モータ
【課題】コギングトルクを格段に低減するとともに、定格出力を格段に向上することができるモータを提供する。
【解決手段】固定子鉄心2は、そのスロット部2dに開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、固定子鉄心2に巻装された励磁コイル1は、その負荷側コイルエンド部1eの端面が一平面上に形成され、コイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、環状の溝部5eを有する負荷側ブラケット5とコイルエンド部1eで嵌合するようにしたモータ。励磁コイル1を構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成するモータとする。
【解決手段】固定子鉄心2は、そのスロット部2dに開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、固定子鉄心2に巻装された励磁コイル1は、その負荷側コイルエンド部1eの端面が一平面上に形成され、コイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、環状の溝部5eを有する負荷側ブラケット5とコイルエンド部1eで嵌合するようにしたモータ。励磁コイル1を構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成するモータとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルを備えたモータに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モータに要求される品質のなかに、コギングトルク低減と高出力化がある。例えば、コギングトルクを低減するため、固定子鉄心のティースヘッド形状の検討に多大の労力を要してきた。従来のモータでは、その解決策の1つとして固定子鉄心を2分割して内側の鉄心を連結するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来技術を、図面を用いて簡単に説明する。
図13は従来技術におけるモータの径方向断面図、図14は同モータの軸方向断面図である。
図13及び図14において、固定子鉄心は外側固定子鉄心2aと内側固定子鉄心2bに2分割されており、内側固定子鉄心2bのティース部間のスロットに、ボビン16に巻装された励磁コイル15が装着されている。内側固定子鉄心2bの内周に、空隙を介して回転子が設けられており、回転子はマグネット11とロータ鉄心13とシャフト14により構成されている。マグネット11の外周には保護テープ12が巻き付けられ、遠心力によるマグネット11の飛散を防止している。外側固定子鉄心2aの外周はフレーム17に内装されており、フレーム17、負荷側ブラケット5、反負荷側ブラケット6によりモータの外装が形成され、負荷側ベアリング9、反負荷側ベアリング10によりシャフト14が支持されている。なお、反負荷側ブラケット6の内側には、固定子コイル結線部7が配置され、また反負荷側ブラケット6の外側には、シャフト14の回転位置を検出する回転位置検出部8が設けられている。
【0004】
図13において、内側固定子鉄心2bの内周は連結されており、回転子のマグネット11の磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすことで、コギングトルクの低減に貢献している。また、励磁コイル15は個別にボビン16に巻装された後、内側固定子鉄心2bに装着され、外側固定子鉄心2aと一体化される。
この分割型固定子鉄心を有するモータは、組立て後の固定子鉄心が軟弱のため、その内径真円度を保つために、フレーム17にも相当な精度と強度を必要とする。
励磁コイル15での発熱は、主にボビン16を介して内側固定子鉄心2b、外側固定子鉄心2a、フレーム17から負荷側ブラケット5へと伝導し、外部へと放熱される。
モータの定格出力は、モータが許容できる最高温度で決定されるため、内側固定子鉄心2bと外側固定子鉄心2a、または外側固定子鉄心2aとフレーム17の密着性は、熱伝導に関して、モータの定格を左右する重要な要因となり、例えばフレーム17は焼き嵌め等により固定子鉄心を強力に締付け保持することが多い。
また、励磁コイルの形成には、巻線によらず、固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層して、ロ字状に巻装する方法もある(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、特許文献1のように励磁コイル装着のために固定子鉄心を分割することが不要となる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−134702号公報(第4頁、図1)
【特許文献2】特開2002−369428号公報(第7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
