説明

ナビゲーション装置及びデータベース更新プログラム

【課題】更新データの取得後、当該更新データによる全ての更新処理が完了する前に、更新後の地点データを用いた地点検索を可能とすることにより、使用者の利便性を高めたナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースを備え、更新データの提供を受けて前記参照用データベースの更新処理を行うナビゲーション装置であって、前記参照用データベースの更新処理中に前記地点検索の指示入力があった場合に、前記検索用データベースに格納される地点データの更新処理を優先的に実行する優先処理手段と、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理の終了後に、当該更新後の地点データを用いた地点検索の実行を可能とする検索手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースを備え、更新データの提供を受けて前記参照用データベースの更新処理を行うナビゲーション装置、及び当該参照用データベースの更新処理に用いられるデータベース更新プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ナビゲーション装置に用いられる地図データベースや検索用データベース等の内容は、刻々と変化する道路や施設等の現実の状態を正確に表していることが望まれる。そこで、通信ネットワークやデータ記憶媒体等を介して更新データを適宜提供し、当該更新データを用いてナビゲーション装置のデータベースの更新を行うシステムが既に知られている。例えば、下記の特許文献1には、サーバ装置から提供される更新データを用いて地図データベースを更新するシステムが記載されている。また、下記の特許文献2には、サーバ装置から提供される更新データを用いて検索用データベースを更新するシステムが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−328739号公報
【特許文献2】特開2008−059045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、これまでのナビゲーション装置のデータベース更新システムでは、全ての更新処理が完了するまで、更新後のデータを利用した地点検索や経路探索等を行うことができなかった。また、このようなデータベースの更新処理は、個々のデータを更新する時間は僅かであっても、データ数が多いために全体としての更新処理には長い時間を要していた。そのため、更新データを取得した後、ナビゲーション装置の使用者が、当該更新データによる更新後のデータを利用した地点検索や経路探索等を行うことができるようになるまでには、相当の時間を要していた。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、更新データの取得後、当該更新データによる全ての更新処理が完了する前に、更新後の地点データを用いた地点検索を可能とすることにより、使用者の利便性を高めたナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明に係る、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースを備え、更新データの提供を受けて前記参照用データベースの更新処理を行うナビゲーション装置の特徴構成は、前記参照用データベースの更新処理中に前記地点検索の指示入力があった場合に、前記検索用データベースに格納される地点データの更新処理を優先的に実行する優先処理手段と、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理の終了後に、当該更新後の地点データを用いた地点検索の実行を可能とする検索手段と、を備えた点にある。
【0007】
この特徴構成によれば、更新データによる参照用データベースの更新処理中に地点検索の指示入力があった場合には、検索用データベースに格納される地点データの更新処理を他のデータの更新処理に対して優先的に実行するため、地点データの更新処理だけを先に完了させることができる。したがって、地図データ等の地点データ以外のデータを含む参照用データベースの全体の更新処理を完了する前に、更新後の新しい地点データを用いた地点検索が可能となる。よって、参照用データベースの全体の更新処理に時間を要する場合であっても、ナビゲーション装置の使用者は、更新データの取得後に比較的短時間で、例えば新たに開設された施設等の地点検索が可能となる。よって、使用者の利便性を高めることができる。なお、道路ネットワークの接続関係等が問題となる地図データとは異なり、地点データは個々の地点毎に独立したデータである。そのため、先に地点データのみを更新し、他のデータを更新していない状態であっても、当該更新後の地点データを対象とした地点検索を適正に実行することが可能である。
【0008】
ここで、前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、新規に追加される地点データの更新処理を優先的に実行する構成とすると好適である。
【0009】
この構成によれば、新規に追加される地点データの更新処理を優先的に実行し、地点データの変更や削除は後で実行される。したがって、ナビゲーション装置の使用者は、更新データの取得後に更に短時間で、新規に追加される地点データを対象とした地点検索が可能となる。また、通常は、新たに開設された施設等のように、更新処理によって新規に追加された地点データを地点検索の対象としたいという要望が高く、既存の地点データの変更や削除を地点検索に反映させたいという要望は相対的には低い。そのため、新規に追加される地点データの更新処理を優先的に実行することにより、地点データの更新処理時間の短縮を図ることによる実用上の問題は少ない。
【0010】
また、上記のように、優先処理手段が新規に追加される地点データの更新処理を優先的に実行する構成において、前記検索手段は、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理の終了後直ちに、当該更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを対象とする地点検索の実行を可能とする構成とすると好適である。
【0011】
この構成によれば、優先処理手段による地点データの更新処理の終了後直ちに、当該更新処理によって新規に追加された地点データを含む、比較的新しい地点データで構成される新着地点データを対象とする地点検索の実行が可能となる。したがって、ナビゲーション装置の使用者は、更新データの取得後に比較的短時間で、新着地点データを対象とする地点検索が可能となり、例えば比較的最近に開設された施設等の中から所望の施設を検索するような地点検索を実行するに際して、最新の地点データを対象に含めて迅速かつ適切な地点検索が可能となる。
【0012】
また、前記参照用データベースに対応して設けられるデータベースであって、前記更新データによる更新処理の直接の対象となる更新用データベースを更に備え、前記参照用データベースの更新処理は、前記更新データによる前記更新用データベースの更新処理と、当該更新後の更新用データベースの内容により前記参照用データベースを置き換える置換処理と、を有する構成とすると好適である。
【0013】
この構成によれば、前記更新データによる更新処理に際して、参照用データベースを利用可能な状態に維持しつつ、その背後で参照用データベースとは別に設けられた更新用データベースの更新処理を実行することができる。そのため、更新処理に際して参照用データベースの利用が制限されるのは、更新後の更新用データベースの内容により参照用データベースを置き換える置換処理の間の比較的短い時間だけで済む。したがって、参照用データベースを更新データによる更新処理の直接の対象とする場合と比べて、参照用データベースが直接読み書きされるために当該参照用データベースの利用が制限され、地点検索や経路探索等のナビゲーション装置の機能が制限される期間を短縮することができる。よって、使用者の利便性を高めることができる。
【0014】
また、前記更新用データベースの更新処理は、前記更新データの受け取り後に自動的に実行され、前記置換処理は、前記参照用データベースの更新を許可する指示入力があったことを条件として実行される構成とすると好適である。
【0015】
更新用データベースの更新処理中は、参照用データベースを利用可能な状態とすることができるため、ナビゲーション装置の機能が制限されることは無いが、置換処理中は、参照用データベースが直接読み書きされるために当該参照用データベースの利用が制限され、地点検索や経路探索等のナビゲーション装置の機能も制限される。この構成によれば、参照用データベースの更新を許可する指示入力が使用者によりなされたことを条件としてナビゲーション装置の機能が制限される置換処理を実行するので、使用者が意図しないときに、ナビゲーション装置の機能が制限される事態が発生することを防止できる。
【0016】
また、前記検索用データベースは、前記地点データが格納される地点データベースと、前記地点データの検索用のインデックスデータが格納されるインデックスデータベースとを含む構成とすると好適である。
【0017】
この構成によれば、検索用データベースに地点データが多数存在する場合に、インデックスデータを用いて所望の地点データを迅速に検索することが可能となる。
【0018】
また、上記のように、検索用データベースが地点データベースとインデックスデータベースとを含む構成において、前記地点データベースは、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを格納する新着地点データベースと、全ての地点データを格納する通常地点データベースとを含む構成とすると好適である。
【0019】
この構成によれば、新着地点データを対象とする地点検索を実行する際に、新着地点データベースのみを対象として地点データを検索すればよいため、新着地点データを対象とする地点検索の処理を簡略化することができる。
【0020】
また、前記新着地点データベースは、前記更新データによる更新処理の直接の対象とされ、前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、前記更新データに含まれる新規に追加される地点データを前記新着地点データベースに追加する処理を優先的に実行する構成とすると好適である。
【0021】
この構成によれば、優先処理手段は、更新データに含まれる新規に追加される地点データについての更新処理を容易かつ迅速に行うことができる。
【0022】
また、上記のように、検索用データベースが地点データベースとインデックスデータベースとを含む構成において、前記地点データベースは、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを、当該新着地点データ以外の地点データから区別可能な状態で格納している構成とすると好適である。
【0023】
この構成によれば、一つの地点データベースに新着地点データとそれ以外の地点データとの双方を格納する構成としつつ、新着地点データのみを抽出し、当該新着地点データを対象とする地点検索の処理を容易に実行することができる。
【0024】
