説明

三次元撮像装置および物体の三次元画像の生成方法

【課題】三次元の物体の画像を生成する三次元撮像装置を提供する。
【解決手段】3D撮像装置101は、2組103a,103bの反射素子105と、撮像素子107と、プロセッサとを有する。撮像素子107は、物体111から発せられ、かつ2組103a,103bの反射素子105のそれぞれから反射された光線を用いて、2つの画像を取得する。プロセッサは、取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントを特定するように構成される。マッチングポイントの各組は、物体111の対応する単一の要素により発せられた個々の光線により生じたものである。また、プロセッサは、取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントの各組ごとに、物体111の対応する要素の位置を決定するように構成される。したがって、プロセッサは、物体111の複数の要素の決定された位置を用いて、物体111の3次元画像を生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元(3D)撮像装置および物体の3D画像の生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多視点撮像は、物体の3Dモデルを再構成するために用いられている。多視点撮像を実現するための方法としては、例えば、以下のものが挙げられる。
(i)多視点画像の所要数と同数のカメラを設置する方法。
(ii)2つのカメラを用いて、異なる視点から一対の二次元(2D)画像を取得し、補間を行うことにより中間視点を、ソフトウェアアルゴリズムに依存して決定する。これにより、3Dモデルの各ポイントが、2つのカメラにより取得されたそれぞれの画像における対応するエピポーラ線に基づいて決定される。すなわち、各画像の像面を操作する方法である。
(iii)3Dモデルを再構成すべく、取得した複数の画像の各画素における深度情報を提供する深度キー(depth keys)を内蔵した、複数のカメラに依存する方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
方法(i)および(iii)は、高度なハードウェアに依存するものである。方法(i)は、取得した大量のデータにより、ユーザが所望とする任意の視点画像を得ることができるという利点がある。しかしながら、方法(i)の場合、多数のカメラが必要であり、そのようなシステムを構築し維持することは、技術的にも経済的にも実用的ではない。さらに、そのようなシステムは、取得したデータの多くが余剰であるため、非効率的でもある。直交座標空間(Cartesian space)における複数のカメラの零面(zero-plane)近傍に位置する物体の部位について、隣接する複数対のカメラがほとんど同一の画像を取得してしまうからである。
【0004】
これに対し、方法(ii)は、ハードウェアの代わりに、高度なソフトウェアに依存するものである。方法(ii)の場合、一対のカメラのみで十分であるので、技術面およびコスト面において、方法(i)よりも実行可能性のある選択肢である。ただし、中間視点の精度は、ディスオーダー(物体が一方のカメラからは見え、他方からは見えないという物体の特性に起因するもの)、誤ったマッチング、および、オクルージョン(いずれのカメラにも視認できない物体の部位が存在するもの)に起因した情報の欠如、などの要因によって一般的に損なわれることになる。この方法は、上記の3つの方法の中では、完全な画像を最も保証できないものであり、完全な補間は、いかなる場合においても実質的に不可能である。方法(iii)の場合、深度カメラを用いて取得した複数の画像の、各画素に与えられた深度情報の分解能および精度は、一貫性に欠ける上、オクルージョン等の不都合にも影響を受けやすい。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、少なくとも上述した不都合を改善する3D撮像装置および物体の3D画像の生成方法を提供し、かつ、代替的な3D撮像装置および代替的な物体の3D画像の生成方法の双方を一般公衆に提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、少なくとも2組の反射素子を有する、3D撮像装置を提案する。少なくとも2組の反射素子は、それぞれ、物体の個々の部分からの光線を、撮像素子に向かって反射させるように配置されている。複数組の反射素子は、撮像対象としての物体に対向して設けられている。複数の反射素子は、撮像装置が、3D撮像装置の動作中に、少なくとも2組の反射素子のそれぞれから画像を取得するように選択および配置され、あるいは選択または配置されている。取得した画像における複数組のマッチングポイント(または、2組の反射素子が設けられている場合、複数対のマッチングポイント)を特定する、すなわち、物体の同じ要素から発せられる光を用いたのならば生じたはずの複数のポイント、を特定することにより、その要素の位置を割り出すことができる。複数のそのような要素から、3D空間における物体の外形を決定することができる。
【0007】
詳細には、本発明の第1の側面は、3D物体の画像を生成する3D撮像装置を提案する。3D撮像装置は、(i)少なくとも2組の反射素子と、(ii)撮像素子と、(iii)上記の演算を行うプロセッサとを備えている。
【0008】
複数の反射素子をそれぞれ有する少なくとも2組の反射素子を設けることにより、この少なくとも2組の対応する反射素子は、物体の様々な視点画像を反射させる。反射された様々な視点画像は、そののち、撮像素子により取得される。ここで、本発明の方法の好適な実施の形態は、上述の方法(i)のような高度な装置を用いずに行われる。さらに、上記の方法(iii)とは異なり、各視点における深度情報を取得する必要がないので、帯域が節約されるとともに、データ保存に関する必要性やのちのデータ処理時間が減少する。
