説明

二成分液体吐出ガン及びシステム

二成分混合物11の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに二成分混合物11を吐出するための液体吐出ガン14は、ガン本体78と、混合マニホルド82と、ノズル板84とを備える。ガン本体78は、ガン本体入口38、50、56及び混合マニホルド82に流体連通しているガン本体流体通路94を含む。ガン本体流体通路94は、ガン本体78の底面79の概ね非線形の形状を有する溝であり、それによって、第2の成分がガン本体流体通路94を通る概ね層状の流れを有し、その一方で、洗浄成分中に乱流を生じさせるように洗浄成分をガン本体流体通路94に導入することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、様々な目的で用いられる液体吐出システムに関し、詳細には、太陽電池パネルの二成分封入材料のような粘性液体を混合及び吐出するように構成されている液体吐出ガン及びシステムに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2009年10月5日に出願された(係属中の)米国仮特許出願第61/248,612号の優先権を主張し、その開示内容は、この参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0003】
太陽電池パネルは、従来から、ガラスの上側層、太陽電池又は複数の太陽電池(以下では「太陽電池」と称する)を含む中間層、及びガラス又は複合箔から作製される下側層から形成される。太陽電池は、封入材料に被包される。太陽電池の封入は、太陽電池を損傷から保護し、また、太陽電池の「サンドイッチ体」を形成するために太陽電池パネルの上側層及び下側層が太陽電池に接着結合されたままであることを確実にする。太陽電池パネル製造業者は、従来から、封入材料としてポリビニルブチラール(PVB)又はエチレン酢酸ビニル(EVA)の箔シートを使用してきた。太陽電池パネルの「サンドイッチ体」を形成するには、EVA又はPVBの箔シートを太陽電池の周りに慎重に位置決めし、次いでラミネーター内で溶融して冷却しなければならない。この封入工程は、箔シートの配置及びラミネート加工にかなり時間がかかる。封入工程は、また、箔を溶融するのにかなりの量のエネルギーを消費する。
【0004】
従来の箔シート封入工程の欠点に対処するために、太陽電池パネル製造業者は、封入用箔シートの代わりに液体封入材料を用い始めている。液体封入材料は、概して、溶剤成分及び触媒成分から形成され、この組み合わせが太陽電池を保護するとともに太陽電池に付着する。1つの例示的な工程では、液体封入材料は、太陽電池の前面用の第1の光学的に透明な材料と、太陽電池の後面用の、改善された伝導性及び熱的特性のための石英粉末を含む第2の材料とを含むことができる。液体封入材料は、液体封入材料の連続的な概ね平面的な層が太陽電池の表面積全体にわたって設けられるように、正確に測定して太陽電池上に吐出しなければならない。
【0005】
従来の液体吐出システムは、太陽電池パネル、特に種々の寸法及び形状の太陽電池パネルの幅にわたって液体封入材料の一貫して流れる流れの質を提供するうえでほとんど成功していない。例えば、単一の細長い吐出口を有する液体吐出システムでは、太陽電池パネルの幅にわたる液体の流れの精度及び一貫性は、望ましくないことに、太陽電池パネルの寸法が変わると変化する。複数の平行な液体出口を有する液体吐出システムでは、吐出装置の幅にわたる流れの質の変化によって、液体封入材料の別々の流れが合流してしまい、太陽電池上への連続的な封入層の形成に悪影響を及ぼす可能性がある。ある太陽電池パネルとその次の太陽電池パネルとで、封入されるべき太陽電池の寸法が変わる場合、従来の液体吐出システムは、完全に再構成された後でなければ吐出を継続することができず、結果として、長時間の製造停止時間につながる。
【0006】
加えて、液体吐出システム内の液体封入材料の硬化を回避するには、通常は、各再構成の間に又は数分ごとに、液体吐出システム全体から液体封入材料を洗い流さなければならない。しかし、従来の液体吐出システムは、吐出装置に関連する弁と該吐出装置の液体出口との間に大量の封入材料を捕捉する。この大量の封入材料は、吐出システムが洗い流されるたびに完全に無駄になり、吐出サイクルと吐出サイクルとの間における、液体出口からの封入材料の望ましくない液だれに更につながる。
【0007】
さらに、従来の液体吐出システムは、通常、歯車ポンプのみを用いて液体封入材料の各成分の流量を測定する。石英粉末のような研磨材料を含む液体封入材料の成分の場合は、歯車ポンプは摩耗率及び故障率が高くなりやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、太陽電池パネルの封入工程に伴うこれらの問題及び他の問題に対処する液体吐出ガン及びシステムを提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施の形態によると、液体吐出ガンは、二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに二成分混合物を基板上に吐出するように構成されている。液体吐出ガンは、第1の成分を受け取るように構成されている第1のガン本体入口、第2の成分を受け取るように構成されている第2のガン本体入口、及び液体洗浄成分を受け取るように構成されている第3のガン本体入口が設けられたガン本体を含む。ガン本体は、また、第1のガン本体入口、第2のガン本体入口、及び第3のガン本体入口に流体連通しているガン本体流体通路を含む。ガン本体流体通路は、下流部分を含む非線形通路であり、そのため、第2の成分が層流状態でガン本体流体通路を通って導入されるとともに、洗浄成分が第2の成分の上流で第2の成分の層流に対して或る角度で導入されることによって、洗浄成分が下流部分に向かって流れるにつれて該洗浄成分中に乱流を生じさせる。液体吐出ガンは、ガン本体に連結されている混合マニホルドも含む。混合マニホルドは、ガン本体流体通路に流体連通している混合器通路、及び該混合器通路内に配置されている複数の混合要素を含む。液体吐出ガンは、混合マニホルドに連結されているノズル板を更に含む。ノズル板は、複数の液体出口を有する少なくとも1つのノズルを含む。ノズル板は、混合器通路と少なくとも1つのノズルとの間に流体連通を提供する。
【0010】
別の実施の形態では、液体吐出システムは、上述のような液体吐出ガンを含む。液体吐出システムは、液体洗浄成分、第1の液体成分、及び第2の液体成分のうちの1つ又は複数をガン本体へ送る少なくとも1つの供給ポンプも含む。液体吐出システムは、ガン本体へ送られる第1の成分の流量を測定するように構成されている第1の流量計も含む。同様に、液体吐出システムは、ガン本体へ送られる第2の成分の流量を測定するように構成されている第2の流量計も含む。
【0011】
更なる実施の形態では、液体吐出ガンは、二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに二成分混合物を基板上に吐出するように構成されている。液体吐出ガンは、第1の成分を受け取るように構成されている第1の弁に流体連通している第1のガン本体入口と、第2の成分を受け取るように構成されている第2の弁に流体連通している第2のガン本体入口とを有するガン本体を含む。ガン本体は、また、第1の弁及び第2の弁に流体連通しているガン本体流体通路を含む。液体吐出ガンは、ガン本体の底面に連結されている混合マニホルドも含む。混合マニホルドは、混合器通路を画定している混合マニホルド本体を含む。混合器通路は、ガン本体流体通路に流体連通しているとともに、第1の混合器通路軸線に沿って延在している。第1の成分及び第2の成分は、混合器通路内で第1の混合器通路軸線に沿って進む。混合マニホルドは、また、混合マニホルド本体の側壁に連結されている少なくとも1つのキャップと、混合器通路内に配置されているとともに第1の混合器通路軸線に対してほぼ平行な第1の静的混合器軸線を画定している第1の静的混合器とを含む。混合器通路は、混合マニホルド本体の側壁まで延在しており、そのため、キャップを混合マニホルド本体から取り外して、第1の静的混合器を第1の混合器通路軸線及び第1の静的混合器軸線に沿って動かすことによって、第1の静的混合器を修理又は交換するためのアクセスを提供することができる。液体吐出ガンは、混合マニホルドに連結されているノズル板を更に含む。ノズル板は、複数の液体出口を有する少なくとも1つのノズルを含む。ノズル板は、混合器通路と少なくとも1つのノズルとの間に流体連通を提供する。
