レーザ照射装置
【課題】導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布の均一性を向上させることができるレーザ照射装置を提供する。
【解決手段】レーザ照射装置1は、複数のレーザ光源2と、各レーザ光源2から出力されたレーザ光を伝搬させる複数の光ファイバ7を有するファイバアレイ4と、ファイバアレイ4の各光ファイバ7から出射されたレーザ光を合波して出射する導光体5とを備えている。ファイバアレイ4の各光ファイバ7は、ファイバアレイ4の左右方向に一直線上に不等ピッチで配列されている。これにより、各レーザ光源2から出力されたレーザ光が異なる間隔で導光体5に入射されることとなる。
【解決手段】レーザ照射装置1は、複数のレーザ光源2と、各レーザ光源2から出力されたレーザ光を伝搬させる複数の光ファイバ7を有するファイバアレイ4と、ファイバアレイ4の各光ファイバ7から出射されたレーザ光を合波して出射する導光体5とを備えている。ファイバアレイ4の各光ファイバ7は、ファイバアレイ4の左右方向に一直線上に不等ピッチで配列されている。これにより、各レーザ光源2から出力されたレーザ光が異なる間隔で導光体5に入射されることとなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を対象物に照射するレーザ照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のレーザ照射装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、レーザ発振器から発振されたレーザ光を入射レンズで集光してカライドスコープ内に入射し、そのレーザ光をカライドスコープ内で繰り返し反射させてカライドスコープから出力させるようにしたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−212021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなレーザ照射装置においては、高出力化のために半導体レーザを複数設け、これらの半導体レーザから出力された各レーザ光を導光体に入射して合波させるものがある。しかし、そのような複数の半導体レーザ及び導光体を有するレーザ照射装置では、導光体の出射端の特定位置でレーザ光の光強度が極端に変化し、結果的に光強度分布の均一性が悪化するという不具合が発生する。
【0005】
本発明の目的は、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布の均一性を向上させることができるレーザ照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレーザ照射装置は、レーザ光を出力する複数の光源と、複数の光源から出力された各レーザ光を伝搬させる複数のコア部を有する光導波部材と、複数のコア部を伝搬した各レーザ光を合波して出射する導光体とを備え、複数のコア部の少なくとも1つは、光導波部材の導光体側において、複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明者等は、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布について鋭意追究を重ねた。上記のように複数の光源、光導波部材及び導光体を備えたレーザ照射装置では、各レーザ光は、導光体の出射端部に各々の干渉縞を生成し、不均一な光強度分布を発生させる。このとき、光導波部材の各コア部が一直線上に等ピッチで配列されていると、各レーザ光による干渉縞が強め合う場所及び弱め合う場所を局在させる。その結果、導光体の出射端の特定位置でレーザ光の光強度が極端に変化するという事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、複数のコア部の少なくとも1つを、光導波部材の導光体側において、複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずらして配置することにより、各レーザ光による干渉縞が強め合う場所及び弱め合う場所が平均化されて局在しないようになる。これにより、導光体から出射されるレーザ光の光強度分布の均一性を向上させることができる。
【0009】
好ましくは、複数のコア部は、光導波部材の導光体側において、一直線上に不等ピッチで配列されている。この場合には、導光体の厚さを薄くすることで、導光体の断面積を小さくすることができる。従って、レーザ光の光密度を十分高くすることができる。
【0010】
このとき、複数のコア部は、等ピッチで配列された状態における配列ピッチを2aとしたときに、不等ピッチで配列された状態における配列ピッチの変動の最大値が0.6a〜1.0aであることが好ましい。この場合には、レーザ光の光強度分布のPV(peak−valley)率が良好になるため、光強度分布の均一性を一層向上させることができる。
【0011】
また、好ましくは、光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイであり、複数の光ファイバの少なくとも1つは、複数の光ファイバが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各光ファイバの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されている。この場合には、光導波部材を1つの部品で簡単に実現することができる。
