説明

トリアリール化合物および前記化合物を含む組成物

本発明は、新規なトリアリール化合物類、前記化合物を含む組成物、及びその製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、新規なトリアリール化合物類、前記化合物を含む医薬組成物、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
核酸ポリメラーゼは酵素であり、その第1の作用は、新しい核酸、例えばデオキシリボ核酸(DNA)又はリボ核酸(RNA)を、存在する鋳型DNA又はRNAを用いて重合させることである。ポリメラーゼは、典型的に複製及び転写プロセスに含まれる。
【0003】
核酸の1次配列は、遺伝子の作用及び制御を理解するため、並びに多くの分子生物学の基礎的技術を応用するために重要である。そのため迅速且つ信頼性のあるDNA配列決定を行う能力は、非常に重要なテクノロジーである。DNA配列は、ゲノム分析、並びに他の応用、例えば遺伝子同定、法医分析、遺伝子カウンセリング、医学的診断などにおいて重要なツールである。医学的診断の配列決定の分野に関して、障害、障害に対する感受性、及び疾患状態の予後は、一つ又はそれ以上の遺伝子座における特定のDNA配列の存在又はDNA配列中の変動(又は変異)度と相関し得る。
【0004】
このようにポリメラーゼは、遺伝子工学、ヌクレオチド配列決定、DNA標識、特定部位の突然変異誘発などにおいて有用である。耐熱性のDNAポリメラーゼは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で用いられており、PCR法に適した様々なDNAポリメラーゼは、開発及び商品化されている。
【0005】
ポリメラーゼ活性は、ポリメラーゼに結合する他の分子によって、ある程度調節することができる。そのような調節はポリメラーゼ活性を増強又はその活性を低減させることがあり、次いで多数の細胞プロセス及び他の用途を調節し得る。そのためポリメラーゼと結合し、それによってその活性を調節する化合物は、幅広い多くの重要な用途を持つ。
【発明の概要】
【0006】
(発明の概要)
一つの実施形態において本発明は、式Iの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0007】
【化1】

【0008】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン(phosphor)、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0009】
一つの実施形態において本発明は、式IIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0010】
【化2】

【0011】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0012】
一つの実施形態において本発明は、式XIIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ;及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0013】
【化3】

【0014】
式中、
Xは炭素又は窒素であり;
1は、非存在、アルコキシ、OCH2COOEt又はハロゲンであり;
2及びR3は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はOCH2COOAlkであり;及び
4及びR5は、水素であるか、又は一緒になって飽和若しくは不飽和の5〜7員の炭素環(carbocyclic ring)を形成する。
【0015】
一つの実施形態において本発明は、式Iの化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0016】
【化4】

【0017】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0018】
一つの実施形態において本発明は、式IIの化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0019】
【化5】

【0020】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0021】
一つの実施形態において本発明は、式XIIIの化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0022】
【化6】

【0023】
式中、
Xは炭素又は窒素であり;
1は、非存在、アルコキシ、OCH2COOEt又はハロゲンであり;
2及びR3は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はOCH2COOAlkであり;及び
4及びR5は、水素であるか、又は一緒になって飽和若しくは不飽和の5〜7員の炭素環を形成する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(本発明の詳細な説明)
以下の詳細な説明で本発明の充分な理解をもたらすために、数多くの具体的な詳細が示されている。しかしこれらの具体的な詳細無しでも本発明が実施できることは、当業者に理解されるであろう。他の例では、本発明をぼやけさせないようにするため、周知の方法、手順、及び成分は詳細に記載されていない。
【0025】
一つの実施形態において本発明は、式Iの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0026】
【化7】

【0027】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0028】
他の実施形態でZは炭素である。他の実施形態でR7はメチル基である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−ヘテロシクロアルキル基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−アミノアルキル基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−ジアルキルアミノ基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−N(CH32基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−N(Et)2基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−アリール基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−ヘテロアリール基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−ハロアルキル基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−アルコキシ基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−エトキシ基であり、式中のnは1〜6である。他の実施形態でR1、R2、R3、R4、R5及びR6は−(CH2n−シクロアルキル基であり、式中のnは1〜6である。
【0029】
一つの実施形態において本発明は、式IIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0030】
【化8】

【0031】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0032】
一つの実施形態において本発明は、式IIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0033】
【化9】

【0034】
式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、上で定義したとおりであり、及びR7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0035】
一つの実施形態において本発明は、式IVの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せを提供する。
【0036】
【化10】

【0037】
式中、
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、フェニル、アルキルエステル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’は、ハロゲン、アリール、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ(C2−C6)、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノ基を含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0038】
他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジアルキルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジメチルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジエチルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペリジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピロリジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペラジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペラジン−4−メチル基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−モルホリン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はエトキシ基である。
【0039】
一つの実施形態において本発明は、式Vの構造によって表される化合物を提供する。
【0040】
【化11】

【0041】
式中、R1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’は、ハロゲン、アリール、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ(C2−C6)、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノ基を含む同じ又は異なるものであり;及びR7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0042】
他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジアルキルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジメチルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はジエチルアミノ基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペリジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピロリジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペラジン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−ピペラジン−4−メチル基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はN−モルホリン基である。他の実施形態でR1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’はエトキシ基である。
【0043】
一つの実施形態において本発明は、式VIの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0044】
【化12】

【0045】
一つの実施形態において本発明は、式VIIの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0046】
【化13】

【0047】
一つの実施形態において本発明は、式VIIIの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0048】
【化14】

【0049】
一つの実施形態において本発明は、式IXの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0050】
【化15】

【0051】
一つの実施形態において本発明は、式Xの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0052】
【化16】

【0053】
一つの実施形態において本発明は、式XIの構造によって表される化合物、及び前記化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0054】
【化17】

【0055】
一つの実施形態において本発明は、式XIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ;並びに前記の物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0056】
【化18】

【0057】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
8からR16は、同じ又は異なって、H、D、OH、ハロゲン、ニトロ、CN、ニトリルアミド、アミドスルフィド、アミノ、アルデヒド、置換ケトン、−COOH、エステル、トリフルオロメチル、アミド、置換又は未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールスルホニル、アリールアルキレンスルホニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアリール、アリールオキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、アリールアミノ、アリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールであるか、又はR10、R11若しくはR14は、主の芳香環と共に、縮合シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、芳香環若しくは芳香族複素環を形成し;及び
17は、H、D、OH、ハロゲン、オキソ、ニトロ、CN、ニトリルアミド、アミドスルフィド、アミノ、アルデヒド、置換ケトン、−COOH、エステル、トリフルオロメチル、アミド、置換又は未置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、アリールスルホニル、アリールアルキレンスルホニル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアリール、アリールオキシ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、アリールアミノ、アリールアミド、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロシクロアルキル、アルキルヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールである。
【0058】
一つの実施形態において本発明は、式XIIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ;並びに前記の物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0059】
【化19】

