説明

スチームシステム及びその制御方法

【課題】ボイラの数が少なくて済むスチームシステムを提供すること。
【解決手段】第1高圧側ヘッダ21A、第1低圧側ヘッダ22A、第1ボイラ23A、第1タービン24Aが設けられる。第1供給弁33Aは、第1低圧側ヘッダから外部に供給されるスチームAの流量を設定値に制御する。第2低圧側ヘッダ22Bが設けられる。補助ボイラ制御器60は、第2低圧側ヘッダの圧力が圧力設定値になるように補助ボイラ30が第2低圧側ヘッダに供給するスチームの供給量を制御する。逆止弁41及び圧力制御弁42が設けられたライン40が第1低圧側ヘッダと第2低圧側ヘッダとを接続する。逆止弁51及び流量制御弁52が設けられたライン50が第1低圧側ヘッダと第2低圧側ヘッダとを接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチームシステム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
化学プラントのスチームシステムは、スチームを発生するボイラと、スチームのエネルギーを利用して外部に仕事を提供するタービンとを備える。ボイラが化学プラントの製造プロセスからの排熱を利用してスチームを発生し、タービンが製造プロセスで用いられるコンプレッサを駆動し、ボイラが発生したスチームの一部がプロセススチームとして製造プロセスに供給される場合がある。排熱を利用するこのボイラは、排熱ボイラと称される。
【0003】
トリップによりタービンが停止すると、製造プロセスが停止するため、排熱ボイラはスチームの発生を停止する。製造プロセスが停止した場合であっても、化学プラントを保護するためにプロセススチームを供給し続ける必要がある。そのため、スチームシステムは、製造プロセスからの排熱に依存しないでスチームを発生する補助ボイラを備える。
【0004】
特許文献1は、タービントリップ時のタービンバイパス弁の制御方法を開示している。
【特許文献1】特開昭59−185808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ボイラの数が少なくて済むスチームシステム及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、(発明を実施するための最良の形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための最良の形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明によるスチームシステムは、第1高圧側ヘッダ(21A)と、前記第1高圧側ヘッダにスチームを供給する第1ボイラ(23A)と、第1低圧側ヘッダ(22A)と、前記第1高圧側ヘッダと前記第1低圧側ヘッダの間に設けられた第1タービン(24A)と、前記第1低圧側ヘッダから外部(10A)に供給されるスチームの流量を第1流量設定値に制御する第1供給弁(33A)と、第2低圧側ヘッダ(22B)と、前記第2低圧側ヘッダにスチームを供給する補助ボイラ(30)と、前記第2低圧側ヘッダの圧力が圧力設定値になるように前記補助ボイラが前記第2低圧側ヘッダに供給するスチームの供給量を制御する補助ボイラ制御器(60)と、前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第1ライン(40)と、前記第1ラインに設けられた第1逆止弁(41)と、前記第1ラインに設けられた圧力制御弁(42)と、前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第2ライン(50)と、前記第2ラインに設けられた第2逆止弁(51)と、前記第2ラインに設けられた流量制御弁(52)とを具備する。前記第1ボイラは、前記第1タービンが停止するとスチームの発生を停止する。前記第1逆止弁は、前記第1ラインを前記第1低圧側ヘッダから前記第2低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容する。前記圧力制御弁の開度が前記第1低圧側ヘッダ内の圧力に基づいて制御される。前記第2逆止弁は、前記第2ラインを前記第2低圧側ヘッダから前記第1低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容する。前記流量制御弁は、前記第2ラインを流れるスチームの流量を第3流量設定値に制御する。
【0008】
スチームシステムは、前記第1タービンのトリップ発生に応答して、前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更する流量設定値変更部(57)を更に具備する。
【0009】
前記設定流量変更部は、前記第3流量設定値を徐々に増加する。
【0010】
