説明

スクリーン印刷に有用な熱プロファイルの短いオーブン

本発明(複数可)は、基板表面上に堆積させた材料を効率よく乾燥させる装置および方法を提供する。本明細書に記載する装置および方法は、基板の表面上に堆積させた材料から溶剤タイプの材料を除去するのに有用となり得る。場合によっては、材料は、スクリーン印刷プロセスを用いて堆積させることができる。一実施形態によるスクリーン印刷チャンバは、結晶シリコン基板上にパターン付き材料を堆積させ、次いで、堆積させた材料を乾燥チャンバ内で乾燥させる。一実施形態では、スクリーン印刷チャンバと乾燥チャンバがどちらも、カリフォルニア州サンタクララの本出願人によって市販されるRotary lineツールまたはSoftline(商標)ツール内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーン印刷プロセスなど、基板の表面上へのパターン付き層の堆積に使用されるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽光を直接電力に変換する光起電力(PV)デバイスである。PVデバイスは典型的に、1または複数のp−n接合を有する。各接合は、一方がp型領域と表され、他方がn型領域と表される、半導体材料内の2つの異なる領域からなる。PV電池のp−n接合が(光子からのエネルギーからなる)太陽光に曝されると、太陽光がPV効果によって直接電力に変換される。PV太陽電池は、特定量の電力を発生させ、電池がタイル状に並べられて、所望量のシステム電力を供給するようにサイズ設定されたモジュールになる。PVモジュールは、特定のフレームおよびコネクタを用いてつなぎ合わされて、パネルになる。太陽電池は一般に、単結晶または多結晶シリコン基板の形をとってよいシリコン基板上に形成される。典型的なPV電池は、典型的に約0.3mm未満の厚さのp型シリコンウェーハ、基板、またはシートと、基板内に形成されたp型領域の上面上にあるn型シリコンの薄層とを含む。
【0003】
光起電力市場は、年間成長率が30%を超える成長を過去10年間にわたって遂げている。全世界の太陽電池発電が、近い将来に10GWpを超える可能性があると、一部の論文が示唆している。全ての光起電力モジュールの95%超が、シリコンウェーハベースであると推定されている。高い市場成長率と、太陽電気コストを大幅に削減する必要性とが相まって、高品質光起電力デバイスの安価な形成に関するいくつかの重大な課題を生み出している。したがって、商業的に実現可能な太陽電池を形成する上で重要な1つの要素は、デバイス歩留まりを向上させ、基板スループットを増大させ、かつ/または形成されるデバイスの作製に消費するエネルギーを低減させることによって、太陽電池の形成に必要な製造コストを削減することにある。
【0004】
スクリーン印刷が、布などの物体上へのデザインの印刷に長い間使用されてきており、エレクトロニクス産業では、電気接点または相互接続などの電気構成要素のデザインを基板の表面上に印刷するのに使用されている。最高水準技術の太陽電池製作プロセスも、スクリーン印刷プロセスを使用する。
【0005】
一般に、構成要素の表面上にパターンを堆積させた後、堆積させたパターンが確実に、後続の搬送ステップ中に安定しており、また太陽電池作製中に実施される高温アニールプロセスなど、後続の処理ステップに耐えることができるように、堆積させた材料を乾燥させることが望ましい。太陽電池製造中に使用される、従来の放射加熱タイプの乾燥プロセスは、基板による典型的に少ない赤外(IR)吸収のため、実施にかなりの時間を必要とし、完了までにかなりのエネルギーを浪費する。
【0006】
さらに、乾燥プロセス中に、基板表面上に堆積させた材料から溶剤材料が典型的に除去され、それが、処理済みの基板および乾燥デバイス内の構成部品を汚染することがある。また、堆積させた材料から溶剤が気化する速度、したがって堆積させた材料を「乾燥させる」のに必要な時間が、乾燥デバイスの処理領域内の溶剤材料の分圧によって変わることがある。
【発明の概要】
【0007】
したがって、基板および支持ハードウェアの汚染を低減させ、かつ乾燥プロセスをスピードアップするために、処理中に、気化した溶剤材料を除去してオーブン内の蒸気量を低減させる方法が必要とされている。
【0008】
したがって、スクリーン印刷するプロセス中に形成される、堆積させた材料の乾燥に費やす時間を短縮し、エネルギー消費を低減させ、デバイス歩留まりを向上させ、他の既知の装置よりも低い所有コスト(CoO)を生み出す、太陽電池、電子回路、または他の有用なデバイス作製用のスクリーン印刷装置も必要とされている。
【0009】
本発明は一般に、処理領域を通して1または複数の基板を搬送する第1のコンベヤと、第1のコンベヤ上に配置された1または複数の基板に、1または複数の波長の電磁エネルギーを供給する放射伝熱組立体と、対流伝熱組立体とを備えた基板処理装置であって、対流伝熱組立体が、加熱素子を内蔵するプレナム、及びプレナムに内蔵された加熱素子と、処理領域内で第1のコンベヤ上に配置された基板の表面とを通過してガスを移動させる流体供給デバイスを含む基板処理装置を提供する。
【0010】
本発明の実施形態はさらに、基板の表面上に材料を堆積させること、パターン付き材料を堆積させた後に、基板を乾燥チャンバの処理領域に搬送すること、処理領域内に配置された基板の表面に、一定量の電磁エネルギーを供給すること、および処理領域内に配置された基板を通過するように加熱ガスを供給することを含む、基板を処理する方法を提供する。
【0011】
