説明

位置検出システムおよびその方法

【課題】GPS機能を有する端末を利用する位置検出システムおよびその方法。
【解決手段】位置検出システム10は、自身の情報を示すポストデータを発信する複数の位置ポスト18、20、22、24および26を配置して、被保護者端末14が、GPS機能により自身の位置データを得て、付近の位置ポストからポストデータを受信して、位置データおよびポストデータに基づく端末データをサーバ28に通知することにより、位置データを得られない場合でも、サーバ28が、ポストデータに基づいて端末14の位置を検出することができる。したがって、位置ポストをGPS電波の届きにくい場所に配置して、より効果的に端末14の位置を検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPS機能を有する端末を利用する位置検出システムおよびその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、よく知られる位置検出システムでは、被保護者などの見守られる者が事故や犯罪に巻き込まれたときに緊急通報とともに保護者などの見守る者に位置を知らせたり、保護者が被保護者の位置を検索したりする仕組みがある。
【0003】
たとえば、位置検出システムでは、携帯電話がGPS機能を利用したり、PHS端末が他の機器から発信する信号の電界強度を利用したりすることにより端末の位置を検出し、または他の者がネットワークを介してこのような端末の位置を検出することができる。
【0004】
また、街中の至る所にタグリーダを配置し、対象者にアクティブタグを持たせて対象者の位置を認識するシステムや、パッシブタグなどのRFID(Radio Frequency Identification)を位置ポストとして大量に配置して対象者の位置を調べるシステムもある。
【0005】
ところで、特許文献1に記載の出欠管理および登下校通知システムでは、非接触ICタグが内蔵された情報記憶媒体を生徒が携帯し、特定の場所に情報記憶媒体読取装置を配置して、この読取装置がICタグを読み取ることにより生徒の位置や入退出を検知することができ、また入退出の時刻を保護者にメールで配信することができる。
【0006】
【特許文献1】特開2004-86394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の位置検出システムでは、被保護者が事故や犯罪に巻き込まれた場合に、緊急通報とともに被保護者の位置情報を保護者に通知することができるが、事前の警告として、被保護者が事故や犯罪に巻き込まれやすい状況にあることを通知することはできない。
【0008】
たとえば、事故や犯罪に巻き込まれやすい状況には、被保護者が外出先で一人になった場合、人通りが少ない場所や周囲の目の届かない場所にいる場合、遅い時間帯で外出している場合、危険な場所に近づいた場合などが考えられる。
【0009】
しかし、位置検出システムによって被保護者が一人になったことを判断することは難しく、たとえば被保護者が周囲の人を検知する機器を持っていても、被保護者はグループで遊んでいることもあり、そのグループから離れることもある。また、従来の位置検出システムにおいて、被保護者がグループで遊んでいることを認識することは難しく、無線タグを使用してもグループを認識することはできない。
【0010】
また、被保護者にとっては、階段およびその踊り場、エレベータならびに屋内駐車場などの場所が危険であることが多いが、従来の位置検出システムでは、これらの危険な場所がGPSや電波の届きにくい場所であるために被保護者の位置認識をすることができない。また、従来のGPS機能を用いる位置検出方式では、被保護者の危険な場所への接近を知ることも難しく、被保護者の危険を事前に知らせるためには、このような接近に関する相対的な位置関係を確実に知る必要がある。
【0011】
また、従来の位置検出システムにおいて、被保護者の位置を検出することにより、通常と異なる方向や速度で移動することを判断することができるが、このような異常な行動の理由を認知できないので、異常行動が被保護者の危険を示すと安易に判断することはできない。
【0012】
さらに、被保護者がアクティブタグを持つような従来の位置検出システムでは、対象者の位置を常時発信しているので、プライバシーの侵害や犯罪者による悪用が生じやすい。このような被保護者の個人情報を公開するような方式は避けるべきである。
【0013】
本発明は、このような従来技術の欠点を解消し、被保護者が事故や犯罪に巻き込まれやすい状況になったことを確実に判断して、その状況を本人もしくは保護者に通知する位置検出システムおよびその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は上述の課題を解決するために、被保護者が保持する携帯電話として機能するものであって、受信したGPS電波に基づいてこの被保護者の位置データを得るGPS機能手段を有する被保護者端末と、保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、この被保護者端末からこの位置データを受け、この位置データに基づいてこの被保護者の位置情報を検出し、この位置情報をこの保護者端末に通知するサーバとを含む位置検出システムは、無線ICタグの機能を有する複数の位置ポストをこの被保護者が活動する地域の所々に配置し、これら複数の位置ポストは、それぞれ、自身の情報であるポストデータを無線信号で発信し、この被保護者端末は、このGPS電波を受信できた場合にはこの位置データを含む被保護者更新データを生成し、付近のこの位置ポストからこのポストデータを受信できた場合にはこのポストデータを含むこの被保護者更新データおよびポスト更新データを生成し、またこの被保護者更新データおよびこのポスト更新データを含む端末データをこのサーバに通知し、このサーバは、この端末データを受信してこの被保護者更新データおよびこのポスト更新データを得て、この被保護者更新データにこの位置データが含まれない場合、このポスト更新データに対応する位置ポストの位置情報に基づいて、この被保護者の位置情報を検出することを特徴とする。
【0015】
また、被保護者が保持する携帯電話として機能するものであって、受信したGPS電波に基づいてこの被保護者の位置データを得るGPS(Global positioning system)機能手段を有する被保護者端末と、保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、この被保護者端末からこの位置データを受け、この位置データに基づいてこの被保護者の位置情報を検出し、この位置情報をこの保護者端末に通知するサーバとを含む位置検出システムの位置検出方法は、無線ICタグの機能を有して、この被保護者が活動する地域の所々に配置される複数の位置ポストから、それぞれ、自身の情報であるポストデータを無線信号で発信する第1の工程と、この被保護者端末にて、このGPS電波を受信できた場合にはこの位置データを含む被保護者更新データを生成し、付近の位置ポストからこのポストデータを受信できた場合にはこのポストデータを含むこの被保護者更新データおよびポスト更新データを生成し、またこの被保護者更新データおよびこのポスト更新データを含む端末データをこのサーバに通知する第2の工程と、このサーバにて、この端末データを受信してこの被保護者更新データおよびこのポスト更新データを得て、この被保護者更新データにこの位置データが含まれない場合、このポスト更新データに対応する位置ポストの位置情報に基づいて、この被保護者の位置情報を検出する第3の工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の位置検出システムによれば、ポストデータを発信する複数の位置ポストを配置して、被保護者端末が拡張部で自身の位置データを検出し、また端末付近の位置ポストからポストデータを受信して、これらのデータを更新データとしてサーバに通知することにより、端末で位置データを得られない場合でもサーバではポストデータに基づいて端末の位置を検出することができる。本システムでは、位置ポストをGPSなどの電波の届きにくい場所に配置すると、より効果的に端末の位置を検出することができる。
【0017】
また、本発明の位置検出システムによれば、被保護者端末が検出部で被保護者の状況データを検出してサーバに通知し、サーバが状況データから被保護者の行動理由を判断して保護者に警告をすることができ、または被保護者が被保護者端末に備えた非常スイッチを操作してサーバに能動的な緊急通報をすることもできる。
【0018】
また、本発明の位置検出システムによれば、被保護者端末に関する情報および各位置ポストに関するデータをサーバにあらかじめ登録しておき、被保護者端末から通知される位置データ、状況データおよびポストデータを更新することができる。
【0019】
また、本発明の位置検出システムによれば、危険な場所に位置ポストを配置して被保護者の危険な場所への接近に関する相対的な位置関係を把握することができ、位置ポストに人感センサを備えて人通りを検出することができるので、被保護者が危険な場所や人通りが少ない場所に接近すると、事故や犯罪に巻き込まれやすい状況であることを判断して、本人および保護者に警告することができる。
【0020】
また、本発明の位置検出システムによれば、被保護者端末がグループ認識機能を有して、所定のグループIDを共有して他の被保護者端末とともにグループを構成し、グループ内の被保護者端末がこのグループIDを示す確認信号を定期的に相互に発信し、被保護者端末が他の端末からの確認信号を所定期間内で計数してグループ人数を得てサーバに通知することができるので、被保護者が一人になると、事故や犯罪に巻き込まれやすい状況であることを判断して、本人および保護者に警告することができる。
【0021】
また、本発明の位置検出システムによれば、被保護者端末は、拡張部および通信部を含む電話装置と、検出部を含む検出装置とに分かれて構成されて、電話装置が捨てられ、または破壊された場合でも、他の電話装置に親違いリンクすることによりサーバに緊急通報して保護者に通知することができる。また、これらの電話装置および検出装置は、互いに暗号化された無線信号を用いてデータをやり取りするので、個人情報が盗聴されることはない。
【0022】
また、本発明の位置検出システムによれば、位置ポストが発信するポストデータを利用するのでプライバシーを保護して位置検出をすることができ、なおかつネットワークの常時接続や常時電源を用いることなく位置ポストが正常に稼動しているかを判断することができ、コストを抑えて位置ポストの運用状況を監視することができる。
【0023】
