説明

ワーク取り出し方法及びワーク取り出し装置

【課題】各パレット間でその高さ及び幅に寸法誤差があってもパレットからワーク取り出し装置でワークを取り出す作業を自動化する。
【解決手段】第1のパレット4の支柱8に形成されたカム溝に軸をスライド自在に係合させて略水平状態となる第1の状態とガラス3を取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態との間で開閉自在とされる仕切板9を複数有し、略水平状態となる第1の状態にある各仕切板9の上にガラス3を平置きして該仕切板9と該ガラス3とを交互に段積みしてなるパレット4からガラス3を取り出すワーク取り出し装置。このワーク取り出し装置7では、第1の状態にある仕切板9の下に入り込んでこの仕切板9を跳ね上げ、該仕切板9を前記ガラス3が取り出せる状態となる第2の状態とする跳ね上げ部材と、仕切板9が跳ね上げられることにより取り出し可能とされたガラス3を保持する吸着保持機構部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク取り出し方法及びワーク取り出し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車の組立工程においては、これまで手作業にてガラスのピッキング作業を行って来たが、ガラスの重量が重いこと等からこのピッキング作業の自動化が求められている。
【0003】
そのピッキング作業の自動化の一例として、例えば、ガラスを種類別に収容した複数のパレットを環状に配列し、そのパレットの配列中にガラスを装置外へ搬出するためのガラス搬出手段を設け、選択したパレットからハンド機構で所定のガラスを保持し、パレットの配列に沿って設けられたレールに沿って移動体を移動させることで前記ガラスをガラス搬出手段まで移送するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−327108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ガラスメーカと車両生産工場を巡回しているパレットは、各ガラスメーカの違いや加工寸法精度の誤差があるため、そのパレットの高さ寸法及び幅寸法にバラツキがある。かかるガラスパレットのバラツキは、ガラスをハンド機構で取り出す上で障害となり自動化の妨げとなる。
【0005】
また、ガラスが平置きされているパレットにおいては、ガラスの間を仕切る仕切板を取り除きながら取り出す必要があり、自動化は困難なものになっていた。
【0006】
そこで、本発明は、各パレット間でその高さ及び幅に寸法誤差があっても平置きパレットからワーク取り出し装置でワークを取り出す作業を自動化することのできるワーク取り出し方法及びワーク取り出し装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のワーク取り出し方法は、パレットの支柱に形成されたカム溝に軸をスライド自在に係合させて略水平状態となる第1の状態とワークを取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態との間で開閉自在とされる仕切板を複数有し、略水平状態となる第1の状態にある各仕切板の上にワークを平置きして該仕切板と該ワークとを交互に段積みしてなるパレットからワーク取り出し装置にてワークを取り出す。ワークを取り出すには、仕切板を跳ね上げる前に、この仕切板の高さ位置にワーク取り出し装置を位置合わせし、さらに仕切板の幅方向位置に前記ワーク取り出し装置を位置合わせした後、該ワーク取り出し装置に設けられた跳ね上げ手段で前記仕切板を跳ね上げると共に跳ね上げた仕切板をワークが取り出せる第2の状態に位置決め保持させた後に、その跳ね上げた仕切板の下に配置されたワークを取り出す。
【0008】
本発明のワーク取り出し装置は、略水平状態となる第1の状態とワークを取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態との間で開閉自在とされる仕切板を複数有し、略水平状態となる第1の状態にある各仕切板の上にワークを平置きして該仕切板と該ワークとを交互に段積みしてなるパレットからワークを取り出す装置である。このワーク取り出し装置では、第1の状態にある仕切板の下に入り込んでこの仕切板を跳ね上げ、該仕切板を前記ワークが取り出せる状態となる第2の状態とする跳ね上げ手段と、前記仕切板が跳ね上げられることにより取り出し可能とされた前記ワークを保持するワーク保持手段と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明のワーク取り出し方法によれば、ワークを平置きさせる仕切板を跳ね上げる前に、この仕切板の高さ位置と幅方向位置にワーク取り出し装置を位置合わせしてからこのワーク取り出し装置に設けた跳ね上げ手段で仕切板を跳ね上げるため、各パレット間でその高さ及び幅に寸法誤差があってもパレットからワークを取り出す作業を自動化することが可能となる。
