説明

不正操作防止システム、不正操作防止機能付き携帯端末装置、不正操作防止機能付き装着装置、不正操作防止方法、及び不正操作防止プログラム

【課題】本発明の目的は、携帯端末装置がその設置装置から取り外される際に、その携帯端末装置を取り外すユーザが正規のユーザか否かを認証し、正規のユーザでないときに携帯端末装置の操作を制限する不正操作防止システムを提供することである。
【解決手段】閲覧端末装置1は、電気泳動表示部4と、操作キー141〜145と、静電センサ151〜156と、コネクタ171とを有する。操作キー141〜145と静電センサ151〜156とにより、閲覧端末装置1に記憶されている認証情報と比較される入力情報が入力される。クレードル101は、静電センサ157〜160と、コネクタ172とを有する。静電センサ157〜160により、前記認証情報と比較される入力情報が入力される。コネクタ171とコネクタ172とは、閲覧端末装置1とクレードル101とを電気的に接続するために備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不正操作防止システム、不正操作防止機能付き携帯端末装置、不正操作防止機能付き装着装置、不正操作防止方法、及び不正操作防止プログラムに関する。詳細には、携帯端末装置がクレードルや設置台に代表される装着装置から不正に取り外されたときに、携帯端末装置の入力操作部に従う処理動作を制限する不正操作防止システム、不正操作防止機能付き携帯端末装置、不正操作防止機能付き装着装置、不正操作防止方法、及び不正操作防止プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両内に設けられたクレードル(cradle)から、携帯端末装置が不正に取り外されたときに、携帯端末装置の入力操作部からの入力信号を無効とする携帯端末装置が開示されている。キーが車両のキー差込み部に差し込まれていない状態において、携帯端末装置がクレードルから取り外され、その後に所定の時間が経過したときに、携帯端末装置が不正に取り外されたと判断される。この不正な取り外しの場合には、予め定められたパスワード以外の入力信号は無効にされる。このため、正規の車両ユーザは、携帯端末装置の入力操作部からパスワードを入力して、入力操作の無効状態を解除することができる。
【特許文献1】特開2004−140548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された携帯端末装置は、携帯電話機から構成されていることから、正規の車両ユーザが個人的な情報を携帯電話機のメモリー部に記憶していることがある。この場合、正規の車両ユーザ以外の者でも、車両のキーを持っていれば、キーを車両のキー差込み部に差し込んだ状態で携帯電話機をクレードルから取り外して、上記メモリー部に記憶された個人的な情報に無断でアクセスすることができる。すなわち、車両のキーを持っている者ならば、だれでも携帯電話機のメモリー部に記憶された個人的な情報など機密情報を無断で見ることができる。このため、特許文献1に記載の携帯端末装置は、携帯端末装置への不正アクセスを完全に防止することはできず、依然として問題が残されていた。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、携帯端末装置がその設置装置から取り外される際に、その携帯端末装置を取り外すユーザが正規のユーザか否かを認証し、正規のユーザでないときに携帯端末装置の操作を制限する不正操作防止システムおよび携帯端末装置などを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置と、前記携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置と、情報を入力する情報入力部と、特定の認証情報を登録する情報登録部と、前記情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、前記認証部によりに認証されずに前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されると直ちに、前記制御部が前記モード設定部に前記制限モードを設定させることを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、前記情報入力部は、前記装着装置に備えられた第1入力部と、前記携帯端末装置に備えられた第2入力部とから構成され、前記認証部は、前記第1入力部により入力された第1入力情報と前記第2入力部により入力された第2入力情報との組み合わせが前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとすることを特徴としている。
【0008】
請求項4記載の発明は、操作可能な入力操作部を有し、装着装置に対して着脱可能に装着される携帯端末装置であって、情報を入力する情報入力部と、特定の認証情報を登録する情報登録部と、前記情報入力部により入力された入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、を備えることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0009】
請求項5記載の発明は、前記携帯端末装置の入力操作部は、複数のキーを有し、前記情報入力部は、前記複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成されることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0010】
請求項6記載の発明は、第1入力情報を入力するための第1入力部とその第1入力情報を通信により携帯端末装置へ送信する送信部とを備えた装着装置に対して着脱可能に装着され、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置であって、第2入力情報を入力する第2入力部と、前記装着装置の送信部から送信された第1入力情報を受信する受信部と、特定の認証情報を登録する情報登録部と、前記受信部により受信された第1入力情報と前記第2入力部により入力された第2入力情報とが組み合わされた入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、を備えることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0011】
請求項7記載の発明は、前記携帯端末装置の入力操作部は、複数のキーを有し、前記第1入力部は、前記複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成されることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0012】
請求項8記載の発明は、情報を入力する情報入力部とその入力情報を通信により携帯端末装置へ送信する送信部とを備えた装着装置に対して着脱可能に装着され、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置であって、前記装着装置の送信部から送信された入力情報を受信する受信部と、特定の認証情報を登録する情報登録部と、前記受信部により受信された入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、を備えることを特徴する不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0013】
請求項9記載の発明は、前記認証部によりに認証されずに前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されると直ちに、前記制御部が前記モード設定部に前記制限モードを設定させることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0014】
請求項10記載の発明は、種々の情報を記憶する記憶部と、前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示する表示部とを備え、前記モード設定部は、前記記憶部により記憶された種々の情報中の少なくとも一部の情報が前記表示部により表示されることを制限する表示制限モードを前記制限モードとして設定し得ることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0015】
請求項11記載の発明は、前記記憶部により記憶された情報が機密情報であるか否かを判別するための判別情報を付与する判別情報付与部と、前記記憶部により記憶された情報が機密情報であるか否かを、前記判別情報付与部により付与された判別情報に基づいて判別する機密情報判別部とを備え、前記モード設定部は、前記機密情報判別部により機密情報であると判別された場合、前記機密情報が前記表示部により表示されることを制限する表示制限モードとして設定し得ることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0016】
請求項12記載の発明は、種々の情報を記憶する記憶部と、前記入力操作部の操作に従って前記記憶部により記憶される種々の情報を表示する表示部と、前記記憶部に記憶される情報を暗号化する暗号化処理部とを備え、前記モード設定部は、前記記憶部により記憶された種々の情報中の少なくとも一部の情報が前記暗号化処理部により暗号化される暗号化モードを前記制限モードとして設定し得ることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0017】
請求項13記載の発明は、種々の情報を記憶する記憶部と、前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示するために、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部とを備え、前記モード設定部が、前記不揮発性表示部に駆動電圧の供給を停止する停止モードを含む前記制限モードを設定し得ることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0018】
請求項14記載の発明は、前記制御部は、前記認証部により認証されず、かつ前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記携帯端末装置が前記制限モードに設定されることを前記不揮発性表示部に表示させ、その後に前記不揮発性表示部に駆動電圧を供給しない停止モードを前記モード設定部に設定させることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0019】
請求項15記載の発明は、前記認証部により認証された時からの経過時間を計測する第1時間計測部を備え、前記第1時間計測部により所定の第1時間が計測されるまでの間に、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されなかったときに、前記第1時間計測部により所定の第1時間が計測された後に、前記認証部は、新たに入力された前記入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したか再度前記認証動作を行うことを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0020】
請求項16記載の発明は、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態から装着状態への変化が検出されてからの経過時間を計測する第2時間計測部を備え、前記第2時間計測部により計測された経過時間が所定の第2時間以内であり、かつ前記検出部により前記携帯端末装置の取り外しが検出されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記第2時間計測部により所定の第2時間が計測されたときに、前記認証部は、新たに入力された前記入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したか再度前記認証動作を行うことを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0021】
請求項17記載の発明は、種々の情報を記憶する記憶部と、前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示するために、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部とを備え、前記制御部は、前記第2時間計測部により所定の第2時間が計測されるまでの間だけ、前記認証部が前記認証動作を行わないで前記モード設定部に前記許可モードを設定させることを前記不揮発性表示部に表示させ、その所定の第2時間の経過後に前記不揮発性表示部への駆動電圧の供給を停止する停止モードを含む前記制限モードを前記モード設定部に設定させることを特徴とする不正防止機能を備えた携帯端末装置である。
【0022】
請求項18記載の発明は、請求項6に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置であって、第1入力情報を入力する第1入力部と、
前記第1入力部から入力された第1入力情報を通信により前記携帯端末装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする装着装置である。
【0023】
請求項19記載の発明は、請求項8に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置であって、情報を入力する情報入力部と、前記情報入力部から入力された入力情報を通信により前記携帯端末装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする装着装置である。
【0024】
