説明

ナノスケールFET

トランジスタデバイスは、ソース領域、ドレイン領域、およびソース領域とドレイン領域の間のチャネル領域を有する連続リニアナノ構造体で形成される。ソース領域(20)とドレイン領域(26)はナノワイヤで形成され、チャネル領域(24)はナノチューブの形である。ソース領域とドレイン領域の間のチャネル領域における伝導を制御するためにチャネル領域(24)に隣接する絶縁ゲート(32)が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノスケールFETに関し、特にナノワイヤおよびナノチューブ技術を使用するFETに関する。
【背景技術】
【0002】
金属酸化物半導体(MOS)または金属絶縁体半導体(MIS)トランジスタデバイスのスケーリング(縮小するの)は限界に達しつつあり、国際半導体技術ロードマップに記載されている目標を達成するプレーナデバイスの製造はますます難しくなってきている。したがって、ダブルゲートまたはFinFET(フィン電界効果トランジスタ)構造体などの新しい金属絶縁体半導体デバイスアーキテクチャが出現しつつある。しかし、これらのデバイスであってもスケーリングするのが難しく、ソースドレイン領域のドーピング、およびゲートの下の電流を流す半導体層の厚さに対する限界がある。
【0003】
したがって、依然として新しいデバイスタイプの必要性が残る。
【0004】
つい最近、いくつかのナノチューブFETとナノワイヤFETが提案された。
【0005】
US2003/0148562はソース、チャネルおよびドレイン領域、ならびにサラウンディングナノチューブゲートを形成するカーボンナノワイヤを有する電界効果トランジスタを提案している。窒化ホウ素ナノチューブ絶縁体が、ナノワイヤチャネルとナノチューブゲートの間の絶縁体として提案されている。しかし、そのようなデバイスの製造は、手に負えそうもない困難な製造問題を呈する。
【0006】
US2003/0178617は、両端で、たいてい垂直ナノワイヤを使用するが、一実施形態では化学基を用いて形成された水平ナノワイヤを含み、次いで、ナノワイヤがアセンブルされるべき相補化学基を提供することによって整合される、自己整合カーボンナノワイヤ構造体を提示している。たとえば、DNAの相補鎖は適切な相補基になると言われている。
【0007】
US2004/0036128は、カーボンナノチューブを使用する別のカーボンナノ構造体について述べている。一実施形態では、ナノチューブはドレイン触媒コンタクトから水平に成長させられる。
【0008】
上記の文献はカーボンナノワイヤの使用について述べているが、半導体化合物から成長させられたナノチューブも知られている。これらのワイヤを成長させる方法とその使用のアーリーレビューが、「Growth and optical properties of nanometer−scale GaAs and InAs whiskers」、J.Appl.Phys、第77巻、第2号(1995年)、447−461ページにおけるHiruma等の応用物理レビューによって提供されている。
【0009】
それらの成長のさらに詳しい記述が、MoralesとLieberの「A laser ablation method for the synthesis of crystalline semiconductor nanowires」、Science、第279巻、208−210ページ、(1998年)に提供されている。
【0010】
ナノワイヤ超格子、すなわち複数の材料を含むナノワイヤを成長させる詳細は、Gudiksen等の「Growth of nanowire superlattice structures for nanoscale photonics and electronics」、Nature、第415巻、617−620ページ(2002年)に含まれている。
【0011】
後者の文献は、いわゆる蒸気−液体−固体(VLS)成長プロセスについてのさらに多くの言及を含む。VLSプロセスでは、液体金属クラスタまたは触媒は、半導体の気相反応物からの成長のための核として働く。原則として、金属クラスタのサイズはナノワイヤの幅を決定する。非常に小さい直径触媒(low diameter catalysts)を確保することによって、細いワイヤが成長させうる。
【0012】
Morales等の方法では、小さい直径クラスタが、金属クラスタの懸濁物質(suspension)を生成する金属ターゲットのレーザアブレーションによって作成される。金属原子は、たとえば金のものでよい。
【0013】
Gudiksen等による文献は、ナノワイヤ組成物が高品質のヘテロ構造物を提供するために成長中にどのように変えられることができるか説明している。
【0014】
