説明

ナビゲーション装置

【課題】費用対効果の面からユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索するナビゲーション装置を提供することである。
【解決手段】算出手段(CPU11、算出プログラム17b3)によって、高速道路を利用した場合の短縮時間、及び所定の単位時間当たりの料金を算出し、算出手段により単位時間当たりの料金が算出された場合に、判別手段(CPU11、判別プログラム17b6)によって、当該単位時間当たりの料金が、閾値を超えているか否かを判別し、第2の表示制御手段(CPU11、第2の表示制御プログラム17b7)によって、判別手段により判別された当該単位時間当たりの料金に基づいて、所定のおすすめ探索経路を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)や自律航法により
車両の現在位置を検出し、当該検出した車両の現在位置を地図情報とともに、表示画面上に表示するナビゲーション装置が知られている。
【0003】
当該ナビゲーション装置には、例えば、有料道路優先で経路を探索した場合、探索した経路に含まれる有料道路を回避する経路を新たに探索し、もとの探索経路と回避経路の中から、予め旅行時間に関する閾値条件および旅行料金に関する閾値条件のうち少なくとも1つを定め、かかる条件を満たす経路を推奨経路として定めるナビゲーション装置が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、ナビゲーションシステムの地図上に出発点と到達目標地点を登録し、且つこれらの両地点を結ぶ道路を指定し、前記道路に沿って出発点と到達地点間を走行する毎に所要時間及び外部環境要因を学習して到達時刻及び所要時間を予測して表示するナビゲーション装置が知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−195451号公報
【特許文献2】実開平02−52116号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された装置では、閾値は単に旅行時間及び旅行料金を条件として、推奨経路を定めるので、当該定められた推奨経路における旅行料金が、費やされる旅行時間に見合ったものであるかどうかまで判断することができず、指定された経路によっては、旅行時間がかかり過ぎてしまったり、又は旅行料金がかかり過ぎてしまう場合がある。
また、特許文献2に開示されたナビゲーション装置には、ユーザによって設定された閾値に基づき、推奨経路を定めることについては何ら記載がなく、上記課題を解決することはできない。
【0006】
本発明の課題は、費用対効果の面からユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索するナビゲーション装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
現在位置を検出する検出手段と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、当該検出手段により検出された現在位置を、当該地図情報記憶手段に記憶された地図情報とともに表示させる表示手段と、を備えるナビゲーション装置において、
有料道路・高速道路料金を記憶する料金記憶手段と、
出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索する探索手段と、当該ナビゲーション装置が取り付けられる車両の燃費、及び燃料の値段を入力する入力手段と、
前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに前記入力手段により入力された前記車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出する算出手段と、
前記探索手段により探索された経路、前記探索経路情報、並びに前記算出手段によって算出された前記短縮時間、前記単位時間当たりの料金、及び前記走行距離の差を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記第1の表示制御手段によって前記表示手段に表示された探索経路を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、前記算出手段により算出された前記単位時間当たりの料金を最終指定料金情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための前記単位時間当たりの料金に関する閾値を設定する閾値設定手段と、
前記閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、前記算出手段により前記単位時間当たりの料金が算出された場合に、当該単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えていると判別された場合、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示し、前記閾値以下であると判別された場合、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示する第2の表示制御手段と、
前記第2の表示制御手段により前記表示手段に表示された前記おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を更新する閾値更新手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
現在位置を検出する検出手段と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、当該検出手段により検出された現在位置を、当該地図情報記憶手段に記憶された地図情報とともに表示させる表示手段と、を備えるナビゲーション装置において、
有料道路・高速道路料金を記憶する料金記憶手段と、
出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索する探索手段と、
前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報に基づき、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、及び有料道路・高速道路料金の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金を算出する算出手段と、