このように、本発明の位置検出システムは、位置ポストにかかるコストを低くできるので、位置ポストを冗長に設置してもよく、これにより、たとえば数台の位置ポストが盗難や破壊されても、修復を待たずに本システムの運用を継続することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に添付図面を参照して、本発明による位置検出システムの実施例を詳細に説明する。たとえば、本発明の位置検出システム10は、図1に示すように、携帯電話網12に被保護者端末14と保護者端末16とが接続され、被保護者端末14が、GPS機能により自身の位置データを得て、複数の位置ポスト18、20、22、24および26のいずれかからポストデータを受信して、これらのデータに基づく端末データをサーバ28に通知し、サーバ28がこの端末データに応じて被保護者のコンテキストを更新し、またこの端末データに応じた被保護者情報を保護者端末16に通知する。また本システム10では、携帯電話網12が携帯事業者のセンタ30を介してIP(Internet Protocol)網32と接続し、IP網32に接続されたサーバ28が、被保護者データベース(DataBase:DB)34、位置ポストDB 36および有志者DB 38を含んで、被保護者端末や位置ポストの情報を管理する。なお、本発明の理解に直接関係のない部分は、図示を省略し、冗長な説明を避ける。
【0025】
本実施例において、位置検出システム10は、実際には多数の位置ポストを含むことができるが、図1では複雑化を避けるため、少数の位置ポスト18、20、22、24および26しか図示しない。
【0026】
また、本実施例の携帯電話網12は、実際には多数の被保護者端末および保護者端末と接続することができるが、図1では複雑化を避けるため、少数の被保護者端末14および保護者端末16しか図示しない。
【0027】
見守られる者、すなわち被保護者側で使用する被保護者端末14は、携帯電話網12と接続する携帯電話として機能するもので、本実施例ではとくに、携帯電話の機能を拡張する拡張部40、被保護者の状況を検出する検出部42、および携帯電話網12と接続してデータ通信を行う通信部44を含む。被保護者端末14は、端末IDを有し、この端末IDと被保護者のユーザIDとがサーバ28に登録されて、端末14がサーバ28で管理される。
【0028】
拡張部40は、GPS機能などの拡張機能を有し、GPS機能において、GPS衛星から発射される電波の到来時間を計測し、衛星からの距離を計算することによって、経度、緯度および高さを含む被保護者端末14の位置を検出する。拡張部40は、このGPS機能により、端末14の位置データを定期的に、たとえば所定の位置発信時間ごとに検出して通信部44に供給する。
【0029】
また、検出部42は、図示しないがマイク、加速度センサおよび心拍センサなどの状態感知器を含んで被保護者状態を定期的に、たとえば非常に短い所定の状態感知時間ごとに、すなわちほぼ常に感知する。検出部42は、これらの状態感知器で感知した被保護者状態の推移を判断して被保護者の状況を検出し、特定の状況を検出したときにイベントを発生させて、そのときの被保護者状況を示す状況データおよびイベントを通信部44に供給する。検出部42は、非常スイッチの操作に応じて無条件に、状況データおよびイベント「スイッチ」を通信部44に供給してもよい。
【0030】
たとえば、マイクは、被保護者の周囲の音声を感知して検出部42に供給し、検出部42がこの音声の推移を判断して、「悲鳴」を検出した場合にイベント「悲鳴」を発生させ、状況データとともに通信部44に供給する。
【0031】
加速度センサは、被保護者の移動が「停止」、「歩行」および「走行」のいずれであるかを感知して検出部42に供給し、検出部42がこの移動の推移を判断して、所定の移動から他の移動に変化して、この他の移動が所定の異常移動時間だけ続いた場合にイベント「異常移動」を発生させ、状況データとともに通信部44に供給する。
【0032】
心拍センサは、被保護者の心拍を感知して検出部42に供給し、検出部42がこの心拍の推移を判断して、心拍が複数段階のレベルのいずれかに該当するかを判断し、所定のレベルに該当してそれが所定の異常心拍時間だけ続いた場合にイベント「心拍」を発生させ、状況データとともに通信部44に供給する。
【0033】
通信部44は、拡張部40および検出部42からそれぞれ位置データおよび状況データを得て、これらのデータに基づいて被保護者の最新のコンテキストを示す被保護者更新データを生成し、被保護者更新データを含む端末データを携帯電話網12およびIP網32を介してサーバ28に通知する。たとえば、通信部44は、拡張部40から位置データを得るごとに、位置データのみを含む被保護者更新データを生成するとよい。また、本実施例の通信部44は、被保護者端末14のユーザIDおよび端末IDを被保護者更新データに含め、ならびに発生したイベントを端末データに含めてサーバ28に通知する。
【0034】
たとえば、被保護者更新データは、図3に示すような被保護者コンテキストのうち、識別情報であるユーザIDおよび端末IDと、更新を要するデータとを含むものでよい。
【0035】
また、通信部44は、位置ポストと無線で通信することができ、位置ポストからポストデータを受信して、このデータに基づいて位置ポストの最新のコンテキストを示すポスト更新データおよび被保護者更新データを生成して、これらの更新データを含む端末データに含めてサーバ28に通知する。
【0036】
たとえば、ポスト更新データは、図4に示すような位置ポストコンテキストのうち、識別情報であるポストIDと、更新を要するデータとを含むものでよい。
【0037】
また、通信部44は、状況データを得たときであってポストデータを得ていない場合には、状況データおよび位置データに基づいて被保護者更新データを生成し、状況データとポストデータとを得た場合には、状況データ、位置データおよびポストデータに基づいて被保護者更新データを生成する。
【0038】
通信部44は、位置ポストから無線信号のポストデータを受信した場合、その無線信号の受信電界強度を測定し、その結果に応じて位置ポストおよび被保護者端末14間の距離情報を得て、この距離情報を被保護者更新データに含めてよい。このとき、通信部44は、測定した強度自体を距離情報としてもよく、または、その強度に応じて位置ポストおよび被保護者端末14間の距離を検出し、その距離を距離情報としてもよい。
【0039】
また、通信部44は、イベントを受けたときであって、拡張部40でGPS機能が作動せずに位置データが得られない場合には、位置データを被保護者更新データに含めなくてもよい。
【0040】
ところで、被保護者端末14は、通信部40にてサーバ28からの警告および指示を受けて音声や表示などにより使用者に示すことができる。
【0041】
たとえば、被保護者端末14は、サーバ28からの警告および指示に応じて、音声を発しまたはブザーを鳴らす音声手段を有して、ブザーを鳴らす回数で危険度を使用者に示し、発声する内容により使用者に指示することができる。
【0042】
この音声手段は、たとえば、使用者に防犯指導を示す場合、人通りの減少による危険度の上昇に対しては、ブザーを1回鳴らし、「何かあった時の最寄りの駆け込み先はxxx前のコンビニです」と発声する。
【0043】
また、音声手段は、非常時であることを使用者に示す場合、誤報の通知を回避するため、ブザーを3回繰り返して鳴らして使用者に気付かせ、これに応じて使用者があらかじめ決められた操作をする。この操作が不正であった場合、または一定時間応答が無かった場合、音声手段は、防犯ブザーを鳴らし、警告や指示を発声する。
【0044】
被保護者端末14は、拡張部40、検出部42および通信部44を統合して同一の装置に備えて構成される一体化型の端末でよいが、拡張部40および通信部44と、検出部42とをそれぞれ異なる装置に備えて構成される分離型の端末でもよい。
【0045】
被保護者端末14は、一体化型の端末である場合、GPS携帯電話の機能をすべて含むものであり、リスト装置などの着用式の端末が適用されてよい。このような一体型の端末14では、拡張部40および通信部44と、検出部42との間では関数呼び出しなどの内部処理によってデータが相互に供給される。
【0046】
他方、被保護者端末14が分離型の端末である場合、拡張部40および通信部44を備える装置は、GPS携帯電話などの電話装置でよく、検出部42を備える装置は、このGPS携帯電話のオプションとして機能するリスト装置などの着用式の被保護者状況の検出装置でよい。
【0047】
これらの電話装置および検出装置は、無線信号を互いに送受信して情報交換するもので、BluetoothやZigBeeなどの近距離無線方式を用いてよい。また、その無線信号の通信は、暗号化などの盗聴されない仕組みによって保護される。また、電話装置は、検出装置からの無線信号に対して、応答信号を検出装置に送信してもよい。
【0048】
これらの電話装置および検出装置は、紐付けされ、すなわち一対一に関連付けされてから、一つの被保護者端末14として動作し、検出装置が検出部42で検出した状況データを無線信号で電話装置に送信し、電話装置が状況データの無線信号を通信部44で受信する。
【0049】
たとえば、電話装置および検出装置は、リンク信号を使用してリンクすることにより紐付けされる。検出装置は、子機として動作し、固有の子機IDを有してこの子機IDを含むリンク信号を発信する。また、電話装置は、親機として動作し、対応する子機IDをあらかじめ登録して記憶し、リンク信号を受信して、対応する子機IDを含んでいるならばリンクする。
【0050】
たとえば、電話装置および検出装置は、それぞれ親機および子機として動作し、相互にリンク信号を発信してリンクすることにより紐付けされる。これらの装置は、検出装置に固有の子機IDで識別して一対一に関連付けられ、双方がこの子機IDをあらかじめ登録して記憶する。両装置は、この子機IDを含むリンク信号を互いに発信し、また受信したリンク信号の子機IDを確認して登録したIDであればリンクする。
【0051】
電話装置は、対応する検出装置からのリンク信号の受信を定期的に確認して、受信がないことを所定数連続してカウントした場合や、受信がなくなってから所定の非受信異常時間が経過した場合にリンク切れと判断し、イベント「リンク切れ」を発生させて、端末データに含めてサーバ28に通知する。
【0052】
また、電話装置および検出装置は、紐付けされていない装置同士でも、親違いリンクによって無線通信することができる。
【0053】
たとえば、親機が破壊され、またはその電源が切られるとリンク信号の発信が不可能になる。そこで、子機において親機からのリンク信号を受信できずに所定の非受信異常時間が経過した場合、子機である検出装置は、親機が見つからないと判断して、親違いリンク信号を発信して他の電話装置を探す。
【0054】
他方、電話装置は、自身の子機でない検出装置から親違いリンク信号を受信すると、その検出装置との親違いリンクが成立する。電話装置は、親違いリンク信号に対して応答信号をその検出装置に送信してもよい。この親違いリンクにおいて、検出装置が電話装置に状況データを送信し、電話装置がその状況データに基づく端末データを生成してサーバ28に通知することができる。
【0055】
また、電話装置は、親違いリンクが成立したときに、イベント「親違いリンク」を発生させて、検出装置から得た状況データに基づく端末データに含めてサーバ28に通知する。このとき、電話装置は、端末ID、子機IDおよびリンク開始時間などの親違いリンクデータを端末データに含めてサーバ28に通知してもよい。
【0056】
また、電話装置は、登録した検出装置とリンクしている場合や、登録していない所定の検出装置と親違いリンクしている場合でも、他の検出装置から親違いリンク信号を受信して親違いリンクすることができる。
