ナビゲーション装置、誘導情報提供装置、誘導情報提供システム
【課題】 経路から逸脱しやすいとされる所定の交差点に近づくと、当該交差点内の走行について詳細な誘導を行う技術がある。しかし、詳細な誘導を行う交差点は、ナビゲーション装置や地図データの製造時点以前に特定されたものであるため、その後の道路事情の変化等の理由により、実際に経路を逸脱しやすい交差点とは相違する場合がある。したがって、実際には経路から逸脱し易い交差点であっても、適切に誘導がなされない場合がある。
本発明の目的は、より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導を可能とする技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明のナビゲーション装置は、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の目的は、より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導を可能とする技術を提供することにある。
【解決手段】
本発明のナビゲーション装置は、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導情報を提示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、経路から逸脱しやすいとされる所定の交差点に近づくと、当該交差点内の走行について詳細な誘導(例えば、「この先右折してください」等の音声ガイダンス)を行う技術がある。
【0003】
特許文献1には、このような誘導情報提示システムについての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−124399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような誘導情報提示システムでは、詳細な誘導を行う交差点は、ナビゲーション装置や地図データの製造時点以前に特定されたものであるため、その後の道路事情の変化等の理由により、実際に経路を逸脱しやすい交差点とは相違する場合がある。したがって、実際には経路から逸脱し易い交差点であっても、適切に誘導がなされない場合がある。
【0006】
本発明の目的は、より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明に係るナビゲーション装置は、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の誘導情報提供装置は、所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、経路を構成する情報をナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の誘導情報提供システムは、現在地を取得する現在地取得手段と、目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えるナビゲーション装置と、所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、経路を構成する情報を前記ナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、を備える誘導情報提供装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、誘導情報提供システムの概略構成図である。
【図2】図2は、逸脱地点情報テーブルの構成例を示す図である。
【図3】図3は、オプション誘導情報テーブルの構成例を示す図である。
【図4】図4は、オプション誘導情報提供装置のハードウェア構成を示す図である。
【図5】図5は、ナビゲーション装置のハードウェア構成図である。
【図6】図6は、演算処理部の機能構成図である。
【図7】図7は、リンクテーブルの構成例を示す図である。
【図8】図8は、推奨経路テーブルの構成例を示す図である。
【図9】図9は、逸脱情報収集処理の流れを示す図である。
【図10】図10は、オプション誘導情報提供処理の流れを示す図である。
【図11】図11は、経路案内処理の流れを示す図である。
【図12】図12は、オプション誘導情報提供前の具体的なデータの例を示す図である。
【図13】図13は、オプション誘導情報提供後の具体的なデータの例を示す図である。
【図14】図14は、オプション誘導情報による経路誘導処理の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態を適用した誘導情報提供システム1000について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、誘導情報提供システム1000は、オプション誘導情報提供装置110と、ネットワーク150を介して誘導情報提供装置110と通信を行うことができるナビゲーション装置100と、を有する。
【0014】
なお、誘導情報提供システム1000は、ナビゲーション装置100を複数有するものであっても良いし、誘導情報提供装置110を複数有するものであっても良い。
【0015】
誘導情報提供装置110は、記憶部120と、制御部130と、送受信部140と、を備える。
【0016】
記憶部120は、逸脱地点情報テーブル300を格納する逸脱地点情報記憶領域121と、オプション誘導情報テーブル350を格納するオプション誘導情報記憶領域122と、を備える。
【0017】
図2に、逸脱地点情報テーブル300の構成例を示す。
【0018】
逸脱地点情報テーブル300は、ナビゲーション装置100が搭載された車両が経路を逸脱した情報を記憶するテーブルであり、誘導情報提供装置110によって、ナビゲーション装置100から収集されて随時更新される。
【0019】
逸脱地点情報テーブル300は、レコードごとに、交差点ノード301と、進入リンク302と、推奨経路上退出リンク303と、実際の退出リンク304と、の情報を含む。
【0020】
交差点ノード301は、交差点を特定する情報である。
【0021】
進入リンク302は、交差点ノード301にて特定される交差点へ進入する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0022】
推奨経路上退出リンク303は、ナビゲーション装置100にて探索された推奨経路において、交差点ノード301にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0023】
実際の退出リンク304は、ナビゲーション装置100が、推奨経路に沿って走行した際に、交差点ノード301にて特定される交差点から実際に退出した道路を示すリンクを特定する情報である。
【0024】
図3に、オプション誘導情報テーブル350の構成例を示す。
【0025】
オプション誘導情報テーブル350は、ナビゲーション装置100に対して提供する追加の誘導情報を格納するテーブルである。
【0026】
オプション誘導情報テーブル350は、レコードごとに、交差点ノード351と、進入リンク352と、第一の退出リンク353と、第二の退出リンク354と、報告件数355と、の情報を含む。
【0027】
また、オプション誘導情報テーブル350は、交差点ノード351と、進入リンク352と、第一の退出リンク353と、第二の退出リンク354と、報告件数355と、の組み合わせに応じて、件数閾値356と、件数閾値356の値に応じた誘導用情報357と、の情報を含む。
【0028】
交差点ノード351は、交差点を特定する情報である。
【0029】
進入リンク352は、交差点ノード351にて特定される交差点へ進入する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0030】
第一の退出リンク353は、ナビゲーション装置100にて探索された推奨経路において、交差点ノード351にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0031】
第二の退出リンク354は、ナビゲーション装置100が、交差点ノード351にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0032】
報告件数355は、進入リンク352から交差点ノード351へ進入し、第一の退出リンク353から退出する推奨経路を案内中に、実際には第二の退出リンク354から退出したナビゲーション装置100からの報告を受けた件数である。
【0033】
件数閾値356は、報告件数355の件数に応じて誘導用情報357を特定するための報告件数の閾値である。通常、件数閾値356には、重複しない範囲を特定するために複数の閾値が格納されている。
【0034】
誘導用情報357は、ナビゲーション装置100に対して提供する誘導用の情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。また、誘導用情報357には、当該アニメーション表示情報や音声の誘導情報を開始すべき位置、すなわち誘導位置を特定する情報を含んでいる。
【0035】
図1に戻って説明を続ける。
【0036】
制御部130は、逸脱地点情報受信部131と、オプション誘導地点特定部132と、経路情報受信部133と、配信情報特定部134と、オプション誘導情報配信部135と、を備える。
【0037】
逸脱地点情報受信部131は、ナビゲーション装置100から送信される経路逸脱の報告情報を受信する。
【0038】
オプション誘導地点特定部132は、経路逸脱の報告情報に基づいて、経路逸脱が起こりやすい地点(交差点)を特定して、オプション誘導地点として特定する。
【0039】
経路情報受信部133は、ナビゲーション装置100から、推奨経路の情報を受信する。
【0040】
配信情報特定部134は、経路情報受信部133が受信した推奨経路にオプション誘導地点が含まれているか否かを判定し、含まれている場合には当該経路に応じて配信するオプション誘導情報を配信情報として特定する。
【0041】
オプション誘導情報配信部135は、配信情報特定部134にて特定した配信情報をナビゲーション装置100に送信する。
【0042】
送受信部140は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
【0043】
次に、図4に、オプション誘導情報提供装置110のハードウェア構成例を示す。
【0044】
オプション誘導情報提供装置110は、ネットワーク150を介して、ナビゲーション装置100と通信を行うことができる。
【0045】
オプション誘導情報提供装置110は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
【0046】
オプション誘導情報提供装置110は、入力装置111と、出力装置112と、通信装置113と、演算装置114と、主記憶装置115と、外部記憶装置116と、それぞれの装置を互いに接続するバス117と、を有する。
【0047】
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
【0048】
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置113は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
【0049】
演算装置114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0050】
主記憶装置115は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0051】
外部記憶装置116は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0052】
ここで、ネットワーク150は、携帯電話ネットワークなどの無線通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANなどの公衆網であってもよいし、その他通信を行うことが可能なネットワークであればよい。
【0053】
オプション誘導情報提供装置110の逸脱地点情報受信部131と、オプション誘導地点特定部132と、経路情報受信部133と、配信情報特定部134と、オプション誘導情報配信部135とは、オプション誘導情報提供装置110の演算装置114に処理を行わせるプログラムによって実現される。
【0054】
このプログラムは、主記憶装置115または外部記憶装置116内に記憶され、実行にあたって主記憶装置115上にロードされ、演算装置114により実行される。
【0055】
また、オプション誘導情報提供装置110の記憶部120は、オプション誘導情報提供装置110の主記憶装置115または外部記憶装置116により実現される。
【0056】