前記探索手段により探索された経路、前記探索経路情報、並びに前記算出手段によって算出された前記短縮時間、及び前記単位時間当たりの料金を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記第1の表示制御手段によって前記表示手段に表示された探索経路を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、前記算出手段により算出された前記単位時間当たりの料金からなる最終指定料金情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための前記単位時間当たりの料金に関する閾値を設定する閾値設定手段と、
前記閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、前記算出手段により前記単位時間当たりの料金が算出された場合に、当該単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えていると判別された場合、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示し、前記閾値以下であると判別された場合、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示する第2の表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記第2の表示制御手段により前記表示手段に表示された前記おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、当該指定された探索経路の単位時間当たりの料金に基づいて、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を更新する閾値更新手段をさらに備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、
前記算出手段はさらに、一般道路優先で探索した経路の走行距離、及び高速道路優先で探索した経路の走行距離に基づき、夫々の経路による走行距離の差を算出し、
前記第1の表示制御手段はさらに、前記走行距離の差を前記表示手段に表示させ、
前記記憶手段はさらに、前記走行距離の差を記憶することを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか一項に記載の発明において、
当該ナビゲーション装置が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力する入力手段を備え、
前記算出手段はさらに、前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに前記入力手段により入力された前記車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、探索手段によって、出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索することができ、入力手段によって、ナビゲーション装置が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力することができ、算出手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに入力手段により入力された車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出することができ、第1の表示制御手段によって、探索手段により探索された経路、探索経路情報、並びに算出手段によって算出された短縮時間、単位時間当たりの料金、及び走行距離の差を表示手段に表示させることができ、指定手段によって、第1の表示制御手段によって表示手段に表示された探索経路を指定することができ、指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、記憶手段によって、算出手段により算出された単位時間当たりの料金を最終指定料金情報として記憶することができ、閾値設定手段によって、記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための単位時間当たりの料金に関する閾値を設定することができ、閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、算出手段により単位時間当たりの料金が算出された場合に、判別手段によって、当該単位時間当たりの料金が、閾値を超えているか否かを判別することができ、判別手段により単位時間当たりの料金が、閾値を超えていると判別された場合、第2の表示制御手段によって、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示手段に表示し、閾値以下であると判別された場合、第2の表示制御手段によって、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示手段に表示することができ、第2の表示制御手段により表示手段に表示されたおすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、閾値更新手段によって、閾値設定手段によって設定された閾値を更新することができる。
従って、費用対効果の面から閾値を設定し、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、かかる閾値に基き、おすすめ経路を表示することができることとなって、ユーザにとって望ましいおすすめ経路を提供することができる。
また、おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、設定された閾値を更新し学習することができることとなって、ユーザにとってより望ましいおすすめ経路を探索することができる。
また、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、走行距離の差についても選択基準の判断要素とすることができることとなって、ユーザにとってより望ましいおすすめ経路を探索することができる。
