説明

タブ紙搬送装置およびこの装置を備えた画像形成装置

【課題】 タブ紙を搬送する搬送経路中に詰まったタブ紙を取り除いても、タブの配列順番が狂わないようにする。
【解決手段】 タブ紙搬送装置は、タブ紙がタブの順に積載されているタブ紙積載手段122,124,126,128,130から、タブ紙をタブ順に搬送経路195を経て、所定の位置に排出するようになっており、タブ紙が搬送経路に詰まったとき、詰まったタブ紙以降、詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断する除去タブ紙判断手段と、除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を外部に表示する除去タブ紙表示手段151と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタブ紙を搬送するタブ紙搬送装置と、このタブ紙搬送装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、およびこれらの複合機器等の画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タブ紙搬送装置は、タブ紙がタブの順に積載されているタブパッケージから、タブ紙をタブ順に搬送経路を経て、排出するようになっている。図6R>6に示すようにタブ紙T1,T2,T3,T4は、タブTb順に並べられて、例えば図5に示すようにタブ紙搬送装置のパッケージ内に収められ、パッケージから順次送り出されて使用されるようになっている。また、図7に示すように、タブ紙TのタブTbの数は、種々あり、2つから13まであるのが標準である。
【0003】また、タブ紙は、複数のシート間に挿入されて使用される場合、タブを見易くするため、シート間にタブ順に介在させることが多い。
【0004】このようなタブ紙を供給するタブ紙搬送装置は、例えば、画像形成装置の一例である複写機に組み込まれて、画像が形成されたシート間にタブ紙を供給するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、タブ紙搬送装置は、タブ紙を搬送する搬送経路中にタブ紙が詰まり(いわゆる、ジャムが発生したとき)、そのタブ紙を取り除いたとき、その取り除いたタブ紙をとばしたタブの配列順序になってしまう問題点を有している。
【0006】(目的)本発明は、タブ紙を搬送する搬送経路中に詰まったタブ紙を取り除いても、タブの配列順番に狂いが生じないようにするタブ紙搬送装置と、このタブ紙搬送装置を備えた画像形成装置と提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の、タブ紙がタブの順に積載されているタブ紙積載手段から、前記タブ紙を前記タブ順に搬送経路を経て、所定の位置に排出するタブ紙搬送装置は、上記目的を達成するため、前記タブ紙が搬送経路に詰まったとき、前記詰まったタブ紙以降、前記詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断する除去タブ紙判断手段と、前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を外部に表示する除去タブ紙表示手段と、を備えている。
【0008】本発明の、タブ紙がタブの順に積載されているタブ紙積載手段から、前記タブ紙を前記タブ順に搬送経路を経て、所定の位置に排出するタブ紙搬送装置は、上記目的を達成するため、前記タブ紙が搬送経路に詰まったとき、前記詰まったタブ紙以降、前記詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断する除去タブ紙判断手段と、前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を前記所定の位置と異なる位置に排出する除去タブ紙排出手段と、を備えている。
【0009】前記除去タブ紙判断手段は、外部から前記タブ数が入力されるタブ数入力部と、前記タブ紙積載手段から前記搬送経路に供給されるタブ紙を検知するタブ紙供給検知部と、前記搬送経路から排出されるタブ紙を検知するタブ紙排出検知部と、前記タブ数入力部から入力されたタブ数と、前記タブ紙供給検知部の検知動作と、前記タブ紙排出検知部の検知動作とによって、タブ紙の枚数を計算して前記搬送経路に存在するタブ紙のタブ位置を判断する搬送タブ紙判断部と、を有している。
【0010】前記タブ紙積載手段は前記タブ紙とシートとを選択的に積載可能であり、上記タブ紙搬送装置は、前記タブ紙と前記シートとを判別する積載シート判別部をさらに備えている。