オプション誘導情報提供装置110の送受信部140は、オプション誘導情報提供装置110の通信装置113によって実現される。
【0057】
図5に、ナビゲーション装置100の構成図を示す。
【0058】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、を備えている。
【0059】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報を基にして現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0060】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、ユーザから指示された出発地(現在地)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
【0061】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0062】
図6は、演算処理部1の機能ブロック図である。
【0063】
図示するように、演算処理部1は、主制御部101と、経路逸脱特定部102と、逸脱情報送信部103と、経路探索部104と、推奨経路送信部105と、誘導情報追加部106と、経路案内部107と、入力受付部108と、出力処理部109と、を有する。
【0064】
主制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、GPS受信装置9等の情報に基づき、現在位置を特定する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、を対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、現在時刻を出力する。
【0065】
経路逸脱特定部102は、主制御部101が特定した現在位置が、推奨経路から逸脱したか否かを判定し、逸脱したと判定した場合に、逸脱した位置を特定する。その際、主制御部101が記憶装置3に記憶させた走行履歴を用いて逸脱した位置を特定する。
【0066】
逸脱情報送信部103は、経路逸脱特定部102により特定した推奨経路からの逸脱地点を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0067】
経路探索部104は、ナビゲーション装置100の現在位置から、入力受付部108を介して受け付けた目的地に到る最適な経路(推奨経路)を探索する。
【0068】
推奨経路送信部105は、経路探索部104が探索した推奨経路を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0069】
誘導情報追加部106は、オプション誘導情報提供装置110から受信したオプション誘導情報を、推奨経路に関連付けて追加する。
【0070】
経路案内部107は、推奨経路に沿うように、例えば交差点等での進行方向等をディスプレイ2に表示させる。また、必要に応じて、スピーカ42から進行方向を示す情報を音声出力することで推奨経路を案内する。
【0071】
入力受付部108は、入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部109に要求する。また、現在位置(出発地)から目的地までの経路を探索する処理を経路探索部104に要求する。
【0072】
出力処理部109は、表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換してディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0073】
なお、上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部101、経路逸脱特定部102、逸脱情報送信部103、経路探索部104、推奨経路送信部105、誘導情報追加部106、経路案内部107、入力受付部108、出力処理部109は、CPU21がRAM22やROM23にロードしたプログラムを実行することにより達成される。
【0074】
図5の説明に戻る。
【0075】
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0076】
記憶装置3は、HDDや不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0077】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、推奨経路テーブル250と、が記憶されている。
【0078】
図7は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0079】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、当該リンクの開始ノードに接続するリンクである開始接続リンクと、当該リンクの終了ノードに接続するリンクである終了接続リンクと、を特定する開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の通称(例えば、「環八通り」等)を示す通称227、などを含んでいる。
【0080】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0081】
図8は、推奨経路テーブル250の構成を示す図である。推奨経路テーブル250は、推奨経路を特定する情報を格納するテーブルである。
【0082】
推奨経路テーブル250は、目的地へ向かって走行するべき道路を構成するリンクの走行順序を示す順序251と、当該リンクを特定する情報であるリンクID252と、当該リンクにおいて誘導するための情報である基本誘導情報253と、当該リンクにおいて誘導するための情報であって、オプション誘導情報提供装置110から送信されたオプション誘導情報254と、を含んでいる。
【0083】
基本誘導情報253は、誘導位置253Pと、誘導情報253Iと、を含む。誘導位置253Pは、誘導情報253Iを使用者に示す位置を特定する情報である。誘導情報253Iは、使用者を誘導するための情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。
【0084】
オプション誘導情報254は、誘導位置254Pと、誘導情報254Iと、を含む。誘導位置254Pは、誘導情報254Iを使用者に示す位置を特定する情報である。誘導情報254Iは、使用者を誘導するための情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。
【0085】
なお、推奨経路テーブル250は、基本誘導情報253に対応付けられたリンクと、オプション誘導情報254に対応付けられたリンクとが同一である場合、経路案内部107が予め定めた基準に従っていずれかの誘導情報のみを用いて誘導してもよいし、両方の誘導情報を組み合わせて誘導してもよいように構成されてもよい。
【0086】
図5に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などの車載用ナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0087】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。車載用ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0088】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0089】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0090】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0091】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0092】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置100で現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0093】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0094】
ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0095】
GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0096】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0097】
ビーコン受信装置11は、VICS(登録商標、Vehicle Information and Communication System)情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
<動作の説明>
次に、誘導情報提供システム1000の動作について説明する。
【0098】
図9は、オプション誘導情報提供装置110が、推奨経路から逸脱した旨の報告をナビゲーション装置100から収集する処理である逸脱情報収集処理の処理フローを示す図である。
【0099】
まず、ナビゲーション装置100は、ナビゲーション装置100の現在位置が推奨経路から逸脱したことを検知する(ステップS101)。
【0100】
具体的には、経路逸脱特定部102は、主制御部101から現在位置の情報を取得して、現在位置が推奨経路上にあるか否かを判定する。そして、経路逸脱特定部102は、現在位置が推奨経路上にない場合に、経路を逸脱したものと特定する。
【0101】
次に、ナビゲーション装置100は、推奨経路から逸脱した地点を特定する(ステップS102)。
【0102】
具体的には、経路逸脱特定部102は、走行履歴を遡り、履歴に含まれる現在位置が推奨経路から逸脱した地点である交差点等のノードと、当該交差点等のノードへ進入した際に走行したリンクと、当該交差点等のノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該交差点等のノードから退出した実際の経路上のリンクと、を特定する。
【0103】
次に、ナビゲーション装置100は、ステップS102にて特定した逸脱地点に関する情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する(ステップS103)。
【0104】
具体的には、逸脱情報送信部103は、ステップS102にて特定した、推奨経路から逸脱した交差点等のノードと、当該交差点等のノードへ進入した際に走行したリンクと、当該交差点等のノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該交差点等のノードから退出した実際の経路上のリンクと、の情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0105】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、ステップS103において送信された逸脱地点に関する情報を受信して、記憶部120に記録する。
【0106】
具体的には、逸脱地点情報受信部131は、ステップS103においてナビゲーション装置100から送信されたノードと、当該ノードへ進入した際に走行したリンクと、当該ノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該ノードから退出した実際の経路上のリンクと、の情報を受信する。そして、逸脱地点情報受信部131は、受信したそれぞれの情報を、逸脱地点情報記憶領域121の逸脱地点情報テーブル300の交差点ノード301、進入リンク302、推奨経路上退出リンク303、実際の退出リンク304、として格納する。
【0107】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、オプション情報により誘導すべき地点と、誘導内容を設定する(ステップS105)。
【0108】
具体的には、オプション誘導地点特定部132は、ステップS104において逸脱地点情報テーブル300に追加した情報から、交差点ノード301と、進入リンク302と、推奨経路上退出リンク303と、実際の退出リンク304と、についての情報を読み出す。
【0109】
そして、オプション誘導地点特定部132は、オプション誘導情報テーブル350のレコードから、読み出した交差点ノード301の情報と交差点ノード351に格納された情報とが一致し、進入リンク302の情報と進入リンク352に格納された情報とが一致し、推奨経路上退出リンク303の情報と第一の退出リンク353に格納された情報とが一致し、実際の退出リンク304の情報と第二の退出リンク354に格納された情報とが一致するレコードを抽出する。
