説明

位置情報連携システム及び位置情報連携方法

【課題】ユーザやサービス提供者が端末の種類を意識せずに位置情報を連携することができる位置情報連携システム及び位置情報連携方法を提供すること。
【解決手段】携帯電話1が、外部機器からトルカ用フォーマットのコンテンツデータを取得し、CPサーバ7に対してコンテンツデータをカーナビ6に送信することを依頼し、CPサーバ7が、依頼にしたがってトルカ用フォーマットのコンテンツデータをPOIX用フォーマットのコンテンツデータに変換し、トルカ用フォーマット及びPOIX用フォーマットのコンテンツデータをカーナビ6に送信し、カーナビ6において、POIX用フォーマットのコンテンツデータを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置情報連携システム及び位置情報連携方法に関し、特に、携帯端末及びナビゲーション端末装置の間で位置情報を連携することができる位置情報連携システム及び位置情報連携方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地図などの位置情報を表示する車載端末装置であるナビゲーション端末装置は、近年通信機能を備えており、位置情報を管理するサービス提供者のサーバと通信することにより、種々の位置情報を取得できるようになってきている。例えば、特許文献1には、無線通信端末がサーバ装置と通信して位置情報などを取得し、取得した位置情報を、通信インタフェースを介してナビゲーション装置に送信することが記載されています。
【特許文献1】特開2005−134350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このようなシステムにおいては、無線通信端末がサービス提供者のサーバから位置情報を取得し、この位置情報を、通信インタフェースを介してナビゲーション装置に送信する構成であり、無線通信端末をナビゲーション装置に接続する必要がある。このため、サービス提供者のサーバから位置情報を取得する際には、無線通信端末が必要となってしまう。したがって、ナビゲーション装置に位置情報を送るためには、必要となる端末が決まってしまい、ユーザが位置情報を取得する際の自由度が低い。また、種々の端末間で位置情報を連携することができない。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる位置情報連携システム及び位置情報連携方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の位置情報連携システムは、位置情報を含むコンテンツデータを格納する格納手段、前記コンテンツデータを非接触カード機能用フォーマット又は位置情報交換用フォーマットに変換する変換手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを送信する送信手段を有するコンテンツプロバイダ装置と、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有する移動体端末装置と、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有するナビゲーション端末装置と、を具備することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、携帯電話及びカーナビの異なる端末装置に同じメールで位置情報を送信することができるので、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【0007】
本発明の位置情報連携システムにおいては、前記変換手段は、非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータに変換すると共に、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータに変換することが好ましい。
【0008】
本発明の位置情報連携システムにおいては、前記移動体端末装置は、外部機器との間で非接触通信を行う非接触通信手段を有することが好ましい。
【0009】
本発明の位置情報連携システムにおいては、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータは、電子メールに添付されて送受信されることが好ましい。
【0010】
本発明の位置情報連携方法は、コンテンツプロバイダ装置が、パーソナルコンピュータから位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを取得する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置において、前記位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータを非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータに変換する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置が、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを移動体端末装置及び/又はナビゲーション端末装置に送信する送信工程と、前記移動体端末装置において、前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを表示し、及び/又は、前記ナビゲーション端末装置において、前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する工程と、を具備することを特徴とする。
【0011】
この方法によれば、コンテンツプロバイダのサイトから携帯電話及びカーナビの異なる端末装置に同じメールで位置情報を送信することができる。これにより、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【0012】