固定子鉄心を2分割して内側の鉄心を連結する従来のモータは、回転するロータのマグネットの磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすことで、基本的にコギングトルクの低減に貢献できる。しかし、実際には固定子鉄心の分割による組立後の精度悪化とフレーム等の圧迫荷重により、固定子鉄心の内径真円度が悪化して、その効果を十分に達成していないという問題があり、特許文献1にも同様の記述がある。
また、励磁コイルに巻線を使用しているため、負荷側コイルエンド部を一平面状に形成できず、生じた発熱を負荷側ブラケットに密接して直接放熱できない。結果として放熱は、前記フレームを経由して行うこととなり、放熱が効果的に行われていないためモータの定格を現状に止めているというような問題もある。
一方、特許文献2記載の板状導体からなる励磁コイルによれば、固定子鉄心を分割することが不要となるが、同文献中に示されている図4を始めとする導体片の形状、接合には、導体片にある程度の厚みが必要であり、ターン数が多く必要なモータには適用できないという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、励磁コイルのターン数の多少に拘わらず、コギングトルクを格段に低減するとともに、定格出力を格段に向上することができるモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題を解決するため、本発明の第1の構成は、固定子が、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルとを備え、回転子が、前記固定子鉄心の内周にエアギャップを介して対向するマグネットと、回転子鉄心と、シャフトとを備え、前記固定子鉄心が固定される負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットを有する外装を設けたモータにおいて、前記固定子鉄心は、そのスロット部に開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、前記固定子鉄心のティース部に巻装された前記励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、前記負荷側ブラケットに、前記負荷側コイルエンド部が嵌合する環状の溝部を設けたものである。
また、本発明の第2の構成は、前記励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1の構成によると、開口部の無い一体型鉄心を用いるため頑強な構造となり特に内径の真円度が向上することから、回転するロータのマグネットの磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすという、内周を連結した固定子鉄心のコギングトルク低減効果を十分に達成することができる。
また、固定子鉄心のティース部に巻装された励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、負荷側ブラケットに設けた環状の溝部とコイルエンド部で嵌合するため、励磁コイルで生じた発熱を負荷側ブラケットとの嵌合部を通して直接放熱でき、冷却効果が向上するため、モータが許容できる最高温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力を格段に向上することができる。
また、本発明の第2の構成によると、励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された導体で構成するため、例えば、片面に絶縁皮膜を持つアルミ箔を切り抜く等、非常に薄い導体での製作も可能であり、励磁コイルのターン数の多少に拘わらず、第1の構成のモータの励磁コイルとして好適に使用することができる。また、板状導体を圧接のみで励磁コイルに構成したモータの場合、分解に関して、導体片までの資源回収が可能となり、リサイクル社会への対応に適したモータとも成し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るモータの径方向断面図、図2は同モータの軸方向断面図である。
図1及び図2において、本実施の形態のモータは、板状導体よりなる励磁コイル1および固定子鉄心2からなる固定子と、マグネット11、ロータ鉄心13およびシャフト14からなる回転子とにより構成されている。マグネット11の表面は、保護テープ12で被覆されている。固定子鉄心2は、ティース部2cとスロット部2dを有しており、スロット部2dに、第1のインシュレータ3を介して励磁コイル1が装着されている。固定子鉄心2の負荷側には負荷側ブラケット5が、反負荷側には反負荷側ブラケット6がそれぞれ固定されており、負荷側ブラケット5および反負荷側ブラケット6の中心部に、それぞれ負荷側ベアリング9および反負荷側ベアリング10を介してシャフト14が設けられている。
負荷側ブラケット5の内側には、環状の溝部5eが設けられており、その溝部5eに、第2のインシュレータ4を介して励磁コイル1の負荷側コイルエンド部1eが嵌合するようになっている。なお、反負荷側ブラケット6の内側には、固定子コイル結線部7が配置され、また反負荷側ブラケット6の外側には、シャフト14の回転位置を検出する回転位置検出部8が設けられている。
