説明

フォームファクタが小さいサイズセンサ

本明細書で開示される主題は、モバイル機器から遠隔の物体までの距離を測定すること、または遠隔の物体のサイズを測定することに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、モバイル機器から遠隔の物体までの距離を測定すること、または遠隔の物体のサイズを測定することに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、携帯情報端末(PDA)などのような手持ち型の機器の普及が続いている。デジタルカメラを含みうるそのような機器は、後で見るために物体を撮影することができる。写真に含まれる像により表される、そのような物体のサイズを測定する能力が、望ましいであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの特定の実装形態では、方法は、表面上の第1の点を見る開口を位置付けるステップと、開口から第1の距離に位置する微小反射体の回転角を調整して、第1の点にエネルギーを導くステップと、第1の距離および角度の値を少なくとも用いて、表面までの距離を計算するステップとを含む。しかし、これは例示的な実装形態に過ぎず、特許請求される主題はこの特定の実装形態には限定されないことを理解されたい。
【0004】
非限定的かつ非網羅的な特徴が以下の図面を参照して説明され、様々な図面を通じて、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】ある実装形態による、物体のサイズを計測するための機器を示す概略図である。
【図2】ある実装形態による、ファインダーの中の像を示す概略図である。
【図3】ある実施形態による、物体のサイズを計測するための機器を示す概略図である。
【図4】ある実装形態による、ファインダーの中の像を示す概略図である。
【図5】ある実施形態による、物体のサイズを測定するための処理の流れ図である。
【図6】別の実施形態による、物体のサイズを測定するための処理の流れ図である。
【図7】ある実装形態による、物体のサイズを測定するための処理中の、ファインダーの中の像を示す概略図である。
【図8】別の実装形態による、物体のサイズを測定するための処理中の、ファインダーの中の像を示す概略図である。
【図9】さらに別の実装形態による、物体のサイズを測定するための処理中の、ファインダーの中の像を示す概略図である。
【図10】ある実装形態による、物体のサイズを計測するための機器を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書全体での、「一例」、「1つの特徴」、「ある例」または「ある特徴」への言及は、その特徴および/またはその例に関して説明される具体的な特徴、構造、または特性が、特許請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所における語句「一例では」、「ある例」、「1つの特徴として」または「ある特徴」の登場は、必ずしも、全てが同じ特徴および/または例を指してはいない。さらに、具体的な特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴に組み合わされてもよい。
【0007】
ある実装形態では、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、カメラなどのような手持ち型の機器は、遠隔の表面またはその一部のサイズを測定するためのサイズセンサを含みうる。ここで、遠隔の表面とは、持ち運び型の機器から何らかの距離が置かれた物体の表面を指しうる。そのようなサイズセンサは、遠隔の表面上の点を見るためのファインダーおよび/もしくは開口、光エネルギー、赤外線(IR)エネルギーおよび/もしくは高周波(RF)エネルギーを遠隔の表面に放射するための放射体、ならびに/または遠隔の表面上の観察される点までの距離を測定するように適合された専用のプロセッサを含みうる。ここで、距離は、例えばレーダーまたはソナー技術を用いずに、測定することができる。したがって、手持ち型の機器は、そのような技術と通常関連している受信機および/または電子タイマー装置を含む必要はない。専用のプロセッサは、そのような測定された距離を用いて、以下で説明されるように、遠隔の表面の少なくとも一部のサイズを計算することができる。加えて、そのようなサイズセンサのフォームファクタは、例えば携帯電話またはPDAのような手持ち型の機器に適するのに十分に小さい。そのような小さなフォームファクタにより、ユーザーに携帯性と利便性をもたらすことができ、またはサイズセンサを、例えば通信または撮影のような計測以外の機能を有する別のデバイスと、パッケージングまたは統合することが可能になりうる。
【0008】