本発明の位置情報連携方法は、移動体端末装置が、外部機器から非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを取得する工程と、前記移動体端末装置が、コンテンツプロバイダ装置に対して前記コンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信することを依頼する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置は、前記依頼にしたがって前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータに変換する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置が、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信する送信工程と、前記ナビゲーション端末装置において、前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する工程と、を具備することを特徴とする。
【0013】
この方法によれば、非接触通信で取得したコンテンツデータに基づいてカーナビに位置情報を送信して、目的地設定を行うことができる。これにより、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【0014】
本発明の位置情報連携方法においては、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータは、電子メールに添付されて送受信されることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の位置情報連携システムによれば、位置情報を含むコンテンツデータを格納する格納手段、前記コンテンツデータを非接触カード機能用フォーマット又は位置情報交換用フォーマットに変換する変換手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを送信する送信手段を有するコンテンツプロバイダ装置と、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有する移動体端末装置と、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有するナビゲーション端末装置と、を具備するので、ユーザやサービス提供者が端末の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態においては、移動体端末装置が、外部機器から非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを取得し、コンテンツプロバイダ装置に対して前記コンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信することを依頼し、コンテンツプロバイダ装置が、依頼にしたがって非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータに変換し、非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信し、ナビゲーション端末装置において、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する場合について説明する。なお、本実施の形態においては、コンテンツデータは、簡易データと、この簡易データに関連付けられた本体データとを含む。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係る非接触カード機能用コンテンツ配信システムの概略構成を示す図である。図1に示すシステムは、移動体端末装置である携帯電話1と、この携帯電話1と移動通信網2を介して接続された移動通信センター3と、移動通信センター3とインターネット4のようなネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ(PC)5、車載端末装置であるナビゲーション端末装置(カーナビ)6、及びコンテンツプロバイダ装置であるコンテンツプロバイダサーバ(CPサーバ)7とから主に構成されている。
【0018】
携帯電話1は、非接触カード機能を実行できる機能を備えており、外部機器のリーダライタ(R/W)8や別の携帯電話8’との間で非接触通信により情報の送受信を行うことができる。また、携帯電話1は、オペレーティングシステム(移動機OS)を有しており、移動機OS上でブラウザ機能、ビューワ機能、JAM(Java Application Manager)その他の機能が動作する。
【0019】
移動通信網2は、携帯電話1と移動通信センター3との間のネットワークである。この移動通信網2には、通常の移動通信網に加えて移動パケット通信網も含まれる。移動通信センター3は、例えばiモード(登録商標)サーバなどを有すると共に、移動通信網2とインターネット4とを結ぶゲートウェイ機能を担っており、具体的には、情報配信機能、メール送受信機能、メール蓄積機能、契約顧客管理機能、情報提供者(Information Provider)管理機能、及び情報料課金機能を有する。ネットワークには、インターネット4をはじめその他のネットワーク、例えばLANやWANなども含まれる。
【0020】
このような構成の位置情報連携システムにおいては、コンテンツデータに含まれる位置情報を携帯電話1、PC5、カーナビ6、外部機器で連携することができるので、次のようなことを実現できる。
1)PC5において位置情報を調べて、非接触カード機能用フォーマットの位置情報をPC5から携帯電話1に送って、携帯電話1で位置情報を表示する。
2)PC5において位置情報を調べて、位置情報交換用フォーマットの位置情報をPC5からカーナビ6に送って、カーナビ6で位置情報を表示する。
3)店舗や他の携帯電話などから携帯電話1が位置情報を取得し、携帯電話1で位置情報を表示する。