請求項20記載の発明は、特定の認証情報を登録する情報登録ステップと、情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証ステップと、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置が装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出ステップと、前記認証ステップにより認証されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可ステップと、前記認証ステップにより認証されず、かつ、前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限ステップと、を備えたことを特徴とする不正操作防止方法である。
【0025】
請求項21記載の発明は、特定の認証情報を登録する情報登録ステップと、情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したときに認証できたとする認証ステップと、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置が装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出ステップと、前記認証ステップにより認証されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可ステップと、前記認証ステップにより認証されず、かつ、前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限ステップと、をコンピュータに実現させる不正操作防止プログラムである。
【発明の効果】
【0026】
請求項1記載の発明によれば、情報登録部により登録された特定の認証情報と、装着装置に対する携帯端末装置の装着または取外しの状態に基づいて、携帯端末装置の動作モードを許可モードと制限モードとに切り替えることができる。認証部により認証されずに、携帯端末装置が装着装置から取り外された場合、不正な取り外しであると判断される。不正な取り外しの場合、携帯端末装置の入力操作に従う処理動作に制限がかけられることで、携帯端末装置が不正に使用されることを防止することができる。
【0027】
請求項2記載の発明によれば、認証部により認証されずに携帯端末装置が装着装置から取り外されると直ちに、制限モードに切り替えることができる。そのため、不正な操作を事前に検出することができる。取り外し前に不正な操作そのものが検出されることで、不正な操作に対して迅速に対応することができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、装着装置に第1入力部が、携帯端末装置に第2入力部が備えられている。情報入力部として、第1入力部と第2入力部とが備えられることで、第1入力部と第2入力部との入力情報の組み合わせにより、特定の認証情報を構成することができる。認証情報の組み合わせ数が多くなることで、複雑な認証情報の設定が可能になる。特定の認証情報が容易に他人に知られることを防止することができる。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、情報入力部と情報登録部と認証部と検出部とモード設定部と制御部とが携帯端末装置に備えられている。携帯端末装置に不正操作防止ための上記構成が備えられることで、装着装置は携帯端末装置と装着可能な構成を備えれば良い。そのため、装着装置の小型化および軽量化を確保することができる。また、不正操作防止機能を実行する際に、携帯端末装置は装着装置と通信などを通して情報の送受信を行う必要がなく、携帯端末装置自体で不正操作防止機能を実現するが可能になる。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、情報入力部は、携帯端末装置に備えられている複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成される。情報入力部として、携帯端末装置に備えられた特定のキーが用いられる。そのため、新たな情報入力部が備えられなくても良い。
【0031】
請求項6記載の発明によれば、装着装置に第1入力部が、携帯端末装置に第2入力部が情報入力部として備えられている。また、第2入力部と情報登録部と認証部と検出部とモード設定部と制御部とが携帯端末装置に備えられている。携帯端末装置に上記構成が備えられることで、装着装置は第1入力部と送信部とが備えられれば良い。そのため、装着装置の小型化および軽量化を確保することができる。また、情報入力部として、第1入力部と第2入力部とが備えられることで、第1入力部と第2入力部との入力情報の組み合わせにより、特定の認証情報を構成することができる。認証情報の組み合わせ数が多くなることで、複雑な認証情報の設定が可能になる。特定の認証情報が容易に他人に知られることを防止することができる。
【0032】
請求項7記載の発明によれば、第1入力部は、携帯端末装置に備えられている複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成される。第1入力部として、携帯端末装置に備えられた特定のキーが用いられる。そのため、新たな情報入力部が備えられなくても良い。
【0033】
請求項8記載の発明によれば、情報入力部とその入力情報を通信により携帯端末に送信する送信部とが装着装置に備えられている。装着装置に不正操作防止ための上記構成が備えられることで、携帯端末装置の不正使用を防止するために必要な構成が少なくなる。そのため、携帯端末装置の小型化および軽量化を確保することができる。
【0034】
請求項9記載の発明によれば、認証部により認証されずに携帯端末装置が装着装置から取り外されると直ちに、制限モードに切り替えることができる。そのため、不正な操作を事前に検出することができる。取り外し前に不正な操作そのものが検出されることで、不正な操作に対して迅速に対応することができる。
【0035】
請求項10記載の発明によれば、モード設定部により、携帯端末装置の動作モードが表示制限モードに設定される。この表示制限モードにおいて、携帯端末装置の表示部により表示される表示情報が制限される。特定のユーザのみが、制限された情報を携帯端末装置により閲覧することができる。特定のユーザにのみ閲覧することが許可されている表示情報が、不正に閲覧されない。
【0036】
請求項11記載の発明によれば、モード設定部により設定された表示制限モードにおいて、特定のユーザのみが、機密情報を携帯端末装置により閲覧することができる。特定のユーザ以外が機密情報を閲覧することができない。そのため、機密情報を保護することができる。
【0037】
請求項12記載の発明によれば、モード設定部により設定された暗号化モードにおいて、記憶部により記憶される情報の少なくとも一部が暗号化される。記憶部により記憶される情報の少なくとも一部が暗号化されることで、携帯端末装置の記憶部から情報が不正に取り出された場合、その情報が閲覧されることを防ぐことができる。
【0038】
請求項13記載の発明によれば、表示部として、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部が用いられる。携帯端末装置の動作モードが制限モードに切り替えられた場合、不揮発性表示部への駆動電圧の供給が停止される。駆動電圧の供給が停止されることで、前記不揮発性表示部により現在表示されている情報以外の表示情報に切り替えることができなくなる。すなわち、携帯端末装置が装着装置から取り外される直前に不揮発性表示部により表示されていた直前表示情報以外の表示情報が閲覧できない。そのため、携帯端末装置により、不正に表示情報が閲覧されることを防ぐことができる。また、制限モード時の携帯端末装置の消費電力を抑えることができる。不正に使用されている間、無駄に電力が消費されない。
【0039】
請求項14記載の発明によれば、表示部として、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部が用いられる。携帯端末装置の動作モードが制限モードに切り替えられた場合、携帯端末装置が制限モードに設定されたことが、不揮発性表示部により表示される。その後、不揮発性表示部への駆動電圧の供給が停止される。駆動電圧供給の停止時に、前記不揮発性表示部に制限モードに関する表示情報、例えば、制限モードから許可モードに設定する方法などの表示情報が維持されることで、不特定のユーザが無駄に携帯端末装置を操作することを未然に防止でき、制限モード時の消費電力を抑えることができる。そのため、不正に使用されている間、無駄に携帯端末装置の電力が消費されない。
【0040】
請求項15記載の発明によれば、第1時間計測部は、認証部により認証された時からの経過時間を計測する。第1時間計測部により計測された時間が所定の第1時間経過した場合、認証部が、新たに入力された前記入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したかを再度認証する。認証部により認証された後に、携帯端末装置が装着装置に装着されたままの状態である場合、所定の第1時間経過した後に認証部が再度認証する。このため、入力情報が特定の認証情報と一致すると認証されてから所定の第1時間内に、ユーザが携帯端末装置を取り外さなければ、その使用が制限されることから、携帯端末装置が不正に使用されるのを防止することができる。
【0041】
請求項16記載の発明によれば、第2時間計測部により、携帯端末装置が装着装置に装着されてからの経過時間が計測される。第2時間計測部により所定の第2時間が計測されるまでの間、認証部により認証が行われない。このため、ユーザが、取り外して使用していた携帯端末装置を一時的に装着装置に装着した場合、再び装着装置から取り外す際に認証を行う必要がないため、認証を無駄に行わなくてよく、また携帯端末装置の使い勝手が良くなる。
【0042】
請求項17記載の発明によれば、表示部として、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部が用いられる。第2時間測定部により、携帯端末装置が装着装置に装着されてからの経過時間が測定される。第2時間測定部により所定の時間が計測されるまでの間、認証部により認証が行われないことに関する表示情報が不揮発性表示部により表示される。その所定の時間経過後、不揮発性表示部への駆動電圧の供給が停止される。所定の時間が計測されるまでの間だけ、認証部により認証が行われないことに関する表示情報が、前記不揮発性表示部により維持される。ユーザは、所定の時間が経過した後に、認証部により認証が行われることを不揮発性表示部により表示される表示情報の内容から把握することができる。また、不揮発性表示部により表示情報が表示されていることから、ユーザが無駄に携帯端末装置を操作することを未然に防止すると共に、不揮発性表示部は駆動電圧の停止状態で表示情報を維持することから、携帯端末装置の消費電力を抑えることができ、無駄に電力が消費されない。
【0043】
請求項18記載の発明によれば、装着装置が、少なくとも第1入力部と送信部とから構成されるため、装着装置に備えられた第1入力部から入力された第1入力情報を、前記送信部により携帯端末装置へ送信することができる。装着装置の第1入力部は携帯端末装置の第2入力部からの入力情報と組み合わされる入力情報を入力することから、認証情報の組み合わせ数が多くなり、複雑な認証情報の設定が可能となる。
【0044】
請求項19記載の発明によれば、装着装置が、少なくとも第1入力部と送信部とから構成されるため、装着装置に備えられた第1入力部から入力された第1入力情報を、前記送信部により携帯端末装置へ送信することができる。装着装置が不正操作防止機能を達成する構成の一部を備えることにより携帯端末装置の小型化および軽量化に寄与することができる。
【0045】
請求項20と請求項21記載の発明によれば、情報登録ステップにより登録された特定の認証情報と、装着装置に対する携帯端末装置の装着または取り外しの状態に基づいて、携帯端末装置の動作モードを許可モードと制限モードとに切り替えることができる。認証ステップにより認証されずに、携帯端末装置が装着装置から取り外された場合、不正な取り外しであると判断される。不正な取り外しの場合、携帯端末装置の入力操作に従う処理動作に制限がかけられることで、携帯端末装置が不正に使用されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
[第1の実施形態]
以下、表示指令に従って表示情報を表示することが可能な閲覧端末装置と、閲覧端末装置が着脱可能に装着されるクレードルとの組み合わせに本発明を適用した第1の実施形態について図面を参照して説明する。
【0047】
図1と図2とは、本発明を適用した第1の実施形態の閲覧端末装置1とクレードル101との概念的構成を示す。図1は、第1の実施形態の閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されている状態の外観図を示す。図2は、第1の実施形態の閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態の外観図を示す。
【0048】
第1の実施形態の閲覧端末装置1は、携帯可能な構成であり、略直方体の形状である。第1の実施形態の閲覧端末装置1には、電気泳動表示部4と、5つの操作キー141〜145と、6つの静電センサ151〜156と、コネクタ171とが備えられている。操作キー141〜145により、閲覧端末装置1が操作される。また、第1の実施形態では、操作キー141〜145により、閲覧端末装置1に記憶されている認証情報と比較される入力情報が入力される。操作キー141〜145と同様に、静電センサ151〜156により、閲覧端末装置1に記憶されている認証情報と比較を行うための入力情報が入力される。コネクタ171は、閲覧端末装置1とクレードル101とを電気的に接続するために備えられている。第1の実施形態では、操作キー143が長押しされることで、閲覧端末装置1の図11を用いて後述する不正操作防止処理の解除操作が行われる。操作キー141〜145を備える閲覧端末装置1は、本発明の携帯端末装置の一例である。また、閲覧端末装置1に備えられた操作キー141〜145と静電センサ151〜156とは、本発明の情報入力部と第2入力部との一例である。
【0049】
