説明

ナビゲーション装置、その方法、そのプログラム及びその記録媒体

【課題】
移動体とともに移動する人員の構成の違いに応じてガイダンスの音声の種類を替え、利用者の利便性を向上させるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】
乗員構成推定部280は、ナビゲーションのスタート地点と目的地のPOI情報123から、車両に乗車している乗員構成を自動的に推定する。音声出力制御部270は、ナビゲーション処理部の音声案内部231から音声案内出力指令を受けると、推定された乗員構成に応じた音声を取得すべき旨の音声データ取得指令を、音声データ取得部290へ向けて送る。音声データ取得指令を受けた音声データ取得部290は、音声案内DB125から音声データ取得指令に従って音声データを取得する。こうして取得された音声データに基づく音声案内が、音出力ユニット140から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置、音声案内方法、音声案内プログラム、及び当該音声案内プログラムが記録された記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両等の移動体に搭載され、運転者に目的地までのルート等を案内するナビゲーション装置が広く普及している。こうしたルート等の案内は、利用者の視覚を利用する表示デバイスへの表示だけではなく、利用者の聴覚を利用するスピーカからの音声によっても行われるようになっている。かかる視覚及び聴覚の双方を利用した案内により、運転者の走行中の安全や、確実なナビゲートを考慮した適切な案内を可能としている。
【0003】
ところで、一般に、ナビゲーション装置による音声案内は、予め録音されたナレータの音声(以下、「通常音声データ」ともいう)によって行われ、音声の種類は当該装置の種類によって決まっている。このため、ナビゲーション装置の案内音声は、案内音声として利用者にとって必ずしも好ましい音声であるとはいえなかった。
【0004】
かかる事態に対応するため、ナビゲーション装置による音声案内に、通常音声データに替えて、利用者が録音した音声を使用することができる技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」という)。この従来例の技術は、予め録音された通常音声データと、利用者が録音した音声データ(以下、「オプション音声データ」ともいう)を対応付け、通常音声データに替えてオプション音声データをスピーカから出力させるものである。
【0005】
【特許文献1】特開2006−10509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来例の技術では、通常音声データに対応付けられるオプション音声データは、1種類だけであった。しかしながら、利用者が車両を運転する目的は多岐にわたっている。こうした目的としては、例えば、1人乗車で会社への通勤の目的であったり、家族乗車で遊園地に遊びに行く目的であったりする等、様々である。これらの目的に対応する乗車員の構成ごとに、利用者にとって好ましい案内音声は、一般に異なっているが、従来例の技術では、運転目的の相違があっても、利用できる案内音声を変更させることができない。
【0007】
このため、運転目的の違いによる乗車員の構成に応じて、ナビゲーション装置の案内音声の種類を利用者にとって好ましいもの替えることのできる技術が望まれている。かかる要望に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
【0008】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、移動体の移動とともに移動する人員の構成に応じて、案内音声の種類を替えることにより、利用者の利便性を向上することができるナビゲーション装置及び音声案内方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、移動体に搭載されるナビゲーション装置であって、案内音声を出力する音出力手段と;予め用意された複数の通常音声データを含む通常音声データ群、及び、前記複数の通常音声データの少なくとも1つに対応するオプション音声データを含み、前記通常音声データ群に対応して用意される少なくとも1つのオプション音声データ群を記憶する記憶手段と;前記移動体とともに移動する人員の構成を推定し、推定結果に基づいて、前記通常音声データ群及び前記オプション音声データ群の中から優先して利用すべき優先利用音声データ群を選択する選択手段と;前記移動体の現在位置から目的地までの移動ルートを探索するルート探索手段と;前記ルート探索手段で探索された前記移動ルートの走行中に音声案内が必要であると判断された場合に、前記優先利用音声データ群に含まれる音声データに基づく音声を優先的に前記音出力手段から出力させる音出力制御手段と;を備えることを特徴とするナビゲーション装置である。
【0010】
請求項7に記載の発明は、移動体の現在位置から目的地までの移動ルートを探索するルート探索工程と;前記移動体とともに前記移動ルートを移動する人員の構成を推定する推定工程と;前記推定工程における推定結果に基づいて、予め用意された複数の通常音声データを含む通常音声データ群、及び、前記複数の通常音声データの少なくとも1つに対応するオプション音声データを含み、前記通常音声データ群に対応する少なくとも1つのオプション音声データ群の中から、優先して利用すべき優先利用音声データ群を選択する選択工程と;前記移動ルートを移動中に音声案内が必要であると判断された場合に、前記優先利用音声データ群に含まれる音声データを優先的に利用して案内音声を出力する音出力工程と;を備えることを特徴とする音声案内方法である。
