説明

ドライペイント移動ラミネートを作製する押出し成形方法

開示される発明は、ドライペイント移動ラミネート100を作製する方法に関し、方法は、以下の工程を包含する:ペイントフィルム層110を剥離ライナー130の上に押し出す工程;および感圧接着剤層120をペイントフィルム層110の上に押し出す工程。この剥離ライナー130は、上部表面133および下部表面134を有する裏打ちライナー132;裏打ちライナー132の上部表面134の上に重なる第一の剥離コーティング層135を備え;この第一の剥離コーティング層135は、樹脂材料を含有し、この樹脂材料は、裏打ちライナー132に結合するように硬化または固化し、そして剥離ライナー132から間隔を空けた艶消し剥離表面を形成し、この艶消し剥離表面は、押し出されたペイントフィルム層110と接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する押し出し方法に関する。これらのラミネートは、ドライペイントフィルム層、このドライペイントフィルム層の片側の上に重なる接着剤層、およびこのドライペイントフィルム層の他方の面の上に重なる剥離ライナーを含む。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
液体ペイントを用いた従来のペインティングは、ペイントされない区域のマスキング、およびたれよけ布を広げることを包含する準備工程を必要とする。従来のペインティングはまた、ブラシ、ローラーなどの面倒な片付けを必要とし、こぼれ、排煙への曝露、およびペイントが乾燥する間の遅延の問題もある。特定の効果、例えば擬似仕上げが望まれる時、追加のコートを塗布するために、追加の時間および努力が必要とされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、これらの問題への解決法を提供する。本発明を用いた場合、ペイントされないことになっている区域のマスキングをする必要はなく、たれよけ布を用いる必要もない。ブラシ、ローラーなどの面倒な片付けが回避される。こぼれおよび排煙への曝露が回避される。ペイントが乾燥するのを待つ遅延時間も回避される。特定の効果、例えば擬似仕上げは、単一の塗布を用いて達成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する方法に関し、この方法は、ペイントフィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびに感圧接着剤層をこのペイントフィルム層の上に押し出す工程を包含し、この剥離ライナーは、以下:上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;この裏打ちライナーの上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層を備え、この第一の剥離コーティング層は、この裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そしてこの裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、この艶消し剥離表面は、この押し出されたペイントフィルム層と接触し;この剥離ライナーの艶消し剥離表面は、この剥離ライナーがこのペイントフィルム層から除去される場合に、このペイントフィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、このペイントフィルム層に剥離可能に接着されている。
【0005】
1つの実施形態において、第二の剥離コーティング層は、上記ラミネートの自己巻き形態において、上記接着剤層と剥離可能に接触するために、上記裏打ち層の下部表面の上に重なる。
【0006】
1つの実施形態において、上記ペイントフィルム層が、透明フィルム層を備え、この透明フィルム層は、この透明フィルム層の上にカラー層を付与する前に、上記剥離ライナーの上に押し出される。
【0007】
1つの実施形態において、本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する方法に関し、この方法は、ペイントフィルム層および感圧接着剤層を、剥離ライナー層の上に同時に押し出す工程を包含し、このペイントフィルム層は、この剥離ライナーの上に重なり、そしてこの感圧接着剤層は、このペイントフィルム層の上に重なる。
【0008】
1つの実施形態において、本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する方法に関し、この方法は、透明フィルム層を剥離層の上に押し出す工程;ペイントフィルム層をこの透明フィルム層の上に付与する工程;ならびに感圧接着剤層をこのペイントフィルム層の上に押し出す工程を包含し、この剥離ライナーは、以下:上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;この裏打ちライナーの上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層を備え、この第一の剥離コーティング層は、この裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そしてこの裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、この艶消し剥離表面は、この押し出された透明フィルム層と接触し;この剥離ライナーの艶消し剥離表面は、この剥離ライナーがこの透明フィルム層から除去される場合に、この透明フィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、この透明フィルム層に剥離可能に接着されている。
【0009】
1つの実施形態において、本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する方法に関し、この方法は、透明フィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびにペイントフィルム層および感圧接着剤層を、この透明フィルム層の上に同時押出する工程を包含し、このペイントフィルム層は、この透明フィルム層の上に重なり、そしてこの感圧接着剤層は、このペイントフィルム層の上に重なる。
【0010】
1つの実施形態において、本発明は、ドライペイント移動ラミネートを作製する方法に関し、この方法は、装飾ドライペイントフィルム層を、剥離ライナーの上に形成する工程;ならびに感圧接着剤層およびポリマー支持層を、このドライペイントフィルム層の上に同時押し出しする工程を包含し、この支持層は、このドライペイントフィルム層の上に重なり、そしてこの感圧接着剤層は、この支持層の上に重なり、この剥離ライナーは、このドライペイントフィルム層に剥離可能に接着する。
【0011】
1つの実施形態において、本発明は、多層ラミネートに関し、この多層ラミネートは、上部表面および下部表面を有する押出し成形されたペイントフィルム層;このペイント層の上部表面の上に重なるドライ感圧接着剤層;およびこのペイント層の下部表面の上に重なる剥離ライナーを備え、この剥離ライナーは、薄い可撓性ポリマーキャリヤーフィルム、およびこのキャリヤーフィルムに結合し、上記ペイント層と上に重なった接触をしている艶消し剥離コートを含み、この艶消し剥離コートが、室温で固化状態を有し、そして樹脂コーティング材料からできており、このコーティング材料は、(1)艶消し剥離表面を形成する艶消し表面構成要素、(2)艶消し剥離表面をペイント層に剥離可能に接着する接着剤構成要素、および(3)艶消し剥離表面を、ドライペイント層との接触から室温で剥離させて、艶消し剥離表面からドライペイント層の露出表面へ艶消し表面仕上げを移動させる剥離構成要素、を含む。
【0012】
1つの実施形態において、この発明は、多層ラミネートであって、可撓性ポリマーキャリヤーフィルム、およびこのキャリヤーフィルムに結合した艶消し剥離コートを有する剥離ライナー;艶消し剥離コートに剥離可能に接着された可撓性の押し出されたドライペイント移動層;および剥離ライナーとは反対側で、押し出されたドライペイント移動層へ結合されたドライ感圧接着剤層を含み;艶消し剥離コートが、優先的にドライペイント移動層へ剥離ライナーを接着させ、ドライペイント層の接着剤側を基材と接触させる時に、ドライペイント層への構造的支持のレベルを提供するのに十分なレベルの粘着性を有し;艶消し剥離コートは、この剥離コートが、ドライペイント層との接触から剥離された時、ドライペイント層の露出表面へ艶消し表面仕上げを移動させるための微粗面(micro−roughened surface)を形成するために固化または硬化されている樹脂材料を含み;接着剤層が、ラミネートを基材に接着させることを可能にし、ついでドライペイント層から剥離ライナーを除去する、室温における粘着性の抑制された初期レベルを有し、接着剤層が、ドライペイント層を基材に永久に結合させるのに十分な時間の経過によって、接着のその後の増進を起こす多層ラミネートに関する。
【0013】
1つの実施形態において、艶消し剥離コートから押し出されたドライペイント層へ移動された光沢のレベルは、85°で30%未満である。
【0014】
1つの実施形態において、ドライペイント移動層が、カラー層の上にある押し出しされた透明コート層を含み、この場合、透明コートが、透明コート層へ微粗面を移動させるための艶消し剥離コートと接触している。
【0015】
1つの実施形態において、剥離ライナーは、室温で本質的に非伸展性であるポリエステルフィルムを含む。
【0016】
1つの実施形態において、このラミネートは、ドライペイント層と接着剤層との間に強化性ポリマー支持体層を含み、この支持体層は、ドライペイント層よりも大きい引っ張り強さを有する。
【0017】
1つの実施形態において、剥離ライナーは、艶消し剥離コートから反対の、そのライナーの側面に、接着剤剥離コートをさらに含む。
【0018】
1つの実施形態において、このラミネートは、艶消し剥離コートをドライペイント層から分離するのに必要とされる剥離力が、接着剤剥離コート層を感圧接着剤層から分離するのに必要とされる剥離力よりも大きい、自己巻き(self−wound)形態を有する。
【0019】
1つの実施形態において、このラミネートは、艶消し剥離コートをドライペイント層から分離するのに必要とされる剥離力が、5.08cm(2インチ)あたり約20〜約180グラムの範囲にあり、この剥離ライナーの5.08cm(2インチ)幅のサンプルが、90°の角度で、1分あたり762cm(300インチ)の速度で引張られることによって、ドライペイント層から分離する、自己巻き形態を有する。
【0020】
1つの実施形態において、本発明は、内壁カバーとしての内装用途のためのドライペイント移動ラミネートであって、ドライペイント層への支持を与えるために剥離ライナーに剥離可能に付着されているドライペイント層、および内壁へペイント層を付着させるためにドライペイント層の、剥離ライナーとは反対側にある感圧接着剤層を含み、この剥離ライナーが、ドライペイント層から除去可能であって、ペイントされた内壁カバーとしてドライペイント層を曝露する剥離コートを有し、この剥離ライナーが、ドライペイント層と接触する、このライナーの、剥離コートとは反対側に接着剤剥離コートを有するラミネートにおいて、ドライペイント層が押し出された外部の透明コート層を含み、この剥離ライナーが、ポリマーキャリヤーフィルムを含み、その上にある剥離コートが、キャリヤーフィルムに結合され、かつドライペイント層と接触している艶消し剥離コート含み、この艶消し剥離コートが、固化状態において、キャリヤーフィルムから間隔があけられた微粗面を形成し、ドライペイント層へ剥離層を接着させるが、接着剤層が、壁へラミネートを接着させ、剥離ライナーが室温においてドライペイント層との接触から剥離された時にドライペイント層の露出表面へ艶消し仕上げを移動させる接着のレベル有する材料からできており、このラミネートは、艶消し剥離コートをドライペイント層から分離するのに必要とされる剥離力が、接着剤剥離コートを接着剤層から分離するために必要とされる剥離力よりも大きく、この艶消し剥離コートは、壁上でのドライペイント層の一体性を維持しつつ、これを壁へのその付着から剥離せずに、このライナーを除去し、かつドライペイント層へ艶消し表面を移動させるのに十分なレベルの剥離力を有する自己巻き形態ことを特徴とするラミネートに関する。
【0021】
1つの実施形態において、本発明は、多層ラミネートの製造方法であって、剥離ライナーの片側へペイント層を押し出す工程、および剥離ライナー上のペイント層を乾燥または硬化して、ドライペイント層を形成する工程であって、この剥離ライナーが、薄い可撓性ポリマーキャリヤーフィルムを含み、この剥離ライナーが、ドライペイント層と接触している剥離表面を有する工程;およびこのペイント層の、剥離ライナーとは反対側へ感圧接着剤層を塗布する工程を含む方法において、この剥離ライナーへ艶消し剥離コートを塗布する工程であって、この艶消し剥離コートが、分散された微粒子充填剤材料を有し、室温で固化状態を有し、艶消し表面を形成する樹脂材料を含む工程、および艶消し剥離コートの艶消し表面へペイント層を塗布する工程、および艶消し表面と接触しているドライペイント層を乾燥または硬化して、艶消し表面へドライペイント層を剥離可能に接着させる工程であって、この艶消し表面が、室温においてドライペイント層から剥離し、ラミネートが感圧接着剤を介して基材に接着され、剥離ライナーがそこから除去された時に、ドライペイント層の露出表面へ艶消し表面仕上げを移動させるのに適している工程を特徴とする方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(好ましい実施形態の説明)
「上全体に(over)」および「上に重なる(overlies)」という用語、および同系の用語、例えば「上に載っている(overlying)」などは、1つの層または第一層の、もう1つの層または第二層に対する関係を言う時、第一層が一部または完全に第二層の上にあるという事実について言う。第二層の上にある第一層は、第二層と接触していてもよく、接触していなくてもよい。例えば1つまたはそれ以上の追加層が、第一層と第二層との間に位置していてもよい。「下に(under)」および「下にある(underlies)」という用語および同系の用語、例えば「その下にある(underlying)」などは、第一層が第二層の上にあるのではなく、一部または完全にその下にあること以外、同様な意味を有する。
【0023】
「ドライペイント」という用語は、基材に塗布されており、使用者によって触られるか、または手で取り扱われた時、汚れたり染みになったりしないように、十分に乾燥または硬化されているペイント組成物のことを言う。このドライペイント組成物は、液体(すなわち溶剤ベースまたは水ベース)コーティングまたは皮膜形成組成物または熱融解コーティングまたは皮膜形成組成物に由来してもよい。1つの実施形態において、このドライペイント組成物は、1つまたはそれ以上の揮発性成分(例えば有機溶剤、水など)を含有する組成物に由来してもよく、この場合、このペイント組成物は、基材に塗布され、これらの揮発性成分が基材にペンキを接着させ、使用者に触られた時に汚れたり染みになったりしないように完全または十分に除去される程度まで乾燥させられる。「揮発性」という用語は本明細書において、乾燥温度および大気圧において揮発性である材料のことを言うために用いられている。
【0024】
「透明」という用語は、本発明のドライペイント移動ラミネートのドライペイントフィルム層の1つまたはそれ以上の上に重なる透明フィルム層について言う時、1つまたはそれ以上のドライペイントフィルム層が、透明フィルム層を通して見ることができることを意味する。この透明フィルム層は、半透明であってもよい。
【0025】
図1を参照すると、本発明のドライペイント移動ラミネートは、その図解された実施形態の1つにおいて、一般に参照番号100によって示され、上部表面112および下部表面114を有するドライペイント層またはフィルム層110;上部表面112の上にあり、かつこれに接着された接着剤層120;および下部表面114の上にあり、かつこれに接着された剥離ライナー130を含む。剥離ライナー130は、上部表面133および下部表面134を有する裏打ちライナー132;上部表面133の上にあり、かつこれに接着された第一剥離コーティング層135:および下部表面134の上にあり、かつこれに接着された第二剥離コーティング層136を含む。第一剥離コーティング層135は、キャリヤー剥離コート層または艶消し剥離コート層と呼ばれてもよい。第一剥離層135は、裏打ちライナー132の上部表面133とドライペイントフィルム層110の下部表面114との間に位置し、優先的に裏打ちライナー132の上部表面133に接着する。したがって剥離ライナー130がドライペイントフィルム層110から剥がし取られる時、剥離コーティング層135は、ドライペイントフィルム層110から分離し、裏打ちライナー132に接着されたままになる。剥離層136の下部表面137は、ラミネート100が、図2に図解されているように、ロール形態に巻かれる時に、接着剤層120の上部表面122に接触するのに適している。
【0026】
図2を参照すると、ドライペイント移動ラミネート100は、接着剤層120の上部表面122と接触している剥離コーティング層136の下部表面137とともに、ロール形態に巻かれる。剥離コーティング層136は、優先的に裏打ちライナー132に接着する。したがって、図2に図解されているドライペイント移動ラミネート100が巻き戻される時、剥離コーティング層136は、接着剤層120から分離し、裏打ちライナー132に接着したままになる。
【0027】
図3に図解されているドライペイント移動ラミネート100Aは、透明フィルム層140がドライペイントフィルム層110と剥離コーティング層135との間に位置していること以外、図1に図解されているドライペイント移動ラミネート100と同一である。剥離コーティング層135は、片側が透明フィルム層140へ、他方の側が裏打ちライナー132に接着し、優先的に裏打ちライナー132へ接着する。したがって剥離ライナー130が透明フィルム層140から剥がし取られる時、剥離コーティング層135は、透明フィルム層140から分離し、裏打ちライナー132へ接着したままになる。
【0028】
図4に図解されているドライペイント移動ラミネート100Bは、印刷装飾層150が、ドライペイントフィルム層110と透明フィルム層140との間に位置していること以外、図3に図解されているドライペイント移動ラミネート100Aと同一である。
【0029】
図5に図解されているドライペイント移動ラミネート100Cは、第二印刷装飾層160が、印刷装飾層150と透明フィルム層140との間に位置していること以外、図4に図解されているドライペイント移動ラミネート100Bと同一である。