【0110】
そして、オプション誘導地点特定部132は、オプション誘導情報テーブル350から抽出したレコードについて、報告件数355の情報をカウントアップ(1加算)する。
【0111】
そして、オプション誘導地点特定部132は、報告件数355の値を取得して、件数閾値356の閾値のうち報告件数355の値よりも小さい閾値であって、その中で最大の件数閾値に対応付けられた誘導用情報357を配信対象のオプション誘導情報として設定する。
【0112】
以上が、逸脱情報収集処理の内容である。
【0113】
逸脱情報収集処理を行う事によって、オプション誘導情報提供装置110は、実際に推奨経路に従って走行しているナビゲーション装置100の使用者が、推奨経路から逸脱することの多い交差点等の地点を特定することができるようになる。また、オプション誘導情報提供装置110は、推奨経路から逸脱し易い交差点等への進入方向と、退出方向と、についても特定することができるようになる。
【0114】
次に、図10を用いて、オプション誘導情報提供処理について説明する。
【0115】
図10は、オプション誘導情報提供装置110が、ナビゲーション装置100にて設定した推奨経路に対して、推奨経路から逸脱することの多い交差点について追加の誘導情報を配信する処理であるオプション誘導情報提供処理の処理フローを示す図である。
【0116】
まず、ナビゲーション装置100は、使用者により入力された目的地を設定すると共に、推奨経路を探索する(ステップS201)。
【0117】
具体的には、経路探索部104は、入力受付部108を介して目的地の入力を受け付けて、現在地から目的地に到る推奨経路を、ダイクストラ法等の経路探索ロジックを用いて探索して特定し、推奨経路テーブル250に、推奨経路上で走行するリンクの順に連続する番号を付番して、順序251と、リンクID252と、にリンクを特定する情報を格納する。
【0118】
その際、ナビゲーション装置100に予め設定された誘導情報が当該リンクに関連付けられている場合には、経路探索部104は、基本誘導情報253の誘導位置253Pにその誘導を実施する位置を格納し、誘導情報253Iにその誘導を実施する際に使用する映像や音声などの補助的な情報を格納する。
【0119】
次に、ナビゲーション装置100は、設定した推奨経路を特定する情報をオプション誘導情報提供装置110に送信する(ステップS202)。
【0120】
具体的には、推奨経路送信部105は、ステップS201で探索した推奨経路を特定する情報、例えば推奨経路テーブル250に格納された情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0121】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、オプション誘導情報を特定する(ステップS203)。
【0122】
具体的には、まず、経路情報受信部133は、ステップS202にて送信された推奨経路を特定する情報を受信する。そして、配信情報特定部134は、経路情報受信部133が受信した推奨経路を特定する情報に基づいて推奨経路を特定すると共に、推奨経路がオプション誘導情報テーブル350に記録された逸脱しやすい交差点を走行する経路である場合には、誘導用情報357を追加すべきオプション誘導情報として特定する。
【0123】
より具体的には、配信情報特定部134は、推奨経路を特定すると、その経路に含まれるノードと、当該ノードへ進入する進入リンクと、当該ノードから退出する退出リンクと、を関連付けて特定する。
【0124】
そして、配信情報特定部134は、特定したノードごとに、オプション誘導情報テーブル350に記録された交差点ノード351のいずれかと一致するか否かを判定する。
【0125】
交差点ノード351のいずれかと一致する場合には、配信情報特定部134は、当該一致する交差点ノードに関連付けられた進入リンク352と、第一の退出リンク353と、が推奨経路に含まれるか否かを判定する。
【0126】
推奨経路に含まれる場合には、配信情報特定部134は、当該報告件数355に応じた配信対象のオプション誘導情報(ステップS105で特定)である誘導用情報357を取得して、次のステップS204にて配信対象となるオプション誘導情報として特定する。
【0127】
推奨経路に含まれない場合には、配信情報特定部134は、当該ノードに関してオプション誘導情報を配信しないことを決定する。すなわち、次のステップS204にて配信対象となるオプション情報として特定しない。
【0128】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、ステップS203で配信対象として特定したオプション誘導情報を、ナビゲーション装置100に送信する(ステップS204)。
【0129】
具体的には、オプション誘導情報配信部135は、ステップS203にて配信対象として特定したオプション誘導情報に含まれる誘導位置を指定して、アニメーション情報や音声情報をナビゲーション装置100に送信する。
【0130】
次に、ナビゲーション装置100は、ステップS204にて送信されたオプション誘導情報を受信して、推奨経路テーブル250に追加する。
【0131】
具体的には、誘導情報追加部106は、ステップS204にて送信された誘導位置を含むアニメーション情報や音声情報を受信し、推奨経路テーブル250の該当するノードへ進入するリンクに関連付けられたオプション誘導情報254として、誘導位置を誘導位置254Pに格納し、アニメーション情報や音声情報等を誘導情報254Iに格納する。
【0132】
以上が、オプション誘導情報提供処理の内容である。
【0133】
オプション誘導情報提供処理を行う事によって、オプション誘導情報提供装置110は、推奨経路をこれから走行しようとする車両に搭載されたナビゲーション装置100に対して、推奨経路から逸脱することの多い交差点で経路逸脱しないように誘導する情報を配信することができるようになる。
【0134】
次に、図11を用いて、ナビゲーション装置100の経路案内処理について説明する。
【0135】
図11は、ナビゲーション装置100が、オプション誘導情報提供装置110によって配信されたオプション誘導情報を用いて推奨経路を誘導する経路案内処理の処理フローを示す図である。
【0136】
まず、経路案内部107は、現在位置を取得する(ステップS301)。
【0137】
具体的には、経路案内部107は、主制御部101に対して、ナビゲーション装置100が搭載された車両の現在位置を要求し、現在位置を取得する。
【0138】
次に、経路案内部107は、推奨経路テーブルの経路上の現在位置が属するリンクを特定する(ステップS302)。
【0139】
具体的には、経路案内部107は、主制御部101に対して、現在位置が属するリンクを特定する情報を要求し、主制御部101は、マップマッチング処理等によって現在位置が属するリンクを特定する情報を取得して経路案内部107に提示する。
【0140】
次に、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられているか否かを判定する(ステップS303)。
【0141】
具体的には、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクを推奨経路テーブル250から検索し、関連付けられているオプション誘導情報254が存在するか否かを判定する。
【0142】
現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられている場合(ステップS303にて「Yes」)、経路案内部107は、現在位置がオプション誘導情報の誘導位置付近に存在するか否かを判定する(ステップS304)。
【0143】
具体的には、経路案内部107は、ステップS301にて取得した現在位置が、ステップS303にて特定したオプション誘導情報254の誘導位置254Pまたはその所定範囲内に存在するか否かを判定する。
【0144】
現在位置が誘導位置付近に存在しない場合(ステップS304にて「No」)、経路案内部107は、ステップS301に制御を戻す。
【0145】
現在位置が誘導位置付近に存在する場合(ステップS304にて「Yes」)、経路案内部107は、オプション誘導情報に従って使用者を誘導する(ステップS305)。
【0146】
具体的には、経路案内部107は、オプション誘導情報254の誘導情報254Iに格納された映像情報や音声情報を再生することで、使用者を誘導する。そして、経路案内部107は、制御をステップS301に戻す。
【0147】
現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられていない場合(ステップS303にて「Yes」)、経路案内部107は、当該リンクに誘導情報が関連付けら得ているか否かを判定する(ステップS306)。
【0148】
具体的には、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクを推奨経路テーブル250から検索し、関連付けられている基本誘導情報253が存在するか否かを判定する。
【0149】
現在位置が属するリンクに基本誘導情報が関連付けられている場合(ステップS306にて「Yes」)、経路案内部107は、現在位置が基本誘導情報の誘導位置付近に存在するか否かを判定する(ステップS307)。
【0150】
具体的には、経路案内部107は、ステップS301にて取得した現在位置が、ステップS306にて特定した基本誘導情報253の誘導位置253Pまたはその所定範囲内に存在するか否かを判定する。
【0151】
現在位置が誘導位置付近に存在しない場合(ステップS307にて「No」)、経路案内部107は、ステップS301に制御を戻す。
【0152】
現在位置が誘導位置付近に存在する場合(ステップS307にて「Yes」)、経路案内部107は、基本誘導情報に従って使用者を誘導する(ステップS308)。
【0153】
具体的には、経路案内部107は、基本誘導情報253の誘導情報253Iに格納された映像情報や音声情報を再生することで、使用者を誘導する。そして、経路案内部107は、制御をステップS301に戻す。
【0154】
以上が、経路案内処理の内容である。
【0155】
経路案内処理を行う事によって、ナビゲーション装置100は、推奨経路を走行している使用者に対して、推奨経路から逸脱することの多い地点ではオプション誘導情報を提示して経路逸脱しないように誘導し、特に推奨経路から逸脱するおそれのない地点では通常の誘導情報を用いて経路を誘導することができるようになる。
【0156】
図12は、オプション誘導情報提供処理において推奨経路の探索(ステップS201)を行った状態の例を示す図である。
【0157】
図12(a)は、交差点を表すノード500と、当該ノード500に進入する道路を表すリンク501と、当該ノード500から退出する道路を表すリンク502およびリンク503と、の例を示す図である。
【0158】
なお、リンク501を走行してノード500に進入し、ノード500からリンク502を走行して退出する経路が推奨経路として設定されており、リンク503は推奨経路に含まれない道路を示すものとする。
【0159】
図12(b)は、図12(a)で示した状態における推奨経路テーブル250の一部についての例を示す図である。上述したとおり、推奨経路テーブル250は、順序251の順序に従って、リンクID252で特定されるリンクを走行することを示すものである。
【0160】
つまり、図12(b)において示された推奨経路テーブル250には、リンク501を走行し、続けてリンク502を走行する推奨経路が格納されているといえる。
【0161】
なお、図12(b)に示された推奨経路上では、基本誘導情報253、オプション誘導情報254ともに設定されておらず、すなわちノード500に進入する際に何らの誘導情報をも表示しないことを示している。
【0162】
このような状態から、オプション誘導情報提供処理を通じてオプション誘導情報が配信された状態に変化した後(ステップS205の実施後)の状態を、図13に示す。
【0163】
図13は、図12と同様の形式で、ステップS205の実施後の状態を示す図である。
【0164】
図13(a)においては、リンク501上に誘導位置である地点P(504)が設定されている。
【0165】
図13(b)においては、リンク501にオプション誘導情報254が関連付けられて格納されている。オプション誘導情報254の誘導位置254Pには、地点Pを特定する「P」が格納されており、誘導情報254Iには、誘導するための情報として「右側車線走行」を行うよう誘導するためのアニメーション情報と音声情報とが格納されている。
【0166】
このような推奨経路テーブル250を有するナビゲーション装置100による経路案内処理のステップS305における誘導画面を、図14の例を用いて説明する。
【0167】
図14は、オプション誘導画面550の例を示す図である。
【0168】
