説明

モアレ式熱変形測定装置

【課題】モアレ式熱変形測定装置について、黒色や鏡面の表面を有している測定対象物についても塗料の塗布などの前処理を不要にできるようにする。
【解決手段】モアレ式熱変形測定装置1は、恒温チャンバ2中で測定対象物6に所望の温度変化を与え、その温度変化による測定対象物の熱変形をモアレセンサ3により恒温チャンバの窓部11における透明板12を通して測定するようにされている。そしてモアレセンサは、所定の格子パターンが形成された格子15、格子を通して照明光を測定対象物に照射することで変形格子パターンを測定対象物に生じさせる照明系16、および格子を通して測定対象物における変形格子パターンを撮像することでモアレ縞を含む画像を得る撮像系17を有してなり、その照明系における照明光として平行光線が用いられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の温度変化を与えた状態下での測定対象物の熱変形をモアレ方式により測定するモアレ式熱変形測定装置に関し、特に測定対象物が電子部品や基板の類である場合に好適なモアレ式熱変形測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体構造の電子部品、特にBGA、SOP、QFPなどの各種パッケージ方式による表面実装型の電子部品には、熱変形問題が伴う。
【0003】
表面実装型の電子部品は、そのパッケージの裏面や側面に設けられている端子群の各端子を、それに対応するようにして基板に設けられているランド群の各ランドに平面的な接触でのはんだ付けにより接合させることで基板への実装がなされる。このような表面実装では、電子部品の端子群における平坦度(コプラナリティー)が重要になり、端子群の平坦度が一定以上でないと、ランドに対する接合が不十分な端子を生じてしまう。
【0004】
こうした平坦度問題には、電子部品の熱変形が大きく影響する。すなわち電子部品は、様々な温度環境に曝されるのを避けられず、それにより大きな温度変化を受けることでパッケージが凸または凹に反るような状態の熱変形を生じるのが通常で、それにより端子群の平坦度が損なわれるということであり、このことが電子部品に熱変形問題をもたらしている。
【0005】
以上のような熱変形問題は、基板についてもいえる。すなわち電子部品の端子と基板のランドの接合には、ランド群の平坦度も端子群の場合と同様に影響し、そしてそのランド群の平坦度にも基板の熱変形が大きく影響する。
【0006】
以上のような熱変形問題から、電子部品や基板については、熱変形性の評価のために、所望の温度変化を与えた条件下での熱変形測定が行われる。電子部品や基板の熱変形測定には、一般に、レーザ方式やモアレ方式が用いられる。
【0007】
レーザ方式では、測定対象物にレーザ光を照射して反射させ、そのレーザ光の照射と反射に基づいて測定対象物の形状を測定する。こうしたレーザ方式を用いたレーザ式熱変形測定装置としては、特許文献1に開示の例が知られている。特許文献1のレーザ式熱変形測定装置は、恒温槽(恒温チャンバ)とレーザ式の変位計を備えている。恒温槽は、その中に置かれた測定対象物である電子部品や基板に所望の温度変化を与えることができるようにされ、また透明板を組み付けた窓部が1つの側面に設けられている。変位計は、恒温槽の窓部を通して恒温槽中の測定対象物にレーザ光を照射し、また測定対象物からの反射レーザ光を受光できるようにされ、そのレーザ光の照射と反射に基づいて測定対象物の温度変化による熱変形を測定するようにされている。
【0008】
このようなレーザ式熱変形測定装置は、きわめて高い測定精度を可能とするものの、測定に長時間を要する。このため一定以上に高い精度での測定を要求される場合に特に有用なものとして用いられる。
【0009】
モアレ方式では、所定の格子パターンが形成された格子を通して照明系により照明光を測定対象物に照射し、それにより格子パターンの影として測定対象物の形状に応じた変形格子パターンを測定対象物の表面に生じさせるとともに、その測定対象物における変形格子パターンを撮像系により格子を通して撮像する。そしてこれにより格子パターンと変形格子パターンによるモアレ縞を含むモアレ縞画像を取得できるので、そのモアレ縞画像に基づいて測定対象物の形状を測定する(例えば特許文献2)。こうしたモアレ方式を用いたモアレ式熱変形測定装置は、レーザ式熱変形測定装置の場合と同様に、測定対象物である電子部品や基板に所望の温度変化を与えるのに恒温チャンバを用いるのが一般的である。