【0060】
式中、
Xは炭素又は窒素であり;
1は、非存在、アルコキシ、OCH2COOEt又はハロゲンであり;
2及びR3は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はOCH2COOAlkであり;及び
4及びR5は、水素であるか、又は一緒になって飽和若しくは不飽和の5〜7員の炭素環を形成する。
【0061】
一つの実施形態において本発明は、式XIVの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0062】
【化20】

【0063】
一つの実施形態において本発明は、式XVの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0064】
【化21】

【0065】
一つの実施形態において本発明は、式XVIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0066】
【化22】

【0067】
一つの実施形態において本発明は、式XVIIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0068】
【化23】

【0069】
一つの実施形態において本発明は、式XVIIIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0070】
【化24】

【0071】
一つの実施形態において本発明は、式XIXの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0072】
【化25】

【0073】
一つの実施形態において本発明は、式XXの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0074】
【化26】

【0075】
一つの実施形態において本発明は、式XXIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0076】
【化27】

【0077】
一つの実施形態において本発明は、式XXIIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0078】
【化28】

【0079】
一つの実施形態において本発明は、式XXIIIの構造によって表される化合物;並びに前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0080】
【化29】

【0081】
一つの実施形態において本発明は、式XXIVの構造によって表される化合物;前記化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0082】
【化30】

【0083】
他の実施形態において、主の芳香環との縮合へテロシクロアルキルはフェニルピロリドン基を形成する。他の実施形態において、主の芳香環との縮合アリールはナフタレン基を形成する。他の実施形態において、主の芳香環との縮合へテロアリールはキノリン又はイソキノリン基を形成する。
【0084】
一つの実施形態においてヘテロアリールは、ピロリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾチエニル、ナフトチエニル、プリニル、イソチアゾリル、フリル、フラザニル、イソベンゾフラニル(isobenznzofuranyl)、ピラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチイニル(phenoxyxanthiinyl)、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、イソインドリジニル、ベンゾチエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、又はこれらの任意の組合せである。
【0085】
一つの実施形態において前記へテロシクロアルキルは、環状尿素、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリドニル、イソオキサゾリドニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジン、モルホリニルである。
【0086】
用語「アルキル」とは、一つの実施形態において、直鎖、分枝鎖及び環状のアルキル基を含む飽和脂肪族炭化水素を指す。一つの実施形態においてアルキル基は1〜12個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は1〜7個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は1〜6個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は1〜7個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は2〜6個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は1〜7個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は2〜8個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は3〜6個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は3〜7個の炭素を有する。他の実施形態でアルキル基は1〜4個の炭素を有する。他の実施形態で分枝アルキルは、炭素が1〜5個であるアルキル側鎖によって置換されたアルキルである。他の実施形態で分枝アルキルは、炭素が1〜5個であるハロアルキル側鎖によって置換されたアルキルである。アルキル基は、未置換でもよく、又はハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、シアノ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオ及び/又はチオアルキルで置換されていてもよい。
【0087】
「アルケニル」基は、一つの実施形態において、一つ又はそれ以上の二重結合を有する直鎖、分枝鎖及び環状の基を含む不飽和炭化水素を指す。アルケニル基は、一つの二重結合、二つの二重結合、三つの二重結合などを有していてもよい。他の実施形態でアルケニル基は2〜12個の炭素を有する。他の実施形態でアルケニル基は2〜6個の炭素を有する。他の実施形態でアルケニル基は2〜4個の炭素を有する。他の実施形態でアルケニル基はエテニル(−CH=CH2)である。アルケニル基の例は、エテニル、プロペニル、ブテニル、シクロヘキセニルなどである。アルケニル基は、未置換でもよく、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、シアノ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオ及び/又はチオアルキルで置換されていてもよい。
【0088】
「アルキニル」基は、一つの実施形態において、一つ又はそれ以上の三重結合を有する直鎖、分枝鎖及び環状の基を含む不飽和炭化水素を指す。アルキニル基は、一つの三重結合、二つの三重結合、三つの三重結合などを有していてもよい。他の実施形態でアルキニル基は2〜12個の炭素を有する。他の実施形態でアルキニル基は2〜6個の炭素を有する。他の実施形態でアルキニル基は2〜4個の炭素を有する。他の実施形態でアルキニル基はエチニル(−CH≡CH2)である。アルキニル基の例は、エチニル、プロピニル、ブチニル、シクロヘキシニルなどである。アルキニル基は、未置換でもよく、又はハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、シアノ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオ及び/又はチオアルキルで置換されていてもよい。
【0089】
「アルコキシ」基は、他の実施形態において、上で定義したとおりのアルキル基であって、酸素に結合しているものを指す。アルコキシ基の例は、エトキシ、プロポキシ、tert−ブトキシなどである。
【0090】
「ハロアルキル」基は、一つの実施形態において、上で定義したとおりのアルキル基であって、一つ又はそれ以上のハロゲン原子、例えばF、Cl、Br又はIによって置換されているものを指す。
【0091】
「アリール」基は、他の実施形態において、少なくとも一つの炭素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を有する芳香族基を指し、これは、未置換でもよく、又はハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、ニトロ、シアノ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、チオ又はチオアルキルから選ばれる一つ又はそれ以上の基によって置換されていてもよい。他の実施形態でアリール基は4〜12員環である。他の実施形態でアリール基は6〜18員環である。他の実施形態でアリール基は4〜8員環である。他の実施形態でアリール基は6員環である。他の実施形態でアリール基は、2〜3個の環を含む縮合環系である。アリール環の非限定例は、フェニル、ナフチル、ピラニル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピリジニル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリルなどである。
【0092】
「ヒドロキシル」基は、一つの実施形態において、OH基を指す。いくつかの実施形態で本発明の化合物のR1、R2又はR3がORであるときは、RはOHではない。
【0093】
一つの実施形態で用語「ハロ」とは、ハロゲン、例えばF、Cl、Br又はIを指す。
【0094】
他の実施形態において「フェノール」の句は、ベンゼンのアルコール(OH)誘導体を指す。
【0095】
「アミノ」基は、一つの実施形態において、水素原子、上記のようなアルキル基、アルケニル基若しくはアリール基、又はこれらの組合せに単結合によって結合した窒素原子を指す。アミノ基の非限定例は、NH2、N(Me)2、N(Et)2、N(Ph)2などである。
【0096】
「シクロアルキル」基は、一つの実施形態において、炭素及び水素原子を含む非芳香族の単環又は多環を指す。炭素−炭素二重結合が存在することによって環が芳香族にならない限り、シクロアルキル基は、一つ又はそれ以上の炭素−炭素二重結合を環中に持つことができる。シクロアルキル基の例は、(C3−C7)シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル及びシクロヘプチル、並びに飽和環式及び二環式テルペン並びに(C3−C7)シクロアルケニル基、例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロへキセニル及びシクロヘプテニル、並びに飽和環式及び二環式テルペンを含むが、これらに限定されない。好ましくは、シクロアルキル基は、単環、或いは炭素原子に加えて、硫黄、酸素、窒素又はこれらの任意の組合せを環の一部として含む環構造との二環性である。他の実施形態でシクロアルキルは3〜12員環である。他の実施形態でシクロアルキルは6員環である。他の実施形態でシクロアルキルは5〜7員環である。他の実施形態でシクロアルキルは4〜8員環である。他の実施形態でシクロアルキル基は、未置換でもよく、又はハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、シアノ、ニトロ、CO2H、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオ及び/又はチオアルキルで置換されていてもよい。
【0097】
「ヘテロシクロアルキル」基は、一つの実施形態において、炭素、及びこれに加えて硫黄、リン、酸素又は窒素を環の一部として含む非芳香族の単環又は多環を指す。二重結合が存在することによって環が芳香族にならない限り、ヘテロシクロアルキル基は、一つ又はそれ以上の二重結合を環中に持つことができる。ヘテロシクロアルキル基の例は、ピペリジン、ピペラジン、ピラン、モルホリンを含むが、これらに限定されない。好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は、単環、或いは炭素原子に加えて、硫黄、酸素、窒素又はこれらの任意の組合せを環の一部として含む環構造との二環性である。他の実施形態でヘテロシクロアルキルは3〜12員環である。他の実施形態でヘテロシクロアルキル基は6員環である。他の実施形態でヘテロシクロアルキル基は5〜7員環である。他の実施形態でヘテロシクロアルキル基は4〜8員環である。他の実施形態でヘテロシクロアルキル基は、未置換でもよく、又はハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボニル、アミド、アルキルアミド、ジアルキルアミド、シアノ、ニトロ、CO2H、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、チオ及び/又はチオアルキルで置換されていてもよい。
【0098】
用語「アルキルアルコキシ」、「アルキルハロアルキル」、「アルキルアリール」、「アルキルシクロアルキル」、「アルキルへテロシクロアルキル」、「アルキルヘテロアリール」及び「アルキルアミノ」とは、一つの実施形態において、上で定義したとおりのアルキル基であって、それぞれアルコキシ、ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアミノ基に結合しているものを指す。アルコキシ、ハロアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアミノ基は、上で定義したとおりである。これらの例は、CH2−OEt、CH2−N−ピペリジン、CH2−N−ピペラジン、CH2−N(Me)2などを含むが、これらに限定されない。
【0099】
いくつかのトリアリール化合物の合成手順のいくつかの実施形態を、スキーム1に示す:
【0100】
【化31】