第1の実施形態のクレードル101は、4つの静電センサ157〜160と、コネクタ172とが備えられている。静電センサ157〜160により、閲覧端末装置1に記憶されている認証情報と比較を行うための入力情報が入力される。コネクタ172は、閲覧端末装置1とクレードル101とを電気的に接続するために備えられる。図2は閲覧端末装置1がクレードル101に装着された図である。図2に示す閲覧端末装置1がクレードル101に装着された状態では、コネクタ171とコネクタ172とが接続されている。クレードル101が、家庭やオフィスに備えられているコンセントを介して商用電源などの外部電源と接続可能な構成を有している場合、コネクタ171とコネクタ172との接続により、クレードル101を介して閲覧端末装置1に備えられているシステム電源30が充電される。システム電源30は充電可能な電源である。そのため、閲覧端末装置1はクレードル101から取り外されて、携帯することができる。また、クレードル101がインターネットと接続及び通信することが可能な構成を有している場合、コネクタ171とコネクタ172とが接続されることで、クレードル101によりインターネット上のデータが閲覧端末装置1へ送信される。閲覧端末装置1が装着可能なクレードル101は、本発明の装着装置の一例である。また、クレードル101に備えられた静電センサ157〜160は、本発明の情報入力部と第1入力部との一例である。
【0050】
図3は、電気泳動表示部4の正面図を示す。図4は、図3に示す電気泳動表示部4のA−A´線に従う矢視方向断面図である。図5は、図3に示す電気泳動表示部4のB−B´線に従う矢視方向断面図である。以下、電気泳動表示部4について図3から図5を参照して説明する。なお、説明の便宜上、図3から図5では、電気泳動表示部4の画素数が5×4の20個である例を用いて説明する。実際には、必要に応じた画素数が設けられる。電気泳動表示部4は、本発明の表示部と不揮発性表示部との一例である。
【0051】
図3に示されるように電気泳動表示部4の表示面には、表示情報を表示するための画素21が備えられている。画素21に対して電界を印加するために、画素21と同じ位置には電極が配置されている。画素21が配置されている周辺部は、上部電極保護膜61により覆われている。上部電極保護膜61は、ポリイミド,ポリエチレンテレフタレート,ガラスなどの高い透明性を発揮可能な材料により形成される。画素21が備えられていない電気泳動表示部4の周縁部は、ユーザが視認できないように隠蔽するためのマスク部40により囲まれている。
【0052】
第1の実施形態の閲覧端末装置1では、図4及び図5に示す矢印の方向をそれぞれ上方向、下方向とする。図4及び図5に示すように、電気泳動表示部4には、マスク部40と下部基板50と上部基板60と表示部70とスペーサー71とが備えられている。下部基板50は、電気泳動表示部4の下面部分に備えられている。上部基板60は、表示部70を挟んで下部基板50に対して上方向に対向配置される位置に配置されている。表示部70は、下部基板50と上部基板60との間に配置されている。
【0053】
スペーサー71は、下部基板50と上部基板60との間に配置され、両基板により支持されている。スペーサー71は、下部基板50上を格子状に均等に分割して多数の画素空間35を形成するように配置される。スペーサー71は、可撓性の板状部材から構成される。スペーサー71の材料として、ポリイミドまたはポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂が用いられる。第1の実施形態では、ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
【0054】
表示部70は、各画素空間35に帯電粒子33aと帯電粒子33bと分散媒34とが充填されて構成される。具体的には、下部基板50上でスペーサー71により格子状に分割された多数の画素空間35の各々の中に、帯電粒子33aと帯電粒子33bと分散媒34とが充填される。帯電粒子33aと帯電粒子33bと分散媒34とが充填された各画素空間35により、各画素21が形成される。帯電粒子33aと帯電粒子33bとしては、分散媒34中において帯電可能な材料が用いられる。帯電粒子33aと帯電粒子33bとの材料として、有機化合物や無機化合物からなる顔料及び染料、もしくは顔料及び染料を合成樹脂で包んだものが用いられる。第1の実施形態では、帯電粒子33aとして、スチレン樹脂と二酸化チタンとの混合物が材料として用いられる。帯電粒子33aとして、平均粒子径が5μmのもの(7wt%)であって、粒子中の二酸化チタンの量が40wt%のものが使用される。帯電粒子33bとして、スチレン樹脂とカーボンブラックとの混合物が用いられる。帯電粒子33bとして、平均粒子径が5μmのもの(10wt%)であって、粒子中のカーボンブラックの量が30wt%のものが使用される。そのため、帯電粒子33aは白色の色調であり、帯電粒子33bは黒色の色調である。また、帯電粒子33aと帯電粒子33bとは、それぞれが正あるいは負に相異となるように帯電している。第1の実施形態では、帯電粒子33aが負に、帯電粒子33bが正に帯電している。
【0055】
分散媒34として、高絶縁性で、且つ、粘性の低いアルコール類または、炭化水素、またはシリコーンオイルが用いられる。第1の実施形態では、分散媒34として、パラフィン系溶剤であるエクソンモービル社製Isopar(73wt%)が用いられる。なお、分散媒34には、添加剤としてエタノール(10wt%)が加えられている。
【0056】
下部基板50は、下部電極保護膜51と下部電極52と筐体支持部53とを備える。
【0057】
下部電極保護膜51は、下部電極52の上面側に絶縁材料を塗布して形成された絶縁膜である。下部電極保護膜51は、ポリエチレンテレフタレートやシリカ等の樹脂フィルムやガラスなどの無機材料等、高い絶縁性効果のある材料により形成される。第1の実施形態では、下部電極保護膜51として、ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
【0058】
下部電極52は、画素21に対して電圧を印加するために備えられている。画素21それぞれに対して一定の電圧が印加されるために、下部電極52は複数の電極が備えられた共通の電気導電体として配置されている。
【0059】
筐体支持部材53は、下部電極52の下面側に備えられる。筐体支持部53は、閲覧端末装置1そのものを支持する。
【0060】
上部基板60は、上部電極保護膜61と、上部電極62と、表示層63とを備える。また、上部基板60の上面(下部基板50と対向しない面)には、マスク部40が備えられている。
【0061】
上部電極保護膜61は、上部電極62の下面側に絶縁材料を塗布することにより形成された絶縁膜である。上部電極保護膜61は、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ガラスなどの透明性の高い材料により形成される。第1の実施形態では、上部電極保護膜の材料としては、ポリエチレンテレフタレートにより形成されたプラスチック基板(樹脂フィルム)が用いられる。
【0062】
上部電極62は、下部電極52との間に電界を生成させるための電極である。上部電極62は、画素21それぞれに対して一定の電圧が印加されるために、下部電極52と平行に配置されている。上部電極62は、透明性の高い材料により形成される。第1の実施形態では、上部電極62として、酸化インジウムすず(ITO)により形成された透明電極が用いられる。
【0063】
表示層63は透明な部材により形成される。表示層63は上部電極62の上面側に備えられている。表示層63は表示画面として機能する。表示層63としてはガラス基板が用いられる。上部基板60が、上述した透明性の高い材料により形成されることで、ユーザが上部基板60の上方向から表示部70を視認することができる。
【0064】
マスク部40は、画素21が存在しない表示部70の周縁部をユーザが視認できないよう隠蔽するために備えられている。マスク部40は、上部基板60の四辺に沿って、一定幅で備えられている。マスク部40としては、ユーザが表示部70を視認できるように、図3に示す四角の型の形状の板状部材が用いられる。マスク部40として、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を着色した部材が用いられる。また、インクなどにより、表示層63の表面に直接マスク部40と同等の効果のあるインク層が形成されても良い。第1の実施形態では、マスク部40として、ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
【0065】
図6は、第1の実施形態の閲覧端末装置1の電気的構成を示すブロック図である。図6に示すように、第1の実施形態の閲覧端末装置1には、閲覧端末装置1を制御するCPU2が備えられている。CPU2には、表示制御部3と、メモリーカードインターフェース(I/F)5と、ROM9と、RAM10と、EEPROM11と、電源制御部12と、操作キー141〜145と、静電センサ151〜156と、クレードル通信部15と、装着検出部16とがそれぞれ電気的に接続されている。CPU2は、メモリーカード6及びROM9及びRAM10及びEEPROM11と共に、第1の実施形態の閲覧端末装置1の動作を制御処理するコンピュータを構成している。CPU2とメモリーカード6とROM9とRAM10とEEPROM11とからなるコンピュータは、本発明のモード設定部と、制御部と、認証部と、判別情報付与部と、機密情報判別部と、第1時間計測部と、第2時間計測部との一例である。電気泳動表示部4により表示情報が表示されるため、表示制御部3は電気泳動表示部4により表示される画素情報に基づいて、下電極52と上電極62とに電圧を印加する。静電センサ151〜156は、ユーザが設置領域に接触するときに、その接触に応じて接触情報を入力する。クレードル通信部15と装着検出部16とは、クレードルインターフェース(I/F)17と接続されている。クレードルインターフェース17は、閲覧端末装置1とクレードル101とを接続するインターフェースである。第1の実施形態では、クレードルインターフェース17として、コネクタ171が用いられている。メモリーカード6とROM9とRAM10とEEPROM11とから構成される閲覧端末装置1のメモリーは、本発明の記憶部の一例である。
【0066】
第1の実施形態のクレードル101に備えられる端末インターフェース(I/F)19は、静電センサ157〜160と電源インターフェース(I/F)22と、通信インターフェース(I/F)23と接続している。コネクタ171とコネクタ172とが接続されたことにより、端末インターフェース(I/F)19は、閲覧端末装置1に備えられているクレードル(I/F)17と接続される。第1の実施形態では、端末インターフェース19として、コネクタ172が用いられている。閲覧端末装置1に備えられるコネクタ171と、クレードル101に備えられるコネクタ172とが接続されることで、装着検出部16により、閲覧端末装置1がクレードルに装着されたことが検出される。詳細な説明は、図8を用いて後述する。クレードル101に備えられている静電センサ157〜160は、閲覧端末装置1に備えられている静電センサ151〜156と同じ機能を有する。コネクタ171とコネクタ172とが接続されることで、静電センサ157〜160により入力された接触情報を閲覧端末装置1へ送信することが可能となる。電源インターフェース22は、家庭やオフィスに備えられている商用電源などの外部電源とクレードルとを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース23は、インターネットからの情報を通信するためのインターフェースである。端末インターフェース19は、本発明の送信部の一例である。
【0067】
ROM9には、メイン動作プログラム901と、各種処理操作プログラム902と、不正操作防止処理プログラム903とが記憶されている。メイン動作プログラム901は、第1の実施形態の閲覧端末装置1を制御するためのプログラムである。各種処理操作プログラム902は、第1の実施形態の閲覧端末装置1の各種処理操作を行うプログラムである。不正操作防止処理プログラム903は、閲覧端末装置1が所定の条件において不正に使用されているときに、閲覧端末装置1の処理動作に制限をかけるためのプログラムである。
【0068】
メモリーカードインターフェース5は、携帯型の外部メモリーであるメモリーカード6と接続するためのインターフェースである。メモリーカード6には、電気泳動表示部4に情報を表示するための表示情報610が記憶される。表示情報は、電気泳動表示部の各画素ごとに表示(黒)と非表示(白)とを指定するための画素情報から構成される。表示情報610は、複数のページにより構成されるファイルにより記憶されている。
【0069】
RAM10は、公知のRAMから構成される。RAM10は、前回表示データ1001と現在表示データ1002とページ展開データ1003と入力情報1004とを一時記憶する。入力情報1004は、ユーザが操作キー141〜145または静電センサ151〜160を操作することにより入力された入力情報を一時記憶する。
【0070】
ページ展開データ1003は、表示情報610としてメモリーカード6に記憶されるテキスト及び画像及び図形等の表示情報と、それら座標情報とを含む。座標情報は、テキスト及び画像及び図形等の電気泳動表示部4における配置位置を示す情報である。
【0071】
現在表示データ1002は、ページ展開データ1003に含まれている座標情報に基づいて、電気泳動表示部4を制御するための画素情報を含む。画素情報は、電気泳動表示部4の各画素ごとに表示(黒)と非表示(白)とを指定するための情報である。
【0072】
前回表示データ1001は、操作キー141〜145の操作により電気泳動表示部4の表示が新たに切り替えられる際、現在表示データ1002により含まれている情報と同じ情報である。
【0073】
EEPROM11は、システム電源30から遮断された場合でも、記憶内容を保持する。EEPROM11は、認証情報1101と、表示中ファイル情報1102と、表示中ページ情報1103と、ユーザ設定情報1104とを保持する。
【0074】