また、上記のように、地点データベースが、新着地点データを当該新着地点データ以外の地点データから区別可能な状態で格納している構成において、前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、前記更新データに含まれる新規に追加される地点データを、前記更新用データベースに含まれる更新用地点データベースに追加する処理を行った後、当該更新用地点データベースの内容により前記参照用データベースに含まれる前記地点データベースを置き換える処理を優先的に実行する構成とすると好適である。
【0025】
この構成によれば、優先処理手段は、更新データに含まれる新規に追加される地点データの内容を、参照用データベースに含まれる地点データベースに迅速に反映させることができる。
【0026】
また、前記新着地点データは、例えば、当該地点データが新規に追加された時、又は当該地点データに係る地点が現実に有効になった時から所定期間内の地点データとすると好適である。
【0027】
本発明に係る、更新データの提供を受け、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースの更新処理を行うデータベース更新プログラムの特徴構成は、前記参照用データベースの更新処理中に前記地点検索の指示入力があった場合に、前記検索用データベースに格納される地点データの更新処理を優先的に実行する優先処理機能と、前記優先処理機能の実行による前記地点データの更新処理の終了後に、当該更新後の地点データを用いた地点検索の実行を可能とする検索可能化機能と、をコンピュータに実現させる点にある。
【0028】
この特徴構成によれば、更新データによる参照用データベースの更新処理中に地点検索の指示入力があった場合には、検索用データベースに格納される地点データの更新処理を他のデータの更新処理に対して優先的に実行するため、地点データの更新処理だけを先に完了させることができる。したがって、地図データ等の地点データ以外のデータを含む参照用データベースの全体の更新処理を完了する前に、更新後の新しい地点データを用いた地点検索が可能となる。よって、参照用データベースの全体の更新処理に時間を要する場合であっても、更新データの取得後に比較的短時間で、例えば新たに開設された施設等の地点検索が可能となる。よって、参照用データベースの使用者の利便性を高めることができる。なお、道路ネットワークの接続関係等が問題となる地図データとは異なり、地点データは個々の地点毎に独立したデータである。そのため、先に地点データのみを更新し、他のデータを更新していない状態であっても、当該更新後の地点データを対象とした地点検索を適正に実行することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
1.第一の実施形態
まず、本発明の第一の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るナビゲーション装置1の機能的な構成を模式的に示したブロック図である。このナビゲーション装置1は、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベース13を含む参照用データベース11を備え、更新データファイル33の提供を受けて参照用データベース11の更新処理を行う構成となっている。図2は、更新データファイル33による参照用データベース11の更新手順を示した説明図である。また、ナビゲーション装置1は、参照用データベース11の更新処理中に使用者による地点検索の指示入力があった場合には、検索用データベース13に格納される地点データ31(図2参照)の更新処理を優先的に実行し、当該地点データ31の更新処理の終了後に、当該更新後の地点データ31を用いた地点検索の実行を可能とする構成を備えている。図3は、通常の更新処理のタイムチャートと地点データ31の更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示した図である。本実施形態においては、ナビゲーション装置1は、参照用データベース11に加えて更新データファイル33による更新処理の直接の対象となる更新用データベース12を備えている。そして、参照用データベース11の更新処理は、更新データファイル33による更新用データベース12の更新処理と、当該更新後の更新用データベース12の内容により参照用データベース11を置き換える置換処理と、を有している。
【0030】
図1に示すナビゲーション装置1の機能部である、更新処理部43、優先処理部47、及びナビゲーション処理部48は、互いに共通の或いはそれぞれ独立のCPU等の演算処理装置を中核部材として、入力されたデータに対して種々の処理を行うための機能部がハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方により実装されて構成されている。また、同じくナビゲーション装置1の機能部である、送受信部41及び記憶媒体再生部42についても、当該機能を果たすための構成が、ハードウェア又はハードウェアとソフトウェア(プログラム)の組み合わせにより実現されている。そして、これらの各機能部は、各種の情報やデータを受け渡し可能に接続されている。参照用データベース11及び更新用データベース12は、互いに共通の或いはそれぞれ独立の記憶装置により構成される。この記憶装置は、例えば、ハードディスクドライブやEEPROM等の不揮発性半導体メモリなどのような、データを書き換え可能に記憶する記憶媒体とその駆動手段とを有する装置をハードウェア構成として備えている。以下、このナビゲーション装置1の各部の構成について順に説明する。
【0031】
1−1.参照用データベース
参照用データベース11は、後述するナビゲーション処理部48による地点検索や経路探索等の各種アプリケーション処理を実行する際に参照される各種データが格納されたデータベースである。ここで、参照用データベース11に格納された各種データは、ナビゲーション処理部48により参照されるのに適した参照用形式のデータとされている。このような参照用形式のデータとしては、例えば、ナビゲーション処理部48が各種データを処理する順序と同じ順序で各種データが配列されているデータ形式が該当する。本実施形態においては、参照用データベース11は、新着地点データベース21、参照用通常地点データベース22、参照用インデックスデータベース23、及び参照用地図データベース24を含んでいる。そして、新着地点データベース21、参照用通常地点データベース22、及び参照用インデックスデータベース23により、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベース13が構成されている。また、新着地点データベース21及び参照用通常地点データベース22は、図2に示すように、いずれも地点データ31が格納される地点データベースである。
【0032】
ここで、地点データ31は、各地点の具体的な属性を現すデータである。したがって、地点データ31には、各地点の位置(座標)、名称、住所、電話番号等の情報が含まれる。また、地点データ31には、例えば、施設の種類、建物の階数、営業内容、営業時間等の各種の付帯的な情報が含まれる場合もある。地点データ31は、各地点を表す前記各種情報を一つのデータフレームにまとめた状態でデータベースに格納されている。したがって、各地点データ31のデータフレームには、当該フレームのデータ量等の管理情報も格納されている。
【0033】
新着地点データベース21は、比較的新しい地点データ31である新着地点データ31N(図2参照)が格納されるデータベースである。ここで、新着地点データ31Nは、全ての地点データ31の中で比較的新しいものを所定の条件に従って定義したデータである。本実施形態においては、新着地点データ31Nは、当該地点データ31が新着地点データベース21に新規に追加された時、又は当該地点データ31に係る地点が現実に有効になった時から所定期間内の地点データ31である。ここで、新着地点データ31Nを定義する所定期間としては、例えば、3ヶ月や1年等を設定することができる。また、地点データ31に係る地点が現実に有効になった時とは、当該地点データ31に係る施設等がナビゲーション装置1の使用者にとって利用可能となった時であると好適であり、例えば、地点データ31に係る店舗等の施設が開設された時や、地点データ31に係る道路関係施設(高速道路やインターチェンジ等)が開通した時等とする。
【0034】
新着地点データベース21は、このような新着地点データ31Nのみを格納するデータベースである。したがって、後述するように、優先処理部47による地点データ31の更新処理によって新規に追加された地点データ31も、新着地点データ31Nとして新着地点データベース21に格納される。本実施形態においては、新着地点データベース21は、更新データファイル33による更新処理の直接の対象とされる。すなわち、更新処理部43の差分更新部44は、地点データ31の更新処理に際して、更新データファイル33に含まれる新規に追加される地点データ31を、新着地点データ31Nとして新着地点データベース21に追加する処理を行う。また、優先処理部47が機能する場合にも、優先処理部47は、更新データファイル33に含まれる新規に追加される地点データ31を、新着地点データ31Nとして新着地点データベース21に追加する処理を行う。したがって、本実施形態においては、新着地点データベース21は、参照用データベース11だけでなく、更新用データベース12にも属するべきデータベースとなっている。
【0035】
また、新着地点データベース21に格納されている各新着地点データ31Nは、時間の経過に伴い、いずれは新着地点データ31Nとしての上記条件を満たさなくなる。このように条件を満たさなくなった新着地点データ31Nは、新着地点データベース21から削除される。本実施形態においては、データベース管理部50が、新着地点データベース21内の全ての新着地点データ31Nについて、上記条件を満たすか否かを監視し、条件を満たさなくなった新着地点データ31Nを新着地点データベース21から削除する処理を行う。
【0036】
参照用通常地点データベース22は、ナビゲーション装置1が有する全ての地点データ31を格納するデータベースである。したがって、本実施形態においては、参照用通常地点データベース22には、新着地点データベース21に格納されている新着地点データ31Nと同じ内容の地点データ31も格納されている。また、当然ながら、新着地点データ31Nとしての条件に合致しない旧来の地点データ31も全て格納されている。
【0037】
参照用インデックスデータベース23は、地点データ31の検索用のインデックスデータ32(図2参照)が格納されるデータベースである。ここで、インデックスデータ32は、使用者が指定した検索条件に従って、当該検索条件に合致する地点データ31を抽出する検索処理を行う際に用いられる検索用データである。そのため、インデックスデータ32は、検索条件に合致する地点データ31を絞り込むためのカテゴリデータと、当該検索条件合致する地点データ31の格納場所を指し示す格納場所データ(該当データ)とを有している。ここで、インデックスデータ32を構成するカテゴリデータには、例えば、名称検索(五十音検索)、住所検索、電話番号検索、ジャンル検索等の各種の検索カテゴリ毎のデータが含まれる。それぞれのカテゴリデータは、例えば、階層検索に適した階層構造のデータ等により構成されている。
【0038】
