説明

ポリアミドイミド樹脂組成物及びこれを用いた塗料、摺動部用塗料

【課題】 高強度性及び高耐摩耗性の要求される各種用途向けに、特に各種摺動部用途におけるバインダー向けに、高強度及び高弾性率を有する強靭な塗膜を形成することのできるポリアミドイミド樹脂組成物、及びこのポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料、摺動部用塗料を提供する。
【解決手段】 塩基性極性溶媒中で、アミン成分としてジアミン化合物及び/又はジイソシアネート化合物と、酸成分としてジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び/又は四塩基酸無水物とを共重合させて得られるポリアミドイミド樹脂溶液に、硬化剤としてトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを添加するポリアミドイミド樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリアミドイミド樹脂組成物及びこれを用いた塗料、摺動部材用に強靭な塗膜を形成する摺動部用塗料に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリアミドイミド樹脂は高絶縁性、高耐熱性、高強度性、高耐摩耗性及び高耐溶剤性などの優れた特性を多数有することから、各種工業分野の様々な用途において優れた保護コート材として使用されている。ポリアミドイミド樹脂の一般的な製造法については公知(例えば特公昭44−19274号公報)であり、従来のポリアミドイミド樹脂は、ジフェニルメタンジイソシアネートと無水トリメリット酸を材料に使用し、大量のポリアミドイミド樹脂を連続的かつ安価に製造できるという工業的に優れたイソシアネート法により製造されている。
ポリアミドイミド樹脂は、近年、特に自動車のエンジンやエアコンコンプレッサーのピストン部分に代表される各種摺動部用途向けのバインダーとして需要が拡大している。摺動部用途向けの塗料は、高強度性、耐摩耗性及びアルミなどの基材との密着性に優れるポリアミドイミド樹脂をバインダーとして使用し、これに滑り性に優れる二硫化モリブデンに代表される硫化物やポリテトラフルオロエチレンに代表されるフッ素化合物などの固体潤滑剤を混合して作製される。
【0003】
前述のエアコンコンプレッサーのピストン用途において、燃費向上のために装置の小型化や高出力化が検討されており、また一部では地球温暖化対策を目的とした環境対応のために、冷媒を現在主に使用されている1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)等に代表される代替フロンからCOへ切りかえようとする動きがある。これらの変更に伴う摺動部の高荷重化のために、バインダーであるポリアミドイミド樹脂には更なる高強度化が要求されているが、従来のジフェニルメタンジイソシアネートと無水トリメリット酸からなるポリアミドイミド樹脂では強度及び弾性率が不足しており、摺動部用途向けに更に強靭な塗膜を形成できるポリアミドイミド樹脂の開発が強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭44−19274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、高強度性及び高耐摩耗性の要求される各種用途向けに、特に各種摺動部用途におけるバインダー向けに、高強度及び高弾性率を有する強靭な塗膜を形成することのできるポリアミドイミド樹脂組成物、及びこのポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料、摺動部用塗料を提供することにある。
更に、自動車用エアコンコンプレッサーのピストン用途向けの摺動部用塗料、及びこの摺動部用塗料を用いた摺動部材向けで、装置の小型化及び高出力化、及び冷媒の変更に伴う摺動部の更なる高荷重化に対応すべく、バインダーとして高強度及び高弾性率を有するポリアミドイミド樹脂組成物、及びこのポリアミドイミド樹脂を塗膜成分としてなる塗料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の高強度及び高弾性率を有するポリアミドイミド樹脂組成物に関して検討した結果、ポリアミドイミド樹脂に架橋度を向上させる硬化剤を添加することによって従来のポリアミドイミド樹脂塗膜と比較して飛躍的に強度及び弾性率を向上させることが可能であることを見出して本発明に至った。
すなわち、本発明は、[1]塩基性極性溶媒中で、アミン成分としてジアミン化合物及び/又はジイソシアネート化合物と、酸成分としてジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び/又は四塩基酸無水物とを共重合させて得られるポリアミドイミド樹脂溶液に、架橋度を上げ強靭な塗膜を形成させるために硬化剤としてトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを添加することを特徴とするポリアミドイミド樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[2]ポリアミドイミド樹脂100質量部に対してトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを0.1〜30質量部含む上記[1]に記載のポリアミドイミド樹脂組成物に関する。
また、本発明は、[3]上記[1]又は[2]に記載のポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料に関する。
更に、本発明は、[4]上記[1]ないし[3]の何れかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物又は塗料をバインダーとして使用する摺動部用塗料に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のポリアミドイミド樹脂組成物を用いれば、従来のポリアミドイミド樹脂塗膜と比較して飛躍的に強度及び弾性率を向上させることが可能である。これらは高強度性及び高耐摩耗性の要求される各種用途向けに、特に各種摺動部用途におけるバインダー向けに、多大な有益性を有している。更に、自動車用エアコンコンプレッサーのピストン用途における装置の小型化及び高出力化、及び冷媒の変更に伴う摺動部の更なる高荷重化に対して、多大な有益性を有している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明に用いるポリアミドイミド樹脂溶液は、塩基性極性溶媒中で、アミン成分としてジアミン化合物及び/又はジイソシアネート化合物と、酸成分としてジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び/又は四塩基酸無水物とを共重合させて得られるものである。上記製造法に用いられる代表的な化合物を次に列挙する。
【0009】
ジアミン化合物としては、トリジン、ジヒドロキシベンジジン、ジアニシジン、ジアミノジフェニルメタン、ジメチルジアミノジフェニルメタン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、トルエンジアミン、ビス(トリフルオロメチル)ジアミノジフェニル、トリジンスルホン、ジアミノベンゾフェノン、チオジアニリン、スルホニルジアニリン、ジアミノベンズアニリド、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス[(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[(アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ジアミノベンジジン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。
【0010】
ジイソシアネート化合物としては、ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0011】
また、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び四塩基酸無水物としては、ナフタレンジカルボン酸、ヒドロキシナフトエ酸、オキシナフトエ酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、無水トリメリット酸、無水トリメリット酸クロライド、セバシン酸、アジピン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヒドロキシビフェニルカルボン酸、エチレングリコール、1,4‐ブタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、ポリカーボネートジオール、ドデカン二酸、12‐アミノドデカン酸、ブラシル酸、シュウ酸(無水物)、イタコン酸、3,3’‐ジチオジプロピオン酸、3,3’‐チオジプロピオン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、無水クエン酸、グルコン酸、乳酸、フマル酸、DL‐リンゴ酸、キシリトール、D‐ソルビトール、DL‐アラニン、無水ピロメリット酸、オキシジフタル酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二無水物、ターフェニルテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