【0057】
また、本実施例において、見守る者、すなわち保護者側で使用する保護者端末16は、サーバ28から通知される情報を受けて使用者に示すことができる携帯電話などの通信端末である。
【0058】
たとえば、保護者端末16は、この端末16で受信できる電子メールのアドレスなどの連絡先情報を、被保護者端末14に対応させてサーバ28に登録して、対応する被保護者端末14の位置情報やイベントなどの被保護者情報をサーバ28から電子メールを用いて受け取ることができる。
【0059】
保護者端末16は、音声手段および表示手段を有して、対応する被保護者端末14の被保護者情報を示してよく、被保護者情報を受けたときに、音声手段により電子メール受信時のブザーを鳴らし、表示手段により被保護者情報を端末16の画面に文字表示するとよい。たとえば、端末16の画面には、電子メールとして受信した被保護者情報が図2に示すように表示され、イベントの時間、イベント内容、イベント位置、被保護者状態、および他の詳細が表示される。
【0060】
複数の位置ポスト18、20、22、24および26は、被保護者が活動する地域の所々に配置されて、自身の情報であるポストデータを無線信号で発信する無線ICタグの機能を有する。複数の位置ポスト18、20、22、24および26は、被保護者が活動する地域において、どこに被保護者端末があってもポストデータが受信できるように配置されるとよく、とくにGPS電波が届かない場所や位置検出しにくい場所などの被保護者にとって危険な場所に設置されるとよい。次に、位置ポスト18について説明するが、他の位置ポスト20、22、24および26も、位置ポスト18と同様の構成および機能を有する。
【0061】
位置ポスト18は、固有のポストIDを有し、緯度および経度などの設置された位置と、その位置の名称とがポストIDとともにサーバ28に登録されて、各位置ポストの固有情報がサーバ28で管理される。位置ポスト18の位置を変更した場合には、変更後の位置をサーバ28に再登録する必要がある。
【0062】
位置ポスト18は、備えた電池により給電されて作動するアクティブタグなどの無線ICタグを含んでよく、ポストデータを定期的に無線信号で発信するもので、BluetoothやZigBeeなどの近距離無線方式を用いてよい。位置ポスト18は、そのポストIDおよび電池残量をポストデータとして定期的に発信する。
【0063】
また、位置ポスト18は、人感センサを備えて付近の人通りを常時検出し、その人通りを示す情報をポストデータに含めて発信してもよい。たとえば、位置ポスト18は、人感センサで直近数分間の間で感知した回数をカウントし、その回数または回数に応じた頻度を人通り情報とする。
【0064】
サーバ28は、IP網32に接続されて、基本的には、被保護者端末14から位置データを受けて、この位置データに基づいて被保護者の位置情報を検出し、この位置情報を保護者端末16に通知するもので、本実施例ではとくに、端末14から端末データを受けて格納および管理し、また、端末14から供給されるイベントおよび被保護者更新データに基づいて被保護者情報を生成して、警告や指示とともに被保護者端末14や保護者端末16に通知する。
【0065】
本実施例のサーバ28は、被保護者のコンテキストを格納する被保護者DB 34、複数の位置ポスト18、20、22、24および26のそれぞれの運用上の情報を格納する位置ポストDB 36、および本システム10において被保護者を助ける有志者の情報を格納する有志者DB 38を含む。
【0066】
被保護者DB 34は、図3に示すように、ユーザID、端末ID、位置情報、ポストID、位置ポストとの距離情報、時刻、移動状態、人通り、グループ、悲鳴、心拍数および保護者連絡先などの被保護者のコンテキストを格納する。被保護者DB 34は、複数の被保護者のコンテキストを格納することができる。
【0067】
サーバ28は、ユーザID、端末IDおよび保護者メールアドレスなどの被保護者端末に関する固定情報を、あらかじめ被保護者DB 34に登録しておく。サーバ28は、所定の被保護者端末14から端末データを受けたとき、その端末データにおけるユーザIDおよび端末IDを用いて被保護者DB 34を参照し、対応する被保護者のコンテキストを検出して、検出したコンテキストに端末データにおける被保護者更新データを更新する。
【0068】
被保護者DB 34は、保護者連絡先として複数の連絡先を格納することができ、たとえば保護者が所有する携帯電話のメールアドレスを格納する。
【0069】
位置ポストDB 36は、図4に示すように、ポストID、緯度、経度、位置名称、電池残量およびその確認日時、ならびに障害ステータスおよびその開始日時などの位置ポストのコンテキストを格納する。位置ポストDB 36は、複数の位置ポストのコンテキストを格納することができる。
【0070】
サーバ28は、ポストIDおよび位置名称などの位置ポストに関する固定情報を、あらかじめ位置ポストDB 36に登録しておく。サーバ28は、所定の被保護者端末14からポスト更新データを含む端末データを受けたときに、そのポスト更新データにおけるポストIDを用いて位置ポストDB 36を参照し、対応する位置ポストを検出して、検出した位置ポストにポスト更新データを更新する。サーバ28は、端末データの受信時間を位置ポストコンテキストに格納してもよい。
【0071】
有志者DB 38は、図5に示すように、有志者名、メールアドレス、電話番号、緯度、経度および協力可能時間帯などの有志者のコンテキストを格納する。有志者DB 38は、複数の有志者のコンテキストを格納することができる。
【0072】
本実施例において、有志者は、所定の者に限定しないで被保護者全般を助ける意志のある者で、たとえばボランティアの者でよく、保護者であってもよい。有志者は、たとえば、自身の位置付近にいる被保護者を、協力可能時間帯の範囲内で助ける者で、被保護者が非常時に駆け込む退避所を提供したり、危険な状態にある被保護者へと向かって庇護したりする。有志者は、自身のコンテキストをあらかじめ有志者DB 38に登録しておく。
【0073】
サーバ28は、図示しないが、退避所DBを有して、被保護者が駆け込む退避所を登録しておく。退避所DBは、有志者や保護者がいる場所はもちろん、安全が確保できる公共施設や一般的な店舗などを登録するとよい。
【0074】
本実施例ではとくに、サーバ28は、被保護者端末14からイベントを含む端末データを受けたとき、そのイベントの内容に応じて、イベントの内容および位置、ならびに被保護者更新データや被保護者コンテキストから得られる被保護者情報を保護者および有志者に通知する。サーバ28は、被保護者更新データに基づいて被保護者DB 34から被保護者コンテキストを検出し、被保護者コンテキストに格納されている保護者連絡先に被保護者情報を通知する。また、サーバ28は、有志者DB 38を参照してイベント位置付近に位置する有志者を検出し、検出した有志者の連絡先にも通知する。
【0075】
サーバ28は、被保護者更新データに位置データが含まれる場合、この位置データをイベント位置としてよい。また、位置データが含まれない場合、サーバ28は、ポスト更新データにおけるポストIDを用いて位置ポストDB 36から位置ポストを検出し、この位置ポストの位置をイベント位置としてもよく、または被保護者更新データから端末14および位置ポスト間の距離情報を得て、位置ポストの位置とこの距離情報とに応じてイベント位置を算出してもよい。
【0076】
本実施例のサーバ28は、イベント「悲鳴」、「心拍」、「グループ離脱」または「スイッチ」を受けた場合には、端末データの受信に応じて被保護者情報を通知するが、イベント「異常移動」および「リンク切れ」の場合には、被保護者コンテキストと関連付けて判断して、通知すべきと判断した場合に限り通知する。
【0077】
たとえば、サーバ28は、被保護者DB 34における被保護者コンテキストの推移を監視して、イベント「異常移動」を受けたとき、このコンテキストの移動状態が「走行」であって所定の異常移動時間の間続いている場合、また、イベント「リンク切れ」を受けたとき、このコンテキストを直前まで順調に更新していた場合には、保護者に通知すべきと判断して、イベントや被保護者状態を保護者や有志者に通知する。
【0078】
また、サーバ28は、端末データにイベントが含まれない場合でも、監視している被保護者コンテキストの移動状態、人通り、グループ、悲鳴および心拍数の変化の異常を検出して被保護者が異常行動や危険回避をしていることを判断し、この被保護者状態を保護者や有志者に通知するとよい。
【0079】
サーバ28は、被保護者の行動の「定番パターン」をあらかじめ登録しておき、端末データから得られる被保護者の位置が「定番パターン」から外れていることを検出して、被保護者の異常行動を検出することができる。
【0080】
ただし、被保護者が意図して「定番パターン」から外れることもあるので、サーバ28は、被保護者端末14が「定番パターン」から外れた場合、確認のために進路外れを端末14に通知する。この端末14は、サーバ28からの進路外れ通知に応じて、あらかじめ決めておいた警告音を鳴らし、操作者にこの警告音に対応してあらかじめ決めておいた操作をさせる。端末14は、この操作がされた場合にサーバ28に警告解除を通知する。ここで、サーバ28は、警告解除がされても、「定番パターン」からの進路外れが所定回数繰り返された場合に、被保護者の異常行動と判断して、保護者に通知する。また、ある時間内に警告解除されない場合は、無条件に保護者に通知する。
【0081】
「定番パターン」には、たとえば、通学時や通塾時などのパターンがあり、サーバ28は、学校から自宅まで、塾から自宅まで、バス停から自宅まで、駅から自宅までの位置ポスト通過順番からなるパターンと、13〜15時に学校出発や19〜20時に塾出発などの移動時間からなるパターンをあらかじめ登録しておく。
【0082】
サーバ28は、端末データから得られる被保護者の位置を「定番パターン」と比較して、位置ポストのチェックポイントを2箇所以上連続で外した場合、また本来進むべき方向と異なる方向に進んでいる場合に、異常行動であると判断する。サーバ28は、「定番パターン」によれば取れないはずのポストデータを取った場合に、チェックポイントを外していると判断してもよい。
【0083】
次に、本実施例における位置検出システム10の動作について、分離型の被保護者端末14における電話装置の動作を図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0084】
本実施例では、まず、電話装置、すなわち親機が起動すると、定期的に位置データを発信するために、位置発信時間が経過したか否かが判断される(S102)。
【0085】
ステップS102の判断の結果、位置発信時間が経過した場合にはステップS104に進み、それ以外の場合にはステップS106に進む。
【0086】
ステップS106では、無線信号が受信されたか否かが判断され、その判断の結果、受信された場合にはこの無線信号を判定して(SUB1)、その後ステップS104に進み、それ以外の場合にはステップS102の判断に戻る。
【0087】
ステップS104では、電話装置の拡張部40にて端末14の位置データが測定されて、この位置データに基づく被保護者更新データが生成され、次にステップS108に進んで、被保護者更新データを含む端末データがサーバ28に送信される。