本発明の実施形態はさらに、基板の表面上にパターン付き材料を堆積させること、パターン付き材料を堆積させた後に、基板をコンベヤに搬送すること、コンベヤを用いて、基板を乾燥チャンバの処理領域の少なくとも一部を通って搬送すること、基板が処理領域を通って搬送されるときに、基板の表面に一定量の電磁エネルギーを供給すること、および基板が処理領域を通って搬送されるときに、基板を通過するように加熱ガスを供給することを含み、加熱ガスを供給することが、加熱素子を通過するようにガスを流すことによって加熱すること、加熱ガスを、処理領域の一領域通過するよう導くこと、および処理領域を通って誘導された加熱ガスの少なくとも一部を受け取って、その加熱ガスの少なくとも一部を加熱素子に通すように供給することにより、加熱ガスの該一部を再循環させることをさらに含む、基板を処理する方法を提供する。
【0012】
本発明の実施形態はさらに、処理領域を通して1または複数の基板を搬送する第1のコンベヤと、第1のコンベヤ上に配置された1または複数の基板に1または複数の波長の電磁エネルギーを供給する放射伝熱組立体と、対流伝熱組立体とを備える基板処理装置であって、対流伝熱組立体が、複数の熱交換管および加熱素子を内蔵するプレナムと、プレナムに内蔵された複数の熱交換管の第1の表面および加熱素子を横切り、処理領域内で第1のコンベヤ上に配置された基板の表面を通過するようにガスを移動させる流体供給デバイスと、複数の熱交換管の温度を制御する熱交換デバイスと、基板の表面を通過したガスを受け取り、受け取ったガスを、熱交換管の第2の表面を通過するように導くように配置されたプレナム入口とを含んでいる、基板処理装置を提供する。
【0013】
本発明の実施形態はさらに、基板の表面上に材料を堆積させること、材料を堆積させた後に、基板を乾燥チャンバの処理領域に搬送すること、処理領域内に配置された基板の表面に、一定量の電磁エネルギーを供給すること、および基板が処理領域を通って搬送されるときに、基板に加熱ガスを供給することを含み、加熱ガスを供給することが、加熱素子を通過するようにガスを流すことによって加熱すること、加熱ガスを、処理領域内に配置された基板を通過するように導くこと、および基板を通過するように導かれた加熱ガスの少なくとも一部を受け取って、この加熱されたガスを第1の熱交換面に供給することにより、加熱ガスからエネルギーを除去することをさらに含む、基板を処理する方法を提供する。
【0014】
本発明の実施形態はさらに、第1の回転軸を有する回転アクチュエータ組立体と、回転アクチュエータに結合された第1の基板支持体と、処理領域を通して1または複数の基板を搬送するように適合され、回転アクチュエータが第1の方向に向く角度に配置されたときに第1の基板支持体から基板を受け取るように配置された第1のコンベヤと、第2のコンベヤ上に配置された1または複数の基板に、1または複数の波長の電磁エネルギーを供給する放射伝熱組立体と、複数の熱交換管および加熱素子を内蔵するプレナム、ガスを、複数の熱交換管の第1の表面、加熱素子、および処理領域内に配置された1または複数の基板のそれぞれの表面を横切って移動させる流体供給デバイス、複数の熱交換管の温度を制御する熱交換デバイス、ならびに1または複数の基板の表面を通過したガスを受け取り、受け取ったガスを、複数の熱交換管の第2の表面を通過するように導くように配置されたプレナム入口を含む対流伝熱組立体とを備える、基板を処理するための装置を提供する。
【0015】
本発明の上で列挙した特徴が達成され、それを詳細に理解することができるように、上で簡潔に要約した本発明のより特定の説明を、添付の図面に示されている本発明の実施形態を参照して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態によるスクリーン印刷システムの等角図である。
【図2】図1に示す本発明の一実施形態によるスクリーン印刷システムの平面図である。
【図3】本発明の一実施形態による回転アクチュエータ組立体の等角図である。
【図4】本発明の一実施形態によるスクリーン印刷システムの印刷用ネスト(nest)部の等角図である。
【図5】本発明の一実施形態による乾燥チャンバの側断面図である。
【図6】図5による乾燥チャンバの別の側断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による乾燥チャンバの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
理解を促す目的で、これらの図に共通の同一要素を示すために、可能な限り同一の参照符号が使用されている。ある実施形態の要素および特徴を、さらに列挙しなくても他の実施形態に有利に組み込めることが企図される。
【0018】
しかし、添付の図面は、本発明の例示的な実施形態のみを示しており、したがって、本発明が他の同様に効果的な実施形態を認めることができるので、本発明の範囲を限定するものと見なすべきではないことに留意されたい。
【0019】
本発明(複数可)は、基板表面上に堆積させた材料を効率よく乾燥させる装置および方法を提供する。本明細書に記載する装置および方法は、基板の表面上に堆積させた材料から溶剤タイプの材料を除去するのに有用となり得る。場合によっては、材料を、スクリーン印刷プロセスを用いて堆積させることができる。一実施形態によるスクリーン印刷チャンバは、結晶シリコン基板上にパターン付き材料を堆積させ、次いで、堆積させた材料を乾燥チャンバ内で乾燥させる。一実施形態では、スクリーン印刷チャンバと乾燥チャンバがどちらも、カリフォルニア州サンタクララのApplied Materials、Inc.が所有するBaccini S.p.A.から入手可能な、Rotary lineツールまたはSoftline(商標)ツール内に配置される。
【0020】
スクリーン印刷システム