【0009】
さらに、複数組の反射素子が、方法(ii)において用いられる2つのカメラのレンズがカバーする範囲よりも広い領域を一括してカバーするように(すなわち、物体の周囲のより広い角度範囲をまとめて定めるように)、これらの複数組の反射素子を配置することができるので、ディスオーダーやオクルージョンの恐れが低い。
【0010】
3D撮像装置は、例えば、光線が物体と撮像素子との間を進む際の距離が光線によって異なることに起因して、複数の画像においてディストーションが生じる可能性を考慮するため、取得した複数の画像を正規化するように構成してもよい。この正規化は、例えば、取得した画像のうちの1つの画像における複数の列の高さが、他のそれぞれの画像における対応する複数の列の高さと同じになるように、取得した画像のうちの1つの画像における複数の列をリサイズすることにより行われる。これは、三次元物体の形状に近似する既知の形状である、基準基線を用いることにより行うことができる。この基線上において、複数のサンプリングポイントが、定義されている。各サンプリングポイントは、そのサンプリングポイントから光線が全方位に発せられたと仮定した場合に、そのような光線のうちの2つの光線が、第1の素子組のうちの1つの素子および第2の素子組のうちの1つの素子によりそれぞれ反射され、第1の画像および第2の画像の対応するポイントを形成するような、サンプリングポイントである。したがって、これらの(仮想的な)光線は、物体により発せられ、かつ複数の画像を生成させたであろう実際の光線に近似している。複数のサンプリングポイントの位置と、複数の反射素子の反射特性とを用いることにより、実際の光線がその複数のサンプリングポイントにおいて発せられたと仮定した場合に生じたであろうディストーションの量を算出することができる。そして、このディストーションを補正するために、正規化を行う。
【0011】
取得した複数の画像の正規化は、取得した複数の画像のそれぞれにおける複数のマッチングポイントを特定する上で、例えば、エピポーラマッチングを行う際に必要となる。エピポーラマッチングは、例えば、取得した複数の画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における対応するエピポーラ線と比較するものである。その結果、取得した画像のそれぞれの各行に沿う対応画素は、例えば、共通のエピポーラ線を有することになる。
【0012】
あるいは、3D撮像装置は、例えば、取得した複数の画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における複数のエピポーラ線と比較するようにしてもよい。その結果、例えば、取得した複数の画像のうちの1つの画像の各行に沿う画素は、他の取得した複数の画像のそれぞれにおける複数の行に沿う画素とマッチングされる。この場合、例えば、マッチングした画素の特性の多少の違いが許容されることにより、エピポーラマッチングのロバスト性が有利に向上する。そのような違いは、例えば、基準基線が、物体の外形から過剰に逸脱していることにより生じる。
【0013】
さらに、2組の反射素子は、例えば、共通面などの共通表面の上に配置されている。共通表面は、例えば、基準基線と平行にしてもよい。この場合、物体の外形が、基準基線に対してほぼ法線方向の角度で、光線を反射素子のそれぞれに放つため、3D撮像装置は、例えば、オクルージョンなどの懸念を減少させることができる。
【0014】
いくつかの実施の形態では、グループ化された第1組の反射素子は、同じくグループ化された第2組の反射素子から離間して設けられている。
【0015】
あるいは、例えば、上記少なくとも2組の反射素子は、交互配置されている。この場合、対応する複数の素子が十分に離間している場合と比較して、一方の画像では視認され他方の画像では遮蔽されるポイントの数が減少するため、マッチングポイントの数を増加させ得るという利点がある。さらに、そのような実施の形態の場合、より広い物体の視野角を可能としつつ、上記少なくとも2組の反射素子が同じ物理的空間を占めることが可能とされる。
【0016】
例えば、反射素子のそれぞれを、適宜ホログラフィック光学素子としてもよい。ホログラフィック光学素子は軽量であるので、それらを容易に設置することができる。さらに、ホログラフィック光学素子を、異なる反射角を有するように構成することができるので、3D撮像装置の製造について設計柔軟性がある。
【0017】
本発明の第2の側面は、物体の3D画像の生成方法を提供する。この方法は、以下の工程を含んでいる。
(i)物体に対して、少なくとも2組の反射素子を配置する工程。
(ii)少なくとも2組の反射素子に対して、撮像素子を配置する工程。
(iii)撮像素子を用いて、少なくとも2組の反射素子のそれぞれから反射された画像を取得する工程。
(iv)各々の組が、物体の対応する単一の要素により発せられた個々の光線により生じたものである、取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントを特定する工程。
(v)取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントの各組を用いて、物体の対応する要素の位置を決定する工程。
(vi)物体の複数の要素の決定された位置を用いて、物体の画像を生成する工程。
【発明の効果】
【0018】
本発明の三次元撮像装置および三次元画像の生成方法によれば、2組の反射素子から反射された光線を用いて2つの画像を取得し、その取得画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントを特定し、そのマッチングポイントの各組ごとに、物体の要素の位置を決定し、それに基づいて物体の画像を生成するようにしたので、少なくとも上述した不都合を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】3D空間における物体の外形に基づき導出された基準基線に対して配置された2組のホログラフィック光学素子と、同様に配置された撮像素子とを有する3D撮像装置の実施の形態を示す図である。