【0012】
また、光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイと、ファイバアレイと導光体との間に配置され、複数の光ファイバと接続される複数の導波路コアを有する平面導波路とを有し、複数の導波路コアの少なくとも1つは、平面導波路の導光体側において、複数の導波路コアが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各導波路コアの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていても良い。この場合には、各導波路コア間の間隔を狭く、つまり導波路クラッドを薄く形成し、光導波部材の高密度化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布の均一性が高い優れたレーザ照射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係わるレーザ照射装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示したファイバアレイの断面図である。
【図3】図1に示した導光体の斜視図である。
【図4】5台のレーザ光源から出力されたレーザ光が導光体に入射される状態のイメージを示す概念図である。
【図5】図4に示したイメージをクラッドの領域に存在するレーザ光源の鏡像を考慮して示す概念図である。
【図6】5台のレーザ光源から出力される各レーザ光の光強度分布及び各光強度分布の和のイメージを示すグラフである。
【図7】ファイバアレイの各光ファイバの配列ピッチが等ピッチである状態を示す概念図である。
【図8】図2に示したファイバアレイの各光ファイバの配列ピッチを示す概念図である。
【図9】実際に複数の光ファイバを等ピッチの状態に対してずらしたときのPV率の試算結果を示すグラフである。
【図10】本発明に係わるレーザ照射装置の他の実施形態の一部を示す平面図である。
【図11】図10に示したファイバアレイの断面図である。
【図12】図10に示したピッチ変換平面導波路の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係わるレーザ照射装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係わるレーザ照射装置の一実施形態を示す構成図である。同図において、本実施形態のレーザ照射装置1は、複数のレーザ光源2と、複数のレンズ3と、ファイバアレイ4と、導光体5と、結像光学系6とを備えている。
【0017】
レーザ光源2は、レーザ光を出力する光源である。レーザ光源2としては、半導体レーザ(LD)が用いられる。レンズ3は、レーザ光源2から出力されたレーザ光を集光して光ファイバ7に入射させる。
【0018】
ファイバアレイ4は、図2に示すように、複数の光ファイバ7と、基板8と、押さえ板9とからなっている。光ファイバ7は、レーザ光を伝搬させるコア7aと、このコア7aを包囲するクラッド7bとからなっている。基板8の上面には、各光ファイバ7の一端部を位置決め・整列(図1参照)する複数のV溝10が形成されている。押さえ板9は、各V溝10に収容された各光ファイバ7の一端部を基板8に対して押さえる。
【0019】
各V溝10は、基板8の左右方向(図示X方向)に配列されている。また、各V溝10の幅及び深さは、全て等しくなっている。このため、各光ファイバ7は、基板8の左右方向(図示X方向)に一直線上に配列されている。このとき、各V溝10は、等ピッチでなく不等ピッチで配列されている。従って、各光ファイバ7の配列ピッチは、ランダムな不等ピッチとなっている。つまり、各光ファイバ7のコア7aは、基板8の左右方向に一直線上に不等ピッチで配列されていることとなる。
【0020】
導光体5は、図3に示すように、複数の光ファイバ7から出射された各レーザ光を矩形コア導波路により合波して出射する直方体状の光部品である。導光体5は、矩形コア導波路を形成する導光体コア5aと、この導光体コア5aを包囲する導光体クラッド5bとからなっている。導光体5は、例えば石英ガラスにより形成されている。
【0021】
結像光学系6は、導光体5から出射されたレーザ光を照射対象物11の表面上に結像させる。
【0022】
図4は、5台のレーザ光源2(LD1〜LD5とする)から出力されたレーザ光が導光体5に入射される状態のイメージを示す概念図である。なお、図4においては、光ファイバ7は省略してある。従来では、レーザ光源2から出力されるレーザ光は、全て同じ間隔で導光体5に入射される。
【0023】
図4に示すような構成では、導光体5の出射端において、光の干渉により顕著な光強度分布が観察される。異なるレーザ光源2から出力されるレーザ光は、光の位相が揃っていないので干渉はしない。レーザ光源2から出力されるレーザ光が導光体5の出射端に直接到達する成分(直接光)と、同じレーザ光源2から出力されるレーザ光が導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界で反射して導光体5の出射端に到達する成分(反射光)とが干渉する。
【0024】