図1〜2は、本発明のさまざまな実施形態と共に使用することのできる、多重スクリーン印刷チャンバ処理システム、またはシステム100を示す。一実施形態では、システム100は一般に、2つの入来コンベヤ111、回転アクチュエータ組立体130、2つのスクリーン印刷用ヘッド102、2つの退出コンベヤ112、および2つの乾燥チャンバ200を含む。2つの入来コンベヤ111はそれぞれ、並列処理構成で構成され、したがってそれらがそれぞれ、入力コンベヤ113などの入力デバイスから基板を受け取り、基板を回転アクチュエータ組立体130に結合された印刷用ネスト131に搬送することができる。また、退出コンベヤ112はそれぞれ、回転アクチュエータ組立体130に結合された印刷用ネスト131から処理済みの基板を受け取り、処理済みの基板をそれぞれ、乾燥チャンバ200に搬送するように構成される。入力コンベヤ113、および乾燥チャンバ200内に収容されたドライヤコンベヤ114は一般に、システム100に接続されるより大型の生産ライン、例えばRotary lineツールまたはSoftline(商標)ツールに接続される自動基板ハンドリングデバイスである。ドライヤコンベヤ114、入来コンベヤ111、退出コンベヤ112、および入力コンベヤ113は、以下では、ベルトタイプのコンベヤとして概して記載されるが、他のタイプのコンベヤ、ロボットデバイス、または他の類似の基板搬送機構を、本明細書に記載する本発明の基本的な範囲から逸れることなく使用することができる。図1〜4は、本明細書に記載するさまざまな実施形態の恩恵を受けることのできる、可能な1つの処理システム構成を示すためのものにすぎず、したがって、他のコンベヤ構成および他のタイプの材料堆積チャンバを、本明細書に記載する本発明の基本的な範囲から外れることなく使用できることが分かるであろう。
【0021】
図2は、印刷用ネスト131のうち2つ(例えば参照符号「1」および「3」)が、そのそれぞれから退出コンベヤ112に基板150を搬送し、各入来コンベヤ111からそれぞれ基板150を受け取ることができるように方向付けられている、回転アクチュエータ組立体130の位置を概略的に示す、システム100の平面図である。したがって、基板の移動は概して、図1および2に示す経路「A」に従う。この構成では、残りの2つの印刷用ネスト131(例えば参照符号「2」および「4」)が、2つのスクリーン印刷チャンバ(すなわち図1のスクリーン印刷用ヘッド102)内に配置された基板150に対してスクリーン印刷プロセスを実施することができるように方向付けられる。また、この構成では、印刷用ネスト131は、ネスト上での基板移動方向が回転アクチュエータ組立体130の接線方向となるように方向付けられる。コンベヤが回転アクチュエータ組立体130の接線方向にあることにより、システムのフットプリントを増大させることなく、基板を2つの位置、例えば参照符号「1」および「3」(図2)から供給し、受け取ることが可能になる。
【0022】
入来コンベヤ111および退出コンベヤ112は一般に、基板150を支持し、またシステムコントローラ101と連通するアクチュエータ(図示せず)を用いて基板150をシステム100内の所望の位置に移送することのできる、少なくとも1本のベルト116を含む。図1〜2は、2本のベルト116スタイルの基板搬送システムを概して示しているが、本発明の基本的な範囲から逸れることなく、他のタイプの搬送機構を使用して同じ基板搬送および配置機能(複数可)を実施することができる。
【0023】
システムコントローラ101は一般に、システム100全体の制御および自動化を容易にするように設計され、典型的には、中央処理装置(CPU)(図示せず)、メモリ(図示せず)、および支援回路(またはI/O)(図示せず)を含んでよい。CPUは、工業環境において、さまざまなチャンバプロセスおよびハードウェア(例えばコンベヤ、検出器、モータ、流体供給ハードウェアなど)を制御し、システムおよびチャンバプロセス(例えば基板位置、プロセス時間、検出器信号など)を監視するために使用される、任意の形態のコンピュータプロセッサの1つとすることができる。メモリは、CPUに接続され、ローカルであろうとリモートであろうと、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または他の任意の形態のデジタル記憶装置など、容易に入手可能なメモリのうちの1または複数とすることができる。CPUに命令するために、ソフトウェア命令およびデータをコーディングして、メモリ内に記憶することができる。プロセッサを従来どおりに支援するために、支援回路もCPUに接続される。支援回路には、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路、サブシステムなどがあり得る。システムコントローラ101が読み取ることの可能なプログラム(またはコンピュータ命令)が、基板に対してどのタスクが実施可能かを決定する。好ましくは、プログラムは、システムコントローラ101が読み取ることの可能なソフトウェアであり、このソフトウェアは、少なくとも基板位置情報、制御されるさまざまな構成部品の移動のシーケンス、基板検査システム情報、およびそれらの任意の組合せを生成し、記憶するコードを含む。
【0024】
システム100で利用される2つのスクリーン印刷ヘッド102は、スクリーン印刷プロセス中に、印刷用ネスト131上に配置された基板の表面上に材料を所望のパターンで堆積させる、Baccini S.p.A.から入手可能な従来型のスクリーン印刷用ヘッドとすることができる。一実施形態では、スクリーン印刷ヘッド102は、太陽電池基板上に金属含有材料または誘電体含有材料を堆積させる。一例では、基板は、約125mm〜156mmのサイズの幅、および約70mm〜156mmの長さを有する太陽電池基板である。
【0025】