【0012】
なお、本発明のポリアミドイミド樹脂の製造に使用されるジアミン化合物、ジイソシアネート化合物、ジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び四塩基酸無水物は上記の化合物に制限されるものではなく、多種多様な化合物を使用出来ることは言うまでもない。
【0013】
前記ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、酸成分の使用量は、生成されるポリアミドイミド樹脂の分子量、架橋度の観点から酸成分の総量1.0モルに対して、ジイソシアネート成分又はジアミン成分を0.8〜1.2モルとすることが好ましく、0.95〜1.1モルとすることがより好ましい。
【0014】
本発明のポリアミドイミド樹脂は、ジイソシアネート成分又はジアミン成分と、酸成分とを塩基性極性溶媒中で反応させる。ここで、塩基性極性溶媒としては、N‐メチル‐2‐ピロリドン、ジメチルアセトアミド又はジメチルホルムアミドなどを用いることが出来るが、ポリアミドイミド化反応を高温で短時間に行うためには、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどの高沸点溶媒を用いることが好ましい。また、溶媒の使用量には得に制限はないが、ジイソシアネート成分又はジアミン成分と酸成分の総量100質量部に対して50〜500質量部とすることが好ましい。ポリアミドイミド樹脂の合成条件は多様であり、一概に特定できないが、通常、120〜155℃の温度で行われ、空気中の水分の影響を低減するため、窒素などの雰囲気下で行うことが好ましい。
【0015】
本発明のポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量が10,000〜100,000のものが好ましい。数平均分子量が10,000未満では、塗膜とした時の、塗膜の耐熱性や機械的特性などの諸特性が低下する傾向があり、100,000を超えると、塗料として適正な濃度で溶媒に溶解した時に粘度が高くなり、塗装時の作業性に劣る傾向がある。このことから、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は15,000〜80,000とすることがより好ましい。
なお、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプルリングしてゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより上記範囲に管理される。
【0016】
このようにして得られたポリアミドイミド樹脂溶液は、使用する際に必要に応じて適当な濃度に希釈される。希釈溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、キシレン、ジメチルスルホキサイド、N‐メチル‐2‐ピロリドンなどの極性溶媒の他に、助溶媒として、ポリオール類、これらの低級アルキルエーテル化物、アセチル化物などを用いても良い。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、イソプロピルアルコール又はそれらのモノメチルエーテル化物、モノエチルエーテル、モノイソプロピルエーテル化物、モノブチルエーテル化物、ジメチルエーテル化物及びこれらのモノアセチル化物等が使用される。
【0017】
本発明のポリアミドイミド樹脂組成物は、ポリアミドイミド樹脂溶液に架橋度を上げ強靭な塗膜を形成させるために硬化剤としてトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを添加することを特徴とする。トリスエポキシプロピルイソシアヌレートの添加量はポリアミドイミド樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部とすることが好ましく、0.5〜10質量部とすることがより好ましい。トリスエポキシプロピルイソシアヌレートの添加量が0.1質量部未満だと強度および弾性率の向上効果が十分に得られず、30質量部を超えると得られる塗料の安定性が著しく低下し、また塗膜の耐熱性が低下する傾向がある。
【0018】
トリスエポキシプロピルイソシアヌレートのポリアミドイミド樹脂溶液への添加は、15℃以下の温度にて行うことが好ましい。また、トリスエポキシプロピルイソシアヌレート添加後のポリアミドイミド樹脂組成物及び/又は塗料は、5℃以下の保冷条件下にて保管されることが好ましく、また、添加後はすぐに使用されることが好ましい。添加時及び/又は保管時の温度が高いと塗料の増粘が加速される傾向にある。
【0019】
本発明によるポリアミドイミド樹脂組成物、およびこのポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料、摺動部用塗料は、被塗物に塗布、硬化させて、被塗物表面に塗膜を形成する。特に本発明によるポリアミドイミド樹脂組成物は、従来のポリアミドイミド樹脂と比較して飛躍的に優れた強度及び弾性率を有する強靭な塗膜を形成することができ、かつ高温雰囲気下においてこの高強度及び高弾性率を保持することができることから、高強度性及び高耐摩耗性の要求される各種用途において多大な有益性を有しており、特に二硫化モリブデンやポリテトラフルオロエチレンなどに代表される各種固体潤滑剤を混合して作製される各種摺動部用途向けの塗料におけるバインダーとして多大な有益性を有している。
【実施例】
【0020】
次に本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではなく、発明の主旨に基づいたこれら以外の多くの実施態様を含むことは言うまでもない。
(実施例1)
ジイソシアネート化合物として4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート1.0モル、酸成分として無水トリメリット酸1.0モル、塩基性極性溶媒としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(N‐メチル‐2‐ピロリドンの使用量はジイソシアネート成分及び酸成分の総量100質量部に対して150質量部とした)を、温度計、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約2時間かけて徐々に昇温して130℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら130℃を保持し、このまま約6時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
上記のポリアミドイミド樹脂溶液を10℃に冷却後に少量ポリビーカーに取り、トリスエポキシプロピルイソシアヌレートをポリアミドイミド樹脂100質量部に対して3質量部となるように添加し、ラボスターラーにて攪拌しポリアミドイミド樹脂組成物を得た。
【0021】
(実施例2)
実施例1のポリアミドイミド樹脂溶液を10℃に冷却後に少量ポリビーカーに取り、トリスエポキシプロピルイソシアヌレートをポリアミドイミド樹脂100質量部に対して5質量部となるように添加し、ラボスターラーにて攪拌しポリアミドイミド樹脂組成物を得た。
【0022】
(比較例)
ジイソシアネート化合物として4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート1.0モル、酸成分として無水トリメリット酸1.0モル、塩基性極性溶媒としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(N‐メチル‐2‐ピロリドンの使用量はイソシアネート成分及び酸成分の総量100質量部に対して150質量部とした)を、温度計、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で攪拌しながら約2時間かけて徐々に昇温して130℃まで上げた。反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら130℃を保持し、このまま約6時間加熱を続けた後反応を停止させ、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
【0023】
[試験例]
実施例1及び2、及び比較例で得られたポリアミドイミド樹脂組成物(実施例1、2)とポリアミドイミド樹脂溶液(比較例)からそれぞれポリアミドイミドフィルムを作製し、機械的特性を測定した。それぞれの測定条件(表2)における引張り強度及び引張り弾性率の測定結果を纏めて表1に示した。
【0024】
【表1】