4)携帯電話1において位置情報を調べて、非接触カード機能用フォーマットの位置情報をCPサーバ7に送り、CPサーバ7で非接触カード機能用フォーマットの位置情報を位置情報交換用フォーマットの位置情報に変換して、位置情報交換用フォーマットの位置情報をPC5からカーナビ6に送って、カーナビ6で位置情報を表示する。
【0021】
図2は、図1に示す位置情報連携システムにおける携帯電話の概略構成を示すブロック図である。なお、図2に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の携帯電話に搭載される構成要素は備えているものとする。なお、ここでは、非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータがトルカフォーマットのコンテンツデータ(コンテンツ簡易(スニップ)データ及びコンテンツ本体データを含む)である場合について説明する。
【0022】
携帯電話1は、装置全体を制御する制御部11と、無線通信の制御を行う通信制御部12と、種々の情報やデータを入力する入力部13と、種々の情報やデータを表示する表示部14と、トルカデータや位置情報などのデータを格納する格納部15と、アプリケーションを動作させるアプリ制御部16と、トルカデータを管理するトルカマネージャ17と、外部機器のR/W8との間で非接触通信を行う非接触カード部18と、から主に構成されている。非接触カード部18は、トルカデータやその他の情報をバッファリングするバッファ、及び非接触カード機能を実現させるためのコントローラを含む非接触IC181と、R/W8との間で非接触通信を行うR/W182とを含む。
【0023】
制御部11は、通信制御部12を介して移動通信のインターネット接続サービス(例えば、iモード(登録商標))のメール(iモードメール)を受信する際に、アプリ制御部16に指示する。また、制御部11は、iモードメールを受信したときに、iモードメールに添付されたトルカ用フォーマットのトルカデータ(例えば、住所情報など)を表示するように表示部14に指示する。また、制御部11は、表示部14に表示されたトルカデータに含まれるリンク情報(例えば、URL)をクリックしたときに、地図などの位置情報を取得するようにアプリ制御部16に指示する。
【0024】
通信制御部12は、他の携帯電話や別の通信機器との間の無線通信の制御などを行う。例えば、通信制御部12は、無線信号を受信すると共に、他の携帯電話や別の通信機器に送信する信号を送信する。また、通信制御部12は、ブラウザ機能やメーラ機能を備えている。したがって、通信制御部12は、トルカデータに含まれる、トルカ本体データを取得するためにアクセスするURLに接続してトルカ本体データをダウンロードする。また、通信制御部12は、ブラウザ機能により、Web上からトルカ本体データをダウンロードすることができる。また、通信制御部12は、トルカ本体データに含まれるURLからWebにリンクする機能、トルカ本体データに含まれる電話番号から発信する機能、トルカ本体データに含まれるメールアドレスからメール送信する機能を備えている。さらに、Java(登録商標)アプリケーションやブラウザは、通信に必要なコマンド、例えばAPI(Application Program Interface)を用いて通信制御部12を介して通信を行い、アプリケーション内部にコンテンツデータそのものが包含されている場合は、そのコンテンツデータを読み取って他のアプリケーションに引き継いだり、URLが記載されている場合はそのURLに基づいて所定のサイトにアクセスしてトルカデータを取得することも可能である。なお、通信制御部12は、光通信、赤外線通信、Bluetooth通信などにも対応できる構成を備えていても良い。
【0025】
表示部14は、ビューワ機能を備えており、取得したトルカデータを表示する。また、表示部14は、トルカデータを所定の表示形式にフォーマットして表示させる。トルカスニップデータにおいては、場所やタイトルなどの情報や、タイトルに関する簡単な説明が表記される。この簡単な説明には、トルカ本体データを取得するためにアクセスするURLなどが含まれる。また、トルカ本体データにおいても、場所やタイトルなどの情報や、タイトルに関する詳細な説明が表記される。この詳細な説明には、関連リンクURL、電話番号、メールアドレスなどが含まれる。
【0026】
アプリ制御部16は、入力部13からの入力により、あるいは、通信制御部12を介して受信したコマンド信号に基づいて制御部11の指示により、通信アプリケーションを起動する。
【0027】
トルカマネージャ17は、非接触カード部18が非接触通信を行う際において、R/W8や別の携帯電話8’が特定のトルカスニップデータを有するかどうかを要求してきたときに、特定のトルカスニップデータの有無を確認し、その確認情報をR/W8や別の携帯電話8’に通信する制御を行う。トルカマネージャ17は、トルカスニップデータ毎に、トルカ本体データを取得する際にアクセスするURLが対応づけられているテーブルを有している。したがって、トルカマネージャ17は、R/W8や別の携帯電話8’が特定のトルカスニップデータを有するかどうかを要求してきたとき、前記テーブルを参照して特定のトルカスニップデータがあるかどうかを確認し、特定のトルカスニップデータがあれば、格納部15に格納しているトルカスニップデータを抽出してR/W8や別の携帯電話8’に送る制御を行う。また、トルカマネージャ17は、R/W8や別の携帯電話8’から非接触通信によりトルカスニップデータを取得したときには、トルカスニップデータを格納部15に格納する。
【0028】
非接触カード部18は、非接触カード機能により、例えばトルカスニップデータの追加などを行う。非接触カード機能としては、例えばフェリカ(FeliCa:登録商標)などを挙げることができる。非接触カード部18のR/W182は、携帯電話1をR/W8にかざしたときに、R/W8からトルカデータ、コマンド情報を取得して所定の処理部に受け渡す。制御部11は、ヘッダ識別機能を有しており、R/W8から取得したデータに付与されたヘッダを識別して所定の処理部に送る。例えば、R/W8から取得したデータがトルカスニップデータであれば、トルカマネージャ17に送り、R/W8から取得したデータがアプリケーション起動情報であれば、JAM(Java Application Manager、図示せず)に送る。
