説明

ズームレンズ系、撮像装置及びカメラ

【課題】高解像度を有し、小型でありながら広角端での画角が70°程度以上で広角撮影に充分に適応でき、3倍程度以上と比較的大きなズーム比を有するズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えたコンパクトなカメラを提供する。
【解決手段】少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、負のパワーを有する第3レンズ群と、少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群とからなり、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定され、以下の条件:vd4G<40及びωW>34(vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、ωW:広角端における半画角)を満足するズームレンズ系、撮像装置及びカメラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズ系、撮像装置及びカメラに関する。特に本発明は、高解像度を有するのは勿論のこと、小型でありながら広角端での画角が70°程度以上で広角撮影に充分に適応でき、しかも3倍程度以上と比較的大きなズーム比を有するズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えたコンパクトなカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高画素のCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子の開発が進み、これら高画素の固体撮像素子に対応した、高い光学性能を有する撮像光学系を含む撮像装置を備えたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(以下、単に「デジタルカメラ」という)が急速に普及してきている。このような高い光学性能を有するデジタルカメラの中でも、特に、1台のデジタルカメラで広角域から高望遠域までの広い焦点距離範囲をカバーすることができる、ズーム比が高いズームレンズ系を搭載したコンパクトタイプのカメラが、その利便性から強く要望されている。またさらに、撮影範囲が広い広角域を持つズームレンズ系も求められている。
【0003】
前記コンパクトタイプのデジタルカメラに対しては、例えば次のような種々のズームレンズが提案されている。
【0004】
特許文献1には、物体側から像側へと順に負正負正の4つのレンズ群を有し、ズーム時に各レンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群の前側主点位置が第2レンズ群よりも物体側に位置するズームレンズが開示されている。
【0005】
特許文献2には、物体側から像側へと順に負正負正の4つのレンズ群を有し、ズーム時に各レンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔と、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔とが特定の条件を満足し、第3レンズ群を構成するレンズ素子の曲率半径が特定の条件を満足するズームレンズが開示されている。
【0006】
特許文献3には、物体側から像側へと順に負正負正の4つのレンズ群を有し、ズーム時に各レンズ群の間隔が変化し、広角端における全系の焦点距離と、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔とが特定の条件を満足するズームレンズが開示されている。
【0007】
特許文献4には、物体側から像側へと順に負正負正の4つのレンズ群を有し、ズーム時に各レンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群の構成の条件を満足し、第2レンズ群の焦点距離と広角端における全系の焦点距離とが特定の条件を満足するズームレンズが開示されている。
【0008】
特許文献5には、物体側から像側へと順に負正負正の4つのレンズ群を有し、ズーム時に各レンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群の構成の条件を満足し、第2レンズ群を構成する接合レンズの接合面の曲率半径と第2レンズ群の焦点距離とが特定の条件を満足するズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−055496号公報
【特許文献2】特開2006−208889号公報
【特許文献3】特開2008−129456号公報
【特許文献4】特開2010−134473号公報
【特許文献5】特開2010−160198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1〜5に開示のズームレンズはいずれも、レンズ全長が長い割にはズーム比が小さく、近年のデジタルカメラにおける要求を満足し得るものではない。
【0011】
本発明の目的は、高解像度を有するのは勿論のこと、小型でありながら広角端での画角が70°程度以上で広角撮影に充分に適応でき、しかも3倍程度以上と比較的大きなズーム比を有するズームレンズ系、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えたコンパクトなカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的の1つは、以下のズームレンズ系により達成される。すなわち本発明は、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有するズームレンズ系であって、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有する第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
負のパワーを有する第3レンズ群と、
少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群と
からなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定され、
以下の条件(1)及び(2):
vd4G<40 ・・・(1)
ωW>34 ・・・(2)
(ここで、
vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、
ωW:広角端における半画角(°)
である)
を満足する、ズームレンズ系
に関する。
【0013】
上記目的の1つは、以下の撮像装置により達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子と
を備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有する第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
負のパワーを有する第3レンズ群と、
少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群と
からなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定され、
以下の条件(1)及び(2):
vd4G<40 ・・・(1)
ωW>34 ・・・(2)
(ここで、
vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、
ωW:広角端における半画角(°)
である)
を満足するズームレンズ系である、撮像装置
に関する。
【0014】
上記目的の1つは、以下のカメラにより達成される。すなわち本発明は、
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有する第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
負のパワーを有する第3レンズ群と、
少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群と
からなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定され、
以下の条件(1)及び(2):
vd4G<40 ・・・(1)
ωW>34 ・・・(2)
(ここで、
vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、
ωW:広角端における半画角(°)
である)
を満足するズームレンズ系である、カメラ
に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高解像度を有するのは勿論のこと、小型でありながら広角端での画角が70°程度以上で広角撮影に充分に適応でき、しかも3倍程度以上と比較的大きなズーム比を有するズームレンズ系を提供することができる。さらに本発明によれば、該ズームレンズ系を含む撮像装置、及び該撮像装置を備えた薄型で極めてコンパクトなカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施の形態1(実施例1)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図
【図2】実施例1に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図
【図3】実施例1に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図
【図4】実施の形態2(実施例2)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図
【図5】実施例2に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図
【図6】実施例2に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図
【図7】実施の形態3(実施例3)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図
【図8】実施例3に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図
【図9】実施例3に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図
【図10】実施の形態4(実施例4)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図
【図11】実施例4に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図
【図12】実施例4に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図
【図13】実施の形態5(実施例5)に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態を示すレンズ配置図
【図14】実施例5に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図
【図15】実施例5に係るズームレンズ系の望遠端における、像ぶれ補正を行っていない基本状態及び像ぶれ補正状態での横収差図
【図16】実施の形態6に係るデジタルスチルカメラの概略構成図
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態1〜5)
図1、4、7、10及び13は、各々実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のレンズ配置図である。
【0018】
図1、4、7、10及び13は、いずれも無限遠合焦状態にあるズームレンズ系を表している。各図において、(a)図は広角端(最短焦点距離状態:焦点距離fW)のレンズ構成、(b)図は中間位置(中間焦点距離状態:焦点距離fM=√(fW*fT))のレンズ構成、(c)図は望遠端(最長焦点距離状態:焦点距離fT)のレンズ構成をそれぞれ表している。また各図において、(a)図と(b)図との間に設けられた直線乃至曲線の矢印は、広角端から中間位置を経由して望遠端への、各レンズ群の動きを示す。さらに各図において、レンズ群に付された矢印は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングを表す。すなわち、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際の移動方向を示している。
【0019】
なお図1、4、7、10及び13において、特定の面に付されたアスタリスク*は、該面が非球面であることを示している。また各図において、各レンズ群の符号に付された記号(+)及び記号(−)は、各レンズ群のパワーの符号に対応する。また各図において、最も右側に記載された直線は、像面Sの位置を表し、該像面Sの物体側(像面Sと第4レンズ群G4の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板Pが設けられている。
【0020】
さらに図1、4、7、10及び13において、第2レンズ群G2の最物体側、すなわち、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りAが設けられている。
【0021】
図1に示すように、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面であり、第2レンズ素子L2は、その両面が非球面である。
【0022】
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4と、両凸形状の第5レンズ素子L5とからなる。第3レンズ素子L3は、その両面が非球面であり、第4レンズ素子L4は、その両面が非球面である。
【0023】
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凹形状の第6レンズ素子L6のみからなる。第6レンズ素子L6は、その両面が非球面である。
【0024】
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第4レンズ群G4は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。第7レンズ素子L7は、その両面が非球面である。
【0025】
なお、実施の形態1に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、平行平板Pが設けられている。
【0026】
実施の形態1に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて移動し、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は移動しない。すなわち、ズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが光軸に沿ってそれぞれ移動する。また、開口絞りAは、第2レンズ群G2と一体的に光軸に沿って物体側へ移動する。
【0027】
実施の形態1に係るズームレンズ系において、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが後述する退避レンズ群に相当し、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する。
【0028】
また、実施の形態1に係るズームレンズ系において、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に、第3レンズ群G3が光軸に沿って像側へと移動する。
【0029】
さらに、実施の形態1に係るズームレンズ系において、第5レンズ素子L5が後述する像ぶれ補正レンズ群に相当し、該第5レンズ素子L5を光軸に直交する方向に移動させることによって、全系の振動による像点移動を補正する、すなわち、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
【0030】
図4に示すように、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面であり、第2レンズ素子L2は、その両面が非球面である。
【0031】
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第5レンズ素子L5とからなる。第3レンズ素子L3は、その両面が非球面である。
【0032】
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凹形状の第6レンズ素子L6のみからなる。第6レンズ素子L6は、その両面が非球面である。
【0033】
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第4レンズ群G4は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。第7レンズ素子L7は、その両面が非球面である。
【0034】
なお、実施の形態2に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、平行平板Pが設けられている。
【0035】
実施の形態2に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は移動しない。すなわち、ズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが光軸に沿ってそれぞれ移動する。また、開口絞りAは、第2レンズ群G2と一体的に光軸に沿って物体側へ移動する。
【0036】
実施の形態2に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2が後述する退避レンズ群に相当し、該第2レンズ群G2は、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する。
【0037】
また、実施の形態2に係るズームレンズ系において、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に、第3レンズ群G3が光軸に沿って像側へと移動する。
【0038】
さらに、実施の形態2に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3が後述する像ぶれ補正レンズ群に相当し、該第3レンズ群G3を光軸に直交する方向に移動させることによって、全系の振動による像点移動を補正する、すなわち、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
【0039】
図7に示すように、実施の形態3に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面であり、第2レンズ素子L2は、その両面が非球面である。
【0040】
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4と、両凸形状の第5レンズ素子L5とからなる。第3レンズ素子L3は、その両面が非球面であり、第4レンズ素子L4は、その両面が非球面である。
【0041】
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた負メニスカス形状の第6レンズ素子L6のみからなる。第6レンズ素子L6は、その両面が非球面である。
【0042】
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第4レンズ群G4は、両凸形状の第7レンズ素子L7のみからなる。第7レンズ素子L7は、その両面が非球面である。
【0043】
なお、実施の形態3に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、平行平板Pが設けられている。
【0044】
実施の形態3に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は移動せず、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は移動しない。すなわち、ズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが光軸に沿ってそれぞれ移動する。また、開口絞りAは、第2レンズ群G2と一体的に光軸に沿って物体側へ移動する。
【0045】
実施の形態3に係るズームレンズ系において、第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とが後述する退避レンズ群に相当し、これら第3レンズ素子L3と第4レンズ素子L4とは、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する。
【0046】
また、実施の形態3に係るズームレンズ系において、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に、第3レンズ群G3が光軸に沿って像側へと移動する。
【0047】
さらに、実施の形態3に係るズームレンズ系において、第5レンズ素子L5が後述する像ぶれ補正レンズ群に相当し、該第5レンズ素子L5を光軸に直交する方向に移動させることによって、全系の振動による像点移動を補正する、すなわち、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
【0048】
図10に示すように、実施の形態4に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面であり、第2レンズ素子L2は、その両面が非球面である。