【0010】
すなわちモアレ式熱変形測定装置は、恒温チャンバとモアレセンサを備える。そして恒温チャンバは、その中に置かれた測定対象物に所望の温度変化を与えることができるようにされ、また透明板を組み付けた窓部が1つの側面に設けられている。一方、モアレセンサは、所定の格子パターンが形成された格子を通して照明光を測定対象物に照射することで、格子パターンの影として測定対象物の形状に応じた変形格子パターンを測定対象物の表面に生じさせる照明系、および格子を通して測定対象物における変形格子パターンを撮像することで、格子パターンと変形格子パターンによるモアレ縞を含む画像を得る前記撮像系を有している。
【0011】
このようなモアレ式熱変形測定装置は、迅速な測定を可能とし、しかも通常必要とする範囲であれば十分である精度も得られ、汎用性が高い。
【0012】
【特許文献1】特開平8−233543号公報
【特許文献2】特開2007−57313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来のモアレ式熱変形測定装置は、測定対象物の表面が黒色や鏡面である測定対象物については測定が困難である。しかるに、電子部品や基板の多くが黒色や鏡面の表面を有している。このため従来のモアレ式熱変形測定装置では、電子部品や基板を測定対象物とする場合の多くについて、それら測定対象物に白色塗料などの塗料を塗布することで測定を行えるようにする前処理が必要であった。そしてそのためにいくつかの不利益を招いていた。例えば塗布された塗料により測定精度が低下し、また熱変形測定を経た電子部品や基板を他の試験などに用いることが困難になるなどの不利益である。
【0014】
こうしたことから、黒色や鏡面の表面を有している電子部品や基板でも塗料の塗布などの前処理を行わずとも測定を行えるようにすることが望まれる。本発明は、これに応えるべくなされたもので、したがってその課題は、モアレ式熱変形測定装置について、黒色や鏡面の表面を有している測定対象物についても塗料の塗布などの前処理を不要にできるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の発明者等は、従来のモアレ式熱変形測定装置について、表面が黒色や鏡面である測定対象物を測定困難にするという測定困難問題の原因を検討した。その結果、そのモアレセンサの光学系、特に照明系に原因のあることが判った。すなわち従来のモアレセンサは、照明系の照明光として発散光を用いている。そしてそのために、表面が黒色であったり、鏡面であったりする測定対象物には十分な変形格子パターンを生じさせることができず、したがって効果的なモアレ縞を発生させることができなくなって熱変形の測定が困難になるということである。
【0016】
このことから、照明系の照明光として平行光を用いることで測定困難問題を効果的に解消できるといえる。
【0017】
本発明は、以上のような知見に基づいており、透明板を組み付けた窓部が設けられた恒温チャンバ中で測定対象物に所望の温度変化を与え、その温度変化による前記測定対象物の熱変形をモアレセンサにより前記窓部を通して測定するようにしてなり、前記モアレセンサは、所定の格子パターンが形成された格子、前記格子を通して照明光を前記測定対象物に照射することで、前記格子パターンの影として前記測定対象物の形状に応じた変形格子パターンを前記測定対象物の表面に生じさせる照明系、および前記格子を通して前記測定対象物における前記変形格子パターンを撮像することで、前記格子パターンと前記変形格子パターンによるモアレ縞を含む画像を得る撮像系を有してなるモアレ式熱変形測定装置において、前記照明光として平行光線が用いられていることを特徴としている。
【0018】
このように照明光に平行光を用いるについては、照明系と撮像系を格子に関して光学的に対称に配置にする、つまり照明系と撮像系それぞれの光軸が格子に対する垂線に対し同じ角度をなすようにして照明系と撮像系を配置するのが好ましい形態となり、このようにすることで、より効果的にモアレ縞を発生させることができるようになる。