【図1b】図1に示す実施の形態を横方向から見た図である。
【図2a】図1に示す複数のホログラフィック光学素子のうちの1つにより発揮される光学的機能を示す図である。
【図2b】図2aに示すホログラフィック光学素子を構築する方法を示す図である。
【図3】図1に示す3D撮像装置のホログラフィック光学素子の代わりに用いられる複数のミラーの配置構成を示す図である。
【図4】図1に示す実施の形態の一部を拡大して示すとともに、図1に示す3D撮像装置の、対応するホログラフィック光学素子により反射された各データセット間におけるサイズの違いを示す図である。
【図5】図1に示す3D撮像装置により取得された、正規化を行う前後の各データセットを示す図である。
【図6a】図5に示す正規化されたデータセットの各行における対応する画素をマッチングさせる場合を示す図である。
【図6b】図5に示す正規化されたデータセットの各行における対応する画素をマッチングさせる場合を示す他の図である。
【図7】物体の外形のポイントを決定する方法を示す図である。
【図8】物体の外形を再構成する方法を示す図である。
【図9】物体の全方位視点からの画像を取得するように配置された、図1に示す4つの3D撮像装置を示す図である。
【図10】物体の3D画像を生成するための各工程を示すフローチャートである。
【図11a】3D撮像装置の他の実施の形態を示す上面図である。
【図11b】3D撮像装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図12】3D撮像装置のさらに他の実施の形態を示す図である。
【図13a】3D撮像装置のさらに他の実施の形態を示す上面図である。
【図13b】3D撮像装置のさらに他の実施の形態を示す側面図である。
【図14a】ホログラフィック光学素子の代わりに用いられる機械加工ブロックの斜視図である。
【図14b】図14aに示す機械加工ブロックのB−B線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1aは、一実施の形態に係る3D撮像装置101を示す図である。この3D撮像装置101は、三次元形状(すなわち、その表面上の複数のポイントのすべてが二次元の共通面上に沿って位置していない)を有する物体111(図示せず)を撮像するように構成されている。3D撮像装置101は、(i)複数の反射素子105を有する2つの二次元(「2D」)アレイ103a,103bと、(ii)撮像素子(図1aでは電荷結合素子107として示す)と、(iii)プロセッサ(図示せず)とを備えている。プロセッサは、例えば、デル社のワークステーション「Dell Dimension T7400」である。
【0021】
アレイ103a,103bは、撮像対象としての物体111に対向するように配置されている。物体111の形状は、当初は不既知である。ただし、以下では、「r」として示す半径を有するとともに、図1aでは紙面垂直方向である長さ方向を有する、円筒の表面の部分に近似した形状であると仮定して説明する。この円筒形状は、「基線」109と称する。基線109は、図1aでは円筒形状の断面である円形の形状を呈している。例えば、物体111が人物の身体であると仮定した場合、基線109は、その人物の身長方向に平行な軸を有する円筒形状となり得る。なお、本実施の形態の変形例では、基線109は異なる選択された形状を有してもよい。例えば、人体の頭の部分を撮影する場合、基線109は、円形の円筒形状よりも楕円形の円筒形状を有する方がよいこともある。
【0022】
ユーザは、はじめに物体111の長さ方向を見積もり、基線109を導出し、アレイ103a,103bが基線109から距離dだけ離れた共通面に位置するようにこれらのアレイ103a,103bを配置する。この共通面は、(i)物体111の長さ方向(すなわち、紙面垂直方向)と、(ii)物体111の長さ方向に対して法線方向である第2の方向(すなわち、図1aの左右方向)とを含んでいる。アレイ103a,103bは、第2の方向に互いに離間している。共通面の、基線109の中心線からの距離は、d+rである。
【0023】
アレイ103a,103bは、それぞれ、図1aにおいて左右方向である方向に有限に広がっているとともに、図1aにおいて紙面垂直方向の縦軸に平行な方向にも広がっている。すなわち、図1aは、アレイ103a,103bのそれぞれを「真横向き」に見た場合を示している。図1bは、図1aにおいて左右方向の方向に見た場合の同じ3D撮像装置101を示している。図1bは、同様にアレイ103a,103bを「真横向き」に見た場合である。
【0024】
図1aおよび図1bに示すように、反射素子105は、物体111から得られた光を反射させ、その光を電荷結合素子107に向けて導くという主たる機能を有する。反射素子105がこの機能を如何にして行うかについては以下に詳細に説明する。アレイ103a,103bは、それぞれ、例えば、反射素子105を有する矩形状の二次元アレイである。すなわち、各アレイ103a,103bは、例えば、物体111の長さ方向にそれぞれ延在する反射素子105の列の組か、あるいは、図1において左右方向にそれぞれ延在する反射素子105の行の組として考えることができる。図1aおよび図1bは、アレイ103a,103bのそれぞれにおいて、物体111の長さ方向に延在するとともに、図1aの左右方向に延在する、19×19個の反射素子105が設けられている場合を示している。ただし、他の実施の形態として、他の個数の反射素子105を設けるようにしてもよい。いずれの場合であっても、各アレイにおける反射素子105の列の数は、「n」(例えば、n=19)として表され、以下では、指数i=1,2,…,n−1,を用いて、n列の反射素子105を示すようにしている。