【0088】
本実施例の電話装置では、起動後、これらのステップS102〜S108の処理が繰り返される。
【0089】
ところで、サブルーチンSUB1において、電話装置では、図7のフローチャートに示すように動作して、受信した無線信号を判定し、まず、無線信号がイベント発生を示しているか否かが判断される(S112)。
【0090】
ステップS112の判断の結果、イベントが発生している場合にはリンク処理を実行して(SUB2)、その後リターンに移行し、それ以外の場合にはステップS114に進む。
【0091】
ステップS114では、無線信号がポストデータか否かが判断され、その判断の結果、ポストデータである場合にはステップS116に進み、それ以外の場合には、図6に示すステップS102の判断に戻る。
【0092】
ステップS116では、この無線信号の受信電界強度が測定されて、位置ポストおよび被保護者端末14間の距離情報としてRSSI(Received Signal Strength Indicator)信号が得られ、次にステップS118に進んで、この無線信号からポストデータが得られて、その後リターンに移行する。
【0093】
ところで、サブルーチンSUB2において、電話装置では、図8のフローチャートに示すように動作して、リンク処理を実行し、まず、リンク信号が受信される(S122)。
【0094】
次に、ステップS124に進んで、受信したリンク信号に含まれるIDと、電話装置で登録している子機IDとが同一であるかが判断されて、同一である場合に、このリンク信号が、登録した検出装置、すなわち子機からのリンク信号であると判断される。
【0095】
ステップS124の判断の結果、子機からのリンク信号であった場合にはステップS126に進み、それ以外の場合にはステップS128に進む。
【0096】
ステップS126では、リンクした子機からの状況データが得られて、この状況データに基づく被保護者更新データが生成され(S130)、その後リターンに移行する。
【0097】
他方、ステップS128では、受信したリンク信号が親違いリンク信号であるか否かが判断される。ステップS128の判断の結果、親違いリンク信号である場合にはイベント「親違いリンク」が発生されて(S132)、その後リターンに移行し、それ以外の場合にはそのままリターンに移行する。
【0098】
次に、本実施例における位置検出システム10の動作について、分離型の被保護者端末14における検出装置でリンク信号を送信する動作を図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0099】
本実施例では、まず、検出装置、すなわち子機において、定期的にリンク信号を発信するために、リンク発信時間が経過したか否かが判断される(S142)。
【0100】
ステップS142の判断の結果、リンク発信時間が経過した場合にはステップS144に進み、それ以外の場合にはステップS146に進む。
【0101】
ステップS146では、検出装置の検出部42でイベントが発生したか否かが判断されて、イベントが発生した場合にはステップS144に進み、それ以外の場合にはステップS142の判断に戻る。
【0102】
ステップS144において、検出装置では、その子機IDで識別されるリンク信号が生成されて発信されてステップS148に進む。
【0103】
ステップS148では、ステップS144で発信したリンク信号に応じて、リンクが成功したか否かが判断され、子機IDを示すリンク信号を親機から受信した場合にリンクが成功したと判断される。
【0104】
ステップS148の判断の結果、リンクが成功した場合にはステップS150に進み、それ以外の場合にはステップS152に進む。
【0105】
ステップS150では、検出部42で発生したイベントがある場合には、検出部42からそのときの状況データが得られて、このイベントとともにリンク先の親機へと送信される。送信される状況データは、子機IDで識別されるものでよい。
【0106】
次に、検出装置では、イベントの有無に拘らず、親機とのリンクに成功しているので、リンク失敗時にカウントするリンク失敗カウントをリセットして(ステップ154)、ステップS142の判断に戻る。
【0107】
他方、ステップS152における検出装置では、親機とのリンクに失敗しているので、リンク失敗カウントをカウントアップし、すなわちカウントを一つ増やす(ステップ154)。
【0108】
このリンク失敗カウントが多くなると、子機が親機からリンク不可能な位置にあると判断できるので、検出装置にてリンク失敗カウントが所定のカウント値に達したか否かを判断する(S156)。
【0109】
ステップS156の判断の結果、所定のカウント値に達した場合にはステップS158に進み、それ以外の場合にはステップS142の判断に戻る。
【0110】
ステップS158では、検出装置の子機IDで識別される親違いリンク信号が生成されて発信されてステップS160に進む。
【0111】
ステップS160では、ステップS158で発信した親違いリンク信号に応じて、親違いリンクが成功したか否かが判断され、親違いリンク信号に対して応答があった場合に親違いリンクが成功したと判断される。
【0112】
ステップS160の判断の結果、親違いリンクが成功した場合にはステップS162に進み、それ以外の場合にはステップS162の判断に戻る。
【0113】
ステップS162では、検出部42からそのときの状況データが得られて、親違いリンクを示すイベントとともに親違いリンク先の電話装置へと送信され、ステップS142の判断に戻る。送信される状況データは、子機IDで識別されるものでよい。
【0114】
本実施例の検出装置では、起動後、これらのステップS142〜S162の処理が繰り返される。
【0115】
次に、本実施例における位置検出システム10の動作について、位置ポスト18でポストデータを発信する動作を図10のフローチャートを参照しながら説明する。
【0116】
本実施例では、まず、位置ポスト18が起動すると、人感センサが作動して位置ポスト18付近の人通りを感知する(S172)。
【0117】
また、位置ポスト18では、定期的にポストデータを発信するために、ポスト発信時間が経過したか否かが判断される(S174)。
【0118】
ステップS174の判断の結果、ポスト発信時間が経過した場合にはステップS176に進み、それ以外の場合にはステップS172に戻る。
【0119】
ステップS176では、そのポストID、電池残量および人通り情報を含むポストデータが生成され、発信されてステップS178に進む。
【0120】
ステップS178では、ポストデータ発信を繰り返すためにポスト発信時間を計るタイマーをクリアし、その後ステップS172に戻る。
【0121】
本実施例の位置ポストでは、起動後、これらのステップS172〜S178の処理が繰り返される。
【0122】
次に、本実施例における位置検出システム10の動作について、サーバ28で端末データを処理する動作を図11のフローチャートを参照しながら説明する。
【0123】
本実施例では、まず、サーバが起動すると、被保護者端末14からの端末データを受信可能な状態となり、ステップS182において、端末データが受信される。
【0124】
次に、ステップS184に進み、受信した端末データは、サーバ28に格納される。たとえば、端末データにおける被保護者更新データは、被保護者DB 34に格納され、端末データにおけるポスト更新データは、被保護者DB 34および位置ポストDB 36に格納される。
【0125】
次に、ステップS186に進み、端末データがイベントを含んでいるか否かが判断され、その判断の結果、含んでいる場合にはステップS188に進み、それ以外の場合にはステップS190に進む。
【0126】
ステップS190では、被保護者DB 34における被保護者のコンテキストに基づいて被保護者が危険回避中であるか否かが判断され、その判断の結果、危険回避中である場合にはステップS188に進み、それ以外の場合にはステップS182に戻る。
【0127】
たとえば、ステップS190では、被保護者更新データに基づいて被保護者DB 34を参照して、被保護者の移動状態、人通り、グループ悲鳴および心拍数などのコンテキストの推移が監視され、この推移から異常な変化を検出した場合に、被保護者が危険回避中であると判断される。
【0128】
ステップS188では、被保護者データにおける端末IDを用いて被保護者DB 34を参照し、対応する被保護者のコンテキストが検索されて、このコンテキストにおける保護者連絡先が取得される。
【0129】
次に、ステップS192に進み、端末14の位置情報を用いて有志者DB 38を参照し、この位置情報の付近の位置で登録されている有志者のコンテキストが検索されて、このコンテキストにおける有志者の連絡先が取得される。このとき、検索される有志者は、複数人数でもよい。
【0130】
また、ステップS192における有志者検索で用いられる端末14の位置情報は、被保護者更新データにおける位置データが示す情報でよい。位置データが含まれない場合、ポスト更新データのポストIDを用いて位置ポストDB 36を参照し、対応する位置ポストのコンテキストが検索されて、このコンテキストにおける位置ポストの位置情報を得て、さらに、被保護者更新データにおける位置ポストおよび端末14間の距離情報を得て、位置ポストの位置情報および距離情報から推測して端末14の位置情報を検出するとよい。
【0131】
次に、ステップS194に進み、イベント発生中または危険回避中の被保護者の位置および状況などの被保護者情報が、ステップS188で得た保護者連絡先およびステップS192で得た有志者連絡先に通知されて、その後ステップS182に戻る。
【0132】
ステップS194において、通知される被保護者の位置は、ステップS192で得た端末14の位置情報でよい。また、通知される被保護者の状況は、被保護者更新データや被保護者DB 34から得られる移動状態などの被保護者のコンテキストもしくはその推移から示される状況でよい。また、最新の被保護者コンテキストから端末14の位置情報を得た場合には、その旨およびそのコンテキストの更新日時も通知するとよい。
【0133】
本実施例のサーバ28では、起動後、これらのステップS182〜S194の処理が繰り返される。
【0134】
また、他の実施例として、位置検出システム10における被保護者端末14は、グループ認識機能を有して、識別可能なグループIDに基づいて複数の他の被保護者端末とともにグループを構成する。
【0135】
本実施例の被保護者端末14は、グループ認識機能として、グループ設定、グループ許可、グループ参加およびグループ離脱の処理を実行することができる。
【0136】
被保護者端末14は、グループ設定処理が起動すると、グループを識別できるグループ設定信号を発信し、たとえばランダムにグループIDを生成して自身に設定して、このグループIDを無線信号で発信する。被保護者端末14は、このグループ設定信号を周囲の他の被保護者端末だけに送信できればよいので、最小電力で発信するとよく、BluetoothやZigBeeなどの近距離無線方式を用いてよい。被保護者端末14は、グループへ参加していることを示すグループフラグを有して、グループIDを自身に設定したときにグループフラグをオンに設定するとよい。