スチームシステムは、前記トリップ発生に応答して、前記補助ボイラ制御器の前記圧力設定値を増加する圧力設定値変更部(80)を更に具備する。
【0011】
前記第1ボイラは、化学プラントの第1製造システムから(10A)の排熱を利用してスチームを発生する。前記第1タービンは、前記第1製造システムの第1コンプレッサ(14A)を駆動する。前記第1供給弁は、前記第1低圧側ヘッダから前記第1製造システムにプロセススチームとして供給されるスチームの流量を制御する。
【0012】
本発明によるスチームシステムの制御方法は、第1ボイラ(23A)が第1高圧側ヘッダ(21A)に供給されるスチームを発生するステップと、前記第1高圧側ヘッダから第1低圧側ヘッダ(22A)に流れるスチームにより第1タービン(24A)を駆動するステップと、前記第1低圧側ヘッダから外部(10A)に供給されるスチームの流量を第1流量設定値に制御するステップと、補助ボイラ(30)が前記第2低圧側ヘッダに供給されるスチームを発生するステップと、前記第2低圧側ヘッダの圧力が圧力設定値になるように前記補助ボイラが前記第2低圧側ヘッダに供給するスチームの供給量を制御するステップとを具備する。前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第1ライン(40)は、前記第1低圧側ヘッダから前記第2低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容しない。前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第2ライン(50)は、前記第2低圧側ヘッダから前記第1低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容しない。スチームシステムの制御方法は、前記第1タービンが停止することにより、前記第1ボイラが第1高圧側ヘッダに供給されるスチームの発生を停止するステップと、前記第1低圧側ヘッダ内の圧力に基づいて、前記第1ラインを流れるスチームの流量を制御するステップと、前記第2ラインを流れるスチームの流量を第3流量設定値に制御するステップとを更に具備する。
【0013】
スチームシステムの制御方法は、前記第1タービンのトリップ発生に応答して、前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更するステップを更に具備する。
【0014】
前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更する前記ステップにおいて、前記第3流量設定値を徐々に増加する。
【0015】
スチームシステムの制御方法は、前記トリップ発生に応答して、前記補助ボイラ制御器の前記圧力設定値を増加するステップを更に具備する。
【0016】
前記第1ボイラは、化学プラントの第1製造システム(10A)からの排熱を利用してスチームを発生する。前記第1タービンは、前記第1製造システムの第1コンプレッサ(14A)を駆動する。前記第1低圧側ヘッダから外部に供給されるスチームの流量を前記第1流量設定値に制御する前記ステップにおいて、前記第1低圧側ヘッダから前記第1製造システムにプロセススチームとして供給されるスチームの流量が制御される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ボイラの数が少なくて済むスチームシステム及びその制御方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
添付図面を参照して、本発明によるスチームシステム及びその制御方法を実施するための最良の形態を以下に説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係るスチームシステムは、スチームシステム20Aと、スチームシステム20Bと、スチームシステム20A及びスチームシステム20Bを接続するエクスポートライン40と、スチームシステム20A及びスチームシステム20Bを接続するインポートライン50とを備える。
【0020】
スチームシステム20Aはメタノール製造システム10Aに対応して設けられている。メタノール製造システム10Aは、反応装置11Aと、冷却器12Aと、精製装置13Aと、コンプレッサ14Aと、合成装置15Aとを備える。スチームシステム20Aは、プロセススチームとしてのスチームAを反応装置11Aに供給する。必要な前処理が行われた天然ガスが反応装置11Aに供給される。反応装置11Aは、天然ガスの一部を燃焼する。この熱により天然ガスが水素及び一酸化炭素を主成分とする生成ガスに転換される。生成ガスは、冷却器12Aによって冷却された後、コンプレッサ14Aに供給される。冷却器12Aは、冷却過程で生成ガスから奪った熱Aをスチームシステム20Aに供給する。熱Aは、メタノール製造システム10Aからの排熱である。コンプレッサ14Aは、スチームシステム20Aから仕事Aの提供を受けて、生成ガスを昇圧して合成装置15Aに供給する。合成装置15Aは、生成ガスからメタノールを合成する。精製装置13Aは、メタノールをより純度の高いメタノールに精製する。