【0030】
層150および160以外の追加の印刷装飾層が用いられてもよい。例えば本発明のラミネートは、互いの上に重なる印刷装飾層を、約5個またはそれ以上まで、1つの実施形態において約3個または約4個含有しうる。これらの印刷装飾層は、所望の印刷またはデザインを提供することができ、従来の印刷方法、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン、インクジェットなどを用いて加えることができる。
【0031】
図6に図解されているドライペイント移動ラミネート100Dは、剥離コーティング層136が存在せず、追加の剥離ライナー170が追加されて接着剤層120の上にあることを除いて、図1に図解されているラミネート100と同一である。剥離ライナー170は、上部表面173および下部表面174を有する裏打ちライナー172;および下部表面174の上にあり、かつこれに接着された剥離コーティング層176を含む。剥離層176は、裏打ちライナー172の下部表面174と接着剤層120の上部表面122との間に位置しており、優先的に裏打ちライナー172の下部表面174に接着している。したがって剥離ライナー170が接着剤層120から剥がし取られる場合、剥離コーティング層176が接着剤層120から分離し、裏打ちライナー172に接着したままになる。
【0032】
図7に図解されているドライペイント移動ラミネート100Eは、ラミネート100Eが、ドライペイントフィルム層110と接着剤層120との間に位置する支持体層180を含むことを除いて、図1に図解されているラミネート100と同一である。
【0033】
図8に図解されているドライペイント移動ラミネート100Fは、ラミネート100Fが、ドライペイントフィルム層110と接着剤層120との間に位置するバリヤー層190を含むこと以外、図1に図解されているラミネート100と同一である。
【0034】
図9に図解されているドライペイント移動ラミネート100Gは、ラミネート100Gが、ドライペイントフィルム層110と接着剤層120との間に位置する支持体層180を含むことを除いて、図1に図解されているラミネート100と同一である。ラミネート100Gはまた、ドライペイントフィルム層110と第一剥離コーティング層135との間に位置する印刷装飾層150、160、および165を含む。
【0035】
図10に図解されているドライペイント移動ラミネート100Hは、ラミネート100C中の剥離ライナー130が存在せず、剥離ライナー170が接着剤層120の上にあり、剥離ライナー176が、剥離ライナー170と接着剤層120との間に位置することを除いて、図5に図解されているドライペイント移動ラミネート100Cと同一である。
【0036】
ドライペイントフィルム層110は、約0.5〜約1.5ミル、1つの実施形態において約0.5〜約1.2ミル、1つの実施形態において約0.5〜約0.9ミル、1つの実施形態において約0.7ミルの厚さを有していてもよい。接着剤層120の厚さは、約0.4〜約1ミル、1つの実施形態において約0.4〜約0.8ミル、1つの実施形態において約0.4〜約0.6ミルの範囲にあってもよい。裏打ちライナー132の厚さは、約0.5〜約2ミル、1つの実施形態において約0.5〜約1.5ミル、1つの実施形態において約0.85〜約1.05ミルの範囲にあってもよい。第一剥離コーティング層135の厚さは、約0.05〜約0.3ミル、1つの実施形態において約0.1〜約0.2ミルの範囲にあってもよい。第二剥離コーティング層136の厚さは、約0.04〜約0.2ミル、1つの実施形態において約0.04〜約0.15ミル、1つの実施形態において約0.04〜約0.08ミルの範囲にあってもよい。透明フィルム層140の厚さは、約0.05〜約0.4ミル、1つの実施形態において約0.05〜約0.3ミルの範囲、1つの実施形態において約0.2ミルであってもよい。印刷装飾層150の厚さは、約0.02〜約0.15ミル、1つの実施形態において約0.02〜約0.08ミルの範囲にあってもよい。第二印刷装飾層160の厚さは、約0.02〜約0.15ミル、1つの実施形態において約0.02〜約0.1ミルの範囲にあってもよい。裏打ちライナー172の厚さは、約0.5〜約2ミル、1つの実施形態において約0.5〜約1.5ミル、1つの実施形態において約0.85〜約1.05ミルの範囲にあってもよい。剥離コーティング層176の厚さは、約0.04〜約0.2ミル、1つの実施形態において約0.04〜約0.15ミル、1つの実施形態において約0.04〜約0.08ミルの範囲にあってもよい。支持体層180は、約0.3〜約1.4ミル、1つの実施形態において約0.3〜約1.1ミル、1つの実施形態において約0.3〜約0.8ミル、1つの実施形態において約0.3〜約0.5ミルの範囲の厚さを有していてもよい。支持体層180が用いられる場合、ドライペイントフィルム層110と支持体層180との組み合わせの全体の厚さは、約0.5〜約1.5ミル、1つの実施形態において約0.5〜約1.2ミル、1つの実施形態において約0.5〜約0.9ミルの範囲、1つの実施形態において約0.7ミルであってもよい。バリヤー層190は、約0.01〜約0.1ミル、1つの実施形態において約0.05〜約0.1ミル、1つの実施形態において約0.01〜約0.02ミルの範囲の厚さを有していてもよい。上記厚さの各々は、ドライフィルムの厚さである。ラミネート100〜100Hは、使用者による使用を容易にするために適したあらゆる幅および長さを有していてもよい。例えばこの幅は、約1〜約200cm、1つの実施形態において10〜100cm、1つの実施形態において約30〜約40cmの範囲であってもよい。長さは、約10〜約6,500メートル、1つの実施形態において約15〜約1,000メートルの範囲であってもよい。1つの実施形態において、長さは約19〜約6,500メートルの範囲であってもよい。1つの実施形態において、長さは約17〜約20メートルの範囲であってもよい。1つの実施形態において、ラミネートは、約10〜約20cmの幅、約10〜約30cmの長さを有していてもよい。これらのラミネートは、フラットシートの形態で、または図2に図解されているようなロール形態で提供されてもよい。
【0037】
これらの層110、150、160、および165は、独立して1種以上のバインダーまたは樹脂、および1種以上の顔料を含んでいてもよい。支持体層180は、1種以上のバインダーまたは樹脂、および必要に応じて1種以上の顔料を含んでいてもよい。透明フィルム層140は、1種以上のバインダーまたは樹脂を含んでいてもよい。これらの層は、1種以上のバインダーまたは樹脂、1種以上の顔料(使用される場合)、水または1種以上の有機溶剤、および必要に応じて例えばレオロジー特性などの特性を制御するための1種以上の追加の添加剤を含む、液体コーティングまたはペイント組成物から作製されていてもよい。これらの層110、140、および180は、各々独立して、1種以上の押し出しフィルム層を含んでいてもよい。
【0038】
バインダーまたは樹脂は、従来、コーティングまたはペイント処方物に用いられている任意のバインダーまたは樹脂を含んでいてもよい。バインダーは、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。バインダーまたは樹脂は、合成樹脂または天然樹脂であってもよい。バインダーまたは樹脂は、フィルム形成材料を含んでいてもよく、これは1つの実施形態において、押し出し可能なフィルム形成材料であってもよい。有用なバインダーまたは樹脂の例としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、フタル酸または無水フタル酸樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが含まれる。バインダーまたは樹脂は、以下のものを含んでいてもよい。すなわち、例えばビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの単位を含有する、ビニルおよびビニリデンポリマーまたはコポリマー;エチレンまたはプロピレン単位、およびエーテル、ブタジエン、酸素化ブタジエン、イソプレン、酸素化イソプレン、ブタジエン−スチレン、ブタジエンビニルトルエン、イソプレン−スチレンなどの酸素化またはハロゲン化誘導体を含有する炭化水素ポリマーおよびコポリマー;アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステル、またはアクリロニトリルの単位を含有するポリマーまたはコポリマー;不飽和材料と反応したビニル炭化水素モノマー(例えばマレイン酸または無水マレイン酸とスチレンとの反応生成物);および広範には種々のほかの樹脂性ゴム様エラストマーラテックスポリマー、およびエチレン的不飽和モノマーのコポリマー、および安定水性ラテックス形態で入手可能なポリマーである。バインダーまたは樹脂は、塩化ビニルとビニルアセテートとのコポリマーを含んでいてもよい。バインダーまたは樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネート、メチレンジエチルジイソシアネート、イソシアヌレート、ウレア−ホルムアルデヒド、フェノールホルムアルデヒド、フェノール樹脂系接着剤、動物膠などを含んでいてもよい。使用され得るバインダーまたは樹脂のほかの例は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、およびフィブリン樹脂を含む。
【0039】
バインダーまたは樹脂は、1種以上のポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、イオノマー、およびこれらの混合物を含んでいてもよい。これらのポリオレフィンは、ASTMテスト方法1238によって測定された場合、約30未満、1つの実施形態において約20未満、1つの実施形態において約10未満のメルトインデックスまたはメルトフローレートを有するものとして特徴付けることができる。
【0040】
これらのポリオレフィンには、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどのポリマーおよびコポリマー、またはこのようなポリマーとコポリマーとのブレンドまたは混合物が含まれる。これらのポリオレフィンは、エチレンとプロピレンとのポリマーおよびコポリマーを含んでいてもよい。これらのポリオレフィンは、プロピレンホモポリマー、およびコポリマー(例えばプロピレン−エチレンコポリマー、およびプロピレン−1−ブテンコポリマー)を含んでいてもよい。ポリプロピレンおよびポリエチレンの互いとのブレンド、またはこれらのどちらかまたは両方とポリプロピレン−ポリエチレンコポリマーとのブレンドを用いることができる。これらのポリオレフィンフィルム形成材料は、高いプロピレン含量を有していてもよく、ポリプロピレンホモポリマーもしくはプロピレン−エチレンコポリマーもしくはポリプロピレンとポリエチレンとのブレンドは、低いエチレン含量であってもよく、またはプロピレン−1−ブテンコポリマーもしくはポリプロピレンとポリ−1−ブテンとのブレンドは、低いブテン含量であってもよい。
【0041】
低、中、および高密度ポリエチレンを含む、種々のポリエチレンが用いられてもよい。ポリエチレンについての低密度範囲は、約0.910〜約0.925g/cmであってもよく、中密度範囲は、約0.925〜約0.940g/cmであってもよく、高密度範囲は、約0.940〜約0.965g/cmであってもよい。有用な低密度ポリエチレン(LDPE)の一例は、Huntsmanから入手可能なRexene1017である。
【0042】
単独で、またはプロピレンコポリマーと組み合わせて用いることができるプロピレンホモポリマーとしては、種々のプロピレンホモポリマー(例えばASTMテストD1238、条件Lによって測定された場合、約0.5〜約20のメルトフローレート(MFR)を有するもの)が挙げられる。1つの実施形態において、約10未満、1つの実施形態において約4〜約10のMFRを有するプロピレンホモポリマーを用いることができる。これらのプロピレンホモポリマーは、約0.88〜約0.92g/cmの範囲の密度を有するものとして特徴付けることができる。多数の有用なプロピレンホモポリマーは、多様な供給源から市販されており、いくつかの有用なポリマーとしては、12.0g/10分のメルトフローおよび0.90g/cmの密度を有する、Union Carbideから入手しうる5A97;また8.8g/10分のMFIおよび0.90g/cmの密度を有する、Union Carbideから入手しうるDX5E66;および3.9g/10分のMFIおよび0.90g/cmの密度を有する、Union CarbideからのWRD5−1057が挙げられる。有用な商用プロピレンホモポリマーも、FinaおよびMontelから入手しうる。
【0043】
これらのポリアミド樹脂としては、EMS American Grilon Inc.,Sumter,SCから、一般的な商品名Grivoryとして入手しうる樹脂、例えばCF6S、CR−9、XE3303、およびG−21が挙げられる。Grivory G−21は、125℃のガラス転移温度、90ml/10分のメルトフローインデックス(DIN53735)、および15の破断点伸び(ASTMD638)を有する非晶質ナイロンコポリマーである。Grivory CF65は、135℃の融点、50ml/10分のメルトフローインデックス、および350%以上の破断点伸びを有する、ナイロン6/12フィルムグレード樹脂である。Grilon CR9は、200℃の融点、200ml/10分のメルトフローインデックス、および250%における破断点伸びを有する別のナイロン6/12フィルムグレード樹脂である。Grilon XE3303は、200℃の融点、60ml/10分のメルトフローインデックス、および100%の破断点伸びを有するナイロン6.6/6.10フィルムグレード樹脂である。これらのポリアミド樹脂としては、例えばUnion Camp,Wayne,New Jerseyから、Uni−Rez製品ラインとして入手しうるもの、およびBostik、Emery、Fuller、Henkelから(Versamid製品ラインとして)入手しうるダイマーベースのポリアミド樹脂が挙げられる。これらのポリアミドには、二量化植物酸をヘキサメチレンジアミンで縮合することによって生成されたものが含まれる。Union Campから入手しうるポリアミドの例としては、Uni−Rez2665;Uni−Rez2620;Uni−Rez2623;およびUni−Rez2695が挙げられる。
【0044】
これらのポリスチレンとしては、スチレンおよび置換スチレン(例えばα−メチルスチレン)のホモポリマーならびにコポリマーが挙げられる。スチレンコポリマーおよびターポリマーの例としては、アクリロニトリル−ブテン−スチレン(ABS);スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN);スチレンブタジエン(SB);スチレン−無水マレイン酸(SMA);およびスチレン−メチルメタクリレート(SMMA)などが挙げられる。
【0045】
これらのポリウレタンには、脂肪族ポリウレタンならびに芳香族ポリウレタンが含まれる。
【0046】
これらのポリエステルは、種々のグリコールまたはポリオールおよび1種以上の脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸から調製することができる。ポリエチレンテレフタレート(PET)およびPETG(シクロヘキサンジメタノールで変性されたPET)は、Eastmanを含む種々の市販供給源から入手しうる有用なフィルム形成材料である。例えばKodar6763は、Eastman Chemicalから入手しうるPETGである。DuPontからの別の有用なポリエステルは、Selar PT−8307であり、これはポリエチレンテレフタレートである。
【0047】
アクリレートポリマーおよびコポリマーおよびアルキレンビニルアセテート樹脂(例えばEVAポリマー)を用いることができる。例としては、Escorene UL−7520(Exxon)、エチレンと19.3%ビニルアセテートとのコポリマー;Nucrell 699(DuPont)、メタクリル酸11%を含有するエチレンコポリマーなどが挙げられる。
【0048】
イオノマー(分子鎖のイオン結合を含有するポリオレフィン)が用いられてもよい。イオノマーの例としては、イオノマーエチレンコポリマー(例えばSurlyn1706(DuPont))が挙げられ、これは、エチレンメタクリル酸コポリマーの亜鉛塩をベースとした鎖間イオン結合を含有すると考えられている。DuPontのSurlyn1702は、用いうるイオノマーである。
【0049】
ポリカーボネートも有用であり、これらは、Dow Chemical Co.(Calibre)G.E.Plastics(Lexan)およびBayer(Makrolon)から入手しうる。これらのポリカーボネートは、界面的プロセスにおけるビスフェノールAと塩化カルボニルとの反応によって得ることができる。分子量は、約22,000〜約35,000で変動してもよく、メルトフローレートは、約4〜約22g/10分の範囲内にあってもよい。
【0050】
顔料は、装飾的コーティングの製造において用いられる任意の顔料であってもよい。これらとしては、不透明顔料(例えば二酸化チタンおよび酸化亜鉛)、ならびに着色顔料(例えばカーボンブラック、イエロー酸化物、ブラウン酸化物、黄褐色酸化物、生および焼きシエナ土またはアンバー、クロム酸化物グリーン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ウルトラマリーンブルー、カドミウム顔料、クロム顔料など)が挙げられる。これらの顔料としては、有機レッド(例えばアゾレッド、キナクリドンレッド、およびペリレンレッド)、ならびに有機イエロー(例えばジアリリドイエロー)が挙げられる。混合金属酸化物顔料が用いられてもよい。充填剤顔料(例えばクレー、シリカ、タルク、マイカ、ウオロアストナイト木粉、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなど)も、コーティングおよびペイント処方物中に伝統的に用いられている従来量で添加することができる。
【0051】
溶剤は、有機ベースの溶剤(例えばケトン、エステル、脂肪族化合物、芳香族化合物、アルコール、グリコール、グリコールエーテルなど)であってもよい。これらとしては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、ホワイトスピリット、アルカン、シクロアルカン、ベンゼン、炭化水素置換芳香族化合物(例えばトルエン、キシレンなど)、イソパラフィン溶剤、およびこれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。あるいは、水または水ベースの溶液を、バインダーまたは樹脂とのエマルジョンを形成するために用いることができる。水ベースの溶液としては、水−アルコール混合物などが挙げられる。溶剤または水は十分に揮発性であり、したがって基材に塗布された場合、溶剤が蒸発して、バインダーまたは樹脂、顔料(用いられている場合)、およびその他のあらゆる追加の非揮発性成分が後に残る。