【0049】
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第3レンズ素子L3と、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状の第4レンズ素子L4と、両凸形状の第5レンズ素子L5とからなる。第3レンズ素子L3は、その両面が非球面である。
【0050】
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凹形状の第6レンズ素子L6のみからなる。第6レンズ素子L6は、その両面が非球面である。
【0051】
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第4レンズ群G4は、像側に凸面を向けた正メニスカス形状の第7レンズ素子L7のみからなる。第7レンズ素子L7は、その両面が非球面である。
【0052】
なお、実施の形態4に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、平行平板Pが設けられている。
【0053】
実施の形態4に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて物体側へ移動し、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は移動しない。すなわち、ズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが光軸に沿ってそれぞれ移動する。また、開口絞りAは、第2レンズ群G2と一体的に光軸に沿って物体側へ移動する。
【0054】
実施の形態4に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2が後述する退避レンズ群に相当し、該第2レンズ群G2は、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する。
【0055】
また、実施の形態4に係るズームレンズ系において、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に、第3レンズ群G3が光軸に沿って像側へと移動する。
【0056】
さらに、実施の形態4に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3が後述する像ぶれ補正レンズ群に相当し、該第3レンズ群G3を光軸に直交する方向に移動させることによって、全系の振動による像点移動を補正する、すなわち、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
【0057】
図13に示すように、実施の形態5に係るズームレンズ系において、第1レンズ群G1は、物体側から像側へと順に、両凹形状の第1レンズ素子L1と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第2レンズ素子L2とからなる。第1レンズ素子L1は、その両面が非球面であり、第2レンズ素子L2は、その両面が非球面である。
【0058】
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2は、物体側から像側へと順に、両凸形状の第3レンズ素子L3と、両凹形状の第4レンズ素子L4と、物体側に凸面を向けた正メニスカス形状の第5レンズ素子L5とからなる。第3レンズ素子L3は、その両面が非球面であり、第4レンズ素子L4は、その両面が非球面である。
【0059】
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3は、両凹形状の第6レンズ素子L6のみからなる。第6レンズ素子L6は、その両面が非球面である。
【0060】
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第4レンズ群G4は、両凹形状の第7レンズ素子L7のみからなる。第7レンズ素子L7は、その両面が非球面である。
【0061】
なお、実施の形態5に係るズームレンズ系において、像面Sの物体側(像面Sと第7レンズ素子L7との間)には、平行平板Pが設けられている。
【0062】
実施の形態5に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、第1レンズ群G1は像側へ凸の軌跡を描いて像側へ移動し、第2レンズ群G2は物体側へ移動し、第3レンズ群G3は物体側へ移動し、第4レンズ群G4は移動しない。すなわち、ズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が増大するように、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と第3レンズ群G3とが光軸に沿ってそれぞれ移動する。また、開口絞りAは、第2レンズ群G2と一体的に光軸に沿って物体側へ移動する。
【0063】
実施の形態5に係るズームレンズ系において、第2レンズ群G2が後述する退避レンズ群に相当し、該第2レンズ群G2は、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する。
【0064】
また、実施の形態5に係るズームレンズ系において、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に、第3レンズ群G3が光軸に沿って像側へと移動する。
【0065】
さらに、実施の形態5に係るズームレンズ系において、第3レンズ群G3が後述する像ぶれ補正レンズ群に相当し、該第3レンズ群G3を光軸に直交する方向に移動させることによって、全系の振動による像点移動を補正する、すなわち、手ぶれ、振動等による像のぶれを光学的に補正することができる。
【0066】
以下、例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のごときズームレンズ系が満足することが好ましい条件を説明する。なお、各実施の形態に係るズームレンズ系に対して、複数の好ましい条件が規定されるが、これら複数の条件すべてを満足するズームレンズ系の構成が最も望ましい。しかしながら、個別の条件を満足することにより、それぞれ対応する効果を奏するズームレンズ系を得ることも可能である。
【0067】
例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有し、物体側から像側へと順に、負のパワーを有する第1レンズ群と、正のパワーを有する第2レンズ群と、負のパワーを有する第3レンズ群と、少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群とからなり、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定される(以下、このレンズ構成を、実施の形態の基本構成という)ズームレンズ系は、以下の条件(1)及び(2)を満足する。
vd4G<40 ・・・(1)
ωW>34 ・・・(2)
ここで、
vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、
ωW:広角端における半画角(°)
である。
【0068】
前記条件(1)は、第4レンズ群を構成するレンズ素子のアッベ数を規定する条件である。条件(1)を満足しないと、広角端における倍率色収差の制御が困難となる。
【0069】
なお、さらに以下の条件(1)’を満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
vd4G<30 ・・・(1)’
【0070】
例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(3)を満足することが望ましい。
3<fW/TL1<70 ・・・(3)
ここで、
W:広角端における全系の焦点距離、
L1:第1レンズ群を構成するレンズ素子のうち最物体側に位置するレンズ素子の、光軸上での厚み
である。
【0071】
前記条件(3)は、広角端における全系の焦点距離と、第1レンズ群を構成するレンズ素子のうち最物体側に位置するレンズ素子、すなわち第1レンズ素子の光軸上での厚みとの関係を規定する条件である。条件(3)の上限を上回ると、第1レンズ素子の厚みが小さくなりすぎ、加工が困難となる。一方、条件(3)の下限を下回ると、広角端における非点収差の制御が困難となる。
【0072】
なお、さらに以下の条件(3)’及び(3)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
10<fW/TL1 ・・・(3)’
W/TL1<25 ・・・(3)’’
【0073】
例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、基本構成を有し、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する退避レンズ群と、像のぶれを光学的に補正するために光軸に対して垂直方向に移動する像ぶれ補正レンズ群とを備えるズームレンズ系は、以下の条件(4)を満足することが望ましい。
3.5<TESC/TOIS<18.0 ・・・(4)
ここで、
ESC:退避レンズ群の光軸上での厚み、
OIS:像ぶれ補正レンズ群の光軸上での厚み
である。
【0074】
前記条件(4)は、退避レンズ群の光軸上での厚みと、像ぶれ補正レンズ群の光軸上での厚みとの関係を規定する条件である。条件(4)の上限を上回ると、像ぶれ補正レンズ群の屈折力を高めることが難しくなり、光軸に対して垂直方向の移動量が大きくなり過ぎ、像ぶれ補正が困難となる。一方、条件(4)の下限を下回ると、退避レンズ群が薄くなり過ぎ、コンパクトなレンズ鏡筒や撮像装置、カメラを提供することが困難となる。また、退避レンズ群の径が大きくなり過ぎ、望遠端における像面湾曲の制御が困難となる。
【0075】
なお、さらに以下の条件(4)’及び(4)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
5<TESC/TOIS ・・・(4)’
ESC/TOIS<15 ・・・(4)’’
【0076】
例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(5)を満足することが望ましい。
−1.5<fG1/(HT×Z)<−0.3 ・・・(5)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
T:望遠端における像高、
Z:次式で表される値、
Z=fT/fW
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
【0077】
前記条件(5)は、第1レンズ群の焦点距離と、望遠端における像高と、ズーム比との関係を規定する条件である。条件(5)の上限を上回ると、ズーム比に対してレンズ全長が長くなり過ぎ、コンパクトなレンズ鏡筒や撮像装置、カメラを提供することが困難となる。また、第1レンズ群の径が大きくなり過ぎ、広角端における歪曲収差の制御が困難となる。一方、条件(5)の下限を下回ると、第1レンズ群の屈折力が強くなりすぎ、広角端における非点収差及びズーミングに伴う球面収差の変動の制御が困難となる。
【0078】
なお、さらに以下の条件(5)’及び(5)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
−1.00<fG1/(HT×Z) ・・・(5)’
G1/(HT×Z)<−0.45 ・・・(5)’’
【0079】
例えば実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、基本構成を有するズームレンズ系は、以下の条件(6)を満足することが望ましい。
0.3<√(−fG1×fG2)/(HT×Z)<2.0 ・・・(6)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
T:望遠端における像高、
Z:次式で表される値、
Z=fT/fW
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
【0080】
前記条件(6)は、第1レンズ群の焦点距離と、第2レンズ群の焦点距離と、望遠端における像高と、ズーム比との関係を規定する条件である。条件(6)の上限を上回ると、ズーム比に対してレンズ全長が長くなり過ぎ、コンパクトなレンズ鏡筒や撮像装置、カメラを提供することが困難となる。また、第1レンズ群の径が大きくなり過ぎ、広角端における歪曲収差の制御が困難となる。一方、条件(6)の下限を下回ると、第1レンズ群及び第2レンズ群の屈折力が強くなりすぎ、広角端における非点収差及びズーミングに伴う球面収差の変動の制御が困難となる。
【0081】
なお、さらに以下の条件(6)’及び(6)’’の少なくとも1つを満足することにより、前記効果をさらに奏功させることができる。
0.4<√(−fG1×fG2)/(HT×Z) ・・・(6)’
√(−fG1×fG2)/(HT×Z)<1.2 ・・・(6)’’
【0082】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、第1レンズ群は、2枚以上のレンズ素子からなることが望ましい。第1レンズ群が1枚のレンズ素子で構成されている場合、広角端における非点収差の制御が困難となる。
【0083】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、後続レンズ群を構成するレンズ群のうち、最像側に位置するレンズ群は、1枚のレンズ素子からなることが望ましい。該最像側に位置するレンズ群が複数のレンズ素子で構成されている場合、ズーミングに伴う非点収差の変動の制御が困難となる。
【0084】
また、実施の形態1〜5に係るズームレンズ系において、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に第4レンズ群が像面に対して固定されているように、前記後続レンズ群を構成するレンズ群のうち最像側に位置するレンズ群は、ズーミングの際に、像面に対して固定されていることが望ましい。該最像側に位置するレンズ群がズーミングの際に光軸に沿って移動する場合、レンズ群同士の間隔を広げる必要が生じるため、広角端における像面湾曲の制御が困難となる。
【0085】
なお、後続レンズ群は、少なくとも第4レンズ群を含む限り、構成するレンズ群の数には特に限定がなく、各々のレンズ群のパワーにも特に限定がない。
【0086】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系は、無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に像面に対して移動するフォーカシングレンズ群を備えており、該フォーカシングレンズ群は、フォーカシングの際に光軸に沿って像側へ移動することが望ましい。フォーカシングレンズ群がフォーカシングの際に物体側へ移動する場合、近距離撮像時の歪曲収差の制御が困難となる。
【0087】
また、実施の形態1〜5に係るズームレンズ系のように、フォーカシングレンズ群は、1枚のレンズ素子からなることが望ましい。フォーカシングレンズ群が複数のレンズ素子からなる場合、該フォーカシングレンズ群を光軸方向に移動するためのアクチュエータが大きくなり過ぎ、コンパクトなレンズ鏡筒や撮像装置、カメラを提供することが困難となる。
【0088】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系は、沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する退避レンズ群を備えている。このように退避レンズ群が沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避することにより、ズームレンズ系全体のさらなる小型化が促進され、よりコンパクトな撮像装置やカメラを実現することができる。なお、退避レンズ群は、ズームレンズ系を構成する全レンズ素子のうちのいずれか1枚のレンズ素子又は隣り合った複数のレンズ素子からなればよい。
【0089】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系は、像のぶれを光学的に補正するために光軸に対して垂直方向に移動する像ぶれ補正レンズ群を備えている。該像ぶれ補正レンズ群により、全系の振動による像点移動を補正することができる。全系の振動による像点移動を補正する際に、このように像ぶれ補正レンズ群が光軸に対して垂直方向に移動することにより、ズームレンズ系全体の大型化を抑制してコンパクトに構成しながら、偏心コマ収差や偏心非点収差が小さい優れた結像特性を維持して像ぶれの補正を行うことができる。
【0090】
像ぶれ補正レンズ群は、ズームレンズ系を構成する全レンズ素子のうちのいずれか1枚のレンズ素子又は隣り合った複数のレンズ素子からなればよいが、1枚のレンズ素子からなることが望ましい。像ぶれ補正レンズ群が複数のレンズ素子からなる場合、該像ぶれ補正レンズ群を光軸に対して垂直方向に移動するためのアクチュエータが大きくなり過ぎ、コンパクトなレンズ鏡筒や撮像装置、カメラを提供することが困難となる。
【0091】
実施の形態1〜5に係るズームレンズ系を構成している各レンズ群は、入射光線を屈折により偏向させる屈折型レンズ素子(すなわち、異なる屈折率を有する媒質同士の界面で偏向が行われるタイプのレンズ素子)のみで構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、回折により入射光線を偏向させる回折型レンズ素子、回折作用と屈折作用との組み合わせで入射光線を偏向させる屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子、入射光線を媒質内の屈折率分布により偏向させる屈折率分布型レンズ素子等で、各レンズ群を構成してもよい。特に、屈折・回折ハイブリッド型レンズ素子において、屈折率の異なる媒質の界面に回折構造を形成すると、回折効率の波長依存性が改善されるので、好ましい。
【0092】
さらに各実施の形態では、像面Sの物体側(像面Sと第4レンズ群G4の最像側レンズ面との間)には、光学的ローパスフィルタや撮像素子のフェースプレート等と等価な平行平板Pを配置する構成を示したが、このローパスフィルタとしては、所定の結晶軸方向が調整された水晶等を材料とする複屈折型ローパスフィルタや、必要とされる光学的な遮断周波数の特性を回折効果により達成する位相型ローパスフィルタ等が適用可能である。
【0093】
(実施の形態6)
図16は、実施の形態6に係るデジタルスチルカメラの概略構成図である。図16において、デジタルスチルカメラは、ズームレンズ系1とCCDである撮像素子2とを含む撮像装置と、液晶モニタ3と、筐体4とから構成される。ズームレンズ系1として、実施の形態1に係るズームレンズ系が用いられている。図16において、ズームレンズ系1は、第1レンズ群G1と、開口絞りAと、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4とから構成されている。筐体4は、前側にズームレンズ系1が配置され、ズームレンズ系1の後側には、撮像素子2が配置されている。筐体4の後側に液晶モニタ3が配置され、ズームレンズ系1による被写体の光学的な像が像面Sに形成される。
【0094】
鏡筒は、主鏡筒5と、移動鏡筒6と、円筒カム7とで構成されている。円筒カム7を回転させると、第1レンズ群G1、開口絞りAと第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4が撮像素子2を基準にした所定の位置に移動し、広角端から望遠端までのズーミングを行うことができる。第3レンズ群G3はフォーカス調整用モータにより光軸方向に移動可能である。
【0095】
こうして、デジタルスチルカメラに実施の形態1に係るズームレンズ系を用いることにより、解像度及び像面湾曲を補正する能力が高く、非使用時のレンズ全長が短い小型のデジタルスチルカメラを提供することができる。なお、図16に示したデジタルスチルカメラには、実施の形態1に係るズームレンズ系の替わりに実施の形態2〜5に係るズームレンズ系のいずれかを用いてもよい。また、図16に示したデジタルスチルカメラの光学系は、動画像を対象とするデジタルビデオカメラに用いることもできる。この場合、静止画像だけでなく、解像度の高い動画像を撮影することができる。
【0096】
なお、本実施の形態6に係るデジタルスチルカメラでは、ズームレンズ系1として実施の形態1〜5に係るズームレンズ系を示したが、これらのズームレンズ系は、全てのズーミング域を使用する必要はない。すなわち、所望のズーミング域に応じて、光学性能が確保されている範囲を切り出し、実施の形態1〜5で説明したズームレンズ系よりも低倍率のズームレンズ系として使用してもよい。
【0097】
さらに、実施の形態6では、いわゆる沈胴構成の鏡筒にズームレンズ系を適用した例を示したが、これに限られない。例えば、第1レンズ群G1内等の任意の位置に、内部反射面を持つプリズムや、表面反射ミラーを配置し、いわゆる屈曲構成の鏡筒にズームレンズ系を適用してもよい。
【0098】
また、以上説明した実施の形態1〜5に係るズームレンズ系と、CCDやCMOS等の撮像素子とから構成される撮像装置を、スマートフォン等の携帯情報端末、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等に適用することもできる。
【0099】
以下、実施の形態1〜5に係るズームレンズ系を具体的に実施した数値実施例を説明する。なお、各数値実施例において、表中の長さの単位はすべて「mm」であり、画角の単位はすべて「°」である。また、各数値実施例において、rは曲率半径、dは面間隔、ndはd線に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数である。また、各数値実施例において、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は次式で定義している。
【数1】