参照用地図データベース24は、参照用形式の地図データである参照用地図データ35が格納されたデータベースである。ここで、参照用地図データ35は、ナビゲーション処理部48による参照に適した形式のデータであり、例えば、ナビゲーション処理部48による経路探索処理、経路案内処理、地図表示処理等のそれぞれに適した、各処理毎の参照形式の地図データを有して構成される。この参照用地図データ35は、対象地域を複数の区画に分割してなる複数の区画毎の地図データとなっている。更に、各地図データは、各区画内に存在する複数の交差点のそれぞれに対応する複数のノードと、各ノード間を接続する道路に対応する複数のリンクとにより構成される道路ネットワークデータを含んでいる。また、参照用地図データ35は、道路ネットワークデータの他に、ナビゲーション処理部48による地図表示処理に必要な描画情報や、経路案内処理に必要な各種の案内情報等を含んでいる。ここで、描画情報には、道路形状、建物、河川等を表示するために必要な背景情報、市町村名や道路名等を表示するために必要な文字情報などが含まれる。また、案内情報には、交差点の詳細情報から成る交差点情報などが含まれる。
【0039】
1−2.更新用データベース
更新用データベース12は、更新データファイル33による更新処理の直接の対象となるデータベースであり、参照用データベース11に対応して設けられる。すなわち、更新用データベース12は、更新データファイル33による更新処理に際して、参照用データベース11の利用が制限される時間を短くするために、参照用データベース11に代えて更新処理の直接の対象となるデータベースである。したがって、本実施形態においては、更新データファイル33により更新用データベース12が更新された後、当該更新用データベース12の内容により参照用データベース11を置き換えることで、参照用データベース11の更新処理が完了する。ここで、更新用データベース12に格納された各種データは、更新データファイル33による更新処理に適した更新用形式のデータとされている。このような更新用形式のデータとしては、例えば、各データがデータ種別順に配列されているデータ形式が該当する。
【0040】
本実施形態においては、更新用データベース12は、更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27を含んでいる。また、上記のとおり、参照用データベース11に含まれる新着地点データベース21は、更新データファイル33による更新処理の直接の対象とされるため、更新用データベース12にも属するべきデータベースである。したがって、新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、及び更新用インデックスデータベース26により、上記検索用データベース13に対応する更新用のデータベースである更新用検索データベース14が構成されている。
【0041】
また、本実施形態においては、更新用データベース12に含まれる各データベースの内、更新用通常地点データベース25は参照用通常地点データベース22と同一内容とされ、更新用インデックスデータベース26は参照用インデックスデータベース23と同一内容とされている。すなわち、参照用通常地点データベース22に格納される複数の地点データ31、及び参照用インデックスデータベース23に格納される複数のインデックスデータ32は、いずれも各データのデータ構造が複雑ではなく、参照用形式とは別に更新用形式のデータを用意する必要がない。そこで、ナビゲーション処理部48による参照用の参照用通常地点データベース22及び参照用インデックスデータベース23と、更新データファイル33による更新用の更新用通常地点データベース25及び更新用インデックスデータベース26とを同一内容としている。
【0042】
そのため、本実施形態においては、更新用通常地点データベース25及び更新用インデックスデータベース26は、更新データファイル33による更新処理のときだけ更新用データベース12内に設けられ、参照用通常地点データベース22及び参照用インデックスデータベース23の更新処理(置換処理)が終了した後は更新用データベース12から削除される構成となっている。すなわち、図2に示すように、更新用通常地点データベース25は、更新データファイル33による更新処理の際に参照用通常地点データベース22を読み出して更新用データベース12内に複製(コピー)することにより設けられる。また、更新用インデックスデータベース26は、更新データファイル33による更新処理の際に参照用インデックスデータベース23を読み出して更新用データベース12内に複製(コピー)することにより設けられる。そして、このように設けられた更新用通常地点データベース25及び更新用インデックスデータベース26は、更新データファイル33により更新する更新処理が行われ、当該更新後の内容により参照用通常地点データベース22及び参照用インデックスデータベース23を置き換える置換処理が行われた後、更新用データベース12から削除される。そのため、更新データファイル33による更新処理中以外は、更新用データベース12内には、更新用通常地点データベース25及び更新用インデックスデータベース26を設けるための記憶領域だけが確保されている。なお、このような状態を表現するため、図1及び図2では、更新用通常地点データベース25及び更新用インデックスデータベース26を破線で表している。
【0043】
更新用地図データベース27は、更新用形式の地図データである更新用地図データ36が格納されたデータベースである。この更新用地図データ36の実質的な内容は、参照用地図データ35と同様である。すなわち、更新用地図データ36は、対象地域を複数の区画に分割してなる複数の区画毎の地図データであって、各地図データは、各区画内に存在する複数の交差点のそれぞれに対応する複数のノードと、各ノード間を接続する道路に対応する複数のリンクとにより構成される道路ネットワークデータを含んでいる。また、更新用地図データ36は、道路ネットワークデータの他に、地図表示処理に必要な描画情報や、経路案内処理に必要な各種の案内情報等を含んでいる。ここで、描画情報には、道路形状、建物、河川等を表示するために必要な背景情報、市町村名や道路名等を表示するために必要な文字情報などが含まれる。また、案内情報には、交差点の詳細情報から成る交差点情報などが含まれる。
【0044】
この更新用地図データ36は、更新データファイル33による更新処理に適した形式のデータである。具体的には、例えば、更新用地図データ36を構成する各区画の地図データは、当該地図データを構成する各データがデータ種別順に配列されているデータ形式となっている。ここで、データ種別としては、例えば、リンクに関する各種データである道路データ、ノードに関する各種データである交差点データ、各リンクの形状に関する各種データである形状データ、各ノードに接続するリンクに関する各種データである接続データ等がある。
【0045】
1−3.送受信部・記録媒体再生部
本実施形態に係るナビゲーション装置1は、更新データファイル33の提供を受けるための手段として、送受信部41及び記憶媒体再生部42を備えている。送受信部41は、無線基地局等を介してサーバ装置61との間で無線通信によりデータの送受信を行うものであり、この無線通信によりサーバ装置61から更新データファイル33を受信することが可能に構成されている。このような無線通信方法としては、例えば携帯電話網や無線LAN(Local Area Network)等の公知の通信網を用いることができる。また、記憶媒体再生部42は、光ディスクや磁気ディスク等の記憶媒体64を再生し、当該記憶媒体64に記録された更新データファイル33を読み出すことが可能に構成されている。このような記憶媒体64は、例えば、図1に示すように、使用者が、サーバ装置61からインターネット等の通信ネットワーク62を介して自らの所有するパーソナルコンピュータ等の端末装置63に更新データファイル33をダウンロードして取得し、それを記憶媒体64に記録することにより生成される。
【0046】
ここで取得される更新データファイル33は、参照用データベース11の更新処理を行うための更新データをまとめたファイルである。上記のとおり、本実施形態においては、更新データファイル33は、更新用データベース12及び参照用データベース11内の新着地点データベース21を、直接の更新対象としている。そのため、更新データファイル33は、更新用データベース12に含まれる更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、更新用地図データベース27、及び参照用データベース11に含まれる新着地点データベース21を更新するためのデータファイルであって、これらの各データベースに変更を加えて更新すべき内容を表す各種更新データを一つにまとめたファイルとされている。そのため、本実施形態においては、更新データファイル33は、直接の更新対象となるこれらのデータベースの内容を基準として、現実に変更があった道路や施設等の変更内容を差分として表す差分データのファイルとなっている。そして、この更新データファイル33を用いて、後述する更新処理部43により、新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の差分更新処理が行われる。
【0047】
上記各データベースの差分更新処理としては、各データベースに格納されているデータの追加、変更、及び削除の処理が含まれる。したがって、更新データファイル33には、地点データ31の追加、変更、削除、インデックスデータ32の追加、変更、削除、更新用地図データ36の追加、変更、削除のそれぞれの具体的内容を表すデータが含まれている。そして、この更新データファイル33は、各データに対する追加、変更、削除の更新態様毎に分けられるとともに、各更新態様についての更新内容のデータを、データ種別順に配列したデータ形式を有している。
【0048】
1−4.更新処理部
更新処理部43は、更新データファイル33の提供を受けて参照用データベース11の更新処理を行う機能部である。本実施形態においては、参照用データベース11の更新処理は、更新データファイル33による更新用データベース12の更新処理と、当該更新後の更新用データベース12の内容により参照用データベース11を置き換える置換処理と、を含んでいる。より具体的には、更新処理部43は、まず、更新データファイル33を用いて、新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の更新処理を行う。次に、更新処理部43は、当該更新処理後の更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の内容により、参照用データベース11に含まれる参照用通常地点データベース22、参照用インデックスデータベース23、及び参照用地図データベース24を置き換える置換処理を行う。これにより、参照用データベース11の更新処理が完了する。この際、参照用データベース11に含まれる新着地点データベース21については、当該新着地点データベース21が更新データファイル33により直接更新されるので、これに関する置換処理は行われない。また、更新用地図データベース27と参照用地図データベース24とは、データ形式が異なるため、置換処理の前に更新用形式から参照用形式へのデータ形式の変換処理が行われる。
【0049】