オプション誘導画面550は、道路状態表示領域560と、誘導情報表示領域570と、を含む。
【0169】
道路状態表示領域560には、リンク501〜リンク503と、ノード500と、により構成される道路のイラストレーションが表示される。ここで、推奨経路となる経路を示すために、例えば矢印などの推奨経路標識561が道路のイラストレーションに重ねて表示される。
【0170】
誘導情報表示領域570には、誘導を行うための情報が表示される。とくに、推奨経路を把握しやすくするために、例えば推奨経路に含まれる道路を他の道路から見分けるための特徴を示す情報571が表示される。図14の例においては、「ご注意 右前方が推奨経路です。紛らわしい交差点ですのでご注意下さい。」というような、運転手視点による進行方向を示す情報が表示される。
【0171】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0172】
本発明の一実施形態によると、ナビゲーション装置100から実際に推奨経路を逸脱した交差点等の地点を収集することで、推奨経路から逸脱しやすい地点を統計的に特定することができる。また、ナビゲーション装置100が探索した推奨経路に、当該逸脱し易い地点が含まれる場合、追加の誘導情報を提供することができる。また、ナビゲーション装置100は、実際に推奨経路を逸脱し易い地点に近づいたことを検知すると、追加の誘導情報を使用者に示すことができる。
【0173】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0174】
例えば、上記実施形態では、誘導情報追加部106は、オプション誘導情報提供処理のS205において、配信された全てのオプション誘導情報を推奨経路テーブル250に追加しているが、これに限られるものではない。
【0175】
すなわち、誘導情報追加部106は、配信されたオプション誘導情報のうちの一部を所定の基準に従って推奨経路テーブル250に追加するようにしてもよい。例えば、誘導情報追加部106は、ナビゲーション装置100に予め設定された任意の地点付近、例えば自宅付近の交差点に関するオプション誘導情報を追加しないようにしてもよい。また例えば、誘導情報追加部106は、ナビゲーション装置100の走行履歴を参照して、走行頻度の高い道路の交差点に関するオプション誘導情報を追加しないようにしてもよい。
【0176】
このようにすることで、誘導が不要と思われる場所においてオプション誘導情報による詳しい誘導を行うという無駄を避けることができる。
【0177】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、ステップS201、S202において推奨経路を探索してオプション誘導情報提供装置110に送信しているが、これに限られない。すなわち、ナビゲーション装置100が現在地と目的地をオプション誘導情報提供装置110に対して送信して、オプション誘導情報提供装置110が推奨経路を探索し、オプション誘導情報を含めた推奨経路情報をナビゲーション装置100に送信するようにしてもよい。
【0178】
このようにすることで、ナビゲーション装置100の処理負荷を軽くすることができる。
【0179】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、ナビゲーション装置100が推奨経路を探索する際にオプション誘導情報提供装置110からオプション誘導情報を受信しているが、これに限られない。すなわち、オプション誘導情報提供装置110は、予め利用登録された使用者のナビゲーション装置100に対して、定期的にオプション誘導情報を配信して、ナビゲーション装置100は配信されたオプション誘導情報を推奨経路テーブル250に追加するようにしてもよい。
【0180】
このようにすることで、ナビゲーション装置100は、経路探索時に通信状態がよくない場所に位置していた場合でも、問題なくオプション誘導情報を利用することができるようになる。
【0181】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、推奨経路を探索してオプション誘導情報提供装置110に送信しているが、これに限られない。すなわち、ナビゲーション装置100が、推奨経路から逸脱した際に、逸脱後の現在地から目的地までの推奨経路を再度探索する(リルートする)タイミングでオプション誘導情報提供装置110に対して推奨経路を送信するようにしてもよい。
【0182】
このようにすることで、使用者は、リルート時にも新たな経路に対応したオプション誘導情報を利用することができる。
【0183】
以上が、変形の例である。
【0184】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0185】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・主制御部、102・・・経路逸脱特定部、103・・・逸脱情報送信部、104・・・経路探索部、105・・・推奨経路送信部、106・・・誘導情報追加部、107・・・経路案内部、108・・・入力受付部、109・・・出力処理部、110・・・オプション誘導情報提供装置、111・・・入力装置、112・・・出力装置、113・・・通信装置、114・・・演算装置、115・・・主記憶装置、116・・・外部記憶装置、117・・・バス、120・・・記憶部、130・・・制御部、140・・・送受信部、150・・・ネットワーク、1000・・・誘導情報提供システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導情報を提示する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置において、経路から逸脱しやすいとされる所定の交差点に近づくと、当該交差点内の走行について詳細な誘導(例えば、「この先右折してください」等の音声ガイダンス)を行う技術がある。
【0003】
特許文献1には、このような誘導情報提示システムについての技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−124399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような誘導情報提示システムでは、詳細な誘導を行う交差点は、ナビゲーション装置や地図データの製造時点以前に特定されたものであるため、その後の道路事情の変化等の理由により、実際に経路を逸脱しやすい交差点とは相違する場合がある。したがって、実際には経路から逸脱し易い交差点であっても、適切に誘導がなされない場合がある。
【0006】
本発明の目的は、より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明に係るナビゲーション装置は、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の誘導情報提供装置は、所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、経路を構成する情報をナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の誘導情報提供システムは、現在地を取得する現在地取得手段と、目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、を備えるナビゲーション装置と、所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、経路を構成する情報を前記ナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、を備える誘導情報提供装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
より現実的に経路を逸脱しやすい傾向のある交差点について、詳細な誘導が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、誘導情報提供システムの概略構成図である。
【図2】図2は、逸脱地点情報テーブルの構成例を示す図である。
【図3】図3は、オプション誘導情報テーブルの構成例を示す図である。
【図4】図4は、オプション誘導情報提供装置のハードウェア構成を示す図である。
【図5】図5は、ナビゲーション装置のハードウェア構成図である。
【図6】図6は、演算処理部の機能構成図である。
【図7】図7は、リンクテーブルの構成例を示す図である。
【図8】図8は、推奨経路テーブルの構成例を示す図である。
【図9】図9は、逸脱情報収集処理の流れを示す図である。
【図10】図10は、オプション誘導情報提供処理の流れを示す図である。
【図11】図11は、経路案内処理の流れを示す図である。
【図12】図12は、オプション誘導情報提供前の具体的なデータの例を示す図である。
【図13】図13は、オプション誘導情報提供後の具体的なデータの例を示す図である。
【図14】図14は、オプション誘導情報による経路誘導処理の画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態を適用した誘導情報提供システム1000について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、誘導情報提供システム1000は、オプション誘導情報提供装置110と、ネットワーク150を介して誘導情報提供装置110と通信を行うことができるナビゲーション装置100と、を有する。
【0014】
なお、誘導情報提供システム1000は、ナビゲーション装置100を複数有するものであっても良いし、誘導情報提供装置110を複数有するものであっても良い。
【0015】
誘導情報提供装置110は、記憶部120と、制御部130と、送受信部140と、を備える。
【0016】
記憶部120は、逸脱地点情報テーブル300を格納する逸脱地点情報記憶領域121と、オプション誘導情報テーブル350を格納するオプション誘導情報記憶領域122と、を備える。
【0017】
図2に、逸脱地点情報テーブル300の構成例を示す。
【0018】
逸脱地点情報テーブル300は、ナビゲーション装置100が搭載された車両が経路を逸脱した情報を記憶するテーブルであり、誘導情報提供装置110によって、ナビゲーション装置100から収集されて随時更新される。
【0019】
逸脱地点情報テーブル300は、レコードごとに、交差点ノード301と、進入リンク302と、推奨経路上退出リンク303と、実際の退出リンク304と、の情報を含む。
【0020】
交差点ノード301は、交差点を特定する情報である。
【0021】
進入リンク302は、交差点ノード301にて特定される交差点へ進入する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0022】
推奨経路上退出リンク303は、ナビゲーション装置100にて探索された推奨経路において、交差点ノード301にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0023】
実際の退出リンク304は、ナビゲーション装置100が、推奨経路に沿って走行した際に、交差点ノード301にて特定される交差点から実際に退出した道路を示すリンクを特定する情報である。
【0024】
図3に、オプション誘導情報テーブル350の構成例を示す。
【0025】
オプション誘導情報テーブル350は、ナビゲーション装置100に対して提供する追加の誘導情報を格納するテーブルである。
【0026】
オプション誘導情報テーブル350は、レコードごとに、交差点ノード351と、進入リンク352と、第一の退出リンク353と、第二の退出リンク354と、報告件数355と、の情報を含む。
【0027】
また、オプション誘導情報テーブル350は、交差点ノード351と、進入リンク352と、第一の退出リンク353と、第二の退出リンク354と、報告件数355と、の組み合わせに応じて、件数閾値356と、件数閾値356の値に応じた誘導用情報357と、の情報を含む。
【0028】
交差点ノード351は、交差点を特定する情報である。
【0029】
進入リンク352は、交差点ノード351にて特定される交差点へ進入する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0030】
第一の退出リンク353は、ナビゲーション装置100にて探索された推奨経路において、交差点ノード351にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0031】
第二の退出リンク354は、ナビゲーション装置100が、交差点ノード351にて特定される交差点から退出する道路を示すリンクを特定する情報である。
【0032】
報告件数355は、進入リンク352から交差点ノード351へ進入し、第一の退出リンク353から退出する推奨経路を案内中に、実際には第二の退出リンク354から退出したナビゲーション装置100からの報告を受けた件数である。