ある特定の実装形態では、手持ち型の機器は、光エネルギー、IRエネルギーおよび/またはRFエネルギーを、例えば手持ち型の機器に対して複数の角度で、遠隔の表面のある表面に放射することができる放射体を含む、サイズセンサを含みうる。個々の角度は、手持ち型の機器のファインダー内で中心にある遠隔の表面のある点に当たる、放射されたエネルギーに対応しうる。以下でより詳細に説明される、そのような場合には、遠隔の表面までの距離は、例えば、放射角と、ファインダーと手持ち型の機器内の放射体との間の距離とに関わる、1つまたは複数の三角法の関係を用いて測定されうる。次いで、遠隔の表面までの測定された距離を用いて、遠隔の表面の少なくとも一部のサイズが測定されうる。当然、サイズまたは距離を測定するそのような処理は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0009】
図1は、ある実装形態による、遠隔の表面180のサイズを計測するための、機器110を示す概略図である。そのような機器は、例えば上で述べたように、携帯電話、PDA、および/またはデジタルカメラのような、手持ち型の持ち運び可能な機器を含みうる。機器110は、ファインダー120、開口130、放射体140、および/または回転可能な反射体150を含みうる。ファインダー120は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、および/または陰極線管(CRT)ディスプレイを含む、ディスプレイを含みうる。ファインダー120は、例えば開口130の一部に配置された、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)デバイスおよび/または電荷結合素子(CCD)のような、光感知デバイスから電子信号を受信することができる。開口130は、レンズおよび/または鏡のような集束した光学素子を含み、例えば、ファインダー120内に表示されて点188に実質的に中心が置かれた、遠隔の表面の少なくとも一部の像を得ることができる。そのような遠隔の表面の一部は、例えば、開口130により決まる視線170に沿って中心が置かれうる。
【0010】
ある実装形態では、機器110は、開口130の具体的な構成に少なくとも一部に基づく倍率を有しうる。例えば、開口130に含まれる光学要素の特性はとりわけ、ファインダー120に表示される像および/または機器110により撮影される写真の拡大率を決定しうる。そのような倍率は、機器110の設計および/または構築の際に、またはその後に確定しうるが、光学要素および/または撮像電子装置は、そのような倍率の少なくとも一部を決定する。ある特定の実装形態では、機器110は、例えばズームレンズの場合のように、レンズの拡大率が変わると変化する、可変の倍率を有しうる。そのような倍率が既知である場合、ファインダー120に表示される物体のサイズは、ファインダー120および/または写真に表示される物体の像に少なくとも一部に基づく計算に、その倍率を適用することによって、測定されうる。そのような計算は、機器110から物体までの距離、例えば遠隔の表面180までの距離Dとさらに関わりうる。したがって、以下でより詳細に説明されるように、物体のサイズを測定するための処理は、物体までの距離をまず測定することを含みうる。
【0011】
放射体140は、例えばレーザーダイオード、発光ダイオード(LED)、または、光学素子を用いて集束され回転可能な反射体150にエネルギーを導くことができる他の光源を含みうる。ここで、用語「光」が用いられるが、放射体140は、例えば、RF放射、紫外線(UV)波長、および/またはIR波長を含む、様々な形態の電磁(EM)エネルギーを放射してもよい。ある特定の実装形態では、放射体140は、パルスエネルギー、例えば、開始時間と終了時間を有する比較的短い波列のEMエネルギーを放射することができる。そのようなパルスは、例えば、複数のパルスを互いに区別するための手段を与えるように、符号化されうる。当然、そのようなエネルギーについての説明は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0012】
回転可能な反射体150は、例えば遠隔の表面180のような表面に対して可変の角度で光エネルギー、IRエネルギー、UVエネルギーおよび/またはRFエネルギーを導くことができる、機械的に回転可能な反射体を含みうる。そのような回転可能な反射体は、例えば、デジタルミラーデバイスとしても知られている、半導体デバイスに搭載されたマイクロミラーアレイのような、微小反射体デバイスを含みうる。反射されるエネルギーの種類に応じて、そのような回転可能な反射体は、反射を良くするための様々な被覆および/または処置を含みうる。そのような回転可能な反射体はまた、平面、球面、放物線状、凹面、凸面などのような、様々な反射面形状を含みうる。そのような回転可能な反射体は、フォームファクタが比較的小さくてもよく、とりわけ、回転可能な反射体が、例えば機器110のような手持ち型機器に適合することを可能にする。当然、そのような微小反射体デバイスは、小さなフォームファクタの回転可能な反射体の例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。回転可能な反射体150は、放射体140からの光が、開口130の軸から距離Lだけ離隔された回転可能な反射体150のある点で反射されるように、機器110内に配置されうる。以下で詳細に説明されるように、そのような特定の離隔は、機器110から遠隔の表面までの距離を測定するのに有用でありうる。