【0137】
また、被保護者端末14は、グループ設定処理によるグループ設定信号を受けると、グループ許可処理を実行し、そのグループへの参加を許可して、たとえばグループIDを自身に設定する。
【0138】
所定のグループに参加している被保護者端末14は、定期的に確認信号を発信し、たとえばグループIDの無線信号を発信し、また、他の被保護者端末から確認信号を受信して、他の端末が付近に存在すること、すなわち自端末14がそのグループから外れていないことを確認できる。
【0139】
被保護者端末14は、受信した確認信号に応じて定期的にグループ人数を検出して、このグループ人数を端末データに含めてサーバ28に通知することができる。たとえば、端末14は、受信した確認信号に基づいてBluetoothのIDやZigBeeのIDなどの各端末に固有のIDを識別して、この固有IDが異なるがグループIDが同一である確認信号を所定の確認時間の間カウントすることにより、その結果をグループ人数として検出することができる。
【0140】
また、所定のグループにおける被保護者端末14は、そのグループに参加していない他の被保護者端末に対して参加信号を発信し、たとえばグループIDの無線信号を発信して、グループ参加処理を実行する。この他の被保護者端末は、参加信号に応じてグループIDを自身に設定する。
【0141】
所定のグループにおける被保護者端末14は、使用者がそのグループから離れて一人になったときにグループ離脱処理を実行する。たとえば、被保護者端末14は、受信した確認信号に応じて定期的にグループ人数を検出した結果、0人である状態を所定の異常単独時間の間連続して検出した場合に、使用者がグループから離れたと判断してグループ離脱処理を実行する。グループ離脱処理において、被保護者端末14は、確認信号の発信を終了し、イベント「グループ離脱」を含む端末データをサーバ28に通知する。
【0142】
また、本実施例において、サーバ28は、被保護者端末14からグループ人数を含む端末データを受けて、被保護者DB 34から端末14に対応するコンテキストを検出し、端末データに応じてそのコンテキストを更新する。
【0143】
また、サーバ28は、被保護者端末14から、イベント「グループ離脱」を含む端末データを受けたとき、端末データおよび端末14に対応する被保護者コンテキストに基づいて、被保護者が一人でいるべきでない危険な状況にいることを判断して、被保護者にそのイベントに係る警告を通知し、また退避所DBから付近の退避所を検索して、その結果を被保護者に通知することができる。また、サーバ28は、被保護者がこのような危険な状況にいることを、保護者や付近の有志者に通知してもよい。
【0144】
また、本実施例では、被保護者端末14は、グループ人数を検出したとき、グループIDも端末データに含めてサーバ28に通知し、サーバ28がグループIDごとに端末IDを列挙することにより、グループに参加している者を判断して、さらには保護者に連絡することもできる。
【0145】
次に、本実施例における位置検出システム10の動作について、分離型の被保護者端末14における電話装置のグループ認識機能に係る動作を図12のフローチャートを参照しながら説明する。図12において、図6のフローチャートと同一の参照番号で示されるフローは、同様の処理がなされるものとして、説明を省略する。
【0146】
本実施例では、まず、親機である電話装置が起動すると、グループボタンが押されたか否かが判断され(S202)、その結果、押された場合にはグループ生成に移行して(SUB3)、その後ステップS202の判断に戻り、それ以外の場合にはステップS102の判断に進む。
【0147】
ステップS102の判断の結果、Yesの場合にはグループ離脱検出に移行して(SUB4)、その後ステップS104に進み、Noの場合にはステップS204に進む。このとき、ステップS104の後は、図6のフローチャートと同様に、ステップS108を介してステップS202の判断に戻る。
【0148】
ステップS204では、グループフラグがオンの場合に限り、定期的に確認信号を発信するために、確認信号発信時間が経過したか否かが判断される。
【0149】
ステップS204の判断の結果、確認信号発信時間が経過した場合にはステップS206に進み、それ以外の場合にはステップS106に進む。
【0150】
ステップS206では、確認信号としてグループIDの無線信号が発信され、その後サブルーチンSUB4を介してステップS202の判断に戻る。
【0151】
また、ステップS106では、図6のフローチャートと同様の判断がなされ、Yesの場合には、サブルーチンSUB1に進んで、その後サブルーチンSUB4を介してステップS104に進み、Noの場合にはサブルーチンSUB4を介してステップS202の判断に戻る。
【0152】
ところで、図12のフローチャートにおけるサブルーチンSUB1は、図7に示されて説明されている。本実施例ではとくに、図12に示すよう、サブルーチンSUB1におけるステップS114の判断の結果がNoの場合には、サブルーチンSUB5に進んでグループ判定がなされてからステップS202の判断に戻る。
【0153】
本実施例の電話装置では、起動後、これらのステップS102〜108、S202〜S206およびサブルーチンSUB1〜SUB5の処理が繰り返される。
【0154】
ところで、サブルーチンSUB3において、電話装置では、図13のフローチャートに示すように動作して、グループが生成され、まず、電話装置におけるグループが初期化される(S212)。
【0155】
ステップS212では、電話装置におけるグループ処理の内部データが初期化されて、それまで電話装置で保持していたグループ情報がリセットされる。
【0156】
次に、ステップS214に進み、新たなグループIDが生成されて、電話装置自身に設定され、グループフラグがオンに設定される。
【0157】
次に、ステップS216に進み、ステップS214で生成したグループIDを示す無線信号が、周囲の被保護者端末へと発信されて、その後リターンに移行する。
【0158】
ところで、サブルーチンSUB4において、電話装置では、図14のフローチャートに示すように動作して、被保護者端末14のグループ離脱が検出され、まず、端末14のグループフラグがオンであるか否かが判断される(S222)。
【0159】
ステップS222の判断の結果、オンである場合にはステップS224に進み、それ以外の場合にはリターンに移行する。
【0160】
ステップS224では、他の端末からのグループ確認信号を受信できずに、グループから離れたと判断されてから経過した時間が検出され、その後ステップS226に進む。
【0161】
ステップS226では、ステップS224で検出した時間が、所定の異常単独時間を超えたか否かが判断され、超えた場合にはステップS228に進み、それ以外の場合にはリターンに移行する。
【0162】
ステップS228では、グループ離脱処理を実行し、確認信号の発信を終了して、イベント「グループ離脱」を発生し、このイベントを含む端末データが電話装置からサーバ28に通知されて、図12におけるステップS104に進む。
【0163】
ところで、サブルーチンSUB5において、電話装置では、図15のフローチャートに示すように動作して、被保護者端末14で受信した無線信号に基づいてグループ判定が行われ、まず、端末14のグループフラグがオンであるか否かが判断される(S232)。
【0164】
ステップS222の判断の結果、オンである場合にはステップS234に進み、それ以外の場合にはステップS236に進む。
【0165】
ステップS234では、受信した無線信号が示すグループIDがこの電話装置に設定されているグループIDと同一か否かが判断される。
【0166】
ステップS234の判断の結果、同一である場合にはステップS238に進んでその後リターンに移行し、それ以外の場合にはサブルーチンSUB4を介してリターンに移行する。
【0167】
このステップS238では、この端末14のグループステータスが更新され、たとえば、グループに参加中の時間長およびグループステータス更新の最新の時間が更新される。
【0168】
また、ステップS236では、受信した無線信号がグループ参加信号であるか否かが判断され、グループ参加信号である場合にはステップS240に進み、それ以外の場合にはリターンに移行する。
【0169】
ステップS240では、端末14がグループ参加信号に対してグループ許可処理を実行するか否かが判断されて、実行する場合にはステップS242に進み、それ以外の場合にはリターンに移行する。
【0170】
ステップS242では、グループ参加信号が示すグループIDを電話装置自身に設定し、グループフラグがオンに設定されて、リターンに移行する。
【0171】
また、他の実施例として、位置検出システム10におけるサーバ28は、被保護者端末14からの端末データ、被保護者DB 34における被保護者コンテキストおよび位置ポストDB 36における位置ポストコンテキストに基づいて、位置ポストの障害および稼動状況を判断することができる。
【0172】
サーバ28は、位置ポストに生じている障害を検出した場合、本システム10の運用管理者にその障害を通知する。サーバ28は、たとえば運用管理者が、地図上に位置ポストが表示される管理用画面を使用している場合、障害が生じている位置ポストの画面上の位置をワーニング点滅させる。
【0173】
本実施例において、サーバ28は、端末データにおけるポスト更新データまたは位置ポストコンテキストにおける電池残量を所定の閾値と比較して、この閾値以下になった場合にその位置ポストに障害が生じていると判断することができる。
【0174】
また、サーバ28は、位置ポストDB 36における各位置ポストコンテキストにおいて、各位置ポストの無線信号の受信可能範囲を記録し、このコンテキストにおける位置情報および受信可能範囲に基づいて、端末データにおける被保護者更新データおよびポスト更新データを判断して、位置ポストの障害を検出することができる。
【0175】
サーバ28は、たとえば、ポスト更新データのポストIDを用いて位置ポストDB 36から位置ポストコンテキストを検出し、このコンテキストにおける受信可能範囲として被保護者更新データにおける位置データを記録する。
【0176】
本実施例では、所定の位置ポスト18が、さまざまな位置の被保護者端末14にポストデータを送信することにより、端末14は、さまざまな位置データを示す被保護者更新データをサーバ28に通知する。これによって、サーバ28は、所定の位置ポスト18に対応する位置ポストコンテキストにおける受信可能範囲にさまざまな位置データを記録して、より確かな受信可能範囲を得ることができる。
【0177】
また、サーバ28は、位置データを含む被保護者更新データを受けてポスト更新データを受けない場合、位置ポストDB 36における各位置ポストコンテキストの受信可能範囲を参照して、その位置データがこれらの受信可能範囲のいずれかに該当するかを判定する。その結果、所定の位置ポスト18の受信可能範囲が該当する場合、位置ポスト18がポストデータを発信していないことがあり得るので、位置ポストDB 36における位置ポスト18のコンテキストの障害ステータスを「不明」に変更して設定する。