ここで、図5から分かるように、レーザ光源LD1から出力される直接光と反射光とのなす角をθとすると、レーザ光源LD2から出力される直接光と反射光とのなす角は3θ、レーザ光源LD3から出力される直接光と反射光とのなす角は5θ、レーザ光源LD4から出力される直接光と反射光とのなす角は7θ、レーザ光源LD5から出力される直接光と反射光とのなす角は9θと考えて良い。
【0025】
続いて、レーザ光源2から出力されるレーザ光による干渉縞について考える。レーザ光源2から出力される直接光と反射光とのなす角をαとすると、干渉縞の周期Dは、大凡下記の式(角度αの二光束干渉の式)で表される。
D=λ/(n・sinα)≒λ/(n・α)
λ:波長
n:導光体コアの屈折率
【0026】
一般に導光体クラッド5bへの光の浸み出しは少ないので、導光体クラッド5bでは光波が存在しない。このため、導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界は、上記の干渉縞の始点となる。また、αは十分小さいので、sinα=αと考えて良い。
【0027】
上記の仮定により、レーザ光源LD1から出力されるレーザ光による干渉縞の周期をDとすると、レーザ光源LD2から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/3、レーザ光源LD3から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/5、レーザ光源LD4から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/7、レーザ光源LD5から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/9となる。実際に導光体5の出射端で観測される光強度分布は、上記の周期の光強度分布の和となる。
【0028】
レーザ光源LD1〜LD5から出力される各レーザ光の光強度分布(各干渉縞の最大強度は同じ)及び各光強度分布の和のイメージを図6に示す。図6において、導光体5の出射端(横軸)が0AUの位置は、導光体5の導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界位置を示している。レーザ光源LD1〜LD5から出力されるレーザ光の光強度分布の和に着目すると、導光体5の出射端が50AUの位置で光強度がゼロとなる。
【0029】
ここで、光強度分布の均一性は、下記のPV(peak−valley)率で表現される。
PV率=(max強度−min強度)/max強度
【0030】
PV率は、「1」が最大値となる。PV率が「1」のときに、光強度分布の均一性が最も悪く、PV率が「0」のときに、光強度分布の均一性が最も高くなる。図6に示す観測結果では、PV率が「1」であるため、光強度分布の均一性が悪くなっている。
【0031】
以上のように、複数のレーザ光源2から出射される各レーザ光が等間隔で導光体5に入射されると、導光体5の出射端の特定位置で光強度が極端に落ち込み、結果的に光強度分布の均一性が悪くなる。その原因は、各レーザ光源2から出射されるレーザ光による干渉縞の周期がD、D/3、D/5…と整数分の1となるためであると考えられる。
【0032】
そこで、本実施形態では、各レーザ光源2から出射されるレーザ光による干渉縞の周期が整数分の1とならないように、各レーザ光源2から出射される直接光と反射光とのなす角がθ、3θ、5θ、…(2i−1)θとなる関係が崩れるようにする。
【0033】
具体的には、図7に示すように、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを等ピッチにするのではなく、図8に示すように、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチにする。つまり、各光ファイバ7の配列ピッチが所定値(2a)になっている状態に対し、各光ファイバ7を配列方向にbi(i=1〜5)の範囲でずらすようにする。これにより、複数のレーザ光源2から出射される各レーザ光が異なる間隔で導光体5に入射されることとなる。
【0034】
ここで、実際に複数の光ファイバを等ピッチの状態に対してずらしたときのPV率の試算結果を図9に示す。このとき、レーザ光源の数を20台とし、それに合わせて乱数を用いて20本の光ファイバを等ピッチの状態に対してランダムに変動させた。図中の横軸は、光ファイバに付与する変動の最大値を示し、図中の縦軸は、PV率(平均値、標準偏差)を示している。横軸の「1.0」は、各光ファイバの配列ピッチが所定値(2a)である状態に対し、各光ファイバに最大aの変動を与えたものに相当し、横軸の「0.1」は、同様の状態に対し、各光ファイバに最大0.1aの変動を与えたものに相当する。
【0035】
乱数セットを変えて10回ずつ計算を行い、PV率を求めた。そして、その平均値及び標準偏差をプロットした。図9に示す試算結果から、各光ファイバに与えた変動の最大値が0.6a以上1.0a以下になると、PV率の平均値が1.0から0.65程度に顕著に改善していることが分かる。
【0036】
以上のように本実施形態によれば、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしたので、導光体5において各レーザ光源2から出力されるレーザ光による干渉縞の現れ方がランダムになり、導光体5の出射端位置における光強度分布のPV率が改善される。これにより、導光体5から光強度が均一なレーザ光が出射されるようになる。