【0012】
また別の実施の形態では、二成分混合物の第1の成分及び第2の成分を混合するとともに二成分混合物のほぼ連続的な層を基板上に形成する方法が提供される。この方法は、第1の成分をガン本体流体通路の下流部分へ送ることと、第2の成分を層流状態でガン本体流体通路を通して下流部分へ向かって送ることとを含む。この方法は、複数の混合要素を用いて第1の成分及び第2の成分を混合し、二成分混合物を形成することを更に含む。複数の液体出口は、二成分混合物の流れを基板上に吐出する。この方法は、また、第1の成分、第2の成分、及び二成分混合物を一掃するために洗浄成分中に乱流を生じさせるように、洗浄成分をガン本体流体通路を通して送ることを含む。
【0013】
本明細書に援用されるとともに本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を示し、上記の本発明の概説とともに、以下に示す詳細な説明は本発明を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の液体吐出システムの一実施形態の斜視図である。
【図1A】本発明の液体吐出システムを用いて製造される太陽電池パネルの一部の側断面図である。
【図2】図1の液体吐出システムの要素の概略図である。
【図3】液体吐出システムのショット流量測定装置の動作の概略図である。
【図4】図1の液体吐出システムの吐出ガンの斜視図である。
【図5】図4の線5−5に沿った吐出ガンの断面上面図である。
【図6】図4の線6−6に沿った吐出ガンの断面上面図である。
【図7】図4の線7−7に沿った吐出ガンの断面上面図である。
【図8】図4の線8−8に沿った吐出ガンの断面上面図である。
【図9】図4の線9−9に沿った吐出ガンの断面上面図である。
【図10】図4の吐出ガンの底面図である。
【図11】液体吐出システムの別の実施形態において連結されている図4の複数の吐出ガンの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1及び図2は、二成分混合物を基板12上に吐出する液体吐出システム10の例示的な実施形態を示す。例えば、二成分混合物は、第1の液体成分すなわち溶剤液体成分(以下「成分A」と称する)と、第2の液体成分すなわち触媒液体成分(以下「成分B」と称する)とを含む液体封入材料11とすることができ、該液体封入材料11は、太陽電池パネル1の製造において(当該技術分野において十分に理解されているように配線接続された複数の太陽電池を含むことができる)太陽電池基板12上に吐出される。このために、図1Aに示されるように、二成分混合物11を、太陽電池基板12の前面12aに塗布して、前面カバーパネル13aを太陽電池基板12に接着結合させることができ、次いで、二成分混合物11を太陽電池基板12の後面12bに塗布して後面カバーパネル13bを太陽電池基板12に接着結合させることができ、それによって、前カバーパネル及び後カバーパネル内で太陽電池基板12を密封して太陽電池パネル1の太陽電池の「サンドイッチ体」を形成する。二成分混合物11は、代替的には、代替的な太陽電池パネル製造工程において太陽電池基板12ではなく前面カバーパネル13a又は後面カバーパネル13bに塗布してもよいことが理解されるであろう。さらに、後面カバーパネル13bは、ガラス又は箔バックシートのような非ガラス材料又は非剛性材料から形成することができるが、前面カバーパネル13aは、通常は、ガラス又は別の実質的に透明な材料から形成される。太陽電池の「サンドイッチ体」が形成された後、「サンドイッチ体」は、ラミネーター内で硬化処理される。硬化工程に続いて、太陽電池のサンドイッチ体の側縁部を縁部トリマーにおいてトリミングして枠部材15によって枠付けする。次いで、十分に理解されるように、接続箱17を後面ガラスパネル13bに沿って設置して太陽電池パネル1の動作を制御するとともにエネルギーを太陽電池パネル1から送電網又は他の装置へ送る。接続箱17が設置された状態で、太陽電池パネル1は、完全に組み立てられて設置及び使用の準備が整う。
【0016】
液体吐出システム10は、液体吐出ガン14と、第1の流量計16と、第2の流量計18と、成分A、成分B、及び洗浄成分を(それぞれ)第1の流量計16、第2の流量計18、及び液体吐出ガン14へ送るように構成されている3つの供給ポンプ20、22、24とを含む。供給ポンプ20、22、24及び加圧空気供給マニホルド26は、図1に示されるように制御スタンド28に取り付けられている。第1の流量計16及び第2の流量計18並びに液体吐出ガン14は、液体吐出ガン14を基板12に対して動かすように構成されているロボットアーム30に取り付けられている。代替的に、ロボットアーム30は、基板12がコンベヤーベルト32によって駆動されるので、基板12の上に液体吐出ガン14を位置決めする静止支持体であってもよい。第1の流量計16及び第2の流量計18は、液体吐出ガン14への成分A及び成分Bの供給の流量を制御し(すなわち測定し)、液体吐出ガン14は、以下で更に詳細に記載するように、二成分混合物の連続的な層を基板12上に吐出するように動作可能である。液体吐出システム10の種々の要素の取り付け構成及びレイアウトを本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態において変更することができることが分かるであろう。
【0017】
図2に概略的に示されるように、成分Aが第1の樽34から第1の供給ポンプ20へ供給される。成分Aは、成分Aから望ましくない粒状物質を除去するように構成されている第1のフィルター36を通して圧送される。次いで、成分Aは、第1の流量計16に流れ込み、第1の流量計16は、吐出ガン14への成分Aの流量を制御する。成分Aの測定された供給量は、第1の流量計16を出て、吐出ガン14の第1のガン本体入口38へ送られる。成分Aの流れを制御スタンド28に設けられた制御部44によって監視することができるように、複数の弁40及び圧力変換器42は、成分Aの流路に設けられている。弁40は、2方向弁、逆止弁、又は他の種類の既知の弁を含むことができることが理解されるであろう。
【0018】
同様に、成分Bは、第2の樽46から第2の供給ポンプ22へ供給される。成分Bは、成分Bから望ましくない粒状物質を除去するように構成されている第2のフィルター48を通して圧送される。次いで、成分Bは、第2の流量計18に流れ込み、第2の流量計18は、吐出ガン14への成分Bの流量を制御する。成分Bの測定された供給量は、第2の流量計18を出て、吐出ガン14の第2のガン本体入口50へ送られる。加えて、複数の弁40及び圧力変換器42は、成分Bの流路に設けられており、制御部44によって監視されることができる。
【0019】
液体洗浄成分は、第3の樽52から第3の供給ポンプ24へ供給される。洗浄成分は、洗浄成分から望ましくない粒状物質を除去するように構成されている第3のフィルター54を通して圧送される。次いで、洗浄成分は、吐出ガン14の第3のガン本体入口56へ直接送られる。ここでも同様に、複数の弁40及び圧力変換器42は、洗浄成分の流路に設けられており、制御部44によって監視されることができる。吐出システム10の代替的な実施形態には、より多くの又はより少ない弁40及び圧力変換器42を含めることができることが分かるであろう。