一実施形態では、システム100は、スクリーン印刷プロセスが実施される前または実施された後に基板150を検査する、検査組立体199も含む。検査組立体199は、図1および2に示す位置「1」および「3」に配置された入来する基板または処理済みの基板を検査するように配置された、1台または複数台のカメラ120を含んでよい。検査組立体199は一般に、損傷を受けた基板または誤って処理された基板を生産ラインから取り除くことができるように、検査し、検査結果をシステムコントローラ101に通信することのできる、少なくとも1台のカメラ120(例えばCCDカメラ)および他の電子部品を含む。一実施形態では、支持プラテン138(図4)の上に配置された基板150を、検査組立体199によってより容易に検査することができるように、印刷用ネスト131がそれぞれ、基板を照明するためのランプまたは他の類似の光学的放射デバイスを含んでよい。基板が損傷を受けている場合、その基板を、支持プラテン138内の構成部品を用いて廃棄物収集容器107に移動させることができる。
【0026】
検査組立体199は、各印刷ネスト131上での基板の正確な位置を求めるために使用することもできる。各印刷用ネスト131上での各基板150の位置データをシステムコントローラ101で使用して、スクリーン印刷ヘッド102内のスクリーン印刷ヘッド構成部品を配置および方向付けし、それにより、後続のスクリーン印刷プロセスの精度を向上させることができる。この場合、検査プロセスステップ(複数可)中に受け取ったデータに基づいて、スクリーン印刷ヘッド102を印刷ネスト131上に配置された基板の正確な位置に対して位置合わせするように、各印刷ヘッドの位置を自動的に調整することができる。
【0027】
一実施形態では、図1〜3に示すように、回転アクチュエータ組立体130が4つの印刷用ネスト131を含み、それらはそれぞれ、各スクリーン印刷ヘッド102内で実施されるスクリーン印刷プロセス中に、基板150を支持する。図3は、4つの印刷用ネスト131のそれぞれの上に基板150が配置される構成を示す、回転アクチュエータ組立体130の等角図である。回転アクチュエータ組立体130は、印刷用ネスト131をシステム内で望ましい形で配置することができるように、回転アクチュエータ(図示せず)およびシステムコントローラ101を用いて軸「B」の周りで回転させ、角度を付けて配置することができる。回転アクチュエータ組立体130は、印刷用ネスト131またはシステム100内での基板処理シーケンスの実施に使用される他の自動デバイスの制御を容易にする、1または複数の支持構成部品を有してもよい。
【0028】
印刷用ネストの構成
図4に示すように、各印刷用ネスト131は一般に、給送スプール135と、巻取スプール136と、給送スプール135および/または巻取スプール136に結合され、プラテン138を横切って配置された支持材137を給送および保持する、1または複数のアクチュエータ(図示せず)とを有するコンベヤ組立体139からなる。プラテン138は一般に、スクリーン印刷ヘッド102内で実施されるスクリーン印刷プロセス中に基板150および支持材137が上に配置される基板支持面を有する。一実施形態では、支持材137が、支持材137の片側に配置された基板150を支持材137の反対側に従来型の真空発生デバイス(例えば真空ポンプ、真空エゼクタ)により与えられる真空によってプラテン138上に保持できるようにする多孔材である。一実施形態では、基板をプラテン138の基板支持面138Aに「チャックする」ことができるように、プラテンの基板支持面138A内に形成された真空ポート(図示せず)に真空が与えられる。一実施形態では、支持材137が、例えばたばこに使用されるタイプの発散性のある紙もしくは別の類似材料からなる、または同じ目的を果たす材料からなる、発散性材料である。
【0029】
一構成では、支持材137上に配置された基板150の移動を印刷用ネスト131内で正確に制御することができるように、ネスト駆動機構148は、給送スプール135および巻取スプール136に結合され、またはそれらと係合する。一実施形態では、給送スプール135および巻取スプール136がそれぞれ、ある長さの支持材137の対向する端部を受け取る。一実施形態では、プラテン138を横切る支持材137の移動および位置を制御するために、ネスト駆動機構148が、給送スプール135および/または巻取スプール136上に配置された支持材137の表面に結合され、またはそれと接触する、1または複数の駆動ホイール147を含む。
【0030】
図4を参照すると、一構成では、プラテン138を横切る支持材137の張力および移動が、給送スプール135および/または巻取スプール136の回転運動を制御することのできる従来型のアクチュエータ(図示せず)によって制御される。一構成では、支持材137が、給送スプール135と巻取スプール136の間でどちらの方向に移動させられるときも、複数のプーリ140によって案内および支持される。
【0031】
乾燥オーブンの構成
図1は、基板150がスクリーン印刷用ヘッド102内で処理された後に、基板150を退出コンベヤ112から受け取るようにそれぞれが配置された2つの乾燥チャンバ200を含むシステム構成を概して示す。図5〜6は、以下にさらに説明する乾燥チャンバ200の1または複数の実施形態を概して示す。一般に、乾燥チャンバ200は処理領域202を含み、処理領域202内では、1または複数の基板の表面上に堆積させた材料を乾燥させることができるように、熱システム201から処理領域202内に配置された1または複数の基板にエネルギーが供給される。一例では、堆積させる材料は、太陽電池作製プロセスにおいて結晶太陽電池基板上に裏面接点を形成するために一般に使用される、鉛フリーアルミニウムサーメットペースト(例えばAl Cermet6214)などのアルミニウム(Al)含有ペーストである。別の例では、堆積させる材料を、太陽電池の前面で使用される銀(Ag)ペースト(例えばDuPont(商標)製のPV156)、または太陽電池の裏面で使用される銀−アルミニウム(Ag/Al)ペースト(DuPont(商標)のPV202)とすることができる。処理領域202は、別の搬送デバイス(例えば退出コンベヤ112)から基板を受け取って、基板150を処理領域202内で移動させ、かつ/または処理領域202内に配置する、ドライヤコンベヤ114を有する。