【0025】
電荷結合素子107は、反射素子105を有する2組のアレイ103a,103bに対して配置され、反射素子105により反射された物体111の虚像を取得するように構成されている。反射素子105により電荷結合素子107に向かって反射された光線は、図1aに示すように、反射素子105の共通面からの垂直距離「e」の位置であって、最も右側の反射素子105からのオフセット距離の位置において収束される。電荷結合素子107は、すべての光線を取得するのに十分な分解能を有している。
【0026】
反射素子105と、電荷結合素子107と、円筒状基線109との相対配置は、図示しないレベルゲージにより測定される。ただし、レーザ測定器などの他の計測ツールを用いてもよい。
【0027】
第1の実施の形態において、反射素子105は、ホログラフィック光学素子である。図2aは、複数のホログラフィック光学素子105のうちの1つのホログラフィック光学素子105により果たされる機能を示している。このホログラフィック光学素子105は、破線で示す概念的な法線方向を有している。ホログラフィック光学素子105は、一回反射のみ可能となっている。具体的には、所定の一方向に(法線方向から「p」により示す角度で)ホログラフィック光学素子105に入射した入射光線を反射させ、これにより別の所定方向(法線方向から「q」により示す角度で)の出射光線を発生させる。これらの2つの方向は、図1aの紙面上に位置している。
【0028】
ここで、図1aに示すように、2つのアレイ103a,103bにおいて同じ指数iを有する、対応する複数対の光学素子105を考えてみる。例えば、そのような一対としては、いずれもi=1である、各組103a,103bにおいて最も左側のホログラフィック光学素子105が挙げられる。光学素子105の各対には、対応するi番目のサンプリングポイント113が円筒状基線109上に存在している。この対応するサンプリングポイント113は、光学素子105の各対について、その光学素子105に対応する方向(図1aにおいてbiにより示す)に存在している。なお、この角度は、光学素子105の各対ごとに異なっている。具体的には、i番目のサンプリングポイント113は、各i番目のホログラフィック光学素子105について、角度biが、図2aにおいてこれに対応する「p」により示す角度とほぼ等しくなるような基線109上のポイントとなっている。したがって、各ホログラフィック光学素子105は、各組103a,103bから、電荷結合素子107に向かって異なる光線を反射させるようになっている。
【0029】
すなわち、仮に2つの光線が、i番目のサンプリングポイント113からそれぞれi番目の一対の光学素子105に向かって発せられたとすると、これらの光線は、各光学素子105により反射され、図2aにおいて「q」により示す個々の方向に向かって、電荷結合素子107へと伝達される。そのため、各組103a,103bにおける最も左側のホログラフィック光学素子105は、最も左側のサンプリングポイント113から発せられる光線を電荷結合素子107に向かって反射させ、各組103a,103bにおける左側から2番目のホログラフィック光学素子105は、左側から2番目のサンプリングポイント113から発せられる光線を電荷結合素子107に向かって反射させる(以下同様に続く)。なお、角度「p」および角度「q」は、i番目の対の光学素子ごとに異なり、さらに、異なる指標iごとに異なっている。具体的には、pi,set1/qi,set1およびpi,set2/qi,set2が、アレイ103aおよびアレイ103bのホログラフィック光学素子105の入射角および反射角をそれぞれ表していると仮定すると、pi,set1は、pi,set2とは異なっており、同様にqi,set1は、qi,set2とは異なっている。また、pi,set1の値は、異なる指標iごとにそれぞれ異なっており、同様にqi,set1の値は、異なる指標iごとにそれぞれ異なっている。
【0030】
基線109上のi番目のサンプリングポイント113の角度位置は、aiにより示される。i番目の一対のホログラフィック光学素子105のそれぞれにより反射された光線は、kiにより示される角度で電荷結合素子107へと伝達される。角度kiは、ホログラフィック光学素子105の各対ごとに異なっており、かつ、それらのホログラフィック光学素子105のそれぞれについて、90°−bi(biは、図2aに示されている「p」と同様である)の対応する値とほぼ等しい値の角度である。
【0031】
以上のことから、ホログラフィック光学素子105の各列は、物体111における対応するストリップ(基線109の軸に平行に延在したほぼ直線のもの)の画像を受け取る電荷結合素子107に関与している。また、電荷結合素子107は、物体111のそのようなストリップのそれぞれについて、アレイ103a,103bのそれぞれの各列から、2つの異なる画像を受け取ることとなる(必ずしも、同じiの値を有する複数の光学素子105からではない)。
【0032】
したがって、3D撮像装置101により再構成される物体111の分解能は、(i)ある基準基線に対する、各組103a,103bにおける反射素子105の個数、および、(ii)各組103a,103bにおける反射素子105のある個数についての、3D空間における物体111をカバーする範囲、などといった要因に左右されることとなる。例えば、3D撮像装置101は、基準基線109から発せられる光線が、特定の角度領域における物体111から発せられる対応する光線を表すように、その特定の角度領域における物体の外形を再構成するように構成し得る。これにより、例えば、限られた数の反射素子によって物体の分解能が損なわれることがないようにすることができる。
【0033】