【0010】
図1において、固定子鉄心2のスロット部2dは、開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっているため、頑強な構造となり、特に内径の真円度が向上することから、回転子のマグネット11の磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすという、内周を連結した固定子鉄心2のコギングトルク低減効果を十分に達成することができる。
図3は、固定子鉄心2と第1のインシュレータ3の形状説明図であり、第1のインシュレータ3は、負荷側の第1のインシュレータ3aと、反負荷側の第1のインシュレータ3bとからなっている。各々の第1のインシュレータ3a,3bは筒状であり、負荷側と反負荷側より固定子鉄心2の各スロット2dに挿入し、励磁コイル1と固定子鉄心2を絶縁する。比較的小さなモータでは、負荷側の全ての第1のインシュレータ3aまたは反負荷側の全ての第1のインシュレータ3bを、一体で樹脂成形することもある。
【0011】
図4は、励磁コイル1が固定子鉄心2に巻装された状態説明図である。
図4において、固定子鉄心2に巻装された励磁コイル1は、その負荷側コイルエンド部1eの端面が一平面上に形成され、コイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、図2に示すように、環状の溝部5eを有する負荷側ブラケット5とコイルエンド部1eで嵌合するようにしている。そのため、励磁コイル1で生じた発熱を負荷側ブラケット5との嵌合部を通して直接放熱でき、冷却効果が向上する。したがって、モータが許容できる最高温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力を格段に向上することができる。
【0012】
図5及び図6は、本発明の実施の形態に係る励磁コイル1を示すもので、図5は励磁コイルの構成を示す分解斜視図、図6は励磁コイルの4種の略コ字状導体の連結状態説明図である。
図5及び図6に示すように、励磁コイル1は、負荷側の下層部を構成する板状導体1A、負荷側の上層部を構成する板状導体1B、反負荷側の下層部を構成する板状導体1C、および反負荷側の上層部を構成する板状導体1Dの4種の略コ字状導体から構成されており、これらの4種の板状導体により励磁コイル1の1ターンが構成され、詳細な形状は各ターン毎に変化するが、この4種の板状導体を繰返し所望のターン数積層することで励磁コイル1を構成する。
【0013】
4種の板状導体は、例えば、片面のみ絶縁皮膜を施された銅板をプレスで打ち抜いたり、又は成形後片面のみ吹付けにより絶縁皮膜を施され製作される。板状導体1Aと1Cは下面が絶縁面であり、板状導体1Bと1Dは上面が絶縁面である。板状導体1A、1B、1C、1Dの順序で略コ字状導体の2つの端部をスロット内に、板状導体1A、1Bは負荷側より、板状導体1C、1Dは反負荷側より装着する。板状導体1A、1Bを軸方向に見ると形状が円弧状を成しており、固定子鉄心に装着後は、図4に示すようにコイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成される。板状導体1C、1Dは、反負荷側のコイルエンド部1eにおいて1層上のターンに連結するための形状を成し、スロット部2d内で1層上のターンの板状導体1A、1Bに連結する。
【0014】
図6は最下層から2番目のターンを構成する4種の略コ字状導体の連結状態を、2つの軸方向と2つの周方向から見た図として示すものである。通電が仮に下層から上層になされるとし、通電経路を図6を用いて説明すれば、板状導体1Bの右端の下面を通して板状導体1Bに入った電流は、絶縁のない下面より同じく絶縁のない板状導体1Aの上面を通して板状導体1Aにも入り、板状導体1A、1Bを左に流れる。板状導体1Aの左端の上面より、板状導体1Dの右端の下面を通して入った電流は、絶縁のない下面より同じく絶縁のない板状導体1Cの上面を通して板状導体1Cにも入り、板状導体1C、1Dを左に流れる。電流は、板状導体1Cの左端の上面より板状導体1Bの右端の下面を通して1層上のターンに流れる。これを繰返すことで電流の通電が下層から上層になされるのである。各ターン間の絶縁は、板状導体1A、1Cの下面の絶縁、板状導体1B、1Dの上面の絶縁により確保される。
以上の説明は、各板状導体を圧接のみで連結した場合であるが、導電性接着材やハンダを用いて、図中の板状導体1Aと1C、板状導体1Bと1Dの対面する端部を連結すれば、通電は常に2つの導体を経路として通電される。
【0015】
図7乃至図11は、これら4種の板状導体を用いて、実際に励磁コイルを構成する過程を示す説明図である。
図7において、1Asは負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体、1Bsは負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体であり、この2つの導体を1As、1Bsの順番に負荷側よりスロットに装着する。1Asi、1Bsiは励磁コイル構成後の一方の通電端部である。