【0037】
図10は、本発明に係わるレーザ照射装置の他の実施形態の一部を示す平面図である。図中、上記実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
同図において、本実施形態のレーザ照射装置20は、ファイバアレイ4と、このファイバアレイ4と導光体5との間に配置されたピッチ変換平面導波路21とを備えている。ピッチ変換平面導波路21は、ファイバアレイ4と接着剤で接着または融着されている。
【0039】
ファイバアレイ4は、図11に示すように、複数の光ファイバ7と、基板8と、押さえ板9とからなっている。基板8の上面に形成された各V溝10の配列ピッチは、等ピッチとなっている。従って、各光ファイバ7の配列ピッチは、等ピッチとなっている。
【0040】
ピッチ変換平面導波路21は、図10及び図12に示すように、例えば純石英やシリコンで形成された基板22と、この基板22上に形成され、各光ファイバ7のコア7aと接続される複数の導波路コア23と、これらの導波路コア23を包囲する導波路クラッド24とからなっている。導波路コア23は、基板22の左右方向(図示X方向)に一直線上に配列されている。導波路コア23は、高屈折率材料、例えばGeが添加された石英で形成されている。導波路クラッド24は、低屈折率材料、例えば純石英と同等の屈折率を有する石英で形成されている。
【0041】
各導波路コア23は、ピッチ変換平面導波路21の入射端面(ファイバアレイ4側端面)では等ピッチで配列されるように形成され、ピッチ変換平面導波路23の出射端面(導光体5側端面)では不等ピッチで配列されるように形成されている。
【0042】
このように本実施形態においては、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしたので、上記の実施形態と同様に、導光体5の出射端位置における光強度分布のPV率が改善される。これにより、導光体5から光強度が均一なレーザ光が出射されるようになる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、ファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしたり、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしたが、特にそのような構成には限られない。
【0044】
例えば、ファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを等ピッチとした状態で、当該各光ファイバ7の高さ位置(図中のY方向位置)をずらしても良く、或いはファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしつつ、当該各光ファイバ7の高さ位置をずらしても良い。また、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを等ピッチとした状態で、導光体5側の各導波路コア23の高さ位置(図中のY方向位置)をずらしても良く、或いはピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしつつ、導光体5側の各導波路コア23の高さ位置をずらしても良い。
【符号の説明】
【0045】
1…レーザ照射装置、2…レーザ光源、4…ファイバアレイ(光導波部材)、5…導光体、7…光ファイバ、7a…コア(コア部)、20…レーザ照射装置、21…ピッチ変換平面導波路(光導波部材)、23…導波路コア(コア部)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を対象物に照射するレーザ照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のレーザ照射装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、レーザ発振器から発振されたレーザ光を入射レンズで集光してカライドスコープ内に入射し、そのレーザ光をカライドスコープ内で繰り返し反射させてカライドスコープから出力させるようにしたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−212021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなレーザ照射装置においては、高出力化のために半導体レーザを複数設け、これらの半導体レーザから出力された各レーザ光を導光体に入射して合波させるものがある。しかし、そのような複数の半導体レーザ及び導光体を有するレーザ照射装置では、導光体の出射端の特定位置でレーザ光の光強度が極端に変化し、結果的に光強度分布の均一性が悪化するという不具合が発生する。
【0005】
本発明の目的は、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布の均一性を向上させることができるレーザ照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレーザ照射装置は、レーザ光を出力する複数の光源と、複数の光源から出力された各レーザ光を伝搬させる複数のコア部を有する光導波部材と、複数のコア部を伝搬した各レーザ光を合波して出射する導光体とを備え、複数のコア部の少なくとも1つは、光導波部材の導光体側において、複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とするものである。