【0052】
用いることができる追加の成分としては、湿潤剤;可塑剤;縣濁補助剤;チキソトロピー剤(例えばシリカ);撥水添加剤(例えばポリシロキサン化合物);難燃添加剤;殺生剤;消泡剤;流動剤などが挙げられる。
【0053】
層110、150、160、および165を提供するために用いられる液体ペイントまたはコーティング組成物についての顔料濃度は、約10〜約30重量%、1つの実施形態において約13〜約27重量%の範囲であってもよい。バインダーまたは樹脂濃度は、約20〜約40重量%、1つの実施形態において約22〜約37重量%の範囲であってもよい。水または有機溶剤濃度は、約30〜約70重量%、1つの実施形態において約40〜約60重量%の範囲であってもよい。追加成分(例えば湿潤剤、縣濁剤等)は、当該分野において公知の濃度で、例えば約5重量%まで、1つの実施形態において約0.1〜約5重量%までの濃度で提供されてもよい。層110、150、160、および165の製造において用いられるコーティングまたはペイント組成物は、約5〜約35%、1つの実施形態において10〜約30%の範囲の顔料容積濃度(PVC)を有していてもよい。フィルム層110、150、160、165、および180の製造のために用いられる液体ペイントまたはコーティング組成物は、公知の技術を用いて混合されてもよい。
【0054】
ドライペイントフィルム層110は、単一コートまたは多重コートのペイントを含んでいてもよく、連続層の形態にあり、一方、印刷装飾層150、160、および165は独立して、連続層または不連続層の形態にあってもよい。層110用の多重コートが用いられる場合、各コートは、同一または異なる処方物を有していてもよい。層150、160、および/または165は、層110と同一な色彩または異なる色彩を有していてもよい。層150、160、および/または165は、同じ色彩を有していてもよく、または互いに異なる色彩を有していてもよい。層110は、背景の色彩を提供するために用いられてもよく、一方で、層150、160、および/または165は、パターンまたはデザインを提供するために用いられてもよい。例えば層150、160、および/または165は、擬似仕上げまたは「ラギング」もしくは「スポンジング」の外観を提供するために用いることができる。層150、160、および/または165は、1つ以上の色彩を有する所望のプリントまたはデザイン画像(例えば花模様)を提供するために用いることができる。これらのデザインは、反復デザインまたはランダム非反復デザインの形態にあってもよい。
【0055】
透明フィルム層140は、単一コーティング層または多重コートを含んでいてもよく、上記の樹脂材料のどれを含んでいてもよい。多重コートが用いられる場合、各コートは、同一または異なる処方物を有していてもよい。透明層140は、押し出しされてもよい。用いることができる樹脂の特定の例としては、ポリ塩化ビニル、および塩化ビニルとアクリル酸またはメタクリル酸とのコポリマーが挙げられる。透明フィルム層140は主として、これが透明または半透明であるという事実によって、ドライペイントフィルム層110から識別可能である。透明フィルム層140は、1つの実施形態において、向上した擦り傷抵抗性、染み抵抗性、および/または再コーティング性をドライペイントフィルム層またはその下にある層へ提供する。向上した再コーティング性とは、透明フィルム層140の存在が、別のドライペイントフィルム層または印刷装飾層のその上へのその後の塗布、または従来のペイントまたは壁カバー(例えば壁紙)のその上への塗布を容易にするという事実のことを言う。
【0056】
支持体層180は、上記のバインダーまたは樹脂材料のどれから形成されてもよい。支持体層は、溶液またはエマルジョンから形成されてもよく、下記のコーティング技術のどれを用いて塗布されてもよい。支持体層180は、押し出しされてもよい。支持体層180は、上記顔料の1種以上を含有してもよい。1つの実施形態において、支持体層180は、中間色(例えばグレー、ライトブルー、ライトレッドなど)をこれに供給するのに十分な顔料を含有する。支持体層180中の顔料濃度(用いられる場合)は、約10重量%まで、1つの実施形態において約6〜約10重量%の範囲であってもよい。
【0057】
層110、層140、および層180は独立して、所望の特性(例えば外見特性(透明、不透明、または着色フィルム)、耐久性、および加工特徴)を提供するために、無機充填剤、またはほかの有機または無機添加剤を含有してもよい。有用な材料の例には、炭酸カルシウム、二酸化チタン、金属粒子、繊維、難燃剤、抗酸化化合物、熱安定剤、光安定剤、紫外線安定剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、酸受容体などが含まれる。
【0058】
結晶性を増すため、およびこれによって剛性を増すために、核生成剤が、層110、層140、または層180の1つ以上へ添加されてもよい。用いることができる核生成剤には、無機核生成剤および有機核生成剤が含まれる。無機核生成剤の例には、カーボンブラック、シリカ、カオリン、およびタルクが含まれる。有機核生成剤の例には、脂肪族一塩基酸もしくは二塩基酸、またはアリールアルキル酸(例えばナトリウムスクシネート、ナトリウムグルタレート、ナトリウムカプロエート、ナトリウム−4−メチルバレレート、アルミニウムフェニルアセテート、およびナトリウムシンナメート)が含まれる。芳香族および脂環式カルボン酸のアルカリ金属およびアルミニウム塩(例えばアルミニウムベンゾエート、ナトリウムベンゾエートまたはカリウムベンゾエート、ナトリウムベータナフトレート、リチウムベンゾエート、およびアルミニウム第三ブチルベンゾエート)も、有用な有機核生成剤である。置換ソルビトール誘導体(例えばアルキル基が約2〜約18個の炭素原子を含有するビス(ベンジリデン)およびビス(アルキルベンジリデン)ソルビトール)が、有用な核生成剤である。ソルビトール誘導体(例えば1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ−パラ−メチルベンジリデンソルビトール、および1,3,2,4−ジ−パラ−メチルベンジリデンソルビトール)も用いることができる。皮膜形成調合物中に組み込まれた核生成剤の量は、このフィルムの約100〜約6,000ppmの範囲であってもよい。1つの実施形態において、核生成剤の量は、約1,000〜約5,000ppmであってもよい。
【0059】
層110、層140、または層180の1つまたはそれ以上は、層140および/または層180への層110の接着を向上させるために、少量の接着性樹脂を含有してもよい。同様に、またはこれに代わって、接着性樹脂の結合層は、層110と層140との間、または層110と層180との間に配置することができる。接着性樹脂は、エチレン/ビニルアセテートコポリマー(例えばDuPontから商品名Elvaxとして入手しうるもの)であってもよい。DuPontから商品名Bynelとして入手しうる接着性樹脂も用いることができる。
【0060】
1つの実施形態において、層110、層140、および/または層180は、室温において非伸縮性であり、かつ非弾性である。
【0061】
接着剤層120は、感圧接着剤(PSA)層、湿分活性化性接着剤層、または熱活性化性接着剤層を含んでいてもよい。接着剤は、フィルム基材との使用のために、当該分野において公知のあらゆる感圧、湿分活性化性、または熱活性化性接着剤を含んでいてもよい。接着剤層120は、連続または不連続層の形態であってもよく、1つの接着剤、または2つまたはそれ以上の接着剤の混合物を含んでいてもよい。この接着剤層は、いくつかの区域に比較的強い接着剤を有し、ほかの区域に比較的弱い接着剤を有するパターン化された接着剤層の形態であってもよい。1つの実施形態において、この接着剤層は、初期粘着性を提供し、ラミネートのわずかな動きによって、永久結合を形成する前に、配置調節をすることを可能にする。1つの実施形態において、この接着剤によって、ペイントフィルム層の使用がもはや望まれない場合に、基材からのドライペイントフィルム層の容易な剥ぎ取りを可能にする。1つの実施形態において、接着剤層は、ラミネートが基材に塗布された場合、このラミネートの境界を越えるにじみを限定量だけしか生じないことを特徴とする。1つの実施形態において、にじみは生成されない。接着剤は、ゴムベースの接着剤、アクリル接着剤、ビニルエーテル接着剤、シリコーン接着剤、またはこれらの2つまたはそれ以上の混合物を含んでいてもよい。接着剤は、熱融解、溶剤ベース、または水ベースの接着剤として塗布されてもよい。有用な接着剤材料は、主要成分として、接着性ポリマー(例えばアクリル型ポリマー;ブロックコポリマー;天然ゴム、再生ゴム、またはスチレン−ブタジエンゴム;粘着性付与された天然または合成ゴム;エチレンとビニルアセテートとのコポリマー;エチンレン−ビニル−アクリルターポリマー;ポリイソブチレン;ポリ(ビニルエーテル)など)を含有してもよい。ほかの材料、例えば粘着性付与樹脂、可塑剤、酸化防止剤、充填剤、ワックスなどが接着剤中に含まれてもよい。
【0062】
これらの接着剤は、次のカテゴリーに分類することができる:ランダムコポリマー接着剤(例えばアクリレートおよび/またはメタクリレートコポリマー、α−オレフィンコポリマー、シリコーンコポリマー、クロロプレン/アクリロニトリルコポリマーなどをベースとするもの);線状ブロックコポリマー(すなわち、A−BおよびA−B−A型)、分岐ブロックコポリマー、スターブロックコポリマー、グラフトまたはラジアルブロックコポリマーなどをベースとするものを包含するブロックコポリマー接着剤;ならびに天然および合成ゴム接着剤である。有用な感圧接着剤の記載は、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,Vol.13.Wiley−Interscience Publishers(New York,1988)に見ることができる。有用な感圧接着剤のさらなる記載は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology,Vol.1.Interscience Publishers(New York,1964)に見ることができる。
【0063】
用いることができる感圧接着剤には、H.B.Fuller Company(St.Paul,Minn.)からHM−1597、HL−2207−X、HL−2115−X、HL−2193−Xとして入手しうる熱融解感圧接着剤が含まれる。ほかの有用な感圧接着剤には、Century Adhesives Corporation,Columbus,Ohioから入手しうるものが含まれる。
【0064】
シリコーンベースのPSA、ゴムベースのPSA、およびアクリルベースのPSAを包含する従来のPSAが有用である。熱融解接着剤のほかの商品例は、Ato Findley,Inc.(Wauwatusa,Wisconsin)によって販売されているH2187−01である。さらには、米国特許第3,239,478号(Harlan)に記載されているゴムベースのブロックコポリマーPSAも用いることができ、この特許は、このような熱融解接着剤の開示について本明細書により参考として援用される。
【0065】
1つの実施形態において、感圧接着剤は、ゴムベースのエラストマー材料(例えばジブロック構造A−B、トリブロックA−B−A、ラジアルまたはカップル構造(A−B)、およびこれらの組み合わせであり、ここで、Aは、室温で非ゴム状またはガラス状または結晶性であるが、より高温では流体の硬質熱可塑性相またはブロックを表わし、Bは、使用中または室温においてゴム状であるかエラストマー性であるソフトブロックを表わす)によって表わされる、線状、枝分かれ、グラフト、またはラジアルブロックコポリマーを包含する。これらの熱可塑性エラストマーは、ゴム状セグメント約75重量%〜約95重量%、および非ゴム状セグメント約5重量%〜約25重量%を含んでいてもよい。
【0066】
これらの非ゴム状セグメントまたは硬質ブロックは、単環式および多環式芳香族炭化水素、およびより詳しくは、天然で単環式であるかまたは二環式であり得るビニル置換芳香族炭化水素のポリマーを含む。これらのゴム状ブロックまたはセグメントは一般的に、脂肪族共役ジエンのホモポリマーまたはコポリマーのポリマーブロックである。ゴム状材料(例えばポリイソプレン、ポリブタジエン、およびスチレンブタジエンゴム)を、ゴム状ブロックまたはセグメントを形成するために用いることができる。ゴム状セグメントには、ポリジエン、およびエチレン/ブチレンまたはエチレン/プロピレンコポリマーの飽和オレフィンゴムが含まれる。後者のゴムは、対応不飽和ポリアルキレン部分(例えばポリブタジエンおよびポリイソプレン)から、これらの水素化によって得ることができる。
【0067】
利用することができるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロックコポリマーには、エラストマー特性を示すあらゆるブロックコポリマーが含まれる。これらのブロックコポリマーは、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、スターブロック、ポリブロック、またはグラフトブロックコポリマーであってもよい。この明細書および特許請求の範囲全体において、ブロックコポリマーの構造的特徴に関するジブロック、トリブロック、マルチブロック、ポリブロック、およびグラフトまたはグラフトブロックという用語には、文献(例えばEncyclopedia of Polymer Science and Engineering,Vol.2(1985)John Wiley & Sons,Inc.,New York,pp.325−326、およびJ.E.McGrathによるBlock Copolymers,Science Technology,Dale J.Meier,Ed.,Harwood Academic Publishers,1979、1〜5ページ)に規定されているような、これらの通常の意味が与えられるべきである。
【0068】
このようなブロックコポリマーは、約40重量%までのビニル芳香族炭化水素を含有するビニル芳香族炭化水素の共役ジエンに対する様々な比を含んでもよい。したがって、線状またはラジアル対称または非対称であり、式A−B、A−B−A、A−B−A−B、B−A−B、(AB)0,1,2...、BAなど(ここで、Aは、ビニル芳香族炭化水素のポリマーブロック、または共役ジエン/ビニル芳香族炭化水素テーパーコポリマーブロックであり、Bは、共役ジエンのゴム状ポリマーブロックである)によって表わされる構造を有するマルチブロックコポリマーを利用することができる。
【0069】
これらのブロックコポリマーは、周知のブロック重合または共重合手順のいずれかによって調製することができる。これらの手順には、モノマーの連続添加、モノマーの増分添加、または例えば米国特許第3,251,905号;第3,390,207号;第3,598,887号;および第4,219,627号に例証されているようなカップリング技術が含まれる。周知のように、テーパーコポリマーブロックは、共役ジエンとビニル芳香族炭化水素モノマーとの混合物を、これらの共重合反応速度の差を利用して共重合することによって、マルチブロックコポリマー中に組み込むことができる。米国特許第3,251,905号;第3,639,521号;および第4,208,356号を包含する様々な特許が、テーパーコポリマーブロックを含有するマルチブロックコポリマーの調製について記載している。これらの特許の開示は、本明細書により参考として援用される。
【0070】
ポリマーおよびコポリマーを調製するために利用することができる共役ジエンは、4〜約10個の炭素原子、より一般的には4〜6個の炭素原子を含有するものである。例には、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが含まれる。これらの共役ジエンの混合物も用いることができる。好ましい共役ジエンは、イソプレンおよび1,3−ブタジエンである。
【0071】
コポリマーを調製するために利用することができるビニル芳香族炭化水素の例には、スチレンおよび様々な置換スチレン(例えばo−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−第三−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、2,3−ジメチルスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ブロモスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレンなど)が含まれる。好ましいビニル芳香族炭化水素はスチレンである。
【0072】
共役ジエンとビニル芳香族化合物との上記コポリマーの多くは、商品として入手しうる。水素化前のブロックコポリマーの数平均分子量は、約20,000〜約500,000、好ましくは約40,000〜約300,000である。
【0073】
これらのコポリマーの中の個々のブロックの平均分子量は、ある制限の内で様々に変わりうる。大部分の例において、ビニル芳香族ブロックは、約2,000〜約125,000程度、好ましくは約4,000〜60,000の数平均分子量を有する。水素化の前または後のいずれかの共役ジエンブロックは、約10,000〜約450,000、より好ましくは約35,000〜150,000程度の数平均分子量を有する。
【0074】
同様に、水素化の前は、共役ジエン部分のビニル含量は一般に、約10%〜約80%であり、ビニル含量は好ましくは、約25%〜約65%であり、特に改変ブロックコポリマーがゴム状弾性を示すのが望まれる場合、35%〜55%である。このブロックコポリマーのビニル含量は、核磁気共鳴によって測定することができる。
【0075】
ジブロックコポリマーの具体例には、スチレン−ブタジエン(SB)、スチレン−イソプレン(SI)、およびこれらの水素化誘導体が含まれる。トリブロックポリマーの例には、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、α−メチルスチレン−ブタジエン−α−メチルスチレン、およびα−メチルスチレン−イソプレン α−メチルスチレンが含まれる。本発明における添加剤として有用な、商品として入手しうるブロックコポリマーの例には、Shell Chemical Companyから入手しうる、次の表IIに列挙されているものが含まれる。
(表II)
【0076】
【表1】