以上の更新処理を実行するため、本実施形態においては、図1に示すように、更新処理部43は、差分更新部44、置換処理部45、及びデータ形式変換部46を有している。図2には、この更新処理部43による参照用データベース11の更新処理の手順を示している。以下では、この図2を主に参照して、更新処理部43が含む各機能部の機能について説明する。
【0050】
差分更新部44は、送受信部41及び記憶媒体再生部42により取得した更新データファイル33を用いて、当該更新データファイル33による直接の更新対象となる各データベースの差分更新処理を行う機能部である。すなわち、差分更新部44は、差分データである更新データファイル33に含まれる、地点データ31、インデックスデータ32、及び更新用地図データ36のそれぞれの追加、変更、又は削除の内容を、新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27のそれぞれに適用することにより、これらの各データベースの差分更新処理を行う。
【0051】
具体的には、差分更新部44は、地点データ31の更新処理に関して、更新データファイル33に含まれる地点データ31の追加の内容を表すデータを新着地点データベース21に適用し、地点データ31を追加する更新処理を行う。すなわち、このように新規に追加される地点データ31については、差分更新部44は、当該追加される地点データ31を新着地点データ31Nとし、新着地点データベース21に追加する処理を行う。また、差分更新部44は、同じく地点データ31の更新処理に関して、更新データファイル33に含まれる地点データ31の変更又は削除の内容を表すデータを更新用通常地点データベース25に適用し、地点データ31を変更又は削除する更新処理を行う。更に、差分更新部44は、後述する置換処理部45による置換処理が行われて更新された後の参照用通常地点データベース22に対して、新着地点データベース21に新規に追加された地点データ31を追加する処理も行う。これにより、参照用通常地点データベース22には、更新データファイル33に含まれる地点データ31の追加、変更、削除の全ての更新処理が反映される。したがって、上記のとおり、参照用通常地点データベース22には、新着地点データベース21に格納されている新着地点データ31Nと同じ内容の地点データ31も含めて、ナビゲーション装置1が有する全ての地点データ31が格納される。
【0052】
また、差分更新部44は、インデックスデータ32の更新処理に関して、更新データファイル33に含まれるインデックスデータ32の追加、変更、削除の内容を表すデータを更新用インデックスデータベース26に適用し、インデックスデータ32を追加、変更、削除する更新処理を行う。また、差分更新部44は、更新用地図データ36の更新処理に関して、更新データファイル33に含まれる更新用地図データ36の追加、変更、削除の内容を表すデータを更新用地図データベース27に適用し、更新用地図データ36の内容に対して追加、変更、削除する更新処理を行う。
【0053】
置換処理部45は、上記差分更新部44による更新処理後の更新用データベース12の内容により参照用データベース12を置き換える置換処理を行う機能部である。すなわち、置換処理部45は、上記のように更新データファイル33を用いて更新された後の更新用データベース12に含まれる更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の内容により、参照用データベース11に含まれる参照用通常地点データベース22、参照用インデックスデータベース23、及び参照用地図データベース24を置き換える処理を行う。上記のとおり、更新用通常地点データベース25は参照用通常地点データベース22と同一内容とされ、更新用インデックスデータベース26は参照用インデックスデータベース23と同一内容とされている。したがって、更新後の更新用通常地点データベース25の内容によって参照用通常地点データベース22を上書きして置換することにより、参照用通常地点データベース22が更新される。また、更新後の更新用インデックスデータベース26の内容によって参照用インデックスデータベース23を上書きして置換することにより、参照用インデックスデータベース23が更新される。
【0054】
一方、上記のとおり、更新用地図データベース27と参照用地図データベース24とはデータ形式が異なっている。すなわち、更新用地図データベース27には更新用形式の地図データである更新用地図データ36が格納され、参照用地図データベース24には参照用形式の地図データである参照用地図データ35が格納されている。そこで、置換処理部45は、まず、後述するデータ形式変換部46により、更新データファイル33を用いて更新された後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式の参照用地図データ35に変換するデータ形式の変換処理を行う。その後、当該変換後の参照用形式のデータによって参照用地図データベース24を上書きして置換することにより、参照用地図データベース24を更新する。以上により、参照用データベース11の更新処理が完了する。なお、上記のとおり、参照用データベース11に含まれる新着地点データベース21は、更新データファイル33により直接更新される。したがって、新着地点データベース21に関しては、置換処理部45による置換処理は行われない。
【0055】
データ形式変換部46は、差分更新部44による更新後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式に変換するデータ形式の変換処理を行う機能部である。本実施形態においては、データ形式変換部46は、更新用形式の更新用地図データ36を、ナビゲーション処理部48による参照に適した参照用形式の参照用地図データ35に変換する処理を行う。より具体的には、データ形式変換部46は、ナビゲーション処理部48による経路探索処理、経路案内処理、地図表示処理等のそれぞれに適した、各処理毎の参照形式の複数の地図データを含む参照用地図データ35を、一つの更新用地図データ36から変換して生成する。
【0056】
ところで、図3に示すように、差分更新部44による新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の更新処理は、更新データファイル33の受け取り後に自動的に実行される。一方、置換処理部45による置換処理は、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があったことを条件として実行される。本実施形態においては、更新指示入力は、図1に示す表示入力部51を介して行われる。ここで、表示入力部51は、タッチパネルと表示装置との組み合わせ、及びその他の操作スイッチ等を有して構成されている。そして、例えば図1に示すように、表示入力部51にデータベース更新キー53を表示し、当該データベース更新キー53がナビゲーション装置1の使用者により操作された(押された)ことにより更新指示入力が行われる。このように、更新指示入力があったことを条件として置換処理部45による置換処理の実行を行う構成とする理由は、以下のとおりである。すなわち、置換処理部45による置換処理中は、参照用データベース11が直接読み書きされるため、参照用データベース11の利用が制限され、地点検索や経路探索等のナビゲーション装置1の機能も制限されることになる。そこで、使用者が意図しないときに、ナビゲーション装置1の機能が制限される事態が発生することを防止するため、使用者による確認としての更新指示入力があったことを条件として置換処理部45による置換処理を行うこととしている。
【0057】
1−5.優先処理部
優先処理部47は、更新処理部43による更新処理中に地点検索の指示入力があった場合に、検索用データベース13としての新着地点データベース21及び参照用通常地点データベース22に格納される地点データ31の更新処理を優先的に実行する優先処理を行う機能部である。本実施形態においては、優先処理部47は、更新処理部43の差分更新部44により実行される地点データ31の更新処理の中でも、新着地点データベース21に新規に追加される新着地点データ31Nの更新処理を優先的に実行する。そのため、優先処理部47は、更新処理部43の差分更新部44に対して、新規に追加される地点データ31を新着地点データ31Nとして新着地点データベース21に追加する新着地点データベース21の更新処理を、更新処理部43が実行する他の処理に対して優先的に実行させる。また、これに合わせて、本実施形態においては、優先処理部47による優先処理の実行の条件(トリガー)となる地点検索の指示入力は、新着地点データ31Nを対象とする地点検索である新着地点検索の指示入力としている。なお、新着地点検索の処理は、後述するナビゲーション処理部48の検索処理部49により実行される。ここでは、この優先処理部47が、本発明における優先処理手段に相当する。
【0058】
上記のとおり、更新処理部43による更新処理中に新着地点検索の指示入力があった場合には、優先処理部47が機能して新着地点データベース21の更新処理が優先的に実行される。一方、更新処理部43による更新処理中に新着地点検索の指示入力がなかった場合には、優先処理部47は機能せず、通常の更新処理の手順が実行される。図3には、更新処理部43による通常の更新処理のタイムチャートと、優先処理部47が機能して新着地点データベース21の更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示している。図3は、更新処理部43による更新処理の手順を、時間の経過に従って上から下に順に配列して示すタイムチャートとして記載している。そして、図3における、左側のチャートは通常の更新処理の例を示し、右側のチャートは優先処理部47が機能した場合の更新処理の例を示している。
【0059】
図3の左側のタイムチャートに示すように、優先処理部47が機能しない通常の更新処理では、更新データファイル33が取得されると(ステップS11)、まず、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて更新用地図データベース27を更新する(ステップS12)。続いて、データ形式変換部46が、更新後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式の参照用地図データ35に変換する(ステップS13)。次に、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて、更新用検索データベース14を更新する(ステップS14)。上記のとおり、この更新用検索データベース14には、新着地点データベース21、更新用通常地点データベース25、及び更新用インデックスデータベース26が含まれる。したがって、この更新用検索データベース14の更新処理には、更新データファイル33を用いた新着地点データベース21の更新処理(ステップS14a)も含まれる。以上の処理は、更新データファイル33の取得後に自動的に実行される。また、以上のステップS11〜S14の間は、ナビゲーション処理部48による参照用データベース11の参照は可能であるため、ナビゲーション装置1の機能が制限されることは無い。但し、新着地点データベース21の更新処理(ステップS14a)中は、新着地点データベース21内の新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の機能は制限される。
【0060】