【0101】
他の実施形態において化合物IV〜IXは、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを出発物質として使用する、スキーム1及び実施例1〜7に記載のマンニッヒ反応を用いて製造される。
【0102】
いくつかのトリアリール化合物の合成手順のいくつかの実施形態を、スキーム2で示す:
【0103】
【化32】

【0104】
他の実施形態において市販の1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの臭素化又はニトロ化は、オルト位が置換されたトリスフェノールを与える。他の実施形態において、徹底的な反応条件ではヘキサ置換トリスフェノールが得られる。メチル化又はアルキル化から、トリスメトキシ又はトリスアルキル類似体が得られる。
【0105】
いくつかのトリアリール化合物の合成手順のいくつかの実施形態を、スキーム3で示す:
【0106】
【化33】

【0107】
一つの実施形態において、臭化アリールマグネシウムとアリールエステル又はジアリールケトンとのグリニャール反応は、スキーム3で記載したようにトリアリールメチルアルコールを与える。トリアリールメチルアルコールの塩素化、次いでヨウ化メチルマグネシウムとの反応は、示しているように、R10がメチル基である化合物を生ずる。
【0108】
一つの実施形態において本発明は、本発明の化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0109】
一つの実施形態において本発明は、式Iの化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0110】
【化34】

【0111】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0112】
他の実施形態で式Iの組成物は、さらに賦形剤、添加剤又はこれらの任意の組合せを含む。
【0113】
一つの実施形態において本発明は、式IIの化合物、及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物を提供する。
【0114】
【化35】