【0029】
ここで、非接触ICを含む非接触カードを用いた非接触通信とは、赤外線通信や二次元バーコードを利用したデータの送受信などの近距離通信を含む通信方法を意味する。また、非接触ICを含む非接触カードとは、外部機器との間でデータ送受信を簡易に行うことのできる携帯電話に付随するモジュールである。
【0030】
図3は、図1に示す位置情報連携システムにおける移動通信センターの概略構成を示すブロック図である。移動通信センター3は、装置全体を制御する制御部31と、携帯電話1、PC5、カーナビ6及びCPサーバ7との間でメールの送受信やデータ通信を行う通信制御部32と、移動通信のインターネット接続サービス(ここでは、iモード(登録商標)である場合について説明する)のメール(ここでは、iモードメール)のメールサーバ33と、アプリケーションを動作させるアプリ制御部34とから主に構成されている。なお、移動通信のインターネット接続サービスは、iモードに限定されず、他の移動通信のインターネット接続サービスを用いても良い。
【0031】
制御部31は、CPサーバ7からの電子メールや携帯電話1からのiモードメールを中継する際に、PC5やカーナビ6に対して通常の電子メールとして送信するように通信制御部32に指示すると共に、携帯電話1に対してiモードメールとして送信するように通信制御部32に指示する。
【0032】
通信制御部32は、携帯電話や別の通信機器との間の無線通信の制御などを行う。例えば、通信制御部32は、無線信号を受信すると共に、携帯電話や別の通信機器に送信する信号を送信する。メールサーバ33は、ユーザ宛の電子メールをユーザ毎に管理して格納する。また、アプリ制御部34は、通信制御部32を介して受信したコマンド信号に基づいて制御部31の指示により、通信アプリケーションを起動する。
【0033】
図4は、図1に示す位置情報連携システムにおけるカーナビの概略構成を示すブロック図である。カーナビ6は、装置全体を制御する制御部61と、携帯電話1、移動通信センター3、PC5及びCPサーバ7との間でメールの送受信やデータ通信を行う通信制御部62と、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータ(例えば、緯度経度情報など)を用いて目的地などの情報の設定を行う情報設定部63と、情報設定された内容を表示する表示部64と、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータなどを格納する情報サーバ65とから主に構成されている。
【0034】
制御部61は、CPサーバ7からの電子メールを受信したときに、電子メールに添付された位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示するように表示部64に指示する。また、制御部61は、ナビゲーションソフトを格納している。通信制御部62は、別の通信機器との間の無線通信の制御などを行う。例えば、通信制御部62は、無線信号を受信すると共に、別の通信機器に送信する信号を送信する。また、通信制御部62は、ブラウザ機能やメーラ機能を備えている。
【0035】
情報設定部63は、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータ(例えば、緯度・経度情報)をナビゲーションソフトに引き継ぐ。そして、ナビゲーションソフトにより目的地設定などが行われる。
【0036】
図5は、図1に示す位置情報連携システムにおけるCPサーバの概略構成を示すブロック図である。CPサーバ7は、装置全体を制御する制御部71と、携帯電話1、移動通信センター3、PC5及びカーナビ6との間でメールの送受信やデータ通信を行う通信制御部72と、非接触カード機能用フォーマット(トルカ用フォーマット)のコンテンツデータ(例えば、住所情報など)を位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータ(例えば、緯度経度情報など)に変換する変換手段であるファイル作成部73と、アプリケーションを動作させるアプリ制御部74と、電子メールのメールサーバ75と、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータや非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータ、地図情報などを格納する情報サーバ76とから主に構成されている。
【0037】
制御部71は、PC5から位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信したときに、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを電子メールに添付するためのファイルを作成するようにファイル作成部73に指示する。また、制御部71は、携帯電話1に電子メールを送信する際にアプリ制御部16に指示する。通信制御部72は、別の通信機器との間の無線通信の制御などを行う。例えば、通信制御部72は、無線信号を受信すると共に、別の通信機器に送信する信号を送信する。
【0038】
ファイル作成部73は、非接触カード機能用フォーマット(トルカ用フォーマット)のコンテンツデータ(例えば、住所情報など)を位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータ(例えば、緯度経度情報など)に変換すると共に、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータに変換する。また、ファイル作成部73は、図8に示すように、電子メールに添付するためのファイルを作成する。すなわち、ファイル作成部73は、コンテンツデータについて、非接触カード機能用フォーマット(トルカ用フォーマット)のファイルと、位置情報交換用フォーマットのファイルを準備する。なお、位置情報交換用フォーマットとしては、例えばPOIX(Point of Interest Exchange Language)フォーマットを挙げることができる。アプリ制御部74は、通信制御部72を介して受信したコマンド信号に基づいて、あるいは、制御部71の指示により、通信アプリケーションを起動する。