【0010】
本発明のワーク取り出し装置は、跳ね上げ手段を略水平状態となる第1の状態にある仕切板の下に入り込ませてこの仕切板を跳ね上げるため、このワーク取り出し装置を手首部分に取り付けるロボットの疑似円弧動作で、前記仕切板を跳ね上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
本実施の形態は、第1のパレットからワークを取り出して第2のパレットに移し替えるガラス移し替えシステムに本発明を適用した例である。
【0013】
「ガラス移し替えシステムの説明」
図1は第1のパレットに配置されたガラスをワーク取り出し装置で取り出して第2のパレットへ移し替えるガラス移し替えシステムの配置図(レイアウト図)である。
【0014】
ガラス移し替えシステムは、図1に示すように、作業フロア上に敷設された一対のレール1上を移動自在(図1中X方向に移動自在)なロボットであるハンドリングロボット2と、このハンドリングロボット2の走行経路に沿って所定間隔を置いて複数配置されたガラス3を配置してなる第1のパレット4(4A〜4J)と、第1のパレット4からガラス3を取り出しこれを移し替えて順次配列される第2のパレット5と、ハンドリングロボット2の手首部分6に取り付けられ、第1のパレット4から所定のガラス3を取り出すワーク取り出し装置7と、を備える。
【0015】
<第1のパレット>
図2は第1のパレットの斜視図、図3は仕切板とガラスとを交互に段積みした状態における第1のパレットの正面図、図4は図3の側面図、図5は仕切板の跳ね上げ動作を示す図である。
【0016】
第1のパレット4は、ガラス3を製造しているガラス製造メーカとそのガラス3を使用して自動車を組み立てる車両生産工場間を巡回する専用パレットである。この第1のパレット4は、レール1に沿って移動するハンドリングロボット2の走行経路(ロボット走行経路)に沿って所定間隔を置いて複数配置されると共に、そのロボット走行経路の両側にそれぞれ配置されている。本例では、図1に示すように、ロボット走行経路の片側に第1のパレット4を5つずつ設け、両側で合計10個の第1のパレット4を配置している。
【0017】
第1のパレット4には、例えば、同一種類のガラス3が所定間隔を置いて複数配置されると共に、各第1のパレット4のそれぞれには車種又は仕様によって異なる種類のガラス3が配置される。第2のパレット5から一番遠い第1のパレット4Aには、A車用のリヤガラスが配置され、その隣の第1のパレット4Bには、B車用のリヤガラスが配置される。なお、本実施の形態では、前記ガラス3が車体組み立て用のワークに相当する。
【0018】
かかる第1のパレット4は、図2から図4に示すように、後述するワーク取り出し装置7がこの第1のパレット4に段積みされたガラス3を取り出すためにアクセスし得るように前面及び天面を開放させている。第1のパレット4には、ワーク取り出し装置7の侵入奥側に2本の支柱8、8が設けられている。この支柱8、8には、ガラス3を平置きにして載置させる仕切板9が回動自在に取り付けられている。仕切板9は、所定間隔を置いて設けられた各支柱8、8のそれぞれに基端部を回動自在に取り付ける第1アーム9A及び第2アーム9Bと、これら第1アーム9Aと第2アーム9Bを連結する連結アーム9C、9Dとからなる。
【0019】
第1アーム9A及び第2アーム9Bの基端部には、図5に示すように、2つの軸10、11が設けられている。一方の軸10は、仕切板9を回転させるときの回転中心軸であり、他方の軸11は、仕切板9を略水平状態とする第1の状態とガラス3を取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態とに位置保持させる軸である。以下、一方の軸10を回転中心軸10、他方の軸11を位置保持決め軸11と称する。回転中心軸10は、支柱8に形成された長穴形状の第1カム溝12にスライド自在に挿入係合されている。そして、位置保持決め軸11は、同じく支柱8に形成された逆U字形状の第2カム溝13にスライド自在に挿入係合されている。
【0020】
また、この第1アーム9A及び第2アーム9Bの基端側部には、図2または図4に示すように、仕切板9を第1の状態から第2の状態へ回転させるときの回転操作力を軽減するコイルバネ14が掛けられている。コイルバネ14は、一端を支柱8に形成したバネ係止孔15に係止させ、他端を第1アーム9A及び第2アーム9Bに設けたバネ係止片16に係止させることで、前記仕切板9と前記支柱8、8間に亘って掛けられている。
【0021】
また、第1アーム9A及び第2アーム9Bの先端部には、ガラス3を間に挟み所定間隔を保持させた状態で仕切板9を段重ねにするためのスペース形成部材17が形成されている。このスペース形成部材17がその下に配置される仕切板9の第1アーム9A及び第2アーム9Bの先端部上面に当接することで、上下の仕切板9、9間にガラス3を配置するスペースが形成される。
【0022】