【0013】
図2は、ある実装形態による、ファインダー220の中の像210を示す概略図である。例えば、図1に示される機器110は、そのようなファインダーを含んでもよく、像210は、遠隔の表面180の少なくとも一部の像を含みうる。ファインダー220は、ファインダー220の実質的に中心にありうる十字線230を含みうる。十字線230は、遠隔の表面180上の点188に相当しうる。図2には、例えば機器110により生成される領域240を含む遠隔の表面180の一部の像も示される。具体的には、再び図1を参照すると、領域240は、回転可能な反射体150を介して機器110から角度155で放射されるエネルギービーム160により、生成されうる。そのような場合、領域240は、図1に示されるように、遠隔の表面180上の点184を含みうる。ファインダー220はまた、以下でさらに詳細に説明される、距離インジケータ250を含みうる。領域240は、遠隔の表面180から発散された光の領域を含みうるので、例えばファインダー120を介してユーザーが見ることができる。そのような領域は、円形の領域、四角形の領域、星型の領域などを含む、様々なサイズおよび/または形状を有しうる。領域のサイズは、例えば、およそ数ミリメートルまたは数センチメートルの幅または直径を有しうる。1つの実装形態では、明るさ、領域のサイズおよび/または形状は、遠隔の表面上の領域がファインダーで比較的容易にファインダー内で見えるように、ユーザーにより選択可能でありうる。したがって、領域のサイズおよび/または明るさは、ユーザーから比較的遠い遠隔の表面を見る(および計測する)場合に、上げることができる。領域の明るさ、サイズおよび/または形状は、放射体140の放射強度の変化、および放射体の集束している光学装置の特性の変化によりそれぞれ変化させることができるが、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0014】
ある特定の実装形態では、ファインダー220は、領域240が可視光を含むかどうかに関わらず領域240を表示することができる。例えば、エネルギービーム160が可視光を含む場合、領域240は、ファインダー220を用いても用いなくてもユーザーが見ることができる領域を含みうる。一方、エネルギービーム160がIRエネルギーまたは他のRFエネルギーを含む場合、領域240は裸眼では見えない領域を含みうるが、それでもファインダー220は、ユーザーに領域240を表示することができる。このことは、CMOSデバイスまたはCCDのようなエネルギー受入デバイスが、ユーザーには見えないRFエネルギーを感知可能でありえるので、可能になりうる。そのようなデバイスからの電子信号が、例えば他の方法では見えないRFエネルギーを表示するために、ファインダー220により使用されうる。別の特定の実装形態では、ファインダー220は、領域240がパルス光を含むかどうかに関わらず、連続的に領域240を表示することができる。例えば、エネルギービーム160が、上で述べられたようにパルスエネルギーを含む場合、領域240は、ユーザーには望ましくないことがある点滅する領域を含みうる。しかし、それでもファインダー220は、例えばそのような点滅なしで、領域240を連続的に表示することができる。このことは、ファインダー220の電子装置が、例えばそのような点滅領域の各々のオフ/オン周期に反応するには大きすぎる時定数を含みうるので、可能になりうる。したがって、領域240は、連続的に点灯しているように見せることができる。当然、そのような電子装置のそのような時定数および別の態様は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0015】
図1に戻ると、ユーザーは、点184が実質的に点188と重なるように、放射された光を遠隔の表面180に導くために、回転可能な鏡150の回転を調整することができる。例えば図1では、図で示されるように点184および188が距離Xだけ離隔されているため、点184は点188と重なっていない。そのような離隔は、図2に示されるファインダー220にも表示され、図2は、十字線230が領域240と離れていることを示す。したがって、上で示されたように、ユーザーは、領域240が点188と実質的に重なるまで、点188に向かって領域240を動かすために、回転可能な鏡150の回転を調整することができる。そのような調整は、いくつか例を挙げると、ボタン、ダイヤル、タッチスクリーン、音声命令のような、様々な入力デバイス(図示せず)を用いて実行することができる。当然、そのような鏡の調整は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0016】