【0020】
第1の流量計16及び第2の流量計18は、成分A及び成分Bの流量を制御するように、かつ、それによって二成分混合物の混合比を制御するように動作可能な任意の種類の流量測定装置とすることができる。例えば、流量計16、18の一方又は両方は、歯車ポンプを含むことができる。代替的には、流量計16、18の一方又は両方は、国際公開第2006/050233号パンフレット(その開示内容は、この参照によって、その全体が本明細書に援用される)に開示されている回転ピストンポンプのような回転ピストンポンプを含んでいてもよい。これらの種類の流量測定装置は、それぞれ、太陽電池基板12の光学的に透明な前面封入材料の両方の成分に用いることができる。しかし、太陽電池基板12の後面封入材料の成分の一方又は両方に取り入れられている研磨石英粉末により、歯車ポンプ及び回転ピストンポンプがすぐに摩耗する。したがって、後面封入工程のための流量計16、18の一方又は両方は、米国特許出願公開第2010/0065585号明細書(その開示内容は、この参照によって、その全体が本明細書に援用される)に開示されている連続ショット(少量)流量測定装置のようなショット流量測定装置(フローショットメーター)を含むことができる。流量計16、18の一方又は両方は、太陽電池基板12の前面封入材料を吐出することを含む、液体吐出システム10の任意の用途のためのショット流量測定装置を含むことができることが理解されるであろう。
【0021】
ショット流量測定装置58の例示的な実施形態は、図3に概略的に示されている。ショット流量測定装置58は、駆動ピストン60がショット流量測定装置58の圧送部分62内で両方向に並進移動すると(高研磨液体又は高粘性液体を含む)液体を測定するように構成されている連続ショット流量測定装置である。ショット流量測定装置58は、圧送部分62及び制御部分64を含む。圧送部分62は、測定室66を含み、該測定室66内で駆動ピストン60が矢印68によって示されるように往復運動する。駆動ピストン60は、測定室66を上側室部分66aと下側室部分66bとに分ける。上側室部分66aは、上側オリフィス72において第1の流れ導管70に接続されている。下側室部分66bは、下側オリフィス76において第2の流れ導管74に接続されている。上側オリフィス72及び下側オリフィス76は、駆動ピストン60が移動する方向に応じて周期的に測定室66の液体入口及び液体出口として働く。駆動ピストン60は、図示の実施形態では機械的に作動されるが、他の実施形態では駆動ピストン60の空気圧作動又は電子作動も用いることができる。
【0022】
第1の流れ導管70は、制御部分64の位置Bに対して液体を出入りさせるように送り、第2の流れ導管74は、制御部分64の位置Cに対して液体を出入りさせるようへ送る。供給ポンプ20、22、24のうちの1つからの加圧液体は、制御部分64の位置Aへ供給され、制御部分64の位置Dを通して吐出ガン14へ送られる。ショット流量測定装置58の制御部分64は、以下のように動作する。駆動ピストン60が上側室部分66aへ向かって並進移動すると、第1の流れ導管70が液体を位置Bへ送り、位置Bは、その液体がショット流量測定装置58を出ることを可能にするように位置Dに動作可能に連結されている。同時に、位置Aは、ショット流量測定装置58に入る液体が第2の流れ導管74を通って流れて下側室部分66bを充填することを可能にするように位置Cに動作可能に連結されている。駆動ピストン60が下側室部分66bへ向かって戻るように並進移動し始めると、第2の流れ導管74は、液体を位置Cへ送り、位置Cは、この時点で、その液体がショット流量測定装置58から出ることを可能にするように位置Dに動作可能に連結されている。同時に、位置Aは、ショット流量測定装置58に入る液体が第1の流れ導管70を通って流れて上側室部分66aを充填することを可能にするように位置Bに動作可能に連結されている。位置B及び位置Cの位置A及び位置Dへの交互の動作可能な連結は、制御部分64に連結されている空気圧作動式のスプール弁(図示せず)を用いて、又は他の実施形態では電気的作動若しくは機械的作動式のスプール弁を用いて達成することができる。その結果、ショット流量測定装置58は、ほぼゼロの稼動停止時間で、測定された液体供給量を吐出ガン14へ連続的に送る。
【0023】
吐出ガン14について、図4〜図10は、例示的な実施形態の付加的な特徴を示している。図4に示されているように、吐出ガン14は、ガン本体78と、ガン本体78に連結されている空気キャップ80と、ガン本体78に連結されている混合マニホルド82と、混合マニホルド82に連結されているノズル板84とを備える。空気キャップ80は、加圧空気供給マニホルド26から加圧空気を受け取るように構成されている空気入口ポート86aを有する空気入口86を含む。空気キャップ80は、また、空気入口ポート86aを通して送られる加圧空気によってそれぞれ動作される第1のソレノイド弁88aと、第2のソレノイド弁88bと、第3のソレノイド弁88cとを含む。ソレノイド弁88a、88b、88cは、以下で更に詳細に記載するように、吐出ガン14を通る液体の流れを制御する弁92、104、108を作動させる。
【0024】
ガン本体78は、成分Aを受け取ってガン本体78内へ送るための、第1の入口ポート38a及び第1の入口通路38bを含む、第1のガン本体入口38を含む。ガン本体78は、図5に示されるように第1の入口通路38bから第1の弁92へ延在する第1の入口通路90を更に含む。成分Aは、矢印91によって示されるように第1の入口通路90を通って第1の弁92へ流れる。第1の弁92は、図示の実施形態では、空気圧動作式のスプール弁である。これに関して、第1のソレノイド弁88aは、当該技術分野において十分に理解されているように第1の弁92を開閉するように動作する。第1の弁92が開くと、成分Aは、第1の入口通路90から第1の弁92を通って、第1の弁92の下に配置されている(図5に仮想線で示される)ガン本体流体通路94の下流部分99に直接流れ込む。ガン本体流体通路94は、ガン本体78の底面79に機械加工されており、上流部分97と、中間部分96と、上流部分97から中間部分96へ延在する第1の中間通路98と、中間部分96から下流部分99へ延在する第2の中間通路100とを更に含む。ガン本体流体通路94は、以下で図6を参照して更に詳細に説明する。
【0025】
図5に戻ると、ガン本体78は、第2のガン本体入口50も含み、第2のガン本体入口50は、成分Bを受け取ってガン本体78内へ送るための第2の入口ポート50a及び第2の入口通路50bを含む。ガン本体78は、第2の入口通路50bから第2の弁104へ延在する第2の入口通路102を更に含む。成分Bは、矢印103によって示されるように、第2の入口通路102を通って第2の弁104へ流れる。第2の弁104は、図示の実施形態では空気圧動作式のスプール弁である。これに関して、第2のソレノイド弁88bは、第2の弁104を開閉するように動作する。第2の弁104が開くと、成分Bは、第2の入口通路102から第2の弁104を通って、ガン本体78の底面79に隣接して配置されているガン本体流体通路94の中間部分96へ直接流れ込む。
【0026】