連結アーム9C、9Dには、仕切板9の上に平置きされたガラス3を押さえ付けて位置ずれが生じないようにするためのガラス押さえ部材18A、18Bが上下面にそれぞれ複数個取り付けられている。ガラス押さえ部材18A、18Bは、ガラス3に傷を付けることなく且つ大きな荷重を掛けることのないゴムやウレタンなどの弾性に富んだ材料が使用される。
【0023】
このように構成された仕切板9は、ガラス3を平置きにして配置させる略水平状態となる第1の状態(図5(A)の状態)と、ガラス3を取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態(図5(B),(C)の状態)との間で開閉自在とされる。図5(C)の状態は、仕切板9を跳ね上げた第2の状態を保持させる(ロックする)状態を示している。この仕切板9の開閉動作及び仕切板9の第2の状態を位置決め保持させる動作については、後述するものとする。
【0024】
なお、第1のパレット4は、各ガラスメーカの違いや加工寸法精度の誤差があるため、そのパレットの高さ寸法、幅寸法及び奥行き寸法にバラツキがあり、同様に仕切板9の高さや幅寸法も一定ではなくバラツキを有している。
【0025】
「第2のパレット」
第2のパレット5は、図1に示すように、後述するハンドリングロボット2の手首部分6に取り付けられたワーク取り出し装置7によって第1のパレット4から取り出されたガラス3を順次配列させるためのいわば生産順列パレットである。この第2のパレット5には、各第1のパレット4A〜4J毎で異なる種類とされたガラス3の中から車体組み立て生産順番に従って取り出されたガラス3が積み重ねられる。かかる第2のパレット5は、前記したロボット走行経路の延長上右側に配置されている。
【0026】
<ワーク取り出し装置>
図6はワーク取り出し装置の斜視図、図7はワーク取り出し装置の正面図、図8はワーク取り出し装置の平面図、図9はワーク取り出し装置の側面図である。
【0027】
ワーク取り出し装置7は、各第1のパレット4A〜4J毎で異なる種類とされたガラス3の中から車体の組み立て生産順番に従って、所望の第1のパレット4から所定のガラス3を取り出した後、その取り出したガラス3をハンドリングロボット2で移送させ、組み立て生産順番となるように第2のパレット5に順次配列させる作業を繰り返し行う装置であり、前記レール1上を往復運動するハンドリングロボット2の手首部分6に取り付けられている。
【0028】
ワーク取り出し装置7は、図6から図9に示すように、ガラス3を吸着保持するワーク保持手段である吸着保持機構部19と、略水平状態とされる第1の状態にある仕切板9の下に入り込んでこの仕切板9を跳ね上げ、該仕切板9を前記ガラス3が取り出せる状態となる第2の状態とする跳ね上げ手段である跳ね上げ部材20と、仕切板9の高さ位置をハンドリングロボット2に教示させ、ワーク取り出し装置7をその高さ位置に位置合わせする高さ倣い手段21と、仕切板9の幅方向位置をハンドリングロボット2に教示させ、ワーク取り出し装置7をその幅方向に位置合わせする幅方向倣い手段22と、仕切板9が跳ね上げられて第2の状態とされたときに、この仕切板9を弾性力で押し込んで前記回転中心軸10と位置保持決め軸11を前記第1カム溝12及び第2カム溝13の位置決め保持位置に差し込んで該仕切板9を第2の状態に位置決め保持させる仕切板差込み手段23と、を備えている。
【0029】
吸着保持機構部19は、ハンドリングロボット2の手首部分6に取り付けられた装置本体部24から突出するプレート25に設けられている。かかる吸着保持機構部19は、ガラス3を吸着保持する吸着パッド26と、この吸着パッド26をガラス3の曲面に合わせて追従揺動可能とする揺動機構(図示は省略する)と、ガラス3の奥行き方向のガラス保持位置をハンドリングロボット2の基準位置に合致させる位置調整機構部27とを備える。本実施の形態では、ガラス3をバランスよく吸着保持するために吸着保持機構部19を3つ設けている。
【0030】
跳ね上げ部材20、高さ倣い手段21、幅方向倣い手段22及び仕切板差込み手段23は、何れも装置本体部24の両側に取り付けられた平面視逆L字状をなすアーム28、28の先端部に設けられ、前記吸着保持機構部19を挟んでその両脇に配置されている。これら跳ね上げ部材20、高さ倣い手段21、幅方向倣い手段22及び仕切板差込み手段23は、アーム28の先端部に取り付けられた第1シリンダ29によって上下動されるブロック本体30に取り付けられている。
【0031】
高さ倣い手段21は、仕切板9の第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に接触する接触部材31と、この接触部材31を第1アーム9A及び第2アーム9Bに対して接近離反方向に上下動させる第1駆動部である第1シリンダ29と、この接触部材31を水平方向に移動させて第1アーム9A及び第2アーム9Bと対向する上方位置と第1アーム9A及び第2アーム9Bと対向しない退避位置とに移動させる第2駆動部である第2シリンダ32と、からなる。
【0032】