【0011】上記タブ紙搬送装置は、シートが積載されるシート積載手段と、前記所定の位置に設けられて前記シートと前記タブ紙とを重ねた状態で前記シートと前記タブ紙とを綴じるシート綴じ装置と、をさらに備えている。
【0012】画像形成装置は、シートが積載されるシート積載手段と、上記いずれか1つに記載のタブ紙搬送装置と、前記シート積載手段から供給された前記シートと、前記タブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙との内、少なくとも前記シートに画像を形成する画像形成手段と、を備えている。
【0013】画像形成装置は、シートが積載されるシート積載手段と、上記いずれか1つに記載のタブ紙搬送装置と、前記シート積載手段から供給された前記シートと前記タブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙とに画像を形成する画像形成手段と、前記タブ紙搬送装置の前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙に対して画像形成を停止すべく前記画像形成手段に指令を出す白紙指示部と、を備えている。
【0014】(作用)タブ紙搬送装置は、タブ紙積載手段からタブ紙を搬送経路に供給し、所定の位置に排出するようになっている。搬送経路にタブ紙が詰まると、除去タブ紙判断手段は、詰まったタブ紙以降、詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断する。除去タブ紙表示手段は、除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を外部に表示する。ユーザーは、除去タブ紙表示手段によって、表示された除去すべきタブ紙を見て、そのタブ紙を除去する。これによって、タブ紙搬送装置は、タブ紙のタブ位置順にタブ紙を搬送することができる。
【0015】タブ紙搬送装置は、タブ紙積載手段からタブ紙を搬送経路に供給し、所定の位置に排出するようになっている。搬送経路にタブ紙が詰まると、除去タブ紙判断手段は、詰まったタブ紙以降、詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断する。除去タブ紙排出手段は、除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を所定の位置と異なる位置に排出する。これによって、タブ紙搬送装置は、タブ紙のタブ位置順にタブ紙を搬送することができる。
【0016】タブ紙搬送装置の除去タブ紙判断手段は、タブ紙積載手段から搬送経路に供給されるタブ紙を検知するタブ紙供給検知部の検知動作と、搬送経路から排出されるタブ紙を検知するタブ紙排出検知部の検知動作とによって、通過したタブ紙の枚数をカウントし、外部からタブ数入力部に入力されたタブ数と比較して、搬送経路に存在するタブ紙のタブ位置を判断する。このことによって、搬送経路にタブ紙が詰まったとき、除去タブ紙判断手段は、詰まったタブ紙のタブの位置を判断する。
【0017】タブ紙積載手段が、タブ紙とシートとを選択的に積載可能になっている場合、タブ紙とシートとを判別する積載シート判別部を備えて、タブ紙とシートとを誤って搬送しないようにする。
【0018】シート綴じ手段は、シート間にタブ紙を介在させた状態で、シートとタブ紙とを綴じる。
【0019】画像形成装置は、シート積載手段から供給されたシートとタブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙との内、少なくともシートに画像形成手段によって画像を形成する。
【0020】画像形成装置は、シート積載手段から供給されたシートとタブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙とに画像形成手段によって、画像を形成する。タブ紙が詰まったとき、白紙指示部は、除去タブ紙判断手段によって除去すべきタブ紙に対して画像形成を停止すべく前記画像形成手段に指令を出す。この結果、シート搬送装置は、除去すべきタブ紙を白紙の状態で排出して、ユーザーに除去することを促す。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態のタブ紙搬送装置と、このタブ紙搬送装置を本体に備えた画像形成装置を図に基づいて説明する。