図8において、1Csは反負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体、1Dsは反負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体である。この2つの導体を1Cs、1Dsの順番に反負荷側よりスロットに装着する。その際、反負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体の一方の通電端部1Csiを、負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体のもう一方の通電端部1Asoに、反負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体の一方の通電端部1Dsiを、負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体のもう一方の通電端部1Bsoに密着するように装着する。
その後は、図9に示すように、1As、1Bs、1Cs、1Dsの4種の板状導体を繰返し所望のターン数積層することで励磁コイルを構成することは、前記の通りである。
【0016】
図10において、1Aeは負荷側の下層部を構成する板状導体の最上層の導体、1Beは負荷側の上層部を構成する板状導体の最上層の導体であり、この2つの導体を1Ae、1Beの順番に負荷側よりスロットに装着する。
その結果、図11のように、1つの励磁コイルが構成される。1Aeo、1Beoは励磁コイルのもう一方の通電端部である。
図12は、励磁コイルの1つが固定子鉄心2に巻装された状態を斜め反負荷側より見た説明図である。
励磁コイルの通電端部である1Asi、1Bsi、1Aeo、1Beoは、図2における固定子コイル結線部7で適当に結線され、モータの固定子が構成される。
【0017】
以上、説明したように、本発明においては、外周と内周で連結された頑強な構造の一体型固定子鉄心を用いることにより、コギングトルク低減を達成することができる。
また、板状導体よりなる励磁コイルをコギングトルク低減と定格出力向上の目的で利用すること、スロット部に開口の無いモータで用いること、また、4種の略コ字状導体で1ターンを構成することにより、ターン数の多少に拘わらず、好適な励磁コイルを製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は、モータの小型化および高精度化を実現でき、工場やロボットに用いられるサーボモータ等の分野に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態を示すモータの径方向断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すモータの軸方向断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における固定子鉄心と第1のインシュレータの形状説明図である。
【図4】本実施の形態の励磁コイルが固定子鉄心に巻装された状態説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る励磁コイルの構成を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る励磁コイルの4種の略コ字状導体の連結状態説明図である。
【図7】本発明の励磁コイルの構成過程の最初の説明図である。
【図8】本発明の励磁コイルの構成過程の2番目の説明図である。
【図9】本発明の励磁コイルの構成過程の3番目の説明図である。
【図10】本発明の励磁コイルの構成過程の4番目の説明図である。
【図11】本発明の励磁コイルの構成過程の最後の説明図である。
【図12】本発明の励磁コイルの1つが固定子鉄心に巻装された状態説明図である。
【図13】従来のモータの径方向断面図である。
【図14】従来のモータの軸方向断面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 励磁コイル
2 固定子鉄心
3 第1のインシュレータ
4 第2のインシュレータ
5 負荷側ブラケット
6 反負荷側ブラケット
7 固定子コイル結線部
8 回転位置検出部
9 負荷側ベアリング
10 反負荷側ベアリング
11 マグネット
12 保護テープ
13 ロータ鉄心
14 シャフト
15 励磁コイル
16 ボビン
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルを備えたモータに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、モータに要求される品質のなかに、コギングトルク低減と高出力化がある。例えば、コギングトルクを低減するため、固定子鉄心のティースヘッド形状の検討に多大の労力を要してきた。従来のモータでは、その解決策の1つとして固定子鉄心を2分割して内側の鉄心を連結するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来技術を、図面を用いて簡単に説明する。