【0007】
本発明者等は、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布について鋭意追究を重ねた。上記のように複数の光源、光導波部材及び導光体を備えたレーザ照射装置では、各レーザ光は、導光体の出射端部に各々の干渉縞を生成し、不均一な光強度分布を発生させる。このとき、光導波部材の各コア部が一直線上に等ピッチで配列されていると、各レーザ光による干渉縞が強め合う場所及び弱め合う場所を局在させる。その結果、導光体の出射端の特定位置でレーザ光の光強度が極端に変化するという事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、複数のコア部の少なくとも1つを、光導波部材の導光体側において、複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずらして配置することにより、各レーザ光による干渉縞が強め合う場所及び弱め合う場所が平均化されて局在しないようになる。これにより、導光体から出射されるレーザ光の光強度分布の均一性を向上させることができる。
【0009】
好ましくは、複数のコア部は、光導波部材の導光体側において、一直線上に不等ピッチで配列されている。この場合には、導光体の厚さを薄くすることで、導光体の断面積を小さくすることができる。従って、レーザ光の光密度を十分高くすることができる。
【0010】
このとき、複数のコア部は、等ピッチで配列された状態における配列ピッチを2aとしたときに、不等ピッチで配列された状態における配列ピッチの変動の最大値が0.6a〜1.0aであることが好ましい。この場合には、レーザ光の光強度分布のPV(peak−valley)率が良好になるため、光強度分布の均一性を一層向上させることができる。
【0011】
また、好ましくは、光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイであり、複数の光ファイバの少なくとも1つは、複数の光ファイバが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各光ファイバの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されている。この場合には、光導波部材を1つの部品で簡単に実現することができる。
【0012】
また、光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイと、ファイバアレイと導光体との間に配置され、複数の光ファイバと接続される複数の導波路コアを有する平面導波路とを有し、複数の導波路コアの少なくとも1つは、平面導波路の導光体側において、複数の導波路コアが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して各導波路コアの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていても良い。この場合には、各導波路コア間の間隔を狭く、つまり導波路クラッドを薄く形成し、光導波部材の高密度化を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導光体の出射端におけるレーザ光の光強度分布の均一性が高い優れたレーザ照射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係わるレーザ照射装置の一実施形態を示す構成図である。
【図2】図1に示したファイバアレイの断面図である。
【図3】図1に示した導光体の斜視図である。
【図4】5台のレーザ光源から出力されたレーザ光が導光体に入射される状態のイメージを示す概念図である。
【図5】図4に示したイメージをクラッドの領域に存在するレーザ光源の鏡像を考慮して示す概念図である。
【図6】5台のレーザ光源から出力される各レーザ光の光強度分布及び各光強度分布の和のイメージを示すグラフである。
【図7】ファイバアレイの各光ファイバの配列ピッチが等ピッチである状態を示す概念図である。
【図8】図2に示したファイバアレイの各光ファイバの配列ピッチを示す概念図である。
【図9】実際に複数の光ファイバを等ピッチの状態に対してずらしたときのPV率の試算結果を示すグラフである。
【図10】本発明に係わるレーザ照射装置の他の実施形態の一部を示す平面図である。
【図11】図10に示したファイバアレイの断面図である。
【図12】図10に示したピッチ変換平面導波路の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係わるレーザ照射装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係わるレーザ照射装置の一実施形態を示す構成図である。同図において、本実施形態のレーザ照射装置1は、複数のレーザ光源2と、複数のレンズ3と、ファイバアレイ4と、導光体5と、結像光学系6とを備えている。
【0017】
レーザ光源2は、レーザ光を出力する光源である。レーザ光源2としては、半導体レーザ(LD)が用いられる。レンズ3は、レーザ光源2から出力されたレーザ光を集光して光ファイバ7に入射させる。