【0032】
図5は、乾燥チャンバ200内に収容された熱システム201の一実施形態の側断面図である。熱システム201は一般に、基板の表面上に堆積させた材料を急速に乾燥させるために一緒に使用される、放射加熱組立体204および対流加熱組立体203を備える。この構成では、スループットを向上させ、エネルギー消費を低減させるために、乾燥プロセス中に対流伝熱モードおよび放射伝熱モードを別々に制御して、所望の熱プロファイル(例えば温度対時間)を達成することができる。一実施形態では、乾燥プロセス中の基板温度が、約150℃〜約300℃に上昇する。一般に、基板上に形成されるパターンに対する損傷を防ぐために、堆積させた材料中のバインダが分解する温度(例えば300〜350℃)を超えないことが望ましい。
【0033】
一構成では、図5に示すように、ドライヤコンベヤ114を用いることにより、1または複数の基板150が経路「D」に従って処理領域202を通って搬送される。ドライヤコンベヤ114は一般に、1または複数の基板を処理領域202を通って搬送および/または配置するために使用される、自動基板ハンドリングデバイスである。一実施形態では、図6に示すように、ドライヤコンベヤ114が、処理領域202内での処理中に基板150を支持する単一のベルト205からなる。一構成では、ベルト205が、処理領域202内で達成される処理温度に耐えることのできる、金属ベルト、ガラス繊維含浸ベルト、セラミック材料含浸ベルト、または金属含浸ベルトである。
【0034】
放射加熱組立体204は一般に、ベルト205上に配置された基板が処理領域202を通過するときに基板にエネルギーを与えるために使用される、1または複数の電磁エネルギー供給デバイスを含む。一実施形態では、電磁エネルギー供給デバイスが、基板150に1または複数の望ましい波長の放射を供給するように適合され、かつ/またはそうするものが選択された、1または複数のランプ204A(図5および6)を備える。放射加熱組立体204から供給される放射エネルギーの波長(複数可)は一般に、基板の表面上に堆積させた材料により吸収されるものが選択される。しかし、半導体基板、太陽電池、または他の類似のデバイスなど、処理される基板の熱バジェットが問題となる場合には、堆積させた材料により放射エネルギーが優先的に吸収され、基板が形成される材料により概して吸収されないように、基板に供給される放射エネルギーの波長を制限することが望ましいことがある。一例では、基板がシリコン(Si)含有材料から形成される場合、シリコン基板により吸収されるエネルギーの量を低減させるために、一般に約1.06(μm)であるシリコンの吸収端を上回る波長のみが供給されるように、ランプ204Aによって供給されるエネルギーの波長を調整またはフィルタリングすることができる。
【0035】
一実施形態では、供給されるエネルギーの吸収、したがって堆積させた材料の乾燥プロセスを向上させるために、放射加熱組立体204によって供給される最適な波長が、基板のタイプごとに、また基板の表面上に堆積させる材料のタイプごとに選択および/または調整される。一実施形態では、ランプ204Aが、約1200〜1800℃の最大動作温度を有し、約1.4μmを上回る波長にて最大電力放出を行う、赤外(IR)ランプである。一例では、ランプ204Aが、ドイツ、ハーナウのHeraeus Nobelight GmbHから入手可能な、約1メートルの長さのダブルフィラメント型5kW高速中波IRランプである。場合によっては、ランプ204Aから放出される放射の波長(複数可)を、ランプに供給される電力、したがってランプ内のフィラメントの温度を調整することによって調整する(例えばウィーンの法則)ことが望ましい。したがって、システムコントローラ101、ランプ204Aに結合された電源(図示せず)、および基板の表面上に堆積させた材料の光吸収特性の知識を用いて、ランプ204Aによって供給されるエネルギーの波長を、乾燥プロセスを向上させるように調整することができる。
【0036】
図6は、処理領域202(図5)内に配置され、また処理領域202の所望の長さに沿って延在する2つのランプ204Aを利用する、放射加熱組立体204の一実施形態を示す。この構成では、ランプ204Aは、乾燥プロセス中に、処理領域202内でベルト205上に配置された1または複数の基板がランプ204Aの全長にわたって搬送されるときに、1または複数の基板にエネルギー(経路「E」)を伝達するように配置されている。場合によっては、熱が熱システム201の他の望ましくない部分に伝達する量を低減させ、エネルギーを基板150に向かって集中させるために、ランプ204Aの上方に1または複数の反射器249を設けることが望ましいことがある。また、場合によっては、熱が熱システム201の他の望ましくない部分に伝達する量を低減させ、エネルギーを基板150に向かって集中させるために、ランプ204Aがランプの片側に配置された反射器を有する。
【0037】
熱システム201は、処理領域202内に配置された基板の表面を横切って加熱ガス(例えば空気)を供給するなどの対流伝熱方法を用いて熱を基板に伝達するために、対流加熱組立体203も利用する。対流伝熱方法は一般に、基板および堆積させた材料を同様の速度で加熱する。シリコン基板など、基板の伝導率が比較的高い場合、基板全体にわたる温度均一性は、比較的均一なままとなる。対流ガスの流量および/または温度を調整することによって、対流伝熱速度を容易に制御することもできる。
【0038】