また、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、ユーザの車両の燃費から、探索した経路における燃料にかかる費用を考慮することができることとなって、費用対効果の面で、さらにユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、探索手段によって、出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索することができ、算出手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、及び料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、及び料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報に基づき、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、及び有料道路・高速道路料金の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金を算出することができ、第1の表示制御手段によって、探索手段により探索された経路、探索経路情報、並びに算出手段によって算出された短縮時間、及び単位時間当たりの料金を表示手段に表示させることができ、指定手段によって、第1の表示制御手段によって表示手段に表示された探索経路を指定することができ、指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、記憶手段によって、算出手段により算出された単位時間当たりの料金からなる最終指定料金情報を記憶することができ、閾値設定手段によって、記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための単位時間当たりの料金に関する閾値を設定することができ、閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、算出手段により単位時間当たりの料金が算出された場合に、判別手段によって、当該単位時間当たりの料金が、閾値を超えているか否かを判別することができ、判別手段により単位時間当たりの料金が、閾値を超えていると判別された場合、第2の表示制御手段によって、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示手段に表示し、閾値以下であると判別された場合、第2の表示制御手段によって、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示手段に表示することができる。
従って、費用対効果の面から閾値を設定し、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、かかる閾値に基き、おすすめ経路を表示することができることとなって、ユーザにとって望ましいおすすめ経路を提供することができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、第2の表示制御手段により表示手段に表示されたおすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、閾値更新手段によって、当該指定された探索経路の単位時間当たりの料金に基づいて、閾値設定手段によって設定された閾値を更新することができる。
従って、おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、設定された閾値を更新し学習することができることとなって、ユーザにとってより望ましいおすすめ経路を探索することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は3に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、算出手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行距離、及び高速道路優先で探索した経路の走行距離に基づき、夫々の経路による走行距離の差を算出することができ、第1の表示制御手段によって、走行距離の差を表示手段に表示させることができ、記憶手段によって、走行距離の差を記憶することができる。
従って、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、走行距離の差についても選択基準の判断要素とすることができることとなって、ユーザにとってより望ましいおすすめ経路を探索することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、請求項2〜4のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、入力手段によって、ナビゲーション装置が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力することができ、算出手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに前記入力手段により入力された前記車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出することができる。
従って、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、ユーザの車両の燃費から、探索した経路における燃料にかかる費用を考慮することができることとなって、費用対効果の面で、さらにユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図を参照して、本発明にかかるナビゲーション装置の最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0018】
まず、ナビゲーション装置1の構成について、図1を参照して説明する。
ナビゲーション装置1は、例えば、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、GPSアンテナ12と、電源部13と、表示部14と、入力部15と、RAM(Random Access Memory)16と、記憶部17と、等を備えて構成される。なお、各部は、バス10によって接続されている。
【0019】
CPU11は、記憶部17に記憶されたナビゲーション装置1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。
【0020】
GPSアンテナ12は、例えば、地球低軌道に打ち上げられた複数のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。GPSアンテナ12は、例えば、少なくとも3個のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、当該受信したGPS信号をCPU11に出力する。
【0021】
電源部13は、例えば、車両に設置されているシガレット電源に接続され、エンジンの始動及び停止に連動して作動する。