図2bは、感光性樹脂材料から構成される複数のホログラフィック光学素子105のうちの1つのホログラフィック光学素子105を、所望入射角pおよび所望反射角qを予め決定した後に、レーザ光源201または任意のコヒーレント光源を用いて構成する方法を示す図である。ビームスプリッタ203は、レーザ光源201からのレーザ光を、第1の副レーザ光205aと、第2の副レーザ光205bとに分離する。第1の副レーザ光205aは、所望入射角pでホログラフィック光学素子105と交差し、第2の副レーザ光205bは、ミラー209により反射されるとともに、所望反射角qでホログラフィック光学素子105と交差する。ホログラフィック光学素子105の反射特性は、感光性樹脂材料に関連してレーザ光205の角度を変えることにより、構築中に変えることができる。
【0034】
ホログラフィック光学素子105は、所望入射角pおよび所望反射角qを得るべく、角度を有して傾斜した平坦ミラーと本質的に同じ反射特性を有している。そのため、ホログラフィック光学素子105の代わりに、任意の種類のミラー状の反射素子を用いることができる。例えば、図3は、反射素子としての平面ミラー301の配置構成を示している。この場合、平面ミラー301のそれぞれは、正確な反射を得るべく、それ自体の個々の傾斜角を用いて独立して配置させることが必要となる。したがって、平面ミラー301の固有の傾斜角は、目に見えて明らかである。これに対して、図1aに示す配置構成の場合、ホログラフィック光学素子105は傾斜させる必要がない。
【0035】
各組103a,103bの、対応するホログラフィック光学素子105間における入射角biおよび反射角kiは異なっているが、このことは、図1の実施の形態の一部を示す図4に示すように、電荷結合素子107により取得された複数の虚像(または複数のデータセット)が、異なるサイズを有することになることを意味している。したがって、エピポーラ幾何学に基づいて取得した複数のデータセットのマッチングを行う前に、取得した画像を正規化する必要がある。さもなければ、取得したデータセット間のエピポーラ線がマッチングしなくなる。
【0036】
具体的には、複数のホログラフィック光学素子が配置された直線面に関連して、電荷結合素子107と複数のデータセットの対応する画素との間の垂直距離の比に基づき、複数のデータセットのうちの1つのデータセットにおける複数の画素列を、「正規化因子(normalization factor)」を用いてリサイズすることにより、取得した複数のデータセットを正規化する。ホログラフィック光学素子105と、円筒状基線113と、電荷結合素子107との相対配置は既知であるので、図4に示すように、一般的な三角法による計算を用いることにより、正規化因子を導き出すことができる。
【0037】
図5における上段の行は、ホログラフィック光学素子105の各組103a,103bのそれぞれから撮像素子107により取得したデータセットを示している。この上段の行は、2つの取得画像を示しており、左側の画像(「データセット2」)は、図1から見た場合に、ホログラフィック光学素子105の右側の組103bから取得した画像、右側の画像(「データセット1」)は、同様に図1から見た場合に、ホログラフィック光学素子105の左側の組103aから取得した画像である。図5から見られるように、各組103a,103bの、対応するホログラフィック光学素子105間における入射角biおよび反射角kiの違いに起因して、「データセット1」の複数の列は、「データセット2」において対応する複数の列よりも高くなっている。そのため、エピポーラ幾何学に基づいて各データセットのマッチングを行う前に、「データセット1」を正規化する必要がある。詳細には、データセットの正規化は、上述した正規化因子を用いて、「データセット1」の各列をリサイズすることにより行われる。図5における下段の行の右側の画像は、正規化された「データセット1」を示している。この場合、正規化されたデータセットの各列は、結果として「データセット2」の対応する列と同じ高さを有している。
【0038】
プロセッサは、データセットを正規化したのち、これらのデータセットにおけるマッチングする複数の列を特定することが可能となる。これは、例えば、複数のデータセットのうちの1つのデータセットにおけるエピポーラ線を、他のデータセットにおける対応するエピポーラ線と比較することにより行われる。具体的には、プロセッサは、物体111上の同一のポイントに対応する、図5の下部の左右の画像のそれぞれにおける複数の画素対を導出する。なお、物体111上の所定のポイントに対応する2つの画素は、多くの場合、図5の下部の2つの画像における同じ行に位置している。これは、図6aおよび図6bに示されている。図6aおよび図6bは、左側の画像(データセット1に対応する画像)の7番目の行における各画素を、右側の画像(データセット2に対応する画像)の7番目の行における対応する画素とマッチングさせる場合を示している。画素のマッチングは、ダイナミックプログラミング、ウィンドウベース、およびグラフカット等の、任意の周知のマッチング法を用いて行うことができる。
【0039】
あるいは、プロセッサを用いて、複数のデータセットのうちの1つのデータセットにおけるエピポーラ線を、他のデータセットにおける複数のエピポーラ線と比較することにより、データセットのマッチングを行うこともできる。すなわち、複数の画像のうちの1つの画像におけるある特定の行の各画素を、取得された他のそれぞれの画像における任意の複数の行からの個々の画素とマッチングさせる。これにより、画素マッチングの際に用いられるエピポーラ拘束における誤差が調整されるため、例えば、エピポーラマッチングのロバスト性が向上する。
【0040】