【0115】
式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【0116】
他の実施形態で式IIの組成物は、さらに賦形剤、添加剤又はこれらの任意の組合せを含む。
【0117】
いくつかの実施形態において本発明は、本明細書で記載する任意の形式又は実施形態で少なくとも一つの本発明の化合物を含み得る組成物を提供する。いくつかの実施形態において用語「a」は、表示した材料の一つ又は複数を包含すると理解されるべきである。いくつかの実施形態において用語「a」又は「an」は、少なくとも一つを指す。
【0118】
いくつかの実施形態において、あらゆる本発明の組成物は、本明細書で記載する任意の形式又は実施形態で、本発明の化合物からなることがある。いくつかの実施形態において本発明の組成物は、本質的に、本明細書で記載する任意の形式又は実施形態で、本発明の化合物からなることがある。
【0119】
いくつかの実施形態で用語「含む」とは、本発明の化合物のような表示した活性薬の含有、並びに医薬産業で知られているような他の活性薬、及び薬学的に許容し得るキャリア、賦形剤、緩和剤、安定剤などの含有を指す。いくつかの実施形態で用語「本質的にからなる」とは、唯一の活性成分が表示した活性成分である組成物を指す;但し製剤の安定化、保存などに供するが、表示した活性成分の治療効果に直接関係しない別の化合物は含まれていてもよい。いくつかの実施形態で用語「本質的にからなる」とは、該活性成分又は他の活性成分の放出を促進する成分を指すことがある;但し治療効果に関与する主たる化合物は、表示した活性成分である。いくつかの実施形態で用語「からなる」とは、活性成分、及び薬学的に許容し得るキャリア又は賦形剤を含有する組成物を指す。
【0120】
他の実施形態で本発明は、本明細書で記載する本発明の化合物、又はそのプロドラッグ、類似体、異性体、代謝産物、誘導体、薬学的に許容し得る塩、医薬品、多形体、結晶、不純物、N−オキシド、エステル、水和物、又はこれらの任意の組合せ、及び適したキャリア又は希釈剤を含む組成物を提供する。
【0121】
活性成分は、中和された薬学的に許容し得る塩の形態で、組成物に配合することができる。薬学的に許容し得る塩は、無機酸、例えば塩酸若しくはリン酸、又は有機酸、例えば酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などと形成される酸付加塩を含む。遊離カルボキシル基から形成される塩は、無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、又は水酸化第二鉄、及び有機塩基、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどから誘導させることもできる。
【0122】
本発明の組成物は、一つの実施形態では経口デリバリー用に処方され、その中で活性化合物は、賦形剤と共に組み込まれていてもよく、摂取できる錠剤(ingestible tablets)、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ、ウエハなどの形態で使用してもよい。錠剤、トローチ、丸剤、カプセルなどは、以下のものを含有することもできる:結合剤、例えばガムトラガント、アカシア、コーンスターチ、又はゼラチン;賦形剤、例えばリン酸水素カルシウム(dicalcium phosphate);崩壊剤、例えばコーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸など;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム;及び甘味剤、例えばスクロース、ラクトース又はサッカリン、又は香味料、例えばペパーミント、ウインターグリーン油、又はチェリー香味料。投与単位の形態がカプセルである場合、それは、上記種類の材料に加えて液体キャリアを含有していてもよい。様々な他の材料が、コーティングとして、又は投与単位の物理的形態を他の状態に修正するために、存在していてもよい。例えば、錠剤、丸剤又はカプセルは、セラック、糖又はその両方でコートすることができる。エリキシル剤のシロップは、活性化合物、甘味剤としてのスクロース、保存料としてのメチル及びプロピルパラベン、染料、及びチェリー又はオレンジフレーバーのような香味料を含有していてもよい。さらに活性化合物は、徐放性、パルス放出性(pulsed release)、放出制御性、又は延長放出性(postponed release)薬剤及び製剤に組み込むことができる。
【0123】
他の実施形態で本発明の組成物は、一つ又はそれ以上の薬学的に許容し得るキャリア材料を含む。
【0124】
一つの実施形態において該組成物中で使用されるキャリアは、生体適合性であり、他の実施形態では生分解性である。別の実施形態で製剤は、一つの活性成分の放出を比較的一定のレベルにすることができる。しかし別の実施形態では、投与直後でより急速な放出が望まれることがある。別の実施形態で活性化合物の放出は、イベント駆動(event-triggered)でもよい。活性化合物の放出を駆動するイベントは、一つの実施形態では同じでもよく、又は他の実施形態では異なっていてもよい。活性成分の放出を駆動するイベントは、一つの実施形態では水分暴露、他の実施形態では低pH、又は他の実施形態では温度閾値であり得る。該組成物の処方は、公知の技術を使用する該分野の通常の技術レベル内で充分である。これに関して有用な例証となるキャリアは、ラクチド−グリコリド共重合体、ポリアクリレート、ラテックス、スターチ、セルロース、デキストランなどの微粒子を含む。別の例証となる延長放出性キャリアは、超分子バイオベクターを含み、これは非液状の親水性コア(例えば架橋した多糖類又はオリゴ糖類)と、任意に両親媒性化合物、例えばリン脂質を含む外層とを含む。一つの実施形態おいて徐放性製剤中の活性化合物の含有量は、投与部位、放出の速度及び期待される持続時間、並びに治療、抑制、又は阻害される状態の性質に依存する。
【0125】
一つの実施形態において、本明細書に開示する組成物は、非経口的に、静脈内に、筋肉内に、又はさらに腹腔内に送達されることが望ましい場合がある。そのようなアプローチは、当業者に周知であり、それらのいくつかは、例えば米国特許第5,543,158号、米国特許第5,641,515号及び米国特許第5,399,363号にさらに記載されている。これらの全ては言及することによって、本明細書に完全に組み込まれる。或る実施形態において、遊離塩基又は薬学的に許容し得る塩としての活性化合物の溶液を、界面活性剤、例えばヒドロキシプロピルセルロースと適切に混合された水中で製造することができる。分散物も、グリセロール、液状ポリエチレングリコール、及びこれらの混合物中、並びに油中で製造することができる。それは、製造及び保存条件下で安定でなければならず、微生物、例えば細菌類及び真菌類の汚染作用に対して保護されなければならない。
【0126】
他の実施形態において、等張剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましいことがある。別の実施形態において、注射可能な組成物の持続性吸収が望ましいことがある。注射可能な組成物の持続性吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えばアルミニウムモノステアレート及びゼラチンを組成物中で使用することによって達成することができる。
【0127】
非経口ビヒクルは、或る実施形態において、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、ブドウ糖及び塩化ナトリウム、乳酸加リンゲル液及び不揮発油を含む。静脈内ビヒクルは、リンゲルデキストロースをベースとするもののような液体及び栄養補充液(nutrient replenishers)、電解質補充液などを含む。保存料及び他の添加剤、例えば抗菌剤、酸化防止剤、照合剤(collating agents)、不活性ガスなども存在していてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態において本発明の化合物は、対象、一つの実施形態では患者に様々な投与量で投与することができる。一つの実施形態で本発明の化合物は、1日あたり0.1〜200mgの投与量で投与される。本発明の化合物は、一つの実施形態で0.1〜10mg、又は他の実施形態で0.1〜25mg、又は他の実施形態で0.1〜50mg、又は他の実施形態で0.3〜15mg、又は他の実施形態で0.3〜30mg、又は他の実施形態で0.5〜25mg、又は他の実施形態で0.5〜50mg、又は他の実施形態で0.75〜15mg、又は他の実施形態で0.75〜60mg、又は他の実施形態で1〜5mg、又は他の実施形態で1〜20mg、又は他の実施形態で3〜15mg、又は他の実施形態で1〜30mg、又は他の実施形態で30〜50mg、又は他の実施形態で30〜75mg、又は他の実施形態で100〜2000mgの用量で投与される。いくつかの実施形態で本発明の化合物は、当業者が認識するように、時間、又は疾患/症状/状態の重症度、又は年齢、又は他の因子に応じて異なる投与量で投与してもよい。