閲覧端末装置1に備えられた操作キー141〜145または静電センサ151〜156と、クレードル101に備えられた静電センサ157〜160とを用いて、各ユーザが操作する所定の操作手順が、認証情報1101としてEEPROM11に記憶される。以下、説明の便宜上、閲覧端末装置1が認証情報を登録可能な状態に切り替えられたとき、ユーザ名「B」により、「操作キー144」および「操作キー142」がこの順序で操作される操作手順が入力された例を用いて説明する。上記の例の場合、認証情報1101として、ユーザ名が「B」と、操作手順が「操作キー144」、「操作キー142」と、EEPROM11に記憶される。図7は、認証情報1101がEEPROM11に記憶されている記憶状態の一例を示す概念図である。図7においてユーザ名「A」〜「F」は、閲覧端末装置1を使用するユーザ名を示している。ユーザ名「A」〜「F」に対応する操作手順1から操作手順4は、認証情報1101として記憶された入力情報の入力順番を示している。図7に示すように、閲覧端末装置1に備えられた操作キー141〜145または静電センサ151〜156と、クレードル101に備えられた静電センサ157〜160とを用いて、入力された各ユーザの操作手順が認証情報1101としてEEPROM11に記憶される。操作手順1から操作手順4の順にユーザにより入力情報が入力されるときに、入力情報がEEPROM11に記憶されていた認証情報1101と一致したと判定される。第1の実施形態における閲覧端末装置1では、閲覧端末装置1に備えられている操作キー141〜操作キー145と静電センサ151〜156と、クレードル101に備えられている静電センサ156から160とのいずれかの操作または操作の組み合わせにより入力される入力情報が、認証情報1101と比較される入力情報である。図7におけるユーザ名「E」の操作手順1「静電センサ160+操作キー143」は、操作手順1として、「静電センサ160」と「操作キー143」とが同時に入力されることを表している。例えば、ユーザ名が「C」の場合、「静電センサ153」、「操作キー144」、「操作キー142」、「静電センサ154」の順に入力情報が入力されると、まず、「静電センサ153」、「操作キー144」、「操作キー142」、「静電センサ154」の順に入力された入力情報が、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。入力情報1004とEEPROM11に記憶される認証情報1101とが比較されることで、ユーザ名「C」の認証情報と入力情報1004とが一致したと判定される。図7に示す概念図では、認証情報1101として、操作手順1から操作手順4までが表示されているが、ユーザが4つの操作手順以外に任意の数の操作手順を登録することが可能である。また、図7におけるユーザ名「B」の認証情報のように、閲覧端末装置1に備えられている操作キー141〜145からの入力情報のみが用いられても良い。同様に、ユーザ名「A」のように、認証情報としてクレードル101に備えられている静電センサ157〜160からの入力情報のみが用いられても良い。
【0075】
表示ファイル情報1102としては、電気泳動表示部4により表示される表示情報610を示すファイル名が一時記憶されている。ファイル名は、電気泳動表示部4により現在表示されている表示情報が記憶されているファイル名である。
【0076】
表示中ページ数情報1103として、電気泳動表示部4により表示されている表示情報のページ番号が記憶される。表示中ページ数情報1103は、電気泳動表示部4により現在表示されている表示情報のページ番号を表す。
【0077】
ユーザ設定情報1104として、ユーザにより入力された入力情報1004と一致した認証情報1101に対応するユーザ名が一時記憶される。図7に示すEEPROM11に記憶された対応表に基づいて決定されたユーザ名が、ユーザ設定情報1104として記憶される。
【0078】
電源制御部12は、CPU2とシステム電源スイッチ20と操作キー141〜145とに電気的に接続されている。システム電源スイッチ20の一端は、表示制御部3と電気泳動表示部4とメモリーカードインターフェース5とROM9とRAM10とEEPROM11とにそれぞれ電力を供給する電源供給ブロック99に電気的に接続されている。システム電源スイッチ20により、システム電源30と電源供給ブロック99とが接続されることで、システム電源30から表示制御部3と電気泳動表示部4とメモリーカードインターフェース5とROM9とRAM10とEEPROM11とに電力が供給される。CPU2と電源制御部12とは、システム電源スイッチ20によるシステム電源30と電源供給ブロック99との遮断及び接続とは独立して、システム電源30から電力の供給を受けている。そのため、システム電源スイッチ20によりシステム電源30と電源供給ブロック99とが接続されていない場合でも、CPU2と電源制御部12とへ、電力が供給される構成となっている。システム電源30と電源供給ブロック99とが接続されていない場合でも、CPU2は操作キー141〜145の操作を受け付けることができる。電源制御部12は、操作キー81〜操作キー84の操作信号を所定の時間受け付けなかったことに基づき、システム電源スイッチ20により、システム電源30と電源ブロック99とを遮断する。また、電源制御部12は、操作キー81〜操作キー84の操作信号を受け付けたことに基づき、システム電源スイッチ20により、システム電源30と電源ブロック99とを接続する。
【0079】
表示制御部3は、上電極62と下電極52とに対して、一時記憶されている現在表示データ1002中の画素情報に基づいて電圧を印加する指令を送る。表示制御部3により、ある所定の大きさの電圧を下電極52に印加する指令が送られる。「表示(黒)」と指定された画素の上電極62には、下電極52よりも小さな電圧を印加する指令が表示制御部3により送られる。また、非表示(白)と指定された画素の上電極62には、下電極52よりも大きな電圧を印加する指令が送られる。上電極62が下電極52より大きい電圧が印加されることで、負に帯電した白色の帯電粒子33aが、図4に示す表示層63に向かって上方向に引き付けられる。一方、上電極62が下電極52より小さい電圧が印加されることで、正に帯電した黒色の帯電粒子33bが、図4に示す表示層63に向かって上方向に引き付けられる。正に帯電している黒色に着色された帯電粒子33bが表示面に引き付けられることで、画像を表示することができる。表示制御部3により、画像を表示する指令が送られた後、電気泳動表示部4の上電極62及び下電極52への電圧の供給が停止された場合でも、分散媒34の粘度及び鏡像力により帯電粒子33a及び帯電粒子33bの引き付け状態が維持される。帯電粒子33a及び帯電粒子33bが分散媒34中で移動可能な逆方向の電界が印加されれば、帯電粒子33a及び帯電粒子33bは再び移動し、位置が逆転することで画像が書き換えられる。前回表示データ1001としては、現在、電気泳動表示部4により表示されている画素情報が記憶されている。また、現在表示データ1002としては、次に電気泳動表示部4により表示される画素情報が記憶されている。そのため、第1の実施形態では、前回表示データ1001および現在表示データ1002として記憶されている画素情報に基づいて、前回表示されていた画素情報と異なる画素に対応する電極のみに、表示制御部3により、表示を書き換える指令が送られる。表示を書き換える指令が送られた画素に対応する各電極への電圧制御がCPU2により命令される。上述した特徴を持つ電気泳動表示部4は、本発明における不揮発性表示部の一例である。
【0080】
クレードル通信部15は、クレードル101に備えられた静電センサ157〜160から入力された接触情報を、端末インターフェース19とクレードルインターフェース17とを介して、受信する。クレードル通信部15は、本発明の受信部の一例である。
【0081】
装着検出部16は、クレードル101に閲覧端末装置1が装着されているか否かを検出する。図8はコネクタ171とコネクタ172とが接続することで、クレードル101に閲覧端末装置1が装着されたことを検出する方法の一例を示す。図8(a)は、閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されている状態を、図8(b)は、閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態を示している。コネクタ171とコネクタ172とには、複数のピンが備えられている。閲覧端末装置1がクレードル101に装着されるとき、複数のピンの1つであるコネクタ171のコネクタピン171−aと、コネクタ172のコネクタピン172−aとが図8(b)に示すように接続される。図8(b)に示すように閲覧端末装置1がクレードル101に装着されているとき、CPU2とアース83とが抵抗82を介して接続されることで、電源81からアース83へ電流が流れる。抵抗82に電流が流れることにより電圧降下が発生することで、電源81の電位よりCPU2の電位が小さくなる。電源81の電位よりCPU2の電位が小さくなったことに基づいて、CPU2は閲覧端末装置1がクレードル101に装着されていると判定する。図8(a)に示すように閲覧端末装置1がクレードル101に装着されていないとき、電源81から抵抗82を介して電流は流れない。そのため、電圧降下は発生せず、電源81の電位とCPU2の電位とがほぼ等電位となる。電源81の電位とCPU2の電位とが、ほぼ等電位であることに基づいて、CPU2は閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されていると判定する。装着検出部16は、本発明の検出部の一例である。
【0082】
<第1の実施形態のメイン動作の説明>
以上説明した構成からなる第1の実施形態の閲覧端末装置1の動作及び作用について、添付図面を参照して説明する。図9は、閲覧端末装置1におけるメイン動作の処理手順を示すフローチャートである。メイン動作は、電池またはコンセントを介して商用電源などの外部電源と閲覧端末装置1とが接続されたことにより、閲覧端末装置1のCPU2と電源制御部12とに電力が供給された後に、CPU2がメインプログラム901を実行することにより、遂行される。以下に示す処理は全てCPU2により処理される。
【0083】
第1の実施形態の閲覧端末装置1では、最初にステップS101で本装置の電源スイッチがユーザによりONされたかが判定される。電源スイッチがONにされたと判定されるまで、ステップS101が繰り返される。電源スイッチがONにされたと判定されると、ステップS102が実行される。電源スイッチはハードウェアを用いたスイッチであっても、ソフトウェアにより動作されるソフト電源スイッチであっても良い。
【0084】
ステップS102では、装着検出部16により閲覧端末装置1がクレードル101に装着されていることが検出されたかが判定される。閲覧端末装置1の装着が検出されたと判定された場合、ステップS103が実行される。閲覧端末装置1がクレードル101から取り外され装着が検出されていないと判定された場合、ステップS120が実行される。ステップS102は、本発明の検出ステップの一例である。
【0085】
ステップS103では、閲覧端末装置1がクレードル101に装着されてから、クレードル101から取り外されるまでの時間をカウントするためのタイマー1のカウントがスタートされる。
【0086】
ステップS104では、閲覧端末装置1が認証モードに設定される。第1の実施形態では、認証モードはユーザからの入力情報の入力を受け付ける状態である。認証モード時に、ユーザにより入力された入力情報が、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。ステップS104の認証モードは、本発明の制限モードの一例である。ステップS104の認証モードは認証情報の入力操作のみが可能である。
【0087】
ステップS105では、ユーザにより入力された入力情報が、EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定される(認証動作)。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと、RAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とが一致すると判定された場合、ステップS106が実行される。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれともユーザにより入力された入力情報が一致しないと判定された場合、ステップS112が実行される。ステップS105は、本発明の認証ステップの一例である。
【0088】
ステップS106では、ユーザにより入力された入力情報1004と一致した認証情報1101に対応するユーザ名が、図7に示すEEPROM11に記憶された対応表に基づいて決定される。決定されたユーザ名は、ユーザ情報1104としてEEPROM11に記憶される。説明の便宜上、ユーザにより、「操作キー144」、「操作キー142」と順に入力された例を用いて説明する。ユーザにより入力された入力情報は、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。RAM10に記憶される入力情報1004と、EEPROM11に記憶された認証情報1101とが比較されることで、図7に示すユーザ名「C」の認証情報と一致したと判定される。ユーザ名「C」の認証情報と一致したと判定された場合、ユーザ名「C」が、ユーザ情報1104として閲覧端末装置1のEEPROM11に記憶される。また、ステップS106では、タイマー2の時間のカウントがスタートされる。タイマー2により、入力情報とEEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致すると判定されてから、閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態の経過時間が計測される。
【0089】
ステップS107では、閲覧端末装置1が、閲覧端末操作1の処理動作を実行することが許可される通常動作モードに切り替えられる。通常動作モードは、閲覧端末装置1の使用可能な処理動作に対して制限がかけられていない状態である。閲覧端末装置1が通常モードに切り替えられることで、閲覧端末装置1は使用可能な処理動作に対して制限がかけられない状態で使用できる。ステップS107の通常動作モードは、本発明の許可モードの一例である。ステップS107は、本発明の許可ステップの一例である。