ガン本体78は、第3のガン本体入口56を更に含み、第3のガン本体入口56は、洗浄成分を受け取ってガン本体78内へ送るための第3の入口ポート56a及び第3の入口通路56bを含む。ガン本体78は、第3の入口通路56bから第3の弁108へ延在する第3の入口通路106を更に含む。洗浄成分は、矢印107によって示されるように第3の入口通路106を通って第3の弁108に流れる。第3の弁108は、図示の実施形態では、空気圧動作式のスプール弁である。これに関して、第3のソレノイド弁88cは、第3の弁108を開閉するように動作する。第3の弁108が開くと、洗浄成分が第3の入口通路106から第3の弁108を通って、ガン本体78の底面79に隣接して配置されているガン本体流体通路94の上流部分97へ直接流れ込む。
【0027】
図6に示されるように、ガン本体流体通路94は、ガン本体78の底面79に機械加工されている溝の形態の非線形通路である。「非線形」通路は、第1の端部及び第2の端部を有し、該第1の端部と該第2の端部との間に直線的ではない流路を設けた通路として画定されており、例えば、流路は、第1の端部と第2の端部との間に湾曲部分及び/又は角のある屈曲部を有する。ガン本体流体通路94を画定している溝は、底面79から離れるように下方に開いており、ガン本体流体通路94の第1の端部(すなわち上流部分97において)からガン本体流体通路94の第2の端部(すなわち下流部分99において)に非線形的に延在する。より詳細には、第1の中間通路98は、上流部分97から中間部分96へ概ね直線方向すなわち線形方向に延在する。第2の中間通路100は、下流部分99までの概ね非線形の流路すなわち湾曲流路を画定するように中間部分96から延在する。第1の中間通路98及び第2の中間通路100は、ともに、第1の中間通路98及び第2の中間通路100が中間部分96においてそれらの間に鋭角αを画定するように、中間部分96の同じ側と連通している。第2の中間通路100の湾曲流路とガン本体流体通路94の全体的な非線形の形状との組み合わせは、上流部分97へ向かう上流方向への成分A及び成分Bの流れを阻止する。これに関して、第1の中間通路98を通る流れは、図6の矢印95によって示され、第2の中間通路100を通る流れは図6の矢印101によって示される。
【0028】
ガン本体流体通路94の非線形形状により、ガン本体流体通路94を通る流れを矢印95及び101によって示される方向に維持することは有利であり、この理由は、この流れによって、混合されると互いに反応して太陽電池パネル1の液体封入材料を生成する可能性がある成分A及び成分Bの尚早の混合が妨げられるためである。より詳細には、成分Aは、中間部分96及び上流部分97へ向かう「上流」方向に流れるのではなく、成分Bの並流によって強制的に混合マニホルド82内へ流される。したがって、洗浄工程中に、混合された材料の液体吐出ガン14を洗浄するには、より少ない洗浄成分しか必要ではなく、この理由は、ガン本体流れ通路94内にある混合材料がより少ないためである。さらに、ガン本体78における第1の弁92、第2の弁104、及び第3の弁108の下流の混合材料の量を制限することは、吐出サイクルと吐出サイクルとの間における、重力によって引き起こされる吐出ガン14からの望ましくない液だれを低減させる傾向にある。
【0029】
加えて、成分Bは、層流状態でガン本体流体通路を通して送られる。より詳細には、成分Bは、層流状態で第2の中間通路100を通って中間部分96から下流部分99へ進む。対照的に、洗浄成分は、洗浄成分中に乱流を生じさせて洗浄成分の清浄性及び洗浄性を改善するようにガン本体流体通路を通して送られる。このために、ガン本体流体通路内で、より詳細には、中間部分96において、洗浄成分の方向を強制的に急激に変えることによって、洗浄成分中に乱流を生じさせることができる。洗浄成分を、第1の中間通路98及び第2の中間通路100によって画定されるような鋭角αの周りに方向付けることによって、中間部分96において乱流を生じさせることができる。中間部分96の周りに生じる乱流は、ガン本体流体通路94を通る中間部分96における流れの中に現れ得るデッドスペースを洗い流すか又は洗浄するのに効果的である。ガン本体流体通路94の正確な非線形形状、並びにガン本体78内の第1の弁92、第2の弁104及び第3の弁108の位置は本発明の範囲内で変更することができることが分かるであろう。しかし、第1の弁92、第2の弁104、及び第3の弁108は、全ての実施形態においてガン本体78のガン本体流体通路94及び底面79に隣接して配置されたままである。
【0030】
図6及び図7に示されるように、混合マニホルド82は、ガン本体78の底面79に当接することによってガン本体流体通路94の底部境界(前述したように底面79に機械加工されている)を形成するように構成されている上面110を含む。混合マニホルド82は、ガン本体流体通路94の下流部分99において第1の弁92の下に直接配置されている上流混合器通路ポート112を含む。上流混合器通路ポート112は、混合マニホルド82内で下流部分99と(図7において仮想線で示される)混合器通路114との間に流体連通を提供する。その結果、成分A及び成分Bは、これらの2つの成分が上流混合器通路ポート112を通って混合マニホルド82に入る直前までガン本体78内で互いに合流することがない。この構成は、第1の弁92及び第2の弁104のそれぞれの下流のガン本体78内における2つの成分の体積を最小限に抑える。その結果、第1の弁92及び第2の弁104とノズル板84の複数の流体出口160(以下で詳細に記載する)との間で吐出ガン14内に保持される2つの成分の体積によって形成される圧力水頭が最小限に抑えられ、吐出サイクルと吐出サイクルとの間における吐出ガン14からの二成分混合物の望ましくない液だれの可能性が減る。さらに、吐出ガン14は、また、洗浄成分がガン本体流体通路94の上流部分97において吐出ガン14内へ送られるときに吐出ガン14から洗い流される無駄な材料の量を最小限に抑える。
【0031】
混合マニホルド82は、図7及び図8によりはっきりと示されている。混合マニホルド82は、ノズル板84から混合マニホルド82を通ってガン本体78内へ延在する複数の概ね鉛直結合ボルト116によってガン本体78に連結されている。他の実施形態では、同じ場所又は異なる場所に、より多いか又はより少ない結合ボルト116又は他の従来の締結具を設けることができることが理解されるであろう。混合マニホルド82の上面110は、ガン本体流体通路94を全体的に囲む環状溝118を更に含む。エラストマーのシール等の密封部材120が、ガン本体流体通路94を吐出ガン14の外部から密封するように環状溝118に位置決めされている。
【0032】
混合マニホルド82は、混合マニホルド本体82aと、該混合マニホルド本体82aの前側壁122に沿う第1のキャップ82bと、混合マニホルド本体82aの後側壁124に沿う第2のキャップ82cとを含む。混合器通路114は、混合マニホルド本体82a内に配置されており、ガン本体流体通路94から上流混合器通路ポート112を通って流れる液体を受け取る上流混合器通路端部126を含む。混合器通路114は、また、以下で更に詳細に記載するようにノズル板84につながっている下流混合器通路ポート130に流体連通している下流混合器通路端部128を含む。
【0033】
混合器通路114は、混合マニホルド本体82aの前側壁122から混合マニホルド本体82aの後側壁124へ互いに対して概ね平行にそれぞれ延在する第1の混合器通路部分114a、第2の混合器通路部分114b及び第3の混合器通路部分114cを含む回旋状流れ通路として形作られている。本明細書における「回旋状」という用語は、往復経路すなわち蛇行経路を辿る通路を指すことが理解されるであろう。混合器通路114は、第1の中間マニホルド壁123が第1の混合器通路部分114aと第2の混合器通路部分114bとを分けて第2の中間マニホルド壁125が第2の混合器通路部分114bと第3の混合器通路部分114cとを分けるように、前側壁122から後側壁124にかけて3つの細長い貫通孔を穿孔することによって形成される。そして、第1の混合器通路部分114a及び第2の混合器通路部分114bは、第1の中間マニホルド壁123を前側壁122から内方へフライス加工し、前側壁122から内方へ離間している第1の中間マニホルド壁の自由端部123aを形成することによって流体接続される。同様にして、第2の混合器通路部分114b及び第3の混合器通路部分114cは、第2の中間マニホルド壁125を後側壁124から内方へフライス加工し、後側壁124から内方へ離間している第2の中間マニホルド壁の自由端部125aを形成することによって流体接続される。