Vector4111は、Dexco(Houston,Texas)から入手しうるSISブロックコポリマーである。
【0077】
1,4異性体と1,2異性体との混合物のゴム状セグメントを含むSBSコポリマーの水素化の際、スチレン−エチレン−ブチレン スチレン(SEBS)ブロックコポリマーが得られる。同様に、SISポリマーの水素化は、スチレン−エチレン プロピレン−スチレン(SEPS)ブロックコポリマーを生じる。
【0078】
ブロックコポリマーの選択的水素化は、例えばラネーニッケル、貴金属(例えば白金、パラジウムなど)の触媒、および可溶性遷移金属触媒の存在下における水素化を包含する多様な周知のプロセスによって実施することができる。用いることができる適切な水素化プロセスは、ジエン含有ポリマーまたはジエン含有コポリマーが不活性炭化水素希釈剤、例えばシクロヘキサン中に溶解され、可溶性水素化触媒の存在下に水素との反応によって水素化されるプロセスである。このような手順は、米国特許第3,113,986号および第4,226,952号に記載されている。これらの特許の開示は、本明細書により参考として援用される。ブロックコポリマーのこのような水素化は、水素化前のこれらのもとの不飽和含量の約0.5%〜約20%のポリジエンブロック中の残留不飽和含量を有する水素化コポリマーを選択的に生成するような様式で、およびそのような程度まで実施される。
【0079】
1つの実施形態において、ブロックコポリマーの共役ジエン部分は、少なくとも90%飽和であり、より多くの場合少なくとも95%飽和であり、一方、ビニル芳香族部分は、有意に水素化されていない。有用な水素化ブロックコポリマーには、スチレン−イソプレン−スチレンのブロックコポリマーの水素化生成物(例えばスチレン−(エチレン/プロピレン)−スチレンブロックポリマー)が含まれる。ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロックコポリマーが水素化された場合、ポリマー中の1,2−ポリブタジエン対1,4−ポリブタジエン比は、約30:70〜約70:30であることが望ましい。このようなブロックコポリマーが水素化された場合、結果として生じる生成物は、エチレンと1−ブテン(EB)との規則性コポリマーブロックに似ている。共役ジエンがイソプレンとして用いられる場合、結果として生じる水素化生成物は、エチレンとプロピレン(EP)との規則性コポリマーブロックに似ている。
【0080】
多くの選択的に水素化されたブロックコポリマーが、Shell Chemical Companyから、一般的な商品名称「Kraton G」という商品として入手しうる。1つの例は、Kraton G1652であり、これは、スチレンエンドブロック約30重量%、およびエチレンと1−ブテン(EB)とのコポリマーであるミッドブロックを含む水素化SBSトリブロックである。G1652のより低い分子量バージョンは、ShellからKraton G1650という名称で入手しうる。Kraton G1651は、スチレン約33重量%を含有する別のSEBSブロックコポリマーである。Kraton G1657は、約13重量%スチレンを含有するSEBSジブロックコポリマーである。このスチレン含量は、Kraton G1650およびKraton G1652中のスチレン含量よりも低い。
【0081】
別の実施形態において、選択的に水素化されたブロックコポリマーは、以下の式のおのである:
(AB)
(式中、n=0または1であり;oは1〜100であり;pは0または1であり;水素化前の各Bは、主に、約20,000〜約450,000の数平均分子量を有する重合共役ジエン炭化水素ブロックであり;各Aは、主に、約2,000〜約115,000の数平均分子量を有する重合ビニル芳香族炭化水素ブロックであり;Aのブロックは、このコポリマーの約5重量%〜約95重量%を構成し、ブロックBの不飽和は、もとの不飽和の約10%未満である)。ほかの実施形態において、ブロックBの不飽和は、水素化の際にそのもとの値の5%未満へ減少し、水素化ブロックコポリマーの平均不飽和は、そのもとの値の20%未満に減少する。
【0082】
これらのブロックコポリマーはまた、例えばα、β−オレフィン的不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸試薬を、上記のようなビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの選択的に水素化されたブロックコポリマーに対して反応させることによって得ることができるような官能基化ポリマーも包含しうる。グラフトブロックコポリマー中のカルボン酸試薬間の反応は、溶液中で、またはフリーラジカル開始剤の存在下におけるメルトプロセスによって実施することができる。
【0083】
カルボン酸試薬でグラフト化されている、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとの様々な選択的に水素化されたブロックコポリマーの調製は、米国特許第4,578,429号;第4,657,970号;および第4,795,782号を含む多くの特許に記載されており、共役ジエンとビニル芳香族化合物とのグラフト化された選択的に水素化されたブロックコポリマー、およびこのような化合物の調製に関するこれらの特許の開示は、本明細書により参考として援用される。米国特許第4,795,782号は、溶解プロセスおよびメルトプロセスによるグラフト化ブロックコポリマーの調製例を提供し、記載する。米国特許第4,578,429号は、二軸スクリュー押し出し機におけるメルト反応による、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンでの、無水マレイン酸を有するKraton G1652(SEBS)ポリマーのグラフト化の一例を含む。
【0084】
スチレンとブタジエンとの、商品として入手しうるマレエート化された選択的水素化コポリマーの例には、ShellからのKraton FG1901X、FG1921X、およびFG1924Xが含まれ、これらは、マレエート化された選択的水素化SEBSコポリマーと呼ばれることが多い。FG1901Xは、無水コハク酸としての約1.7重量%結合官能基、および28重量%のスチレンを含有する。FG1921Xは、無水コハク酸としての約1重量%結合官能基、および29重量%のスチレンを含有する。FG1924Xは、約13%のスチレン、および無水コハク酸としての約1%の結合官能基を含有する。
【0085】
有用なブロックコポリマーはまた、Nippon Zeon Co.,(日本の東京都千代田区丸ノ内2−1)からも入手しうる。例えばQuintac3530は、Nippon Zeonから入手でき、線状スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーであると考えられる。
【0086】
これらの接着剤組成物は、少なくとも1つの固体粘着剤樹脂成分を含有してもよい。固体粘着剤は、本明細書において、80℃以上の軟化点を有するものとして規定される。固体粘着剤樹脂成分が存在する場合、これらの接着剤組成物は、熱可塑性エラストマー成分約40〜約80重量%、および固体粘着剤樹脂成分約20%〜約60重量%(1つの実施形態においては約55%〜約65重量%)を含んでいてもよい。固体粘着剤は、粘着性または接着性を形成するのに十分に、この混合物のモジュラスを減少させる。同様に、固体粘着剤(特により高い分子量の固体粘着剤(例えば約2,000を超える分子量)およびより低い分散性(Mw/Mn=約3未満)を有するもの)は、ポリマーフィルム層中への移行に対して、より感受性が低くてもよく、このことが望ましい。なぜなら、フィルム層110または180中への粘着剤の移行は、寸法不安定性を引起こしうるからである。
【0087】
固体粘着剤樹脂には、炭化水素樹脂、ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ポリテルペン樹脂、および特性の適切なバランスを示すほかの樹脂が含まれる。多様な有用固体粘着剤樹脂が商品として入手しうる。例えばArizona Chemical Companyによって、商品名Zonatacとして販売されているテルペン樹脂、および石油炭化水素樹脂(例えばExxon Chemical Companyによって商品名Escorezとして販売されている樹脂)である。有用な固体粘着剤の1つの特定例は、Escorez2596であり、これは、分子量2,100、分散率(Mw/Mn)2.69を有するC〜C(芳香族改変脂肪族)合成粘着剤である。別の有用な固体粘着剤は、Escorez1310LCであり、これは、分子量1350、分散率1.8を有する脂肪族炭化水素樹脂として識別される。Wingtack95は、主にピペリレンおよびイソプレンに由来する重合構造からなる、Goodyear,Akron,Ohioから入手しうる合成粘着剤樹脂である。
【0088】
同時押し出しされるべき接着剤混合物のモジュラスもまた、液体ゴム(すなわち室温で液体のゴム)の組み込みによって低下させることができる。液体ゴムは一般に、少なくとも5,000、より多くの場合少なくとも20,000の分子量を有する。接着剤調合物の全体の重量を基準として10重量%未満、5重量%未満の量においてでさえ液体ゴムの組み込みの結果、ポリマーフィルム材料と同時押し出し可能な接着剤を生じる。液体ゴムの組み込みは、増加した粘着性および接着性を有する接着剤を生成しうる。液体ブロックコポリマー(例えば液体スチレン−イソプレンブロックコポリマー)が用いられてもよい。例には、Shell Chemical Companyから入手しうるKraton LVSI−101が含まれる。もう1つの例は、高分子量ポリイソプレンの解重合によって得られた液体ポリイソプレンである。商品として入手しうる解重合された高分子量ポリイソプレンの一例は、Elementis Performance Polymers,Belleville,N.J.からのIsolene D−400であり、この液体ゴムは、約20,000の分子量を有する。接着剤混合物中に組み込むことができるほかの液体ゴムには、液体スチレン−ブタジエンゴム、液体ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴムなどが含まれる。
【0089】
接着剤層120は、その上にあるペイントフィルム層の不透明度を向上させ、より薄いペイントフィルム層の使用によって所望のレベルの不透明度を達成するのを可能にするために、1つまたはそれ以上の顔料を含有してもよい。上に識別された顔料のどれを用いてもよい。具体例には、二酸化チタンおよびカーボンブラックが含まれる。顔料容積濃度は、約10%までであってもよく、1つの実施形態において、約5〜約10%、および1つの実施形態において約2〜約8%であってもよい。
【0090】
接着剤組成物はまた、ほかの材料、例えば酸化防止剤、熱および光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色料、ブロッキング防止剤、強化剤、加工助剤などを含んでいてもよい。ヒンダードフェノールおよびアミン酸化防止化合物が、これらの接着剤組成物中に含まれてもよく、非常に多様なこのような酸化防止化合物が、当該分野において公知である。多様な酸化防止化合物が、Ciba−Geigyから、一般的な商品名称「Irganox」および「Irgafos」として入手しうる。例えばヒンダードフェノール酸化防止剤n−オクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)−プロプリオネートが、一般的な商品名称「Irganox 1076」として入手しうる。Irganox1010は、テトラキス(メチレン3−(3’,5’−ジ−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェノール)プロプリオネート)メタンとして識別される。Irgafos168は、Ciba−Geigyからのもう1つの有用な酸化防止剤である。ヒドロキノン−ベースの酸化防止剤もまた、利用することができ、このような酸化防止剤の一例は、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノンである。光安定剤、熱安定剤、およびUV吸収剤も、接着剤組成物中に含めることができる。紫外線吸収剤には、ベンゾ−トリアゾール誘導体、ヒドロキシベンジルフェノン、安息香酸のエステル、蓚酸、ジアミドなどが含まれる。光安定剤には、ヒンダードアミン光安定剤が含まれ、熱安定剤には、ジチオカルバメート組成物、例えば亜鉛ジブチルジチオカルバメートが含まれる。
【0091】
これらの接着剤組成物は、所望の特性を与えるために、無機充填剤、ならびにほかの有機および無機添加剤を含有してもよい。有用な充填剤の例には、炭酸カルシウム、二酸化チタン、金属粒子、繊維などが含まれる。有用なエンドブロック強化剤の一例は、Neville ResinsからのCumar LX509である。
【0092】
バリヤー層190は、上記のアクリレートポリマーまたはコポリマー、ポリビニルアルコール、エチレンとビニルアセテートに由来するコポリマー、およびエチレンとビニルアセテートとポリビニルアルコールに由来するコポリマーのどれを含んでいてもよい。このバリヤー層は、ポリビニルアルコール、ウレタン、Cymel385(メラミンホルムアルデヒド樹脂として識別されるCytecの製品)、およびポリアジリジン(例えばトリメトール−トリスN(メチルアジリジニル)プロプリオネートとして識別され、Avecia Resinsから入手しうるNeoCryl CX100)から得られるポリマーブレンドを含んでいてもよい。1つの実施形態におけるポリビニルアルコール対ウレタンの重量比は、約20:80である。このバリヤー層は、本発明のラミネートがドライペイントフィルム層110中に加えられている基材からの、染料または顔料およびほかの材料の移行を阻害または減少させるために備えられてもよい。次の実施例は、バリヤー層190の形成に用いることができる特定のコーティング組成物を例証する。
【0093】
【表2−1】