InPにおけるナノチューブの成長の詳細は、「Synthesis of InP Nanotubes」、Journal of the American Chemical Society、第125巻、第12号、2003年、3440−3441ページにおいてBakkersおよびVerheijenによって説明されている。
【0015】
しかし、依然として改善された半導体ナノワイヤデバイスと実際的製造方法の必要性が残る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明によれば、ドープドソース領域、ドープドドレイン領域、およびソース領域とドレイン領域の間のチャネル領域を有する連続リニアナノ構造体と、ソース領域とドレイン領域の間のチャネル領域における伝導を制御するためのチャネル領域に隣接する絶縁ゲートと、を備えるトランジスタデバイスが提供される。ソース領域とドレイン領域はナノワイヤであり、チャネル領域はソース領域とドレイン領域の間に伸びるナノチューブである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本明細書では、用語ナノワイヤはソリッドワイヤナノ構造体のために取っておかれ、すなわち中空のナノ構造体には使用されず、用語ナノチューブは中空の内部を有するナノ構造体に使用される。
【0018】
正確に制御されたナノチューブのドーピングは技術的に難しく、したがって、ソース領域からチャネル領域を通ってドレイン領域まで伸びるナノチューブを簡単に使用することは、その場合ナノチューブの形をしているソース領域とドレイン領域をドープすることが必要なので、非常に難しい。これにひきかえ、チャネルにはナノチューブが使用され、ソース領域とドレイン領域にはナノワイヤが使用される本発明の手法を使用することによって、ソース領域とドレイン領域をドープすること、及びさらにナノチューブチャネルから利点を得ること、が可能である。
【0019】
ナノチューブチャネルは薄い壁を有し、それ故に、使用中、十分に反転され、これは良好なトランジスタ特性を生み出す。さらに、チャネルが十分に反転されることは、ミスアラインメントという重大さを低減することができ、これによりデバイスの製造性を改善することができる。
【0020】
チャネル領域にナノチューブを有し、ソース領域とドレイン領域にナノワイヤを有する連続ナノ構造体を提供することによって、好ましい諸実施形態では、チャネル内のナノチューブの薄い壁内での量子閉じ込めを達成することが可能である。これはこの領域内での移動度を高め、したがってデバイスの特性を向上させる。
【0021】
好ましい諸実施形態では、ナノ構造体はカーボンではなく半導体材料で形成される。半導体のドーピングは、もっと平易である。
【0022】
好ましくは、チャネルナノチューブ領域は、デバイスの移動度を高めるために、非ドープである。
【0023】
ナノワイヤソース領域とドレイン領域の厚さは、ナノチューブチャネルから離れている領域では、デバイスに接触するのを容易にするために、ナノチューブチャネルに隣接している領域より厚くすることができ、これにより製造性が向上するとともに、大きな接触面積を有することにより接触抵抗が向上する。
【0024】
特定の実施形態では、トランジスタは、第1主表面を有する基板上に形成され;複数の前記連続ナノ構造体が、縦方向に、互いにほぼ平行に、第1主表面をクロスして伸び;薄いゲート絶縁層が複数のナノ構造体のチャネル領域の上に横に伸び;導電性ゲート材料が薄いゲート絶縁層の上に横に伸びる。用語「ほぼ平行」は、ナノ構造体が十分に一直線にまたは全く正確に平行に並べられていることを意味することを意図するものではなく、単一のナノ構造体の中かあるいは異なるナノ構造体間のどちらででも、方向の多少の変化は受け入れられることに留意されたい。
【0025】
ナノチューブのチャネル領域は5から100nmの長さでよい。
【0026】
ナノチューブのチャネル領域の壁の厚さは2から20nmの範囲内でよい。
【0027】
他の態様では、本発明は、
ソースまたはドレインを形成するためにナノワイヤの形のドープド領域を成長させることによってナノ構造体の成長を開始すること;
ナノチューブの形の非ドープドチャネル領域を成長させるために変更された成長条件下でナノ構造体の成長を続行すること;および
ソースまたはドレインの他方のナノワイヤの形のドープド領域を成長させることによってナノ構造体の成長を続行すること;および
チャネル領域に隣接する絶縁ゲートを形成すること
を含むトランジスタの製造方法に関する。
【0028】
ナノチューブ領域とナノワイヤ領域の間の遷移は、都合よくは、成長温度を変えることによって行われてよい。したがって、ソース領域とドレイン領域は予め決められた遷移温度より低い温度で成長させられてよく、チャネル領域は予め決められた遷移温度より高い温度で成長させられてよい。InPナノチューブの場合、遷移温度は500℃でよい。
【0029】