【0022】
表示部14は、例えば、液晶表示機器から構成され、CPU11から入力される表示信号に従って所定の表示処理を行う。
具体的には、表示部14は、例えば、表示手段として、後述する検出プログラム17b1を実行したCPU11により検出された現在位置Pを、後述する地図情報データベース17a1に記憶された地図情報とともに表示する。
【0023】
入力部15は、例えば、文字/数字キー、各種機能キー、表示部14と一体的に構成されたタッチパネル等から構成され、ユーザによって操作されると、当該操作に伴う押下信号をCPU11に出力する。また、入力部15は、例えば、リモートコントローラ等を備える構成であっても良い。
具体的には、入力部15は、例えば、出発地から目的地までの経路を探索する場合において、目的地を指定する際、CPU11が後述する第1の表示制御プログラム17b4を実行することによって表示部14に表示された探索経路を指定する際、CPU11が後述する第2の表示制御プログラム17b7を実行することによって表示部14に表示されたおすすめ経路以外の探索経路を指定する際、及びナビゲーション装置1が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力する際に操作されることによって、指定手段、及び入力手段として機能する。
【0024】
RAM16は、例えば、CPU11によって実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域等を備える。
【0025】
記憶部17は、例えば、ナビゲーション装置1で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU11によって演算処理された処理結果のデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部17に記憶されている。
【0026】
具体的には、記憶部17は、例えば、図1に示すように、地図情報データベース17a1と、料金データベース17a2と、最終指定料金情報データテーブル17a3と、検出プログラム17b1と、探索プログラム17b2と、算出プログラム17b3と、第1の表示制御プログラム17b4と、閾値設定プログラム17b5と、判別プログラム17b6と、第2の表示制御プログラム17b7と、閾値更新プログラム17b8と、等を記憶している。
【0027】
地図情報データベース17a1は、例えば、地図情報記憶手段として、所定の地域内(例えば、日本全土)を表現したカーナビゲーション用の道路地図に関する地図情報を記憶する。
【0028】
料金データベース17a2は、例えば、日本全土における有料道路・高速道路料金に関する情報を記憶する。
具体的には、道路名毎に、各出発インターチェンジから各到着インターチェンジまでの料金、また、小型車、大型車などの車種毎に料金が記憶されている。
【0029】
最終指定料金情報データテーブル17a3は、例えば、過去に探索した経路のうち高速道路を利用した場合の経路における費用対効果に関する情報を記憶する。
具体的には、最終指定料金情報データテーブル17a3は、例えば、入力部15により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合において、有料道路・高速道路料金の合計金額を、走行時間の短縮時間で割った単位時間当たりの料金(以下、「単位時間当たりの料金」という)に関する情報を記憶する。また、当該ナビゲーション装置1が設置される車両の燃費、及び燃料の値段が、入力部15により入力されている場合には、一般道路優先で探索した経路、及び高速道路優先で探索した経路における燃料にかかる費用を算出し、当該燃料にかかる費用を加算した上で、単位時間当たりの料金に関する情報を記憶する。
記憶部17は、かかる最終指定料金情報データテーブル17a3を記憶することで、記憶手段として機能する。
【0030】
検出プログラム17b1は、CPU11に、現在位置を検出する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11は、検出プログラム17b1を実行することにより、例えば、GPSアンテナ12から出力されたGPS信号に基いて、ナビゲーション装置1が設置されている車両の絶対的な2次元の現在位置P(緯度、経度)を検出する。
CPU11は、かかる検出プログラム17b1を実行することにより、検出手段として機能する。
【0031】
探索プログラム17b2は、CPU11に、ユーザにより指定された目的地までの経路を探索する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11は、探索プログラム17b2を実行することにより、地図情報データベース17a1から探索用地図データを読み出し、車両の現在位置Pから指定された目的地データに対応する目的地までの経路探索処理を行う。また、経路探索は、「一般道路優先」、「高速道路優先」、「距離優先」、「時間優先」などの設定により経路を探索することができる。
CPU11は、かかる探索プログラム17b2を実行することにより、探索手段として機能する。
【0032】
算出プログラム17b3は、CPU11に、おすすめ経路を探索する際の判断基準となる数値を算出する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11は、算出プログラム17b3を実行することにより、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金データベース17a2に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金データベース17a2に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに入力部15により入力された車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出する。
より具体的には、例えば、図2に示すように、一般道路優先で探索した経路の走行距離が40km、及び高速道路優先で探索した経路の走行距離が40kmで、夫々の経路における燃費が8km/l、10km/l、燃料の値段が、1l当たり100円の場合、一般道路優先の探索経路を走行した場合の燃料にかかる費用は500円、一方、高速道路優先の探索経路を走行した場合の燃料にかかる費用は400円である。そして、一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計(0円)に燃料にかかる費用(500円)を加算し、同様に、高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計(800円)に燃料にかかる費用(400円)を加算し、高速道路優先で探索した経路の合計料金(1200円)から一般道路優先で探索した経路の合計料金(500円)を引いて走行料金の差(700円)を求め、走行時間の差(20分)で走行料金の差(700円)を割り、単位時間当たりの料金(35円/分)を算出する。