次に、ナビゲーション装置1の使用者により、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があったか否かが判定される。この判定は、上記のとおり、表示入力部51に表示されたデータベース更新キー53が使用者により操作された(押された)か否かを判定することにより行われる(図1参照)。更新指示入力がない場合には、以降の更新処理は行われず、処理は待機状態とされる。そして、更新指示入力があった場合には、置換処理部45が、上記ステップS13による更新後の更新用地図データ36から参照用形式に変換された後の参照用地図データ35により、参照用地図データベース24を上書きして置換する(ステップS15)。これにより、参照用データベース11内の参照用地図データベース24が更新される。次に、置換処理部45が、上記ステップS14による更新後の更新用検索データベース14の内容により検索用データベース13を上書きして置換する(ステップS16)。本実施形態においては、上記のとおり、ステップS14aにより新着地点データベース21は既に更新されているため、このステップS16では、更新後の更新用通常地点データベース25の内容によって参照用通常地点データベース22を上書きして置換する処理と、更新後の更新用インデックスデータベース26の内容によって参照用インデックスデータベース23を上書きして置換する処理を行う。これにより、参照用データベース11内の参照用通常地点データベース22及び参照用インデックスデータベース23が更新される。これらのステップS15〜S16の置換処理部45による置換処理の間は、参照用データベース11が直接読み書きされるために参照用データベース11の利用が制限され、地点検索や経路探索等のナビゲーション装置1の機能も制限される。したがって、優先処理部47が機能しない通常の更新処理では、以上のステップS15〜S16の処理が終了した後に、後述するナビゲーション処理部48の検索処理部49による新着地点検索も可能となる。
【0061】
一方、図3の右側のタイムチャートに示すように、更新処理部43による更新処理中に新着地点検索の指示入力があった場合には、優先処理部47が機能して新着地点データベース21の更新処理が優先的に実行される。この図では、更新用地図データベース27の更新処理中に新着地点検索の指示入力があった場合の例を示している。なお、使用者は、任意のタイミングで新着地点検索の指示を入力することが可能である。したがって、更新用地図データベース27の更新処理中に限らず、更新処理部43による更新処理中のいずれのタイミングであっても、新着地点検索の指示入力があった場合には、優先処理部47は、新着地点データベース21の更新処理を、他の更新処理に対して割り込ませて直ちに実行する。
【0062】
図3の右側のタイムチャートの例でも、更新データファイル33が取得されると(ステップS21)、まずは通常どおり、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて更新用地図データベース27の更新を開始する(ステップS22)。しかし、本例では、この更新用地図データベース27の更新処理中に新着地点検索の指示入力がなされている。そのため、優先処理部47は、新着地点データベース21の更新処理(ステップS23)を、実行中の更新用地図データベース27の更新処理に対して割り込ませて直ちに実行する。具体的には、優先処理部47は、更新データファイル33に含まれる、新規に追加される地点データ31を新着地点データ31Nとして新着地点データベース21に追加する更新処理を、差分更新部44に行わせる。この新着地点データベース21の更新処理(ステップS23)中は、新着地点データベース21内の新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の機能は制限される。そして、新着地点データベース21の更新処理(ステップS23)が終了した後直ちに、ナビゲーション処理部48の検索処理部49により、更新後の新着地点データベース21を参照する新着地点検索を行うことが可能となる。ここでは、後述するように、検索処理部49は、新着地点データベース21の更新処理(ステップS23)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態となる。
【0063】
その後、差分更新部44が、更新用地図データベース27の更新処理の残りの処理を実行する(ステップS24)。以降は、上述した通常の更新処理と同様の処理が実行される。すなわち、次に、更新後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式の参照用地図データ35に変換する処理(ステップS25)、及び更新データファイル33を用いて、更新用検索データベース14を更新する処理(ステップS26)が実行される。なお、このステップS26の処理には、既に終了している新着地点データベース21の更新処理は含まれないため、その分、通常の更新処理(図3左側のチャート)と比べて処理時間は短縮されている。そして、ナビゲーション装置1の使用者により、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があった場合には、更新後の更新用地図データ36から参照用形式に変換された後の参照用地図データ35により参照用地図データベース24を置換する処理(ステップS27)、及び更新後の更新用検索データベース14の内容により検索用データベース13を置換する処理(ステップS28)が実行される。
【0064】
1−6.ナビゲーション処理部
ナビゲーション処理部48は、ナビゲーション装置1の機能としての各種のナビゲーション処理を実行する処理部である。このナビゲーション処理部48は、各種のナビゲーション処理を実行するに際して、参照用データベース11内の各データベースを参照する。また、ナビゲーション処理部48は、上述した表示入力部51との間で各種の情報やデータを受け渡し可能とされている。そして、ナビゲーション処理部48は、表示入力部51に地図画面、経路案内画面、検索や設定等のためのメニュー画面等のナビゲーション処理に必要な各種画面の画像を表示させるとともに、表示入力部51から入力された使用者からの指示に従って、経路探索や地点検索等の各種のナビゲーション処理を実行する。また、表示入力部51には、各画面において必要とされる操作キーが表示される。それらの操作キーは、表示入力部51の表示装置の前面に配置されたタッチパネルと連動し、使用者により操作可能とされる。図1には、本願の説明に必要な操作キーとして、表示入力部51に新着地点検索キー52及びデータベース更新キー53を一つの画面上に表示した例を示しているが、このような各種コマンド(指示)キーは、通常、切り替え表示される複数の画面のいずれか適切な画面上に分類されて表示される。また、図示は省略するが、この他にも、ナビゲーション処理部48には、自位置検出部や音声出力部等が各種の情報やデータを受け渡し可能に接続されている。ここで、自位置検出部は、ナビゲーション装置1の現在位置を検出するための機能部であり、例えば、GPS受信機、方位センサ、及び距離センサ等を備える。音声出力部は、例えばスピーカ等を有して構成され、経路案内等のナビゲーション処理に関する各種情報を音声により出力する。
【0065】
そして、ナビゲーション処理部48は、地図上の地点検索に関する各種処理を実行する検索処理部49を備えている。この検索処理部49が、本発明における検索手段に相当する。この検索処理部49は、参照用データベース11内の検索用データベース13を参照して地点検索処理を行う。上記のとおり、検索用データベース13には、新着地点データベース21、参照用通常地点データベース22、及び参照用インデックスデータベース23が含まれる。本実施形態においては、地点検索処理は、新着地点データベース21内の新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索処理と、参照用通常地点データベース22内の地点データ31を対象とする通常地点検索処理とに大別される。
【0066】
ここで、通常地点検索処理は、参照用通常地点データベース22内の地点データ31を参照し、使用者が表示入力部51を操作して指定した検索条件に従って、当該検索条件に合致する地点データ31を抽出する検索処理である。この通常地点検索処理に際しては、検索処理部49は、参照用インデックスデータベース23内のインデックスデータ32を利用して検索条件に合致する地点データ31の抽出を行う。このような通常地点検索処理に用いる検索条件には、例えば、名称検索(五十音検索)、住所検索、電話番号検索、ジャンル検索等の各種カテゴリによる検索条件、又はこれらの複数のカテゴリを組み合わせた検索条件等が含まれる。本実施形態においては、検索処理部49は、置換処理部45による置換処理が実行中であることを条件として、インデックスデータ32を参照して行う通常地点検索処理を禁止する。これは、置換処理部45による置換処理の実行中は、参照用データベース11が直接読み書きされるために参照用データベース11の利用が制限されるからである。
【0067】
一方、新着地点検索処理は、新着地点データベース21内の新着地点データ31Nを参照し、使用者が表示入力部51を操作して指定した検索条件に従って、当該検索条件に合致する地点データ31を抽出する検索処理である。この新着地点検索処理に際しては、検索処理部49は、参照用インデックスデータベース23を利用することなく、新着地点データベース21内の各新着地点データ31Nの内容を直接検索することにより、検索条件に合致する新着地点データ31Nの抽出を行う。このような新着地点検索処理に用いる検索条件には、通常地点検索処理と同様に、例えば、名称検索(五十音検索)、住所検索、電話番号検索、ジャンル検索等の各種カテゴリによる検索条件、又はこれらの複数のカテゴリを組み合わせた検索条件等が含まれる。したがって、例えば、自位置周辺に存在する飲食店等の検索条件が使用者により指定された場合には、新着地点データベース21に格納された全ての新着地点データ31Nについて、位置(座標)、住所、営業内容等の情報が検索され、指定された検索条件に合致する一又は二以上の新着地点データ31Nが抽出される。なお、新着地点データベース21に格納される新着地点データ31Nの数は、参照用通常地点データベース22に格納される地点データ31の数に比べて少ないため、このような処理としても実用上問題のない検索速度が得られる。
【0068】
検索処理部49は、差分更新部44による新着地点データベース21の更新処理中は、新着地点データベース21が直接読み書きされる状態となるため、新着地点データベース21を参照する新着地点検索処理を禁止する。この禁止処理は、優先処理部47が機能する場合と機能しない場合の双方に共通である。
【0069】
また、検索処理部49は、優先処理部47が機能しない通常の参照用データベース11の更新処理が行われる場合には、置換処理部45による置換処理が実行中も、参照用データベース11が直接読み書きされる状態となるため、新着地点検索処理を禁止する。よって、図3の左側のタイムチャートに示すように、検索処理部49は、優先処理部47が機能しない状態では、置換処理部45による置換処理が全て終了した後に、新着地点検索の実行を可能とする。すなわち、検索処理部49は、通常の参照用データベース11の更新処理が行われた場合には、置換処理部45による置換処理(図3のステップS15及びS16)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態とする。