【0034】
動作時に、混合器通路114内を流れる液体は、上流混合器通路端部126において第1の混合器通路部分114aに流れ込み、前側壁122へ向かって進み、次いで(図8の矢印127によって示されるように)第1の中間マニホルド壁の自由端部123aを曲がって第2の混合器通路部分114bに入る。第2の混合器通路部分114bでは、液体は、後側壁124へ向かって流れ、次いで(図8の矢印129によって示されるように)第2の中間マニホルド壁の自由端部125aを曲がって第3の混合器通路部分114cに入る。第3の混合器通路部分114cでは、液体は、下流混合器通路端部128及び下流混合器通路ポート130に達するまで前側壁122へ向かって戻るように流れる。
【0035】
混合マニホルド82は、成分A及び成分Bを十分に混合して二成分混合物を形成するために、混合器通路114内に混合そらせ板(バッフル)のような複数の混合要素132を含む。混合要素132は、第1のそらせ板積み重ね体132a、第2のそらせ板積み重ね体132b、及び第3のそらせ板積み重ね体132cに形成された従来の螺旋状の混合要素(すなわち静的混合器)とすることができる。第1のそらせ板積み重ね体132a、第2のそらせ板積み重ね体132b、及び第3のそらせ板積み重ね体132cは、(図8に示されるように)側壁を有するとともに、混合器通路114のそれぞれの第1の混合器通路部分114a、第2の混合器通路部分114b、及び第3の混合器通路部分114cに挿入されている。これに関して、第1のそらせ板積み重ね体132a、第2のそらせ板積み重ね体132b、及び第3のそらせ板積み重ね体132cは、並んだ関係で互いに対して概ね平行に配置される。そらせ板積み重ね体132a、132b、132cのそれぞれは、図8に示されるように対応する静的混合器軸線133a、133b、133cに沿って配置される。静的混合器軸線133a、133b、133cは、以下で更に詳細に説明する液体出口160のいずれかにより画定されている(図4に示される)吐出軸線160aに対して直交するか又は横断する向きである。より詳細には、静的混合器軸線133a、133b、133cは、吐出軸線160aのそれぞれに対して概ね垂直である。図示の実施形態では、混合器通路114内には合計で36個の混合要素132がある。螺旋状構成又は任意の他の従来の設計のより多いか又はより少ない混合要素132を吐出ガン14の代替的な実施形態において用いてもよいことが認識されるであろう。
【0036】
上述したように、混合器通路部分114a、114b、114cのそれぞれは、混合マニホルド本体82aの前側壁122まで、また後側壁124まで延在し、それによって複数のアクセス開口134を画定しており、この複数のアクセス開口134を通して、そらせ板積み重ね体132a、132b、132cをそれぞれの混合器通路部分114a、114b、114cに出し入れするように摺動させることができる。混合器通路部分114a、114b、114cは、そらせ板積み重ね体132a、132b、132cの対応する静的混合器軸線133a、133b、133cに対してほぼ平行であるそれぞれの第1の混合器通路軸線135a、第2の混合器通路軸線135b、及び第3の混合器通路軸線135cを更に画定している。図示の実施形態では、第1の静的混合器軸線133aは、第1の混合器通路軸線135aと同一線上にあり、第2の静的混合器軸線133bは、第2の混合器通路軸線135bと同一線上にあり、第3の静的混合器軸線133cは、第3の混合器通路軸線135cと同一線上にある。さらに、静的混合器軸線133a、133b、133c及び混合器通路軸線135a、135b、135cは、対応する混合器通路部分114a、114b、114cを通って流体が流れる方向に沿って概ね画定されている。その結果、そらせ板積み重ね体132a、132b、132cは、アクセス開口134を通して、より詳細にはそれぞれの静的混合器軸線133a、133b、133c及びそれぞれの混合器通路軸線135a、135b、135cによって画定されている方向に沿ってそらせ板積み重ね体132a、132b、132cを押すか又は引くことによって移動させることができる。
【0037】
第1のキャップ82bは、一対のボルト136又は同様の締結具によって混合マニホルド本体82aの前側壁122に取り外し可能に連結されている。第1のキャップ82bは、前側壁122に沿ってアクセス開口134を覆い、吐出ガン14の外部からアクセス開口134及び混合器通路114を密封する密封部材138を含む。同様にして、第2のキャップ82cは、別の一対のボルト136又は同様の締結具によって混合マニホルド本体82aの後側壁124に取り外し可能に連結されている。第2のキャップ82cは、後側壁124に沿ってアクセス開口134を覆い、吐出ガン14の外部からアクセス開口134及び混合器通路114を密封する密封部材140を含む。したがって、第1のキャップ82b及び第2のキャップ82cは、吐出ガン14全体を分解することなく混合要素132を修理するために混合器通路114及び混合要素132への容易なアクセスを可能にする。
【0038】
成分A及び成分Bが混合要素132によって十分に混合された後で、結果として生じた二成分混合物は、下流混合器通路端部128から下流混合器通路ポート130を通って、図9に示されるノズル板84のノズル通路142の上流端部144に流れ込む。ノズル通路142は、ノズル板84の上面146に沿って形成され、混合マニホルド82の底面83によって上側の境界が定められている。ノズル通路142は、ノズル板84の上面146に機械加工されている溝の形態の滑らかな輪郭の通路である。
【0039】
ノズル通路142は、第1のノズル通路部分142aを含み、第1のノズル通路部分142aは、(矢印149によって示されるように)概ねY字形の接合部148において一対の第2のノズル通路部分142bに分かれる。そして、第2のノズル通路部分142bのそれぞれは、同様に(矢印151によって示されるように)概ねT字形の接合部150において複数の第3のノズル通路部分142cに分かれる。Y字形の接合部148及びT字形の接合部150は、ノズル通路142の全体にわたる均一で連続的な流れを促すように滑らかな湾曲輪郭を有することが分かるであろう。第3のノズル通路部分142cは、ノズル板84の幅の一部にわたって概ね連続的に延在しており、複数の概ね垂直な下流端通路143a、143b、143cにまとまってつながっている。下流端通路143a、143b、143cは、ノズル板84に取り外し可能にクランプで固定されている(図10に示される)ノズル152a、152b、152cのそれぞれへ延在する。したがって、二成分混合物は、ノズル通路142の上流端部144からノズル通路部分142a、142b、142cを通って、また、下流端通路143a、143b、143cを通ってノズル152a、152b、152cへ流れる。
【0040】