CPU11は、かかる算出プログラム17b3を実行することにより、算出手段として機能する。
【0033】
第1の表示制御プログラム17b4は、CPU11に、探索プログラム17b2を実行することにより探索された探索結果を表示部14に表示する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11は、第1の表示制御プログラム17b4を実行することにより、例えば、図2に示すように、CPU11が探索プログラム17b2を実行することにより探索された経路、走行時間、走行距離、有料道路・高速道路料金の合計、CPU11が算出プログラム17b3を実行することにより算出された短縮時間、単位時間当たりの料金、及び走行距離の差を表示部14に表示する。
CPU11は、かかる第1の表示制御プログラム17b4を実行することにより、第1の表示制御手段として機能する。
【0034】
閾値設定プログラム17b5は、CPU11に、後述する判別プログラム17b6を実行する際に基準となる閾値を設定する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、最終指定料金情報データテーブル17a3に所定回数以上の最終指定料金情報が記憶されている場合、CPU11は、閾値設定プログラム17b5を実行することにより、当該最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶された単位時間当たりの料金の平均値を閾値として設定する。
CPU11は、かかる閾値設定プログラム17b5を実行することにより、閾値設定手段として機能する。
【0035】
判別プログラム17b6は、CPU11に、高速道路優先の探索経路と、一般道路優先の探索経路の何れをおすすめ経路とするかを判別する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11が閾値設定プログラム17b5を実行することにより閾値が設定されている状態で、算出プログラム17b3を実行することにより単位時間当たりの料金が算出された場合、CPU11は、判別プログラム17b6を実行することにより、当該単位時間当たりの料金が閾値を超えているか否かを判別する。
CPU11は、かかる判別プログラム17b6を実行することにより、判別手段として機能する。
【0036】
第2の表示制御プログラム17b7は、CPU11に、ユーザにとって望ましいおすすめ経路を表示部14に表示する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11が判別プログラム17b6を実行することにより、単位時間当たりの料金が閾値を超えていると判断された場合、CPU11は、第2の表示制御プログラム17b7を実行することにより、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示し、単位時間当たりの料金が閾値以下であると判断された場合、CPU11は、第2の表示制御プログラム17b7を実行することにより、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示する。
より具体的には、例えば、閾値が40円/分に設定されている場合、図3に示すように、CPU11は判別プログラム17b6を実行することにより、単位時間当たりの料金(35円/分)が閾値を超えていないと判断し、CPU11は、第2の表示制御プログラム17b7を実行することにより、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示する。
CPU11は、かかる第2の表示制御プログラム17b7を実行することにより、第2の表示制御手段として機能する。
【0037】
閾値更新プログラム17b8は、CPU11に、CPU11が閾値設定プログラム17b5を実行することにより設定された閾値を更新する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、CPU11が第2の表示制御プログラム17b7を実行することにより表示部14に表示されたおすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、CPU11は、閾値更新プログラム17b8を実行することによって、当該ユーザによって指定された探索経路における単位時間当たりの料金、及び最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶された過去すべての単位時間当たりの料金に基づき、平均値を算出し、かかる平均値を新たな閾値として設定する。
CPU11は、かかる閾値更新プログラム17b8を実行することにより、閾値更新手段として機能する。
【0038】
<おすすめ経路探索処理>
次に、ナビゲーション装置1における、おすすめ経路探索に関する処理について、図5、及び図6のフローチャートを参照して説明する。
【0039】
まず、ナビゲーション装置1の電源が投入されると、CPU11は、検出プログラム17b1の実行を開始して、車両の現在位置Pの検出を行い、検出された現在位置Pの表示部14への表示を行う(ステップS1)。ここで、表示部14に表示された現在位置Pは、地図情報データベース17a1に記憶された地図情報とともに表示される。
【0040】
次いで、ステップS2で、ユーザによる入力部15の操作により、目的地の指定を行うことにより、CPU11は、探索プログラム17b2を実行して、車両の現在位置Pから指定された目的地までの、一般道路優先での経路、及び高速道路優先での経路を探索する。
【0041】
次いで、ステップS3で、ユーザによる入力部15の操作により、ナビゲーション装置1が設定されている車両の燃費、及び燃料の値段の入力を行う。
具体的には、CPU11は、表示部14に「燃料情報入力画面」を表示させる。かかる「燃料情報入力画面」において、ユーザによる入力部15の操作によって、一般道路を走行した場合、及び高速道路を走行した場合の燃費情報、並びに1l当たりの燃料の値段を入力できるようになっている。
【0042】
次いで、ステップS4で、CPU11は、算出プログラム17b3を実行して、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、単位時間当たりの料金、及び走行距離の差を算出する。
【0043】