図5を参照すると、対流加熱組立体203は一般に、流体搬送デバイス229、プレナム245、およびガス加熱組立体240を備える。したがって、処理領域202内に配置された基板は、流体搬送デバイス229からもたらされたガスを、加熱組立体240を通り、基板150の表面を通過するように導くことにより加熱される。一実施形態では、流体搬送デバイス229が、所望の流量のガス(経路「B」を参照されたい)を放射加熱組立体204を通って処理領域202内に供給することのできる、ACファンである。
【0039】
ガス加熱組立体240は一般に、流体搬送デバイス229から供給されたガスを加熱する加熱ゾーン241内に配置された、1または複数の抵抗加熱素子を含む。ガス加熱組立体240から出るガスの温度は、従来型の加熱素子温度コントローラ242、1または複数の従来型の温度感知デバイス(図示せず)、加熱用ゾーン241内に配置された抵抗加熱素子(図示せず)、およびシステムコントローラ101から送出されるコマンドを用いて制御することができる。一般に、加熱用ゾーン241内に配置される抵抗加熱素子の電力、サイズ、および長さは、供給されるガスの流量、および乾燥プロセス中に達成すべき所望のガス温度によって変わる。一実施形態では、ガス加熱組立体240の出口でのガス温度は、約150℃〜約300℃に制御される。
【0040】
プレナム245は一般に、流体搬送デバイス229から供給されたガスを、ガス加熱組立体240を通ってプレナム出口部分243内に誘導し、次いで処理領域202に通すために使用される、取り囲まれた領域である。プレナム245は、空気などの加熱ガスを収集して再利用することができるように、処理領域202を通って搬送されたガスを受け取ってガスの帰還経路または再循環経路を形成するプレナム入口部分244も含んでよい。したがって、再循環経路は概して経路A〜Aに従い、その経路は、図5に示すように、熱交換領域246、加熱組立体240、プレナム出口部分243、処理領域202、およびプレナム入口部分244を通過するものである。加熱ガスの再循環は、空気を、その少なくとも一部が処理領域202内に再度供給される前に所望の温度に加熱するのに必要なエネルギーの量を低減させる大きな助けとなることができる。
【0041】
一実施形態では、対流加熱組立体203が、流体搬送デバイス229によって供給されたガス、および処理領域202から受け取った再循環ガス(参照符号A〜A)から望ましくない汚染物質を除去するために使用される、熱交換デバイス230も含む。熱交換デバイス230は、熱コントローラ231に結合された1つもしくは複数の熱交換面232、および/またはプレナム245のこの部分を通過するガスからあり得る汚染物質を除去する濾過タイプの構成部品の1つを含んでよい。一般に、熱コントローラ231は、再循環ガス中に含まれる任意の揮発性成分を凝縮させて除去するために、熱交換面232の温度を、処理領域202に供給される加熱ガスの温度未満の温度に維持する。熱交換面232は、流体搬送デバイス229(すなわち経路「B」)からガス加熱組立体240に供給されるガスを予備加熱するために使用することもできる。ガスをガス加熱組立体240に入る前に予備加熱することも、ガス加熱効率を高め、したがって乾燥チャンバ内で実施される乾燥プロセスの電力消費を低減させる助けとなることができる。エネルギー消費はしばしば、太陽電池デバイスを生産するコストの重要な一要素となるため、本明細書で論じるガスを予備加熱する方法および/または再循環させる方法は、スクリーン印刷生産ラインの所有コスト、したがって、形成されるデバイスの生産コストを削減する助けとなることができる。
【0042】
典型的に、再循環ガスは、堆積させた材料から乾燥プロセス中に逃げた揮発性成分が気化することにより再循環中のガス中に同伴する、一定量の1または複数の揮発性成分を含む。熱交換面232を揮発性成分の凝縮点未満の温度に維持することによって、揮発性成分が凝縮し、再循環ガスから除去される。熱交換デバイス230内で揮発性成分を捕捉することは、基板およびプレナム245の構成部品が再循環ガスによって汚染されるのを低減させる助けにもなることができる。一例では、テルピノールまたはエステルなど、任意の有機溶剤を除去するために、熱交換面232の温度が219℃未満の温度に維持される。一実施形態では、再循環ガス中に同伴する蒸気材料を凝縮させるために、熱交換面232が約40℃〜約80℃の温度に維持される。熱交換面232の温度は、システムコントローラ101、および従来型の再循環流体タイプまたは熱電タイプの熱交換デバイスなどの熱コントローラ231を用いて制御することができる。また、重力のため、熱交換面232上で凝縮した揮発性成分がプレナム245の流体収集領域233に流れることができ(すなわち経路「C」)、その中で揮発性成分を収集することができる。流体収集領域233は、収集した蒸気材料を廃棄物収集システム(図示せず)に供給するために使用される1または複数の排水路を含んでよい。
【0043】
さらに、熱交換デバイス230を用いて、ガス中に同伴する任意の揮発性成分を収集することは、ガスの処理領域202を2度目に通過する部分に含まれる蒸気の分圧を低減させ、したがって、流動ガスが、残存するかなりの量の蒸気が再循環ガス中に保持されている場合に受け取れるよりも多量の、堆積させた材料から気化する溶剤材料を受け取れるようになる助けにもなると考えられる。したがって、基板を通過して流れるガス中に受け取られる溶剤材料の量を増大させることによって、乾燥プロセスを完了するのに必要な時間を短縮することができる。
【0044】