【0090】
ステップS108では、タイマー2のカウントが開始されてから所定の時間が経過したかが判定される。所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS111が実行される。所定の時間が経過したと判定されなかった場合、ステップS109が実行される。
【0091】
ステップS109では、装着検出部16により閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されたと検出されたかが判定される。閲覧端末装置1の取り外しが検出されていないと判定された場合、ステップS110が実行される。閲覧端末装置1の取り外しが検出されたと判定された場合、ステップS111が実行される。ステップS109は、本発明の検出ステップの一例である。
【0092】
ステップS110では、図10に示す各種操作処理プログラム902がROM9から読み出されて実行される。各種操作処理プログラム902の説明は図10を用いて後述する。各種操作処理プログラム902により、表示切替または認証情報登録またはその他処理が実行される。
【0093】
ステップS111では、ユーザにより電源スイッチがOFFされたかが判定される。電源スイッチがOFFにされなかった場合はステップS102へ戻り、再びステップS102が実行される。電源スイッチがOFFにされた場合は、ステップS101へ戻り、再びステップS101が実行される。
【0094】
ステップS105で、入力情報と認証情報とが一致した(認証が有り)と判定されなかった場合、ステップS112が実行される。ステップS112では、クレードル101から閲覧装置1が抜き取られたと検出されたかが判定される。クレードル101からの抜き取りが検出されたと判定された場合、ステップS113が実行される。クレードル101から閲覧端末装置1が抜き取られたと検出されない場合、ステップS105へ戻り、認証モード時に入力される入力情報とEEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかとが一致するまで、ステップS105が実行される。ステップS112は、本発明の検出ステップの一例である。
【0095】
ステップS113では、閲覧端末装置1がクレードル101に装着されてから取り外されるまでに経過した時間が、所定の時間に達したかを判定するために、タイマー1によりカウントされた時間が、所定の時間に達したかが判定される。タイマー1によりカウントされた時間が、所定の時間経過したと判定された場合、ステップS114が実行される。所定の時間が経過したと判定されない場合、ステップS115が実行される。
【0096】
ステップS114では、ステップS105で認証が有りと判定されず、ステップS112でクレードル101から抜き取られ、且つ、ステップS113でタイマー1により所定の時間が経過したときに、閲覧端末装置1がクレードル101から不正に取り外されたと判定されることにより、不正操作防止処理プログラムが実行される。図11に示す不正操作防止処理プログラム903がROM9から読み出されて実行される。不正操作防止処理プログラム903の説明は図11を用いて後述する。不正操作防止処理プログラム903により、閲覧端末装置1の使用可能な操作が制限される。
【0097】
ステップS115では、タイマー1により計測された時間が所定の時間に達しておらず、且つ、閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されたときに、閲覧端末装置1が通常動作モードに切り替えられる。ステップS115では、ユーザにより閲覧端末装置1がクレードル101に一時的に装着され、且つクレードル101から短時間で取り外された場合、閲覧端末装置1の使用が一時的に許可される。ステップS115の通常動作モードは、本発明の許可モードの一例である。ステップS115は、本発明の許可ステップの一例である。
【0098】
ステップS116では、ステップS115で閲覧端末装置1の使用が一時的に許可されてからの経過時間を計測するために、タイマー1のカウントがリセットされ、タイマー1のカウントが再スタートされる。
【0099】
ステップS117では、図10に示す各種操作処理プログラム902がROM9から読み出されて実行される。各種操作処理プログラム902の説明は図10を用いて後述する。各種操作処理プログラム902により、表示切替または認証情報登録またはその他処理が実行される。
【0100】
ステップS118では、ステップS115で閲覧端末装置1の使用が一時的に許可されてからの経過時間が、所定の時間に達したかが判定される。タイマー1により、閲覧端末装置1が一時的に通常動作モードに切り替えられてから所定の時間が経過したかが判定される。所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS119が実行される。所定の経過時間が経過していないと判定された場合、ステップS117へ戻る。
【0101】
ステップS119では、タイマー1によりカウントされた時間が、所定の時間経過し、且つ、閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されていると判定されたときに、不正操作防止処理プログラム903が実行される。図11に示す不正操作防止処理プログラム903がROM9から読み出されて実行される。不正操作防止処理プログラム903の説明は図11を用いて後述する。不正操作防止処理プログラムにより、閲覧端末装置1の処理動作を実行することが制限される。
【0102】
ステップS102で、閲覧端末装置1がクレードル101からの抜き取りが検出されたと判定された場合、ステップS120が実行される。ステップS120では、閲覧端末装置1が通常動動作モードであるか否かが判定される。閲覧端末操作1が通常動作モードの場合、ステップS121が実行される。閲覧端末操作1が通常動作モードでない場合、ステップS111が実行される。
【0103】
ステップS121では、図10に示す各種操作処理プログラム902がROM9から読み出されて実行される。各種操作処理プログラム902の説明は図9を用いて後述する。各種操作処理プログラム902により、表示切替または認証情報登録またはその他処理が実行される。ステップS120及びステップS121は、本発明の許可ステップの一例である。
【0104】
(各種操作処理動作の説明)
図10は、各種操作処理プログラム902に従う閲覧端末装置1の各種処理操作を実行する動作を示すフローチャートである。まず、ステップS201でユーザにより行われる処理が認証情報登録操作であるかが判定される。ユーザにより認証情報登録操作が行われると判定された場合、ステップS202が実行される。ユーザにより認証情報登録操作が行われないと判定された場合、ステップS203が実行される。
【0105】
ステップS202では、ユーザにより、閲覧端末装置1に備えられた操作キー141〜145または静電センサ151〜156と、クレードル101に備えられた静電センサ157〜160とを用いて、認証情報の登録操作が行われる。図7に示すように、EEPROM11の認証情報1101としてユーザ名と各ユーザごとに設定された認証情報とが記憶される。上述で説明した操作キー141〜145と静電センサ151〜160とEEPROM11に記憶されている認証情報1101とCPU2とステップS202とから構成される機能は、本発明の情報登録部の一例である。ステップS202は、本発明の情報登録ステップの一例である。
【0106】
ステップS203では、ユーザにより表示切替操作が行われたかが判定される。ユーザにより表示切替が行われたと判定された場合、ステップS204が実行される。ユーザにより表示切替が行われないと判定された場合、ステップS205が実行される。
【0107】
ステップS204では、表示切替処理が実行される。閲覧端末装置1の電気泳動表示部4の表示が切り替えられる。
【0108】
ステップS205では、その他の操作がユーザにより行われたかが判定される。ユーザによりその他の操作が行われた場合、ステップS206が実行される。
【0109】
ステップS206では、ユーザによるその他の操作に従って処理が行われる。その他の操作に従う処理として、クレードル101を介してインターネットからのデータの転送、閲覧端末装置1に記憶されている情報の消去などがある。
【0110】
(不正操作防止処理動作の説明)
図11は、不正操作防止処理プログラム903に従う閲覧端末装置1の不正操作防止処理を実行する動作を示すフローチャートである。まず、ステップ301では、閲覧端末装置1がクレードル101から不正に取り外されたと判定されたときに、不正操作防止処理プログラム903が実行される。不正操作防止処理プログラム903が実行されることにより、電気泳動表示部4に「不正です」と表示され、システム電源スイッチ20により電源供給ブロック99とシステム電源30とが遮断される。第1の実施形態では、電気泳動表示部4が用いられている。そのため、システム電源スイッチ20により電源供給ブロック99に含まれる電気泳動表示部4とシステム電源30とが遮断された場合でも、ステップS301で電気泳動表示部4により表示された「不正です」の表示は維持される。ステップS301は本発明の制限モードの一例である。ステップS301は、本発明の制限ステップの一例である。
【0111】
ステップS302では、不正操作防止処理の解除操作が行われたかが判定される。閲覧端末装置1の不正操作防止処理の解除操作が行われたと判定された場合、ステップS303が実行される。閲覧端末操作1の不正操作防止処理の解除操作が行われたと判定されるまで、ステップS302が繰り返し実行される。不正操作防止処理の解除操作が行われるまで、閲覧端末装置1が実行する処理動作に制限がかけられる。不正操作防止処理の解除操作は任意の方法で良い。第1の実施形態では、操作キー143が長押しされることで、閲覧端末装置1の不正操作防止処理の解除操作が行われた判定される。
【0112】
ステップS303では、閲覧端末操作1が認証モードに設定される。第1の実施形では、認証モードは、ユーザから入力情報の入力を受け付ける状態である。認証モード時に、ユーザにより入力された入力情報が、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。ステップS303の認証モードは、本発明の制限モードの一例である。ステップS104の認証モードは認証情報の入力操作のみが可能である。ステップS303は、本発明の制限ステップの一例である。
【0113】
ステップS304では、ユーザにより入力された入力情報が、EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定される(認証動作)。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかとRAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とが一致すると判定された場合、ステップS305が実行される。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれとも入力情報が一致しないと判定された場合、ステップS304が繰り返し実行される。ステップS304は、本発明の認証ステップの一例である。
【0114】
ステップS305では、ステップS106と同様に、入力された入力情報と一致した認証情報に対応するユーザ名が決定される。決定されたユーザ名に基づいて、閲覧端末装置1のEEPROM11にユーザ設定情報1104として、決定されたユーザ名が記憶される。
【0115】
ステップS306では、システム電源スイッチ20により電源供給ブロック99とシステム電源30とが接続される。電源ブロック99に含まれる電気泳動表示部4とシステム電源とが接続されることで、電気泳動表示部4により表示が維持されていた「不正です」の表示を切り替えることが可能になる。また、閲覧端末装置1が通常動作モードに切り替えられる。通常動作モードに切り替えられたことにより、電気泳動表示部4に「通常動作モード」と表示される。これにより、不正操作防止処理が終了する。ステップS306の通常動作モードは、本発明の許可モードの一例である。ステップS306は、本発明の許可ステップの一例である。
【0116】
[第2の実施形態]
以下、表示指令に従って表示情報を表示することが可能な閲覧端末装置と、閲覧端末装置が着脱可能に装着されるクレードルとの組み合わせに本発明を適用した第2の実施形態について図面を参照して説明する。第2の実施形態の外観的構成及び電気的構成は、第1の実施形態とほぼ同じ構成であるので、相違する部分についてのみ説明する。
【0117】
図12と図13とは、本発明を適用した第2の実施形態の閲覧端末装置1とクレードル101との概念的構成を示す。図12は、第2の実施形態の閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されている状態の外観図を示す。図13は、第2の実施形態の閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態の外観図を示す。
【0118】
第2の実施形態の閲覧端末装置1と第1の実施形態の閲覧端末装置1とは、ほぼ同じ構成である。相違する点は、第1の実施形態では表示情報を表示するために電気泳動表示部4が用いられていたのに対し、第2の実施形態では、液晶ディスプレイ2004が用いられている。第2の実施形態では、液晶ディスプレイ2004が用いられているが、ユーザに表示情報を表示可能であれば、他の表示装置を用いることも可能である。液晶ディスプレイ2004は、本発明の表示部の一例である。
【0119】
図14は、第2の実施形態の閲覧端末装置1の電気的構成を示すブロック図である。相違する点は、第1の実施形態では、表示制御部3に対して電気泳動表示部4が電気的に接続されているのに対して、第2の実施形態では、表示制御部3に対して液晶ディスプレイ2004が電気的に接続されている。また、第2の実施形態では、メモリーカード2006に、表示情報2610と機密判定情報2620とが記憶されている。
【0120】