【0033】
件数閾値356は、報告件数355の件数に応じて誘導用情報357を特定するための報告件数の閾値である。通常、件数閾値356には、重複しない範囲を特定するために複数の閾値が格納されている。
【0034】
誘導用情報357は、ナビゲーション装置100に対して提供する誘導用の情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。また、誘導用情報357には、当該アニメーション表示情報や音声の誘導情報を開始すべき位置、すなわち誘導位置を特定する情報を含んでいる。
【0035】
図1に戻って説明を続ける。
【0036】
制御部130は、逸脱地点情報受信部131と、オプション誘導地点特定部132と、経路情報受信部133と、配信情報特定部134と、オプション誘導情報配信部135と、を備える。
【0037】
逸脱地点情報受信部131は、ナビゲーション装置100から送信される経路逸脱の報告情報を受信する。
【0038】
オプション誘導地点特定部132は、経路逸脱の報告情報に基づいて、経路逸脱が起こりやすい地点(交差点)を特定して、オプション誘導地点として特定する。
【0039】
経路情報受信部133は、ナビゲーション装置100から、推奨経路の情報を受信する。
【0040】
配信情報特定部134は、経路情報受信部133が受信した推奨経路にオプション誘導地点が含まれているか否かを判定し、含まれている場合には当該経路に応じて配信するオプション誘導情報を配信情報として特定する。
【0041】
オプション誘導情報配信部135は、配信情報特定部134にて特定した配信情報をナビゲーション装置100に送信する。
【0042】
送受信部140は、ネットワーク150に接続し、他の接続された機器に対して情報を送信し、他の接続された機器から情報を受信する。
【0043】
次に、図4に、オプション誘導情報提供装置110のハードウェア構成例を示す。
【0044】
オプション誘導情報提供装置110は、ネットワーク150を介して、ナビゲーション装置100と通信を行うことができる。
【0045】
オプション誘導情報提供装置110は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
【0046】
オプション誘導情報提供装置110は、入力装置111と、出力装置112と、通信装置113と、演算装置114と、主記憶装置115と、外部記憶装置116と、それぞれの装置を互いに接続するバス117と、を有する。
【0047】
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
【0048】
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である
通信装置113は、ネットワーク150などのネットワークを介して他の装置と通信を行う装置である。
【0049】
演算装置114は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0050】
主記憶装置115は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0051】
外部記憶装置116は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0052】
ここで、ネットワーク150は、携帯電話ネットワークなどの無線通信網であるが、インターネットや公衆用の無線LANなどの公衆網であってもよいし、その他通信を行うことが可能なネットワークであればよい。
【0053】
オプション誘導情報提供装置110の逸脱地点情報受信部131と、オプション誘導地点特定部132と、経路情報受信部133と、配信情報特定部134と、オプション誘導情報配信部135とは、オプション誘導情報提供装置110の演算装置114に処理を行わせるプログラムによって実現される。
【0054】
このプログラムは、主記憶装置115または外部記憶装置116内に記憶され、実行にあたって主記憶装置115上にロードされ、演算装置114により実行される。
【0055】
また、オプション誘導情報提供装置110の記憶部120は、オプション誘導情報提供装置110の主記憶装置115または外部記憶装置116により実現される。
【0056】
オプション誘導情報提供装置110の送受信部140は、オプション誘導情報提供装置110の通信装置113によって実現される。
【0057】
図5に、ナビゲーション装置100の構成図を示す。
【0058】
ナビゲーション装置100は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、記憶装置3と、音声入出力装置4(音声入力装置としてマイクロフォン41、音声出力装置としてスピーカ42を備える)と、入力装置5と、ROM装置6と、車速センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9と、FM多重放送受信装置10と、ビーコン受信装置11と、を備えている。
【0059】
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ7,8やGPS受信装置9、FM多重放送受信装置10等から出力される情報を基にして現在地を検出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データを記憶装置3あるいはROM装置6から読み出す。
【0060】
また、演算処理部1は、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、記憶装置3あるいはROM装置6に記憶されている地図データ等を用いて、ユーザから指示された出発地(現在地)と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索する。また、スピーカ42やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
【0061】
ナビゲーション装置100の演算処理部1は、各デバイス間をバス25で接続した構成である。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、記憶装置3から読み出した地図データ、演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、各種ハードウェアを演算処理部1と接続するためのI/F(インターフェイス)24と、を有する。
【0062】
図6は、演算処理部1の機能ブロック図である。
【0063】
図示するように、演算処理部1は、主制御部101と、経路逸脱特定部102と、逸脱情報送信部103と、経路探索部104と、推奨経路送信部105と、誘導情報追加部106と、経路案内部107と、入力受付部108と、出力処理部109と、を有する。
【0064】
主制御部101は、様々な処理を行う中心的な機能部であり、処理内容に応じて、他の処理部を制御する。また、GPS受信装置9等の情報に基づき、現在位置を特定する。また、随時、走行した日付および時刻と、位置と、を対応付けて、リンクごとに走行履歴を記憶装置3に記憶する。さらに、各処理部からの要求に応じて、現在時刻を出力する。
【0065】
経路逸脱特定部102は、主制御部101が特定した現在位置が、推奨経路から逸脱したか否かを判定し、逸脱したと判定した場合に、逸脱した位置を特定する。その際、主制御部101が記憶装置3に記憶させた走行履歴を用いて逸脱した位置を特定する。
【0066】
逸脱情報送信部103は、経路逸脱特定部102により特定した推奨経路からの逸脱地点を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0067】
経路探索部104は、ナビゲーション装置100の現在位置から、入力受付部108を介して受け付けた目的地に到る最適な経路(推奨経路)を探索する。
【0068】
推奨経路送信部105は、経路探索部104が探索した推奨経路を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0069】
誘導情報追加部106は、オプション誘導情報提供装置110から受信したオプション誘導情報を、推奨経路に関連付けて追加する。
【0070】
経路案内部107は、推奨経路に沿うように、例えば交差点等での進行方向等をディスプレイ2に表示させる。また、必要に応じて、スピーカ42から進行方向を示す情報を音声出力することで推奨経路を案内する。
【0071】
入力受付部108は、入力装置5またはマイクロフォン41を介して入力された使用者からの指示を受け付け、その要求内容に対応する処理を実行するように演算処理部1の各部を制御する。例えば、使用者が推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を出力処理部109に要求する。また、現在位置(出発地)から目的地までの経路を探索する処理を経路探索部104に要求する。
【0072】
出力処理部109は、表示させる画面情報を受け取り、ディスプレイ2に描画するための信号に変換してディスプレイ2に対して描画する指示を行う。
【0073】
なお、上記した演算処理部1の各機能部、すなわち主制御部101、経路逸脱特定部102、逸脱情報送信部103、経路探索部104、推奨経路送信部105、誘導情報追加部106、経路案内部107、入力受付部108、出力処理部109は、CPU21がRAM22やROM23にロードしたプログラムを実行することにより達成される。
【0074】
図5の説明に戻る。
【0075】
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットである。ディスプレイ2は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成される。
【0076】
記憶装置3は、HDDや不揮発性メモリカードといった、少なくとも読み書きが可能な記憶媒体で構成される。
【0077】
この記憶媒体には、通常の経路探索装置に必要な地図データ(地図上の道路を構成するリンクのリンクデータを含む)であるリンクテーブル200と、推奨経路テーブル250と、が記憶されている。
【0078】
図7は、リンクテーブル200の構成を示す図である。リンクテーブル200は、地図上の区画された領域であるメッシュの識別コード(メッシュID)201ごとに、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ202を含んでいる。
【0079】
リンクデータ202は、リンクの識別子であるリンクID211ごとに、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報222、リンクを含む道路の種別を示す道路種別223、リンクの長さを示すリンク長224、予め記憶されたリンク旅行時間225、当該リンクの開始ノードに接続するリンクである開始接続リンクと、当該リンクの終了ノードに接続するリンクである終了接続リンクと、を特定する開始接続リンク、終了接続リンク226、リンクを含む道路の通称(例えば、「環八通り」等)を示す通称227、などを含んでいる。
【0080】
なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。
【0081】
図8は、推奨経路テーブル250の構成を示す図である。推奨経路テーブル250は、推奨経路を特定する情報を格納するテーブルである。
【0082】
推奨経路テーブル250は、目的地へ向かって走行するべき道路を構成するリンクの走行順序を示す順序251と、当該リンクを特定する情報であるリンクID252と、当該リンクにおいて誘導するための情報である基本誘導情報253と、当該リンクにおいて誘導するための情報であって、オプション誘導情報提供装置110から送信されたオプション誘導情報254と、を含んでいる。
【0083】
基本誘導情報253は、誘導位置253Pと、誘導情報253Iと、を含む。誘導位置253Pは、誘導情報253Iを使用者に示す位置を特定する情報である。誘導情報253Iは、使用者を誘導するための情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。
【0084】
オプション誘導情報254は、誘導位置254Pと、誘導情報254Iと、を含む。誘導位置254Pは、誘導情報254Iを使用者に示す位置を特定する情報である。誘導情報254Iは、使用者を誘導するための情報である。例えば、アニメーション表示情報や、音声による誘導情報である。
【0085】
なお、推奨経路テーブル250は、基本誘導情報253に対応付けられたリンクと、オプション誘導情報254に対応付けられたリンクとが同一である場合、経路案内部107が予め定めた基準に従っていずれかの誘導情報のみを用いて誘導してもよいし、両方の誘導情報を組み合わせて誘導してもよいように構成されてもよい。
【0086】