【0018】
ファイバアレイ4は、図2に示すように、複数の光ファイバ7と、基板8と、押さえ板9とからなっている。光ファイバ7は、レーザ光を伝搬させるコア7aと、このコア7aを包囲するクラッド7bとからなっている。基板8の上面には、各光ファイバ7の一端部を位置決め・整列(図1参照)する複数のV溝10が形成されている。押さえ板9は、各V溝10に収容された各光ファイバ7の一端部を基板8に対して押さえる。
【0019】
各V溝10は、基板8の左右方向(図示X方向)に配列されている。また、各V溝10の幅及び深さは、全て等しくなっている。このため、各光ファイバ7は、基板8の左右方向(図示X方向)に一直線上に配列されている。このとき、各V溝10は、等ピッチでなく不等ピッチで配列されている。従って、各光ファイバ7の配列ピッチは、ランダムな不等ピッチとなっている。つまり、各光ファイバ7のコア7aは、基板8の左右方向に一直線上に不等ピッチで配列されていることとなる。
【0020】
導光体5は、図3に示すように、複数の光ファイバ7から出射された各レーザ光を矩形コア導波路により合波して出射する直方体状の光部品である。導光体5は、矩形コア導波路を形成する導光体コア5aと、この導光体コア5aを包囲する導光体クラッド5bとからなっている。導光体5は、例えば石英ガラスにより形成されている。
【0021】
結像光学系6は、導光体5から出射されたレーザ光を照射対象物11の表面上に結像させる。
【0022】
図4は、5台のレーザ光源2(LD1〜LD5とする)から出力されたレーザ光が導光体5に入射される状態のイメージを示す概念図である。なお、図4においては、光ファイバ7は省略してある。従来では、レーザ光源2から出力されるレーザ光は、全て同じ間隔で導光体5に入射される。
【0023】
図4に示すような構成では、導光体5の出射端において、光の干渉により顕著な光強度分布が観察される。異なるレーザ光源2から出力されるレーザ光は、光の位相が揃っていないので干渉はしない。レーザ光源2から出力されるレーザ光が導光体5の出射端に直接到達する成分(直接光)と、同じレーザ光源2から出力されるレーザ光が導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界で反射して導光体5の出射端に到達する成分(反射光)とが干渉する。
【0024】
ここで、図5から分かるように、レーザ光源LD1から出力される直接光と反射光とのなす角をθとすると、レーザ光源LD2から出力される直接光と反射光とのなす角は3θ、レーザ光源LD3から出力される直接光と反射光とのなす角は5θ、レーザ光源LD4から出力される直接光と反射光とのなす角は7θ、レーザ光源LD5から出力される直接光と反射光とのなす角は9θと考えて良い。
【0025】
続いて、レーザ光源2から出力されるレーザ光による干渉縞について考える。レーザ光源2から出力される直接光と反射光とのなす角をαとすると、干渉縞の周期Dは、大凡下記の式(角度αの二光束干渉の式)で表される。
D=λ/(n・sinα)≒λ/(n・α)
λ:波長
n:導光体コアの屈折率
【0026】
一般に導光体クラッド5bへの光の浸み出しは少ないので、導光体クラッド5bでは光波が存在しない。このため、導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界は、上記の干渉縞の始点となる。また、αは十分小さいので、sinα=αと考えて良い。
【0027】
上記の仮定により、レーザ光源LD1から出力されるレーザ光による干渉縞の周期をDとすると、レーザ光源LD2から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/3、レーザ光源LD3から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/5、レーザ光源LD4から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/7、レーザ光源LD5から出力されるレーザ光による干渉縞の周期はD/9となる。実際に導光体5の出射端で観測される光強度分布は、上記の周期の光強度分布の和となる。
【0028】
レーザ光源LD1〜LD5から出力される各レーザ光の光強度分布(各干渉縞の最大強度は同じ)及び各光強度分布の和のイメージを図6に示す。図6において、導光体5の出射端(横軸)が0AUの位置は、導光体5の導光体コア5aと導光体クラッド5bとの境界位置を示している。レーザ光源LD1〜LD5から出力されるレーザ光の光強度分布の和に着目すると、導光体5の出射端が50AUの位置で光強度がゼロとなる。
【0029】
ここで、光強度分布の均一性は、下記のPV(peak−valley)率で表現される。
PV率=(max強度−min強度)/max強度
【0030】
PV率は、「1」が最大値となる。PV率が「1」のときに、光強度分布の均一性が最も悪く、PV率が「0」のときに、光強度分布の均一性が最も高くなる。図6に示す観測結果では、PV率が「1」であるため、光強度分布の均一性が悪くなっている。
【0031】
以上のように、複数のレーザ光源2から出射される各レーザ光が等間隔で導光体5に入射されると、導光体5の出射端の特定位置で光強度が極端に落ち込み、結果的に光強度分布の均一性が悪くなる。その原因は、各レーザ光源2から出射されるレーザ光による干渉縞の周期がD、D/3、D/5…と整数分の1となるためであると考えられる。