【0070】
一方、図3の右側のタイムチャートに示すように、検索処理部49は、優先処理部47が機能して新着地点データベース21の更新処理が優先的に実行された場合には、新着地点データベース21の更新処理の終了後直ちに、当該更新処理によって新規に追加されたデータを含む新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の実行を可能とする。すなわち、検索処理部49は、優先処理部47が機能して新着地点データベース21の更新処理が優先的に実行された場合には、当該新着地点データベース21の更新処理(図3のステップS23)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態とする。この場合、検索処理部49は、置換処理部45による置換処理の実行中も、新着地点検索の実行を可能とする。
【0071】
また、図示は省略するが、ナビゲーション処理部48は、検索処理部49の他にも、例えば、表示処理部、マップマッチング処理部、経路探索処理部、及び経路案内処理部等を備えている。ここで、表示処理部は、表示入力部51を用いて、地図表示、当該地図上への自位置表示、案内経路の表示等、ナビゲーション処理に関する各種情報の表示のための処理を行う。マップマッチング処理部は、自位置検出部により検出された自位置を地図の道路上に合わせるマップマッチング処理を行う。経路探索処理部は、例えば自位置等の出発地から表示入力部51により入力された目的地までの案内経路等を探索する処理を行う。経路案内処理部は、経路探索処理部により探索された目的地までの経路に従って、表示入力部51による案内表示や音声出力部による音声案内等を用い、使用者に対して適切な進路を案内する処理を行う。なお、これらの各処理部により実行される各種のナビゲーション処理の具体的内容は公知であるので詳細な説明は省略する。
【0072】
1−7.データベース更新プログラム
以上に説明した、ナビゲーション装置1の各機能部がソフトウェア(プログラム)により構成される場合には、ナビゲーション装置1が備える演算処理装置がコンピュータとして機能する。そして、ナビゲーション装置1の上記各機能部により、更新データファイル33の提供を受けて参照用データベース11の更新処理を行うデータベース更新プログラムが構成される。この際、優先処理部47によりデータベース更新プログラムの優先処理機能が実現され、ナビゲーション処理部48の検索処理部49によりデータベース更新プログラムの検索可能化機能が実現される。
【0073】
2.第二の実施形態
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。図4は、本実施形態における、更新データファイル33による参照用データベース11の更新手順を示した説明図である。図5は、本実施形態における、通常の更新処理のタイムチャートと地点データ31の更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示した図である。図4に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置1は、新着地点データベース21を備えておらず、参照用地点データベース28が、新着地点データ31Nと当該新着地点データ31N以外の地点データ31との双方を、互いに区別可能な状態で格納する構成となっている。また、このような参照用地点データベース28に対応して、更新用地点データベース29も、新着地点データ31Nと当該新着地点データ31N以外の地点データ31との双方を、互いに区別可能な状態で格納する構成となっている。このような上記第一の実施形態に対するデータベースの構成の相違に伴い、本実施形態に係るナビゲーション装置1では、優先処理部47による優先処理の内容も上記第一の実施形態とは相違する。
【0074】
なお、本実施形態に係るナビゲーション装置1の機能的な構成を示したブロック図については、参照用データベース11及び更新用データベース12に含まれるデータベースの構成が、図4に示すように相違するだけであり、その他の構成は上記第一の実施形態と同様である。したがって、以下の説明では、図1を適宜参照する。以下では、本実施形態に係るナビゲーション装置1について、上記第一の実施形態との相違点を中心として説明する。したがって、特に説明しない点については、上記第一の実施形態と同様である。
【0075】
2−1.参照用データベース
本実施形態においては、図4に示すように、参照用データベース11は、参照用地点データベース28、参照用インデックスデータベース23、及び参照用地図データベース24を含んでいる。そして、参照用地点データベース28及び参照用インデックスデータベース23により、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベース13が構成されている。また、本実施形態においては、参照用地点データベース28が、地点データ31が格納される地点データベースである。
【0076】
参照用地点データベース28は、上記第一の実施形態に係る参照用通常地点データベース22と同様に、ナビゲーション装置1が有する全ての地点データ31を格納するデータベースである。但し、この参照用地点データベース28は、新着地点データ31Nを、当該新着地点データ31N以外の地点データ31から区別可能な状態で格納している。本実施形態においては、参照用地点データベース28に格納される地点データ31は、全て日付情報を備え、当該日付情報に基づいて、新着地点データ31Nとしての条件を満たすか否かにより、新着地点データ31Nとその他の地点データ31とを区別する構成となっている。ここで、日付情報は、当該地点データ31が新着地点データベース21に新規に追加された時、又は当該地点データ31に係る地点が現実に有効になった時の日付を示す情報である。そして、当該日付情報に示される日付が、現在の日付から新着地点データ31Nを定義する所定期間(例えば、3ヶ月や1年)内である地点データ31を新着地点データ31Nとし、当該所定期間を経過した地点データ31をその他の通常の地点データ31とする。新着地点データ31Nであるか通常の地点データ31であるかは、新着地点検索処理を行う検索処理部49が、各地点データ31の日付情報と現在の日付とを参照して判定する。
【0077】
2−2.更新用データベース
更新用データベース12は、更新用地点データベース29、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27を含んでいる。本実施形態においては、更新用地点データベース29及び更新用インデックスデータベース26により、更新用検索データベース14が構成されている。ここで、更新用地点データベース29は、参照用地点データベース28と同一内容とされている。したがって、この更新用地点データベース29は、ナビゲーション装置1が有する全ての地点データ31を格納しており、更に新着地点データ31Nを、当該新着地点データ31N以外の地点データ31から区別可能な状態で格納している。また、更新用地点データベース29は、上記第一の実施形態に係る更新用通常地点データベース25と同様に、更新データファイル33による更新処理のときだけ更新用データベース12内に設けられ、参照用地点データベース28の更新処理(置換処理)が終了した後は更新用データベース12から削除される構成となっている。すなわち、図4に示すように、更新用地点データベース29は、更新データファイル33による更新処理の際に参照用地点データベース28を読み出して更新用データベース12内に複製(コピー)することにより設けられる。そして、このように設けられた更新用地点データベース29は、更新データファイル33により更新する更新処理が行われ、当該更新後の内容により参照用地点データベース28を置き換える置換処理が行われた後、更新用データベース12から削除される。なお、このような状態を表現するため、図4では、更新用地点データベース29を破線で表している。
【0078】
2−3.更新処理部
更新処理部43は、更新データファイル33を用いて、更新用地点データベース29、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の更新処理を行う。次に、更新処理部43は、当該更新処理後の更新用地点データベース29、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の内容により、参照用データベース11に含まれる参照用地点データベース28、参照用インデックスデータベース23、及び参照用地図データベース24を置き換える置換処理を行う。これにより、参照用データベース11の更新処理が完了する。本実施形態においても、図1に示すように、更新処理部43は、差分更新部44、置換処理部45、及びデータ形式変換部46を有している。
【0079】
差分更新部44は、地点データ31の更新処理に関して、更新データファイル33に含まれる地点データ31の追加、変更、削除の内容を表すデータを更新用地点データベース29に適用し、地点データ31を追加、変更、削除する更新処理を行う。この際、追加、変更、削除する更新処理の対象となる地点データ31には、更新用地点データベース29に格納された既存の新着地点データ31Nも含まれる。なお、この差分更新部44により新規に追加された地点データ31は新着地点データ31Nとされる。そして、置換処理部45は、更新データファイル33を用いて更新された後の更新用地点データベース29の内容により、参照用データベース11に含まれる参照用地点データベース28を置き換える処理を行う。上記のとおり、更新用地点データベース29は参照用地点データベース28と同一内容とされているため、更新後の更新用地点データベース29の内容によって参照用地点データベース28を上書きして置換することにより、参照用地点データベース28が更新される。
【0080】
ところで、本実施形態においても、図5に示すように、差分更新部44による更新用地点データベース29、更新用インデックスデータベース26、及び更新用地図データベース27の更新処理は、更新データファイル33の受け取り後に自動的に実行される。一方、置換処理部45による置換処理は、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があったことを条件として実行される。ここで、更新指示入力は、図1に示す表示入力部51を介して行われる。
【0081】
2−4.優先処理部
優先処理部47は、更新処理部43による更新処理中に地点検索の指示入力があった場合に、検索用データベース13としての参照用地点データベース28に格納される、新着地点データ31Nを含む地点データ31の更新処理を優先的に実行する優先処理を行う。本実施形態においては、優先処理部47は、更新用地点データベース29に新規に追加される新着地点データ31Nの更新処理を優先的に実行する。そのため、優先処理部47は、更新処理部43の差分更新部44に対して、更新データファイル33に含まれる新規に追加される地点データ31を、新着地点データ31Nとして更新用地点データベース29に追加する処理を行った後、当該更新用地点データベース29の内容により参照用地点データベース28を置き換える処理を、更新処理部43が実行する他の処理に対して優先的に実行させる。図5には、更新処理部43による通常の更新処理のタイムチャートと、優先処理部47が機能して新着地点データ31Nの更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示している。図5の記載方法は上述した図3と同様であり、左側のチャートは通常の更新処理の例を示し、右側のチャートは優先処理部47が機能した場合の更新処理の例を示している。