【0094】
【表2−2】

裏打ちライナー132および172は独立して、紙、ポリマーフィルム、またはこれらの組み合わせを含んでいてもよい。これらの裏打ちライナーは、1つの実施形態において、室温において熱安定であり、非エラストマー性、および非伸展性である。紙ライナーは、これらを用いることができる多様な用途によって有用である。紙はまた、比較的安価であり、望ましい特性、例えばブロック防止、帯電防止、寸法安定性を有し、再生できる可能性がある。従来の紙コーティングおよび処理装置において取り扱うのに十分な引っ張り強さを有するあらゆる型の紙を、裏打ちライナーとして用いることができる。したがってあらゆる型の紙を、最終用途および特定の個人的好みに応じて用いることができる。用いることができる紙の型の中には、クレーコーテッド紙、グラシン、ポリマーコーテッド紙、麻、および例えばソーダ、スルファイト、またはスルフェート(Kraft)方法、中性スルフィド蒸解、アルカリ−塩素方法、硝酸方法、セミケミカル方法などの方法によって調製された、同様なセルロース材料が含まれる。裏打ちライナーとして、あらゆる重量の紙を用いることができるが、1リームあたり約30〜約120ポンドの範囲の重量を有する紙が有用であり、1リームあたり約60〜約100ポンドの範囲の重量を有する紙を用いることができる。本明細書において用いられている「リーム」という用語は、3,000平方フィートに等しい。
【0095】
あるいはまた、裏打ちライナー132および172は独立して、ポリマーフィルムを含んでいてもよく、ポリマーフィルムの例には、ポリオレフィン、ポリエステル、およびこれらの組み合わせが含まれる。ポリオレフィンフィルムは、1分子あたり2〜約12個の炭素原子、1つの実施形態において2〜約8個の炭素原子、1つの実施形態において2〜約4個の炭素原子を有するモノオレフィンのポリマーおよびコポリマーを含んでいてもよい。このようなホモポリマーの例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテンなどが含まれる。コポリマーのブレンド、またはコポリマーとホモポリマーとのブレンドから調製されたフィルムが用いられてもよい。これらのフィルムは、単層または多層として押し出しされてもよい。
【0096】
裏打ちライナー132および172として用いることができるもう1つの型の材料は、片側または両側がポリマーコーティングでコーティングされているクラフトライナーから基本的に構成されているポリコーテッドクラフトである。高、中、または低密度ポリエチレン、プロピレン、ポリエステル、またはほかの同様なポリマーフィルムから構成されてもよいポリマーコーティングが、このライナーへ強度および/または寸法安定性を加えるために、基材表面上にコーティングされる。これらの型のライナーの重量は、1リームあたり約30〜約100ポンドの範囲であり、1リームあたり約94〜約100ポンドが有用である。全体として、最終裏打ちライナー132は、約10%〜約40%のポリマー、および約60%〜約90%の紙を含んでいてもよい。両面コーティングの場合、ポリマーの量は、紙の上部表面と下部表面との間で適切に等しく分割されてもよい。
【0097】
裏打ちライナー132および172は、1つの実施形態において、基材へラミネートを加えた時にこれらが除去されるまで、ラミネートへ構造的一体性を与える。これらのライナーのどちらかまたは両方の使用の結果として、本発明のラミネートとともに、半剛性または強化性裏打ちシートを用いる必要がない。
【0098】
剥離コーティング層135は、剥離コーティング材料の単一コートまたは多重コートを含んでいてもよい。多重コートが用いられる時、各コートは、同じ調合を有してもよく、または異なる調合が用いられてもよい。剥離コーティング層135は、ドライペイント移動ラミネートの製造およびこのようなラミネートの正常な取扱いの間、剥離コーティング層135と、ドライペイントフィルム層110(図1または6〜8)、透明フィルム層140(図3〜5)、または印刷装飾層165(図9)のいずれかの間に、フィルム層110、140、または165からの剥離コーティング層135の分離を防ぐのに十分な粘着性または接着性を与えるが、このラミネートを使用する時、剥離コーティング層135と層110、140、または165との間に容易な分離を与えるのに十分な剥離特性を有する、上記バインダーまたは樹脂のどれを含んでいてもよい。剥離コーティング層135は、メラミン樹脂で架橋結合されたアルキド樹脂および/またはビニル樹脂を含んでいてもよい。アルキド樹脂には、1つまたはそれ以上の多価アルコールの、1つまたはそれ以上の多塩基酸または無水物との縮合によって形成された樹脂が含まれる。多価アルコールにはグリセロールが含まれ、多塩基酸または無水物には、無水フタル酸が含まれる。多塩基酸が、一塩基酸、例えばアクリル酸または植物油脂肪酸によって一部置換されている変性アルキドが用いられてもよい。用いることができるビニル樹脂には、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、塩化ビニルとビニルアセテートとのコポリマー、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが含まれる。メラミン樹脂には、メラミンとホルムアルデヒド、またはメチレン橋を与えうる化合物との縮合によって製造されたアミノ樹脂が含まれる。アルキドおよび/またはビニル樹脂のメラミン樹脂での架橋結合は、典型的には、剥離コーティング135が裏打ちライナーへ塗付され、乾燥または硬化された時に発生する。1つの実施形態において、剥離コーティングは、固体ベースで0〜約80重量%、1つの実施形態において約10〜約30重量%のアルキド樹脂;0〜約80重量%、1つの実施形態において約10〜約30重量%のビニル樹脂;および約10〜約30重量%、1つの実施形態において約20〜約25重量%のメラミン樹脂を含む。
【0099】
剥離コーティング層135は、ドライペイントフィルム層110の表面114、透明フィルム層140の表面141、または印刷装飾層165に放射して、層110、140、または165に艶消しまたはフラット仕上げを備えさせる、1つまたはそれ以上の固体微粒子を含有してもよい。微粒子が存在する時、剥離コーティング層135は、艶消し剥離コートまたは艶消し剥離コーティング層と呼ばれてもよい。用いることができる微粒子は、ペイントフィルム層における使用のために上記された充填剤顔料のいずれであってもよい。具体的な例には、タルクおよびアルミニウムシリケートが含まれる。不規則形状(例えば小板形状)を有する微粒子を用いることができる。これらの微粒子の使用を制御することによって、ドライペイントフィルム層、透明フィルム層、または印刷装飾層の表面仕上げを制御することができる。例えばこれらの微粒子を用いることによって、ドライペイントフィルム層、透明フィルム層、または印刷装飾層に、フラットまたは半光沢仕上げを備えさせることができる。ペイントフィルム層、透明フィルム層、または印刷装飾層には、これらの微粒子を用いず、またはその使用を最小限にすることによって、光沢仕上げを備えさせることができる。微粒子対樹脂またはバインダーの重量比は、約1.1:1まで、1つの実施形態において約0.7:1〜約1.1:1、1つの実施形態において約0.7:1〜約0.9:1、および1つの実施形態において約0.9:1〜約1.1:1の範囲であってもよい。
【0100】
剥離コーティング層136および176は独立して、当該分野において公知のあらゆる剥離コーティング組成物を含んでいてもよい。シリコーン剥離コーティング組成物が用いられてもよい。シリコーン剥離コーティング組成物は典型的には、ポリオルガノシロキサン、例えばポリジメチルシロキサンを含む。この発明に用いられるシリコーン剥離コーティング組成物は、室温硬化、熱硬化、または放射線硬化されてもよい。一般に、室温および熱硬化性組成物は、少なくとも1つのポリオルガノシロキサン、およびこのようなポリオルガノシロキサン用の少なくとも1つの触媒(または硬化剤)を含む。これらの組成物はまた、少なくとも1つの硬化加速剤および/または接着性促進剤を含有してもよい。当該分野において公知のように、いくつかの材料は、両方の機能を発揮する能力、すなわち速度を増し、硬化温度を減少させるなどのための硬化加速剤として、また基材へのシリコーン組成物の結合を改良するための接着性促進剤として作用する能力を有する。適切な場合のこのような二重機能の添加剤の使用は、本発明の範囲内にある。
【0101】
図1〜9に図解されている実施形態において、ドライペイントフィルム層110、透明フィルム層140、または印刷装飾層165から剥離コーティング層135を分離するのに必要とされる剥離力は有利には、接着剤層120から剥離コーティング層136を分離するのに必要とされる剥離力よりも大きい。図6に図解されている実施形態において、ドライペイントフィルム層110から剥離コーティング層135を分離するのに必要とされる剥離力は有利には、接着剤層20から剥離コーティング層176を分離するのに必要とされる剥離力よりも大きい。1つの実施形態において、ドライペイントフィルム層110、透明フィルム層140、または印刷装飾層165から剥離コーティング層135を分離するのに必要とされる剥離力は、2インチあたり約20〜約180グラム(g/2インチ)、1つの実施形態において30〜約150g/2インチ、1つの実施形態において、40〜約120g/2インチ、1つの実施形態において50〜約100g/2インチ、1つの実施形態において50〜約90g/2インチ、1つの実施形態において約70〜約90g/2インチ、1つの実施形態において約50〜約65g/2インチの範囲内にあってもよい。1つの実施形態において、接着剤層120から剥離コーティング層136または176を分離するのに必要とされる剥離力は、10〜約150g/2インチ、1つの実施形態において約20〜約150g/2インチ、1つの実施形態において、約20〜約90g/2インチ、1つの実施形態において約30〜約150g/2インチ、1つの実施形態において約30〜約100g/2インチ、1つの実施形態において約30〜約70g/2インチの範囲内である。これらの剥離力を測定するためのテスト方法は、層110、140、または165から、または接着剤コーティングされた基材から、2インチ幅の剥離コーティングされたライナーを分離するのに必要とされる力を測定することを包含し、この剥離コーティングされたライナーは、この層または基材に対して90°の角度で延びており、1分あたり300インチの率で引っ張られる。このテストは、室温で実施されてもよい。
【0102】
層135、136、140、176、180、および190の各々は独立して、公知の技術を用いて塗布、および乾燥および/または硬化されてもよい。塗布技術には、グラビア印刷、リバースグラビア印刷、オフセットグラビア印刷、ロールコーティング、はけ塗り、ナイフ−オーバーロール、計量ロッド、リバースロールコーティング、ドクターナイフ、浸漬、ダイコーティング、スロットダイコーティング、スプレー、カーテンコーティング、スライドコーティング、スライドカーテンコーティング、押し出し、同時押し出し、フレキソ印刷、凸版、回転スクリーン、フラットスクリーンなどが含まれる。装飾層150、160、および165は、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン、インクジェットなどを包含する公知の印刷技術を用いて塗布されてもよい。塗布された層は、熱への暴露、またはイオン化または非イオン化化学線の公知形態への暴露によって、乾燥および/または硬化されてもよい。用いることができる乾燥または硬化温度は、約115℃〜約160℃、1つの実施形態において約140℃〜約150℃の範囲であってもよい。有用な型の放射線には、紫外線および電子ビームが含まれる。熱もしくは放射線乾燥および/または硬化のこれらの形態を発生させるための装置は、当業者に周知である。層110および120、ならびに層140および180の1つまたはそれ以上は、押し出しされてもよい。層110および/または180は、接着剤層120とともに同時押し出しされてもよい。1つの実施形態において、支持体層180は、接着剤層120とともに同時押し出しされてもよい。
【0103】
層110、140、または180の各々は独立して、単層フィルム、または2以上の隣接する同時押し出しされた層の多層フィルムを含んでいてもよい。例えば層110、140、または180は、ポリオレフィンの1つの層、およびポリオレフィンと、エチレンとビニルアセテート(EVA)とのコポリマーとのブレンドの1つの層を含んでいてもよい。1つの実施形態において、フィルム層110、140、または180は、3つの層、例えばポリオレフィンのベースまたはコア層、および同一または異なるポリマーブレンドを含んでいてもよいベースまたはコア層の両側にあるスキン層を含んでいてもよい。
【0104】
ドライペイントフィルム層110または支持体層180は、図11に図解されている別々の押し出し機、または図12に図解されている二重ダイ押し出し機を用いて、接着剤層120とともに同時押し出しされてもよい。図11を参照すると、剥離ライナー200は、ロール240から巻き出され、押し出しダイ210を通過して進行させられ、そこでこれは接着剤層120でコーティングされ、ついで押し出しダイ220を通過し、ここで支持体層180は、接着剤層120上にコーティングされる。その結果生じた同時押し出し物は、収集ロール250によって示されているようにロール形態で収集される。図12を参照すると、剥離ライナー200は、二重押し出しダイ230を通過して進行させられ、このダイは、接着剤層120および支持体層180とともに剥離ライナー200を同時にコーティングする。その結果生じた同時押し出し物は、収集ロール250によって示されているように、ロール形態で収集される。この同時押し出し物の所望量が製造されてしまった時、収集ロール250はこのプロセスから除去され、同一または異なる地理的位置における別個の操作の間、その後の加工処理(例えばコーティング、印刷など)のために保存され、これによって向上した製造融通性を与える。あるいは、収集されるのではなく、この同時押し出し物は、同じ製造操作の間、コーティング、印刷などのために順路にしたがって送られてもよい。ドライペイントフィルム層110は、上記手順にしたがって接着剤層120とともに同時押し出しされてもよい。基材へ感圧接着剤およびフィルム形成層の両方を塗布するために有用なマルチダイ塗布方法はさらに、公開されているPCT国際出願番号第PCT/US95/11807号;第PCT/US95/11733号;第PCT/US95/11734号;および第PCT/US95/11717号に記載されている。これらの特許は、本明細書に参考として援用される。同時押し出しされるポリマーフィルム材料および接着剤組成物は、ストレートであってもよく、またはこれらはエマルジョンまたは溶剤ベースであってもよい。エマルジョンおよび溶剤ベースのアクリルベースPSAは公知であり、例えばそれぞれ米国特許第5,639,811号、および同第5,164,444号に記載されており、これらの特許は、このような開示のために本明細書に参考として援用される。フィルム材料および/または接着剤組成物のエマルジョンが用いられる時、水は、米国特許第5,716,669号(LaRoseら)に記載され、かつ特許請求されている方法を用いて押し出し機において除去されてもよい。1つの実施形態において、同時押し出しされるフィルム材料および接着剤は、実質的に水および/または溶剤を含まない(例えば約1重量%未満)組成物である。同時押し出しプロセスの間の水または溶剤の存在は結果として、同時押し出しフィルム中のピンホールおよび気泡を生じうる。蒸気によるフィルム中の空隙の存在は、「湿分スリット」と呼ばれることもある。