2つのマッチングする画素が決定されると、これらに対応する光線が特定されたのち、これらの2つの光線のインターセプションポイントが探し出される。これは、物体111の表面上に位置しているはずである。図7は、データセット1の光線i=7と、データセット2の光線i=1との交点に位置する、「DPマッチング」として示すインターセプションポイントの発見方法を示す図である。基線109を用いたバックワード計算を行うことにより、図7に示すように、インターセプションポイント「DPマッチング」の三次元位置を発見することができる。この処理を、個々の画像における一連のマッチング画素に対して繰り返すことにより、3D空間における物体111の外形における様々なポイントを、プロセッサにより幾何学的に決定することができる。
【0041】
図8は、複数のデータセットの5番目の行と5番目の行との間でマッチングした10対の画素を示している。したがって、プロセッサは、複数対の光線の10個の交点を特定し、円筒状基線109に対する、3D空間における物体111の外形の10個のポイントを決定する。物体111の外形のこれらの10個のポイントを結ぶことにより、物体111の部分的な3D画像を、3D撮像装置101を用いて再構成することができる。物体111の異なる複数の外形を、複数のデータセットにおける対応する複数の行に関連して再構成することにより、物体111の3D画像を、3D撮像装置101を用いて再構成することができる。
【0042】
図9は、物体の全方位の複数視点画像を取得するように配置された、4つの3D撮像装置101のインスタンスを示す図である。隣接する3D撮像装置101のインスタンスは、物体111の全方位の複数視点画像を取得すべく、90°のオフセットで基線109の中心の周囲に配置されている。物体の全方位の3D画像を再構成する場合も、既に上述した同様のコンセプトが適用される。
【0043】
<物体の3D画像の生成方法>
図10は、物体の3D画像の生成方法を示すフローチャートである。この方法は、以下の工程を含むものである。
(i)物体の外形に基づく、3D空間における基準基線を導出する工程1001と、
(ii)基準基線上の複数のサンプリングポイントを決定する工程1003と、
(iii)複数のサンプリングポイントに対して、少なくとも2組の反射素子を配置する工程1005と、
(iv)少なくとも2組の反射素子に対して、撮像素子を配置する工程1007と、
(v)撮像素子を用いて、反射素子の各組により反射された物体の複数の虚像(または複数のデータセット)を取得する工程1009と、
(vi)取得した虚像のそれぞれにおける、物体の対応する要素の位置を決定するために用いられる、複数対のマッチングポイントを特定する工程1011と、
(vii)物体の決定された位置を用いて、物体の3D画像を生成する工程1012。
【0044】
特に、取得した虚像のそれぞれにおける、複数対のマッチングポイントを特定する工程1011は、以下の工程を含んでいる。
(a)取得した複数のデータセットを正規化する工程1011aと、
(b)取得した複数のデータセットのエピポーラマッチングを行う工程1011b。
【0045】
また、物体の決定された位置を用いて、物体の3D画像を生成する工程1012は、以下の工程を含んでいる。
(c)物体の外形上の様々なポイントを決定する工程1012aと、
(d)決定された様々なポイントに基づき、3D空間における物体の外形を再構成する工程1012b。
【0046】
この方法は、例えば、上記工程により決定された物体の複数の異なる外形に基づき、その物体の3Dモデルを再構成する工程をさらに含む。
【0047】
<3D撮像装置の各種変形例>
請求の範囲に記載の発明の範囲および精神に逸脱することなく、上述した3D撮像装置の種々の変形が可能である。
【0048】
例えば、図11aおよび図11bは、他の実施の形態に係る3D撮像装置1101の上面および側面をそれぞれ示している。この実施の形態では、2つの異なる組1105a,1105bのホログラフィック光学素子1103が交互配置されている。また、電荷結合素子1107が、図1に示す場合のように最も右側のホログラフィック光学素子からオフセット距離だけ離間した位置に配置される代わりに、ホログラフィック光学素子1103の上方に配置されている。この配置構成により、例えば、コンパクトな構造を有する3D撮像装置1101が得られる。
【0049】
また、図12は、さらに他の実施の形態に係る3D撮像装置1201を示している。図11に示した3D撮像装置1101と同様、2つの異なる組1205a,1205bのホログラフィック光学素子1203は、交互配置されている。ただし、これらの組1205a,1205bのホログラフィック光学素子1203は、共通面の上に配置されているのではなく、円筒状基線1207と同軸である円筒共通面の上に配置されている点で、図11に示した3D撮像装置1101と異なっている。複数のホログラフィック光学素子1203は、円筒状基線1207に対して平行に配置されているため、光線は、複数のサンプリングポイント1209から、その円筒状基線1207に対して法線方向の角度でホログラフィック光学素子1203に向かって発せられる。これにより、例えば、オクルージョンの問題が有利に軽減される。なお、本実施の形態では、電荷結合素子(図12では図示せず)の円筒状基線1207の中心部が撮像対象の物体により占められていない場合、その電荷結合素子をその円筒状基線1207の中心部に設けることができる。この場合、複数のデータセットは、左右対称配置となる。この左右対称配置の実施の形態の場合、撮像対象としての物体の各ポイントから発せられた光線対は、電荷結合素子に向かって同じ方向に進むため、正規化工程は不要である。
【0050】
図13aおよび図13bは、さらに他の実施の形態に係る3D撮像装置1301の上面および側面をそれぞれ示している。この実施の形態では、上述した3D撮像装置1101および1201の実施の形態と同様に、2つの異なる組1305a,1305bのホログラフィック光学素子1303が、やはり交互配置されている。ただし、組1305bの各ホログラフィック光学素子1303は、組1305aにおけるその対応するホログラフィック光学素子1303よりも、右側に向かって横方向に距離を置いて離間している点で、上述した3D撮像装置1101および1201の実施の形態と異なっている。この距離は、組1305a,1305bのいずれかの隣接する光学素子1303間の間隔よりも大きい。