接触部材31には、第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に対して点接触するローラが使用される。かかる接触部材31は、支持プレート33に取り付けられると共にパレット毎で仕切板9の幅寸法に生じるバラツキを吸収するべく複数個設けられている。この支持プレート33は、ブロック本体30に固定される第2シリンダ32に取り付けられ、該第2シリンダ32によって水平方向に移動されるようになっている。また、この接触部材31は、第1シリンダ29によって上下方向に昇降動され、第1アーム9A及び第2アーム9Bに接近してその上面に接触せしめられる。
【0033】
幅方向倣い手段22は、仕切板9の第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触する接触部材34と、この接触部材34を第1アーム9A及び第2アーム9Bに対して接近離反方向に水平移動させる第3駆動部である第3シリンダ35と、からなる。
【0034】
接触部材34は、支持プレート36に取り付けられる球体からなり、その球面形状とされた接触部位を前記第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触させる。支持プレート36は、前記ブロック体30に固定される第3シリンダ35によって水平方向に移動され、球面形状とした接触部材34の接触部位を、前記第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触させる。
【0035】
仕切板差込み手段23は、第1アーム9A及び第2アーム9Bの先端に設けられたスペース形成部材17の先端に当接する当接部材37と、この当接部材37を前記仕切板9を押し込む方向(図5(C)の矢印で示す方向)に押圧する弾性力を付与する弾性部材であるコイルバネ38と、からなる。
【0036】
当接部材37は、前記幅方向倣い手段22を水平移動させる前記第3シリンダ35に取り付けられるプレート39に設けられた当接部材取付部材40に固定されている。コイルバネ38は、同じく前記プレート39に設けられたバネ支持部材41と前記当接部材取付部材40との間に設けられたシャフト42に装着されている。この当接部材37は、例えば弾性に富んだゴムやウレタンなどからなる。
【0037】
跳ね上げ部材20は、前記した第3シリンダ35に取り付けられるプレート39に設けられた跳ね上げ部材取付部材43に固定されている。かかる跳ね上げ部材20は、略水平状態とされる第1の状態にある仕切板9の下に入り込んで(第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面に接触して)この仕切板9を跳ね上げる円柱形状をなすローラからなる。この跳ね上げ部材20は、ハンドリングロボット2がワーク取り出し装置7を上方に持ち上げたとき前記第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面に当接して仕切板9を回転させながら跳ね上げるようになっている。また、この跳ね上げ部材20は、前記第3シリンダ35の駆動により前記幅方向倣い手段22と共に水平移動し、第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面と対応する位置に配置されるようになされる。
【0038】
このように構成されたワーク取り出し装置7を備えた前記ハンドリングロボット2は、図示を省略する制御部からの指令を受けて作動し、レール1上を往復動すると共に、手首部分6に取り付けたワーク取り出し装置7をその指令に応じて動かすようになっている。
【0039】
「ワーク取り出し方法」
次に、前記したワーク取り出し装置7によって第1のパレット4に配置されたガラス3を取り出すワーク取り出し方法について説明する。
【0040】
図10から図17は、ワーク取り出し装置によって第1のパレットからガラスを取り出すワーク取り出し方法の一連の工程を示し、図10はワーク取り出し装置をハンドリングロボットで教示位置にアプローチさせる工程を示す全体図、図11はハンドリングロボットでワーク取り出し装置を教示位置にアプローチさせる工程を示す要部拡大図、図12は高さ倣い工程を示す要部拡大図、図13は幅倣い工程を示す要部拡大図、図14は跳ね上げ工程を示す要部拡大図、図15は仕切板を第2の状態に位置決め保持させる工程を示す全体図、図16は仕切板を第2の状態に位置決め保持させる工程を示す要部拡大図、図17は仕切板を跳ね上げた後にガラスを取り出す工程を示す全体図である。
【0041】
先ず、ハンドリングロボット2は、制御部からの指令を受けて取り出すべきガラス3が配置された第1のパレット4のところまで前記レール1に沿って移動する。そして、制御部は、図10に示すように、ハンドリングロボット2の手首部分6に取り付けたワーク取り出し装置7を予め教示された教示位置にアプローチさせる。このアプローチにより、ワーク取り出し装置7は、第1のパレット4の一番上にある仕切板9の近傍に配置される。
