ドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体
【課題】ユーザの嗜好に合わせたドライブプランを容易に作成すること。
【解決手段】ドライブプラン作成装置１００において、移動履歴情報取得部１０１は、移動体の移動履歴情報を取得する。指定部１０２は、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける。作成部１０５は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報を用いて、指定部１０２によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する。出力部１０６は、作成部１０５によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する。
【解決手段】ドライブプラン作成装置１００において、移動履歴情報取得部１０１は、移動体の移動履歴情報を取得する。指定部１０２は、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける。作成部１０５は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報を用いて、指定部１０２によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する。出力部１０６は、作成部１０５によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成するドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述したドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体に限られない。
【背景技術】
【０００２】
従来、ユーザの嗜好に適合したドライブプランを作成するドライブプラン作成機能が知られている（たとえば、下記特許文献１参照）。ドライブプランの作成は、たとえば、ユーザに目的地点や立ち寄り地点、出発地点、最終目的地点を指定させ、その間の経路を探索することによっておこなう。また、たとえば、ユーザにドライブ日時や同行者、目的地点のジャンルなどを指定させ、指定された条件を用いて目的地点の候補を検索し、その目的地点の候補までの往復経路や立ち寄り地点を検索してもよい。
【０００３】
【特許文献１】特開２００２−３６５０７５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上述した従来技術によれば、ドライブプランの作成にあたってユーザが入力しなければいけない事項が多く、煩雑であるという問題点が一例として挙げられる。たとえば、ユーザが過去に走行したことがあるドライブプランを再現したい場合、ユーザは目的地点や立ち寄り地点、利用する経路などを再度入力しなければならず、ドライブに出発するまでに時間がかかってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【０００５】
また、上述した従来技術によれば、経路を走行する際に要する所要時間の誤差が大きく、ドライブプラン通りに走行することが困難であるという問題点が一例として挙げられる。ドライブプランの作成にあたっては、過去の道路状況の統計やドライブプラン作成時の道路状況から所要時間を予測する。しかし、実際の道路状況と、過去の道路状況の統計やドライブプラン作成時の道路状況との間には誤差がある場合がほとんどである。また、同じ経路上を走行する場合でも、ユーザの運転特性（運転能力）によって所要時間が異なる場合がある。しかし、上述した従来技術では、ユーザの運転特性に応じて所要時間を予測することはできず、実際の所要時間との誤差が大きくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項１の発明にかかるドライブプラン作成装置は、移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得手段と、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定手段と、前記移動履歴情報取得手段によって取得された移動履歴情報を用いて、前記指定手段によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成手段と、前記作成手段によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、請求項１２の発明にかかるドライブプラン作成方法は、移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得工程と、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定工程と、前記移動履歴情報取得工程で取得された移動履歴情報を用いて、前記指定工程で指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成工程と、前記作成工程で作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力工程と、を含んだことを特徴とする。
【０００８】
また、請求項１３の発明にかかるドライブプラン作成プログラムは、請求項１２に記載のドライブプラン作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【０００９】
また、請求項１４の発明にかかる記録媒体は、請求項１３に記載のドライブプラン作成プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能なことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【００１１】
（実施の形態）
図１は、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、移動履歴情報取得部１０１、指定部１０２、提示部１０３、道路交通情報取得部１０４、作成部１０５、出力部１０６によって構成される。なお、ドライブプラン作成装置１００の各構成部は、１つのハードウェアによってその機能を実現するものであってもよいし、複数のハードウェアによってその機能を実現するものであってもよい。
【００１２】
移動履歴情報取得部１０１は、移動体の移動履歴情報を取得する。移動体の移動履歴情報には、たとえば、移動体が移動中に立ち寄った地物に関する立ち寄り地物情報、当該地物に滞在した時間に関する滞在時間情報および移動体が移動した経路に関する経路情報が含まれている。また、移動履歴情報には、記録されたドライブがおこなわれた日の日付や気象条件、同乗者、シチュエーション（「デート」「家族旅行」「リフレッシュ」など）、移動開始地点および移動終了地点の位置情報などが記録されていてもよい。以下、走行履歴情報に含まれる各項目（パラメータ）を「履歴パラメータ」といい、履歴パラメータの値を「履歴パラメータ値」という。
【００１３】
移動履歴情報取得部１０１が取得する移動履歴情報は、後述する作成部１０５によって作成されるドライブプランを用いて移動する移動体の移動履歴情報であってもよいし、作成部１０５によって作成されるドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報であってもよい。ドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報を取得する場合、移動履歴情報取得部１０１は、たとえば、通信ネットワークを介して移動履歴情報を受信する。
【００１４】
また、移動履歴情報取得部１０１は、移動体があらかじめ定められた所定の地点（たとえばユーザの自宅など）を出発してその地点に戻るまでの移動履歴情報を、１つの単位として移動履歴情報を取得することとしてもよい。また、移動履歴情報取得部１０１によって取得する移動履歴情報は、ドライブプラン作成装置１００（または他のドライブプラン作成装置）を用いて作成されたドライブプランに沿って移動した履歴であってもよいし、ユーザが自身で作成したドライブプランに沿って移動した履歴や、特にプランを定めずに移動した履歴であってもよい。
【００１５】
指定部１０２は、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける。ドライブプランの作成に用いる条件とは、たとえば、ドライブする日時、走行開始地点、ドライブ中に立ち寄る立ち寄り地点、所要時間、食事の要否、同乗者の属性、ドライブの目的などである。指定される条件の項目は、１つであってもよいし、複数であってもよい。指定部１０２によって指定される条件は、ドライブプランを作成する際に決定すべきパラメータ（たとえば、ドライブの目的地点、立ち寄り地点、立ち寄り地点への滞在時間、所要時間など）を規定する要素となる。以下、ドライブプランに含まれる各パラメータを条件に適合させた値を「条件パラメータ値」という。なお、条件パラメータ値は、指定された条件から一意に定まるとは限らず、たとえば所定の幅を有する場合や複数の値となる場合もある。また、指定部１０２は、後述する提示部１０３によって提示された移動履歴情報のうち、いずれかの移動履歴情報の指定を受け付けることとしてもよい。
【００１６】
提示部１０３は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報をユーザに提示する。移動履歴情報の提示は、たとえば、テキスト情報で立ち寄り地点の名称やその地点に滞在する滞在時間、経路を移動するための所要時間などを提示してもよいし、地図情報上にドライブプランの経路を表示してもよい。提示部１０３は、たとえば、所定の地点を出発して当該所定の地点に戻るまでの移動履歴情報を１つの単位として、移動履歴情報を提示する。
【００１７】
道路交通情報取得部１０４は、ドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。道路交通情報取得部１０４は、たとえば、ＶＩＣＳ（登録商標）情報や実際に道路上を走行している車両からアップロードされた情報などのリアルタイムな道路交通情報を取得することによってドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。また、道路交通情報取得部１０４は、過去の道路交通情報の統計値を取得して、ドライブプランの実行時における道路状況を予測してもよい。
【００１８】
作成部１０５は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報を用いて、指定部１０２によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する。作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。
【００１９】
作成部１０５は、たとえば、複数の移動履歴情報から、条件パラメータ値との誤差率が所定値以下の履歴パラメータ値を含む移動履歴情報を選択し、その移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。すなわち、指定された条件と類似する過去の移動履歴情報を、今回指定された条件により適合するように変更してドライブプランを作成する。
【００２０】
より具体的には、たとえば、条件パラメータ値として今回作成するドライブプランの目的地点となる所定の地物が指定された場合、作成部１０５は、指定された地物またはその地物と同じジャンルの地物を目的地点とする移動履歴情報を選択し、その移動履歴情報に含まれる目的地点以外の履歴パラメータ値を条件パラメータ値に適合するように変更してドライブプランを作成する。このとき、複数の移動履歴情報を選択して、複数のドライブプランを作成してもよい。
【００２１】
また、ドライブプランの作成に用いる条件が複数指定された場合、作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ（立ち寄り地点、出発地点、同乗者など）にそれぞれポイントを割り振り、履歴パラメータ値と条件パラメータ値と一致する項目のポイントを累計することによって誤差率を照合してもよい。この場合、作成部１０５は、たとえば累計したポイントが最も高い（または所定値以上の）移動履歴情報を用いてドライブプランを作成する。
【００２２】
また、作成部１０５は、指定部１０２によって移動履歴情報そのものが指定された場合、指定された移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。この場合、作成部１０５は、たとえば、指定された移動履歴情報に含まれる立ち寄り地物情報や滞在時間情報、経路情報などを、現在（ドライブ実施時）の道路状況に合わせて調整して、ドライブプランを作成する。すなわち、ユーザが「この移動履歴情報と同じプランでドライブしたい」と考える場合は、指定部１０２から直接移動履歴情報を指定すればよい。
【００２３】
また、作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を統計処理し、指定された条件下における履歴パラメータ値の平均値または最頻値を用いてドライブプランを作成することとしてもよい。すなわち、特定の移動履歴情報のみを用いるのではなく、複数の移動履歴情報からユーザの嗜好を抽出してドライブプランを作成してもよい。この場合、作成部１０５は、たとえば立ち寄り地点への立ち寄り時間や道路上の所定区間の所要時間など、平均値が算出できるパラメータについては平均値を用いてドライブプランを作成する。また、ドライブプランの目的地点や立ち寄り地点、使用する道路など、平均値が算出できないパラメータについては最頻値を用いてドライブプランを作成する。
【００２４】
作成部１０５は、移動履歴情報とともに道路交通情報取得部１０４によって取得された道路交通情報を用いて条件に適合するドライブプランを作成してもよい。これにより、ドライブプランにおける所要時間と、実際に移動時にかかる所要時間の誤差を小さくすることができる。また、作成部１０５は、指定された条件に適合するドライブプランを複数作成してもよい。
【００２５】
出力部１０６は、作成部１０５によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する。ドライブプランに関する情報とは、たとえば、ドライブプランの内容（出発地点、立ち寄り地点、立ち寄り地点での滞在時間、経路など）を記述したテキスト情報や音声情報、ドライブプランの経路をマーキングした地図情報、ドライブプランに沿って経路誘導をおこなうようナビゲーション装置（図示なし）を制御する制御情報などである。
【００２６】
出力部１０６は、たとえば、図示しないモニターなどの表示出力装置やスピーカなどの音声出力装置にドライブプランに関する情報を出力する。これにより、ユーザは作成部１０５によって作成されたドライブプランの内容を確認することができる。また、出力部１０６は、図示しない情報処理装置（パーソナルコンピュータやナビゲーション装置）や可搬性記録媒体（ＵＳＢメモリやＳＤカードなど）などに対してドライブプランに関する情報を出力するようにしてもよい。これにより、ドライブプラン作成装置１００と一体となっていない情報処理装置でも、ドライブプランに関する情報を利用することができる。また、出力部１０６は、ネットワークを介してドライブプランに関する情報を図示しない情報処置装置に送信することとしてもよい。