【0021】
スチームシステム20Bはメタノール製造システム10Bに対応して設けられている。メタノール製造システム10Bは、反応装置11Bと、冷却器12Bと、精製装置13Bと、コンプレッサ14Bと、合成装置15Bとを備える。メタノール製造システム10Bは、メタノール製造システム10Aの場合と同様に、メタノールを製造する。メタノールを製造する過程で、スチームシステム20Bからメタノール製造システム10BにスチームBがプロセススチームとして供給され、メタノール製造システム10Bからの排熱としての熱Bがスチームシステム20Bに供給され、スチームシステム20Bから仕事Bがメタノール製造システム10Bに提供される。
【0022】
図2を参照して、スチームシステム20A及び20Bを説明する。
【0023】
スチームシステム20Aは、高圧側ヘッダ21Aと、低圧側ヘッダ22Aと、排熱ボイラ23Aと、高圧側ヘッダ21A及び低圧側ヘッダ22Aの間に設けられたタービン24Aと、タービンバイパスライン25Aと、バイパス弁27A及び28Aと、バイパス弁制御器67Aと、タービン弁36Aと、タービン弁制御器66Aと、デスーパーヒーター29Aと、放風弁34Aと、放風弁制御器64Aと、スチーム供給弁33Aと、スチーム供給弁制御器63Aと、高圧側ヘッダ21Aに設けられた安全弁31Aと、低圧側ヘッダ22Aに設けられた安全弁32Aを備える。
【0024】
排熱ボイラ23Aは、熱Aを利用してスチームを発生し、発生したスチームを高圧側ヘッダ21Aに供給する。タービン24Aは、高圧側ヘッダ21Aから供給されるスチームにより駆動され、コンプレッサ14Aを駆動するための仕事Aを提供する。タービン弁36Aは、高圧側ヘッダ21Aからタービン24Aに供給されるスチームの流量を制御する。タービン弁制御器66Aは、高圧側ヘッダ21Aの圧力と第1高圧側ヘッダ圧力設定値とに基づいてタービン弁36Aの開度を制御する。タービン24Aの駆動に利用されたスチームの一部は、図示されない復水器に送られる。残りのスチームは、デスーパーヒーター29Aを介して低圧側ヘッダ22Aに流入する。
【0025】
タービンバイパスライン25Aは、タービン24Aと並列関係を有するように設けられ、高圧側ヘッダ21Aと低圧側ヘッダ22Aを接続する。バイパス弁27A及びバイパス弁28Aは、互いに並列関係を有するように、タービンバイパスライン25Aに設けられている。バイパス弁27A及び28Aは、タービン24Aをバイパスして高圧側ヘッダ21Aから低圧側ヘッダ22Aに流れるスチームの流量を制御する。バイパス弁制御器67Aは、高圧側ヘッダ21Aの圧力と低圧側ヘッダ22Aの圧力とに基づいて、バイパス弁27A及び28Aの開度を自動制御する。バイパス弁制御器67Aは、高圧側ヘッダ21Aの圧力と第1バイパス制御高圧側圧力設定値に基づいて、且つ、低圧側ヘッダ22Aの圧力と第1バイパス制御低圧側圧力設定値に基づいて、バイパス弁27A及び28Aの開度を自動制御する。例えば、バイパス弁制御器67Aは、高圧側ヘッダ21Aの圧力と第1バイパス制御高圧側圧力設定値とに基づいて開度操作量を求め、低圧側ヘッダ22Aの圧力と第1バイパス制御低圧側圧力設定値に基づいて開度操作量を求め、これらの開度操作量のうち大きい開度を示す方に基づいてバイパス弁27A及び28Aの開度を制御する。
【0026】
放風弁34Aは、低圧側ヘッダ22Aから流出するスチームの流量を制御する。放風弁制御器64Aは、低圧側ヘッダ22Aの圧力と第1低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値に基づいて、放風弁34Aの開度を自動制御する。
【0027】
スチーム供給弁33Aは、低圧側ヘッダ22Aから反応装置11Aに供給されるスチームAの流量を制御する。スチーム供給弁制御器63Aは、スチームAの流量がスチームA流量設定値に一致するようにスチーム供給弁33Aの開度を自動制御する。
【0028】
スチームシステム20Bは、高圧側ヘッダ21Bと、低圧側ヘッダ22Bと、排熱ボイラ23Bと、高圧側ヘッダ21B及び低圧側ヘッダ22Bの間に設けられたタービン24Bと、タービンバイパスライン25Bと、バイパス弁27B及び28Bと、バイパス弁制御器67Bと、タービン弁36Bと、タービン弁制御器66Bと、デスーパーヒーター29Bと、放風弁34Bと、放風弁制御器64Bと、スチーム供給弁33Bと、スチーム供給弁制御器63Bと、高圧側ヘッダ21Bに設けられた安全弁31Bと、低圧側ヘッダ22Bに設けられた安全弁32Bを備える。
【0029】