【0042】
次に、このワーク取り出し装置7に設けられた高さ倣い手段21で、このワーク取り出し装置7を前記仕切板9の高さ位置に位置合わせする(高さ倣い工程)。第1のパレット4は、各ガラスメーカの違いや加工寸法精度の誤差があるため、そのパレット(仕切板9を含む)の高さ寸法及び幅寸法にバラツキがある。この仕切板9の高さ寸法及び幅寸法のバラツキは、ガラス3をハンドリングロボット2で取り出す上で障害となり自動化の妨げとなるから、各パレット毎の実際の仕切板9の高さ位置及び幅位置に前記ワーク取り出し装置7を位置合わせする(倣わす)ことでこのバラツキに対応する。
【0043】
高さ倣い工程では、第2シリンダ32を作動させて高さ倣い手段21を、図11に示すように、第1アーム9A及び第2アーム9Bの上方位置に移動させる。このとき、高さ倣い手段21には第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に接触する接触部材31が水平方向(仕切板9の幅方向)に複数個設けられているため、仕切板9の幅方向位置が車種で異なり、或いは同じパレット内でも重ねて配置される仕切板9毎にその幅方向位置が異なることに対応させている。
【0044】
次に、第1シリンダ29を作動させて高さ倣い手段21を下降させ、図12に示すように、この高さ倣い手段21の接触部材31を前記第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に接触させる。図11から図14には、一方のアーム(第2アーム9B)のみを示してある。このとき、接触部材31は、複数個設けられていることからそれらのうちの何れかが第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に接触する。この接触部材31が第1アーム9A及び第2アーム9Bの上面に接触することで、前記仕切板9の高さ位置がハンドリングロボット2に教示され、その高さ位置に前記ワーク取り出し装置7が位置合わせされる(高さが倣う)。
【0045】
次に、このワーク取り出し装置7に設けられた幅方向倣い手段22で、このワーク取り出し装置7を前記仕切板9の幅方向位置に位置合わせする(幅方向倣い工程)。幅方向倣い工程では、第3シリンダ35を作動させて幅方向倣い手段22を、図13に示すように、仕切板9の第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接近させる。そして、この幅方向倣い手段22の接触部材34を、前記第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触させる。かかる接触部材34が第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触することで、前記仕切板9の幅方向位置がハンドリングロボット2に教示され、その幅方向位置に前記ワーク取り出し装置7が位置合わせされる(幅方向が倣う)。
【0046】
前記接触部材34が第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面に接触した状態においては、前記跳ね上げ部材20は、図13に示すように、これら第1アーム9A及び第2アーム9Bの下方に位置し、アーム下面に対して接触することなく所定の隙間を有した位置とされる。そして、略水平状態となる第1の状態にある仕切板9の下に前記幅方向倣い手段22の接触部材34が配置された状態からハンドリングロボット2にてこの仕切板9を跳ね上げる(跳ね上げ工程)。
【0047】
跳ね上げ工程では、ハンドリングロボット2の円弧動作で前記ワーク取り出し装置7を回動させて前記仕切板9を跳ね上げる。ワーク取り出し装置7をハンドリングロボット2の円弧動作で回動させると、先ず跳ね上げ部材20が、図14に示すように第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面に接触する。この跳ね上げ部材20が第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面に接触した時点で、一旦跳ね上げ動作を停止する。そして、第2シリンダ32を作動させて高さ倣い手段21を、第1アーム9A及び第2アーム9Bの上方位置から元の位置に退避させる。続いて、跳ね上げ動作を再開する。すると、仕切板9は、第1アーム9A及び第2アーム9Bの下面に接触した跳ね上げ部材20によって上方へと持ち上げられてゆく。
【0048】
前記仕切板9は、図5(A)に示す略水平状態である第1の状態から回転中心軸10を支点として図5(B)及び図15に示すように回転して跳ね上げられる。このとき、位置保持決め軸11は、逆L字状とされた第2カム溝13に沿ってスライド係合する。そして、仕切板9が最大限に跳ね上げられると(図5(B)の状態)、跳ね上げた仕切板9の下に配置されたガラス3がこのワーク取り出し装置7によって取り出せる状態(第2の状態)となる。