【0129】
本発明の化合物は、様々な投与量で投与することができる。一つの実施形態で本発明の化合物は1mgの投与量で投与される。本発明の化合物は、他の実施形態で5mg、又は他の実施形態で3mg、又は他の実施形態で10mg、又は他の実施形態で15mg、又は他の実施形態で20mg、又は他の実施形態で25mg、又は他の実施形態で30mg、又は他の実施形態で35mg、又は他の実施形態で40mg、又は他の実施形態で45mg、又は他の実施形態で50mg、又は他の実施形態で55mg、又は他の実施形態で60mg、又は他の実施形態で65mg、又は他の実施形態で70mg、又は他の実施形態で75mg、又は他の実施形態で80mg、又は他の実施形態で85mg、又は他の実施形態で90mg、又は他の実施形態で95mg、又は他の実施形態で100mgの投与量で投与される。
【0130】
本発明の化合物を、唯一の活性医薬品として投与することができ、一方、それらを、当業者が理解しているような、一つ又はそれ以上の別の化合物と組み合わせて、及び/又は疾患、障害及び/又は状態の治療及び/又は予防で使用される別の薬と組み合わせて使用することもできる。他の実施形態で本発明の化合物を、一つ又はそれ以上のそのような薬と順次投与して、持続性の治療及び予防効果を与えることができる。他の実施形態で化合物を、異なる経路、異なる時間、又はこれらの組合せで投与することができる。
【0131】
さらに本発明の化合物を、単独で、又は状態、疾患若しくは障害を予防若しくは治療するための別の様式と組み合わせてのいずれかで、使用することができる。いくつかの実施形態でそのような別の治療様式は、治療される状態に対して適切である手術、照射、ホルモン補給、食事制限、創面切除などを限定無しで含み得る。これらは、順次(例えば手術又は照射の後に本発明の化合物を用いた治療)、又は組合せ(例えば食事療法に加えて)で行うことができる。
【0132】
付加的な活性薬を、一般に、PHYSICIANS' DESK REFERENCE (PDR) 53rd Edition (1999) に示されているような治療量で、又は当業者に知られているような治療に有用な量で用いることができる。本発明の化合物及び治療に活性のある別の薬を、推奨される最大の臨床的投与量、又はより少ない用量で投与することができる。本発明の組成物中の活性化合物の投与量レベルは、投与経路、疾患の重症度、及び患者の応答性に応じて望ましい治療応答を得るために変更し得る。組合せを、別々の組成物として、又は両方の薬を含有する単一投与形態として投与することができる。組合せとして投与するとき、治療薬を、同じ時間又は異なる時間で与えられる別々の組成物として処方することができ、又は治療薬を単一の組成物として与えることもできる。
【0133】
医薬組成物は、本発明の化合物だけを含むことができ、又はさらに薬学的に許容し得るキャリアを含むことができ、そしてそれは、固体又は液状形態、例えば錠剤、粉剤、カプセル、ペレット、溶液、懸濁液、エリキシル剤、エマルション、ゲル、クリーム、又は直腸及び尿道坐剤を含む坐剤であり得る。薬学的に許容し得るキャリアは、ガム、スターチ、糖、セルロース系材料、及びこれらの混合物を含む。本発明の化合物を含有する薬剤は、例えばペレットの皮下埋め込みによって対象に投与することができ;さらなる実施形態でペレットは、ある期間にわたって本発明の化合物を制御放出する。液体薬剤の静脈内、動脈内、若しくは筋肉内注射、液体若しくは固体薬剤の経口投与、又は局所適用によって、薬剤を投与することもできる。投与は、直腸坐剤又は尿道坐剤を使用することによっても達成することができる。医薬組成物は、非経口製剤であってもよく;一つの実施形態で製剤は、本発明の化合物の複合体を含むリポソームを含む。
【0134】
本発明の医薬組成物を、公知の溶解、混合、顆粒化、又は錠剤形成法によって製造することができる。経口投与用に、本発明の化合物又はそれらの生理学的に許容される誘導体、例えば塩、エステル、N−オキシドなどは、この目的のために通例の添加剤、例えばビヒクル、安定剤又は不活性希釈剤と混合され、通例の方法によって投与に適切な形態、例えば錠剤、コーティングされた錠剤、ハード又はソフトのゼラチンカプセル、水溶性、アルコール性又は油性溶液に変えられる。適切な不活性ビヒクルの例は、アカシア、コーンスターチ、ゼラチンのような結合剤と、又はコーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸のような崩壊剤と、又はステアリン酸若しくはステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤と組み合わせたラクトース、スクロース又はコーンスターチのような通常の錠剤基剤である。適切な油性ビヒクル又は溶剤の例は、植物又は動物油、例えばヒマワリ油又は魚肝油である。薬剤を、乾燥及び湿潤顆粒の両方として生じさせることができる。非経口投与(皮下、静脈内、動脈内、又は筋肉内注射)のために、本発明の化合物又はそれらの生理学的に許容される誘導体、例えば塩、エステル、N−オキシドなどは、必要に応じて、この目的のために通例且つ適切である物質、例えば可溶化剤又は別の助剤を用いて、溶液、懸濁液又はエマルションに変えられる。その例は、界面活性剤が添加されている又は添加されていない水及び油のような滅菌液、並びに別の薬学的に許容し得るアジュバントである。例証となる油は、石油、動物、植物又は合成由来のもの、例えば落花生油、大豆油又は鉱油である。一般に、水、食塩水、ブドウ糖水及び関連する糖溶液、並びにグリコール、例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコールが、特に注射可能な溶液のための好ましい液状キャリアである。
【0135】
活性成分を含有する医薬組成物の調製は、該分野でよく理解されている。典型的にそのような組成物は、鼻咽腔に送達されるポリペプチドのエアロゾルとして、又は注射可能な溶液若しくは懸濁液のいずれかとして調製されるが、しかし注射前に液中の溶液又は懸濁液のために適した固体形態も調製することができる。調製は乳化してもよい。活性治療成分は、薬学的に許容でき、且つ活性成分と適合する賦形剤としばしば混合される。適切な賦形剤は、例えば水、食塩水、ブドウ糖、グリセロール、エタノールなど、及びこれらの組合せである。さらに所望により、組成物は、活性成分の有効性を高める少量の補助物質、例えば湿潤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含有することができる。
【0136】
例えばクリーム、ゲル、点滴剤などを使用して体表面に局所投与するために、本発明の化合物又はそれらの生物学的に許容される誘導体、例えば塩、エステル、N−オキシドなどは、医薬キャリアと共に又はこれ無しで、生物学的に許容し得る希釈剤中の溶液、懸濁液又はエマルションとして製造及び適用される。
【0137】
他の実施形態で活性化合物を、小胞、特にリポソームに送達することができる(参照 Langer, Science 249:1527-1533 (1990); Treat et al., Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez-Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 353-365 (1989); Lopez-Berestein, 同書, pp. 317-327; 一般に同書参照)。
【0138】