【0011】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の音声案内方法を演算手段に実行させる、ことを特徴とする音声案内プログラムである。
【0012】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の音声案内プログラムが、演算手段により読み取り可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図8を参照して説明する。なお、以下の説明において、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
[構成]
図1には、本実施形態に係る移動体である車両の搭載機器であるナビゲーション装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。
【0015】
図1に示されるように、このナビゲーション装置100は、制御ユニット110と、ハードディスク装置等の記憶手段としての記憶装置120とを備えている。
【0016】
また、ナビゲーション装置100は、音入力ユニット130と、音出力ユニット140と、表示ユニット150と、操作入力ユニット160とを備えている。さらに、ナビゲーション装置100は、走行センサユニット170と、GPS(Global Positioning System)受信ユニット180とを備えている。
【0017】
なお、上記の制御ユニット110以外の要素120〜180は、制御ユニット110に接続されている。
【0018】
制御ユニット110は、ナビゲーション装置100の全体を統括制御する。この制御ユニット110の詳細については、後述する。
【0019】
記憶装置120は、ハードディスク装置等から構成される。記憶装置120内には、ナビゲーション地理情報121、案内音声データベース(以下、「案内音声DB」とも呼ぶ)125、音声データテーブル(以下、「音声データTB」とも呼ぶ)126などの様々な情報が記憶されている。
【0020】
ナビゲーション地理情報121には、地図情報122、POI(Point Of Interests)情報123などのナビゲーションのために利用される情報が含まれている。ここで、地図情報122には、道路データ、道路ネットワークデータ、背景データ等が含まれている。また、POI情報には、駐車場、行楽地、病院、各種店舗等のPOIのジャンル(属性)別に分類されたデータが含まれている。
【0021】
案内音声DB125は、様々な案内音声が登録されており、制御ユニット110からの制御によりアクセスされ、読み込み/書き込みが可能になっている。案内音声DB125には、図2に示されるように、通常データ音声群IDVと、通常データ音声群IDVに対応したオプション音声データ群RVDj(j=1,2,…)が登録されている。ここで、通常データ音声群IDVには、通常音声データIVDi(i=1,2,…)が含まれ、オプション音声データ群RVDjには、オプション音声データRVDijが含まれている。
【0022】
通常音声データIVDiは、オプション音声データRVDijと、図3に例示されるように対応付けられている。なお、通常音声データIVDiとオプション音声データRVDijとの対応関係は、後述するように音声データTB126に登録されている。
【0023】
通常音声データIVDiは、ナビゲーション装置に予め録音されているナレータによる音声データである。通常音声データIVDiの種類には、例えば、通常音声データIVD1として「そろそろ2時間になります。休憩しませんか?」、通常音声データIVD2として「安全に十分、注意してください。」等のフレーズがある。
【0024】
オプション音声データRVDijは、利用者が、音入力ユニット130から入力した音声データである。オプション音声データRVDijは、オプション音声データ群RVDjごとに案内音声に自分の子どもの声、妻の声、友人の声などを使用することができ、ナビゲーションに利用者の独自性を演出することができる。
【0025】
例えば、通常音声データIVD1の「そろそろ2時間になります。休憩しませんか?」に対しては、オプション音声データRVD11として子どもの声による「そろそろ休憩してね。」、オプション音声データRVD12として妻の声による「休憩しよう。」、オプション音声データRVD13として友人の声による「休憩時間だよ。」等のフレーズが対応付けられるものとして、案内音声DB125に格納することができる。また、例えば、通常音声データIVD2の「安全に十分、注意してください。」に対しては、オプション音声データRVD21として子どもの声による「お父さん、気をつけてね。」、オプション音声データRVD22として妻の声による「今一度、シートベルトをご確認ください。(キャビンアテンダント風に)」、オプション音声データRVD23として友人の声による「居眠りするなよ。」等のフレーズが対応付けられるものとして、音内音声DB125に格納することができる。
【0026】
なお、ナビゲーション装置100の工場出荷時においては、案内音声DB125には、通常音声データIVD1のみが格納されており、オプション音声データRVDijは何ら格納されていない。また、案内音声DB125へのアクセス方法については、後述する。
【0027】