排熱ボイラ23Bは、熱Bを利用してスチームを発生し、発生したスチームを高圧側ヘッダ21Bに供給する。タービン24Bは、高圧側ヘッダ21Bから供給されるスチームにより駆動され、コンプレッサ14Bを駆動するための仕事Bを提供する。タービン弁36Bは、高圧側ヘッダ21Bからタービン24Bに供給されるスチームの流量を制御する。タービン弁制御器66Bは、高圧側ヘッダ21Aの圧力と第2高圧側ヘッダ圧力設定値に基づいてタービン弁36Bの開度を制御する。タービン24Bの駆動に利用されたスチームの一部は、図示されない復水器に送られる。残りのスチームは、デスーパーヒーター29Bを介して低圧側ヘッダ22Bに流入する。
【0030】
タービンバイパスライン25Bは、タービン24Bと並列関係を有するように設けられ、高圧側ヘッダ21Bと低圧側ヘッダ22Bを接続する。バイパス弁27B及び28Bは、互いに並列関係を有するように、タービンバイパスライン25Bに設けられている。バイパス弁27B及び28Bは、タービン24Bをバイパスして高圧側ヘッダ21Bから低圧側ヘッダ22Bに流れるスチームの流量を制御する。バイパス弁制御器67Bは、高圧側ヘッダ21Bの圧力と低圧側ヘッダ22Bの圧力とに基づいて、バイパス弁27B及び28Bの開度を自動制御する。バイパス弁制御器67Bは、高圧側ヘッダ21Bの圧力と第2バイパス制御高圧側圧力設定値に基づいて、且つ、低圧側ヘッダ22Bの圧力と第2バイパス制御低圧側圧力設定値に基づいて、バイパス弁27B及び28Bの開度を自動制御する。例えば、バイパス弁制御器67Bは、高圧側ヘッダ21Bの圧力と第2バイパス制御高圧側圧力設定値に基づいて開度操作量を求め、低圧側ヘッダ22Bの圧力と第2バイパス制御低圧側圧力設定値に基づいて開度操作量を求め、これらの開度操作量のうち大きい開度を示す方に基づいてバイパス弁27B及び28Bの開度を制御する。
【0031】
放風弁34Bは、低圧側ヘッダ22Bから流出するスチームの流量を制御する。放風弁制御器64Bは、低圧側ヘッダ22Bの圧力と第2低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値に基づいて、放風弁34Bの開度を自動制御する。
【0032】
スチーム供給弁33Bは、低圧側ヘッダ22Bから反応装置11Bに供給されるスチームBの流量を制御する。スチーム供給弁制御器63Bは、スチームBの流量がスチームB流量設定値に一致するようにスチーム供給弁33Bの開度を自動制御する。
【0033】
スチームシステム20Bは、補助ボイラ30と、補助ボイラ制御器60を備える。補助ボイラ30は、低圧側ヘッダ22Bに供給されるスチームを発生する。補助ボイラ30は、逆止弁35を介して低圧側ヘッダ22Bにスチームを供給する。補助ボイラ30は、熱Aや熱Bに依存しないで、スチームを発生する。補助ボイラ制御器60は、低圧側ヘッダ22Bの圧力が補助ボイラ制御圧力設定値SV60になるように補助ボイラ30から低圧側ヘッダ22Bに供給されるスチームの供給量をPI調節計を用いたフィードバック制御により自動制御する。
【0034】
エクスポートライン40には、逆止弁41及びエクスポート弁42が設けられている。逆止弁41は、低圧側ヘッダ22Aから低圧側ヘッダ22Bに向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容しない。エクスポート弁42は、エクスポートライン40を流れるスチームの流量を制御する。エクスポート弁制御器43は、低圧側ヘッダ22Aの圧力とエクスポート弁圧力設定値に基づいて、エクスポート弁42の開度を自動制御する。
【0035】
インポートライン50には、逆止弁51及びインポート弁52が設けられている。逆止弁51は、低圧側ヘッダ22Bから低圧側ヘッダ22Aに向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容しない。インポート弁52は、インポートライン50を流れるスチームの流量を制御する。インポート弁制御器53は、インポートライン50を流れるスチームの流量がインポート弁流量設定値に一致するように、インポート弁52の開度を自動制御(フィードバック制御)する。
【0036】
タービン24Aは、トリップ発生の有無を示すトリップ信号PSDを、インポート弁制御器53、放風弁制御器64A、タービン弁制御器66A、及びバイパス弁制御器67Aに出力する。
【0037】