図13は従来技術におけるモータの径方向断面図、図14は同モータの軸方向断面図である。
図13及び図14において、固定子鉄心は外側固定子鉄心2aと内側固定子鉄心2bに2分割されており、内側固定子鉄心2bのティース部間のスロットに、ボビン16に巻装された励磁コイル15が装着されている。内側固定子鉄心2bの内周に、空隙を介して回転子が設けられており、回転子はマグネット11とロータ鉄心13とシャフト14により構成されている。マグネット11の外周には保護テープ12が巻き付けられ、遠心力によるマグネット11の飛散を防止している。外側固定子鉄心2aの外周はフレーム17に内装されており、フレーム17、負荷側ブラケット5、反負荷側ブラケット6によりモータの外装が形成され、負荷側ベアリング9、反負荷側ベアリング10によりシャフト14が支持されている。なお、反負荷側ブラケット6の内側には、固定子コイル結線部7が配置され、また反負荷側ブラケット6の外側には、シャフト14の回転位置を検出する回転位置検出部8が設けられている。
【0004】
図13において、内側固定子鉄心2bの内周は連結されており、回転子のマグネット11の磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすことで、コギングトルクの低減に貢献している。また、励磁コイル15は個別にボビン16に巻装された後、内側固定子鉄心2bに装着され、外側固定子鉄心2aと一体化される。
この分割型固定子鉄心を有するモータは、組立て後の固定子鉄心が軟弱のため、その内径真円度を保つために、フレーム17にも相当な精度と強度を必要とする。
励磁コイル15での発熱は、主にボビン16を介して内側固定子鉄心2b、外側固定子鉄心2a、フレーム17から負荷側ブラケット5へと伝導し、外部へと放熱される。
モータの定格出力は、モータが許容できる最高温度で決定されるため、内側固定子鉄心2bと外側固定子鉄心2a、または外側固定子鉄心2aとフレーム17の密着性は、熱伝導に関して、モータの定格を左右する重要な要因となり、例えばフレーム17は焼き嵌め等により固定子鉄心を強力に締付け保持することが多い。
また、励磁コイルの形成には、巻線によらず、固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層して、ロ字状に巻装する方法もある(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、特許文献1のように励磁コイル装着のために固定子鉄心を分割することが不要となる。
【0005】
【特許文献1】特開2003−134702号公報(第4頁、図1)
【特許文献2】特開2002−369428号公報(第7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
固定子鉄心を2分割して内側の鉄心を連結する従来のモータは、回転するロータのマグネットの磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすことで、基本的にコギングトルクの低減に貢献できる。しかし、実際には固定子鉄心の分割による組立後の精度悪化とフレーム等の圧迫荷重により、固定子鉄心の内径真円度が悪化して、その効果を十分に達成していないという問題があり、特許文献1にも同様の記述がある。
また、励磁コイルに巻線を使用しているため、負荷側コイルエンド部を一平面状に形成できず、生じた発熱を負荷側ブラケットに密接して直接放熱できない。結果として放熱は、前記フレームを経由して行うこととなり、放熱が効果的に行われていないためモータの定格を現状に止めているというような問題もある。
一方、特許文献2記載の板状導体からなる励磁コイルによれば、固定子鉄心を分割することが不要となるが、同文献中に示されている図4を始めとする導体片の形状、接合には、導体片にある程度の厚みが必要であり、ターン数が多く必要なモータには適用できないという問題がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、励磁コイルのターン数の多少に拘わらず、コギングトルクを格段に低減するとともに、定格出力を格段に向上することができるモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題を解決するため、本発明の第1の構成は、固定子が、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルとを備え、回転子が、前記固定子鉄心の内周にエアギャップを介して対向するマグネットと、回転子鉄心と、シャフトとを備え、前記固定子鉄心が固定される負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットを有する外装を設けたモータにおいて、前記固定子鉄心は、そのスロット部に開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、前記固定子鉄心のティース部に巻装された前記励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、前記負荷側ブラケットに、前記負荷側コイルエンド部が嵌合する環状の溝部を設けたものである。