【0019】
上記のようなモアレ式熱変形測定装置は、照明系と測定対象物の間に恒温チャンバの透明板が介在する。そのため透明板による照明光の反射がモアレ縞画像(モアレ縞を含む画像)に影響を与え、それにより測定精度が低下するなどのおそれがある。したがって透明板による反射光で測定精度の低下などといった悪影響がもたらされることのないようにするのが好ましい。
【0020】
透明板による反射光の影響を防ぐについては、反射防膜方式と透明板傾斜方式が可能である。反射防膜方式は、透明板に反射防膜を形成して反射光を減少させる方式で、それにより反射光による影響を抑えることができる。ただ、反射防膜方式には、反射防膜の耐久性の問題があり、また透明板の裏面からの反射には有効でないという問題もある。一方、透明板傾斜方式は、格子を基準として透明板を傾ける方式、つまり格子に対する垂線に対し透明板を傾け、これにより透明板からの正反射照明光が撮像系に入るのを避ける方式である。こうした透明板傾斜方式は、適切な傾斜角度を透明板に設定することで、透明板による反射光の影響を効果的に防ぐことができ、より好ましい方式といえる。
【0021】
こうしたことから本発明では、上記のようなモアレ式熱変形測定装置について、前記透明板は、前記照明光が当該透明板で正反射して生じる透明板反射光が前記撮像系における開口絞りで規制された範囲について撮像レンズに入るのを避けることのできる角度で前記垂線に対して傾けるようにすることを好ましい形態としている。
【発明の効果】
【0022】
以上のような本発明によれば、黒色や鏡面の表面を有している測定対象物でも塗料の塗布などの前処理を行わずに熱変形を測定することができるようになり、モアレ式熱変形測定装置の機能性をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、一実施形態によるモアレ式熱変形測定装置1の構成を模式化して示す。本実施形態のモアレ式熱変形測定装置1は、恒温チャンバ2、モアレセンサ3、および制御/解析装置4を備えている。
【0024】
恒温チャンバ2は、一定の温度範囲について任意に設定される温度を維持することで測定対象物6に所望の温度変化を与えることができるようにされている。こうした機能を有する恒温チャンバ2は、密封構造の枠体5で外郭が形成され、その内部に測定対象物6を置くための載置台7が設けられている。
【0025】
枠体5は、下部枠体8と上部枠体9をボルト10によるボルト止めで組み合わせた構造に形成され、その上部枠体9に窓部11が設けられている。窓部11は、透明板12を所定の角度で傾けた状態にして組み付けて形成され、その透明板12を通してモアレセンサ3による測定対象物6の照明と撮像を行えるようにされている。
【0026】
載置台7は、熱源機能を兼ねている。熱源機能としての載置台7は、測定対象物6の加熱または冷却を行えるようにされており、そこに載せられた測定対象物6を所望の目標温度まで加熱または冷却しつつ枠体5内を測定対象物6の目標温度と同じ程度の温度に加熱または冷却できるようにされている。こうした載置台7における加熱用熱源は、電熱構造で形成され、一方、冷却用熱源は、図外の冷却媒体供給源から供給管13を介して供給される冷却媒体を載置台7に循環させることで得るように形成されている。
【0027】
以上のような恒温チャンバ2は、モアレセンサ3の測定対象物6に対するY方向(紙面に直行する方向)についての走査のための移動を行えるようにされている。具体的には、Y軸ステージ14に支持され、このY軸ステージ14により、紙面に直交する方向の移動を行えるようにされている。
【0028】
モアレセンサ3は、格子15、照明系16、および撮像系17をユニット化して筐体18に収めた構造とされ、その光学系は、図2に示すような構成とされている。
【0029】
格子15は、平板状に形成され、所定の格子パターンが設けられている。その格子パターンとしては、直線格子パターンを用いるのが通常で、本実施形態でもそのようにしている。この格子15は、図示を省略の移動機構により図の状態で上下方向に移動させることができるようにされている。これは、位相シフト法を必要に応じて用いることができるようにするためである。位相シフト法は、モアレ法における一手法であり、これを用いることで高さ方向の分解能を高めることができ、より精度の高い測定が可能となる。