ここで、
Z:光軸からの高さがhの非球面上の点から、非球面頂点の接平面までの距離、
h:光軸からの高さ、
r:頂点曲率半径、
κ:円錐定数、
An:n次の非球面係数
である。
【0100】
図2、5、8、11及び14は、各々数値実施例1〜5に係るズームレンズ系の無限遠合焦状態の縦収差図である。
【0101】
各縦収差図において、(a)図は広角端、(b)図は中間位置、(c)図は望遠端における各収差を表す。各縦収差図は、左側から順に、球面収差(SA(mm))、非点収差(AST(mm))、歪曲収差(DIS(%))を示す。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fで示す)を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)、一点鎖線はg線(g−line)の特性である。非点収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表し、実線はサジタル平面(図中、sで示す)、破線はメリディオナル平面(図中、mで示す)の特性である。歪曲収差図において、縦軸は像高(図中、Hで示す)を表す。
【0102】
また図3、6、9、12及び15は、各々数値実施例1〜5に係るズームレンズ系の望遠端における横収差図である。
【0103】
各横収差図において、上段3つの収差図は、望遠端における像ぶれ補正を行っていない基本状態、下段3つの収差図は、像ぶれ補正レンズ群を光軸と垂直な方向に所定量移動させた望遠端における像ぶれ補正状態に、それぞれ対応する。基本状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の70%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−70%の像点における横収差に、それぞれ対応する。像ぶれ補正状態の各横収差図のうち、上段は最大像高の70%の像点における横収差、中段は軸上像点における横収差、下段は最大像高の−70%の像点における横収差に、それぞれ対応する。また各横収差図において、横軸は瞳面上での主光線からの距離を表し、実線はd線(d−line)、短破線はF線(F−line)、長破線はC線(C−line)、一点破線はg線(g−line)の特性である。なお各横収差図において、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と第2レンズ群G2の光軸とを含む平面(数値実施例1、3)又は第1レンズ群G1の光軸と第3レンズ群G3の光軸とを含む平面(数値実施例2、4及び5)としている。
【0104】
なお、各数値実施例のズームレンズ系について、望遠端における、像ぶれ補正状態での像ぶれ補正レンズ群の光軸と垂直な方向への移動量は、以下に示すとおりである。
数値実施例1 0.057mm
数値実施例2 0.050mm
数値実施例3 0.070mm
数値実施例4 0.057mm
数値実施例5 0.064mm
【0105】
撮影距離が∞で望遠端において、ズームレンズ系が0.3°だけ傾いた場合の像偏心量は、像ぶれ補正レンズ群が光軸と垂直な方向に上記の各値だけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
【0106】
各横収差図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることがわかる。また、+70%像点における横収差と−70%像点における横収差とを基本状態で比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことがわかる。このことは、像ぶれ補正状態であっても充分な結像性能が得られていることを意味している。また、ズームレンズ系の像ぶれ補正角が同じ場合には、ズームレンズ系全体の焦点距離が短くなるにつれて、像ぶれ補正に必要な平行移動量が減少する。したがって、いずれのズーム位置であっても、0.3°までの像ぶれ補正角に対して、結像特性を低下させることなく充分な像ぶれ補正を行うことが可能である。
【0107】
(数値実施例1)
数値実施例1のズームレンズ系は、図1に示した実施の形態1に対応する。数値実施例1のズームレンズ系の面データを表1に、非球面データを表2に、各種データを表3に示す。
【0108】
表 1(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* -359.60550 0.30000 1.77200 50.0
2* 4.02310 2.09460
3* 6.48890 1.14820 1.99537 20.7
4* 9.12980 可変
5(絞り) ∞ 0.00000
6* 3.37730 2.44380 1.58332 59.1
7* -6.30220 0.17800
8* -48.41230 0.30000 1.82115 24.1
9* 6.12830 0.60000
10 6.42620 0.60000 1.51680 64.2
11 -1659.68200 可変
12* -6.83570 0.30000 1.52996 55.8
13* 17.73960 可変
14* 31.49690 1.47150 1.82115 24.1
15* -21.53510 0.50000
16 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
17 ∞ 0.57000
18 ∞ (BF)
像面 ∞
【0109】
表 2(非球面データ)