【0022】図1において、原稿台ガラス101は、原稿自動送り装置160から給送された原稿が順次、所定位置に載置されるようになっている。原稿照明ランプ102は、蛍光灯で構成され、原稿台ガラス101に載置された原稿を露光するようになっている。走査ミラー103,104,105は、図示しない光学走査ユニットに収容され、往復運動しながら、原稿からの反射光をCCDユニット106に導くようになっている。CCDユニット106は、CCDに原稿からの反射光を結像させる結像レンズ107、例えばCCDから構成される撮像素子108、撮像素子108を駆動するCCDドライバ109等から構成されている。撮像素子108からの画像信号出力は、例えば、8ビットのデジタルデータに変換された後、コントローラ部150に入力される。
【0023】また、感光ドラム110は、前露光ランプ112によって画像形成に備えて除電されるようになっている。1次帯電器113は、感光ドラム110を一様に帯電するようになっている。レーザユニット117は、例えば、半導体レーザ等で構成されており、画像処理や装置全体の制御を行うコントローラ部150で処理された画像データに基づいて感光ドラム110を露光し、静電潜像を形成するようになっている。
【0024】現像器118は、黒色の現像剤(トナー)を収容している。バッファ部119も、トナーを収容するようになっており、着脱式トナー収納容器120からトナーが補給されるようになっている。バッファ部119に補給されたトナーは、現像器118内のトナー量に応じて現像器118に補給されるようになっている。転写前帯電器121は、感光ドラム110上に現像されたトナー像をシートPに転写する前に高圧をかけるようになっている。
【0025】シート供給ユニット122,124,126,128,130の各シート供給ローラ123,125,127,129,131の内、CPU201に選択された、シートPを積載したシート供給ユニットに対応するシート供給ローラと、タブ紙Tを積載したシート供給ユニットに対応するシート供給ローラと、によって、シートの複数枚おきにタブ紙Tとを装置内へ給送するようになっている。シート或るいはタブ紙は、レジストローラ132の配設位置で一旦停止し、感光ドラム110に形成された画像との書き出しタイミングがとられて再給送されるようになっている。転写帯電器133は、感光ドラム110に現像されたトナー像を給送されるシート或るいはタブ紙に転写するようになっている。分離帯電器134は、転写動作の終了したシート或るいはタブ紙を感光ドラム110より分離するようになっている。分離爪170は、仮に、分離帯電器134によるシート或るいはタブ紙の静電分離が行えなかったとき、物理的にシート或るいはタブ紙を分離するようになっている。
【0026】転写されずに感光ドラム110上に残ったトナーは、クリーナ111によって回収されるようになっている。搬送ベルト135は、転写プロセスの終了したシート或るいはタブ紙を定着器136に搬送するようになっている。定着器136は、例えば、熱により、トナー像をシート或るいはタブ紙に定着する。フラッパ137は、定着プロセスの終了したシート或るいはタブ紙を、ステープルソータ145または反転パス139方向のいずれかに案内するようになっている。ステープルソータ145に排出されたシートと、シートの複数枚おきに挿入されるタブ紙は、各ビンに仕分けされ、コントローラ部150からの指示によりステイプル部(シート綴じ装置)146によって綴じられるようになっている。
【0027】反転部138は、フェイスダウン排出、両面コピーを行う際に使用され、フェイスダウン排出を行うとき、シート或るいはタブ紙を反転部139で反転してから排出するようになっている。また、両面コピーを行うとき、シート或るいはタブ紙を反転パス139から両面パス144に搬送する。シート供給ローラ140、141,142は,シート供給ローラであり、両面パス144上の再転写紙を再給紙口ーラ143まで搬送するようになっている。再転写紙は、140,141,142,143のシート供給ローラにより、シート供給ユニットから給紙される転写紙とタイミングをとりながら搬送され、再度レジストローラ132の配設位置まで搬送される。コントローラ部150は、後述するマイクロコンピュータ、画像形成処理部等を備えており、操作パネル151からの指示に従って、画像形成動作および、タブ紙ジャム時に、ジャム処理を指示するようになっている。温湿度センサ180は、複写機本体内の温度および湿度を検知するようになっている。
【0028】図2は、複写機100のコントローラ部150のブロック図である。
【0029】CPU201は、複写機の制御手順(制御プログラム)を記憶した読み取り専用メモリ203(ROM)からプログラムを順次読み取り、複写機100全体の制御を行うようになっている。CPU201のアドレスデコーダおよびデータバスは、バスドライバー回路およびアドレスデコーダ回路202を経て各負荷に接続されている。また、ランダムアクセスメモリ(RAM)204は入力データの記憶や作業用記憶領域等として用いられる主記憶装置である。画像データ用ハードディスク205は、CCDユニット106から入力された画像処理済みのたデータ、および、ネットワーク等からの画像データを記憶するようになっている。