【００２７】
つぎに、ドライブプラン作成装置１００によるドライブプラン作成処理について説明する。図２は、ドライブプラン作成装置によるドライブプラン作成処理の手順を示すフローチャートである。図２のフローチャートにおいて、ドライブプラン作成装置１００は、まず、移動履歴情報取得部１０１によって移動体の移動履歴情報を取得する（ステップＳ２０１）。つぎに、ドライブプラン作成装置１００は、指定部１０２によってドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける（ステップＳ２０２）。このとき、提示部１０３に移動履歴情報を提示して、ユーザにいずれの移動履歴情報を用いてドライブプランを作成するかを選択させてもよい。
【００２８】
つづいて、ドライブプラン作成装置１００は、ステップＳ２０２で指定された条件に適合したドライブプランを作成部１０５によって作成する（ステップＳ２０３）。そして、ドライブプラン作成装置１００は、出力部１０６によってドライブプランに関する情報を出力して（ステップＳ２０４）、本フローチャートによる処理を終了する。
【００２９】
以上説明したように、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、移動体の移動履歴情報を指定された条件に適合させてドライブプランを作成する。これにより、ドライブプラン中のパラメータ値（たとえば、目的地点などへの所要時間や滞在時間）と実際の値との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００３０】
また、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成するので、ドライブプラン作成時の処理負荷を軽減することができる。また、ユーザに移動履歴情報を提示して、ユーザによって選択された移動履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザが条件を入力する手間を低減することができる。
【００３１】
また、移動履歴情報を統計処理し、指定された条件下におけるパラメータの平均値などを用いてドライブプランを作成することによって、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。また、ドライブプランを作成する際にドライブプランの実行時における道路交通情報を用いれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００３２】
また、ドライブプラン作成装置１００は、自装置によって作成したドライブプランを用いて移動する移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ユーザの嗜好をドライブプランに反映することができる。また、ドライブプラン作成装置１００は、自装置によって作成したドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【実施例】
【００３３】
つぎに、上述した実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００の実施例について説明する。以下の実施例では、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００を、車両に搭載されたナビゲーション装置のドライブプラン作成機能に適用した例について説明する。
【００３４】
（ナビゲーション装置３００のハードウェア構成）
図３は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置３００は、ＣＰＵ３０１、ＲＯＭ３０２、ＲＡＭ（メモリ）３０３、磁気ディスクドライブ３０４、磁気ディスク３０５、光ディスクドライブ３０６、光ディスク３０７、音声Ｉ／Ｆ（インターフェース）３０８、マイク３０９、スピーカ３１０、入力デバイス３１１、映像Ｉ／Ｆ３１２、カメラ３１３、ディスプレイ３１４、通信Ｉ／Ｆ３１５、ＧＰＳユニット３１６、各種センサ３１７を備えている。また、各構成部３０１〜３１７はバス３２０によってそれぞれ接続されている。
【００３５】
ＣＰＵ３０１は、ナビゲーション装置３００の全体の制御を司る。ＲＯＭ３０２は、ブートプログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムを記録している。ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１のワークエリアとして使用される。
【００３６】
磁気ディスクドライブ３０４は、ＣＰＵ３０１の制御に従って磁気ディスク３０５に対するデータの読み取り／書き込みを制御する。磁気ディスク３０５は、磁気ディスクドライブ３０４の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク３０５としては、たとえば、ＨＤ（ハードディスク）やＦＤ（フレキシブルディスク）を用いることができる。
【００３７】
光ディスクドライブ３０６は、ＣＰＵ３０１の制御に従って光ディスク３０７に対するデータの読み取り／書き込みを制御する。光ディスク３０７は、光ディスクドライブ３０６の制御に従ってデータが読み出される着脱可能な記録媒体である。光ディスク３０７は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク３０７のほか、ＭＯ、メモリカードなどであってもよい。
【００３８】
磁気ディスク３０５または光ディスク３０７に記録される情報の他の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図データが挙げられる。地図データは、建物、河川、地表面などの地物（フィーチャ）を表す背景データと、道路の形状を表す道路形状データとを有しており、ディスプレイ３１４の表示画面において２次元または３次元に描画される。ナビゲーション装置３００が経路誘導中の場合は、地図データと後述するＧＰＳユニット３１６によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。
【００３９】
音声Ｉ／Ｆ３０８は、音声入力用のマイク３０９および音声出力用のスピーカ３１０に接続される。マイク３０９に受音された音声は、音声Ｉ／Ｆ３０８内でＡ／Ｄ変換される。また、スピーカ３１０からは音声が出力される。なお、マイク３０９から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク３０５あるいは光ディスク３０７に記録可能である。
【００４０】
入力デバイス３１１は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。さらに、入力デバイス３１１は、デジタルカメラや携帯電話端末などの他の情報処理端末を接続し、データの入出力をおこなうことができる。
【００４１】
映像Ｉ／Ｆ３１２は、映像入力用のカメラ３１３および映像出力用のディスプレイ３１４と接続される。映像Ｉ／Ｆ３１２は、具体的には、たとえば、ディスプレイ３１４全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するＶＲＡＭ（Ｖｉｄｅｏ ＲＡＭ）などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ３１４を表示制御する制御ＩＣなどによって構成される。
【００４２】
カメラ３１３は、車両内外の映像を撮像し、画像データとして出力する。カメラ３１３で撮像された画像は、画像データとして磁気ディスク３０５あるいは光ディスク３０７に記録可能である。ディスプレイ３１４には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ３１４は、たとえば、ＣＲＴ、ＴＦＴ液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【００４３】
通信Ｉ／Ｆ３１５は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置３００とＣＰＵ３０１とのインターフェースとして機能する。通信Ｉ／Ｆ３１５は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とＣＰＵ３０１とのインターフェースとしても機能する。通信網には、ＬＡＮ、ＷＡＮ、公衆回線網や携帯電話網などがある。
【００４４】
ＧＰＳユニット３１６は、ＧＰＳ衛星からの電波を受信し、車両の現在地点（ナビゲーション装置３００の現在地点）を示す情報を算出する。ＧＰＳユニット３１６の出力情報は、後述する各種センサの出力値とともに、ＣＰＵ３０１による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の１点を特定する情報である。
【００４５】
各種センサ３１７は、たとえば、ジャイロセンサや加速度センサ、車速センサなどでああり、車両の移動状態を検出する。各種センサ３１７からの出力信号は、ＣＰＵ３０１による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定に用いられる。
【００４６】
また、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００の構成のうち、移動履歴情報取得部１０１は、ＧＰＳユニット３１６、各種センサ３１７、通信Ｉ／Ｆ３１５によって、指定部１０２は入力デバイス３１１によって、提示部１０３はディスプレイ３１４によって、道路交通情報取得部１０４は通信Ｉ／Ｆ３１５によって、作成部１０５はＣＰＵ３０１によって、出力部１０６はスピーカ３１０およびディスプレイ３１４によって、それぞれの機能を実現する。
【００４７】
（ナビゲーション装置３００のドライブプラン作成機能）
つぎに、ナビゲーション装置３００のドライブプラン作成機能について説明する。ナビゲーション装置３００には、ユーザから入力された条件に合わせてドライブプランを作成するドライブプラン作成機能が設けられている。通常、ドライブプランの作成は、ユーザが指定した条件に適合した目的地点や立ち寄り地点を検索し、目的地点や立ち寄り地点での滞在時間、経路などをプランニングすることによっておこなう。
【００４８】
ここで、実施例にかかるナビゲーション装置３００は、自装置が搭載されている車両の走行履歴情報を蓄積し、ドライブプランの作成に利用する。走行履歴情報をドライブプランの作成に用いることにより、ユーザの嗜好にあったドライブプランを作成することができるとともに、ドライブプラン作成時におけるユーザの手間も低減することができる。
【００４９】
図４は、車両の走行履歴情報の一例を示す説明図である。走行履歴情報４００は、走行履歴ＩＤ４０１、走行日時情報４０２、日帰り／宿泊情報４０３、立ち寄り地点を識別する立ち寄り地点ＩＤ４０４、立ち寄り地点情報４０５、立ち寄り地点のジャンル情報４０６、滞在時間情報４０７、所要時間情報４０８、目的地点チェックボックス４０９、走行軌跡情報４１０などによって構成される。これら走行履歴情報４００を構成する各項目を「履歴パラメータ」という。
【００５０】
走行履歴ＩＤ４０１は、個々の走行履歴情報を識別するＩＤである。走行履歴情報は、基本的には、走行開始地点を出発して目的地点や立ち寄り地点に立ち寄り、走行開始地点に戻るまでを１つの単位として蓄積されている。すなわち、車両のエンジンが始動してから停止するまでの移動軌跡を記録するのではなく、たとえば、自宅の駐車場（走行開始地点）を出発し、目的地点や立ち寄り地点に立ち寄り、自宅の駐車場に戻るまでの履歴情報が１つの走行履歴情報として記録されている。また、走行履歴情報は、単に車両の移動軌跡のみを記録しているのではなく、後述するように目的地点や立ち寄り地点への滞在時間などの情報を含んでいる。
【００５１】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、ユーザがあらかじめ設定した所定の地点を出発してから、所定の地点に戻るまでの履歴情報を１つの走行履歴情報として記録する。走行履歴情報をどのような単位で記録するかは、ユーザが任意に設定できるようにしてもよいし、ナビゲーション装置３００が自動的に設定してもよい。走行開始地点と走行終了地点になり得る地点としては、たとえば、自宅の駐車場など車両が車庫登録されている地点が挙げられる。
【００５２】
走行日時情報４０２は、その走行がおこなわれた日時を示す情報である。走行日時情報４０２には、走行がおこなわれた日の年月日の他、走行開始時間および走行終了時間が含まれていてもよい。日帰り／宿泊情報４０３は、その走行が日帰りであったか宿泊を伴ったものであるかを示す情報である。日帰りであるか宿泊であるかの判断は、たとえば、所定の時間（たとえば深夜２時など）までに走行開始地点に帰っているか否かや、１つの地物に所定時間以上（たとえば「深夜２時をはさんで所定時間以上」などの条件を付加してもよい）滞在しているかなどを判断することによっておこなう。
【００５３】
立ち寄り地点を識別する立ち寄り地点ＩＤ４０４は、１つの走行履歴情報中の立ち寄り地点を識別するＩＤである。図示した例では、目的地点と立ち寄り地点とを区別せずにＩＤを割り振り、後述する目的地点チェックボックス４０９へのチェックの有無によって目的地点と立ち寄り地点との区別をしている。ここで、目的地点とは、その走行によって到達することを目的とする地点である。また、立ち寄り地点とは、走行中に立ち寄った（所定時間以上停車した）地点である。なお、目的地点と立ち寄り地点とは区別をしなくてもよいし、目的地点と立ち寄り地点とは別個のＩＤを割り振ってそれぞれを独立して管理してもよい。
【００５４】
立ち寄り地点情報４０５は、立ち寄り地点の名称や位置（緯度経度など）を示す情報である。ナビゲーション装置３００は、ユーザが目的地点または立ち寄り地点を設定して走行をおこなっていた場合、その目的地点から所定距離以内の地点でエンジンを停止した場合は、設定された目的地点または立ち寄り地点に立ち寄ったものと判断するとともに、車両が停止した地点の位置情報を記録する。目的地点または立ち寄り地点の位置（多くは代表地点の位置）と車両の停止位置とが完全に一致することはほとんどないためである。
【００５５】
また、ナビゲーション装置３００は、目的地点または立ち寄り地点として設定されていない地点に車両が停止した場合、たとえば、車両がエンジンを停止してから所定時間以上経過した場合に、停車した地点の周辺にある地物を検索して立ち寄り地点として記録する。エンジンを停止してから所定時間以上経過するのを待つのは、アイドリングストップなどを停車と誤判断するのを防止するためである。
【００５６】
ナビゲーション装置３００は、目的地点または立ち寄り地点とともに車両が実際に停止した地点の位置を記録しておき、ユーザが次回その地点に立ち寄る際は、車両が停止した位置に誘導する。