図5に戻って説明する。音声入出力装置4は、音声入力装置としてマイクロフォン41と、音声出力装置としてスピーカ42と、を備える。マイクロフォン41は、使用者やその他の搭乗者が発した声などの車載用ナビゲーション装置100の外部の音声を取得する。
【0087】
スピーカ42は、演算処理部1で生成された使用者へのメッセージを音声信号として出力する。マイクロフォン41とスピーカ42は、車両の所定の部位に、別個に配されている。ただし、一体の筐体に収納されていても良い。車載用ナビゲーション装置100は、マイクロフォン41及びスピーカ42を、それぞれ複数備えることができる。
【0088】
入力装置5は、使用者からの指示を使用者による操作を介して受け付ける装置である。入力装置5は、タッチパネル51と、ダイヤルスイッチ52と、その他のハードスイッチ(図示しない)であるスクロールキー、縮尺変更キーなどで構成される。
【0089】
タッチパネル51は、ディスプレイ2の表示面側に搭載され、表示画面を透視可能である。タッチパネル51は、ディスプレイ2に表示された画像のXY座標と対応したタッチ位置を特定し、タッチ位置を座標に変換して出力する。タッチパネル51は、感圧式または静電式の入力検出素子などにより構成される。
【0090】
ダイヤルスイッチ52は、時計回り及び反時計回りに回転可能に構成され、所定の角度の回転ごとにパルス信号を発生し、演算処理部1に出力する。演算処理部1では、パルス信号の数から、回転角度を求める。
【0091】
ROM装置6は、CD-ROMやDVD-ROM等のROM(Read Only Memory)や、IC(Integrated Circuit)カードといった、少なくとも読み取りが可能な記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、例えば、動画データや、音声データなどが記憶されている。
【0092】
車速センサ7,ジャイロセンサ8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置100で現在地(自車位置)を検出するために使用されるものである。
【0093】
車速センサ7は、車速を算出するのに用いる値を出力するセンサである。
【0094】
ジャイロセンサ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。
【0095】
GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率とを3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在位置、進行速度および進行方位を測定するものである。
【0096】
FM多重放送受信装置10は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などやFM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などがある。
【0097】
ビーコン受信装置11は、VICS(登録商標、Vehicle Information and Communication System)情報などの概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報や緊急警報などを受信する。例えば、光により通信する光ビーコン、電波により通信する電波ビーコン等の受信装置である。
<動作の説明>
次に、誘導情報提供システム1000の動作について説明する。
【0098】
図9は、オプション誘導情報提供装置110が、推奨経路から逸脱した旨の報告をナビゲーション装置100から収集する処理である逸脱情報収集処理の処理フローを示す図である。
【0099】
まず、ナビゲーション装置100は、ナビゲーション装置100の現在位置が推奨経路から逸脱したことを検知する(ステップS101)。
【0100】
具体的には、経路逸脱特定部102は、主制御部101から現在位置の情報を取得して、現在位置が推奨経路上にあるか否かを判定する。そして、経路逸脱特定部102は、現在位置が推奨経路上にない場合に、経路を逸脱したものと特定する。
【0101】
次に、ナビゲーション装置100は、推奨経路から逸脱した地点を特定する(ステップS102)。
【0102】
具体的には、経路逸脱特定部102は、走行履歴を遡り、履歴に含まれる現在位置が推奨経路から逸脱した地点である交差点等のノードと、当該交差点等のノードへ進入した際に走行したリンクと、当該交差点等のノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該交差点等のノードから退出した実際の経路上のリンクと、を特定する。
【0103】
次に、ナビゲーション装置100は、ステップS102にて特定した逸脱地点に関する情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する(ステップS103)。
【0104】
具体的には、逸脱情報送信部103は、ステップS102にて特定した、推奨経路から逸脱した交差点等のノードと、当該交差点等のノードへ進入した際に走行したリンクと、当該交差点等のノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該交差点等のノードから退出した実際の経路上のリンクと、の情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0105】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、ステップS103において送信された逸脱地点に関する情報を受信して、記憶部120に記録する。
【0106】
具体的には、逸脱地点情報受信部131は、ステップS103においてナビゲーション装置100から送信されたノードと、当該ノードへ進入した際に走行したリンクと、当該ノードから退出する推奨経路上のリンクと、当該ノードから退出した実際の経路上のリンクと、の情報を受信する。そして、逸脱地点情報受信部131は、受信したそれぞれの情報を、逸脱地点情報記憶領域121の逸脱地点情報テーブル300の交差点ノード301、進入リンク302、推奨経路上退出リンク303、実際の退出リンク304、として格納する。
【0107】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、オプション情報により誘導すべき地点と、誘導内容を設定する(ステップS105)。
【0108】
具体的には、オプション誘導地点特定部132は、ステップS104において逸脱地点情報テーブル300に追加した情報から、交差点ノード301と、進入リンク302と、推奨経路上退出リンク303と、実際の退出リンク304と、についての情報を読み出す。
【0109】
そして、オプション誘導地点特定部132は、オプション誘導情報テーブル350のレコードから、読み出した交差点ノード301の情報と交差点ノード351に格納された情報とが一致し、進入リンク302の情報と進入リンク352に格納された情報とが一致し、推奨経路上退出リンク303の情報と第一の退出リンク353に格納された情報とが一致し、実際の退出リンク304の情報と第二の退出リンク354に格納された情報とが一致するレコードを抽出する。
【0110】
そして、オプション誘導地点特定部132は、オプション誘導情報テーブル350から抽出したレコードについて、報告件数355の情報をカウントアップ(1加算)する。
【0111】
そして、オプション誘導地点特定部132は、報告件数355の値を取得して、件数閾値356の閾値のうち報告件数355の値よりも小さい閾値であって、その中で最大の件数閾値に対応付けられた誘導用情報357を配信対象のオプション誘導情報として設定する。
【0112】
以上が、逸脱情報収集処理の内容である。
【0113】
逸脱情報収集処理を行う事によって、オプション誘導情報提供装置110は、実際に推奨経路に従って走行しているナビゲーション装置100の使用者が、推奨経路から逸脱することの多い交差点等の地点を特定することができるようになる。また、オプション誘導情報提供装置110は、推奨経路から逸脱し易い交差点等への進入方向と、退出方向と、についても特定することができるようになる。
【0114】
次に、図10を用いて、オプション誘導情報提供処理について説明する。
【0115】
図10は、オプション誘導情報提供装置110が、ナビゲーション装置100にて設定した推奨経路に対して、推奨経路から逸脱することの多い交差点について追加の誘導情報を配信する処理であるオプション誘導情報提供処理の処理フローを示す図である。
【0116】
まず、ナビゲーション装置100は、使用者により入力された目的地を設定すると共に、推奨経路を探索する(ステップS201)。
【0117】
具体的には、経路探索部104は、入力受付部108を介して目的地の入力を受け付けて、現在地から目的地に到る推奨経路を、ダイクストラ法等の経路探索ロジックを用いて探索して特定し、推奨経路テーブル250に、推奨経路上で走行するリンクの順に連続する番号を付番して、順序251と、リンクID252と、にリンクを特定する情報を格納する。
【0118】
その際、ナビゲーション装置100に予め設定された誘導情報が当該リンクに関連付けられている場合には、経路探索部104は、基本誘導情報253の誘導位置253Pにその誘導を実施する位置を格納し、誘導情報253Iにその誘導を実施する際に使用する映像や音声などの補助的な情報を格納する。
【0119】
次に、ナビゲーション装置100は、設定した推奨経路を特定する情報をオプション誘導情報提供装置110に送信する(ステップS202)。
【0120】
具体的には、推奨経路送信部105は、ステップS201で探索した推奨経路を特定する情報、例えば推奨経路テーブル250に格納された情報を、オプション誘導情報提供装置110に送信する。
【0121】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、オプション誘導情報を特定する(ステップS203)。
【0122】
具体的には、まず、経路情報受信部133は、ステップS202にて送信された推奨経路を特定する情報を受信する。そして、配信情報特定部134は、経路情報受信部133が受信した推奨経路を特定する情報に基づいて推奨経路を特定すると共に、推奨経路がオプション誘導情報テーブル350に記録された逸脱しやすい交差点を走行する経路である場合には、誘導用情報357を追加すべきオプション誘導情報として特定する。
【0123】
より具体的には、配信情報特定部134は、推奨経路を特定すると、その経路に含まれるノードと、当該ノードへ進入する進入リンクと、当該ノードから退出する退出リンクと、を関連付けて特定する。
【0124】
そして、配信情報特定部134は、特定したノードごとに、オプション誘導情報テーブル350に記録された交差点ノード351のいずれかと一致するか否かを判定する。
【0125】
交差点ノード351のいずれかと一致する場合には、配信情報特定部134は、当該一致する交差点ノードに関連付けられた進入リンク352と、第一の退出リンク353と、が推奨経路に含まれるか否かを判定する。
【0126】
推奨経路に含まれる場合には、配信情報特定部134は、当該報告件数355に応じた配信対象のオプション誘導情報(ステップS105で特定)である誘導用情報357を取得して、次のステップS204にて配信対象となるオプション誘導情報として特定する。
【0127】
推奨経路に含まれない場合には、配信情報特定部134は、当該ノードに関してオプション誘導情報を配信しないことを決定する。すなわち、次のステップS204にて配信対象となるオプション情報として特定しない。
【0128】
次に、オプション誘導情報提供装置110は、ステップS203で配信対象として特定したオプション誘導情報を、ナビゲーション装置100に送信する(ステップS204)。
【0129】
具体的には、オプション誘導情報配信部135は、ステップS203にて配信対象として特定したオプション誘導情報に含まれる誘導位置を指定して、アニメーション情報や音声情報をナビゲーション装置100に送信する。
【0130】
次に、ナビゲーション装置100は、ステップS204にて送信されたオプション誘導情報を受信して、推奨経路テーブル250に追加する。
【0131】
具体的には、誘導情報追加部106は、ステップS204にて送信された誘導位置を含むアニメーション情報や音声情報を受信し、推奨経路テーブル250の該当するノードへ進入するリンクに関連付けられたオプション誘導情報254として、誘導位置を誘導位置254Pに格納し、アニメーション情報や音声情報等を誘導情報254Iに格納する。
【0132】
以上が、オプション誘導情報提供処理の内容である。
【0133】
オプション誘導情報提供処理を行う事によって、オプション誘導情報提供装置110は、推奨経路をこれから走行しようとする車両に搭載されたナビゲーション装置100に対して、推奨経路から逸脱することの多い交差点で経路逸脱しないように誘導する情報を配信することができるようになる。