【0025】
【表2】

【0026】
表1より実施例1及び2で得られたポリアミドイミド樹脂組成物から作製されたポリアミドイミドフィルムは、比較例で得られた従来のポリアミドイミド樹脂組成物から作製されたポリアミドイミドフィルムと比較して、引張り強度及び引張り弾性率が大きく向上していることが分かった。
本結果より、本発明によるポリアミドイミド樹脂組成物、及びこのポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料が、比較例に代表される従来のポリアミドイミド樹脂と比較して、優れた強度及び弾性率を有する強靭な塗膜を形成することが可能であることが分かり、このことから高強度性及び高耐摩耗性の要求される各種用途において多大な有益性を有していることは明らかである。
また、これらのポリアミドイミド樹脂組成物又は塗料に二硫化モリブデンやポリテトラフルオロエチレンなどに代表される各種固体潤滑剤を混合して得られる摺動部用塗料、及びこの摺動部用塗料を用いた摺動部材が、バインダーのポリアミドイミド樹脂が高強度及び高弾性率を有することにより、耐摩耗性が向上しまた塗膜の破壊が生じにくくなることから、各種摺動部用途向けで多大な有益性を有していることは容易に推測される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩基性極性溶媒中で、アミン成分としてジアミン化合物及び/又はジイソシアネート化合物と、酸成分としてジカルボン酸化合物、ジオール化合物、三塩基酸無水物、三塩基酸無水物モノクロライド及び/又は四塩基酸無水物とを共重合させて得られるポリアミドイミド樹脂溶液に、硬化剤としてトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを添加することを特徴とするポリアミドイミド樹脂組成物。
【請求項2】
ポリアミドイミド樹脂100質量部に対してトリスエポキシプロピルイソシアヌレートを0.1〜30質量部含有させる請求項1に記載のポリアミドイミド樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のポリアミドイミド樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗料。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載のポリアミドイミド樹脂組成物又は塗料をバインダーとして使用する摺動部用塗料。

【公開番号】特開2010−241952(P2010−241952A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91970(P2009−91970)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】