接続端子10aが貼付されている。また、スパイラル状接続端子8,8が絶縁シート9,9の上面と下面にダブルで貼付され、配列されている。
【0029】
ここで、シート状接続端子10を使用した接続方法について説明する。
図12は、マイクロコネクタ15の断面図であり、(a)はシート状接続端子10を載置し、レバー13にFPC基板7を装着した様子を示す断面図、(b)は、レバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
図12(a)に示すように、シート状接続端子10を載置した後、90°に引き上げられたレバー13に上方からFPC基板7を挿入し、FPC基板7をレバー13に装着する。レバー13の端部には、図示しない切り欠きがあり、レバー13の中央部には、図示しない装着溝14aが設けられた装着溝台14が配設され、脱落しないようになっている。
そして、FPC基板7を装着されたレバー13を倒すと、先端部13aがフック16に係合し、クランプするように構成されている。
【0030】
図12(a)に示すように、ステップ1は、プリント基板5の接続端子6にシート状接続端子10を載置する。
ステップ2は、図12(a)に示すように、90°に引き上げたレバー13の端部からFPC基板7を挿入溝に挿入してレバー13に装着する。
ステップ3は、図12(c)に示すように、マイクロコネクタ15のレバー13を倒す。
このように、シート状接続端子10を使用した場合であっても、プリント基板5の接続端子6と、FPC基板7の接続端子6とを密着させることができるので、簡単に多くの接続端子6の接続を同時に行うことができる接続方法である。
【0031】
図13は、図12(a)に示すマイクロコネクタ1のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を載置した状態を示す断面図、(b)はFPC基板が装着されたレバーによりFPC基板の接続端子が接近する様子を示す断面図、(c)はマイクロコネクタのレバーによってクランプした状態を示す断面図である。
つまり、一度FPC基板7がレバー3によって押圧されると、図13(c)に示すように、両面に配置されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成されるスパイラル状接続端子8は、プリント基板5の接続部6aとFPC基板7に設けられた接続端子8a、8bを付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、シート状接続端子10の上面、下面の両面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bの接点はそれぞれ2ヶ所であり、電気的接続の信頼性を2倍に向上することができる。
【0032】
<第5実施の形態>
図14は、第5実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタ1のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子を挿入した状態を示す断面図、(b)はFPC基板を接近させた状態を示す断面図、(c)はマイクロコネクタ15のレバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
図14(a)に示すように、シート状接続端子11は、2枚のスパイラル状接続端子8a、8bの接続端子8を貼り合わせであったシート状接続端子10とは異なり、1枚のスパイラル状接続端子8a、8bの接続端子8を上面と裏面とを交互に突出させていることに特徴がある。
その接続方法は、第4実施の形態と同様である。つまり、一度FPC基板7がレバー13によって押圧されると、図14(c)に示すように、上下面に突出されたスパイラル状接続端子8a、8bから構成されるスパイラル状接続端子8は、プリント基板5の接続端子6とFPC基板7の接続端子6を付勢しながら平板状に弾性変形し、電気的接続を行う。
その結果、シート状接続端子11の上下面に配設されたスパイラル状接続端子8a、8bの接点により、電気的接続を行うことができる。
また、薄型のスパイラル状接続端子8a、8bからなるシート状接続端子11を提供することができる。
【0033】
<第6実施の形態>
図15は、第6実施の形態を示し、図12(a)に示すマイクロコネクタ15のO−O線、P−P線の断面図であり、(a)はシート状接続端子12を挿入し、FPC基板7を接近した状態を示す断面図、(b)はマイクロコネクタ15のレバー13によってクランプした状態を示す断面図である。
第6実施の形態は、図15に示すように、凸型のスパイラル状接続端子8、8の間にエラストマである弾性体のボール16を挟持させていることを特徴とする。このように、弾性体のボール16を挟持させたことにより、弾性変形量の劣化の恐れもないため、長期に亘る弾性変形による電気的接続を行うことができる。なお、凸型のスパイラル状接続端子8、8に限らず、フラット型のスパイラル状接続端子8、8の間に弾性体のボール16を挟持させてもよい。
【0034】
本発明は前記した実施形態に限られるものではなく、技術思想を同じくして変形、改造が可能である。例えば、多列化した場合、FPC基板7の表面とレバー3との間にプラスチック板を介在してもよいし、FPC基板7の表面にプラスチック板を貼付しても構わない。
【符号の説明】
【0035】
1、15 FPC接続用マイクロコネクタ
2、22 インシュレータ
3、13 レバー
4 ストッパ
5 プリント基板
5a 接続部
6、8、18 接続端子
7 FPC(フレキシブルプリント)基板
7a プラスチック板
8a、8b スパイラル状接続端子
8c 基端部
8d ベース
8e、8f、8g、8h 配線
9 絶縁シート
10、11、12 シート状接続端子
10a 上シート状接続端子
10b 下シート状接続端子
14 装着溝台
14a 装着溝
h、h1 縦寸法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板の接続部に設けられたマイクロコネクタによって接続される前記プリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入されて接続されるシート状接続端子であって、
絶縁シートと、
前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、
前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とするシート状接続端子。
【請求項2】
前記上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させていることを特徴する請求項1に記載されたシート状接続端子。
【請求項3】
プリント基板に設けられたマイクロコネクタによって接続され、シート状接続端子を使用するFPC基板の接続方法であって、
前記シート状接続端子は、
絶縁シートと、
前記絶縁シートの上面に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下面に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、
前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形に形成された凸型に形成されており、
前記プリント基板の接続端子に前記シート状接続端子を載置するステップ1と、
前記マイクロコネクタのレバーに前記FPC基板を装着するステップ2と、
前記マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3と、
を含むことを特徴するシート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法。
【請求項1】
プリント基板の接続部に設けられたマイクロコネクタによって接続される前記プリント基板の接続端子とFPC基板の接続端子との間に挿入されて接続されるシート状接続端子であって、
絶縁シートと、
前記絶縁シートの上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、
前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形の凸型に形成されたことを特徴とするシート状接続端子。
【請求項2】
前記上側に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記下側に設けられた一対のスパイラル状接続端子との間に弾性体のボールを挟持させていることを特徴する請求項1に記載されたシート状接続端子。
【請求項3】
プリント基板に設けられたマイクロコネクタによって接続され、シート状接続端子を使用するFPC基板の接続方法であって、
前記シート状接続端子は、
絶縁シートと、
前記絶縁シートの上面に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、
前記絶縁シートの下面に設けられた一対のスパイラル状接続端子と、を有し、
前記スパイラル状接続端子の基端部から巻回した渦巻き部は、先端に進むにしたがって幅が狭くなり、且つこの渦巻き部同士が干渉することなく隙間が確保されて配置され、正面視して略円錐形に形成された凸型に形成されており、
前記プリント基板の接続端子に前記シート状接続端子を載置するステップ1と、
前記マイクロコネクタのレバーに前記FPC基板を装着するステップ2と、
前記マイクロコネクタのレバーを倒すステップ3と、
を含むことを特徴するシート状接続端子を使用したFPC基板の接続方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−135109(P2009−135109A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54336(P2009−54336)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【分割の表示】特願2003−206276(P2003−206276)の分割
【原出願日】平成15年8月6日(2003.8.6)
【出願人】(501348955)株式会社アドバンストシステムズジャパン (56)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【分割の表示】特願2003−206276(P2003−206276)の分割
【原出願日】平成15年8月6日(2003.8.6)
【出願人】(501348955)株式会社アドバンストシステムズジャパン (56)
【Fターム(参考)】
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