【0049】
仕切板9が第2の状態となると、図16に示すように、仕切板差込み手段23の当接部材37が第1アーム9A及び第2アーム9Bの先端に設けたスペース形成部材17に接触する。この当接部材37がスペース形成部材17に接触すると、今度は、ハンドリングロボット2は跳ね上げ動作を停止して仕切板差し込み動作に移行する(仕切板差し込み工程)。
【0050】
仕切板差し込み工程では、ハンドリングロボット2が仕切板9を押し込む動作となると、仕切板9は、図5(B)で示す第2の状態からコイルバネ38による弾性力によって押し込まれ、第1カム溝12に挿入係合される回転中心軸10及び第2カム溝13に挿入係合される位置保持決め軸11がそれぞれのカム溝に沿ってスライドし、それら第1カム溝12及び第2カム溝13の一番奥の位置決め保持位置まで移動せしめられる。これら第1カム溝12及び第2カム溝13の一番奥の位置決め保持位置まで回転中心軸10及び位置保持決め軸11が移動されると、仕切板9は、図5(C)に示すようにその跳ね上げ状態である第2の状態にロックされる。
【0051】
この仕切板差し込み工程においては、仕切板9を差し込む際の差し込み角度のバラツキを吸収するために、スペース形成部材17に接触させる当接部材37の接触部位を球面形状としており、さらに常時コイルバネ38で仕切板9を押圧するようにしているため、直接ハンドリングロボット2で仕切板9を押し込むことで差し込み角度の違う仕切板9の破損などを回避できる。
【0052】
そして、仕切板9を第2の状態にロックした後、第3シリンダ35を作動させて幅方向倣い手段22を第1アーム9A及び第2アーム9Bの側面から元の位置に退避させた後、跳ね上げた仕切板9の下に配置されたガラス3へと前記ワーク取り出し装置7を移動させる。次に、このワーク取り出し装置7に設けた吸着保持機構部19の吸着パッド保持部材26で前記ガラス3を吸着保持した後、ハンドリングロボット2でガラス3を第1のパレット4から取り出す。そして、取り出したガラス3を保持したワーク取り出し装置7を第2のパレット5へ搬送し、この第2のパレット5にガラス3を配置する。以上の工程を繰り返すことで、組み立て生産順番となるように第1のパレット4からガラス3を取り出して順次第2のパレット5へ移し替える作業を繰り返す。
【0053】
なお、上記した実施の形態では、全ての第1のパレット4にはガラス3を仕切板9の上に平置きにして段積みにしたが、図18に示すように、ガラス3を縦置きに配置させるパレット44(縦置きパレット44)を、前記第1のパレット4の数個と交換してハンドリングロボット2の走行方向に配置してもよい。この縦置きパレット44には、ガラス3を縦置きに配列支持させるガラス配置支持部材45がパレット底部に設けられると共に、ガラス3の縦置き状態を保持するためのガラス支持部材46がパレットサイド部に設けられている。さらに、この縦置きパレット44には、ガラス3の上端縁3aを押さえて当該ガラス3を前記ガラス配置支持部材45に押し付ける押さえ部材47が回動自在に設けられている。
【0054】
縦置きパレット44からガラス3を取り出すには、前記した高さ倣い手段21、幅方向倣い手段22、跳ね上げ手段及び仕切板差込み手段23を使用することなく吸着パッド保持部材26でガラス3を吸着してパレットから取り出す。
【0055】
本発明のワーク取り出し方法によれば、ガラス3を平置きさせる仕切板9を跳ね上げる前に、この仕切板9の高さ位置と幅方向位置にワーク取り出し装置7を位置合わせしてからこのワーク取り出し装置7に設けた跳ね上げ手段(跳ね上げ部材20)で仕切板9を跳ね上げるため、各パレット4間でその高さ及び幅に寸法誤差があってもパレット4からガラス3を取り出す作業を自動化することが可能となる。
【0056】
本発明のワーク取り出し装置によれば、跳ね上げ手段(跳ね上げ部材20)を略水平状態となる第1の状態にある仕切板9の下に入り込ませてこの仕切板9を跳ね上げるため、このワーク取り出し装置7を手首部分に取り付ける跳ね上げ部材20の疑似円弧動作で、前記仕切板9を跳ね上げることができる。
【0057】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9の高さ位置をハンドリングロボット2に教示させ、該ワーク取り出し装置7をその高さ位置に位置合わせする高さ倣い手段21を備えているので、各パレット4間で仕切板9の高さにバラツキがあってもその仕切板9の高さ位置にワーク取り出し装置7を位置合わせできる。
【0058】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9の幅方向位置をハンドリングロボット2に教示させ、該ワーク取り出し装置7をその幅方向位置に位置合わせする幅方向倣い手段22を備えているので、各パレット4間で仕切板9の幅方向位置にバラツキがあってもその仕切板9の幅方向位置にワーク取り出し装置7を位置合わせすることができる。