本発明は、第1幅を有するナノ構造体のチャネル領域を成長させ、第1幅の少なくとも3倍の最大幅を有するソース領域とドレイン領域を成長させることを含んでよい。
【0030】
特定の実施形態では、方法は、
基板を提供(プロバイド)すること;
ナノ構造体を成長させるために複数の触媒開始点を提供(プロバイド)すること;
触媒開始点から始めてナノワイヤの形のドープド領域を成長させることによってナノ構造体の成長を開始し、ナノチューブの形のチャネル領域を成長させるために、変更された成長条件下でナノ構造体の成長を続行すること;および、ソースまたはドレインの他方を形成するためにナノワイヤの形のドープド領域を成長させることによってナノ構造体の成長を続行すること;
ナノ構造体のチャネル領域の上にゲート絶縁体としての絶縁体層を形成すること;および、
絶縁体層の上に導電性ゲート材料を形成すること
を含む。
【0031】
チャネル領域は好ましくは非ドープで成長させられる。
【0032】
複数の触媒開始点を提供する特に都合良い方法は、
基板をクロスして縦に伸びる触媒金属の複数の薄い線を堆積すること;
触媒金属の薄い線の上に絶縁体を堆積すること;
触媒開始点としての窓の端にある触媒金属の薄い線の両端を露光するための窓内の絶縁体と触媒金属をエッチングすること
を含む。
【0033】
本発明のよりよい理解のために、実施形態は、添付の図面を参照しながら単に例として説明される。
【0034】
図面は概略的であり比例していないことに留意されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1と2を参照すると、図1の最上部に示された第1主表面(メジャーサーフェス)4を有する基板2が提供されている。シリコン基板は広く入手可能であり、都合よい。次に、薄い金の層が基板上に堆積され、第1主表面4上に平行に走る複数の薄い金線6を形成するようにパターン化される。
【0036】
酸化層8が表面全体の上に堆積される。次いで、窓10が、窓内の基板2を露光するために、パターン化され、酸化層8と金線6の両方を通してエッチングされる。窓10は、都合よくは、金線6と直角に走る向かい合った端12を有する正方形または長方形である。向かい合った端にある金線の端14は、ナノ構造体の成長のための触媒開始点(catalytic starting points)を形成する。
【0037】
次いで、ナノ構造体18の成長が始まる。説明される特定の実施形態では、InPナノ構造体18が成長させられるが、必要に応じて、当業者はこの技法を他の材料に適用することができるであろう。
【0038】
成長させられたナノ構造体の特性は、成長条件と特に温度に依存する。
【0039】
最初の成長は、InPの、および約20nmの直径の、中空の内部なしのドープドナノワイヤ領域20を成長させるための成長条件を使用して実行される。一般に、そのようなナノワイヤ成長は、500℃より低い温度で実行されることができる。必要な場合、成長条件は、テーパリング領域22をドープドナノワイヤ領域全体の上か、あるいは代替として、一定の幅の最初の部分の後にだけ提供するように、変えられることができる。これは、ソースコンタクトとドレインコンタクトによって接触されるべき領域において、チャネルに隣接する領域においてよりも広いナノワイヤを提供することができる。
【0040】
次に、成長条件が変更され、成長が継続する。ドーパントが除去され、温度が500℃より上に上げられ、その結果、非ドープのナノチューブが成長させられてチャネル領域24を形成する。チャネル領域の長さは、都合よくは約5〜100nmでよく、ナノチューブの幅は約20〜100nmでよい。壁の厚さは2〜20nmでよい。
【0041】
次いで、成長条件が再度変更され、成長が続けられてドープドナノワイヤ領域26を形成する。前と同様に、領域の一部分はテーパリング領域22でよい。第1ドープドナノワイヤ領域20と同じ成長条件を使用して、第2ドープドナノワイヤ領域26が形成されることができる。
【0042】
成長条件の変更は、チャネル領域24と周囲のドープド領域20、26の間の非常に急な境界(abrupt boundary)を作るのに十分急でよく、ソースとドレインにおけるドーピングも容易に制御されることができる。
【0043】
InPで使用される成長条件のさらに詳細な説明が、BakkersとVerheijenの「Synthesis of InP Nanotubes」から取られることができる。基板が温度制御されたアルミナブロック上に配置され、基板温度が安定させられるVLS法が使用されてよい。次いで、ArFレーザのビームがInPターゲット上に焦点を合わせられ、InPを蒸気化し、InPが金触媒上で成長する。
【0044】