図6は、図5に示す図に垂直であり、Aの方向に向いている、処理領域202の側断面図を示す。図6に示すように、処理領域202は、対流加熱組立体203によって供給される加熱ガスおよび放射加熱組立体204によってもたらされる熱の大部分が失われないように、熱システム201の壁251およびドライヤコンベヤ114の壁114Aなど、1または複数の壁で一部取り囲まれている。図5を参照すると、一実施形態では、熱システム201および処理領域202が、1または複数の壁207で少なくとも一部取り囲まれている。一構成では、基板を処理領域202内に、また処理領域202から外に、ベルト205を用いて搬送できるようにするとともに、加熱ガスが乾燥チャンバ200から出る量を最小限に抑えるために、壁207が処理領域202の対向する端部に小さな開口208を有する。処理領域202を一部取り囲むことは、処理領域202を通って流れるガス中に見られる任意の汚染物質が、任意の隣接する処理チャンバを汚染するのを防ぐ助けにもなることができる。
【0045】
一実施形態では、プレナム出口部分243(図5)の出口ポート243Aからもたらされる流動ガスを、処理領域202内に配置された基板150を横切って、プレナム入口部分244の入力ポート244Aにさらに誘導するために、内側遮蔽252が使用される。内側遮蔽252は、放射加熱組立体204によってもたらされる任意の熱を反射し、それをベルト205上に配置された基板150にさらに誘導するために使用することもできる。
【0046】
対流加熱組立体203および放射加熱組立体204によりもたらされる熱を調整することによって、堆積させた材料の乾燥時間を向上させ、また乾燥プロセス中に生じることのある起こり得る任意の熱バジェット問題を低減させるように、乾燥プロセスを調整および/または最適化することができる。一実施形態では、図5に示すように、対流ガス流が、処理領域202の中を、基板150の移動(すなわち方向「D」)とは反対の方向(すなわち方向A)に供給されて、入来する基板を予備加熱し、温度上昇速度を向上させる。さらに、シリコン基板は、IR波長範囲内で低吸収係数を有するため、対流伝熱モードと放射伝熱モードの組合せを用いることによって、伝熱効率を大いに上昇させることができ、したがって基板を乾燥させるのに必要な時間を大いに短縮することができる。伝熱効率の増大により、乾燥される各基板の熱プロファイルも向上させることができる。というのも、より高いプロセス温度をより容易に達成することができるためである。
【0047】
従来の放射のみの乾燥プロセスにおけるサイクル時間はしばしばあまりにも非効率かつ長すぎて、残りの生産ラインのスループットに追いつくことができないため、従来のスクリーン印刷プロセスで確実に堆積させた材料が乾燥しているようにするために典型的に使用されているバッファリングデバイスの必要性を、本明細書に記載する方法を使用することで低減させることもできるとも考えられる。対流伝熱および波長制御された放射加熱を用いることにより、各乾燥チャンバ200内での基板加熱サイクルが短縮し、その結果、乾燥オーブンスループットが、約2メートル未満の長さのシステム内で1時間あたり1400枚の156mm×156mm結晶シリコン基板を超えることができると考えられる。したがって、本明細書に記載する急速熱処理方法は、サイクル時間を短縮し、乾燥チャンバ200が占める床面積を低減させ、基板を乾燥させるのに必要なCoOを削減することができると考えられる。
【0048】
図7は、処理領域202から帰還するガス(すなわち経路AおよびA)が再循環されない、図5および6に示す熱システム201の一代替実施形態の側断面図である。この構成では、流体搬送デバイス229から出るガス(例えば経路「B」)が、入口プレナム249Aに入り、複数の熱交換管248を通過して、出口プレナム249Bに入ってから、ガス加熱組立体240および処理領域202の中に供給される。熱交換管248は、経路「B」に従うガスが管の内部領域248Aを通過し、処理領域202から帰還するガスと混合しないように、概して密閉されている。一構成では、処理領域202から経路AおよびAに沿って帰還するガスが、熱交換管248の外面のそばを通った後に、ポート247を通って熱システム210から排気される。したがって、熱コントローラ231を用いて熱交換管248の温度を制御することによって、流体搬送デバイス229からガス加熱組立体240に流れるガスの温度を予備加熱することができ、かつ同伴する任意の揮発性成分を除去するために、処理領域202から帰還するガスを冷却することができる。一般に、熱コントローラ231は、経路Aに沿って流れるガス中に含まれる任意の揮発性成分を凝縮させて除去するために、熱交換管248の表面(すなわち熱交換面232)の温度を、処理領域202に供給される加熱ガスの温度未満の温度に維持する。重力のため、熱交換管248上で凝縮した揮発性成分が、プレナム245の流体収集領域233に流れ(すなわち経路「C」)、その中で収集される。流体収集領域233は、収集した蒸気材料を廃棄物収集システム(図示せず)に供給するために使用される1または複数の排水路を含んでよい。
【0049】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の他の実施形態および更なる実施形態を、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく考案することができ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理領域を通して1または複数の基板を搬送するように構成された第1のコンベヤと、
前記第1のコンベヤ上に配置された前記1または複数の基板に、1または複数の波長の電磁エネルギーを供給する放射伝熱組立体と、
対流伝熱組立体と
を備えた基板処理装置であって、前記対流伝熱組立体が、
加熱素子を内蔵するプレナム、および
前記プレナムに内蔵された前記加熱素子と、前記処理領域内で前記第1のコンベヤ上に配置された前記基板の表面とにガスを通過させるように構成された流体供給デバイスを含んでいる、基板処理装置。
【請求項2】
前記対流伝熱組立体が、
前記基板の前記表面を通過した前記ガスを受け取るように配置された入口ポートを有する前記プレナムと、
前記入口ポートから受け取った前記ガスと流体連通する熱交換面を有する熱交換組立体と