図3を参照して、インポート弁制御器53を説明する。インポート弁制御器53は、流量設定値変更部57と、インポート弁制御器56を備える。流量設定値変更部57は、信号切り替え器54とレートリミッタ55を備える。信号切り替え器54は、トリップ信号PSDに基づいて、プラント稼動時流量設定値SV56−1(0t/h)を示す信号及びプラント停止時流量設定値SV56−2を示す信号の一方を、レートリミッタ55に出力する。信号切り替え器54は、トリップ信号PSDがトリップ無を示すときはプラント稼動時流量設定値SV56−1を示す信号を出力し、トリップ信号PSDがトリップ有を示すときはプラント停止時流量設定値SV56−2を出力する。レートリミッタ55は、信号切り替え器54からの信号に基づいてインポート弁流量設定値SV56を示す信号をインポート弁制御器56に出力する。レートリミッタ55は、インポート弁流量設定値SV56の変化率を設定変化率以下に制限する。インポート弁制御器56は、インポートライン50を流れるスチームの流量の検出値PV56を示す信号とインポート弁流量設定値SV56を示す信号とに基づいてインポート弁52の開度を示すインポート弁開度操作量信号MV56を出力して、インポート弁52の開度を自動制御する。ここで、プラント停止時流量設定値SV56−2は、スチームA流量設定値に等しい。ただし、メタノール製造システム10Aの停止時に低圧側ヘッダ22Aから反応装置11A以外にスチームを供給する必要がある場合、プラント停止時流量設定値SV56−2はスチームA流量設定値より大きい。
【0038】
図4を参照して、タービン24Aにトリップが発生した場合のスチームシステムの制御を説明する。トリップ信号PSDがトリップ無を示す状態からトリップ有を示す状態に変化すると、タービン弁制御器66は、高圧側ヘッダ21Aの圧力とは無関係に、タービン弁36Aを閉じる。トリップによりタービン24Aが停止すると、排熱ボイラ23Aによるスチームの発生が停止する。
【0039】
トリップの発生に応答して、バイパス弁制御器67A及び放風弁制御器64Aの制御モードが上記自動制御を実行する自動制御モードから手動制御モード(シーケンス制御モード)に遷移する。バイパス弁制御器67Aは、手動制御モードにおいて、バイパス弁27A及び28Aの少なくとも一方の開度を全開に制御する。放風弁制御器64Aは、放風弁34Aの開度を全開に制御する。これにより、高圧側ヘッダ21A及び低圧側ヘッダ22Aの圧力の上昇が抑制され、安全弁31A及び安全弁32Aが作動することが防がれる。バイパス弁制御器67Aの手動制御モードは時間T1で終了し、バイパス弁制御器67Aは自動制御モードに復帰する。放風弁制御器64Aの手動制御モードは時間T2で終了し、放風弁制御器64Aは自動制御モードに復帰する。
【0040】
トリップの発生に応答して、信号切り替え器54が出力する信号がプラント稼動時流量設定値SV56−1(0t/h)を示す信号からプラント停止時流量設定値SV56−2を示す信号に切り替わる。例えば、プラント停止時流量設定値SV56−2は、上述のスチームA流量設定値に等しい。そのため、インポート弁流量設定値SV56は、0t/hからプラント停止時流量設定値SV56−2まで時間T3をかけて一定の変化率で増加し、その後、その値を維持する。この一定の変化率は、レートリミッタ55の設定変化率に一致する。時間T3は、例えば、4分である。これにより、インポートライン50を低圧側ヘッダ22Bから低圧側ヘッダ22Aに流れるスチームの流量が0t/hからプラント停止時流量設定値SV56−2まで徐々(緩やか)に増加し、その後、その値に維持される。ここで、低圧側ヘッダ22Bの圧力が補助ボイラ制御圧力設定値SV60になるように補助ボイラ制御器60が補助ボイラ30を制御するため、インポートライン50を流れるスチームの流量の増加に対応して、補助ボイラ30が低圧側ヘッダ22Bに供給するスチームの供給量が増加する。
【0041】
本実施形態によれば、低圧側ヘッダ22Aに対して補助ボイラを設けなくても、低圧側ヘッダ22AからスチームAを保護スチームとして反応装置11Aに供給することが可能である。したがって、コストダウンが図られる。
【0042】
ここで、レートリミッタ55が用いる設定変化率は、補助ボイラ30の追従速度(スチーム供給量の上昇速度の上限値)より遅いことが好ましい。このようにすることで、低圧側ヘッダ22A及び低圧側ヘッダ22Bの圧力変動が抑制される。
【0043】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るスチームシステムにおいては、トリップ発生に応答して補助ボイラ制御圧力設定値SV60が増加するように第1の実施形態に係るスチームシステムが変更されている。
【0044】
図5を参照して、本実施形態に係るスチームシステムは、補助ボイラ制御圧力設定値SV60を示す信号を補助ボイラ制御器60に出力する圧力設定値変更部80を備える。タービン24Aは、トリップ信号PSDを圧力設定値変更部80にも出力する。
【0045】
図6に示すように、圧力設定値変更部80は、トリップ発生に応答して、補助ボイラ制御圧力設定値SV60を1K/G増加する。ここで、「K/G」は「kg/cmG」を意味する。
【0046】
本実施形態によれば、低圧側ヘッダ22Aの圧力低下が抑制される。その結果、バイパス弁制御器67Aの自動制御により高圧側ヘッダ21Aから低圧側ヘッダ22Aへスチームが流れることが防がれるため、高圧側ヘッダ21Aの圧力低下も抑制される。