音声データTB126は、制御ユニット110が案内音声DB125にアクセスする際に参照するものであり、読み込み/書き込みが可能になっている。音声データTB126は、図4に示されるように、通常音声データIVDiとオプション音声データRVDijとを対応付けた表である。例えば、上記のフレーズが通常音声データIVDi、オプション音声データRVDijとして案内音声DB125に格納されている場合、通常音声データIVD1は、オプション音声データRVD11,RVD12,RVD13と、通常音声データIVDiの音声種別情報i=1のグループとして、音声データTB126によって対応付けられている。また、通常音声データIVD2は、オプション音声データRVD21,RVD22,RVD23と、通常音声データIVDiの音声種別情報i=2のグループとして、音声データTB126によって対応付けられている。
【0028】
さらに、音声データTB126は、オプション音声データRVDijを、j=1が子どもの声、j=2が妻の声、j=3が友人の声といったように、オプション音声データ群RVDjにごとに分類している。このため、音声データTB126を参照して、i,jを指定すれば、案内音声DB125に格納されている所望のオプション音声データRVDijを抽出することができる。
【0029】
なお、オプション音声データ群RVDjは存在するが、通常音声データ群IVDを構成する通常音声データIVDiに対応するオプション音声データRVDijが存在しない場合には、音声データTB126には、未登録である旨が登録される。図4には、通常音声データIVDiに対応するオプション音声データRVDi2が存在しない場合が一例として示されている。
【0030】
図1に戻り、音入力ユニット130は、(i)音声を収集して電気的なアナログ音声信号とするマイクロフォン、(ii)マイクロフォンから出力されたアナログ音声信号を増幅する増幅器、(iii)増幅されたアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するAD変換器(Analog to Digital Converter)とを備えて構成されている。音入力ユニット130による音声結果データは制御ユニット110に報告される。
【0031】
音声出力ユニット140は、(i)制御ユニット110から受信したデジタル音声データをアナログ信号に変換するDA変換器(Digital to Analog Converter)と、(ii)当該DA変換器から出力されたアナログ信号を増幅する増幅器と、(iii)増幅されたアナログ信号を音声に変換するスピーカとを備えて構成されている。この音出力ユニット140は、制御ユニット110による制御のもとで、車両の進行方向、走行状況、交通状況等の案内用音声、音楽等を出力する。
【0032】
表示ユニット150は、(i)液晶パネル、有機EL(Electric Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)等の表示デバイスと、(ii)制御ユニット110から送出された表示制御データに基づいて、表示ユニット150全体の制御を行うグラフィックレンダラ等の表示コントローラと、(iii)表示画像データを記憶する表示画像メモリ等を備えて構成されている。この表示ユニット150は、制御ユニット110による制御のもとで、地図情報、ルート情報、操作ガイダンス情報等を表示する。
【0033】
操作入力ユニット160は、ナビゲーション装置100の本体部に設けられたキー部、あるいはキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット150の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、音声入力する構成を採用することもできる。
【0034】
この操作入力ユニット160を利用者が操作することにより、ナビゲーション装置100の動作内容の設定が行われる。例えば、目的地の設定、音声ガイダンスの設定、情報の検索設定、車両の走行状況表示設定等を、利用者が操作入力ユニット160を利用して行う。こうした入力内容は、操作入力ユニット160から制御ユニット110へ送られる。
【0035】
走行センサユニット170は、(i)車両の移動速度を検出する車速センサと、(ii)車両に作用している加速度を検出する加速度センサと、(iii)車両の角速度を検出する角速度センサとを備えている。ここで、車速センサは、車軸や車輪の回転により出力されるパルス信号を検出する。また、加速度センサは、例えば、3次元方向の加速度を検出する。また、角速度センサは、例えば、いわゆるジャイロセンサとして構成され、角速度を検出する。
【0036】
また、走行センサユニット170では、エンジンスタート及びエンジンストップを検出する。こうした検出結果は、走行センサユニット170から制御ユニット110へ送られる。
【0037】
GPS受信ユニット180は、複数のGPS衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両の現在位置の擬似座標値を算出し、制御ユニット110へ報告する。また、GPS受信ユニット180は、GPS衛星から送出された時刻情報に基づいて、現在時刻を計時し、制御ユニット110へ送る。
【0038】
制御ユニット110は、図5に示されるように、ナビゲーション処理部200と、編集手段としての案内音声登録処理部250と、案内音声出力処理部260とを備えている。
【0039】