【0030】
照明系16は、図2に示すように、光源21が放射する発散光を平行光化レンズ22で平行光化することにより平行光による照明光23を得るようにされている。この照明系16は、格子15を通して照明光23を測定対象物6に照射し、これにより格子15における格子パターンの影として測定対象物6の形状に応じた変形格子パターンを測定対象物6の表面に生じさせる。
【0031】
撮像系17は、図2に示すように、撮像レンズ24、開口絞り25、および撮像素子26を備えており、照明光23による測定対象物6の照明で得られる像光27を開口絞り25による制限範囲で撮像レンズ24により撮像素子26の撮像面に結像させて画像を得るようにされている。この撮像系17は、格子15に関して照明系16と光学的に対称になるように配置されている。すなわち撮像系17は、その光軸17aが格子15に対する垂線Vに対してなす角度が照明系16の光軸16aと垂線Vの角度と同じになるように配置されている。また撮像系17は、こうした配置にあって、格子15を通して測定対象物6を撮像するようにされている。したがって撮像系17における撮像素子26は、測定対象物6の表面に形成される変形格子パターンと格子15における格子パターンの干渉により生じるモアレ縞を含む画像を得ることになる。
【0032】
こうしたモアレセンサ3は、測定対象物6に対するX方向(矢印Xで示す方向)についての走査のための移動を行えるようにされている。具体的には、X軸ステージ28で支持され、このX軸ステージ28により、矢印Xの方向での移動を行えるようにされている。
【0033】
ここで、恒温チャンバ2における透明板12とモアレセンサ3の光学系の関係について説明する。上述のように透明板12は、所定の角度で傾けた状態とされている。その傾き角度は、図2に示す角度αで、格子15に対する透明板12の傾きの角度である。これは、格子15の垂線V(これは上述のように照明系16と撮像系17の対称配置における基準線でもある)に直交するようにして撮像系17と照明系16の対称配置方向に引いた線分Lに対する透明板12の傾きの角度と言い換えることができる。
【0034】
このように透明板12を傾斜させるのは、照明光23が透明板12で正反射して生じる透明板反射光が開口絞り25で規制された範囲について撮像レンズ24に入射するのを実効的に避けることができるようにするため、つまり透明板反射光について実効的な入射制限をなせるようにするためである。したがって角度αは、モアレセンサ3における光学系の構成に応じた上記のような入射制限をなすのに必要な角度として設定されることになる。こうした角度αは、実際の光学系について実験することで容易に求めることができる。なお角度αは、入射制限をなすのに必要最小限とするのが好ましい。これは、角度αが大きくなると、それだけ恒温チャンバ2の内部空間が制限されることになるからである。
【0035】
制御/解析装置4は、一般的なコンピュータシステムを用いて構成されており、そこに実装されているプログラムにより、モアレセンサ3における照明系16と撮像系17の制御を行い、またモアレセンサ3で得られるモアレ縞画像(モアレ縞を含む画像)を測定対象物6の熱変形測定のために解析し、その結果を適宜なデータ形態にして出力する。こうした制御/解析装置4の機能については公知の手法を用いることができる。
【0036】
以下では、以上のようなモアレ式熱変形測定装置1による熱変形測定の例を説明する。ただし、測定対象物6がBGAパッケージの電子部品であり、加熱での温度変化による熱変形を測定する場合とする。熱変形測定を行うには、まず恒温チャンバ2の上部枠体9を取り外して測定対象物6つまり電子部品6を載置台7に載せる。
【0037】
それから上部枠体9を戻した後、載置台7の熱源機能により電子部品6を目標温度(例えば電子部品の実装時のはんだ付け温度程度の温度)まで加熱すると同時に枠体5内を電子部品6の目標温度と同じ程度の温度まで加熱する。これにより電子部品6には、一例として図3に誇張して示すような状態の熱変形を生じ、それに応じて電子部品6における端子群Tgの平坦度が変化する。