図3は、機器110を示す概略図であり、回転可能な反射体150は、遠隔の表面180上で点184’が実質的に点188と重なるところで、導かれたエネルギー360が領域240を生成するように、角度355に調整される。そのような実質的な重なりは、例えば図4で示されるように、ファインダー220内で示されうる。ここで、領域240は、十字線230の位置と実質的に一致する。領域240が実質的に十字線230と重なるそのような状態では、機器110から遠隔の表面180までの距離は、上で説明されたように、角度355および離隔Lを用いて測定されうる。例えば、機器110から遠隔の表面180までの距離Dは、Lと、角度355の値の正接との積に実質的に等しくなりうる。ある特定の実装形態では、距離Dの測定結果が、例えば距離インジケータ250に表示されうる。別の特定の実装形態では、距離Dは保存され、例えば距離Dが測定されたのと実質的に同時に撮られた写真と関連付けられうる。そのように保存され関連付けられた距離は、以下で説明されるように、写真に含まれる物体のサイズおよび/または寸法を計測するのに、続いて用いられうる。
【0017】
図5は、ある実装形態による、物体のサイズを測定するための処理500の流れ図である。上で説明されたように、図1に示される機器110のような機器は、遠隔の表面の少なくとも一部のサイズを測定するためのサイズセンサを含みうる。そのような遠隔の表面は、遠隔の物体の(機器に面する)表面を含みうるので、遠隔の表面のサイズを測定することは、例えば遠隔の物体のサイズを測定することと等価でありうる。ブロック510において、ユーザーは、遠隔の物体の一部がファインダー220の十字線230の後ろに見えるように、図1で示される機器110のような手持ち型の機器を配置することができる。恐らくこの時点では、回転可能な鏡150のような回転可能な鏡は、例えば領域240が十字線230と重なるように所望の角度に調整されることはない。したがって、ユーザーは、ブロック520に示すような、そのような重なりが起こるように、回転可能な鏡150を調整することができる。上で説明されたように、そのような重なった状態により、例えば三角法の関係を用いて、機器110から遠隔の物体までの距離を測定することが可能になる。ブロック530に示すような、そのような距離が測定されると、ブロック540に示すような、上で説明されたように距離および機器の倍率を用いて、物体のサイズが測定されうる。
【0018】
図6は、ある実装形態による、図1に示される機器110のような機器を用いて、物体のサイズを測定するための処理600の流れ図である。図7は、一実装形態による、物体のサイズを測定するための処理600中のファインダー720の中の像710を示す概略図であり、図8は、一実装形態による、処理600中のファインダー720の中の像710を示す概略図である。ブロック610において、処理600は、ブロック610に示すような、ファインダー720の中の表示された物体の像710を見るステップを含みうる。そのような表示された像は、例えば、事前に撮影されたまたはメモリに保存された、写真または写真の一部を含みうる。ブロック620において、そのような像は、上で示されたような、像の中の物体までの関連する測定された距離とともに、メモリから取り出されうる。ブロック630において、ファインダー720は、計測モードで像を表示することができ、そのような表示は、以下で説明されるように、像の中の物体のサイズおよび/または寸法を計測するための、ユーザーが調整可能な線のカーソルを含む。例えば、図7は、物体の像710と重畳する様々な位置に移動されうる、線のカーソル730および740を示す。したがって、ブロック640において、ユーザーは、ユーザーがサイズおよび/または寸法を計測することを望む、像710の一部と一致するように、線のカーソル730および/または740の位置を調整することができる。機器110に関連する倍率を用いて、像710の一部のサイズおよび/または寸法が、線のカーソル730と740との離隔に少なくとも一部基づいて、測定されうる。
【0019】
ある特定の実装形態では、ファインダー720は、例えば線730および740により選択された像710に含まれる物体の一部の計算されたサイズを表示するための、サイズインジケータ750を含んでもよい。そのようなサイズインジケータは、例えば、線のカーソル730および740の位置が調整されると、連続的に、または間隔を置いて、更新されうる。
【0020】
別の特定の実装形態では、ファインダー720は、ペアとして回転可能でありうる線のカーソル830および840を含みうる。例えば、ユーザーは、図7で説明されたように線のカーソル730および740の位置を調整することができ、例えば図8で示されるように、そのような線のカーソルの回転を調整し、線のカーソル830および840を得ることもできる。そのように、ユーザーが線のカーソルを回転させることができることは、像の特定の一部のサイズおよび/または寸法を計測するために、その像の特定の一部を選択するのに有用でありうる。
【0021】