ナノワイヤ成長とナノチューブ成長の間の遷移の遷移温度は、非ドープのInPでは500℃であるが、ドープドInPでは少し変わる。1%Seドーピングでは、485℃以下の成長温度がナノワイヤを成長させ、530℃より高い温度がチューブを成長させる。0.1%Sドーピングでは、480℃の成長温度がナノチューブを成長させる。Znドーピングでは、480℃より低い温度がソリッドナノワイヤを成長させ、515℃より高い温度がナノチューブを成長させる。
【0045】
特定の実験では、壁の厚さが2nmで直径が27nmのナノチューブが成長させられた。ナノチューブの壁厚は、成長温度を遷移温度より高く変えることによって変えられることができる。一般に、より薄い壁を成長させるために、より高い温度が使用される。たとえば、0.1%SによってドープされたInPターゲットでは、480℃から550℃までの基板温度の変化の結果、壁厚がそれぞれ約14nmから9nmまで変化した。
【0046】
これらの代替ナノワイヤ成長とドーピングの組合せは全て、本発明のナノ構造体を成長させるために使用されることができる。
【0047】
当業者は、他のナノ構造体材料のための適切な遷移温度を実験によって容易に決定することができるであろう。
【0048】
したがって、そのような材料の使用は本発明の範囲内に含まれる。
【0049】
本実施形態のナノ構造体成長は、実際、窓10の向かい合った両端12から始まるが、これはナノ構造体の対称性とはほとんど関係がないことに留意されたい。
【0050】
図4を参照すると、薄い絶縁体層30がナノ構造体18のチャネル領域24の上にかぶせられる。本実施形態では、これは二酸化シリコンの薄層である。次いで、ゲート材料32が表面の上に堆積される。本実施例では、ゲート材料は金属であるが、ポリシリコンが使用されてもよい。
【0051】
次いで、ゲート32パターニングが続く。次いで、ドープド領域への、ソースコンタクト34とドレインコンタクト36を含むコンタクトが作成される。
【0052】
図5は形成されたナノ構造体の例示的断面図であり、薄い壁を有するセントラルナノチューブ領域24、および、中が詰められているエンドソース領域とエンドドレイン領域20、26を示す。
【0053】
小さいサイズの様々な構成要素を考慮して、パターニングステップは、電子ビームリソグラフィを使用してもよいが、遠紫外線(DUV)または特に極紫外線(EUV:extreme ultraviolet)リソグラフィを使用してもよい。
【0054】
デバイスアーキテクチャの利点は、異なるソースドレインドーピングに関して様々な材料、およびデバイスが様々な要求条件に合わせられることができるようにする様々な寸法において実施されることができる、多くの自由度を有するデバイスアーキテクチャを含む。
【0055】
ナノ構造体全体が単一のプロセスで成長させられてよい。
【0056】
非常に細いチャネル領域は、量子効果が移動度を高めるように十分小さくてよい。
【0057】
チャネルは十分に反転されてよく、これはゲートのミスアライメントによって引き起こされる問題を回避することができ、それによってデバイスをいっそう製造しやすくする。
【0058】
NMOSデバイスもPMOSデバイスも、本発明を使用して高移動度材料で製造されることができる。
【0059】
さらに、ドーパント活性化エネルギと遷移は、ドープド領域20、26から非ドープドチャネル領域24への単一原子アブラプトネス(single atom abruptness)を得るように調整されてよい。
【0060】
本開示を読むことによって、他のバリエーションとモディフィケーションが当業者には明らかになるであろう。そのような変更形態と変更形態は、半導体デバイスおよび特にナノワイヤとナノチューブの設計、製造および使用においてすでに知られていて、本明細書中に記載された特徴に加えて、あるいはそれらの代わりに使用されてよい同等の特徴と他の特徴を含んでよい。請求項は、本出願では、特徴の特定の組合せに対して作成されているが、本開示の範囲はまた、本発明が緩和するのと同じ技術問題のいずれかまたは全てを緩和しなくても、本明細書中で明確にまたは暗黙のうちに開示されたいかなる新しい特徴または特徴のいかなる新しい組合せ、あるいはそれらのいかなる一般化をも含むことを理解されたい。出願人はここに、本出願またはそれから派生するいかなる別の出願の手続き中にも、そのようないかなる特徴および/またはそのような特徴の組合せに対しても新しい請求項が作成されてよいことを通知する。
【0061】
特に、InPの代わりに、Si、Ge、GaN、実際全ての族III−V、II−VIおよびIVの半導体、あるいは三元または四元半導体など、他の半導体材料が使用されてもよい。
【0062】
代替実施形態では、ゲートはチャネル領域24の周囲一帯に堆積されてよく、改善された性能につながる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施形態によるトランジスタの製造における第1段の側面図である。
【図2】図1の第1段の上面図である。