【0051】
3D撮像装置の他の変形例も可能である。例えば、異なる形状の複数の基準基線が3D空間において物体の複数の外形におおよそ類似する限り、そのような異なる形状の複数の基準基線を用いてもよい。
【0052】
また、再構成された物体の外形の精度および/または3Dモデルの精度は、各組における反射素子の個数に左右される。そのため、例えば、各組に数十の反射素子を設けてもよく、または、各組に数百または数千もの範囲の反射素子を設けてもよい。
【0053】
電荷結合素子107は、例えば、ピンホールカメラとしてもよい。あるいは、電荷結合素子107を、例えば、デジタル一眼レフ(DSLR:Digital Single-Lens Reflect)カメラとしてもよい。
【0054】
さらに、例えば、一体ブロックに対し精密機械加工を施すことにより、複数の反射素子を形成するようにしてもよい。図14aは、精密機械加工が施された一体ブロック1401を示す斜視図である。なお、図示を簡略化するため、機械加工表面1403の数を減らして示している。一体ブロック1401の各機械加工表面1403は、固有の傾斜角と、物体の異なる視点画像を反射させるためのミラーとを有している。図14bは、図14aに示した一体ブロック1401のB−B´線に沿う断面図である。図14bから見られるように、2組の反射素子は、交互配置されている。この場合、最も左側の機械加工表面1403は、アレイ103aの第1の反射素子105(すなわち、i=1)に対応し、左側から2番目の機械加工表面1403は、アレイ103bの第1の反射素子105(すなわち、i=1)に対応し、左側から3番目の機械加工表面1403は、アレイ103aの第2の反射素子105(すなわち、i=2)に対応している(以下同様に続く)。アレイ103a,103bの対応する反射素子105間の素子間隔(すなわち、分離距離)は、0.5mmである一方、アレイ103a,103bのそれぞれの連続する反射素子105間の素子間隔は、1mmである。
【0055】
各反射素子105の角度精度は重要であることから、精密加工装置の精度(すなわち、公差仕様)を評価し、精密加工装置が上記要件を確実に満たすようにする必要がある。
【0056】
このような要件を満たすいくつかの選択肢として、例えば、コンピュータ機械制御(CNC:Computer-Mechanical-Control)装置、および研削盤などが挙げられる。CNC加工の場合、機械加工表面が物体の様々な視点画像を反射するようにするために、ミラーコーティングが必要となり得る。一方、研削盤の場合、研削された表面は物体の様々な視点画像を反射させるのに十分に平滑であるので、ミラーコーティングを追加して行うことは通常不要である。
【0057】
ホログラフィック光学素子を用いることにより、設計および実装の観点から、一体ブロックを精密機械加工する場合からは得られない多くの柔軟性が得られる。しかしながら、ホログラフィック光学素子の代わりに機械加工ブロックを用いた場合、ホログラフィック光学素子を用いた場合と比較してより実用的な実装が得られる。つまり、精密機械加工の精度が精密加工装置によって保証されている限り、一体ブロックの各機械加工表面の傾斜角の精度を確保することができるからである。一方、ホログラフィック光学素子を用いた場合であっても、ポリマーの回折効率が1未満であることや、3色(すなわち、赤色、緑色、および青色)が共通点で収束しないなどの懸念事項に取り組むことが必要である。こうした懸念事項が十分に対応されていることを前提とした場合、ホログラフィック光学素子を用いることは、一体ブロックを精密機械加工する場合よりも好ましい。
【符号の説明】
【0058】
101,1101,1201,1301…3D撮像装置、103a,103b,1105a,1105b,1205a,1205b,1305a,1305b…アレイ(組)、105,1103,1203,1303…反射素子(ホログラフィック光学素子)、107,1107…電荷結合素子(撮像素子)、109,1207…基線(円筒状基線)、111…物体、113,1209…サンプリングポイント、201…レーザ光源、203…ビームスプリッタ、205a…第1の副レーザ光、205b…第2の副レーザ光、209…ミラー、301…平面ミラー、1001…導出工程、1003…測定工程、1005…配置工程、1007…配置工程、1009…取得工程、1011…特定工程、1011a…正規化工程、1011b…エピポーラマッチング工程、1012…生成工程、1012a…決定工程、1012b…再構成工程、1401…一体ブロック、1403…機械加工表面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元の物体の画像を生成する三次元撮像装置であって、
少なくとも2組の反射素子と、
前記物体から発せられ、かつ前記少なくとも2組の反射素子のそれぞれから反射された光線を用いて、2つの画像を取得する撮像素子と、
各々の組が、前記物体の対応する単一の要素により発せられた個々の前記光線により生じたものである、前記取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントを特定する第1の工程と、前記取得した画像のそれぞれにおける前記複数組のマッチングポイントの各組ごとに、前記物体の前記対応する要素の位置を決定する第2の工程とを行うように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、前記物体の複数の前記要素の前記決定された位置を用いて、前記物体の画像を生成するように構成されている