【0178】
その後、サーバ28は、その位置ポスト18のポスト更新データを受けた場合、障害ステータス「不明」を解除する。
【0179】
ただし、サーバ28は、位置ポスト18の障害ステータス「不明」を、所定の異常回数連続して確認した場合には、その位置ポスト18に障害が生じていると判断して、本システム10の運用管理者に位置ポスト18の障害を通知する。
【0180】
また、サーバ28は、位置データを含む被保護者更新データおよび所定の位置ポスト18のポスト更新データを含む端末データを受けて、その位置データが位置ポスト18の受信可能範囲内であるか否かを判断し、その結果、範囲外である場合にはその位置ポスト18の障害ステータスを「盗難」に変更して設定する。サーバ28は、位置ポスト18の障害ステータス「盗難」を、所定の異常回数連続して確認した場合には、その位置ポスト18が場所を移動されたと判断して、本システム10の運用管理者に位置ポスト18の障害を通知する。
【0181】
本発明の位置検出システムは、児童を被保護者として見守るシステムとして、とくに有効に適用することができる。この場合、その児童が活動する地域において、位置ポストを登下校のチェックポイントとなる校門、駅、バス停および交差点だけでなく、階段およびその踊り場、屋上、駐輪場、駐車場、曲がり角ならびに人通りの少ないところにも配置して、児童の動向を見守ることができる。
【0182】
たとえば、児童が外出して遊んでいる場合、遊びに夢中になり、また言いつけを忘れるため、犯罪に巻き込まれやすい状況になったことに気付かないことがある。しかし、本発明の位置検出システムによれば、被保護者端末によって、一人遊びになったことを検知し、また危険な場所に設置した位置ポストからポストデータを受信して危険度を判断し、本人に事前に警告することができる。また、これにより、児童は、その場所から離れたり防犯ブザーを用意したりするなど身構えた行動を取れるようになる。また、本システムでは、児童に退避所を伝えることができ、児童は、危機が生じた場合に、退避所に駆け込むことができる。
【0183】
また、児童が通学または通塾する場合に、本システムでは、被保護者端末がGPSで位置データを取得し、位置ポストからポストデータを受信して、これらのデータに基づく端末データをサーバに通知するので、サーバが児童のチェックポイントの通過を確認することができる。また、サーバがこれらの更新データをデータベースに格納し、さらに過去のデータを蓄積して通常の行動パターンを認識しておくことで、児童の行動が通常の行動パターンと異なることを検知して、児童を見守る保護者に通知することもできる。
【0184】
また、児童は、非常時には恐怖を感じて被保護者端末の非常スイッチを押せないことがある。本システムにおいて、被保護者端末は、児童が追いかけられた場合には走行状態の連続を自動的に検出し、また悲鳴や心拍の急激な高まりをも自動的に検出してサーバに通知し、サーバは、このような児童の状況を保護者に通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0185】
【図1】本発明に係る位置検出システムの一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示す実施例の位置検出システムの保護者端末に表示される被保護者情報の例図である。
【図3】図1に示す実施例の位置検出システムのサーバが有する被保護者DBの内容を例示した図である。
【図4】図1に示す実施例の位置検出システムのサーバが有する位置ポストDBの内容を例示した図である。
【図5】図1に示す実施例の位置検出システムのサーバが有する有志者DBの内容を例示した図である。
【図6】図1に示す実施例の位置検出システムの分離型の被保護者端末における電話装置の動作手順を説明するフローチャートである。
【図7】図6の動作手順のうち、サブルーチンSUB1における無線信号判定動作を説明するフローチャートである。
【図8】図7の動作手順のうち、サブルーチンSUB2におけるリンク処理実行動作を説明するフローチャートである。
【図9】図1に示す実施例の位置検出システムの分離型の被保護者端末における検出装置の動作手順を説明するフローチャートである。
【図10】図1に示す実施例の位置検出システムの位置ポストの動作手順を説明するフローチャートである。
【図11】図1に示す実施例の位置検出システムのサーバの動作手順を説明するフローチャートである。
【図12】本発明に係る位置検出システムの他の実施例の分離型の被保護者端末における電話装置の動作手順を説明するフローチャートである。
【図13】図12の動作手順のうち、サブルーチンSUB3におけるグループ生成動作を説明するフローチャートである。
【図14】図12の動作手順のうち、サブルーチンSUB4におけるグループ離脱検出動作を説明するフローチャートである。
【図15】図12の動作手順のうち、サブルーチンSUB5におけるグループ判定動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0186】
10 位置検出システム
12 携帯電話網
14 被保護者端末
16 保護者端末
18、20、22、24、26 位置ポスト
28 サーバ
30 携帯事業者センタ
32 IP網
34 被保護者DB
36 位置ポストDB
38 有志者DB
40 拡張部
42 検出部
44 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保護者が保持する携帯電話として機能するものであって、受信したGPS電波に基づいて前記被保護者の位置データを得るGPS(Global positioning system)機能手段を有する被保護者端末と、
保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、
前記被保護者端末から前記位置データを受け、該位置データに基づいて前記被保護者の位置情報を検出し、該位置情報を前記保護者端末に通知するサーバとを含む位置検出システムにおいて、該システムは、
無線ICタグの機能を有する複数の位置ポストを前記被保護者が活動する地域の所々に配置し、
前記複数の位置ポストは、それぞれ、自身の情報であるポストデータを無線信号で発信し、
前記被保護者端末は、前記GPS電波を受信できた場合には前記位置データを含む被保護者更新データを生成し、付近の前記位置ポストから前記ポストデータを受信できた場合には該ポストデータを含む前記被保護者更新データおよびポスト更新データを生成し、また前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データを含む端末データを前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記端末データを受信して前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データを得て、前記被保護者更新データに前記位置データが含まれない場合、前記ポスト更新データに対応する位置ポストの位置情報に基づいて、前記被保護者の位置情報を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記複数の位置ポストは、前記被保護者が活動する地域において、どこに前記被保護者端末があっても前記ポストデータが受信できるように配置され、前記被保護者にとって危険な場所にも設置されることを特徴とする位置検出システム。
【請求項3】
請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記被保護者端末は、前記ポストデータの受信時に無線信号の受信電解強度を測定し、その結果に応じて前記付近の位置ポストおよび該被保護者端末間の距離情報を得て、該距離情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
前記サーバは、前記被保護者更新データが前記位置データを含まず前記距離情報を含む場合、前記位置ポストの位置情報および前記距離情報に基づいて前記被保護者の位置情報を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項4】
請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記被保護者端末は、前記被保護者の状態を感知する状態感知手段と、該状態感知手段で感知した前記被保護者の状態の推移を判断して前記被保護者の状況を検出する状況検出手段とを含み、
該状況検出手段で検出した前記被保護者の状況を示す状況データを含む前記被保護者更新データを生成し、
前記サーバは、前記被保護者更新データに基づいて前記被保護者の位置情報および状況を検出し、該位置情報および状況に応じて前記被保護者端末および/または前記保護者端末に被保護者情報の通知が必要か否かの通知判断を行い、必要である場合、前記位置情報および状況に基づいて前記被保護者情報を生成して前記被保護者端末および/または前記保護者端末に通知することを特徴とする位置検出システム。
【請求項5】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記状況検出手段は、特定の状況を検出したときにイベントを発生させて、
前記被保護者端末は、前記状況検出手段で発生させた前記イベントを含む前記端末データを前記サーバに通知し、
前記サーバは、前記端末データが前記イベントを含む場合、該イベントの内容にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、前記通知判断を行い、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出システム。
【請求項6】
請求項5に記載の位置検出システムにおいて、前記状況検出手段は、非常スイッチを備えて、該非常スイッチの操作に応動して前記イベントを発生させることを特徴とする位置検出システム。
【請求項7】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記位置ポストは、人感センサを備えて付近の人通りを検出して、該人通りの情報を含むポストデータを発信し、
前記被保護者端末は、前記ポストデータにおける前記人通り情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
前記サーバは、前記被保護者更新データにおける前記人通り情報にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、前記通知判断を行い、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出システム。
【請求項8】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、複数の前記被保護者のコンテキストを格納する被保護者データベース(DataBase:DB)と、前記複数の位置ポストのコンテキストを格納する位置ポストDBとを含み、
前記サーバは、前記被保護者更新データを被保護者DBに格納し、前記ポスト更新データを前記位置ポストDBに格納して、それぞれ更新することを特徴とする位置検出システム。