【００５７】
立ち寄り地点のジャンル情報４０６は、立ち寄り地点のジャンルを示す情報である。立ち寄り地点のジャンルとは、たとえば、「コンビニエンスストア」「レストラン」「遊園地」など、立ち寄り地点を利用目的別に区分したものである。また、立ち寄り地点のジャンルは、たとえば、大分類、中分類、小分類のように、階層的に設けられていてもよい。
【００５８】
大分類とは、たとえば、「飲食店」「小売店」「交通機関」など、立ち寄り地点を利用目的別に分類したものである。中分類とは、たとえば、大分類「飲食店」の施設を「和食」「中華料理」「イタリア料理」「ファミリーレストラン」など、提供される料理の種類によって分類したものである。小分類とは、たとえば、中分類の「和食」の施設を「寿司屋」「蕎麦屋」「定食屋」などさらに詳細な料理の種類によって分類したり、チェーン店の系列によって分類したものである。
【００５９】
滞在時間情報４０７は、その立ち寄り地点に滞在した時間であり、たとえば、その立ち寄り地点の周辺で車両のエンジンが停止されてから、再度エンジンが始動されるまでに経過した時間である。
【００６０】
所要時間情報４０８は、前の立ち寄り地点からその立ち寄り地点に移動するまでの所要時間である。たとえば、立ち寄り地点ＩＤ４０４が３の所要時間情報４０８は、立ち寄り地点ＩＤが２の立ち寄り地点から立ち寄り地点ＩＤが３の立ち寄り地点まで移動するための所要時間が記録される。なお、立ち寄り地点ＩＤが１の所要時間情報４０８に関しては、走行開始地点から立ち寄り地点ＩＤが１の立ち寄り地点までの所要時間が記録される。また、走行履歴情報中、最後の立ち寄り地点ＩＤの所要時間情報４０８に関しては、最後の立ち寄り地点ＩＤの立ち寄り地点から走行終了地点までの所要時間が記録される。
【００６１】
目的地点チェックボックス４０９は、その走行の目的地点と考えられる立ち寄り地点にチェックが入れられる。ナビゲーション装置３００は、たとえば、経路探索時に目的地点として指定された地点（地物）が目的地点であるとして、目的地点チェックボックス４０９にチェックを入れる。また、目的地点を指定しないで走行をおこなった場合、ナビゲーション装置３００は、たとえば、走行が終了した時点でユーザに走行履歴情報を提示して、立ち寄り地点のいずれが目的地点であったかをユーザに指定させてもよい。また、ナビゲーション装置３００は、最も滞在時間が長かった立ち寄り地点を目的地点として自動的に判断してもよい。
【００６２】
走行軌跡情報４１０は、車両が移動した経路上の位置を連続的に記録している。走行軌跡情報４１０は、たとえば、所定時間または所定距離ごとの車両の現在位置を示す緯度経度情報を記録している。走行軌跡情報４１０には、たとえば、ＧＰＳユニット３１６や各種センサ３１７からの出力信号によって算出された車両の現在位置情報、地図情報へのマッチング情報などが記録される。走行軌跡情報４１０には、たとえば、右左折地点での進行方向など、経路上の特徴点における進行方向のみが記録されていてもよい。
【００６３】
つぎに、ナビゲーション装置３００によるドライブプラン作成処理について説明する。上述したように、ナビゲーション装置３００は、車両の走行履歴情報（図４参照）を用いてドライブプランを作成する。走行履歴情報を用いてドライブプランを作成する方法としては、たとえば、（１）ユーザによって指定された今回作成するドライブプランの条件と類似する走行履歴情報を元にしてドライブプランを作成する（ナビゲーション装置３００がドライブプランの作成に用いる走行履歴情報を選択する）、（２）ユーザが選択したドライブプランを用いて走行履歴情報を作成する、（３）走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を分析（統計処理）して、分析結果を基にドライブプランを作成する、などが考えられる。以下、ナビゲーション装置３００によるドライブプラン作成処理の一例として、（１）および（３）を組み合わせた方法と、（２）の方法について説明する。
【００６４】
図５は、ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の一例を示すフローチャートである。図５のフローチャートは、上記（１）および（３）を組み合わせた方法についてのフローチャートである。ナビゲーション装置３００は、まず、ドライブプランの作成が指示されるまで待機する（ステップＳ５０１：Ｎｏのループ）。
【００６５】
ドライブプランの作成が指示されると（ステップＳ５０１：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ディスプレイ３１４にドライブプランの作成に用いる条件の入力画面を表示する（ステップＳ５０２）。ナビゲーション装置３００は、たとえば、ドライブする日時、日帰り／宿泊の指定、走行開始地点および終了地点、目的地点、ドライブ中に立ち寄る立ち寄り地点、所要時間、食事の要否、同乗者の属性、ドライブの目的などを入力するための画面を表示する。なお、上記の条件のすべてをユーザに入力させなくてもよいし、上記以外の条件をユーザに入力させてもよい。
【００６６】
ナビゲーション装置３００は、ユーザによって条件が入力されるまで待機して（ステップＳ５０３：Ｎｏ）、条件が入力されると（ステップＳ５０３：Ｙｅｓ）、入力された条件と類似する走行履歴情報（以下、「類似走行履歴情報」という）があるか否かを判断する（ステップＳ５０４）。入力された条件と類似する、とは、たとえば、走行履歴情報に含まれる各パラメータの値と、入力された条件に適合するパラメータの値との誤差率が所定値以下であることを示す。たとえば、ドライブプラン作成の条件として目的地点が指定された場合、ナビゲーション装置３００は、走行履歴情報のうち、目的地点として指定された地点と同じ地点を目的地点とする走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断する。このとき、指定された地点と同じジャンルの地物を目的地点とする走行履歴情報も含めて類似走行履歴情報と判断してもよい。
【００６７】
また、ユーザによって指定された条件が複数ある場合、たとえば、走行履歴情報に含まれる各パラメータ（目的地点、立ち寄り地点、同乗者など）にそれぞれポイントを割り振っておき、その値がユーザが指定する条件に適合するパラメータのポイントを累計することによって類似するか否かを判断してもよい。この場合、ナビゲーション装置３００は、累計したポイントが所定値以上、または累計したポイントが最も高い走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断する。また、たとえば、各パラメータに優先順位を設定しておき、最も優先順位の高いパラメータの値が一致する走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断してもよい。
【００６８】
類似走行履歴情報がある場合（ステップＳ５０４：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、その類似走行履歴情報をドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報として決定する（ステップＳ５０５、上記（１）の方法）。
【００６９】
一方、類似走行履歴情報がない場合（ステップＳ５０４：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は走行履歴情報を統計処理してユーザのドライブ嗜好情報を算出する（ステップＳ５０６、上記（３）の方法）。ドライブ嗜好情報とは、たとえば、目的地点が同じ走行履歴情報について、目的地点での滞在時間や立ち寄り地点、利用した経路などのパラメータの値を抽出し、最頻値や平均値を算出したものである。また、たとえば、同行者別に目的地点をランキング化したり、ある立ち寄り地点に関して滞在時間の平均値を算出したりしてもよい。
【００７０】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、立ち寄り地点への立ち寄り時間や道路上の所定区間の所要時間など、平均値が算出できるパラメータについては平均値を算出する。また、ドライブプランの目的地点や立ち寄り地点、使用する道路など、平均値が算出できないパラメータについては最頻値を算出する。このように、統計処理をおこなうことによって、複数の走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を抽出することができる。なお、この統計処理は、類似走行履歴情報がなかった場合（ステップＳ５０４：Ｎｏの場合）におこなうのではなく、ＣＰＵ３０１の処理負荷が低いときなどに、あらかじめおこなっておいてもよい。
【００７１】
そして、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの実行時における道路交通情報などを照合し（ステップＳ５０７）、実行時の状況に合わせたドライブプランを作成する（ステップＳ５０８）。このとき、ナビゲーション装置３００は複数のドライブプランを作成してもよい。ドライブプランの実行時とは、ユーザからドライブプランの出発時刻や終了時刻が指定された場合には指定された時刻を基準としたドライブルート上の各地点における時刻である。また、出発時刻や終了時刻が指定されていない場合には、現在時刻を基準としたドライブルート上の各地点における時刻である。
【００７２】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、通信Ｉ／Ｆ３１５を介してＶＩＣＳ（登録商標）情報や実際に道路上を走行している車両からアップロードされた情報などのリアルタイムな道路交通情報を受信することによってドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。また、ナビゲーション装置３００は、地図データなどに含まれている過去の道路交通情報の統計値を取得して、ドライブプランの実行時における道路状況を予測してもよい。また、ナビゲーション装置３００は、道路交通情報の他に、気象情報や施設の混雑状況の情報などを取得してもよい。
【００７３】
ステップＳ５０５で参照する走行履歴情報を決定した場合、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて走行履歴情報に含まれるパラメータの値を変更して、ドライブプランを作成する。具体的には、たとえば目的地点への経路や立ち寄り地点を変更したり、目的地点や立ち寄り地点での滞在時間を調整したりする。
【００７４】
また、ステップＳ５０６でユーザのドライブ嗜好情報を算出した場合は、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて、ユーザのドライブ嗜好に合ったドライブプランを作成する。具体的には、たとえば、指定された目的地点までドライブする際に利用する経路の最頻値や立ち寄り地点の最頻値、目的地点への滞在時間の平均値などを組み合わせてドライブプランを作成する。なお、目的地点への滞在時間など、平均値の近傍で変更可能なパラメータ値については、他のパラメータ値（たとえば、出発地点から目的地点までの所要時間など）に応じて平均値の近傍で変更してもよい。
【００７５】
ナビゲーション装置３００は、ステップＳ５０８で作成したドライブプランをユーザに提示する（ステップＳ５０９）。ナビゲーション装置３００は、たとえば、作成したドライブプランの内容をディスプレイ３１４に表示する。また、たとえばスピーカ３１０からドライブプランの内容を音声出力してもよい。これにより、ユーザは作成されたドライブプランの内容を確認することができる。また、ナビゲーション装置３００は、複数のドライブプランを作成した場合には、それぞれのドライブプランの内容を表示して、実行するドライブプランをユーザに選択させてもよい。
【００７６】
ナビゲーション装置３００は、提示したドライブプランがユーザに承認された場合は（ステップＳ５１０：Ｙｅｓ）、承認されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなって（ステップＳ５１１）、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップＳ５０９で複数のドライブプランを提示した場合は、ユーザによって選択されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなう。また、ドライブプランの実行時が未来の時刻に指定されているなど、すぐに走行を開始しない場合、ナビゲーション装置３００は、経路誘導をおこなう代わりに、承認されたドライブプランのデータを磁気ディスク３０５や光ディスク３０７に記録して、本フローチャートによる処理を終了する。
【００７７】
一方、提示したドライブプランがユーザに認証されなかった場合（ステップＳ５１０：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ５０８に戻り、ドライブプランを再作成する。このとき、ナビゲーション装置３００は、たとえば、前回作成したドライブプランのパラメータをユーザのドライブ嗜好に合わせて変更することによってドライブプランを再作成する。
【００７８】
以上説明したように、ユーザによって指定された条件と類似する走行履歴情報を元にしてドライブプランを作成すれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。また、立ち寄り地点の検索などの処理負荷を軽減することができる。また、走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を分析して、分析結果を基にドライブプランを作成すれば、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。なお、図５では、上述した（１）と（３）の方法を組み合わせた処理について説明したが、いずれかの処理のみをおこなうようにしてもよい。
【００７９】
つぎに、上記（２）ユーザが選択したドライブプランを用いて走行履歴情報を作成する場合の処理について説明する。図６は、ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の他の一例を示すフローチャートである。ナビゲーション装置３００は、まず、ドライブプランの作成が指示されるまで待機する（ステップＳ６０１：Ｎｏのループ）。ドライブプランの作成が指示されると（ステップＳ６０１：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ディスプレイ３１４に過去の走行履歴情報を表示する（ステップＳ６０２）。
【００８０】
図７は、走行履歴情報の表示画面の一例を示す説明図である。ユーザは、図７のように表示された走行履歴情報から、ドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報を選択する。ステップＳ６０２で表示する走行履歴情報は、ユーザ自身の走行履歴情報であってもよいし、ユーザ以外の者（他のユーザ）の走行履歴情報であってもよい。また、ユーザ自身の走行履歴情報と他のユーザの走行履歴情報を両方表示してもよい。他のユーザの走行履歴情報を参照できることによって、ドライブプランの選択肢を増やすことができる。