【0047】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るスチームシステムにおいては、第1又は第2の実施形態に係るスチームシステムに、低圧側ヘッダ22Aより設定圧力が低いヘッダが追加されている。
【0048】
図7を参照して、スチームシステム20Aは、低圧側ヘッダ22Aよりも設定圧力が低い低圧側ヘッダ70を備える。本実施形態において、低圧側ヘッダ22Aは、中圧側ヘッダ22Aと称される。低圧側ヘッダ70と中圧側ヘッダ22Aはライン71で接続されている。ライン71には必要に応じてバルブが設けられている。また、低圧側ヘッダ70には安全弁72及び放風弁73が設けられている。必要に応じて中圧側ヘッダ22Aと低圧側ヘッダ70の間にタービンを設けることが可能である。
【0049】
(シミュレーション結果)
第1及び第2の実施形態に係るスチームシステムについてのシミュレーション結果を以下に説明する。
【0050】
図8〜11は、第1の実施形態に係るスチームシステムについてのシミュレーション結果を示す。
【0051】
図8は、高圧側ヘッダ21Aの圧力のトリップ発生後の変化を示す。高圧側ヘッダ21Aの圧力は、圧力設定値−10K/G以上に保持される。ここで、圧力設定値は第1高圧側ヘッダ圧力設定値である。
【0052】
図9は、低圧側ヘッダ22A及び低圧側ヘッダ22Bの圧力のトリップ発生後の変化を示す。低圧側ヘッダ22Aの圧力変化が円シンボルで示され、低圧側ヘッダ22Bの圧力変化がXシンボルで示される。低圧側ヘッダ22A及び低圧側ヘッダ22Bの圧力は、トリップ発生後約300秒で圧力設定値−0.5K/Gを少し下回るが、おおむね圧力設定値−0.5K/G以上に保持される。ここで、低圧側ヘッダ22Aの圧力設定値は第1バイパス制御低圧側圧力設定値であり、低圧側ヘッダ22Bの圧力設定値は第2バイパス制御低圧側圧力設定値である。本シミュレーションにおいて、第1バイパス制御低圧側圧力設定値と第2バイパス制御低圧側圧力設定値は等しい。
【0053】
図10は、インポートライン50のスチーム流量のトリップ発生後の変化を示す。インポートライン50のスチーム流量は、インポート弁流量設定値SV56に従って制御される。
【0054】
図11は、スチームAの流量のトリップ発生後の変化を示す。スチームAの流量は、トリップ発生直後の短い期間を除いて、必要な流量が確保される。
【0055】
図12、13は、第2の実施形態に係るスチームシステムについてのシミュレーション結果を示す。
【0056】
図12は、高圧側ヘッダ21Aの圧力のトリップ発生後の変化を示す。第2の実施形態において、高圧側ヘッダ21Aの圧力は、第1の実施形態の場合よりも高い圧力に保持される。
【0057】
図13は、低圧側ヘッダ22A及び低圧側ヘッダ22Bの圧力のトリップ発生後の変化を示す。低圧側ヘッダ22Aの圧力変化が円シンボルで示され、低圧側ヘッダ22Bの圧力変化がXシンボルで示される。第2の実施形態において、低圧側ヘッダ22A及び低圧側ヘッダ22Bの圧力は、第1の実施形態の場合よりも高い圧力に保持され、圧力設定値−0.5K/Gを下回ることも防がれる。
【0058】
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、インポートライン50のスチーム流量はインポート弁流量設定値SV56に従って制御され、スチームAの流量はトリップ発生直後の短い期間を除いて必要な流量が確保される。
【0059】
上記圧力設定値の間の上下関係は、例えば、第1バイパス制御高圧側圧力設定値より第1高圧側ヘッダ圧力設定値が低く、第1高圧側ヘッダ圧力設定値より第1低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値が低く、第1低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値よりエクスポート弁圧力設定値が低く、エクスポート弁圧力設定値より第1バイパス制御低圧側圧力設定値が低く、第2バイパス制御高圧側圧力設定値より第2高圧側ヘッダ圧力設定値が低く、第2高圧側ヘッダ圧力設定値より第2低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値が低く、第2低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値より補助ボイラ制御圧力設定値SV60が低く、補助ボイラ制御圧力設定値SV60より第2バイパス制御低圧側圧力設定値が低く、第1低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値より補助ボイラ制御圧力設定値SV60が低く、補助ボイラ制御圧力設定値SV60より第1バイパス制御低圧側圧力設定値が低く、第2低圧側ヘッダ放風弁圧力設定値よりエクスポート弁圧力設定値が低く、エクスポート弁圧力設定値より第2バイパス制御低圧側圧力設定値が低く、トリップ発生に応答して補助ボイラ制御圧力設定値SV60を増加する前はエクスポート弁圧力設定値より補助ボイラ制御圧力設定値SV60が低く、トリップ発生に応答して補助ボイラ制御圧力設定値SV60を増加した後はエクスポート弁圧力設定値より補助ボイラ制御圧力設定値SV60が高い。上記圧力設定値は、この上下関係に矛盾が生じない範囲で適宜変更することが可能である。