【請求項9】
請求項8に記載の位置検出システムにおいて、前記位置ポストDBは、複数の位置ポストのコンテキストとして、それぞれ、前記位置ポストの位置情報をあらかじめ格納することを特徴とする位置検出システム。
【請求項10】
請求項8に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、前記被保護者更新データ、ならびに該更新データに基づいて前記被保護者DBから得られる被保護者コンテキストおよび該コンテキストの推移に応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、前記通知判断を行い、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出システム。
【請求項11】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、被保護者を助ける有志者のコンテキストを格納する有志者DBを含み、
前記被保護者の位置情報に基づいて前記有志者DBを参照して、前記被保護者付近に位置する有志者を検出し、該有志者にも前記被保護者情報を通知することを特徴とする位置検出システム。
【請求項12】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、被保護者が駆け込む先の退避所の位置情報を格納する退避所DBを含み、
前記被保護者の位置情報に基づいて前記退避所DBを参照して、前記被保護者付近に位置する退避所を検出し、前記被保護者情報とともに前記退避所の位置情報を前記被保護者端末に通知することを特徴とする位置検出システム。
【請求項13】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、被保護者の行動の定番パターンをあらかじめ登録し、前記被保護者の位置情報が前記定番パターンから外れることを検出して、前記被保護者端末に進路外れを通知し、該被保護者端末から前記進路外れ通知に応じた警告解除がなされない場合、または警告解除がされても前記進路外れ通知が所定の回数繰り返された場合に前記被保護者の異常行動と判断して、前記保護者端末に前記異常行動を通知することを特徴とする位置検出システム。
【請求項14】
請求項4に記載の位置検出システムにおいて、前記被保護者端末は、前記GPS機能手段を有する親機と、前記状態感知手段および前記状況検出手段を有する子機とを含む分離型の端末であり、
前記親機および前記子機は、紐付けされて一つの被保護者端末として動作し、無線信号を互いに送受信して情報交換し、
前記子機は、前記状況検出手段で検出した前記状況データを無線信号で前記親機に送信し、
前記親機は、前記子機から受信した前記状況データを含む前記被保護者更新データを生成することを特徴とする位置検出システム。
【請求項15】
請求項14に記載の位置検出システムにおいて、前記親機および前記子機は、相互にリンク信号を発信し、該リンク信号を受信してリンクしていることを確認することにより紐付けされることを特徴とする位置検出システム。
【請求項16】
請求項15に記載の位置検出システムにおいて、前記親機は、前記子機からのリンク信号を受信できずに所定の非受信異常時間が経過した場合、リンク切れと判断して前記イベントを発生させることを特徴とする位置検出システム。
【請求項17】
請求項15に記載の位置検出システムにおいて、前記子機は、前記親機からのリンク信号を受信できずに所定の非受信異常時間が経過した場合、親機が見つからないと判断して親違いリンク信号を発信して他の親機を探すことを特徴とする位置検出システム。
【請求項18】
請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記被保護者端末は、他の被保護者端末と所定のグループを構成するグループ認識手段を含み、
該グループ認識手段は、前記所定のグループを識別できるグループ設定信号を発信するグループ設定手段と、
前記グループ設定信号を受信して前記所定のグループへの参加を許可する場合に、前記所定のグループに参加するグループ許可手段と、
前記所定のグループに参加していない前記被保護者端末に前記所定のグループを識別できるグループ参加信号を発信するグループ参加手段とを含み、
前記所定のグループにおける前記被保護者端末は、定期的に前記所定のグループを識別できる確認信号を発信し、
また、前記所定のグループにおける他の前記被保護者端末から前記確認信号を受信して前記所定のグループから外れていないことを確認し、
さらに前記被保護者端末は、前記確認信号を受信できずに所定の異常単独時間が経過した場合、前記所定のグループから離れたと判断して、前記確認信号の発信を終了し、前記イベントを発生させるグループ離脱手段を含むことを特徴とする位置検出システム。
【請求項19】
請求項18に記載の位置検出システムにおいて、前記被保護者端末は、受信した前記確認信号を所定の確認時間の間カウントして、その結果をグループ人数として検出し、該グループ人数の情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
前記サーバは、前記被保護者更新データにおける前記グループ人数情報にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、前記通知判断を行い、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出システム。
【請求項20】
請求項1に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データに基づいて前記位置ポストの障害を検出し、該サーバの運用管理者に通知する位置ポスト障害検出手段を含むことを特徴とする位置検出システム。
【請求項21】
請求項20に記載の位置検出システムにおいて、所定の前記位置ポストは、自身に備えた電池の残量を示すデータを含む前記ポストデータを発信し、
前記位置ポスト障害検出手段は、前記ポスト更新データに基づいて前記電池残量を示すデータを得て、該データを所定の閾値と比較して、該閾値以下である場合に前記所定の位置ポストに障害が生じていると判断して、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項22】
請求項20に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバは、前記被保護者更新データにおける前記位置データを、前記ポスト更新データに対応する所定の前記位置ポストに関連付けて記録し、記録した前記位置データおよび前記所定の位置ポストの位置情報に基づいて前記所定の位置ポストの受信可能範囲を判定して記録し、
前記位置ポスト障害検出手段は、前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データ、ならびに前記受信可能範囲に基づいて前記位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項23】
請求項22に記載の位置検出システムにおいて、前記位置ポスト障害検出手段は、前記被保護者更新データにおける前記位置データが、前記ポスト更新データに対応する前記所定の位置ポストの受信可能範囲内であるか否かを判断して、その結果、範囲外であることを、所定の異常回数連続して確認した場合、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項24】
請求項23に記載の位置検出システムにおいて、前記サーバが、前記ポスト更新データを含まない前記端末データを受信して、前記ポストデータを含まない前記被保護者更新データを得るとき、前記位置ポスト障害検出手段は、前記被保護者更新データにおける前記位置データが、複数の前記位置ポストの受信可能範囲のいずれかに該当するかを判定し、その結果、所定の前記位置ポストの受信可能範囲に該当することを、所定の異常回数連続して確認した場合、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出システム。
【請求項25】
被保護者が保持する携帯電話として機能するものであって、受信したGPS電波に基づいて前記被保護者の位置データを得るGPS機能手段を有する被保護者端末と、
保護者が保持する携帯電話として機能する保護者端末と、
前記被保護者端末から前記位置データを受け、該位置データに基づいて前記被保護者の位置情報を検出し、該位置情報を前記保護者端末に通知するサーバとを含む位置検出システムの位置検出方法において、該方法は、
無線ICタグの機能を有して、前記被保護者が活動する地域の所々に配置される複数の位置ポストから、それぞれ、自身の情報であるポストデータを無線信号で発信する第1の工程と、
前記被保護者端末にて、前記GPS電波を受信できた場合には前記位置データを含む被保護者更新データを生成し、付近の前記位置ポストから前記ポストデータを受信できた場合には該ポストデータを含む前記被保護者更新データおよびポスト更新データを生成し、また前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データを含む端末データを前記サーバに通知する第2の工程と、
前記サーバにて、前記端末データを受信して前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データを得て、前記被保護者更新データに前記位置データが含まれない場合、前記ポスト更新データに対応する位置ポストの位置情報に基づいて、前記被保護者の位置情報を検出する第3の工程とを含むことを特徴とする位置検出方法。
【請求項26】
請求項25に記載の位置検出方法において、該方法は、前記被保護者が活動する地域において、どこに被保護者端末があっても前記ポストデータが受信できるように配置され、前記被保護者にとって危険な場所にも設置される前記複数の位置ポストを使用することを特徴とする位置検出方法。
【請求項27】
請求項25に記載の位置検出方法において、第2の工程は、前記被保護者端末にて、前記ポストデータの受信時に無線信号の受信電解強度を測定し、その結果に応じて前記付近の位置ポストおよび前記被保護者端末間の距離情報を得て、該距離情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
第3の工程は、前記サーバにて、前記被保護者更新データが前記位置データを含まず前記距離情報を含む場合、前記位置ポストの位置情報および前記距離情報に基づいて前記被保護者の位置情報を検出することを特徴とする位置検出方法。
【請求項28】
請求項25に記載の位置検出方法において、該方法は、前記被保護者端末にて、前記被保護者の状態を感知する状態感知工程と、該状態感知工程で感知した前記被保護者の状態の推移を判断して前記被保護者の状況を検出する状況検出工程とを含み、
第2の工程は、前記状況検出工程で検出した前記被保護者の状況を示す状況データを含む前記被保護者更新データを生成し、
第3の工程は、前記被保護者更新データに基づいて前記被保護者の位置情報および状況を検出し、