ナビゲーション処理部200は、位置算出部210と、ルート探索手段としてのルート探索部220と、誘導案内部230とを備えている。このように構成されたナビゲーション処理部200は、記憶装置120にアクセスして、ナビゲーション地理情報121における地図情報122を適宜参照し、かつ上述した構成要素140〜180を利用して、利用者にナビゲーション情報を提供する。すなわち、ナビゲーション処理に対する操作入力ユニット160からの入力結果に沿って、走行センサユニット170による検出結果及びGPS受信ユニット180による測位結果に対応して、記憶装置120に記憶されたナビゲーション用のデータを適宜読み出す。つまり、ナビゲーション処理部200は、(a)利用者が指定する地域の地図を表示ユニット150の表示デバイスに表示するための地図表示、(b)車両が地図上のどこに位置するのかを算出する位置算出、(c)車両の現在位置から、利用者が指定する目的地の位置までの推奨ルートの探索、(d)設定されたルートに沿って目的地まで運転するときに、目的地への到達予想時刻や、進行すべき方向を的確にアドバイスするため行われる、表示ユニット150の表示デバイスへの案内表示のための制御、及び、音出力ユニット140のスピーカから音声案内を出力するための制御を行う。
【0040】
なお、ナビゲーション処理部200は、音出力ユニット140のスピーカから音声案内を出力するために、案内音声出力処理部260へ向けて、通常音声データIVDiの音声種別情報を、音声案内出力指令とともに送るようになっている。また、ナビゲーション処理部200は、探索された推奨ルートが走行ルートとして設定された場合には、スタート地点情報及び目的地点情報(以下、「目的地情報」とも記す)を、案内音声出力処理部260へ向けて送る。そして、例えば目的地に到達するなどして、設定された走行ルートに沿った走行が終了した場合には、ナビゲーション処理部200は、その旨を案内音声出力処理部260へ向けて送る。
【0041】
位置算出部210は、上記の(b)の機能を有している。この機能の実行に際して、位置算出部210は、利用者による車両位置の操作入力ユニット160への入力結果、走行センサユニット170による検出結果に基づいて不図示のセンサデータ処理部によって算出された移動距離、走行方位(車両の傾斜角(傾斜方位)を含んでもよい)等の走行状況情報、GPS受信ユニット180からの報告結果等に基づいて、車両の推測位置の算出を行う。そして、地図情報122を利用して、推測位置を地図上の車両の位置として最も確からしい位置へ補正するマップマッチング処理を行い、車両の位置を求める。
【0042】
ルート探索部220は、上記の(c)の機能を有している。この機能の実行は、利用者による目的地を指定したルート探索指令に応答して行われる。
【0043】
誘導案内部230は、上記の(d)の機能を有している。この誘導案内部230は、音声案内部231と表示案内部232から構成されている。ここで、音声案内部231は、音声案内が必要であるとき、通常音声データIVDiの音声種別情報を、音声案内出力指令とともに、案内音声出力処理部260(より詳しくは、後述する音声出力制御部270)へ向けて送る。また、表示案内部232は、表示情報を表示ユニット150へ向けて送る。
【0044】
案内音声登録処理部250は、オプション音声データRVDijの案内音声DB125への格納、音声データTB126への登録に関連する処理を行う。案内音声登録処理部250は、操作入力ユニット160から案内音声登録開始指令を受けると、音声データTB126の内容を読み出し、表示ユニット150の表示デバイスに表示させるとともに、必要に応じて音声ガイダンスを音出力ユニット140のスピーカから出力させる。
【0045】
引き続いての、操作入力ユニット160から案内音声登録処理部250への指令には、新規登録指令、編集指令、削除指令の3種類がある。案内音声登録処理部250への指令が新規登録指令である場合には、音入力ユニット130からガイダンス音声を録音し、録音した音声をオプション音声データRVDijとして案内音声DB125へ格納するとともに、音声データTB126の内容を更新する。指令が編集指令である場合には、既に案内音声DB125に格納されているオプション音声データRVDijの内容を変更する。また、指令が削除指令である場合には、案内音声DB125に格納されているオプション音声データRVDijを削除する。
【0046】
案内音声出力処理部260は、案内音声DB125に格納されている通常音声データIVDiとオプション音声データRVDijの出力処理に関連する処理を行う。この案内音声出力処理部260は、図6に示されるように、音出力制御手段の一部としての音声出力制御部270と、選択手段としての乗員構成推定部280と、音出力制御手段の一部としての音声データ取得部290とを備えている。
【0047】
音声出力制御部270は、ナビゲーション処理部200からの目的地情報を受けると、乗員構成推定部280へ向けて、当該目的地情報を、乗員構成推定指令とともに送る。また、音声出力制御部270は、乗員構成推定部280から後述する乗員構成推定結果を受けた場合には、音声データTB126を参照して乗員構成識別番号DISを決定する。ここで、乗員構成識別番号DISとは、車両の乗員構成を識別するための番号である。図2を例に挙げて説明すると、DISは、オプション音声データ群RVDjにおけるjに相当し、1人乗車がDIS=1、家族乗車がDIS=2、友人乗車がDIS=3となる。
【0048】
そして、音声出力制御部270は、ナビゲーション処理部200の音声案内部231から通常音声データIVDiの音声種別情報と音声案内出力指令を受けると、当該音声種別情報と乗員構成識別番号DISを、音声データ取得指令とともに、音声データ取得部290へ向けて送る。
【0049】