【0060】
上記実施形態に係るスチームシステムは、既設のメタノール製造システム10B及びスチームシステム20Bに対してメタノール製造システム10A及びスチームシステム20Aを増設する場合だけでなく、メタノール製造システム10A、スチームシステム20A、メタノール製造システム10B及びスチームシステム20Bを同時に設ける場合にも適用できる。
【0061】
上記実施形態に係るスチームシステムは、メタノールプラント以外の化学プラントにも適用できる。上記実施形態に係るスチームシステムは、発電プラントにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係るスチームシステムが適用される化学プラントのブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施形態に係るスチームシステムのブロック図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に係るインポート弁制御器を示す。
【図4】図4は、第1の実施形態に係るスチームシステムの制御方法を説明するタイミングチャートである。
【図5】図5は、本発明の第2の実施形態に係るスチームシステムが備える圧力設定値変更部を示す。
【図6】図6は、第2の実施形態に係るスチームシステムの制御方法を説明するタイミングチャートである。
【図7】図7は、本発明の第3の実施形態に係る中圧側ヘッダ及び低圧側ヘッダを示す。
【図8】図8は、第1の実施形態に係るスチームシステムにおける高圧側ヘッダの圧力変化を示す。
【図9】図9は、第1の実施形態に係るスチームシステムにおける低圧側ヘッダの圧力変化を示す。
【図10】図10は、第1の実施形態に係るスチームシステムにおけるインポートラインのスチーム流量変化を示す。
【図11】図11は、第1の実施形態に係るスチームシステムにおけるスチームAの流量変化を示す。
【図12】図12は、第2の実施形態に係るスチームシステムにおける高圧側ヘッダの圧力変化を示す。
【図13】図13は、第2の実施形態に係るスチームシステムにおける低圧側ヘッダの圧力変化を示す。
【符号の説明】
【0063】
10A、10B…メタノール製造システム
11A、11B…反応装置
12A、12B…冷却器
13A、13B…精製装置
14A、14B…コンプレッサ
15A、15B…合成装置
20A、20B…スチームシステム
21A、21B…高圧側ヘッダ
22A、22B…低圧側ヘッダ
23A、23B…排熱ボイラ
24A、24B…タービン(復水タービン)
25A、25B…タービンバイパスライン
27A、27B、28A、28B…バイパス弁
29A、29B…デスーパーヒーター
30…補助ボイラ
31A、31B、32A、32B…安全弁
33A、33B…スチーム供給弁
34A、34B…放風弁
35…逆止弁
36A、36B…タービン弁
40…エクスポートライン
41…逆止弁
42…エクスポート弁
43…エクスポート弁制御器
50…インポートライン
51…逆止弁
52…インポート弁
53…インポート弁制御器
54…信号切り替え器
55…レートリミッタ
56…インポート弁制御器
57…流量設定値変更部
60…補助ボイラ制御器
63A、63B…スチーム供給弁制御器
64A、64B…放風弁制御器
66A、66B…タービン弁制御器
67A、67B…バイパス弁制御器
70…低圧側ヘッダ
71…ライン
72…安全弁
73…放風弁
80…圧力設定値変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1高圧側ヘッダと、
前記第1高圧側ヘッダにスチームを供給する第1ボイラと、
第1低圧側ヘッダと、
前記第1高圧側ヘッダと前記第1低圧側ヘッダの間に設けられた第1タービンと、
前記第1低圧側ヘッダから外部に供給されるスチームの流量を第1流量設定値に制御する第1供給弁と、
第2低圧側ヘッダと、
前記第2低圧側ヘッダにスチームを供給する補助ボイラと、
前記第2低圧側ヘッダの圧力が圧力設定値になるように前記補助ボイラが前記第2低圧側ヘッダに供給するスチームの供給量を制御する補助ボイラ制御器と、
前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第1ラインと、
前記第1ラインに設けられた第1逆止弁と、
前記第1ラインに設けられた圧力制御弁と、