第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.69662E-03, A6=-1.80951E-04, A8=-3.78283E-06
A10= 6.63662E-07, A12=-2.60130E-08, A14= 3.71831E-10, A16= 0.00000E+00
第2面
K= 0.00000E+00, A4= 2.13491E-03, A6= 1.71448E-04, A8=-1.07944E-05
A10=-4.15904E-08, A12=-1.98221E-07, A14= 8.78874E-09, A16= 0.00000E+00
第3面
K= 0.00000E+00, A4=-1.89340E-03, A6= 2.08864E-04, A8=-3.94769E-07
A10=-2.07826E-07, A12=-2.70437E-08, A14= 8.18299E-10, A16= 0.00000E+00
第4面
K= 0.00000E+00, A4=-1.54969E-03, A6= 1.24773E-04, A8= 1.42241E-06
A10= 1.02403E-06, A12=-2.62019E-07, A14= 1.89164E-08, A16=-5.23551E-10
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-1.86277E-03, A6=-5.85070E-04, A8=-4.13277E-05
A10=-1.39514E-05, A12=-3.93012E-06, A14=-4.95330E-08, A16= 0.00000E+00
第7面
K= 0.00000E+00, A4=-3.53034E-03, A6=-1.54566E-03, A8= 1.15457E-04
A10= 3.91782E-06, A12=-4.12638E-07, A14=-1.25637E-07, A16= 0.00000E+00
第8面
K= 0.00000E+00, A4= 7.42968E-06, A6= 2.78695E-04, A8=-3.30591E-05
A10= 1.53087E-05, A12= 1.76449E-06, A14= 5.44738E-07, A16= 0.00000E+00
第9面
K= 0.00000E+00, A4= 7.41524E-03, A6= 2.56661E-03, A8=-1.08349E-04
A10= 8.76510E-05, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00, A16= 0.00000E+00
第12面
K= 0.00000E+00, A4= 5.79982E-03, A6= 2.18610E-03, A8=-4.84021E-04
A10= 4.93644E-05, A12=-4.82202E-07, A14=-1.14823E-07, A16= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4= 9.18622E-03, A6= 1.25179E-03, A8=-3.22823E-04
A10= 1.43559E-05, A12= 1.91979E-06, A14=-1.12307E-07, A16= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 2.94935E-03, A6=-6.55155E-04, A8= 8.34925E-05
A10=-5.28798E-06, A12= 1.74666E-07, A14=-2.40145E-09, A16= 6.34943E-13
第15面
K= 0.00000E+00, A4= 5.97963E-03, A6=-1.27695E-03, A8= 1.45351E-04
A10=-8.52781E-06, A12= 2.55638E-07, A14=-2.57251E-09, A16=-2.50103E-11
【0110】
表 3(各種データ)