【0059】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9を弾性力で押し込んでこの仕切板9をガラス3の取り出し可能な第2の状態に位置決め保持させる仕切板差込み手段23を備えているので、仕切板9を第2の状態にロックさせることができる。
【0060】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9の上面に接触する接触部材31と、この接触部材31を仕切板9に対して接近離反方向に上下動させる第1駆動部である第1シリンダ29と、接触部材31を水平方向に移動させて仕切板9と対向する上方位置と対向しない退避位置とに移動させる第2駆動部である第2シリンダ32と、で高さ倣い手段21を構成したので、設備費用がかかる位置センサーなどを用いて位置認識をする必要が無くなり、装置コストを低減することができる。
【0061】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、高さ倣い手段21の接触部材31を複数個設けたので、仕切板9の幅寸法にバラツキがあってもそのバラツキを吸収することができる。
【0062】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9の側面に接触する接触部材34と、この接触部材34を仕切板9に対して接近離反方向に水平移動させる第3シリンダ35と、で幅方向倣い手段22を構成したので、同じく位置センサーなどを用いて位置認識をする必要が無くなり、装置コストを低減することができる。
【0063】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、幅方向倣い手段22の接触部材34のうち仕切板9の側面と接触する部位を球面形状としたので、仕切板9を第2の状態に位置決め保持させる差し込み角度のバラツキを吸収することができる。
【0064】
また、本発明のワーク取り出し装置によれば、仕切板9の先端と当接する当接部材37と、この当接部材37を仕切板9を押し込む方向に押圧する弾性力を付与する弾性部材38と、で仕切板差込み手段23を構成したので、直接ハンドリングロボット2で仕切板9を押すのを防止することでき、仕切板9の差し込み角度のバラツキによりこの仕切板9を損傷させるのを防止できる。
【0065】
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、上述の実施の形態は本発明の一例であり、これら実施の形態に制限されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】第1のパレットに配置されたガラスをワーク取り出し装置で取り出して第2のパレットへ移し替えるガラス移し替えシステムの配置図(レイアウト図)である。
【図2】第1のパレットの斜視図である。
【図3】仕切板とガラスとを交互に段積みした状態における第1のパレットの正面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】仕切板の跳ね上げ動作を示す図である。
【図6】ワーク取り出し装置の斜視図である。
【図7】ワーク取り出し装置の正面図である。
【図8】ワーク取り出し装置の平面図である。
【図9】ワーク取り出し装置の側面図である。
【図10】ワーク取り出し装置をハンドリングロボットで教示位置にアプローチさせる工程を示す全体図である。
【図11】ハンドリングロボットでワーク取り出し装置を教示位置にアプローチさせる工程を示す要部拡大図である。
【図12】高さ倣い工程を示す要部拡大図である。
【図13】幅倣い工程を示す要部拡大図である。
【図14】跳ね上げ工程を示す要部拡大図である。
【図15】仕切板を第2の状態に位置決め保持させる工程を示す全体図である。
【図16】仕切板を第2の状態に位置決め保持させる工程を示す要部拡大図である。
【図17】仕切板を跳ね上げた後にガラスを取り出す工程を示す全体図である。
【図18】ガラスを縦置きに配置させるパレットを示し、(A)はその平面図、(B)はその正面図である。
【符号の説明】
【0067】
2…ハンドリングロボット(ロボット)
3…ガラス3
4(4A〜4J)…第1のパレット
5…第2のパレット
6…手首部分(ハンドリングロボットの手首部分)
7…ワーク取り出し装置
8…支柱(第1のパレットの支柱)
9…仕切板
9A…第1アーム
9B…第2アーム
10…回転中心軸(仕切板に設けられた軸)
11…位置保持決め軸(仕切板に設けられた軸)
12…第1カム溝
13…第2カム溝
17…スペース形成部材
19…吸着保持機構部
20…跳ね上げ部材(跳ね上げ手段)
21…高さ倣い手段
22…幅方向倣い手段
23…仕切板差込み手段
26…吸着パッド
29…高さ倣い手段の第1シリンダ(第1駆動部)
31…高さ倣い手段の接触部材
32…高さ倣い手段の第2シリンダ(第2駆動部)
34…幅方向倣い手段の接触部材
35…幅方向倣い手段の第3シリンダ(第3駆動部)
37…仕切板差込み手段の当接部材