三次元撮像装置。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記第1の工程の前に、前記画像を正規化することにより、前記反射素子の前記撮像装置からの距離の違いを補正するように構成されている
請求項1に記載の三次元撮像装置。
【請求項3】
前記プロセッサが、前記三次元の物体の形状に近似する基準基線に関連する前記画像の、サイズ間および形状間の所定のマッピングを用いて、前記正規化を行うように構成されている
請求項2に記載の三次元撮像装置。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記取得した画像のうちの1つの画像における列をリサイズすることにより、前記取得した画像を正規化するように構成されている
請求項3に記載の三次元撮像装置。
【請求項5】
前記プロセッサが、前記取得した画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における対応するエピポーラ線と比較することにより、前記取得した画像の前記マッチングポイントの組を特定するように構成されている
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の三次元撮像装置。
【請求項6】
前記プロセッサが、前記取得した画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における複数のエピポーラ線と比較することにより、前記取得した画像の前記マッチングポイントの組を特定するように構成されている
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の三次元撮像装置。
【請求項7】
前記2組の反射素子が、共通面の上に配置されている
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の三次元撮像装置。
【請求項8】
前記2組の反射素子が、前記基準基線に平行な共通表面の上に配置されている
請求項3に記載の三次元撮像装置。
【請求項9】
前記2組の反射素子が、交互配置されている
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の三次元撮像装置。
【請求項10】
前記2組の反射素子が、それぞれ、複数のホログラフィック光学素子を含んでいる
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の三次元撮像装置。
【請求項11】
物体の三次元画像の生成方法であって、
前記物体に対して、2組の反射素子を配置する工程と、
前記2組の反射素子に対して、撮像素子を配置する工程と、
前記撮像素子を用いて、前記2組の反射素子のそれぞれから反射された画像を取得する工程と、
各々の組が、前記物体の対応する単一の要素により発せられた個々の前記光線により生じたものである、前記取得した画像のそれぞれにおける複数組のマッチングポイントを特定する工程と、
前記取得した画像のそれぞれにおける前記複数組のマッチングポイントの各組を用いて、前記物体の前記対応する要素の位置を決定する工程と、
前記物体の複数の前記要素の前記決定された位置を用いて、前記物体の画像を生成する工程と
を含む三次元画像の生成方法。
【請求項12】
さらに、
前記物体の形状に近似する基準基線を導出する工程と、
前記複数のマッチングポイントを特定する前に、前記基準基線を用いて、前記取得した画像の正規化を行う工程と
を含む請求項11に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項13】
前記取得した画像の正規化を行う工程が、前記取得した画像のうちの1つの画像の列をリサイズすることを含む
請求項12に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項14】
前記複数のマッチングポイントを特定する工程が、前記取得した画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における対応するエピポーラ線と比較することを含む
請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項15】
前記複数のマッチングポイントを特定する工程が、前記取得した画像のうちの1つの画像におけるエピポーラ線を、他のそれぞれの画像における対応する複数のエピポーラ線と比較することを含む
請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項16】
前記2組の反射素子が、共通面の上に配置されている
請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項17】
前記2組の反射素子が、前記基準基線に平行な共通表面の上に配置されている
請求項12に記載の三次元画像の生成方法。
【請求項18】
前記2組の反射素子が、交互配置されている
請求項13から請求項17のいずれか1項に記載の三次元画像の生成方法。






【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図14a】
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【図14b】
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【公開番号】特開2011−120235(P2011−120235A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−262592(P2010−262592)
【出願日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】