【0032】
そこで、本実施形態では、各レーザ光源2から出射されるレーザ光による干渉縞の周期が整数分の1とならないように、各レーザ光源2から出射される直接光と反射光とのなす角がθ、3θ、5θ、…(2i−1)θとなる関係が崩れるようにする。
【0033】
具体的には、図7に示すように、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを等ピッチにするのではなく、図8に示すように、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチにする。つまり、各光ファイバ7の配列ピッチが所定値(2a)になっている状態に対し、各光ファイバ7を配列方向にbi(i=1〜5)の範囲でずらすようにする。これにより、複数のレーザ光源2から出射される各レーザ光が異なる間隔で導光体5に入射されることとなる。
【0034】
ここで、実際に複数の光ファイバを等ピッチの状態に対してずらしたときのPV率の試算結果を図9に示す。このとき、レーザ光源の数を20台とし、それに合わせて乱数を用いて20本の光ファイバを等ピッチの状態に対してランダムに変動させた。図中の横軸は、光ファイバに付与する変動の最大値を示し、図中の縦軸は、PV率(平均値、標準偏差)を示している。横軸の「1.0」は、各光ファイバの配列ピッチが所定値(2a)である状態に対し、各光ファイバに最大aの変動を与えたものに相当し、横軸の「0.1」は、同様の状態に対し、各光ファイバに最大0.1aの変動を与えたものに相当する。
【0035】
乱数セットを変えて10回ずつ計算を行い、PV率を求めた。そして、その平均値及び標準偏差をプロットした。図9に示す試算結果から、各光ファイバに与えた変動の最大値が0.6a以上1.0a以下になると、PV率の平均値が1.0から0.65程度に顕著に改善していることが分かる。
【0036】
以上のように本実施形態によれば、ファイバアレイ4の各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしたので、導光体5において各レーザ光源2から出力されるレーザ光による干渉縞の現れ方がランダムになり、導光体5の出射端位置における光強度分布のPV率が改善される。これにより、導光体5から光強度が均一なレーザ光が出射されるようになる。
【0037】
図10は、本発明に係わるレーザ照射装置の他の実施形態の一部を示す平面図である。図中、上記実施形態と同一または同等の要素には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
同図において、本実施形態のレーザ照射装置20は、ファイバアレイ4と、このファイバアレイ4と導光体5との間に配置されたピッチ変換平面導波路21とを備えている。ピッチ変換平面導波路21は、ファイバアレイ4と接着剤で接着または融着されている。
【0039】
ファイバアレイ4は、図11に示すように、複数の光ファイバ7と、基板8と、押さえ板9とからなっている。基板8の上面に形成された各V溝10の配列ピッチは、等ピッチとなっている。従って、各光ファイバ7の配列ピッチは、等ピッチとなっている。
【0040】
ピッチ変換平面導波路21は、図10及び図12に示すように、例えば純石英やシリコンで形成された基板22と、この基板22上に形成され、各光ファイバ7のコア7aと接続される複数の導波路コア23と、これらの導波路コア23を包囲する導波路クラッド24とからなっている。導波路コア23は、基板22の左右方向(図示X方向)に一直線上に配列されている。導波路コア23は、高屈折率材料、例えばGeが添加された石英で形成されている。導波路クラッド24は、低屈折率材料、例えば純石英と同等の屈折率を有する石英で形成されている。
【0041】
各導波路コア23は、ピッチ変換平面導波路21の入射端面(ファイバアレイ4側端面)では等ピッチで配列されるように形成され、ピッチ変換平面導波路23の出射端面(導光体5側端面)では不等ピッチで配列されるように形成されている。
【0042】
このように本実施形態においては、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしたので、上記の実施形態と同様に、導光体5の出射端位置における光強度分布のPV率が改善される。これにより、導光体5から光強度が均一なレーザ光が出射されるようになる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、ファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしたり、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしたが、特にそのような構成には限られない。
【0044】
例えば、ファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを等ピッチとした状態で、当該各光ファイバ7の高さ位置(図中のY方向位置)をずらしても良く、或いはファイバアレイ4における各光ファイバ7の配列ピッチを不等ピッチとしつつ、当該各光ファイバ7の高さ位置をずらしても良い。また、ピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを等ピッチとした状態で、導光体5側の各導波路コア23の高さ位置(図中のY方向位置)をずらしても良く、或いはピッチ変換平面導波路21における導光体5側の各導波路コア23の配列ピッチを不等ピッチとしつつ、導光体5側の各導波路コア23の高さ位置をずらしても良い。