該方法は、前記位置情報および状況に応じて前記被保護者端末および/または前記保護者端末に被保護者情報の通知が必要か否かの通知判断を行う第4の工程と、
前記通知判断の結果、必要であると判断した場合、前記位置情報および状況に基づいて前記被保護者情報を生成して前記被保護者端末および/または前記保護者端末に通知する第5の工程とを含むことを特徴とする位置検出方法。
【請求項29】
請求項28に記載の位置検出方法において、前記状況検出工程は、特定の状況を検出したときにイベントを発生させて、
第2の工程は、前記被保護者端末にて、前記状況検出工程で発生させた前記イベントを含む前記端末データを前記サーバに通知し、
第3の工程は、前記サーバにて、前記端末データが前記イベントを含む場合、該イベントの内容にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、
第4の工程は、前記イベントにも応じて、前記通知判断を行い、
第5の工程は、前記イベントにも応じて、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出方法。
【請求項30】
請求項29に記載の位置検出方法において、前記状況検出工程は、前記被保護者端末に備えられた非常スイッチの操作に応動して前記イベントを発生させることを特徴とする位置検出方法。
【請求項31】
請求項28に記載の位置検出方法において、第1の工程は、前記位置ポストに備えられた人感センサで付近の人通りを検出して、該人通りの情報を含むポストデータを発信し、
第2の工程は、前記被保護者端末にて、前記ポストデータにおける前記人通り情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
第3の工程は、前記サーバにて、前記被保護者更新データにおける前記人通り情報にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、
第4の工程は、前記人通り情報にも応じて、前記通知判断を行い、
第5の工程は、前記人通り情報にも応じて、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出方法。
【請求項32】
請求項28に記載の位置検出方法において、第3の工程は、前記サーバにて、複数の前記被保護者のコンテキストを格納する被保護者DBに前記被保護者更新データを格納し、前記サーバに備わる前記複数の位置ポストのコンテキストを格納する位置ポストDBに前記ポスト更新データを格納して、それぞれ更新することを特徴とする位置検出方法。
【請求項33】
請求項32に記載の位置検出方法において、該方法は、前記位置ポストDBにおける複数の位置ポストのコンテキストのそれぞれに、前記位置ポストの位置情報をあらかじめ格納することを特徴とする位置検出方法。
【請求項34】
請求項32に記載の位置検出方法において、第3の工程は、前記サーバにて、前記被保護者更新データ、ならびに該更新データに基づいて前記被保護者DBから得られる被保護者コンテキストおよび該コンテキストの推移に応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、
第4の工程は、前記被保護者コンテキストおよび該コンテキストの推移にも応じて、前記通知判断を行い、
第5の工程は、前記被保護者コンテキストおよび該コンテキストの推移にも応じて、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出方法。
前記通知判断を行い、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出方法。
【請求項35】
請求項28に記載の位置検出方法において、第5の工程は、前記サーバにて、前記被保護者の位置情報に基づいて、被保護者を助ける有志者のコンテキストを格納する有志者DBを参照して、前記被保護者付近に位置する有志者を検出し、該有志者にも前記被保護者情報を通知することを特徴とする位置検出方法。
【請求項36】
請求項28に記載の位置検出方法において、第5の工程は、前記サーバにて、前記被保護者の位置情報に基づいて、被保護者が駆け込む先の退避所の位置情報を格納する退避所DBを参照して、前記被保護者付近に位置する退避所を検出し、前記被保護者情報とともに前記退避所の位置情報を前記被保護者端末に通知することを特徴とする位置検出方法。
【請求項37】
請求項28に記載の位置検出方法において、第3の工程は、前記サーバにて、あらかじめ登録した被保護者の行動の定番パターンを参照して、前記被保護者の位置情報が前記定番パターンから外れる場合に進路外れを検出して、第5の工程が前記被保護者端末に進路外れを通知し、
第4の工程は、前記被保護者端末から前記進路外れ通知に応じた警告解除がなされない場合、または警告解除がされても前記進路外れ通知が所定の回数繰り返された場合に前記被保護者の異常行動と判断して、第5の工程が前記保護者端末に前記異常行動を通知することを特徴とする位置検出方法。
【請求項38】
請求項28に記載の位置検出方法において、該方法は、前記GPS機能手段を有する親機と、前記状態感知手段および前記状況検出手段を有する子機とを含む分離型の端末である前記被保護者端末を使用して、前記親機および前記子機が、紐付けされて一つの被保護者端末として動作し、無線信号を互いに送受信して情報交換するとき、
前記子機にて、前記状況検出工程で検出した前記状況データを無線信号で前記親機に送信する第6の工程を含み、
第2の工程は、前記親機にて、前記子機から受信した前記状況データを含む前記被保護者更新データを生成することを特徴とする位置検出方法。
【請求項39】
請求項38に記載の位置検出方法において、該方法は、前記親機および前記子機にて、相互にリンク信号を発信し、該リンク信号を受信してリンクしていることを確認することにより紐付けされる第7の工程を含むことを特徴とする位置検出方法。
【請求項40】
請求項39に記載の位置検出方法において、第7の工程は、前記親機にて、前記子機からのリンク信号を受信できずに所定の非受信異常時間が経過した場合、リンク切れと判断して前記イベントを発生させることを特徴とする位置検出方法。
【請求項41】
請求項39に記載の位置検出方法において、第7の工程は、前記子機にて、前記親機からのリンク信号を受信できずに所定の非受信異常時間が経過した場合、親機が見つからないと判断して親違いリンク信号を発信して他の親機を探すことを特徴とする位置検出方法。
【請求項42】
請求項25に記載の位置検出方法において、該方法は、前記被保護者端末にて、他の被保護者端末と所定のグループを構成するグループ認識工程を含み、
該グループ認識工程は、前記所定のグループを識別できるグループ設定信号を発信するグループ設定工程と、
前記グループ設定信号を受信して前記所定のグループへの参加を許可する場合に、前記所定のグループに参加するグループ許可工程と、
前記所定のグループに参加していない被保護者端末に前記所定のグループを識別できるグループ参加信号を発信するグループ参加工程とを含み、
前記所定のグループにおける被保護者端末にて、定期的に前記所定のグループを識別できる確認信号を発信し、また、前記所定のグループにおける他の被保護者端末から前記確認信号を受信して前記所定のグループから外れていないことを確認し、
また、前記被保護者端末にて、前記確認信号を受信できずに所定の異常単独時間が経過した場合、前記所定のグループから離れたと判断して、前記確認信号の発信を終了し、前記イベントを発生させるグループ離脱工程を含むことを特徴とする位置検出方法。
【請求項43】
請求項42に記載の位置検出方法において、前記グループ認識工程は、前記被保護者端末にて、受信した前記確認信号を所定の確認時間の間カウントして、その結果をグループ人数として検出し、
第2の工程は、前記グループ人数の情報を含む前記被保護者更新データを生成し、
第3の工程は、前記サーバにて、前記被保護者更新データにおける前記グループ人数情報にも応じて、前記被保護者の位置情報および状況を検出し、
第4の工程は、前記グループ人数情報にも応じて、前記通知判断を行い、
第5の工程は、前記グループ人数情報にも応じて、前記被保護者情報を生成することを特徴とする位置検出方法。
【請求項44】
請求項25に記載の位置検出方法において、該方法は、前記サーバにて、前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データに基づいて前記位置ポストの障害を検出し、該サーバの運用管理者に通知する位置ポスト障害検出工程を含むことを特徴とする位置検出方法。
【請求項45】
請求項44に記載の位置検出方法において、第1の工程は、所定の前記位置ポストにて、自身に備えた電池の残量を示すデータを含む前記ポストデータを発信し、
前記位置ポスト障害検出工程は、前記ポスト更新データに基づいて前記電池残量を示すデータを得て、該データを所定の閾値と比較して、該閾値以下である場合に前記所定の位置ポストに障害が生じていると判断して、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出方法。
【請求項46】
請求項44に記載の位置検出方法において、該方法は、前記サーバにて、前記被保護者更新データにおける前記位置データを、前記ポスト更新データに対応する所定の前記位置ポストに関連付けて記録し、記録した前記位置データおよび前記所定の位置ポストの位置情報に基づいて前記所定の位置ポストの受信可能範囲を判定して記録する第8の工程を含み、
前記位置ポスト障害検出工程は、前記被保護者更新データおよび前記ポスト更新データ、ならびに前記受信可能範囲に基づいて前記位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出方法。
【請求項47】
請求項46に記載の位置検出方法において、前記位置ポスト障害検出工程は、前記被保護者更新データにおける前記位置データが、前記ポスト更新データに対応する前記所定の位置ポストの受信可能範囲内であるか否かを判断して、その結果、範囲外であることを、所定の異常回数連続して確認した場合、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出方法。
【請求項48】
請求項47に記載の位置検出方法において、第3の工程が、前記サーバにて、前記ポスト更新データを含まない前記端末データを受信して、前記ポストデータを含まない前記被保護者更新データを得るとき、前記位置ポスト障害検出工程は、前記被保護者更新データにおける前記位置データが、複数の前記位置ポストの受信可能範囲のいずれかに該当するかを判定し、その結果、所定の前記位置ポストの受信可能範囲に該当することを、所定の異常回数連続して確認した場合、前記所定の位置ポストの障害を検出することを特徴とする位置検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−87136(P2007−87136A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−275546(P2005−275546)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】