【0039】
次に、本発明の実施の形態に係る位置情報連携方法について図6を用いて説明する。また、図6は、本実施の形態に係る位置情報連携方法の手順を説明するための図である。
【0040】
まず、ユーザがPC5で地図を検索して位置情報を得る(ST11)。具体的には、サービス提供者であるコンテンツプロバイダのサイトにユーザがアクセスし、PC5の画面上で所望の場所(目的地、店舗など)を特定する。この場合、コンテンツプロバイダのサイトには、POI登録機能を追加しておく。これにより、ユーザが位置を特定したときに、図7(a)に示す表示でPOI登録を行うことができる。そして、登録されたPOIをCPサーバ7に送信する(ST12)。具体的には、図7(b)に示す画面上で「POIを送る」部分をクリックすると、図7(c)に示す画面が表示され、携帯電話1及びカーナビ6のメールアドレスを特定して送信ボタンを押す。これにより、以下のような手順で特定したメールアドレスにVMCメールが送信される。
【0041】
CPサーバ7では、PC5から送られたPOIを、通信制御部72を介して受信すると(ST13)、制御部72は、ファイル作成部73に対して、POIをトルカ用フォーマットに変換するように指示し、ファイル作成部73は、POIX形式の位置情報ファイルとトルカ形式の位置情報ファイルとを作成する(ST14)。これらのファイル及びPOIは、情報サーバ76に格納される。次いで、CPサーバ7においては、制御部71が、通信制御部72に対して、POIX形式の位置情報ファイル及びトルカ形式の位置情報ファイルを添付して携帯電話1及びカーナビ6にVMCメールを送信する指示を行う。通信制御部72は、通信アプリケーションを起動して、両形式の位置情報ファイルを本文に添付して図8に示すようなVMC(Vehicle Mobile Convergence)メールを作成し、通信制御部72を介してVMCメールを携帯電話1及びカーナビ6に送信する(ST15)。
【0042】
携帯電話1に対して送信されたVMCメールは、まず移動通信センター3に送られる。移動通信センター3は、通信制御部32を介してVMCメールを受信し、メールサーバ33の宛先ユーザのメールボックスに格納される。そして、制御部31は、VMCメールをiモードメールとして宛先ユーザに送信する(ST16)。iモードメールの送受信については、携帯電話1のアプリ制御部16と移動通信センター3のアプリ制御部34との間で通信アプリケーションが起動してiモードメールの送受信を行う。
【0043】
携帯電話1においては、通信制御部12を介してVMCメールを受信すると(ST17)、制御部11がVMCメールに添付されたトルカ形式の位置情報ファイルを認識し、この位置情報ファイルを格納部15に格納する。そして、制御部11は、表示部14に対してトルカ形式の位置情報(例えば住所タグ)を表示するように指示し、表示部14は、図9(a)に示すように、トルカ形式の位置情報を表示画面に表示する(ST18)。ユーザが表示画面上でアプリケーション(例えばiアプリ(登録商標))を起動するようにクリックすると(図9(b),(c))、制御部11がアプリ制御部16にアプリケーションを起動するように指示し、アプリ制御部16がアプリケーションを起動する。この場合、CPサーバ7におけるアプリ制御部74が携帯電話1から送られたコマンドにしたがってアプリケーションを起動する。アプリケーションが起動した状態で、携帯電話1はCPサーバ7から地図情報を通信制御部12を介して取得する(ST19)。地図情報を取得すると、制御部11が地図情報を格納部15に格納すると共に、表示部14に対して地図情報を表示するように指示する。表示部14は、図9(d)に示すように、地図情報を表示画面上に表示する(ST20)。
【0044】
一方、カーナビ6においては、通信制御部62を介してVMCメールを受信すると(ST21)、制御部61がVMCメールに添付されたPOIX形式の位置情報ファイルを認識し、この位置情報ファイルを情報サーバ65に格納する。そして、制御部61は、表示部64に対してPOIX形式の位置情報(例えば店舗情報など)を表示するように指示し、表示部64は、POIX形式の位置情報をナビゲーションソフト上で自動的に展開して表示画面に表示する(ST22)。
【0045】
このように本実施の形態に係る位置情報連携システムによれば、コンテンツプロバイダのサイトから携帯電話及びカーナビの異なる端末装置に同じVMCメールで位置情報を送信することができる。これにより、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【0046】
(実施の形態2)
本実施の形態においては、移動体端末装置が、外部機器から非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを取得し、コンテンツプロバイダ装置に対してコンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信することを依頼し、コンテンツプロバイダ装置が、依頼にしたがって非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータに変換し、非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信し、ナビゲーション端末装置において、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する場合について説明する。
【0047】