また、本発明の第2の構成は、前記励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の第1の構成によると、開口部の無い一体型鉄心を用いるため頑強な構造となり特に内径の真円度が向上することから、回転するロータのマグネットの磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすという、内周を連結した固定子鉄心のコギングトルク低減効果を十分に達成することができる。
また、固定子鉄心のティース部に巻装された励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、負荷側ブラケットに設けた環状の溝部とコイルエンド部で嵌合するため、励磁コイルで生じた発熱を負荷側ブラケットとの嵌合部を通して直接放熱でき、冷却効果が向上するため、モータが許容できる最高温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力を格段に向上することができる。
また、本発明の第2の構成によると、励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された導体で構成するため、例えば、片面に絶縁皮膜を持つアルミ箔を切り抜く等、非常に薄い導体での製作も可能であり、励磁コイルのターン数の多少に拘わらず、第1の構成のモータの励磁コイルとして好適に使用することができる。また、板状導体を圧接のみで励磁コイルに構成したモータの場合、分解に関して、導体片までの資源回収が可能となり、リサイクル社会への対応に適したモータとも成し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係るモータの径方向断面図、図2は同モータの軸方向断面図である。
図1及び図2において、本実施の形態のモータは、板状導体よりなる励磁コイル1および固定子鉄心2からなる固定子と、マグネット11、ロータ鉄心13およびシャフト14からなる回転子とにより構成されている。マグネット11の表面は、保護テープ12で被覆されている。固定子鉄心2は、ティース部2cとスロット部2dを有しており、スロット部2dに、第1のインシュレータ3を介して励磁コイル1が装着されている。固定子鉄心2の負荷側には負荷側ブラケット5が、反負荷側には反負荷側ブラケット6がそれぞれ固定されており、負荷側ブラケット5および反負荷側ブラケット6の中心部に、それぞれ負荷側ベアリング9および反負荷側ベアリング10を介してシャフト14が設けられている。
負荷側ブラケット5の内側には、環状の溝部5eが設けられており、その溝部5eに、第2のインシュレータ4を介して励磁コイル1の負荷側コイルエンド部1eが嵌合するようになっている。なお、反負荷側ブラケット6の内側には、固定子コイル結線部7が配置され、また反負荷側ブラケット6の外側には、シャフト14の回転位置を検出する回転位置検出部8が設けられている。
【0010】
図1において、固定子鉄心2のスロット部2dは、開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっているため、頑強な構造となり、特に内径の真円度が向上することから、回転子のマグネット11の磁束に対して急激な磁気抵抗変化を無くすという、内周を連結した固定子鉄心2のコギングトルク低減効果を十分に達成することができる。
図3は、固定子鉄心2と第1のインシュレータ3の形状説明図であり、第1のインシュレータ3は、負荷側の第1のインシュレータ3aと、反負荷側の第1のインシュレータ3bとからなっている。各々の第1のインシュレータ3a,3bは筒状であり、負荷側と反負荷側より固定子鉄心2の各スロット2dに挿入し、励磁コイル1と固定子鉄心2を絶縁する。比較的小さなモータでは、負荷側の全ての第1のインシュレータ3aまたは反負荷側の全ての第1のインシュレータ3bを、一体で樹脂成形することもある。
【0011】
図4は、励磁コイル1が固定子鉄心2に巻装された状態説明図である。
図4において、固定子鉄心2に巻装された励磁コイル1は、その負荷側コイルエンド部1eの端面が一平面上に形成され、コイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、図2に示すように、環状の溝部5eを有する負荷側ブラケット5とコイルエンド部1eで嵌合するようにしている。そのため、励磁コイル1で生じた発熱を負荷側ブラケット5との嵌合部を通して直接放熱でき、冷却効果が向上する。したがって、モータが許容できる最高温度に対してより大きな通電が可能となり、定格出力を格段に向上することができる。
【0012】
図5及び図6は、本発明の実施の形態に係る励磁コイル1を示すもので、図5は励磁コイルの構成を示す分解斜視図、図6は励磁コイルの4種の略コ字状導体の連結状態説明図である。