図14に示すように、メモリーカード2006は、表示情報2610と機密判定情報2620とを記憶する。図15は,機密判定情報2620がメモリーカード2006に記憶される記憶状態を示す概念図の一例である。第2の実施形態では、メモリーカード2006に記憶されている表示情報2610は、複数のページから構成されるファイルとして記憶されている。説明の便宜上、ファイル名がファイルα、ファイルβ、ファイルγの3つのファイルが閲覧端末装置1により閲覧される例を用いて説明する。図15に示すように、各ファイルに対して機密度が設定されている。図15では、ファイルαに対して機密度が「3」、ファイルβに対して機密度が「2」、ファイルγに対して機密度が「0」と設定されている。機密度「0」が付与されているファイルは、誰からでも閲覧が可能であることを表している。つまり、機密度「0」は、機密でないファイルであることを表している。また、機密度の値が大きいことは、機密度合いが高いことを表している。図15の表により、ユーザ名「A」、ユーザ名「B」、ユーザ名「C」それぞれに対して、ファイルα、ファイルβ、ファイルγが閲覧可能であるか閲覧不可能であるかが、「○」または「×」により表示されている。「○」は閲覧可能であること、「×」は閲覧不可能であることを表している。例えば、機密度が「3」と設定されているファイルαの場合、ユーザ名「A」は閲覧可能であるが、ユーザ名「B」とユーザ名「C」とは閲覧不可能である。また、機密度が「2」と設定されているファイルβの場合、ユーザ名「A」とユーザ名「B」とは閲覧可能であるが、ユーザ名「C」は閲覧不可能である。機密度は、ユーザまたはファイル作成者により任意の値を設定することができる。第2の実施形態では、各ファイルに対して機密度が設定されているが、ファイルを構成する各ページに対して機密度が設定されても良い。また、機密度が「0」以外のファイル全てが、閲覧不可能と設定されても良い。
【0121】
<第2の実施形態のメイン動作の説明>
以上説明した構成からなる第2の実施形態の閲覧端末装置1の動作及び作用について、添付図面を参照して説明する。第2の実施形態のメインプログラム901の動作及び作用は、第1の実施形態のメインプログラム901と同じであるので説明を省略する。
【0122】
(第2の実施形態の各種操作処理動作の説明)
第2の実施形態の各種操作処理プログラム902の動作及び作用は、第1の実施形態の各種操作処理プログラム902と同じであるので、説明を省略する。
【0123】
図16は、本実施形態における不正操作防止処理プログラム903に従う不正操作防止処理動作の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS401では、閲覧端末装置1により閲覧される表示情報が記憶されるファイルが、機密設定されているかが判定される。つまり、第2の実施形態では、閲覧端末装置1により閲覧されるファイルの機密度が「0」でないかが判定される。機密設定されている場合、ステップS402が実行される。機密設定されていない場合、ステップS404が実行される。以下、説明の便宜上、ユーザBによりファイルβが閲覧される場合について説明する。図15の表により、ファイルβの機密度が「0」でないため、機密設定がされていると判定される。
【0124】
ステップS402では、閲覧端末装置1により閲覧される表示情報が、閲覧端末装置1において、EEPROM11のユーザ設定情報1104として記憶されているユーザ名に対して閲覧が許可されているかが判定される。閲覧端末装置1において、EEPROM11のユーザ設定情報1104に記憶されているユーザ名が閲覧を許可されている場合、ステップS404が実行される。ユーザが閲覧を許可されていない場合、ステップS403が実行される。
【0125】
ステップS403では、閲覧端末装置1において、EEPROM11のユーザ設定情報1104に記憶されているユーザ名が、該当するファイルの閲覧を許可されていない場合、液晶ディスプレイ2004に「閲覧不可能」と表示される。
【0126】
ステップS404では、ステップS401で機密設定がされていないと判定されたこと、または、ステップS402で、ユーザ設定情報1104としてEEPROM11に記憶されているユーザ名に対して閲覧が許可されていることに基づいて、液晶ディスプレイ2004により表示される表示情報が、所望の表示情報に切り替えられる。説明の便宜上、ユーザ「B」によりファイルβが閲覧されている例を用いて説明する。図15に示すように、ファイルβの機密度が「2」と設定されている。また、ファイルβはユーザ名「A」とユーザ名「B」とが閲覧可能であることを示している。そのため、ステップS402では、閲覧端末装置1により表示されているファイルβはユーザ名「B」により閲覧可能であると判定されるため、ステップS404で、液晶ディスプレイ2004により、所望の表示情報に切り替えることができる。ステップS401からステップS404は、本発明の制限モードの一例である。ステップS401からステップS404は、本発明の制限ステップの一例である。
【0127】
ステップS405では、ステップS302と同様に、所定の解除操作が行われたかが判定される。所定の解除操作が行われた場合、ステップS406が実行される。所定の解除操作が行われない場合、ステップS401が再び実行される。
【0128】
ステップS406では、閲覧端末装置1が、認証モードに変更される。認証モードは、ユーザから入力情報の入力を受け付ける状態である。認証モード時に、ユーザにより入力された入力情報が、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。ステップS406の認証モードは、本発明の制限モードの一例である。ステップS406の認証モードは認証情報の入力操作のみが可能である。ステップS406は、本発明の制限ステップの一例である。
【0129】
ステップS407では、ユーザにより入力された入力情報が、EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定される(認証動作)。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかとRAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とが一致すると判定された場合、ステップS408が実行される。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれとも入力情報が一致しないと判定された場合、ステップ407が繰り返し実行される。ステップS407は、本発明の認証ステップの一例である。
【0130】
ステップS408では、閲覧端末装置1が通常動作モードに切り替えられる。通常動作モードに切り替えられたことに基づいて、液晶ディスプレイ2004に「通常動作モード」と表示される。これにより、不正操作防止処理が終了する。ステップS408の通常動作モードは、本発明の許可モードの一例である。ステップS408は、本発明の許可ステップの一例である。
【0131】
(変形例1)
第2の実施形態における液晶ディスプレイ2004の変形例1について説明する。第2の実施形態における液晶ディスプレイ2004の代わりに、電気泳動表示部が用いられても良い。電気泳動表示部が用いられる場合、第2の実施形態の不正操作防止処理動作のステップS403で、「閲覧不可」と表示した後に、電源供給ブロック99に含まれる電気泳動表示部とシステム電源30とが遮断されても良い。また、第2の実施形態の不正操作防止処理動作のステップS408で、「通常動作モード」と表示した後に、電源供給ブロック99に含まれる電気泳動表示部とシステム電源30とが遮断されても良い。
【0132】
(変形例2)
第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理の変形例2について、添付図面を参照して以下に説明する。
【0133】
変形例2の電気的構成は、図6に示す第1の実施形態の電気的構成または図14に示す第2の実施形態の電気的構成のいずれかの構成と同じ構成である。図17は、変形例2のROM3009の記憶内容を示す。ROM3009は、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の情報とプログラムを記憶している。それに加え、図17に示す暗号化プログラム3904が記憶されている。暗号化プログラム3904は、閲覧端末装置1のメモリーとして機能するメモリーカード6またはメモリーカード2006と、ROM3009と、EEPROM11に記憶される情報を暗号化するためのプログラムである。ROM3009に記憶される暗号化プログラム3904は、本発明の暗号化処理部の一例である。
【0134】
図18は、変形例2の不正操作防止処理動作の処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS501では、閲覧端末装置1のメモリーとして機能するメモリーカード6またはメモリーカード2006と、ROM3009と、EEPROM11のうち、少なくとも1以上の記憶装置に記憶される情報が暗号化される。ステップS501で用いられる暗号化方法は、AES(Advanced Encryption Standard)として規格化されている共通鍵暗号方式の公知の暗号化方法である。ステップS501は、本発明の制限モードの一例である。ステップS501は、本発明の制限ステップの一例である。
【0135】
ステップS502では、第1の実施形態の不正操作防止処理動作のステップS302及び第2の実施形態の不正操作防止処理動作のステップS405と同様に、不正操作防止処理の解除操作が行われたかが判定される。閲覧端末装置1の操作の不正操作防止処理の解除操作が行われたと判定された場合、ステップS503が実行される。閲覧端末操作1の不正操作防止処理の解除操作が行われたと判定されるまで、ステップS502が繰り返し実行される。不正操作防止処理の解除操作が行われるまで、ステップS502が繰り返し実行されることで、閲覧端末装置1が不正に使用されることを防いでいる。不正操作防止処理の解除操作は任意の方法で良い。
【0136】
ステップS503では、閲覧端末操作1の設定が認証モードに設定される。認証モード時に、ユーザにより入力された入力情報が、入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。ステップS503の認証モードは、本発明の制限モードの一例である。ステップS503の認証モードは認証情報の入力操作のみが可能である。ステップS503は、本発明の制限ステップの一例である。
【0137】
ステップS504では、ユーザにより入力された入力情報が、EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定される(認証動作)。EEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかとRAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とが一致すると判定された場合、ステップS505が実行される。入力情報とEEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれとも一致しないと判定された場合、ステップS504が繰り返し実行される。ステップS504は、本発明の認証ステップの一例である。
【0138】
ステップS505では、ステップS106と同様に、入力された入力情報と一致したとステップS504で判定された認証情報に対応するユーザ名が決定される。入力情報と一致したEEPROM11に記憶された認証情報1101に対応するユーザ名が、ユーザ設定情報1104としてEEPROM11に記憶される。
【0139】
ステップS506では、閲覧端末装置1が通常動作モードに切り替えられる。また、ステップS501で暗号化された記憶装置の暗号化が解除される。これにより、不正操作防止処理が終了する。ステップS506の通常動作モードは、本発明の許可モードの一例である。ステップS506は、本発明の許可ステップの一例である。
【0140】
(変形例3)
第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理の変形例3について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態では、ユーザにより入力される入力情報が、閲覧端末装置1とクレードル101とに備えられている操作キー及び静電センサにより入力されている。第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理の変形例3として、EEPROM11に記憶されている認証情報1101が、閲覧端末装置1に備えられている操作キー141〜145または静電センサ151〜156からの入力情報のみで構成されても良い。また、EEPROM11に記憶されている認証情報1101が、クレードル101に備えられている静電センサ157〜160からの入力情報のみで構成されても良い。
【0141】
(変形例4)
第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例4について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態では、表示情報を表示するため、電気泳動表示部4または液晶ディスプレイ2004が用いられている。第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理の変形例4として、電気泳動表示部4または液晶ディスプレイ2004が備えられていなくても良い。変形例4の場合、図10に示す各種操作処理動作において、表示切替操作は実行されない。また、図11に示す不正操作防止処理動作のステップS301とステップS306で、それぞれ電気泳動表示部4または液晶ディスプレイ2004により表示情報が表示されているが、表示情報が表示されなくても良い。本発明の表示部が備えられていない携帯端末装置として、携帯型の音楽再生装置などが用いられても良い。
【0142】
(変形例5)