いくつかの実施形態で本発明のあらゆる組成物は、本明細書で記載するような任意の形式又は実施形態で、式I〜XXIVの化合物を含むことがある。いくつかの実施形態で本発明のあらゆる組成物は、本明細書で記載するような任意の形式又は実施形態で、式I〜XXIVの化合物からなることがある。いくつかの実施形態で本発明の組成物は、本明細書で記載するような任意の形式又は実施形態で、本質的に式I〜XXIVの化合物からなることがある。いくつかの実施形態で用語「含む」とは、式I〜XXIVの化合物のような表示した活性薬の含有、並びに医薬産業で知られているような他の活性薬及び薬学的に許容し得るキャリア、賦形剤、緩和剤、安定剤などの含有を指す。いくつかの実施形態で用語「本質的にからなる」とは、唯一の活性成分が表示した活性成分である組成物を指す;但し製剤の安定化、保存などに供するが、表示した活性成分の治療効果に直接関係しない別の化合物は含まれていてもよい。いくつかの実施形態で用語「本質的にからなる」とは、同等の活性機序又は同等の分子標的を有する唯一の活性成分が、表示した活性成分である組成物を指す;但し別の活性成分を組み込んでもよく、そのような二次的な活性成分は、異なる標的に対して又は対症的な能力で作用する。いくつかの実施形態で用語「本質的にからなる」とは、活性成分の放出を促進する成分を指すことがある。いくつかの実施形態で用語「からなる」とは、活性成分、及び薬学的に許容し得るキャリア又は賦形剤を含有する組成物を指す。
【0139】
一つの実施形態で本発明は、併用薬剤を提供する。特に、一つの実施形態で用語「併用薬剤」とは、上で定義したような組合せ相手を、独立に服用できるか、又は顕著な量の組合せ相手を含む異なる一定の組合せを使用することによって、即ち同時に、同時発生的に、別々に又は順次的に服用できるという意味で、「パーツキット(kit of parts)」を意味する。いくつかの実施形態でパーツキットのパーツを、例えば同時に、又は経時的にずらして、即ちパーツキットの任意のパーツについて異なる時点及び等しい又は異なる時間間隔で投与することができる。併用薬剤中の組合せ相手の総量の比率は、いくつかの実施形態で管理され得る。一つの実施形態で併用薬剤は、例えば治療される患者の分集団の要求、又は一人の患者の要求に対処するために変わり得る。これらの異なる要求は、当業者によって容易に理解され得る特定の疾患、疾患の重症度、年齢、性別又は体重によるものであり得る。
【0140】
本発明は、当業者に認識されるように必要に応じて、あらゆる疾患、障害又は状態に対する本明細書で記載するような組成物及び組み合わせた治療を意図とすることは理解されるべきである。そのような組成物及び組み合わせた治療の或る適用は、特定の疾患、障害及び状態に対して上で記載され、これは本発明の実施形態を描写する。そしてそのような対象の疾患、障害及び状態を、本明細書で記載する化合物を単独で若しくは組み合わせた治療の一部として投与することによって、又は本発明の組成物を使用することによって治療する方法は、本発明の追加の実施形態を描写する。
【0141】
いくつかの実施形態で本発明の化合物は、核酸ポリメラーゼの活性を調節する。いくつかの実施形態で用語「調節する」とは、化合物が酵素活性を増強又は刺激することを指す。いくつかの実施形態において本発明のこの側面によれば、本発明の化合物は、核酸ポリメラーゼの活性を大幅に促進する。いくつかの実施形態でそのような促進は直接的であり、又はいくつかの実施形態でそのような増強された活性の促進は間接的である。
【0142】
そのようなポリメラーゼ活性に対する効果は、該分野で知られている標準的な方法論によって、例えば化合物のポリメラーゼへの結合を確かめるための免疫共沈降アッセイの実行、ポリメラーゼ活性に対する化合物の効果を測定するための定量PCRの実行などを介して容易に確認することができる。例えば以下を参照:"Molecular Cloning: A laboratory Manual" Sambrook et al., (1989); "Current Protocols in Molecular Biology" Volumes I-III Ausubel, R. M., ed. (1994); Ausubel et al., "Current Protocols in Molecular Biology", John Wiley and Sons, Baltimore, Maryland (1989); Perbal, "A Practical Guide to Molecular Cloning", John Wiley & Sons, New York (1988); Watson et al., "Recombinant DNA", Scientific American Books, New York; Birren et al. (eds) "Genome Analysis: A Laboratory Manual Series", Vols. 1-4, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York (1998); 米国特許第4,666,828号、同第4,683,202号、同第4,801,531号、同第5,192,659号及び同第5,272,057号で説明されているような方法論; "Cell Biology: A Laboratory Handbook", Volumes I-III Cellis, J. E., ed. (1994); "Current Protocols in Immunology" Volumes I-III Coligan J. E., ed. (1994); Stites et al. (eds), "Basic and Clinical Immunology" (8th Edition), Appleton & Lange, Norwalk, CT (1994); Mishell and Shiigi (eds), "Selected Methods in Cellular Immunology", W. H. Freeman and Co., New York (1980); "Oligonucleotide Synthesis" Gait, M. J., ed. (1984); "Nucleic Acid Hybridization" Hames, B. D., and Higgins S. J., eds. (1985); "Transcription and Translation" Hames, B. D., and Higgins S. J., eds. (1984); "Animal Cell Culture" Freshney, R. L, ed. (1986); "Immobilized Cells and Enzymes" IRL Press, (1986); "A Practical Guide to Molecular Cloning" Perbal, B., (1984) 及び "Methods in Enzymology" Vol. 1-317, Academic Press; "PCR Protocols: A Guide To Methods And Applications", Academic Press, San Diego, CA (1990); Marshak et al., "Strategies for Protein Purification and Characterization - A Laboratory Course Manual" CSHL Press (1996);これらの全ては言及することによって、本明細書に完全に組み込まれる。
【0143】
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより充分に説明するために与えられる。しかしそれらは、本発明の広い範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【実施例】
【0144】
実施例1
式VIの化合物の合成
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(4g、13mM)、ホルムアルデヒド(3.6g、120mM)及び40%のジメチルアミン水溶液(15mL)を、50mLの水及び60mLのEtOHの溶液に添加した。溶液を2.5時間還流した。溶媒の部分蒸発で白色固体を沈殿させ、これをろ過し、水で洗浄し、乾燥して、式VIの化合物の白色固体7.85gを得た(収率93%、mp.=169°)。