図5及び図6に示すように、励磁コイル1は、負荷側の下層部を構成する板状導体1A、負荷側の上層部を構成する板状導体1B、反負荷側の下層部を構成する板状導体1C、および反負荷側の上層部を構成する板状導体1Dの4種の略コ字状導体から構成されており、これらの4種の板状導体により励磁コイル1の1ターンが構成され、詳細な形状は各ターン毎に変化するが、この4種の板状導体を繰返し所望のターン数積層することで励磁コイル1を構成する。
【0013】
4種の板状導体は、例えば、片面のみ絶縁皮膜を施された銅板をプレスで打ち抜いたり、又は成形後片面のみ吹付けにより絶縁皮膜を施され製作される。板状導体1Aと1Cは下面が絶縁面であり、板状導体1Bと1Dは上面が絶縁面である。板状導体1A、1B、1C、1Dの順序で略コ字状導体の2つの端部をスロット内に、板状導体1A、1Bは負荷側より、板状導体1C、1Dは反負荷側より装着する。板状導体1A、1Bを軸方向に見ると形状が円弧状を成しており、固定子鉄心に装着後は、図4に示すようにコイルエンド部1eの外周と内周が各々一円筒面上に形成される。板状導体1C、1Dは、反負荷側のコイルエンド部1eにおいて1層上のターンに連結するための形状を成し、スロット部2d内で1層上のターンの板状導体1A、1Bに連結する。
【0014】
図6は最下層から2番目のターンを構成する4種の略コ字状導体の連結状態を、2つの軸方向と2つの周方向から見た図として示すものである。通電が仮に下層から上層になされるとし、通電経路を図6を用いて説明すれば、板状導体1Bの右端の下面を通して板状導体1Bに入った電流は、絶縁のない下面より同じく絶縁のない板状導体1Aの上面を通して板状導体1Aにも入り、板状導体1A、1Bを左に流れる。板状導体1Aの左端の上面より、板状導体1Dの右端の下面を通して入った電流は、絶縁のない下面より同じく絶縁のない板状導体1Cの上面を通して板状導体1Cにも入り、板状導体1C、1Dを左に流れる。電流は、板状導体1Cの左端の上面より板状導体1Bの右端の下面を通して1層上のターンに流れる。これを繰返すことで電流の通電が下層から上層になされるのである。各ターン間の絶縁は、板状導体1A、1Cの下面の絶縁、板状導体1B、1Dの上面の絶縁により確保される。
以上の説明は、各板状導体を圧接のみで連結した場合であるが、導電性接着材やハンダを用いて、図中の板状導体1Aと1C、板状導体1Bと1Dの対面する端部を連結すれば、通電は常に2つの導体を経路として通電される。
【0015】
図7乃至図11は、これら4種の板状導体を用いて、実際に励磁コイルを構成する過程を示す説明図である。
図7において、1Asは負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体、1Bsは負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体であり、この2つの導体を1As、1Bsの順番に負荷側よりスロットに装着する。1Asi、1Bsiは励磁コイル構成後の一方の通電端部である。
図8において、1Csは反負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体、1Dsは反負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体である。この2つの導体を1Cs、1Dsの順番に反負荷側よりスロットに装着する。その際、反負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体の一方の通電端部1Csiを、負荷側の下層部を構成する板状導体の最下層の導体のもう一方の通電端部1Asoに、反負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体の一方の通電端部1Dsiを、負荷側の上層部を構成する板状導体の最下層の導体のもう一方の通電端部1Bsoに密着するように装着する。
その後は、図9に示すように、1As、1Bs、1Cs、1Dsの4種の板状導体を繰返し所望のターン数積層することで励磁コイルを構成することは、前記の通りである。
【0016】
図10において、1Aeは負荷側の下層部を構成する板状導体の最上層の導体、1Beは負荷側の上層部を構成する板状導体の最上層の導体であり、この2つの導体を1Ae、1Beの順番に負荷側よりスロットに装着する。
その結果、図11のように、1つの励磁コイルが構成される。1Aeo、1Beoは励磁コイルのもう一方の通電端部である。
図12は、励磁コイルの1つが固定子鉄心2に巻装された状態を斜め反負荷側より見た説明図である。
励磁コイルの通電端部である1Asi、1Bsi、1Aeo、1Beoは、図2における固定子コイル結線部7で適当に結線され、モータの固定子が構成される。
【0017】
以上、説明したように、本発明においては、外周と内周で連結された頑強な構造の一体型固定子鉄心を用いることにより、コギングトルク低減を達成することができる。
また、板状導体よりなる励磁コイルをコギングトルク低減と定格出力向上の目的で利用すること、スロット部に開口の無いモータで用いること、また、4種の略コ字状導体で1ターンを構成することにより、ターン数の多少に拘わらず、好適な励磁コイルを製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