【符号の説明】
【0045】
1…レーザ照射装置、2…レーザ光源、4…ファイバアレイ(光導波部材)、5…導光体、7…光ファイバ、7a…コア(コア部)、20…レーザ照射装置、21…ピッチ変換平面導波路(光導波部材)、23…導波路コア(コア部)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出力する複数の光源と、
前記複数の光源から出力された各レーザ光を伝搬させる複数のコア部を有する光導波部材と、
前記複数のコア部を伝搬した各レーザ光を合波して出射する導光体とを備え、
前記複数のコア部の少なくとも1つは、前記光導波部材の前記導光体側において、前記複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項2】
前記複数のコア部は、前記光導波部材の前記導光体側において、一直線上に不等ピッチで配列されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ照射装置。
【請求項3】
前記複数のコア部は、前記等ピッチで配列された状態における配列ピッチを2aとしたときに、前記不等ピッチで配列された状態における配列ピッチの変動の最大値が0.6a〜1.0aであることを特徴とする請求項2記載のレーザ照射装置。
【請求項4】
前記光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイであり、
前記複数の光ファイバの少なくとも1つは、前記複数の光ファイバが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各光ファイバの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ照射装置。
【請求項5】
前記光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイと、前記ファイバアレイと前記導光体との間に配置され、前記複数の光ファイバと接続される複数の導波路コアを有する平面導波路とを有し、
前記複数の導波路コアの少なくとも1つは、前記平面導波路の前記導光体側において、前記複数の導波路コアが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各導波路コアの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ照射装置。
【請求項1】
レーザ光を出力する複数の光源と、
前記複数の光源から出力された各レーザ光を伝搬させる複数のコア部を有する光導波部材と、
前記複数のコア部を伝搬した各レーザ光を合波して出射する導光体とを備え、
前記複数のコア部の少なくとも1つは、前記光導波部材の前記導光体側において、前記複数のコア部が一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各コア部の配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項2】
前記複数のコア部は、前記光導波部材の前記導光体側において、一直線上に不等ピッチで配列されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ照射装置。
【請求項3】
前記複数のコア部は、前記等ピッチで配列された状態における配列ピッチを2aとしたときに、前記不等ピッチで配列された状態における配列ピッチの変動の最大値が0.6a〜1.0aであることを特徴とする請求項2記載のレーザ照射装置。
【請求項4】
前記光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイであり、
前記複数の光ファイバの少なくとも1つは、前記複数の光ファイバが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各光ファイバの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ照射装置。
【請求項5】
前記光導波部材は、複数の光ファイバを有するファイバアレイと、前記ファイバアレイと前記導光体との間に配置され、前記複数の光ファイバと接続される複数の導波路コアを有する平面導波路とを有し、
前記複数の導波路コアの少なくとも1つは、前記平面導波路の前記導光体側において、前記複数の導波路コアが一直線上に等ピッチで配列された状態に対して前記各導波路コアの配列方向及び当該配列方向に垂直な方向の少なくとも一方にずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ照射装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−3131(P2012−3131A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139493(P2010−139493)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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