【0105】
ポリマーフィルム材料および接着剤が共押し出しされる時、ポリマーフィルム材料および接着剤の熱融解粘度は、フィルム欠陥を回避するため、および共押し出しプロセスの間のポリマーフィルム材料と接着剤との混ざり合いを回避するため、ポリマーフィルム材料および接着剤の連続層および均一層の共押し出し物を生成し得る粘度の窓および範囲内にあり得る。このポリマーフィルム材料は、共押し出しプロセスの間に発生するせん断速度で、接着剤の熱融解粘度の約0.07〜約15倍の係数(factor)内にある熱融解粘度を有し得る。せん断速度は、約100秒−1〜約10,000秒−1の範囲であり得る。この係数は、約1〜約15であり得、1つの実施形態において約1〜約10であり得る。ポリマーフィルム材料および接着剤が、押し出し温度において比較的類似のメルト粘度を有することもまた望ましい。例えば、接着剤が従来の熱融解接着剤である場合、接着剤の押し出し温度は、約150℃〜約200℃の範囲であり得、1つの実施形態において約175℃〜約200℃の範囲内であり得る。接着剤とともに用いるために選択されたポリマーフィルム材料は、約200℃以下の押し出し温度を有し得、1つの実施形態において約150℃〜約180℃の範囲であり得る。
【0106】
図1に示されているドライペイント移動ラミネート100は、上記塗布技術の1つを用いて裏打ちライナー132の下部表面134へ剥離コーティング136を塗布し、ついで剥離コーティングを硬化することによって製造し得る。剥離コーティング層136のコート重量は、1平方メートルあたり約0.1〜約1グラム(gsm)であり得、1つの実施形態において約0.25〜約0.35gsmの範囲内であり得る。剥離コーティング層135はついで、上記塗布技術(例えば、グラビア印刷)の1つを用いて、裏打ちライナー132の上部表面133に塗布され、ついで乾燥または硬化される。剥離コーティング135のコート重量は、約2.5〜約6.5gsmであり得、1つの実施形態において約4.5〜約5.5gsmであり得る。ドライペイントフィルム層110を形成するための液体ペイントまたはコーティング組成物はついで、上記塗布技術(例えば、リバースロールまたはスロットダイ)の1つを用いて、剥離コーティング層135の表面に塗布され、ついで乾燥または硬化される。ドライペイントフィルム層110のコート重量は、約20〜約60gsmであり得、1つの実施形態において約30〜約40gsmであり得る。1つまたはそれ以上のコートが塗布され得る。ついで感圧接着剤層120が、上記塗布技術(例えば、スロットダイ)の1つを用いて、ドライペイントフィルム層110の上部表面112に塗布され、ついで乾燥または硬化される。感圧接着剤は、移動ラミネーションを用いて塗布され得る。感圧接着剤層120のコート重量は、約10〜約30gsmであり得、1つの実施形態において約11〜約17gsmであり得る。ついでドライペイント移動ラミネート100は、公知の技術を用いて、図2に示されるように、ロール形態に巻かれ得る。
【0107】
図3に示されるドライペイント移動ラミネート100Aは、透明フィルム層140が、剥離コーティング層135の表面に塗布され、ついでドライペイントフィルム層110の塗布前に乾燥または硬化されること以外、ラミネート100の製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。ついでドライペイントフィルム層110は、透明フィルム層140の表面に塗布される。透明フィルム層140は、上記塗布技術の1つ(例えば、グラビア印刷)を用いて塗布され得る。透明フィルム層140のコート重量は、約1〜約5gsmであり得、1つの実施形態において約2.5〜約3.5gsmである。1つまたはそれ以上のコートが塗布され得る。ついでドライペイント移動ラミネート100Aは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロール形態に巻かれ得る。
【0108】
図4に示されるドライペイント移動ラミネート100Bは、印刷装飾層150を形成するための液体ペイント組成物が、透明フィルム層140の表面に塗布され、ついでドライペイントフィルム層110の塗布前に硬化されること以外、ラミネート100Aの製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。ついでドライペイントフィルム層110が、印刷装飾層150の表面に塗布される。印刷装飾層150は、上記印刷技術(例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン、インクジェットなど)のいずれかを用いて塗布され得る。印刷装飾層150のコート重量は、約0.3〜約2gsmであり得、1つの実施形態において約0.3〜約0.7gsmであり得る。ついでドライペイント移動ラミネート100Bは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロールとして巻かれ得る。
【0109】
図5に示されるドライペイント移動ラミネート100Cは、第二印刷装飾層160を形成するための液体ペイント組成物が、透明フィルム層140の表面に塗布され、ついで印刷装飾層150の塗布前に乾燥または硬化されること以外、ラミネート100Bの製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。ついで印刷装飾層150が、第二印刷装飾層160の表面全体に塗布される。第二印刷装飾層160は、上記印刷技術(例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン、インクジェットなど)のいずれかを用いて塗布され得る。第二印刷装飾層160のコート重量は、約0.3〜約2gsm、1つの実施形態において約0.3〜約0.7gsmの範囲であり得る。ついでドライペイント移動ラミネート100Cは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロールとして巻かれ得る。
【0110】
図6に示されるドライペイント移動ラミネート100Dは、剥離ライナー170が、接着剤層120と接触している剥離コーティング層176とともに接着剤層120へ接着されること以外、図1に示されるラミネート100の製造のために用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。
【0111】
図7に示されるドライペイント移動ラミネート100Eは、支持体層180が、ドライペイントフィルム層へ接着されること以外、図1に図解されたラミネート100の製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。支持体層180は、接着剤層120と共押し出しされ得、ついでドライペイントフィルム層110が、支持体層180上にコーティングされ得る(例えばグラビア印刷)。ついでドライペイント移動ラミネート100Eは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロールとして巻かれ得る。
【0112】
図8に示されるドライペイント移動ラミネート100Fは、バリヤー層190が、ドライペイント移動フィルム層110上にコーティングされること以外、図1に示されるラミネート100の製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。ついでドライペイント移動ラミネート100Fは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロールとして巻かれ得る。
【0113】
図9に示されるドライペイント移動ラミネート100Gは、支持体層180が、ドライペイント移動層110に接着されること以外、図1に示されるラミネート100の製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。支持体層180は、接着剤層120とともに共押し出しされ得る。印刷装飾層150、160、および165は、ドライペイントフィルム層110全体に連続的にコーティングされ得る。ついでドライペイント移動ラミネート100Gは、公知の技術を用いて、図2に示されるようにロールとして巻かれ得る。
【0114】
図10に示されるドライペイント移動ラミネート100Hは、ラミネート100Cに用いられている剥離ライナーが除去され、剥離ライナー170および付随の剥離層が含まれること以外、図5に示されるラミネート100Cの製造に用いられた手順と同じ手順を用いて製造され得る。ドライペイントフィルム層110および接着剤層120は、剥離ライナー170の剥離層176の上に共押し出しされ得る。
【0115】
本発明のドライペイント移動ラミネートは、単一生産ラインまたは多重生産ライン、または多重生産施設において製造され得る。多重生産ラインまたは施設を用いた場合、このラミネートの一部は、ロールラミネートとして生産され、乾燥または硬化され、巻き取られ、次の生産ラインまたは施設に移され、巻き出され、さらに追加層の塗布を用いて処理され得る。例えばドライペイントフィルム層110および接着剤層120は、多重ラインで付着され得るか、またはこれらは単一ラインで順に付着され得るか、またはこれらは例えば共押し出しまたはマルチダイコーティング方法によって同時に付着され得る。単一生産ラインにおける生産は、少なくとも1つの実施形態において、比較的薄くて繊細なフィルム材料を含むことがあるものについて、余分の処理、保存、および輸送工程を回避することによって、より効率的になり得る。
【0116】
ドライペイント移動ラミネート100は、図2に示されるロールからラミネートを巻き出し、同時に、カバーされることになる基材(例えば、壁)へラミネートを塗布することによって用いることができる。この基材は、あらゆるフラット表面を含み得る。このフラット表面は、ウオールボード、プラスチックシート、金属シート、複合材料などを含み得る。基材は、内面(すなわち、室内表面)または外面(屋外表面)を含み得る。ラミネートは、基材と接触している接着剤層120とともに基材を覆って置かれる。ついで剥離ライナー130が剥がし取られ、接着剤層120によって基材へ接着されたドライペイントフィルム層110が残される。このラミネートの使用の利点は、少なくとも1つの実施形態において、継ぎ目が実質的に消失し、したがって目立たないという事実によって、塗布されたドライペイントフィルム層の一部と、次の隣接して塗布されたドライペイントフィルム層とを重ね合わせることが可能であるということである。この利点は、少なくとも一部、ドライペイントフィルム層110が比較的薄いという事実によって与えられる。同様に、ドライペイントフィルム層110の光沢および不透明性も、継ぎ目を隠すこの能力に寄与する。
【0117】
ドライペイント移動ラミネート100Aは、ラミネート100と同様に基材へ塗布され得る。剥離ライナー130が剥がし取られる時、ドライペイントフィルム層110、透明フィルム層140、および接着剤層120は、基材と接触している接着剤層120とともに基材へ接着されたままである。
【0118】
ドライペイント移動ラミネート100Bは、ラミネート100と同様に基材へ塗布され得る。剥離ライナー130が剥がし取られる時、ドライペイントフィルム層110、印刷装飾層150、透明フィルム層140、および接着剤層120は、基材と接触している接着剤層120とともに基材へ接着されたままである。
【0119】
ドライペイント移動ラミネート100Cは、ラミネート100と同様に基材へ塗布され得る。剥離ライナー130が剥がし取られる時、層110、150、および160、透明フィルム層140、および接着剤層120は、基材と接触している接着剤層120とともに基材へ接着したままである。
【0120】
ドライペイント移動ラミネート100Dは、このラミネートが有利には、ロールではなくフラットシートの形態で提供され、剥離ライナー170は、接着剤層120が基材へ接着される前に剥がし取られること以外、ラミネート100と同様に基材に塗布され得る。
【0121】
ドライペイント移動ラミネート100Eは、基材へ接着剤層120を接着させ、ついで剥離ライナー130を除去することによって基材へ塗布され得る。
【0122】
ドライペイント移動ラミネート100Fは、基材へ接着剤層120を接着させ、剥離ライナー130を除去することによって基材へ塗布され得る。
【0123】
ラミネート100Gは、基材へ接着剤層120を接着させ、剥離ライナー130を除去することによって基材へ塗布され得る。
【0124】
ラミネート100Hは、このラミネートから剥離ライナー170および付随剥離コーティング176を剥がし取り、ついで基材へ接着剤層120を塗布することによって基材へ塗布され得る。このラミネートは、専門的なアプリケーターを用いて塗布することができ、このアプリケーターは、このラミネートの残りが基材に塗布されるにつれて、剥離ライナー170および付随剥離層176を巻き取るか、またはコイル状に巻く。
【実施例】
【0125】
(実施例1および実施例2)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0126】
第一剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、6.5〜7.75gsmのコート重量で、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。この艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである:26重量%のメチルイソブチルケトン、6重量%のイソプロパノール、34.8重量%のLankyd13−1425(アクリル変性アルキルとして識別される、Akzo Resinsによって供給されている製品)、2.6重量%のElvacite2042(ポリエチルメタクリレートポリマーとして識別される、Lucite Internationalによって供給されている製品)、30重量%のMicrotalc MP15−38(タルク増量剤顔料として識別される、Barrett’s Mineralsによって供給されている製品)、2.5重量%のCycat4040(パラトルエンスルホン酸として識別される、Cytecによって供給されている製品)、および8.7重量%のCymel303(メラミン樹脂として識別される、Cytecによって供給されている製品)。この艶消し剥離コートを、149℃の温度で、強制温風を用いて乾燥する。
【0127】
透明フィルム層140に対応する透明フィルム層を、コート重量2.7〜2.9gsmで、グラビア印刷を用いて艶消し剥離コートへ塗布し、120℃の温度で、強制温風を用いて乾燥する。透明層の調合は、次のとおりである:46.7重量%のメチルエチルケトン、31.3重量%のトルエン、11重量%のVYNS(5〜20重量%のビニルアセテートを含有する塩化ビニル/ビニルアセテートコポリマーとして識別される、Union Carbideの製品)、および11重量%のVitel2200B(ポリエステルコポリマーとして識別される、Bosticの製品)。
【0128】
次のペイント組成物を、1つは実施例1のため、他方は実施例2のために、透明層上のドライペイント層またはフィルム層110に対応するドライペイント層を形成するために用いる。実施例1は、濃い褐色の色調を有するが、一方で、実施例2は、オレンジパステルの色調を有する。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0129】
【表3】