【００８１】
他のユーザの走行履歴情報は、たとえば、通信Ｉ／Ｆ３１５や可搬性記録媒体（パーソナルコンピュータなどで取り込んだデータをナビゲーション装置３００に読み込ませる）などを介して取得する。他のユーザの走行履歴情報７２０は、ＷＥＢなどで広く公開されているものであってもよいし、所定のグループ（たとえば、同じメーカーのナビゲーション装置を使用しているユーザのグループなど）のみで共有されているものであってもよい。また、ユーザ自身の走行履歴情報を、他のユーザに公開できるようにしてもよい。
【００８２】
また、ステップＳ６０２で、ナビゲーション装置３００は、ユーザにドライブプランの作成に用いる条件の一部を入力させ、入力された条件に適合した走行履歴情報を検索して表示してもよい。図７に示した例では、目的地点が「○○の滝」である走行履歴情報を検索した結果（検索結果表示７００）が示されている。
【００８３】
検索結果表示７００には、ユーザ自身の走行履歴情報７１０およびユーザ以外の者の走行履歴情報７２０が示されている。ユーザ自身の走行履歴情報７１０およびユーザ以外の者の走行履歴情報７２０は、それぞれ走行履歴ＩＤ７１１、走行日時情報７１２、コース概略情報７１３、所要時間情報７１４によって構成されている。
【００８４】
走行履歴ＩＤ７１１は、個々の走行履歴情報を識別するＩＤである。走行日時情報７１２は、その走行がおこなわれた日時を示す情報である。コース概略情報７１３は、走行履歴情報の概略を示す情報であり、たとえば、走行履歴情報中の立ち寄り地点や目的地点を示す。所要時間情報７１４は、走行開始地点から走行終了地点までの走行に要した時間を示す情報である。ユーザは、詳細ボタン７３１を押下することによって、ドライブプランのより詳細な情報を表示させることができる。
【００８５】
また、日付順ボタン７３２、出発地点ボタン７３３、所要時間ボタン７３４、ユーザ嗜好ボタン７３５を押下することによって、検索結果をソートすることができる。たとえば、日付順ボタン７３２を押下すると、走行した日時が新しい（または古い）順に検索結果がソートされる。出発地点ボタン７３３を押下すると、走行開始地点がユーザの現在地点（または自宅などの登録地点）に近い順に検索結果がソートされる。所要時間ボタン７３４を押下すると、所要時間が短い（または長い）順に検索結果がソートされる。ユーザ嗜好ボタン７３５を押下すると、ユーザ自身の走行履歴データから算出したドライブ嗜好情報（図５のステップＳ５０６参照）に基づいて、ユーザのドライブ嗜好に適合する順に検索結果がソートされる。
【００８６】
また、文字入力ボックス７３６に任意の文字列を入力して、検索結果を絞り込むことができる。たとえば、文字入力ボックス７３６に立ち寄り地点の名称を入力し絞り込みをおこなうことによって、目的地点が「○○の滝」かつ入力した立ち寄り地点に立ち寄る走行履歴情報を検索することができる。また、他のユーザの名称やＩＤなどを指定して、そのユーザが公開している走行履歴情報を検索できるようにしてもよい。たとえば、住んでいる地域やドライブ嗜好が近い他のユーザの走行履歴情報を参考にすることによって、より効率的にドライブプランを作成することができる。
【００８７】
図６の説明に戻り、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報がユーザによって選択されるまで待機する（ステップＳ６０３：Ｎｏのループ）。走行履歴情報が選択されると（ステップＳ６０３：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの実行時における道路交通情報などを照合し（ステップＳ６０４）、実行時の状況に合わせたドライブプランを作成する（ステップＳ６０５）。ステップＳ６０４およびＳ６０５の処理の詳細は、図５のステップＳ５０７およびＳ５０８と同様である。すなわち、ユーザによって選択された走行履歴情報に含まれるパラメータの値を、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて変更してドライブプランを作成する。
【００８８】
たとえば、他のユーザの走行履歴情報を用いてドライブプランを作成する場合は、走行開始地点および走行終了地点をユーザの自宅などに設定して経路を探索し直す。また、目的地点や立ち寄り地点への滞在時間などをユーザの同行者構成に合わせて変更してもよい（たとえば、子供やお年寄りがいる場合は長めにするなど）。また、図５のステップＳ５０６と同様に、走行履歴情報を統計処理してユーザのドライブ嗜好情報を算出しておき、ドライブプラン実行時の状況と合わせてドライブ嗜好情報を考慮してドライブプランを作成してもよい。
【００８９】
つぎに、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ６０５で作成したドライブプランをユーザに提示する（ステップＳ６０６）。ナビゲーション装置３００は、提示したドライブプランがユーザに承認された場合は（ステップＳ６０７：Ｙｅｓ）、承認されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなって（ステップＳ６０８）、本フローチャートによる処理を終了する。一方、提示したドライブプランがユーザに認証されなかった場合（ステップＳ６０７：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ６０５に戻り、ドライブプランを再作成する。
【００９０】
このように、ユーザに走行履歴情報を提示して、ユーザによって選択された走行履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザが条件を入力する手間を低減することができる。また、他のユーザの走行履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【００９１】
以上説明したように、ナビゲーション装置３００は、車両の走行履歴情報を記録し、ユーザに指定された条件に合わせてパラメータを変更してドライブプランを作成する。これにより、ドライブプラン中のパラメータ値（たとえば、目的地点などへの所要時間や滞在時間）と実際の値との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができるとともに、ドライブプラン作成時の処理負荷を軽減することができる。
【００９２】
また、ユーザに走行履歴情報を提示して、ユーザによって選択された移動履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザがドライブプランの条件を入力する手間を低減することができる。また、走行履歴情報を統計処理し、指定された条件下におけるパラメータの平均値などを用いてドライブプランを作成することによって、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。また、ドライブプランを作成する際にドライブプランの実行時における道路交通情報を用いれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００９３】
また、ナビゲーション装置３００は、自装置が搭載された車両の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ユーザの嗜好をドライブプランに反映することができる。また、ナビゲーション装置３００は、自装置が搭載された車両以外の車両の走行履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【００９４】
なお、本実施例では、ナビゲーション装置３００によってドライブプランを作成することとしたが、これに限らず、たとえばパーソナルコンピュータや携帯電話端末などの情報処理装置でドライブプランを作成してもよい。情報処理装置で作成したドライブプランのデータをナビゲーション装置３００で利用したい場合、たとえば、ネットワークを介してドライブプランデータをナビゲーション装置３００に送信すればよい。また、たとえば、ドライブプランデータをＵＳＢメモリやＳＤカードなどの可搬性記録媒体に記録して、記録したデータをナビゲーション装置３００に読み込ませることにより、ナビゲーション装置３００で利用することができる。
【００９５】
なお、本実施の形態で説明したドライブプラン作成方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＭＯ、ＤＶＤなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【００９６】
【図１】実施の形態にかかるドライブプラン作成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図２】ドライブプラン作成装置によるドライブプラン作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図３】ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図４】車両の走行履歴情報の一例を示す説明図である。
【図５】ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の一例を示すフローチャートである。
【図６】ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図７】走行履歴情報の表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【００９７】
１００ ドライブプラン作成装置
１０１ 移動履歴情報取得部
１０２ 指定部
１０３ 提示部
１０４ 道路交通情報取得部
１０５ 作成部
１０６ 出力部
【技術分野】
【０００１】
この発明は、移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成するドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述したドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体に限られない。
【背景技術】
【０００２】
従来、ユーザの嗜好に適合したドライブプランを作成するドライブプラン作成機能が知られている（たとえば、下記特許文献１参照）。ドライブプランの作成は、たとえば、ユーザに目的地点や立ち寄り地点、出発地点、最終目的地点を指定させ、その間の経路を探索することによっておこなう。また、たとえば、ユーザにドライブ日時や同行者、目的地点のジャンルなどを指定させ、指定された条件を用いて目的地点の候補を検索し、その目的地点の候補までの往復経路や立ち寄り地点を検索してもよい。
【０００３】
【特許文献１】特開２００２−３６５０７５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上述した従来技術によれば、ドライブプランの作成にあたってユーザが入力しなければいけない事項が多く、煩雑であるという問題点が一例として挙げられる。たとえば、ユーザが過去に走行したことがあるドライブプランを再現したい場合、ユーザは目的地点や立ち寄り地点、利用する経路などを再度入力しなければならず、ドライブに出発するまでに時間がかかってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【０００５】
また、上述した従来技術によれば、経路を走行する際に要する所要時間の誤差が大きく、ドライブプラン通りに走行することが困難であるという問題点が一例として挙げられる。ドライブプランの作成にあたっては、過去の道路状況の統計やドライブプラン作成時の道路状況から所要時間を予測する。しかし、実際の道路状況と、過去の道路状況の統計やドライブプラン作成時の道路状況との間には誤差がある場合がほとんどである。また、同じ経路上を走行する場合でも、ユーザの運転特性（運転能力）によって所要時間が異なる場合がある。しかし、上述した従来技術では、ユーザの運転特性に応じて所要時間を予測することはできず、実際の所要時間との誤差が大きくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項１の発明にかかるドライブプラン作成装置は、移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得手段と、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定手段と、前記移動履歴情報取得手段によって取得された移動履歴情報を用いて、前記指定手段によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成手段と、前記作成手段によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、請求項１２の発明にかかるドライブプラン作成方法は、移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得工程と、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定工程と、前記移動履歴情報取得工程で取得された移動履歴情報を用いて、前記指定工程で指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成工程と、前記作成工程で作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力工程と、を含んだことを特徴とする。
【０００８】
また、請求項１３の発明にかかるドライブプラン作成プログラムは、請求項１２に記載のドライブプラン作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【０００９】
また、請求項１４の発明にかかる記録媒体は、請求項１３に記載のドライブプラン作成プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能なことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるドライブプラン作成装置、ドライブプラン作成方法、ドライブプラン作成プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【００１１】
（実施の形態）
図１は、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置の機能的構成を示すブロック図である。実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、移動履歴情報取得部１０１、指定部１０２、提示部１０３、道路交通情報取得部１０４、作成部１０５、出力部１０６によって構成される。なお、ドライブプラン作成装置１００の各構成部は、１つのハードウェアによってその機能を実現するものであってもよいし、複数のハードウェアによってその機能を実現するものであってもよい。
【００１２】