次いで、ステップS5で、CPU11は、閾値が設定されているか否かを判断し、閾値が設定されていると判断された場合(ステップS5;Yes)、ステップS6へ進む。
【0044】
次いで、ステップS6で、CPU11は、判別プログラム17b6を実行して、算出された単位時間当たりの料金が、設定された閾値を超えているか否かを判別する。
【0045】
次いで、ステップS7で、CPU11が判別プログラム17b6を実行することにより、算出された単位時間当たりの料金が、設定された閾値を超えていると判別された場合、CPU11は、第2の表示制御プログラム17b7を実行することによって、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示し、閾値以下であると判別された場合、CPU11は、第2の表示制御プログラム17b7を実行することによって、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示する。
【0046】
次いで、ステップS8で、CPU11は、ステップS7において表示されたおすすめ経路が、ユーザによる入力部15の操作によって指定されたか否かを判断し、当該おすすめ経路が、ユーザによる入力部15の操作によって、指定されたと判断された場合(ステップS8;Yes)、ステップS9へ進む。
【0047】
次いで、ステップS9で、CPU11が、ステップS8にて表示されたおすすめ経路が高速道路優先の探索経路であると判断した場合(ステップS9;Yes)、ステップS10へ進み、CPU11は、当該高速道路優先の探索経路における最終指定料金情報を最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶し、ステップS11へ進む。一方、ステップS9で、CPU11が、ステップS8にて表示されたおすすめ経路が一般道路優先の探索経路であると判断した場合(ステップS9;No)、ステップS10をスキップしてステップS11へ進む。
【0048】
次いで、ステップS11で、CPU11は、指定された探索経路におけるナビゲートを開始して本処理を終了する。
【0049】
一方、ステップS8で、CPU11は、ステップS7において表示されたおすすめ経路が、ユーザによる入力部15の操作によって指定されたか否かを判断し、当該おすすめ経路が、ユーザによる入力部15の操作によって、指定されなかったと判断された場合(ステップS8;No)、ステップS12へ進む。
【0050】
次いで、ステップS12で、CPU11は、ユーザによる入力部15の操作によって、おすすめ経路以外の経路が指定された否かを判断し、おすすめ経路以外の経路が指定された場合(ステップS12;Yes)、ステップS13へ進む。一方、ステップS12で、おすすめ経路以外の経路も指定されなかった場合(ステップS12;No)、本処理を終了する。
【0051】
次いで、ステップS13で、CPU11は、ユーザによる入力部15の操作によって指定された探索経路が、高速道路優先の経路であるか否かを判断し、指定された経路が高速道路優先の経路である場合(ステップS13;Yes)、ステップS14へ進む。
【0052】
次いで、ステップS14で、CPU11は、閾値更新プログラム17b8を実行し、ステップS10へ進む。
【0053】
一方、ステップS13で、指定された経路が高速道路優先の経路ではない場合(ステップS13;No)、ステップS11へ進み、CPU11は、指定された探索経路におけるナビゲートを開始して本処理を終了する。
【0054】
一方、ステップS5で、CPU11が、閾値が設定されていないと判断した場合(ステップS5;No)、ステップS15へ進む。
【0055】
次いで、ステップS15で、CPU11は、第1の表示制御プログラム17b4を実行し、CPU11が探索プログラム17b2を実行することにより探索された一般道路優先の探索経路、及び高速道路優先の探索経路等を表示部14に表示する。
【0056】
次いで、ステップS16で、CPU11は、ステップS15で表示された探索経路のうち、どちらの探索経路が選択されたかを判断し、ユーザによる入力部15の操作によって、高速道路優先の探索経路が指定された場合(ステップS16;高速道路優先)、ステップS17へ進み、一方、一般道路優先の探索経路が指定された場合(ステップS16;一般道路優先)、ステップS11へ進む。
【0057】
次いで、ステップS17で、CPU11は、当該高速道路優先の探索経路における最終指定料金情報を最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶し、ステップS18へ進む。
【0058】
次いで、ステップS18で、CPU11は、最終指定料金情報が所定回数以上記憶されたか否かを判断し、所定回数以上記憶されたと判断された場合(ステップS18;Yes)、ステップS19へ進む。一方、ステップS18で、最終指定料金情報が所定回数以上記憶されていないと判断された場合(ステップS18;No)、ステップS11へ進む。
【0059】
次いで、ステップS19で、CPU11は、閾値設定プログラム17b5を実行することにより、当該最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶された単位時間当たりの料金の平均値を閾値として設定し、ステップS11へ進む。
【0060】
以上説明した本発明に係るナビゲーション装置1によれば、CPU11が、探索プログラム17b2を実行することによって、出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索することができ、入力部15によって、ナビゲーション装置が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力することができ、CPU11が、算出プログラム17b3を実行することによって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金データベース17a2に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び料金データベース17a2に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに入力部15により入力された車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出することができ、CPU11が、第1の表示制御プログラム17b4を実行することによって、探索プログラム17b2の実行により探索された経路、探索経路情報、並びに算出プログラム17b3の実行によって算出された短縮時間、単位時間当たりの料金、及び走行距離の差を表示部14に表示させることができ、入力部15によって、第1