別の実装形態では、例えば図9に示されるように、ファインダー720は、遠隔の物体の少なくとも一部の表示される像710に重畳される、水平方向のグリッド線940および垂直方向のグリッド線950を表示するための、表示モードを含んでもよい。そのようなグリッド線は、遠隔の物体の測定されたサイズに対応するように離隔されうる。そのようなグリッド線を用いて、ユーザーは、像710により表される遠隔の物体の様々な部分のサイズおよび/または寸法を測定することができる。ファインダー720はまた、例えばグリッド線940および950の縮尺を示すための数を含みうる、縮尺フィールド960を表示することができる。さらに別の実装形態では、例えば像710を含む画像ファイルが、関連するグリッド線および/または関連する縮尺を表す情報とともに保存されうる。そのような画像ファイルおよび関連する情報は、例えば複数のユーザーの間で共有されうる。当然、そのようなグリッド線は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。
【0022】
図10は、ある実装形態による、物体のサイズを計測するための機器1010を示す概略図である。例えば、図1に示される機器110と同様に、機器1010は、例えば携帯電話、PDA、および/またはカメラのような、手持ち型で持ち運び可能な機器を含みうる。機器1010は、ファインダー1020、開口1030、放射体1040、および/または回転可能な反射体1050を含みうる。ファインダー1020は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ、および/または陰極線管(CRT)ディスプレイを含む、ディスプレイを含みうる。ファインダー1020は、例えば開口1030の一部に配置されたCMOSデバイスおよび/またはCCDのような、光感知デバイス(図示せず)から、電子信号を受信することができる。開口1030は、レンズおよび/または鏡のような集束した光学素子を含み、例えば、ファインダー1020内に表示されている遠隔の表面の少なくとも一部の像を得ることができる。放射体1040から放射されたエネルギー1014を受け取ると、回転可能な反射体1050は、例えば図1に示される遠隔の表面180のような遠隔の表面に向けて、開口部1055を通じてエネルギー1018を導くことができる。
【0023】
プロセッサ1060は、回転可能な反射体1050に信号を送ることができる回転コントローラ1080に、回転可能な反射体の角度位置の少なくとも一部を決定する情報を送信することができる。1つの特定の実装形態では、回転可能な反射体1050は、放射体1040により放射されたEMエネルギーを反射するための、反射体を含みうる。そのような反射体は、例えば、回転コントローラ1080から信号を受信する、ステッピングモータにより回転させられうる。別の特定の実装形態では、回転可能な反射体1050は、放射体1040により放射されたEMエネルギーを反射するための、微小反射体アレイを含みうる。そのようなアレイの反射の角度は、例えば、アレイ中の複数の微小反射体に対して動作する回転コントローラ1080からの信号により、少なくとも一部決まりうる。回転コントローラ1080は、複数の微小反射体が同一の反射角を有するように、そのような微小反射体のアレイに対して一致して動作しうるが、個々の微小反射体は互いに異なる反射角も有しうる。当然、そのような放射体および反射体は例に過ぎず、特許請求される主題はそのようには限定されない。ユーザー入力1070は、プロセッサ1060を介して、回転コントローラ1080に対するユーザーのアクセスおよび/または制御を提供することができる。そのようなユーザー入力は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアによるナビゲーションキー/ボタン、タッチパッド、音声起動、ポイントして選択するツール(point-and-select tool)などを含みうる。そのようなユーザー入力を用いて、ユーザーは、回転可能な反射体1050の角度を(回転コントローラ1080を介して)調整し、レーザー光のようなエネルギーを、上で説明されたように遠隔の表面上の特定の点に導くことができる。
【0024】
本明細書で説明される方法は、特定の特徴および/または例にしたがって、用途に応じて様々な手段で実施されうる。例えば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせにより実施されうる。ハードウェアで実施する場合、例えば、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタルシグナルプロセシングデバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、もしくは、本明細書で説明された機能を実行するように設計された他のデバイス、および/またはこれらの組み合わせの中に、実装されうる。
【0025】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアにより実施する場合、方法は、本明細書で説明される機能を実行するモジュール(例えば手順、機能など)により実施されうる。命令を有形に具現化する任意の機械可読媒体が、本明細書で説明される方法を実施するのに用いられうる。例えば、デジタル電子信号のような、電子信号を表すソフトウェアコード、およびソフトウェアコードを表す電子信号は、メモリ、例えばモバイル機器のメモリに保存することができ、図10に示されるプロセッサ1060のような専用のプロセッサにより実行されうる。メモリは、プロセッサ内またはプロセッサの外部に実装されうる。本明細書で用いられる場合、用語「メモリ」は、あらゆる種類の、長期の、短期の、揮発性の、非揮発性の、または他のメモリを指し、特定のメモリの種類もしくは特定のメモリの数、または記憶が保存される媒体の特定の種類には、何ら限定されない。