移動履歴情報取得部１０１は、移動体の移動履歴情報を取得する。移動体の移動履歴情報には、たとえば、移動体が移動中に立ち寄った地物に関する立ち寄り地物情報、当該地物に滞在した時間に関する滞在時間情報および移動体が移動した経路に関する経路情報が含まれている。また、移動履歴情報には、記録されたドライブがおこなわれた日の日付や気象条件、同乗者、シチュエーション（「デート」「家族旅行」「リフレッシュ」など）、移動開始地点および移動終了地点の位置情報などが記録されていてもよい。以下、走行履歴情報に含まれる各項目（パラメータ）を「履歴パラメータ」といい、履歴パラメータの値を「履歴パラメータ値」という。
【００１３】
移動履歴情報取得部１０１が取得する移動履歴情報は、後述する作成部１０５によって作成されるドライブプランを用いて移動する移動体の移動履歴情報であってもよいし、作成部１０５によって作成されるドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報であってもよい。ドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報を取得する場合、移動履歴情報取得部１０１は、たとえば、通信ネットワークを介して移動履歴情報を受信する。
【００１４】
また、移動履歴情報取得部１０１は、移動体があらかじめ定められた所定の地点（たとえばユーザの自宅など）を出発してその地点に戻るまでの移動履歴情報を、１つの単位として移動履歴情報を取得することとしてもよい。また、移動履歴情報取得部１０１によって取得する移動履歴情報は、ドライブプラン作成装置１００（または他のドライブプラン作成装置）を用いて作成されたドライブプランに沿って移動した履歴であってもよいし、ユーザが自身で作成したドライブプランに沿って移動した履歴や、特にプランを定めずに移動した履歴であってもよい。
【００１５】
指定部１０２は、ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける。ドライブプランの作成に用いる条件とは、たとえば、ドライブする日時、走行開始地点、ドライブ中に立ち寄る立ち寄り地点、所要時間、食事の要否、同乗者の属性、ドライブの目的などである。指定される条件の項目は、１つであってもよいし、複数であってもよい。指定部１０２によって指定される条件は、ドライブプランを作成する際に決定すべきパラメータ（たとえば、ドライブの目的地点、立ち寄り地点、立ち寄り地点への滞在時間、所要時間など）を規定する要素となる。以下、ドライブプランに含まれる各パラメータを条件に適合させた値を「条件パラメータ値」という。なお、条件パラメータ値は、指定された条件から一意に定まるとは限らず、たとえば所定の幅を有する場合や複数の値となる場合もある。また、指定部１０２は、後述する提示部１０３によって提示された移動履歴情報のうち、いずれかの移動履歴情報の指定を受け付けることとしてもよい。
【００１６】
提示部１０３は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報をユーザに提示する。移動履歴情報の提示は、たとえば、テキスト情報で立ち寄り地点の名称やその地点に滞在する滞在時間、経路を移動するための所要時間などを提示してもよいし、地図情報上にドライブプランの経路を表示してもよい。提示部１０３は、たとえば、所定の地点を出発して当該所定の地点に戻るまでの移動履歴情報を１つの単位として、移動履歴情報を提示する。
【００１７】
道路交通情報取得部１０４は、ドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。道路交通情報取得部１０４は、たとえば、ＶＩＣＳ（登録商標）情報や実際に道路上を走行している車両からアップロードされた情報などのリアルタイムな道路交通情報を取得することによってドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。また、道路交通情報取得部１０４は、過去の道路交通情報の統計値を取得して、ドライブプランの実行時における道路状況を予測してもよい。
【００１８】
作成部１０５は、移動履歴情報取得部１０１によって取得された移動履歴情報を用いて、指定部１０２によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する。作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。
【００１９】
作成部１０５は、たとえば、複数の移動履歴情報から、条件パラメータ値との誤差率が所定値以下の履歴パラメータ値を含む移動履歴情報を選択し、その移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。すなわち、指定された条件と類似する過去の移動履歴情報を、今回指定された条件により適合するように変更してドライブプランを作成する。
【００２０】
より具体的には、たとえば、条件パラメータ値として今回作成するドライブプランの目的地点となる所定の地物が指定された場合、作成部１０５は、指定された地物またはその地物と同じジャンルの地物を目的地点とする移動履歴情報を選択し、その移動履歴情報に含まれる目的地点以外の履歴パラメータ値を条件パラメータ値に適合するように変更してドライブプランを作成する。このとき、複数の移動履歴情報を選択して、複数のドライブプランを作成してもよい。
【００２１】
また、ドライブプランの作成に用いる条件が複数指定された場合、作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ（立ち寄り地点、出発地点、同乗者など）にそれぞれポイントを割り振り、履歴パラメータ値と条件パラメータ値と一致する項目のポイントを累計することによって誤差率を照合してもよい。この場合、作成部１０５は、たとえば累計したポイントが最も高い（または所定値以上の）移動履歴情報を用いてドライブプランを作成する。
【００２２】
また、作成部１０５は、指定部１０２によって移動履歴情報そのものが指定された場合、指定された移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成する。この場合、作成部１０５は、たとえば、指定された移動履歴情報に含まれる立ち寄り地物情報や滞在時間情報、経路情報などを、現在（ドライブ実施時）の道路状況に合わせて調整して、ドライブプランを作成する。すなわち、ユーザが「この移動履歴情報と同じプランでドライブしたい」と考える場合は、指定部１０２から直接移動履歴情報を指定すればよい。
【００２３】
また、作成部１０５は、たとえば、移動履歴情報に含まれる履歴パラメータ値を統計処理し、指定された条件下における履歴パラメータ値の平均値または最頻値を用いてドライブプランを作成することとしてもよい。すなわち、特定の移動履歴情報のみを用いるのではなく、複数の移動履歴情報からユーザの嗜好を抽出してドライブプランを作成してもよい。この場合、作成部１０５は、たとえば立ち寄り地点への立ち寄り時間や道路上の所定区間の所要時間など、平均値が算出できるパラメータについては平均値を用いてドライブプランを作成する。また、ドライブプランの目的地点や立ち寄り地点、使用する道路など、平均値が算出できないパラメータについては最頻値を用いてドライブプランを作成する。
【００２４】
作成部１０５は、移動履歴情報とともに道路交通情報取得部１０４によって取得された道路交通情報を用いて条件に適合するドライブプランを作成してもよい。これにより、ドライブプランにおける所要時間と、実際に移動時にかかる所要時間の誤差を小さくすることができる。また、作成部１０５は、指定された条件に適合するドライブプランを複数作成してもよい。
【００２５】
出力部１０６は、作成部１０５によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する。ドライブプランに関する情報とは、たとえば、ドライブプランの内容（出発地点、立ち寄り地点、立ち寄り地点での滞在時間、経路など）を記述したテキスト情報や音声情報、ドライブプランの経路をマーキングした地図情報、ドライブプランに沿って経路誘導をおこなうようナビゲーション装置（図示なし）を制御する制御情報などである。
【００２６】
出力部１０６は、たとえば、図示しないモニターなどの表示出力装置やスピーカなどの音声出力装置にドライブプランに関する情報を出力する。これにより、ユーザは作成部１０５によって作成されたドライブプランの内容を確認することができる。また、出力部１０６は、図示しない情報処理装置（パーソナルコンピュータやナビゲーション装置）や可搬性記録媒体（ＵＳＢメモリやＳＤカードなど）などに対してドライブプランに関する情報を出力するようにしてもよい。これにより、ドライブプラン作成装置１００と一体となっていない情報処理装置でも、ドライブプランに関する情報を利用することができる。また、出力部１０６は、ネットワークを介してドライブプランに関する情報を図示しない情報処置装置に送信することとしてもよい。
【００２７】
つぎに、ドライブプラン作成装置１００によるドライブプラン作成処理について説明する。図２は、ドライブプラン作成装置によるドライブプラン作成処理の手順を示すフローチャートである。図２のフローチャートにおいて、ドライブプラン作成装置１００は、まず、移動履歴情報取得部１０１によって移動体の移動履歴情報を取得する（ステップＳ２０１）。つぎに、ドライブプラン作成装置１００は、指定部１０２によってドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける（ステップＳ２０２）。このとき、提示部１０３に移動履歴情報を提示して、ユーザにいずれの移動履歴情報を用いてドライブプランを作成するかを選択させてもよい。
【００２８】
つづいて、ドライブプラン作成装置１００は、ステップＳ２０２で指定された条件に適合したドライブプランを作成部１０５によって作成する（ステップＳ２０３）。そして、ドライブプラン作成装置１００は、出力部１０６によってドライブプランに関する情報を出力して（ステップＳ２０４）、本フローチャートによる処理を終了する。
【００２９】
以上説明したように、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、移動体の移動履歴情報を指定された条件に適合させてドライブプランを作成する。これにより、ドライブプラン中のパラメータ値（たとえば、目的地点などへの所要時間や滞在時間）と実際の値との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００３０】
また、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００は、履歴パラメータ値を条件パラメータ値に変更してドライブプランを作成するので、ドライブプラン作成時の処理負荷を軽減することができる。また、ユーザに移動履歴情報を提示して、ユーザによって選択された移動履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザが条件を入力する手間を低減することができる。
【００３１】
また、移動履歴情報を統計処理し、指定された条件下におけるパラメータの平均値などを用いてドライブプランを作成することによって、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。また、ドライブプランを作成する際にドライブプランの実行時における道路交通情報を用いれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００３２】
また、ドライブプラン作成装置１００は、自装置によって作成したドライブプランを用いて移動する移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ユーザの嗜好をドライブプランに反映することができる。また、ドライブプラン作成装置１００は、自装置によって作成したドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【実施例】
【００３３】
つぎに、上述した実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００の実施例について説明する。以下の実施例では、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００を、車両に搭載されたナビゲーション装置のドライブプラン作成機能に適用した例について説明する。
【００３４】
（ナビゲーション装置３００のハードウェア構成）
図３は、ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置３００は、ＣＰＵ３０１、ＲＯＭ３０２、ＲＡＭ（メモリ）３０３、磁気ディスクドライブ３０４、磁気ディスク３０５、光ディスクドライブ３０６、光ディスク３０７、音声Ｉ／Ｆ（インターフェース）３０８、マイク３０９、スピーカ３１０、入力デバイス３１１、映像Ｉ／Ｆ３１２、カメラ３１３、ディスプレイ３１４、通信Ｉ／Ｆ３１５、ＧＰＳユニット３１６、各種センサ３１７を備えている。また、各構成部３０１〜３１７はバス３２０によってそれぞれ接続されている。
【００３５】
ＣＰＵ３０１は、ナビゲーション装置３００の全体の制御を司る。ＲＯＭ３０２は、ブートプログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムを記録している。ＲＡＭ３０３は、ＣＰＵ３０１のワークエリアとして使用される。
【００３６】
磁気ディスクドライブ３０４は、ＣＰＵ３０１の制御に従って磁気ディスク３０５に対するデータの読み取り／書き込みを制御する。磁気ディスク３０５は、磁気ディスクドライブ３０４の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク３０５としては、たとえば、ＨＤ（ハードディスク）やＦＤ（フレキシブルディスク）を用いることができる。
【００３７】
光ディスクドライブ３０６は、ＣＰＵ３０１の制御に従って光ディスク３０７に対するデータの読み取り／書き込みを制御する。光ディスク３０７は、光ディスクドライブ３０６の制御に従ってデータが読み出される着脱可能な記録媒体である。光ディスク３０７は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク３０７のほか、ＭＯ、メモリカードなどであってもよい。
【００３８】
磁気ディスク３０５または光ディスク３０７に記録される情報の他の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図データが挙げられる。地図データは、建物、河川、地表面などの地物（フィーチャ）を表す背景データと、道路の形状を表す道路形状データとを有しており、ディスプレイ３１４の表示画面において２次元または３次元に描画される。ナビゲーション装置３００が経路誘導中の場合は、地図データと後述するＧＰＳユニット３１６によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。
【００３９】