の表示制御プログラム17b4の実行によって表示部14に表示された探索経路を指定することができ、入力部15により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、最終指定料金情報データテーブル17a3によって、算出プログラム17b3の実行により算出された単位時間当たりの料金を最終指定料金情報として記憶することができ、CPU11が、閾値設定プログラム17b5を実行することによって、最終指定料金情報データテーブル17a3に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための単位時間当たりの料金に関する閾値を設定することができ、閾値設定プログラム17b5の実行により閾値が設定されている状態で、算出プログラム17b3の実行により単位時間当たりの料金が算出された場合に、CPU11が、判別プログラム17b6を実行することによって、当該単位時間当たりの料金が、閾値を超えているか否かを判別することができ、判別プログラム17b6の実行により単位時間当たりの料金が、閾値を超えていると判別された場合、第2の表示制御プログラム17b7を実行することによって、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示し、閾値以下であると判別された場合、第2の表示制御プログラム17b7を実行することによって、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として表示部14に表示することができ、第2の表示制御プログラム17b7の実行により表示部14に表示されたおすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、CPU11が、閾値更新プログラム17b8を実行することによって、閾値設定プログラム17b5の実行によって設定された閾値を更新することができる。
従って、費用対効果の面から閾値を設定し、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、かかる閾値に基き、おすすめ経路を表示することができることとなって、ユーザにとって望ましいおすすめ経路を提供することができる。
また、おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、設定された閾値を更新し学習することができることとなって、よりユーザにとってより望ましいおすすめ経路を探索することができる。
また、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、走行距離の差についても選択基準の判断要素とすることができることとなって、よりユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索することができる。
また、高速道路を利用するか、一般道路を利用するか選択する際、ユーザの車両の燃費から、探索した経路における燃料にかかる費用を考慮することができることとなって、費用対効果の面で、さらにユーザにとって望ましいおすすめ経路を探索することができる。
【0061】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、閾値としての単位時間当たりの料金は、例えば、図4に示すような入力画面において、ユーザによって任意に設定を行うことができる設計であっても良い。
また、燃費情報は、「燃料情報入力画面」において、「車種」を入力できるようにし、入力された「車種」によって、自動的に一般道路を走行した場合、及び高速道路を走行した場合の燃費情報が入力される設計であっても良い。なお、この場合、ナビゲーション装置1は、記憶部17に車種燃費情報データベース等を備える必要がある。
また、算出手段は、燃料にかかる費用を加味した上で、単位時間当たりの料金を算出する際、さらに、目的地までの走行中にエアコンを使用するか否かをユーザに入力させ、エアコンの使用の有無に応じて、入力手段により入力された燃費情報の修正を行なう設計であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明にかかるナビゲーション装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明における第1の表示制御プログラムの実行による表示例を示す図である。
【図3】本発明における第2の表示制御プログラムの実行による表示例を示す図である。
【図4】本発明における閾値設定に関する入力画面を示す図である。
【図5】本発明におけるおすすめ経路探索に関する処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明におけるおすすめ経路探索に関する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 ナビゲーション装置
11 CPU(検出手段、探索手段、算出手段、第1の表示制御手段、閾値設定手段、判別手段、第2の表示制御手段、閾値更新手段)
12 GPSアンテナ
13 電源部
14 表示部(表示手段)
15 入力部(指定手段、入力手段)
16 RAM
17 記憶部
17a1 地図情報データベース(地図情報記憶手段)
17a2 料金データベース(料金記憶手段)
17a3 最終指定料金情報データテーブル(記憶手段)
17b1 検出プログラム(検出手段)
17b2 探索プログラム(探索手段)
17b3 算出プログラム(算出手段)
17b4 第1の表示制御プログラム(第1の表示制御手段)
17b5 閾値設定プログラム(閾値設定手段)
17b6 判別プログラム(判別手段)
17b7 第2の表示制御プログラム(第2の表示制御手段)
17b8 閾値更新プログラム(閾値更新手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置を検出する検出手段と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、当該検出手段により検出された現在位置を、当該地図情報記憶手段に記憶された地図情報とともに表示させる表示手段と、を備えるナビゲーション装置において、
有料道路・高速道路料金を記憶する料金記憶手段と、
出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索する探索手段と、当該ナビゲーション装置が取り付けられる車両の燃費、及び燃料の値段を入力する入力手段と、
前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに前記入力手段により入力された前記車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出する算出手段と、