ズーム比 3.68791
広角 中間 望遠
焦点距離 3.7400 7.1824 13.7928
Fナンバー 2.91314 4.08657 6.20201
画角 47.4160 28.2055 15.5765
像高 3.5000 3.9000 3.9000
レンズ全長 22.9999 20.7945 22.9999
BF 0.00000 0.00000 0.00000
d4 8.5353 3.2927 0.3000
d11 1.5319 1.5959 2.0493
d13 1.6466 4.6198 9.3645
入射瞳位置 4.3925 3.2456 2.1008
射出瞳位置 -10.1065 -19.8501 -87.9109
前側主点位置 6.7580 7.8365 13.7291
後側主点位置 19.3299 13.6681 9.1872

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -7.67353 3.54280 -0.21986 0.51598
2 5 5.34067 4.12180 0.37903 1.41960
3 12 -9.27155 0.30000 0.05431 0.15905
4 14 15.77336 2.75150 0.48597 1.40499
【0111】
(数値実施例2)
数値実施例2のズームレンズ系は、図4に示した実施の形態2に対応する。数値実施例2のズームレンズ系の面データを表4に、非球面データを表5に、各種データを表6に示す。
【0112】
表 4(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 5000.00000 0.30000 1.69385 53.1
2* 5.04950 1.31560
3* 4.82570 1.04520 2.00170 20.6
4* 5.48600 可変
5(絞り) ∞ 0.00000
6* 3.50000 0.73360 1.77200 50.0
7* -14.98220 0.17800
8 13.45440 0.30000 1.84666 23.9
9 3.24120 0.60000
10 -92.96640 0.89170 1.55920 53.9
11 -3.56740 可変
12* -4.11740 0.60000 1.54410 56.1
13* 17.15530 可変
14* 15.69950 1.73920 1.60740 27.0
15* -24.47430 0.20000
16 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
17 ∞ 0.57000
18 ∞ (BF)
像面 ∞
【0113】
表 5(非球面データ)