【0026】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装されうる。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に、信号を表す1つまたは複数の命令またはコードとして、保存されうる。コンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。伝送媒体は、物理的な伝送媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスされうる任意の利用可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶機器、または、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを保存するのに利用することができ、コンピュータによりアクセスされうる、任意の他の媒体を含みうる。本明細書で用いられる場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多目的ディスク(DVD)、フレキシブルディスク、ブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はレーザーによりデータを光学的に再生する。上の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0027】
例示的な特徴であると現在考えられていることが、例示され説明されてきたが、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の変形を行うことができ、等価物により置き換えることができることを、当業者は理解するだろう。加えて、本明細書で説明された中心的な概念から逸脱することなく、特許請求される主題の教示に、具体的な状況を適合させるために、多くの修正が行われうる。したがって、特許請求される主題は、開示された具体的な例に限定されることは意図されず、そのような特許請求される主題は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内にある全ての態様も含みうることが、意図される。
【符号の説明】
【0028】
110 機器
120 ファインダー
130 開口
140 放射体
150 回転可能な反射体
160 エネルギービーム
180 遠隔の表面
220 ファインダー
230 十字線
240 領域
250 距離インジケータ
710 像
720 ファインダー
730 線のカーソル
740 線のカーソル
750 サイズインジケータ
840 線のカーソル
940 水平方向のグリッド線
950 垂直方向のグリッド線
960 縮尺フィールド
1010 機器
1020 ファインダー
1030 開口
1040 放射体
1050 回転可能な反射体
1060 プロセッサ
1070 ユーザー入力
1080 回転コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上の第1の点を見る開口を位置付けるステップと、
前記開口から第1の距離に位置する微小反射体の回転角を調整して、前記第1の点にエネルギーを導くステップと、
前記第1の距離および前記角度の値を少なくとも用いて、前記表面までの距離を計算するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記微小反射体の回転角を調整するステップが、
前記微小反射体の回転角を調整して、第2の点にエネルギーを導くステップと、
前記微小反射体の回転角をさらに調整して、前記第1の点と実質的に重なるように前記第2の点の位置を変えるステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
モバイル機器の倍率を決定するステップであって、前記倍率が、前記開口の光学特性に少なくとも一部基づく、ステップと、
前記倍率および、前記表面までの距離を用いて、前記表面上の2点間の距離を測定するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記表面上の2点間の距離を測定するステップが、
前記モバイル機器における表示に縮尺を配置するステップであって、前記縮尺が、前記倍率と、前記表面までの距離とに、少なくとも一部基づく、ステップと、
前記縮尺を、前記表面の像と比較し、前記表面上の2点間の距離を測定するステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記像が、デジタル写真の少なくとも一部を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記表面上の2点間の距離を測定するステップが、