乗員構成推定部280は、音声出力制御部270からの目的地情報、及び、ナビゲーション地理情報121のPOI情報123をもとにして、車両に乗車している乗員構成を自動的に推定する。そして、この乗員構成推定結果は、音声出力制御部270へ向けて送る。
【0050】
乗員構成推定部280による乗員構成の推定方法は、ナビゲーションのスタート地点と目的地のPOI情報123から、以下のようにして行う。図7には、いくつかの乗員構成の推定例が示されている。例えば、スタート地点を「A会社」、目的地を「自宅」と設定した場合には、乗員構成推定部280は、乗員構成推定結果としては1人乗車であると推定する。これは、POI情報123から、「A会社」が「会社」というPOIのジャンルに属すると判断され、ジャンル「会社」から「自宅」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が1人乗車であると推定するからである。このため、スタート地点を出張先の「A’会社」とし、目的地を「自宅」と設定した場合にも、1人乗車であると自動的に推定されることになる。なお、POI情報123に基づく乗員構成の推定、すなわち、ジャンル「会社」から「自宅」までの乗員構成は、通常1人乗車であることから、予め利用者によって1人乗車であることが設定登録されている必要がある(以下の乗員構成の推定例についても、同様の設定登録がなされているものとする)。
【0051】
また、スタート地点を「自宅」、目的地を「Bスーパーマーケット」と設定した場合にも、乗員構成推定部280は、乗員構成は1人乗車であると推定する。これは、POI情報123から、「Bスーパーマーケット」が例えば「商店」というPOIのジャンルに属すると判断され、「自宅」からジャンル「商店」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が1人乗車であると推定するからである。
【0052】
別の例として、スタート地点を「自宅」、目的地を「C遊園地」と設定した場合には、乗員構成推定部280は、乗員構成は家族乗車であると推定する。これは、POI情報123から、「C遊園地」が例えば「娯楽施設」というPOIのジャンルに属すると判断され、「自宅」からジャンル「娯楽施設」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が1人乗車であると推定するからである。このため、スタート地点を「自宅」とし、目的地を「C’水族館」と設定した場合にも、「自宅」からジャンル「娯楽施設」までのナビゲーションであるため、家族乗車であると自動的に推定される。
【0053】
また、スタート地点を「D海水浴場」、目的地を「自宅」と設定した場合にも、乗員構成推定部280は、乗員構成は家族乗車であると推定する。これは、POI情報123から、「D海水浴場」が例えば「行楽地」というPOIのジャンルに属すると判断され、ジャンル「行楽地」から「自宅」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が1人乗車であると推定するからである。
【0054】
さらに別の例として、スタート地点を「自宅」、目的地を「Eゴルフ場」と設定した場合には、乗員構成推定部280は、乗員構成は友人家族乗車であると推定する。これは、POI情報123から、「Eゴルフ場」が「ゴルフ場」というPOIのジャンルに属すると判断され、「自宅」からジャンル「ゴルフ場」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が友人乗車であると推定するからである。
【0055】
また、スタート地点を「A会社」、目的地を「Fレストラン」と設定した場合にも、乗員構成推定部280は、乗員構成は友人乗車であると判断する。これは、POI情報123から、「Fレストラン」が例えば「飲食店」というPOIのジャンルに属すると判断され、ジャンル「会社」からジャンル「飲食店」までの乗員構成は、乗員構成推定部280が1人乗車であると推定するからである。
【0056】
音声データ取得部290は、音声出力制御部270から音声データ取得指令を受けると、音声出力制御部270から取得した通常音声データIVDiの音声種別情報と乗員構成識別番号DISをパラメータとして、案内音声DB125に格納されているオプション音声データRVDijを抽出する。すなわち、通常音声データIVDiの音声種別情報と乗員構成識別番号DISは、それぞれオプション音声データRVDijのiとjに相当することから(図2参照)、iとjを指定することで、優先利用音声データ群である所望のオプション音声データ群RVDjに含まれるオプション音声データRVDijを抽出することができる。音声データ取得部290が案内音声DB125から抽出したオプション音声データRVDijは、音出力ユニット140へ向けて送られる。
【0057】
なお、指定したi,jのオプション音声データRVDijが案内音声DB125に格納されていない場合には、音声データ取得部290は通常音声データRVDiを抽出し、当該データを音出力ユニット140へ向けて送る。
【0058】
なお、乗員構成推定部280が乗員構成を推定することができず、乗員構成識別番号DISを決定することができない場合においては、音声データ取得部290は、案内音声DB125から優先利用音声データ群として通常音声データ群IVDに含まれる通常音声データIVDiを抽出し、音出力ユニット140へ向けて当該通常音声データIVDiを送る。
【0059】
[動作]
次に、以上のように構成されたナビゲーション装置100の動作について、主に音声案内の処理動作に着目して説明する。
【0060】
<案内音声登録処理>