【0134】
次に、図11を用いて、ナビゲーション装置100の経路案内処理について説明する。
【0135】
図11は、ナビゲーション装置100が、オプション誘導情報提供装置110によって配信されたオプション誘導情報を用いて推奨経路を誘導する経路案内処理の処理フローを示す図である。
【0136】
まず、経路案内部107は、現在位置を取得する(ステップS301)。
【0137】
具体的には、経路案内部107は、主制御部101に対して、ナビゲーション装置100が搭載された車両の現在位置を要求し、現在位置を取得する。
【0138】
次に、経路案内部107は、推奨経路テーブルの経路上の現在位置が属するリンクを特定する(ステップS302)。
【0139】
具体的には、経路案内部107は、主制御部101に対して、現在位置が属するリンクを特定する情報を要求し、主制御部101は、マップマッチング処理等によって現在位置が属するリンクを特定する情報を取得して経路案内部107に提示する。
【0140】
次に、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられているか否かを判定する(ステップS303)。
【0141】
具体的には、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクを推奨経路テーブル250から検索し、関連付けられているオプション誘導情報254が存在するか否かを判定する。
【0142】
現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられている場合(ステップS303にて「Yes」)、経路案内部107は、現在位置がオプション誘導情報の誘導位置付近に存在するか否かを判定する(ステップS304)。
【0143】
具体的には、経路案内部107は、ステップS301にて取得した現在位置が、ステップS303にて特定したオプション誘導情報254の誘導位置254Pまたはその所定範囲内に存在するか否かを判定する。
【0144】
現在位置が誘導位置付近に存在しない場合(ステップS304にて「No」)、経路案内部107は、ステップS301に制御を戻す。
【0145】
現在位置が誘導位置付近に存在する場合(ステップS304にて「Yes」)、経路案内部107は、オプション誘導情報に従って使用者を誘導する(ステップS305)。
【0146】
具体的には、経路案内部107は、オプション誘導情報254の誘導情報254Iに格納された映像情報や音声情報を再生することで、使用者を誘導する。そして、経路案内部107は、制御をステップS301に戻す。
【0147】
現在位置が属するリンクにオプション誘導情報が関連付けられていない場合(ステップS303にて「Yes」)、経路案内部107は、当該リンクに誘導情報が関連付けら得ているか否かを判定する(ステップS306)。
【0148】
具体的には、経路案内部107は、ステップS303にて特定した現在位置が属するリンクを推奨経路テーブル250から検索し、関連付けられている基本誘導情報253が存在するか否かを判定する。
【0149】
現在位置が属するリンクに基本誘導情報が関連付けられている場合(ステップS306にて「Yes」)、経路案内部107は、現在位置が基本誘導情報の誘導位置付近に存在するか否かを判定する(ステップS307)。
【0150】
具体的には、経路案内部107は、ステップS301にて取得した現在位置が、ステップS306にて特定した基本誘導情報253の誘導位置253Pまたはその所定範囲内に存在するか否かを判定する。
【0151】
現在位置が誘導位置付近に存在しない場合(ステップS307にて「No」)、経路案内部107は、ステップS301に制御を戻す。
【0152】
現在位置が誘導位置付近に存在する場合(ステップS307にて「Yes」)、経路案内部107は、基本誘導情報に従って使用者を誘導する(ステップS308)。
【0153】
具体的には、経路案内部107は、基本誘導情報253の誘導情報253Iに格納された映像情報や音声情報を再生することで、使用者を誘導する。そして、経路案内部107は、制御をステップS301に戻す。
【0154】
以上が、経路案内処理の内容である。
【0155】
経路案内処理を行う事によって、ナビゲーション装置100は、推奨経路を走行している使用者に対して、推奨経路から逸脱することの多い地点ではオプション誘導情報を提示して経路逸脱しないように誘導し、特に推奨経路から逸脱するおそれのない地点では通常の誘導情報を用いて経路を誘導することができるようになる。
【0156】
図12は、オプション誘導情報提供処理において推奨経路の探索(ステップS201)を行った状態の例を示す図である。
【0157】
図12(a)は、交差点を表すノード500と、当該ノード500に進入する道路を表すリンク501と、当該ノード500から退出する道路を表すリンク502およびリンク503と、の例を示す図である。
【0158】
なお、リンク501を走行してノード500に進入し、ノード500からリンク502を走行して退出する経路が推奨経路として設定されており、リンク503は推奨経路に含まれない道路を示すものとする。
【0159】
図12(b)は、図12(a)で示した状態における推奨経路テーブル250の一部についての例を示す図である。上述したとおり、推奨経路テーブル250は、順序251の順序に従って、リンクID252で特定されるリンクを走行することを示すものである。
【0160】
つまり、図12(b)において示された推奨経路テーブル250には、リンク501を走行し、続けてリンク502を走行する推奨経路が格納されているといえる。
【0161】
なお、図12(b)に示された推奨経路上では、基本誘導情報253、オプション誘導情報254ともに設定されておらず、すなわちノード500に進入する際に何らの誘導情報をも表示しないことを示している。
【0162】
このような状態から、オプション誘導情報提供処理を通じてオプション誘導情報が配信された状態に変化した後(ステップS205の実施後)の状態を、図13に示す。
【0163】
図13は、図12と同様の形式で、ステップS205の実施後の状態を示す図である。
【0164】
図13(a)においては、リンク501上に誘導位置である地点P(504)が設定されている。
【0165】
図13(b)においては、リンク501にオプション誘導情報254が関連付けられて格納されている。オプション誘導情報254の誘導位置254Pには、地点Pを特定する「P」が格納されており、誘導情報254Iには、誘導するための情報として「右側車線走行」を行うよう誘導するためのアニメーション情報と音声情報とが格納されている。
【0166】
このような推奨経路テーブル250を有するナビゲーション装置100による経路案内処理のステップS305における誘導画面を、図14の例を用いて説明する。
【0167】
図14は、オプション誘導画面550の例を示す図である。
【0168】
オプション誘導画面550は、道路状態表示領域560と、誘導情報表示領域570と、を含む。
【0169】
道路状態表示領域560には、リンク501〜リンク503と、ノード500と、により構成される道路のイラストレーションが表示される。ここで、推奨経路となる経路を示すために、例えば矢印などの推奨経路標識561が道路のイラストレーションに重ねて表示される。
【0170】
誘導情報表示領域570には、誘導を行うための情報が表示される。とくに、推奨経路を把握しやすくするために、例えば推奨経路に含まれる道路を他の道路から見分けるための特徴を示す情報571が表示される。図14の例においては、「ご注意 右前方が推奨経路です。紛らわしい交差点ですのでご注意下さい。」というような、運転手視点による進行方向を示す情報が表示される。
【0171】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0172】
本発明の一実施形態によると、ナビゲーション装置100から実際に推奨経路を逸脱した交差点等の地点を収集することで、推奨経路から逸脱しやすい地点を統計的に特定することができる。また、ナビゲーション装置100が探索した推奨経路に、当該逸脱し易い地点が含まれる場合、追加の誘導情報を提供することができる。また、ナビゲーション装置100は、実際に推奨経路を逸脱し易い地点に近づいたことを検知すると、追加の誘導情報を使用者に示すことができる。
【0173】
本発明は、上記実施形態に制限されない。上記実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
【0174】
例えば、上記実施形態では、誘導情報追加部106は、オプション誘導情報提供処理のS205において、配信された全てのオプション誘導情報を推奨経路テーブル250に追加しているが、これに限られるものではない。
【0175】
すなわち、誘導情報追加部106は、配信されたオプション誘導情報のうちの一部を所定の基準に従って推奨経路テーブル250に追加するようにしてもよい。例えば、誘導情報追加部106は、ナビゲーション装置100に予め設定された任意の地点付近、例えば自宅付近の交差点に関するオプション誘導情報を追加しないようにしてもよい。また例えば、誘導情報追加部106は、ナビゲーション装置100の走行履歴を参照して、走行頻度の高い道路の交差点に関するオプション誘導情報を追加しないようにしてもよい。
【0176】
このようにすることで、誘導が不要と思われる場所においてオプション誘導情報による詳しい誘導を行うという無駄を避けることができる。
【0177】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、ステップS201、S202において推奨経路を探索してオプション誘導情報提供装置110に送信しているが、これに限られない。すなわち、ナビゲーション装置100が現在地と目的地をオプション誘導情報提供装置110に対して送信して、オプション誘導情報提供装置110が推奨経路を探索し、オプション誘導情報を含めた推奨経路情報をナビゲーション装置100に送信するようにしてもよい。
【0178】
このようにすることで、ナビゲーション装置100の処理負荷を軽くすることができる。
【0179】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、ナビゲーション装置100が推奨経路を探索する際にオプション誘導情報提供装置110からオプション誘導情報を受信しているが、これに限られない。すなわち、オプション誘導情報提供装置110は、予め利用登録された使用者のナビゲーション装置100に対して、定期的にオプション誘導情報を配信して、ナビゲーション装置100は配信されたオプション誘導情報を推奨経路テーブル250に追加するようにしてもよい。
【0180】
このようにすることで、ナビゲーション装置100は、経路探索時に通信状態がよくない場所に位置していた場合でも、問題なくオプション誘導情報を利用することができるようになる。
【0181】
また、上記実施形態のオプション誘導情報提供処理においては、推奨経路を探索してオプション誘導情報提供装置110に送信しているが、これに限られない。すなわち、ナビゲーション装置100が、推奨経路から逸脱した際に、逸脱後の現在地から目的地までの推奨経路を再度探索する(リルートする)タイミングでオプション誘導情報提供装置110に対して推奨経路を送信するようにしてもよい。
【0182】
このようにすることで、使用者は、リルート時にも新たな経路に対応したオプション誘導情報を利用することができる。
【0183】
以上が、変形の例である。
【0184】
なお、上記の実施形態では、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0185】
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・ROM装置、7・・・車速センサ、8・・・ジャイロセンサ、9・・・GPS受信装置、10・・・FM多重放送受信装置、11・・・ビーコン受信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・I/F、25・・・バス、41・・・マイクロフォン、42・・・スピーカ、51・・・タッチパネル、52・・・ダイヤルスイッチ、100・・・ナビゲーション装置、101・・・主制御部、102・・・経路逸脱特定部、103・・・逸脱情報送信部、104・・・経路探索部、105・・・推奨経路送信部、106・・・誘導情報追加部、107・・・経路案内部、108・・・入力受付部、109・・・出力処理部、110・・・オプション誘導情報提供装置、111・・・入力装置、112・・・出力装置、113・・・通信装置、114・・・演算装置、115・・・主記憶装置、116・・・外部記憶装置、117・・・バス、120・・・記憶部、130・・・制御部、140・・・送受信部、150・・・ネットワーク、1000・・・誘導情報提供システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、