図10は、本実施の形態に係る位置情報連携方法の手順を説明するための図である。まず、ユーザが外部機器のR/W8又は別の携帯電話8’からトルカデータを取得する(ST31)。外部機器のR/W8又は別の携帯電話8’のR/Wは、所定の搬送波の情報信号を常時報知している。このR/Wに携帯電話1の非接触IC181を近づけると、非接触IC181のコントローラが情報信号を検出する。情報信号は電磁波であるので、この電磁波により非接触IC181が起動する。そして、非接触IC181のメモリにトルカデータが格納される。このトルカデータは格納部15に格納される。
【0048】
そして、制御部11は、表示部14に対してトルカデータを表示するように指示し、表示部14は、図9(a)に示すように、トルカデータを表示画面に表示する(ST32)。ユーザが表示画面上でアプリケーション(例えばiアプリ(登録商標))を起動するようにクリックすると(図9(b),(c))、制御部11がアプリ制御部16にアプリケーションを起動するように指示し、アプリ制御部16がアプリケーションを起動する。この場合、CPサーバ7におけるアプリ制御部74が携帯電話1から送られたコマンドにしたがってアプリケーションを起動する。アプリケーションが起動した状態で、携帯電話1はCPサーバ7から地図情報を通信制御部12を介して取得する(ST33)。地図情報を取得すると、制御部11が地図情報を格納部15に格納すると共に、表示部14に対して地図情報を表示するように指示する。表示部14は、図9(d)に示すように、地図情報を表示画面上に表示する(ST34)。
【0049】
次いで、ユーザが表示画面上でトルカデータをカーナビ6に送信するように入力すると、制御部11は、通信制御部12に対して、図11(a)に示すようなトルカデータ(例えば住所タグなど)をカーナビ6に送信する送信依頼をCPサーバ7に送るように指示する。通信制御部12は、CPサーバ7に対して、iモードメールにより、トルカデータをカーナビ6に送信する送信依頼を行う(ST35)。携帯電話1から送信された送信依頼のiモードメールは、移動通信センター3に送られる。移動通信センター3は、通信制御部32を介してiモードメールを受信し、CPサーバ7に送信依頼を送信する(ST36)。
【0050】
CPサーバ7では、移動通信センター3から送られた送信依頼を、通信制御部72を介して受信すると、制御部72は、ファイル作成部73に対して、トルカデータ(例えば住所タグ)をPOIX用フォーマットに変換するように指示し、ファイル作成部73は、トルカデータを図11(b)に示すようなPOIX形式の位置情報ファイルに変換し、POIX形式の位置情報ファイルとトルカ形式の位置情報ファイルとを作成する(ST37)。これらのファイル及びトルカデータは、情報サーバ76に格納される。次いで、CPサーバ7においては、制御部71が、通信制御部72に対して、POIX形式の位置情報ファイル及びトルカ形式の位置情報ファイルを添付してカーナビ6にVMCメールを送信する指示を行う。通信制御部72は、両形式の位置情報ファイルを本文に添付して図8に示すようなVMCメールを作成し、通信制御部72を介してVMCメールをカーナビ6に送信する(ST38)。
【0051】
カーナビ6においては、通信制御部62を介してVMCメールを受信すると(ST39)、制御部61がVMCメールに添付されたPOIX形式の位置情報ファイルを認識し、この位置情報ファイルを情報サーバ65に格納する。そして、制御部61は、表示部64に対してPOIX形式の位置情報(例えば店舗情報など)を表示するように指示し、表示部64は、POIX形式の位置情報をナビゲーションソフト上で自動的に展開して表示画面に表示する(ST40)。これにより、トルカデータに基づいてカーナビ6の目的地設定を行うことができる。また、図11(c)に示すように、カーナビ6の表示画面上に店舗アイコンを表示させておき、その店舗アイコンをクリックすると、トルカデータの特典情報(例えば店舗ポイント、店舗クーポン)が画面上に表示するように構成しても良い。
【0052】
このように本実施の形態に係る位置情報連携システムによれば、非接触通信で取得したコンテンツデータに基づいてカーナビに位置情報を送信して、目的地設定を行うことができる。これにより、ユーザやサービス提供者が端末装置の種類を意識せずに位置情報を連携することができる。
【0053】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて処理手順、文字列や画面表示のレイアウトなどについて適宜変更して実施することが可能である。上記実施の形態においては、非接触カード機能用コンテンツがトルカコンテンツである場合について説明しているが、本発明は非接触カード機能用コンテンツがトルカコンテンツ以外の非接触カード機能用コンテンツである場合にも同様に適用することができる。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態に係る位置情報連携システムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す位置情報連携システムにおける携帯電話の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す位置情報連携システムにおける移動通信センターの概略構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す位置情報連携システムにおけるカーナビの概略構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す位置情報連携システムにおけるCPサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る位置情報連携方法を説明するための図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る非接触カード機能用コンテンツ配信方法を説明するための図である。
【図8】POIを送信する際の画面表示例を示す図である。
【図9】(a)〜(d)は、トルカデータから地図情報を取得する際の画面表示例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る位置情報連携方法を説明するための図である。