【0038】
恒温チャンバ2の温度は制御/解析装置4で監視されており、目標温度に達すると、制御/解析装置4による制御の下でモアレセンサ3による測定対象物6の照明と撮像がなされる。この照明・撮像処理は、必要に応じてモアレセンサ3の測定対象物6に対する上述のような走査を繰返しながら進められる。ここで、走査を必要とする場合とは、照明系16による照明光の照射野が測定対象物6のサイズより小さい場合などである。
【0039】
モアレセンサ3による測定対象物6の撮像では、モアレ縞画像が得られ、それが制御/解析装置4に送られる。そして制御/解析装置4は、そのモアレ縞画を解析し、それで得られる測定対象物の熱変形測定結果を適宜なデータ形態にして出力する。
【0040】
以上のようなモアレ式熱変形測定装置1は、モアレセンサ3における照明光に平行光を用いている。このため測定対象物6の表面が黒色や鏡面であっても、そのままで測定対象物6に十分な変形格子パターンを生じさせることができ、したがって効果的なモアレ縞を発生させることができる。すなわち表面が黒色や鏡面である測定対象物についても、塗料の塗布などの前処理を必要とせずに、そのままで熱変形測定を行うことができる。またモアレ式熱変形測定装置1では、モアレセンサ3における照明系16と撮像系17を対称配置としている。このためモアレ縞をより効果的に発生させることができ、より精度の高い測定が可能となる。
【0041】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】一実施形態によるモアレ式熱変形測定装置の構成を模式化して示す図である。
【図2】モアレセンサの光学系の構成を示す図である。
【図3】電子部品に生じる熱変形の例を誇張して示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 モアレ式熱変形測定装置
2 恒温チャンバ
3 モアレセンサ
6 測定対象物
10 窓部
12 透明板
15 格子
16 照明系
16a 照明系の光軸
17 撮像系
17a 撮像系の光軸
23 照明光
24 撮像レンズ
25 開口絞り
V 垂線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明板を組み付けた窓部が設けられた恒温チャンバ中で測定対象物に所望の温度変化を与え、その温度変化による前記測定対象物の熱変形をモアレセンサにより前記窓部を通して測定するようにしてなり、前記モアレセンサは、所定の格子パターンが形成された格子、前記格子を通して照明光を前記測定対象物に照射することで、前記格子パターンの影として前記測定対象物の形状に応じた変形格子パターンを前記測定対象物の表面に生じさせる照明系、および前記格子を通して前記測定対象物における前記変形格子パターンを撮像することで、前記格子パターンと前記変形格子パターンによるモアレ縞を含む画像を得る撮像系を有してなるモアレ式熱変形測定装置において、
前記照明光として平行光線が用いられていることを特徴とするモアレ式熱変形測定装置。
【請求項2】
前記照明系と前記撮像系は、それぞれの光軸が前記格子に対する垂線に対し同じ角度をなすようにして配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモアレ式熱変形測定装置。
【請求項3】
前記透明板は、前記照明光が当該透明板で正反射して生じる透明板反射光が前記撮像系における開口絞りで規制された範囲について撮像レンズに入るのを避けることのできる角度で前記垂線に対して傾けられていることを特徴とする請求項1に記載のモアレ式熱変形測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−156672(P2009−156672A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333882(P2007−333882)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(595087428)株式会社日立テクノロジ−アンドサ−ビス (4)
【Fターム(参考)】