【図3】本実施形態によるトランジスタの製造における第2段の上面図である。
【図4】本実施形態によるトランジスタの成長における第3段の上面図である。
【図5】本発明において使用されるナノ構造体の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドープドソース領域(20)、ドープドドレイン領域(26)および前記ソース領域(20)とドレイン領域(26)の間のチャネル領域(24)を有する連続リニアナノ構造体(18)と
前記ソース領域とドレイン領域の間の前記チャネル領域内の伝導を制御する前記チャネル領域に隣接する絶縁ゲート(32)と
を備え;
前記ソース領域(20)はナノワイヤであり;
前記ドレイン領域(26)はナノワイヤであり;
前記チャネル領域(24)は前記ソース領域とドレイン領域の間に伸びるナノチューブである、
トランジスタデバイス。
【請求項2】
第1主表面(4)と;
前記第1主表面(4)をクロスして縦方向に伸びる複数の前記連続ナノ構造体(18)と;
前記複数のナノ構造体の前記チャネル領域(24)の上に横に伸びるゲート絶縁層(30)と;
前記ゲート絶縁層(30)の上に横に伸びる導電性ゲート材料(32)と
を有する基板(2)をさらに備える、請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項3】
前記チャネル領域(24)は非ドープである、請求項1または2に記載のトランジスタ。
【請求項4】
前記ナノチューブ(24)の壁厚は2から20nmの範囲にある、前記請求項のいずれか一項に記載のトランジスタ。
【請求項5】
前記ナノ構造体の前記チャネル領域(24)は5から100nmの範囲にある長さを有する、前記請求項のいずれか一項に記載のトランジスタ。
【請求項6】
前記ソースまたはドレインを形成するためにナノワイヤの形のドープド領域(20)を成長させることによってナノ構造体の成長を開始すること;
ナノチューブの形のチャネル領域(24)を成長させるために、変更された成長条件下で前記ナノ構造体の成長を続行すること;および
前記ソースまたはドレインの他方を形成するナノワイヤの形のドープド領域(26)を成長させることによって前記ナノ構造体の成長を続行すること;および
前記チャネル領域(24)に隣接する絶縁ゲート(32)を形成すること
を備える、トランジスタデバイスの製造方法。
【請求項7】
前記ソース領域とドレイン領域(20、26)は予め決められた遷移温度より低い温度で成長させられ、前記チャネル領域(24)は前記予め決められた遷移温度より高い温度で成長させられる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
非ドープであるべき前記ナノ構造体の前記チャネル領域(24)を成長させることを備える、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
基板(2)を提供すること;
ナノ構造体を成長させるための複数の触媒開始点(14)を提供すること;
前記触媒開始点から始めてナノワイヤの形のドープド領域(20)を成長させることによってナノ構造体(18)の成長を開始し、ナノチューブの形の非ドープドチャネル領域(24)を成長させるために、変更された成長条件下で前記ナノ構造体の成長を続行すること;および、前記ソースまたはドレインの他のものを形成するために、ナノワイヤ(26)の形のドープド領域を成長させることによって前記ナノ構造体の成長を続行すること;
前記ナノ構造体の前記チャネル領域(24)の上にゲート絶縁体としての絶縁体層(30)を形成すること;および
前記絶縁体層(30)の上に導電性ゲート材料(32)を形成すること
を備える、請求項6、7または8に記載の方法。
【請求項10】
複数の触媒開始点(14)を提供するステップは、
前記基板をクロスして縦に伸びる触媒金属の複数の薄い線(6)を堆積すること;
触媒金属の前記薄い線の上に絶縁体(8)を堆積すること;
前記触媒開始点としての窓(10)の端(12)にある触媒金属の前記薄い線の両端(14)を露光するために前記窓内の前記絶縁体(8)と触媒金属(6)をエッチングすること
を含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−507127(P2008−507127A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−520958(P2007−520958)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【国際出願番号】PCT/IB2005/052313
【国際公開番号】WO2006/008703
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】