まず、オプション音声データRVDijの案内音声DB125への格納処理、及び音声データTB126への登録処理の動作について説明する。案内音声登録処理は、利用者が、操作入力ユニット160から案内音声登録開始指令を、案内音声登録処理部250へ向けて送ることによって開始する。
【0061】
音声登録指令を受けた案内音声登録処理部250は、音声データTB126にアクセスし、その内容が表示ユニット150の表示デバイスに表示される。また、必要に応じて音声ガイダンスを音出力ユニット140のスピーカから出力させる。
【0062】
この案内音声登録処理には、「新規登録モード」、「編集モード」、「削除モード」の3つのモードがあり、利用者に対してこれらのモード選択を促す表示が、表示ユニット150の表示デバイスに表示される。ここで、「新規登録モード」とは、オプション音声データRVDijを案内音声DB125に新規に格納するとともに、音声データTB126に新規登録するためのモードである。また、「編集モード」とは既に案内音声DB125に格納されているオプション音声データRVDijの内容を変更するモードである。「削除モード」とは案内音声DB125に格納されているオプション音声データRVDijを削除するモードである。
【0063】
利用者が、操作入力ユニット160から「新規登録モード」を選択すると、新規登録指令が、案内音声登録処理部250へ向けて送られる。案内音声登録処理部250は、引き続いて、操作入力ユニット160から、オプション音声データRVDijにおけるiとj、すなわち、通常音声データIVDiの種類と音声の種類(誰の声か)の指定を入力することを要求する。そして、案内音声登録処理部250が、オプション音声データRVDijにおけるiとjの指定を受けると、音入力ユニット130からの音声入力が可能となる。
【0064】
案内音声登録処理部250が、音入力ユニット130からの音声録音が完了した旨の報告を受けると、録音した音声はオプション音声データRVDijとして、案内音声DB125に新規に格納されるとともに、音声データTB126に登録される。
【0065】
また、利用者が、操作入力ユニット160から「編集モード」を選択すると、編集指令が、案内音声登録処理部250へ向けて送られる。編集指令を受けた案内音声登録処理部250は、操作入力ユニット160から、オプション音声データRVDijにおけるiとjを指定することを要求する。そして、案内音声登録処理部250が、iとjの指定を受けると、音入力ユニット130からの音声入力が可能となる。音声入力が完了すると、これまでのオプション音声データRVDijを削除し、録音した音声をオプション音声データRVDijとして、案内音声DB125に格納する。
【0066】
また、利用者が、操作入力ユニット160から「削除モード」を選択すると、削除指令が、案内音声登録処理部250へ向けて送られる。削除指令を受けた案内音声登録処理部250は、操作入力ユニット160から、オプション音声データRVDijにおけるiとjを指定することを要求する。そして、案内音声登録処理部250が、iとjの指定を受けると、案内音声DB125からオプション音声データRVDijを削除し、音声データTB126の内容をからオプション音声データRVDijが未登録である旨の変更をする。
【0067】
<案内音声出力処理>
次に、音声案内DB125に登録された音声データIVDi,RVDijによる案内音声の出力処理について、主に案内音声出力処理部260の動作に着目して説明する。
【0068】
案内音声出力処理部260による案内音声の出力処理は、ナビゲーション装置100に電源が投入されることによって、開始される。この案内音声の出力処理では、まず、ステップS11において、案内音声出力処理部260の音声出力制御部270が、ナビゲーション処理部200から目的地入力情報を受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
【0069】
一方、ステップS11における判定の結果が肯定的になると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。このステップS12では、まず、音声出力制御部270が、乗員構成推定部280へ向けて、ナビゲーション処理部200から受けた目的地情報を、乗員構成推定指令とともに送る。
【0070】
乗員構成推定指令を受けた乗員構成推定部280は、当該目的地情報と、スタート地点及び目的地点のPOI情報123に基づいて、車両に乗車している乗員構成を推定する。なお、POI情報123は、ナビゲーション地理情報121として記憶装置120に記憶されている。
【0071】
乗員構成推定部280は、例えば、スタート地点が「自宅」であり、かつ、目的地点が「C遊園地」であった場合には、まず、POI情報123から、「C遊園地」が「娯楽施設」というPOIのジャンルに属すると判断する。そして、乗員構成推定部280は、「自宅」からジャンル「娯楽施設」までの乗員構成は、家族乗車であると推定する。なお、ここで、POI情報123に基づく乗員構成の推定、すなわち、「自宅」からジャンル「娯楽施設」までの乗員構成は、通常、家族乗車であることが、予め利用者によって家族乗車である旨の設定登録されている必要がある。
【0072】
次に、ステップS13において、音声出力制御部270は、乗員構成推定部280で推定された乗員構成推定結果に基づいて、ナビゲーションで利用する優先利用音声データ群を決定する。すなわち、上記のスタート地点が「自宅」であり、かつ、目的地点が「C遊園地」である例においては、乗員構成推定結果が家族乗車となることから、乗員構成識別番号はDIS=2であり、優先利用音声データ群としてオプション音声データ群RVD2の妻の声による音声データで案内が行われることになる(図3及び図4参照)。