【0082】
図5の左側のタイムチャートに示すように、優先処理部47が機能しない通常の更新処理では、更新データファイル33が取得されると(ステップS31)、まず、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて更新用地図データベース27を更新する(ステップS32)。続いて、データ形式変換部46が、更新後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式の参照用地図データ35に変換する(ステップS33)。次に、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて、更新用検索データベース14を更新する(ステップS34)。具体的には、この更新用検索データベース14の更新処理には、更新用地点データベース29の更新処理と、更新用インデックスデータベース26の更新処理が含まれる。そして、更新用地点データベース29の更新処理には、当該更新用地点データベース29に格納される新着地点データ31Nの更新処理(ステップS34a)も含まれる。以上の処理は、更新データファイル33の取得後に自動的に実行される。また、以上のステップS31〜S34の間は、ナビゲーション処理部48による参照用データベース11内の全てのデータベースの参照が可能であるため、新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の機能も含めて、ナビゲーション装置1の機能が制限されることは無い。
【0083】
次に、ナビゲーション装置1の使用者により、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があったか否かが判定される。この判定方法は、上記第一の実施形態と同様である。更新指示入力がない場合には、以降の更新処理は行われず、処理は待機状態とされる。そして、更新指示入力があった場合には、置換処理部45が、上記ステップS33による更新後の更新用地図データ36から参照用形式に変換された後の参照用地図データ35により、参照用地図データベース24を上書きして置換する(ステップS35)。これにより、参照用データベース11内の参照用地図データベース24が更新される。次に、置換処理部45が、上記ステップS34による更新後の更新用検索データベース14の内容により検索用データベース13を上書きして置換する(ステップS36)。具体的には、この更新用検索データベース14の内容による検索用データベース13の置換処理には、参照用地点データベース28の置換処理と、参照用インデックスデータベース23の置換処理が含まれる。そして、本実施形態においては、更新用地点データベース29に新着地点データ31Nも含まれているため、参照用地点データベース28の置換処理には、当該参照用地点データベース28に格納される新着地点データ31Nの置換処理(ステップS36a)も含まれる。これにより、参照用データベース11内の参照用地点データベース28及び参照用インデックスデータベース23が更新される。これらのステップS35〜S36の置換処理部45による置換処理の間は、参照用データベース11が直接読み書きされるために参照用データベース11の利用が制限され、地点検索や経路探索等のナビゲーション装置1の機能も制限される。したがって、優先処理部47が機能しない通常の更新処理では、以上のステップS35〜S36の処理が終了した後に、後述するナビゲーション処理部48の検索処理部49による新着地点検索も可能となる。
【0084】
一方、図5の右側のタイムチャートに示すように、更新処理部43による更新処理中に新着地点検索の指示入力があった場合には、優先処理部47が機能して新着地点データ31Nの更新処理が優先的に実行される。この図では、上記第一の実施形態に係る図3と同様に、更新用地図データベース27の更新処理中に新着地点検索の指示入力があった場合の例を示している。
【0085】
図5の右側のタイムチャートの例でも、更新データファイル33が取得されると(ステップS41)、まずは通常どおり、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて更新用地図データベース27の更新を開始する(ステップS42)。しかし、本例では、この更新用地図データベース27の更新処理中に新着地点検索の指示入力がなされている。そのため、優先処理部47は、新着地点データ31Nの更新処理及び置換処理(ステップS43及びS44)を、実行中の更新用地図データベース27の更新処理に対して割り込ませて直ちに実行する。本実施形態においては、優先処理部47は、まず、新着地点データ31Nの更新処理を行う(ステップS43)。具体的には、優先処理部47は、更新データファイル33に含まれる、新規に追加される地点データ31を新着地点データ31Nとして更新用地点データベース29に追加する更新処理を、差分更新部44に行わせる。次に、優先処理部47は、ステップS43による更新後の新着地点データ31Nの内容により、参照用地点データベース28内の新着地点データ31Nを置換する処理を行う(ステップS43)。具体的には、優先処理部47は、ステップS43による更新後の更新用地点データベース29の内容により、参照用地点データベース28を置き換える処理を、置換処理部45に行わせる。
【0086】
このような新着地点データベース21の更新処理及び置換処理(ステップS43及びS44)中は、参照用地点データベース28内の新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の機能は制限される。そして、新着地点データベース21の更新処理及び置換処理(ステップS43及びS44)が終了した後直ちに、ナビゲーション処理部48の検索処理部49により、更新後の新着地点データ31Nを参照する新着地点検索を行うことが可能となる。ここでは、後述するように、検索処理部49は、参照用地点データベース28内の新着地点データ31Nの更新処理及び置換処理(ステップS43及びS44)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態となる。
【0087】
その後、差分更新部44が、更新用地図データベース27の更新処理の残りの処理を実行する(ステップS45)。以降は、上述した通常の更新処理と同様の処理が実行される。すなわち、次に、更新後の更新用地図データベース27内の更新用地図データ36を、参照用形式の参照用地図データ35に変換する処理(ステップS46)、及び更新データファイル33を用いて、更新用検索データベース14を更新する処理(ステップS47)が実行される。なお、このステップS47の処理には、既に終了している新着地点データ31Nの更新処理は含まれないため、その分、通常の更新処理(図5左側のチャート)と比べて処理時間は短縮されている。そして、ナビゲーション装置1の使用者により、参照用データベース11の更新を許可する指示入力である更新指示入力があった場合には、更新後の更新用地図データ36から参照用形式に変換された後の参照用地図データ35により参照用地図データベース24を置換する処理(ステップS48)、及び更新後の更新用検索データベース14の内容により検索用データベース13を置換する処理(ステップS49)が実行される。なお、このステップS49の処理には、既に終了している新着地点データ31Nの置換処理は含まれないため、その分、通常の更新処理(図5左側のチャート)と比べて処理時間は短縮されている。
【0088】
2−5.ナビゲーション処理部
上記第一の実施形態と同様に、ナビゲーション処理部48の検索処理部49が実行する地点検索処理は、新着地点検索処理と通常地点検索処理とに大別される。但し、本実施形態においては、新着地点検索処理は、参照用地点データベース28に格納された全ての地点データ31の中で新着地点データ31Nのみを対象として行われ、通常地点検索処理は、当該新着地点データ31Nを含む、参照用地点データベース28内の全ての地点データ31を対象として行われる。その他の新着地点検索処理の内容、及び通常地点検索処理の内容は、上記第一の実施形態と同様である。
【0089】
また、本実施形態においても、検索処理部49は、優先処理部47が機能しない通常の参照用データベース11の更新処理が行われる場合には、置換処理部45による置換処理が実行中、参照用データベース11が直接読み書きされる状態となるため、新着地点検索処理を禁止する。すなわち、検索処理部49は、通常の参照用データベース11の更新処理が行われた場合には、置換処理部45による置換処理(図5のステップS35及びS36)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態とする。一方、図5の右側のタイムチャートに示すように、検索処理部49は、優先処理部47が機能して新着地点データ31Nの更新処理が優先的に実行された場合には、新着地点データ31Nの更新処理及び置換処理の終了後直ちに、当該更新処理及び置換処理によって参照用地点データベース28に新規に追加されたデータを含む新着地点データ31Nを対象とする新着地点検索の実行を可能とする。すなわち、検索処理部49は、優先処理部47が機能して新着地点データ31Nの更新処理及び置換処理が優先的に実行された場合には、当該新着地点データベース21の更新処理及び置換処理(図5のステップS43及びS44)が完了したことを条件として、新着地点検索を実行可能な状態とする。この場合、検索処理部49は、その後の置換処理部45による参照用地図データベース24及び検索用データベース13の置換処理の実行中も、新着地点検索の実行を可能とする。
【0090】
3.その他の実施形態
(1)上記の各実施形態では、優先処理部47が、更新処理部43による更新処理中に地点検索の指示入力があった場合に、更新データファイル33により新規に追加される地点データ31(新着地点データ31N)の更新処理を優先的に実行する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、優先処理部47が、新規に追加される地点データ31に加えて、更新データファイル33により変更又は削除される地点データ31の更新処理も合わせて優先的に実行する構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、優先処理部47が、これらの地点データ31の更新処理に加えて、インデックスデータ32の更新処理も優先的に実行する構成としても好適である。このように、優先処理部47が、検索用データベース13を構成する各データベース内の地点データ31及びインデックスデータ32の更新処理を優先的に行う構成とした場合、検索処理部49は、優先処理手段による当該地点データ31及びインデックスデータ32の更新処理の終了後直ちに、当該更新処理による更新後の地点データ31及びインデックスデータ32を用いた全ての地点検索(上述した新着地点検索処理及び通常地点検索処理)の実行を可能とする構成とすることができる。
【0091】