第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例5について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態では、図9に示すメイン動作のステップS112で、クレードル101から閲覧端末装置1が取り外されたと検出されたかが判定されている。クレードル101から閲覧端末装置1が取り外されたと検出された場合、ステップS113で、タイマー1により所定の時間が計測されたかに基づいて、ステップS114の不正操作防止処理を実行するかが決定されている。第1の実施形態または第2の実施形態の変形例5では、ステップS112で、クレードル101から閲覧端末装置1が取り外されたと検出された直後、ステップS114の不正操作防止処理が実行されても良い。
【0143】
(変形例6)
第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理動作の変形例6について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態の不正操作防止処理動作の変形例6として、不正操作防止処理プログラム903不正操作防止処理が実行されることで、処理動作の実行が制限される閲覧端末装置1の処理動作が、操作キー141〜145の入力を一切受け付けないとしても良い。閲覧端末装置1の制限される処理動作が操作キーからの入力処理である場合、操作キーからの入力信号を全く受け付けない構成としても良い。また、操作キーからの入力信号は受け付けるが、操作キーからの入力信号に対応する処理動作が実行されない構成としても良い。
【0144】
(変形例7)
第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理動作の変形例7について説明する。クレードル101が、第1の実施形態及び第2の実施形態のCPUと各種情報を記憶するメモリーとから構成されるコンピュータと、クレードル通信部15と、装着検出部16とを備える構成であっても良い。つまり、本発明の情報登録部と認証部と検出部とモード設定部と制御部とが、クレードル101に備えられていても良い。
【0145】
(変形例8)
第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例8について説明する。本発明の装着装置の変形例8として、装着装置がクレードルに限定されるものではない。装着装置が、充電または、外部機器及びインターネットと接続するためのケーブルなどであっても良い。端末装置に装着される機器全般に適用可能である。
【0146】
(変形例9)
第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例9について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態では、閲覧端末装置1に備えられている操作キー141〜145の全てを、入力情報を入力するための情報入力部として用いている。操作キー141〜145の少なくとも1つの特定の操作キーが、入力情報を入力するための情報入力部として用いられる構成でも良い。また、閲覧端末装置1と、クレードル101とに備えられている静電センサのうち、少なくとも1つの特定の静電センサが、入力情報を入力するための情報入力部として用いられても良い。
【0147】
(変形例10)
第1の実施形態のメイン動作プログラム901の変形例10について説明する。第1の実施形態のメイン動作プログラム901のステップS115で閲覧端末装置1が通常動作モードに切り替えられた後に、所定の時間経過後に不正操作防止処理プログラムが実行される旨を電気泳動表示部4により表示し、その後、システム電源スイッチ20により、電源供給ブロック99に含まれる電気泳動表示部4とシステム電源30とが遮断されても良い。その場合、ステップS117の各種操作処理動作として、ステップS202またはステップS204またはステップS206が実行されない場合、電源供給ブロック99に含まれる電気泳動表示部4とシステム電源30とが遮断された状態を維持し続ける。
【0148】
(変形例11)
第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例11について説明する。第1の実施形態の図11に示す不正操作防止処理動作のステップS301及びステップS306または、第2の実施形態の図16に示す不正操作防止処理動作のステップS403及びステップS408において、システム電源スイッチ20により、電源供給ブロック99とシステム電源30とが切断されている。変形例11として、第1の実施形態の図11に示す不正操作防止処理動作のステップS301及びステップS306または、第2の実施形態の図16に示す不正操作防止処理動作のステップS403及びステップS408において、少なくとも電気泳動表示部4とシステム電源30とが接続または遮断されている構成でも良い。
【0149】
(変形例12)
第1の実施形態及び第2の実施形態の不正操作防止処理の変形例2における変形例11について説明する。メモリーカード6またはメモリーカード2006と、ROM9またはROM3009と、EEPROM11との全ての記憶装置に記憶される情報が暗号化されても良い。少なくとも電気泳動表示部4または液晶ディスプレイ2004に表示される表示情報610または表示情報2610が暗号化されても良い。上述した記憶装置に記憶される情報の全てではなく、その一部の情報のみが暗号化されても良い。
【0150】
(変形例13)
第1の実施形態及び第2の実施形態のメイン動作プログラム901の変形例13について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態の変形例13では、ステップS104により閲覧端末装置1が認証モードに設定され、ユーザにより入力された入力情報が入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。ステップS105では、RAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とEEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定される。その後、ステップS112によりクレードルから抜き取られたと検出されたかが判定されることで、不正操作防止処理が実行されるかが決定されている。ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られる前に、ステップS104及びステップS105により入力情報1004と認証情報1101のいずれかと一致するかが判定されることで、不正な操作を事前に検出することができる。抜き取り前に不正な操作そのものが検出されることで、不正な操作に対して迅速に対応することができる。例えば、抜き取り前に不正な操作そのものが検出された場合、不正な操作が検出されたことを抜き取り前または抜き取り直後にアラームにより報知することができる。また、不正な操作そのものが検出された時点で、不正操作防止処理プログラムを実行することができる。しかし、本発明は、上述した実施形態の処理手順に限定されるものではない。例えば、ステップS104及びステップS105で実行される処理が、ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られたと検出された後に実行されても良い。また、ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られたと検出される前にステップS104が実行され、ステップS112が実行された後にステップS105が実行されても良い。つまり、ステップS104によりユーザから入力された入力情報が入力情報1004としてRAM10に一時記憶される。その後、ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られたと検出された後に、ステップS105によりRAM10に記憶された入力情報1004とEEPROM11に記憶された認証情報1101とが一致するかが判定されても良い。この場合、ステップS105による一致の判定は、ステップS112により抜き取りの検出が判定されてから所定の時間内に行われ、その一致の判定がない状態で所定の時間が経過した後は制限モードが設定されて閲覧端末装置1の処理が制限される。
【0151】
(変形例14)
第1の実施形態及び第2の実施形態のメイン動作プログラム901の変形例14について説明する。第1の実施形態または第2の実施形態の変形例14では、ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られたと検出された後に、閲覧端末装置1が通常動作モードに設定されるのか、不正操作防止処理プログラム903が実行されるのかが判定されても良い。つまり、閲覧端末装置1がクレードル101から抜き取られたと検出された後に、本発明のモード設定部に許可モードと制限モードとのいずれかに設定させても良い。
【0152】
(変形例15)
第1の実施形態において電気泳動表示部4が用いられている。本明細書では、電気泳動表示装置を用いているが、駆動電圧が供給されていないときに、表示されている表示情報を維持するメモリー効果を備える表示装置であれば、特に限定されない。電子粉粒体により構成される表示装置であっても良い。
【0153】
(変形例16)
第1の実施形態及び第2の実施形態のメイン動作プログラム901の変形例16について説明する。第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例16では、ステップS102によりクレードル101に装着されたと検出された後に、ステップS104の代わりに不正操作防止処理プログラム903が実行されても良い。上記の場合、ステップS112により閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されたと検出された後に、ステップS114により不正操作防止処理プログラム903が実行される代わりにステップS104及びステップS105により、RAM10に入力情報1004として記憶された入力情報とEEPROM11に記憶された認証情報1101のいずれかと一致するかが判定されても良い。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】第1の実施形態における閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されている状態を示す外観図である。
【図2】第1の実施形態における閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態を示す外観図である。
【図3】第1の実施形態における電気泳動表示部4の正面図である。
【図4】第1の実施形態における図3に示す電気泳動表示部4のA−A’線に従う矢視方向断面図である。
【図5】第1の実施形態における図3に示す電気泳動表示部4のB−B’線に従う矢視方向断面図である。
【図6】第1の実施形態における閲覧端末装置1とクレードル101との電気的構成を示すブロック図である。
【図7】第1の実施形態におけるEEPROM11に認証情報1101が記憶される記憶状態一例を示す概念図である。
【図8】装着検出部16の構成の一例を表す概念図を示す。
【図9】第1の実施形態におけるメイン動作を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態における各種操作処理動作を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態における不正操作防止処理動作を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態における閲覧端末装置1がクレードル101から取り外されている状態を示す外観図である。
【図13】第2の実施形態における閲覧端末装置1がクレードル101に装着されている状態を示す外観図である。
【図14】第2の実施形態における閲覧端末装置1とクレードル101との電気的構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施形態におけるメモリーカード2006に機密判定情報2620が記憶される記憶状態一例を示す概念図である。
【図16】第2の実施形態における不正操作防止処理動作を示すフローチャートである。
【図17】第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例2におけるROM3009の記憶内容の詳細を示す図である。
【図18】第1の実施形態及び第2の実施形態の変形例2における不正操作防止処理動作のフローチャートである。
【符号の説明】
【0155】
1 閲覧端末装置
2 CPU
3 表示制御部
4 電気泳動表示部
5 メモリーカードインタフェース
6、2006 メモリーカード
9、3009 ROM
10 RAM
11 EEPROM
12 電源制御部
15 クレードル通信部
16 装着検出部
17 クレードルインターフェース
19 端末インターフェース
20 システム電源スイッチ
21 画素
22 電源インターフェース
23 通信インターフェース
30 システム電源
33a、33b 帯電粒子
34 分散媒
35 画素空間
40 マスク部
50 下部基板
51 下部電極保護膜
52 下部電極
53 筐体支持部
60 上部基板
61 上部電極保護膜
62 上部電極
63 表示層
70 表示部
71 スペーサー
81 電源
82 抵抗
83 アース
99 電源供給ブロック
141、142、143、144、145 操作キー
151、152、153、154、155、156、157、158、159、160 静電センサ
171、172 コネクタ
171−a、172−a、171−b、172−b コネクタピン
610、2610 表示情報
2620 機密判定情報
901、3901 メイン動作プログラム
902、3902 各種処理操作プログラム
903、3903 不正操作防止処理プログラム
1001 前回表示データ
1002 現在表示データ
1003 ページ展開データ
1004 入力情報
1101 認証情報
1102 表示ファイル情報
1103 表示中ページ情報
1104 ユーザ設定情報
2004 液晶ディスプレイ