前記表面上の2点間の像を含む表示上に、1つまたは複数の印を配置するステップと、
前記表示上の前記1つまたは複数の印の位置が、前記像の前記2点と一致するように、前記表示上の前記1つまたは複数の印の位置を調整するステップと、
前記倍率、前記表面までの距離、前記1つまたは複数の印の位置を用いて、前記表面上の2点間の距離を計算するステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記像が、デジタル写真の少なくとも一部を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記微小反射体の回転角をさらに調整するステップが、前記微小反射体の回転角をさらに調整するステップを行う間に、前記開口を通じて前記第2の点を視覚的に位置付けることに少なくとも一部基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記回転角が、前記微小反射体が配置されるモバイル機器に対する角度である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記モバイル機器においてユーザー制御装置を選択し、前記微小反射体を回転させるステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記回転角をさらに調整するステップが、モバイル機器においてユーザー制御装置を選択することにより実行される、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記エネルギーが光波を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記微小反射体が半導体デバイスに搭載される、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記デジタル写真を、画像ファイルの前記縮尺と関連するデータとともに保存するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
表面上の第1の点を見る開口を位置付けるための手段と、
前記開口から第1の距離に位置する微小反射体の回転角を調整して、前記第1の点にエネルギーを導くための手段と、
前記第1の距離および前記回転角の値を少なくとも用いて、前記表面までの距離を計算するための手段と
を含む、装置。
【請求項16】
前記微小反射体の回転角を調整するための手段が、
前記微小反射体の回転角を調整して、第2の点にエネルギーを導くための手段と、
前記微小反射体の回転角をさらに調整して、前記第1の点と実質的に重なるように前記第2の点の位置を変えるための手段と
をさらに含む、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
モバイル機器の倍率を決定するための手段であって、前記倍率が、前記開口の光学特性に少なくとも一部基づく、手段と、
前記倍率および、前記表面までの距離を用いて、前記表面上の2点間の距離を測定するための手段と
をさらに含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記表面上の2点間の距離を測定するための手段が、
前記モバイル機器における表示に縮尺を配置するための手段であって、前記縮尺が、前記倍率と、前記表面までの距離とに、少なくとも一部基づく、手段と、
前記縮尺を、前記表面の像と比較し、前記表面上の2点間の距離を測定するための手段と
をさらに含む、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記像が、デジタル写真の少なくとも一部を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記表面上の2点間の距離を測定するための手段が、
前記表面上の2点間の像を含む表示上に、1つまたは複数の印を配置するための手段と、
前記表示上の1つまたは複数の印の位置が、前記像の2点と一致するように、前記表示上の1つまたは複数の印の位置を調整するための手段と、
前記倍率、前記表面までの距離、前記1つまたは複数の印の位置を用いて、前記表面上の2点間の距離を計算するための手段と
をさらに含む、請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記像が、デジタル写真の少なくとも一部を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記微小反射体の回転角をさらに調整するための手段が、前記微小反射体の回転角をさらに調整するステップを行う間に、前記開口を通じて前記第2の点を視覚的に位置付けることに少なくとも一部基づく、請求項16に記載の装置。
【請求項23】
前記回転角が、前記微小反射体が配置されるモバイル機器に対する角度である、請求項15に記載の装置。
【請求項24】