【0073】
次いで、ステップS14において、音声出力制御部270が、ナビゲーション処理部200の音声案内部231から、音声案内出力指令を受けたか否かを判定する。なお、上述したように、当該指令が音声出力制御部270へ向けて送られるときは、同時に、通常音声データIVDiの音声種別情報も、音声出力制御部270へ向けて送られている。
【0074】
上記のステップS14における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS14:Y)には、処理はステップS15へ進む。このステップS15では、音声出力制御部270が、優先利用音声データ群として決定されたオプション音声データ群RVDjの中に、通常音声データIVDiの音声種別情報に対応するオプション音声データRVDijが音声案内DB125に格納されているか否かを、音声データTB126を参照して判定する。
【0075】
ステップS15における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS15:Y)には、処理はステップS17へ進む。このステップS17では、音出力制御部270が、音声データ取得部290へ向けて、音声データ取得指令を送り、当該指令を受けた音声データ取得部290が、所望のオプション音声データRVDijを、案内音声DB125から抽出する。
【0076】
そして、ステップS19において、音声データ取得部290が、案内音声DB125から抽出したオプション音声データRVD12は、音出力ユニット140へ向けて送られ、スピーカから音声が出力される。この後、処理はステップS14へ戻る。
【0077】
上記のステップS15における判断の結果が否定的であった場合(ステップS15:N)には、処理はステップS18へ進む。このステップS18では、音出力制御部270が、音声データ取得部290へ向けて、音声データ取得指令を送り、当該指令を受けた音声データ取得部290が、通常音声データIVDiを、音声案内DB125から抽出する。そして、ステップS19において、音声データ取得部290が、案内音声DB125から抽出した通常音声データIVDiは、音出力ユニット140へ向けて送られ、スピーカから音声が出力される。この後、処理はステップS14へ戻る。
【0078】
なお、優先利用音声データ群として通常音声データIVDが決定されている場合には、ステップS15の処理は省略され、ステップS14における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS14:Y)には、処理は直接ステップS18へ進む。
【0079】
上記のステップS14に戻り、ステップS14における判定の結果が否定的であった場合(ステップS14:N)には、処理はステップS16へ進む。このステップS16では、ルート走行の支援中か、すなわち、ナビゲーション処理部200から、設定された走行ルートに沿った走行が終了した旨を受けていないかを判定する。
【0080】
ステップS16における判断の結果が肯定的であった場合(ステップS16:Y)には、処理はステップS14に戻る。一方、ステップS16における判断の結果が否定的であった場合(ステップS16:N)には、処理はステップS11に戻ることになり、目的地情報の受信待ち状態となる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態では、利用者が好む数種の音声を、オプション音声データRVDijとして案内音声DB125に格納する。そして、ナビゲーションのスタート地点と目的地のPOI情報123から、車両に乗車している乗員構成を自動的に推定し、その推定結果に基づいて案内音声DB125からオプション音声データRVDijを抽出する。このため、乗員構成の推定結果に応じて自動的にガンダンスの音声を替えることができ、利用者の利便性を向上させることができる。
【0082】
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0083】
例えば、上記の実施形態では、音入力ユニット130による音声入力をマイクロフォンで行うこととしたが、音声が録音されているCD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体を用いて音声入力を行うようにすることもできる。これにより、好きな有名人などの所望の声でのナビゲーションが可能となる。
【0084】
また、上記の実施形態では、ナビゲーションのスタート地点と目的地のPOI情報123から、車両に乗車している乗員構成を自動的に判断したが、更に日時を考慮して乗員構成を判断してもよい。
【0085】
また、上記の実施形態では、車両に乗車している乗員構成を自動的に判断し、その判断結果に基づいてオプション音声データ群RVDjを選択していたが、利用者がオプション音声データ群RVDjを自由に選択してもよい。また、利用者が音声案内を不要とした場合には、発話させないこともできる。
【0086】
また、上記の実施形態では、ナビゲーション装置に本発明を適用したが、ナビゲーション装置以外の例えば携帯電話等の移動体搭載機器にも本発明を適用することができるのは、もちろんである。
【0087】