【図11】(a)はトルカデータを示す図であり、(b)はPOIXデータを示す図であり、(c)はトルカデータを反映した位置情報の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
1 携帯電話
2 移動通信網
3 移動通信センター
4 インターネット
5 PC
6 カーナビ
7 CPサーバ
8,182 R/W
11,31,61,71 制御部
12,32,62,72 通信制御部
13 入力部
14,64 表示部
15 格納部
16,34,74 アプリ制御部
17 トルカマネージャ
18 非接触カード部
33 メールサーバ
63 情報設定部
65,76 情報サーバ
73 ファイル作成部
181 非接触IC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報を含むコンテンツデータを格納する格納手段、前記コンテンツデータを非接触カード機能用フォーマット又は位置情報交換用フォーマットに変換する変換手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを送信する送信手段を有するコンテンツプロバイダ装置と、
前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有する移動体端末装置と、
前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを受信する受信手段、並びに前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する表示手段を有するナビゲーション端末装置と、
を具備することを特徴とする位置情報連携システム。
【請求項2】
前記変換手段は、非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータに変換すると共に、位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータに変換することを特徴とする請求項1記載の位置情報連携システム。
【請求項3】
前記移動体端末装置は、外部機器との間で非接触通信を行う非接触通信手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の位置情報連携システム。
【請求項4】
前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータは、電子メールに添付されて送受信されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の位置情報連携システム。
【請求項5】
コンテンツプロバイダ装置が、パーソナルコンピュータから位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを取得する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置において、前記位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータを非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータに変換する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置が、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを移動体端末装置及び/又はナビゲーション端末装置に送信する送信工程と、前記移動体端末装置において、前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを表示し、及び/又は、前記ナビゲーション端末装置において、前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する工程と、を具備することを特徴とする位置情報連携方法。
【請求項6】
移動体端末装置が、外部機器から非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを取得する工程と、前記移動体端末装置が、コンテンツプロバイダ装置に対して前記コンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信することを依頼する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置は、前記依頼にしたがって前記非接触カード機能用フォーマットのコンテンツデータを位置情報変換用フォーマットのコンテンツデータに変換する工程と、前記コンテンツプロバイダ装置が、前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータをナビゲーション端末装置に送信する送信工程と、前記ナビゲーション端末装置において、前記位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータを表示する工程と、を具備することを特徴とする位置情報連携方法。
【請求項7】
前記非接触カード機能用フォーマット及び位置情報交換用フォーマットのコンテンツデータは、電子メールに添付されて送受信されることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の位置情報連携方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−218855(P2007−218855A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−42569(P2006−42569)
【出願日】平成18年2月20日(2006.2.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.Bluetooth
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【Fターム(参考)】