前記モバイル機器においてユーザー制御装置を選択し、前記微小反射体を回転させるための手段をさらに含む、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記エネルギーが光波を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項26】
前記微小反射体が半導体デバイスに搭載される、請求項16に記載の装置。
【請求項27】
前記デジタル写真を、画像ファイルの前記縮尺と関連するデータとともに保存するための手段をさらに含む、請求項19に記載の装置。
【請求項28】
表面上の第1の点を見る開口と、
特定の角度で配置されると、前記第1の点にエネルギーを導く、前記開口から第1の距離に位置する回転可能な微小反射体と、
前記第1の距離および前記特定の角度の値を少なくとも用いて、前記表面までの距離を計算するプロセッサと
を含む、機器。
【請求項29】
前記機器に関連する倍率であって、前記開口の光学特性に少なくとも一部基づく倍率をさらに含む、請求項28に記載の機器。
【請求項30】
前記表面上の前記第1の点を少なくとも含む像を表示するファインダーをさらに含む、請求項28に記載の機器。
【請求項31】
前記回転角が、前記微小反射体が配置されるモバイル機器に対する角度である、請求項28に記載の機器。
【請求項32】
前記微小反射体を回転させるためのユーザー制御装置をさらに含む、請求項28に記載の機器。
【請求項33】
前記エネルギーが光波を含む、請求項28に記載の機器。
【請求項34】
前記微小反射体が半導体デバイスに搭載される、請求項28に記載の機器。
【請求項35】
保存された機械可読命令を含む記憶媒体を含む物品であって、前記機械可読命令が、コンピューティングプラットフォームにより実行されると、前記コンピューティングプラットフォームが、
表面上の第1の点を見る開口を位置付け、
前記開口から第1の距離に位置する微小反射体の回転角を調整して、前記第1の点にエネルギーを導き、
前記第1の距離および前記回転角の値を少なくとも用いて、前記表面までの距離を計算する
ことを可能にするように適合された、物品。
【請求項36】
前記命令が、前記コンピューティングプラットフォームにより実行されると、前記コンピューティングプラットフォームが、
前記微小反射体の回転角を調整して、第2の点にエネルギーを導き、
前記微小反射体の回転角をさらに調整して、前記第1の点と実質的に重なるように前記第2の点の位置を変える
ことを可能にするようにさらに適合された、請求項35に記載の物品。
【請求項37】
前記命令が、前記コンピューティングプラットフォームにより実行されると、前記コンピューティングプラットフォームが、
前記開口の光学特性に少なくとも一部基づくモバイル機器の倍率を決定し、
前記倍率および、前記表面までの距離を用いて、前記表面上の2点間の距離を測定する
ことを可能にするようにさらに適合された、請求項35に記載の物品。
【請求項38】
前記命令が、前記コンピューティングプラットフォームにより実行されると、前記コンピューティングプラットフォームが、
前記モバイル機器における表示に、前記倍率と前記表面までの距離とに少なくとも一部基づく縮尺を配置し、
前記縮尺を、前記表面の像と比較し、前記表面上の2点間の距離を測定する
ことを可能にするようにさらに適合された、請求項37に記載の物品。
【請求項39】
前記像が、デジタル写真の少なくとも一部を含む、請求項38に記載の物品。
【請求項40】
前記命令が、前記コンピューティングプラットフォームにより実行されると、前記コンピューティングプラットフォームが、
前記表面上の2点間の像を含む表示上に、1つまたは複数の印を配置し、
前記表示上の1つまたは複数の印の位置が、前記像の前記2点と一致するように、前記表示上の前記1つまたは複数の印の前記位置を調整し、
前記倍率、前記表面までの距離、前記1つまたは複数の印の位置を用いて、前記表面上の2点間の距離を計算する
ことを可能にするようにさらに適合された、請求項37に記載の物品。
【請求項41】
前記回転角が、前記微小反射体が配置されるモバイル機器に対する角度である、請求項35に記載の物品。
【請求項42】
前記エネルギーが光波を含む、請求項35に記載の物品。
【請求項43】
前記微小反射体が半導体デバイスに搭載される、請求項36に記載の物品。
【請求項44】
前記デジタル写真を、画像ファイルの前記縮尺と関連するデータとともに保存するステップをさらに含む、請求項39に記載の物品。

【図1】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図2】
image rotate

【図4】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2013−504770(P2013−504770A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529882(P2012−529882)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/048979
【国際公開番号】WO2011/034958
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】