実施例1の顔料容積比は10%であり、実施例2について、これは27%である。上記ペイント調合物を、リバースローラーコーターを用いて透明層へ塗布し、135℃の温度で乾燥して溶剤を追い出す。ドライペイント層の各々のドライフィルムの厚さは、0.7ミルである。
【0130】
ついで着色感圧接着剤を、14〜20gsmのコート重量で、移動ラミネーションを用いてドライペイント層へ塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を供給する。感圧接着剤の調合は、次のとおりである:70〜90重量%の2−エチルヘキサールアクリレート、1〜10重量%のアクリル酸、10〜20重量%のメチルアクリレート、3.7%のUCD1106E(二酸化チタン分散濃縮物として識別される、Rohm and Haasの製品)、および0.3重量%のUCD1507E(カーボンブラック分散濃縮物として識別される、Rohm and Haasの製品)。
【0131】
(実施例3)
実施例1および2に用いられた手順を繰り返すが、ただし、ドライペイント層またはフィルム層110に対応するドライペイント層を形成するために、次の液体ペイント組成物を用いる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0132】
【表4】

上記ペイント組成物は、ライトブルー色を有する。このドライペイントフィルム層のドライフィルムの厚さは、0.6〜0.8ミルである。
【0133】
(実施例4)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0134】
第一剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、コート重量4.4〜4.6gsmで、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである:50.54重量%のメチルイソブチルケトン、7.84重量%のイソプロパノール、8.93重量%のLankyd13−1425、10.68重量%のVAGH(ヒドロキシ変性ポリ塩化ビニル/ポリビニルアセテートコポリマーとして識別される、Union Carbideの製品)、22重量%のMicrotalcMP15−38、2重量%のCycat4040、および6.8重量%のCymel303。艶消し剥離コートを、温度149℃で、強制温風を用いて乾燥する。
【0135】
透明層140に対応する透明層の第一コートを、コート重量1.3〜2gsmで、グラビア印刷を用いて艶消し剥離コートに塗布し、温度120℃で、強制温風を用いて乾燥する。ドライフィルムの厚さは、0.05〜0.1ミルである。この第一透明層コートの調合は、次のとおりである:41.5重量%のメチルエチルケトン、41.5重量%のメチルイソブチルケトン、および17重量%のElvacite2042(ポリメチルメタクリレートとして識別される、Lucite Internationalの製品)。
【0136】
透明フィルム層140に対応する透明フィルム層の第二コートを、コート重量1.0〜1.5gsmで、グラビア印刷を用いて、透明フィルム層の第一コート全体に塗布し、温度120℃で、強制温風を用いて乾燥する。ドライフィルムの厚さは、0.03〜0.7ミルである。この第二透明層コートの調合は、次のとおりである:41.5重量%のメチルエチルケトン、41.5重量%のメチルイソブチルケトン、および17重量%のVYHH(5〜20重量%のビニルアセテートを含有する塩化ビニル/ビニルアセテートコポリマーとして識別される、Union Carbideの製品)。
【0137】
第二印刷装飾層160に対応する装飾層を、コート重量3.0〜3.2gsmで、透明コーティング層の第二コートの上全体に印刷し、温度120℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0138】
【数1】

印刷装飾層150に対応する装飾層を、コート重量0.8gsmで、第二印刷装飾層160に対応する上記装飾層の上全体に印刷し、温度120℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0139】
【数2】

次のペイント組成物を、コート重量30〜32gsmで、印刷装飾層150に対応する上記装飾層の上全体にコーティングし、温度120℃にて温風中で乾燥して、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0140】
【数3】

ついで着色感圧接着剤を、コート重量17gsmで、移動ラミネーションを用いて、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層の上全体に塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を生じる。感圧接着剤の調合は、次のとおりである:ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとの架橋結合コポリマーを含有する非粘着性化アクリルエマルジョン96重量%、3.7重量%のUCD1106E、および0.3重量%のUCD1507E。
【0141】
(実施例5)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0142】
第一剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、コート重量4.4〜4.6gsmで、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。艶消し剥離コートを、温度149℃で、強制温風を用いて乾燥する。艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである(すべての数値は重量部である)。
【0143】
【数4】

透明フィルム層140に対応する透明フィルム層を、コート重量13gsmで、リバースロールコーターを用いて艶消し剥離コートへ塗布し、温度120℃で、強制温風を用いて乾燥する。ドライフィルムの厚さは、0.4ミルである。透明フィルム層コートの調合は、次のとおりである(すべての数値は重量部である)。
【0144】
【数5】

印刷装飾層150に対応する装飾層を、コート重量1gsmで、上記透明フィルム層の上全体に印刷し、温度120℃にて温風中で乾燥する。この装飾層に用いられたペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0145】
【数6】

次のペイント組成物を、コート重量66gsmで、印刷装飾層150に対応する上記装飾層の上全体にコーティングし、温度138℃にて温風中で乾燥し、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0146】
【数7】

ついで感圧接着剤を、コート重量15〜20gsmで、移動ラミネーションを用いて、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層の上全体に塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を生じる。感圧接着剤は、非粘着性化アクリルエマルジョンである。感圧接着剤の調合は、次のとおりである:70〜90重量%の2−エチルヘキサールアクリレート、1〜10重量%のアクリル酸、および10〜20重量%のメチルアクリレート。
【0147】
(実施例6)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0148】
剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。剥離コートを、温度148.9℃で強制温風を用いて乾燥する。艶消し剥離コートを、コート重量4.0〜5.0gsmで塗布する。艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである(すべての数値は重量部である)。
【0149】
【数8】

透明フィルム層140に対応する透明フィルム層を、コート重量30gsmで、2ミルbyrdバーを用いて、艶消し剥離コートNo.2の上全体に塗布し、温度126.7℃で温風を用いて乾燥する。透明フィルム層の調合は、次のとおりである(すべての数値は重量部である)。
【0150】
【数9】

次のペイント組成物を、コート重量96gsmで、上記透明フィルムの上全体にコーティングし、温度126.7℃にて温風中で乾燥し、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0151】
【数10】

ついで感圧接着剤を、コート重量17gsmで、移動ラミネーションを用いて、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層の上全体に塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を生じる。感圧接着剤の調合は、次のとおりである:ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとの架橋結合コポリマーを含有する非粘着性化エマルジョン96重量%、3.7重量%のUCD1106E、および0.3重量%のUCD1507E。
【0152】
(実施例7)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0153】
第一剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、コート重量4.4〜4.6gsmで、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである:50.54重量%のメチルイソブチルケトン、7.84重量%のイソプロパノール、8.93重量%のLankyd13−1425、10.68重量%のVAGH(ヒドロキシ変性ポリ塩化ビニル/ポリビニルアセテートコポリマーとして識別される、Union Carbideの製品)、22重量%のMicrotalc MP15−82、2重量%のCycat4040、および6.8重量%のCymel303。艶消し剥離コートを、温度149℃で強制温風を用いて乾燥する。
【0154】
透明フィルム層140に対応する透明フィルム層を、コート重量12〜16gsmで、グラビア印刷を用いて艶消し剥離コートに塗布し、温度165℃で強制温風を用いて乾燥する。ドライフィルムの厚さは、0.35〜0.5ミルである。この透明フィルム層の調合は、次のとおりである(すべての数値は重量部である)。
【0155】
【数11】

第二印刷装飾層160に対応する装飾層を、コート重量0.3〜1.2gsmで、透明コーティング層の上全体に印刷し、温度105℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0156】
【数12】

印刷装飾層150に対応する装飾層を、コート重量0.3〜1.2gsmで、第二印刷装飾層160に対応する上記装飾層の上全体に印刷し、温度105℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0157】
【数13】

次のペイント組成物を、コート重量6〜10gsmで、印刷装飾層150に対応する上記装飾層の上全体にコーティングし、温度105℃にて温風中で乾燥し、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0158】
【数14】

ついで着色感圧接着剤を、コート重量17gsmで、移動ラミネーションを用いて、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層の上全体に塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を生じる。感圧接着剤層の調合は、次のとおりである:ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとの架橋結合コポリマーを含有する非粘着性化アクリルエマルジョン96重量%、3.7重量%のUCD1106E、および0.3重量%のUCD1507E。
【0159】
(実施例8)
裏打ちライナー132に対応するポリエチレンテレフタレートフィルム裏打ちライナーを、第二剥離コーティング層136に対応するシリコーン剥離コーティングで片側にコーティングする。剥離コーティングされたライナーの厚さは、0.92ミルである。
【0160】
第一剥離コーティング層135に対応する艶消し剥離コートを、コート重量4.4〜4.6gsmで、グラビア印刷を用いて、裏打ちライナーの他方の面に塗布する。艶消し剥離コートの調合は、次のとおりである:50.54重量%のメチルイソブチルケトン、7.84重量%のイソプロパノール、8.93重量%のLankyd13−1425、10.68重量%のVAGH(ヒドロキシ変性ポリ塩化ビニル/ポリビニルアセテートコポリマーとして識別される、Union Carbideの製品)、22重量%のMicrotalc MP15−38、2重量%のCycat4040、および6.8重量%のCymel303。艶消し剥離コートは、温度149℃で強制温風を用いて乾燥する。
【0161】
第二印刷装飾層160に対応する装飾層を、コート重量0.3〜1.2gsmで、艶消し剥離コートの上全体に印刷し、温度105℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0162】
【数15】

印刷装飾層150に対応する装飾層を、コート重量0.3〜1.2gsmで、第二印刷装飾層160に対応する上記装飾層の上全体に印刷し、温度105℃にて温風中で乾燥する。この装飾層のために用いられるペイント組成物は、次の調合を有する(すべての数値は重量部である)。
【0163】
【数16】

次のペイント組成物を、コート重量5〜16gsmで、印刷装飾層150に対応する上記装飾層の上全体に、輪転グラビア印刷を用いてコーティングし、温度105℃にて温風中で乾燥して、ドライペイントフィルム層110に対応するドライペイントフィルム層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0164】
【数17】

次のコーティング組成物を、コート重量20〜30gsmで、ロールコーティングを用いて、上記ドライペイントフィルム層の上全体にコーティングし、温度105℃にて温風中で乾燥して、支持体層180に対応する支持体層を生じる。次の表において、すべての数値は重量部である。
【0165】
【数18】