【0145】
NMR CDCl3 TM 6.64(6H,s,ArH),3.40(12H,s,CH2),2.22(36H,s,N−CH3),2.06(3H,s,C−CH3).
【0146】
実施例2
式VIIの化合物の合成
式VIIの化合物を、実施例1に記載の方法と類似する方法によって合成した。
【0147】
NMR CDCl3 TM 6.71(6H,s,ArH),3.58(12H,s,CH2),2.54(24H,q,J=7.0Hz),1.04(24H,t,J=7.0Hz).
【0148】
実施例3
式VIIIの化合物の合成
20mLの水及び25mLのEtOH中の1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(1.53g、5mM)、ホルムアルデヒド(1.35g、45mM)及び1−メチルピペラジン(2.5mL、50mM)を3時間還流した。蒸発で固体を得た。この固体は、TLC及びNMRによれば二つの生成物を含有し、これは出発物質ではなかった。ホルムアルデヒド(0.75g、25mM)及び1−メチルピペラジン(1.5mL、30mM)を、5mLの水及び10mLのEtOHに添加し、反応を4時間還流した。蒸発及び後処理(workup)で、3.3gの淡黄色乃至白色の固体を得た(収率67%、mp.−63°)。エタノールに可溶、及び水への溶解度は非常に良好。
【0149】
NMR CDCl3 TM 6.67(6H,s,ArH),3.53(12H,s,CH2),2.44(48H,br.m,ピペラジン環),2.26(18H,s,N−CH3),2.00(3H,s,C−CH3).
【0150】
実施例4
式IXの化合物の合成
式IXの化合物を、実施例1に記載の方法と類似する方法によって合成した。白色固体が得られた。mp.=178°。
【0151】
NMR CDCl3 TM 6.68(6H,s,ArH),3.55(12H,s,CH2),2.51(24H,br.t,N−CH2環),2.03(3H,s,C−CH3),1.55(24H,br.t,N−CH2環),1.42(12H,br.s).
【0152】
実施例5
式Xの化合物の合成
式Xの化合物を、実施例1に記載の方法と類似する方法によって合成した。白色固体が得られた。mp.=135°。
【0153】
NMR CDCl3 TM 6.68(6H,s,ArH),3.61(12H,s,CH2),2.51(24H,br.t,N−CH2環),2.03(3H,s,C−CH3),1.76(24H,br.t,N−CH2環).
【0154】
実施例6
式XIの化合物の合成
式XIの化合物を、実施例1に記載の方法と類似する方法によって合成した。白色固体が得られた。mp.=212°。
【0155】
NMR CDCl3 TM 6.68(6H,s,ArH),3.69(24H,t,J=4.5Hz,N−CH2環),3.52(12H,s,CH2),2.45(24H,br.t,O−CH2環),2.03(3H,s,C−CH3).
【0156】
実施例7
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエトキシ−フェニル)−エタンの合成
工程1:実施例1に記載の方法と類似する方法によって製造した式IVの化合物(2.98g、4.6mM)を20mLの無水酢酸に添加し、100°に4時間加熱した。混合物を冷却し、水を添加した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いでCH2Cl2で抽出した。溶媒を蒸発させて、黄色油としてノナ−アセテート誘導体を得て、これをさらにクロマトグラフィー(シリカゲル;1%MeOH/CH2Cl2)で精製して、3.2gの粘性黄色油を得た(収率80%)。
【0157】
工程2:KOH(4g)水溶液を、20mLのEtOH中の工程1のノナ−アセテート(2.5g)の溶液に添加した。混合物を室温で20時間撹拌した。混合物をHClで酸性化し、次いでCH2Cl2で抽出した。溶媒を蒸発させて2.2gの黄色油を得て、これをさらにカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;2%MeOH/CH2Cl2)で精製し、トルエン−ヘキサンから再結晶して、1gの1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエトキシ−フェニル)−エタンを得た(収率53%、白色固体、mp−78°)。5%MeOH/CH2Cl2中のTLC−Rf=0.55。
【0158】
NMR CDCl3 TM 7.93(3H,s,OH),6.79(6H,s,Ar−H),4.54(12H,s,Ar−CH2),3.55(12H,q,J=7.0Hz,CH2),2.05(3H,s,C−CH3),1.22(18H,t,J=7.0Hz,CH3).
【0159】
実施例8
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ−フェニル)−エタンの合成
工程1:水10mL中のNaOH(1g、25mM)、及び硫酸ジメチル(5.1g、40mM)(モル比1:8)の溶液を、1時間かけて同時に少量ずつ、エタノール20mL及び水10mL中の1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン(1.53g、5mM)の溶液に添加した。次いで溶液を1時間還流し、室温で70時間撹拌した。白色沈殿物をろ過し、水で洗浄し、乾燥して、1.74gの1,1,1−トリス(4−メトキシフェニル)−エタンを得た。50mLのエタノールからの2回の再結晶で、1.15gの白色結晶を得た(収率66%、mp.−160°)。CH2Cl2中のTLC Rf=0.85。
【0160】
NMR CDCl3 TM 6.99,6.79(12H,ABq,JAB=8.8Hz),3.78(9H,S,OCH3),2.11(3H,S,CH3).
【0161】
工程2:22mLの1,2−ジクロロエタン中の工程1からの1,1,1−トリス(4−メトキシフェニル)−エタン(0.49g、1.4mM)の溶液に、5mLの1,2−ジクロロエタン中の臭素(1.65g、10.2)(比7.3:1)の溶液を少量ずつ添加した。溶液を室温で一晩撹拌し、70°に3時間加熱し、後処理して(チオ硫酸ナトリウム)、1.0gの粗生成物を得た。TLCは出発物質を示さなかったが、NMRは混合物を示し、臭素化が不完全であることを示した(6.90ppmでm、及び4メトキシ)。固体を再び1gの臭素で臭素化し、18時間還流した。混合物を上記のように後処理し、熱エタノールで粉砕して、0.27gの白色固体を得た(収率23%、mp=160°)。CH2Cl2中のTLC Rf=0.95。
【0162】
NMR CDCl3 TM 7.16(6H,s,ArH),3.92,3.91(比6:4)(9H,2s,OCH3),2.04,2.03(比4:6)(3H,s,CH3).
【0163】
実施例9
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジヨード−フェニル)−エタン(化合物XIV)の合成
エタノール40mL及び水40mL中の氷冷した1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン(1.53g、5mM)に、KOH(2.2g、39.2mM)、これに続けてKI(5.8g、34.8mM)及びヨウ素(8.8g、34.7mM)を添加した。色が紫色から茶色に変化する。反応を室温で3時間撹拌した。混合物を砕いた氷に添加した。酸性pHにするために濃HClを添加し、チオスルフェート溶液で処理し、ジクロロメタンで抽出した。蒸発で5.1gの淡褐色固体であるヘキサヨード生成物を得て、これに続けてエタノール中での粉砕によって3gの白色固体を得た(収率61%、mp=230°)。RF=0.8(5%MeOH−CH2Cl2中)。
【0164】
NMR CDCl3 TM 7.3(6H,s),5.77(br.s,OH),1.97(3H,s,CH3).
【0165】
本発明の或る特徴を本明細書中で説明及び記載したが、多くの修正、置換、変更及び均等物は、当業者であれば直ぐに思い付くであろう。それゆえ添付する特許請求の範囲は本発明の真の意図の範囲内にあるような全ての修正及び変更を包含することを意図していることは理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ:
【化1】