(2)上記の各実施形態では、ナビゲーション装置1が、参照用データベース11に加えて、更新データファイル33による更新処理の直接の対象となる更新用データベース12を備える場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、ナビゲーション装置1が更新用データベース12を備えず、参照用データベース11が更新データファイル33による更新処理の直接の対象となる構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、更新処理部43は、置換処理部45及びデータ形式変換部46を備える必要がなく、差分更新部44が、更新データファイル33を用いて、参照用データベース11に含まれる各データベースの更新を行う構成となる。
【0092】
(3)上記の各実施形態では、更新用データベース12の更新処理は、更新データファイル33の受け取り後に自動的に実行され、当該更新後の更新用データベース12の内容により参照用データベース11を置き換える置換処理は、参照用データベース11の更新を許可する指示入力があったことを条件として実行される場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、更新データファイル33の受け取り後の全ての処理が、参照用データベース11の更新を許可する指示入力があったことを条件として実行される構成とし、或いは、更新データファイル33の受け取り後の全ての処理が、自動的に実行される構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。また、このような更新処理の手順を、使用者が任意に設定可能な構成としても好適である。
【0093】
(4)上記第一の実施形態では、新着地点データベース21が、ナビゲーション処理部48により直接参照される参照用データベース11に含まれるとともに、更新データファイル33による更新処理の直接の対象とされる場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、新着地点データベース21が更新データファイル33による更新処理の直接の対象とされず、更新用データベース12内に、新着地点データベース21に対応する更新用新着地点データベースが設けられる構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。
【0094】
(5)上記第二の実施形態では、参照用地点データベース28に格納される地点データ31が日付情報を備え、当該日付情報と現在の日付とに基づいて現在から所定期間内の地点データ31を新着地点データ31Nとする構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、参照用地点データベース28に格納される各地点データ31が、新着地点データ31Nであるか否かを示す新着フラグ情報を備える構成とすることも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、例えばデータベース管理部50が、地点データ31が新着地点データベース21に新規に追加された時、又は当該地点データ31に係る地点が現実に有効になった時から現在までの期間等に基づいて、新着フラグを有効とするか否かを判定し、当該新着フラグ情報の書き換え等を行う。そして、新着地点検索処理を行う検索処理部49は、各地点データ31の新着フラグ情報を参照し、新着地点データ31Nであるか通常の地点データ31であるかを判定する。
【0095】
(6)上記の各実施形態では、新着地点データ31Nを定義する条件として、当該地点データ31が新着地点データベース21に新規に追加された時、又は当該地点データ31に係る地点が現実に有効になった時から所定期間内というような、時期的な条件を設定する場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。したがって、例えば、更新データファイル33が毎週、毎月、毎年等のように、定期的に提供される場合等には、新着地点データ31Nを定義する条件として、更新回数に関する条件を設定することも、本発明の好適な実施形態の一つである。この場合、例えば、過去3回分の更新データファイル33により新規に追加された地点データ31を新着地点データ31Nとし、或いは最新の更新データファイル33により新規に追加された地点データ31を新着地点データ31Nとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、車載用や携帯用等の各種のナビゲーション装置に好適に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第一の実施形態に係るナビゲーション装置の機能的な構成を模式的に示したブロック図
【図2】本発明の第一の実施形態に係る更新データファイルによる参照用データベースの更新手順を示した説明図
【図3】本発明の第一の実施形態に係る、通常の更新処理のタイムチャートと地点データの更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示した図
【図4】本発明の第二の実施形態に係る更新データファイルによる参照用データベースの更新手順を示した説明図
【図5】本発明の第二の実施形態に係る、通常の更新処理のタイムチャートと地点データの更新処理を優先的に実行した場合の更新処理のタイムチャートとを比較して示した図
【符号の説明】
【0098】
1:ナビゲーション装置
11:参照用データベース
12:更新用データベース
13:検索用データベース
21:新着地点データベース(地点データベース)
22:参照用通常地点データベース(通常地点データベース、地点データベース)
28:参照用地点データベース(地点データベース)
29:更新用地点データベース
23:参照用インデックスデータベース(インデックスデータベース)
33:更新データファイル(更新データ)
31:地点データ
32:インデックスデータ
31N:新着地点データ
47:優先処理部(優先処理手段)
49:検索処理部(検索手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースを備え、更新データの提供を受けて前記参照用データベースの更新処理を行うナビゲーション装置であって、
前記参照用データベースの更新処理中に前記地点検索の指示入力があった場合に、前記検索用データベースに格納される地点データの更新処理を優先的に実行する優先処理手段と、
前記優先処理手段による前記地点データの更新処理の終了後に、当該更新後の地点データを用いた地点検索の実行を可能とする検索手段と、
を備えたナビゲーション装置。
【請求項2】
前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、新規に追加される地点データの更新処理を優先的に実行する請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記検索手段は、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理の終了後直ちに、当該更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを対象とする地点検索の実行を可能とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記参照用データベースに対応して設けられるデータベースであって、前記更新データによる更新処理の直接の対象となる更新用データベースを更に備え、
前記参照用データベースの更新処理は、前記更新データによる前記更新用データベースの更新処理と、当該更新後の更新用データベースの内容により前記参照用データベースを置き換える置換処理と、を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記更新用データベースの更新処理は、前記更新データの受け取り後に自動的に実行され、前記置換処理は、前記参照用データベースの更新を許可する指示入力があったことを条件として実行される請求項4に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記検索用データベースは、前記地点データが格納される地点データベースと、前記地点データの検索用のインデックスデータが格納されるインデックスデータベースとを含む請求項1から5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
前記地点データベースは、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを格納する新着地点データベースと、全ての地点データを格納する通常地点データベースとを含む請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
前記新着地点データベースは、前記更新データによる更新処理の直接の対象とされ、
前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、前記更新データに含まれる新規に追加される地点データを前記新着地点データベースに追加する処理を優先的に実行する請求項7に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
前記地点データベースは、前記優先処理手段による前記地点データの更新処理によって新規に追加された地点データを含む新着地点データを、当該新着地点データ以外の地点データから区別可能な状態で格納している請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
前記優先処理手段は、前記地点データの更新処理として、前記更新データに含まれる新規に追加される地点データを、前記更新用データベースに含まれる更新用地点データベースに追加する処理を行った後、当該更新用地点データベースの内容により前記参照用データベースに含まれる前記地点データベースを置き換える処理を優先的に実行する請求項9に記載のナビゲーション装置。
【請求項11】
前記新着地点データは、当該地点データが新規に追加された時、又は当該地点データに係る地点が現実に有効になった時から所定期間内の地点データである請求項3、7又は9に記載のナビゲーション装置。
【請求項12】
更新データの提供を受け、地図上の地点検索を行う際に参照される検索用データベースを含む参照用データベースの更新処理を行うデータベース更新プログラムであって、
前記参照用データベースの更新処理中に前記地点検索の指示入力があった場合に、前記検索用データベースに格納される地点データの更新処理を優先的に実行する優先処理機能と、
前記優先処理機能の実行による前記地点データの更新処理の終了後に、当該更新後の地点データを用いた地点検索の実行を可能とする検索可能化機能と、
をコンピュータに実現させるためのデータベース更新プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−9390(P2010−9390A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169024(P2008−169024)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】