ノズル板84は、上面146に、ノズル通路部分142a、142b、142cを取り囲む環状溝154を更に含む。エラストマーのシール等の密封部材156は、ノズル板84と混合マニホルド82との間で環状溝154に位置決めされていることによって、ノズル通路142を吐出ガン14の外部から密封する。ノズル通路142の滑らかな輪郭、並びにY字形の接合部148及びT字形の接合部150における液体の流れの分割及び再分割によって、第3のノズル通路部分142cのノズル板84の幅にわたる均一で連続的な流れが促される。その結果、それぞれの下流端通路143a、143b、143cを通って各ノズル152a、152b、152cへ送られる二成分混合物の量がおおよそ均等になり、それによって吐出ガン14の幅にわたる流れの一貫性が維持されることが確実となる。その結果、吐出された二成分混合物は、基板12上に、より連続的な封入層を形成する。下流端通路143a、143b、143cのそれぞれは、本発明の代替的な実施形態において、ノズル板84にクランプで固定される2つ以上のノズルへ供給してもよいことが理解されるであろう。
【0041】
図10に最もはっきりと示される図示の実施形態では、ノズル板84は、吐出ガン14の幅にわたるノズルダイ152とも称される3つのノズル152a、152b、152cに連結されている。ノズル152は、米国特許第6,619,566号明細書(この参照によりその全体が本明細書に援用される)に開示されているクランプ機構に対応する関連するクランプ機構158を用いてノズル板84に取り外し可能に固定される。ノズル152のうちの1つ又は複数をノズル板84から取り外すか又はノズル板84に連結して、吐出ガン14によって基板12上に吐出される二成分混合物の全体的な幅を変更することができる。ノズル152をノズル板84から取り外す場合には、ノズル素材(不図示)をノズル152の代わりにクランプで固定して対応する下流端通路143からの液体の流れを遮断しなければならない。
【0042】
それぞれのノズル152は、下流端通路142dの少なくとも1つに流体連通している複数の液体出口160を含む。上述したように、液体出口160のそれぞれは、静的混合器軸線133a、133b、133cに対して概ね直交するか又は横断するそれぞれの吐出軸線160aに沿って配置される。複数の液体出口160は、各ノズル152において鋸刃状パターンで互い違いになっているため、吐出される二成分混合物の隣接する流れを、吐出ガン14の幅方向にともに近接して吐出することができる。液体出口160の互い違いのパターンは、液体流が基板12上に塗布される前に、吐出された液体流が望ましくない混交をすることを阻止する。混交は、二成分混合物によって形成される封入層に不連続部を生じる可能性がある。これに関して、液体出口160は、太陽電池基板12のラミネート加工に望ましいほぼ連続的な封入層を確実にするように配置される。他の実施形態では、複数の液体出口160を異なる直線(すなわち直列)上に代替的に形成してもよいことが理解されるであろう。
【0043】
液体吐出システム10のモジュール性及び適合性を更に高めるために、システム10は、図11に図示される実施形態に示されるように直列に連結されている複数の吐出ガン14を含むことができる。吐出ガン14のそれぞれは、図4〜図10の第1の実施形態に関して詳細に記載した同じ構造及び要素を含む。したがって、吐出システム10は、吐出ガン14にクランプで固定される任意の数の(例えば15個までの)ノズル152を含むことができる。例示のために各ノズル152の幅が25ミリメートルであるものとすると、図11の吐出システム10は、封入材料の二成分混合物を、約25ミリメートルから約375ミリメートルの幅の範囲で太陽電池基板12上に容易に吐出することができる。吐出ガン14は、3つ以上のノズル152に連結するように変更することができ、それによって、吐出幅を更に変更することができることが理解されるであろう。
【0044】
吐出システム10に用いられる第1の流量計16及び第2の流量計18が図3を参照して上述したようなショット流量測定装置58である場合、これらのショット流量測定装置58は、250ミリメートルまでの総吐出幅のために成分A又は成分Bの正確な供給量を測定するように構成されている。したがって、図11の吐出システム10は、少なくとも2つの吐出ガン14にそれぞれ動作可能に連結されるそれぞれ2つ以上の第1の流量計16及び第2の流量計18を必要とする。このために、吐出ガン14への各成分の適切な流れを確保するために、吐出システム10内に複数の供給ポンプ20、22、24を設けることもできる。代替的な実施形態では任意の数の供給ポンプ、流量計、及び吐出ガンを吐出システム10とともに用いることができることが理解されるであろう。このように、吐出システム10は、完全にモジュール式であり、特定の用途に応じて、吐出される二成分混合物の幅のほぼ無制限の変更を可能にする。
【0045】
要約すると、本発明の液体吐出システム10は、二成分混合物を混合するように構成されているとともに、基板12上のほとんど任意の幅を有するほぼ連続的な層に硬化する複数の流れを吐出するように構成されている。供給ポンプ20、22、24は、成分A、成分B、及び洗浄成分を吐出ガン14へ供給する。第1の流量計16及び第2の流量計18は、二成分混合物を特定の混合比で形成することができるように、吐出ガン14への成分A及び成分Bの供給を制御する。成分A及び成分Bは、これらの成分が混合マニホルド82に入る直前の非線形のガン本体流体通路94の下流部分99までは、ガン本体78内で互いに合流しない。ガン本体78のこの構成は、弁92、104と流出口160との間の吐出ガン14内に保持される成分の量を最小限に抑え、それによって、吐出サイクルと吐出サイクルとの間における流出口160からの望ましくない液だれを妨げ、洗浄作業時に無駄になる材料の量を低減させる。ガン本体流体通路94の非線形形状は、また、ガン本体流体通路94の上流部分97へ向かう成分A及び成分Bの流れを妨げる。さらに、第2の成分は、ガン本体流体通路94を通して第2の中間通路100へ層流状態で送られ、一方で洗浄成分は、ガン本体流体通路94を通して上流部分97から下流部分99へ、洗浄成分中に乱流を生じさせるように送られ、それによって吐出ガン14をより十分に洗浄するか又は洗い流す。
【0046】
混合マニホルド82内の混合要素132は、成分A及び成分Bを十分に混合して二成分混合物を形成し、次いで、この二成分混合物は、ノズル通路142によってノズル板84の幅にわたって均一に分配される。そして、二成分混合物は、対応するノズル152の複数の流出口160を通って吐出される。二成分混合物の別々の流れが、基板12上に堆積された後でのみ、凝結するか又は合流して連続的な封入層を形成することを確実にするために、流出口160は、鋸歯状構成で互い違いになっている。吐出ガン14は、吐出サイクル後に、洗浄成分を第3の弁108、ガン本体流体通路94、混合器通路114、及びノズル通路142を通して送ることによって洗い流すことができる。さらに、吐出ガン14及びノズル152が十分にモジュール性であることにより、異なる寸法の基板12のための吐出システム10を再構成するのに必要な時間及び労力の量を低減させることによって全体的な効率が高まる。
【0047】
本発明を好ましい実施形態の記載によって例示し、またこれらの実施形態を幾らか詳細に記載したが、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に限定するか又はいかようにも制限することは本出願人の意図ではない。付加的な利点及び変更が当業者には容易に明らかであろう。例えば、吐出ガン14の全体的な幅は、吐出システム10の別の実施形態では、吐出ガン14にクランプで固定される10個以上のノズル152を用いて250ミリメートル幅にまで増大させることができる。本発明の種々の特徴は、ユーザーの必要性及び好みに応じて単独で又は多くの組み合わせで用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに前記二成分混合物を基板上に吐出するように構成されている液体吐出ガンであって、