本発明は、モータの小型化および高精度化を実現でき、工場やロボットに用いられるサーボモータ等の分野に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態を示すモータの径方向断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すモータの軸方向断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における固定子鉄心と第1のインシュレータの形状説明図である。
【図4】本実施の形態の励磁コイルが固定子鉄心に巻装された状態説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る励磁コイルの構成を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る励磁コイルの4種の略コ字状導体の連結状態説明図である。
【図7】本発明の励磁コイルの構成過程の最初の説明図である。
【図8】本発明の励磁コイルの構成過程の2番目の説明図である。
【図9】本発明の励磁コイルの構成過程の3番目の説明図である。
【図10】本発明の励磁コイルの構成過程の4番目の説明図である。
【図11】本発明の励磁コイルの構成過程の最後の説明図である。
【図12】本発明の励磁コイルの1つが固定子鉄心に巻装された状態説明図である。
【図13】従来のモータの径方向断面図である。
【図14】従来のモータの軸方向断面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 励磁コイル
2 固定子鉄心
3 第1のインシュレータ
4 第2のインシュレータ
5 負荷側ブラケット
6 反負荷側ブラケット
7 固定子コイル結線部
8 回転位置検出部
9 負荷側ベアリング
10 反負荷側ベアリング
11 マグネット
12 保護テープ
13 ロータ鉄心
14 シャフト
15 励磁コイル
16 ボビン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子が、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルとを備え、回転子が、前記固定子鉄心の内周にエアギャップを介して対向するマグネットと、回転子鉄心と、シャフトとを備え、前記固定子鉄心が固定される負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットを有する外装を設けたモータにおいて、
前記固定子鉄心は、そのスロット部に開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、
前記固定子鉄心のティース部に巻装された前記励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、
前記負荷側ブラケットに、前記負荷側コイルエンド部が嵌合する環状の溝部を設けたことを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成したことを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項1】
固定子が、スロット部を形成した電磁鋼板を複数枚積層してなる一体型固定子鉄心と、その固定子鉄心のティース部に板状導体を径方向へ螺旋状に積層してロ字状に巻装された励磁コイルとを備え、回転子が、前記固定子鉄心の内周にエアギャップを介して対向するマグネットと、回転子鉄心と、シャフトとを備え、前記固定子鉄心が固定される負荷側ブラケットと反負荷側ブラケットを有する外装を設けたモータにおいて、
前記固定子鉄心は、そのスロット部に開口の無い、外周と内周で連結された一体型鉄心となっており、
前記固定子鉄心のティース部に巻装された前記励磁コイルは、その負荷側コイルエンド部の端面が一平面上に形成され、コイルエンド部の外周と内周が各々一円筒面上に形成されており、
前記負荷側ブラケットに、前記負荷側コイルエンド部が嵌合する環状の溝部を設けたことを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記励磁コイルを構成する板状導体は、積層する片方の面のみ絶縁を施された4種の略コ字状導体で1ターンを構成したことを特徴とする請求項1記載のモータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−50853(P2006−50853A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−231151(P2004−231151)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】
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