式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項2】
化合物が、式IIIの構造によって表される請求項1に記載の化合物:
【化2】

式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、上で定義したとおりであり;及びR7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項3】
化合物が、式XXIIの構造によって表される請求項2に記載の化合物。
【化3】

【請求項4】
化合物が、式Vの構造によって表される請求項1に記載の化合物:
【化4】

式中、R1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’は、ハロゲン、アリール、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ(C2−C6)、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
は、上記のとおりである。
【請求項5】
1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’が、ジメチルアミノ又はジエチルアミノである請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
化合物が、式VIの構造によって表される請求項5に記載の化合物。
【化5】

【請求項7】
化合物が、式VIIの構造によって表される請求項5に記載の化合物。
【化6】

【請求項8】
1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’が、N−ピペラジン−4−メチル、N−ピペリジン、ピロリジン又はモルホリンである請求項4に記載の化合物。
【請求項9】
化合物が、式VIIIの構造によって表される請求項8に記載の化合物。
【化7】

【請求項10】
化合物が、式IXの構造によって表される請求項8に記載の化合物。
【化8】

【請求項11】
化合物が、式Xの構造によって表される請求項8に記載の化合物。
【化9】

【請求項12】
化合物が、式XIの構造によって表される請求項8に記載の化合物。
【化10】

【請求項13】
式IIの構造によって表される化合物:
【化11】

式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項14】
化合物が、式XXIVの構造によって表される請求項13に記載の化合物。
【化12】

【請求項15】
式XIIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ:
【化13】

式中、
Xは炭素又は窒素であり;
1は、非存在、アルコキシ、OCH2COOEt又はハロゲンであり;
2及びR3は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はOCH2COOAlkであり;及び
4及びR5は、水素であるか、又は一緒になって飽和若しくは不飽和の5〜7員の炭素環を形成する。
【請求項16】
化合物が、式XIVの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化14】

【請求項17】
化合物が、式XVの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化15】

【請求項18】
化合物が、式XVIの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化16】

【請求項19】
化合物が、式XVIIの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化17】

【請求項20】
化合物が、式XVIIIの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化18】

【請求項21】
化合物が、式XIXの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化19】

【請求項22】
化合物が、式XXの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化20】

【請求項23】
化合物が、式XXIの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化21】

【請求項24】
化合物が、式XXIIIの構造によって表される請求項15に記載の化合物。
【化22】

【請求項25】
式Iの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物:
【化23】

式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項26】
さらに賦形剤、添加剤又はこれらの任意の組合せを含む請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
化合物が、式IIIの構造によって表される請求項25に記載の組成物:
【化24】

式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、上で定義したとおりであり;及びR7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項28】
化合物が、式XXIIの構造によって表される請求項27に記載の組成物。
【化25】

【請求項29】
化合物が、式Vの構造によって表される;又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ;及びキャリア、希釈剤又はこれらの任意の組合せである、請求項27に記載の組成物:
【化26】

式中、R1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’は、ハロゲン、アリール、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルコキシ(C2−C6)、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項30】
1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’が、ジメチルアミノ又はジエチルアミノである請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
化合物が、式VIの構造によって表される請求項30に記載の組成物。
【化27】

【請求項32】
化合物が、式VIIの構造によって表される請求項30に記載の組成物。
【化28】

【請求項33】
1’、R2’、R3’、R4’、R5’及びR6’が、N−ピペラジン−4−メチル、N−ピペリジン、ピロリジン又はモルホリンである請求項29に記載の組成物。
【請求項34】
化合物が、式VIIIの構造によって表される請求項33に記載の組成物。
【化29】

【請求項35】
化合物が、式IXの構造によって表される請求項33に記載の組成物。
【化30】

【請求項36】
化合物が、式Xの構造によって表される請求項33に記載の組成物。
【化31】

【請求項37】
化合物が、式XIの構造によって表される請求項33に記載の組成物。
【化32】

【請求項38】
式IIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物:
【化33】

式中、
Zは、炭素、窒素、リン、ヒ素、ケイ素又はゲルマニウムであり;
R’、R”及びR'”は、独立に、水素、アルキル、ハロアルキル、アルキルアミノ、アルキルエステル、フェニル、ベンジル、アルカニロイル、アセチル又はベンゾイルを含む同じ又は異なるものであり;
1、R2、R3、R4、R5及びR6は、独立に、アルキル(C2−C6)、アルケニル(C2−C6)、アルキニル(C2−C6)、アルコキシ(C2−C6)、アルキルアルコキシ、ハロアルキル、アルキルハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルキルへテロアリール、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ又はアリールアミノを含む同じ又は異なるものであり;及び
7は、非存在、オキソ、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、CN、NO2、アルキル(C1−C6)、アルケニル(C1−C6)、アルキニル(C1−C6)、アルコキシ(C1−C6)、ハロアルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、ヘテロシクロアルキル、アルキルへテロシクロアルキル、ヘテロアリール又はアルキルへテロアリールである。
【請求項39】
化合物が、式XXIVの構造によって表される請求項38に記載の組成物。
【化34】

【請求項40】
式XIIIの構造によって表される化合物、又はその異性体、塩、水和物、N−オキシド、結晶又はこれらの任意の組合せ、及びキャリア、希釈剤、又はこれらの任意の組合せを含む医薬組成物:
【化35】

式中、
Xは炭素又は窒素であり;
1は、非存在、アルコキシ、OCH2COOEt又はハロゲンであり;
2及びR3は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシル、又はOCH2COOAlkであり;及び
4及びR5は、水素であるか、又は一緒になって飽和若しくは不飽和の5〜7員の炭素環を形成する。
【請求項41】
化合物が、式XIVの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化36】

【請求項42】
化合物が、式XVの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化37】

【請求項43】
化合物が、式XVIの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化38】

【請求項44】
化合物が、式XVIIの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化39】

【請求項45】
化合物が、式XVIIIの構造によって表される請求項40に記載の化合物。
【化40】

【請求項46】
化合物が、式XIXの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化41】

【請求項47】
化合物が、式XXの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化42】

【請求項48】
化合物が、式XXIの構造によって表される請求項40に記載の化合物。
【化43】

【請求項49】
化合物が、式XXIIIの構造によって表される請求項40に記載の組成物。
【化44】


【公表番号】特表2010−529961(P2010−529961A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510954(P2010−510954)
【出願日】平成20年6月3日(2008.6.3)
【国際出願番号】PCT/IL2008/000747
【国際公開番号】WO2008/149345
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(506332487)ベン グリオン ユニバーシティ オブ ザ ネガフ リサーチ アンド ディベロップメント オーソリティ (3)
【Fターム(参考)】