【0030】I/Oインターフェース206は、操作者がキー入力を行い、装置の状態等を液晶、LEDを用いて表示する操作パネル151や、給紙系、搬送系、光学系の駆動を行うモータ類207、クラッチ類208、ソレノイド類209、また、搬送されるシートおよびタブ紙を検知する紙検知センサ類210等の装置の各負荷に接続されている。
【0031】現像器118には現像器内のトナー量を検知するトナー残検センサ211が配置されている。トナー残検センサ211の出力信号はI/Oポート206に入力されるようになっている。さらに、各負荷のホームポジション、ドアの開閉状態等を検知するためのスイッチ類212の信号もI/Oポート206に入力されるようになっている。高圧ユニット213は、CPU201の指示に従って、前述の1次帯電器113、現像器118、転写前帯電器121、転写帯電器133、分離帯電器134へ高電圧を印加するようになっている。
【0032】また温湿度センサ180からの出力は、直接CPU201のアナログポートに接続されており、A/D変換されてディジタル値で演算算出されるようになっている。温湿度センサ180からは温度を表す電圧値と、湿度を表す電圧値がCPU201のアナログポートに入力される。
【0033】画像形成処理部215は、CCDユニット106から出力された画像信号を受けて、後述する画像処理を行い、画像データに従ってレーザユニット117の制御信号を出力するようになっている。レーザユニット117から出力されるレーザ光は、感光ドラム110を照射し、露光するとともに非画像領域において受光センサであるところのビーム検知センサ214によって発光状態が検知され、その出力信号がI/Oポート206に入力される。
【0034】図3は、本発明の複写機におけるコントローラ部150内の画像形成処理部215のブロック図である。
【0035】CCDl06により電気信号に変換された画像信号は、まず、シェーディング回路301によって画素間のばらつきの補正が行われた後、変倍回路302において、縮小コピー時にデータの間引き処理を行われ、拡大コピー時にデータの補間が行われる。次に、画像信号は、エッジ強調回路303において、例えば5×5のウィンドウで2次微分を行い、画像のエッジを強調される。画像データは、輝度データであるのでプリンタに出力するための濃度データに変換するためγ変換回賂304でテーブルサーチによりデータ変換が行われる。濃度データに変換された画像データは、2値化処理部305へ入力される。ここでは例えばED法により多値データを2値データに変換する。2値に変換された画像データは、合成回路306に入力される。合成回路306では、入力された画像データと例えばハードディスクにより構成される画像用メモリ310内の画像データを選択的に出力する、またはORをとって出力する。この画像用メモリ310に対するリードライト制御はメモリ制御部309で行い、画像を回転させる場合はメモリ内の画像データの読み出しアドレスを制御することで行う。これらの画像データはレーザの発光強度の信号に変換するためPWM回路311へ入力され画像の濃度に従ったパルス幅をレーザユニット117に対して出力する。
【0036】次に、図4の基づいて画像形成プロセスを説明する。
【0037】感光ドラム110は矢印方向(時計回り)に回転する。
【0038】感光ドラム110の表面上の残留電荷は、前露光部で除去されたあと1次帯電で約700Vないし約800Vに帯電させられる。その後、画像の露光が行われ、現像器118で約1500Vppの矩形波と0ないし約500VのDCバイアスが印如されて、感光ドラム110の表面上の潜像にトナー像が形成される。次に、転写前帯電器121で約12500Vppの矩形波と0ないし約500μAのDC定電流が印加されて感光ドラム111上のトナー像が転写されやすい状態になる。転写帯電器133は約−5300Vないし約−8300Vのマイナス電位が印加されトナー像をシートあるいはタブ紙に転写させる。
【0039】分離帯電器134は14000Vppの矩形波と0ないし約500μAのDC定電流が印加されて感光ドラム110からシートあるいはタブ紙を分離する。
【0040】トナー像が転写され、ドラムから分離されたシートあるいはタブ紙は、定着器136で加熱加圧定着される。感光ドラム110上の転写されなかったトナーはクリーナ111で清掃され再び前露光のプロセスヘと移行する。
【0041】次に、タブ紙取り扱いの動作を説明する。