ついで着色感圧接着剤を、コート重量17gsmで、移動ラミネーションを用いて、支持体層180に対応するコーティングされた層の上全体に塗布し、感圧接着剤層120に対応する接着剤層を生じる。感圧接着剤の調合は、次のとおりである:ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとの架橋結合コポリマーを含有する非粘着性化アクリルエマルジョン96重量%、3.7重量%のUCD1106E、および0.3重量%のUCD1507E。
【0166】
本発明は、その好ましい実施形態に関連して説明されているが、本明細書を読めば、これらの様々な改変が、当業者に明らかになると理解されるべきである。したがって、本明細書に開示されている発明は、添付の特許請求の範囲内に入るこのような改変を包含することが意図されると理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0167】
添付図面において、同様な参照番号は、同様な部品または特徴部を示す。
【図1】図1は、本発明を特定の形態において具体化するドライペイント移動ラミネートの側面図の概略図である。
【図2】図2は、図1に図解されているドライペイント移動ラミネートの概略図であり、このラミネートは、一部がロールに巻かれている。
【図3】図3は、本発明のドライペイント移動ラミネートのもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図4】図4は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図5】図5は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図6】図6は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図7】図7は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図8】図8は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図9】図9は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図10】図10は、本発明のドライペイント移動ラミネートのさらにもう1つの実施形態の側面図の概略図である。
【図11】図11は、本発明のラミネートの1つの実施形態において用いられる支持体層および接着剤層を同時押し出しする方法の概略図である。
【図12】図12は、本発明のラミネートの1つの実施形態において用いられている支持体層および接着剤層を同時押し出しする方法のもう1つの実施形態の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
ペイントフィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびに
感圧接着剤層を該ペイントフィルムの上に押し出す工程であって、該剥離ライナーは、以下:
上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;
該裏打ちライナーの該上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層、
を備え、
該第一の剥離コーティング層は、該裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そして該裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、該艶消し剥離表面は、該押し出されたペイントフィルム層と接触し;
該剥離ライナーの該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが該ペイントフィルム層から除去される場合に、該ペイントフィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、該ペイントフィルム層に剥離可能に接着されている、
方法。
【請求項2】
前記ラミネートの自己巻き形態において、前記接着剤層と剥離可能に接触するために、前記裏打ちライナーの前記下部表面の上に重なる第二の剥離コーティング層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ペイントフィルム層が、透明フィルム層を備え、該透明フィルム層は、該透明フィルム層の上にカラー層を適用する前に、前記剥離ライナーの上に押し出される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ペイントフィルム層が、前記剥離層の上に適用された、印刷された装飾層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ペイントフィルム層が、透明フィルム層を備え、該透明フィルム層は、該透明フィルム層の上に前記印刷された装飾層を適用する前に、前記剥離ライナーの上に押し出される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記接着剤が、ゴムベースの接着剤、アクリル接着剤、ビニルエーテル接着剤、シリコーン接着剤、またはこれらの2つ以上の混合物を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記接着剤層が、ホットメルト接着剤、溶媒ベースの接着剤、または水ベースの接着剤に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記接着剤が、架橋したアクリル樹脂材料を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記裏打ちライナーが、ポリエステルフィルムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の剥離コーティング層が、メラミン樹脂と架橋したアルキド樹脂および/またはビニル樹脂を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の剥離コーティングが、前記艶消し剥離表面を作製するための1種以上の固体粒子を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第二の剥離コーティング層が、シリコーンコーティングを含有する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記透明フィルム層が、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルとアクリル酸もしくはメタクリル酸とのコポリマー、またはアクリル樹脂材料を含有する、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記支持層が、前記ペイントフィルム層と接着剤層との間に適用され、該支持層が、該ペイントフィルム層の引張り強度より大きい引張り強度を有するポリマーフィルムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記支持層が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、アクリレートポリマーもしくはアクリレートコポリマー、イオノマー、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、またはこれらの2つ以上の混合物を含有する材料から作製される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記支持層が押出成型される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記接着剤をバリヤー層の上に適用する前に、前記ペイントフィルム層の前記上部表面の上にバリヤー層が適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記バリヤー層が、アクリレート含有ポリマーもしくはアクリレート含有コポリマー、ポリビニルアルコール、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、エチレンと、酢酸ビニルと、ポリビニルアルコールとから誘導されるコポリマー、またはポリビニルアルコールとウレタンとから誘導されるポリマーブレンドを含有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の剥離コーティング層が、樹脂および固体粒子を含有し、粒子対樹脂の重量比が、約1.1:1までの範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記艶消し剥離コートから前記ドライペイント層へと移動される光沢のレベルが、85°において30%未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記裏打ちライナーの前記艶消し剥離表面が、前記押し出されたドライペイント層へと前記艶消し仕上げを移動させるための、微小規模で荒くされた表面を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
ペイントフィルム層および感圧接着剤層を、剥離ライナー層の上に同時押出する工程であって、該ペイントフィルム層が、該剥離ライナーの上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該ペイントフィルム層の上に重なる、工程、
を包含する、方法。
【請求項23】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
透明フィルム層を剥離層の上に押し出す工程;
ペイントフィルム層を該透明フィルム層の上に適用する工程;ならびに
感圧接着剤層を該ペイントフィルムの上に押し出す工程であって、該剥離ライナーは、以下:
上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;
該裏打ちライナーの該上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層、
を備え、
該第一の剥離コーティング層は、該裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そして該裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、該艶消し剥離表面は、該押し出された透明フィルム層と接触し;
該剥離ライナーの該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが該透明フィルム層から除去される場合に、該透明フィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、該透明フィルム層に剥離可能に接着されている、
方法。
【請求項24】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料は、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記感圧接着剤層を押し出す前に、支持層が、前記ペイントフィルム層の上に押し出され、該感圧接着剤層は、該支持層の上に押し出される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
透明フィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびに
ペイントフィルム層および感圧接着剤層を、該透明フィルム層の上に同時押出する工程であって、該ペイントフィルム層が、該透明フィルム層の上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該ペイントフィルム層の上に重なる、工程、
を包含する、方法。
【請求項27】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離表面を有し、該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが前記ペイントフィルム層から除去される場合に、艶消し表面仕上げを該ペイントフィルム層に移動させるためのものである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料は、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
装飾ドライペイントフィルム層を、剥離ライナーの上に形成する工程;ならびに
感圧接着剤層およびポリマー支持層を、該ドライペイントフィルム層の上に同時押し出しする工程であって、該支持層が、該ドライペイントフィルム層の上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該支持層の上に重なる、工程、
を包含し;
該剥離ライナーが、該ドライペイントフィルム層に剥離可能に接着する、方法。
【請求項30】
前記ドライペイントフィルムが、前記剥離ライナーの上に重なる、押し出された透明フィルム層を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離表面を有し、該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが前記ペイントフィルム層から除去される場合に、艶消し表面仕上げを該ペイントフィルム層に移動させるためのものである、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料が、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離ライナーである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
多層ラミネートを作製するための方法であって、該方法は、
ペイント層を、剥離ライナーの片面上に適用する工程、および
該剥離ライナー上で該ペイント層を硬化させて、ドライペイント層を形成する工程であって、該剥離ライナーは、薄い可撓性ポリマーキャリヤーフィルムを備え、該剥離ライナーは、該ドライペイント層と接触する剥離表面を有する、工程;ならびに
感圧接着剤層を、該ペイント層の、該剥離ライナーとは逆の面に適用する工程、
を包含し、
該方法は、以下:
艶消し剥離コートを、該剥離ライナーに適用する工程であって、該艶消し剥離コートは、分散された粒子充填材料を有する樹脂材料を含有し、そして室温で、艶消し表面を形成する硬化状態を有する、工程;ならびに
該ペイント層を該艶消し剥離コートの艶消し表面上に押し出す工程、および該ペイント層を該艶消し層と接触させて硬化させて、該ドライペイント層を該艶消し層に剥離可能に接着させる工程であって、該艶消し表面は、該ラミネートが該感圧接着剤を介して基材に接着され、そして該剥離ライナーが該基材から除去される場合に、室温で、該ドライペイント層から剥離して、艶消し表面仕上げを、該ドライペイント層の露出表面に移動させるように適合されている、工程、
によって特徴付けられる、方法。
【請求項35】
前記ドライペイント層の前記艶消し表面が、85°において30%未満の光沢レベルを有する、請求項34に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
ペイントフィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびに
感圧接着剤層を該ペイントフィルムの上に押し出す工程であって、該剥離ライナーは、以下:
上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;
該裏打ちライナーの該上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層、
を備え、
該第一の剥離コーティング層は、該裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そして該裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、該艶消し剥離表面は、該押し出されたペイントフィルム層と接触し;
該剥離ライナーの該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが該ペイントフィルム層からおよそ室温にて除去される場合に、該ペイントフィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、該ペイントフィルム層に剥離可能に接着されている、
方法。
【請求項2】
前記ラミネートの自己巻き形態において、前記接着剤層と剥離可能に接触するために、前記裏打ちライナーの前記下部表面の上に重なる第二の剥離コーティング層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ペイントフィルム層が、透明フィルム層を備え、該透明フィルム層は、該透明フィルム層の上にカラー層を適用する前に、前記剥離ライナーの上に押し出される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ペイントフィルム層が、前記剥離層の上に適用された、印刷された装飾層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ペイントフィルム層が、透明フィルム層を備え、該透明フィルム層は、該透明フィルム層の上に前記印刷された装飾層を適用する前に、前記剥離ライナーの上に押し出される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記接着剤が、ゴムベースの接着剤、アクリル接着剤、ビニルエーテル接着剤、シリコーン接着剤、またはこれらの2つ以上の混合物を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記接着剤層が、ホットメルト接着剤、溶媒ベースの接着剤、または水ベースの接着剤に由来する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記接着剤が、架橋したアクリル樹脂材料を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記裏打ちライナーが、ポリエステルフィルムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の剥離コーティング層が、メラミン樹脂と架橋したアルキド樹脂および/またはビニル樹脂を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第一の剥離コーティングが、前記艶消し剥離表面を作製するための1種以上の固体粒子を含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第二の剥離コーティング層が、シリコーンコーティングを含有する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記透明フィルム層が、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルとアクリル酸もしくはメタクリル酸とのコポリマー、またはアクリル樹脂材料を含有する、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記支持層が、前記ペイントフィルム層と接着剤層との間に適用され、該支持層が、該ペイントフィルム層の引張り強度より大きい引張り強度を有するポリマーフィルムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記支持層が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、アクリレートポリマーもしくはアクリレートコポリマー、イオノマー、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、またはこれらの2つ以上の混合物を含有する材料から作製される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記支持層が押出成型される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記接着剤をバリア層の上に適用する前に、前記ペイントフィルム層の前記上部表面の上にバリア層が適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記バリア層が、アクリレート含有ポリマーもしくはアクリレート含有コポリマー、ポリビニルアルコール、エチレンと酢酸ビニルとのコポリマー、エチレンと、酢酸ビニルと、ポリビニルアルコールとから誘導されるコポリマー、またはポリビニルアルコールとウレタンとから誘導されるポリマーブレンドを含有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第一の剥離コーティング層が、樹脂および固体粒子を含有し、粒子対樹脂の重量比が、約1.1:1までの範囲である、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記艶消し剥離コートから前記ドライペイント層へと移動される光沢のレベルが、85°において30%未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記裏打ちライナーの前記艶消し剥離表面が、前記押し出されたドライペイント層へと前記艶消し仕上げを移動させるための、微小規模で荒くされた表面を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
ペイントフィルム層および感圧接着剤層を、剥離ライナー層の上に同時押出する工程であって、該ペイントフィルム層が、該剥離ライナーの上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該ペイントフィルム層の上に重なる、工程、
を包含する、方法。
【請求項23】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
透明フィルム層を剥離層の上に押し出す工程;
ペイントフィルム層を該透明フィルム層の上に適用する工程;ならびに
感圧接着剤層を該ペイントフィルムの上に押し出す工程であって、該剥離ライナーは、以下:
上部表面および下部表面を有する裏打ちライナー;
該裏打ちライナーの該上部表面の上に重なる、第一の剥離コーティング層、
を備え、
該第一の剥離コーティング層は、該裏打ちライナーに結合するように硬化または固化した樹脂材料を含有し、そして該裏打ちライナーから間隔を空けた、艶消し剥離表面を形成し、該艶消し剥離表面は、該押し出された透明フィルム層と接触し;
該剥離ライナーの該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが該透明フィルム層からおよそ室温にて除去される場合に、該透明フィルム層に艶消し仕上げを移動させるために、該透明フィルム層に剥離可能に接着されている、
方法。
【請求項24】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料は、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記感圧接着剤層を押し出す前に、支持層が、前記ペイントフィルム層の上に押し出され、該感圧接着剤層は、該支持層の上に押し出される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
透明フィルム層を剥離ライナーの上に押し出す工程;ならびに
ペイントフィルム層および感圧接着剤層を、該透明フィルム層の上に同時押出する工程であって、該ペイントフィルム層が、該透明フィルム層の上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該ペイントフィルム層の上に重なる、工程、
を包含する、方法。
【請求項27】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離表面を有し、該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが前記ペイントフィルム層から除去される場合に、艶消し表面仕上げを該ペイントフィルム層に移動させるためのものである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料は、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ドライペイント移動ラミネートを作製する方法であって、以下:
装飾ドライペイントフィルム層を、剥離ライナーの上に形成する工程;ならびに
感圧接着剤層およびポリマー支持層を、該ドライペイントフィルム層の上に同時押し出しする工程であって、該支持層が、該ドライペイントフィルム層の上に重なり、そして該感圧接着剤層が、該支持層の上に重なる、工程、
を包含し;
該剥離ライナーが、およそ室温での剥離のために、該ドライペイントフィルム層に剥離可能に接着する、方法。
【請求項30】
前記ドライペイントフィルムが、前記剥離ライナーの上に重なる、押し出された透明フィルム層を備える、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離表面を有し、該艶消し剥離表面は、該剥離ライナーが前記ペイントフィルム層から除去される場合に、艶消し表面仕上げを該ペイントフィルム層に移動させるためのものである、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記剥離ライナーが、樹脂材料を含有し、該樹脂材料が、該剥離ライナーに結合しており、そして前記艶消し剥離表面を形成する固体粒子材料を含有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記剥離ライナーが、艶消し剥離ライナーである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
多層ラミネートを作製するための方法であって、該方法は、
ペイント層を、剥離ライナーの片面上に適用する工程、および
該剥離ライナー上で該ペイント層を硬化させて、ドライペイント層を形成する工程であって、該剥離ライナーは、薄い可撓性ポリマーキャリアフィルムを備え、該剥離ライナーは、該ドライペイント層と接触する剥離表面を有する、工程;ならびに
感圧接着剤層を、該ペイント層の、該剥離ライナーとは逆の面に適用する工程、
を包含し、
該方法は、以下:
艶消し剥離コートを、該剥離ライナーに適用する工程であって、該艶消し剥離コートは、分散された粒子充填材料を有する樹脂材料を含有し、そして室温で、艶消し表面を形成する硬化状態を有する、工程;ならびに
該ペイント層を該艶消し剥離コートの艶消し表面上に押し出す工程、および該ペイント層を該艶消し層と接触させて硬化させて、該ドライペイント層を該艶消し層に剥離可能に接着させる工程であって、該艶消し表面は、該ラミネートが該感圧接着剤を介して基材に接着され、そして該剥離ライナーが該基材から除去される場合に、室温で、該ドライペイント層から剥離して、艶消し表面仕上げを、該ドライペイント層の露出表面に移動させるように適合されている、工程、
によって特徴付けられる、方法。
【請求項35】
前記ドライペイント層の前記艶消し表面が、85°において30%未満の光沢レベルを有する、請求項34に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2006−520260(P2006−520260A)
【公表日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503449(P2006−503449)
【出願日】平成16年2月11日(2004.2.11)
【国際出願番号】PCT/US2004/003846
【国際公開番号】WO2004/074386
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(594177391)エーブリー デニソン コーポレイション (26)
【氏名又は名称原語表記】Avery Dennison Corporation
【Fターム(参考)】