音声Ｉ／Ｆ３０８は、音声入力用のマイク３０９および音声出力用のスピーカ３１０に接続される。マイク３０９に受音された音声は、音声Ｉ／Ｆ３０８内でＡ／Ｄ変換される。また、スピーカ３１０からは音声が出力される。なお、マイク３０９から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク３０５あるいは光ディスク３０７に記録可能である。
【００４０】
入力デバイス３１１は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。さらに、入力デバイス３１１は、デジタルカメラや携帯電話端末などの他の情報処理端末を接続し、データの入出力をおこなうことができる。
【００４１】
映像Ｉ／Ｆ３１２は、映像入力用のカメラ３１３および映像出力用のディスプレイ３１４と接続される。映像Ｉ／Ｆ３１２は、具体的には、たとえば、ディスプレイ３１４全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するＶＲＡＭ（Ｖｉｄｅｏ ＲＡＭ）などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ３１４を表示制御する制御ＩＣなどによって構成される。
【００４２】
カメラ３１３は、車両内外の映像を撮像し、画像データとして出力する。カメラ３１３で撮像された画像は、画像データとして磁気ディスク３０５あるいは光ディスク３０７に記録可能である。ディスプレイ３１４には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ３１４は、たとえば、ＣＲＴ、ＴＦＴ液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
【００４３】
通信Ｉ／Ｆ３１５は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置３００とＣＰＵ３０１とのインターフェースとして機能する。通信Ｉ／Ｆ３１５は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とＣＰＵ３０１とのインターフェースとしても機能する。通信網には、ＬＡＮ、ＷＡＮ、公衆回線網や携帯電話網などがある。
【００４４】
ＧＰＳユニット３１６は、ＧＰＳ衛星からの電波を受信し、車両の現在地点（ナビゲーション装置３００の現在地点）を示す情報を算出する。ＧＰＳユニット３１６の出力情報は、後述する各種センサの出力値とともに、ＣＰＵ３０１による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の１点を特定する情報である。
【００４５】
各種センサ３１７は、たとえば、ジャイロセンサや加速度センサ、車速センサなどでああり、車両の移動状態を検出する。各種センサ３１７からの出力信号は、ＣＰＵ３０１による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定に用いられる。
【００４６】
また、実施の形態にかかるドライブプラン作成装置１００の構成のうち、移動履歴情報取得部１０１は、ＧＰＳユニット３１６、各種センサ３１７、通信Ｉ／Ｆ３１５によって、指定部１０２は入力デバイス３１１によって、提示部１０３はディスプレイ３１４によって、道路交通情報取得部１０４は通信Ｉ／Ｆ３１５によって、作成部１０５はＣＰＵ３０１によって、出力部１０６はスピーカ３１０およびディスプレイ３１４によって、それぞれの機能を実現する。
【００４７】
（ナビゲーション装置３００のドライブプラン作成機能）
つぎに、ナビゲーション装置３００のドライブプラン作成機能について説明する。ナビゲーション装置３００には、ユーザから入力された条件に合わせてドライブプランを作成するドライブプラン作成機能が設けられている。通常、ドライブプランの作成は、ユーザが指定した条件に適合した目的地点や立ち寄り地点を検索し、目的地点や立ち寄り地点での滞在時間、経路などをプランニングすることによっておこなう。
【００４８】
ここで、実施例にかかるナビゲーション装置３００は、自装置が搭載されている車両の走行履歴情報を蓄積し、ドライブプランの作成に利用する。走行履歴情報をドライブプランの作成に用いることにより、ユーザの嗜好にあったドライブプランを作成することができるとともに、ドライブプラン作成時におけるユーザの手間も低減することができる。
【００４９】
図４は、車両の走行履歴情報の一例を示す説明図である。走行履歴情報４００は、走行履歴ＩＤ４０１、走行日時情報４０２、日帰り／宿泊情報４０３、立ち寄り地点を識別する立ち寄り地点ＩＤ４０４、立ち寄り地点情報４０５、立ち寄り地点のジャンル情報４０６、滞在時間情報４０７、所要時間情報４０８、目的地点チェックボックス４０９、走行軌跡情報４１０などによって構成される。これら走行履歴情報４００を構成する各項目を「履歴パラメータ」という。
【００５０】
走行履歴ＩＤ４０１は、個々の走行履歴情報を識別するＩＤである。走行履歴情報は、基本的には、走行開始地点を出発して目的地点や立ち寄り地点に立ち寄り、走行開始地点に戻るまでを１つの単位として蓄積されている。すなわち、車両のエンジンが始動してから停止するまでの移動軌跡を記録するのではなく、たとえば、自宅の駐車場（走行開始地点）を出発し、目的地点や立ち寄り地点に立ち寄り、自宅の駐車場に戻るまでの履歴情報が１つの走行履歴情報として記録されている。また、走行履歴情報は、単に車両の移動軌跡のみを記録しているのではなく、後述するように目的地点や立ち寄り地点への滞在時間などの情報を含んでいる。
【００５１】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、ユーザがあらかじめ設定した所定の地点を出発してから、所定の地点に戻るまでの履歴情報を１つの走行履歴情報として記録する。走行履歴情報をどのような単位で記録するかは、ユーザが任意に設定できるようにしてもよいし、ナビゲーション装置３００が自動的に設定してもよい。走行開始地点と走行終了地点になり得る地点としては、たとえば、自宅の駐車場など車両が車庫登録されている地点が挙げられる。
【００５２】
走行日時情報４０２は、その走行がおこなわれた日時を示す情報である。走行日時情報４０２には、走行がおこなわれた日の年月日の他、走行開始時間および走行終了時間が含まれていてもよい。日帰り／宿泊情報４０３は、その走行が日帰りであったか宿泊を伴ったものであるかを示す情報である。日帰りであるか宿泊であるかの判断は、たとえば、所定の時間（たとえば深夜２時など）までに走行開始地点に帰っているか否かや、１つの地物に所定時間以上（たとえば「深夜２時をはさんで所定時間以上」などの条件を付加してもよい）滞在しているかなどを判断することによっておこなう。
【００５３】
立ち寄り地点を識別する立ち寄り地点ＩＤ４０４は、１つの走行履歴情報中の立ち寄り地点を識別するＩＤである。図示した例では、目的地点と立ち寄り地点とを区別せずにＩＤを割り振り、後述する目的地点チェックボックス４０９へのチェックの有無によって目的地点と立ち寄り地点との区別をしている。ここで、目的地点とは、その走行によって到達することを目的とする地点である。また、立ち寄り地点とは、走行中に立ち寄った（所定時間以上停車した）地点である。なお、目的地点と立ち寄り地点とは区別をしなくてもよいし、目的地点と立ち寄り地点とは別個のＩＤを割り振ってそれぞれを独立して管理してもよい。
【００５４】
立ち寄り地点情報４０５は、立ち寄り地点の名称や位置（緯度経度など）を示す情報である。ナビゲーション装置３００は、ユーザが目的地点または立ち寄り地点を設定して走行をおこなっていた場合、その目的地点から所定距離以内の地点でエンジンを停止した場合は、設定された目的地点または立ち寄り地点に立ち寄ったものと判断するとともに、車両が停止した地点の位置情報を記録する。目的地点または立ち寄り地点の位置（多くは代表地点の位置）と車両の停止位置とが完全に一致することはほとんどないためである。
【００５５】
また、ナビゲーション装置３００は、目的地点または立ち寄り地点として設定されていない地点に車両が停止した場合、たとえば、車両がエンジンを停止してから所定時間以上経過した場合に、停車した地点の周辺にある地物を検索して立ち寄り地点として記録する。エンジンを停止してから所定時間以上経過するのを待つのは、アイドリングストップなどを停車と誤判断するのを防止するためである。
【００５６】
ナビゲーション装置３００は、目的地点または立ち寄り地点とともに車両が実際に停止した地点の位置を記録しておき、ユーザが次回その地点に立ち寄る際は、車両が停止した位置に誘導する。
【００５７】
立ち寄り地点のジャンル情報４０６は、立ち寄り地点のジャンルを示す情報である。立ち寄り地点のジャンルとは、たとえば、「コンビニエンスストア」「レストラン」「遊園地」など、立ち寄り地点を利用目的別に区分したものである。また、立ち寄り地点のジャンルは、たとえば、大分類、中分類、小分類のように、階層的に設けられていてもよい。
【００５８】
大分類とは、たとえば、「飲食店」「小売店」「交通機関」など、立ち寄り地点を利用目的別に分類したものである。中分類とは、たとえば、大分類「飲食店」の施設を「和食」「中華料理」「イタリア料理」「ファミリーレストラン」など、提供される料理の種類によって分類したものである。小分類とは、たとえば、中分類の「和食」の施設を「寿司屋」「蕎麦屋」「定食屋」などさらに詳細な料理の種類によって分類したり、チェーン店の系列によって分類したものである。
【００５９】
滞在時間情報４０７は、その立ち寄り地点に滞在した時間であり、たとえば、その立ち寄り地点の周辺で車両のエンジンが停止されてから、再度エンジンが始動されるまでに経過した時間である。
【００６０】
所要時間情報４０８は、前の立ち寄り地点からその立ち寄り地点に移動するまでの所要時間である。たとえば、立ち寄り地点ＩＤ４０４が３の所要時間情報４０８は、立ち寄り地点ＩＤが２の立ち寄り地点から立ち寄り地点ＩＤが３の立ち寄り地点まで移動するための所要時間が記録される。なお、立ち寄り地点ＩＤが１の所要時間情報４０８に関しては、走行開始地点から立ち寄り地点ＩＤが１の立ち寄り地点までの所要時間が記録される。また、走行履歴情報中、最後の立ち寄り地点ＩＤの所要時間情報４０８に関しては、最後の立ち寄り地点ＩＤの立ち寄り地点から走行終了地点までの所要時間が記録される。
【００６１】
目的地点チェックボックス４０９は、その走行の目的地点と考えられる立ち寄り地点にチェックが入れられる。ナビゲーション装置３００は、たとえば、経路探索時に目的地点として指定された地点（地物）が目的地点であるとして、目的地点チェックボックス４０９にチェックを入れる。また、目的地点を指定しないで走行をおこなった場合、ナビゲーション装置３００は、たとえば、走行が終了した時点でユーザに走行履歴情報を提示して、立ち寄り地点のいずれが目的地点であったかをユーザに指定させてもよい。また、ナビゲーション装置３００は、最も滞在時間が長かった立ち寄り地点を目的地点として自動的に判断してもよい。
【００６２】
走行軌跡情報４１０は、車両が移動した経路上の位置を連続的に記録している。走行軌跡情報４１０は、たとえば、所定時間または所定距離ごとの車両の現在位置を示す緯度経度情報を記録している。走行軌跡情報４１０には、たとえば、ＧＰＳユニット３１６や各種センサ３１７からの出力信号によって算出された車両の現在位置情報、地図情報へのマッチング情報などが記録される。走行軌跡情報４１０には、たとえば、右左折地点での進行方向など、経路上の特徴点における進行方向のみが記録されていてもよい。
【００６３】
つぎに、ナビゲーション装置３００によるドライブプラン作成処理について説明する。上述したように、ナビゲーション装置３００は、車両の走行履歴情報（図４参照）を用いてドライブプランを作成する。走行履歴情報を用いてドライブプランを作成する方法としては、たとえば、（１）ユーザによって指定された今回作成するドライブプランの条件と類似する走行履歴情報を元にしてドライブプランを作成する（ナビゲーション装置３００がドライブプランの作成に用いる走行履歴情報を選択する）、（２）ユーザが選択したドライブプランを用いて走行履歴情報を作成する、（３）走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を分析（統計処理）して、分析結果を基にドライブプランを作成する、などが考えられる。以下、ナビゲーション装置３００によるドライブプラン作成処理の一例として、（１）および（３）を組み合わせた方法と、（２）の方法について説明する。
【００６４】
図５は、ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の一例を示すフローチャートである。図５のフローチャートは、上記（１）および（３）を組み合わせた方法についてのフローチャートである。ナビゲーション装置３００は、まず、ドライブプランの作成が指示されるまで待機する（ステップＳ５０１：Ｎｏのループ）。
【００６５】
ドライブプランの作成が指示されると（ステップＳ５０１：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ディスプレイ３１４にドライブプランの作成に用いる条件の入力画面を表示する（ステップＳ５０２）。ナビゲーション装置３００は、たとえば、ドライブする日時、日帰り／宿泊の指定、走行開始地点および終了地点、目的地点、ドライブ中に立ち寄る立ち寄り地点、所要時間、食事の要否、同乗者の属性、ドライブの目的などを入力するための画面を表示する。なお、上記の条件のすべてをユーザに入力させなくてもよいし、上記以外の条件をユーザに入力させてもよい。
【００６６】
ナビゲーション装置３００は、ユーザによって条件が入力されるまで待機して（ステップＳ５０３：Ｎｏ）、条件が入力されると（ステップＳ５０３：Ｙｅｓ）、入力された条件と類似する走行履歴情報（以下、「類似走行履歴情報」という）があるか否かを判断する（ステップＳ５０４）。入力された条件と類似する、とは、たとえば、走行履歴情報に含まれる各パラメータの値と、入力された条件に適合するパラメータの値との誤差率が所定値以下であることを示す。たとえば、ドライブプラン作成の条件として目的地点が指定された場合、ナビゲーション装置３００は、走行履歴情報のうち、目的地点として指定された地点と同じ地点を目的地点とする走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断する。このとき、指定された地点と同じジャンルの地物を目的地点とする走行履歴情報も含めて類似走行履歴情報と判断してもよい。
【００６７】
また、ユーザによって指定された条件が複数ある場合、たとえば、走行履歴情報に含まれる各パラメータ（目的地点、立ち寄り地点、同乗者など）にそれぞれポイントを割り振っておき、その値がユーザが指定する条件に適合するパラメータのポイントを累計することによって類似するか否かを判断してもよい。この場合、ナビゲーション装置３００は、累計したポイントが所定値以上、または累計したポイントが最も高い走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断する。また、たとえば、各パラメータに優先順位を設定しておき、最も優先順位の高いパラメータの値が一致する走行履歴情報を類似走行履歴情報と判断してもよい。