【0042】図1のシート供給ユニット128に図5に示すようにタブ紙T1、T2、T3、T4が収納されているとする。タブ紙のタブTbは(1/2)インチの幅を有しており、定型サイズのシートより突き出ている。タブ紙か否かは、図5に示すように後端規制板190をタブTbに突き当てて、後端規制板190の位置をタブ紙検知センサ(積載シート判別部)191が検出することによって検知される。タブ紙検知センサ191の検知信号は、CPU201に送られる。なお、タブ紙をシート供給ユニット128に収納したことは、ユーザーが操作パネル151のタブ紙指定部151bからのCPU201に報せてもよい。
【0043】シート供給ユニット128にタブ紙が収納されていることが、CPU201に報らされると、CPU201は、警告表示部(除去タブ紙表示手段)151cにタブ数を入力するように指示表示する。ユーザーは、その指示表示を見て、タブ数入力部151aにタブ数を入力する。なお、タブ数は、シート供給ユニット128に設けられた不図示のセンサによって検知し、CPU201に入力するようにしてもよい。本実施形態では、タブ数を、例えば4とする。
【0044】画像形成動作において、タブ紙を章立てや仕切り紙に使用するとき、定型サイズシートを供給する合間にタブ紙が供給される。また、図1のソータ145で製本動作を行うとき、複写機本体から排出されたシートに対して、ソータ145の挿入口より仕切り紙としてタブ紙を供給する場合もあるが、シーケンス動作としては同じなので複写機本体からの給紙について説明する。
【0045】定型サイズのシートの合間にタブ紙が供給され、タブ紙が搬送路内に存在している状態で、搬送路下流でジャムが発生すると、ジャム検知センサ194によって検知され、ジャム発生箇所より上流側のタブ紙は複写機本体内に残り、ユーザーによって取り除かれる。すると、ジャム発生箇所より上流側のタブ紙は、ジャム処理時に取り除かれたタブ紙のタブ位置と異なるものであり、章立ての章がずれてしまう。
【0046】例えば、4種類のタブ紙T1,T2,T3,T4の内、2番目のタブ紙T2がジャムし、2番目のタブ紙より上流側に3番目のタブ紙T3が後述する搬送経路195に存在しているとすると、2番目、3番目のタブ紙T2,T3がユーザーによって取り除かれ、タブ紙の順序が、・・T1,T4,T1,T2,T3,T4・・の順なってしまう。
【0047】この場合、1番目のタブ紙T1は、ステープルソータ145に排出されているが、このことは、複写機100本体の排出ローラ対171の近くに設けられたタブ紙排出検知センサ193と、CPU201にユーザーによって操作パネル151のタブ数入力部151aから、あらかじめ入力されているタブの数とから、CPU201が判断する。また、4番目以降のタブ紙T4,T1,T2,T3,T4が、シート供給ユニット128に収納されているが、このことは、タブ紙供給検知センサ192の検知動作と、CPU201にユーザーによって操作パネル151のタブ数入力部151aから、あらかじめ入力されているタブの数とから、CPU201が判断する。
【0048】このような場合、上記タブ紙・・T1,T4,T1,T2,T3,T4・・の内、(T4,T1)のタブ紙をリカバリー動作により、排出することによって、タブ紙の順番を、・・T1,T2,T3,T4・・と正常な順番にすることができる。したがって、CPU(搬送タブ紙判別部)201は、(T4,T1)のタブ紙を自動排出するように各部を制御する。自動排出するタブ紙は、製本などフィニッシング処理を行う部分とは別の排紙部、例えば、ステープルソータ145を昇降モータ173で上昇させて、最下段のビン(所定の位置と異なる位置)172に排出される。なお、排出ローラ対171、昇降モータ173は、除去タブ紙排出手段を構成している。
【0049】フィニッシングする部分と別の排紙部を持たない場合は、自動排紙することができないので、CPU201は、リカバリー動作時に“4タブ目、1タブ目のタブ紙を取り除いて下さい。”、あるいは“シート供給ユニット内のタブ紙を上から2枚破棄して下さい。”という警告文を警告表示部151cに表示して、ユーザーに取り除かせる。
【0050】なお、タブ数入力部151aを有しない場合、CPU201は、“機内でジャムが発生した。タブ順をあわせる必要がある。機内で取り除いたタブ紙と同じタブ紙が出てくるまでシート供給ユニット内のタブ紙を取り除いて下さい。”、という警告文を警告表示部151cに表示する。
【0051】あるいは、CPU(白紙指示部)201は、取り除くべきタブ紙と、このタブ紙と次のタブ紙との間のシートとに画像を形成しないように感光ドラム110等を制御してもよい。このようにすると、排出されたタブ紙は、白紙であり、ユーザーは、取り除くべきタブ紙であることを判断することができる。また、タブ紙に関連するシートに画像を形成しないので、取り除くタブ紙とそのタブ紙に関連するシートとを一緒に取り除くことができ、処理が容易になるとともに、シートを無駄にしなくて済む。