前記第1の成分を受け取るように構成されている第1のガン本体入口、前記第2の成分を受け取るように構成されている第2のガン本体入口、及び液体洗浄成分を受け取るように構成されている第3のガン本体入口を含むガン本体であって、前記第1のガン本体入口、前記第2のガン本体入口、及び前記第3のガン本体入口に流体連通しているガン本体流体通路を更に含み、前記ガン本体流体通路は、下流部分を含む非線形通路であり、前記第2の成分が層流状態で前記ガン本体流体通路を通って前記下流部分へ向かって導入されるとともに、前記洗浄成分が前記第2の成分の上流で前記第2の成分の層流に対して或る角度で導入されることによって、前記洗浄成分が前記下流部分へ向かって流れるにつれて前記洗浄成分中に乱流を生じさせるガン本体と、
前記ガン本体流体通路に流体連通している混合器通路及び前記混合器通路内に配置されている複数の混合要素を含み、前記ガン本体に連結されている混合マニホルドと、
前記混合マニホルドに連結されているとともに、複数の液体出口を有する少なくとも1つのノズルを含むノズル板であって、前記混合器通路と前記少なくとも1つのノズルとの間に流体連通を提供するノズル板と、
を備える液体吐出ガン。
【請求項2】
前記ガン本体は、前記混合マニホルドに連結されている底面を更に含み、前記ガン本体流体通路は、前記ガン本体の前記底面の溝によって形成される請求項1に記載の液体吐出ガン。
【請求項3】
前記ガン本体流体通路の前記下流部分は、前記第1のガン本体入口及び前記混合器通路に直接流体連通しており、
前記ガン本体流体通路は、
前記第3のガン本体入口に直接流体連通している上流部分と、
前記上流部分と前記下流部分との間に配置されているとともに前記第2のガン本体入口に直接流体連通している中間部分と、
を更に含む請求項2に記載の液体吐出ガン。
【請求項4】
前記ガン本体流体通路は、
前記上流部分と前記中間部分との間に延在する第1の中間通路と、
前記中間部分と前記下流部分との間に延在する第2の中間通路と、
を更に含み、
前記第1の中間通路及び前記第2の中間通路は、前記中間部分において前記第1の中間通路と前記第2の中間通路との間に鋭角を画定しており、それによって、前記ガン本体流体通路へ導入される前記洗浄成分が前記中間部分において前記鋭角の周りを流れることによって急激に方向を変える請求項3に記載の液体吐出ガン。
【請求項5】
前記ガン本体は、
前記下流部分に隣接しているとともに、前記第1のガン本体入口から前記ガン本体流体通路への前記第1の成分の流れを制御するように構成されている第1の弁と、
前記中間部分に隣接しているとともに、前記第2のガン本体入口から前記ガン本体流体通路への前記第2の成分の流れを制御するように構成されている第2の弁と、
前記上流部分に隣接しているとともに、前記第3のガン本体入口から前記ガン本体流体通路への前記洗浄成分の流れを制御するように構成されている第3の弁と、
を更に含む請求項3に記載の液体吐出ガン。
【請求項6】
前記少なくとも1つのノズルは、前記吐出される二成分混合物の幅を変更するように前記ノズル板から取り外し可能である複数のノズルを含む請求項1に記載の液体吐出ガン。
【請求項7】
前記複数の液体出口は、前記ガンの幅にわたって互い違いの編成で配置されている請求項1に記載の液体吐出ガン。
【請求項8】
前記混合マニホルドは、前記混合器通路と、前記複数の混合要素へアクセスするための少なくとも1つのアクセス開口とを含む混合マニホルド本体を更に含み、前記混合器通路は、前記混合器通路を通る流体の流れの方向に沿う混合器通路軸線を画定しており、前記複数の混合要素は、前記混合器通路軸線に対してほぼ平行な静的混合器軸線を画定しており、前記混合マニホルドは、少なくとも1つのキャップも含み、前記少なくとも1つのキャップは、前記混合マニホルド本体に取り外し可能に連結されているとともに、前記混合マニホルド本体から取り外されて前記静的混合器軸線及び前記混合器通路軸線に沿って前記複数の混合要素を挿入するか又は取り出すことを可能にするように構成されている請求項1に記載の液体吐出ガン。
【請求項9】
前記混合器通路は、前記二成分混合物の流れの方向に沿う混合器通路軸線を画定しており、各液体出口は、前記混合器通路軸線を横断する吐出軸線を画定している請求項1に記載の液体吐出ガン。
【請求項10】
液体吐出システムであって、
請求項1に記載の前記液体吐出ガンと、
前記第1の液体成分、前記第2の液体成分、及び前記液体洗浄成分のうちの1つ又は複数を前記ガン本体へ送る少なくとも1つの供給ポンプと、
前記ガン本体へ送られる第1の成分の流量を測定するように構成されている第1の流量計と、
前記ガン本体へ送られる第2の成分の流量を測定するように構成されている第2の流量計と、
を備える液体吐出システム。
【請求項11】
請求項1に記載の液体吐出ガンを少なくとも2つ備え、前記少なくとも2つの液体吐出ガンは、連結されて、吐出される前記二成分混合物の幅を変更する請求項10に記載の液体吐出システム。
【請求項12】
前記第1の流量計及び前記第2の流量計は、連続ショット流量測定装置、回転ピストンポンプ、及び歯車ポンプからなる群から選択される請求項10に記載の液体吐出システム。
【請求項13】
二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに、ガン本体と、下流部分を有するガン本体流体通路と、複数の混合要素と、複数の流体出口とを含む吐出ガンを用いて前記二成分混合物を基板上に吐出する方法であって、
前記第1の成分を前記ガン本体流体通路の前記下流部分へ送ることと、
前記第2の成分を層流状態で前記ガン本体流体通路を通して前記下流部分へ向かって送ることと、
前記複数の混合要素を用いて前記第1の成分及び前記第2の成分を混合し、前記二成分混合物を形成することと、
前記複数の液体出口から前記基板上へ前記二成分混合物の流れを吐出することと、
前記下流部分の上流で洗浄成分中に乱流を生じさせて前記吐出ガンから前記第1の成分、前記第2の成分、及び前記二成分混合物を洗浄するように、前記ガン本体流体通路を通して前記洗浄成分を送ることと、
を含む方法。
【請求項14】
前記ガン本体流体通路内で前記洗浄成分の方向を強制的に急激に変えることによって、前記乱流が前記洗浄成分中に生じる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ガン本体流体通路によって画定されている90度よりも小さい角度の周りを回るように前記流体を方向付けることによって、前記乱流が前記洗浄成分中に生じる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ガン本体流体通路は、中間部分によって接合されている第1の中間通路及び第2の中間通路を含み、前記第1の中間通路及び前記第2の中間通路は、前記洗浄成分中に生じる前記乱流が前記中間部分内のいかなるデッドスペースも洗浄するように互いの間に90度よりも小さい角度を画定している請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ガン本体流体通路は、上流部分と、前記上流部分と前記下流部分との間に配置されている中間部分とを更に含み、前記第2の成分の層流は、前記中間部分から前記下流部分にかけて生成される請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記洗浄成分は、前記第2の成分の層流から90度よりも小さい角度で前記ガン本体流体通路へ導入されて前記洗浄成分中に前記乱流を生じさせる請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記吐出ガンは、前記ガン本体流体通路の前記下流部分に流体連通している混合器通路を更に含み、
前記方法は、
前記第1の成分の流れ及び前記第2の成分の流れを、前記混合器通路に流れ込む直前、かつ前記第1の成分及び前記第2の成分を前記複数の混合要素を用いて混合する前に、前記下流部分において結合させることを更に含む請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記ガン本体は、底面を含み、前記ガン本体流体通路は、上流部分を含み、前記底面の溝によって少なくとも部分的に画定されており、