なお、上記の実施形態における制御ユニット110の一部又は全部を中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、読出し専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、上記の実施形態における処理動作を、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態のおける処理の一部又は全部を実行するようにしてもよい。このプログラムは、ハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された携帯で取得されるようにしてもよいし、インターネット等のネットワークを介した配送の形態で取得されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の案内音声DBを説明するための図である。
【図3】図2の音声データの対応関係の例を説明するための図である。
【図4】図1の音声データTBを説明するための図である。
【図5】図1における制御ユニットの構成を説明するための図である。
【図6】図5における案内音声出力処理部の構成を説明するための図である。
【図7】乗員構成推定部による乗車員構成の推定例を示す図である。
【図8】案内音声出力の処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0089】
100 … ナビゲーション装置
120 … 記憶装置(記憶手段)
130 … 音入力ユニット(音入力手段)
140 … 音出力ユニット(音出力手段)
220 … ルート検索部(ルート検出手段の一部)
250 … 案内音声登録処理部(編集手段)
270 … 音声出力制御部(音出力制御手段の一部)
280 … 乗員構成推定部(選択手段)
290 … 音声データ取得部(音出力手段の一部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に搭載されるナビゲーション装置であって、
案内音声を出力する音出力手段と;
予め用意された複数の通常音声データを含む通常音声データ群、及び、前記複数の通常音声データの少なくとも1つに対応するオプション音声データを含み、前記通常音声データ群に対応して用意される少なくとも1つのオプション音声データ群を記憶する記憶手段と;
前記移動体とともに移動する人員の構成を推定し、推定結果に基づいて、前記通常音声データ群及び前記オプション音声データ群の中から優先して利用すべき優先利用音声データ群を選択する選択手段と;
前記移動体の現在位置から目的地までの移動ルートを探索するルート探索手段と;
前記ルート探索手段で探索された前記移動ルートの走行中に音声案内が必要であると判断された場合に、前記優先利用音声データ群に含まれる音声データに基づく音声を優先的に前記音出力手段から出力させる音出力制御手段と;
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
音声を入力する音入力手段を更に備え、
前記オプション音声データは、前記音入力手段を利用して入力された音声に基づいて作成される、ことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記移動ルートの探索時点における前記移動体の現在位置及び前記目的地の情報に基づいて、前記移動体とともに移動する人員の構成を推定する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記選択手段は、前記移動体とともに移動する人員の構成の推定に際して、更に走行時の日時を考慮する、ことを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記音出力制御手段は、前記優先利用音声データ群内に必要な音声データが存在しない場合には、前記通常音声データ群内における前記必要な音声データに対応する通常音声データに基づく音声を前記音出力手段から出力させる、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記記憶手段に記憶された前記オプション音声データを編集する編集手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
移動体の現在位置から目的地までの移動ルートを探索するルート探索工程と;
前記移動体とともに前記移動ルートを移動する人員の構成を推定する推定工程と;
前記推定工程における推定結果に基づいて、予め用意された複数の通常音声データを含む通常音声データ群、及び、前記複数の通常音声データの少なくとも1つに対応するオプション音声データを含み、前記通常音声データ群に対応する少なくとも1つのオプション音声データ群の中から、優先して利用すべき優先利用音声データ群を選択する選択工程と;
前記移動ルートを移動中に音声案内が必要であると判断された場合に、前記優先利用音声データ群に含まれる音声データを優先的に利用して案内音声を出力する音出力工程と;
を備えることを特徴とする音声案内方法。
【請求項8】
請求項7に記載の音声案内方法を演算手段に実行させる、ことを特徴とする音声案内プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の音声案内プログラムが、演算手段により読み取り可能に記録されている、ことを特徴とする記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−170210(P2008−170210A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−2227(P2007−2227)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】