【００６８】
類似走行履歴情報がある場合（ステップＳ５０４：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、その類似走行履歴情報をドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報として決定する（ステップＳ５０５、上記（１）の方法）。
【００６９】
一方、類似走行履歴情報がない場合（ステップＳ５０４：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は走行履歴情報を統計処理してユーザのドライブ嗜好情報を算出する（ステップＳ５０６、上記（３）の方法）。ドライブ嗜好情報とは、たとえば、目的地点が同じ走行履歴情報について、目的地点での滞在時間や立ち寄り地点、利用した経路などのパラメータの値を抽出し、最頻値や平均値を算出したものである。また、たとえば、同行者別に目的地点をランキング化したり、ある立ち寄り地点に関して滞在時間の平均値を算出したりしてもよい。
【００７０】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、立ち寄り地点への立ち寄り時間や道路上の所定区間の所要時間など、平均値が算出できるパラメータについては平均値を算出する。また、ドライブプランの目的地点や立ち寄り地点、使用する道路など、平均値が算出できないパラメータについては最頻値を算出する。このように、統計処理をおこなうことによって、複数の走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を抽出することができる。なお、この統計処理は、類似走行履歴情報がなかった場合（ステップＳ５０４：Ｎｏの場合）におこなうのではなく、ＣＰＵ３０１の処理負荷が低いときなどに、あらかじめおこなっておいてもよい。
【００７１】
そして、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの実行時における道路交通情報などを照合し（ステップＳ５０７）、実行時の状況に合わせたドライブプランを作成する（ステップＳ５０８）。このとき、ナビゲーション装置３００は複数のドライブプランを作成してもよい。ドライブプランの実行時とは、ユーザからドライブプランの出発時刻や終了時刻が指定された場合には指定された時刻を基準としたドライブルート上の各地点における時刻である。また、出発時刻や終了時刻が指定されていない場合には、現在時刻を基準としたドライブルート上の各地点における時刻である。
【００７２】
ナビゲーション装置３００は、たとえば、通信Ｉ／Ｆ３１５を介してＶＩＣＳ（登録商標）情報や実際に道路上を走行している車両からアップロードされた情報などのリアルタイムな道路交通情報を受信することによってドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する。また、ナビゲーション装置３００は、地図データなどに含まれている過去の道路交通情報の統計値を取得して、ドライブプランの実行時における道路状況を予測してもよい。また、ナビゲーション装置３００は、道路交通情報の他に、気象情報や施設の混雑状況の情報などを取得してもよい。
【００７３】
ステップＳ５０５で参照する走行履歴情報を決定した場合、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて走行履歴情報に含まれるパラメータの値を変更して、ドライブプランを作成する。具体的には、たとえば目的地点への経路や立ち寄り地点を変更したり、目的地点や立ち寄り地点での滞在時間を調整したりする。
【００７４】
また、ステップＳ５０６でユーザのドライブ嗜好情報を算出した場合は、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて、ユーザのドライブ嗜好に合ったドライブプランを作成する。具体的には、たとえば、指定された目的地点までドライブする際に利用する経路の最頻値や立ち寄り地点の最頻値、目的地点への滞在時間の平均値などを組み合わせてドライブプランを作成する。なお、目的地点への滞在時間など、平均値の近傍で変更可能なパラメータ値については、他のパラメータ値（たとえば、出発地点から目的地点までの所要時間など）に応じて平均値の近傍で変更してもよい。
【００７５】
ナビゲーション装置３００は、ステップＳ５０８で作成したドライブプランをユーザに提示する（ステップＳ５０９）。ナビゲーション装置３００は、たとえば、作成したドライブプランの内容をディスプレイ３１４に表示する。また、たとえばスピーカ３１０からドライブプランの内容を音声出力してもよい。これにより、ユーザは作成されたドライブプランの内容を確認することができる。また、ナビゲーション装置３００は、複数のドライブプランを作成した場合には、それぞれのドライブプランの内容を表示して、実行するドライブプランをユーザに選択させてもよい。
【００７６】
ナビゲーション装置３００は、提示したドライブプランがユーザに承認された場合は（ステップＳ５１０：Ｙｅｓ）、承認されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなって（ステップＳ５１１）、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップＳ５０９で複数のドライブプランを提示した場合は、ユーザによって選択されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなう。また、ドライブプランの実行時が未来の時刻に指定されているなど、すぐに走行を開始しない場合、ナビゲーション装置３００は、経路誘導をおこなう代わりに、承認されたドライブプランのデータを磁気ディスク３０５や光ディスク３０７に記録して、本フローチャートによる処理を終了する。
【００７７】
一方、提示したドライブプランがユーザに認証されなかった場合（ステップＳ５１０：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ５０８に戻り、ドライブプランを再作成する。このとき、ナビゲーション装置３００は、たとえば、前回作成したドライブプランのパラメータをユーザのドライブ嗜好に合わせて変更することによってドライブプランを再作成する。
【００７８】
以上説明したように、ユーザによって指定された条件と類似する走行履歴情報を元にしてドライブプランを作成すれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。また、立ち寄り地点の検索などの処理負荷を軽減することができる。また、走行履歴情報からユーザのドライブ嗜好を分析して、分析結果を基にドライブプランを作成すれば、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。なお、図５では、上述した（１）と（３）の方法を組み合わせた処理について説明したが、いずれかの処理のみをおこなうようにしてもよい。
【００７９】
つぎに、上記（２）ユーザが選択したドライブプランを用いて走行履歴情報を作成する場合の処理について説明する。図６は、ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の他の一例を示すフローチャートである。ナビゲーション装置３００は、まず、ドライブプランの作成が指示されるまで待機する（ステップＳ６０１：Ｎｏのループ）。ドライブプランの作成が指示されると（ステップＳ６０１：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ディスプレイ３１４に過去の走行履歴情報を表示する（ステップＳ６０２）。
【００８０】
図７は、走行履歴情報の表示画面の一例を示す説明図である。ユーザは、図７のように表示された走行履歴情報から、ドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報を選択する。ステップＳ６０２で表示する走行履歴情報は、ユーザ自身の走行履歴情報であってもよいし、ユーザ以外の者（他のユーザ）の走行履歴情報であってもよい。また、ユーザ自身の走行履歴情報と他のユーザの走行履歴情報を両方表示してもよい。他のユーザの走行履歴情報を参照できることによって、ドライブプランの選択肢を増やすことができる。
【００８１】
他のユーザの走行履歴情報は、たとえば、通信Ｉ／Ｆ３１５や可搬性記録媒体（パーソナルコンピュータなどで取り込んだデータをナビゲーション装置３００に読み込ませる）などを介して取得する。他のユーザの走行履歴情報７２０は、ＷＥＢなどで広く公開されているものであってもよいし、所定のグループ（たとえば、同じメーカーのナビゲーション装置を使用しているユーザのグループなど）のみで共有されているものであってもよい。また、ユーザ自身の走行履歴情報を、他のユーザに公開できるようにしてもよい。
【００８２】
また、ステップＳ６０２で、ナビゲーション装置３００は、ユーザにドライブプランの作成に用いる条件の一部を入力させ、入力された条件に適合した走行履歴情報を検索して表示してもよい。図７に示した例では、目的地点が「○○の滝」である走行履歴情報を検索した結果（検索結果表示７００）が示されている。
【００８３】
検索結果表示７００には、ユーザ自身の走行履歴情報７１０およびユーザ以外の者の走行履歴情報７２０が示されている。ユーザ自身の走行履歴情報７１０およびユーザ以外の者の走行履歴情報７２０は、それぞれ走行履歴ＩＤ７１１、走行日時情報７１２、コース概略情報７１３、所要時間情報７１４によって構成されている。
【００８４】
走行履歴ＩＤ７１１は、個々の走行履歴情報を識別するＩＤである。走行日時情報７１２は、その走行がおこなわれた日時を示す情報である。コース概略情報７１３は、走行履歴情報の概略を示す情報であり、たとえば、走行履歴情報中の立ち寄り地点や目的地点を示す。所要時間情報７１４は、走行開始地点から走行終了地点までの走行に要した時間を示す情報である。ユーザは、詳細ボタン７３１を押下することによって、ドライブプランのより詳細な情報を表示させることができる。
【００８５】
また、日付順ボタン７３２、出発地点ボタン７３３、所要時間ボタン７３４、ユーザ嗜好ボタン７３５を押下することによって、検索結果をソートすることができる。たとえば、日付順ボタン７３２を押下すると、走行した日時が新しい（または古い）順に検索結果がソートされる。出発地点ボタン７３３を押下すると、走行開始地点がユーザの現在地点（または自宅などの登録地点）に近い順に検索結果がソートされる。所要時間ボタン７３４を押下すると、所要時間が短い（または長い）順に検索結果がソートされる。ユーザ嗜好ボタン７３５を押下すると、ユーザ自身の走行履歴データから算出したドライブ嗜好情報（図５のステップＳ５０６参照）に基づいて、ユーザのドライブ嗜好に適合する順に検索結果がソートされる。
【００８６】
また、文字入力ボックス７３６に任意の文字列を入力して、検索結果を絞り込むことができる。たとえば、文字入力ボックス７３６に立ち寄り地点の名称を入力し絞り込みをおこなうことによって、目的地点が「○○の滝」かつ入力した立ち寄り地点に立ち寄る走行履歴情報を検索することができる。また、他のユーザの名称やＩＤなどを指定して、そのユーザが公開している走行履歴情報を検索できるようにしてもよい。たとえば、住んでいる地域やドライブ嗜好が近い他のユーザの走行履歴情報を参考にすることによって、より効率的にドライブプランを作成することができる。
【００８７】
図６の説明に戻り、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの作成時に参照する走行履歴情報がユーザによって選択されるまで待機する（ステップＳ６０３：Ｎｏのループ）。走行履歴情報が選択されると（ステップＳ６０３：Ｙｅｓ）、ナビゲーション装置３００は、ドライブプランの実行時における道路交通情報などを照合し（ステップＳ６０４）、実行時の状況に合わせたドライブプランを作成する（ステップＳ６０５）。ステップＳ６０４およびＳ６０５の処理の詳細は、図５のステップＳ５０７およびＳ５０８と同様である。すなわち、ユーザによって選択された走行履歴情報に含まれるパラメータの値を、ドライブプランの実行時における道路状況などに合わせて変更してドライブプランを作成する。
【００８８】
たとえば、他のユーザの走行履歴情報を用いてドライブプランを作成する場合は、走行開始地点および走行終了地点をユーザの自宅などに設定して経路を探索し直す。また、目的地点や立ち寄り地点への滞在時間などをユーザの同行者構成に合わせて変更してもよい（たとえば、子供やお年寄りがいる場合は長めにするなど）。また、図５のステップＳ５０６と同様に、走行履歴情報を統計処理してユーザのドライブ嗜好情報を算出しておき、ドライブプラン実行時の状況と合わせてドライブ嗜好情報を考慮してドライブプランを作成してもよい。
【００８９】
つぎに、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ６０５で作成したドライブプランをユーザに提示する（ステップＳ６０６）。ナビゲーション装置３００は、提示したドライブプランがユーザに承認された場合は（ステップＳ６０７：Ｙｅｓ）、承認されたドライブプランに合わせて経路誘導をおこなって（ステップＳ６０８）、本フローチャートによる処理を終了する。一方、提示したドライブプランがユーザに認証されなかった場合（ステップＳ６０７：Ｎｏ）、ナビゲーション装置３００は、ステップＳ６０５に戻り、ドライブプランを再作成する。
【００９０】
このように、ユーザに走行履歴情報を提示して、ユーザによって選択された走行履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザが条件を入力する手間を低減することができる。また、他のユーザの走行履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【００９１】
以上説明したように、ナビゲーション装置３００は、車両の走行履歴情報を記録し、ユーザに指定された条件に合わせてパラメータを変更してドライブプランを作成する。これにより、ドライブプラン中のパラメータ値（たとえば、目的地点などへの所要時間や滞在時間）と実際の値との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができるとともに、ドライブプラン作成時の処理負荷を軽減することができる。
【００９２】
また、ユーザに走行履歴情報を提示して、ユーザによって選択された移動履歴情報を用いてドライブプランを作成すれば、ユーザがドライブプランの条件を入力する手間を低減することができる。また、走行履歴情報を統計処理し、指定された条件下におけるパラメータの平均値などを用いてドライブプランを作成することによって、ユーザの嗜好を反映させたドライブプランを作成することができる。また、ドライブプランを作成する際にドライブプランの実行時における道路交通情報を用いれば、ドライブプラン中の所要時間と実際の所要時間との誤差を小さくすることができ、計画通りにドライブプランを実行できる可能性を高めることができる。
【００９３】