前記方法は、
前記ガン本体流体通路の前記下流部分から前記上流部分へ向かう前記第1の成分及び前記第2の成分の結合流れの移動を阻止することを更に含む請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記吐出ガンは、前記複数の液体出口を含む複数のノズルを含み、
前記方法は、
前記複数のノズルのうちの少なくとも1つを前記吐出ガンに連結するか又は前記吐出ガンから分離することによって、ほぼ連続的な層の幅を変更することを更に含む請求項13に記載の方法。
【請求項22】
前記複数の液体出口は、前記吐出ガンの幅にわたって互い違いの編成で配置されており、前記互い違いの編成は、前記二成分混合物の吐出される流れが互い違いになることで、隣接して吐出される流れが、前記基板上に塗布される前に合流することを防止することを確実にする請求項13に記載の方法。
【請求項23】
前記基板は、太陽電池又は第1のカバーパネルの一方であり、前記第1の成分は、太陽電池パネルの液体封入材料の溶剤成分であり、前記第2の成分は、前記液体封入材料の触媒成分であり、
前記方法は、
前記第1のカバーパネルを、前記二成分混合物のほぼ連続的な層によって前記太陽電池の第1の面に接着結合させることを更に含む請求項13に記載の方法。
【請求項24】
前記二成分混合物の隣接する流れが合流して第2のほぼ連続的な層を形成するように、前記複数の液体出口から前記二成分混合物の流れを前記太陽電池の第2の面又は第2のカバーパネルの少なくとも一方に吐出することと、
前記二成分混合物の前記第2のほぼ連続的な層によって前記第2のカバーパネルを前記太陽電池の前記第2の面に接着結合させ、それによって、前記太陽電池、前記第1のカバーパネル、及び前記第2のカバーパネルを含む太陽電池のサンドイッチ体を形成することと、
を更に含む請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記太陽電池のサンドイッチ体をラミネーターに通すことによって前記太陽電池のサンドイッチ体中の前記二成分混合物を硬化させることを更に含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記太陽電池のサンドイッチ体の周りに枠部材を設置することと、
エネルギーを前記太陽電池から別の装置へ送るように動作可能である接続箱を、前記第2のガラスパネル上に設置することと、
を更に含み、
前記太陽電池のサンドイッチ体、前記枠部材、及び前記接続箱は、エネルギーを生成するように構成されている組み立てられた太陽電池パネルを、共同して画定している請求項25に記載の方法。
【請求項27】
二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに前記二成分混合物を基板上に吐出するように構成されている液体吐出ガンであって、
前記第1の成分を受け取るように構成されている第1のガン本体入口、前記第2の成分を受け取るように構成されている第2のガン本体入口、及び前記第1のガン本体入口と前記第2のガン本体入口とに流体連通しているガン本体流体通路を含むガン本体と、
混合マニホルドであって、前記混合マニホルドは、前記ガン本体に連結されているとともに混合マニホルド本体を含み、前記混合マニホルド本体は、混合器通路であって、前記ガン本体流体通路に流体連通しているとともに、前記第1の成分及び前記第2の成分が前記混合器通路内で進む第1の混合器通路軸線に沿って延在する混合器通路を画定しており、前記混合マニホルドは、前記混合マニホルド本体の側壁に連結されている少なくとも1つのキャップを更に含み、第1の静的混合器が前記混合器通路内に配置されているとともに前記第1の混合器通路軸線に対してほぼ平行な第1の静的混合器軸線を画定しており、前記混合器通路は、前記混合マニホルド本体の側壁まで延在しており、それによって、前記少なくとも1つのキャップを前記混合マニホルド本体から取り外して、前記第1の静的混合器を前記第1の混合器通路軸線及び前記第1の静的混合器軸線に沿って動かすことによって前記第1の静的混合器を修理するか又は取り替えるためのアクセスを提供することができる混合マニホルドと、
前記混合マニホルドに連結されているとともに複数の液体出口を有する少なくとも1つのノズルを含むノズル板であって、前記混合器通路と前記少なくとも1つのノズルとの間に流体連通を提供するノズル板と、
を備える液体吐出ガン。
【請求項28】
前記混合器通路は、第1の混合器通路部分、第2の混合器通路部分、及び第3の混合器通路部分を含み、前記第1の混合器通路部分は、前記ガン本体流体通路と連通しているとともに前記第1の混合器通路軸線に沿って配置されており、前記第2の混合器通路部分は、前記第1の混合器通路部分と連通しているとともに前記第1の混合器通路軸線に対して平行なかつ前記第2の混合器通路部分を通る流体の流れの方向の第2の混合器通路軸線に沿って配置されており、前記第3の混合器通路部分は、前記第2の混合器通路部分及び前記ノズル板と連通しているとともに前記第1の混合器通路軸線に対して平行なかつ前記第3の混合器通路部分を通る流体の流れの方向の第3の混合器通路軸線に沿って配置されており、前記少なくとも1つの静的混合器は、そらせ板積み重ね体を含み、前記第1の混合器通路軸線、前記第2の混合器通路軸線、及び前記第3の混合器通路軸線に沿って前記そらせ板積み重ね体を動かすことによって前記第1の混合器通路部分、前記第2の混合器通路部分、及び前記第3の混合器通路部分のそれぞれに前記そらせ板積み重ね体を挿入し、それによって、前記そらせ板積み重ね体は、概ね平行であるか又は並んだ関係で配置される請求項27に記載の液体吐出ガン。
【請求項29】
二成分混合物の第1の液体成分及び第2の液体成分を混合するとともに前記二成分混合物を基板上に吐出するように構成されている液体吐出ガンであって、
前記第1の成分を受け取るように構成されている第1のガン本体入口、前記第2の成分を受け取るように構成されている第2のガン本体入口、及び液体洗浄成分を受け取るように構成されている第3のガン本体入口を含むガン本体であって、前記第1のガン本体入口、前記第2のガン本体入口、及び前記第3のガン本体入口に流体連通しているガン本体流体通路を更に含むガン本体と、
前記ガン本体流体通路に流体連通している混合器通路、及び前記混合器通路内に静的混合器軸線に沿って配置されている少なくとも1つの静的混合器を含み、前記ガン本体に連結されている混合マニホルドであって、前記少なくとも1つの静的混合器を通って流れる前記第1の成分及び前記第2の成分は、前記静的混合器軸線に沿う流路を辿る混合マニホルドと、
前記混合マニホルドに連結されているとともに、複数の液体出口を有する少なくとも1つのノズルを含むノズル板であって、前記混合器通路と前記少なくとも1つのノズルとの間に流体連通を提供するノズル板と、
を備え、
前記複数の液体出口のそれぞれは、前記静的混合器軸線を横断するそれぞれの吐出軸線を画定している液体吐出ガン。
【請求項30】
各吐出軸線は、前記静的混合器軸線に対して垂直である請求項29に記載の液体吐出ガン。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−506555(P2013−506555A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−533231(P2012−533231)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/051293
【国際公開番号】WO2011/044029
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】