【0052】以上の構成において、除去タブ紙判断手段は、外部からタブ数が入力されるタブ数入力部151aと、シート供給ユニット(タブ紙積載手段、シート積載手段)122,124,126,128,130から、シート再供給ローラ143、レジストローラ132、搬送ベルト135、フラッパ137等からなる搬送経路195に供給されるタブ紙を検知するタブ紙供給検知センサ(タブ紙供給検知部)192と、搬送経路195から排出されるタブ紙を検知するタブ紙排出検知センサ(タブ紙排出検知部)193と、タブ数入力部151aから入力されたタブ数と、タブ紙供給検知センサ192の検知動作と、タブ紙排出検知センサ193の検知動作とによって、タブ紙の枚数を計算して搬送経路に存在するタブ紙のタブ位置を判断するCPU(搬送タブ紙判断部)201と等によって構成されている。
【0053】
【発明の効果】本発明のタブ紙搬送装置は、搬送経路にタブ紙が詰まると、除去タブ紙判断手段が、詰まったタブ紙以降、詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断し、除去タブ紙表示手段が、除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を外部に表示するようになっているので、ユーザーが、除去タブ紙表示手段によって、表示された除去すべきタブ紙を見て、そのタブ紙を除去することができ、これによって、タブ紙詰まりが発生しても、タブ紙のタブ位置順にタブ紙を搬送することができる。
【0054】本発明のタブ紙搬送装置は、搬送経路にタブ紙が詰まると、除去タブ紙判断手段は、詰まったタブ紙以降、詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙を判断し、除去タブ紙排出手段が、除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を所定の位置と異なる位置に排出することができ、これによって、タブ紙のタブ位置順にタブ紙を搬送することができるとともに、タブ位置順に排出されるタブ紙と除去すべきタブ紙との混同を防止して、タブ紙のタブ位置の順番を確保することができる。
【0055】除去タブ紙判断手段が、タブ紙積載手段から搬送経路に供給されるタブ紙を検知するタブ紙供給検知部の検知動作と、搬送経路から排出されるタブ紙を検知するタブ紙排出検知部の検知動作とによって、通過したタブ紙の枚数をカウントし、外部からタブ数入力部に入力されたタブ数と比較して、搬送経路に存在するタブ紙のタブ位置を判断するようになっていると、搬送経路にタブ紙が詰まったとき、除去タブ紙判断手段は、詰まったタブ紙のタブの位置を正確に判断することができる。
【0056】タブ紙積載手段が、タブ紙とシートとを選択的に積載可能になっていると、タブ紙積載手段を有効に使用することができる。
【0057】本発明の画像形成装置は、詰まったタブ紙を除去した後も、タブ位置の順番を狂わせることなく、タブ紙を搬送する上記タブ紙搬送装置を備えているので、シート間の判別を正確に判断することのできる、シートとタブ紙との束を提供することができる。
【0058】本発明の画像形成装置は、白紙指示部が、除去すべきタブ紙を白紙の状態で排出することができるようにしているので、ユーザーが、その白紙のタブ紙を排除することによって、タブ紙のタブ位置の順番が揃ったシートとタブ紙との束を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタブ紙搬送装置を本体に備えた画像形成装置の一例である複写機の概略正面図である。
【図2】本発明の複写機の制御ブロック図である。
【図3】画像形成処理部のブロック図である。
【図4】画像形成の動作説明図である。
【図5】シート供給ユニット内に収納されたタブ紙と後端規制板との配置関係図である。
【図6】タブのタブ紙の梱包を解いた状態を示す図。
【図7】タブ紙の種類を示すためのタブ紙の斜視図である。
(a) タブが2つのタブ紙の正面図である。
(b) タブが3つのタブ紙の正面図である。
(c) タブが4つのタブ紙の正面図である。
【符号の説明】
P シート
T タブ紙
Tb タブ
100 複写機(画像形成装置)
110 感光ドラム(画像形成手段)
122,124,126,128,130 シート供給ユニット(タブ紙積載手段、シート積載手段)
123,125,127,129,131 シート供給ローラ
133 転写帯電器
134 分離帯電器
135 搬送ベルト
136 定着器
139 反転パス
140,141,142 シート供給ローラ
143 シート再供給ローラ
144 両面パス
145 ステープルソータ
146 ステイプル部(シート綴じ装置)
150 コントローラ部