前記探索手段により探索された経路、前記探索経路情報、並びに前記算出手段によって算出された前記短縮時間、前記単位時間当たりの料金、及び前記走行距離の差を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記第1の表示制御手段によって前記表示手段に表示された探索経路を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、前記算出手段により算出された前記単位時間当たりの料金を最終指定料金情報として記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための前記単位時間当たりの料金に関する閾値を設定する閾値設定手段と、
前記閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、前記算出手段により前記単位時間当たりの料金が算出された場合に、当該単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えていると判別された場合、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示し、前記閾値以下であると判別された場合、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示する第2の表示制御手段と、
前記第2の表示制御手段により前記表示手段に表示された前記おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を更新する閾値更新手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
現在位置を検出する検出手段と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、当該検出手段により検出された現在位置を、当該地図情報記憶手段に記憶された地図情報とともに表示させる表示手段と、を備えるナビゲーション装置において、
有料道路・高速道路料金を記憶する料金記憶手段と、
出発地から目的地までの経路を一般道路優先又は高速道路優先で探索する探索手段と、
前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報に基づき、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金を算出する算出手段と、
前記探索手段により探索された経路、前記探索経路情報、並びに前記算出手段によって算出された前記短縮時間、及び前記単位時間当たりの料金を前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記第1の表示制御手段によって前記表示手段に表示された探索経路を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された指定経路が高速道路優先で探索した経路の場合、前記算出手段により算出された前記単位時間当たりの料金からなる最終指定料金情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された最終指定料金情報に基づき、一般道路、又は高速道路を選択するための前記単位時間当たりの料金に関する閾値を設定する閾値設定手段と、
前記閾値設定手段により閾値が設定されている状態で、前記算出手段により前記単位時間当たりの料金が算出された場合に、当該単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えているか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記単位時間当たりの料金が、前記閾値を超えていると判別された場合、一般道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示し、前記閾値以下であると判別された場合、高速道路優先の探索経路をおすすめ経路として前記表示手段に表示する第2の表示制御手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項2に記載のナビゲーション装置において、
前記第2の表示制御手段により前記表示手段に表示された前記おすすめ経路以外の探索経路が、ユーザによって指定された場合、当該指定された探索経路の単位時間当たりの料金に基づいて、前記閾値設定手段によって設定された前記閾値を更新する閾値更新手段を備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段はさらに、一般道路優先で探索した経路の走行距離、及び高速道路優先で探索した経路の走行距離に基づき、夫々の経路による走行距離の差を算出し、
前記第1の表示制御手段はさらに、前記走行距離の差を前記表示手段に表示させ、
前記記憶手段はさらに、前記走行距離の差を記憶することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項2〜4の何れか一項に記載のナビゲーション装置において、
当該ナビゲーション装置が設置される車両の燃費、及び燃料の値段を入力する入力手段を備え、
前記算出手段はさらに、前記探索手段によって、一般道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路料金の合計、並びに、高速道路優先で探索した経路の走行時間、走行距離、及び前記料金記憶手段に基づく有料道路・高速道路料金の合計からなる探索経路情報、並びに前記入力手段により入力された前記車両の燃費、及び燃料の値段に基づき、夫々の経路における燃料にかかる費用を算出して当該一般道路優先で探索した経路の有料道路料金の合計、及び当該高速道路優先で探索した経路の有料道路・高速道路料金の合計に、夫々の経路における燃料にかかる費用を加算した上で、高速道路を利用した場合の走行時間の短縮時間、有料道路・高速道路料金と燃料にかかる費用の合計金額を短縮時間で割った単位時間当たりの料金、及び夫々の経路による走行距離の差を算出することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−82884(P2008−82884A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263211(P2006−263211)
【出願日】平成18年9月27日(2006.9.27)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】