また、ナビゲーション装置３００は、自装置が搭載された車両の移動履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ユーザの嗜好をドライブプランに反映することができる。また、ナビゲーション装置３００は、自装置が搭載された車両以外の車両の走行履歴情報を用いてドライブプランを作成することができるので、ドライブプランの選択肢の幅を広げることができる。
【００９４】
なお、本実施例では、ナビゲーション装置３００によってドライブプランを作成することとしたが、これに限らず、たとえばパーソナルコンピュータや携帯電話端末などの情報処理装置でドライブプランを作成してもよい。情報処理装置で作成したドライブプランのデータをナビゲーション装置３００で利用したい場合、たとえば、ネットワークを介してドライブプランデータをナビゲーション装置３００に送信すればよい。また、たとえば、ドライブプランデータをＵＳＢメモリやＳＤカードなどの可搬性記録媒体に記録して、記録したデータをナビゲーション装置３００に読み込ませることにより、ナビゲーション装置３００で利用することができる。
【００９５】
なお、本実施の形態で説明したドライブプラン作成方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＭＯ、ＤＶＤなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【００９６】
【図１】実施の形態にかかるドライブプラン作成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図２】ドライブプラン作成装置によるドライブプラン作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図３】ナビゲーション装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図４】車両の走行履歴情報の一例を示す説明図である。
【図５】ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の一例を示すフローチャートである。
【図６】ナビゲーション装置によるドライブプラン作成処理の他の一例を示すフローチャートである。
【図７】走行履歴情報の表示画面の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【００９７】
１００ ドライブプラン作成装置
１０１ 移動履歴情報取得部
１０２ 指定部
１０３ 提示部
１０４ 道路交通情報取得部
１０５ 作成部
１０６ 出力部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得手段と、
ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定手段と、
前記移動履歴情報取得手段によって取得された移動履歴情報を用いて、前記指定手段によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするドライブプラン作成装置。
【請求項２】
前記作成手段は、前記移動履歴情報に含まれるパラメータの値（以下、「履歴パラメータ値」という）を前記条件に適合した前記パラメータの値（以下、「条件パラメータ値」という）に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項３】
前記作成手段は、前記条件パラメータ値との誤差率が所定値以下の前記履歴パラメータ値を含む前記移動履歴情報の前記履歴パラメータ値を前記条件パラメータ値に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１または２に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項４】
前記指定手段は、前記条件パラメータ値として今回作成するドライブプランの目的地点となる所定の地物の指定を受け付け、
前記作成手段は、複数の前記移動履歴情報のうち、前記所定の地物または前記所定の地物と同じジャンルの地物を目的地点とする前記移動履歴情報を用いて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項３に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項５】
前記移動履歴情報を提示する提示手段を備え、
前記指定手段は、前記提示手段によって提示された前記移動履歴情報のうち、少なくともいずれか一つの前記移動履歴情報の指定を受け付け、
前記作成手段は、前記指定手段によって指定された前記移動履歴情報の前記履歴パラメータ値を前記条件パラメータ値に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項２に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項６】
前記作成手段は、前記移動履歴情報に含まれるパラメータの値（以下、「履歴パラメータ値」という）を統計処理し、前記条件下における前記履歴パラメータの平均値または最頻値を用いて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項７】
前記ドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する道路交通情報取得手段を備え、
前記作成手段は、前記移動履歴情報とともに前記道路交通情報を用いて前記条件に適合する前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１〜６のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項８】
前記移動履歴情報取得手段は、前記移動体が移動中に立ち寄った地物に関する立ち寄り地物情報、当該地物に滞在した時間に関する滞在時間情報および前記移動体が移動した経路に関する経路情報を含む前記移動履歴情報を取得し、
前記作成手段は、所定の前記移動履歴情報に含まれる前記立ち寄り地物情報、前記滞在時間情報および前記経路情報を前記条件に適合させて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１〜７に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項９】
前記移動履歴情報取得手段は、前記作成手段によって作成される前記ドライブプランを用いて移動する移動体の前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜８のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１０】
前記移動履歴情報取得手段は、前記作成手段によって作成される前記ドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜９のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１１】
前記移動履歴情報取得手段は、前記移動体があらかじめ定められた所定の地点を出発して当該所定の地点に戻るまでの前記移動履歴情報を１つの単位として前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜１０のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１２】
移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得工程と、
ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定工程と、
前記移動履歴情報取得工程で取得された移動履歴情報を用いて、前記指定工程で指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成工程と、
前記作成工程で作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とするドライブプラン作成方法。
【請求項１３】
請求項１２に記載のドライブプラン作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするドライブプラン作成プログラム。
【請求項１４】
請求項１３に記載のドライブプラン作成プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【請求項１】
移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得手段と、
ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定手段と、
前記移動履歴情報取得手段によって取得された移動履歴情報を用いて、前記指定手段によって指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成手段と、
前記作成手段によって作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするドライブプラン作成装置。
【請求項２】
前記作成手段は、前記移動履歴情報に含まれるパラメータの値（以下、「履歴パラメータ値」という）を前記条件に適合した前記パラメータの値（以下、「条件パラメータ値」という）に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項３】
前記作成手段は、前記条件パラメータ値との誤差率が所定値以下の前記履歴パラメータ値を含む前記移動履歴情報の前記履歴パラメータ値を前記条件パラメータ値に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１または２に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項４】
前記指定手段は、前記条件パラメータ値として今回作成するドライブプランの目的地点となる所定の地物の指定を受け付け、
前記作成手段は、複数の前記移動履歴情報のうち、前記所定の地物または前記所定の地物と同じジャンルの地物を目的地点とする前記移動履歴情報を用いて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項３に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項５】
前記移動履歴情報を提示する提示手段を備え、
前記指定手段は、前記提示手段によって提示された前記移動履歴情報のうち、少なくともいずれか一つの前記移動履歴情報の指定を受け付け、
前記作成手段は、前記指定手段によって指定された前記移動履歴情報の前記履歴パラメータ値を前記条件パラメータ値に変更して前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項２に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項６】
前記作成手段は、前記移動履歴情報に含まれるパラメータの値（以下、「履歴パラメータ値」という）を統計処理し、前記条件下における前記履歴パラメータの平均値または最頻値を用いて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項７】
前記ドライブプランの実行時における道路交通情報を取得する道路交通情報取得手段を備え、
前記作成手段は、前記移動履歴情報とともに前記道路交通情報を用いて前記条件に適合する前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１〜６のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項８】
前記移動履歴情報取得手段は、前記移動体が移動中に立ち寄った地物に関する立ち寄り地物情報、当該地物に滞在した時間に関する滞在時間情報および前記移動体が移動した経路に関する経路情報を含む前記移動履歴情報を取得し、
前記作成手段は、所定の前記移動履歴情報に含まれる前記立ち寄り地物情報、前記滞在時間情報および前記経路情報を前記条件に適合させて前記ドライブプランを作成することを特徴とする請求項１〜７に記載のドライブプラン作成装置。
【請求項９】
前記移動履歴情報取得手段は、前記作成手段によって作成される前記ドライブプランを用いて移動する移動体の前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜８のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１０】
前記移動履歴情報取得手段は、前記作成手段によって作成される前記ドライブプランを用いて移動する移動体とは異なる移動体の前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜９のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１１】
前記移動履歴情報取得手段は、前記移動体があらかじめ定められた所定の地点を出発して当該所定の地点に戻るまでの前記移動履歴情報を１つの単位として前記移動履歴情報を取得することを特徴とする請求項１〜１０のいずれか一つに記載のドライブプラン作成装置。
【請求項１２】
移動体の移動履歴情報を取得する移動履歴情報取得工程と、
ドライブプランの作成に用いる条件の指定を受け付ける指定工程と、
前記移動履歴情報取得工程で取得された移動履歴情報を用いて、前記指定工程で指定された条件に適合するドライブプランを作成する作成工程と、
前記作成工程で作成されたドライブプランに関する情報を出力する出力工程と、
を含んだことを特徴とするドライブプラン作成方法。
【請求項１３】
請求項１２に記載のドライブプラン作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするドライブプラン作成プログラム。
【請求項１４】
請求項１３に記載のドライブプラン作成プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００９−３６６５３（Ｐ２００９−３６６５３Ａ）
【公開日】平成２１年２月１９日（２００９．２．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２０１７９６（Ｐ２００７−２０１７９６）
【出願日】平成１９年８月２日（２００７．８．２）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年２月１９日（２００９．２．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年８月２日（２００７．８．２）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【Ｆターム（参考）】
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