3904 暗号化プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置と、
前記携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置と、
情報を入力する情報入力部と、
特定の認証情報を登録する情報登録部と、
前記情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、
前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、
前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、
前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、
を備えたことを特徴とする不正操作防止システム。
【請求項2】
前記認証部によりに認証されずに前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されると直ちに、前記制御部が前記モード設定部に前記制限モードを設定させることを特徴とする請求項1に記載の不正操作防止システム。
【請求項3】
前記情報入力部は、
前記装着装置に備えられた第1入力部と、前記携帯端末装置に備えられた第2入力部とから構成され、
前記認証部は、
前記第1入力部により入力された第1入力情報と前記第2入力部により入力された第2入力情報との組み合わせが前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の不正操作防止システム。
【請求項4】
操作可能な入力操作部を有し、装着装置に対して着脱可能に装着される携帯端末装置であって、
情報を入力する情報入力部と、
特定の認証情報を登録する情報登録部と、
前記情報入力部により入力された入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、
前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、
前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、
前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、
を備えることを特徴とする不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項5】
前記携帯端末装置の入力操作部は、複数のキーを有し、
前記情報入力部は、前記複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成されることを特徴とする請求項4に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項6】
第1入力情報を入力するための第1入力部とその第1入力情報を通信により携帯端末装置へ送信する送信部とを備えた装着装置に対して着脱可能に装着され、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置であって、
第2入力情報を入力する第2入力部と、
前記装着装置の送信部から送信された第1入力情報を受信する受信部と、
特定の認証情報を登録する情報登録部と、
前記受信部により受信された第1入力情報と前記第2入力部により入力された第2入力情報とが組み合わされた入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、
前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、
前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、
前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、
を備えることを特徴とする不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項7】
前記携帯端末装置の入力操作部は、複数のキーを有し、
前記第1入力部は、前記複数のキーの中の少なくとも1つの特定のキーから構成されることを特徴とする請求項6に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項8】
情報を入力する情報入力部とその入力情報を通信により携帯端末装置へ送信する送信部とを備えた装着装置に対して着脱可能に装着され、操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置であって、
前記装着装置の送信部から送信された入力情報を受信する受信部と、
特定の認証情報を登録する情報登録部と、
前記受信部により受信された入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証部と、
前記携帯端末装置が前記装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出部と、
前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可モードと、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限モードとのいずれかに、前記携帯端末装置の動作モードを設定するモード設定部と、
前記認証部により認証されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記認証部により認証されず、かつ、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記モード設定部に前記制限モードを設定させる制御部と、
を備えることを特徴とする不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項9】
前記認証部によりに認証されずに前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されると直ちに、前記制御部が前記モード設定部に前記制限モードを設定させることを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項10】
種々の情報を記憶する記憶部と、
前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示する表示部とを備え、
前記モード設定部は、
前記記憶部により記憶された種々の情報中の少なくとも一部の情報が前記表示部により表示されることを制限する表示制限モードを前記制限モードとして設定し得ることを特徴とする請求項4から請求項9のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項11】
前記記憶部により記憶された情報が機密情報であるか否かを判別するための判別情報を付与する判別情報付与部と、
前記記憶部により記憶された情報が機密情報であるか否かを、前記判別情報付与部により付与された判別情報に基づいて判別する機密情報判別部とを備え、
前記モード設定部は、
前記機密情報判別部により機密情報であると判別された場合、前記機密情報が前記表示部により表示されることを制限する表示制限モードとして設定し得ることを特徴とする請求項10に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項12】
種々の情報を記憶する記憶部と、
前記入力操作部の操作に従って前記記憶部により記憶される種々の情報を表示する表示部と、
前記記憶部に記憶される情報を暗号化する暗号化処理部とを備え、
前記モード設定部は、
前記記憶部により記憶された種々の情報中の少なくとも一部の情報が前記暗号化処理部により暗号化される暗号化モードを前記制限モードとして設定し得ることを特徴とする請求項4から11のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項13】
種々の情報を記憶する記憶部と、
前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示するために、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部とを備え、
前記モード設定部が、
前記不揮発性表示部に駆動電圧の供給を停止する停止モードを含む前記制限モードを設定し得ることを特徴とする請求項4から請求項12のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記認証部により認証されず、かつ前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記携帯端末装置が前記制限モードに設定されることを前記不揮発性表示部に表示させ、その後に前記不揮発性表示部に駆動電圧を供給しない停止モードを前記モード設定部に設定させることを特徴とする請求項13に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項15】
前記認証部により認証された時からの経過時間を計測する第1時間計測部を備え、
前記第1時間計測部により所定の第1時間が計測されるまでの間に、前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態が検出されなかったときに、前記第1時間計測部により所定の第1時間が計測された後に、前記認証部は、新たに入力された前記入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したか再度前記認証動作を行うことを特徴とする請求項4から請求項14のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項16】
前記検出部により前記携帯端末装置の取外し状態から装着状態への変化が検出されてからの経過時間を計測する第2時間計測部を備え、
前記第2時間計測部により計測された経過時間が所定の第2時間以内であり、かつ前記検出部により前記携帯端末装置の取り外しが検出されたときに、前記モード設定部に前記許可モードを設定させ、前記第2時間計測部により所定の第2時間が計測されたときに、前記認証部は、新たに入力された前記入力情報が前記登録された特定の認証情報と一致したか再度前記認証動作を行うことを特徴とする請求項4から請求項15のいずれかに記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項17】
種々の情報を記憶する記憶部と、
前記入力操作部の操作に従って前記記憶部に記憶された情報を表示するために、情報表示指令に従って駆動電圧が供給された時に表示情報を書き換え、駆動電圧の供給が停止された時に表示情報を維持する不揮発性表示部とを備え、
前記制御部は、
前記第2時間計測部により所定の第2時間が計測されるまでの間だけ、前記認証部が前記認証動作を行わないで前記モード設定部に前記許可モードを設定させることを前記不揮発性表示部に表示させ、その所定の第2時間の経過後に前記不揮発性表示部への駆動電圧の供給を停止する停止モードを含む前記制限モードを前記モード設定部に設定させることを特徴とする請求項16に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置。
【請求項18】
請求項6に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置であって、
第1入力情報を入力する第1入力部と、
前記第1入力部から入力された第1入力情報を通信により前記携帯端末装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とする装着装置。
【請求項19】
請求項8に記載の不正操作防止機能を備えた携帯端末装置が着脱可能に装着される装着装置であって、
情報を入力する情報入力部と、
前記情報入力部から入力された入力情報を通信により前記携帯端末装置に送信する送信部と、
を備えることを特徴とする装着装置。
【請求項20】
特定の認証情報を登録する情報登録ステップと、
情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したとき認証できたとする認証ステップと、
操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置が装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出ステップと、
前記認証ステップにより認証されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可ステップと、
前記認証ステップにより認証されず、かつ、前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限ステップと、
を備えたことを特徴とする不正操作防止方法。
【請求項21】
特定の認証情報を登録する情報登録ステップと、
情報入力部により入力された情報が前記登録された特定の認証情報と一致したときに認証できたとする認証ステップと、
操作可能な入力操作部を有する携帯端末装置が装着装置に対して装着された装着状態かまたは取り外された取外し状態かを検出する検出ステップと、
前記認証ステップにより認証されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを許可する許可ステップと、
前記認証ステップにより認証されず、かつ、前記携帯端末装置の取外し状態が検出されたときに、前記入力操作部の操作に従って前記携帯端末装置が処理動作を実行することを制限する制限ステップと、
をコンピュータに実現させる不正操作防止プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−245139(P2009−245139A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90604(P2008−90604)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】