第1面
K= 0.00000E+00, A4= 5.25009E-03, A6=-3.79468E-04, A8=-1.07243E-06
A10= 7.80087E-07, A12=-1.72410E-08, A14= 8.25336E-11, A16= 0.00000E+00
第2面
K= 0.00000E+00, A4= 5.05711E-03, A6= 1.89000E-04, A8= 6.16954E-07
A10=-5.35252E-06, A12=-1.60217E-07, A14= 3.62208E-08, A16= 0.00000E+00
第3面
K= 0.00000E+00, A4=-2.60284E-03, A6= 4.63035E-04, A8=-2.79732E-05
A10= 5.23007E-07, A12=-3.56413E-08, A14= 1.49396E-09, A16= 0.00000E+00
第4面
K= 0.00000E+00, A4=-2.59422E-03, A6= 2.32359E-04, A8= 1.85788E-05
A10=-3.06425E-06, A12=-1.96767E-07, A14= 7.94057E-08, A16=-5.84909E-09
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-3.29081E-03, A6=-2.35445E-03, A8= 1.15147E-03
A10=-8.18555E-04, A12= 1.21820E-04, A14=-1.43496E-05, A16= 0.00000E+00
第7面
K= 0.00000E+00, A4= 1.84249E-03, A6=-1.05935E-03, A8=-4.00160E-04
A10=-7.86912E-05, A12=-6.33437E-05, A14= 1.16757E-05, A16= 0.00000E+00
第12面
K= 0.00000E+00, A4= 1.40930E-02, A6=-5.69665E-04, A8=-9.13221E-04
A10= 1.78885E-04, A12= 1.93760E-05, A14=-5.30406E-06, A16= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4= 1.29682E-02, A6=-1.00505E-03, A8=-4.48607E-04
A10= 1.30364E-04, A12=-9.35314E-06, A14=-1.08217E-07, A16= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 2.15145E-03, A6=-5.35631E-04, A8= 3.79064E-05
A10=-1.03815E-06, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00, A16= 0.00000E+00
第15面
K= 0.00000E+00, A4= 4.08390E-03, A6=-9.67088E-04, A8= 6.14835E-05
A10=-1.41397E-06, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00, A16= 0.00000E+00
【0114】
表 6(各種データ)

ズーム比 2.79675
広角 中間 望遠
焦点距離 5.1316 8.5847 14.3519
Fナンバー 3.60070 4.85783 6.69783
画角 39.0072 24.6888 14.9791
像高 3.5000 3.9000 3.9000
レンズ全長 18.9248 17.8858 19.0000
BF 0.00000 0.00000 0.00000
d4 6.2704 2.8190 0.3000
d11 2.2255 2.0007 2.0906
d13 1.1756 3.8128 7.3561
入射瞳位置 4.8984 3.4770 1.9163
射出瞳位置 -8.4139 -14.9371 -34.5965
前側主点位置 6.9260 7.1728 10.3108
後側主点位置 13.8631 9.4382 4.6270

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -10.25701 2.66080 0.55110 1.38606
2 5 4.70022 2.70330 0.85391 1.20931
3 12 -6.04262 0.60000 0.07447 0.28972
4 14 16.00817 2.71920 0.42986 1.33483
【0115】
(数値実施例3)
数値実施例3のズームレンズ系は、図7に示した実施の形態3に対応する。数値実施例3のズームレンズ系の面データを表7に、非球面データを表8に、各種データを表9に示す。
【0116】
表 7(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 5000.00000 0.30000 1.77200 50.0
2* 3.92920 2.11050
3* 6.56820 1.49590 1.99537 20.7
4* 9.28220 可変
5(絞り) ∞ 0.00000
6* 3.45850 2.34140 1.58332 59.1
7* -6.45810 0.17800
8* -120.15100 0.30000 1.82115 24.1
9* 6.07700 0.70000
10 8.29340 0.70000 1.48749 70.4
11 -82.75500 可変
12* -5.89750 0.30000 1.68966 53.0
13* -183.95060 可変
14* 15.52000 1.76570 1.82115 24.1
15* -34.19410 0.50680
16 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
17 ∞ 0.57000
18 ∞ (BF)
像面 ∞
【0117】
表 8(非球面データ)

第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.90750E-03, A6=-1.83363E-04, A8=-3.83285E-06
A10= 6.57392E-07, A12=-2.61105E-08, A14= 3.83518E-10, A16= 0.00000E+00
第2面
K= 0.00000E+00, A4= 2.08212E-03, A6= 1.74409E-04, A8=-1.00933E-05
A10=-8.33108E-08, A12=-2.03446E-07, A14= 8.33213E-09, A16= 0.00000E+00
第3面
K= 0.00000E+00, A4=-1.60753E-03, A6= 2.02394E-04, A8= 3.62089E-07
A10=-1.59637E-07, A12=-2.83529E-08, A14= 5.77291E-10, A16= 0.00000E+00
第4面
K= 0.00000E+00, A4=-1.24130E-03, A6= 1.44264E-04, A8= 1.65267E-06
A10= 9.85067E-07, A12=-2.65734E-07, A14= 1.85695E-08, A16=-5.46013E-10
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-1.88072E-03, A6=-5.68829E-04, A8=-4.99484E-05
A10=-1.38712E-05, A12=-3.02234E-06, A14=-5.31617E-08, A16= 0.00000E+00
第7面
K= 0.00000E+00, A4=-3.18367E-03, A6=-1.45779E-03, A8= 1.32652E-04
A10=-2.52055E-06, A12=-3.21102E-07, A14=-1.35163E-07, A16= 0.00000E+00
第8面
K= 0.00000E+00, A4= 1.18266E-04, A6= 3.04171E-04, A8=-5.93575E-05
A10= 1.53240E-05, A12= 1.84962E-06, A14= 5.70940E-07, A16= 0.00000E+00
第9面
K= 0.00000E+00, A4= 7.05508E-03, A6= 2.18176E-03, A8=-1.78969E-04
A10= 5.69360E-05, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00, A16= 0.00000E+00
第12面
K= 0.00000E+00, A4= 5.45200E-03, A6= 1.65428E-03, A8=-6.35396E-04
A10= 4.75904E-05, A12=-4.72304E-07, A14=-1.11157E-07, A16= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4= 7.49531E-03, A6= 8.49725E-04, A8=-3.76356E-04
A10= 9.60903E-06, A12= 2.62257E-06, A14=-1.12761E-07, A16= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 3.34269E-03, A6=-6.88088E-04, A8= 8.27574E-05
A10=-5.31617E-06, A12= 1.76045E-07, A14=-2.35539E-09, A16=-3.21629E-13
第15面
K= 0.00000E+00, A4= 6.37793E-03, A6=-1.30747E-03, A8= 1.44130E-04
A10=-8.63754E-06, A12= 2.58416E-07, A14=-2.52450E-09, A16=-2.05741E-11
【0118】
表 9(各種データ)

ズーム比 3.68016
広角 中間 望遠
焦点距離 3.9546 7.5800 14.5534
Fナンバー 2.91339 4.37741 6.17294
画角 45.3089 27.4538 14.7281
像高 3.5000 3.9000 3.9000
レンズ全長 24.0064 24.0062 24.0063
BF 0.00000 0.00000 0.00000
d4 8.4956 4.3177 0.3000
d11 1.9354 1.5575 3.5147
d13 1.5271 6.0827 8.1433
入射瞳位置 4.4429 3.6033 2.1887
射出瞳位置 -10.9931 -38.1204 -215.5192
前側主点位置 6.9840 9.6747 15.7593
後側主点位置 20.1227 16.3909 9.4341