前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
現在地を取得する現在地取得手段と、
目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、
前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を前記所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
前記追加誘導情報は、前記推奨経路に含まれる前記所定の位置に関連付けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記現在地取得手段により取得した現在地が、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路から逸脱した場合に、逸脱した地点を特定する逸脱地点特定手段と、
前記逸脱地点特定手段により特定した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を前記外部の装置に送信する逸脱地点送信手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーション装置であって、
前記逸脱地点特定手段は、前記逸脱した地点として、前記推奨経路に含まれる交差点を特定し、
前記逸脱地点送信手段は、前記逸脱情報として、前記逸脱地点特定手段により特定した交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報を前記外部の装置に送信する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記追加誘導情報受信手段は、前記所定の位置に関する誘導情報が所定の地点周辺にある場合には、受信した前記追加誘導情報を前記誘導手段に受け渡さない、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、
経路を構成する情報をナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、
前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項8】
請求項7に記載の誘導情報提供装置であって、さらに、
ナビゲーション装置から、所定の推奨経路を逸脱した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を受信する逸脱情報受信手段と、
前記逸脱情報受信手段により受信した前記逸脱情報ごとに、受信した件数が所定の閾値を超えると、前記逸脱情報で特定される前記地点を前記誘導情報の送信対象の位置として特定する誘導地点特定手段と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項9】
請求項8に記載の誘導情報提供装置であって、
前記逸脱情報受信手段は、前記逸脱情報として、交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報を受信する、
ことを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項10】
現在地を取得する現在地取得手段と、
目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、
前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、
外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、
前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、
を備えるナビゲーション装置と、
所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、
経路を構成する情報を前記ナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、
前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、
を備える誘導情報提供装置と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項11】
請求項10に記載の誘導情報提供システムであって、
前記ナビゲーション装置は、さらに、
前記現在地取得手段により取得した現在地が、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路から逸脱した場合に、逸脱した地点を特定する逸脱地点特定手段と、
前記逸脱地点特定手段により特定した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を前記外部の装置に送信する逸脱地点送信手段と、
を備え、
前記誘導情報提供装置は、さらに、
前記ナビゲーション装置から、前記逸脱情報を受信する逸脱情報受信手段と、
前記逸脱情報受信手段により受信した前記逸脱情報ごとに、受信した件数が所定の閾値を超えると、前記逸脱情報で特定される前記地点を前記誘導情報の送信対象の位置として特定する誘導地点特定手段と、
を備える、ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項12】
請求項10または11に記載の誘導情報提供システムであって、
前記追加誘導情報は、前記推奨経路に含まれる前記所定の位置に関連付けられている、
ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項13】
請求項11に記載の誘導情報提供システムであって、
前記逸脱情報は、交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報である、
ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項1】
外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、
前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
現在地を取得する現在地取得手段と、
目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、
前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を前記所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置であって、
前記追加誘導情報は、前記推奨経路に含まれる前記所定の位置に関連付けられている、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のナビゲーション装置であって、さらに、
前記現在地取得手段により取得した現在地が、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路から逸脱した場合に、逸脱した地点を特定する逸脱地点特定手段と、
前記逸脱地点特定手段により特定した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を前記外部の装置に送信する逸脱地点送信手段と、
を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4に記載のナビゲーション装置であって、
前記逸脱地点特定手段は、前記逸脱した地点として、前記推奨経路に含まれる交差点を特定し、
前記逸脱地点送信手段は、前記逸脱情報として、前記逸脱地点特定手段により特定した交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報を前記外部の装置に送信する、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置であって、
前記追加誘導情報受信手段は、前記所定の位置に関する誘導情報が所定の地点周辺にある場合には、受信した前記追加誘導情報を前記誘導手段に受け渡さない、
ことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、
経路を構成する情報をナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、
前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項8】
請求項7に記載の誘導情報提供装置であって、さらに、
ナビゲーション装置から、所定の推奨経路を逸脱した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を受信する逸脱情報受信手段と、
前記逸脱情報受信手段により受信した前記逸脱情報ごとに、受信した件数が所定の閾値を超えると、前記逸脱情報で特定される前記地点を前記誘導情報の送信対象の位置として特定する誘導地点特定手段と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項9】
請求項8に記載の誘導情報提供装置であって、
前記逸脱情報受信手段は、前記逸脱情報として、交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報を受信する、
ことを特徴とする誘導情報提供装置。
【請求項10】
現在地を取得する現在地取得手段と、
目的地の指定を受け付ける目的地受付手段と、
前記現在地取得手段により取得した現在地から前記目的地受付手段により受け付けた目的地に到る推奨経路を探索する経路探索手段と、
前記経路探索手段により探索した前記推奨経路を構成する情報を所定の外部の装置に送信する推奨経路送信手段と、
外部の装置から送信された所定の位置に関する誘導情報を追加誘導情報として受信する追加誘導情報受信手段と、
前記所定の位置において、前記追加誘導情報受信手段により受信した前記追加誘導情報を用いて誘導を行う誘導手段と、
を備えるナビゲーション装置と、
所定の位置において誘導するための誘導情報を記憶する誘導情報記憶手段と、
経路を構成する情報を前記ナビゲーション装置から受信する経路情報受信手段と、
前記経路情報受信手段により受信した前記経路に含まれる前記所定の位置における前記誘導情報を特定する誘導情報特定手段と、
前記誘導情報特定手段により特定した前記誘導情報を前記ナビゲーション装置に送信する誘導情報配信手段と、
を備える誘導情報提供装置と、
を備えることを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項11】
請求項10に記載の誘導情報提供システムであって、
前記ナビゲーション装置は、さらに、
前記現在地取得手段により取得した現在地が、前記経路探索手段により探索した前記推奨経路から逸脱した場合に、逸脱した地点を特定する逸脱地点特定手段と、
前記逸脱地点特定手段により特定した地点と、前記推奨経路と、実際に通過した経路を特定する情報と、を特定する逸脱情報を前記外部の装置に送信する逸脱地点送信手段と、
を備え、
前記誘導情報提供装置は、さらに、
前記ナビゲーション装置から、前記逸脱情報を受信する逸脱情報受信手段と、
前記逸脱情報受信手段により受信した前記逸脱情報ごとに、受信した件数が所定の閾値を超えると、前記逸脱情報で特定される前記地点を前記誘導情報の送信対象の位置として特定する誘導地点特定手段と、
を備える、ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項12】
請求項10または11に記載の誘導情報提供システムであって、
前記追加誘導情報は、前記推奨経路に含まれる前記所定の位置に関連付けられている、
ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【請求項13】
請求項11に記載の誘導情報提供システムであって、
前記逸脱情報は、交差点と、当該交差点に進入した道路と、前記推奨経路上で当該交差点から退出する道路と、当該交差点から実際に退出した道路と、を特定する情報である、
ことを特徴とする誘導情報提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−80802(P2011−80802A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−231679(P2009−231679)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】
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