151 操作パネル(除去タブ紙判断手段、除去タブ紙表示手段、除去タブ紙表示手段)
151a タブ数入力部(除去タブ紙判断手段)
151b タブ紙指定部
151c 警告表示部(除去タブ紙表示手段)
170 分離爪
171 排出ローラ対(除去タブ紙排出手段)
172 最下段のビン
173 昇降モータ(除去タブ紙排出手段)
190 後端規制板
191 タブ紙検知センサ(積載シート判別部)
192 タブ紙供給検知センサ(タブ紙供給検知部、除去タブ紙判断手段)
193 タブ紙排出検知センサ(タブ紙排出検知部、除去タブ紙判断手段)
194 ジャム検知センサ
195 搬送経路
201 CPU(搬送タブ紙判断部、除去タブ紙判断手段、白紙指示手段)
215 画像形成処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 タブ紙がタブの順に積載されているタブ紙積載手段から、前記タブ紙を前記タブ順に搬送経路を経て、所定の位置に排出するタブ紙搬送装置において、前記タブ紙が搬送経路に詰まったとき、前記詰まったタブ紙以降、前記詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきと判断する除去タブ紙判断手段と、前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を外部に表示する除去タブ紙表示手段と、を備えたことを特徴とするタブ紙搬送装置。
【請求項2】 タブ紙がタブの順に積載されているタブ紙積載手段から、前記タブ紙を前記タブ順に搬送経路を経て、所定の位置に排出するタブ紙搬送装置において、前記タブ紙が搬送経路に詰まったとき、前記詰まったタブ紙以降、前記詰まったタブ紙に相当するタブ紙前のタブ紙までのタブ紙を除去すべきタブ紙と判断する除去タブ紙判断手段と、前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙を前記所定の位置と異なる位置に排出する除去タブ紙排出手段と、を備えたことを特徴とするタブ紙搬送装置。
【請求項3】 前記除去タブ紙判断手段が、外部から前記タブ数が入力されるタブ数入力部と、前記タブ紙積載手段から前記搬送経路に供給されるタブ紙を検知するタブ紙供給検知部と、前記搬送経路から排出されるタブ紙を検知するタブ紙排出検知部と、前記タブ数入力部から入力されたタブ数と、前記タブ紙供給検知部の検知動作と、前記タブ紙排出検知部の検知動作とによって、タブ紙の枚数を計算して前記搬送経路に存在するタブ紙のタブ位置を判断する搬送タブ紙判断部と、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のタブ紙搬送装置。
【請求項4】 前記タブ紙積載手段が前記タブ紙とシートとを選択的に積載可能であり、前記タブ紙と前記シートとを判別する積載シート判別部を備えたことを特徴とする請求項1または2または3に記載のタブ紙搬送装置。
【請求項5】 シートが積載されるシート積載手段と、前記所定の位置に設けられて前記シートと前記タブ紙とを重ねた状態で前記シートと前記タブ紙とを綴じるシート綴じ装置と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のタブ紙搬送装置。
【請求項6】 シートが積載されるシート積載手段と、請求項1ないし5の内、いずれか1項に記載のタブ紙搬送装置と、前記シート積載手段から供給された前記シートと、前記タブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙との内、少なくとも前記シートに画像を形成する画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】 シートが積載されるシート積載手段と、請求項1ないし5の内、いずれか1項に記載のタブ紙搬送装置と、前記シート積載手段から供給された前記シートと、前記タブ紙搬送装置によって搬送されるタブ紙とに画像を形成する画像形成手段と、前記タブ紙搬送装置の前記除去タブ紙判断手段によって判断された除去すべきタブ紙に対して画像形成を停止すべく前記画像形成手段に指令を出す白紙指示部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2001−302022(P2001−302022A)
【公開日】平成13年10月31日(2001.10.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−116948(P2000−116948)
【出願日】平成12年4月18日(2000.4.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】