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -7.56412 3.90640 -0.12426 0.87469
2 5 5.63316 4.21940 0.28424 1.34328
3 12 -8.84063 0.30000 -0.00588 0.11644
4 14 13.21156 3.05250 0.30761 1.35373
【0119】
(数値実施例4)
数値実施例4のズームレンズ系は、図10に示した実施の形態4に対応する。数値実施例4のズームレンズ系の面データを表10に、非球面データを表11に、各種データを表12に示す。
【0120】
表 10(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* 2000.00000 0.30000 1.80470 41.0
2* 4.46820 2.30230
3* 9.27140 1.25230 2.10200 16.8
4* 15.10240 可変
5(絞り) ∞ -0.20000
6* 3.76220 2.33520 1.51845 70.0
7* -33.05820 0.15000
8 4.88750 0.30000 2.00272 19.3
9 3.44170 0.62470
10 158.04580 1.00390 1.49700 81.6
11 -4.68280 可変
12* -6.52240 0.60000 1.52996 55.8
13* 22.09680 可変
14* -153.43180 1.61860 1.63550 23.9
15* -7.26810 0.25000
16 ∞ 0.60000 1.51680 64.2
17 ∞ 0.48600
18 ∞ (BF)
像面 ∞
【0121】
表 11(非球面データ)

第1面
K= 0.00000E+00, A4= 1.50772E-03, A6=-5.75984E-05, A8=-1.01659E-06
A10= 1.48931E-07, A12=-4.86993E-09, A14= 5.62289E-11, A16= 0.00000E+00
第2面
K= 0.00000E+00, A4= 2.67244E-04, A6= 8.28725E-05, A8=-4.40021E-06
A10=-3.50905E-07, A12= 2.05968E-08, A14=-8.93589E-10, A16= 0.00000E+00
第3面
K= 0.00000E+00, A4=-1.24572E-03, A6= 9.25981E-05, A8=-9.21185E-07
A10= 2.27451E-09, A12=-5.94353E-09, A14= 3.28693E-10, A16= 0.00000E+00
第4面
K= 0.00000E+00, A4=-1.23337E-03, A6= 1.08717E-04, A8=-1.66164E-05
A10= 2.90664E-06, A12=-2.69613E-07, A14= 1.22132E-08, A16=-2.03647E-10
第6面
K= 1.05042E-02, A4=-1.76137E-03, A6= 9.70894E-05, A8=-1.07727E-04
A10= 2.47820E-05, A12=-2.36897E-06, A14=-2.85030E-08, A16=-1.53787E-09
第7面
K= 0.00000E+00, A4= 2.83521E-03, A6= 4.16546E-05, A8=-5.67912E-05
A10= 2.53603E-06, A12= 1.29901E-06, A14=-2.17300E-07, A16= 0.00000E+00
第12面
K= 0.00000E+00, A4= 8.14297E-03, A6=-7.00956E-04, A8=-2.17815E-04
A10= 5.91358E-05, A12=-2.13096E-06, A14=-3.08690E-07, A16= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4= 7.88839E-03, A6=-7.49305E-04, A8=-1.11270E-04
A10= 3.16267E-05, A12=-1.20777E-06, A14=-1.05583E-07, A16= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 5.27461E-03, A6=-1.27794E-03, A8= 1.53107E-04
A10=-1.05585E-05, A12= 4.27127E-07, A14=-9.26534E-09, A16= 7.97203E-11
第15面
K= 0.00000E+00, A4= 1.48555E-02, A6=-2.69354E-03, A8= 2.30908E-04
A10=-8.35228E-06, A12=-3.40349E-08, A14= 1.07492E-08, A16=-2.14623E-10
【0122】
表 12(各種データ)

ズーム比 4.61002
広角 中間 望遠
焦点距離 3.7400 8.0300 17.2414
Fナンバー 2.81152 4.33472 7.17656
画角 48.0084 25.6855 12.5614
像高 3.5000 3.9000 3.9000
レンズ全長 26.9004 24.5219 28.4999
BF 0.00000 0.00000 0.00000
d4 11.0918 4.4157 0.5000
d11 2.8282 2.2554 2.4651
d13 1.3574 6.2278 13.9118
入射瞳位置 4.9840 3.7025 2.3298
射出瞳位置 -15.8977 -202.2660 31.0283
前側主点位置 7.8480 11.4138 29.1454
後側主点位置 23.2305 16.5265 11.2380

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -8.67195 3.85460 -0.47564 0.20755
2 5 6.15514 4.21380 1.06436 1.70080
3 12 -9.43395 0.60000 0.08873 0.29939
4 14 11.95409 2.46860 1.03443 1.87203
【0123】
(数値実施例5)
数値実施例5のズームレンズ系は、図13に示した実施の形態5に対応する。数値実施例5のズームレンズ系の面データを表13に、非球面データを表14に、各種データを表15に示す。
【0124】
表 13(面データ)

面番号 r d nd vd
物面 ∞
1* -85.53100 0.30000 1.77200 50.0
2* 4.18250 2.09220
3* 7.61230 1.06050 1.99537 20.7
4* 11.40670 可変
5(絞り) ∞ 0.00000
6* 3.31820 2.42690 1.58332 59.1
7* -6.61490 0.17800
8* -63.63220 0.30000 1.82145 24.1
9* 6.03460 0.60000
10 5.71460 0.60000 1.51951 67.2
11 56.61440 可変
12* -5.65620 0.30000 1.52524 66.6
13* 40.02170 可変
14* -100.16870 1.11790 1.68633 29.9
15* 155.54390 0.50750
16 ∞ 0.78000 1.51680 64.2
17 ∞ 0.57000
18 ∞ (BF)
像面 ∞
【0125】
表 14(非球面データ)