38…仕切板差込み手段のコイルバネ(弾性部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレットの支柱に形成されたカム溝に軸をスライド自在に係合させて略水平状態となる第1の状態とワークを取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態との間で開閉自在とされる仕切板を複数有し、略水平状態となる第1の状態にある各仕切板の上にワークを平置きして該仕切板と該ワークとを交互に段積みしてなるパレットからワーク取り出し装置にてワークを取り出すワーク取り出し方法であって、
前記仕切板を跳ね上げる前に、この仕切板の高さ位置に前記ワーク取り出し装置を位置合わせし、さらに仕切板の幅方向位置に前記ワーク取り出し装置を位置合わせした後、該ワーク取り出し装置に設けられた跳ね上げ手段で前記仕切板を跳ね上げると共に跳ね上げた仕切板をワークが取り出せる第2の状態に位置決め保持させた後に、その跳ね上げた仕切板の下に配置されたワークを取り出す
ことを特徴とするワーク取り出し方法。
【請求項2】
パレットの支柱に形成されたカム溝に軸をスライド自在に係合させて略水平状態となる第1の状態とワークを取り出せる跳ね上げ状態となる第2の状態との間で開閉自在とされる仕切板を複数有し、略水平状態となる第1の状態にある各仕切板の上にワークを平置きして該仕切板と該ワークとを交互に段積みしてなるパレットからワークを取り出すワーク取り出し装置であって、
前記第1の状態にある仕切板の下に入り込んでこの仕切板を跳ね上げ、該仕切板を前記ワークが取り出せる状態となる第2の状態とする跳ね上げ手段と、
前記仕切板が跳ね上げられることにより取り出し可能とされた前記ワークを保持するワーク保持手段と、を備えた
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項3】
請求項2に記載のワーク取り出し装置であって、
前記仕切板の上面に接触させてこの仕切板の高さ位置をロボットに教示させ、該ロボットの手首部分に取り付けられたワーク取り出し装置をその高さ位置に位置合わせする高さ倣い手段を備えた
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のワーク取り出し装置であって、
前記仕切板の側面に接触させてこの仕切板の幅方向位置をロボットに教示させ、該ロボットの手首部分に取り付けられたワーク取り出し装置をその幅方向位置に位置合わせする幅方向倣い手段を備えた
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項5】
請求項2から請求項4の何れか一つに記載のワーク取り出し装置であって、
前記仕切板が跳ね上げられて第2の状態とされたときに、この仕切板を弾性力で押し込んで前記軸を前記カム溝の位置決め保持位置に差し込んで該仕切板を第2の状態に位置決め保持させる仕切板差込み手段を備えた
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項6】
請求項5に記載のワーク取り出し装置であって、
前記高さ倣い手段は、前記仕切板の上面に接触する接触部材と、この接触部材を仕切板に対して接近離反方向に上下動させる第1駆動部と、この接触部材を水平方向に移動させて前記仕切板と対向する上方位置と該仕切板と対向しない退避位置とに移動させる第2駆動部と、からなる
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項7】
請求項6に記載のワーク取り出し装置であって、
前記接触部材は、水平方向に複数個設けられている
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項8】
請求項6に記載のワーク取り出し装置であって、
前記幅方向倣い手段は、前記仕切板の側面に接触する接触部材と、この接触部材を仕切板に対して接近離反方向に水平移動させる第3駆動部と、からなる
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項9】
請求項8に記載のワーク取り出し装置であって、
前記接触部材は、前記仕切板の側面と接触する部位が球面形状とされた
ことを特徴とするワーク取り出し装置。
【請求項10】
請求項5に記載のワーク取り出し装置であって、
前記仕切板差込み手段は、前記仕切板の先端と当接する当接部材と、この当接部材を前記仕切板を押し込む方向に押圧する弾性力を付与する弾性部材と、からなる
ことを特徴とするワーク取り出し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−133115(P2008−133115A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321566(P2006−321566)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】