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記熱交換組立体が、前記熱交換面と熱連通して前記入口ポートから受け取った前記ガスから熱を除去する熱コントローラをさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のコンベヤおよび前記処理領域の一部を取り囲む1または複数の壁
をさらに備え、
前記プレナムが、前記加熱素子と前記処理領域との間に配置された出口ポートをさらに備え、前記流体供給デバイスによって供給される前記ガスが、前記出口ポートを通って前記処理領域の一部を取り囲む前記1または複数の壁の間を流れてから前記入口ポートに入る、
請求項2に記載の装置。
【請求項5】
1または複数のランプおよび前記ランプに電気的に結合された電源を有する前記放射伝熱組立体と、
前記ランプによって前記基板に供給される電磁エネルギーの前記波長を調整するコントローラと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記コンベヤが、基板が前記処理領域を通り、前記入口ポートおよび出口ポートを通過するように、前記基板を搬送するベルトを備えている、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
回転アクチュエータに結合された第1の基板支持体と、
前記回転アクチュエータが第1の方向に向く角度に配置されたときに、前記第1の基板支持体を受け取るように配置された第1のスクリーン印刷チャンバと、
前記回転アクチュエータが第2の方向に向く角度に配置されたときに、前記第1の基板支持体から基板を搬送するように配置された第2のコンベヤであって、前記第1のコンベヤと搬送可能に連通する第2のコンベヤと
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記回転アクチュエータに結合された第2の基板支持体と、
前記回転アクチュエータが前記第1の方向に向く角度に配置されたときに、前記第2の基板支持体に基板を搬送するように配置された第3のコンベヤと、
前記回転アクチュエータが前記第1の方向に向く角度に配置されたときに、前記第2の基板支持体から基板を受け取るように配置された第4のコンベヤと
をさらに備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記対流伝熱組立体が、
前記プレナムに内蔵された複数の熱交換管であって、前記流体供給デバイスが、前記複数の熱交換管の第1の表面、前記加熱素子、および前記処理領域内に配置された前記1または複数の基板を通過するようにガスを移動させる、複数の熱交換管と、
前記複数の熱交換管の温度を制御する熱交換デバイスと、
前記1または複数の基板の前記表面を通過した前記ガスを受け取って、前記受け取ったガスを前記複数の熱交換管の第2の表面を通過するように導くように配置されたプレナム入口と
をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
スクリーン印刷チャンバ内に基板を配置し、次いで、スクリーン印刷プロセスを用いて前記基板上に材料を堆積させること、
前記材料を堆積させた後に、前記基板を乾燥チャンバの処理領域に搬送すること、
前記処理領域内に配置された前記基板の表面に、一定量の電磁エネルギーを供給すること、および
前記処理領域内に配置された前記基板の前記表面を通過するように加熱ガスを供給すること
を含む、基板の処理方法。
【請求項11】
前記一定量の電磁エネルギーを供給することが、前記堆積させた材料による前記電磁エネルギーの吸収を促進するとともに、前記基板内に含まれる1または複数の材料により吸収されるエネルギーの量を最小限に抑えるために、1または複数の所望の波長の前記電磁エネルギーを供給することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
加熱ガスを供給することが、
熱交換面の温度を制御すること、および
前記加熱ガスが前記基板を通って前記熱交換面に供給された後に前記加熱ガスの少なくとも一部を供給することであって、前記熱交換面の温度が、前記加熱ガスの前記一部に含まれる揮発性成分が前記熱交換面上で凝縮するように制御されること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の熱交換面の温度が約40℃〜約300℃である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
加熱ガスを供給することが、
加熱素子にガスを通すことによって前記ガスを加熱すること、
前記加熱ガスを、前記処理領域の一領域を通るように導くこと、および
前記処理領域を通るように導かれた前記加熱ガスの少なくとも一部を受け取って、前記加熱ガスの前記少なくとも一部を前記加熱素子に通すことにより、前記加熱ガスの前記一部を再循環させること
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記基板がシリコン含有基板である、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−526734(P2011−526734A)
【公表日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512930(P2011−512930)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/056663
【国際公開番号】WO2009/150070
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(510060497)
【Fターム(参考)】