第1面
K= 0.00000E+00, A4= 3.56941E-03, A6=-1.80343E-04, A8=-3.66885E-06
A10= 6.69940E-07, A12=-2.59532E-08, A14= 3.51323E-10, A16= 0.00000E+00
第2面
K= 0.00000E+00, A4= 2.54695E-03, A6= 1.74768E-04, A8=-1.02616E-05
A10=-2.94627E-08, A12=-1.99153E-07, A14= 9.01434E-09, A16= 0.00000E+00
第3面
K= 0.00000E+00, A4=-1.86615E-03, A6= 2.06044E-04, A8=-9.56649E-07
A10=-2.18028E-07, A12=-2.59837E-08, A14= 9.10889E-10, A16= 0.00000E+00
第4面
K= 0.00000E+00, A4=-1.69434E-03, A6= 1.17469E-04, A8= 1.59675E-06
A10= 1.01129E-06, A12=-2.64279E-07, A14= 1.89235E-08, A16=-4.81108E-10
第6面
K= 0.00000E+00, A4=-2.01736E-03, A6=-5.68191E-04, A8=-3.62999E-05
A10=-1.32762E-05, A12=-4.00037E-06, A14=-4.92242E-08, A16= 0.00000E+00
第7面
K= 0.00000E+00, A4=-3.49515E-03, A6=-1.52916E-03, A8= 1.19191E-04
A10= 3.85920E-06, A12=-5.08098E-07, A14=-1.25805E-07, A16= 0.00000E+00
第8面
K= 0.00000E+00, A4= 9.17127E-05, A6= 3.01234E-04, A8=-2.50039E-05
A10= 2.21128E-05, A12= 1.76742E-06, A14= 5.44738E-07, A16= 0.00000E+00
第9面
K= 0.00000E+00, A4= 7.17735E-03, A6= 2.53291E-03, A8=-9.43116E-05
A10= 8.99899E-05, A12= 0.00000E+00, A14= 0.00000E+00, A16= 0.00000E+00
第12面
K= 0.00000E+00, A4= 5.05349E-03, A6= 1.96014E-03, A8=-5.43580E-04
A10= 3.24432E-05, A12=-4.82202E-07, A14=-1.14823E-07, A16= 0.00000E+00
第13面
K= 0.00000E+00, A4= 9.56957E-03, A6= 1.23036E-03, A8=-3.71554E-04
A10=-7.88431E-07, A12= 2.36658E-06, A14=-1.12307E-07, A16= 0.00000E+00
第14面
K= 0.00000E+00, A4= 1.50364E-03, A6=-7.02497E-04, A8= 8.60966E-05
A10=-5.24399E-06, A12= 1.67110E-07, A14=-3.22167E-09, A16=-5.09297E-11
第15面
K= 0.00000E+00, A4=-1.40911E-04, A6=-1.19818E-03, A8= 1.46974E-04
A10=-8.64388E-06, A12= 2.51825E-07, A14=-2.89908E-09, A16=-4.39330E-11
【0126】
表 15(各種データ)

ズーム比 3.68617
広角 中間 望遠
焦点距離 4.0944 7.8618 15.0927
Fナンバー 2.91231 4.06887 6.17623
画角 47.3997 28.1903 15.5667
像高 3.3000 3.7000 3.7000
レンズ全長 22.8187 20.3549 22.3938
BF 0.00000 0.00000 0.00000
d4 8.6340 3.3066 0.3000
d11 1.5757 1.6142 1.9896
d13 1.7760 4.6011 9.2712
入射瞳位置 4.3070 3.1846 2.0672
射出瞳位置 -7.0232 -9.4777 -13.3359
前側主点位置 6.0332 4.5503 0.0138
後側主点位置 18.7799 12.5300 7.2505

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -7.51099 3.45270 -0.27224 0.35492
2 5 5.27161 4.10490 0.34861 1.40201
3 12 -9.41397 0.30000 0.02430 0.12805
4 14 -88.61947 2.40540 0.25922 0.98114
【0127】
以下の表16に、各数値実施例のズームレンズ系における各条件の対応値を示す。
【0128】
表 16(条件の対応値)
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明に係るズームレンズ系は、デジタルカメラ、スマートフォン等の携帯情報端末、監視システムにおける監視カメラ、Webカメラ、車載カメラ等のデジタル入力装置に適用可能であり、特にデジタルカメラ等の高画質が要求される撮影光学系に好適である。
【符号の説明】
【0130】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
L1 第1レンズ素子
L2 第2レンズ素子
L3 第3レンズ素子
L4 第4レンズ素子
L5 第5レンズ素子
L6 第6レンズ素子
L7 第7レンズ素子
A 開口絞り
P 平行平板
S 像面
1 ズームレンズ系
2 撮像素子
3 液晶モニタ
4 筐体
5 主鏡筒
6 移動鏡筒
7 円筒カム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1枚のレンズ素子で構成されたレンズ群を複数有するズームレンズ系であって、
物体側から像側へと順に、
負のパワーを有する第1レンズ群と、
正のパワーを有する第2レンズ群と、
負のパワーを有する第3レンズ群と、
少なくとも第4レンズ群を含む後続レンズ群と
からなり、
撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、前記各レンズ群の間隔が変化し、前記第4レンズ群が像面に対して固定され、
以下の条件(1)及び(2)を満足する、ズームレンズ系:
vd4G<40 ・・・(1)
ωW>34 ・・・(2)
ここで、
vd4G:第4レンズ群を構成するレンズ素子のd線に対するアッベ数、
ωW:広角端における半画角(°)
である。
【請求項2】
以下の条件(3)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
3<fW/TL1<70 ・・・(3)
ここで、
W:広角端における全系の焦点距離、
L1:第1レンズ群を構成するレンズ素子のうち最物体側に位置するレンズ素子の、光軸上での厚み
である。
【請求項3】
沈胴時に撮像時とは異なる軸に沿って退避する退避レンズ群と、
像のぶれを光学的に補正するために光軸に対して垂直方向に移動する像ぶれ補正レンズ群と
を備え、
以下の条件(4)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
3.5<TESC/TOIS<18.0 ・・・(4)
ここで、
ESC:退避レンズ群の光軸上での厚み、
OIS:像ぶれ補正レンズ群の光軸上での厚み
である。
【請求項4】
以下の条件(5)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
−1.5<fG1/(HT×Z)<−0.3 ・・・(5)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
T:望遠端における像高、
Z:次式で表される値、
Z=fT/fW
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
【請求項5】
以下の条件(6)を満足する、請求項1に記載のズームレンズ系:
0.3<√(−fG1×fG2)/(HT×Z)<2.0 ・・・(6)
ここで、
G1:第1レンズ群の焦点距離、
G2:第2レンズ群の焦点距離、
T:望遠端における像高、
Z:次式で表される値、
Z=fT/fW
T:望遠端における全系の焦点距離、
W:広角端における全系の焦点距離
である。
【請求項6】
第1レンズ群が、2枚以上のレンズ素子からなる、請求項1に記載のズームレンズ系。
【請求項7】
後続レンズ群を構成するレンズ群のうち、最像側に位置するレンズ群が、1枚のレンズ素子からなる、請求項1に記載のズームレンズ系。
【請求項8】
無限遠合焦状態から近接物体合焦状態へのフォーカシングの際に像面に対して移動するフォーカシングレンズ群を備え、
前記フォーカシングレンズ群が、フォーカシングの際に光軸に沿って像側へ移動する、請求項1に記載のズームレンズ系。
【請求項9】
フォーカシングレンズ群が、1枚のレンズ素子からなる、請求項8に記載のズームレンズ系。
【請求項10】
像ぶれ補正レンズ群が、1枚のレンズ素子からなる、請求項3に記載のズームレンズ系。
【請求項11】
最像側に位置するレンズ群が、撮像時の広角端から望遠端へのズーミングの際に、像面に対して固定されている、請求項7に記載のズームレンズ系。
【請求項12】
物体の光学的な像を電気的な画像信号として出力可能な撮像装置であって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、
該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子と
を備え、
前記ズームレンズ系が、請求項1に記載のズームレンズ系である、撮像装置。
【請求項13】
物体の光学的な像を電気的な画像信号に変換し、変換された画像信号の表示及び記憶の少なくとも一方を行うカメラであって、
物体の光学的な像を形成するズームレンズ系と、該ズームレンズ系により形成された光学的な像を電気的な画像信号に変換する撮像素子とを含む撮像装置を備え、
前記ズームレンズ系が、請求項1に記載のズームレンズ系である、カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−198505(P2012−198505A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−8494(P2012−8494)
【出願日】平成24年1月18日(2012.1.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】