前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第2ラインと、
前記第2ラインに設けられた第2逆止弁と、
前記第2ラインに設けられた流量制御弁と
を具備し、
前記第1ボイラは、前記第1タービンが停止するとスチームの発生を停止し、
前記第1逆止弁は、前記第1ラインを前記第1低圧側ヘッダから前記第2低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、
前記圧力制御弁の開度が前記第1低圧側ヘッダ内の圧力に基づいて制御され、
前記第2逆止弁は、前記第2ラインを前記第2低圧側ヘッダから前記第1低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、
前記流量制御弁は、前記第2ラインを流れるスチームの流量を第3流量設定値に制御する
スチームシステム。
【請求項2】
前記第1タービンのトリップ発生に応答して、前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更する流量設定値変更部を更に具備する
請求項1のスチームシステム。
【請求項3】
前記設定流量変更部は、前記第3流量設定値を徐々に増加する
請求項2のスチームシステム。
【請求項4】
前記トリップ発生に応答して、前記補助ボイラ制御器の前記圧力設定値を増加する圧力設定値変更部
を更に具備する
請求項2又は3のスチームシステム。
【請求項5】
前記第1ボイラは、化学プラントの第1製造システムからの排熱を利用してスチームを発生し、
前記第1タービンは、前記第1製造システムの第1コンプレッサを駆動し、
前記第1供給弁は、前記第1低圧側ヘッダから前記第1製造システムにプロセススチームとして供給されるスチームの流量を制御する
請求項1乃至4のいずれかに記載のスチームシステム。
【請求項6】
第1ボイラが第1高圧側ヘッダに供給されるスチームを発生するステップと、
前記第1高圧側ヘッダから第1低圧側ヘッダに流れるスチームにより第1タービンを駆動するステップと、
前記第1低圧側ヘッダから外部に供給されるスチームの流量を第1流量設定値に制御するステップと、
補助ボイラが前記第2低圧側ヘッダに供給されるスチームを発生するステップと、
前記第2低圧側ヘッダの圧力が圧力設定値になるように前記補助ボイラが前記第2低圧側ヘッダに供給するスチームの供給量を制御するステップと
を具備し、
前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第1ラインは、前記第1低圧側ヘッダから前記第2低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容せず、
前記第1低圧側ヘッダと前記第2低圧側ヘッダとを接続する第2ラインは、前記第2低圧側ヘッダから前記第1低圧側ヘッダへ向かうスチームの流れを許容し、逆向きの流れを許容せず、
前記第1タービンが停止することにより、前記第1ボイラが第1高圧側ヘッダに供給されるスチームの発生を停止するステップと、
前記第1低圧側ヘッダ内の圧力に基づいて、前記第1ラインを流れるスチームの流量を制御するステップと、
前記第2ラインを流れるスチームの流量を第3流量設定値に制御するステップと
を更に具備する
スチームシステムの制御方法。
【請求項7】
前記第1タービンのトリップ発生に応答して、前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更するステップを更に具備する
請求項6のスチームシステムの制御方法。
【請求項8】
前記第3流量設定値を前記第1流量設定値に変更する前記ステップにおいて、前記第3流量設定値を徐々に増加する
請求項7のスチームシステムの制御方法。
【請求項9】
前記トリップ発生に応答して、前記補助ボイラ制御器の前記圧力設定値を増加するステップ
を更に具備する
請求項7又は8のスチームシステムの制御方法。
【請求項10】
前記第1ボイラは、化学プラントの第1製造システムからの排熱を利用してスチームを発生し、
前記第1タービンは、前記第1製造システムの第1コンプレッサを駆動し、
前記第1低圧側ヘッダから外部に供給されるスチームの流量を前記第1流量設定値に制御する前記ステップにおいて、前記第1低圧側ヘッダから前記第1製造システムにプロセススチームとして供給されるスチームの流量が制御される
請求項6乃至9のいずれかに記載のスチームシステムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−138723(P2010−138723A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313564(P2008−313564)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】